(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう。)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。これらは、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどであればよい。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動(更新表示など)可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。可変表示の最後には、表示結果(可変表示結果)として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の可変表示についても同じ)。なお、図柄(特に、後述の飾り図柄)の変動として、スクロール表示、変形、拡大/縮小などが行われてもよい。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。一例として、画像表示装置5では、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。
また、画像表示装置5の画面上には、表示エリア5HL、5HRも配置され、表示エリア5HLには、実行が保留されている第1特図ゲームに対応する第1保留表示画像(ここでは、丸の画像)が右詰めで表示され、表示エリア5HRには、実行が保留されている第2特図ゲームに対応する第2保留表示画像(ここでは、丸の画像)が左詰めで表示される。第1保留表示画像及び第2保留表示画像を総称して保留表示画像ともいう。
画像表示装置5の画面上には、表示エリア5HCも配置されている。表示エリア5HCには、表示エリア5HL、5HRに表示されていた保留表示画像のうち、実行中の特図ゲームに対応する保留表示画像が表示される。具体的には、第1特図ゲームが実行される場合、表示エリア5HLにおいて最も右の第1保留表示画像(実行される当該第1特図ゲームに対応する保留表示画像)が表示エリア5HCに移動して表示される(他の第1保留表示画像は、1つ右の位置にシフトする)。また、第2特図ゲームが実行される場合、表示エリア5HRにおいて最も左の第2保留表示画像(実行される当該第2特図ゲームに対応する保留表示画像)が表示エリア5HCに移動して表示される(他の第2保留表示画像は、1つ左の位置にシフトする)。表示エリア5HCに表示される保留表示画像をアクティブ表示画像ないしアクティブ表示ともいう。アクティブ表示は、保留表示画像を若干拡大したもの(ここでは、丸の画像)として表示される。
特図ゲームの保留数は、特図保留記憶数ともいう。特に、第1特図ゲームの保留数を、第1特図保留記憶数という。第2特図ゲームの保留数を、第2特図保留記憶数という。第1保留表示画像の数により、第1特図保留記憶数が示され、第2保留表示画像の数により、第2特図保留記憶数が示される。
また、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2特図保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。
普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、第1始動口スイッチ22A(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される(このときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。)。
普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81(図2参照)によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、例えば、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が普通入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、第2始動口スイッチ22B(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される(このときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。)。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、大入賞口扉用となるソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(例えば、通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される。このときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)の可変表示を行う。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)ともいう。
普図ゲームは、遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて実行される。遊技球が通過ゲート41を通過したときには、図2のゲートスイッチ21がオンになり、これにより当該遊技球の通過が検出される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿が設けられている。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行(特図ゲーム、普図ゲームの実行、保留の管理、後述の大当り遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(変動パターン、演出制御コマンド、各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技媒体が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて各種の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出であり、飾り図柄の可変表示を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御部CPU120は、上記演出を実行するための処理中に、主基板11からの主基板11からの演出制御コマンドに基づいて画像系演出の実行(実行の開始)を表示制御部123に指示する。画像系演出は、画像表示装置5に演出画像を表示する演出であり、演出画像に合わせた音声出力や、演出画像に合わせた遊技効果ランプ9の点灯/消灯も適宜含む。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの画像系演出の実行指示に基づき、画像系演出の実行を開始する。画像系演出の実行では、例えば、映像信号を供給することで画像表示装置5に演出画像を表示する。
また、表示制御部123は、画像系演出を実行するときに、画像系演出に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号をランプ制御基板14に供給したりする。音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
乱数回路124は、演出動作を制御するときに使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
(遊技の進行など)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドルへの遊技者による回転操作により、遊技媒体(遊技球)が遊技領域に向けて発射される。
遊技領域を流下した遊技球が通過ゲート41を通過したときには、普図ゲーム(普通図柄の可変表示)が開始される。なお、すでに他の普図ゲームが実行されている、下記の開放制御中など、普図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、4つなどを上限として普図ゲームの実行は保留される。保留された普図ゲームは、当該普図ゲームを開始できる開始条件の成立(他の普図ゲームが実行されておらず、開放制御中でもないなど)により実行される。普図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が通過ゲート41を通過したときには、当該普図保留記憶数は増えないで、当該通過は無効化される。
普図ゲームで停止表示(導出)される可変表示結果には、普図当り図柄(例えば、「7」などの普図)と、普図ハズレ図柄(例えば、「−」などの普図)と、がある。普図当り図柄が停止表示されるときは、可変表示結果が「普図当り」のときである。普図ハズレ図柄が停止表示されるときは、可変表示結果が「普図ハズレ」のときである。
「普図当り」のときには、普通可変入賞球装置6Bの可動翼片を所定期間傾動位置とする開放制御(第2始動入賞口が開放状態になる。)が行われる。「普図ハズレ」のときには、前記開放制御は行われない。
遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入したときには、第1特図ゲームが開始される。また、遊技球が、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入したときには、第2特図ゲームが開始される。なお、すでに他の特図ゲームが実行中である、後述の大当り遊技状態に制御されているときなど、特図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、それぞれ4つなどを上限として特図ゲームの実行は保留される。保留された特図ゲームは、特図ゲームを開始できる開始条件の成立(他の特図ゲームが実行されておらず、大当り遊技状態中でもないなど)により実行される。
第1特図保留記憶数(保留された第1特図ゲーム数)が上限値に達しているときに遊技球が第1始動入賞口を進入したときには、当該第1特図保留記憶数は増えないで、当該進入は無効化される(賞球はあってもよい)。第2特図保留記憶数(保留された第2特図ゲーム数)が上限値に達しているときに遊技球が第2始動入賞口を進入したときには、当該第2特図保留記憶数は増えないで、当該進入は無効化される(賞球はあってもよい)。
第1特図保留記憶数を増やす遊技球の第1始動入賞口への進入(入賞)を第1始動入賞ともいう。第2特図保留記憶数を増やす遊技球の第2始動入賞口への進入(入賞)を第2始動入賞ともいう。これら入賞を総称して単に始動入賞ともいう。
特図ゲームで停止表示(導出)される可変表示結果には、大当り図柄(例えば、「6」、「7」などの特図)と、ハズレ図柄(例えば、「−」などの特図)と、がある。大当り図柄が停止表示されるときは、可変表示結果が「大当り」のときである。ハズレ図柄が停止表示されるときは、可変表示結果が「ハズレ」のときである。
第1特図ゲーム又は第2特図ゲームの可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)のときには、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される。可変表示結果が「ハズレ」のときには、大当り遊技状態には制御されない。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。このような開放状態をラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)という。大当り遊技状態では、当該ラウンド遊技が複数回(ここでは、15回)実行される(ラウンド遊技以外の期間では、大入賞口が閉鎖する。)。
「大当り」には、「非確変」、「確変」という大当り種別が設定されている。大当り種別が、「非確変」のときには「6」、「確変」のときには「7」の大当り図柄が停止表示される。
なお、大当り種別が「非確変」、「確変」のときの「大当り」を、順次、「非確変大当り」、「確変大当り」ともいい、これらに基づく大当り遊技状態を順次、「非確変大当り遊技状態」、「確変大当り遊技状態」ともいう。
確変大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御される。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されるまで継続する。非確変大当り遊技状態が終了したあとは、確変状態に制御されない。
確変大当り遊技状態が終了した後又は非確変大当り遊技状態が終了した後には、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)が通常状態よりも短くなる時短状態に制御される。時短状態は、所定回数(この実施の形態では、100回)の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の終了条件が先に成立するまで継続する。
時短状態では、通常状態などの時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させてもよい。例えば、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図の変動させる期間であり、普図変動時間ともいう。)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御などにより、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。このような制御は、高開放制御(「時短制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、遊技状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態となる。
通常状態とは、大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
時短状態は、「高ベース」などともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース」「非時短状態」などともいわれる。確変状態は、「高確」などともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確」、「非確変」などともいわれる。
(演出の進行など)
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示(これも画像系演出の一種である。)が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて可変表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果(可変表示結果)となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様などのことである。
また、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出(画像系演出の一種)が実行される。リーチ演出として、演出態様がそれぞれ異なるノーマルリーチ、スーパーリーチA、スーパーリーチBが用意されている。スーパーリーチA及びBは、ノーマルリーチから発展するリーチ演出であり、スーパーリーチA及びBを総称して単にスーパーリーチということもある。この実施の形態では、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチ(発展無し)の順で大当り期待度が高い。大当り期待度は、例えば、特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となる割合であり、飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる割合でもある。
特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、確変大当りのときに「7」、非確変大当りのときに「5」)が揃って停止表示される。
特図ゲームの可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示されることがある。また、特図ゲームの可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示されることもある。
さらに、この実施の形態では、他の画像系演出として、例えば、アクティブ表示の表示色を変化させる変化演出がリーチ演出の実行中に実行される(図11等)。変化演出としては、第1変化演出(図17等)と第2変化演出(図18〜図19等)とがある。第1変化演出は、ノーマルリーチ中に実行され、第2変化演出は、スーパーリーチ中に実行される(図14等参照)。変化演出は、1のアクティブ表示に対して複数回実行されることが可能であり、アクティブ表示の表示色は、段階的に複数回変化可能である。アクティブ表示の表示色がどの色かで、そのアクティブ表示に対応する特図ゲームないし飾り図柄の可変表示の大当り期待度が異なる(図10)。アクティブ表示の表示色、変化演出の詳細は、後述する。
(パチンコ遊技機1の主要な動作)
(主基板11の主要な動作)
主基板11では、CPU103が遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理は、所定期間(例えば2ミリ秒)ごとに供給される図示しないCTC(カウンタ/タイマ回路)からの割込み要求信号によるタイマ割り込みが発生するごと(割込み要求信号の供給間隔である所定時間(2ms)ごと)に実行される。遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU103は、スイッチ処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理などを実行し、遊技制御用タイマ割込み処理がタイマ割り込みごとに繰り返し実行されることで、遊技の制御などが実現される。
スイッチ処理では、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから検出信号が入力されたかを判定することによって、各スイッチがオンとなったか否か(つまり、遊技球の進入又は通過があったか否か)をスイッチごとに判定する。この判定の結果は、RAM102などに一時記憶され、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理において使用される。
遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
特別図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、特図ゲームの保留や実行、大当り遊技状態などを実現する処理(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、大入賞口扉用のソレノイド82の制御を含む。)である。なお、特別図柄プロセス処理では、遊技の進行に応じて演出制御コマンドの送信設定を行う。特別図柄プロセス処理の詳細は、後述する。
普通図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、普図ゲームの保留や実行、普図当りのときの普通可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)の開放状態などを実現する処理(普通図柄表示器20、普図保留表示器25C、普通電動役物用のソレノイド81の制御を含む。)である。
コマンド制御処理は、特別図柄プロセス処理などで送信設定された演出制御コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して実際に伝送させる処理である。
(特別図柄プロセス処理で送信設定される演出制御コマンド)
次に、特別図柄プロセス処理にて送信設定され、コマンド制御処理にて主基板11から演出制御基板12に送信される演出制御コマンドについて説明する。図3に、主な演出制御コマンドの例を示す。なお、以下の「(H)」は16進数であることを示す。演出制御コマンドは、MODEデータ及びEXTデータから構成されている。
コマンド8000(H)は、第1特図ゲームの開始つまり第1特図の変動の開始を指定(通知)する第1変動開始指定コマンドである。コマンド8001(H)は、第2特図ゲームの開始つまり第2特図の変動の開始を指定(通知)する第2変動開始指定コマンドである。第1変動開始指定コマンドと第2変動開始指定コマンドとを変動開始指定コマンドと総称することがある。当該コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド81XX(H)は、特図ゲームや飾り図柄の可変表示の変動パターン(特図や飾り図柄の変動時間(特図変動時間)及び可変表示結果の表示時間(停止図柄表示時間)や、飾り図柄の可変表示のパターンを指定するもの)を指定(通知)する変動パターン指定コマンドである。当該コマンドの「XX」(EXTデータ、「XX」について同じ)には、各変動パターンを示す数値が設定される(例えば、変動パターンPA1−1なら「00」など)。当該コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8CXX(H)は、特図ゲームの表示結果(大当りとするか否かおよび大当り種別)を指定(通知)する表示結果指定コマンドである。当該コマンドの「XX」には、表示結果を示す数値が設定される(例えば、「ハズレ」なら「00」、「非確変大当り」なら「01」など)。当該コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8F00(H)は、特図ゲームの終了(つまり、可変表示結果を導出すること)を指定(通知)する図柄確定指定コマンドである。図柄確定指定コマンドは、飾り図柄の可変表示(変動)を終了するとともに可変表示結果を導出することを指定するものでもある。当該コマンドは、特図ゲームの終了時に送信される。
コマンドA000(H)は、大当り遊技状態の開始(ファンファーレの開始でもある)を指定(通知)する当り開始指定コマンドである。ファンファーレとは、大当り遊技状態中に実行される大当り中演出の一部を構成し、大当り遊技状態の開始時に実行され、大当り遊技状態になったことを報知する演出である。このコマンドは、大当り遊技状態の開始時に送信される。
コマンドA300(H)は、大当り遊技状態の終了(エンディングの開始でもある)を指定(通知)する当り終了指定コマンドである。エンディングとは、大当り遊技状態の終了時(大当り中演出後)に実行され、大当り遊技状態が終了することを報知する演出などである。このコマンドは、最後のラウンド遊技の終了時に送信される。
コマンドC000(H)は、第1特図ゲームの保留数である第1特図保留記憶数を1つ加算することを指定(通知)する第1特図保留記憶数加算指定コマンドである。コマンドC100(H)は、第2特図ゲームの保留数である第2特図保留記憶数を1つ加算することを指定(通知)する第2特図保留記憶数加算指定コマンドである。これらコマンドを特図保留記憶数加算指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数加算指定コマンドは、始動入賞発生時(始動入賞時)に送信される。
コマンドC200(H)は、第1特図保留記憶数を1つ減算することを指定(通知)する第1特図保留記憶数減算指定コマンドである。コマンドC300(H)は、第2特図保留記憶数を1つ減算することを指定(通知)する第2特図保留記憶数減算指定コマンドである。これらコマンドを特図保留記憶数減算指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数減算指定コマンドは、特図ゲーム開始時(変動開始時)に送信される。
(特別図柄プロセス処理)
図4は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値(初期値は、「0」)に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
(始動入賞判定処理:ステップS101)
CPU103は、第1始動口スイッチ22Aがオン(スイッチ処理の判定結果を参照する。各種スイッチのオン判定について同じ)で、第1特図保留記憶数(例えば、RAM102に設けられた第1保留記憶数カウンタでカウントする。以下同じ)が所定の上限値(例えば「4」)になっていない場合、第1始動入賞が発生したとして、第1特図保留記憶数を1増加させる(上記カウンタのカウント値を1増加させる)。その後、乱数回路104やRAM102に設けられたランダムカウンタ(遊技用乱数更新処理で値が更新される。)等によって更新される乱数値のうちから、特図表示結果(特図ゲームの可変表示結果)決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を抽出する。こうして抽出された各乱数値は、保留データとして、後述の第1特図保留記憶部(RAM102に設けられる。)の空きエントリの先頭にセット(格納)される。その後、第1特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定が行われる。
また、CPU103は、第2始動口スイッチ22Bがオンで、第2特図保留記憶数(例えば、RAM102に設けられた第2保留記憶数カウンタでカウントする。以下同じ)が所定の上限値(例えば「4」)になっていない場合、第2始動入賞が発生したとして、第2特図保留記憶数を1増加させる(上記カウンタのカウント値を1増加させる)。その後、乱数回路104やRAM102に設けられたランダムカウンタ(遊技用乱数更新処理で値が更新される。)等によって更新される乱数値のうちから、乱数値MR1〜MR3を抽出する。こうして抽出された各乱数値は、保留データとして、後述の第2特図保留記憶部(RAM102に設けられる。)の空きエントリの先頭にセット(格納)される。その後、第2特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定が行われる。
上記の第1特図保留記憶部及び第2特図保留記憶部は、それぞれ、例えば、始動入賞の発生順(遊技球の検出順)に保留番号「1」〜「4」と関連付けて、乱数値MR1〜MR3を保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。ここでは、第1特図保留記憶部又は第2特図保留記憶部に保留データを格納することで、未だ開始されていない(実行が保留されている)特図ゲーム(特に、特図ゲームに関する情報。ここでは、保留データ)が保留記憶として記憶される。
(特別図柄通常処理:ステップS110)
特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が「0」のときに実行される。特別図柄通常処理において、CPU103は、第2特図保留記憶数が「0」以外であるときに、第2特図ゲームを実行するため、第2特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に記憶されている乱数値MR1〜MR3の数値データを読み出す。読み出された数値データは、RAM102の変動用乱数バッファに格納されて、一時記憶される。この場合、第2特図保留記憶数を1減算させ、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを1エントリずつ上位にシフトさせる。このときには、RAM102に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」(今回実行される特図ゲームが第2特図ゲームであることを示す値)に更新する。
第2特図保留記憶数が「0」であるときには、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定し、第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには、第1特図ゲームを実行するため、第1特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に記憶されている乱数値MR1〜MR3の数値データを読み出す。読み出された数値データは、変動用乱数バッファに格納されて、一時記憶される。この場合、第1特図保留記憶数を1減算し、第2特図保留記憶部のときと同様に第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる。また、変動特図指定バッファ値を「1」(今回実行される特図ゲームが第1特図ゲームであることを示す値)に更新する。上記一連の処理により第2特図ゲームは、第1特図ゲームよりも優先して実行される。
変動特図指定バッファ値の更新後には、特図ゲームの可変表示結果(特図表示結果)を、抽選により、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(大当り抽選)。一例として、ROM101に用意された第1特図表示結果決定テーブル(非確変状態のときに参照される)又は第2特図表示結果決定テーブル(確変状態のときに参照される)が参照される。確変状態か否かは、RAM102に設けられた確変フラグの状態で特定される。確変フラグは、確変状態のときにオンとなるフラグである。各特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、決定結果となる「大当り」又は「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。CPU103は、変動用乱数バッファに読み出した乱数値MR1に基づいて、第1又は第2特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定する(乱数値に合致する決定値に割り当てられた決定結果を今回の決定結果とする。)。なお、CPU103は、確変状態のときには、確変状態でないときよりも高い決定割合で特図表示結果を「大当り」に決定する。「抽選」とは、前記のように乱数値とテーブルとを用いて決定結果をランダムに決定する方法などをいう。
CPU103は、ステップS239の抽選により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する。「大当り」の場合、RAM102に設けられた大当りフラグをオン状態にセットし、大当り種別(「確変」又は「非確変」)を抽選により決定する。当該抽選では、変動用乱数バッファに読み出した乱数値MR2と、「確変」及び「非確変」を決定結果とするテーブル(ROM101に用意されている)と、が用いられる。「確変」、「非確変」それぞれの決定割合は任意である(例えば、「確変」を60%、「非確変」を40%とする)。その後、CPU103は、RAM102に設けられた大当り種別バッファに、決定した大当り種別を格納する。
特図表示結果が「大当り」ではない場合や、大当り種別を格納した場合、今回実行する特図ゲームの可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄を決定する。具体的には、大当りフラグがオフのときには、ハズレ図柄(「−」)を確定特別図柄に決定する。一方、大当りフラグがオンのときには、大当り種別バッファに記憶された大当り種別に応じた大当り図柄(「6」(非確変)又は「7」(確変))を確定特別図柄に決定する。その後、特図プロセスフラグの値を「1」に更新し、特別図柄通常処理を終了する。
第1特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には、デモ表示設定を行ってから、特別図柄通常処理を終了する。デモ表示設定では、客待ちデモ指定コマンド(デモ画面を表示することを指定するコマンド)が送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信設定してから、デモ表示設定を終了する。
(変動パターン設定処理:ステップS111)
変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が「1」のときに実行される。CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する。そして、大当りフラグがオンである場合には、大当り時の変動パターンを抽選により決定する。一方、大当りフラグがオフである場合には、ハズレ時の変動パターンを抽選により決定する。変動パターンは、特図変動時間や飾り図柄の可変表示のパターンを指定するものである。
図5は、この実施の形態で使用される変動パターンを示している。この実施の形態では、ハズレ時の変動パターンとして、PA1−1、PA2−1、PA3−2〜PA3−4がある。また、大当り時の変動パターンとして、PB3−2〜PB3−4がある。
PA1−1、PA2−1は、非リーチを指定する。PA2−1は、特図変動時間及び停止図柄表示時間が通常(PA1−1)よりも短くなっている時短用(短縮有り)のパターン(時短時に選択されるパターン)である。PA3−2、PB3−2は、ノーマルリーチ(発展無し)の実行を指定し、PA3−3、PB3−3は、スーパーリーチAの実行を指定し、PA3−4、PB3−4は、スーパーリーチBの実行を指定する。
大当り時の変動パターンの抽選、ハズレ時の変動パターンの抽選では、変動用乱数バッファに読み出した乱数値MR3が使用される。また、大当り時の変動パターンの抽選では、図6の決定割合を実現するテーブル(ROM101に用意される)が使用され、PB3−2〜PB3−4のいずれかを今回の変動パターンに決定(選択)する。また、非時短時でハズレ時の変動パターンの抽選では、図7(A)の決定割合を実現するテーブル(ROM101に用意される)が使用され、PA1−1、PA3−2〜PA3−4のいずれかを今回の変動パターンに決定(選択)する。また、時短時でハズレ時の変動パターンの抽選では、図7(B)の決定割合を実現するテーブル(ROM101に用意される)が使用され、PA2−1、PA3−2〜PA3−4のいずれかを今回の変動パターンに決定(選択)する。時短状態(時短時)であるか否かは、RAM102に設けられ、時短状態のときにオンになる時短フラグの状態により特定される。
図6及び図7を参照すると、変動パターンの決定割合は、ハズレ時は、PA3−2>PA3−3>PA3−4の順で高い。大当り時は、PB3−4>PB3−3>PB3−2の順で高い。このため、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチ(発展無し)の順で大当り期待度が高い。また、時短状態のときには、特図変動時間が短いPA2−1(図5参照)が選択されるので、時短状態のときには、平均的な特図変動時間が非時短状態のときよりも短くなる。
上記抽選後には、今回決定した変動パターンに応じた特図変動時間(図5参照)に応じたタイマ初期値をRAM102の所定のタイマに設定する。その後、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特図ゲームを実行するための駆動信号を第1特別図柄表示装置4Aに送信する。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特図ゲームを実行するための駆動信号を第2特別図柄表示装置4Bに送信する。これにより、特図ゲームが開始される。
その後、特図ゲームの実行開始時のコマンドとして変動開始時コマンド(上記決定結果、1減算後の第1又は第2特図保留記憶数などを指定する各種コマンド)の送信設定が行われる。変動開始時コマンドは、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、第1特図保留記憶数減算指定コマンドを含み、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、第2特図保留記憶数減算指定コマンドを含む。その後、特図プロセスフラグの値を「2」に更新してから、変動パターン設定処理を終了する。
(特別図柄変動処理:ステップS112)
特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。CPU103は、上記所定のタイマのタイマ値を1減じ、減じた後のタイマ値が0になったか(特図変動時間が経過したか)を判定し、0になっていないときには、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを実行するための駆動信号を第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bに供給して特別図柄を変動させる処理を行ってから本処理を終了する。前記タイマ値が0になったときには、可変表示結果の導出タイミングとなったので、所定の駆動信号を第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bに供給し、上記で決定した今回の可変表示結果の図柄(「ハズレ」は「−」、「非確変」は「6」、「確変」は「7」)を停止表示(導出)させ、当該可変表示結果の図柄を表示する期間(予め定められた期間)に対応するタイマ値を上記所定のタイマに初期値として設定し、図柄確定指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を「3」に更新する。タイマ割り込みの発生毎にステップS112が繰り返し実行されることによって、特図ゲームの実行が実現される。
(特別図柄停止処理:ステップS113)
特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。CPU103は、上記所定のタイマのタイマ値を1減じ、減じた後のタイマ値が0になったか(停止図柄の表示時間が経過したか)を判定し、0になってない場合には、本処理を終了する(なお、可変表示結果の図柄の表示を維持する駆動信号を第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bに供給してもよい)。所定のタイマのタイマ値が0になっている場合であって、大当りフラグがオン(大当り時)のときは、時短フラグ、確変フラグなどをリセットなどする。その後、当り開始指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグを「4」に更新して本処理を終了する。所定のタイマのタイマ値が0になっている場合(つまり、停止図柄表示時間での可変表示結果の表示が終了した場合)であって、大当りフラグがオフ(ハズレ時)で時短状態のときは、時短状態において実行可能な所定回数の特図ゲームが実行されたかを判定し(RAM102に設けられた時短回数カウンタにより特図ゲームの回数をカウントする)、所定回数の特図ゲームが実行されている場合には、時短フラグをオフにリセットし(この場合に、時短フラグをオフにしたあとの遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドの送信設定を行ってもよい)、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。所定のタイマのタイマ値が0になっている場合(つまり、停止図柄表示時間での可変表示結果の表示が終了した場合)であって、「ハズレ」で時短状態でない、所定回数の特図ゲームが未実行の場合にも、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。
(大当り開放前処理:ステップS114)
大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が「4」のときに実行される。CPU103は、当り開始指定コマンドの送信設定を行ってからの経過時間(RAM102に設けられたタイマなどによって測定すればよい。他の経過時間についても同じ。)が、予め設定されているファンファーレ待ち時間(大当り遊技状態におけるファンファーレの開始から終了するまでの待ち時間)に達したかを判定し、達していなければ、大当り開放前処理を終了する。ファンファーレ待ち時間に達したときには、ラウンド遊技の開始のため、大入賞口を開放状態とする処理(ソレノイド駆動信号の供給)などを行い、特図プロセスフラグを「5」に更新する。タイマ割り込みの発生毎にステップS114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機(ファンファーレの終了までの待機)及び大入賞口の開放などが実現される。
(大当り開放中処理:ステップS115)
大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が「5」のときに実行される。CPU103は、ラウンド遊技を終了するタイミングになったかを判定する。カウントスイッチ23がオンになった回数(大入賞口に進入した遊技球の数)が所定値(例えば「9」)になったり(RAM102に設けられたカウンタなどでカウントすればよい。)、ラウンド遊技を開始してから(大入賞口を開放状態としてから)の経過時間がラウンド遊技の上限期間(例えば、29秒)に達したりして、ラウンド遊技を終了するタイミングとなったときには、大入賞口を閉鎖状態に戻してラウンド遊技を終了させる処理(ソレノイド82をオフにする処理)などを行う。このとき、終了させるラウンド遊技が、最後のラウンド遊技(例えば、15ラウンド目)であるとき(RAM102に設けられたカウンタなどでカウントすればよい。)には、当り終了指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグを「7」に更新する処理を行って、本処理を終了する。最後のラウンド遊技でないときは、特図プロセスフラグを「6」に更新し、本処理を終了する。現在がラウンド遊技を終了するタイミングでないときは、そのまま本処理を終了する(大入賞口を開放状態に維持する処理などを行ってもよい)。タイマ割り込みの発生毎にステップS115が繰り返し行われることによって、大入賞口を閉鎖状態に戻すタイミングまで大入賞口の開放状態が維持され、最後に大入賞口が閉鎖される。
(大当り開放後処理:ステップS116)
大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が「6」のときに実行される。CPU103は、ラウンド遊技が終了してから(大入賞口を閉鎖してから)の経過時間が、所定の閉鎖時間(ラウンド遊技のインターバル期間)に達したかを判定し、達していない場合には、閉鎖状態が維持され、本処理は終了する。所定の閉鎖時間に達したときには、ラウンド遊技の開始のため、大入賞口を開放状態とする処理などを実行し、特図プロセスフラグの値を「5」に更新し、本処理を終了する。
(大当り終了処理:ステップS117)
大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。大当り終了処理では、最後のラウンド遊技終了時からの経過時間が予め設定されているエンディング待ち時間(演出制御基板12で実行されるエンディングの実行時間に対応する時間)に達したか、つまり、エンディング待ち時間が終了したかを判定する。エンディング待ち時間が終了していないときには、エンディングが終了していないので、そのまま大当り終了処理を終了する。エンディング待ち時間が終了した場合には、エンディングが終了するので、今回の大当り種別が「確変」であるかを判定する。大当り種別は、大当り種別バッファに格納されている。大当り種別が「確変」である場合、確変フラグをオン状態にセットする。また、大当り種別に係わらず、時短回数カウンタに初期値(時短状態において実行可能な特図ゲームの回数、例えば、100)を設定するとともに(時短回数カウンタのカウント値は、例えば、特別図柄停止処理ごとに1減算される。これにより、時短状態において実行される特図ゲームの回数がカウントされ、時短状態において実行可能な所定回数の特図ゲームが実行されたかを判定できる)、時短フラグをオン状態にする。その後、大当りフラグをオフし、特図プロセスフラグの値を“0”に更新して、本処理を終了する。
(その他)
上記一連の処理において、ステップS114で大入賞口が開放されてからタイマ割り込みの発生ごとにS115、S116が繰り返し実行されることによって、各ラウンド遊技が実現される。また、特図プロセスフラグの値を“0”に更新するときは、1回の特図ゲーム等が終了したことになるので、タイマ、各種フラグの状態などの各種データ(次の特図ゲームに持ち越したくないもの)を適宜リセットするとよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
演出制御基板12の演出制御用CPU120は、演出制御メイン処理を実行する。この処理は、所定期間(例えば10ミリ秒)ごとに供給される図示しないCTC(カウンタ/タイマ回路)からの割込み要求信号によるタイマ割り込みが発生するごと(割込み要求信号の供給間隔である所定時間(10ms)ごと)に実行される。また、演出制御用CPU120は、演出制御メイン処理とは別に、I/O125の所定の入力ポートから演出制御コマンドを受信したときには、当該演出制御コマンドを受信コマンドとして例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。
演出制御メイン処理は、演出制御コマンド解析等処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数処理を含む。演出制御用CPU120は、演出制御コマンド解析等処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンドを読み出して解析して当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、解析により特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う(詳細は後述)。演出制御プロセス処理は、演出制御コマンドに応じて演出の実行を表示制御部123に指示する処理(演出の実行の有無や演出の態様の決定を含む。)である(詳細は後述)。演出用乱数更新処理は、演出制御に用いる演出用乱数値をソフトウェアにより更新する処理である。
(演出制御コマンド解析等処理)
演出制御用CPU120は、演出制御コマンド解析等処理において、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンド(演出制御基板12が受信した演出制御コマンド)を解析して(例えば、MODEデータを確認する)、当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う。受信コマンドが複数の場合には、それぞれのコマンドについて演出制御コマンド解析等処理を行う。
例えば、受信した(特定された)演出制御コマンドが、第1変動開始指定コマンド、第2変動開始指定コマンド、図柄確定指定コマンド、当り開始指定コマンド、当り終了指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンド、第1特図保留記憶数減算指定コマンド、又は、第2特図保留記憶数減算指定コマンドである場合には、各コマンドに対応してRAM122に設けられた各受信フラグのうち、当該コマンドに対応する受信フラグをオンにする。例えば、受信した演出制御コマンドが第1変動開始指定コマンドであれば、第1変動開始指定コマンド受信フラグをオンにする。
受信した演出制御コマンドが、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンドである場合には、各コマンドに対応してRAM122に設けられた各コマンド格納領域のうち、当該コマンドに対応する格納領域に当該コマンドを格納する。例えば、受信した演出制御コマンドが変動パターン指定コマンドであれば、変動パターン指定コマンド格納領域に、当該変動パターン指定コマンドを格納する。
上記各受信フラグの状態や各格納領域に格納されたコマンドは、演出制御プロセス処理での受信確認等で使用される。これらのコマンドは、適宜のタイミング(対象のコマンドの受信確認等がそれ以降必要なくなったタイミング等)でリセット又は消去されるものとする。
また、受信した演出制御コマンドが、第1特図保留記憶数加算指定コマンドのときには、第1保留表示画像を1つ増やす指示を表示制御部123に供給する。受信した演出制御コマンドが、第2特図保留記憶数加算指定コマンドのときには、第2保留表示画像を1つ増やす指示を表示制御部123に供給する。表示制御部123は、第1保留表示画像又は第2保留表示画像を1つ増やす表示制御を行う。
受信した演出制御コマンドが、客待ちデモ指定コマンドである場合、デモ画像を表示する画像系演出であるデモ演出の実行指示を表示制御部123に供給する。表示制御部123は、当該実行指示を受け、デモ演出を実行する。
(演出制御プロセス処理)
演出制御プロセス処理(図8参照)では、演出制御用CPU120は、RAM122に設けられた演出プロセスフラグの値(最初は、「0」である。)に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。なお、以下では、特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して、可変表示ともいう(特図ゲームと飾り図柄の可変表示は同期しており、両者を1つものと捉えることができる)。
(可変表示開始待ち処理:ステップS170)
可変表示開始待ち処理は、RAM122に設けられた演出プロセスフラグの値が「0」のときに実行される。演出制御用CPU120は、変動開始時コマンド(第1又は第2変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、第1又は第2特図保留記憶数減算指定コマンド)を受信しているかを判定する。当該受信の判定(受信確認)は、対応する受信フラグがオンになっているか否か、又は、対応する格納領域にコマンドが格納されているか否かにより行う。例えば、第1変動開始指定コマンド受信フラグがオンのときには、第1変動開始指定コマンドを受信したと判定できる。例えば、変動パターン指定コマンド格納領域にコマンドが格納されているときには、変動パターン指定コマンドを受信したと判定できる。このようなことは、以下でも同じである。上記コマンドを受信していない場合、変動開始時コマンドの受信が未だ無いとして当該処理を終了する。上記コマンドを受信している場合、変動開始時コマンドを受信しているとして、飾り図柄の可変表示を開始すべく、演出プロセスフラグの値を「1」に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
(可変表示開始設定処理:ステップS171)
可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。図9は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。
演出制御用CPU120は、今回の変動パターン(変動パターン指定コマンド格納領域に格納された変動パターン指定コマンドによって指定される変動パターン)及び今回の可変表示結果(表示結果指定コマンド格納領域に格納された表示結果指定コマンドによって指定される可変表示結果)に基づいて、最終停止図柄(確定飾り図柄)を決定する(ステップS321)。なお、最終停止図柄は、例えば、変動パターンと可変表示結果との組み合わせに応じて予め用意されており、抽選等により決定される(乱数値は、乱数回路124又は演出用乱数更新処理で更新される演出用乱数値のいずれかを使用する)。
ステップS321のあとは、今回の変動パターンがリーチを指定する変動パターン(PA3−2〜3−4、PB3−2〜3−4、リーチパターンともいう。)であるかを判定する(ステップS322)。今回の変動パターンがリーチを指定する変動パターンである場合には(ステップS322;Yes)、アクティブ表示の最終色を抽選により決定する(ステップS323)。アクティブ表示は、上述のように複数回変化可能であり、当該最終色は、アクティブ表示の表示期間における最後の表示色(少なくとも表示終了時における表示色)である。アクティブ表示の表示色としては、「虹」、「金」、「赤」、「緑」、「青」があり、どの表示色も最終色になり得る。なお、「青」は、アクティブ表示の表示色として通常の色として設定された表示色であり、第1保留表示画像及び第2保留表示画像の表示色、かつ、アクティブ表示の表示開始時に必ず表示される色でもある。
最終色を決定する抽選では、前記演出用乱数値のうちの乱数値SR1と、図10の決定割合を実現するように構成された第1テーブル(ROM121に用意され、今回の可変表示結果が「大当り」のときに参照される)又は第2テーブル(ROM121に用意され、今回の可変表示結果が「ハズレ」のときに参照される)と、が使用され、アクティブ表示の最終色が「虹」、「金」、「赤」、「緑」、「青」のいずれかに決定(選択)される。第1テーブル及び第2テーブルでは、乱数値SR1と比較される決定値が、決定結果となるアクティブ表示の最終色(「虹」、「金」、「赤」、「緑」、「青」)に割り当てられている。
図10に示すように、「虹」は、大当り時にのみ選択される。また、「金」、「赤」、「緑」、「青」を比較すると、大当り時の決定割合が「金」>「赤」>「緑」>「青」の順で高く、ハズレ時の決定割合がその逆になっている。つまり、そのアクティブ表示に対応する可変表示の大当り期待度は、「虹」(大当り確定)>「金」>「赤」>「緑」>「青」の順で高い(アクティブ表示は、大当り期待度が異なる「虹」、「金」、「赤」、「緑」、「青」の複数段階の表示色を有する)。
ステップS323において、アクティブ表示の最終色が「青」に決定された場合、当該「青」は、上述のように通常の色(最初の表示色)であるので、アクティブ表示の表示色は変化しないことになる。従って、アクティブ表示の最終色が「青」のときには、アクティブ表示の表示色を変化させる変化演出は実行されず、アクティブ表示の最終色が「青」以外のときに、アクティブ表示の表示色を変化させる変化演出が実行される。このため、ステップS323のあとは、当該ステップS323でアクティブ表示の最終色を「青」に決定したかを判定し(ステップS324)、「青」でない場合には(ステップS324;No)、アクティブ表示の変化演出を実行するため、当該変化演出の実行パターンを抽選により決定(選択)する(ステップS325)。変化演出の実行パターンは、1つのアクティブ表示に対して実行される、1回又は複数回の変化演出の実行パターンを示すものである。
ここで、変化演出の実行パターンを説明する。変化演出の実行パターンとしては、A1−1〜A1−2、A2−1〜A2−2、A3−1、B1−1〜B1−2、B2−1〜B2−6、B3−1〜B3−7、及び、B4−1〜B4−3(図11〜図13)が用意されている。
変化演出の各実行パターンでは、タイミングT1〜T7それぞれについて、変化演出の実行の有無及びその変化演出の実行態様が規定されている。タイミングT1〜T3は、ノーマルリーチの実行期間内に設けられたタイミングである(図14参照)。タイミングT1〜T3では、第1変化演出の実行が開始される。タイミングT4〜T7は、スーパーリーチの実行期間内に設けられたタイミングである(図14参照)。タイミングT4〜T7では、第2変化演出の実行が開始される。第1変化演出は、1回実行されるごとにアクティブ表示の表示色を変化させる(図17参照)。第2変化演出は、複数回実行されることによりアクティブ表示の表示色を変化させる(図18、図19参照)。具体的に、第2変化演出は、実行されるごとにポイント(Pt)を加算し、累積ポイントが100ポイントとなったときに、アクティブ表示の表示色を変化させる。累積ポイントは、画像として表示されるメータMにより表される(図18、図19参照)。従って、第2変化演出は、メータMを満タンに変化させたことに基づいてアクティブ表示の表示色を変化させる演出であるとも言える。ここでは、変化演出は、アクティブ表示の表示色を変化させる際、変化前の表示色を、当該変化前の表示色よりも大当り期待度の順位が1つ上位の表示色(次の段階)に変化させる(変化前が「青」なら「緑」に変化させ、変化前が「緑」なら「赤」に変化させ、変化前が「赤」なら「金」に変化させ、変化前が「金」なら「虹」に変化させる)。
変化演出の各実行パターンの具体例は、図11〜図13の通りである。図11〜図13におけるタイミングT1〜T7の各欄における「−」は、変化演出が実行されないことを示す。図11におけるタイミングT1〜T3の各欄における「青→緑」等の色を含む記載は、第1変化演出が実行されることと、第1変化演出によって変化するアクティブ表示の表示色を示す。「→」の左側の色が、第1変化演出実行前の表示色であり、「→」の右側の色が、第1変化演出により変化した後の表示色である。図12〜図13におけるタイミングT4〜T7の各欄における「+30Pt(→30Pt)」等のポイント(Pt)加算の記載は、第2変化演出が実行されることと、第2変化演出によって加算されるポイント数(「+30Pt」)及び加算後の累積ポイント数(「(→30Pt)」)と、を示す。累積ポイント数が100Ptで(「(→100Pt)」)、メータMを満タンにする場合、アクティブ表示の表示色を変化させる。表示色の変化は、タイミングT1〜T3のときと同様に「緑→赤」等により表される(左側の色が変化前の表示色、右側の色が変化後の表示色)。
例えば、変化演出の実行パターンA2−1は、タイミングT1で、アクティブ表示の表示色を「青」から「緑」に変化させる第1変化演出を実行し、タイミングT2で、アクティブ表示の表示色を「緑」から「赤」に変化させる第1変化演出を実行し、タイミングT3では第1変化演出を実行しないことを指定する。
例えば、変化演出の実行パターンB2−1は、タイミングT1で、アクティブ表示の表示色を「青」から「緑」に変化させる第1変化演出を実行し、タイミングT2及びT3では第1変化演出を実行せず、タイミングT4では、30ポイントを加算する第2変化演出を実行し(累積ポイントは30ポイント)、タイミングT5では、70ポイントを加算し(累積ポイントを100ポイントにする)、メータMを満タンにしてアクティブ表示の表示色を「緑」から「赤」に変化させる第2変化演出を実行し(累積ポイントは、その後0ポイントにリセットされる)、タイミングT6では、30ポイントを加算する第2変化演出を実行し(累積ポイントは30ポイント)、タイミングT7では、30ポイントを加算する第2変化演出を実行する(累積ポイントは60ポイント)。
例えば、変化演出の実行パターンB2−2は、タイミングT1で、アクティブ表示の表示色を「青」から「緑」に変化させる第1変化演出を実行し、タイミングT2及びT3では第1変化演出を実行せず、タイミングT4では、30ポイントを加算する第2変化演出を実行し(累積ポイントは30ポイント)、タイミングT5では、30ポイントを加算する第2変化演出を実行し(累積ポイントは60ポイント)、タイミングT6では、第2変化演出を実行せず、タイミングT7では、40ポイントを加算し(累積ポイントを100ポイントにする)、メータMを満タンにしてアクティブ表示の表示色を「緑」から「赤」に変化させる第2変化演出を実行する(累積ポイントは、その後0ポイントにリセットされる)。
タイミングT1〜T7を、図14に示す。上述のように、リーチ成立後のノーマルリーチの実行期間内にタイミングT1〜T3(第1変化演出の実行タイミング)が設定されている。また、スーパーリーチ発展後のスーパーリーチの実行期間内にタイミングT4〜T7(第2変化演出の実行タイミング)が設定されている。図14におけるメータ表示期間は、第2変化演出でたまる累積ポイントを表すメータM(図18、図19等)の表示期間であり、この実施の形態では、スーパーリーチの開始タイミング(スーパーリーチへの発展時)から最終停止図柄煽り期間の開始タイミングまでの期間である。最終停止図柄煽り期間は、最後に停止する飾り図柄が、大当り組合せを構成する図柄となるか否かを煽る期間である(ここでは、最終停止図柄煽り期間の開始により、アクティブ表示の表示も終了する)。例えば、「7」でリーチが成立している(飾り図柄表示エリア5L、5Rに「7」が停止しているとき)ときに、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて、飾り図柄の「7」が停止するか、「6」が停止するかを、「7」と「6」とを交互に表示する等して煽る期間である。メータMは、スーパーリーチの期間のうち、最終停止図柄煽り期間以外の期間において表示される。
ステップS325の抽選で変化演出の実行パターンを決定する際には、前記演出用乱数値のうちの乱数値SR1と、図11〜図13の第1決定例から第7決定例それぞれの決定割合を実現するように構成された第1〜第7テーブル(乱数値SR1と比較される決定値が決定結果としての変化演出の実行パターンに割り当てられたテーブルであって、ROM121に用意される。)のうちの1つと、が使用される。
図11(A)の第1決定例の決定割合を実現する第1テーブルは、今回の変動パターンがノーマルリーチの実行(スーパーリーチへの発展無し)を指定するPA3−2、又は、PB3−2で、今回のアクティブ表示の最終色(ステップS323で決定された最終色)が「緑」のときに参照される。このときには、変化演出の実行パターンがA1−1〜A1−2のいずれかに決定(選択)される。実行パターンA1−1〜A1−2により、アクティブ表示の最終色は「緑」となる(ステップS323の決定結果に合う)。
図11(B)の第2決定例の決定割合を実現する第2テーブルは、今回の変動パターンがPA3−2、又は、PB3−2で、今回のアクティブ表示の最終色が「赤」のときに参照される。このときには、変化演出の実行パターンがA2−1〜A2−2のいずれかに決定(選択)される。実行パターンA2−1〜A2−2により、アクティブ表示の最終色は「赤」となる(ステップS323の決定結果に合う)。
図11(C)の第3決定例の決定割合を実現する第3テーブルは、今回の変動パターンがPA3−2、又は、PB3−2で、今回のアクティブ表示の最終色が「金」のときに参照される。このときには、変化演出の実行パターンがA3−1に決定(選択)される。実行パターンA3−1により、アクティブ表示の最終色は「金」となる(ステップS323の決定結果に合う)。
図12(A)の第4決定例の決定割合を実現する第4テーブルは、今回の変動パターンが、スーパーリーチA又はBの実行(スーパーリーチへの発展有り)を指定するPA3−3、PA3−4、PB3−3、又は、PB3−4で、今回のアクティブ表示の最終色が「緑」のときに参照される。このときには、変化演出の実行パターンがB1−1〜B1−2のいずれかに決定(選択)される。実行パターンB1−1〜B1−2により、アクティブ表示の最終色は「緑」となる(ステップS323の決定結果に合う)。
図12(B)の第5決定例の決定割合を実現する第5テーブルは、今回の変動パターンがPA3−3、PA3−4、PB3−3、又は、PB3−4で、今回のアクティブ表示の最終色が「赤」のときに参照される。このときには、変化演出の実行パターンがB2−1〜B2−6のいずれかに決定(選択)される。実行パターンB2−1〜B2−6により、アクティブ表示の最終色は「赤」となる(ステップS323の決定結果に合う)。
図13(A)の第6決定例の決定割合を実現する第6テーブルは、今回の変動パターンがPA3−3、PA3−4、PB3−3、又は、PB3−4で、今回のアクティブ表示の最終色が「金」のときに参照される。このときには、変化演出の実行パターンがB3−1〜B3−7のいずれかに決定(選択)される。実行パターンB3−1〜B3−7により、アクティブ表示の最終色は「金」となる(ステップS323の決定結果に合う)。
図13(B)の第7決定例の決定割合を実現する第7テーブルは、今回の変動パターンがPA3−3、PA3−4、PB3−3、又は、PB3−4で、今回のアクティブ表示の最終色が「虹」のときに参照される。このときには、変化演出の実行パターンがB4−1〜B4−3のいずれかに決定(選択)される。実行パターンB4−1〜B4−3により、アクティブ表示の最終色は「虹」となる(ステップS323の決定結果に合う)。
図11〜図13では、各テーブルでの変化演出の実行パターンの決定割合が各テーブルにおいて均等になっている。従って、大当り期待度は、アクティブ表示の最終色に依存し、実行パターンの内容には依存しない。
また、この実施の形態では、アクティブ表示の表示色を、最も大当り期待度が低い「青」から、大当り期待度が下から2番目に低い「緑」に変化させる際には、第1変化演出のみが用意されている。つまり、第2変化演出では、アクティブ表示の表示色を「青」から「緑」に変化させることはない。また、アクティブ表示の表示色を、大当り期待度が2番目に高い「金」から、大当り期待度が最も高い「虹」に変化させる際には、第2変化演出のみが用意されている。つまり、第1変化演出では、アクティブ表示の表示色を「金」から「虹」に変化させることはない。このような関係を図15に示す。
図9に戻り、ステップS325で変化演出の実行パターンを決定した後(ステップS325で選択した実行パターンに従った変化演出を実行すると決定した後)、今回の変動パターンがリーチパターンでない場合(ステップS322;No)、アクティブ表示の最終色が「青」である場合(ステップS324;No)、リーチ演出等の他の画像系演出の実行の有無や、実行する画像系演出の態様等を決定する(ステップS326)。例えば、ROM121に予め用意された各種テーブルと、演出用乱数値のうちの任意の乱数値と、を用いた抽選により、予告演出(大当り期待度を予告する演出)等の各種演出の実行の有無やその態様等を決定する。このとき、今回の可変表示結果や変動パターン等に応じて異なるテーブルを参照することにより、予告演出等の実行の有無やその態様に応じて大当り期待度(スーパーリーチの実行期待度等も含む)を異ならせる。また、今回の変動パターンがリーチパターンである場合には、その変動パターンが指定するリーチ演出(最終停止図柄を構成する飾り図柄でリーチを成立させたときのリーチ演出)を実行すると決定する(PA4−3であれば、ノーマルリーチ及びノーマルリーチから発展するスーパーリーチAを実行すると決定する)。
その後、演出制御用CPU120は、ステップS322で実行すると決定した画像系演出(リーチ演出、予告演出、変化演出等)の開始タイミング(実行する演出と変動パターンとの関係で予め決められている)を設定する(ステップS327)。変化演出の開始タイミングは、ステップS325で抽選により決定された変化演出の実行パターンにより規定される。ステップS327において、演出制御用CPU120は、今回の変動パターンに対応する特図変動時間に応じたタイマ値を、演出制御プロセスタイマ(RAM122に設けられ、可変表示の実行開始からの経過時間等を計測するためのタイマ)に初期値として設定するとともに、実行すると決定した画像系演出の種類や態様等を特定する演出特定データと、当該画像系演出の実行開始タイミングを演出制御プロセスタイマのタイマ値との比較により示す実行タイミング特定タイマ値(実行する画像系演出と変動パターン(特図変動時間)との関係で予め設定されている。)と、を、対応付けてRAM122のタイマ値格納領域に格納する。例えば、今回の変化演出の実行パターンがB2−2であれば、(1)アクティブ表示の表示色を「青」から「緑」に変化させる態様の第1変化演出を特定する演出特定データと、タイミングT1に対応する実行タイミング特定タイマ値と、を対応付けて格納し、(2)30ポイントを加算して累積ポイントを30ポイントとする(メータMで表される累積ポイントを30ポイントに変化させる)態様の第2変化演出を特定する演出特定データと、タイミングT4に対応する実行タイミング特定タイマ値と、を対応付けて格納し、(3)30ポイントを加算して累積ポイントを60ポイントとする(メータMで表される累積ポイントを60ポイントに変化させる)態様の第2変化演出を特定する演出特定データと、タイミングT5に対応する実行タイミング特定タイマ値と、を対応付けて格納し、(4)40ポイントを加算して累積ポイントを100ポイントとしてメータMを満タンにし、アクティブ表示の表示色を「緑」から「赤」に変化させるとともに累積ポイントを0ポイントにリセットする(メータMを空にする)態様の第2変化演出を特定する演出特定データと、タイミングT7に対応する実行タイミング特定タイマ値と、を対応付けて格納する。このように、演出制御用CPU120は、抽選により決定した変化演出の実行パターンに従って変化演出を実行するよう、演出特定データと実行タイミング特定タイマ値とをタイマ値格納領域に格納する。演出制御用CPU120は、実行すると決定した画像系演出が複数有る場合には、各画像系演出について、演出特定データと実行タイミング特定タイマ値とをタイマ値格納領域に格納する。
その後、演出制御用CPU120は、今回の変動パターンが指定する態様かつ上記で決定した最終停止図柄を導出する飾り図柄の可変表示(画像系演出)の実行指示(実行開始の指示)を表示制御部123に供給する(ステップS328)。表示制御部123は、当該実行指示を受け、飾り図柄の可変表示を開始させる(これ以降、表示制御部123は、演出制御用CPU120とは別個に飾り図柄の可変表示を実行する。他の演出についても表示制御部123が演出制御用CPU120とは別個に実行する。)。
そして、今回第1変動開始指定コマンドを受信している場合、第1保留表示画像を1つ減らす指示を表示制御部123に供給し、今回第2変動開始指定コマンドを受信している場合、第2保留表示画像を1つ減らす指示を表示制御部123に供給する(ステップS329)。これにより、画像表示装置5の画面では、第1保留表示画像を1つ減らす場合には、最も右の第1保留表示画像が表示エリア5HCに移動してアクティブ表示として表示され、他の第1保留表示画像が右に1つずつシフトし、第2保留表示画像を1つ減らす場合には、最も左の第2保留表示画像が表示エリア5HCに移動してアクティブ表示として表示され、他の第2保留表示画像が左に1つずつシフトする。第1保留表示画像及び第2保留表示画像は、例えば、青色をしており、アクティブ表示は、表示開始時(表示エリア5HCに移動した直後)に青色(通常の表示色)で表示される。その後、演出プロセスフラグの値を「2」に更新してから(ステップS330)、可変表示開始設定処理を終了する。
(可変表示中処理:ステップS172)
可変表示中処理は、演出プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。図16は、可変表示中処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示中処理において、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、減じたあとのタイマ値が0であるか否かを判定することで、今回の変動パターンに対応した特図変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS551)。
タイマ値が0でない場合、つまり、特図変動時間(飾り図柄の可変表示の実行期間でもある)が経過していない場合(ステップS551;No)、現在が第1変化演出の開始タイミングであるかを判定する(ステップS552)。ここでは、現在の演出制御プロセスタイマのタイマ値に合致する実行タイミング特定タイマ値が上記のタイマ値格納領域に格納されており、かつ、当該実行タイミング特定タイマ値に対応する演出特定データが第1変化演出を特定しているときに、現在が第1変化演出の開始タイミングであると判定する。第1変化演出の開始タイミングである場合(ステップS552;Yes)、演出特定データが特定する態様の第1変化演出の実行開始指示を表示制御部123に供給する(ステップS553)。表示制御部123は、当該指示に応じた態様の第1変化演出の実行を開始する。
現在が第1変化演出の開始タイミングでない場合(ステップS552;No)、ステップS553のあとは、現在が第2変化演出の開始タイミングであるかを判定する(ステップS554)。ここでは、現在の演出制御プロセスタイマのタイマ値に合致する実行タイミング特定タイマ値が上記のタイマ値格納領域に格納されており、かつ、当該実行タイミング特定タイマ値に対応する演出特定データが第2変化演出を特定しているときに、現在が第2変化演出の開始タイミングであると判定する。第2変化演出の開始タイミングである場合(ステップS554;Yes)、演出特定データが特定する態様の第2変化演出の実行開始指示を表示制御部123に供給する(ステップS555)。表示制御部123は、当該指示に応じた態様の第2変化演出の実行を開始する。
現在がステップS327で設定した他の画像系演出(今回の可変表示で実行すると決定した演出)の開始タイミングであるかを判定する(ステップS557)。ここでは、当該判定を、上記のタイマ値格納領域に格納されている実行タイミング特定タイマ値が、現在の演出制御プロセスタイマのタイマ値に合致するか判定することにより行う。上記のタイマ値格納領域に、現在の演出制御プロセスタイマのタイマ値に合致する実行タイミング特定タイマ値が格納されている場合には、対応する画像系演出(スーパーリーチなどを含む)の開始タイミングであるので(ステップS557;Yes)、当該タイマ値に対応して当該タイマ値格納領域に格納されている演出特定データが特定する画像系演出の実行開始指示を表示制御部123に供給する(ステップS558)。表示制御部123は、当該実行指示を受け、演出特定データが特定する画像系演出を開始させる。なお、表示制御部123は、複数の画像系演出それぞれを異なるレイヤーで別個に実行する(背景画像は、最後尾のレイヤーに表示する)。なお、実行されるスーパーリーチには、最終停止図柄煽り期間が含まれる。
画像系演出の実行開始タイミングでない場合(ステップS557;No)、ステップS558のあとは、可変表示中処理を終了する。
ステップS551において、タイマ値が0である場合、つまり、特図変動時間が経過した場合(ステップS551;Yes)、主基板11からの図柄確定指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS571)。このとき、当該コマンドの受信がなければ(ステップS571;No)、可変表示中処理を終了する。
図柄確定指定コマンドの受信があった場合には(ステップS571;Yes)、最終停止図柄の導出タイミングとなったので、表示制御部123に最終停止図柄(確定飾り図柄)の導出を指示する(ステップS572)。表示制御部123は、当該実行指示を受け、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄の可変表示を終了させて確定飾り図柄(可変表示結果)を導出させる。その後、当り開始指定コマンド受信待ち時間に対応するタイマ値を演出制御プロセスタイマに設定する(ステップS573)。その後、演出プロセスフラグの値を 「3」に更新し(ステップS576)、可変表示中処理を終了する。
(特図当り待ち処理:ステップS173)
特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から当り開始指定コマンドを受信しているかを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信している場合には、「大当り」が発生したことになるので、大当り中演出(ファンファーレを含む。)の実行指示(実行開始の指示)を表示制御部123に供給する。表示制御部123は、当該実行指示を受け、ファンファーレを含む大当り中演出(画像系演出)を開始させる。そして、演出プロセスフラグの値を「4」に更新し、特図当り待ち処理を終了する。
一方で、当り開始指定コマンドの受信がまだないと判定した場合には、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したかを判定する。具体的には、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減算し、1減算したタイマ値が「0」であるかを判定することで、待ち時間の経過を判定する。1減算後のタイマ値が「0」でない場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間は経過していないことになるので、そのまま本処理を終了する。1減算後のタイマ値が「0」である場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していることになるので、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新し、本処理を終了する。
(当り中処理:ステップS174)
当り中処理は、演出プロセスフラグの値が「4」のときに実行される。当り中処理において、演出制御用CPU120は、主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したかを判定し、当り終了指定コマンドを受信していない場合、本処理を終了する。当り終了指定コマンドを受信している場合、エンディングの実行指示(実行開始の指示)を表示制御部123に供給する。表示制御部123は、当該実行指示を受け、エンディング(画像系演出)を開始させる。また、エンディングの演出実行時間(エンディング待ち時間)に対応するタイマ値を演出制御プロセスタイマに設定し、演出プロセスフラグの値を「5」に更新し、本処理を終了する。
(エンディング処理:ステップS175)
エンディング処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。エンディング処理において、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、1減じたタイマ値が「0」であるか否かを判定し、「0」でない場合には、本処理を終了する。タイマ値が「0」のときは、エンディング待ち時間が経過し、エンディングが終了したことになるので、演出プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新し、本処理を終了する。
(その他)
なお、上記一連の処理(ステップS170〜S175)において、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新するときには、1回の可変表示等が終了したことになるので、演出制御プロセスタイマや、各種フラグの状態やカウンタの値などの各種データ(次の可変表示に持ち越したくないもの)を適宜リセットするとよい。
(第1変化演出実行時の画面例)
図17に示すように、ノーマルリーチの実行中に第1変化演出が実行される。第1変化演出は、星Gが表示エリア5HCに表示されているアクティブ表示Xに向かって移動して衝突(作用)し(図17(A)〜(B))、アクティブ表示の表示色を変化させる(図17(C)。図17では、「青」を「緑」に変化させる)演出である。表示色の変化までが、第1変化演出である(変化後の表示色はその後も維持される)。
第1変化演出の演出態様は、実行タイミング等によらず基本的には共通である(アクティブ表示の変化後の表示色は変化演出の実行パターンに応じて異なることがあるが、星Gの移動経路等は共通である)。
(第2変化演出実行時の画面例)
図18及び図19は、スーパーリーチAにて実行される第2変化演出の実行例の図である。スーパーリーチAへの発展後、画像表示装置5にはミニゲーム表示領域Z及びメータMが表示され(図18(A))、第2変化演出は、当該ミニゲーム表示領域Zにおいて実行されるミニゲームを含む。なお、ミニゲーム表示領域Z及びメータMは、図14のメータ表示期間において表示される(第2変化演出が実行されていないときも表示される)。ミニゲーム表示領域Z及びメータMは、第2変化演出の実行期間中にのみ表示され、第2変化演出の実行期間以外の期間には表示しないようにしてもよい。スーパーリーチAは、ここでは、種々の惑星が背景として表示され、図示しないキャラクター等が登場する演出である。第2変化演出の実行開始タイミングが到来すると、ミニゲーム表示領域Zにおいて、第2変化演出が開始される。第2変化演出では、ロケットRが登場し(図18(B))、当該ロケットRが当該ロケットRの進行を妨げる障害物(図示せず)を破壊するミニゲームが行われ、障害物の破壊によりポイントが加算される(図18(C)、「+30Pt」の画像が表示される)。当該ポイントは、メータMが表す累積ポイントに加算される。ここでは、「+30Pt」の画像が表示されたことに基づいて、メータMの累積ポイントが変化する。累積ポイントが100Pt未満でメータMが満タンにならない場合、当該第2変化演出はポイントの加算により終了する(アクティブ表示の表示色は変化しない)。
その後、第2変化演出が再度実行される。再度の第2変化演出の実行開始タイミングが到来すると、ミニゲーム表示領域Zにおいて、第2変化演出が開始される。第2変化演出では、ロケットRが登場し(図19(D))、当該ロケットRが障害物を破壊するミニゲーム(図示せず)が行われ、障害物の破壊によりポイントが加算される(図19(E)、「+70Pt」の画像が表示される)。ここでは、このポイント加算により、累積ポイントが100Ptに達しメータMが満タンになるので、当該満タンに基づいて、アクティブ表示の表示色を変化させる(図19(F)。ここでは「赤」から「金」に変化させる)。ここでは、当該表示色の変化までが、第2変化演出である(変化後の表示色はその後も維持される)。ここでは、「+70Pt」の画像が表示されたことに基づいて、メータMの累積ポイントが変化し、メータMが満タンに変化する。なお、表示色の変化により(累積ポイントが100ポイントに到達したことにより)、累積ポイント(メータMにより表されるポイント)は、0にリセットされる。
第2変化演出の演出態様は、スーパーリーチの種類、実行タイミング等によらず基本的には共通である(アクティブ表示の変化後の表示色、加算されるポイントは変化演出の実行パターンに応じて異なることがあるが、ロケットRや障害物等は共通である)。
(実施形態上の効果等)
(効果1)
この実施の形態では、ノーマルリーチ中は第1変化演出を1回実行することでアクティブ表示の表示色を次の段階(次に大当り期待度が高い表示色)に変化させるが、スーパーリーチ中は第2変化演出を複数回実行することでアクティブ表示の表示色を変化させる。すなわち、変化演出の実行回数とアクティブ表示の表示色の変化との関係をノーマルリーチの期間かスーパーリーチの期間かで変化させることができ、これにより変化演出のバリエーションが増加するので、遊技の興趣を向上させることができる。
(効果2)
この実施の形態では、アクティブ表示の「青」のときには、第1変化演出を1回実行することでアクティブ表示の表示色を変化させることが可能であり、かつ、アクティブ表示が「緑」〜「金」のいずれかのときには、第2変化演出を複数回実行することでアクティブ表示の表示色を変化させることが可能である。すなわち、変化演出の実行回数とアクティブ表示の表示色の変化との関係を特定表示の表示色に応じて変化させることができ、これにより変化演出のバリエーションが増加するので、遊技の興趣を向上させることができる。
(効果3)
また、アクティブ表示の表示色を変化させるのに複数回の実行が必要な第2変化演出を用意することにより、変化演出の実行頻度が向上するので、遊技の興趣を向上させることができる。
(効果4)
また、大当り期待度が高い可変表示が実行される可能性は、一般に低い。このため、アクティブ表示の表示色を大当り期待度が高い「赤」、「金」、「虹」に変化させる変化演出の実行頻度は一般に低く、変化演出を従来のように1回の変化演出でアクティブ表示の表示色を変化させる演出とした場合には、多くの場合、アクティブ表示の表示色を比較的低い「緑」に変化させる変化演出が実行されてから、アクティブ表示の表示色をそれ以上の大当り期待度に変化させる変化演出が実行されにくい。従って、全体として変化演出の実行頻度が十分に得られない。この変化演出の実行頻度を高くするため、変化演出として所謂ガセの変化演出(変化演出が実行されるが、アクティブ表示やメータM等を含む何の変化も生じさせない演出)を用意してもよいが、この場合には、ガセの変化演出が頻発してしまい、逆に遊技の興趣が低下してしまう。この実施の形態では、メータMを変化させる第2変化演出を用意することで、遊技の興趣の低下を抑制するとともに、変化演出の実行頻度の向上により、遊技の興趣を向上させることができる。このような効果は、特に、第2変化演出が複数回実行されたにもかかわらず、アクティブ表示の表示色が変化しないパターン(B1−1、B1−2等)を設ける場合に言える(メータMは変化させることができるので、遊技の興趣の低下を防止できる)。また、第1変化演出を実行可能な期間よりも第2変化演出を実行可能な期間の方が後なので、第1変化演出でアクティブ表示の表示態様がある程度高くなってしまったとしても、第2変化演出を複数回実行することにより、変化演出の実行頻度を向上させることができ、遊技の興趣が向上する。
(効果5)
この実施の形態では、複数回の実行が必要な第2変化演出によって、アクティブ表示の表示色を、大当り期待度が最低である「青」から下から2番目の「緑」に変化させない(図15等)(第1変化演出では当該変化が可能である)。「緑」の大当り期待度は、「青」よりも高いが、その他の表示色よりも低い。このため、遊技者は、アクティブ表示の表示色が「緑」に変化したからといって、大当りに対する期待感をそれほど高く持たない。仮にアクティブ表示の表示色を「青」から「緑」に変化させる際に、第2変化演出のように変化演出を複数回行うようにすると、期待感が高くないものに対して変化演出が複数回行われることになり、演出実行が過剰になってしまう。この実施の形態では、1回の第1変化演出で「青」から「緑」に変化させることはあっても、第2変化演出で「青」から「緑」に変化させることはないので、前記過剰を防止できる。従って、遊技の興趣の低下を抑制できる。
(効果6)
この実施の形態では、第2変化演出によってアクティブ表示の表示色を、大当り期待度が2番目に高い「金」から最も高い「虹」に変化させるが、第1変化演出では、「虹」に変化させることはない。これにより、第1変化演出により早々にアクティブ表示の表示色が最高の大当り期待度になってしまうことを防止できる(遊技者の期待感を持続させることができる)。
(効果7)
また、この実施の形態では、第1変化演出と第2変化演出との両者により変化させることができるアクティブ表示の表示色がある。具体的には、アクティブ表示の表示色を「緑」から「赤」に変化させるとき、及び、「赤」から「金」に変化させるときに実行される変化演出は、第1変化演出でも第2変化演出でもよい。このようにアクティブ表示の表示色の変化態様(変化前後の色の関係)のうちの少なくとも一部について第1変化演出と第2変化演出との両者を実行可能とすることにより、変化演出の実行パターンのバリエーションが多くなるので、遊技の興趣が向上する。
(効果9)
また、アクティブ表示は、保留表示画像として表示されていたものであるが、変化演出は、アクティブ表示の表示中に実行されるので(つまり、保留されているときではなく、当該保留に対応する可変表示が実行されるときに実行されるので)、可変表示における遊技の興趣を向上させることができる。
(効果10)
また、第1変化演出と第2変化演出とで態様が異なるので、変化演出の演出効果が高まり、遊技の興趣を向上させることができる。また、第2変化演出では、メータMが用いられ、メータMが満タンになることで、アクティブ表示の表示色を変化させるので、遊技者はメータMに注目し、遊技の興趣が向上する。さらに、メータM(メータMが表す累積ポイント)は、当該メータMに関連する「+30Pt」等の画像(ミニゲーム表示領域Zに表示される、ポイント付与を報知する画像)が表示されたことに基づいて変化するので、遊技者は、当該「+30Pt」等の画像に注目し、遊技の興趣が向上する。
(効果11)
また、この実施の形態では、アクティブ表示の表示色を変化させるまでに実行される第2変化演出の実行パターンを複数用意しているので(例えば、実行パターンB2−1、B2−2)、第2変化演出の実行パターンにバリエーションを持たせることができ、遊技の興趣が向上する。
(効果12)
第2変化演出を実行する際に使用される、ミニゲーム表示領域Z及びメータMが第2変化演出の実行時以外も表示されることで、第2変化演出が実行されるのではないかという期待感を遊技者に与えることができる。また、ミニゲーム表示領域Z及びメータMが最終停止図柄煽り期間の到来時に消去されることで、ミニゲーム表示領域Z及びメータMが最終停止図柄としてどの図柄が停止するかの注目を邪魔してしまうことを防止できる。
(本明細書が開示する構成、上記実施形態の変形例)
以下、本明細書が開示する上記実施の形態の少なくとも一部を一例とする構成、上記実施形態の変形例を等説明する。以下の変形例の少なくとも一部は矛盾が生じない限り組み合わせることができる。なお、上記実施の形態の構成や下記の構成は、上記「発明が解決しようとする課題」等に係る構成であるか否かに関わらず、どの構成であっても省略できる(その場合には、別の発明となりうる)。
(1)可変表示(例えば、特図ゲーム等)を実行し、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、
可変表示に関する表示であって前記有利状態に制御される期待度が異なる複数段階の態様(例えば、表示色等)を有する特定表示(例えば、アクティブ表示)を表示する特定表示手段(例えば、演出制御用CPU120の指示に基づいてアクティブ表示を表示する表示制御部123等)と、
前記特定表示の態様を次の段階に変化させることが可能な変化演出(例えば、変化演出等)を実行する変化演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120の指示に基づいて変化演出を実行する表示制御部123等)と、を備え、
前記変化演出実行手段は、所定期間(例えば、ノーマルリーチの実行期間等)において変化演出を1回実行して前記特定表示の態様を次の段階に変化させることが可能であり(例えば、第1変化演出は1回実行されることでアクティブ表示の表示色を変化させる等)、前記所定期間とは異なる特定期間(例えば、スーパーリーチの実行期間等)において変化演出を複数回実行して前記特定表示の態様を次の段階に変化させることが可能である(例えば、第2変化演出はポイントが100ポイントになるまで複数回実行されることでアクティブ表示の表示色を変化させる等)、
遊技機。
有利状態を、確変状態、時短状態等であってもよい。また、遊技機は、スロットマシン等であってもよく、この場合の有利状態は、例えば、AT(アシストタイム)、ART(アシストリプレイタイム)、RT(リプレイタイム)などであってもよい。
特定表示は、第1又は第2保留表示画像等であってもよい。この場合、変化演出は、保留表示画像の態様(アクティブ表示と同じ表示色等であればよい。)を変化させる先読み保留表示予告であってもよい。先読み保留表示予告は、先読み判定に基づいて実行される。先読み判定は、例えば、始動入賞時に抽出された乱数値MR1、MR3等と、大当り抽選や変動パターンの抽選で使用されるテーブル等とにより、先読み判定と対象となる可変表示(ターゲット)の表示結果が「大当り」であるか否か、ターゲットの変動パターンがスーパーリーチの実行を指定するものであるか否かなどを判定するものである。先読み判定は、少なくともターゲットの大当り抽選等よりも前に行われる(一般的には始動入賞時に行われる)。上記所定期間や特定期間は、ターゲットが保留されている期間であってもよい。先読み判定は、例えば、主基板11側で行われ、先読み保留表示予告の実行の有無の決定等は、例えば、演出制御基板12側で行われる。保留表示画像の態様は、ターゲットの大当り期待度等を報知するが、ターゲットでのスーパーリーチの実行期待度を報知することで、当該ターゲットの大当り期待度を報知するものであってもよい。なお、保留表示画像の表示態様は、アクティブ表示に引き継がれる。
また、特定表示は、保留表示画像として表示されてからアクティブ表示として表示される一連の表示であってもよい。この場合、例えば、所定期間は、保留表示画像の表示期間(ターゲットが保留されている期間であり、この場合、変化演出は先読み保留表示予告である。)で、特定期間は、アクティブ表示の表示期間(この場合、変化演出は先読み判定に基づいて実行等が決定されてもよい。)であってもよい。
特定表示の態様は、表示色の他、形状、模様、表示位置等であってもよい。また、特定表示は、画像に限らず、画像表示装置5の外部に設けられたランプ等から構成されてもよい。また、特定表示は、所定の役物であってもよい(この場合、特定表示の態様は、役物の位置、傾き、変形度等であってもよい)。特定表示の態様についての次の段階とは、例えば、期待度が次に高いものである。
変化演出の態様は、上記実施の形態のものに限らず、任意の態様を採用できる(特定表示とは異なる画像等を表示する演出であることが望ましい。上記実施形態における第1変化演出は、前触れ無く特定表示の態様を変化させるものであってもよい)。上記所定期間と特定期間とで実行される変化演出を同様のものとしてもよい。例えば、上記実施形態における第2変化演出を第1変化演出と同様のものとしてもよい。この場合、スーパーリーチ中で実行される変化演出は、第1変化演出と同様に、星Gが表示エリア5HCに表示されているアクティブ表示Xに向かって移動して衝突(作用)し(図17)、衝突によりポイントが加算される。なお、この場合、例えば、星Gがアクティブ表示Xに衝突する度にアクティブ表示Xにひびが入り、最終的アクティブ表示Xの表面が割れ、中から変化後の表示色のアクティブ表示Xが現れてもよい(この場合メータMは不要)。各タイミングにおける変化演出の態様それぞれを異ならせてもよい。100又は120ポイント等を一気に加算して、1回でアクティブ表示の表示色を変化させる第2変化演出の態様を用意してもよい。
なお、変化演出は、特定表示の態様を一度に2段階以上変化させる態様を含んでもよい。例えば、1回の第1変化演出により、アクティブ表示を「青」から「赤」に変化させてもよい。また、1回の第2変化演出により、ポイントを200又は240ポイント等加算し、アクティブ表示の表示色を2段階以上(例えば、「緑」→「金」)、一気に変化させてもよい。変化演出(第1変化演出、第2変化演出)について、成功の演出だけでなく、アクティブ表示を変化させない、又は、ポイントを付与しない、ガセ(失敗)の変化演出(成功の変化演出で変化可能なものを変化させない演出)を用意してもよい。特定期間では、変化演出が複数回実行されることにより、変化演出は、実行タイミングに応じて、その態様が異なるものであってもよい。また、第1変化演出は実行タイミングによらず態様が共通で、第2変化演出は実行タイミングに応じて態様が異なってもよい。例えば、複数回の第2変化演出は、ストーリーに沿って実行されるものであってもよい。また、第1変化演出は実行タイミングに応じて態様が異なり、第2変化演出は実行タイミングによらず態様が共通でもよい。特定表示の態様の変化として、変化前よりも変化後の方が例えば大当り期待度が低い場合があってもよい。
所定期間が先で特定期間が後であっても(特定期間の方が所定期間よりも可変表示の終了タイミングに近くても)、特定期間が先で所定期間が後であってもよい(所定期間の方が特定期間よりも可変表示の終了タイミングに近くてもよい)。特定期間と所定期間との先後は問わない。前記所定期間がリーチ前の期間で、特定期間がリーチの期間であってもよい。
このような構成によれば、期間により変化演出の実行回数と特定表示の態様の変化との関係を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2)上記に加え又は代えて、前記変化演出実行手段は、前記特定表示の態様が所定段階(例えば、「青」等)のときに変化演出を1回実行して前記特定表示の態様を次の段階に変化させることが可能であり、前記特定表示の態様が前記所定段階とは異なる特定段階(例えば、「緑」〜「赤」等)のときに変化演出を複数回実行して前記特定表示の態様を次の段階に変化させることが可能である(例えば、図15参照)、ようにしてもよい。
特定段階と所定段階との期待度の高低は任意であるが、上記実施の形態のように、所定段階よりも特定段階の方が、期待度が高いとよい。特に、所定段階は、最も期待度が低いもので、当該所定段階の次の段階は、2番目に低い期待度であるとよい。さらに、少なくとも、最も期待度が低い段階から2番目に期待度が低い段階に特定表示の態様を変化させる変化演出は、1回実行されるものであることが望ましく、複数回実行されないものとするとよい(効果5のように、過剰な演出を防止できる)。なお、2番目に期待度が低い段階から3番目に期待度が低い段階に特定表示の態様を変化させる変化演出等についても1回のみ実行するようにし、複数回実行されないものとしてもよい。
このような構成によれば、変化前の特定表示の態様に応じて変化演出の実行回数と特定表示の態様の変化との関係を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(3)未だ開始されていない可変表示に関する情報(例えば、保留データとしての乱数値MR1〜MR3等)を保留記憶として記憶する保留記憶手段(例えば、特図保留記憶部等)と、
前記保留記憶に対応する保留表示(例えば、保留表示画像等)を表示する保留表示手段(例えば、演出制御用CPU120の指示に基づいて保留表示画像を表示する表示制御部123等)と、を備え、
前記特定表示は、前記保留表示に基づく表示であり(例えば、アクティブ表示は、保留表示画像が表示エリア5HCに移動した画像である等)、
前記所定期間、又は、前記特定表示の態様が前記所定段階のときに変化演出を1回実行して前記特定表示の態様を次の段階に変化させることが可能な期間は、可変表示の実行期間の一部である(例えば、ノーマルリーチの期間である等)。
このような構成によれば、可変表示における遊技の興趣を向上させることができる。
(4)前記所定期間において実行される変化演出、又は、前記特定表示の態様が前記所定段階のときに1回実行される変化演出は、第1変化演出(例えば、図17の第1変化演出等)であり、
前記特定期間において実行される変化演出、又は、前記特定表示の態様が前記特定段階のときに複数回実行される変化演出は、前記第1変化演出とは異なる第2変化演出(例えば、図18〜図19の第2変化演出等)である。
このような構成によれば、変化演出が複数種類あるので、遊技の興趣を向上させることができる。
(5)前記第2変化演出は、前記特定表示とは異なる所定表示(例えば、メータM等)の態様が特定態様(例えば、メータMが満タンになる態様等)に変化したことに基づいて前記特定表示の態様を次の段階に変化させる。
なお、所定表示は、変化演出(第2変化演出)を実行する期間(例えば、上記特定期間内、特定表示が特定段階のとき、上記メータ表示期間、第2変化演出実行時等)にのみ表示するようにしてもよいし、常時表示されるもの(後述の役物、ランプ等を含む)であってもよい。所定表示や特定表示の表示を終了するタイミング(消去するタイミング)は、任意でよいが、例えば、所定の演出によりこれらの表示を終了してもよい(これにより、これらの表示の終了を遊技者がわかりやすい)。所定表示の表示位置は、どのような位置であってもよい。所定表示が画像の場合、画像表示装置5のアクティブ表示近傍に所定表示を表示してもよいし、画面の隅に表示してもよい。所定表示を常時表示する場合、変化演出(第2変化演出)を実行しない期間(例えば、上記特定期間ではない期間(所定期間を含む)、特定表示が特定段階以外(所定段階を含む)のとき等)において、当該所定表示を別の用途として使用してもよい。例えば、所定表示をメータMとした場合、これをリーチ前又はノーマルリーチ期間にも表示し、所定の演出によりメータMにポイントをため(メータMの表示態様(色やエフェクト)は、第2変化演出実行時とは異なるようにしてもよい。これにより、メータMの用途がわかりやすくなる)、メータMが満タンになったときにリーチ成立又はスーパーリーチへの発展を行うような演出を実行してもよい。メータMが満タンになったときに、特定の予告演出を実行するようにしてもよい。また、メータMが満タンになったときに所定の演出モードに移行するような演出を実行してもよい。また、所定表示は、上記変化演出を実行する期間には所定表示として機能し、その他のときには他の演出に合わせて点灯/消灯する遊技効果ランプとして機能するランプ群から構成されてもよい。
所定表示は、変化演出(第2変化演出)の実行の度に、その態様が段階的に複数回変化して特定態様に至るようなものとするとよい(これにより、変化演出をガセとするよりも、遊技者は当該変化演出を好意的に捉えるので、遊技の興趣が向上する)。例えば、所定表示は、変化演出により徐々に形状や位置が変化する可動役物等により実現されてもよい(形状や位置が所定の形状や位置の態様を前記特定態様とする)。所定表示は、変化演出により徐々にひび割れていくような画像(例えば、花瓶や球体の画像)により実現されてもよい(例えば、完全に割れた態様を前記特定態様とする)。所定表示は、変化演出により徐々に膨らんでいく画像(風船の画像)により実現されてもよい(例えば、最大の膨らみ又は破裂した態様を特定態様とする)。所定表示は、変化演出により火のついた導火線の残りが短くなっていく爆弾の画像等であってもよい(爆弾の爆発を特定態様とする)。所定表示は、遊技盤2等の適宜の場所に設けられ、変化演出により順次点灯又は消灯していくランプ群により構成されてもよい(全部の点灯又は消灯を特定態様とする)。また、所定表示は、変化演出によりその発光態様が変化していくランプ等でもよい(特定の点灯態様を特定態様とする)。また、所定表示を特定表示の内部に設けてもよい。例えば、特定表示内に所定表示としてのランプ群を設けてもよい。当該ランプ群の発光色により、特定表示の態様(表示色)を表してもよい(ランプの点灯数が変化演出により徐々に変化する所定表示の態様とする)。
このような構成によれば、遊技者は所定表示に注目するので、遊技の興趣を向上させることができる。なお、所定表示を用いず、変化演出(第2変化演出)を複数回実行して特定表示の態様を変化させてもよい。この場合には、例えば、変化演出(第2変化演出)を実行するたび、第1変化演出のようにアクティブ表示に画像等を直接作用させ、これによりアクティブ画像自身を徐々に変化させるようにしてもよい(例えば、ひびを入れていき最終的に特定表示の態様を変化させる、特定表示の形状やレベル(数字で表される)を変化させ又は上げていき、特定の形状やレベルになったら特定表示の態様を変化させるなど)。
第2変化演出は、遊技者の動作(例えば、ボタンなどの適宜の操作手段への操作)を受け付ける演出であってもよい。その場合、第2変化演出が実行され動作が受け付けられる毎(連打等も含む)に、上記のように、ポイントをためていく、ひび割れていく等、所定表示を変化させてもよい。また、第2変化演出が実行され動作が受け付けられる毎(連打等も含む)に、上記のように、アクティブ画像(特定表示)自身を徐々に変化させてもよい(例えば、ひびを入れていく等)。なお、1動作ごとではなく、複数の動作を一セットとして、所定表示やアクティブ画像(特定表示)を変化させてもよい。そして、最終的に特定表示の態様を他の態様に変化させるようにする。第1変化演出も、第2変化演出同様、遊技者の1以上の動作(例えば、ボタンなどの適宜の操作手段への操作)を受け付ける演出であってもよい。この場合、第1変化演出は、動作1回又は複数回によって、特定表示の態様を変化させるとよい。
(6)前記所定表示の態様は、当該所定表示に関連する表示(例えば、「+70Pt」の画像等)が表示部(例えば、画像表示装置5等)に表示されたことに基づいて変化可能である。
所定表示に関連する表示は、特定表示に応じて異なるものであればよい。例えば、所定表示が、上記可動役物、ランプ群等の画像表示装置5以外の部分である場合には、所定表示に関連する表示は、画像表示装置5の画面上で、当該所定表示がある方向に向かって移動する画像等であってもよい(当該画像の移動に合わせて、可動役物やランプ群を駆動することで、演出に一体感が生まれ、演出効果が向上する)。
このような構成によれば、遊技者は所定表示や所定表示に関連する表示に注目するので、遊技の興趣を向上させることができる。
(7)前記特定表示の態様を次の段階に変化させるまでに実行される前記第2変化演出の実行パターンは複数ある(例えば、図12〜図13等を参照)。
このような構成によれば、例えば演出のバリエーションが増え、遊技の興趣を向上させることができる。なお、実行パターンが複数あるとは、特定表示の態様を次の段階に変化させるまでに実行される第2変化演出の回数を異ならせる場合、当該回数は同じであるが、例えば、累積ポイントのたまりかたが異なる場合(例えば、一方は、30+70=100ポイントで、他方は、50+50=70など)の両者を含む。
(8)上記の変形例として、前記特定表示の態様と前記所定表示の態様との組み合わせが、第1組み合わせであるときと、第2組み合わせであるときとで、前記有利状態に制御される期待度が異なる、ようにしてもよい。
例えば、アクティブ表示の表示色と、メータMによって表されている累積ポイントと、に応じて大当り期待度を異ならせてもよい。例えば、メータMにより表される最終的な累積ポイント(タイミングT5以降で表示される累積ポイント)を異ならせる変化演出の実行パターンを複数用意し、大当り時とハズレ時とのそれぞれにおける実行パターンの決定割合を調整することにより、同じ表示色であっても、メータMの累積ポイントに応じて大当り期待度を異ならせる。例えば、図12(B)の実行パターンB2−1、B2−2、B2−5について大当り期待度を異ならせる。なお、累積ポイントが多くなればなるほど、大当り期待度が高いようにしてもよいし、特定の累積ポイントが、他の累積ポイントよりも大当り期待度が高くてもよい(例えば、特定のポイントとしての70ポイントは、90ポイント等よりも大当り期待度が高い等)。第1変化演出及び/又は第2変化演出の実行パターンに応じて大当り期待度を異ならせてもよい(遊技者は実行パターンにも注目し遊技の興趣が向上する)。
このような構成によれば、例えば遊技者は所定表示の態様にも注目し、遊技の興趣を向上させることができる。なお、上記実施の形態のように、特定表示の態様(アクティブ表示の表示色)が同じであれば、所定表示の態様(累積ポイント)によらず、期待度も同じとしてもよい。
(9)前記第2変化演出は、前記特定表示の態様が、少なくとも最も低い段階(大当り期待度が最低の段階や、大当り期待度が最低の段階から最低よりも上の所定の段階までの各段階等)を除いた特定段階以上の態様(例えば、期待度の最も低い「青」を除いた「緑」〜「赤」)のときにのみ実行可能である(前記第2変化演出は、例えば、期待度の低い「青」及び「緑」を除いた「赤」のときにのみ実行可能であってもよい)。
このような構成によれば、特定表示の態様が特定段階未満のとき(大当り期待度が、最低段階のときや、最低から最低よりも上の所定の段階までのとき)に変化演出が何回も実行されてしまうことを防止でき、遊技の興趣を向上させることができる。
(10)前記変化演出実行手段は、前記特定表示の態様が前記特定段階以上のときに変化演出を1回実行して前記特定表示の態様を次の段階に変化させることが可能である(例えば、アクティブ表示の表示態様を「緑」から「赤」に変化させる第1変化演出を実行可能等、図15参照)。
このような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(11)前記変化演出実行手段は、前記特定表示の態様が前記所定段階であるときに、前記第2変化演出を実行しない(例えば、アクティブ表示の表示態様を「青」から「緑」に変化させる第2変化演出を実行しない、図15参照)。
このような構成によれば、特定表示の態様が所定段階のときに変化演出が何回も実行されてしまうことを防止できる。
(12)変形例として、
前記変化演出には、前記特定表示の態様を次の段階に変化させ得る第1態様の変化演出(例えば、成功の変化演出等)と前記次の段階に変化させ得ない第2態様の変化演出(例えば、失敗の変化演出等)とがあり、
前記変化演出実行手段は、前記特定表示の態様が前記特定段階であるときに、前記第1態様の変化演出を複数回実行して前記特定表示の態様を次の段階に変化させることが可能である(例えば、成功の変化演出を複数回実行することで、アクティブ表示の態様を次の段階に変化させる)、
ようにしてもよい。
例えば、第1態様の変化演出として、上記第2変化演出(成功の第2変化演出である)を用意し、上記第2態様の変化演出として、上記第2変化演出と同様であるが、ロケットRが障害物を破壊できず、ポイント加算及びアクティブ表示の表示態様の変化がないガセの第2変化演出(成功のときに変化するものが変化しない演出)を用意することにより実現する。
なお、前記特定表示の態様が前記所定段階であるときには、前記第1態様の変化演出を1回実行して前記特定表示の態様を次の段階に変化させることが可能であるようにしてもよい。また、上記所定期間では、第1態様の変化演出を1回実行して特定表示の態様を変化させ、上記特定期間では、第1態様の変化演出を複数回実行して特定表示の態様を変化させるようにしてもよい。
例えば、第1態様の変化演出を、星Gが表示エリア5HCに表示されているアクティブ表示Xに向かって移動して衝突(作用)する(ここまでは、上記第1変化演出と同じ態様)成功の変化演出とし、第2態様の変化演出を、星Gが表示エリア5HCに表示されているアクティブ表示Xに向かって移動するが(ここまでは第1態様と共通態様)、アクティブ表示Xに衝突(作用)しない失敗の変化演出(成功の変化演出における作用が無い演出)としてもよい。特定表示の態様が所定段階(最低段階等)であるか、現在が上記所定期間内であるときには、前記成功の変化演出を1回実行してアクティブ表示Xの表示色を変化させ、特定表示の態様が特定段階(最低段階より上の段階)であるか、現在が上記特定期間内であるときには、前記成功の変化演出を複数回実行してアクティブ表示Xの表示色を変化させる(この場合、変化させる前に実行される変化演出では、アクティブ表示Xに変化がないようにしてもよいし、アクティブ表示Xにひび割れなどの何らかの変化を与えてもよい)ようにしてもよい。
このような構成によれば、例えば第2態様の変化演出が実行されるので、また、例えば特定表示の態様を変化させるときに第1態様の変化演出を複数回実行できるので、変化演出の実行頻度を上げることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(13)変形例として、特定期間や特定表示の態様が特定段階のときに、失敗の変化演出(特定表示の表示態様を変化させない演出)を1回以上実行したあと成功の変化演出を実行して、特定表示の態様を次の段階に変化させてもよい。
(14)変形例として、
発光手段(例えば、遊技効果ランプL等)を発光制御する発光制御手段(例えば、演出制御用CPU120の指示に基づいて遊技効果ランプLを発光制御する表示制御部123等)と、
特定演出(例えば、スーパーリーチA等)を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120の指示に基づいてスーパーリーチAを実行する表示制御部123等)と、をさらに設け、
前記発光制御手段は、
前記特定表示の態様が所定段階(例えば、赤)以上又は前記有利状態に制御される期待度が所定値(例えば、赤の大当り期待度、なお、特定表示は、期待度を段階的でなく数値等で報知するものであってもよい。)以上のときには、前記発光手段を前記特定表示に関連して発光制御し(例えば、図20(A)参照)、
前記特定表示の態様が所定段階未満又は前記有利状態に制御される期待度が所定値未満のときには、前記発光手段を前記特定演出に関連して発光制御する(例えば、図20(B)参照)、
ようにしてもよい。
例えば、図20に示すように、アクティブランプLAを含む遊技効果ランプL(画像表示装置5の近傍等に設けられる)を設ける。遊技効果ランプLは、複数のLEDを含んで構成され、当該LEDのうちの一部のLEDが、アクティブランプLAに割り当てられている。これらは、表示制御部123及びランプ制御基板14により制御される。アクティブランプLAは、画像として表示されているアクティブ表示Xの表示色と同じ色(表示色)で発光する。これにより、アクティブランプLAは、アクティブ表示Xと同様に可変表示の大当り期待度を報知できる。
遊技効果ランプLは、スーパーリーチA等の特定演出に同期して点灯する。このとき、アクティブ表示X及びアクティブランプLAの表示色が所定基準未満の大当り期待度の段階である「緑」の場合、遊技効果ランプLは、アクティブランプLAを含め同一色で発光する(アクティブランプLAによる大当り期待度の報知は無くなる)(図20(A))。つまり、遊技効果ランプLは、アクティブランプLAを含め全体として特定演出に関連して発光制御される(なお、点灯の代わりに消灯させてもよい。発光制御は消灯制御も含む。以下、同じ)。アクティブ表示X及びアクティブランプLAの表示色が所定基準以上の大当り期待度の段階である「赤」の場合、遊技効果ランプLは、アクティブランプLAを除いて同一色で発光し、アクティブランプLAは、赤の表示色が維持される(アクティブランプLAによる大当り期待度の報知は維持される)(図20(B))。つまり、遊技効果ランプLは、特定表示に関連して発光制御される。
このような構成によれば、発光手段を特定表示の期待度に応じて発光制御でき、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、図20で例示した発光手段は、あくまで一例である。発光手段は、どのようなものであってもよい。発光手段は、複数のLEDを画像表示装置5の周辺に離散して設けてもよく、そのうちの一部をアクティブランプLAとしてもよい。また、アクティブ表示Xを省略し、アクティブランプLAをアクティブ表示(特定表示)としてもよい(特定表示手段と、発光手段の一部とは、同じ部材により実現されてもよい)。
特定表示手段は、特定表示として保留記憶に対応する保留表示を表示可能であり(先読み保留表示予告等により保留表示の態様も例えばアクティブ表示と同様に変化可能。以下同じ)、発光手段は、保留記憶にもとづいて可変表示が開始されるときに、該保留記憶に対応する保留表示の態様が所定段階(例えば、赤)又は所定の期待度(例えば、赤の期待度)以上である場合には、該段階に応じた態様により発光可能である(例えば、アクティブランプLAと同様の保留表示ランプを設け、保留表示が赤のときに、保留表示ランプを赤に発光させる)ようにしてもよい。そのような構成によれば、演出効果を高めることができる。
また、特定表示手段は、特定表示として実行中の可変表示に対応する対応表示(例えば、アクティブ表示)を表示可能であり、発光手段は、対応表示の表示態様に応じた態様(例えば、アクティブ表示の表示色)により発光可能であるようにしてもよい。そのような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特定表示手段は、特定表示として、保留記憶に対応する保留表示(例えば、保留表示が図オ)と、実行中の可変表示に対応する対応表示(例えば、アクティブ表示)とを表示可能であり、一の保留記憶に対応して保留表示が表示されているときには特定演出に関連させて発光手段の発光制御を行い、該一の保留記憶にもとづいて実行中の可変表示に対応して対応表示が表示されているときには該対応表示に関連させて発光手段の発光制御を行うことが可能である(保留表示画像のときには、図20(A)の右側のような発光制御を行い、アクティブ表示のときには、図20(B)の右側のような発光制御を行う)ようにしてもよい。遊技興趣の低下を防止することができる。
特定表示手段は、特定表示として、保留記憶に対応する保留表示と、実行中の可変表示に対応する対応表示とを表示可能であり、保留表示は、有利状態に制御される期待度に応じて複数段階のうちのいずれかの段階により表示され、保留表示の段階が所定段階以上(例えば、赤以上)である場合には保留表示が表示されているときから対応表示が表示される期間に亘って発光手段の発光制御を行うことが可能である(保留表示画像の表示からアクティブ表示の表示まで、当該特定表示の表示色に応じた表示色でアクティブランプLAを点灯させるなど)ようにしてもよい。このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特定表示手段は、特定表示として保留記憶に対応する保留表示を表示可能であり、保留表示は、有利状態に制御される期待度が異なる複数の表示態様のうちのいずれかの表示態様により表示され、保留表示の表示態様による期待度が所定期待度以上である場合(例えば、赤の期待度以上である場合)には保留表示に関連させて発光手段の発光制御を行うようにしてもよい(アクティブランプLAと同様の保留表示ランプを設け、当該保留表示ランプを図20(B)のように保留表示の表示色に対応した表示色で発光させるなど)。このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
発光手段は、特定演出に関連して発光するときに、特定表示に関連して発光するときの態様とは異なる態様により発光可能である(アクティブランプLAは、アクティブ表示の表示色以外の色で発光する)。このような構成によれば、特定演出と特定表示とのいずれに関連して発光しているかを分かりやすくすることができ、勘違いを防止することができる。
特定表示に関連して発光可能な第1発光手段(例えば、アクティブランプLA)と、特定表示に関連して発光不可能な第2発光手段(例えば、遊技効果ランプLのうちアクティブランプLA以外の部分)とを含む複数の発光手段(例えば、遊技効果ランプL)を備え、特定演出の実行中において、特定表示に関連させて第1発光手段の発光制御を行っているときにも、該特定演出に関連させて第2発光手段の発光制御を行うようにしてもよい(図20(B)等)。特定表示に関連させた発光手段の発光制御と、特定演出に関連させた発光手段の発光制御とを共存させることができ、遊技興趣の低下を防止することができる。
特定表示の態様には、少なくとも、第1態様(例えば、緑)と、有利度が高い第2態様(例えば、赤)とが含まれ、変化演出実行手段は、変化演出として、特定表示の表示態様を第1態様から第2態様に変化させる演出を実行可能であり、実行された変化演出の実行態様に応じて、該変化演出の後に異なる割合により変化演出を実行可能であるようにしてもよい。例えば、変化演出の態様等を複数設け、実行された変化演出が第1の態様のときにはその後に変化演出を実行せず、第2の態様のときにはその後に変化演出を実行する。このような構成によれば、変化演出が実行される場合の興趣を向上させることができる。
(15)識別情報(特図、飾り図柄、普図など)の可変表示(単に可変表示と表現してもよい。)は、識別情報が点滅することも含む。例えば、特図や普図において、全てのセグメントが消灯したパターンと少なくとも一部のセグメントを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すもの識別情報の可変表示に含まれる(この場合、前記1つのパターン(例えばハズレ図柄)が点滅して見える)。また、飾り図柄や普通図柄についても、点滅させることによって、可変表示を行ってもよい。また、可変表示にて可変表示される識別情報と、可変表示結果としての識別情報とは、異なるものであってもよい。例えば、特図又は普図の可変表示として、横棒一本の表示(「−」)を点滅させる表示を行ない、可変表示結果として、それ以外の表示(「大当り」であれば「7」、「ハズレ」であれば「1」など)を導出することも識別情報の可変表示に含まれる。例えば、スクロール表示される飾り図柄以外の飾り図柄が確定飾り図柄となってもよい。なお、1回の可変表示において、当初の所定期間では表示されなかった識別情報が所定期間経過後表示される態様も識別情報の可変表示に含まれる(上記特殊図柄は、最終停止図柄の仮停止時などに初めて登場する飾り図柄であってもよい。)。上記遊技機は、例えば可変表示を行うものであればよい。
(16)先読み判定は、演出制御基板12側で行っても良い。例えば、始動入賞時の各乱数値を示すコマンドを始動入賞時に主基板11から演出制御基板12に送信し、演出制御基板12において先読み判定を行ってもよい。
(17)上記実施の形態では、変動開始時に大当り種別を決定することで大当り遊技状態後の遊技状態を「確変状態」にするか否かを決定しているが、変動開始時には大入賞口の開放パターン(ラウンド遊技の態様)のみを決定し、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて当該大当り遊技状態後の遊技状態を「確変状態」にするようにしてもよい。
(14)その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、などを実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
(その他)
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、可変表示(例えば、特図ゲーム等)を実行し、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、可変表示に関する表示であって前記有利状態に制御される期待度が異なる複数段階の態様(例えば、表示色等)を有する特定表示(例えば、アクティブ表示)を表示する特定表示手段(例えば、演出制御用CPU120の指示に基づいてアクティブ表示を表示する表示制御部123等)と、前記特定表示の態様を次の段階に変化させることが可能な変化演出(例えば、変化演出等)を実行する変化演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120の指示に基づいて変化演出を実行する表示制御部123等)と、を備え、前記変化演出実行手段は、所定期間(例えば、ノーマルリーチの実行期間等)において変化演出を1回実行して前記特定表示の態様を次の段階に変化させることが可能であり(例えば、第1変化演出は1回実行されることでアクティブ表示の表示色を変化させる等)、前記所定期間とは異なる特定期間(例えば、スーパーリーチの実行期間等)において変化演出を複数回実行して前記特定表示の態様を次の段階に変化させることが可能であり(例えば、第2変化演出はポイントが100ポイントになるまで複数回実行されることでアクティブ表示の表示色を変化させる等)、さらに、演出の態様を維持する特定演出を実行可能な特定演出手段(例えば、副画像表示装置9051の向きを維持する特定演出を実行可能な演出制御用CPU90120等)を備え、前記特定演出として、第1態様を維持する期間(副画像表示装置9051を縦向きに維持する期間)と、第2態様を維持する期間(副画像表示装置9051を横向きに維持する期間)とが異なる演出を実行可能であり、前記第2態様を維持する期間の長さに応じて前記有利状態に制御される期待度が異なる(例えば、特定演出が実行されたときにおいて、副画像表示装置9051が横向きに維持される時間が長いほど、大当り期待度が高いこと等)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、期間により変化演出の実行回数と特定表示の態様の変化との関係を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、演出の態様が維持されている期間にも注目させることができる。
なお、特定表示(例えば、アクティブ表示)の態様を次の段階に変化させることが可能な変化演出と演出の態様(例えば、副画像表示装置9051の向き)を維持する特定演出とを関連付けて大当り期待度に係る演出を行うようにしてもよい。例えば、変化演出が実行される期間は第2態様(例えば、副画像表示装置9051の横向き)を維持するようにしたうえで、変化演出が1回実行されることでアクティブ表示の表示色を変化させ、第2態様を維持する期間が短い第1変化演出よりも、変化演出が複数回実行されることでアクティブ表示の表示色を変化させ、第2態様を維持する期間が長い第2変化演出のほうが、大当り期待度が高くなるようにしてもよい。また、例えば、第2変化演出において変化演出を1回実行するのに要する期間を複数種類設定し(例えば1回実行するのに7500ms要する場合と5000ms要する場合を設定する)、第2態様を維持する期間の長さが同じ(例えば15000ms)である場合には、1回の実行期間が短く実行回数が多いほうが(例えば1回あたり7500ms要し2回実行されるよりも、1回あたり5000ms要し3回実行されるほうが)、大当り期待度が高くなるようにするようにしてもよい。換言すれば、第2変化演出において変化演出を1回実行するのに要する期間を複数種類設定し、変化演出の実行回数が同じ(例えば2回)である場合には、1回の実行期間が短く第2態様を維持する期間が短いほうが(例えば1回あたり7500ms要し2回実行するのに15000msの期間第2態様が維持されるよりも、1回あたり5000ms要し2回実行するのに10000msの期間第2態様が維持されるほうが)、大当り期待度が高くなるようにするようにしてもよい。
さらに、遊技の興趣を向上させることができ、また、演出の態様が維持されている期間にも注目させることができる遊技機の形態の一例として、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901等)であって、演出の態様を維持する特定演出を実行可能な特定演出手段(例えば、副画像表示装置9051の向きを維持する特定演出を実行可能な演出制御用CPU90120等)を備え、前記特定演出として、第1態様を維持する期間(副画像表示装置9051を縦向きに維持する期間)と、第2態様を維持する期間(副画像表示装置9051を横向きに維持する期間)とが異なる演出を実行可能であり、前記第2態様を維持する期間の長さに応じて前記有利状態に制御される期待度が異なる(例えば、特定演出が実行されたときにおいて、副画像表示装置9051が横向きに維持される時間が長いほど、大当り期待度が高いこと等)遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例を、図面を参照して説明する。図21は、この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機901は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤902と、遊技盤902を支持固定する遊技機用枠903とから構成されている。遊技盤902には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤902の所定位置には、第1特別図柄表示装置904Aと、第2特別図柄表示装置904Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームとして、各々を識別可能な複数種類の特別識別情報である特別図柄を、変動可能に表示する。例えば、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。そして、可変表示の終了時には、可変表示結果として確定特別図柄を停止表示することで、可変表示結果を導出表示する。
なお、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおいて導出表示される可変表示結果や可変表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。可変表示の点灯パターンには、適宜LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、以下では、第1特別図柄表示装置904Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置904Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図の特図ゲームを「第1特図ゲーム」ともいい、第2特図の特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤902における遊技領域の中央付近には、画像表示装置905が設けられている。画像表示装置905は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置905の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、特別図柄とは異なる識別情報である飾り図柄が可変表示される。
一例として、画像表示装置905の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rが配置されている。そして、第1特図ゲームと第2特図ゲームとのうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果が導出表示されるときに、画像表示装置905における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置905の画面上では、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、その可変表示の終了時に可変表示結果を導出表示する。
なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
画像表示装置905の画面上には、表示エリア905Hが配置されている。表示エリア905Hでは、実行が保留されている特図ゲームの数を特定可能とする表示が行われる。実行が保留されている特図ゲームは、未だ開始されていない特図ゲームであり、保留記憶として記憶される。この実施の形態では、特図ゲームを実行するための情報が記憶されることで、当該情報に対応する特図ゲームが保留記憶として記憶される。このため、特図ゲームの保留数は、特図保留記憶数ともいう。また、表示エリア905Hで表示される特図ゲームの保留数を特定可能な表示のことを保留記憶表示ともいう。
特図ゲームの保留は、例えば、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口に、遊技球が進入することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく特図ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機901が大当り遊技状態に制御されていること等により、特図ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する特図ゲームの保留が行われる。
例えば、第1始動入賞の発生により、第1特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算され、第1特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞の発生により、第2特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算され、第2特図ゲームの実行が保留される。なお、第1特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算され、第2特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の特図保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
この実施の形態では、上記保留記憶表示を、保留されている特図ゲームと同じ個数の図柄画像を表示することによって行う。1つの保留表示画像は、保留されている1つの特図ゲームに対応し、保留されている当該特図ゲームを示す。第1特図ゲームに対応する保留表示画像は、表示エリア905Hの左側の領域905HAに表示される。領域905HAには、第1保留表示画像の表示位置が複数設定されており、第1保留表示画像は、最も左の表示位置から順に左詰めで表示される。第2特図ゲームに対応する保留表示画像は、表示エリア905Hの右側の領域905HBに表示される。領域905HBには、第2保留表示画像の表示位置が複数設定されており、第2保留表示画像は、最も左の表示位置から順に左詰めで表示される。
なお、第1特図ゲーム実行時には、最も左の第1保留表示画像が消去される。このとき、その他の第1保留表示画像がある場合には、当該その他の第1保留表示画像それぞれは、左隣の表示位置にシフトされる。第2特図ゲームの実行時には、最も左の第2保留表示画像が消去される。このとき、その他の第2保留表示画像がある場合には、当該その他の第2保留表示画像それぞれは、左隣の表示位置にシフトされる。
表示エリア905Hと共に、あるいは表示エリア905Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図21に示す例では、表示エリア905Hと共に、第1特別図柄表示装置904A及び第2特別図柄表示装置904Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bとが設けられている。第1保留表示器9025Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器9025Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値に対応した個数のLEDを含んで構成されている。ここでは、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを表示している。
画像表示装置905の右方には、副画像表示装置9051が設けられている。副画像表示装置9051は、画像表示装置905と同様に、LCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。副画像表示装置9051の表示領域では、画像表示装置905に表示されている画像と関連した画像が表示され、画像表示装置905における表示画像と副画像表示装置9051における表示画像とが連動した演出動作が行われる。また、副画像表示装置9051は、例えば図22に示す駆動モータ9052によって、画像表示装置905の前面側を時計回りと反時計回りとに回動可能に構成されている。
副画像表示装置9051の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rよりも小さい小図柄表示エリア9051Vが設けられている。図21に示す副画像表示装置9051の画面上では、下方部に小図柄表示エリア9051Vが設けられている。小図柄表示エリア9051Vでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示と同期して、小図柄の可変表示が行われる。小図柄を示す演出画像は、報知情報画像ともいう。したがって、副画像表示装置9051の画面上に設けられた小図柄表示エリア9051Vでは、報知情報画像となる小図柄を示す演出画像の可変表示が行われ、表示結果となる確定小図柄を示す演出画像が導出される。
このように、副画像表示装置9051の画面上では、飾り図柄とは異なる小図柄の可変表示が行われる。飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでの期間では、小図柄の可変表示が一定の表示態様で継続して行われ、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることがない。したがって、小図柄表示エリア9051Vは、常に視認可能となるように構成され、遊技者は、小図柄表示エリア9051Vにおける小図柄の可変表示を、常に視認することができる。小図柄表示エリア9051Vにて可変表示される小図柄は、常時小図柄あるいは演出用小図柄ともいう。小図柄表示エリア9051Vでは、例えば飾り図柄において数字を示す部位と同様に数字を示す図柄といった、複数種類の飾り図柄のそれぞれと一部又は全部が共通する表示態様で、各々が識別可能な複数種類の小図柄を示す演出画像が、報知情報画像として可変表示されてもよい。
なお、特別図柄と飾り図柄、更には普通図柄とに次ぐ第4図柄が設けられ、特別図柄や飾り図柄の可変表示と同期して、第4図柄の可変表示が行われることがある。第4図柄の可変表示は、例えば画像表示装置905の画面上、又は副画像表示装置9051の画面上に設けられた第4図柄表示エリアにて、特定の表示色で一定時間間隔にて表示と非表示とを繰り返す表示制御を継続することによって実現される。但し、第4図柄の可変表示における表示結果と比べた場合に、小図柄の可変表示における表示結果は、遊技者が認識し易い態様で表示されるようにしてもよい。
また、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bは、例えば図21に示すパチンコ遊技機901における遊技領域の右側方といった、画像表示装置905の表示画面とは離れた位置に設けられている。そのため、画像表示装置905や副画像表示装置9051における表示による演出に注目している遊技者は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおける表示状態を確認し難くなり、特別図柄の可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出されたか否かを認識することが困難になる場合がある。これに対し、副画像表示装置9051の画面上に設けられた小図柄表示エリア9051Vにて小図柄の可変表示を行い表示結果を導出することで、可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出されたか否かを、遊技者が認識し易い態様で表示することができる。
画像表示装置905の下方には、普通入賞球装置906Aと、普通可変入賞球装置906Bとが設けられている。普通入賞球装置906Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置906Bは、普通電動役物用のソレノイド9081によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
普通可変入賞球装置906Bは、例えば、普通電動役物用のソレノイド9081がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる。その一方で、普通可変入賞球装置906Bは、普通電動役物用のソレノイド9081がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる。なお、普通可変入賞球装置906Bは、ソレノイド9081がオフ状態のときに通常開放状態となり、ソレノイド9081がオン状態のときに通常開放状態よりも遊技球が第2始動入賞口に進入し易い拡大開放状態となるような構成であってもよい。普通可変入賞球装置906Bは、例えば、第1可変状態と当該第1可変状態よりも遊技球が第2始動入賞口に進入し易い第2可変状態とに変化可能であればよい。
普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば第1始動口スイッチ9022Aによって検出される。普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば第2始動口スイッチ9022Bによって検出される。第1始動口スイッチ9022Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値未満であれば、第2始動条件が成立する。
普通入賞球装置906Aと普通可変入賞球装置906Bの下方には、特別可変入賞球装置907が設けられている。特別可変入賞球装置907は、大入賞口扉用となるソレノイド9082によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9082がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9082がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入し易くする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が進入し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が進入できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口に進入できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口に進入し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口に進入した遊技球は、例えばカウントスイッチ9023によって検出される。カウントスイッチ9023によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置907において開放状態となった大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置907において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置907において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を進入させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、第1状態よりも遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤902の所定位置には、普通図柄表示器9020が設けられている。一例として、普通図柄表示器9020は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、例えば、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示し、可変表示終了時に表示結果を導出表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。普通図柄表示器9020の上方には、普図保留表示器9025Cが設けられている。普図保留表示器9025Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、遊技領域に形成された通過ゲート9041を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤902の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠903の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ908L、908Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ909が設けられている。遊技効果ランプ909は、LEDを含んで構成されている。遊技機用枠903の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠903の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠903の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機901の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ9031Aが取り付けられている。スティックコントローラ9031Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置には、トリガボタンを有する。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ9031Aの操作桿を操作手で把持した状態において、所定の操作指で押引操作すること等により所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ9031Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット9035Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機901と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤902の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサと、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤902の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサとを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。コントローラセンサユニット9035Aは、スティックコントローラ9031Aへの操作に応じた信号を図22の演出制御基板9012に出力する。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン9031Bが設けられている。プッシュボタン9031Bは、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン9031Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン9031Bに対して成された遊技者の操作行為を機械的、電気的、あるいは、電磁的に検知するプッシュセンサ9035Bが設けられていればよい。プッシュセンサ9035Bは、プッシュボタン9031Bへの操作に応じた信号を図22の演出制御基板9012に出力する。
パチンコ遊技機901には、例えば図22に示すような主基板9011、演出制御基板9012、音声制御基板9013、ランプ制御基板9014といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機901には、主基板9011と演出制御基板9012との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板9015等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機901における遊技盤等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板、電源基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板9011は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板9011は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号を受け取る機能、演出制御基板9012等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板9011は、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図ゲームや第2特図ゲームを制御することや、普通図柄表示器9020の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器9020による普通ゲームを制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。また、主基板9011は、第1保留表示器9025A、第2保留表示器9025B、普図保留表示器9025C等を制御して、各種保留記憶数を表示する機能も備えている。
主基板9011には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ90100やスイッチ回路90110、ソレノイド回路90111等が搭載されている。スイッチ回路90110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送する。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。ソレノイド回路90111は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド9081や大入賞口扉用のソレノイド9082に伝送する。
演出制御基板9012は、主基板9011とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板9015を介して主基板9011から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置905、スピーカ908L、908R、遊技効果ランプ909といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板9012は、画像表示装置905における表示動作や、スピーカ908L、908Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ909等における点灯/消灯動作を行わせる機能、つまり、演出用の電気部品を制御して所定の演出動作を実行させる機能を備えている。また、演出制御基板9012には、スティックコントローラ9031Aへの操作をコントローラセンサユニット9035Aからの信号に基づいて検出する機能や、プッシュボタン9031Bへの操作をプッシュセンサ9035Bからの信号に基づいて検出する機能、検出した操作に応じた演出動作を演出用の電気部品に実行させる機能等も備える。
音声制御基板9013は、演出制御基板9012とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板9012からの信号に基づき、スピーカ908L、908Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。
ランプ制御基板9014は、演出制御基板9012とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板9012からの信号に基づき、遊技効果ランプ909等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
主基板9011から演出制御基板9012に向けて伝送される制御信号は、中継基板9015によって中継される。中継基板9015を介して主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板9011に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM90101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM90102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU90103と、CPU90103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90104と、I/O90105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、CPU90103がROM90101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU90103がROM90101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU90103がRAM90102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU90103がRAM90102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90100となる1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU90103の他にRAM90102が内蔵されていればよく、ROM90101や乱数回路90104、I/O90105等は外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、例えば乱数回路90104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路90104等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ90100のCPU90103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるRAM90102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM90102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU90103が定期的又は不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ90100が備えるROM90101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM90101には、CPU90103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM90101には、CPU90103が主基板9011から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンド送信テーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ90100が備えるRAM90102には、パチンコ遊技機901における遊技の進行等を制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
I/O90105は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部から各種信号が入力される入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板9012には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU90120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM90121と、演出制御用CPU90120のワークエリアを提供するRAM90122と、画像表示装置905や副画像表示装置9051における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部90123と、演出制御用CPU90120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90124と、I/O90125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板9012では、演出制御用CPU90120がROM90121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御する処理が実行される。このときには、演出制御用CPU90120がROM90121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU90120がRAM90122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU90120がRAM90122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU90120がI/O90125を介して演出制御基板9012の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU90120がI/O90125を介して演出制御基板9012の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU90120、ROM90121、RAM90122は、演出制御基板9012に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板9012では、例えば乱数回路90124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。演出用乱数は、主基板9011で使用される遊技用乱数と同様に、乱数回路90124等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、演出制御用CPU90120が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。
図22に示す演出制御基板9012に搭載されたROM90121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM90121には、演出制御用CPU90120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。演出制御パターンは、飾り図柄の可変表示やリーチ演出等の各種演出を実行するためのデータの集まりであって、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データや終了コード等を含んだプロセスデータから構成され、パターンデータを組み合わせて構成され、後述の使用パターンとして設定される。また、そのまま演出制御パターンとなるパターンデータも記憶されており、当該パターンデータがそのまま使用パターンとなる演出制御パターンとして設定されることもある。
演出制御基板9012に搭載されたRAM90122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板9012に搭載された表示制御部90123は、演出制御用CPU90120の制御に基づいて、画像表示装置905や副画像表示装置9051において表示する演出画像の映像信号を出力し、画像表示装置905に演出画像を表示する。一例として、表示制御部90123には、VDP、CGROM、VRAM等が搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU、GCL、あるいは、より一般的にDSPと称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリ等の書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。例えば、演出制御用CPU90120は、上記の演出制御パターンに含まれる表示制御データ等に従って、画像表示装置905の表示画面内に表示させる演出画像を指定する表示制御指令を表示制御部90123に送信する。表示制御部90123は、演出制御用CPU90120からの表示制御指令に従って、CGROM等に格納されているデータを用いて、当該表示制御指令によって指定される演出画像を表示するための映像信号を出力する。これによって、演出制御用CPU90120の制御に従った演出画像の映像信号が出力されたことになり、そして、画像表示装置905に当該演出画像が表示されることになる。
演出制御基板9012に搭載されたI/O90125は、例えば主基板9011等から伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板9012の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O90125の出力ポートからは、画像表示装置905や副画像表示装置9051へと伝送される映像信号や、音声制御基板9013へと伝送される制御信号、ランプ制御基板9014へと伝送される制御信号、駆動モータ9052へと伝送される制御信号等が出力される。I/O90125の入力ポートには、スティックコントローラ9031Aへの操作に応じた操作信号がコントローラセンサユニット9035Aから入力され、プッシュボタン9031Bへの操作に応じた操作信号がプッシュセンサ9035Bから入力される。
画像表示装置905は、液晶パネル等から成る表示パネルと、当該表示パネルを駆動するドライバ回路等を備える。演出制御用CPU90120の制御に基づいて表示制御部90123からI/O90125を介して画像表示装置905に供給された映像信号は、ドライバ回路に入力される。ドライバ回路は、入力された映像信号に基づいて、表示パネルを駆動し、当該映像信号が表す画像を表示パネルに表示させる。これによって、画像表示装置905には、各種の演出画像が表示されることになる。
上記のような構成によって、演出制御用CPU90120は、音声制御基板9013を介してスピーカ908L、908Rを制御して音声を出力させたり、ランプ制御基板9014を介して遊技効果ランプ909を点灯/消灯させたり、表示制御部90123を介して画像表示装置905の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出を実行する。
駆動モータ9052は、例えばステッピングモータ等から構成され、演出制御基板9012から伝送された駆動信号に従って駆動することにより、副画像表示装置9051を時計回りと反時計回りとに回動させる制御を行う。
遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機901における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータ等により、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。
遊技領域を流下した遊技球が通過ゲート9041を通過し、ゲートスイッチ9021によって検出されたときには、この検出に基づいて、普通図柄表示器9020にて普図ゲームを実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器9020による普図ゲームが開始される。
普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。
普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置906Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御が行われる。
普通図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「普図当り」にするか否かは、普通図柄表示器9020による普図ゲームが開始されるときに等、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。また、普通図柄の可変表示期間も、普図ゲームが開始されるときに等、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。
遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口に進入すると、第1始動口スイッチ9022Aによって遊技球が検出されたこと等により第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口に進入すると、第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたこと等により第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。但し、普通可変入賞球装置906Bが閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口に遊技球が進入不可能である。
第1特図ゲームが開始されるときや、第2特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定等が行われる。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」となり、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「ハズレ」となる。
一例として、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置904Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置907が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間、あるいは所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難又は発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ9023により入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行される。
特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「確変」又は「非確変」の大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置907を遊技者にとって有利な第1状態とする上限時間が所定時間となる通常開放ラウンドが、15ラウンド等の所定回数分実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放大当り状態ともいう。なお、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」に基づく大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」という。また、大当り種別が「確変」のときの「大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」という。大当り種別が「非確変」のときの「大当り」を「非確変大当り」、大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」ということがある。
大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。なお、時短終了条件が成立するまでの特図ゲームの残りの実行回数を時短残回数ということがある。時短状態や確変状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である。
この実施の形態では、非確変大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、時短状態となるが確変状態にはならない。この実施の形態では、確変大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、時短状態及び確変制御になる。
時短状態では、通常状態等の時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入し易い有利変化態様で、普通可変入賞球装置906Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させる。例えば、普通図柄表示器9020による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置906Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置906Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置906Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させる制御は、高開放制御と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な遊技状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率、及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が、パチンコ遊技機901の初期設定状態と同一に制御される状態である。
時短状態は、「高ベース状態」、「高ベース」等ともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース状態」、「低ベース」、「非時短状態」、「非時短」等ともいわれる。確変制御が行われる確変状態は、「高確状態」、「高確」等ともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確状態」、「低確」、「非確変状態」、「非確変」等ともいわれる。確変状態及び時短状態になっているときの遊技状態は、「高確高ベース状態」、「高確高ベース」等ともいわれる。確変状態とはならずに時短状態になっているときの遊技状態は、「低確高ベース状態」、「低確高ベース」等ともいわれる。時短状態とはならずに確変状態になっているときの遊技状態は、「高確低ベース状態」、「高確低ベース」等ともいわれる。時短状態及び確変状態のいずれかにもならない状態、つまり、通常状態は、「低確低ベース状態」、「低確低ベース」等ともいわれる。
画像表示装置905に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rでは、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示や第4図柄の表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、当該導出表示のタイミングに同期して、画像表示装置905の「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおいて飾り図柄の可変表示が終了すると共に、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置905の画面上にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示態様、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
上記飾り図柄の可変表示中には、画像表示装置905の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクター画像を表示させたり、背景画像を表示したり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたりする演出が実行される。これら演出を、飾り図柄の可変表示そのものと共に、可変表示中演出という。つまり、可変表示中演出は、特別図柄の可変表示に伴って、画像表示装置905の画面上に表示される画像による演出であり、飾り図柄の可変表示そのものも含む概念である。このように、可変表示中演出は、特別図柄の可変表示に対応して実行される。可変表示態様をリーチ態様にすることも、可変表示中演出のうちの1つである。可変表示中演出は、特別図柄の可変表示に伴って、画像表示装置905の画面上に表示される画像による演出の他、スピーカ908L、908Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ909等における点灯動作等による演出が含まれていてもよい。
上記可変表示中演出の一部としてリーチ演出が実行されることがある。リーチ演出は、リーチ態様となったことに対応して実行される。リーチ演出は、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置905の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクター画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作を行う演出である。この実施の形態では、リーチ演出として、ノーマルリーチ、スーパーリーチA、スーパーリーチBが用意されている。この実施の形態では、各リーチ演出が実行されたときの大当り期待度は、スーパーリーチB、スーパーリーチA、ノーマルリーチの順で高い。なお、大当り期待度は、例えば、特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合であり、ここでは、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合でもある。以下、特図ゲームの大当り期待度といった場合、当該大当り期待度は、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合も含む。
また、後で詳述するが、この実施の形態では、始動入賞時における判定に基づいて所謂先読み予告が実行される。先読み予告は、先読み判定の対象となった特図ゲームの大当り期待度を予告するものである。この実施の形態では、先読み予告として、所定の画像をターゲットの保留表示画像に作用させ、当該保留表示画像の表示態様を変化させる保留変化演出が用意されている。保留変化演出は、ターゲットよりも前に実行される特図ゲームに対応した可変表示中演出の実行中に実行される。保留変化演出は、複数回実行されることもあり、このときには、保留変化演出は、連続する、又は連続しない飛び飛びの複数回の可変表示それぞれにおいて1回ずつ実行され、ターゲットの保留表示画像の最終的な表示態様によって大当り期待度を予告する。先読み予告は、可変表示中演出とは別個の演出として捉えられるが、可変表示中演出の一部としてもよい。
特別図柄の可変表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置905の画面上において、飾り図柄の可変表示結果として、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。なお、大当り種別に応じて、停止表示される飾り図柄が異なってもよい。
特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示結果として、所定の非リーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示結果として、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、大当り組み合わせでない所定のリーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
次に、主基板9011から演出制御基板9012に送信される演出制御コマンドについて説明する。主基板9011は、遊技の進行を制御する。そして、主基板9011は、遊技の進行に応じて演出制御コマンドを演出制御基板9012に送信する。演出制御基板9012は、主基板9011から送信される演出制御コマンドに基づいて画像表示装置905等を制御する演出制御を実行することで各種演出を行う。このようなことによって、主基板9011によって実行される遊技と、演出制御基板9012によって実行される各種演出との同期が取られることになる。以下、図23を参照して、主な演出制御コマンドを説明する。なお、「(H)」は16進数であることを示す。
コマンド8001(H)は、第1特図ゲームの開始、つまり、第1特図の可変表示の開始を指定する演出制御コマンドである。コマンド8002(H)は、第2特図ゲームの開始、つまり、第2特図の可変表示の開始を指定する演出制御コマンドである。第1変動開始指定コマンドと第2変動開始指定コマンドとを変動開始指定コマンドと総称することがある。なお、第1特図の可変表示を開始するのか第2特図の可変表示を開始するのかを示す情報を、後述の変動パターン指定コマンドに含めるようにしてもよい。変動開始指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド81XX(H)は、特別図柄の可変表示や飾り図柄の可変表示についての変動パターンを指定する演出制御コマンドである。当該コマンドの「XX」には、各変動パターンに対応する数値が設定される。また、変動パターン指定コマンドは、飾り図柄の変動開始を指定するためのコマンドでもあってもよい。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8CXX(H)は、大当りとするか否か、及び大当り種別を指定する演出制御コマンドである。この実施の形態では、可変表示結果それぞれに対応する表示結果指定コマンドが設定されている。例えば、当該コマンド中の「XX」には、表示結果に対応する数値が設定される。表示結果指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8F00(H)は、特図ゲームの終了を指定する演出制御コマンドである。図柄確定指定コマンドは、飾り図柄の可変表示を終了して表示結果を導出表示することを指定するものである。図柄確定指定コマンドは、特図ゲームの終了時に送信される。
コマンド95XX(H)は、画像表示装置905に表示される演出画像の背景を指定する演出制御コマンドである。この実施の形態では、遊技状態に応じて背景が変更される。このため、当該背景指定コマンドは、遊技状態を指定するものでもある。当該コマンド中の「XX」には、背景に対応する数値が設定される。背景指定コマンドは、遊技状態が変更され得るタイミング、特図ゲーム開始時等に送信される。
コマンドA000(H)は、大当り遊技状態の開始を指定する演出制御コマンドである。なお、ファンファーレとは、大当り遊技状態の開始時に実行される。大当り遊技状態になったことを報知する演出である。このコマンドは、大当り遊技状態の開始時に送信される。
コマンドA300(H)は、大当り遊技状態の終了を指定する演出制御コマンドである。なお、エンディングとは、大当り遊技状態の終了時に実行される、大当り遊技状態が終了することを報知する演出である。このコマンドは、最後のラウンド遊技の終了時に送信される。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第1始動入賞が発生したことを指定する演出制御コマンドである。コマンドB200(H)は、第2始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第2始動入賞が発生したことを指定する演出制御コマンドである。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを始動入賞指定コマンドと総称することがある。始動入賞指定コマンドは、始動入賞発生時に送信される。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞が発生して第1特図保留記憶数が1つ増加することを指定する演出制御コマンドである。コマンドC100(H)は、第2始動入賞が発生して第2特図保留記憶数が1つ増加することを指定する演出制御コマンドである。これらコマンドを特図保留記憶数加算指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数加算指定コマンドは、始動入賞発生時に送信される。
コマンドC200(H)は、第1特図ゲームが実行されることで第1特図保留記憶数が1つ減少することを指定する演出制御コマンドである。コマンドC300(H)は、第2特図ゲームが実行されることで第2特図保留記憶数が1つ減少することを指定する演出制御コマンドである。これらコマンドを特図保留記憶数減算指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数減算指定コマンドは、特図ゲーム開始時に送信される。
コマンドC4XX(H)は、始動入賞時の先読み判定の判定結果を指定する演出制御コマンドである。詳しくは後述するが、第1始動入賞又は第2始動入賞が発生したときに、大当りにするか否か、大当り種別、変動パターンを決定するために使用される乱数値MR´1〜MR3´が抽出される。この実施の形態では、当該抽出された乱数値MR1´〜MR3´に対応する特図ゲームについて、当該特図ゲームの開始条件の成立前に、この抽出された乱数値MR1´〜MR3´のうちの乱数値MR1´に基づいて、当該特図ゲームの可変表示結果が「大当り」になるか否かを判定する。先読み判定は、この判定のことをいい、当該先読み判定は、後述のステップS90211の入賞時乱数値判定処理にて行われる。先読み判定の判定結果が、入賞時判定結果指定コマンド中の「XX」に設定される。入賞時判定結果指定コマンドは、始動入賞発生時に送信される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機901の主要な動作を説明する。なお、以下では、フローチャート等を参照して動作を説明するが、各動作では、フローチャートに現れていない処理等が適宜行われる場合がある。
主基板9011では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ90100が起動し、CPU90103によって例えば遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理において、CPU90103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定等を行う。
遊技制御メイン処理を実行したCPU90103は、所定期間毎に供給されるCTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、例えば、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU90103は、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機901における遊技の進行等を制御するための処理を実行する。なお、遊技制御用タイマ割込み処理の終了時には、割込み許可状態に設定される。これによって、遊技制御用タイマ割込み処理は、タイマ割込みが発生する毎、つまり、割込み要求信号の供給間隔である所定時間毎に実行されることになる。
スイッチ処理は、スイッチ回路90110を介してゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023といった各種スイッチから検出信号が入力されたかを判定することによって、各スイッチがオンとなったか否かをスイッチ毎に判定し、判定結果をRAM90102の所定領域に格納する処理である。RAM90102の所定領域に格納された判定結果は、後述の特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理において使用される。
メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機901の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。
情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機901の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する処理である。
遊技用乱数更新処理は、主基板9011の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。一例として、主基板9011の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1´と、大当り種別決定用の乱数値MR2´と、変動パターン決定用の乱数値MR3´と、が含まれていればよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1´は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値であり、「0」〜「65535」のいずれかの値を取り得る。
大当り種別決定用の乱数値MR2´は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「確変」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「0」〜「99」のいずれかの値を取り得る。
変動パターン決定用の乱数値MR3´は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数の変動パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「0」〜「99」のいずれかの値を取り得る。
特別図柄プロセス処理では、RAM90102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機901における遊技の進行状況に応じて更新し、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否か等の決定や、大当り種別や変動パターンの決定、当該決定結果に基づく特別図柄表示装置904における表示動作の制御、大当り遊技状態の特別可変入賞球装置907における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理の詳細は後述するが、タイマ割込みの発生毎に特別図柄プロセス処理が実行されることによって、可変表示結果や変動パターンの決定、当該結果に基づく特図ゲームの実行、大当り遊技状態等が実現される。
普通図柄プロセス処理では、例えば、通過ゲート9041を遊技球が通過した場合に保留数が上限数に達していなければ普図ゲームの保留記憶を行ったり、保留記憶を用いて普図ゲームの可変表示結果や変動パターンを決定したり、変動パターンに従って普通図柄表示器9020における表示動作を制御して普通図柄の可変表示を実行すると共に普図ゲームの可変表示結果を導出表示したり、可変表示結果が「普図当り」の場合に普通可変入賞球装置906Bを開放状態にする処理を行ったりする。タイマ割込みの発生毎に普通図柄プロセス処理が実行されることによって、普図ゲームの実行や、普図当りのときの普通可変入賞球装置906Bの所定期間の開放状態等が実現される。
コマンド制御処理は、主基板9011から演出制御基板9012等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理等では、制御コマンドの送信設定が行われ、コマンド制御処理では、送信設定された制御コマンドを、実際に演出制御基板9012に対して送信する処理が行われる。
次に、特図プロセス処理について説明する。図24は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU90103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS90101)。図25は、ステップS90101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU90103は、まず、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ9022Aがオンとなったか否かを判定する(ステップS90201)。例えば、スイッチ処理において第1始動口スイッチ9022Aがオン状態になっていると判定された判定結果がRAM90102の所定領域に格納されている場合等に第1始動口スイッチ9022Aがオンとなっていると判定すればよい。第1始動口スイッチ9022Aがオンとなっている場合(ステップS90201;YES)、第1特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS90202)。このとき、CPU90103は、RAM90102の所定領域に設けられた第1特図保留記憶数カウンタの格納値である第1特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS90202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS90202;NO)、RAM90102の所定領域に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS90203)。
ステップS90201にて第1始動口スイッチ9022Aがオフであるときや(ステップS90201;NO)、ステップS90202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS90202;YES)、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ9022Bがオンとなったか否かを判定する(ステップS90204)。例えば、スイッチ処理において第2始動口スイッチ9022Bがオン状態になっていると判定された判定結果がRAM90102の所定領域に格納されている場合等に第2始動口スイッチ9022Bがオンとなっていると判定すればよい。第2始動口スイッチ9022Bがオンとなっていると判定した場合(ステップS90204;YES)、第2特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS90205)。このとき、CPU90103は、RAM90102の所定領域に設けられた第2特図保留記憶数カウンタの格納値である第2特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS90205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS90205;NO)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS90206)。第2始動口スイッチ9022Bがオンでなかったり(ステップS90204;NO)、第2特図保留記憶数が上限値であったりした場合には(ステップS90205;YES)、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS90203、S90206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS90207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1特図保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2特図保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1特図保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口に遊技球が進入する第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2特図保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口に遊技球が進入する第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、RAM90102の所定領域に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS90208)。
ステップS90208の処理を実行した後に、CPU90103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS90209)。一例として、ステップS90209の処理では、乱数回路90104やRAM90102の所定領域に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1´や大当り種別決定用の乱数値MR2´、変動パターン決定用の乱数値MR3´を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS90210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが図26(A)に示すような第1特図保留記憶部にセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが図26(B)に示すような第2特図保留記憶部にセットされる。なお、CPU90103は、保留データが第1特図保留記憶部にセットされたときには、第1保留表示器9025Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器9025Aに行わせるようにしてもよい。なお、CPU90103は、保留データが第2特図保留記憶部にセットされたときには、第2保留表示器9025Bを制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器9025Bに行わせるようにしてもよい。
図26(A)に示す第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない第1特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第1始動条件の成立に基づいてCPU90103が乱数回路90104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1´や大当り種別決定用の乱数値MR2´、変動パターン決定用の乱数値MR3´を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。この実施の形態では、このようにして、未だ開始されていない第1特図ゲームが保留記憶として記憶される。
図26(B)に示す第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない第2特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第2始動条件の成立に基づいてCPU90103が乱数回路90104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1´や大当り種別決定用の乱数値MR2´、変動パターン決定用の乱数値MR3´を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。この実施の形態では、このようにして、未だ開始されていない第2特図ゲームが保留記憶として記憶される。
その後、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS90211)。図27(A)は、入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。入賞時乱数値判定処理にてCPU90103は、まず、始動口バッファ値が「1」であれば、第1始動入賞指定コマンドの送信設定を行ってから第1特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定を行い、始動口バッファ値が「2」であれば、第2始動入賞指定コマンドの送信設定を行ってから第2特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定を行う(ステップS90401)。
次に、CPU90103は、現在が大当り遊技状態であるか否かを判定する(ステップS90402)。現在が大当り遊技状態であるか否かは、例えば、後述の特図プロセスフラグの値によって特定できる。ここでは、「4」〜「7」であれば大当り遊技状態中である。特図プロセスフラグの値が「4」〜「7」以外で大当り遊技状態中でない場合(ステップS90402;NO)、現在が時短状態であるか否かを判定する(ステップS90403)。現在が時短状態であるか否かは、時短フラグの状態によって特定すればよい。時短フラグがオン状態で現在が時短状態中である場合(ステップS90403;YES)、始動口バッファ値が「2」であるかを判定する(ステップS90404)。
始動口バッファ値が「2」である場合(ステップS90404;YES)、又は時短状態中でない場合(ステップS90403;NO)、CPU90103は、ステップS90209で抽出した乱数値MR1´に基づいて、今回保留された特図ゲームの表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS90405)。当該判定では、特図ゲーム開始時において特図表示結果を決定するときに参照される第1特図表示結果決定テーブル又は第2特図表示結果決定テーブルが参照される。第1特図表示結果決定テーブル及び第2特図表示結果決定テーブルのそれぞれでは、例えば、図29に示すように、乱数値MR1´と比較される数値が、決定結果となる「大当り」又は「ハズレ」に割り当てられていればよい。遊技状態が確変状態でない非確変状態のときには、第1特図表示結果決定テーブルが参照され、遊技状態が確変状態のときには、第2特図表示結果決定テーブルが参照される。遊技状態が確変状態であるか否かは、RAM90102に設けられ確変状態のときにオン状態となる確変フラグに基づいて特定すればよい。
ステップS90405では、CPU90103は、第1特図表示結果決定テーブル又は第2特図表示結果決定テーブルにおいて「大当り」に割り当てられている決定値の範囲を大当り判定範囲として設定する。確変状態であれば、大当り判定範囲として、「8000」〜「9899」を設定し、非確変状態であれば、大当り判定範囲として、「8000」〜「8189」を設定する。そして、今回の乱数値MR1´が、設定した大当り判定範囲内にあるかを判定する。
今回の乱数値MR1´が大当り判定範囲内であり、今回保留された特図ゲームの特図表示結果が「大当り」であると判定した場合(ステップS90405;YES)、大当りを判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS90406)。大当りの判定結果には、EXTデータの「02」が設定されているため(図27(B)参照)、当該データをEXTデータに含む入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
乱数値MR1´が大当り判定範囲内でなく、今回保留された特図ゲームの特図表示結果が「ハズレ」であると判定した場合(ステップS90405;NO)、ハズレを判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS90407)。ハズレの判定結果には、EXTデータの「01」が設定されているため(図27(B)参照)、当該データをEXTデータに含む入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
特図プロセスフラグの値が「4」〜「7」で大当り遊技状態中である場合(ステップS90402;YES)、又は始動口バッファ値が「1」である場合(ステップS90404;NO)、先読み予告の実行を制限するため、判定なしを判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS90408)。これによって、演出制御基板9012側では先読み予告の実行が制限されることになる。判定なしの判定結果には、EXTデータの「00」が設定されているため(図27(B)参照)、当該データをEXTデータに含む入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
時短状態中での第1始動入賞や大当り遊技状態中での始動入賞について先読み演出の実行を制限することで、不適切なタイミングでの先読み演出の実行を防止することができる。
ステップS90406、S90407、S90408の後は、入賞時乱数値判定処理は終了する。
なお、当該処理にて送信設定された各コマンドの1セットは、始動入賞時コマンドとして、この後のコマンド制御処理にて一括送信される。なお、第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンドのセットを第1始動入賞時コマンドといい、第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンドのセットを第2始動入賞時コマンドという。
図27に戻り、ステップS90211の入賞時乱数値判定処理の後、CPU90103は、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS90212)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS90212;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS90213)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS90212;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS90214)、ステップS90204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ9022Aと第2始動口スイッチ9022Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図24に示すステップS90101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU90103は、RAM90102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS90110〜S90117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS90110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。図28は、特別図柄通常処理として、ステップS90110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU90103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS90231)。CPU90103は、第2特図保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS90231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS90231;NO)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM90102の所定領域に記憶されている保留データである、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS90232)。これにより、ステップS90209の処理で第2始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS90232の処理に続いて、例えば第2特図保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS90233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS90233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM90102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS90234)。
ステップS90231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS90231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS90235)。CPU90103は、第1特図保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS90235の処理は、ステップS90231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図ゲームは、第1特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS90235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS90235;NO)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM90102の所定領域に記憶されている保留データである、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS90236)。これにより、ステップS90209の処理で第1始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS90236の処理に続いて、例えば第1特図保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS90237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS90237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS90238)。
ステップS90234、S90238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS90239)。一例として、ステップS90239の処理では、予めROM90101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。例えば、CPU90103は、現在が非確変状態のときには、図29(A)に示す第1特図表示結果決定テーブルを使用テーブルとしてセットし、現在が確変状態のときには、図29(B)に示す第2特図表示結果決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。各特図表示結果決定テーブルでは、例えば、図29に示すように、特図表示結果決定用の乱数値MR1´と比較される数値が、決定結果となる「大当り」又は「ハズレ」に割り当てられていればよい。
CPU90103は、ステップS90232又はS90236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1´を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、読み出した乱数値MR1´を示す数値データに基づいて、使用テーブルとしてセットした第1又は第2特図表示結果決定テーブルを参照し、参照する第1又は第2特図表示結果決定テーブルにおいて乱数値MR1´に合致する決定値に割り当てられた「大当り」又は「ハズレ」を今回の特図表示結果として決定すればよい。乱数値MR1´が「9000」であるとき、CPU90103は、確変フラグがオン状態である場合には、第2特図表示結果決定テーブルを参照して特図表示結果を「大当り」にすると決定し、確変フラグがオフ状態である場合には、第1特図表示結果決定テーブルを参照して特図表示結果を「ハズレ」にすると決定する。
図29に示すように、確変状態のときには、非確変状態のときよりも高い決定割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図24に示すステップS90117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたこと等に基づいて、現在が確変状態であるときには、非確変状態のときよりも、特図表示結果が「大当り」になり易く、大当り遊技状態になり易い。つまり、現在が確変状態であるときには、遊技者にとって有利である。
その後、CPU90103は、ステップS90239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS90240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS90240;YES)、RAM90102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS90241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS90242)。一例として、ステップS90242の処理では、予めROM90101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。CPU90103は、例えば、図30に示す大当り種別決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。大当り種別決定テーブルでは、例えば、図30に示すように、大当り種別決定用の乱数値MR2´と比較される数値が、決定結果となる「非確変」又は「確変」に割り当てられていればよい。
CPU90103は、ステップS90232又はS90236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる大当り種別決定用の乱数値MR2´を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2´を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された大当り種別決定テーブルを参照し、参照する大当り種別決定テーブルにおいて乱数値MR2´に合致する決定値に割り当てられた「非確変」又は「確変」を今回の大当り種別として決定すればよい。
ステップS90242の処理を実行した後には、決定した大当り種別を記憶させる(ステップS90243)。CPU90103は、RAM90102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示す大当り種別バッファ設定値を格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
特図表示結果が「大当り」でない場合(ステップS90240;NO)、又はステップS90243の後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS90244)。一例として、ステップS90240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS90240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS90242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS90244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS90245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS90245にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、ステップS90111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS90235にて第1特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS90235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS90246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置905において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示の開始を指定する演出制御コマンドが、主基板9011から演出制御基板9012に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、デモ表示開始指定コマンドを送信設定してから、デモ表示設定を終了する。演出制御基板9012では、デモ表示開始指定コマンドが送信されてくると、デモ画面表示を行う。
図24のステップS90111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。図31は、変動パターン設定処理として、ステップS90111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU90103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS90261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS90261;YES)、大当り用変動パターン決定テーブルを参照して大当り時変動パターンを決定する(ステップS90262)。大当りフラグがオフである場合には(ステップS90261;NO)、ハズレ用変動パターン決定テーブルを参照してハズレ時変動パターンを決定する(ステップS90263)。
図32は、本実施形態における変動パターンの具体例を示している。この実施の形態では、ハズレ時変動パターンとして、変動パターンPA1´−1、PA2´−1、PA3´−2〜PA3´−4が用意されている。また、大当り時変動パターンとして、変動パターンPB3´−2〜PB3´−4が用意されている。
ハズレ時変動パターンのうちの変動パターンPA1´−1、PA2´−1は、非リーチを指定する非リーチ変動パターンである。変動パターンPA2´−1は、特図変動時間が通常よりも短くなっている時短用の非リーチ変動パターンである。ハズレ時変動パターンのうちの変動パターンPA3´−2〜PA3´−4は、リーチを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3´−2は、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3´−3は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチAに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3´−4は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチBに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。
大当り時変動パターンのうちの変動パターンPB3´−2は、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB3´−3は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチAに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB3´−4は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチBに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。
ステップS90262では、例えば、図33に示す大当り用変動パターン決定テーブルが参照される。図33に示すように、大当り用変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3´と比較される数値が、決定結果となる大当り時変動パターンのいずれかに割り当てられていればよい。ステップS90262において、CPU90103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3´を示す数値データに基づいて、大当り用変動パターン決定テーブルを参照し、参照する大当り用変動パターン決定テーブルにおいて乱数値MR3´に合致する決定値に割り当てられた変動パターンPB3´−2〜PB3´−4のいずれかを今回の大当り時変動パターンとして決定すればよい。
なお、図33では、決定値の範囲の代わりに決定割合が記載されている。実際のテーブルでは、図33の決定割合に応じた範囲の決定値が各変動パターンに対して割り当てられていればよい。例えば、図33であれば、変動パターンPB3´−2の決定割合は10/100で、変動パターンPB3´−3の決定割合は20/100で、変動パターンPB3´−4の決定割合は70/100なので、変動パターンPB3´−2には乱数値MR3´と比較される決定値0〜9が割り当てられ、変動パターンPB3´−3には乱数値MR3´と比較される決定値10〜29が割り当てられ、変動パターンPB3´−4には乱数値MR3´と比較される決定値30〜99が割り当てられる。このようなことは、決定割合を記載した他のテーブルについても同様である。
ステップS90263では、現在の遊技状態が非時短状態の場合には、図34(A)に示す第1ハズレ用変動パターン決定テーブルを参照する。現在の遊技状態が時短状態の場合には、図34(B)に示す第2ハズレ用変動パターン決定テーブルを参照する。
図34に示すように、第1〜第2ハズレ用変動パターン決定テーブルでは、例えば、変動パターン決定用の乱数値MR3´と比較される数値が、決定結果となるハズレ時変動パターンのいずれかに割り当てられていればよい。ステップS90263において、CPU90103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3´を示す数値データに基づいて、使用パターンとしてセットされた第1又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルのいずれかを参照し、参照する第1又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルにおいて乱数値MR3´に合致する決定値に割り当てられた変動パターンPA1´−1、PA3´−2〜PA3´−4のいずれか、又は変動パターンPA2´−1、PA3´−2〜PA3´−4のいずれかを今回のハズレ時変動パターンとして決定すればよい。
図34に示すハズレ用変動パターン決定テーブルでは、時短状態のときに特図変動時間の短い変動パターンPA2´−1が選択され易くなっており、時短状態のときには、非時短状態のときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止を低減することができる。また、可変表示の実行頻度を高めることができる。
図33及び図34を参照すると、大当り時には、スーパーリーチBを実行する変動パターンPB3´−4、スーパーリーチAを実行する変動パターンPB3´−3、ノーマルリーチを実行する変動パターンPB3´−2の順に決定割合が高い。ハズレ時における各変動パターンの決定割合の高低はその逆になっている。このようなことから、スーパーリーチBが実行されたときが、最も高い割合で可変表示結果が「大当り」となる。そして、スーパーリーチA、ノーマルリーチの順で、可変表示結果が「大当り」となる割合が下がっていく。
ステップS90262又はS90263を実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS90264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、各変動パターンによって指定され、CPU90103は、ステップS90262又はS90263の処理で選択した変動パターンが指定する特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。特図変動時間の設定は、例えば、特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM90102の所定領域に設けられた遊技制御プロセスタイマに設定すること等によって行われる。
ステップS90264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS90265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。なお、CPU90103は、第1特図ゲームを開始するときには、第1保留表示器9025Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器9025Aに行わせるようにしてもよい。また、CPU90103は、第2特図ゲームを開始するときには、第2保留表示器9025Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器9025Bに行わせるようにしてもよい。
その後、特図表示結果や変動パターンの決定結果等を演出制御基板9012側に通知するために、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS90266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合、第1特図ゲームに対応する変動開始時コマンドとして、第1変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、背景指定コマンド、第1特図保留記憶数減算指定コマンドを順次に送信するための送信設定を行う。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合、第2特図ゲームに対応する変動開始時コマンドとして、第2変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、背景指定コマンド、第2特図保留記憶数減算指定コマンドを順次に送信するための送信設定を行う。これらコマンドは、この後のコマンド制御処理にて1回のタイマ割込みで順次送信される。
ステップS90266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS90267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS90267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、ステップS90112の特別図柄変動処理が実行される。
図24のステップS90112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。特別図柄変動処理において、CPU90103は、まず、ステップS90111で設定した特図変動時間が経過したか否かを判定する。例えば、ステップS90111で初期値を設定した遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算し、減算したタイマ値が「0」になったか否かを判定することで、特図変動時間が経過したか否かを判定すればよい。遊技制御プロセスタイマのタイマ値が0でないときには、特図変動時間が経過していないので、特図ゲームにおける特図の可変表示を実行するための制御等を行って第1特別図柄表示装置904A又は第2特別図柄表示装置904Bにおいて特別図柄を変動させるための処理を行い、特別図柄変動処理を終了する。一方で、遊技制御プロセスタイマのタイマ値が0になり、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特別図柄表示装置904A又は第2特別図柄表示装置904Bにて特別図柄の変動を停止させる制御を行い、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させ、図柄確定指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。タイマ割込みの発生時にステップS90112が繰り返し実行されることによって、特別図柄の可変表示や確定特別図柄の導出表示等が実現される。
ステップS90113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。特別図柄停止処理において、CPU90103は、大当りフラグがオン状態になっているかを判定する。大当りフラグがオン状態である場合には、時短フラグ、確変フラグをリセットし、RAM90102の所定領域に設けられた、時短状態中に実行される可変表示の残り回数をカウントする時短回数のカウント値を「0」にリセットする処理が行われる。そして、ファンファーレ待ち時間に対応するタイマ値を初期値として遊技制御プロセスタイマにセットする。そして、RAM90102に設けられた、ラウンド遊技をカウントするためのラウンド数カウンタに初期値として「15」を設定する。その後、当り開始指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグを“4”に更新する等して特別図柄停止処理を終了する。なお、ここで、遊技状態は変更される場合があるので、背景指定コマンドを送信設定してもよい。
大当りフラグがオフである場合には、時短フラグがオン状態であるかを判定し、オン状態である場合には、時短回数カウンタのカウント値を「1」減算する。その後、「1」減算した後のカウント値が「0」であるかを判定し、カウント値が「0」である場合には、時短状態が終了する時短終了条件が成立したので、時短状態を終了させるために、時短フラグをオフ状態とする。その後、確変フラグの状態に基づいて背景指定コマンドを送信する送信設定を行う。時短フラグがオフ状態である場合、「1」減算した後のカウント値が「0」でない場合、又は背景指定コマンド送信設定後には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する等して特別図柄停止処理を終了する。
ステップS90114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理では、例えば、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を減算する。減算後のタイマ値が「0」でない場合には、ファンファーレ待ち時間がまだ経過していないことになるので、大当り開放前処理は終了する。減算後のタイマ値が「0」である場合には、ファンファーレ待ち時間が経過し、ラウンド遊技の開始タイミングになったことになる。この場合には、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とする処理、大入賞口を開放状態とする期間の上限に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理等が実行される。大入賞口を開放状態とする処理等が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。タイマ割込みの発生毎にステップS90114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機、及び大入賞口の開放等が実現される。
ステップS90115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する処理や、1減算した後のタイマ値や、1回のラウンド遊技においてカウントスイッチ9023によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれる。
1減算した後のタイマ値が0になった、又は検出された遊技球の個数が所定個数に達したと判定したときには、大入賞口を閉鎖するタイミングになったので、大入賞口を閉鎖状態に戻す処理や、大入賞口の閉鎖時間に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理や、ラウンド数カウンタのカウント値を1減算する処理等が実行される。1減算した後のタイマ値が0になってもなく、検出された遊技球の個数も所定個数に達していない場合には、大入賞口の開放状態に維持する処理等を行って、大当り開放中処理を終了する。大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新され、大当り開放中処理を終了する。
タイマ割込みの発生毎にステップS90115が繰り返し行われることによって、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングまで大入賞口の開放状態が維持され、最後に大入賞口が閉鎖される。
ステップS90116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理では、ラウンド数カウンタのカウント値が「0」になったか否かを判定する処理や、「0」になっていない場合に遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理等が行われる。
ラウンド数カウンタのカウント値が「0」であると判定された場合には、ラウンド遊技が上限回数に達したことになるので、遊技制御プロセスタイマにエンディング待ち時間医対応したタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する。また、当り終了指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグの値を“7”に更新する。
遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理を行った場合には、1減じた後のタイマ値が0であるかを判定し、0でない場合には、ラウンド遊技の開始タイミングでないので、閉鎖状態が維持され、大当り開放後処理は終了する。0である場合には、ラウンド遊技の開始タイミングになったので、大入賞口を開放状態とする処理、大入賞口を開放状態とする期間の上限に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理等が実行される。大入賞口を開放状態とする処理等が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に設定される。
ステップS90114で大入賞口が開放されてからからタイマ割込み毎にS90115、S90116が繰り返し実行されることによって、各ラウンド遊技が実現される。
ステップS90117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。大当り終了処理では、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理等が行われる。1減じたタイマ値が0になっていない場合には、エンディングが終了していないので、そのまま大当り終了処理を終了する。1減じたタイマ値が0になった場合には、エンディングが終了するので、大当り種別バッファに格納された大当り種別に応じて、時短フラグ、時短回数カウンタ、確変フラグ等の状態を設定する。
例えば、CPU90103は、大当り種別が「確変」か否かを判定し、確変であれば、時短フラグ及び確変フラグをオン状態とすると共に、RAM90102の所定領域に設けられた時短回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する。大当り種別が「非確変」であれば、時短フラグのみをオン状態とすると共に、時短回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する。その後、遊技制御プロセスタイマや、大当り種別バッファ設定値、各種フラグの状態等の各種データを適宜リセットして特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
次に、演出制御基板9012における主な動作を説明する。
演出制御基板9012では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU90120が起動して、例えば、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU90120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM90122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板9012に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、RAM90122の所定領域に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、演出制御メイン処理とは別に実行されるタイマ割込み処理にて、例えばCTCのレジスタ設定等に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。このため、後述のコマンド解析処理や演出制御プロセス処理等は、タイマ割込みが発生する毎に実行されることになる。
また、演出制御基板9012の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板9011から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板9011からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU90120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU90120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O90125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板9015を介して主基板9011から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM90122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU90120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板9011の遊技制御用マイクロコンピュータ90100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている演出制御コマンドを読み出して解析し、解析結果に対応した設定や制御等を行う。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板9011から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理を実行する。演出用乱数更新処理では、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM90122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定が再度実行される。
次に、コマンド解析処理について説明する。コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンドを解析し、当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う。なお、演出制御コマンド受信用バッファに複数の受信コマンドが格納されているときには、各受信コマンドについて解析等を行う。
図35に、解析によって特定された演出制御コマンドと、その演出制御コマンドに対応する処理内容と、の関係を示す。なお、図35における各コマンド受信フラグ及び各コマンド格納領域は、RAM90122の所定領域に設けられる。また、各コマンド受信フラグをセットするとは、当該フラグをオン状態にすることである。なお、各コマンド受信フラグの状態や各コマンド格納領域に格納されたコマンドは、適宜のタイミングでリセットや消去されるようにすればよい。第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファもRAM90122の所定領域に設けられる。
図36(A)に示すように、第1始動入賞時コマンドバッファには、バッファ番号となる保留表示番号が設定されている。第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンド、及び入賞時判定結果指定コマンドから成る1セットのコマンドは、第1保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納される。
図36(B)に示すように、第2始動入賞時コマンドバッファには、バッファ番号となる保留表示番号が設定されている。第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンド、及び入賞時判定結果指定コマンドから成る1セットのコマンドは、第2保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納される。
なお、入賞時判定結果指定コマンドは、第1始動入賞指定コマンド受信フラグがオンのときには、第1始動入賞時コマンドバッファに格納され、第2始動入賞指定コマンド受信フラグがオンのときには、第2始動入賞時コマンドバッファに格納される。1回の始動入賞において、始動入賞指定コマンドは、入賞時判定結果指定コマンドよりも先に送信されてくるので、第1始動入賞指定コマンド受信フラグや第2始動入賞指定コマンド受信フラグの状態に応じて始動入賞指定コマンドの格納先を特定することで、第1始動入賞の発生時に主基板9011から送信される第1始動入賞時コマンドの各コマンドが1セットとして第1始動入賞時コマンドバッファに格納され、第2始動入賞の発生時に主基板9011から送信される始動入賞時コマンドの各コマンドが1セットとして第2始動入賞時コマンドバッファに格納されることになる。
また、図35の第1−1〜第1−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグそれぞれは、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」それぞれに対応して設けられており、入賞時判定結果指定コマンドが第1始動入賞時コマンドバッファに格納されたときには、第1−1〜第1−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグのうち今回格納された入賞時判定結果指定コマンドの保留表示番号に対応するフラグがオンされる。例えば、保留表示番号「1」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1−1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「2」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1−2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「3」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1−3入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「4」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とする。
図35の第2−1〜第2−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグそれぞれは、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」それぞれに対応して設けられており、入賞時判定結果指定コマンドが第2始動入賞時コマンドバッファに格納されたときには、第2−1〜第2−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグのうち今回格納された入賞時判定結果指定コマンドの保留表示番号に対応するフラグがオンされる。例えば、保留表示番号「1」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2−1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「2」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2−2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「3」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2−3入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「4」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とする。
なお、第1−1〜第1−4入賞時判定結果指定コマンド、第2−1〜第2−4入賞時判定結果指定コマンドを総称して入賞時判定結果指定コマンドということがある。
入賞時判定結果指定コマンドは、1つの始動入賞時コマンドの中で最後に送信されてくるので、上記各入賞時判定結果指定コマンド受信フラグの状態によって、新たに始動入賞時コマンドの受信があったか否かや、新たに受信した始動入賞時コマンドが第1始動入賞時コマンドバッファと第2始動入賞時コマンドバッファとのいずれのどの保留表示番号に対応して格納されたか等を特定できる。
第1始動入賞時コマンドは、第1特図ゲームの保留の発生に対応して主基板9011から送信されるので、当該第1特図ゲームの保留の発生時には、第1始動入賞時コマンドバッファに格納される1セットの受信コマンドが1つ増えることになる。第2始動入賞時コマンドは、第2特図ゲームの保留の発生に対応して主基板9011から送信されるので、当該第2特図ゲームの保留の発生に対応して、第2始動入賞時コマンドバッファに格納される1セットの受信コマンドが1つ増えることになる。
また、詳しくは後述するが、第1特図ゲームの実行時には、第1保留表示番号「2」〜「4」に対応して記憶されている第1始動入賞時コマンドはそれぞれ上位の番号の第1保留表示番号「1」〜「3」にシフトされる。また、第2特図ゲームの実行時には、第2保留表示番号「2」〜「4」に対応して記憶されている第2始動入賞時コマンドはそれぞれ上位の番号の第2保留表示番号「1」〜「3」にシフトされる。
以上のような構成によって、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号と第1特図保留記憶部の保留番号とで同じ番号に対応して記憶され、第1始動入賞時コマンドと保留データとが対応することになり、第1始動入賞時コマンドバッファに格納される第1始動入賞時コマンドの数は、第1特図ゲームの第1特図保留記憶数と同じになる。また、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号と第2特図保留記憶部の保留番号とで同じ番号に対応して記憶され、第2始動入賞時コマンドと保留データとが対応することになり、第2始動入賞時コマンドバッファに格納される第2始動入賞時コマンドの数は、第2特図ゲームの第2特図保留記憶数と同じになる。
なお、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファにおける各保留表示番号は、保留表示画像の各表示位置にも対応する。具体的には、第1始動入賞時コマンドバッファの各保留表示番号は、表示エリア905Hの領域905HAに設けられている第1保留表示画像の各表示位置に対応し、保留表示番号「1」は領域905HAにおける最も左の表示位置に対応し、保留表示番号「2」は領域905HAにおける左から2番目の表示位置に対応し、保留表示番号「3」は領域905HAにおける左から3番目の表示位置に対応し、保留表示番号「4」は領域905HAにおける左から4番目の表示位置に対応する。また、第2始動入賞時コマンドバッファの各保留表示番号は、表示エリア905Hの領域905HBに設けられている第2保留表示画像の各表示位置に対応し、保留表示番号「1」は領域905HBにおける最も左の表示位置に対応し、保留表示番号「2」は領域905HBにおける左から2番目の表示位置に対応し、保留表示番号「3」は領域905HBにおける左から3番目の表示位置に対応し、保留表示番号「4」は領域905HBにおける左から4番目の表示位置に対応する。
また、第1始動入賞時コマンドバッファ、第2始動入賞時コマンドバッファそれぞれには、保留変化演出実行パターン、作用演出実行パターンが記憶される。保留変化演出実行パターンは、詳しくは後述するが、保留変化演出の実行のパターンを指定するものであり、保留変化演出のターゲットの特図ゲームに対応する始動入賞時コマンドに対応して記憶される。同様に、作用演出実行パターンは、作用演出の実行のパターンを指定するものであり、作用演出のターゲットの特図ゲームに対応する始動入賞時コマンドに対応して記憶される。
なお、図36の始動入賞時コマンドバッファにおいて、「0000(H)」は、コマンドが格納されていないことを示し、「−」は、保留変化演出実行パターンと作用演出実行パターンとのいずれも格納されていないことを示す。
また、図35に示すように、コマンド解析処理では、背景指定コマンドの受信時には、当該背景指定コマンドが指定する背景に応じて、高確フラグの状態や高ベースフラグの状態を切り替える。
次に演出制御プロセス処理を説明する。図37は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図37に示す演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU90120は、まず、保留変化演出設定処理を実行した後(ステップS90161)、RAM90122の所定領域に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS90170〜S90175の処理のいずれかを選択して実行する。
図38は、保留変化演出設定処理の一例を示すフローチャートである。保留変化演出設定処理では、演出制御用CPU90120は、まず、今回新たに始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS90671)。例えば、第1−1〜第1−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグ、第2−1〜第2−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグのいずれかがオン状態となっていれば、始動入賞時コマンドが第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファに新たに格納されているので、新たな始動入賞時コマンドの受信ありと判定する。なお、上記各入賞時判定結果指定コマンド受信フラグのうち複数のフラグがオン状態となっているときには、保留表示番号の最も大きな第2始動入賞時コマンドを今回の「新たに受信した始動入賞時コマンド」として以下説明するが、オンとなった複数のフラグそれぞれに対応する保留表示番号の始動入賞時コマンドを今回の「新たに受信した始動入賞時コマンド」としてそれぞれのコマンドについて以下の処理を実行するようにしてもよい。第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに格納された第1始動入賞時コマンドや第2始動入賞時コマンドのうち、どの始動入賞時コマンドが「新たに受信した始動入賞時コマンド」であるかは、オン状態となっている入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがどれであるかで特定できる。例えば、第1−3入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがオンであれば、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「3」に格納された第1始動入賞時コマンドが「新たに受信した始動入賞時コマンド」となるし、第2−2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがオンであれば、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「2」に格納された第2始動入賞時コマンドが「新たに受信した始動入賞時コマンド」となる。
第1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグと第2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグとの両者がオフである等して、新たな始動入賞時コマンドの受信がない場合(ステップS90671;NO)、保留変化演出を実行することはないので、保留変化演出設定処理を終了する。
新たな始動入賞時コマンドの受信がある場合(ステップS90671;YES)、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「1」であるかを判定し(ステップS90672)、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「1」でない場合には(ステップS90672;NO)、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに含まれる入賞時判定結果指定コマンドが「判定なし」を判定結果として指定しているかを判定する(ステップS90673)。
当該入賞時判定結果指定コマンドが「判定なし」を判定結果として指定していない場合(ステップS90673;NO)、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファに、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが記憶されているかを判定し(ステップS90674)、保留変化演出実行パターンと作用演出実行パターンとのいずれも記憶されていない場合には(ステップS90674:NO)、保留変化演出の実行の有無を決定する(ステップS90675)。ステップS90675では、例えば、図39に示すような決定割合で保留変化演出の実行の有無を決定する。
ステップS90675において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される保留変化演出の実行有無の決定用の乱数値SR1´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR1´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された保留変化演出実行決定テーブルを参照して保留変化演出の実行の有無を決定する。保留変化演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR1´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる「実行あり」又は「実行なし」の決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU90120は、保留変化演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR1´に合致する決定値に入賞時判定結果に応じて割り当てられた決定結果が「実行あり」であれば保留変化演出を実行すると決定し、「実行なし」であれば保留変化演出を実行しないと決定する。
図39の決定割合から分かるように、入賞時判定結果が「大当り」のときには、入賞時判定結果が「ハズレ」のときよりも、保留変化演出が実行され易くなっている。一方で、入賞時判定結果が「ハズレ」のときには、その逆になっている。このため、保留変化演出が実行されるときは、実行されないときよりもターゲットの可変表示の大当り期待度が高いことになる。
その後、演出制御用CPU90120は、作用演出の実行の有無を決定する(ステップS90676)。ここで、作用演出とは、所定の画像が保留表示画像に対して作用するか否かの演出である。作用演出には、所定の画像が保留表示画像に対して作用する作用成功演出と、所定の画像が保留表示画像に対して作用しない作用失敗演出とが含まれる。
この実施の形態では、作用演出として、副画像表示装置9051を回動させて、副画像表示装置9051に表示された所定のキャラクターに射られた矢の画像を保留表示画像に対して作用するか否かの演出を実行する。この実施の形態では、副画像表示装置9051に表示された所定のキャラクターに射られた矢が保留表示画像に命中する作用成功演出と、副画像表示装置9051に表示された所定のキャラクターに射られた矢が保留表示画像に命中しない作用失敗演出とを実行可能である。そして、作用成功演出が実行された場合には、保留変化演出が実行されて保留表示画像の態様が変化し、作用失敗演出が実行された場合には、保留変化演出が実行されず保留表示画像の態様は変化しない。
ステップS90676では、例えば、図40に示すような決定割合で作用演出の実行の有無を決定する。
ステップS90676において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される作用演出の実行有無の決定用の乱数値SR2´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR2´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された作用演出実行決定テーブルを参照して作用演出の実行の有無を決定する。作用演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR2´と比較される数値が、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[2]であるか[3]又は[4]であるかと、保留変化演出の実行の有無とに応じて異なる範囲で、決定結果となる「実行あり」又は「実行なし」の決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU90120は、作用演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR2´に合致する決定値に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[2]であるか[3]又は[4]であるかと保留変化演出の実行の有無とに応じて割り当てられた決定結果が「実行あり」であれば作用演出を実行すると決定し、「実行なし」であれば作用演出を実行しないと決定する。
図40の決定割合から分かるように、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[2]である場合には、作用演出が実行されないようになっている。また、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[3]又は[4]である場合に、保留変化演出が「実行あり」のときには、保留変化演出が「実行なし」のときよりも、作用演出が実行され易くなっている。一方で、保留変化演出が「実行なし」のときには、その逆になっている。このため、作用演出が実行されるときには、実行されないときよりも保留変化演出が実行される期待度が高いことになる。
その後、演出制御用CPU90120は、ステップS90675で保留変化演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS90677)、実行ありの場合には(ステップS90677;YES)、保留変化演出を実行するパターンである保留変化演出実行パターンを決定する(ステップS90678)。ステップS90676で作用演出を実行しないと決定された場合、ステップS90678では、例えば、図41に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。具体的には、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「2」のときには、図41(A)に示すような決定割合で保留変化演出パターンを決定する。また、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「3」のときには、図41(B)に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。また、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「4」のときには、図41(C)に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。
保留変化演出実行パターンは、上述のように、第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファに格納されるが、対応する始動入賞時コマンドと共に、ターゲット前の特図ゲームが実行されたときに、保留表示番号の上位にシフトされる。作用演出を伴わない保留変化演出実行パターンは、保留変化演出を実行するときの保留表示番号と、そのときの保留表示画像の変化の態様とを指定するものであり、保留変化演出実行パターンHP1´−1〜HP1´−2、HP2´−1〜HP2´−2、HP3´−1〜HP3´−2が用意されている。
例えば、保留変化演出実行パターンHP1´−1は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させる保留変化演出実行パターンである。
例えば、保留変化演出実行パターンHP2´−2は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させ、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、再度保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を緑から赤に変化させる保留変化演出実行パターンである。
例えば、保留変化演出実行パターンHP3´−1は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[3]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させ、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]、[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示においては、再度保留変化演出を実行せずにターゲットの保留表示画像の表示色は緑のままとする保留変化演出実行パターンである。
ステップS90676で作用演出を実行すると決定された場合、ステップS90678では、例えば、図42に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。具体的には、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「3」のときには、図42(A)に示すような決定割合で保留変化演出パターンを決定する。また、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「4」のときには、図42(B)に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。
作用演出を伴う保留変化演出実行パターンは、保留変化演出を実行するときの保留表示番号と、そのときの副画像表示装置9051の向きの変化の態様と、そのときの保留表示画像の変化の態様とを指定するものであり、保留変化演出実行パターンHP4´−1〜HP4´−2、HP5´−1〜HP5´−2、HP6´−1〜HP6´−2、HP7´−1〜HP7´−2が用意されている。
例えば、保留変化演出実行パターンHP4´−1は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを縦から斜めに回動させて作用失敗演出を実行した後に、保留変化演出を実行せずにターゲットの保留表示画像の表示色は白のままとし、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを斜めから横に回動させて作用成功演出を実行した後に、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させる保留変化演出実行パターンである。
例えば、保留変化演出実行パターンHP5´−2は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを縦から横に回動させて作用成功演出を実行した後に、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させ、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを横のままとして作用成功演出を実行した後に、再度保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を緑から赤に変化させる保留変化演出実行パターンである。
例えば、保留変化演出実行パターンHP7´−1は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[3]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを縦から横に回動させて作用成功演出を実行した後に、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させ、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを縦から横のままとして作用失敗演出を実行した後に、再度保留変化演出を実行せずにターゲットの保留表示画像の表示色は緑のままとし、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを横のままとして作用失敗演出を実行した後に、再度保留変化演出を実行せずにターゲットの保留表示画像の表示色は緑のままとする保留変化演出実行パターンである。
ステップS90678において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される保留変化演出実行パターンの決定用の乱数値SR3´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR3´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された第1保留変化演出実行パターン決定テーブル〜第5保留変化演出実行パターン決定テーブルのいずれかを参照して、保留変化演出実行パターンを決定する。
第1保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS90676で作用演出を実行しないと決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[2]のときに参照される。第1保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP1´−1又はHP1´−2に割り当てられていればよい。
第2保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS90676で作用演出を実行しないと決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[3]のときに参照される。第2保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP1´−1、HP1´−2、HP2´−1、HP2´−2に割り当てられていればよい。
第3保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS90676で作用演出を実行しないと決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[4]のときに参照される。第3保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP1´−1、HP1´−2、HP3´−1、HP3´−2に割り当てられていればよい。
第4保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS90676で作用演出を実行すると決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[3]のときに参照される。第4保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP4´−1、HP4´−2、HP5´−1、HP5´−2に割り当てられていればよい。
第5保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS90676で作用演出を実行すると決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[4]のときに参照される。第5保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP6´−1、HP6´−2、HP7´−1、HP7´−2に割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、各保留変化演出実行パターン決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR3´に合致する決定値に入賞時判定結果に応じて割り当てられた保留変化演出実行パターンのいずれかを今回の保留変化演出の演出実行パターンとして決定する。
図41、図42の決定割合から分かるように、入賞時判定結果が「大当り」のときには、保留表示画像の表示色が最終的に「赤」になる保留変化演出実行パターンが「緑」になる保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっており、入賞時判定結果が「ハズレ」のときには、保留表示画像の表示色が最終的に「緑」になる保留変化演出実行パターンが「赤」になる保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、保留変化演出が実行されたときにおいて、保留表示画像の最終的な表示色が「緑」になるときよりも「赤」になるときの方が、ターゲットの特図ゲームの大当り期待度は高い。このため、保留表示画像の最終的な表示色を「赤」にする保留変化演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、保留表示画像の最終的な表示色を「緑」にする保留変化演出は、「赤」よりも低いが保留変化演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
また、図42(A)の決定割合から分かるように、入賞時判定結果が「大当り」のときには、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が横向きとなる期間が「2回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンが「1回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっており、入賞時判定結果が「ハズレ」のときには、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が横向きとなる期間が「1回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンが「2回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、作用演出を伴う保留変化演出が実行されたときにおいて、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が「1回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなるよりも「2回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる方が、ターゲットの特図ゲームの大当り期待度は高い。
また、図42(B)の決定割合から分かるように、入賞時判定結果が「大当り」のときには、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が横向きとなる期間が「3回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンが「2回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっており、入賞時判定結果が「ハズレ」のときには、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が横向きとなる期間が「2回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンが「3回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、作用演出を伴う保留変化演出が実行されたときにおいて、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が「2回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなるよりも「3回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる方が、ターゲットの特図ゲームの大当り期待度は高い。
このため、副画像表示装置9051が「3回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる作用演出を伴う保留変化演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、副画像表示装置9051が「2回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる作用演出を伴う保留変化演出は、「3回」の場合よりも低いが「1回」の場合よりも大当り期待度が高いことを予告し、副画像表示装置9051が「1回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる作用演出を伴う保留変化演出は、「2回」の場合よりも低いが作用演出を伴う保留変化演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
保留変化演出の実行なしの場合(ステップS90677;NO)、演出制御用CPU90120は、ステップS90676で作用演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS90679)、実行ありの場合には(ステップS90679;YES)、作用演出を実行するパターンである作用演出実行パターンを決定する(ステップS90680)。ステップS90680では、例えば、図42に示す保留変化演出実行パターンの決定割合と同様の決定割合で作用演出実行パターンを決定する。例えば、図42に示す保留変化演出実行パターンにおける副画像表示装置9051の向きの変化のみを規定したパターンを作用演出実行パターンとすればよい。
演出制御用CPU90120は、ステップS90678又はS90680の後、決定した保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンを新たに受信した始動入賞時コマンドに対応付けて格納する(ステップS90681)。これによって、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンに対応する特図ゲームがターゲットであることが分かり、且つ、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンによって、保留変化演出又は作用演出の実行タイミングが分かる。
ステップS90681の後、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[1]である場合(ステップS90672;YES)、入賞時判定結果指定コマンドが「判定なし」を判定結果として指定している場合(ステップS90673;YES)、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが記憶されている場合(ステップS90674;YES)、又は保留変化演出も作用演出も実行なしの場合(ステップS90679;NO)、新たな始動入賞時コマンドの受信に応じて保留表示画像の表示を更新する処理を行う(ステップS90682)。
ステップS90682では、例えば、表示制御部90123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させること等によって、オンとなっている入賞時判定結果指定コマンド受信フラグに対応する保留表示番号に対応する、表示エリア905Hの表示位置に保留表示画像の表示を開始させる処理を行う。これによって、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応した保留表示画像が新たに表示されることになる。当該保留表示画像は、当該新たに保留された特図ゲームに対応する保留表示画像として、当該新たに保留された特図ゲームが実行されるまで表示される。
第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号[1]に対応した表示位置に表示されている第1保留表示画像は、当該保留表示番号[1]に対応して格納された第1始動入賞時コマンドに対応すると共に、第1特図保留記憶部の保留番号[1]に対応した保留データや当該保留データで実行される第1特図ゲーム等とも対応する。このようなことは、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号[2]〜[4]に対応した各表示位置に表示されている各第1保留表示画像についても同様である。
第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号[1]に対応した表示位置に表示されている第2保留表示画像は、当該保留表示番号[1]に対応して格納された第2始動入賞時コマンドに対応すると共に、第2特図保留記憶部の保留番号[1]に対応した保留データや当該保留データで実行される第2特図ゲーム等とも対応する。このようなことは、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号[2]〜[4]に対応した各表示位置に表示されている各第2保留表示画像についても同様である。
ステップS90682の後、保留変化演出設定処理は終了するが、このとき、各入賞時判定結果指定コマンド受信フラグの状態をリセットするとよい。
ステップS90170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理では、演出制御用CPU90120は、主基板9011からの変動開始指定コマンドを受信したか否かを判定する。なお、当該判定は、コマンド解析処理にて制御される変動開始指定コマンド受信フラグがオン状態になっているか否かによって判定すればよい。変動開始指定コマンドを受信している場合、特図ゲームの開始に同期して飾り図柄の可変表示を開始するため、演出プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理に対応した値である“1”に更新してから、可変表示開始待ち処理は終了する。変動開始指定コマンドを受信していない場合、可変表示開始待ち処理はそのまま終了する。
ステップS90171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。図43は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU90120は、まず、今回の可変表示の変動パターンや可変表示結果に応じて最終停止図柄を決定する(ステップS90321)。変動パターンは、主基板9011から送信され変動パターン指定コマンド格納領域に格納された変動パターン指定コマンドに基づいて特定すればよい。可変表示結果は、主基板9011から送信され表示結果指定コマンド格納領域に格納された表示結果指定コマンドに基づいて特定すればよい。
例えば、可変表示結果が「ハズレ」であり、変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターンであるときには、非リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄の組み合わせを確定飾り図柄の組み合わせとして決定する。可変表示結果が「ハズレ」であり、変動パターンが、「リーチ」を指定するリーチ変動パターンであるときには、リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄の組み合わせを確定飾り図柄の組み合わせとして決定する。可変表示結果が「大当り」であるときには、大当り組み合わせを構成する最終停止図柄の組み合わせを確定飾り図柄の組み合わせとして決定する。各確定飾り図柄の組み合わせは、乱数回路90124又はRAM90122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される乱数値と、ROM90121に予め記憶された決定用テーブルとを用いて、予め用意された確定飾り図柄の組み合わせからランダムに決定するとよい。なお、大当り組み合わせを構成する同一の飾り図柄は、大当り種別によって異ならせてもよい。
ステップS90321の後、演出制御用CPU90120は、演出制御パターン設定処理を実行する(ステップS90322)。図44は、演出制御パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。演出制御パターン設定処理において、演出制御用CPU90120は、まず、第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファの記憶内容をシフトさせる(ステップS90901)。具体的には、第1変動開始指定コマンドを受信しているときには、第1始動入賞時コマンドバッファの第1保留表示番号[2]〜[4]に対応して記憶されている第1始動入賞時コマンドや保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンをそれぞれ上位の番号の第1保留表示番号[1]〜[3]にシフトさせる。第2変動開始指定コマンドを受信しているときには、第2始動入賞時コマンドバッファの第2保留表示番号[2]〜[4]に対応して記憶されている第2始動入賞時コマンドや保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンをそれぞれ上位の番号の第2保留表示番号[1]〜[3]にシフトさせる。
次に、記憶内容をシフトさせた方の第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファに格納されている保留変化演出実行パターンをチェックし(ステップS90902)、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが格納されている場合において、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが指定する保留表示番号と、当該保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンに対応する実際の保留表示番号とが同じで、保留変化演出又は作用演出を実行する必要があるか等を確認する(ステップS90903)。
保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが指定する保留表示番号と、当該保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンに対応する実際の保留表示番号とが同じで、保留表示演出又は作用演出を実行する場合には(ステップS90903;YES)、当該保留変化演出実行パターン指定される、今回の保留表示番号における保留表示画像の変化の態様で保留表示画像を変化させる保留変化演出を実行する演出制御パターン、当該保留変化演出実行パターンで指定される、今回の保留表示番号における副画像表示装置9051の変位の態様で作用演出を実行した後に保留表示画像の変化の態様で保留表示画像を変化させる保留変化演出を実行する演出制御パターン、又は作用演出実行パターンで設定される、今回の保留表示番号における副画像表示装置9051の変位の態様で作用演出を実行する演出制御パターンを設定する(ステップS90904)。例えば、当該保留変化演出実行パターンがHP3´−2で、シフト後の保留変化演出実行パターンに対応する保留表示番号が[3]のときには、保留表示画像を白色から緑色に変化させる保留変化演出を実行する演出制御パターンを設置する。当該保留変化演出実行パターンがHP3´−2で、シフト後の保留変化演出実行パターンに対応する保留表示番号が[1]のときには、保留表示画像を緑色から赤色に変化させる保留変化演出を実行する演出制御パターンを設定する。
なお、この実施の形態では、複数の保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが格納されないようにしているが、他の実施の形態として、複数の保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが格納されており、各保留変化演出実行パターン、作用演出実行パターンについて保留変化演出、作用演出を実行する場合には、複数の保留変化演出、作用演出を実行する演出制御パターンを今回の使用パターンとして設定する。このとき、複数の保留変化演出、作用演出は、同時に実行されてもよいし、順次実行されてもよい。
保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが指定する保留表示番号と、当該保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンに対応する実際の保留表示番号とが異なり、保留表示演出又は作用演出を実行しない場合(ステップS90903;NO)、又はステップS90904の後、呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出を実行するパターンである呼びかけ予告演出実行パターンとを決定する(ステップS90905)。呼びかけ予告演出は、飾り図柄の可変表示の開始時に所定のキャラクターの呼びかけ画面が出現する演出である。ステップS90905では、例えば、図45に示すような決定割合で呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出実行パターンとを決定する。
呼びかけ予告演出実行パターンは、呼びかけ予告演出を実行するときの所定のキャラクターの呼びかけの態様を指定するものであり、呼びかけ予告演出実行パターンYP1´−1、YP1´−2が用意されている。
例えば、呼びかけ予告演出実行パターンYP1´−1は、呼びかけ予告演出を実行して所定のキャラクターが「やりたくな〜い」と呼びかける呼びかけ予告演出実行パターンである。
例えば、呼びかけ予告演出実行パターンYP1´−2は、呼びかけ予告演出を実行して所定のキャラクターが「ねぇ〜」と呼びかける呼びかけ予告演出実行パターンである。
ステップS90905において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される呼びかけ予告演出の実行有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出実行パターンとの決定用の乱数値SR4´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR4´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された呼びかけ予告演出実行決定テーブルを参照して呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出実行パターンとを決定する。
呼びかけ予告演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR4´と比較される数値が、変動パターン指定コマンドが指定する変動パターンに応じて異なる範囲で、決定結果となる呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出実行パターンYP1´−1、YP1´−2とに割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、呼びかけ予告演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR4´に合致する決定値に入賞時判定結果に応じて割り当てられた呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合に呼びかけ予告演出実行パターンのいずれかを今回の呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出の演出実行パターンとして決定する。
図45の決定割合から分かるように、変動パターンが「リーチ」のときには、変動パターンが「非リーチ」のときよりも、呼びかけ予告演出が実行され易くなっている。一方で、変動パターンが「非リーチ」のときには、その逆になっている。このため、呼びかけ予告演出が実行されるときには、実行されないときよりも飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となるリーチ期待度が高いことになる。
また、図45の決定割合から分かるように、変動パターンが「リーチ」のときには、所定のキャラクターの呼びかけが「ねぇ〜」になる呼びかけ予告演出実行パターンが「やりたくな〜い」になる呼びかけ予告演出実行パターンよりも選択され易くなっており、変動パターンが「非リーチ」のときには、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」になる呼びかけ予告演出実行パターンが「ねぇ〜」になる呼びかけ予告演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、呼びかけ予告演出が実行されたときにおいて、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」になるときよりも「ねぇ〜」になるときの方が、リーチ期待度は高い。このため、所定のキャラクターの呼びかけが「ねぇ〜」になる呼びかけ予告演出は、リーチ期待度が最も高いことを予告し、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」になる呼びかけ予告演出は、「ねぇ〜」よりも低いが呼びかけ予告演出が実行されないときよりもリーチ期待度が高いことを予告する。
ステップS90905の後、今回の可変表示の変動パターンがリーチを指定するものであるかを判定する(ステップS90906)。
今回の可変表示の変動パターンがリーチを指定する場合(ステップS90906;YES)、カウントアップ予告演出を実行するかを決定する(ステップS90907)。カウントアップ予告演出は、所定のキャラクターがカウントアップを行う演出である。演出制御用CPU90120は、例えば、図46に示す決定割合で、カウントアップ予告演出の実行の有無を決定する。
ステップS90907において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるカウントアップ予告演出の実行有無の決定用の乱数値SR5´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR5´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意されたカウントアップ予告演出実行決定テーブルを参照してカウントアップ予告演出の実行の有無を決定する。カウントアップ予告演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR5´と比較される数値が、今回の変動パターンがスーパーリーチの実行を指定しているか、ノーマルリーチのみの実行を指定しているかに応じて異なる範囲で、決定結果となる「実行あり」又は「実行なし」に割り当てられていればよい。演出制御用CPU90120は、カウントアップ予告演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR5´に合致する決定値に、今回の変動パターンがスーパーリーチの実行を指定しているか、ノーマルリーチのみの実行を指定しているかに応じて割り当てられた決定値が「実行あり」であるときには、カウントアップ予告演出を実行すると決定し、割り当てられた決定結果が「実行なし」であるときには、カウントアップ予告演出を実行しないと決定する。
図46の決定割合から分かるように、スーパーリーチが実行されるときには、カウントアップ予告演出の実行割合が高く、ノーマルリーチのみが実行されるときには、カウントアップ予告演出の実行割合が低いので、カウントアップ予告演出が実行されたときには、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展する可能性が高い。
続いて、演出制御用CPU90120は、特定演出を実行するかを決定する(ステップS90908)。特定演出は、副画像表示装置9051の向きを維持する演出であり、副画像表示装置9051を縦向きに維持する期間と、副画像表示装置9051を横向きに維持する期間とが異なる演出を実行可能である。演出制御用CPU90120は、例えば、図47に示す決定割合で、特定演出の実行の有無を決定する。
ステップS90908において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される特定演出の実行有無の決定用の乱数値SR6´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR6´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された特定演出実行決定テーブルを参照して特定演出の実行の有無を決定する。特定演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR6´と比較される数値が、呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出の演出実行パターンとに応じて異なる範囲で、決定結果となる「実行あり」又は「実行なし」に割り当てられていればよい。演出制御用CPU90120は、特定演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR6´に合致する決定値に、呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出の演出実行パターンとに応じて割り当てられた決定値が「実行あり」であるときには、特定演出を実行すると決定し、割り当てられた決定値が「実行なし」であるときには、特定演出を実行しないと決定する。
図47の決定割合から分かるように、呼びかけ予告演出が実行されるときには、特定演出の実行割合が高く、呼びかけ予告演出が実行されないときには、特定演出の実行割合が低いので、呼びかけ予告演出が実行されたときには、特定演出が実行され、副画像表示装置9051が横向きになる可能性が高い。
また、図47の決定割合から分かるように、呼びかけ予告演出を実行する場合に、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」になるときには、特定演出の実行割合が高く、「ねぇ〜」になるときには、特定演出の実行割合が低いので、呼びかけ予告演出が実行された場合に、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」であったときには、特定演出が実行され、副画像表示装置9051が横向きになる可能性が高い。
続いて、演出制御用CPU90120は、ステップS90907で特定演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS90909)、特定演出を実行する場合には(ステップS90909;YES)、特定演出を実行するパターンである特定演出実行パターンを決定する(ステップS90910)。ステップS90910では、例えば、図48に示すような決定割合で特定演出実行パターンを決定する。
特定演出実行パターンは、特定演出を実行するときに副画像表示装置9051を横向きに維持する期間を指定するものであり、特定演出実行パターンTP1´−1〜TP1´−3が用意されている。
例えば、特定演出実行パターンTP1´−1は、特定演出を実行して、副画像表示装置9051を横向きに「1000ms」維持する特定演出実行パターンである。
例えば、特定演出実行パターンTP1´−2は、特定演出を実行して副画像表示装置9051を横向きに「10000ms」維持する特定演出実行パターンである。
例えば、特定演出実行パターンTP1´−1は、特定演出を実行して副画像表示装置9051を横向きに「15000ms」維持する特定演出実行パターンである。
ステップS90910において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される特定演出実行パターンの決定用の乱数値SR7´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR7´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された特定演出実行パターン決定テーブルを参照して特定演出実行パターンを決定する。
特定演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR7´と比較される数値が、表示結果指定コマンドが指定する可変表示結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる特定演出実行パターンTP1´−1〜TP1´−3に割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、特定演出実行パターン決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR7´に合致する決定値に可変表示結果に応じて割り当てられた特定演出実行パターンのいずれかを今回の特定演出の演出実行パターンとして決定する。
図48の決定割合から分かるように、可変表示結果が「大当り」のときには、副画像表示装置9051を横向きに維持する時間が長い特定演出実行パターンが、副画像表示装置9051を横向きに維持する時間が短い特定演出実行パターンよりも選択され易くなっており、可変表示結果が「ハズレ」のときには、副画像表示装置9051を横向きに維持する時間が短い特定演出実行パターンが、副画像表示装置9051を横向きに維持する時間が長い特定演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、特定演出が実行されたときにおいて、副画像表示装置9051が横向きに維持される時間が長いほど、大当り期待度は高い。このため、副画像表示装置9051を横向きに「15000ms」維持する特定演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、副画像表示装置9051を横向きに「10000ms」維持する特定演出は、「15000ms」維持するよりも低いが「1000ms」維持するよりも大当り期待度が高いことを予告し、副画像表示装置9051を横向きに「1000ms」維持する特定演出は、「10000ms」維持するよりも低いが特定演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
その後、演出制御用CPU90120は、ステップS90910で特定演出実行パターンTP1´−1を今回の特定演出の演出実行パターンとして決定したかを判定し(ステップS90911)、特定演出実行パターンTP1´−1でない場合には(ステップS90911;NO)、「擬似連」の可変表示演出を実行するパターンである擬似連演出実行パターンを決定する(ステップS90912)。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後、再び変動させる演出表示を、所定回まで行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数であればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて、特殊組み合わせの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組み合わせのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。「擬似連」の可変表示演出において初回変動を含む複数回の変動表示に伴って、再変動演出となる画像表示等の所定演出が実行されてもよい。なお、再変動演出は、画像表示装置905や副画像表示装置9051の画面上にて画像表示を行うことによるものに限定されず、各種の演出装置を用いた任意の演出動作を含んでいてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出の更なる一例として、「擬似連」の可変表示演出による変動表示の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型が動作するように制御されてもよい。このとき、各変動表示の期間中に、演出用模型の動作態様が変化するように制御されてもよいし、複数の演出用模型のうちで動作するものが変化するように制御されてもよい。
「擬似連」の可変表示演出による各変動表示の期間中に、画像表示装置905の画面上に特定のキャラクター画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。また、再変動演出として、例えば擬似連チャンス目となる飾り図柄が仮停止表示されるとき等に、特殊な効果音となる音声をスピーカ908L、908Rから出力するように制御されてもよい。こうした再変動演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示、効果音の出力のうち、一部又は全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、大当り期待度といった、所定の遊技価値が付与される可能性や遊技者にとって有利な遊技状態に制御される可能性が高まるようにしてもよい。
この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。そして、擬似連回数が多くなったときには、擬似連回数が少ないときよりも、大当り期待度が高くなる。また、擬似連回数によって演出の発生割合が変化するように制御されてもよい。例えば擬似連変動が2回行われることにより「リーチ確定」となり、擬似連変動が3回行われることにより「スーパーリーチ確定」となるようにしてもよい。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
ステップS90912では、例えば、図49に示すような決定割合で擬似連演出実行パターンを決定する。
擬似連演出実行パターンは、「擬似連」の可変表示演出を実行するときの擬似連回数と、「擬似連」の可変表示演出を終了するときの所定のキャラクターのセリフとを指定するものであり、擬似連演出実行パターンGP1´−1〜GP1´−3が用意されている。
例えば、擬似連演出実行パターンGP1´−1は、擬似連回数が1回の「擬似連」の可変表示演出を実行して、「擬似連」の可変表示演出を終了するときの所定のキャラクターのセリフが「ピース!」になる擬似連演出実行パターンである。
例えば、擬似連演出実行パターンGP1´−2は、擬似連回数が2回の「擬似連」の可変表示演出を実行して、「擬似連」の可変表示演出を終了するときの所定のキャラクターのセリフが「チャンス!」になる擬似連演出実行パターンである。
例えば、擬似連演出実行パターンGP1´−3は、擬似連回数が3回の「擬似連」の可変表示演出を実行して、「擬似連」の可変表示演出を終了するときの所定のキャラクターのセリフが「アメイジング!」になる擬似連演出実行パターンである。
ステップS90912において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される擬似連演出実行パターンの決定用の乱数値SR8´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR8´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された擬似連演出実行パターン決定テーブルを参照して擬似連演出実行パターンを決定する。
擬似連演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR8´と比較される数値が、特定演出実行パターンTP1´−2と特定演出実行パターンTP1´−3とのいずれに決定されたかに応じて異なる範囲で、決定結果となる擬似連演出実行パターンGP1´−1〜GP1´−3に割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、擬似連演出実行パターン決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR8´に合致する決定値に特定演出実行パターンに応じて割り当てられた擬似連演出実行パターンのいずれかを今回の「擬似連」の可変表示演出の演出実行パターンとして決定する。
図49の決定割合から分かるように、大当り期待度が最も高い特定演出実行パターン「TP1´−3」のときには、擬似連回数が多い擬似連演出実行パターンが選択され易くなっており、特定演出実行パターン「TP1´−3」よりも大当り期待度が低い特定演出実行パターン「TP1´−2」のときには、擬似連回数が少ない擬似連演出実行パターンが選択され易くなっている。このため、「擬似連」の可変表示演出が実行されたときにおいて、擬似連回数が多い方が、大当り期待度は高い。このため、「3回」の再変動演出が実行され、演出終了時の所定のキャラクターのセリフが「アメイジング!」となる「擬似連」の可変表示演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、「2回」の再変動演出が実行され、演出終了時の所定のキャラクターのセリフが「チャンス!」となる「擬似連」の可変表示演出は、「3回」の再変動演出が実行されるときよりも低いが「1回」の再変動演出が実行されるときよりも大当り期待度が高いことを予告し、「1回」の再変動演出が実行され、演出終了時の所定のキャラクターのセリフが「ピース!」となる「擬似連」の可変表示演出は、「2回」の再変動演出が実行されるときよりも低いが「擬似連」の可変表示演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
その後、演出制御用CPU90120は、ステップS90907でカウントアップ予告演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS90913)、実行ありの場合には(ステップS90913;YES)、特定演出が実行されて副画像表示装置9051が横向きに維持されているときにカウントアップ予告演出を実行するパターンであるカウントアップ予告演出実行パターンを決定する(ステップS90914)。ステップS90914では、例えば、図50(A)に示すような決定割合でカウントアップ予告演出実行パターンを決定する。
カウントアップ予告演出実行パターンは、カウントアップ予告演出を実行するときの所定のキャラクターによるカウント数を指定するものであり、カウント予告演出実行パターンYP2´−1〜YP2´−3が用意されている。
例えば、カウント予告演出実行パターンYP2´−1は、カウント予告演出を実行して、所定のキャラクターによりカウント「3」までカウントアップするカウント予告演出実行パターンである。
例えば、カウント予告演出実行パターンYP2´−2は、カウント予告演出を実行して、所定のキャラクターによりカウント「4」までカウントアップするカウント予告演出実行パターンである。
例えば、カウント予告演出実行パターンYP2´−3は、カウント予告演出を実行して、所定のキャラクターによりカウント「5」までカウントアップするカウント予告演出実行パターンである。
ステップS90914において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるカウントアップ予告演出実行パターンの決定用の乱数値SR9´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR9´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意されたカウントアップ予告演出実行パターン決定テーブルを参照してカウントアップ予告演出実行パターンを決定する。
カウントアップ予告演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR9´と比較される数値が、表示結果指定コマンドが指定する可変表示結果に応じて異なる範囲で、決定結果となるカウントアップ予告演出実行パターンYP2´−1〜YP2´−3に割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、カウントアップ予告演出実行パターン決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR9´に合致する決定値に可変表示結果に応じて割り当てられたカウントアップ予告演出実行パターンのいずれかを今回のカウントアップ予告演出の演出実行パターンとして決定する。
図50(A)の決定割合から分かるように、可変表示結果が「大当り」のときには、所定のキャラクターによるカウント数が多いカウントアップ予告演出実行パターンが選択され易くなっており、可変表示結果が「ハズレ」のときには、所定のキャラクターによるカウント数が少ないカウントアップ予告演出実行パターンが選択され易くなっている。このため、カウントアップ予告演出が実行されたときにおいて、所定のキャラクターによるカウント数が多い方が、大当り期待度は高い。このため、所定のキャラクターによりカウント「5」までカウントアップするカウントアップ予告演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、所定のキャラクターによりカウント「4」までカウントアップするカウントアップ予告演出は、カウント「5」よりも低いがカウント「3」よりも大当り期待度が高いことを予告し、所定のキャラクターによりカウント「3」までカウントアップするカウントアップ予告演出は、カウント「4」よりも低いがカウントアップ予告演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
ステップS90914の後、今回の特定演出の演出実行パターンが特定演出実行パターン「TP1´−1」である場合(ステップS90911;YES)、又はカウントアップ予告演出を実行しない場合には(ステップS90913;NO)、変動パターンや決定した最終停止図柄の組み合わせに応じた可変表示中演出を実行し、且つ、可変表示中演出の一部として、特定演出と、特定演出が実行されて副画像表示装置9051が横向きになったことを報知する報知演出とを実行可能な演出制御パターンを今回の使用パターンとして設定する(ステップS90915)。
特定演出を実行しない場合(ステップS90909;NO)、演出制御用CPU90120は、ステップS90907でカウントアップ予告演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS90916)、実行ありの場合には(ステップS90916;YES)、特定演出が実行されずに副画像表示装置9051が縦向きに維持されているときにカウントアップ予告演出を実行するパターンであるカウントアップ予告演出実行パターンを決定する(ステップS90917)。ステップS90917では、例えば、ステップS90914の処理と同様の処理を行い、図50(B)に示すような決定割合でカウントアップ予告演出実行パターンを決定する。
図50(A)、(B)の決定割合から分かるように、特定演出が実行されて副画像表示装置9051が横向きに維持されているときにカウントアップ予告演出を実行する場合には、特定演出が実行されずに副画像表示装置9051が縦向きに維持されているときにカウントアップ予告演出を実行する場合よりも、可変表示結果が「大当り」のときには、所定のキャラクターによるカウント数が多いカウントアップ予告演出実行パターンが選択され易くなっており、可変表示結果が「ハズレ」のときには、所定のキャラクターによるカウント数が少ないカウントアップ予告演出実行パターンが選択され易くなっている。このため、所定のキャラクターによるカウント数が同じカウントアップ予告演出であっても、特定演出が実行されて副画像表示装置9051が横向きに維持されているときに実行されるカウントアップ予告演出の大当り期待度は、特定演出が実行されずに副画像表示装置9051が縦向きに維持されているときに実行されるカウントアップ予告演出の大当り期待度よりも高い。
ステップS90917の後、又はカウントアップ予告演出を実行しない場合には(ステップS90916;NO)、今回の可変表示の変動パターンがスーパーリーチを指定するものであるかを判定する(ステップS90918)。
今回の可変表示の変動パターンがスーパーリーチを指定する場合(ステップS90918;YES)、発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出を実行するパターンである発展時演出実行パターンとを決定する(ステップS90919)。発展時演出は、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展する際に実行される演出である。ステップS90919では、例えば、図51に示すような決定割合で発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出実行パターンとを決定する。
発展時演出実行パターンは、発展時演出を実行するときの演出の態様を指定するものであり、発展時演出実行パターンHP1´−1、HP1´−2が用意されている。
例えば、発展時演出実行パターンHP1´−1は、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンである。
例えば、発展時演出実行パターンHP1´−1は、「第2キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンである。
ステップS90919において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出実行パターンとの決定用の乱数値SR10´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR10´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された発展時演出実行決定テーブルを参照して発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出実行パターンとを決定する。
発展時演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR10´と比較される数値が、表示結果指定コマンドが指定する可変表示結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出実行パターンHP1´−1、HP1´−2とに割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、発展時演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR10´に合致する決定値に可変表示結果に応じて割り当てられた発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合に発展時演出実行パターンのいずれかを今回の発展時演出を実行する場合の発展時演出の演出実行パターンとして決定する。
図51の決定割合から分かるように、可変表示結果が「大当り」のときには、可変表示結果が「ハズレ」のときよりも、発展時演出が実行され易くなっている。一方で、可変表示結果が「ハズレ」のときには、その逆になっている。このため、発展時演出が実行されるときには、実行されないときよりも大当り期待度が高いことになる。
また、図51の決定割合から分かるように、可変表示結果が「大当り」のときには、「第2キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンが、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンよりも選択され易くなっており、可変表示結果が「ハズレ」のときには、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンが、「第2キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、発展時演出が実行されたときにおいて、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用するときよりも「第2キャラクター」が飾り図柄に作用するときの方が、大当り期待度は高い。このため、「第2キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出は、「第1キャラクター」よりも低いが発展時演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
ステップS90919の後、今回の可変表示の変動パターンがリーチを指定しない場合(ステップS90906;NO)、又は今回の可変表示の変動パターンがスーパーリーチを指定しない場合(ステップS90908;NO)、変動パターンや決定した最終停止図柄の組み合わせに応じた可変表示中演出を実行し、且つ、特定演出等を実行しない演出制御パターンを今回の使用パターンとして設定する(ステップS90920)。
ステップS90915、S90920の後は、演出制御パターン設定処理を終了する。
図43に戻り、ステップS90322の後には、演出制御用CPU90120は、例えば今回の変動パターンに対応する特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM90122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマに初期値として設定する(ステップS90323)。
そして、画像表示装置905における飾り図柄等の変動と、副画像表示装置9051における小図柄の変動とを開始させるための設定を行う。このときには、例えばステップS90322にて使用パターンとして設定された演出制御パターンに含まれる表示制御データに基づいて、表示制御部90123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させること等によって、画像表示装置905の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動を開始させ、副画像表示装置9051の表示領域に設けられた小図柄表示エリア9051Vにて小図柄の変動を開始させればよい。
その後、保留表示画像の表示の更新設定を行う(ステップS90325)。例えば、受信している変動開始指定コマンドが第1変動開始指定コマンドであれば、表示制御部90123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させること等によって、表示エリア905Hの左の領域905HAの最も左の第1保留表示画像を消去し、他の第1保留表示画像それぞれを左隣の表示位置にシフトさせる。例えば、受信している変動開始指定コマンドが第2変動開始指定コマンドであれば、表示制御部90123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させること等によって、表示エリア905Hの右の領域905HBの最も左の第2保留表示画像を消去し、他の第2保留表示画像それぞれを左隣の表示位置にシフトさせる。
上記のように、始動入賞時コマンドは、特図ゲームの保留発生時に、保留データが特図保留記憶部に新たに格納されるのに対応して、新たに始動入賞時コマンドバッファに格納される。そして、このときには、ステップS90682で保留表示図柄が追加される。特図ゲームの開始時には、保留データが特図保留記憶部から1つ削除されるのに対応して、ステップS90901で始動入賞時コマンドの記憶内容がシフトされる。そして、このときには、ステップS90325で、保留表示図柄が1つ消去され、他の保留表示図柄の表示位置がシフトする。このように、保留表示番号と、保留番号とは対応し、同じ番号のときの、始動入賞時コマンドと、保留データや当該保留データに対応する特図ゲームと、は対応し、更に当該同じ番号の保留表示番号に対応した表示位置の保留表示図柄も対応することになる。
その後、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS90326)、可変表示開始設定処理を終了する。
ステップS90172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理には、RAM90122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、ステップS90171で決定された演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板9011から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板9011からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板9012の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御等を行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS90173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU90120は、当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドの受信があったと判定した場合には、大当り遊技状態に実行される大当り中演出を実行するための演出制御パターンを使用パターンに設定し、演出プロセスフラグの値が“4”に更新する。このとき、使用パターンとして設定した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定し、本処理を終了する。
当り開始指定コマンドの受信がないと判定した場合には、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したかを判定する。例えば、演出制御プロセスタイマの値を1減算し、1減算したタイマ値が「0」であるかを判定することで、待ち時間の経過を判定する。1減算後のタイマ値が「0」でない場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間は経過していないことになるので、そのまま本処理を終了する。1減算後のタイマ値が「0」である場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していることになるので、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を“0”に更新して本処理を終了する。
ステップS90174の当り中処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この当り中処理において、演出制御用CPU90120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、1減じた後のタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御実行データに基づいて、演出動作制御を行う。タイマ割込み毎にステップS90174が繰り返し実行されることで、大当り遊技状態に対応した演出の実行が実現する。
当り中処理では、更に、当り終了指定コマンドを受信したかを判定し、当り終了指定コマンドを受信していない場合、各ラウンド遊技が全て終了していないので、演出プロセスフラグの値を更新せずに当り中処理を終了する。また、当り終了指定コマンドを受信した場合には、各ラウンド遊技が全て終了したことになるので、エンディング演出の実行を開始するため、演出制御プロセスフラグの値をステップS90175に対応した値である“5”に更新して当り中処理を終了する。なお、この更新時では、エンディングを事項するための演出制御パターンを使用パターンとして選択し、更に使用パターンとして選択した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定する。エンディングの演出制御パターンは、予め設定されていればよい。
ステップS90175のエンディング処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング処理において、演出制御用CPU90120は、エンディング期間が経過したかを判定する。例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、1減じたタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御パターンに含まれるデータが終了コードであるか否かを判定することによって、エンディング期間が経過したかを判定する。
演出制御パターンに含まれるデータが終了コードでなく、エンディング期間が経過していない場合、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、1減じた後のタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御実行データに基づいて、エンディングの演出動作制御を行い、本処理を終了する。タイマ割込み毎にステップS90175が繰り返し実行されることで、エンディング演出の実行が実現する。演出制御パターンに含まれるデータが終了コードのときには、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新したときには、本処理を終了する。なお、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新するときには、演出制御プロセスタイマや、各種フラグの状態やカウンタの値等の各種データを適宜リセットする。
次に、この実施の形態で実現される演出画面例を図52〜図58を参照して説明する。なお、図52〜図58において、飾り図柄表示エリア905L、905C、905R、小図柄表示エリア9051Vそれぞれに表示されている矢印は、飾り図柄の可変表示中を示している。
まず、図52を参照して、呼びかけ予告演出、特定演出、報知演出、「擬似連」の可変表示演出の演出画面例について説明する。
例えば図44のステップS90905にて呼びかけ予告演出実行パターンYP1´−1に決定されていれば、飾り図柄の可変表示開始後、画像表示装置905にキャラクター画像CA(キャラクターCA)が表示されて「やりたくな〜い」と呼びかける呼びかけ予告演出が開始される(図52(A))。
その後、例えば今回の可変表示の変動パターンがリーチを指定するものであれば、飾り図柄の可変表示においてリーチが発生する(図52(B))。
その後、例えば図44のステップS90908にて特定演出を実行することに決定されていれば、副画像表示装置9051にキャラクター画像CB(キャラクターCB)と崖の画像G(崖G)が表示され、画像表示装置905にキャラクター画像CC(3体のキャラクターCC)が表示される特定演出が開始される(図52(C))。
その後、副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動する(図52(D))。このとき、副画像表示装置9051では、副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの下に飛び降りる演出が実行される。
その後、副画像表示装置9051が横向きになったことに応じて、副画像表示装置9051が横向きになったことを、副画像表示装置9051に設けられた遊技効果ランプ909を点灯させることで報知する報知演出が実行される(図52(E))。また、副画像表示装置9051が横向きになったことに応じて、キャラクターCBと3体のキャラクターCCとが戦う演出が実行される。
その後、例えば図44のステップS90912にて擬似連演出実行パターンGP1´−1に決定されていれば、飾り図柄の可変表示が一旦仮停止する(図52(F))。このとき、キャラクターCBが3体のキャラクターCCのうちの1体を倒す演出が実行される。
その後、1回目(最後)の擬似連変動が開始され、例えば図44のステップS90910にて特定演出実行パターンTP1´−2に決定されていれば、副画像表示装置9051が横向きに維持されてから「10000ms」が経過したことに応じて、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動する(図52(G))。このとき、副画像表示装置9051では、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの上に飛び上がる演出が実行される。また、画像表示装置905では、キャラクターCBに倒された1体のキャラクターCCが倒れたまま、残りの2体のキャラクターCCが逃げ帰る演出が実行される。
その後、副画像表示装置9051が縦向きになり、「擬似連」の可変表示演出も終了したことに応じて、キャラクターCBが「ピース!」というセリフを発する演出が実行される(図52(H))。
なお、擬似連変動が繰り返される度に、キャラクターCBがキャラクターCCを1体ずつ倒す演出が実行されればよい。その場合、例えば3体のキャラクターCCが表示されれば、最大で3回の擬似連変動が実行される可能性がある等、キャラクターCCの数に応じて、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動回数を示唆するようにしてもよい。
次に、図53を参照して、特定演出、報知演出の演出画面例について説明する。
例えば図44のステップS90908にて特定演出を実行することに決定されていれば、副画像表示装置9051にキャラクター画像CB(キャラクターCB)と崖画像G(崖G)が表示され、画像表示装置905にキャラクター画像CC(3体のキャラクターCC)が表示される特定演出が開始される(図53(A))。
その後、副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動する(図53(B))。このとき、副画像表示装置9051では、副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの下に飛び降りる演出が実行される。
その後、副画像表示装置9051が横向きになったことに応じて、副画像表示装置9051が横向きになったことを、副画像表示装置9051に設けられた遊技効果ランプ909を点灯させることで報知する報知演出が実行される(図53(C))。また、副画像表示装置9051が横向きになったことに応じて、キャラクターCBと3体のキャラクターCCとが戦う演出が実行される。
その後、例えば図44のステップS90910にて特定演出実行パターンTP1´−1に決定されていれば、副画像表示装置9051が横向きに維持されてから「1000ms」が経過したことに応じて、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動する(図53(D))。このとき、副画像表示装置9051では、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの上に飛び上がる演出が実行される。
その後、副画像表示装置9051が縦向きになったことに応じて、キャラクターCBが「むり〜」というセリフを発する演出が実行される(図53(E))。
次に、図54を参照して、発展時演出の演出画面例について説明する。
例えば図44のステップS90919にて発展時演出パターンHP1´−2に決定されていれば、リーチハズレ組み合わせとなる飾り図柄が仮停止した後(図54(A))、副画像表示装置9051に第2キャラクター画像(第2キャラクターCD)が表示される発展時演出が開始される(図54(B))。
その後、副画像表示装置9051が縦向きから斜め向きに回動したことに応じて、第2キャラクターCDが副画像表示装置9051から画像表示装置905に移動する演出が実行される(図54(C))。
その後、第2キャラクターCDが「左」の飾り図柄表示エリア905Lに仮停止している飾り図柄に作用して、他の飾り図柄に変更する演出が実行される(図54(D))。
その後、第2キャラクターCDが「右」の飾り図柄表示エリア905Rに仮停止している飾り図柄に作用して、リーチ組み合わせとなる他の飾り図柄に変更する演出が実行される(図54(E))。
その後、第2キャラクターCDが「中」の飾り図柄表示エリア905Cに仮停止している飾り図柄に作用して、「中」の飾り図柄表示エリア905Cにて飾り図柄の変動を再開させる演出が実行される(図54(F))。
このようにして、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となり、副画像表示装置9051が斜め向きから縦向きに回動したことに応じて、発展時演出が終了し(図54(G))、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展する(図54(H))。
次に、図55を参照して、保留変化演出、作用演出の演出画面例について説明する。
新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「4」のときに、例えば図38のステップS90678にて保留変化演出実行パターンHP6´−2に決定されていれば、領域905HAにおける左から4番目の表示位置に表示された保留表示画像Tをターゲットとして、保留変化演出が開始される(図55(A))。このとき、副画像表示装置9051には、キャラクター画像CE(キャラクターCE)が表示される。
その後、次回の可変表示の開始時に、保留表示図柄が1つ消去され、他の保留表示図柄の表示位置がシフトするとき、副画像表示装置9051が縦向きから斜め向きに回動し、キャラクターCEがターゲットの保留表示画像Tを狙って矢Yを射る作用演出が実行される(図55(B))。
その後、矢Yがターゲットの保留表示画像Tに命中せず、ターゲットの保留表示画像Tは変化しないことから、この作用演出は作用失敗演出となる(図55(C))。
その後、次回の可変表示の開始時に、保留表示図柄が1つ消去され、他の保留表示図柄の表示位置がシフトするとき、副画像表示装置9051が斜め向きから横向きに回動したことに応じて、副画像表示装置9051が横向きになったことを、副画像表示装置9051に設けられた遊技効果ランプ909を点灯させることで報知する報知演出が実行され(図55(D))、再び作用演出が実行されるが、この作用演出も作用演出失敗となり、ターゲットの保留表示画像Tは変化しない(図55(E))。
その後、次回の可変表示の開始時に、保留表示図柄が1つ消去され、他の保留表示図柄の表示位置がシフトするとき、再び作用演出が実行され(図55(F))、矢Yがターゲットの保留表示画像Tに命中し、ターゲットの保留表示画像Tが白色から赤色に変化することから、この作用演出は作用成功演出となる(図55(G))。
その後、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動して、保留変化演出は終了する(図55(H))。
ここで、遊技領域は、遊技者の選択により遊技球を打ち込む領域が変更可能となる複数の領域を含む。遊技領域の左右方向の中央を境界として左側の領域が左遊技領域と呼ばれ、右側の領域が右遊技領域と呼ばれ、打ち込まれた遊技球は、左遊技領域か右遊技領域かのいずれかに進入するようになっている。
遊技球が左遊技領域へ流れるように左遊技領域を狙って遊技球を打ち込むことを「左打ち」と呼び、遊技球が右遊技領域へ流れるように右遊技領域を狙って遊技球を打ち込むことを「右打ち」と呼ぶ。即ち、遊技者が、左打ち及び右打ちすることにより打ち込まれた遊技球は、遊技領域へと飛び出す。そして、左打ちされた遊技球は、左遊技領域を流下する。一方、右打ちされた遊技球は、右遊技領域を流下する。このように、遊技者は、打球操作ハンドルの操作量に応じて打球発射装置の発射強度を変更することで、右打ち又は左打ちする等、遊技者の選択により遊技球を打ち込む領域を変更することができる。なお、左遊技領域及び右遊技領域を流下する遊技球の流下経路は、無数に想定される。
例えば、右遊技領域に特別可変入賞球装置907が設けられている場合、大当り遊技状態では、右打ちすべきである。そこで、可変表示結果が「大当り」となったことに応じて、副画像表示装置9051の表示領域における上方にて、右打ちを指示する右打ち指示画像Sを表示する(図56(A))。
そして、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の開始時には、右打ち指示画像Sの表示と共に、スピーカ908L、908Rにて、右打ちを促す音声による報知を実行する(図56(B))。
ここで、右打ち指示画像Sは、「右打ち」という文字画像の周囲に、2本の弧状の矢印画像が表示されたものである。矢印画像は、時計回りの方向を向いており、文字画像の周りを時計回りに回転する。これにより、図56(C)に示すように、副画像表示装置9051が時計回りに回動しても、図56(D)に示すように、副画像表示装置9051が反時計回りに回動しても、時計回りの方向を向いた弧状の矢印画像が時計回りに回転していることにより、右打ちすべきことを遊技者が特定可能である。
なお、図56(A)に示すように、副画像表示装置9051が縦向きのときに表示領域の上方に表示された右打ち指示画像Sは、副画像表示装置9051が時計回りに90度回転して横向きとなった場合、図56(C)に示すように、表示領域の右側に表示されることになる。このように、右打ちを指示する右打ち指示画像Sが、横向きになっている副画像表示装置9051の表示領域の右側に表示されていても、遊技者の誤解を招くようなことはない。
一方、図56(A)に示すように、副画像表示装置9051が縦向きのときに表示領域の上方に表示された右打ち指示画像Sは、副画像表示装置9051が反時計回りに90度回転して横向きとなった場合、図56(D)に破線で示すように、表示領域の左側に表示されることになる。このように、右打ちを指示する右打ち指示画像Sが、横向きになっている副画像表示装置9051の表示領域の左側に表示されると、右打ちを指示するものであるにもかかわらず、左打ちが指示されているとの誤解を招きかねない。
そこで、この実施の形態では、副画像表示装置9051が縦向きのときに表示領域の上方に右打ち指示画像Sを表示していた場合、副画像表示装置9051が反時計回りに90度回転して横向きとなった場合、図56(D)に実線で示すように、副画像表示装置9051を時計回りに90度回転させたときと同様の位置となる、横向きになっている副画像表示装置9051の表示領域の右側に、右打ち指示画像Sを移動させることにより、遊技者の誤解を招くことがないようにしている。
図57に示すように、副画像表示装置9051を縦向きから横向きに回動させた後に縦向きに回動させる演出を、1回の可変表示中に複数回実行することも可能である。図57に示す例では、大当り遊技状態が終了して時短状態に制御されているときに、副画像表示装置9051を縦向きから横向きに回動させておくことにより、時短制御中であることを報知している(図57(A))。そして、時短制御中に特定演出を実行するときに、副画像表示装置9051を横向きから縦向きに回動させた後に(図57(B)〜図57(C))、縦向きから横向きに回動させることで特定演出を実行する(図57(C)〜図57(E))。そして、特定演出が終了したことに応じて、副画像表示装置9051を横向きから縦向きに回動させる(図57(E)〜図57(F))。その後、再び時短制御中であることを報知するために、副画像表示装置9051を縦向きから横向きに回動させる(図57(F)〜図57(H))。
図58に示すように、エラーが発生したことに応じて、エラーの発生を報知するエラー報知画像Eを副画像表示装置9051に表示するようにしてもよい。その場合、エラー報知画像Eの表示位置は、副画像表示装置9051の向きが変わったときにエラー報知画像Eの表示位置をずらさずとも、エラー報知画像Eの全体を視認し得る位置、もしくは、エラー報知画像Eの一部が副画像表示装置9051の表示領域の外側にはみ出てしまい視認不可能又は視認困難となる場合でも、エラー報知画像Eによる報知内容は特定し得る位置とする。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機901は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
(変形例1)上記実施の形態では、副画像表示装置9051が縦向きと横向きと斜め向きとに回動可能であるものについて説明した。しかしながら、表示装置は複数の状態に変位可能なものであればよく、上記実施の形態に限られない。例えば、副画像表示装置9051は、第1位置と、第1位置よりも上方、下方、右方、左方の第2位置とに移動可能なものであってもよい。また、副画像表示装置9051は、2つの第1副画像表示装置9051Aと第2副画像表示装置9051Bとから構成され、第1副画像表示装置9051Aと第2副画像表示装置9051Bとが結合された第1状態と、第1副画像表示装置9051Aと第2副画像表示装置9051Bとが分離された第2状態とに変位可能なものであってもよい。また、画像表示装置905が複数の状態に変位可能であってもよいし、画像表示装置905と副画像表示装置9051とが複数の状態に変位可能であってもよい。このような構成によれば、多様な表示装置に対して適用することができる。
(変形例2)上記実施の形態では、副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの下に飛び降りる演出を実行し、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの上に飛び上がる演出を実行するものについて説明した。しかしながら、表示装置は、第1状態から第2状態へ変位する動作に関連して所定画像を表示し、第2状態から第1状態へ変位する動作に関連して特定画像を表示するものであればよく、上記実施の形態に限られない。例えば、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する動作に関連して所定のキャラクター画像のオーラが大きくなり、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する動作に関連して所定のキャラクター画像のオーラが小さくなるものや、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する動作に関連して背景画像が第1方向に動き、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する動作に関連して背景画像が第1方向とは逆向きの第2方向に動くもの等であってもよい。このように、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する動作に関連して表示される所定画像と、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する動作に関連して表示される特定画像とは、互いに関連性のある画像であればよい。このような構成によれば、表示装置の変位に伴う演出を多様化することができる。
(変形例3)上記実施の形態では、特定演出における副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動した後に縦向きに更に回動する動作に関連して「擬似連」の可変表示演出を実行し、特定演出の開始時に副画像表示装置9051が縦向きのとき、即ち、「擬似連」の可変表示演出の開始時には所定のキャラクターのセリフはなく、特定演出の終了時に副画像表示装置9051が縦向きのとき、即ち、「擬似連」の可変表示演出の終了時には所定のキャラクターのセリフを伴う演出を実行するものとして説明した。しかしながら、表示装置が第1状態から第2状態へ変位した後に第1状態へ更に変位する動作に関連して、第2状態への変位前の第1状態と、第2状態への変位後の第1状態とで演出の態様が異なっていればよく、上記実施の形態のものに限られない。例えば、第2状態への変位前の第1状態と、第2状態への変位後の第1状態とで異なるエフェクトが表示されるものであってもよいし、第2状態への変位前の第1状態と、第2状態への変位後の第1状態とで異なる効果音が出力されるものであってもよい。このような構成によれば、表示装置の変位に伴う演出の興趣を向上させることができる。
(変形例4)上記実施の形態では、副画像表示装置9051の向きを横向きに維持する期間に応じて、擬似連演出実行パターンを決定するものとして説明したが、これに限られない。例えば、「擬似連」の可変表示演出の実行の有無や擬似連変動回数は変動パターン毎に規定され、主基板9011側にて決定された変動パターンにて「擬似連」の可変表示を実行することが規定されている場合に、擬似連変動回数又は可変表示時間に応じて、副画像表示装置9051の向きを横向きに維持する期間を決定するようにしてもよい。このような構成によれば、演出制御基板9012側にて、特定演出の実行に伴う設定に係る処理負荷を低減することができる。
(変形例5)上記実施の形態では、特定演出として、副画像表示装置9051の向きを維持する演出について説明したが、これに限られない。例えば、特定演出として、遊技効果ランプ909の点灯態様を維持するものや、スピーカ908L、908Rの音声出力態様を維持するものや、画像表示装置905に表示される所定画像の表示態様を維持するもの等であってもよい。このような構成によれば、演出の態様が維持される様々な特定演出に遊技者を注目させることができる。
(変形例6)上記実施の形態では、作用演出において、所定の画像が保留表示画像に命中する演出を作用成功演出とし、所定の画像が保留表示画像に命中しない演出を作用失敗演出としている。しかしながら、「所定の画像が保留表示画像に対して作用する」とは、所定の画像が保留表示画像に命中するものに限られない。例えば、作用成功演出と作用失敗演出とのいずれも、副画像表示装置9051に表示された所定のキャラクターに射られた矢が保留表示画像に命中する演出であるが、作用失敗演出では命中した矢が跳ね飛ばされたり折れたりする演出が実行され、作用成功演出ではそのような演出が実行されないようなものであってもよい。このように、作用演出では作用成功演出と作用失敗演出との演出の態様が異なってさえいればよく、作用演出の後に保留変化演出が実行されて保留表示画像の態様が変化したことを以て、その作用演出は作用成功演出であったとし、作用演出の後に保留変化演出が実行されずに保留表示画像の態様が変化しなかったことを以て、その作用演出は作用失敗演出であったと解すればよい。このような構成によれば、作用演出の演出態様が限定的にならず、作用演出の興趣を向上させることができる。
(変形例7)上記実施の形態では、副画像表示装置9051の向きが縦向きから横向きへ変位する第1動作と、副画像表示装置9051の向きが横向きから縦向きへ変位する第2動作とが、特定演出にて一連の動作として実行されるものについて説明したが、これに限らない。例えば、例えば、第1演出として表示装置を第1状態から第2状態へ変位させる演出を実行し、第1演出とは異なる第2演出として表示装置を第2状態から第1状態へ変位させる演出を実行するもののように、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する第1動作と、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する第2動作とは、一連の動作として実行されなくてもよい。その場合、第1演出が実行された後に第2演出が実行されるか、あるいは、第1演出が実行された後に第2演出が実行されるタイミングに応じて、大当り期待度を異ならせてもよい。このような構成によれば、表示装置の第1動作と第2動作とが一連の動作として実行されずとも、興趣を向上させることができる。
(変形例8)上記実施の形態では、副画像表示装置9051が縦向きの状態から反時計回りに回動して横向きの状態へ変位する第1動作と、副画像表示装置9051が横向きの状態から時計回りに回動して縦向きの状態へ変位する第2動作のように、第1動作と第2動作とが同じような動作態様のものについて説明したが、これに限らない。例えば、第1動作では、表示装置が第1状態から第2状態へ連続的に変位し、第2動作では、表示装置が第2状態から第1状態へ間欠的に変位するもののように、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する第1動作と、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する第2動作とが、全く異なる動作態様であってもよい。また、第1動作の動作態様と、第2動作の動作態様とは、それぞれ複数態様のうちのいずれかが実行されるようにしてもよい。その場合、第1動作の動作態様がいずれの態様であるか、第2動作の動作態様がいずれの態様であるか、あるいは、第1動作の動作態様と第2動作の動作態様との組み合わせに応じて、大当り期待度を異ならせてもよい。このような構成によれば、表示装置の動作に、より注目を集めることができ、興趣を向上させることができる。
(変形例9)上記実施の形態では、副画像表示装置9051が縦向きの状態から反時計回りに回動して横向きの状態へ変位する第1動作では、キャラクターが崖の下に飛び降りる画像が表示され、副画像表示装置9051が横向きの状態から時計回りに回動して縦向きの状態へ変位する第2動作では、キャラクターが崖の上に飛び上がる画像が表示されるものについて説明したが、これに限らない。表示装置が第1状態から第2状態へ変位する第1動作に関連して表示される所定画像と、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する第2動作に関連して表示される特定画像とは、それぞれ複数態様のうちのいずれかの態様の画像が表示されるものであってもよい。その場合、第1動作に関連して表示される所定画像がいずれの態様であるか、第2動作に関連して表示される特定画像がいずれの態様であるか、あるいは、所定画像の態様と特定画像の態様との組み合わせに応じて、大当り期待度を異ならせてもよい。また、変形例8のように、第1動作の態様や第2動作の態様が複数態様のうちのいずれかの態様となる場合には、その動作の態様に応じて、所定画像や特定画像がいずれの態様となるかの割合が異なっていてもよい。このような構成によれば、所定画像や特定画像に、より注目を集めることができ、興趣を向上させることができる。
(変形例10)上記実施の形態では、小図柄表示エリア9051Vにて、例えば飾り図柄において数字を示す部位と同様に数字を示す図柄といった、複数種類の飾り図柄のそれぞれと全部が共通する表示態様で、各々が識別可能な複数種類の小図柄を示す演出画像が、報知情報画像として可変表示されるものについて説明したが、これに限られない。例えば、飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となった場合や、特殊組み合わせの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組み合わせのいずれかとなる飾り図柄や「再」といった特殊図柄が仮停止表示された場合でも、小図柄表示エリア9051Vでは、小図柄を示す演出画像をリーチ態様や擬似連チャンス目や特殊図柄とせずに高速変動中と同様の表示を行うようにしてもよい。そして、確定飾り図柄が導出されたときに、確定飾り図柄のそれぞれと全部が共通する態様で小図柄を示す演出画像を表示するようにしてもよい。即ち、小図柄表示エリア9051Vでは、小図柄を示す演出画像により、可変表示中であるか否かを遊技者が把握し得る程度の演出を実行するものとしてもよい。このような構成によれば、小図柄表示エリア9051Vにおける小図柄を示す演出画像による可変表示演出に係る処理負荷を軽減することができる。
(変形例11)上記実施の形態や変形例1では、例えばLCD等から構成される表示装置が変位するものについて説明したが、これに限らず、例えば、多数のLEDをマトリクス状に配置してLEDによる表示を行う役物や、一列に並んだLEDを回転又は往復動させて光の残像で文字や図形を表示させるバーサライタと称される役物に適用することもできる。その場合、例えばバーサライタを例にとって説明すると、バーサライタが静止状態から所定の回転速度の回転状態へ変位する第1動作に関連して光の残像で所定画像を表示し、バーサライタが所定の回転速度の回転状態から静止状態へ変位する第2動作に関連して光の残像で特定画像を表示すればよい。このように、本願発明は、LCD等から構成される表示装置に限らず、様々な表示装置を備える遊技機に適用可能である。
上記実施の形態においては、飾り図柄の可変表示時間、及びリーチ演出の種類等の可変表示態様を示す変動パターンを演出制御用CPU90120に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU90120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、1つ目のコマンドとして、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出の有無等、リーチとなる以前の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとして、リーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU90120は2つのコマンドから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU90120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定時間が経過してから2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。また、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるものではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして予め記憶して用意すべきデータ量を削減することができる。
本発明は、パチンコ遊技機901に限らずスロットマシン等にも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数を設定することによりゲームが開始可能になると共に、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの画像表示装置を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機901が有する特徴の全部又は一部を備えるように構成されていればよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作、更には遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機901といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
また、上記の実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことに基づいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことに基づいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「8」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、主基板9011に乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、始動入賞時に主基板9011において抽出された乱数値に基づき、主基板9011が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理を実行し、演出制御基板9012は、主基板9011において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板9012に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板9012は、主基板9011において抽出された乱数値そのものを主基板9011から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板9012において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板9011と演出制御基板9012の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板9012は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板9011において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板9012は、乱数値を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行すると共に、乱数値に基づき主基板9011で判定された変動パターン種別の判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板9012は、自ら判定した判定結果と主基板9011で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
また、上記実施の形態では、演出制御基板9012の側で、主基板9011から演出制御コマンドを受信するための割込みが、主基板9011からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばシリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以て、演出制御コマンドを受信するための割込みが発生するものとしてもよい。
以上説明したように、この実施の形態におけるパチンコ遊技機901は、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901等)であって、演出の態様を維持する特定演出を実行可能な特定演出手段(例えば、副画像表示装置9051の向きを維持する特定演出を実行可能な演出制御用CPU90120等)を備え、前記特定演出として、第1態様を維持する期間(副画像表示装置9051を縦向きに維持する期間)と、第2態様を維持する期間(副画像表示装置9051を横向きに維持する期間)とが異なる演出を実行可能であり、前記第2態様を維持する期間の長さに応じて前記有利状態に制御される期待度が異なる(例えば、特定演出が実行されたときにおいて、副画像表示装置9051が横向きに維持される時間が長いほど、大当り期待度が高いこと等)。これにより、演出の態様が維持されている期間にも注目させることができる。
また、前記第1態様が維持されている場合よりも、前記第2態様が維持されている場合の方が、前記有利状態に制御される期待度の高い他の演出が実行され易い(例えば、所定のキャラクターによるカウント数が同じカウントアップ予告演出であっても、特定演出が実行されて副画像表示装置9051が横向きに維持されているときに実行されるカウントアップ予告演出の大当り期待度は、特定演出が実行されずに副画像表示装置9051が縦向きに維持されているときに実行されるカウントアップ予告演出の大当り期待度よりも高いこと等)。これにより、特定演出の態様が第2態様に維持されているときに他の演出が実行されることによって、有利状態に制御されることへの期待感を高めることができる。
また、前記特定演出の態様が前記第2態様となったことを報知する報知演出を実行可能な報知演出手段(例えば、副画像表示装置9051が横向きになったことを報知する報知演出を実行可能な演出制御用CPU90120等)を更に備える。これにより、特定演出の態様が第2態様となったことを認識させ易くすることができる。
また、前記特定演出として、複数回の可変表示に対応して、前記第1態様から前記第2態様へ段階的に変化する演出を実行可能である(例えば、図42に示す保留変化演出実行パターンHP4´−1〜HP4´−2、HP5´−1〜HP5´−2、HP6´−1〜HP6´−2、HP7´−1〜HP7´−2等)。これにより、複数の可変表示にわたって興趣を向上させることができる。
また、複数の態様の所定演出を実行可能な所定演出手段(例えば、呼びかけ予告演出を実行可能な演出制御用CPU90120等)を更に備え、いずれの態様の所定演出が実行されるかに応じて、前記特定演出の態様が前記第2態様となる割合が異なる(例えば、呼びかけ予告演出が実行された場合に、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」であったときには、特定演出が実行され、副画像表示装置9051が横向きになる可能性が高いこと等)。これにより、所定演出に注目させることができる。
また、一の可変表示中に、前記第1態様から前記第2態様へ変化した後に前記第1態様に変化する演出を複数回実行可能である(例えば、図57に示すように、副画像表示装置9051を縦向きから横向きに回動させた後に縦向きに回動させる演出を、1回の可変表示中に複数回実行すること等)。これにより、一の可変表示中における興趣を向上させることができる。