JP2019179887A - 電磁波遮蔽体 - Google Patents

電磁波遮蔽体 Download PDF

Info

Publication number
JP2019179887A
JP2019179887A JP2018069479A JP2018069479A JP2019179887A JP 2019179887 A JP2019179887 A JP 2019179887A JP 2018069479 A JP2018069479 A JP 2018069479A JP 2018069479 A JP2018069479 A JP 2018069479A JP 2019179887 A JP2019179887 A JP 2019179887A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shielding performance
base portion
layered
electromagnetic wave
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018069479A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7162439B2 (ja
Inventor
山佐 博之
Hiroyuki Yamasa
博之 山佐
伊藤 博之
Hiroyuki Ito
博之 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Tokai Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Kogyo Co Ltd filed Critical Tokai Kogyo Co Ltd
Priority to JP2018069479A priority Critical patent/JP7162439B2/ja
Publication of JP2019179887A publication Critical patent/JP2019179887A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7162439B2 publication Critical patent/JP7162439B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Abstract

【課題】基体部に形成される層状部の厚さを抑えつつ、所望とする電磁シールド性能を付与することが可能な電磁波遮蔽体を提供すること。【解決手段】本発明は、電磁波に曝露される電磁波遮蔽体3であって、基体部11と複数層の層状部12とを備える。基体部11は、表面11a及び裏面11bを有する成形体である。複数層の層状部12は、基体部11を形成する材料とは導電率が異なる材料からなる。複数層の層状部12は、基体部11の面方向に沿って形成されており、積層方向に互いに離間して配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は電磁波遮蔽体に係り、特には電磁シールド性能を有する材料からなる層状部が基体部に形成された電磁波遮蔽体に関するものである。
ハイブリッド車などの車両には、PCU(パワー・コントロール・ユニット)、ECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)等の電子機器が専用の筐体に収容された状態で搭載されている。近年、この種のユニットはエンジンルーム内に配置されることが主流になりつつある。エンジンルーム内には各種モータ等の電磁波を発生する機器がいくつか存在しており、PCU等は常に電磁波に曝される環境にある。従って、電磁障害(EMI:electromagnetic interference)からPCU等を保護するために、電磁波をシールドする金属製(例えばアルミダイキャスト製)の筐体が従来よく用いられている。
ところで、金属製の筐体は電磁波を効果的にシールドできる反面、どうしても重量増につながることから、車両全体の軽量化を図るうえではマイナスに作用してしまう。それゆえ近年では、金属よりも軽い合成樹脂材料を用いて筐体を形成したものが提案されている。しかしながら、合成樹脂製の筐体は軽量で成形性や耐食性等に優れているものの、金属材料とは異なり、合成樹脂材料自体には電磁シールド性能がないという欠点がある。そのため、樹脂材料を基体部とし、その片側面に電磁シールド性能を有する金属材料からなる層(層状部)を形成した電磁波遮蔽用筐体が従来提案されている(例えば、特許文献1、2を参照)。特許文献1においては、樹脂成形体の内面に、層状部としてアルミニウム蒸着層を形成したものが開示されている。また、特許文献2においては、樹脂成形体の内面に、層状部としてアルミニウム箔を貼着したものが開示されている。
特開2012−228904号公報 特開平04−135815号公報
上記従来技術の電磁波遮蔽用筐体の場合、金属材料からなる層状部の厚さが少ないと、所望とする電磁シールド性能を付与することができず、PCU等を電磁波から保護することができなくなる。金属材料からなる層状部をある程度厚く形成した場合には、所望とする電磁シールド性能を付与することができる一方で、金属材料の使用量が増加する結果、電磁波遮蔽用筐体の高コスト化、重量増につながってしまう。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、基体部に形成される層状部の厚さを抑えつつ、所望とする電磁シールド性能を付与することが可能な電磁波遮蔽体を提供することにある。
上記課題を解決するために、手段1に記載の発明は、電磁波に曝露される電磁波遮蔽体であって、表面及び裏面を有する成形体である基体部と、前記基体部を形成する材料とは導電率が異なる材料からなり、前記基体部の面方向に沿って形成された複数層の層状部とを備えるとともに、複数層の前記層状部が、積層方向に互いに離間して配置されていることを特徴とする電磁波遮蔽体をその要旨とする。
従って、手段1に記載の発明によると、複数層の層状部を積層方向に互いに離間して配置したことにより、層状部が単層の場合よりも高いシールド性能(面方向に対するシールド性能)を付与することができ、電磁波を効果的に遮蔽することができる。よって、層状部の厚さを抑えつつ、所望とする電磁シールド性能を付与することが可能となる。
手段2に記載の発明は、手段1において、複数層の前記層状部の合計厚さをTとした場合において、評価治具を用いて測定したシールド性能が、前記層状部が単層かつ厚さがTであることを除き共通の構造を有する試料を同じ方法にて測定したシールド性能に比較して高いことをその要旨とする。
従って、手段2に記載の発明によると、層状部が単層の場合よりもシールド性能が高いにもかかわらず、複数層の層状部の合計厚さを少なくすることができ、ひいては低コスト化、軽量化を図ることができる。
手段3に記載の発明は、手段1または2において、複数層の前記層状部は、前記基体部の前記表面上及び裏面上にて前記表面及び前記裏面を覆うように形成されていることをその要旨とする。
従って、手段3に記載の発明によると、複数層の層状部が基体部の表面及び裏面を覆うことにより、電磁波の方向によらず良好なシールド性能を得ることができる。また、複数層の層状部が形成される場所が基体部の内層ではなく表層であるため、層状部を比較的容易に形成することができ、両者の離間距離も確保しやすくなる。
手段4に記載の発明は、手段1乃至3のいずれか1項において、前記基体部は、熱可塑性樹脂製の射出成形体であることをその要旨とする。
従って、手段4に記載の発明によると、熱可塑性樹脂製であることから、成形性、コスト性、軽量性、加工性、絶縁性等に優れた基体部とすることができ、様々な用途に適用可能な電磁波遮蔽体とすることができる。
手段5に記載の発明は、手段1乃至4のいずれか1項において、前記基体部は、PPS樹脂製の射出成形体であり、複数層の前記層状部は、アルミニウムで形成されていることをその要旨とする。
従って、手段5に記載の発明によると、アルミニウムは比較的安価な金属であるためコスト低減に寄与するとともに、比較的軽量であるため全体の軽量化にも寄与する。また、PPS樹脂は汎用品で比較的安価であることに加え、アルミニウムをはじめ多くの金属材料との相性もよく、層状部の密着性を向上させることができる。
手段6に記載の発明は、手段1乃至5のいずれか1項において、複数層の前記層状部は、スパッタリング層であることをその要旨とする。
従って、手段6に記載の発明によると、スパッタリング層は表面が平滑であることに加え、層状部の密着性を確保しやすいというメリットがある。また、バリが出ないので異物混入のおそれもない。それゆえ、薄くしたときでも高いシールド性能を付与することができる。
手段7に記載の発明は、手段1乃至6のいずれか1項において、複数層の前記層状部は、それぞれの厚さが1.0μm以下であることをその要旨とする。
従って、手段7に記載の発明によると、極めて薄い層状部となるので、効果的に低コスト化、軽量化を図ることができる。
手段8に記載の発明は、手段1乃至7のいずれか1項において、車両搭載用の電子機器筐体の一部をなすものであることをその要旨とする。
従って、手段8に記載の発明によると、車両搭載用の電子機器を電磁波から効果的に保護することができる。
以上詳述したように、請求項1〜8に記載の発明によると、基体部に形成される層状部の厚さを抑えつつ、所望とする電磁シールド性能を付与することが可能な電磁波遮蔽体を提供することができる。
本発明を具体化した実施形態の電磁波遮蔽体(電磁波遮蔽カバー)を示す概略斜視図。 実施形態の電磁波遮蔽カバーの要部拡大断面図。 実施形態を具体化した実施例において、同種金属を用いた場合の周波数と電界シールド性能との関係を示すグラフ。 実施形態を具体化した実施例において、同種金属を用いた場合の周波数と磁界シールド性能との関係を示すグラフ。 実施形態を具体化した実施例において、同種金属を用いた場合の周波数と電磁シールド性能との関係を示すグラフ。 実施形態を具体化した実施例において、同種金属を用いた場合の周波数と電界シールド性能との関係を示すグラフ。 実施形態を具体化した実施例において、同種金属を用いた場合の周波数と磁界シールド性能との関係を示すグラフ。 実施形態を具体化した実施例において、同種金属を用いた場合の周波数と電磁シールド性能との関係を示すグラフ。 実施形態を具体化した実施例において、異種金属を用いた場合の周波数と電界シールド性能との関係を示すグラフ。 実施形態を具体化した実施例において、異種金属を用いた場合の周波数と磁界シールド性能との関係を示すグラフ。 実施形態を具体化した実施例において、異種金属を用いた場合の周波数と電磁シールド性能との関係を示すグラフ。
以下、本発明の電磁波遮蔽体を具体化した一実施の形態を図1〜図11に基づき詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施形態の電磁波遮蔽体は、エンジンルーム内に配設される車両搭載用のPCUハウジング1(電子機器筐体)の一部をなすものであり、具体的には有底箱状をなすアルミニウム製のハウジング本体2の上部開口を塞ぐための電磁波遮蔽カバー3である。このPCUハウジング1内には、例えばハイブリッド車のモータ制御やエンジン制御を行うための回路が構成された配線基板4が収容されるようになっている。このPCUハウジング1は、例えば100MHz以上の電磁波、特には1GHz以上の電磁波に曝露された状態で使用される。
図2に示されるように、この電磁波遮蔽カバー3は、基体部11と層状部12とを備えている。
電磁波遮蔽カバー3を構成する基体部11は、表面11a及び裏面11bを有する成形体である。ここで、基体部11は表面11a及び裏面11bを有する形状であればよく、特に限定されないが、例えば一部または全体に板状部を有するものであること、特には平板状部を有するものであることが好ましい。板状部は表面11a及び裏面11bを有しており、複数層の層状部12を形成する場所として適しているからである。なお、板状部は必ずしも平坦でなくてもよく、例えば湾曲していたり段差を有していたりしてもよい。板状部の厚さは任意であって特に限定されないが、例えば0.1mm厚以上、さらには0.5mm厚以上、特には1.0mm厚以上に設定される。また、基体部11の大きさは任意であって、収容すべき配線基板4の大きさに応じて決定される。
基体部11を形成する材料としては、特に限定されるわけではなく、例えば合成樹脂、木、紙、セラミック、金属などから広く選択することができるが、車両搭載用のPCUハウジング1の一部として使用される点を鑑みると、軽量で絶縁性がある等の性質があることから、とりわけ合成樹脂が好適である。また、成形体である基体部11を得るための成形方法としては、従来公知の各種の手法を採用することができる。具体的にいうと、例えば、プレス成形や射出成形などのように金型を用いる手法ばかりでなく、金型を用いない手法(切削加工や3Dプリンティングなど)を採用することも許容される。ここで、好適な基体部11としては熱可塑性樹脂製の射出成形体を挙げることができる。熱可塑性樹脂製の射出成形体は、成形性、コスト性、軽量性、加工性、絶縁性等に優れているからである。なお、熱可塑性樹脂の具体例としては、例えば、PPS樹脂、PBT樹脂、PA樹脂、PP樹脂、PPE樹脂、ABS樹脂などがあるが、これらの中でもPPS樹脂を選択することが好適である。PPS樹脂は汎用品であり、比較的安価だからである。これに加え、PPS樹脂は、アルミニウムをはじめ多くの金属材料との相性がよいことから、層状部12の密着性を向上させることができるからである。ここで、PPS樹脂のマトリクス中に無機繊維を含む材料からなる射出成形体を基体部11として選択することが好適であり、これにより形状安定性や層状部12の密着性の高い電磁波遮蔽カバー3が得やすくなる。
電磁波遮蔽カバー3を構成する層状部12は、基体部11の面方向(即ち表面11aや裏面11b)に沿って複数層形成されている。層状部12の層数は2層に限定されるわけではなく、3層あるいは4層等であってもよい。これら複数層の層状部12は、前記面方向と直交する積層方向に互いに離間して配置されている。複数層の層状部12が積層方向に互いに離間しておらず、密接して配置されている場合には、実質的に単層とみなされる状態となる。よって、ある程度厚く形成しないと、所望とする電磁シールド効果を得ることができなくなる。
複数層の層状部12のうちの少なくとも1層は、基体部11の表層(即ち表面11aまたは裏面11bの上)に形成されていることがよく、特には表面11a及び裏面11bの上に形成されていることが望ましい。この場合、複数層の層状部12間に基体部11が介在された状態となることから、基体部11の厚さ分に相当する距離を隔てて複数層の層状部12を配置することができる。また、このような配置態様の場合、複数層の層状部12を比較的容易に形成することができる。なお、複数層の層状部12は、基体部11の表面11a及び裏面11bを完全に覆うように形成されていてもよいほか、特定部分のみを覆うように形成されていてもよい。さらに、複数層の層状部12は、基体部11の側面、言い換えると表面11a及び裏面11b間に位置してそれらと直交する面を覆っていてもよく、覆っていなくてもよい。勿論、複数層の層状部12のうちの少なくとも1層は、基体部11の内層に形成されていてもよく、全ての層が内層に形成されていてもよい。ここで、隣接する複数層の層状部12どうしは、基体部11の一部または全部を隔てた状態で離間配置されているばかりでなく、空隙を隔てて離間配置されていてもよい。別の言い方をすると、層状部12は、支持体である基体部11に対して必ずしも直接的に面接触して支持されていなくてもよく、例えば基体部11とは別の支持体を介して点接触などにより支持されていてもよい。
複数層の層状部12は、基体部11を形成する材料とは導電率が異なる材料からなり、具体的には基体部11を形成する材料よりも導電率が高い材料からなることが好ましい。このような材料でないと、好適な電界シールド効果を付与することが困難になるからである。また、複数層の層状部12は、基体部11を形成する材料よりも透磁率が高い材料からなることが好ましい。このような材料でないと、好適な磁界シールド効果を付与することが困難になるからである。
例えば、基体部11が合成樹脂材料で形成されている場合、複数層の層状部12として、金属層、カーボン層、セラミック層などが選択可能であり、とりわけ金属層を選択することが好適である。一般的に金属材料のなかには、合成樹脂材料よりも導電率及び透磁率が高い材料が少なからず存在するため、材料選択の自由度が大きいからである。このような金属層の具体例としては、例えば、金、銀、銅、白金、鉄、アルミニウム、チタン、ニッケル、コバルト、クロム、すず、鉛等からなる金属層や、これら金属を成分として含む合金層(例えばステンレス合金層、はんだ合金層など)を挙げることができる。これらのなかでも、とりわけアルミニウム層が好適である。アルミニウムは廉価な金属材料であるためコスト低減に寄与するとともに、比較的軽量であるため全体の軽量化にも寄与するからである。
複数層の層状部12は、各層で同種の金属材料を用いて形成されていてもよいが、各層で異種の金属材料を用いて形成されていてもよい。前者の具体例としては、例えば、表面11a側にアルミニウム層、裏面11b側にアルミニウム層を形成した態様や、表面11a側に銅層、裏面11b側に銅層を形成した態様や、表面11a側にステンレス合金層、裏面11b側にステンレス合金層を形成した態様、などを挙げることができる。後者の具体例としては、例えば、表面11a側にアルミニウム層、裏面11b側に銅層を形成した態様や、表面11a側にアルミニウム層、裏面11b側にステンレス合金層を形成した態様や、表面11a側に銅層、裏面11b側にステンレス合金層を形成した態様、などを挙げることができる。
アルミニウムに代表される金属層は、例えば、基体部11の表面11aや裏面11bに対して、従来公知の成膜方法、具体的にはめっきや化学蒸着(CVD)、あるいはスパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティングなどの物理蒸着(PVD)のような種々の手法により形成可能であり、これらの手法によれば薄くて均一な層を比較的容易に形成することができるからである。そのほか、ロールコート法、スプレーコート法、カーテンコート法により金属を含む液状材料を塗布する方法、当該液状材料を印刷する方法、接着剤等を用いて金属箔を貼着する方法などを採用することも可能である。上記の金属層は、先に挙げた手法のうちスパッタリング等のような物理的成膜方法により形成されることが好ましい。スパッタリング法等により形成された金属薄膜(スパッタリング層)は、薄くても基体部11に対する密着性に優れたものとなるからである。また、スパッタリング層は表面が平滑であることに加え、バリが出ないので異物混入のおそれがないというメリットもあるからである。
複数層の層状部12としての金属層(例えばアルミニウム層)の厚さは限定されず任意であるが、基体部11を合成樹脂材料からなるものとした場合、通常は基体部11よりも薄く形成される。基体部11よりも金属層のほうが厚い場合には、合成樹脂材料に対する金属材料の使用比率が高くなる結果、電磁波遮蔽カバー3の低コスト化、軽量化が達成されにくくなるからである。また、電磁波遮蔽カバー3全体に所望とする物理的強度が付与されにくくなるからである。
金属層(例えばアルミニウム層)の厚さは、例えば各層ごとに1.0μm以下であることがよく、さらには0.2μm以下であることがよく、特には0.1μm以上0.15μm以下であることがよい。その理由は、基体部の表面又は裏面に金属層の合計厚さと同じ厚さの単層を形成した場合に比べて高い電磁シールド効果を付与されるにもかかわらず、金属層自体は極めて薄くて済むので、効果的に低コスト化、軽量化を図ることができるからである。ここで、各層ごとの厚さが1.0μm超であると、効果的に低コスト化、軽量化を図ることが難しくなるおそれがある。逆に、各層ごとの厚さが0.1μm未満であると、所望とする電磁シールド効果を付与することが困難になったり、他の部材が接触した場合に層状部12が剥がれて基体部11が露出しやすくなったりするおそれがある。なお、複数層の層状部12としての金属層(例えばアルミニウム層)の厚さは、各層で等しくてもよいが、異なっていてもよく、厚さが等しい層と異なる層とが混在していてもよい。
複数層の層状部12をアルミニウム層とした場合、PPS樹脂製の射出成形体からなる基体部11と組み合わせて電磁波遮蔽カバー3を構成することが好ましい。上述したように、PPS樹脂はアルミニウムとの相性がよいことから、基体部11に対する層状部12の密着性を向上させることができるからである。
なお、複数層の層状部12の厚さは面方向に沿ってどこも同じであってもよいほか、面方向に異なる場所によって異なっていてもよい。また、複数層の層状部12の厚さは、各層で同じであってもよいが、異なっていてもよい。
ここで、複数層の層状部12の合計厚さをTとした場合において、本実施形態の電磁波遮蔽カバー3を試料とし、これを所定の評価治具を用いて電界シールド性能を測定したと仮定する。同様に、層状部12が単層かつ厚さがTであることを除き共通の構造を有する試料を、当該評価治具を用いて同じ方法にて電界シールド性能を測定したと仮定する。このとき、複数層の層状部12を有する前者(本実施形態)の試料のほうが、単層の層状部12を有する後者の試料に比べて、電界シールド性能が高くなっている。
電界用評価治具を用いて電磁波シールド材の評価を行うKEC法(関西電子工業振興センターの方法)により、上記の比較を行った場合、具体的には次のことが言える。即ち、本実施形態のものについて上記KEC法にて測定した300KHz〜1GHzにおける電界シールド性能は、層状部12が単層かつ厚さがTであることを除き共通の構造を有する試料を同じ方法にて測定した300KHz〜1GHzにおける電界シールド性能に比較して高くなっている。この場合、上記KEC法にて測定した300KHz〜1GHzにおける電界シールド性能は、電界用評価治具に試料を配置しないブランクのときの電界シールド性能の50dB以上であることが好ましく、60dB以上であることがより好ましく、70dB以上であることが特に好ましい。この程度の差異が設けられていれば、上記周波数範囲において、所望とする十分な電界シールド性能を備えた電磁波遮蔽カバー3であると言うことができる。
磁界用評価治具を用いて電磁波シールド材の評価を行うKEC法(関西電子工業振興センターの方法)により、上記の比較を行った場合、具体的には次のことが言える。即ち、本実施形態のものについて上記KEC法にて測定した300KHz〜1GHzにおける磁界シールド性能は、層状部12が単層かつ厚さがTであることを除き共通の構造を有する試料を同じ方法にて測定した300KHz〜1GHzにおける磁界シールド性能に比較して高くなっている。この場合、上記KEC法にて測定した300KHz〜1GHzにおける磁界シールド性能は、磁界用評価治具に試料を配置しないブランクのときの磁界シールド性能の20dB以上であることが好ましく、30dB以上であることがより好ましく、40dB以上であることが特に好ましい。この程度の差異が設けられていれば、上記周波数範囲において、所望とする十分な磁界シールド性能を備えた電磁波遮蔽カバー3であると言うことができる。
電磁波シールド材の電磁波透過減衰量の評価を行う同軸管法により、上記の比較を行った場合、具体的には次のことが言える。即ち、本実施形態のものについて上記同軸管法にて測定した1GHz〜6GHzにおけるシールド性能(電磁波透過減衰量)は、層状部12が単層かつ厚さがTであることを除き共通の構造を有する試料を同じ方法にて測定した1GHz〜6GHzにおけるシールド性能に比較して高くなっている。この場合、上記同軸管法にて測定した1GHz〜6GHzにおけるシールド性能(電磁波透過減衰量)は、評価治具に試料を配置しないブランクのときの電界シールド性能の50dB以上であることが好ましく、60dB以上であることがより好ましく、70dB以上であることが特に好ましい。この程度の差異が設けられていれば、上記周波数範囲において、所望とする十分な電磁シールド性能を備えた電磁波遮蔽カバー3であると言うことができる。
以下、本実施形態をより具体化した実施例を紹介するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
[実施例1]層状部12に同種金属(アルミニウム)を用いた場合の比較試験1
実施例1では、KEC法により電界シールド性能の比較試験を行うために、以下に示すいくつかのテストピースを作製した。ここでは、市販のPPS樹脂からなる板材(150mm角、厚さ3.0mm)を基体部11として用いた。そして、基体部11の片面または両面の全体を覆うように、層状部12としてのアルミニウム層をスパッタリングにより形成した。
図3のグラフにおいて「AL_0.1μm_片面」とあるのは、基体部11の片面に0.1μmのアルミニウム層(即ち単層の層状部12)が形成されたもののことを意味している。
「AL_0.1μm_両面」とあるのは、PPS樹脂からなる基体部11の両面に0.1μmのアルミニウム層(即ち2層の層状部12)が形成されたもののことを意味している。
「AL_0.2μm_片面」とあるのは、PPS樹脂からなる基体部11の片面に0.2μmのアルミニウム層(即ち単層の層状部12)が形成されたもののことを意味している。
「AL_0.2μm_両面」とあるのは、PPS樹脂からなる基体部11の両面に0.2μmのアルミニウム層(即ち2層の層状部12)が形成されたもののことを意味している。
「AL_0.5μm_片面」とあるのは、PPS樹脂からなる基体部11の片面に0.5μmのアルミニウム層(即ち単層の層状部12)が形成されたもののことを意味している。
「AL_0.5μm_両面」とあるのは、PPS樹脂からなる基体部11の両面に0.5μmのアルミニウム層(即ち2層の層状部12)が形成されたもののことを意味している。
「AL_1.0μm_片面」とあるのは、PPS樹脂からなる基体部11の片面に1.0μmのアルミニウム層(即ち単層の層状部12)が形成されたもののことを意味している。
「AL_1.0μm_両面」とあるのは、PPS樹脂からなる基体部11の両面に1.0μmのアルミニウム層(即ち2層の層状部12)が形成されたもののことを意味している。
また、「PPS」とあるのは、PPS樹脂からなる基体部11のどちらの面にもアルミニウム層が形成されていないもののことを意味している。
「ADC12」とあるのは、PPS樹脂の代わりにアルミダイキャスト製の板材を基体部11として用いたものであって、アルミニウム層が形成されていないものであること意味している。
「ブランク」とあるのは、評価治具に何も配置しないで測定を行ったことを意味している。
図3のグラフにおいて横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸は電界用評価治具を用いたKEC法にて測定された電界シールド性能(dB)を示している。200kHzから1GHzまでの範囲において100kHzごとに電界シールド性能(dB)の値を測定し、その測定値をグラフ上にプロットして、各点を線分で結んだ結果を示す。
図3に示されるように、アルミニウム層が形成されていない「PPS」は「ブランク」と測定値がほぼ同じであり、それゆえ、PPS樹脂からなる基体部11だけでは電界シールド性能が発揮されないことがわかった。
例えば「AL_0.1μm_両面」については、2層の層状部12の合計厚さがT(即ち0.1μm+0.1μm=0.2μm)の試料であると把握することができる。一方、「AL_0.2μm_片面」については、層状部12が単層かつ厚さがT(即ち0.2μm)であることを除き共通の構造を有する試料であると把握することができる。そして、これらについてKEC法にて測定した300KHz〜1GHzにおける電界シールド性能の測定値を比較したところ、グラフ中「AL_0.1μm_両面」を示す線分のほうが「AL_0.2μm_片面」を示す線分よりも全体的に下方に位置していた。ゆえに「AL_0.1μm_両面」の試料のほうが「AL_0.2μm_片面」の試料よりも全体的に好結果となることがわかった。ちなみに、「AL_0.1μm_両面」の試料の電界シールド性能は「ブランク」のときより50dB〜60dB程度よくなっており、上記周波数範囲において、所望とする十分な電界シールド性能を備えていると言い得るものであった。
また、「AL_0.5μm_両面」の試料と「AL_1.0μm_片面」の試料とで300KHz〜1GHzにおける電界シールド性能の測定値を比較したところ、上記と同様の結果、つまり「AL_0.5μm_両面」の試料のほうが「AL_1.0μm_片面」の試料よりも全体的に好結果となることがわかった。ちなみに、「AL_0.5μm_両面」の試料の電界シールド性能は「ブランク」のときより50dB〜70dB程度よくなっており、上記周波数範囲において、所望とする十分な電界シールド性能を備えていると言い得るものであった。
また、「AL_1.0μm_両面」の試料の300KHz〜1GHzにおける電界シールド性能の測定値に至っては、「AL_0.5μm_両面」の測定値よりもさらによい結果が得られた。具体的には、前記測定値が「ブランク」のときより80dB〜90dB程度よくなっており、「ADC12」に匹敵する極めて低い値となっていたため、好結果が得られることがわかった。
[実施例2]層状部12に同種金属(アルミニウム)を用いた場合の比較試験2
実施例2では、実施例1と同じテストピースを用いて、KEC法により磁界シールド性能の比較試験を行った。図4のグラフにおいて横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸は磁界用評価治具を用いたKEC法にて測定された磁界シールド性能(dB)を示している。200kHzから1GHzまでの範囲において100kHzごとに磁界シールド性能(dB)の値を測定し、その測定値をグラフ上にプロットして、各点を線分で結んだ結果を示す。
図4に示されるように、アルミニウム層が形成されていない「PPS」は「ブランク」と測定値がほぼ同じであり、それゆえ、PPS樹脂からなる基体部11だけでは磁界シールド性能が発揮されないことがわかった。
「AL_0.1μm_両面」の試料と「AL_0.2μm_片面」の試料とについてKEC法にて測定した300KHz〜1GHzにおける磁界シールド性能の測定値を比較したところ、グラフ中「AL_0.1μm_両面」を示す線分のほうが「AL_0.2μm_片面」を示す線分よりも全体的に下方に位置していた。ゆえに「AL_0.1μm_両面」の試料のほうが「AL_0.2μm_片面」の試料よりも全体的に好結果となることがわかった。ちなみに、「AL_0.1μm_両面」の試料の磁界シールド性能は「ブランク」のときより30dB〜50dB程度よくなっており、上記周波数範囲において、所望とする十分な磁界シールド性能を備えていると言い得るものであった。
また、「AL_0.5μm_両面」の試料と「AL_1.0μm_片面」の試料とで300KHz〜1GHzにおける磁界シールド性能の測定値を比較したところ、上記と同様の結果、つまり「AL_0.5μm_両面」の試料のほうが「AL_1.0μm_片面」の試料よりも全体的に好結果となることがわかった。ちなみに、「AL_0.5μm_両面」の試料の磁界シールド性能は「ブランク」のときより60dB〜80dB程度よくなっており、上記周波数範囲において、所望とする十分な磁界シールド性能を備えていると言い得るものであった。ちなみに、「AL_0.5μm_両面」の試料の測定値は、「ADC12」に匹敵する極めて低い値となっていた。同様に、「AL_1.0μm_両面」の試料についても同様に、「ADC12」に匹敵する好結果が得られることがわかった。
[実施例3]層状部12に同種金属(アルミニウム)を用いた場合の比較試験3
実施例3では、実施例1と同じ樹脂からなるテストピース(30mm角、厚さ1.0mm)を用いて、同軸管法により電磁シールド性能の比較試験を行った。図5のグラフにおいて横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸は専用評価治具を用いた同軸管法にて測定された電磁シールド性能(dB)を示している。1GHzから6GHzまでの範囲において0.5GkHzごとに電磁シールド性能(dB)の値を測定し、その測定値をグラフ上にプロットして、各点を線分で結んだ結果を示す。
図5に示されるように、アルミニウム層が形成されていない「PPS」は「ブランク」と測定値がほぼ同じであり、それゆえ、PPS樹脂からなる基体部11だけでは電磁シールド性能が発揮されないことがわかった。
「AL_0.1μm_両面」の試料と「AL_0.2μm_片面」の試料とについて同軸管法にて測定した1GHz〜6GHzにおける電磁シールド性能の測定値を比較したところ、グラフ中「AL_0.1μm_両面」を示す線分のほうが「AL_0.2μm_片面」を示す線分よりも全体的に下方に位置していた。ゆえに「AL_0.1μm_両面」の試料のほうが「AL_0.2μm_片面」の試料よりも全体的に好結果となることがわかった。ちなみに、「AL_0.1μm_両面」の試料の電磁シールド性能は「ブランク」のときより70dB〜80dB程度よくなっており、上記周波数範囲において、所望とする十分な電磁シールド性能を備えていると言い得るものであった。
また、「AL_0.5μm_両面」の試料と「AL_1.0μm_片面」の試料とで1GHz〜6GHzにおける電磁シールド性能の測定値を比較したところ、上記と同様の結果、つまり「AL_0.5μm_両面」の試料のほうが「AL_1.0μm_片面」の試料よりも全体的に好結果となることがわかった。ちなみに、「AL_0.5μm_両面」の試料の電磁シールド性能は「ブランク」のときより90dB〜110dB程度よくなっており、上記周波数範囲において、所望とする十分な電磁シールド性能を備えていると言い得るものであった。ちなみに、「AL_0.5μm_両面」の試料の測定値は、「ADC12」に匹敵する極めて低い値となっていた。同様に、「AL_1.0μm_両面」の試料についても同様に、「ADC12」に匹敵する好結果が得られることがわかった。
[実施例4]層状部12に同種金属(ステンレス合金)を用いた場合の比較試験4
試験例4では、層状部12としてアルミニウム層の代わりにステンレス合金層(SUS310)を形成したこと以外については、基本的に上記の実施例1に準拠して比較を行った。
図6のグラフにおいて「SUS310_0.1μm_片面」とあるのは、基体部11の片面に0.1μmのステンレス合金層(即ち単層の層状部12)が形成されたもののことを意味している。
「SUS310_0.1μm_両面」とあるのは、PPS樹脂からなる基体部11の両面に0.1μmのステンレス合金層(即ち2層の層状部12)が形成されたもののことを意味している。
「SUS310_0.2μm_片面」とあるのは、PPS樹脂からなる基体部11の片面に0.2μmのステンレス合金層(即ち単層の層状部12)が形成されたもののことを意味している。
「SUS310_0.2μm_両面」とあるのは、PPS樹脂からなる基体部11の両面に0.2μmのステンレス合金層(即ち2層の層状部12)が形成されたもののことを意味している。
「SUS310_0.5μm_片面」とあるのは、PPS樹脂からなる基体部11の片面に0.5μmのステンレス合金層(即ち単層の層状部12)が形成されたもののことを意味している。
「SUS310_0.5μm_両面」とあるのは、PPS樹脂からなる基体部11の両面に0.5μmのステンレス合金層(即ち2層の層状部12)が形成されたもののことを意味している。
「SUS310_1.0μm_片面」とあるのは、PPS樹脂からなる基体部11の片面に1.0μmのステンレス合金層(即ち単層の層状部12)が形成されたもののことを意味している。
「SUS310_1.0μm_両面」とあるのは、PPS樹脂からなる基体部11の両面に1.0μmのステンレス合金層(即ち2層の層状部12)が形成されたもののことを意味している。
また、「PPS」とあるのは、PPS樹脂からなる基体部11のどちらの面にもステンレス合金層が形成されていないもののことを意味している。
「ADC12」とあるのは、PPS樹脂の代わりにアルミダイキャスト製の板材を基体部11として用いたものであって、ステンレス合金層が形成されていないものであること意味している。
「ブランク」とあるのは、評価治具に何も配置しないで測定を行ったことを意味している。
図6のグラフにおいて横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸は電界用評価治具を用いたKEC法にて測定された電界シールド性能(dB)を示している。200kHzから1GHzまでの範囲において100kHzごとに電界シールド性能(dB)の値を測定し、その測定値をグラフ上にプロットして、各点を線分で結んだ結果を示す。
図6に示されるように、ステンレス合金層が形成されていない「PPS」は「ブランク」と測定値がほぼ同じであり、それゆえ、PPS樹脂からなる基体部11だけでは電界シールド性能が発揮されないことがわかった。
例えば「SUS310_0.1μm_両面」については、2層の層状部12の合計厚さがT(即ち0.1μm+0.1μm=0.2μm)の試料であると把握することができる。一方、「SUS310_0.2μm_片面」については、層状部12が単層かつ厚さがT(即ち0.2μm)であることを除き共通の構造を有する試料であると把握することができる。そして、これらについてKEC法にて測定した300KHz〜1GHzにおける電界シールド性能の測定値を比較したところ、グラフ中「SUS310_0.1μm_両面」を示す線分のほうが「SUS310_0.2μm_片面」を示す線分よりも若干下方に位置していた。ゆえに「SUS310_0.1μm_両面」の試料のほうが「SUS310_0.2μm_片面」の試料よりも全体的に好結果となることがわかった。ちなみに、「SUS310_0.1μm_両面」の試料の電界シールド性能は「ブランク」のときより20dB〜40dB程度よくなっていた。
また、「SUS310_0.5μm_両面」の試料と「SUS310_1.0μm_片面」の試料とで300KHz〜1GHzにおける電界シールド性能の測定値を比較したところ、上記と同様の結果、つまり「AL_0.5μm_両面」の試料のほうが「SUS310_1.0μm_片面」の試料よりも全体的に好結果となることがわかった。ちなみに、「SUS310_0.5μm_両面」の試料の電界シールド性能は「ブランク」のときより40dB〜50dB程度よくなっており、上記周波数範囲において、所望とする十分な電界シールド性能を備えていると言い得るものであった。
また、「SUS310_1.0μm_両面」の試料の300KHz〜1GHzにおける電界シールド性能の測定値に至っては、「SUS310_0.5μm_両面」の測定値よりもさらによい結果が得られた。具体的には、前記測定値が「ブランク」のときより50dB〜80dB程度よくなっており、上記周波数範囲において、所望とする十分な電界シールド性能を備えていると言い得るものであった。
[実施例5]層状部12に同種金属(ステンレス合金)を用いた場合の比較試験5
実施例5では、実施例4と同じテストピースを用いて、KEC法により磁界シールド性能の比較試験を行った。図7のグラフにおいて横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸は磁界用評価治具を用いたKEC法にて測定された磁界シールド性能(dB)を示している。200kHzから1GHzまでの範囲において100kHzごとに磁界シールド性能(dB)の値を測定し、その測定値をグラフ上にプロットして、各点を線分で結んだ結果を示す。
図7に示されるように、ステンレス合金層が形成されていない「PPS」は「ブランク」と測定値がほぼ同じであり、それゆえ、PPS樹脂からなる基体部11だけでは磁界シールド性能が発揮されないことがわかった。
「SUS310_0.5μm_両面」の試料と「SUS310_1.0μm_片面」の試料とについてKEC法にて測定した300KHz〜1GHzにおける磁界シールド性能の測定値を比較したところ、グラフ中「SUS310_0.5μm_両面」を示す線分のほうが「SUS310_1.0μm_片面」を示す線分よりも全体的に下方に位置していた。ゆえに「SUS310_0.5μm_両面」の試料のほうが「SUS310_1.0μm_片面」の試料よりも全体的に好結果となることがわかった。ちなみに、「SUS310_0.5μm_両面」の試料の磁界シールド性能は「ブランク」のときより20dB〜40dB程度よくなっており、上記周波数範囲において、所望とする十分な磁界シールド性能を備えていると言い得るものであった。ただし、「SUS310_0.1μm_両面」の試料と「SUS310_0.2μm_片面」の試料とを比較した場合においては、上記のような関係性は見られなかった。ゆえに、層状部12としてステンレス合金層を選択した場合には、所望とする磁界シールド性能を得るために、少なくともステンレス合金層各層の厚さを若干厚め(例えば0.5μm以上)に設定する必要があるものと考えられた。
[実施例6]層状部12に同種金属(ステンレス合金)を用いた場合の比較試験6
実施例6では、実施例4と同じ樹脂からなるテストピース(30mm角、厚さ1.0mm)を用いて、同軸管法により電磁シールド性能の比較試験を行った。図8のグラフにおいて横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸は専用評価治具を用いた同軸管法にて測定された電磁シールド性能(dB)を示している。1GHzから6GHzまでの範囲において0.5GkHzごとにシールド性能(dB)の値を測定し、その測定値をグラフ上にプロットして、各点を線分で結んだ結果を示す。
図8に示されるように、ステンレス合金が形成されていない「PPS」は「ブランク」と測定値がほぼ同じであり、それゆえ、PPS樹脂からなる基体部11だけでは電磁シールド性能が発揮されないことがわかった。
「SUS310_0.1μm_両面」の試料と「SUS310_0.2μm_片面」の試料とについて同軸管法にて測定した1GHz〜6GHzにおける電磁シールド性能の測定値を比較したところ、グラフ中「SUS310_0.1μm_両面」を示す線分のほうが「SUS310_0.2μm_片面」を示す線分よりも全体的に下方に位置していた。ゆえに「SUS310_0.1μm_両面」の試料のほうが「SUS310_0.2μm_片面」の試料よりも全体的に好結果となることがわかった。ちなみに、「SUS310_0.1μm_両面」の試料の電磁シールド性能は「ブランク」のときより40dB〜50dB程度よくなっており、上記周波数範囲において、所望とする十分な電磁シールド性能を備えていると言い得るものであった。
また、「SUS310_0.5μm_両面」の試料と「SUS310_1.0μm_片面」の試料とで1GHz〜6GHzにおける電磁シールド性能の測定値を比較したところ、上記と同様の結果、つまり「SUS310_0.5μm_両面」の試料のほうが「SUS310_1.0μm_片面」の試料よりも全体的に好結果となることがわかった。ちなみに、「SUS310_0.5μm_両面」の試料の電磁シールド性能は「ブランク」のときより50dB〜80dB程度よくなっており、上記周波数範囲において、所望とする十分な電磁シールド性能を備えていると言い得るものであった。「SUS310_1.0μm_両面」の試料については、さらに好ましい結果が得られることがわかった。
[実施例7]層状部12に異種金属を用いた場合の比較試験1
実施例7では、KEC法により電界シールド性能の比較試験を行うために、以下に示すいくつかのテストピースを作製した。ここでは、市販のPPS樹脂からなる板材(150mm角、厚さ3.0mm)を基体部11として用いた。そして、基体部11の片面または両面の全体を覆うように、層状部12としてステンレス合金層と銅層とをそれぞれスパッタリングにより形成した。
図9のグラフにおいて「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_階層」とあるのは、基体部11の一方側の面に0.5μmのステンレス合金層が形成され、かつ他方側の面に0.5μmの銅層が形成されたもののことを意味している。これについては、異種金属からなる2層の層状部12を有するものの、2層の層状部12の間に基体部11が介在されており、両者は離間して配置されている。
「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_積層」とあるのは、基体部11の一方側の面に0.5μmのステンレス合金層が形成され、かつ同じ側の面にて0.5μmの銅層が積層された状態で形成されたもののことを意味している。これについては、2層の層状部12の間に基体部11が介在されておらず、両者は接して配置されている。従って、単層の層状部12とみなすことができる状態となっている。
また、「PPS」とあるのは、PPS樹脂からなる基体部11のどちらの面にも、ステンレス合金層や銅層が形成されていないもののことを意味している。
「ADC12」とあるのは、PPS樹脂の代わりにアルミダイキャスト製の板材を基体部11として用いたものであって、ステンレス合金層や銅層が形成されていないものであること意味している。
「ブランク」とあるのは、評価治具に何も配置しないで測定を行ったことを意味している。
図9のグラフにおいて横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸は電界用評価治具を用いたKEC法にて測定された電界シールド性能(dB)を示している。200kHzから1GHzまでの範囲において100kHzごとに電界シールド性能(dB)の値を測定し、その測定値をグラフ上にプロットして、各点を線分で結んだ結果を示す。
ここで、「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_階層」については、2層の層状部12の合計厚さがT(即ち0.5μm+0.5μm=1.0μm)の試料であると把握することができる。一方、「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_積層」との試料については、ステンレス合金層と銅層とが接して配置されていることから、単層かつ厚さT(即ち1.0μm)であることを除き共通の構造を有する試料とみなすことができる。そして、これらについてKEC法にて測定した300KHz〜1GHzにおける電界シールド性能の測定値を比較したところ、グラフ中「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_階層」を示す線分のほうが「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_積層」を示す線分よりも下方に位置していた。ゆえに「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_階層」の試料のほうが「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_積層」の試料よりも全体的に好結果となることがわかった。ちなみに、「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_階層」の試料の電界シールド性能は「ブランク」のときより70dB〜80dB程度よくなっており、「ADC12」の電界シールド性能には及ばないもののそれに準ずる優れたものとなっていた。
[実施例8]層状部12に異種金属を用いた場合の比較試験2
実施例8では、実施例7と同じテストピースを用いて、KEC法により磁界シールド性能の比較試験を行った。図10のグラフにおいて横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸は磁界用評価治具を用いたKEC法にて測定された磁界シールド性能(dB)を示している。200kHzから1GHzまでの範囲において100kHzごとに磁界シールド性能(dB)の値を測定し、その測定値をグラフ上にプロットして、各点を線分で結んだ結果を示す。
「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_階層」の試料と「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_積層」の試料とについて、KEC法にて測定した300KHz〜1GHzにおける磁界シールド性能の測定値を比較したところ、グラフ中「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_階層」を示す線分のほうが「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_積層」を示す線分よりも下方に位置していた。ゆえに「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_階層」の試料のほうが「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_積層」の試料よりも全体的に好結果となることがわかった。ちなみに、「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_階層」の試料の磁界シールド性能は「ブランク」のときより50dB〜60dB程度よくなっており、「ADC12」の磁界シールド性能には及ばないもののそれに準ずる優れたものとなっていた。
[実施例9]層状部12に異種金属を用いた場合の比較試験3
実施例9では、実施例7と同じ樹脂からなるテストピース(30mm角、厚さ1.0mm)を用いて、同軸管法により電磁シールド性能の比較試験を行った。図11のグラフにおいて横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸は専用評価治具を用いた同軸管法にて測定された電磁シールド性能(dB)を示している。1GHzから6GHzまでの範囲において0.5GkHzごとに電磁シールド性能(dB)の値を測定し、その測定値をグラフ上にプロットして、各点を線分で結んだ結果を示す。
「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_階層」の試料と「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_積層」の試料とについて、同軸管法にて測定した1GHz〜6GHzにおける電磁シールド性能の測定値を比較したところ、グラフ中「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_階層」を示す線分のほうが「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_積層」を示す線分よりも下方に位置していた。ゆえに「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_階層」の試料のほうが「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_積層」の試料よりも全体的に好結果となることがわかった。ちなみに、「SUS_0.5μ_Cu_0.5μ_階層」の試料の電磁シールド性能は「ブランク」のときより90dB〜110dB程度よくなっており、「ADC12」の電磁シールド性能に匹敵する優れたものとなっていた。
[結論]
従って、本実施の形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の電磁波遮蔽カバー3は、基体部11と複数層の層状部12とを備えるとともに、複数層の層状部12が積層方向に互いに離間して配置されていることを特徴とする。そして、このような配置によると、層状部12が単層の場合よりも高いシールド性能(面方向に対するシールド性能)を付与することができ、電磁波を効果的に遮蔽することができる。よって、層状部12の厚さを抑えつつ、所望とする電磁シールド性能を付与することが可能となる。
(2)本実施形態では、複数層の層状部12の合計厚さをTとした場合において、評価治具を用いて測定したシールド性能が、層状部12が単層かつ厚さがTであることを除き共通の構造を有する試料を同じ方法にて測定したシールド性能に比較して高くなっている。このため、層状部が単層の場合よりもシールド性能が高いにもかかわらず、複数層の層状部の合計厚さを少なくすることができ、ひいては低コスト化、軽量化を図ることができる。
(3)本実施形態では、複数層の層状部12が基体部11の表面11a及び裏面11bを覆うことにより、電磁波の方向によらず良好なシールド性能を得ることができる。また、複数層の層状部12が形成される場所が基体部11の内層ではなく表層であるため、層状部12を比較的容易に形成することができ、両者の離間距離も確保しやすくなる。
(4)本実施形態では、基体部11が熱可塑性樹脂製の射出成形体であることから、成形性、コスト性、軽量性、加工性、絶縁性等に優れた基体部11とすることができ、様々な用途に適用可能な電磁波遮蔽カバー3とすることができる。
(6)本実施形態では、複数層の層状部12がスパッタリング層であることを特徴とする。スパッタリング層は表面が平滑であることに加え、層状部12の密着性を確保しやすいというメリットがある。また、バリが出ないので異物混入のおそれもない。それゆえ、薄くしたときでも高いシールド性能を付与することができる。
(7)本実施形態では、基体部11がPPS樹脂製の射出成形体であり、複数層の層状部12がアルミニウムで形成されている。アルミニウムは比較的安価な金属であるためコスト低減に寄与するとともに、比較的軽量であるため全体の軽量化にも寄与する。また、PPS樹脂は汎用品で比較的安価であることに加え、アルミニウムをはじめ多くの金属材料との相性もよく、層状部12の密着性を向上させることができる。特に本実施形態では、複数層の層状部12であるアルミニウム層を厚さ0.2μm以下にすることができる。この場合、極めて薄い層状部となるので、効果的に低コスト化、軽量化を図ることができる。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した各実施の形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項1乃至8のいずれか1項において、複数層の前記層状部は、前記基体部よりも薄いこと。
(2)請求項1乃至8のいずれか1項において、前記基体部は絶縁体であること。
(3)請求項1乃至8のいずれか1項において、前記基体部は、無機繊維を含むPPS樹脂により形成されていること。
(4)請求項1乃至8のいずれか1項において、複数層の前記層状部は、各層の厚さが等しいこと。
(5)請求項1乃至8のいずれか1項において、複数層の前記層状部は、各層の厚さが異なること。
(6)請求項1乃至8のいずれか1項において、複数層の前記層状部は、同種の金属材料からなること。
(7)請求項1乃至8のいずれか1項において、複数層の前記層状部は、異種の金属材料からなること。
(8)請求項1乃至8のいずれか1項において、前記電磁波遮蔽体は、1GHz以上の電磁波に晒されるものであること。
(9)請求項1乃至8のいずれか1項において、前記複数層の層状部は、前記基体部を形成する材料よりも導電率が高い材料からなること。
(10)請求項1乃至8のいずれか1項において、前記複数層の層状部は、前記基体部を形成する材料よりも透磁率が高い材料からなること。
(11)請求項1乃至8のいずれか1項において、複数層の前記層状部の合計厚さをTとした場合において、電界用評価治具を用いて電磁波シールド材の評価を行うKEC法にて測定した300KHz〜1GHzにおける電界シールド性能が、前記層状部が単層かつ厚さがTであることを除き共通の構造を有する試料を同じ方法にて測定した300KHz〜1GHzにおける電界シールド性能に比較して高いこと。
(12)上記思想11において、前記電界用評価治具を用いて電磁波シールド材の評価を行うKEC法にて測定した300KHz〜1GHzにおける電界シールド性能が、前記電界用評価治具に試料を配置しないブランクのときの電界シールド性能の60dB以上であること。
(13)請求項1乃至8のいずれか1項において、複数層の前記層状部の合計厚さをTとした場合において、磁界用評価治具を用いて電磁波シールド材の評価を行うKEC法にて測定した300KHz〜1GHzにおける磁界シールド性能が、前記層状部が単層かつ厚さがTであることを除き共通の構造を有する試料を同じ方法にて測定した300KHz〜1GHzにおける磁界シールド性能に比較して高いこと。
(14)上記思想13において、前記磁界用評価治具を用いて電磁波シールド材の評価を行うKEC法にて測定した300KHz〜1GHzにおける磁界シールド性能が、前記磁界用評価治具に試料を配置しないブランクのときの磁界シールド性能の30dB以上であること。
(15)請求項1乃至8のいずれか1項において、複数層の前記層状部の合計厚さをTとした場合において、評価治具を用いて電磁波シールド材の電磁波透過減衰量の評価を行う同軸管法にて測定した1GHz〜6GHzにおけるシールド性能(電磁波透過減衰量)が、前記層状部が単層かつ厚さがTであることを除き共通の構造を有する試料を同じ方法にて測定した1GHz〜6GHzにおけるシールド性能に比較して高いこと。
(16)上記思想15において、評価治具を用いて電磁波シールド材の電磁波透過減衰量の評価を行う同軸管法にて測定した1GHz〜6GHzにおける電磁シールド性能(電磁波透過減衰量)が、前記評価治具に試料を配置しないブランクのときの電磁シールド性能の60dB以上であること。
1…車両搭載用の電子機器筐体
3…電磁波遮蔽体としての電磁波遮蔽カバー
11…基体部
11a…表面
11b…裏面
12…層状部
T…複数層の層状部の合計厚さ

Claims (8)

  1. 電磁波に曝露される電磁波遮蔽体であって、
    表面及び裏面を有する成形体である基体部と、
    前記基体部を形成する材料とは導電率が異なる材料からなり、前記基体部の面方向に沿って形成された複数層の層状部と
    を備えるとともに、
    複数層の前記層状部が、積層方向に互いに離間して配置されている
    ことを特徴とする電磁波遮蔽体。
  2. 複数層の前記層状部の合計厚さをTとした場合において、
    評価治具を用いて測定したシールド性能が、前記層状部が単層かつ厚さがTであることを除き共通の構造を有する試料を同じ方法にて測定したシールド性能に比較して高い
    ことを特徴とする請求項1に記載の電磁波遮蔽体。
  3. 複数層の前記層状部は、前記基体部の前記表面上及び裏面上にて前記表面及び前記裏面を覆うように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電磁波遮蔽体。
  4. 前記基体部は、熱可塑性樹脂製の射出成形体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電磁波遮蔽体。
  5. 前記基体部は、PPS樹脂製の射出成形体であり、複数層の前記層状部は、アルミニウムで形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電磁波遮蔽体。
  6. 複数層の前記層状部は、スパッタリング層であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電磁波遮蔽体。
  7. 複数層の前記層状部は、それぞれの厚さが1.0μm以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電磁波遮蔽体。
  8. 車両搭載用の電子機器筐体の一部をなすものであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電磁波遮蔽体。
JP2018069479A 2018-03-30 2018-03-30 電磁波遮蔽体 Active JP7162439B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018069479A JP7162439B2 (ja) 2018-03-30 2018-03-30 電磁波遮蔽体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018069479A JP7162439B2 (ja) 2018-03-30 2018-03-30 電磁波遮蔽体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019179887A true JP2019179887A (ja) 2019-10-17
JP7162439B2 JP7162439B2 (ja) 2022-10-28

Family

ID=68278961

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018069479A Active JP7162439B2 (ja) 2018-03-30 2018-03-30 電磁波遮蔽体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7162439B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022249619A1 (ja) * 2021-05-25 2022-12-01 Dic株式会社 電磁波シールド部材及びそれらの製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009212526A (ja) * 2009-05-08 2009-09-17 Nakatsuka Kogyo Kk 導電性フィルム
JP2012094764A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Shinshu Univ 電磁波吸収材及びその製造方法
JP2012186222A (ja) * 2011-03-03 2012-09-27 Nagase Chemtex Corp 成型用電磁波シールドシート及び電磁波シールド成型体
JP2015065389A (ja) * 2013-09-26 2015-04-09 新日鉄住金化学株式会社 電磁波ノイズ抑制体及び回路基板

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009212526A (ja) * 2009-05-08 2009-09-17 Nakatsuka Kogyo Kk 導電性フィルム
JP2012094764A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Shinshu Univ 電磁波吸収材及びその製造方法
JP2012186222A (ja) * 2011-03-03 2012-09-27 Nagase Chemtex Corp 成型用電磁波シールドシート及び電磁波シールド成型体
JP2015065389A (ja) * 2013-09-26 2015-04-09 新日鉄住金化学株式会社 電磁波ノイズ抑制体及び回路基板

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022249619A1 (ja) * 2021-05-25 2022-12-01 Dic株式会社 電磁波シールド部材及びそれらの製造方法
JP7264317B1 (ja) * 2021-05-25 2023-04-25 Dic株式会社 電磁波シールド部材及びそれらの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7162439B2 (ja) 2022-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6278922B2 (ja) 電磁波シールド材
EP2579293A1 (en) Ion mobility tube
CN104853576A (zh) 超高屏蔽性能的电磁屏蔽膜及其生产工艺
JP2017005214A (ja) 電磁波シールド材
TWI790797B (zh) 電磁波屏蔽材料、電氣設備或電子設備用的覆蓋材料或外包裝材料及電氣設備或電子設備
JP2010206182A (ja) 電磁シールドシート
JP7162439B2 (ja) 電磁波遮蔽体
JP2012033764A (ja) 電磁シールドシートとその製造方法
EP1051891B1 (en) Method of fabricating a support provided with shielding against interfering radiation, and shielding material
US11812597B2 (en) Multi-layer electomagnetic shielding composite
US20110013789A1 (en) Electromagnetic interference shielding structure and voice coil motor having same
US20060240272A1 (en) Stabilized aluminum laminate having aluminum and stabilizing layer laminated thereon
TWI640423B (zh) Electromagnetic wave shielding material
US20190388936A1 (en) Diaphragm cup for an ultrasonic transducer, method for manufacturing a diaphragm cup and an ultrasonic transducer
JP2016195180A (ja) 電磁波シールド材
WO2024090069A1 (ja) 金属樹脂複合電磁波シールド材料
JP6557551B2 (ja) 電磁波シールド材
CN118077322A (zh) 电磁波屏蔽材料、覆盖材料或外装材料以及电气设备或电子设备
Emrich et al. Low frequency magnetic shielding: An integrated solution
WO2024018752A1 (ja) 電磁波遮蔽材料、被覆材又は外装材及び電気・電子機器
JPH08148855A (ja) 電子機器用筐体
JP4356719B2 (ja) 電磁波シールド部品、電磁波シールド筐体、電磁波シールド部品の製造方法、および電磁波シールド部品の製造のための金型
WO2022255022A1 (ja) 電磁波シールド材、電子部品および電子機器
JP2024040281A (ja) 金属樹脂複合材料の成形方法、並びに金属樹脂複合部品及びその製造方法
JPH01148541A (ja) 電磁波シールド制振鋼板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221011

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7162439

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150