<全体構成>
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る供給装置10および物品収容装置30について詳細に説明する。
図1は、本実施形態の供給装置10を含む処理ライン(物品収容装置30)の概要を示す上面図である。なお、本図及び以降の各図において、一部の構成を適宜省略して、図面を簡略化する。また、本図及び以降の各図において、部材の大きさ、形状、厚み、それらの配置(位置)等を適宜誇張して表現する。図2は、供給装置10の概要を示す図であり、図1の一部を抜き出して示す側面図である。また、図3は、供給装置10を示す概要図であり、図3(A)が全体の上面図であり、図3(B)、同図(D)が上部ホッパー11の上面図、同図(C),同図(E)が下部ホッパー12の上面図である。また図4は上部ホッパー11および下部ホッパー12の上面図である。
図1を参照して、本実施形態の供給装置10は、上流工程から供給される物品XA1を単数受け入れ、または複数受け入れて集積化し、下流に受け渡す手段であり、上部ホッパー11と下部ホッパー12を有する。
上部ホッパー11は上流工程から供給される物品XA1を単数受け入れ、または複数受け入れて集積化し、下部ホッパー12に受け渡す。
下部ホッパ12ーは、上部ホッパー11の下方に配置され、上部ホッパー12から排出された物品XA1(または集積化された物品群XA2)を下流の搬送手段13に供給する。
搬送手段13は、少なくとも上流側(図1および図2の左方)が下部ホッパー12の下方に配置される。そして、下部ホッパー12は、搬送手段13の移動に同期して搬送手段13とともに移動し、当該搬送手段13に物品XA1を供給可能に構成されている。
この供給装置10の各部は、制御ユニットによって統括的に制御される。すなわち、供給装置10の各部は、制御ユニットの制御下において動作して、その動作状況が制御ユニットによって管理されている。制御ユニットは、各種センサーで取得したデータに基づいて供給装置10の各部の動作を制御して調整する。
制御ユニットは、CPU、RAM、及びROM等から構成され、各種制御を実行する。CPUは、いわゆる中央演算処理装置であり、各種プログラムが実行されて各種機能を実現する。RAMは、CPUの作業領域として使用される。ROMは、CPUで実行される基本OSやプログラムを記憶する。
また、本実施形態の物品収容装置(例えば、箱詰め装置)30は、上述の供給装置10と、搬送手段13と、当該搬送手段13と並列に配置され側方が開口した収容体(箱YA)を連続して搬送する箱搬送手段305と、を備え、供給装置10によって、搬送手段13に収容されている物品XA1(又は積層された物品群XA2)を側方に押し出して箱搬送手段305で搬送されている箱YA1の中に供給する。
<供給装置>
以下、図1〜図4を参照して供給装置10について具体的に説明する。この例では、上部ホッパー11の上流工程は、一例として物品XA1を搬送するベルトコンベア20(図1参照)である。ベルトコンベア20は、更に上流工程から供給された物品XA1を1個ずつ、互いに前後に間隔をあけて上流から下流(図1の上方から下方)に向かって搬送する。なお、説明の便宜上、ベルトコンベア20における各種方向の定義として、物品XA1が上流から下流に移動する方向(水平方向HRの移動)を搬送方向T1とし、搬送方向T1と水平面内で直交する方向を搬送幅方向W1とする。
物品XA1は、この例ではシート状(平板状)の外形状を有する四方シールの包装体(例えば、貼り薬やシート状物品の包装体)である。
上部ホッパー11は、ベルトコンベア20の下流端部に配置され、搬送される物品XA1を受け入れる。上部ホッパー11は、例えば箱状に構成され、単数の物品XA1を受け入れて保持可能である。また、上部ホッパー11は、単数の物品XA1を順次受け入れて(略)鉛直方向VTに複数積層した物品群XA2として保持可能である。物品XA1がシート状の場合、物品群XA2は例えばその平面が(略)鉛直方向VT上下に重ねられるように集積化される(図2参照)。
上部ホッパー11は、略直方体形状であり、図1における鉛直方向VTの上方となる上面と、ベルトコンベア20の下流端部に対向する一つの側面の一部が開放されている。すなわち、上部ホッパー11は、側面部11Aと受け入れ部11Bと底面部11Cを有する。側面部11Aはベルトコンベア20上を搬送される物品XA1の搬送方向T1の前方(下流)側と、搬送幅方向W1の両側の三方に設けられ、搬送方向T1の後方(上流)側、すなわち、ベルトコンベア20の下流端部側は開放されて受け入れ部11Bとなっている。ベルトコンベア20上を搬送される物品XA1は、開放された受け入れ部11Bに押出されて上部ホッパー11に保持される。
上部ホッパー11の底面部11Cは、上部シャッター機構110により開放状態と閉鎖状態に変化する(図3(A)参照)。上部シャッター機構110は、上部シャッター111とこれを開閉させるシャッター駆動手段112により構成される。上部シャッター111は、シャッター駆動手段112によって水平移動あるいは回動などし、開放状態および閉鎖状態となる。上部ホッパー11は、上部シャッター111を閉鎖状態でベルトコンベア20から物品XA1または物品群XA2を受け入れてこれを保持(支持)可能であり、開放状態では、物品XA1または物品群XA2と干渉しない位置まで移動(退避)する。上部ホッパー11は、所定数の物品XA1を集積化する場合には、上部シャッター111を閉鎖状態とし、上流工程(ベルトコンベア20)から供給される物品XA1を所定数(例えば、3枚、5枚、8枚など)になるまで順次積み重ねて保持し、所定数に達した場合に上部シャッター111を開放する。
上部シャッター111が開放されると、物品XA1または物品群XA2は自然落下(鉛直方向VT下方に落下)し、上部ホッパー11下方の下部ホッパー12に受け渡される(図2参照)。
なお、以下の説明では上部ホッパー11が保持する物品XA1の単位として、複数の物品XA1が集積化された物品群XA2を例に説明するが、単一の物品XA1であってもよい。
また、上部ホッパー11は、供給装置10の運転時には図1、図2に示す位置に固定されているが、例えば電源遮断時などにおいては上部ホッパー移動手段16(図15参照)によって、例えば手動にて水平方向に移動可能に構成されている(これについては後に詳述する)。
図1および図2に示すように、下部ホッパー12は、上部のホッパー11の鉛直方向VTにおける下方に配置され、該上部ホッパー11から排出された物品XA1を受け入れて下流の搬送手段13に供給する手段である。また、下部ホッパー12は、少なくとも上部ホッパー11の直下に位置することが可能である。
下部ホッパー12は、略直方体形状であり、図1における鉛直方向VTの上方となる上面が開放されている。すなわち、下部ホッパー12は、側面部12Aと受け入れ部12Bと底面部12Cを有する。側面部12Aは物品群XA2を囲む四方に設けられ、開放されえいる鉛直方向VT上面は、上部ホッパー11から自然落下した物品群XA2を受け入れる受け入れ部12Bとなる。
下部ホッパー12の底面部12Cは、下部シャッター機構120により開放状態と閉鎖状態に変化する(図3(A)参照)。下部シャッター機構120は、下部シャッター121とこれを開閉させるシャッター駆動手段122により構成される。下部シャッター121は、シャッター駆動手段122によって水平移動あるいは揺動などし、開放状態および閉鎖状態となる。下部ホッパー12は、閉鎖状態で上部ホッパー11から供給される物品群XA2を受け入れてこれを保持(支持)可能であり、開放状態では、物品群XA2と干渉しない位置まで移動(退避)する。
また、下部ホッパー12は、供給装置10の運転中において下部ホッパー移動手段17により(略)水平方向HRに移動可能である。下部ホッパー12は、少なくとも一部の期間において、搬送手段13の移動(走行)と同期するように移動し、搬送手段13の上方において所定のタイミングで下部シャッター121を開放する。下部シャッター121が開放状態となると、物品群XA2は自然落下(鉛直方向VT下方に落下)し、下部ホッパー12下方の搬送手段13に供給される。
図4に示すように、上部ホッパー移動手段16は、機枠(不図示)に取付けられたガイドレール161と、スライダ163を備え、ガイドレール161上を移動するスライダ163に上部シャッター機構110が取り付けられている。
下部ホッパー移動手段17は、直動型のアクチュエータ(図1参照)であり、下部シャッター機構120が連結されている。
図1および図2に示すように、搬送手段13は、例えば連続走行するバケットコンベアであり、少なくとも上流側(図1および図2の左方)が下部ホッパー12の鉛直方向VT下方に配置される。なお、搬送手段13における各種方向の定義として、物品群XA2が上流から下流に移動する方向(水平方向HR)を搬送方向T2とし、搬送方向T2と水平面内で直交する方向を搬送幅方向W2とし、搬送方向T2および搬送幅方向W2のいずれにも直交する方向を搬送高さ方向H2とする。
本実施形態の搬送手段(バケットコンベア)13は、例えば、搬送路となるエンドレスベルト(またはエンドレスチェーン、環状チェーン)134と、エンドレスベルト134に取り付けられて、搬送方向T2の前後に配置される一対の仕切り部材130(前方仕切り部材131と後方仕切り部材132)を複数組有する。前方仕切り部材131は搬送する物品群XA2の下流側の仕切り部材であり、後方仕切り部材132は搬送する物品群XA2の上流側の仕切り部材である。バケットコンベア13は、一対の仕切り部材130で区画される領域をバケットとして物品群XA2を受け入れる。
具体的には、バケットコンベア13は、中枢となる制御ユニット(図示省略)と、この制御ユニットの制御下で動力を発生させるサーボモータ(図示省略)と、このサーボモータによって回転する駆動用のスプロケット133Aと、この駆動用のスプロケット133Aに連動する従動用のスプロケット133Bと、スプロケット133A、133Bに引っ掛けられて走行する2つのエンドレスベルト134を備え、前方仕切り部材131、後方仕切り部材132はエンドレスベルト134に取り付けられている。
これら前方仕切り部材131と、後方仕切り部材132とは、例えば差動歯車によってそれぞれに取り付け位置を移動可能であって、両者の間隔は容易に調整可能である。このため、物品群XA2のサイズ(搬送方向に沿う幅)が変更された場合であっても、これらを交換することなく搬送することができる。
2つのエンドレスベルト134は、搬送方向T2と平行に並列に配置され、一方のエンドレスベルト134には、前方仕切り部材131が取り付けられ、もう一方のエンドレスベルト134には、後方仕切り部材132が取り付けられている。
バケットコンベア13は、物品群XA2が載置された前方仕切り部材131および後方仕切り部材132(バケット130)を搬送方向T2に沿って間欠的に移動させ、上流側(図2では左側)から下流側(図2では右側)に物品群XA2を搬送する。
下部ホッパー12は、バケットコンベア13の移動に同期して、当該バケットコンベア13の搬送方向T2に沿って移動する。より詳細には、下部ホッパー12は、移動の始点と終点の間を搬送方向T2及びその逆方向に往復移動可能に構成されている。下部ホッパー12の移動の始点は、物品群XA2の受け入れ位置P1であり、上部ホッパー11(ホッパーが3段以上ある場合は直近で上流のホッパー)の鉛直方向VTの直下である。また、下部ホッパー12の移動の終点は物品群XA2の受け渡し位置P2または受け渡し位置P2よりも搬送方向T2において前方(下流側)の位置である。受け渡し位置P2は、バケットコンベア13の搬送方向T2の途中にある所定位置である。
下部ホッパー12は、受け入れ位置P1においては一旦停止(待機)し、下部シャッター121を閉鎖状態として上部ホッパー11から供給される物品群XA2を受け入れる。その後、搬送方向T2に沿って移動を開始し、少なくとも受け渡し位置P2においてバケットコンベア13の移動と同期しながら搬送方向T2に移動しつつ、下部シャッター121を開放状態として物品群XA2を自然落下させ、バケットコンベア13のバケット130に供給する。
また、本実施形態の供給装置10は、図2に示すように下部ホッパー12の下方(受け入れ位置P1の直下)且つ搬送手段(バケットコンベア)13の上方に物品群XA2(物品XA1)の載置手段15を備えている。
図5を参照して載置手段15について説明する。図5は、バケットコンベア13の搬送方向T2下流側から見た供給装置10およびバケット130の正面図である。
載置手段(ホッパー)15は、その底部の一部が開放された棚状体であり、供給装置10の基台(不図示)に固定されて移動不可に構成されている。具体的には、載置手段15は、バケットコンベア13の搬送方向T2から見た正面視において略L字状のプレートを、バケットコンベア13の搬送幅方向W2の両側に対向配置したものである。両プレートは搬送幅方向W2に所定の距離で離間され、載置手段15の底部中央付近には開放幅15Wの開放部15Oが創出されている。
ここで、バケットコンベア13の前方仕切り部材131と後方仕切り部材132は、その形状が異なっている。前方仕切り部材131は、同図(A)に示すようにその幅131Wが例えばバケットコンベア13上の物品群XA2の搬送幅方向W2の長さよりも大きく、その高さ131Hがバケットコンベア13の搬送面Rから載置手段15の底面までの高さH´よりも低い略矩形状の板状体である。
一方、同図(B)に示すように、後方仕切り部材132は、前方仕切り部材131と同様の略矩形状のベース部132Aの中央付近に突出部132Bを設けた、搬送方向T2から見た正面視において略凸形状の板状体である。
そしてベース部132Aの幅(最長部幅)132WAはバケットコンベア13上の物品群XA2の搬送幅方向W2の長さよりも大きく(前方仕切り部材131の幅131Wと同等)、突出部132Bの幅(最短部幅)132WBは、載置手段15の開放部15Oの開放幅15Wより小さい。
また、ベース部132Aの高さ(最短部高さ)132HAはバケットコンベア13の搬送面Rから載置手段15の底面までの高さH´よりも低く(前方仕切り部材131の高さ131Hと同等)、突出部132Bの搬送面Rからの高さ(最長部高さ)132HBは載置手段15の底面までの高さH´より高い。すなわち、バケットコンベア13のバケット130は、載置手段15の下方を移動するが、この場合、前方仕切り部材131は、載置手段15の鉛直方向VT下方を通過し(同図(A))、後方仕切り部材132は、ベース部132Aが載置手段15の鉛直方向VT下方を通過し、突出部132Bが載置手段15の開放部15Oを通過して(同図(B))、いずれも載置手段15とは干渉しないように移動可能に構成されている。
また、突出部132Bは、載置手段15の開放部15Oからの突出量132HC(搬送高さ方向H2の突出量)が、載置手段15に載置される物品群XA2の総厚みD(搬送高さ方向H2の総厚み)より高くなるように構成されている。
ここで、本実施形態の下部ホッパー12は、例えば、物品群XA2を構成する物品XA1の数が少数(例えば、1枚または2枚など)の場合にはバケットコンベア13と同期して移動せず、上部ホッパー11の下方に停止した状態で、下部シャッター121を開放状態として、載置手段15に物品群XA2(または物品XA1)を載置することも可能に構成されている。
そして載置手段15に物品群XA2(または物品XA1)が載置された場合には、バケットコンベア13の走行に伴い後方仕切り部材132の突出部132Bが載置手段15に載置される物品群XA2(物品XA1)の側方(上流側端部)に当接する。そして後方仕切り部材132が引き続き搬送方向T2に移動すると突出部132Bによって物品群XA2が搬送方向T2に押出されて載置手段15から落下する。後方仕切り部材132は、これらの物品群XA2を後方からガイドしつつ、前方仕切り部材131との間に挟むようにして、バケット130内(搬送面R上)に物品群XA2を移載する。
本実施形態の供給装置10は、一例として図2に示すように鉛直方向の上下2段に配置された上部ホッパー11および下部ホッパー12を有する場合を例に説明するが、ホッパーの数(段数)は3(3段)以上であってもよく、すなわち上部ホッパー11と下部ホッパー12の間に他のホッパーが配置される構成であってもよい。
以上、本実施形態の供給装置10は、物品収容装置の供給手段として用いることができる。すなわち、図示は省略するが本実施形態の供給装置10の下流(バケットコンベア13の下流)に、複数の押送部材を備えた環状のプッシャー装置(不図示)等を設け、当該プッシャー装置によってバケット130内の物品群XA2を側方が開口した収容体(例えば箱など)に押し出して収容する物品収容装置(箱詰め装置)を構成できる。
再び図3を参照して、上部ホッパー11の上部シャッター111と下部ホッパー12の下部シャッター121について更に説明する。
上部ホッパー11の底面部11Cは、上部シャッター機構110により開閉可能に構成され、下部ホッパー12の底面部12Cは、下部シャッター機構120により開閉可能に構成される。
上部シャッター機構110は、上部シャッター111とシャッター駆動手段112を有し、下部シャッター機構120は、下部シャッター121とシャッター駆動手段122を有する。
上部ホッパー11の上部シャッター111は、例えば水平方向HRにスライド移動して開閉可能に構成されている。上部シャッター111は例えば、バケットコンベア13の搬送方向T2の前後方向の両側に設けられ、搬送方向T2に沿って前後にスライド移動する。
下部ホッパー12の下部シャッター121は、例えば水平方向HRに移動して開閉可能に構成されている。下部シャッター121は例えば、バケットコンベア13の搬送方向T2(下部ホッパー12の移動方向)の前後方向の両側に設けられ、搬送方向T2に沿って前後にスライド移動する。上部シャッター111と下部シャッター121はそれぞれ、例えば図3(A)に示すようなリンク機構を有するシャッター駆動手段112、122に連結されており、これらの閉鎖状態(各シャッター111,121がそれぞれに最も近接する状態)の位置は、物品XA1の形状に合わせて(物品XA1が落下しない位置に)適宜調整される。
上部シャッター機構110と、下部シャッター機構120のシャッター駆動手段112、122を駆動するサーボモータは、互いに対向させて配置されている。また、シャッター開閉の際、シャッター111、121の移動(進退)量は、物品XA1に応じて変更できる。
なお、上部シャッター111は,この例ではバケットコンベア13の搬送方向T2に沿って開閉移動するが、搬送幅方向W2に沿って開閉移動する構成であってもよい。
また、下部シャッター121は搬送方向T2に沿うように開閉移動するが、搬送幅方向W2に沿って開閉移動する構成であってもよい。しかし、下部シャッター121を、同図に示すように搬送方向T2に沿うように開閉移動させる構成とすることで、同図(A)に示すシャッター駆動手段112、122(リンク機構)を必要最小限のサイズに抑えることができるので、搬送幅方向W2に沿って開閉移動する構成よりも好ましい。
<物品収容装置>
再び図1を参照して、物品収容装置(例えば、箱詰め装置)30について具体的に説明する。
バケットコンベア13の搬送方向T2に沿う一方の側方(図1では下方)には、例えばプッシャー装置300が設けられ、バケットコンベア13の搬送方向T2に沿う他方の側方(図1では上方)には、バケットコンベア13とほぼ並行に収容体(箱)搬送手段305が設けられる。
プッシャー装置300は、例えば、複数のプッシャー301を有する。プッシャー301はそれぞれ搬送幅方向W2に配設した一対のガイド杵302に沿って進退動自在に設けてあり、各ガイド杵302は搬送方向T2に沿って進行する一対の無端チェーン304によって搬送されるようになっている。無端チェーン304は、搬送方向T2前後に配置されたスプロケット(不図示)に掛け渡され搬送方向T2と平行に鉛直面内に掛け渡される。
各プッシャー301のそれぞれにはカムフォロワ308を設けるとともに、機枠Fにそのカムフォロワ308が転動するカム303を設け、このカム303とカムフォロワ308とによってプッシャー301を進退動させて物品群XA2を押出すように構成されている。
プッシャー301は、バケットコンベア13上の仕切り部材130(搬送されている物品群XA2)の間隔と同じ間隔で配置され、カム303は、上流側から下流側に向かうにつれて次第にバケットコンベア13に近接するように上面視において傾斜するように配置される。
これにより、プッシャー装置300は、無端チェーン304の進行に伴ってプッシャー301の先端が、バケットコンベア13の搬送幅方向W2の一方側(図1では下方)から他方側(図1では上方)に向かうように移動する。
また、無端チェーン304が掛け渡されるスプロケット(不図示)と、箱搬送手段305の搬送面を構成するベルト305Bが掛け渡されるスプロケット(不図示)は同じ回転軸(不図示)に固定されている。
箱搬送手段305は、複数の収容部(例えば、バケット)305Aを有し、各収容部305Aに箱(例えば、サック箱)YA1を収容して搬送方向T2に搬送する。箱搬送手段305は、バケットコンベア13の走行速度と同じ速度で走行し、収容部305A(箱YA1)は、バケットコンベア13に収容される物品群XA2と同じ速度で移動する。
箱搬送手段305の上流側には、カートンストッカ307と起函装置309が配置される。これらの構成は既知のものであるので説明は省略するが、カートンストッカ307には折り畳まれた状態の箱YA1が保持される。これらの箱YA1は1つずつ取り出されて搬送途中において起函装置309によって起函され、側方(例えば図1の下方)が開放された状態で箱搬送手段305の収容部305Aに収容される。
プッシャー装置300、バケットコンベア13および箱搬送手段305は同期して走行する。プッシャー装置300のプッシャー301は例えば、最も上流側では最も後退した位置にあり、バケットコンベア13の一方の側方側(箱搬送手段305と反対側)に位置している。そして、プッシャー301は下流側に進むにつれて、バケットコンベア13上を搬送幅方向W2に横断するように前進し、バケットコンベア13上の物品群XA2を搬送幅方向W2に押し出して、バケットコンベア13上から移動させる。プッシャー301は下流側では、最も前進した位置にあり、バケットコンベア13の他方の側方側で、箱搬送手段305で搬送される箱YA1の内部(又はその近傍)に位置している。
プッシャー装置300は連続的に、バケットコンベア13上で搬送される物品群XA2を、その搬送方向T2と直交する搬送幅方向W2に押し出して、箱搬送手段305で搬送されている箱YA1の開放されている側方(図1では下方)から押し込み、箱YA1内の所定の位置に物品群XA2を収容する。その後、プッシャー301は後退しつつ上流側に戻り、次の物品群XA2の移送を行う。
<供給装置および物品収容装置の動作>
図6〜図10を参照して、供給装置10および物品収容装置30の動作について説明する。
<物品群が多数の物品で構成される場合>
まず、図6〜図8を参照して、供給装置10が多数の物品XA1で構成された物品群XA2を供給する場合について説明する。この例で多数とは例えば3以上であり、ここでは、シート状の外形状を有する物品XA1を、例えば、5枚集積化する場合について説明する。図6は、図1に示す供給装置10、ベルトコンベア20およびバケットコンベア13の主要部を、バケットコンベア13の下流側の搬送方向T2から見た正面図であり、図7および図8は側面図である。
図6(A)に示すように、ベルトコンベア20は、上流工程から供給された物品XA1を1個(1枚)ずつ、互いに前後に間隔をあけて搬送する。物品XA1は、ベルトコンベア20の下流端部において上部ホッパー11に向かって排出(押出)される。
上部ホッパー11は、上部シャッター111を閉鎖してベルトコンベア20から排出された物品XA1を受け入れ部11Bを介して受け入れる。物品XA1は、上部ホッパー11の上部シャッター111上に載置・保持される。
上部ホッパー11は、保持する物品XA1が所定数(この場合5枚)になるまで上部シャッター111の閉鎖を維持する。ベルトコンベア20からは順次物品XA1が供給され、上部ホッパー11の収容部には、シート状の物品XA1がその面を略鉛直方向VTの上下に重ねるようにして集積される(図6(A),図7(A))。
所定数(5枚)の物品XA1が集積されると、上部ホッパー11は上部シャッター111を開放する。上部シャッター111が開放されると、物品群XA2は自然落下(鉛直方向VT下方に落下)し、上部ホッパー11下方の受け入れ位置P1で待機する下部ホッパー12に受け渡される(図6(B),図7(B))。上部ホッパー11はその後上部シャッター111を閉鎖し、次の物品XA1を受け入れる(その準備をする)。
下部ホッパー12は、下部シャッター121を閉鎖して上部ホッパー11から供給される物品群XA2を受け入れてこれを保持(支持)する(図6(B),図7(B))。所定数(5枚)の物品XA1(1組の物品群XA2)を受け入れると、下部ホッパー12は受け渡し位置P2に向かって水平方向に(搬送方向T2に沿って)移動する(図7(C))。
なお、載置手段15は、下部ホッパー12の受け入れ位置P1の下方に固定されているが、物品群XA2を構成する物品XA1の数が多い場合には載置手段15は利用しない。 走行するバケットコンベア13は、前方仕切り部材131が載置手段15の鉛直方向VT下方を通過し、後方仕切り部材132は、ベース部132Aが載置手段15の鉛直方向VT下方を通過し、突出部132Bが載置手段15の開放部15Oを通過する(図6(B),図7(C))。
下部ホッパー12は、その下方を走行するバケットコンベア13と同期して移動し(図7(C)、図8(A))、少なくとも受け渡し位置P2(およびその付近の前後)においてバケット130の鉛直方向VT上方に位置するようにタイミングを合わせて移動し、下部シャッター121を開放する。
下部シャッター121が開放状態となると、物品群XA2は自然落下(鉛直方向VT下方に落下)し、走行するバケット130(一対の前方仕切り部材131と後方仕切り部材132の間)に物品群XA2が供給される(図6(C)、図8(B))。
下部ホッパー12は、バケットコンベア13に物品群XA2を受け渡すと、下部シャッター121を閉鎖し、受け入れ位置P1に移動し、次の物品群XA2を受け入れる(その準備をする)(図8(C))。
バケットコンベア13で搬送される物品群XA2(または物品XA1)は、複数の押送部材301を備えた環状のプッシャー装置300によって、側方が開口した収容体(例えば箱)YA1内に収容される。
具体的には、物品収容装置(箱詰め装置)30は、カートンストッカ307から折り畳まれた状態の収容体(例えば、サック箱)YA1を1つ取りだし、搬送途中において起函装置309によって起函し、側方(例えば、図1の下方)が開放された状態で箱搬送手段305の収容部305Aに収容する。プッシャー装置300は、連続運転しながらバケットコンベア13で搬送される物品群XA2(または物品XA1)を、一方の側方(例えば、図1の下方)から他方の側方(箱搬送手段305方向)へ押し出し、サック箱YA1内に物品群XA2(または物品XA1)を収容する。
このように本実施形態では、供給装置10は、ホッパー(この例では下部ホッパー12)がバケットコンベア13と同期して移動し、集積した物品群XA2を確実にバケットコンベア13の仕切り部材(バケット)130内に収容する。また、搬送手段13、箱搬送装置305およびプッシャー装置300をそれぞれ同期して連続運転させることで、バケットコンベア13上を搬送される物品群XA2は、仕切り部材130で保持されながら、プッシャー301で押し出され、側方が開口した箱YA1内に物品群XA2を押送して供給される。このような構成により、積層された物品群XA2であっても荷崩れさせずに確実に箱詰めすることができ、且つ処理の高速化が図れる。
<物品群が少数の物品(単数を含む)で構成される場合>
次に、図9および図10を参照して、供給装置10が少数(例えば2枚以下)の物品XA1で構成された物品群XA2を供給する場合について、ここでは1つのバケット130に単数のXA1を供給する例を説明する。
図9は、図1に示す供給装置10、ベルトコンベア20およびバケットコンベア13の主要部を、バケットコンベア13の下流側の搬送方向T2から見た正面図であり、図10は側面図である。
図9(A)に示すように、ベルトコンベア20は、上流工程から供給された物品XA1を1個(1枚)ずつ、互いに前後に間隔をあけて搬送する。物品XA1は、ベルトコンベア20の下流端部において上部ホッパー11に向かって排出(押出)される。
上部ホッパー11は、上部シャッター111を閉鎖してベルトコンベア20から排出された物品XA1を受け入れ部11Aを介して受け入れる。物品XA1は、上部ホッパー11の上部シャッター111上に載置・保持される(図9(A))。
上部ホッパー11は、例えば次の物品XA1がベルトコンベア20から供給される前に上部シャッター111を開放し、受け入れ位置P1で待機する下部ホッパー12に供給する(図9(B)、図10(A))。上部ホッパー11は、その後上部シャッター111を閉鎖し、次の物品XA1を受け入れる(その準備をする)(図10(B))。
下部ホッパー12は、下部シャッター121を閉鎖して上部ホッパー11から供給される物品XA1を受け入れてこれを保持(支持)し(図9(B)、図10(B))、その後下部ホッパー12は受け入れ位置P1から移動することなく(受け入れ位置P1に停止した状態で)、下部シャッター121を開放する。これにより物品XA1は自然落下(鉛直方向VT下方に落下)し、下部ホッパー12直下の載置手段15に載置される(図9(C)、図10(C))。下部ホッパ−12は、その後下部シャッター121を閉鎖し、次の物品XA1を受け入れる(その準備をする)。
走行するバケットコンベア13は、前方仕切り部材131が載置手段15の鉛直方向VT下方を通過し、後方仕切り部材132は、ベース部132Aが載置手段15の鉛直方向VT下方を通過し、突出部132Bが載置手段15の開放部15Oを通過する。
このとき、突出部132Bは載置手段15に載置される物品XA1の側方(上流側端部)に当接する(図10(C))。そして後方仕切り部材132が引き続き搬送方向T2に移動すると突出部132Bによって物品XA1が搬送方向T2に押出されて載置手段15から落下する(図9(D)、図10(D))。後方仕切り部材132は、これらの物品XA1を後方からガイドしつつ、前方仕切り部材131との間に挟むようにして、バケット130内(搬送面上)に当該物品XA1を移載する(図10(E))。
なお、例えば供給する物品XA1が単数の場合、下部ホッパー12は、受け入れ位置P1において下部シャッター121を常時開放状態とし、上部ホッパー11から排出された物品XA1を(下部ホッパー12を通過させて)直接、載置手段15に載置するようにしてもよい。
しかし、載置手段15に載置された物品XA1は、バケットコンベア13の走行のタイミングで押出されるため、バケット130の走行とタイミングを合わせるには、下部ホッパー12を利用した方がよい。下部ホッパー12を利用することで、下部シャッター121を閉鎖した状態で物品XA1を受け入れ、所望のタイミングで下部シャッター121を開放して載置手段15に載置するといった供給タイミングの調整が容易になる。
また、物品XA1を自然落下させる距離(落差)が大きい場合、物品XA1を安定して下流工程に引き渡すことができず、例えばバケット130内で物品XA1が斜めに収容されてしまう場合がある。
本実施形態のように、下部シャッター121を利用することで、上部シャッター111から載置手段15までを2回に分けて落下させることができる。つまり、1回の自然落下させる距離(落差)を小さくできるので、安定して下流工程に引き渡すことができる。
バケットコンベア13で搬送される物品群XA2は、その下流において複数の押送部材(プッシャー)301を備えたプッシャー装置300等によって押し出され、側方が開口した収容体(例えば箱など)YA1に収容される。
物品収容装置30の動作は、上述した<物品群XA2が多数の物品で構成される場合>と同様であるので、説明は省略する。
このように本実施形態では、下部ホッパー12がバケットコンベア13と同期しながら、バケット130に物品群XA2を供給するように構成されている。これにより、バケットコンベア13がバケット130を連続走行させる場合であっても、姿勢を乱すことなくバケット130内に確実に集積した物品群XA2を供給することができ、供給速度を向上させることができる。
また、それに加えて下部ホッパー12とバケットコンベア13の間に載置手段15を設け、下部ホッパー12の物品群XA2を一時的に載置手段15に載置し、バケットコンベア13の後方仕切り部材132によって載置手段15の物品群XA2を押出してバケット130に供給するように構成されている。
物品群XA2を構成する物品XA1の数が少数の場合、すなわち、上部ホッパー11が保持する(集積する)物品XA1の数が少数の場合には、所定数の集積までの時間(上部シャッター111の開閉のサイクル)が短く、集積数が多い場合と比較してバケットコンベア13は高速運転させることができる。
しかしながら、下部ホッパー12がバケットコンベア13と同期して移動する構成の場合、物品群XA2を構成する物品XA1の数が少数になると、下部ホッパー12が受け取り位置P1に復帰するまで上部ホッパー11が上部シャッター111の開放を待機しなければならない(待ち時間が生じる)恐れもあり、バケットコンベア13の高速化(上部ホッパー11にあわせた高速化)が図れない可能性もある。このような場合、載置手段15に物品群XA2を載置することで下部ホッパー12の移動を省略できるので、上部ホッパー11の待機時間を最小限にすることができ、処理の高速化を図ることができる。
また、集積する物品XA1の数は上部ホッパー11の上部シャッター111および下部ホッパー12の下部シャッター121の開閉のタイミングで複数のパターン(例えば、3枚、5枚、8枚など)に切替可能である。
さらに、集積する物品XA1が多数の場合と少数の場合(載置手段15を使用する場合と使用しない場合)において、下部ホッパー12の動作を切り替える(搬送方向T2に沿って移動させるか否かを切り替える)ことで対応でき、部品の交換や、当該交換に係る調整作業が不用となり、集積数の変化に容易且つ汎用的に適用可能となる。
図11は、バケットコンベア13の他の例を示す図である。バケットコンベア13は、前方仕切り部材131、または後方仕切り部材132の少なくとも一方が走行中(物品群XA2の搬送中)において搬送方向T2に沿って移動可能に構成されるものであってもよい。つまりバケット130は、走行中にバケット(一対の仕切り部材)130の間隔Gが変位可能な可動バケットであってもよい。
より詳細には、図11に示すようにバケットコンベア13は、例えばレール(不図示)が設けられた基台135と、レール上に例えばリニアモータ駆動によって摺動可能に取り付けられた複数の可動子(不図示)を有し、可動子にそれぞれ鉛直方向VTに立設する(バケットコンベア13の搬送面Rから起立する)前方仕切り部材131と後方仕切り部材132が取り付けられた構成であってもよい。互いの面同士が対向するように配置された一対の前方仕切り部材131と後方仕切り部材132は、互いの間隔Gが可変となるバケット(可動バケット)130を構成する。このように基台135には複数組のバケット130が設けられる。
そして、バケット130は、少なくとも受け渡し位置P2においては物品群XA2を受け入れ可能となるようにし(後方仕切り部材132が前方仕切り部材131から所定の間隔で離間するようにし)、物品群XA2が搬送面Rに落下したタイミングで一方の仕切り部材を他方の仕切り部材に向けて移動する。
この場合バケットコンベア13の後方仕切り部材132は、供給される物品群XA2の後方(上流側)端部よりも僅かに後方を移動し、物品群XA2が搬送面Rに落下したタイミングで前進して前方仕切り部材131との間で物品群XA2を挟み込むようにすると良い。
すなわち、物品群XA2が収容(搬送面Rに落下)後、前方仕切り部材131、または後方仕切り部材132の少なくとも一方の仕切り部材を搬送方向T2に移動して間隔Gを小さくし、バケット130内の収容部分の搬送方向T2の長さを略物品群XA2の搬送方向T2の長さにする。具体的には、後方仕切り部材132を前方仕切部材131よりも速い速度で移動する、または前方仕切り部材131を後方仕切り部材132よりも遅い速度で移動する、またはその両方であってもよい。
物品群XA2が搬送面Rに落下する際には、落下する予定の領域に若干の余裕を持たせることで物品群XA2(の一部の物品XA1)を確実にバケット130内に収容することができ、搬送面Rに落下した後は、物品群XA2の姿勢の乱れを防止し抑えるようにすることで、物品XA1の脱落や姿勢の崩れを回避できる。
以上説明した本実施形態の供給装置10において、下部ホッパー12の移動および搬送手段(バケットコンベア)13の移動は、水平方向に限らず、水平方向に対して傾斜した方向であってもよい。
また、バケットコンベア13のバケット(一対の仕切り部材)130は、走行中(搬送中)において前方仕切り部材131が移動不可であってもよいし、走行中(搬送中)においていずれも移動不可であってもよく、物品XA1の形状が変化した場合には当該物品XA1に合わせて手動で移動(調整)が可能であってもよい。
また、搬送手段(バケットコンベア)13は、単数の物品XA1の場合には、間欠動作するものでもよい。この場合、下部ホッパー12は搬送方向T2への移動は行わず、下部シャッター121の開閉のタイミングによって、隣接するバケット130の後方仕切り部材132の間に物品を落下させる。
また、搬送手段13は、バケットコンベアに限らず、ベルトコンベア、ローラーコンベア、あるいはプレートコンベア等の各種の搬送手段を適用することができる。
また、物品XA1は、シート状の外形状を有するものに限らず、筆記具(鉛筆)、たばこや棒状菓子などの棒状の物品であってもよい。棒状の物品の場合、長手方向が搬送手段13の搬送方向T2または搬送幅方向W2に延び、棒状の物品の(略)直径方向が搬送高さ方向H2に一列で集積化される構成であってもよいし、棒状の物品の(略)直径方向が搬送方向T2または搬送幅方向W2に並ぶように集積化される構成であってもよい。また、物品群XA2は、整列を行わずに集積化される構成であってもよい。
また、物品収容装置としては、バケットコンベア13の下流にロボットを設け、当該ロボットによって搬送される物品群XA2(または物品XA1)を取り出し、例えば箱体などに収容するものであってもよい。
また、物品収容装置の収容体は、箱体に限らず袋体であってもよい。
また、搬送手段13の下流工程としての物品収容装置は、ピロー包装機、深絞り包装機、ストレッチ包装機、シュリンク包装機等の各種の包装装置の他、搬送装置や供給装置であってもよい。
<他の実施例>
図12〜14を参照して、他の実施例について説明する。
図12はバケットコンベア13の下流側の搬送方向T2から見た正面図である。同図に示すように、上部ホッパー11の上流側にあって当該上部ホッパー11に物品XA1を供給するベルトコンベア20は上下方向に調整(移動)可能に構成されており、物品群XA2を構成する物品XA1の数に応じて、ベルトコンベア20を上下方向に調整してもよい。例えば、同図の例では、物品群XA2を構成する物品XA1数が多い場合には、物品XA1が少ない場合よりも、ベルトコンベア20の搬送面の位置を上方に移動(上部ホッパー11内に集積される最後の物品XA1の位置よりも上方に移動)させている。また、物品XA1の数が多い場合に、物品XA1を上部ホッパー11に供給する毎にベルトコンベア20の搬送面の位置を順次上昇させるようにしてもよい。
また、この場合、シャッター111、112の変形例として、シャッター111、121は、いずれか一方のシャッター111、または121を常時、退避させておくか、またはホッパー11、または12のいずれか一方のシャッター111、または121を取り付つけないことで、いずれか一方のシャッター111、または121を使用しなくてもよい。
図13および図14は物品群XA2を構成する物品XA1が少数の場合の更に他の例である。図13(A)はバケットコンベア13の下流側の搬送方向T2から見た正面図であり、同図(B)が側面図である。また図14はこの例のホッパー51を示す図であり同図(A)がバケットコンベア13の下流側の搬送方向T2から見た正面図、同図(B)が上部シャッター151の斜視図、同図(C)が搬送手段13の下流側から見たホッパー51の斜視図、同図(D)が同図(C)のA矢視図、同図(E)が搬送手段13の上流側から見た上面図である。
この例では、1つのホッパー51を使用してもよい。また、ホッパー51の下方に別体の載置手段15を設けず、ホッパー51に(一体的に)載置手段(他のホッパー)65を設ける。ホッパー51は、上部ホッパー11、及び下部ホッパー12の替わりに下部ホッパー12の取付け位置に取付けられる。
図14に示すように、ホッパー51は、搬送方向T2の前後となる側面に上部シャッター151用のスリット(長孔)53が設けられ、スリット53の下方には切欠き55が設けられている。
上部シャッター151は腕の長い(搬送高さ方向Hの高さが高い)ものとする。このようにすることで、上部シャッター151による物品XA1の受け取り位置を下方にすることができる。
また、下部シャッター152は、バケット130の後方仕切り部材132の突出部132Bが通過するように構成される切欠き55から進退させて開閉する。
この場合もホッパー51の上流側にあって当該ホッパー51に物品XA1を供給するベルトコンベア20は、上下動可能に構成され、その搬送面の高さを調節可能となっている。この例では、物品群XA2を構成する物品XA1数が少ない場合であり、物品XA1が多い場合よりも、ベルトコンベア20の搬送面の位置を下方に移動(ホッパー51内に集積される(最後の)物品XA1の位置よりも上方に移動)させている。
また、ベルトコンベア20の上流に他のベルトコンベア21を設ける。他のベルトコンベア21は、上流側を支点にして揺動可能に構成され、当該他のベルトコンベア21の下流側の搬送面の高さが調節可能に構成される。ホッパー51のベルトコンベア20から物品XA1の受け入れ位置は、上部ホッパー11の受け入れ位置よりも下方に設定されている。このため、上部ホッパー11と下部ホッパー12を用いて集積する場合と比べて、ベルトコンベア20とベルトコンベア21の下流端の搬送面を下げている。このとき、ベルトコンベア20の上流端の搬送面と、下り傾斜させたベルトコンベア21の下流端の搬送面は高さが合わせられている。
図1等に示した実施形態の供給装置10の場合、下部ホッパー12を搬送方向T2に移動させてバケット130に物品群XA2を収容させる場合、載置手段15をかわさないと(下部ホッパー12が載置手段15を通過しないと)バケット130に物品群XA2を供給することができない。
一方、図13に示すようにホッパー51に載置手段65を設けることにより、図1等の載置手段15が不要になる。従って、搬送方向T2の供給位置の制約を受けることなく、物品XA1を供給することができる。
また、上部シャッター151と下部シャッター152との間隔(落差)を小さくすることが可能となり、これにより物品群XA2(または、物品XA1)の姿勢を乱さずに安定して搬送する(落下させる)ことができる。
なお、物品群XA2(または物品XA1)は、バケットコンベア13のバケット130内に収容する代わりに、例えば、バケットコンベア13等の搬送手段で搬送される上方が開口した箱、容器、またはトレー等に収容するようにしてもよい。
また、リニアモータ駆動のバケットコンベア13の場合、物品群XA2(または物品XA1)を受け取る前のバケット130の前方仕切り部材131、後方仕切り部材132の間隔は、物品群XA2(または物品XA1)の搬送方向T2の長さよりも広く(大きく)設定する。物品群XA2(または物品XA1)を受け取り後は、前方仕切り部材131、後方仕切り部材132の間隔を狭めて(小さくして)、環状のプッシャー装置の押送部材のピッチに合わせて、押送部材と同期して搬送する。
<他の実施形態>
次に、図15を参照して本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態の供給装置10は、型替え(物品XA1のサイズや形状に応じて変化する部品(側面部)の交換)や調整・点検等が時において上部ホッパー11と下部ホッパー12の互いの位置を相対的に移動可能に構成される。
図15は、上部ホッパー11の移動の態様の一例を示す図であり、同図(A)〜同図(D)が上面概要図、同図(E)、同図(F)が正面概要図である。
例えば、上述の実施形態において搬送手段13と同期して移動する下部ホッパー12は、電源を遮断した場合には移動不可となる。このような場合、上部ホッパー11と下部ホッパー12が鉛直方向VTの上下に配置されていると、下部ホッパー12の型替え(調整・点検等を含む、以下同様)が非常に困難となる。
そこで、本実施形態では、例えば、上部ホッパー11を下部ホッパー12に対して相対的に移動可能に構成する。上部ホッパー11は、例えば、上部ホッパー移動手段16によって、水平方向HR(例えば、搬送手段13の搬送方向T2(例えば、下流方向))にスライド移動可能に支持され、通常の運転時にはロックで固定するなどして移動不可に構成される(同図(A))。
そして、型替え時にロックを外すと、例えば手動で(ハンドルなどを操作することによって)水平方向HR(例えば、搬送手段13の搬送方向T2(例えば、下流方向))にスライド移動させることができる(同図(B))。これにより、下部ホッパー12(の型替え対象部分(部品交換・調整・点検部分)を露出させることができ、下部ホッパー12の型替えを容易に行なうことができる。
なお、下部ホッパー12が型替えが可能な程度に露出する構成であれば、同図(C)に示すように上部ホッパー11の移動後の状態で下部ホッパー12の一部と重畳する構成であってもよく、この場合装置の省スペース化が図れる。
また、型替え時の上部ホッパー11の移動方向は、水平方向HRの移動に限らず、(略)鉛直方向、斜め方向(斜め上方、斜め下方)の移動であってもよいし、搬送手段13の搬送方向T2と直交する方向(例えば、ベルトコンベア20の搬送方向T1(下流または上流方向)の移動でもよい。また、搬送方向T1、T2に沿うスライド移動に限らず、水平方向HRへの回動(同図(D))や鉛直方向VTへの揺動(跳ね上げ)の移動(同図(E))や上昇の移動(同図(F))であってもよい。
搬送方向T2にスライドする構成の場合、上部ホッパー11を下流方向に移動する構成にするとよい。こうすることで、供給装置10の上流側の機長を短くすることができ、省スペース化が図れる。
また、上部ホッパー11の移動に限らず、型替え時には、下部ホッパー12が上部ホッパー11に対して相対的に移動するものであってもよいし、両者が互いに移動するものであってもよい。
また、型替え時の上部ホッパー11(および又は下部ホッパー12)の移動は、手動による移動に限らず、シリンダーやモータなどの駆動手段により自動で位置を移動させるようにしてもよい。
なお、図15に示す他の実施形態の構成は、型替え時に容易に下部ホッパー12を露出可能にするために、上部ホッパー11と下部ホッパー12の互いの位置を相対的に移動可能に構成されていればよい。すなわち、上述(図1等)の実施形態の供給装置10に限らず、例えば、下部ホッパー12が搬送手段13に同期して移動しない従来の供給装置に適用してもよい。また、搬送手段(バケットコンベア)13は間欠運転するものでもよいし、下部ホッパー12の下流工程は、搬送手段13に限らず、例えば他のホッパーが配置されてもよい。
また、供給装置10は、型替えモードを備えるようにしてもよい。「型替えモード」とは、下部ホッパー12の交換時、清掃時等において、上部ホッパー11と下部ホッパー12同士が互いに邪魔にならず、下部ホッパー12の着脱が容易な位置に停止するモードである。型替えモード時は、直動型のアクチュエータを駆動して下部ホッパー12が露出される搬送方向T2の所定位置に自動で移動して停止する。
以上説明したように、本発明の供給装置10は、上流工程から供給される物品XA1を、第1ホッパー(下部ホッパー12、図13ではホッパー51内の上部シャッター151と下部シャッター152とで仕切られた空間)を経由して搬送手段13で受け取り下流工程へと搬送する供給装置10であって、前記第1ホッパー(下部ホッパー12、図13ではホッパー51内の上部シャッター151と下部シャッター152とで仕切られた空間)は、前記搬送手段13の搬送方向に往復移動することができ、また底部のシャッター(下部シャッター121、上部シャッター151、下部シャッター152)によりホッパー内に前記物品XA1を貯留することができ、前記第1ホッパー(下部ホッパー12、図13ではホッパー51内の上部シャッター151と下部シャッター152とで仕切られた空間)の上方又は下方の少なくとも一方に別のホッパー(例えば、第2ホッパー(上部ホッパー11、図13ではホッパー51内の上部シャッター151よりも上方の空間)、第3ホッパー(載置手段15、65))が配置されている、ことを特徴とする供給装置である。
また、前記搬送手段13に同期して前記シャッター121を開放しホッパー内の前記物品XA1を排出する、ものであってもよい。
また、前記第1ホッパー(下部ホッパー12)の上方の定位置に第2ホッパー(上部ホッパー11、図13ではホッパー51内の上部シャッター151よりも上方の空間))が配置され、当該第2ホッパー(上部ホッパー11、図13ではホッパー51内の上部シャッター151よりも上方の空間))は、底部のシャッター(図13の上部シャッター151)によりホッパー内に前記物品XA1を貯留することができる、ものであってもよい。
また、前記第1ホッパー(下部ホッパー12)の下方に第3ホッパー(載置手段15)が配置され、当該第3ホッパー(載置手段15)はホッパー内の前記物品XA1が水平方向に押し出されて排出される、ものであってもよい。
また、前記第1ホッパー(下部ホッパー12)の上方の定位置に第2ホッパー(上部ホッパー11)が配置され、当該第2ホッパー(上部ホッパー11)は底部のシャッターによりホッパー内に前記物品XA1を貯留することができ、前記第1ホッパー(下部ホッパー12)の下方には第3ホッパー(載置手段15)が配置され、当該第3ホッパーはホッパー内の前記物品XA1が水平方向に押し出されて排出される、ものであってもよい。
また、前記第3ホッパー(載置手段65)が前記第1ホッパー(図13ではホッパー51内の上部シャッター151と下部シャッター152とで仕切られた空間)と一体に設けられている、ものであってもよい。
また、前記搬送手段13は搬送面から起立し、第3ホッパー(載置手段15)内の前記物品XA1の側方に当接可能な仕切り手段(後方仕切り部材132)を備え、前記搬送方向に移動する該仕切り手段(後方仕切り部材132)によって前記物品XA1を前記第3ホッパー(載置手段15)から押し出して該搬送面上に移載することが可能に構成されている、ものであってもよい。
また、前記搬送手段13は、連続走行するコンベアであってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。