以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームとして、各々を識別可能な複数種類の特別識別情報である特別図柄を、変動可能に表示する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。そして、可変表示の終了時には、可変表示結果として確定特別図柄を停止表示することで、可変表示結果を導出表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて導出表示される可変表示結果や可変表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。可変表示の点灯パターンには、適宜LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図の特図ゲームを「第1特図ゲーム」ともいい、第2特図の特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、特別図柄とは異なる識別情報である飾り図柄が可変表示される。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、第1特図ゲームと第2特図ゲームとのうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果が導出表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、その可変表示の終了時に可変表示結果を導出表示する。
なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、表示エリア5Hが配置されている。表示エリア5Hでは、実行が保留されている特図ゲームの数を特定可能とする表示が行われる。実行が保留されている特図ゲームは、未だ開始されていない特図ゲームであり、保留記憶として記憶される。この実施の形態では、特図ゲームを実行するための情報が記憶されることで、当該情報に対応する特図ゲームが保留記憶として記憶される。このため、特図ゲームの保留数は、特図保留記憶数ともいう。また、表示エリア5Hで表示される特図ゲームの保留数を特定可能な表示のことを保留記憶表示ともいう。
特図ゲームの保留は、例えば、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に、遊技球が進入することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく特図ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、特図ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する特図ゲームの保留が行われる。
例えば、第1始動入賞の発生により、第1特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算され、第1特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞の発生により、第2特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算され、第2特図ゲームの実行が保留される。なお、第1特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算され、第2特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の特図保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
この実施の形態では、上記保留記憶表示を、保留されている特図ゲームと同じ個数の図柄画像を表示することによって行う。1つの保留表示画像は、保留されている1つの特図ゲームに対応し、保留されている当該特図ゲームを示す。第1特図ゲームに対応する保留表示画像は、表示エリア5Hの左側の領域5HAに表示される。領域5HAには、第1保留表示画像の表示位置が複数設定されており、第1保留表示画像は、最も左の表示位置から順に左詰めで表示される。第2特図ゲームに対応する保留表示画像は、表示エリア5Hの右側の領域5HBに表示される。領域5HBには、第2保留表示画像の表示位置が複数設定されており、第2保留表示画像は、最も左の表示位置から順に左詰めで表示される。
なお、第1特図ゲーム実行時には、最も左の第1保留表示画像が消去される。このとき、その他の第1保留表示画像がある場合には、当該その他の第1保留表示画像それぞれは、左隣の表示位置にシフトされる。第2特図ゲームの実行時には、最も左の第2保留表示画像が消去される。このとき、その他の第2保留表示画像がある場合には、当該その他の第2保留表示画像それぞれは、左隣の表示位置にシフトされる。
表示エリア5Hと共に、あるいは表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、表示エリア5Hと共に、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値に対応した個数のLEDを含んで構成されている。ここでは、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを表示している。
画像表示装置5の右方には、副画像表示装置51が設けられている。副画像表示装置51は、画像表示装置5と同様に、LCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。副画像表示装置51の表示領域では、画像表示装置5に表示されている画像と関連した画像が表示され、画像表示装置5における表示画像と副画像表示装置51における表示画像とが連動した演出動作が行われる。また、副画像表示装置51は、例えば図2に示す駆動モータ52によって、画像表示装置5の前面側を時計回りと反時計回りとに回動可能に構成されている。
副画像表示装置51の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rよりも小さい小図柄表示エリア51Vが設けられている。図1に示す副画像表示装置51の画面上では、下方部に小図柄表示エリア51Vが設けられている。小図柄表示エリア51Vでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示と同期して、小図柄の可変表示が行われる。小図柄を示す演出画像は、報知情報画像ともいう。したがって、副画像表示装置51の画面上に設けられた小図柄表示エリア51Vでは、報知情報画像となる小図柄を示す演出画像の可変表示が行われ、表示結果となる確定小図柄を示す演出画像が導出される。
このように、副画像表示装置51の画面上では、飾り図柄とは異なる小図柄の可変表示が行われる。飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでの期間では、小図柄の可変表示が一定の表示態様で継続して行われ、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることがない。したがって、小図柄表示エリア51Vは、常に視認可能となるように構成され、遊技者は、小図柄表示エリア51Vにおける小図柄の可変表示を、常に視認することができる。小図柄表示エリア51Vにて可変表示される小図柄は、常時小図柄あるいは演出用小図柄ともいう。小図柄表示エリア51Vでは、例えば飾り図柄において数字を示す部位と同様に数字を示す図柄といった、複数種類の飾り図柄のそれぞれと一部又は全部が共通する表示態様で、各々が識別可能な複数種類の小図柄を示す演出画像が、報知情報画像として可変表示されてもよい。
なお、特別図柄と飾り図柄、更には普通図柄とに次ぐ第4図柄が設けられ、特別図柄や飾り図柄の可変表示と同期して、第4図柄の可変表示が行われることがある。第4図柄の可変表示は、例えば画像表示装置5の画面上、又は副画像表示装置51の画面上に設けられた第4図柄表示エリアにて、特定の表示色で言ってイオン時間間隔にて表示と非表示とを繰り返す表示制御を継続することによって実現される。但し、第4図柄の可変表示における表示結果と比べた場合に、小図柄の可変表示における表示結果は、遊技者が認識し易い態様で表示されるようにしてもよい。
また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、例えば図1に示すパチンコ遊技機1における遊技領域の右側方といった、画像表示装置5の表示画面とは離れた位置に設けられている。そのため、画像表示装置5や副画像表示装置51における表示による演出に注目している遊技者は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示状態を確認し難くなり、特別図柄の可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出されたか否かを認識することが困難になる場合がある。これに対し、副画像表示装置51の画面上に設けられた小図柄表示エリア51Vにて小図柄の可変表示を行い表示結果を導出することで、可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出されたか否かを、遊技者が認識し易い態様で表示することができる。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
普通可変入賞球装置6Bは、例えば、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態のときに通常開放状態となり、ソレノイド81がオン状態のときに通常開放状態よりも遊技球が第2始動入賞口に進入し易い拡大開放状態となるような構成であってもよい。普通可変入賞球装置6Bは、例えば、第1可変状態と当該第1可変状態よりも遊技球が第2始動入賞口に進入し易い第2可変状態とに変化可能であればよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値未満であれば、第2始動条件が成立する。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入し易くする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が進入し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が進入できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口に進入できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口に進入し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口に進入した遊技球は、例えばカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を進入させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、第1状態よりも遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、例えば、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示し、可変表示終了時に表示結果を導出表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、遊技領域に形成された通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置には、トリガボタンを有する。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手で把持した状態において、所定の操作指で押引操作すること等により所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサと、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサとを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。コントローラセンサユニット35Aは、スティックコントローラ31Aへの操作に応じた信号を図2の演出制御基板12に出力する。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン31Bに対して成された遊技者の操作行為を機械的、電気的、あるいは、電磁的に検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。プッシュセンサ35Bは、プッシュボタン31Bへの操作に応じた信号を図2の演出制御基板12に出力する。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板、電源基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号を受け取る機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図ゲームや第2特図ゲームを制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通ゲームを制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。また、主基板11は、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C等を制御して、各種保留記憶数を表示する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111等が搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯動作を行わせる機能、つまり、演出用の電気部品を制御して所定の演出動作を実行させる機能を備えている。また、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aへの操作をコントローラセンサユニット35Aからの信号に基づいて検出する機能や、プッシュボタン31Bへの操作をプッシュセンサ35Bからの信号に基づいて検出する機能、検出した操作に応じた演出動作を演出用の電気部品に実行させる機能等も備える。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの信号に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。
ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの信号に基づき、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100となる1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105等は外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的又は不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンド送信テーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
I/O105は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号が入力される入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5や副画像表示装置51における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御する処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。演出用乱数は、主基板11で使用される遊技用乱数と同様に、乱数回路124等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。演出制御パターンは、飾り図柄の可変表示やリーチ演出等の各種演出を実行するためのデータの集まりであって、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データや終了コード等を含んだプロセスデータから構成され、パターンデータを組み合わせて構成され、後述の使用パターンとして設定される。また、そのまま演出制御パターンとなるパターンデータも記憶されており、当該パターンデータがそのまま使用パターンとなる演出制御パターンとして設定されることもある。
演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120の制御に基づいて、画像表示装置5や副画像表示装置51において表示する演出画像の映像信号を出力し、画像表示装置5に演出画像を表示する。一例として、表示制御部123には、VDP、CGROM、VRAM等が搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU、GCL、あるいは、より一般的にDSPと称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリ等の書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。例えば、演出制御用CPU120は、上記の演出制御パターンに含まれる表示制御データ等に従って、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像を指定する表示制御指令を表示制御部123に送信する。表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に従って、CGROM等に格納されているデータを用いて、当該表示制御指令によって指定される演出画像を表示するための映像信号を出力する。これによって、演出制御用CPU120の制御に従った演出画像の映像信号が出力されたことになり、そして、画像表示装置5に当該演出画像が表示されることになる。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11等から伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5や副画像表示装置51へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される制御信号、ランプ制御基板14へと伝送される制御信号、駆動モータ52へと伝送される制御信号等が出力される。I/O125の入力ポートには、スティックコントローラ31Aへの操作に応じた操作信号がコントローラセンサユニット35Aから入力され、プッシュボタン31Bへの操作に応じた操作信号がプッシュセンサ35Bから入力される。
画像表示装置5は、液晶パネル等から成る表示パネルと、当該表示パネルを駆動するドライバ回路等を備える。演出制御用CPU120の制御に基づいて表示制御部123からI/O125を介して画像表示装置5に供給された映像信号は、ドライバ回路に入力される。ドライバ回路は、入力された映像信号に基づいて、表示パネルを駆動し、当該映像信号が表す画像を表示パネルに表示させる。これによって、画像表示装置5には、各種の演出画像が表示されることになる。
上記のような構成によって、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を介してスピーカ8L、8Rを制御して音声を出力させたり、ランプ制御基板14を介して遊技効果ランプ9を点灯/消灯させたり、表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出を実行する。
駆動モータ52は、例えばステッピングモータ等から構成され、演出制御基板12から伝送された駆動信号に従って駆動することにより、副画像表示装置51を時計回りと反時計回りとに回動させる制御を行う。
遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータ等により、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。
遊技領域を流下した遊技球が通過ゲート41を通過し、ゲートスイッチ21によって検出されたときには、この検出に基づいて、普通図柄表示器20にて普図ゲームを実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。
普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御が行われる。
普通図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「普図当り」にするか否かは、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始されるときに等、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。また、普通図柄の可変表示期間も、普図ゲームが開始されるときに等、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。
遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入すると、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたこと等により第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入すると、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたこと等により第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。但し、普通可変入賞球装置6Bが閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口に遊技球が進入不可能である。
第1特図ゲームが開始されるときや、第2特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定等が行われる。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」となり、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「ハズレ」となる。
一例として、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間、あるいは所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難又は発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行される。
特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「確変」又は「非確変」の大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とする上限時間が所定時間となる通常開放ラウンドが、15ラウンド等の所定回数分実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放大当り状態ともいう。なお、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」に基づく大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」という。また、大当り種別が「確変」のときの「大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」という。大当り種別が「非確変」のときの「大当り」を「非確変大当り」、大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」ということがある。
大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。なお、時短終了条件が成立するまでの特図ゲームの残りの実行回数を時短残回数ということがある。時短状態や確変状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である。
この実施の形態では、非確変大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、時短状態となるが確変状態にはならない。この実施の形態では、確変大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、時短状態及び確変制御になる。
時短状態では、通常状態等の時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入し易い有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させる制御は、高開放制御と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な遊技状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率、及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が、パチンコ遊技機1の初期設定状態と同一に制御される状態である。
時短状態は、「高ベース状態」、「高ベース」等ともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース状態」、「低ベース」、「非時短状態」、「非時短」等ともいわれる。確変制御が行われる確変状態は、「高確状態」、「高確」等ともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確状態」、「低確」、「非確変状態」、「非確変」等ともいわれる。確変状態及び時短状態になっているときの遊技状態は、「高確高ベース状態」、「高確高ベース」等ともいわれる。確変状態とはならずに時短状態になっているときの遊技状態は、「低確高ベース状態」、「低確高ベース」等ともいわれる。時短状態とはならずに確変状態になっているときの遊技状態は、「高確低ベース状態」、「高確低ベース」等ともいわれる。時短状態及び確変状態のいずれかにもならない状態、つまり、通常状態は、「低確低ベース状態」、「低確低ベース」等ともいわれる。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示や第4図柄の表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、当該導出表示のタイミングに同期して、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が終了すると共に、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示態様、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
上記飾り図柄の可変表示中には、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクター画像を表示させたり、背景画像を表示したり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたりする演出が実行される。これら演出を、飾り図柄の可変表示そのものと共に、可変表示中演出という。つまり、可変表示中演出は、特別図柄の可変表示に伴って、画像表示装置5の画面上に表示される画像による演出であり、飾り図柄の可変表示そのものも含む概念である。このように、可変表示中演出は、特別図柄の可変表示に対応して実行される。可変表示態様をリーチ態様にすることも、可変表示中演出のうちの1つである。可変表示中演出は、特別図柄の可変表示に伴って、画像表示装置5の画面上に表示される画像による演出の他、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等における点灯動作等による演出が含まれていてもよい。
上記可変表示中演出の一部としてリーチ演出が実行されることがある。リーチ演出は、リーチ態様となったことに対応して実行される。リーチ演出は、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクター画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作を行う演出である。この実施の形態では、リーチ演出として、ノーマルリーチ、スーパーリーチA、スーパーリーチBが用意されている。この実施の形態では、各リーチ演出が実行されたときの大当り期待度は、スーパーリーチB、スーパーリーチA、ノーマルリーチの順で高い。なお、大当り期待度は、例えば、特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合であり、ここでは、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合でもある。以下、特図ゲームの大当り期待度といった場合、当該大当り期待度は、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合も含む。
また、後で詳述するが、この実施の形態では、始動入賞時における判定に基づいて所謂先読み予告が実行される。先読み予告は、先読み判定の対象となった特図ゲームの大当り期待度を予告するものである。この実施の形態では、先読み予告として、所定の画像をターゲットの保留表示画像に作用させ、当該保留表示画像の表示態様を変化させる保留変化演出が用意されている。保留変化演出は、ターゲットよりも前に実行される特図ゲームに対応した可変表示中演出の実行中に実行される。保留変化演出は、複数回実行されることもあり、このときには、保留変化演出は、連続する、又は連続しない飛び飛びの複数回の可変表示それぞれにおいて1回ずつ実行され、ターゲットの保留表示画像の最終的な表示態様によって大当り期待度を予告する。先読み予告は、可変表示中演出とは別個の演出として捉えられるが、可変表示中演出の一部としてもよい。
特別図柄の可変表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示結果として、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。なお、大当り種別に応じて、停止表示される飾り図柄が異なってもよい。
特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示結果として、所定の非リーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示結果として、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、大当り組み合わせでない所定のリーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
次に、主基板11から演出制御基板12に送信される演出制御コマンドについて説明する。主基板11は、遊技の進行を制御する。そして、主基板11は、遊技の進行に応じて演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する。演出制御基板12は、主基板11から送信される演出制御コマンドに基づいて画像表示装置5等を制御する演出制御を実行することで各種演出を行う。このようなことによって、主基板11によって実行される遊技と、演出制御基板12によって実行される各種演出との同期が取られることになる。以下、図3を参照して、主な演出制御コマンドを説明する。なお、「(H)」は16進数であることを示す。
コマンド8001(H)は、第1特図ゲームの開始、つまり、第1特図の可変表示の開始を指定する演出制御コマンドである。コマンド8002(H)は、第2特図ゲームの開始、つまり、第2特図の可変表示の開始を指定する演出制御コマンドである。第1変動開始指定コマンドと第2変動開始指定コマンドとを変動開始指定コマンドと総称することがある。なお、第1特図の可変表示を開始するのか第2特図の可変表示を開始するのかを示す情報を、後述の変動パターン指定コマンドに含めるようにしてもよい。変動開始指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド81XX(H)は、特別図柄の可変表示や飾り図柄の可変表示についての変動パターンを指定する演出制御コマンドである。当該コマンドの「XX」には、各変動パターンに対応する数値が設定される。また、変動パターン指定コマンドは、飾り図柄の変動開始を指定するためのコマンドでもあってもよい。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8CXX(H)は、大当りとするか否か、及び大当り種別を指定する演出制御コマンドである。この実施の形態では、可変表示結果それぞれに対応する表示結果指定コマンドが設定されている。例えば、当該コマンド中の「XX」には、表示結果に対応する数値が設定される。表示結果指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8F00(H)は、特図ゲームの終了を指定する演出制御コマンドである。図柄確定指定コマンドは、飾り図柄の可変表示を終了して表示結果を導出表示することを指定するものである。図柄確定指定コマンドは、特図ゲームの終了時に送信される。
コマンド95XX(H)は、画像表示装置5に表示される演出画像の背景を指定する演出制御コマンドである。この実施の形態では、遊技状態に応じて背景が変更される。このため、当該背景指定コマンドは、遊技状態を指定するものでもある。当該コマンド中の「XX」には、背景に対応する数値が設定される。背景指定コマンドは、遊技状態が変更され得るタイミング、特図ゲーム開始時等に送信される。
コマンドA000(H)は、大当り遊技状態の開始を指定する演出制御コマンドである。なお、ファンファーレとは、大当り遊技状態の開始時に実行される。大当り遊技状態になったことを報知する演出である。このコマンドは、大当り遊技状態の開始時に送信される。
コマンドA300(H)は、大当り遊技状態の終了を指定する演出制御コマンドである。なお、エンディングとは、大当り遊技状態の終了時に実行される、大当り遊技状態が終了することを報知する演出である。このコマンドは、最後のラウンド遊技の終了時に送信される。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第1始動入賞が発生したことを指定する演出制御コマンドである。コマンドB200(H)は、第2始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第2始動入賞が発生したことを指定する演出制御コマンドである。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを始動入賞指定コマンドと総称することがある。始動入賞指定コマンドは、始動入賞発生時に送信される。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞が発生して第1特図保留記憶数が1つ増加することを指定する演出制御コマンドである。コマンドC100(H)は、第2始動入賞が発生して第2特図保留記憶数が1つ増加することを指定する演出制御コマンドである。これらコマンドを特図保留記憶数加算指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数加算指定コマンドは、始動入賞発生時に送信される。
コマンドC200(H)は、第1特図ゲームが実行されることで第1特図保留記憶数が1つ減少することを指定する演出制御コマンドである。コマンドC300(H)は、第2特図ゲームが実行されることで第2特図保留記憶数が1つ減少することを指定する演出制御コマンドである。これらコマンドを特図保留記憶数減算指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数減算指定コマンドは、特図ゲーム開始時に送信される。
コマンドC4XX(H)は、始動入賞時の先読み判定の判定結果を指定する演出制御コマンドである。詳しくは後述するが、第1始動入賞又は第2始動入賞が発生したときに、大当りにするか否か、大当り種別、変動パターンを決定するために使用される乱数値MR1〜MR3が抽出される。この実施の形態では、当該抽出された乱数値MR1〜MR3に対応する特図ゲームについて、当該特図ゲームの開始条件の成立前に、この抽出された乱数値MR1〜MR3のうちの乱数値MR1に基づいて、当該特図ゲームの可変表示結果が「大当り」になるか否かを判定する。先読み判定は、この判定のことをいい、当該先読み判定は、後述のステップS211の入賞時乱数値判定処理にて行われる。先読み判定の判定結果が、入賞時判定結果指定コマンド中の「XX」に設定される。入賞時判定結果指定コマンドは、始動入賞発生時に送信される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の主要な動作を説明する。なお、以下では、フローチャート等を参照して動作を説明するが、各動作では、フローチャートに現れていない処理等が適宜行われる場合がある。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって例えば遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理において、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定等を行う。
遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、所定期間毎に供給されるCTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、例えば、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU103は、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するための処理を実行する。なお、遊技制御用タイマ割込み処理の終了時には、割込み許可状態に設定される。これによって、遊技制御用タイマ割込み処理は、タイマ割込みが発生する毎、つまり、割込み要求信号の供給間隔である所定時間毎に実行されることになる。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから検出信号が入力されたかを判定することによって、各スイッチがオンとなったか否かをスイッチ毎に判定し、判定結果をRAM102の所定領域に格納する処理である。RAM102の所定領域に格納された判定結果は、後述の特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理において使用される。
メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。
情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する処理である。
遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、が含まれていればよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値であり、「0」〜「65535」のいずれかの値を取り得る。
大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「確変」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「0」〜「99」のいずれかの値を取り得る。
変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数の変動パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「0」〜「99」のいずれかの値を取り得る。
特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否か等の決定や、大当り種別や変動パターンの決定、当該決定結果に基づく特別図柄表示装置4における表示動作の制御、大当り遊技状態の特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理の詳細は後述するが、タイマ割込みの発生毎に特別図柄プロセス処理が実行されることによって、可変表示結果や変動パターンの決定、当該結果に基づく特図ゲームの実行、大当り遊技状態等が実現される。
普通図柄プロセス処理では、例えば、通過ゲート41を遊技球が通過した場合に保留数が上限数に達していなければ普図ゲームの保留記憶を行ったり、保留記憶を用いて普図ゲームの可変表示結果や変動パターンを決定したり、変動パターンに従って普通図柄表示器20における表示動作を制御して普通図柄の可変表示を実行すると共に普図ゲームの可変表示結果を導出表示したり、可変表示結果が「普図当り」の場合に普通可変入賞球装置6Bを開放状態にする処理を行ったりする。タイマ割込みの発生毎に普通図柄プロセス処理が実行されることによって、普図ゲームの実行や、普図当りのときの普通可変入賞球装置6Bの所定期間の開放状態等が実現される。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理等では、制御コマンドの送信設定が行われ、コマンド制御処理では、送信設定された制御コマンドを、実際に演出制御基板12に対して送信する処理が行われる。
次に、特図プロセス処理について説明する。図4は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図5は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aがオンとなったか否かを判定する(ステップS201)。例えば、スイッチ処理において第1始動口スイッチ22Aがオン状態になっていると判定された判定結果がRAM102の所定領域に格納されている場合等に第1始動口スイッチ22Aがオンとなっていると判定すればよい。第1始動口スイッチ22Aがオンとなっている場合(ステップS201;YES)、第1特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第1特図保留記憶数カウンタの格納値である第1特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;NO)、RAM102の所定領域に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;NO)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;YES)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bがオンとなったか否かを判定する(ステップS204)。例えば、スイッチ処理において第2始動口スイッチ22Bがオン状態になっていると判定された判定結果がRAM102の所定領域に格納されている場合等に第2始動口スイッチ22Bがオンとなっていると判定すればよい。第2始動口スイッチ22Bがオンとなっていると判定した場合(ステップS204;YES)、第2特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第2特図保留記憶数カウンタの格納値である第2特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;NO)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。第2始動口スイッチ22Bがオンでなかったり(ステップS204;NO)、第2特図保留記憶数が上限値であったりした場合には(ステップS205;YES)、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1特図保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2特図保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1特図保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口に遊技球が進入する第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2特図保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口に遊技球が進入する第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、RAM102の所定領域に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが図6(A)に示すような第1特図保留記憶部にセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが図6(B)に示すような第2特図保留記憶部にセットされる。なお、CPU103は、保留データが第1特図保留記憶部にセットされたときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせるようにしてもよい。なお、CPU103は、保留データが第2特図保留記憶部にセットされたときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせるようにしてもよい。
図6(A)に示す第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない第1特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。この実施の形態では、このようにして、未だ開始されていない第1特図ゲームが保留記憶として記憶される。
図6(B)に示す第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない第2特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。この実施の形態では、このようにして、未だ開始されていない第2特図ゲームが保留記憶として記憶される。
その後、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS211)。図7(A)は、入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。入賞時乱数値判定処理にてCPU103は、まず、始動口バッファ値が「1」であれば、第1始動入賞指定コマンドの送信設定を行ってから第1特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定を行い、始動口バッファ値が「2」であれば、第2始動入賞指定コマンドの送信設定を行ってから第2特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定を行う(ステップS401)。
次に、CPU103は、現在が大当り遊技状態であるか否かを判定する(ステップS402)。現在が大当り遊技状態であるか否かは、例えば、後述の特図プロセスフラグの値によって特定できる。ここでは、「4」〜「7」であれば大当り遊技状態中である。特図プロセスフラグの値が「4」〜「7」以外で大当り遊技状態中でない場合(ステップS402;NO)、現在が時短状態であるか否かを判定する(ステップS403)。現在が時短状態であるか否かは、時短フラグの状態によって特定すればよい。時短フラグがオン状態で現在が時短状態中である場合(ステップS403;YES)、始動口バッファ値が「2」であるかを判定する(ステップS404)。
始動口バッファ値が「2」である場合(ステップS404;YES)、又は時短状態中でない場合(ステップS403;NO)、CPU103は、ステップS209で抽出した乱数値MR1に基づいて、今回保留された特図ゲームの表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS405)。当該判定では、特図ゲーム開始時において特図表示結果を決定するときに参照される第1特図表示結果決定テーブル又は第2特図表示結果決定テーブルが参照される。第1特図表示結果決定テーブル及び第2特図表示結果決定テーブルのそれぞれでは、例えば、図9に示すように、乱数値MR1と比較される数値が、決定結果となる「大当り」又は「ハズレ」に割り当てられていればよい。遊技状態が確変状態でない非確変状態のときには、第1特図表示結果決定テーブルが参照され、遊技状態が確変状態のときには、第2特図表示結果決定テーブルが参照される。遊技状態が確変状態であるか否かは、RAM102に設けられ確変状態のときにオン状態となる確変フラグに基づいて特定すればよい。
ステップS405では、CPU103は、第1特図表示結果決定テーブル又は第2特図表示結果決定テーブルにおいて「大当り」に割り当てられている決定値の範囲を大当り判定範囲として設定する。確変状態であれば、大当り判定範囲として、「8000」〜「9899」を設定し、非確変状態であれば、大当り判定範囲として、「8000」〜「8189」を設定する。そして、今回の乱数値MR1が、設定した大当り判定範囲内にあるかを判定する。
今回の乱数値MR1が大当り判定範囲内であり、今回保留された特図ゲームの特図表示結果が「大当り」であると判定した場合(ステップS405;YES)、大当りを判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS406)。大当りの判定結果には、EXTデータの「02」が設定されているため(図7(B)参照)、当該データをEXTデータに含む入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
乱数値MR1が大当り判定範囲内でなく、今回保留された特図ゲームの特図表示結果が「ハズレ」であると判定した場合(ステップS405;NO)、ハズレを判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS407)。ハズレの判定結果には、EXTデータの「01」が設定されているため(図7(B)参照)、当該データをEXTデータに含む入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
特図プロセスフラグの値が「4」〜「7」で大当り遊技状態中である場合(ステップS402;YES)、又は始動口バッファ値が「1」である場合(ステップS404;NO)、先読み予告の実行を制限するため、判定なしを判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS408)。これによって、演出制御基板12側では先読み予告の実行が制限されることになる。判定なしの判定結果には、EXTデータの「00」が設定されているため(図7(B)参照)、当該データをEXTデータに含む入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
時短状態中での第1始動入賞や大当り遊技状態中での始動入賞について先読み演出の実行を制限することで、不適切なタイミングでの先読み演出の実行を防止することができる。
ステップS406、S407、S408の後は、入賞時乱数値判定処理は終了する。
なお、当該処理にて送信設定された各コマンドの1セットは、始動入賞時コマンドとして、この後のコマンド制御処理にて一括送信される。なお、第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンドのセットを第1始動入賞時コマンドといい、第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンドのセットを第2始動入賞時コマンドという。
図7に戻り、ステップS211の入賞時乱数値判定処理の後、CPU103は、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS212)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS212;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS213)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS212;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS214)、ステップS204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図4に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。図8は、特別図柄通常処理として、ステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。CPU103は、第2特図保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;NO)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データである、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、ステップS209の処理で第2始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2特図保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。CPU103は、第1特図保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図ゲームは、第1特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;NO)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データである、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、ステップS209の処理で第1始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1特図保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。例えば、CPU103は、現在が非確変状態のときには、図9(A)に示す第1特図表示結果決定テーブルを使用テーブルとしてセットし、現在が確変状態のときには、図9(B)に示す第2特図表示結果決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。各特図表示結果決定テーブルでは、例えば、図9に示すように、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、決定結果となる「大当り」又は「ハズレ」に割り当てられていればよい。
CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、読み出した乱数値MR1を示す数値データに基づいて、使用テーブルとしてセットした第1又は第2特図表示結果決定テーブルを参照し、参照する第1又は第2特図表示結果決定テーブルにおいて乱数値MR1に合致する決定値に割り当てられた「大当り」又は「ハズレ」を今回の特図表示結果として決定すればよい。乱数値MR1が「9000」であるとき、CPU103は、確変フラグがオン状態である場合には、第2特図表示結果決定テーブルを参照して特図表示結果を「大当り」にすると決定し、確変フラグがオフ状態である場合には、第1特図表示結果決定テーブルを参照して特図表示結果を「ハズレ」にすると決定する。
図9に示すように、確変状態のときには、非確変状態のときよりも高い決定割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図4に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたこと等に基づいて、現在が確変状態であるときには、非確変状態のときよりも、特図表示結果が「大当り」になり易く、大当り遊技状態になり易い。つまり、現在が確変状態であるときには、遊技者にとって有利である。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;YES)、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。CPU103は、例えば、図10に示す大当り種別決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。大当り種別決定テーブルでは、例えば、図10に示すように、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、決定結果となる「非確変」又は「確変」に割り当てられていればよい。
CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された大当り種別決定テーブルを参照し、参照する大当り種別決定テーブルにおいて乱数値MR2に合致する決定値に割り当てられた「非確変」又は「確変」を今回の大当り種別として決定すればよい。
ステップS242の処理を実行した後には、決定した大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示す大当り種別バッファ設定値を格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
特図表示結果が「大当り」でない場合(ステップS240;NO)、又はステップS243の後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、ステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示の開始を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、デモ表示開始指定コマンドを送信設定してから、デモ表示設定を終了する。演出制御基板12では、デモ表示開始指定コマンドが送信されてくると、デモ画面表示を行う。
図4のステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。図11は、変動パターン設定処理として、ステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;YES)、大当り用変動パターン決定テーブルを参照して大当り時変動パターンを決定する(ステップS262)。大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;NO)、ハズレ用変動パターン決定テーブルを参照してハズレ時変動パターンを決定する(ステップS263)。
図12は、本実施形態における変動パターンの具体例を示している。この実施の形態では、ハズレ時変動パターンとして、変動パターンPA1−1、PA2−1、PA3−2〜PA3−4が用意されている。また、大当り時変動パターンとして、変動パターンPB3−2〜PB3−4が用意されている。
ハズレ時変動パターンのうちの変動パターンPA1−1、PA2−1は、非リーチを指定する非リーチ変動パターンである。変動パターンPA2−1は、特図変動時間が通常よりも短くなっている時短用の非リーチ変動パターンである。ハズレ時変動パターンのうちの変動パターンPA3−2〜PA3−4は、リーチを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3−2は、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3−3は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチAに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3−4は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチBに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。
大当り時変動パターンのうちの変動パターンPB3−2は、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB3−3は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチAに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB3−4は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチBに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。
ステップS262では、例えば、図13に示す大当り用変動パターン決定テーブルが参照される。図13に示すように、大当り用変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、決定結果となる大当り時変動パターンのいずれかに割り当てられていればよい。ステップS262において、CPUCPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り用変動パターン決定テーブルを参照し、参照する大当り用変動パターン決定テーブルにおいて乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンPB3−2〜PB3−4のいずれかを今回の大当り時変動パターンとして決定すればよい。
なお、図13では、決定値の範囲の代わりに決定割合が記載されている。実際のテーブルでは、図13の決定割合に応じた範囲の決定値が各変動パターンに対して割り当てられていればよい。例えば、図13であれば、変動パターンPB3−2の決定割合は10/100で、変動パターンPB3−3の決定割合は20/100で、変動パターンPB3−4の決定割合は70/100なので、変動パターンPB3−2には乱数値MR3と比較される決定値0〜9が割り当てられ、変動パターンPB3−3には乱数値MR3と比較される決定値10〜29が割り当てられ、変動パターンPB3−4には乱数値MR3と比較される決定値30〜99が割り当てられる。このようなことは、決定割合を記載した他のテーブルについても同様である。
ステップS263では、現在の遊技状態が非時短状態の場合には、図14(A)に示す第1ハズレ用変動パターン決定テーブルを参照する。現在の遊技状態が時短状態の場合には、図14(B)に示す第2ハズレ用変動パターン決定テーブルを参照する。
図14に示すように、第1〜第2ハズレ用変動パターン決定テーブルでは、例えば、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、決定結果となるハズレ時変動パターンのいずれかに割り当てられていればよい。ステップS263において、CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用パターンとしてセットされた第1又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルのいずれかを参照し、参照する第1又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルにおいて乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンPA1−1、PA3−2〜PA3−4のいずれか、又は変動パターンPA2−1、PA3−2〜PA3−4のいずれかを今回のハズレ時変動パターンとして決定すればよい。
図14に示すハズレ用変動パターン決定テーブルでは、時短状態のときに特図変動時間の短い変動パターンPA2−1が選択され易くなっており、時短状態のときには、非時短状態のときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止を低減することができる。また、可変表示の実行頻度を高めることができる。
図13及び図14を参照すると、大当り時には、スーパーリーチBを実行する変動パターンPB3−4、スーパーリーチAを実行する変動パターンPB3−3、ノーマルリーチを実行する変動パターンPB3−2の順に決定割合が高い。ハズレ時における各変動パターンの決定割合の高低はその逆になっている。このようなことから、スーパーリーチBが実行されたときが、最も高い割合で可変表示結果が「大当り」となる。そして、スーパーリーチA、ノーマルリーチの順で、可変表示結果が「大当り」となる割合が下がっていく。
ステップS262又はS263を実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、各変動パターンによって指定され、CPU103は、ステップS262又はS263の処理で選択した変動パターンが指定する特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。特図変動時間の設定は、例えば、特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM102の所定領域に設けられた遊技制御プロセスタイマに設定すること等によって行われる。
ステップS264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。なお、CPU103は、第1特図ゲームを開始するときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせるようにしてもよい。また、CPU103は、第2特図ゲームを開始するときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせるようにしてもよい。
その後、特図表示結果や変動パターンの決定結果等を演出制御基板12側に通知するために、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合、第1特図ゲームに対応する変動開始時コマンドとして、第1変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、背景指定コマンド、第1特図保留記憶数減算指定コマンドを順次に送信するための送信設定を行う。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合、第2特図ゲームに対応する変動開始時コマンドとして、第2変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、背景指定コマンド、第2特図保留記憶数減算指定コマンドを順次に送信するための送信設定を行う。これらコマンドは、この後のコマンド制御処理にて1回のタイマ割込みで順次送信される。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、ステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
図4のステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、ステップS111で設定した特図変動時間が経過したか否かを判定する。例えば、ステップS111で初期値を設定した遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算し、減算したタイマ値が「0」になったか否かを判定することで、特図変動時間が経過したか否かを判定すればよい。遊技制御プロセスタイマのタイマ値が0でないときには、特図変動時間が経過していないので、特図ゲームにおける特図の可変表示を実行するための制御等を行って第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための処理を行い、特別図柄変動処理を終了する。一方で、遊技制御プロセスタイマのタイマ値が0になり、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させる制御を行い、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させ、図柄確定指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。タイマ割込みの発生時にステップS112が繰り返し実行されることによって、特別図柄の可変表示や確定特別図柄の導出表示等が実現される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。特別図柄停止処理において、CPU103は、大当りフラグがオン状態になっているかを判定する。大当りフラグがオン状態である場合には、時短フラグ、確変フラグをリセットし、RAM102の所定領域に設けられた、時短状態中に実行される可変表示の残り回数をカウントする時短回数のカウント値を「0」にリセットする処理が行われる。そして、ファンファーレ待ち時間に対応するタイマ値を初期値として遊技制御プロセスタイマにセットする。そして、RAM102に設けられた、ラウンド遊技をカウントするためのラウンド数カウンタに初期値として「15」を設定する。その後、当り開始指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグを“4”に更新する等して特別図柄停止処理を終了する。なお、ここで、遊技状態は変更される場合があるので、背景指定コマンドを送信設定してもよい。
大当りフラグがオフである場合には、時短フラグがオン状態であるかを判定し、オン状態である場合には、時短回数カウンタのカウント値を「1」減算する。その後、「1」減算した後のカウント値が「0」であるかを判定し、カウント値が「0」である場合には、時短状態が終了する時短終了条件が成立したので、時短状態を終了させるために、時短フラグをオフ状態とする。その後、確変フラグの状態に基づいて背景指定コマンドを送信する送信設定を行う。時短フラグがオフ状態である場合、「1」減算した後のカウント値が「0」でない場合、又は背景指定コマンド送信設定後には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する等して特別図柄停止処理を終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理では、例えば、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を減算する。減算後のタイマ値が「0」でない場合には、ファンファーレ待ち時間がまだ経過していないことになるので、大当り開放前処理は終了する。減算後のタイマ値が「0」である場合には、ファンファーレ待ち時間が経過し、ラウンド遊技の開始タイミングになったことになる。この場合には、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とする処理、大入賞口を開放状態とする期間の上限に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理等が実行される。大入賞口を開放状態とする処理等が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。タイマ割込みの発生毎にステップS114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機、及び大入賞口の開放等が実現される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する処理や、1減算した後のタイマ値や、1回のラウンド遊技においてカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれる。
1減算した後のタイマ値が0になった、又は検出された遊技球の個数が所定個数に達したと判定したときには、大入賞口を閉鎖するタイミングになったので、大入賞口を閉鎖状態に戻す処理や、大入賞口の閉鎖時間に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理や、ラウンド数カウンタのカウント値を1減算する処理等が実行される。1減算した後のタイマ値が0になってもなく、検出された遊技球の個数も所定個数に達していない場合には、大入賞口の開放状態に維持する処理等を行って、大当り開放中処理を終了する。大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新され、大当り開放中処理を終了する。
タイマ割込みの発生毎にステップS115が繰り返し行われることによって、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングまで大入賞口の開放状態が維持され、最後に大入賞口が閉鎖される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理では、ラウンド数カウンタのカウント値が「0」になったか否かを判定する処理や、「0」になっていない場合に遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理等が行われる。
ラウンド数カウンタのカウント値が「0」であると判定された場合には、ラウンド遊技が上限回数に達したことになるので、遊技制御プロセスタイマにエンディング待ち時間医対応したタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する。また、当り終了指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグの値を“7”に更新する。
遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理を行った場合には、1減じた後のタイマ値が0であるかを判定し、0でない場合には、ラウンド遊技の開始タイミングでないので、閉鎖状態が維持され、大当り開放後処理は終了する。0である場合には、ラウンド遊技の開始タイミングになったので、大入賞口を開放状態とする処理、大入賞口を開放状態とする期間の上限に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理等が実行される。大入賞口を開放状態とする処理等が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に設定される。
ステップS114で大入賞口が開放されてからからタイマ割込み毎にS115、S116が繰り返し実行されることによって、各ラウンド遊技が実現される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。大当り終了処理では、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理等が行われる。1減じたタイマ値が0になっていない場合には、エンディングが終了していないので、そのまま大当り終了処理を終了する。1減じたタイマ値が0になった場合には、エンディングが終了するので、大当り種別バッファに格納された大当り種別に応じて、時短フラグ、時短回数カウンタ、確変フラグ等の状態を設定する。
例えば、CPU103は、大当り種別が「確変」か否かを判定し、確変であれば、時短フラグ及び確変フラグをオン状態とすると共に、RAM102の所定領域に設けられた時短回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する。大当り種別が「非確変」であれば、時短フラグのみをオン状態とすると共に、時短回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する。その後、遊技制御プロセスタイマや、大当り種別バッファ設定値、各種フラグの状態等の各種データを適宜リセットして特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
次に、演出制御基板12における主な動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、例えば、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、RAM122の所定領域に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、演出制御メイン処理とは別に実行されるタイマ割込み処理にて、例えばCTCのレジスタ設定等に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。このため、後述のコマンド解析処理や演出制御プロセス処理等は、タイマ割込みが発生する毎に実行されることになる。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている演出制御コマンドを読み出して解析し、解析結果に対応した設定や制御等を行う。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理を実行する。演出用乱数更新処理では、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定が再度実行される。
次に、コマンド解析処理について説明する。コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンドを解析し、当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う。なお、演出制御コマンド受信用バッファに複数の受信コマンドが格納されているときには、各受信コマンドについて解析等を行う。
図15に、解析によって特定された演出制御コマンドと、その演出制御コマンドに対応する処理内容と、の関係を示す。なお、図15における各コマンド受信フラグ及び各コマンド格納領域は、RAM122の所定領域に設けられる。また、各コマンド受信フラグをセットするとは、当該フラグをオン状態にすることである。なお、各コマンド受信フラグの状態や各コマンド格納領域に格納されたコマンドは、適宜のタイミングでリセットや消去されるようにすればよい。第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファもRAM122の所定領域に設けられる。
図16(A)に示すように、第1始動入賞時コマンドバッファには、バッファ番号となる保留表示番号が設定されている。第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンド、及び入賞時判定結果指定コマンドから成る1セットのコマンドは、第1保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納される。
図16(B)に示すように、第2始動入賞時コマンドバッファには、バッファ番号となる保留表示番号が設定されている。第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンド、及び入賞時判定結果指定コマンドから成る1セットのコマンドは、第2保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納される。
なお、入賞時判定結果指定コマンドは、第1始動入賞指定コマンド受信フラグがオンのときには、第1始動入賞時コマンドバッファに格納され、第2始動入賞指定コマンド受信フラグがオンのときには、第2始動入賞時コマンドバッファに格納される。1回の始動入賞において、始動入賞指定コマンドは、入賞時判定結果指定コマンドよりも先に送信されてくるので、第1始動入賞指定コマンド受信フラグや第2始動入賞指定コマンド受信フラグの状態に応じて始動入賞指定コマンドの格納先を特定することで、第1始動入賞の発生時に主基板11から送信される第1始動入賞時コマンドの各コマンドが1セットとして第1始動入賞時コマンドバッファに格納され、第2始動入賞の発生時に主基板11から送信される始動入賞時コマンドの各コマンドが1セットとして第2始動入賞時コマンドバッファに格納されることになる。
また、図15の第1−1〜第1−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグそれぞれは、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」それぞれに対応して設けられており、入賞時判定結果指定コマンドが第1始動入賞時コマンドバッファに格納されたときには、第1−1〜第1−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグのうち今回格納された入賞時判定結果指定コマンドの保留表示番号に対応するフラグがオンされる。例えば、保留表示番号「1」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1−1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「2」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1−2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「3」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1−3入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「4」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とする。
図15の第2−1〜第2−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグそれぞれは、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」それぞれに対応して設けられており、入賞時判定結果指定コマンドが第2始動入賞時コマンドバッファに格納されたときには、第2−1〜第2−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグのうち今回格納された入賞時判定結果指定コマンドの保留表示番号に対応するフラグがオンされる。例えば、保留表示番号「1」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2−1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「2」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2−2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「3」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2−3入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「4」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とする。
なお、第1−1〜第1−4入賞時判定結果指定コマンド、第2−1〜第2−4入賞時判定結果指定コマンドを総称して入賞時判定結果指定コマンドということがある。
入賞時判定結果指定コマンドは、1つの始動入賞時コマンドの中で最後に送信されてくるので、上記各入賞時判定結果指定コマンド受信フラグの状態によって、新たに始動入賞時コマンドの受信があったか否かや、新たに受信した始動入賞時コマンドが第1始動入賞時コマンドバッファと第2始動入賞時コマンドバッファとのいずれのどの保留表示番号に対応して格納されたか等を特定できる。
第1始動入賞時コマンドは、第1特図ゲームの保留の発生に対応して主基板11から送信されるので、当該第1特図ゲームの保留の発生時には、第1始動入賞時コマンドバッファに格納される1セットの受信コマンドが1つ増えることになる。第2始動入賞時コマンドは、第2特図ゲームの保留の発生に対応して主基板11から送信されるので、当該第2特図ゲームの保留の発生に対応して、第2始動入賞時コマンドバッファに格納される1セットの受信コマンドが1つ増えることになる。
また、詳しくは後述するが、第1特図ゲームの実行時には、第1保留表示番号「2」〜「4」に対応して記憶されている第1始動入賞時コマンドはそれぞれ上位の番号の第1保留表示番号「1」〜「3」にシフトされる。また、第2特図ゲームの実行時には、第2保留表示番号「2」〜「4」に対応して記憶されている第2始動入賞時コマンドはそれぞれ上位の番号の第2保留表示番号「1」〜「3」にシフトされる。
以上のような構成によって、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号と第1特図保留記憶部の保留番号とで同じ番号に対応して記憶され、第1始動入賞時コマンドと保留データとが対応することになり、第1始動入賞時コマンドバッファに格納される第1始動入賞時コマンドの数は、第1特図ゲームの第1特図保留記憶数と同じになる。また、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号と第2特図保留記憶部の保留番号とで同じ番号に対応して記憶され、第2始動入賞時コマンドと保留データとが対応することになり、第2始動入賞時コマンドバッファに格納される第2始動入賞時コマンドの数は、第2特図ゲームの第2特図保留記憶数と同じになる。
なお、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファにおける各保留表示番号は、保留表示画像の各表示位置にも対応する。具体的には、第1始動入賞時コマンドバッファの各保留表示番号は、表示エリア5Hの領域5HAに設けられている第1保留表示画像の各表示位置に対応し、保留表示番号「1」は領域5HAにおける最も左の表示位置に対応し、保留表示番号「2」は領域5HAにおける左から2番目の表示位置に対応し、保留表示番号「3」は領域5HAにおける左から3番目の表示位置に対応し、保留表示番号「4」は領域5HAにおける左から4番目の表示位置に対応する。また、第2始動入賞時コマンドバッファの各保留表示番号は、表示エリア5Hの領域5HBに設けられている第2保留表示画像の各表示位置に対応し、保留表示番号「1」は領域5HBにおける最も左の表示位置に対応し、保留表示番号「2」は領域5HBにおける左から2番目の表示位置に対応し、保留表示番号「3」は領域5HBにおける左から3番目の表示位置に対応し、保留表示番号「4」は領域5HBにおける左から4番目の表示位置に対応する。
また、第1始動入賞時コマンドバッファ、第2始動入賞時コマンドバッファそれぞれには、保留変化演出実行パターン、作用演出実行パターンが記憶される。保留変化演出実行パターンは、詳しくは後述するが、保留変化演出の実行のパターンを指定するものであり、保留変化演出のターゲットの特図ゲームに対応する始動入賞時コマンドに対応して記憶される。同様に、作用演出実行パターンは、作用演出の実行のパターンを指定するものであり、作用演出のターゲットの特図ゲームに対応する始動入賞時コマンドに対応して記憶される。
なお、図16の始動入賞時コマンドバッファにおいて、「0000(H)」は、コマンドが格納されていないことを示し、「−」は、保留変化演出実行パターンと作用演出実行パターンとのいずれも格納されていないことを示す。
また、図15に示すように、コマンド解析処理では、背景指定コマンドの受信時には、当該背景指定コマンドが指定する背景に応じて、高確フラグの状態や高ベースフラグの状態を切り替える。
次に演出制御プロセス処理を説明する。図17は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、まず、保留変化演出設定処理を実行した後(ステップS161)、RAM122の所定領域に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS171〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
図18は、保留変化演出設定処理の一例を示すフローチャートである。保留変化演出設定処理では、演出制御用CPU120は、まず、今回新たに始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS671)。例えば、第1−1〜第1−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグ、第2−1〜第2−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグのいずれかがオン状態となっていれば、始動入賞時コマンドが第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファに新たに格納されているので、新たな始動入賞時コマンドの受信ありと判定する。なお、上記各入賞時判定結果指定コマンド受信フラグのうち複数のフラグがオン状態となっているときには、保留表示番号の最も大きな第2始動入賞時コマンドを今回の「新たに受信した始動入賞時コマンド」として以下説明するが、オンとなった複数のフラグそれぞれに対応する保留表示番号の始動入賞時コマンドを今回の「新たに受信した始動入賞時コマンド」としてそれぞれのコマンドについて以下の処理を実行するようにしてもよい。第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに格納された第1始動入賞時コマンドや第2始動入賞時コマンドのうち、どの始動入賞時コマンドが「新たに受信した始動入賞時コマンド」であるかは、オン状態となっている入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがどれであるかで特定できる。例えば、第1−3入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがオンであれば、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「3」に格納された第1始動入賞時コマンドが「新たに受信した始動入賞時コマンド」となるし、第2−2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがオンであれば、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「2」に格納された第2始動入賞時コマンドが「新たに受信した始動入賞時コマンド」となる。
第1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグと第2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグとの両者がオフである等して、新たな始動入賞時コマンドの受信がない場合(ステップS671;NO)、保留変化演出を実行することはないので、保留変化演出設定処理を終了する。
新たな始動入賞時コマンドの受信がある場合(ステップS671;YES)、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「1」であるかを判定し(ステップS672)、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「1」でない場合には(ステップS672;NO)、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに含まれる入賞時判定結果指定コマンドが「判定なし」を判定結果として指定しているかを判定する(ステップS673)。
当該入賞時判定結果指定コマンドが「判定なし」を判定結果として指定していない場合(ステップS673;NO)、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファに、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが記憶されているかを判定し(ステップS674)、保留変化演出実行パターンと作用演出実行パターンとのいずれも記憶されていない場合には(ステップS674:NO)、保留変化演出の実行の有無を決定する(ステップS675)。ステップS675では、例えば、図19に示すような決定割合で保留変化演出の実行の有無を決定する。
ステップS675において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される保留変化演出の実行有無の決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR1に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された保留変化演出実行決定テーブルを参照して保留変化演出の実行の有無を決定する。保留変化演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR1と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる「実行あり」又は「実行なし」の決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、保留変化演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR1に合致する決定値に入賞時判定結果に応じて割り当てられた決定結果が「実行あり」であれば保留変化演出を実行すると決定し、「実行なし」であれば保留変化演出を実行しないと決定する。
図19の決定割合から分かるように、入賞時判定結果が「大当り」のときには、入賞時判定結果が「ハズレ」のときよりも、保留変化演出が実行され易くなっている。一方で、入賞時判定結果が「ハズレ」のときには、その逆になっている。このため、保留変化演出が実行されるときは、実行されないときよりもターゲットの可変表示の大当り期待度が高いことになる。
その後、演出制御用CPU120は、作用演出の実行の有無を決定する(ステップS676)。ここで、作用演出とは、所定の画像が保留表示画像に対して作用するか否かの演出である。作用演出には、所定の画像が保留表示画像に対して作用する作用成功演出と、所定の画像が保留表示画像に対して作用しない作用失敗演出とが含まれる。
この実施の形態では、作用演出として、副画像表示装置51を回動させて、副画像表示装置51に表示された所定のキャラクターに射られた矢の画像を保留表示画像に対して作用するか否かの演出を実行する。この実施の形態では、副画像表示装置51に表示された所定のキャラクターに射られた矢が保留表示画像に命中する作用成功演出と、副画像表示装置51に表示された所定のキャラクターに射られた矢が保留表示画像に命中しない作用失敗演出とを実行可能である。そして、作用成功演出が実行された場合には、保留変化演出が実行されて保留表示画像の態様が変化し、作用失敗演出が実行された場合には、保留変化演出が実行されず保留表示画像の態様は変化しない。
ステップS676では、例えば、図20に示すような決定割合で作用演出の実行の有無を決定する。
ステップS676において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される作用演出の実行有無の決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR2に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された作用演出実行決定テーブルを参照して作用演出の実行の有無を決定する。作用演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR2と比較される数値が、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[2]であるか[3]又は[4]であるかと、保留変化演出の実行の有無とに応じて異なる範囲で、決定結果となる「実行あり」又は「実行なし」の決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、作用演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR2に合致する決定値に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[2]であるか[3]又は[4]であるかと保留変化演出の実行の有無とに応じて割り当てられた決定結果が「実行あり」であれば作用演出を実行すると決定し、「実行なし」であれば作用演出を実行しないと決定する。
図20の決定割合から分かるように、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[2]である場合には、作用演出が実行されないようになっている。また、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[3]又は[4]である場合に、保留変化演出が「実行あり」のときには、保留変化演出が「実行なし」のときよりも、作用演出が実行され易くなっている。一方で、保留変化演出が「実行なし」のときには、その逆になっている。このため、作用演出が実行されるときには、実行されないときよりも保留変化演出が実行される期待度が高いことになる。
その後、演出制御用CPU120は、ステップS675で保留変化演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS677)、実行ありの場合には(ステップS677;YES)、保留変化演出を実行するパターンである保留変化演出実行パターンを決定する(ステップS678)。ステップS676で作用演出を実行しないと決定された場合、ステップS678では、例えば、図21に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。具体的には、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「2」のときには、図21(A)に示すような決定割合で保留変化演出パターンを決定する。また、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「3」のときには、図21(B)に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。また、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「4」のときには、図21(C)に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。
保留変化演出実行パターンは、上述のように、第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファに格納されるが、対応する始動入賞時コマンドと共に、ターゲット前の特図ゲームが実行されたときに、保留表示番号の上位にシフトされる。作用演出を伴わない保留変化演出実行パターンは、保留変化演出を実行するときの保留表示番号と、そのときの保留表示画像の変化の態様とを指定するものであり、保留変化演出実行パターンHP1−1〜HP1−2、HP2−1〜HP2−2、HP3−1〜HP3−2が用意されている。
例えば、保留変化演出実行パターンHP1−1は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させる保留変化演出実行パターンである。
例えば、保留変化演出実行パターンHP2−2は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させ、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、再度保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を緑から赤に変化させる保留変化演出実行パターンである。
例えば、保留変化演出実行パターンHP3−1は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[3]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させ、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]、[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示においては、再度保留変化演出を実行せずにターゲットの保留表示画像の表示色は緑のままとする保留変化演出実行パターンである。
ステップS676で作用演出を実行すると決定された場合、ステップS678では、例えば、図22に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。具体的には、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「3」のときには、図22(A)に示すような決定割合で保留変化演出パターンを決定する。また、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「4」のときには、図22(B)に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。
作用演出を伴う保留変化演出実行パターンは、保留変化演出を実行するときの保留表示番号と、そのときの副画像表示装置51の向きの変化の態様と、そのときの保留表示画像の変化の態様とを指定するものであり、保留変化演出実行パターンHP4−1〜HP4−2、HP5−1〜HP5−2、HP6−1〜HP6−2、HP7−1〜HP7−2が用意されている。
例えば、保留変化演出実行パターンHP4−1は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置51の向きを縦から斜めに回動させて作用失敗演出を実行した後に、保留変化演出を実行せずにターゲットの保留表示画像の表示色は白のままとし、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置51の向きを斜めから横に回動させて作用成功演出を実行した後に、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させる保留変化演出実行パターンである。
例えば、保留変化演出実行パターンHP5−2は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置51の向きを縦から横に回動させて作用成功演出を実行した後に、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させ、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置51の向きを横のままとして作用成功演出を実行した後に、再度保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を緑から赤に変化させる保留変化演出実行パターンである。
例えば、保留変化演出実行パターンHP7−1は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[3]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置51の向きを縦から横に回動させて作用成功演出を実行した後に、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させ、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置51の向きを縦から横のままとして作用失敗演出を実行した後に、再度保留変化演出を実行せずにターゲットの保留表示画像の表示色は緑のままとし、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置51の向きを横のままとして作用失敗演出を実行した後に、再度保留変化演出を実行せずにターゲットの保留表示画像の表示色は緑のままとする保留変化演出実行パターンである。
ステップS678において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される保留変化演出実行パターンの決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR3に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された第1保留変化演出実行パターン決定テーブル〜第5保留変化演出実行パターン決定テーブルのいずれかを参照して、保留変化演出実行パターンを決定する。
第1保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS676で作用演出を実行しないと決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[2]のときに参照される。第1保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP1−1又はHP1−2に割り当てられていればよい。
第2保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS676で作用演出を実行しないと決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[3]のときに参照される。第2保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP1−1、HP1−2、HP2−1、HP2−2に割り当てられていればよい。
第3保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS676で作用演出を実行しないと決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[4]のときに参照される。第3保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP1−1、HP1−2、HP3−1、HP3−2に割り当てられていればよい。
第4保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS676で作用演出を実行すると決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[3]のときに参照される。第4保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP4−1、HP4−2、HP5−1、HP5−2に割り当てられていればよい。
第5保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS676で作用演出を実行すると決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[4]のときに参照される。第5保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP6−1、HP6−2、HP7−1、HP7−2に割り当てられていればよい。
演出制御用CPU120は、各保留変化演出実行パターン決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR3に合致する決定値に入賞時判定結果に応じて割り当てられた保留変化演出実行パターンのいずれかを今回の保留変化演出の演出実行パターンとして決定する。
図21、図22の決定割合から分かるように、入賞時判定結果が「大当り」のときには、保留表示画像の表示色が最終的に「赤」になる保留変化演出実行パターンが「緑」になる保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっており、入賞時判定結果が「ハズレ」のときには、保留表示画像の表示色が最終的に「緑」になる保留変化演出実行パターンが「赤」になる保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、保留変化演出が実行されたときにおいて、保留表示画像の最終的な表示色が「緑」になるときよりも「赤」になるときの方が、ターゲットの特図ゲームの大当り期待度は高い。このため、保留表示画像の最終的な表示色を「赤」にする保留変化演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、保留表示画像の最終的な表示色を「緑」にする保留変化演出は、「赤」よりも低いが保留変化演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
また、図22(A)の決定割合から分かるように、入賞時判定結果が「大当り」のときには、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置51が横向きとなる期間が「2回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンが「1回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっており、入賞時判定結果が「ハズレ」のときには、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置51が横向きとなる期間が「1回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンが「2回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、作用演出を伴う保留変化演出が実行されたときにおいて、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置51が「1回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなるよりも「2回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる方が、ターゲットの特図ゲームの大当り期待度は高い。
また、図22(B)の決定割合から分かるように、入賞時判定結果が「大当り」のときには、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置51が横向きとなる期間が「3回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンが「2回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっており、入賞時判定結果が「ハズレ」のときには、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置51が横向きとなる期間が「2回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンが「3回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、作用演出を伴う保留変化演出が実行されたときにおいて、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置51が「2回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなるよりも「3回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる方が、ターゲットの特図ゲームの大当り期待度は高い。
このため、副画像表示装置51が「3回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる作用演出を伴う保留変化演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、副画像表示装置51が「2回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる作用演出を伴う保留変化演出は、「3回」の場合よりも低いが「1回」の場合よりも大当り期待度が高いことを予告し、副画像表示装置51が「1回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる作用演出を伴う保留変化演出は、「2回」の場合よりも低いが作用演出を伴う保留変化演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
保留変化演出の実行なしの場合(ステップS677;NO)、演出制御用CPU120は、ステップS676で作用演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS679)、実行ありの場合には(ステップS679;YES)、作用演出を実行するパターンである作用演出実行パターンを決定する(ステップS680)。ステップS680では、例えば、図22に示す保留変化演出実行パターンの決定割合と同様の決定割合で作用演出実行パターンを決定する。例えば、図22に示す保留変化演出実行パターンにおける副画像表示装置51の向きの変化のみを規定したパターンを作用演出実行パターンとすればよい。
演出制御用CPU120は、ステップS678又はS680の後、決定した保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンを新たに受信した始動入賞時コマンドに対応付けて格納する(ステップS681)。これによって、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンに対応する特図ゲームがターゲットであることが分かり、且つ、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンによって、保留変化演出又は作用演出の実行タイミングが分かる。
ステップS681の後、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[1]である場合(ステップS672;YES)、入賞時判定結果指定コマンドが「判定なし」を判定結果として指定している場合(ステップS673;YES)、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが記憶されている場合(ステップS674;YES)、又は保留変化演出も作用演出も実行なしの場合(ステップS679;NO)、新たな始動入賞時コマンドの受信に応じて保留表示画像の表示を更新する処理を行う(ステップS682)。
ステップS682では、例えば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させること等によって、オンとなっている入賞時判定結果指定コマンド受信フラグに対応する保留表示番号に対応する、表示エリア5Hの表示位置に保留表示画像の表示を開始させる処理を行う。これによって、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応した保留表示画像が新たに表示されることになる。当該保留表示画像は、当該新たに保留された特図ゲームに対応する保留表示画像として、当該新たに保留された特図ゲームが実行されるまで表示される。
第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号[1]に対応した表示位置に表示されている第1保留表示画像は、当該保留表示番号[1]に対応して格納された第1始動入賞時コマンドに対応すると共に、第1特図保留記憶部の保留番号[1]に対応した保留データや当該保留データで実行される第1特図ゲーム等とも対応する。このようなことは、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号[2]〜[4]に対応した各表示位置に表示されている各第1保留表示画像についても同様である。
第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号[1]に対応した表示位置に表示されている第2保留表示画像は、当該保留表示番号[1]に対応して格納された第2始動入賞時コマンドに対応すると共に、第2特図保留記憶部の保留番号[1]に対応した保留データや当該保留データで実行される第2特図ゲーム等とも対応する。このようなことは、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号[2]〜[4]に対応した各表示位置に表示されている各第2保留表示画像についても同様である。
ステップS682の後、保留変化演出設定処理は終了するが、このとき、各入賞時判定結果指定コマンド受信フラグの状態をリセットするとよい。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理では、演出制御用CPU120は、主基板11からの変動開始指定コマンドを受信したか否かを判定する。なお、当該判定は、コマンド解析処理にて制御される変動開始指定コマンド受信フラグがオン状態になっているか否かによって判定すればよい。変動開始指定コマンドを受信している場合、特図ゲームの開始に同期して飾り図柄の可変表示を開始するため、演出プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理に対応した値である“1”に更新してから、可変表示開始待ち処理は終了する。変動開始指定コマンドを受信していない場合、可変表示開始待ち処理はそのまま終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。図23は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、今回の可変表示の変動パターンや可変表示結果に応じて最終停止図柄を決定する(ステップS321)。変動パターンは、主基板11から送信され変動パターン指定コマンド格納領域に格納された変動パターン指定コマンドに基づいて特定すればよい。可変表示結果は、主基板11から送信され表示結果指定コマンド格納領域に格納された表示結果指定コマンドに基づいて特定すればよい。
例えば、可変表示結果が「ハズレ」であり、変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターンであるときには、非リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄の組み合わせを確定飾り図柄の組み合わせとして決定する。可変表示結果が「ハズレ」であり、変動パターンが、「リーチ」を指定するリーチ変動パターンであるときには、リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄の組み合わせを確定飾り図柄の組み合わせとして決定する。可変表示結果が「大当り」であるときには、大当り組み合わせを構成する最終停止図柄の組み合わせを確定飾り図柄の組み合わせとして決定する。各確定飾り図柄の組み合わせは、乱数回路124又はRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される乱数値と、ROM121に予め記憶された決定用テーブルとを用いて、予め用意された確定飾り図柄の組み合わせからランダムに決定するとよい。なお、大当り組み合わせを構成する同一の飾り図柄は、大当り種別によって異ならせてもよい。
ステップS321の後、演出制御用CPU120は、演出制御パターン設定処理を実行する(ステップS322)。図24は、演出制御パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。演出制御パターン設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファの記憶内容をシフトさせる(ステップS901)。具体的には、第1変動開始指定コマンドを受信しているときには、第1始動入賞時コマンドバッファの第1保留表示番号[2]〜[4]に対応して記憶されている第1始動入賞時コマンドや保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンをそれぞれ上位の番号の第1保留表示番号[1]〜[3]にシフトさせる。第2変動開始指定コマンドを受信しているときには、第2始動入賞時コマンドバッファの第2保留表示番号[2]〜[4]に対応して記憶されている第2始動入賞時コマンドや保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンをそれぞれ上位の番号の第2保留表示番号[1]〜[3]にシフトさせる。
次に、記憶内容をシフトさせた方の第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファに格納されている保留変化演出実行パターンをチェックし(ステップS902)、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが格納されている場合において、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが指定する保留表示番号と、当該保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンに対応する実際の保留表示番号とが同じで、保留変化演出又は作用演出を実行する必要があるか等を確認する(ステップS903)。
保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが指定する保留表示番号と、当該保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンに対応する実際の保留表示番号とが同じで、保留表示演出又は作用演出を実行する場合には(ステップS903;YES)、当該保留変化演出実行パターン指定される、今回の保留表示番号における保留表示画像の変化の態様で保留表示画像を変化させる保留変化演出を実行する演出制御パターン、当該保留変化演出実行パターンで指定される、今回の保留表示番号における副画像表示装置51の変位の態様で作用演出を実行した後に保留表示画像の変化の態様で保留表示画像を変化させる保留変化演出を実行する演出制御パターン、又は作用演出実行パターンで設定される、今回の保留表示番号における副画像表示装置51の変位の態様で作用演出を実行する演出制御パターンを設定する(ステップS904)。例えば、当該保留変化演出実行パターンがHP3−2で、シフト後の保留変化演出実行パターンに対応する保留表示番号が[3]のときには、保留表示画像を白色から緑色に変化させる保留変化演出を実行する演出制御パターンを設置する。当該保留変化演出実行パターンがHP3−2で、シフト後の保留変化演出実行パターンに対応する保留表示番号が[1]のときには、保留表示画像を緑色から赤色に変化させる保留変化演出を実行する演出制御パターンを設定する。
なお、この実施の形態では、複数の保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが格納されないようにしているが、他の実施の形態として、複数の保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが格納されており、各保留変化演出実行パターン、作用演出実行パターンについて保留変化演出、作用演出を実行する場合には、複数の保留変化演出、作用演出を実行する演出制御パターンを今回の使用パターンとして設定する。このとき、複数の保留変化演出、作用演出は、同時に実行されてもよいし、順次実行されてもよい。
保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが指定する保留表示番号と、当該保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンに対応する実際の保留表示番号とが異なり、保留表示演出又は作用演出を実行しない場合(ステップS903;NO)、又はステップS904の後、呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出を実行するパターンである呼びかけ予告演出実行パターンとを決定する(ステップS905)。呼びかけ予告演出は、飾り図柄の可変表示の開始時に所定のキャラクターの呼びかけ画面が出現する演出である。ステップS905では、例えば、図25に示すような決定割合で呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出実行パターンとを決定する。
呼びかけ予告演出実行パターンは、呼びかけ予告演出を実行するときの所定のキャラクターの呼びかけの態様を指定するものであり、呼びかけ予告演出実行パターンYP1−1、YP1−2が用意されている。
例えば、呼びかけ予告演出実行パターンYP1−1は、呼びかけ予告演出を実行して所定のキャラクターが「やりたくな〜い」と呼びかける呼びかけ予告演出実行パターンである。
例えば、呼びかけ予告演出実行パターンYP1−2は、呼びかけ予告演出を実行して所定のキャラクターが「ねぇ〜」と呼びかける呼びかけ予告演出実行パターンである。
ステップS905において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される呼びかけ予告演出の実行有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出実行パターンとの決定用の乱数値SR4を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR4に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された呼びかけ予告演出実行決定テーブルを参照して呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出実行パターンとを決定する。
呼びかけ予告演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR4と比較される数値が、変動パターン指定コマンドが指定する変動パターンに応じて異なる範囲で、決定結果となる呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出実行パターンYP1−1、YP1−2とに割り当てられていればよい。
演出制御用CPU120は、呼びかけ予告演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR4に合致する決定値に入賞時判定結果に応じて割り当てられた呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合に呼びかけ予告演出実行パターンのいずれかを今回の呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出の演出実行パターンとして決定する。
図25の決定割合から分かるように、変動パターンが「リーチ」のときには、変動パターンが「非リーチ」のときよりも、呼びかけ予告演出が実行され易くなっている。一方で、変動パターンが「非リーチ」のときには、その逆になっている。このため、呼びかけ予告演出が実行されるときには、実行されないときよりも飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となるリーチ期待度が高いことになる。
また、図25の決定割合から分かるように、変動パターンが「リーチ」のときには、所定のキャラクターの呼びかけが「ねぇ〜」になる呼びかけ予告演出実行パターンが「やりたくな〜い」になる呼びかけ予告演出実行パターンよりも選択され易くなっており、変動パターンが「非リーチ」のときには、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」になる呼びかけ予告演出実行パターンが「ねぇ〜」になる呼びかけ予告演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、呼びかけ予告演出が実行されたときにおいて、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」になるときよりも「ねぇ〜」になるときの方が、リーチ期待度は高い。このため、所定のキャラクターの呼びかけが「ねぇ〜」になる呼びかけ予告演出は、リーチ期待度が最も高いことを予告し、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」になる呼びかけ予告演出は、「ねぇ〜」よりも低いが呼びかけ予告演出が実行されないときよりもリーチ期待度が高いことを予告する。
ステップS905の後、今回の可変表示の変動パターンがリーチを指定するものであるかを判定する(ステップS906)。
今回の可変表示の変動パターンがリーチを指定する場合(ステップS906;YES)、カウントアップ予告演出を実行するかを決定する(ステップS907)。カウントアップ予告演出は、所定のキャラクターがカウントアップを行う演出である。演出制御用CPU120は、例えば、図26に示す決定割合で、カウントアップ予告演出の実行の有無を決定する。
ステップS907において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるカウントアップ予告演出の実行有無の決定用の乱数値SR5を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR5に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意されたカウントアップ予告演出実行決定テーブルを参照してカウントアップ予告演出の実行の有無を決定する。カウントアップ予告演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR5と比較される数値が、今回の変動パターンがスーパーリーチの実行を指定しているか、ノーマルリーチのみの実行を指定しているかに応じて異なる範囲で、決定結果となる「実行あり」又は「実行なし」に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、カウントアップ予告演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR5に合致する決定値に、今回の変動パターンがスーパーリーチの実行を指定しているか、ノーマルリーチのみの実行を指定しているかに応じて割り当てられた決定値が「実行あり」であるときには、カウントアップ予告演出を実行すると決定し、割り当てられた決定結果が「実行なし」であるときには、カウントアップ予告演出を実行しないと決定する。
図26の決定割合から分かるように、スーパーリーチが実行されるときには、カウントアップ予告演出の実行割合が高く、ノーマルリーチのみが実行されるときには、カウントアップ予告演出の実行割合が低いので、カウントアップ予告演出が実行されたときには、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展する可能性が高い。
続いて、演出制御用CPU120は、特定演出を実行するかを決定する(ステップS908)。特定演出は、副画像表示装置51の向きを維持する演出であり、副画像表示装置51を縦向きに維持する期間と、副画像表示装置51を横向きに維持する期間とが異なる演出を実行可能である。演出制御用CPU120は、例えば、図27に示す決定割合で、特定演出の実行の有無を決定する。
ステップS908において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される特定演出の実行有無の決定用の乱数値SR6を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR6に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された特定演出実行決定テーブルを参照して特定演出の実行の有無を決定する。特定演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR6と比較される数値が、呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出の演出実行パターンとに応じて異なる範囲で、決定結果となる「実行あり」又は「実行なし」に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、特定演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR6に合致する決定値に、呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出の演出実行パターンとに応じて割り当てられた決定値が「実行あり」であるときには、特定演出を実行すると決定し、割り当てられた決定値が「実行なし」であるときには、特定演出を実行しないと決定する。
図27の決定割合から分かるように、呼びかけ予告演出が実行されるときには、特定演出の実行割合が高く、呼びかけ予告演出が実行されないときには、特定演出の実行割合が低いので、呼びかけ予告演出が実行されたときには、特定演出が実行され、副画像表示装置51が横向きになる可能性が高い。
また、図27の決定割合から分かるように、呼びかけ予告演出を実行する場合に、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」になるときには、特定演出の実行割合が高く、「ねぇ〜」になるときには、特定演出の実行割合が低いので、呼びかけ予告演出が実行された場合に、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」であったときには、特定演出が実行され、副画像表示装置51が横向きになる可能性が高い。
続いて、演出制御用CPU120は、ステップS907で特定演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS909)、特定演出を実行する場合には(ステップS909;YES)、特定演出を実行するパターンである特定演出実行パターンを決定する(ステップS910)。ステップS910では、例えば、図28に示すような決定割合で特定演出実行パターンを決定する。
特定演出実行パターンは、特定演出を実行するときに副画像表示装置51を横向きに維持する期間を指定するものであり、特定演出実行パターンTP1−1〜TP1−3が用意されている。
例えば、特定演出実行パターンTP1−1は、特定演出を実行して、副画像表示装置51を横向きに「1000ms」維持する特定演出実行パターンである。
例えば、特定演出実行パターンTP1−2は、特定演出を実行して副画像表示装置51を横向きに「10000ms」維持する特定演出実行パターンである。
例えば、特定演出実行パターンTP1−1は、特定演出を実行して副画像表示装置51を横向きに「15000ms」維持する特定演出実行パターンである。
ステップS910において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される特定演出実行パターンの決定用の乱数値SR7を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR7に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された特定演出実行パターン決定テーブルを参照して特定演出実行パターンを決定する。
特定演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR7と比較される数値が、表示結果指定コマンドが指定する可変表示結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる特定演出実行パターンTP1−1〜TP1−3に割り当てられていればよい。
演出制御用CPU120は、特定演出実行パターン決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR7に合致する決定値に可変表示結果に応じて割り当てられた特定演出実行パターンのいずれかを今回の特定演出の演出実行パターンとして決定する。
図28の決定割合から分かるように、可変表示結果が「大当り」のときには、副画像表示装置51を横向きに維持する時間が長い特定演出実行パターンが、副画像表示装置51を横向きに維持する時間が短い特定演出実行パターンよりも選択され易くなっており、可変表示結果が「ハズレ」のときには、副画像表示装置51を横向きに維持する時間が短い特定演出実行パターンが、副画像表示装置51を横向きに維持する時間が長い特定演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、特定演出が実行されたときにおいて、副画像表示装置51が横向きに維持される時間が長いほど、大当り期待度は高い。このため、副画像表示装置51を横向きに「15000ms」維持する特定演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、副画像表示装置51を横向きに「10000ms」維持する特定演出は、「15000ms」維持するよりも低いが「1000ms」維持するよりも大当り期待度が高いことを予告し、副画像表示装置51を横向きに「1000ms」維持する特定演出は、「10000ms」維持するよりも低いが特定演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
その後、演出制御用CPU120は、ステップS910で特定演出実行パターンTP1−1を今回の特定演出の演出実行パターンとして決定したかを判定し(ステップS911)、特定演出実行パターンTP1−1でない場合には(ステップS911;NO)、「擬似連」の可変表示演出を実行するパターンである擬似連演出実行パターンを決定する(ステップS912)。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後、再び変動させる演出表示を、所定回まで行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数であればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、特殊組み合わせの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組み合わせのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。「擬似連」の可変表示演出において初回変動を含む複数回の変動表示に伴って、再変動演出となる画像表示等の所定演出が実行されてもよい。なお、再変動演出は、画像表示装置5や副画像表示装置51の画面上にて画像表示を行うことによるものに限定されず、各種の演出装置を用いた任意の演出動作を含んでいてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出の更なる一例として、「擬似連」の可変表示演出による変動表示の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型が動作するように制御されてもよい。このとき、各変動表示の期間中に、演出用模型の動作態様が変化するように制御されてもよいし、複数の演出用模型のうちで動作するものが変化するように制御されてもよい。
「擬似連」の可変表示演出による各変動表示の期間中に、画像表示装置5の画面上に特定のキャラクター画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。また、再変動演出として、例えば擬似連チャンス目となる飾り図柄が仮停止表示されるとき等に、特殊な効果音となる音声をスピーカ8L、8Rから出力するように制御されてもよい。こうした再変動演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示、効果音の出力のうち、一部又は全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、大当り期待度といった、所定の遊技価値が付与される可能性や遊技者にとって有利な遊技状態に制御される可能性が高まるようにしてもよい。
この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。そして、擬似連回数が多くなったときには、擬似連回数が少ないときよりも、大当り期待度が高くなる。また、擬似連回数によって演出の発生割合が変化するように制御されてもよい。例えば擬似連変動が2回行われることにり「リーチ確定」となり、擬似連変動が3回行われることにより「スーパーリーチ確定」となるようにしてもよい。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
ステップS912では、例えば、図29に示すような決定割合で擬似連演出実行パターンを決定する。
擬似連演出実行パターンは、「擬似連」の可変表示演出を実行するときの擬似連回数と、「擬似連」の可変表示演出を終了するときの所定のキャラクターのセリフとを指定するものであり、擬似連演出実行パターンGP1−1〜GP1−3が用意されている。
例えば、擬似連演出実行パターンGP1−1は、擬似連回数が1回の「擬似連」の可変表示演出を実行して、「擬似連」の可変表示演出を終了するときの所定のキャラクターのセリフが「ピース!」になる擬似連演出実行パターンである。
例えば、擬似連演出実行パターンGP1−2は、擬似連回数が2回の「擬似連」の可変表示演出を実行して、「擬似連」の可変表示演出を終了するときの所定のキャラクターのセリフが「チャンス!」になる擬似連演出実行パターンである。
例えば、擬似連演出実行パターンGP1−3は、擬似連回数が3回の「擬似連」の可変表示演出を実行して、「擬似連」の可変表示演出を終了するときの所定のキャラクターのセリフが「アメイジング!」になる擬似連演出実行パターンである。
ステップS912において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される擬似連演出実行パターンの決定用の乱数値SR8を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR8に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された擬似連演出実行パターン決定テーブルを参照して擬似連演出実行パターンを決定する。
擬似連演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR8と比較される数値が、特定演出実行パターンTP1−2と特定演出実行パターンTP1−3とのいずれに決定されたかに応じて異なる範囲で、決定結果となる擬似連演出実行パターンGP1−1〜GP1−3に割り当てられていればよい。
演出制御用CPU120は、擬似連演出実行パターン決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR8に合致する決定値に特定演出実行パターンに応じて割り当てられた擬似連演出実行パターンのいずれかを今回の「擬似連」の可変表示演出の演出実行パターンとして決定する。
図29の決定割合から分かるように、大当り期待度が最も高い特定演出実行パターン「TP1−3」のときには、擬似連回数が多い擬似連演出実行パターンが選択され易くなっており、特定演出実行パターン「TP1−3」よりも大当り期待度が低い特定演出実行パターン「TP1−2」のときには、擬似連回数が少ない擬似連演出実行パターンが選択され易くなっている。このため、「擬似連」の可変表示演出が実行されたときにおいて、擬似連回数が多い方が、大当り期待度は高い。このため、「3回」の再変動演出が実行され、演出終了時の所定のキャラクターのセリフが「アメイジング!」となる「擬似連」の可変表示演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、「2回」の再変動演出が実行され、演出終了時の所定のキャラクターのセリフが「チャンス!」となる「擬似連」の可変表示演出は、「3回」の再変動演出が実行されるときよりも低いが「1回」の再変動演出が実行されるときよりも大当り期待度が高いことを予告し、「1回」の再変動演出が実行され、演出終了時の所定のキャラクターのセリフが「ピース!」となる「擬似連」の可変表示演出は、「2回」の再変動演出が実行されるときよりも低いが「擬似連」の可変表示演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
その後、演出制御用CPU120は、ステップS907でカウントアップ予告演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS913)、実行ありの場合には(ステップS913;YES)、特定演出が実行されて副画像表示装置51が横向きに維持されているときにカウントアップ予告演出を実行するパターンであるカウントアップ予告演出実行パターンを決定する(ステップS914)。ステップS914では、例えば、図30(A)に示すような決定割合でカウントアップ予告演出実行パターンを決定する。
カウントアップ予告演出実行パターンは、カウントアップ予告演出を実行するときの所定のキャラクターによるカウント数を指定するものであり、カウント予告演出実行パターンYP2−1〜YP2−3が用意されている。
例えば、カウント予告演出実行パターンYP2−1は、カウント予告演出を実行して、所定のキャラクターによりカウント「3」までカウントアップするカウント予告演出実行パターンである。
例えば、カウント予告演出実行パターンYP2−2は、カウント予告演出を実行して、所定のキャラクターによりカウント「4」までカウントアップするカウント予告演出実行パターンである。
例えば、カウント予告演出実行パターンYP2−3は、カウント予告演出を実行して、所定のキャラクターによりカウント「5」までカウントアップするカウント予告演出実行パターンである。
ステップS914において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるカウントアップ予告演出実行パターンの決定用の乱数値SR9を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR9に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意されたカウントアップ予告演出実行パターン決定テーブルを参照してカウントアップ予告演出実行パターンを決定する。
カウントアップ予告演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR9と比較される数値が、表示結果指定コマンドが指定する可変表示結果に応じて異なる範囲で、決定結果となるカウントアップ予告演出実行パターンYP2−1〜YP2−3に割り当てられていればよい。
演出制御用CPU120は、カウントアップ予告演出実行パターン決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR9に合致する決定値に可変表示結果に応じて割り当てられたカウントアップ予告演出実行パターンのいずれかを今回のカウントアップ予告演出の演出実行パターンとして決定する。
図30(A)の決定割合から分かるように、可変表示結果が「大当り」のときには、所定のキャラクターによるカウント数が多いカウントアップ予告演出実行パターンが選択され易くなっており、可変表示結果が「ハズレ」のときには、所定のキャラクターによるカウント数が少ないカウントアップ予告演出実行パターンが選択され易くなっている。このため、カウントアップ予告演出が実行されたときにおいて、所定のキャラクターによるカウント数が多い方が、大当り期待度は高い。このため、所定のキャラクターによりカウント「5」までカウントアップするカウントアップ予告演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、所定のキャラクターによりカウント「4」までカウントアップするカウントアップ予告演出は、カウント「5」よりも低いがカウント「3」よりも大当り期待度が高いことを予告し、所定のキャラクターによりカウント「3」までカウントアップするカウントアップ予告演出は、カウント「4」よりも低いがカウントアップ予告演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
ステップS914の後、今回の特定演出の演出実行パターンが特定演出実行パターン「TP1−1」である場合(ステップS911;YES)、又はカウントアップ予告演出を実行しない場合には(ステップS913;NO)、変動パターンや決定した最終停止図柄の組み合わせに応じた可変表示中演出を実行し、且つ、可変表示中演出の一部として、特定演出と、特定演出が実行されて副画像表示装置51が横向きになったことを報知する報知演出とを実行可能な演出制御パターンを今回の使用パターンとして設定する(ステップS915)。
特定演出を実行しない場合(ステップS909;NO)、演出制御用CPU120は、ステップS907でカウントアップ予告演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS916)、実行ありの場合には(ステップS916;YES)、特定演出が実行されずに副画像表示装置51が縦向きに維持されているときにカウントアップ予告演出を実行するパターンであるカウントアップ予告演出実行パターンを決定する(ステップS917)。ステップS917では、例えば、ステップS914の処理と同様の処理を行い、図30(B)に示すような決定割合でカウントアップ予告演出実行パターンを決定する。
図30(A)、(B)の決定割合から分かるように、特定演出が実行されて副画像表示装置51が横向きに維持されているときにカウントアップ予告演出を実行する場合には、特定演出が実行されずに副画像表示装置51が縦向きに維持されているときにカウントアップ予告演出を実行する場合よりも、可変表示結果が「大当り」のときには、所定のキャラクターによるカウント数が多いカウントアップ予告演出実行パターンが選択され易くなっており、可変表示結果が「ハズレ」のときには、所定のキャラクターによるカウント数が少ないカウントアップ予告演出実行パターンが選択され易くなっている。このため、所定のキャラクターによるカウント数が同じカウントアップ予告演出であっても、特定演出が実行されて副画像表示装置51が横向きに維持されているときに実行されるカウントアップ予告演出の大当り期待度は、特定演出が実行されずに副画像表示装置51が縦向きに維持されているときに実行されるカウントアップ予告演出の大当り期待度よりも高い。
ステップS917の後、又はカウントアップ予告演出を実行しない場合には(ステップS916;NO)、今回の可変表示の変動パターンがスーパーリーチを指定するものであるかを判定する(ステップS918)。
今回の可変表示の変動パターンがスーパーリーチを指定する場合(ステップS918;YES)、発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出を実行するパターンである発展時演出実行パターンとを決定する(ステップS919)。発展時演出は、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展する際に実行される演出である。ステップS919では、例えば、図31に示すような決定割合で発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出実行パターンとを決定する。
発展時演出実行パターンは、発展時演出を実行するときの演出の態様を指定するものであり、発展時演出実行パターンHP1−1、HP1−2が用意されている。
例えば、発展時演出実行パターンHP1−1は、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンである。
例えば、発展時演出実行パターンHP1−1は、「第2キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンである。
ステップS919において、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出実行パターンとの決定用の乱数値SR10を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR10に基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された発展時演出実行決定テーブルを参照して発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出実行パターンとを決定する。
発展時演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR10と比較される数値が、表示結果指定コマンドが指定する可変表示結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出実行パターンHP1−1、HP1−2とに割り当てられていればよい。
演出制御用CPU120は、発展時演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR10に合致する決定値に可変表示結果に応じて割り当てられた発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合に発展時演出実行パターンのいずれかを今回の発展時演出を実行する場合の発展時演出の演出実行パターンとして決定する。
図31の決定割合から分かるように、可変表示結果が「大当り」のときには、可変表示結果が「ハズレ」のときよりも、発展時演出が実行され易くなっている。一方で、可変表示結果が「ハズレ」のときには、その逆になっている。このため、発展時演出が実行されるときには、実行されないときよりも大当り期待度が高いことになる。
また、図31の決定割合から分かるように、可変表示結果が「大当り」のときには、「第2キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンが、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンよりも選択され易くなっており、可変表示結果が「ハズレ」のときには、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンが、「第2キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、発展時演出が実行されたときにおいて、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用するときよりも「第2キャラクター」が飾り図柄に作用するときの方が、大当り期待度は高い。このため、「第2キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出は、「第1キャラクター」よりも低いが発展時演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
ステップS919の後、今回の可変表示の変動パターンがリーチを指定しない場合(ステップS906;NO)、又は今回の可変表示の変動パターンがスーパーリーチを指定しない場合(ステップS908;NO)、変動パターンや決定した最終停止図柄の組み合わせに応じた可変表示中演出を実行し、且つ、特定演出等を実行しない演出制御パターンを今回の使用パターンとして設定する(ステップS920)。
ステップS915、S920の後は、演出制御パターン設定処理を終了する。
図23に戻り、ステップS322の後には、演出制御用CPU120は、例えば今回の変動パターンに対応する特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマに初期値として設定する(ステップS323)。
そして、画像表示装置5における飾り図柄等の変動と、副画像表示装置51における小図柄の変動とを開始させるための設定を行う。このときには、例えばステップS322にて使用パターンとして設定された演出制御パターンに含まれる表示制御データに基づいて、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させること等によって、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させ、副画像表示装置51の表示領域に設けられた小図柄表示エリア51Vにて小図柄の変動を開始させればよい。
その後、保留表示画像の表示の更新設定を行う(ステップS325)。例えば、受信している変動開始指定コマンドが第1変動開始指定コマンドであれば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させること等によって、表示エリア5Hの左の領域5HAの最も左の第1保留表示画像を消去し、他の第1保留表示画像それぞれを左隣の表示位置にシフトさせる。例えば、受信している変動開始指定コマンドが第2変動開始指定コマンドであれば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させること等によって、表示エリア5Hの右の領域5HBの最も左の第2保留表示画像を消去し、他の第2保留表示画像それぞれを左隣の表示位置にシフトさせる。
上記のように、始動入賞時コマンドは、特図ゲームの保留発生時に、保留データが特図保留記憶部に新たに格納されるのに対応して、新たに始動入賞時コマンドバッファに格納される。そして、このときには、ステップS682で保留表示図柄が追加される。特図ゲームの開始時には、保留データが特図保留記憶部から1つ削除されるのに対応して、ステップS901で始動入賞時コマンドの記憶内容がシフトされる。そして、このときには、ステップS325で、保留表示図柄が1つ消去され、他の保留表示図柄の表示位置がシフトする。このように、保留表示番号と、保留番号とは対応し、同じ番号のときの、始動入賞時コマンドと、保留データや当該保留データに対応する特図ゲームと、は対応し、更に当該同じ番号の保留表示番号に対応した表示位置の保留表示図柄も対応することになる。
その後、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS326)、可変表示開始設定処理を終了する。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理には、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、ステップS171で決定された演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御等を行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドの受信があったと判定した場合には、大当り遊技状態に実行される大当り中演出を実行するための演出制御パターンを使用パターンに設定し、演出プロセスフラグの値が“4”に更新する。このとき、使用パターンとして設定した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定し、本処理を終了する。
当り開始指定コマンドの受信がないと判定した場合には、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したかを判定する。例えば、演出制御プロセスタイマの値を1減算し、1減算したタイマ値が「0」であるかを判定することで、待ち時間の経過を判定する。1減算後のタイマ値が「0」でない場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間は経過していないことになるので、そのまま本処理を終了する。1減算後のタイマ値が「0」である場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していることになるので、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を“0”に更新して本処理を終了する。
ステップS174の当り中処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この当り中処理において、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、1減じた後のタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御実行データに基づいて、演出動作制御を行う。タイマ割込み毎にステップS174が繰り返し実行されることで、大当り遊技状態に対応した演出の実行が実現する。
当り中処理では、更に、当り終了指定コマンドを受信したかを判定し、当り終了指定コマンドを受信していない場合、各ラウンド遊技が全て終了していないので、演出プロセスフラグの値を更新せずに当り中処理を終了する。また、当り終了指定コマンドを受信した場合には、各ラウンド遊技が全て終了したことになるので、エンディング演出の実行を開始するため、演出制御プロセスフラグの値をステップS175に対応した値である“5”に更新して当り中処理を終了する。なお、この更新時では、エンディングを事項するための演出制御パターンを使用パターンとして選択し、更に使用パターンとして選択した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定する。エンディングの演出制御パターンは、予め設定されていればよい。
ステップS175のエンディング処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング処理において、演出制御用CPU120は、エンディング期間が経過したかを判定する。例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、1減じたタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御パターンに含まれるデータが終了コードであるか否かを判定することによって、エンディング期間が経過したかを判定する。
演出制御パターンに含まれるデータが終了コードでなく、エンディング期間が経過していない場合、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、1減じた後のタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御実行データに基づいて、エンディングの演出動作制御を行い、本処理を終了する。タイマ割込み毎にステップS175が繰り返し実行されることで、エンディング演出の実行が実現する。演出制御パターンに含まれるデータが終了コードのときには、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新したときには、本処理を終了する。なお、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新するときには、演出制御プロセスタイマや、各種フラグの状態やカウンタの値等の各種データを適宜リセットする。
次に、この実施の形態で実現される演出画面例を図32〜図38を参照して説明する。なお、図32〜図38において、飾り図柄表示エリア5L、5C、5R、小図柄表示エリア51Vそれぞれに表示されている矢印は、飾り図柄の可変表示中を示している。
まず、図32を参照して、呼びかけ予告演出、特定演出、報知演出、「擬似連」の可変表示演出の演出画面例について説明する。
例えば図24のステップS905にて呼びかけ予告演出実行パターンYP1−1に決定されていれば、飾り図柄の可変表示開始後、画像表示装置5にキャラクター画像CA(キャラクターCA)が表示されて「やりたくな〜い」と呼びかける呼びかけ予告演出が開始される(図32(A))。
その後、例えば今回の可変表示の変動パターンがリーチを指定するものであれば、飾り図柄の可変表示においてリーチが発生する(図32(B))。
その後、例えば図24のステップS908にて特定演出を実行することに決定されていれば、副画像表示装置51にキャラクター画像CB(キャラクターCB)と崖の画像G(崖G)が表示され、画像表示装置5にキャラクター画像CC(3体のキャラクターCC)が表示される特定演出が開始される(図32(C))。
その後、副画像表示装置51が縦向きから横向きに回動する(図32(D))。このとき、副画像表示装置51では、副画像表示装置51が縦向きから横向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの下に飛び降りる演出が実行される。
その後、副画像表示装置51が横向きになったことに応じて、副画像表示装置51が横向きになったことを、副画像表示装置51に設けられた遊技効果ランプ9を点灯させることで報知する報知演出が実行される(図32(E))。また、副画像表示装置51が横向きになったことに応じて、キャラクターCBと3体のキャラクターCCとが戦う演出が実行される。
その後、例えば図24のステップS912にて擬似連演出実行パターンGP1−1に決定されていれば、飾り図柄の可変表示が一旦仮停止する(図32(F))。このとき、キャラクターCBが3体のキャラクターCCのうちの1体を倒す演出が実行される。
その後、1回目(最後)の擬似連変動が開始され、例えば図24のステップS910にて特定演出実行パターンTP1−2に決定されていれば、副画像表示装置51が横向きに維持されてから「10000ms」が経過したことに応じて、副画像表示装置51が横向きから縦向きに回動する(図32(G))。このとき、副画像表示装置51では、副画像表示装置51が横向きから縦向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの上に飛び上がる演出が実行される。また、画像表示装置5では、キャラクターCBに倒された1体のキャラクターCCが倒れたまま、残りの2体のキャラクターCCが逃げ帰る演出が実行される。
その後、副画像表示装置51が縦向きになり、「擬似連」の可変表示演出も終了したことに応じて、キャラクターCBが「ピース!」というセリフを発する演出が実行される(図32(H))。
なお、擬似連変動が繰り返される度に、キャラクターCBがキャラクターCCを1体ずつ倒す演出が実行されればよい。その場合、例えば3体のキャラクターCCが表示されれば、最大で3回の擬似連変動が実行される可能性がある等、キャラクターCCの数に応じて、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動回数を示唆するようにしてもよい。
次に、図33を参照して、特定演出、報知演出の演出画面例について説明する。
例えば図24のステップS908にて特定演出を実行することに決定されていれば、副画像表示装置51にキャラクター画像CB(キャラクターCB)と崖画像G(崖G)が表示され、画像表示装置5にキャラクター画像CC(3体のキャラクターCC)が表示される特定演出が開始される(図33(A))。
その後、副画像表示装置51が縦向きから横向きに回動する(図33(B))。このとき、副画像表示装置51では、副画像表示装置51が縦向きから横向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの下に飛び降りる演出が実行される。
その後、副画像表示装置51が横向きになったことに応じて、副画像表示装置51が横向きになったことを、副画像表示装置51に設けられた遊技効果ランプ9を点灯させることで報知する報知演出が実行される(図33(C))。また、副画像表示装置51が横向きになったことに応じて、キャラクターCBと3体のキャラクターCCとが戦う演出が実行される。
その後、例えば図24のステップS910にて特定演出実行パターンTP1−1に決定されていれば、副画像表示装置51が横向きに維持されてから「1000ms」が経過したことに応じて、副画像表示装置51が横向きから縦向きに回動する(図33(D))。このとき、副画像表示装置51では、副画像表示装置51が横向きから縦向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの上に飛び上がる演出が実行される。
その後、副画像表示装置51が縦向きになったことに応じて、キャラクターCBが「むり〜」というセリフを発する演出が実行される(図33(E))。
次に、図34を参照して、発展時演出の演出画面例について説明する。
例えば図24のステップS919にて発展時演出パターンHP1−2に決定されていれば、リーチハズレ組み合わせとなる飾り図柄が仮停止した後(図34(A))、副画像表示装置51に第2キャラクター画像(第2キャラクターCD)が表示される発展時演出が開始される(図34(B))。
その後、副画像表示装置51が縦向きから斜め向きに回動したことに応じて、第2キャラクターCDが副画像表示装置51から画像表示装置5に移動する演出が実行される(図34(C))。
その後、第2キャラクターCDが「左」の飾り図柄表示エリア5Lに仮停止している飾り図柄に作用して、他の飾り図柄に変更する演出が実行される(図34(D))。
その後、第2キャラクターCDが「右」の飾り図柄表示エリア5Rに仮停止している飾り図柄に作用して、リーチ組み合わせとなる他の飾り図柄に変更する演出が実行される(図34(E))。
その後、第2キャラクターCDが「中」の飾り図柄表示エリア5Cに仮停止している飾り図柄に作用して、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて飾り図柄の変動を再開させる演出が実行される(図34(F))。
このようにして、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となり、副画像表示装置51が斜め向きから縦向きに回動したことに応じて、発展時演出が終了し(図34(G))、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展する(図34(H))。
次に、図35を参照して、保留変化演出、作用演出の演出画面例について説明する。
新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「4」のときに、例えば図18のステップS678にて保留変化演出実行パターンHP6−2に決定されていれば、領域5HAにおける左から4番目の表示位置に表示された保留表示画像Tをターゲットとして、保留変化演出が開始される(図35(A))。このとき、副画像表示装置51には、キャラクター画像CE(キャラクターCE)が表示される。
その後、次回の可変表示の開始時に、保留表示図柄が1つ消去され、他の保留表示図柄の表示位置がシフトするとき、副画像表示装置51が縦向きから斜め向きに回動し、キャラクターCEがターゲットの保留表示画像Tを狙って矢Yを射る作用演出が実行される(図35(B))。
その後、矢Yがターゲットの保留表示画像Tに命中せず、ターゲットの保留表示画像Tは変化しないことから、この作用演出は作用失敗演出となる(図35(C))。
その後、次回の可変表示の開始時に、保留表示図柄が1つ消去され、他の保留表示図柄の表示位置がシフトするとき、副画像表示装置51が斜め向きから横向きに回動したことに応じて、副画像表示装置51が横向きになったことを、副画像表示装置51に設けられた遊技効果ランプ9を点灯させることで報知する報知演出が実行され(図35(D))、再び作用演出が実行されるが、この作用演出も作用演出失敗となり、ターゲットの保留表示画像Tは変化しない(図35(E))。
その後、次回の可変表示の開始時に、保留表示図柄が1つ消去され、他の保留表示図柄の表示位置がシフトするとき、再び作用演出が実行され(図35(F))、矢Yがターゲットの保留表示画像Tに命中し、ターゲットの保留表示画像Tが白色から赤色に変化することから、この作用演出は作用成功演出となる(図35(G))。
その後、副画像表示装置51が横向きから縦向きに回動して、保留変化演出は終了する(図35(H))。
ここで、遊技領域は、遊技者の選択により遊技球を打ち込む領域が変更可能となる複数の領域を含む。遊技領域の左右方向の中央を境界として左側の領域が左遊技領域と呼ばれ、右側の領域が右遊技領域と呼ばれ、打ち込まれた遊技球は、左遊技領域か右遊技領域かのいずれかに進入するようになっている。
遊技球が左遊技領域へ流れるように左遊技領域を狙って遊技球を打ち込むことを「左打ち」と呼び、遊技球が右遊技領域へ流れるように右遊技領域を狙って遊技球を打ち込むことを「右打ち」と呼ぶ。即ち、遊技者が、左打ち及び右打ちすることにより打ち込まれた遊技球は、遊技領域へと飛び出す。そして、左打ちされた遊技球は、左遊技領域を流下する。一方、右打ちされた遊技球は、右遊技領域を流下する。このように、遊技者は、打球操作ハンドルの操作量に応じて打球発射装置の発射強度を変更することで、右打ち又は左打ちする等、遊技者の選択により遊技球を打ち込む領域を変更することができる。なお、左遊技領域及び右遊技領域を流下する遊技球の流下経路は、無数に想定される。
例えば、右遊技領域に特別可変入賞球装置7が設けられている場合、大当り遊技状態では、右打ちすべきである。そこで、可変表示結果が「大当り」となったことに応じて、副画像表示装置51の表示領域における上方にて、右打ちを指示する右打ち指示画像Sを表示する(図36(A))。
そして、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の開始時には、右打ち指示画像Sの表示と共に、スピーカ8L、8Rにて、右打ちを促す音声による報知を実行する(図36(B))。
ここで、右打ち指示画像Sは、「右打ち」という文字画像の周囲に、2本の弧状の矢印画像が表示されたものである。矢印画像は、時計回りの方向を向いており、文字画像の周りを時計回りに回転する。これにより、図36(C)に示すように、副画像表示装置51が時計回りに回動しても、図36(D)に示すように、副画像表示装置51が反時計回りに回動しても、時計回りの方向を向いた弧状の矢印画像が時計回りに回転していることにより、右打ちすべきことを遊技者が特定可能である。
なお、図36(A)に示すように、副画像表示装置51が縦向きのときに表示領域の上方に表示された右打ち指示画像Sは、副画像表示装置51が時計回りに90度回転して横向きとなった場合、図36(C)に示すように、表示領域の右側に表示されることになる。このように、右打ちを指示する右打ち指示画像Sが、横向きになっている副画像表示装置51の表示領域の右側に表示されていても、遊技者の誤解を招くようなことはない。
一方、図36(A)に示すように、副画像表示装置51が縦向きのときに表示領域の上方に表示された右打ち指示画像Sは、副画像表示装置51が反時計回りに90度回転して横向きとなった場合、図36(D)に破線で示すように、表示領域の左側に表示されることになる。このように、右打ちを指示する右打ち指示画像Sが、横向きになっている副画像表示装置51の表示領域の左側に表示されると、右打ちを指示するものであるにもかかわらず、左打ちが指示されているとの誤解を招きかねない。
そこで、この実施の形態では、副画像表示装置51が縦向きのときに表示領域の上方に右打ち指示画像Sを表示していた場合、副画像表示装置51が反時計回りに90度回転して横向きとなった場合、図36(D)に実線で示すように、副画像表示装置51を時計回りに90度回転させたときと同様の位置となる、横向きになっている副画像表示装置51の表示領域の右側に、右打ち指示画像Sを移動させることにより、遊技者の誤解を招くことがないようにしている。
図37に示すように、副画像表示装置51を縦向きから横向きに回動させた後に縦向きに回動させる演出を、1回の可変表示中に複数回実行することも可能である。図37に示す例では、大当り遊技状態が終了して時短状態に制御されているときに、副画像表示装置51を縦向きから横向きに回動させておくことにより、時短制御中であることを報知している(図37(A))。そして、時短制御中に特定演出を実行するときに、副画像表示装置51を横向きから縦向きに回動させた後に(図37(B)〜図37(C))、縦向きから横向きに回動させることで特定演出を実行する(図37(C)〜図37(E))。そして、特定演出が終了したことに応じて、副画像表示装置51を横向きから縦向きに回動させる(図37(E)〜図37(F))。その後、再び時短制御中であることを報知するために、副画像表示装置51を縦向きから横向きに回動させる(図37(F)〜図37(H))。
図38に示すように、エラーが発生したことに応じて、エラーの発生を報知するエラー報知画像Eを副画像表示装置51に表示するようにしてもよい。その場合、エラー報知画像Eの表示位置は、副画像表示装置51の向きが変わったときにエラー報知画像Eの表示位置をずらさずとも、エラー報知画像Eの全体を視認し得る位置、もしくは、エラー報知画像Eの一部が副画像表示領域51の表示領域の外側にはみ出てしまい視認不可能又は視認困難となる場合でも、エラー報知画像Eによる報知内容は特定し得る位置とする。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
(変形例1)上記実施の形態では、副画像表示装置51が縦向きと横向きと斜め向きとに回動可能であるものについて説明した。しかしながら、表示装置は複数の状態に変位可能なものであればよく、上記実施の形態に限られない。例えば、副画像表示装置51は、第1位置と、第1位置よりも上方、下方、右方、左方の第2位置とに移動可能なものであってもよい。また、副画像表示装置51は、2つの第1副画像表示装置51Aと第2副画像表示装置51Bとから構成され、第1副画像表示装置51Aと第2副画像表示装置51Bとが結合された第1状態と、第1副画像表示装置51Aと第2副画像表示装置51Bとが分離された第2状態とに変位可能なものであってもよい。また、画像表示装置5が複数の状態に変位可能であってもよいし、画像表示装置5と副画像表示装置51とが複数の状態に変位可能であってもよい。このような構成によれば、多様な表示装置に対して適用することができる。
(変形例2)上記実施の形態では、副画像表示装置51が縦向きから横向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの下に飛び降りる演出を実行し、副画像表示装置51が横向きから縦向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの上に飛び上がる演出を実行するものについて説明した。しかしながら、表示装置は、第1状態から第2状態へ変位する動作に関連して所定画像を表示し、第2状態から第1状態へ変位する動作に関連して特定画像を表示するものであればよく、上記実施の形態に限られない。例えば、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する動作に関連して所定のキャラクター画像のオーラが大きくなり、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する動作に関連して所定のキャラクター画像のオーラが小さくなるものや、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する動作に関連して背景画像が第1方向に動き、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する動作に関連して背景画像が第1方向とは逆向きの第2方向に動くもの等であってもよい。このように、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する動作に関連して表示される所定画像と、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する動作に関連して表示される特定画像とは、互いに関連性のある画像であればよい。このような構成によれば、表示装置の変位に伴う演出を多様化することができる。
(変形例3)上記実施の形態では、特定演出における副画像表示装置51が縦向きから横向きに回動した後に縦向きに更に回動する動作に関連して「擬似連」の可変表示演出を実行し、特定演出の開始時に副画像表示装置51が縦向きのとき、即ち、「擬似連」の可変表示演出の開始時には所定のキャラクターのセリフはなく、特定演出の終了時に副画像表示装置51が縦向きのとき、即ち、「擬似連」の可変表示演出の終了時には所定のキャラクターのセリフを伴う演出を実行するものとして説明した。しかしながら、表示装置が第1状態から第2状態へ変位した後に第1状態へ更に変位する動作に関連して、第2状態への変位前の第1状態と、第2状態への変位後の第1状態とで演出の態様が異なっていればよく、上記実施の形態のものに限られない。例えば、第2状態への変位前の第1状態と、第2状態への変位後の第1状態とで異なるエフェクトが表示されるものであってもよいし、第2状態への変位前の第1状態と、第2状態への変位後の第1状態とで異なる効果音が出力されるものであってもよい。このような構成によれば、表示装置の変位に伴う演出の興趣を向上させることができる。
(変形例4)上記実施の形態では、副画像表示装置51の向きを横向きに維持する期間に応じて、擬似連演出実行パターンを決定するものとして説明したが、これに限られない。例えば、「擬似連」の可変表示演出の実行の有無や擬似連変動回数は変動パターン毎に規定され、主基板11側にて決定された変動パターンにて「擬似連」の可変表示を実行することが規定されている場合に、擬似連変動回数又は可変表示時間に応じて、副画像表示装置51の向きを横向きに維持する期間を決定するようにしてもよい。このような構成によれば、演出制御基板12側にて、特定演出の実行に伴う設定に係る処理負荷を低減することができる。
(変形例5)上記実施の形態では、特定演出として、副画像表示装置51の向きを維持する演出について説明したが、これに限られない。例えば、特定演出として、遊技効果ランプ9の点灯態様を維持するものや、スピーカ8L、8Rの音声出力態様を維持するものや、画像表示装置5に表示される所定画像の表示態様を維持するもの等であってもよい。このような構成によれば、演出の態様が維持される様々な特定演出に遊技者を注目させることができる。
(変形例6)上記実施の形態では、作用演出において、所定の画像が保留表示画像に命中する演出を作用成功演出とし、所定の画像が保留表示画像に命中しない演出を作用失敗演出としている。しかしながら、「所定の画像が保留表示画像に対して作用する」とは、所定の画像が保留表示画像に命中するものに限られない。例えば、作用成功演出と作用失敗演出とのいずれも、副画像表示装置51に表示された所定のキャラクターに射られた矢が保留表示画像に命中する演出であるが、作用失敗演出では命中した矢が跳ね飛ばされたり折れたりする演出が実行され、作用成功演出ではそのような演出が実行されないようなものであってもよい。このように、作用演出では作用成功演出と作用失敗演出との演出の態様が異なってさえいればよく、作用演出の後に保留変化演出が実行されて保留表示画像の態様が変化したことを以て、その作用演出は作用成功演出であったとし、作用演出の後に保留変化演出が実行されずに保留表示画像の態様が変化しなかったことを以て、その作用演出は作用失敗演出であったと解すればよい。このような構成によれば、作用演出の演出態様が限定的にならず、作用演出の興趣を向上させることができる。
(変形例7)上記実施の形態では、副画像表示装置51の向きが縦向きから横向きへ変位する第1動作と、副画像表示装置51の向きが横向きから縦向きへ変位する第2動作とが、特定演出にて一連の動作として実行されるものについて説明したが、これに限らない。例えば、例えば、第1演出として表示装置を第1状態から第2状態へ変位させる演出を実行し、第1演出とは異なる第2演出として表示装置を第2状態から第1状態へ変位させる演出を実行するもののように、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する第1動作と、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する第2動作とは、一連の動作として実行されなくてもよい。その場合、第1演出が実行された後に第2演出が実行されるか、あるいは、第1演出が実行された後に第2演出が実行されるタイミングに応じて、大当り期待度を異ならせてもよい。このような構成によれば、表示装置の第1動作と第2動作とが一連の動作として実行されずとも、興趣を向上させることができる。
(変形例8)上記実施の形態では、副画像表示装置51が縦向きの状態から反時計回りに回動して横向きの状態へ変位する第1動作と、副画像表示装置51が横向きの状態から時計回りに回動して縦向きの状態へ変位する第2動作のように、第1動作と第2動作とが同じような動作態様のものについて説明したが、これに限らない。例えば、第1動作では、表示装置が第1状態から第2状態へ連続的に変位し、第2動作では、表示装置が第2状態から第1状態へ間欠的に変位するもののように、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する第1動作と、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する第2動作とが、全く異なる動作態様であってもよい。また、第1動作の動作態様と、第2動作の動作態様とは、それぞれ複数態様のうちのいずれかが実行されるようにしてもよい。その場合、第1動作の動作態様がいずれの態様であるか、第2動作の動作態様がいずれの態様であるか、あるいは、第1動作の動作態様と第2動作の動作態様との組み合わせに応じて、大当り期待度を異ならせてもよい。このような構成によれば、表示装置の動作に、より注目を集めることができ、興趣を向上させることができる。
(変形例9)上記実施の形態では、副画像表示装置51が縦向きの状態から反時計回りに回動して横向きの状態へ変位する第1動作では、キャラクターが崖の下に飛び降りる画像が表示され、副画像表示装置51が横向きの状態から時計回りに回動して縦向きの状態へ変位する第2動作では、キャラクターが崖の上に飛び上がる画像が表示されるものについて説明したが、これに限らない。表示装置が第1状態から第2状態へ変位する第1動作に関連して表示される所定画像と、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する第2動作に関連して表示される特定画像とは、それぞれ複数態様のうちのいずれかの態様の画像が表示されるものであってもよい。その場合、第1動作に関連して表示される所定画像がいずれの態様であるか、第2動作に関連して表示される特定画像がいずれの態様であるか、あるいは、所定画像の態様と特定画像の態様との組み合わせに応じて、大当り期待度を異ならせてもよい。また、変形例8のように、第1動作の態様や第2動作の態様が複数態様のうちのいずれかの態様となる場合には、その動作の態様に応じて、所定画像や特定画像がいずれの態様となるかの割合が異なっていてもよい。このような構成によれば、所定画像や特定画像に、より注目を集めることができ、興趣を向上させることができる。
(変形例10)上記実施の形態では、小図柄表示エリア51Vにて、例えば飾り図柄において数字を示す部位と同様に数字を示す図柄といった、複数種類の飾り図柄のそれぞれと全部が共通する表示態様で、各々が識別可能な複数種類の小図柄を示す演出画像が、報知情報画像として可変表示されるものについて説明したが、これに限られない。例えば、飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となった場合や、特殊組み合わせの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組み合わせのいずれかとなる飾り図柄や「再」といった特殊図柄が仮停止表示された場合でも、小図柄表示エリア51Vでは、小図柄を示す演出画像をリーチ態様や擬似連チャンス目や特殊図柄とせずに高速変動中と同様の表示を行うようにしてもよい。そして、確定飾り図柄が導出されたときに、確定飾り図柄のそれぞれと全部が共通する態様で小図柄を示す演出画像を表示するようにしてもよい。即ち、小図柄表示エリア51Vでは、小図柄を示す演出画像により、可変表示中であるか否かを遊技者が把握し得る程度の演出を実行するものとしてもよい。このような構成によれば、小図柄表示エリア51Vにおける小図柄を示す演出画像による可変表示演出に係る処理負荷を軽減することができる。
(変形例11)上記実施の形態や変形例1では、例えばLCD等から構成される表示装置が変位するものについて説明したが、これに限らず、例えば、多数のLEDをマトリクス状に配置してLEDによる表示を行う役物や、一列に並んだLEDを回転又は往復動させて光の残像で文字や図形を表示させるバーサライタと称される役物に適用することもできる。その場合、例えばバーサライタを例にとって説明すると、バーサライタが静止状態から所定の回転速度の回転状態へ変位する第1動作に関連して光の残像で所定画像を表示し、バーサライタが所定の回転速度の回転状態から静止状態へ変位する第2動作に関連して光の残像で特定画像を表示すればよい。このように、本願発明は、LCD等から構成される表示装置に限らず、様々な表示装置を備える遊技機に適用可能である。
上記実施の形態においては、飾り図柄の可変表示時間、及びリーチ演出の種類等の可変表示態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、1つ目のコマンドとして、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出の有無等、リーチとなる以前の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとして、リーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定時間が経過してから2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。また、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるものではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして予め記憶して用意すべきデータ量を削減することができる。
本発明は、パチンコ遊技機1に限らずスロットマシン等にも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数を設定することによりゲームが開始可能になると共に、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの画像表示装置を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の全部又は一部を備えるように構成されていればよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作、更には遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
また、上記の実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことに基づいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことに基づいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「8」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、主基板11に乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、始動入賞時に主基板11において抽出された乱数値に基づき、主基板11が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理を実行し、演出制御基板12は、主基板11において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板12に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板12は、主基板11において抽出された乱数値そのものを主基板11から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板12において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板11と演出制御基板12の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板12は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板11において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板12は、乱数値を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行すると共に、乱数値に基づき主基板11で判定された変動パターン種別の判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板12は、自ら判定した判定結果と主基板11で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
また、上記実施の形態では、演出制御基板12の側で、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばシリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以て、演出制御コマンドを受信するための割込みが発生するものとしてもよい。
以上説明したように、この実施の形態におけるパチンコ遊技機1は、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、演出の態様を維持する特定演出を実行可能な特定演出手段(例えば、副画像表示装置51の向きを維持する特定演出を実行可能な演出制御用CPU120等)を備え、前記特定演出として、第1態様を維持する期間(副画像表示装置51を縦向きに維持する期間)と、第2態様を維持する期間(副画像表示装置51を横向きに維持する期間)とが異なる演出を実行可能であり、前記第2態様を維持する期間の長さに応じて前記有利状態に制御される期待度が異なる(例えば、特定演出が実行されたときにおいて、副画像表示装置51が横向きに維持される時間が長いほど、大当り期待度が高いこと等)。これにより、演出の態様が維持されている期間にも注目させることができる。
また、前記第1態様が維持されている場合よりも、前記第2態様が維持されている場合の方が、前記有利状態に制御される期待度の高い他の演出が実行され易い(例えば、所定のキャラクターによるカウント数が同じカウントアップ予告演出であっても、特定演出が実行されて副画像表示装置51が横向きに維持されているときに実行されるカウントアップ予告演出の大当り期待度は、特定演出が実行されずに副画像表示装置51が縦向きに維持されているときに実行されるカウントアップ予告演出の大当り期待度よりも高いこと等)。これにより、特定演出の態様が第2態様に維持されているときに他の演出が実行されることによって、有利状態に制御されることへの期待感を高めることができる。
また、前記特定演出の態様が前記第2態様となったことを報知する報知演出を実行可能な報知演出手段(例えば、副画像表示装置51が横向きになったことを報知する報知演出を実行可能な演出制御用CPU120等)を更に備える。これにより、特定演出の態様が第2態様となったことを認識させ易くすることができる。
また、前記特定演出として、複数回の可変表示に対応して、前記第1態様から前記第2態様へ段階的に変化する演出を実行可能である(例えば、図22に示す保留変化演出実行パターンHP4−1〜HP4−2、HP5−1〜HP5−2、HP6−1〜HP6−2、HP7−1〜HP7−2等)。これにより、複数の可変表示にわたって興趣を向上させることができる。
また、複数の態様の所定演出を実行可能な所定演出手段(例えば、呼びかけ予告演出を実行可能な演出制御用CPU120等)を更に備え、いずれの態様の所定演出が実行されるかに応じて、前記特定演出の態様が前記第2態様となる割合が異なる(例えば、呼びかけ予告演出が実行された場合に、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」であったときには、特定演出が実行され、副画像表示装置51が横向きになる可能性が高いこと等)。これにより、所定演出に注目させることができる。
また、一の可変表示中に、前記第1態様から前記第2態様へ変化した後に前記第1態様に変化する演出を複数回実行可能である(例えば、図37に示すように、副画像表示装置51を縦向きから横向きに回動させた後に縦向きに回動させる演出を、1回の可変表示中に複数回実行すること等)。これにより、一の可変表示中における興趣を向上させることができる。