JP2019179109A - 感光性導電フィルム及びその製造方法、導電パターンの形成方法、導電パターン基材、並びにタッチパネルセンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】高湿度環境下におけるキャパシタンス上昇を抑制することができるとともに充分な屈曲性を有する導電パターンを形成可能な感光性導電フィルムを提供することを目的とする。【解決手段】感光性樹脂層3と、感光性樹脂層3の一方の主面側に設けられた、導電性繊維を含んでなる導電性ネットワーク2と、を備える感光性導電フィルム4の製造方法であって、モノマー成分を重合させて、脂環構造及び芳香環構造を有するバインダーポリマーを得る工程と、バインダーポリマーと、光重合性化合物と、光重合開始剤と、を混合して感光性樹脂組成物を得る工程と、感光性樹脂組成物を用いて感光性樹脂層3を形成する工程と、を備え、モノマー成分における脂環構造の数に対する芳香環構造の数の比は4〜20である、感光性導電フィルム4の製造方法。【選択図】図1
Description
本発明は、感光性導電フィルム及びその製造方法、導電パターンの形成方法、導電パターン基材、並びにタッチパネルセンサに関する。
パソコン、テレビ等の大型電子機器、カーナビゲーション、スマートフォン、電子辞書等の小型電子機器、OA機器、FA機器等の表示機器等には液晶表示素子又はタッチパネル(タッチスクリーン)が用いられている。
タッチパネルには、すでに各種の方式が実用化されているが、近年、静電容量方式のタッチパネルの利用が進んでいる。一般に、投影型静電容量方式のタッチパネルでは、X軸とY軸による2次元座標を表現するために、複数のX電極と、当該X電極に直交する複数のY電極とが、2層構造を形成している。これらのX電極及びY電極の形成には透明電極材が用いられる。
従来、透明電極材には、可視光に対して高い透過率を示すことから、ITO(Indium−Tin−Oxide)、酸化インジウム及び酸化スズ等が用いられている。近年、これらの透明電極材に替わる材料を用いて透明な導電パターンを形成する試みがなされている。例えば、下記特許文献1には、導電性繊維を含有する導電層を有する感光性導電フィルムによる導電パターンの形成方法が提案されている。この技術を用いれば、種々の基材上にフォトリソグラフィー工程で直接導電パターンを簡便に形成できる。
ところで、静電容量方式は、パネルに指で触れた際に発生する微弱な電流により、透明電極(X電極−Y電極)間の静電容量(キャパシタンス)の変化をセンサーで感知し、指が触れた位置を把握するというものである。つまり、静電容量の変化によりICへ送られる信号強度が小さくなるというものである。しかし、この方式のタッチパネル(例えばタッチパネルセンサ)では、高湿度環境下において上記透明電極間の静電容量(キャパシタンス)が上昇し、結果として、ICへ送られる信号強度が増大し、検出値を超えてしまう場合がある。この場合、静電容量値の変化を認識できなくなり、タッチした位置が検出不能となる恐れがある。特に、導電性繊維(例えば、銀ナノワイヤー等の銀繊維を含む透明電極材)を用いて導電パターンを形成した場合、例えば、高湿条件下では、経時劣化によって透明電極材の電気抵抗が上昇しやすい傾向にあり、電極としての信頼性が上記用途における要求水準を満たせなくなる場合がある。
他方で、湾曲若しくは折り曲げ可能なディスプレイが普及しつつあり、液晶表示素子及びタッチパネルには、柔軟性を有する基材上に電極を設けたタッチパネルが用いられることがある。このタッチパネルは、生産性を向上させるために平盤打抜機又はロータリーカッター等で打ち抜いたり、裁断したりするなどの加工が施される。この場合、タッチパネルに設けられる硬化膜パターンには、上記の工程を経てもクラックが生じにくいクラック耐性が要求される。
そこで、本発明は、高湿度環境下におけるキャパシタンス上昇を抑制することができるとともに充分な屈曲性を有する導電パターンを形成可能な感光性導電フィルム及びその製造方法、当該感光性導電フィルムを用いた導電パターンの形成方法、当該導電パターンを備える導電パターン基材、並びにタッチパネルセンサを提供することを目的とする。
本発明者らは、感光性樹脂層と、感光性樹脂層の一方の主面側に設けられた、導電性繊維を含んでなる導電性ネットワークと、を備える感光性導電フィルムにおいて、感光性樹脂層の硬化後における感光性導電フィルム(導電膜、導電パターン)の吸水率を所定の範囲とすることでキャパシタンスの上昇を抑制できること、及び、感光性樹脂層を構成するバインダーポリマーにおける脂環構造及び芳香環構造の割合を所定の範囲とすることで、上記吸水率を低減しつつ、吸水率を低減させた場合に問題となる屈曲性の低下を抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の一側面は、感光性樹脂層と、感光性樹脂層の一方の主面側に設けられた、導電性繊維を含んでなる導電性ネットワークと、を備える感光性導電フィルムの製造方法に関する。この製造方法は、モノマー成分を重合させて、脂環構造及び芳香環構造を有するバインダーポリマーを得る工程と、バインダーポリマーと、光重合性化合物と、光重合開始剤と、を混合して感光性樹脂組成物を得る工程と、感光性樹脂組成物を用いて感光性樹脂層を形成する工程と、を備える。本発明では、上記バインダーポリマーを得る工程のモノマー成分における脂環構造の数に対する芳香環構造の数の比が4〜20である。
本発明の感光性導電フィルムの製造方法によれば、高湿度環境下におけるキャパシタンス上昇を抑制することができるとともに充分な屈曲性を有する導電パターンを形成することができる。この理由は明らかではないが、本発明者らは以下のように推察している。
まず、静電容量方式のタッチパネルにおいて、高湿度環境下でキャパシタンスの上昇が生じる理由としては、導電性ネットワークによって構成される透明電極(X電極−Y電極)間の樹脂層(感光性樹脂層の硬化物、樹脂硬化物層)が吸水することで、キャパシタンスが水の誘電率(ε=80)の影響を受けることが考えられる。一方、本発明の製造方法により得られる感光性導電フィルムでは、バインダーポリマーを得る工程において、モノマー成分として、脂環構造及び/又は芳香環構造を有する重合性モノマーを用いるため、得られるバインダーポリマーの親水性パラメータを向上させることができる。そのため、感光性導電フィルムの硬化物(導電膜)及び該硬化物から形成された導電パターンの吸水率を低減することができ、高湿度環境下でのキャパシタンスの上昇を抑制できると推察される。なお、バインダーポリマーの親水性パラメータは、得られる導電膜又は導電パターンの吸水率と高い相関を示すが、これは、本発明者らの検討の結果明らかになったことである。
一方、バインダーポリマーに脂環構造及び芳香環構造を導入することで吸水率を低減させた場合、脂環構造及び芳香環構造のような嵩高い構造が導入されることで、直鎖構造である場合と比較して、弾性率が高くなることに加え、脂環構造に対する芳香環構造の割合(モル比)が多い場合には、分子内及び分子間運動が抑制されやすくなることで、屈曲性が低下すると推察される。一方、本発明では、バインダーポリマーを得る工程において、モノマー成分における脂環構造の数に対する芳香環構造の数の比を4〜20とするため、キャパシタンス上昇の抑制と充分な屈曲性とを両立することができると推察している。
一態様において、光重合性化合物は、2以上のエチレン性不飽和結合を有し、且つ、脂環構造を有する。この場合、吸水率をより低減することができるとともに、屈曲性の低下をより抑制することができる。
一態様において、導電性繊維は金属繊維であることが好ましい。導電繊維が金属繊維である場合、本発明の効果が顕著となる。
一態様において、モノマー成分は、酸性基を有する重合性モノマーを含む。この場合、感光性導電フィルムのパターニング性に優れる。
本発明の他の側面は、感光性樹脂層と、感光性樹脂層の一方の主面側に設けられた、導電性繊維を含んでなる導電性ネットワークと、を備える感光性導電フィルムに関する。この感光性導電フィルムにおいて、感光性樹脂層は、バインダーポリマーと、光重合性化合物と、光重合開始剤と、を含有する。また、この感光性導電フィルムは、感光性樹脂層の硬化後において、1.2以下の吸水率を示し、感光性樹脂層の硬化後にJIS−K5600−5−1に準拠した円筒形マンドレル法による耐屈曲性試験を行った場合に、マンドレル直径6mm以下の耐屈曲性を示す。この感光性導電フィルムによれば、高湿度環境下におけるキャパシタンス上昇を抑制することができるとともに充分な屈曲性を有する導電パターンを形成することができる。
本発明の他の側面は、基材上に、上記製造方法により得られる感光性導電フィルム又は上記感光性導電フィルムを、感光性樹脂層又は導電性ネットワークが基材側に位置するように配置する工程と、感光性樹脂層にパターン状に活性光線を照射する露光工程と、感光性樹脂層の未露光部を除去することにより導電パターンを形成する現像工程と、を備える、導電パターンの形成方法に関する。
本発明の他の側面は、基材と、基材上に設けられ、上記感光性導電フィルムの硬化物から形成された導電パターンと、を備える、導電パターン基材に関する。
本発明の他の側面は、上記導電パターン基材を備える、タッチパネルセンサに関する。このタッチパネルセンサによれば、高湿度環境下におけるキャパシタンス上昇を抑制することができるとともに充分な屈曲性を発揮し得る。
本発明によれば、高湿度環境下におけるキャパシタンス上昇を抑制することができるとともに充分な屈曲性を有する導電パターンを形成可能な感光性導電フィルム及びその製造方法、当該感光性導電フィルムを用いた導電パターンの形成方法、当該導電パターンを備える導電パターン基材、並びにタッチパネルセンサを提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書における「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」又はそれに対応する「メタクリレート」を意味する。同様に「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」又はそれに対応する「メタクリル」を意味し、「(メタ)アクリル酸」とは「アクリル酸」又はそれに対応する「メタクリル酸」を意味し、「(メタ)アクリロイル」とは「アクリロイル」又はそれに対応する「メタクリロイル」を意味する。また、「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」とは「アクリル酸アルキルエステル」又はそれに対応する「メタクリル酸アルキルエステル」を意味する。また、「(ノル)ボルニル」とは、「ボルニル」又はそれに対応する「ノルボルニル」を意味する。さらに、「A又はB」とは、AとBのどちらか一方を含んでいればよく、両方とも含んでいてもよい。また、例示材料は特に断らない限り単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
<感光性導電フィルム>
感光性導電フィルムは、感光性樹脂層と、感光性樹脂層の一方の主面側に設けられた、導電性繊維を含んでなる導電性ネットワークとを備える。この感光性導電フィルムは、例えば、感光性樹脂組成物を用いて感光性樹脂層を形成する工程と、感光性樹脂層の一方の主面側に導電性ネットワークを形成する工程と、を備える方法、又は、導電性ネットワークを形成する工程と、感光性樹脂組成物を用いて導電性ネットワークの一方の主面側に感光性樹脂層を形成する工程と、を備える方法により製造することができる。
感光性導電フィルムは、感光性樹脂層と、感光性樹脂層の一方の主面側に設けられた、導電性繊維を含んでなる導電性ネットワークとを備える。この感光性導電フィルムは、例えば、感光性樹脂組成物を用いて感光性樹脂層を形成する工程と、感光性樹脂層の一方の主面側に導電性ネットワークを形成する工程と、を備える方法、又は、導電性ネットワークを形成する工程と、感光性樹脂組成物を用いて導電性ネットワークの一方の主面側に感光性樹脂層を形成する工程と、を備える方法により製造することができる。
本明細書において、導電性ネットワークと感光性樹脂層との境界は必ずしも明確になっている必要はない。導電性ネットワークは、感光性樹脂層の面方向に導電性が得られるものであればよい。感光性樹脂層の一方の主面側に設けられた導電性ネットワークは、例えば(1)感光性樹脂層に含浸している状態で存在してよく、(2)感光性樹脂層に含浸し、一部分が感光性樹脂層の主面から突出している状態で存在してよく、(3)感光性樹脂層の主面上にある状態で存在してもいてもよい。
本明細書において感光性樹脂層の厚さは、導電性ネットワークの感光性樹脂層に含浸している部分を含めた厚さである。
一実施形態の感光性導電フィルムについて図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の感光性導電フィルムの好適な一実施形態を示す模式断面図である。図1に示す支持フィルム付き感光性導電フィルム10は、支持フィルム1と、支持フィルム1上に設けられた感光性導電フィルム4を備える。感光性導電フィルム4は、支持フィルム1上に設けられた導電性ネットワーク2と、導電性ネットワーク2上に設けられた感光性樹脂層3とから構成されている。この場合、感光性導電フィルム4は、導電性ネットワーク2及び感光性樹脂層3を支持フィルム1側からこの順に有する。感光性導電フィルム4は、感光性樹脂層3が硬化されることにより、感光性導電フィルム4の硬化物(導電膜)を提供する。
感光性導電フィルム4は感光性樹脂層3の硬化後において低い吸水率を示す。そのため、感光性導電フィルム4を用いて得られる導電パターンによれば、キャパシタンスの上昇を抑制することができる。例えば、感光性導電フィルム4は、感光性樹脂層3の硬化後において、1.2以下の吸水率を示す。すなわち、感光性導電フィルム4の、感光性樹脂層3の硬化後における吸水率(感光性導電フィルム4の硬化物の吸水率)は1.2以下である。なお、感光性導電フィルム4の、感光性樹脂層3の硬化後における吸水率は、感光性樹脂層3の硬化物(樹脂硬化物層)の吸水率と言い換えてよい。すなわち、感光性樹脂層3の硬化物(樹脂硬化物層)の吸水率は1.2以下であってよい。本実施形態では、感光性樹脂層3の組成により上記吸水率を所望の範囲に調整することが可能である。
また、感光性導電フィルム4は、感光性樹脂層3の硬化後において高い屈曲性を示す。そのため、感光性導電フィルム4を用いて得られる導電パターンによれば、屈曲時の破損を抑制することができる。例えば、感光性導電フィルム4は、感光性樹脂層3の硬化後に、JIS−K5600−5−1に準拠した円筒形マンドレル法による耐屈曲性試験を行った場合に、マンドレル直径6mm以下の耐屈曲性を示す。すなわち、感光性導電フィルム4の硬化物は、JIS−K5600−5−1に準拠した円筒形マンドレル法による耐屈曲性試験において、マンドレル直径6mm以下の耐屈曲性を示すものであってよい。本実施形態では、感光性樹脂層3が、硬化後にJIS−K5600−5−1に準拠した円筒形マンドレル法による耐屈曲性試験を行った場合に、マンドレル直径6mm以下の耐屈曲性を示すものであってよい。すなわち、感光性樹脂層3の硬化物が、JIS−K5600−5−1に準拠した円筒形マンドレル法による耐屈曲性試験において、マンドレル直径6mm以下の耐屈曲性を示すものであってよい。
ここで、「硬化後」とは、感光性樹脂層3を硬化率80%以上まで硬化させた後を意味し、具体的には、例えば、感光性樹脂層3に対し、導電性ネットワーク2側から1000mJ/cm2の露光量(i線における測定値)で紫外線を照射し、140℃で30分間加熱する(アニール処理する)ことにより硬化させた後を意味する。通常、感光性導電フィルムを用いて形成される導電パターンの硬化率は80%以上であるため、少なくとも硬化率80%で上記吸水率及び耐屈曲性を示す本実施形態の感光性導電フィルムによれば、高湿度環境下におけるキャパシタンス上昇を抑制することができるとともに充分な屈曲性を有する導電パターンを形成することができる。
また、「マンドレル直径6mm以下の耐屈曲性を示す」とは、JIS−K5600−5−1に準拠した円筒形マンドレル法による耐屈曲性試験を行った場合に、フィルムの割れが初めて起こったマンドレルの直径が6mm以下であることを意味する。
以下、支持フィルム付き感光性導電フィルム10を構成する支持フィルム1、導電性ネットワーク2及び感光性樹脂層3のそれぞれについて詳細に説明する。
(支持フィルム)
支持フィルム1としては、重合体フィルムを用いることができる。重合体フィルムの材質としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン、シクロオレフィンポリマー等が挙げられる。重合体フィルムは、後に感光性導電フィルム4からの剥離が容易となるよう、離型処理されたものであってもよい。
支持フィルム1としては、重合体フィルムを用いることができる。重合体フィルムの材質としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン、シクロオレフィンポリマー等が挙げられる。重合体フィルムは、後に感光性導電フィルム4からの剥離が容易となるよう、離型処理されたものであってもよい。
支持フィルム1の厚さは、被覆性の確保と、支持フィルム1を介して活性光線を照射する際の解像度の低下を抑制する観点から、5〜100μmであることが好ましく、10〜70μmであることがより好ましく、15〜40μmであることが更に好ましく、15〜35μmであることが特に好ましい。
支持フィルム1のヘーズ値は、感度及び解像度を良好にできる観点から、0.01〜5.0%であることが好ましく、0.01〜3.0%であることがより好ましく、0.01〜2.0%であることが特に好ましく、0.01〜1.5%であることが極めて好ましい。なお、ヘーズ値はJIS K 7105に準拠して測定することができ、例えば、NDH5000(日本電色工業株式会社製、製品名)等の市販の濁度計などで測定が可能である。
(導電性ネットワーク)
導電性ネットワーク2は導電性繊維を含んでなるものであり、複数の導電性繊維から形成することができる。導電性ネットワークは、例えば(1)導電性繊維同士が導電性を有する範囲で離れた状態、(2)導電性繊維同士が接触している状態、又は(3)導電性繊維同士が接点で融着されている状態にある繊維集合体であることができる。
導電性ネットワーク2は導電性繊維を含んでなるものであり、複数の導電性繊維から形成することができる。導電性ネットワークは、例えば(1)導電性繊維同士が導電性を有する範囲で離れた状態、(2)導電性繊維同士が接触している状態、又は(3)導電性繊維同士が接点で融着されている状態にある繊維集合体であることができる。
[導電性繊維]
導電性ネットワーク2に含まれる導電性繊維としては、例えば金、銀、銅、白金等の金属繊維又はカーボンナノチューブ等の炭素繊維などが挙げられる。導電性繊維としては、金属繊維を用いることが好ましく、銀繊維を用いることがより好ましい。金属繊維、特に銀ナノワイヤー等の銀繊維を用いる場合、高湿条件下(例えば高温高湿条件下)においてキャパシタンスの上昇を生じやすいが、本実施形態では、金属繊維(特に銀繊維)を含む導電性繊維を用いる場合であっても、高湿条件下でのキャパシタンスの上昇を有効に抑制することができる。導電性繊維は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
導電性ネットワーク2に含まれる導電性繊維としては、例えば金、銀、銅、白金等の金属繊維又はカーボンナノチューブ等の炭素繊維などが挙げられる。導電性繊維としては、金属繊維を用いることが好ましく、銀繊維を用いることがより好ましい。金属繊維、特に銀ナノワイヤー等の銀繊維を用いる場合、高湿条件下(例えば高温高湿条件下)においてキャパシタンスの上昇を生じやすいが、本実施形態では、金属繊維(特に銀繊維)を含む導電性繊維を用いる場合であっても、高湿条件下でのキャパシタンスの上昇を有効に抑制することができる。導電性繊維は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
図2は、感光性導電フィルムの一実施形態を示す一部切欠き斜視図である。導電性ネットワーク2は、図2に示すように、導電性繊維同士が接触してなる網目構造を有することが好ましい。
上記の金属繊維は、例えば、金属イオンをNaBH4等の還元剤で還元する方法、又はポリオール法により調製することができる。銀ナノワイヤーが含まれる導電性繊維についても、銀イオンをNaBH4等の還元剤で還元する方法、又はポリオール法により調製することができる。また、上記カーボンナノチューブは、Unidym社のHipco単層カーボンナノチューブ等の市販品を使用することができる。
導電性繊維の繊維径(直径)は、1nm〜50nmであることが好ましく、2nm〜20nmであることがより好ましく、3nm〜10nmであることが更に好ましい。また、導電性繊維の繊維長は、1μm〜100μmであることが好ましく、10μm〜50μmであることより好ましく、20μm〜40μmであることが更に好ましい。繊維径及び繊維長は、走査型電子顕微鏡により測定することができる。
導電性ネットワーク2には、導電性繊維と合わせて有機導電体を用いることができる。有機導電体としては、特に制限無く用いることができるが、チオフェン誘導体のポリマー及びアニリン誘導体のポリマー等の導電性ポリマーを用いることが好ましい。具体的には、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリヘキシルチオフェン、ポリアニリン等を用いることができる。
導電性ネットワーク2の厚さは、感光性導電フィルムを用いて形成される導電パターンの用途及び求められる導電性によっても異なるが、1μm以下であることが好ましく、1nm〜0.5μmであることがより好ましく、5nm〜0.1μmであることが更に好ましい。導電性ネットワーク2の厚さが1μm以下であると、450〜650nmの波長域での光透過率が高く、パターン形成性にも優れ、特に透明電極の作製に好適なものとなる。尚、導電性ネットワーク2の厚さは、走査型電子顕微鏡写真によって測定される値を指す。
導電性ネットワーク2は、例えば、支持フィルム1上に、上述した導電性繊維、水及び/又は有機溶剤、必要に応じて有機導電体及び界面活性剤等の分散安定剤等を加えた導電体分散液を塗工し、乾燥することで形成することができる。また導電体分散液には、金属ナノワイヤー同士の融着を促進するために、金属塩を添加してもよい。乾燥後、支持フィルム1上に形成した導電性ネットワーク2は、必要に応じてラミネートされてもよい。
塗工は、例えばロールコート法、コンマコート法、グラビアコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、バーコート法、スプレーコート法等の公知の方法で行うことができる。導電性ネットワークの厚みの分布が良好となる観点及び密閉系で塗液への異物混入が少なくなる観点からダイコート法が好ましい。
乾燥は、熱風対流式乾燥機等で行うことができる。導電性ネットワーク2を低抵抗化又は低ヘーズ化する観点では、乾燥工程において、均一な厚さの導電性ネットワークを形成するために、20℃以上、65℃未満で溶媒を揮発させることが好ましい。この方法によれば、特に、導電性繊維が銀繊維である場合において、顕著に低抵抗化又は低ヘーズ化を達成することができる。対流が生じてベナールセルを形成することでムラとなり低抵抗な導電性ネットワークが形成し難くなることを防ぐ観点から、乾燥温度が65℃未満であることが好ましい。また、溶媒が揮発するために時間がかかり工程上問題となることを防ぐ観点から、20℃以上であることが好ましい。乾燥温度は、25℃以上、65℃未満がより好ましく、35℃以上、65℃未満がさらに好ましく、40〜60℃が特に好ましい。
導電性ネットワーク2において、導電性繊維及び有機導電体は界面活性剤及び分散安定剤と共存していてもかまわない。本明細書において導電性ネットワークは、金属ナノワイヤーが分散した塗布液に含有する溶媒、添加剤等に由来する乾燥後残留物を含む。
(感光性樹脂層)
感光性樹脂層3は、(A)バインダーポリマー(以下、「(A)成分」ともいう)、(B)光重合性化合物(以下、「(B)成分」ともいう)、及び(C)光重合開始剤(以下、「(C)成分」ともいう)を含有する感光性樹脂組成物を用いて形成することができる。換言すれば、感光性樹脂層3は、感光性樹脂組成物からなり、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含む。
感光性樹脂層3は、(A)バインダーポリマー(以下、「(A)成分」ともいう)、(B)光重合性化合物(以下、「(B)成分」ともいう)、及び(C)光重合開始剤(以下、「(C)成分」ともいう)を含有する感光性樹脂組成物を用いて形成することができる。換言すれば、感光性樹脂層3は、感光性樹脂組成物からなり、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含む。
[(A)バインダーポリマー]
(A)成分としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂、アミドエポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、エステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応で得られるエポキシアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂と酸無水物の反応で得られる酸変性エポキシアクリレート樹脂等が挙げられる。
(A)成分としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂、アミドエポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、エステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応で得られるエポキシアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂と酸無水物の反応で得られる酸変性エポキシアクリレート樹脂等が挙げられる。
上記の中でも、アルカリ現像性及びフィルム形成性に優れる観点から、アクリル樹脂を用いることが好ましい。また、上記アクリル樹脂が(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構造単位を有するとより好ましい。ここで、「アクリル樹脂」とは、(メタ)アクリロイル基を有する重合性単量体に由来する構造単位を主に有する重合体のことを意味する。
本実施形態では、(A)成分として、脂環構造及び芳香環構造を有するバインダーポリマー(以下、「(A−1)成分」ともいう。)が好ましく用いられる。ここで、「脂環構造を有する」とは、脂環構造を含む官能基を有することを意味し、「芳香環構造を有する」とは、芳香環構造を含む官能基を有することを意味する。(A−1)成分は、本発明の効果が得られやすい観点から、側鎖に脂環構造を有する(側鎖に脂環構造を含む官能基を有する)ことが好ましく、側鎖に芳香環構造を有する(側鎖に芳香環構造を含む官能基を有する)ことが好ましい。
(A−1)成分は、例えば、脂環構造を有する重合性モノマーと芳香環構造を有する重合性モノマーとを含むモノマー成分、又は、脂環構造及び芳香環構造を有する重合性モノマーを含むモノマー成分を重合させて得られる重合体である。すなわち、(A−1)成分は、脂環構造を有する重合性モノマー由来の構造単位と、芳香環構造を有する重合性モノマー由来の構造単位とを含むものであってよく、脂環構造及び芳香環構造の両方を有する重合性モノマー由来の構造単位を含むものであってよい。
以下では、少なくとも脂環構造を有する重合性モノマー(第一の重合性モノマー)、及び、少なくとも芳香環構造を有する重合性モノマー(第二の重合性モノマー)についてそれぞれ説明する。なお、脂環構造及び芳香環構造の両方を有する重合性モノマーは、第一の重合性モノマー及び第二の重合性モノマーの両方に該当するものとする。
[第一の重合性モノマー]
第一の重合性モノマーが有する脂環構造は、単環であっても縮合環であってもよい。脂環構造は、環内に炭素−炭素二重結合を有していてもよい。脂環構造としては、例えば、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、ジシクロペンタン構造、アダマンタン構造、メンタノインデン構造、ノルボルナン構造等が挙げられる。これらの中でも脂環構造は、ジシクロペンタン構造であることが好ましい。脂環構造は炭化水素基等の置換基によって置換されていてもよい。脂環構造は、1価であってよく、2価以上であってもよい。脂環構造における結合手は任意の箇所である。
第一の重合性モノマーが有する脂環構造は、単環であっても縮合環であってもよい。脂環構造は、環内に炭素−炭素二重結合を有していてもよい。脂環構造としては、例えば、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、ジシクロペンタン構造、アダマンタン構造、メンタノインデン構造、ノルボルナン構造等が挙げられる。これらの中でも脂環構造は、ジシクロペンタン構造であることが好ましい。脂環構造は炭化水素基等の置換基によって置換されていてもよい。脂環構造は、1価であってよく、2価以上であってもよい。脂環構造における結合手は任意の箇所である。
第一の重合性モノマーは、脂環構造を複数有していてよく、複数の脂環構造は同一でも異なっていてもよい。第一の重合性モノマーとしては、脂環構造を含む官能基(例えば炭素原子数5〜20個の脂環式炭化水素基)を有する(メタ)アクリレートが好ましく用いられる。第一の重合性モノマーである(メタ)アクリレートは、好ましくは単官能(メタ)アクリレートである。
第一の重合性モノマーの具体的例としては、例えば(メタ)アクリル酸−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−3−メチル−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−3,5−ジメチル−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−3−エチルアダマンチル、(メタ)アクリル酸−3−メチル−5−エチル−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−3,5,8−トリエチル−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−3,5−ジメチル−8−エチル−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸オクタヒドロ−4,7−メンタノインデン−5−イル、(メタ)アクリル酸オクタヒドロ−4,7−メンタノインデン−1−イルメチル、(メタ)アクリル酸−1−メンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカン((メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル)、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−ビシクロ〔3.1.1〕ヘプチル、(メタ)アクリル酸−3,7,7−トリメチル−4−ヒドロキシ−ビシクロ〔4.1.0〕ヘプチル、(メタ)アクリル酸(ノル)ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸フェンチル、(メタ)アクリル酸−2,2,5−トリメチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。
第一の重合性モノマーとしては、得られる導電パターンの吸水率をより低減し、キャパシタンス上昇をより抑制することができる観点、及び、得られる導電パターンの屈曲性を向上させ、屈曲時における割れ等の破損の発生を抑制することができる観点から、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸(ノル)ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸フェンチル、(メタ)アクリル酸1−メンチル及び(メタ)アクリル酸トリシクロデカンからなる群より選択される少なくとも一種が好ましく、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸(ノル)ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸−2−アダマンチル及び(メタ)アクリル酸トリシクロデカンからなる群より選択される少なくとも一種がより好ましい。
(A−1)成分の全構造単位に占める第一の重合性モノマー由来の構造単位の割合は、得られる導電パターンの吸水率をより低減し、キャパシタンス上昇をより抑制することができる観点から、2.5mol%以上または3.0mol%以上であってよい。(A−1)成分の全構造単位に占める第一の重合性モノマー由来の構造単位の割合は、得られる導電パターンの屈曲性を向上させ、屈曲時における割れ等の破損の発生を抑制することができる観点から、4.5mol%以下または4.0mol%以下であってよい。なお、(A−1)成分を得るためのモノマー成分の全量に占める第一の重合性モノマーの割合の好ましい範囲及びその理由は、上記(A−1)成分の全構造単位に占める第一の重合性モノマー由来の構造単位の割合の好ましい範囲及びその理由と同じである。
[第二の重合性モノマー]
第二の重合性モノマーが有する芳香環構造は、単環であっても縮合環であってもよい。芳香環構造としては、例えば、ベンゼン環構造、ナフタレン環構造等が挙げられる。これらの中でも芳香環構造は、ベンゼン環構造であることが好ましい。芳香環構造は炭化水素基等の置換基によって置換されていてもよい。芳香環構造は、1価であってよく、2価以上であってもよい。芳香環構造における結合手は任意の箇所である。
第二の重合性モノマーが有する芳香環構造は、単環であっても縮合環であってもよい。芳香環構造としては、例えば、ベンゼン環構造、ナフタレン環構造等が挙げられる。これらの中でも芳香環構造は、ベンゼン環構造であることが好ましい。芳香環構造は炭化水素基等の置換基によって置換されていてもよい。芳香環構造は、1価であってよく、2価以上であってもよい。芳香環構造における結合手は任意の箇所である。
第二の重合性モノマーは、芳香環構造を複数有していてよく、複数の芳香環構造は同一でも異なっていてもよい。第二の重合性モノマーとしては、芳香環構造を含む官能基(例えば炭素原子数6〜10個の芳香族炭化水素基)を有する(メタ)アクリレート及びスチレンが好ましく用いられる。第二の重合性モノマーである(メタ)アクリレートは、好ましくは単官能(メタ)アクリレートである。
第二の重合性モノマーの具体的例としては、フェニルベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、エトキシ化o−フェニルフェノールアクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、スチレン等が挙げられる。
第二の重合性モノマーとしては、得られる導電パターンの吸水率をより低減し、キャパシタンス上昇をより抑制することができる観点から、ベンジル(メタ)アクリレート及びスチレンからなる群より選択される少なくとも一種が好ましい。
(A−1)成分の全構造単位に占める第二の重合性モノマー由来の構造単位の割合は、得られる導電パターンの吸水率をより低減し、キャパシタンス上昇をより抑制することができる観点から、40mol%以上または45mol%以上であってよい。(A−1)成分の全構造単位に占める第二の重合性モノマー由来の構造単位の割合は、得られる導電パターンの屈曲性を向上する観点から、65mol%以下または60mol%以下であってよい。なお、(A−1)成分を得るためのモノマー成分の全量に占める第二の重合性モノマーの割合の好ましい範囲及びその理由は、上記(A−1)成分の全構造単位に占める第二の重合性モノマー由来の構造単位の割合の好ましい範囲及びその理由と同じである。
上記(A−1)成分において、脂環構造の数に対する芳香環構造の数の比は、例えば、4〜20である。このような(A−1)成分は、上記(A−1)成分を得るためのモノマー成分における脂環構造の数に対する芳香環構造の数を4〜20とすることで得ることができる。ここで、モノマー成分における脂環構造の数とは、モノマー成分に含まれる全ての重合性モノマーが有する脂環構造の数の総量であり、モノマー成分における芳香環構造の数とは、モノマー成分に含まれる全ての重合性モノマーが有する芳香環構造の数の総量である。モノマー成分における脂環構造の数及び芳香環構造の数は、第一の重合性モノマーのモル数及び第二の重合性モノマーのモル数から算出することができる。例えば、第一の重合性モノマーが脂環構造を2つ有する場合、モノマー成分における当該第一の重合性モノマーのモル数がxであれば、モノマー成分における脂環構造の数は2xとなる。なお、脂環構造及び芳香環構造が、多数の環が縮合してなる縮合環である場合、環構造の数は1とする。
(A−1)成分における脂環構造の数に対する芳香環構造の数の比は、得られる導電パターンの屈曲性を向上させ、屈曲時における割れ等の破損の発生を抑制することができる観点から、好ましくは7以上あり、より好ましくは10以上である。(A−1)成分における脂環構造の数に対する芳香環構造の数の比は、得られる導電パターンの吸水率を低減し、キャパシタンス上昇を抑制することができる観点から、好ましくは25以下であり、より好ましくは20以下である。(A−1)成分における脂環構造の数及び芳香環構造の数は、例えば、「式:(A−1)成分の重量平均分子量×脂環構造(又は芳香環構造)を有するモノマーの重量比率÷脂環構造(又は芳香環構造)を有するモノマーの分子量」により求めることができる。なお、モノマー成分における脂環構造の数に対する芳香環構造の数の比の好ましい範囲は、上記(A−1)成分における脂環構造の数に対する芳香環構造の数の比の好ましい範囲と同じである。すなわち、モノマー成分における脂環構造の数に対する芳香環構造の数の比は、得られる導電パターンの屈曲性を向上させ、屈曲時における割れ等の破損の発生を抑制することができる観点から、好ましくは7以上、より好ましくは10以上であり、得られる導電パターンの吸水率を低減し、キャパシタンス上昇を抑制することができる観点から、好ましくは25以下、より好ましくは20以下である。
(A−1)成分は、側鎖に酸性基(例えばカルボキシル基)を有する基を含むことが好ましい。すなわち、(A−1)成分は、酸性基を有する重合性モノマー由来の構造単位を含むことが好ましい。このような(A−1)成分は、酸性基を有する重合性モノマーを含むモノマー成分を重合させることにより得ることができる。
酸性基を有する重合性モノマーは、例えば、第一の重合性モノマー及び第二の重合性モノマーと共重合可能なモノマーである。酸性基を有する重合性モノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、α−シアノ桂皮酸、アクリル酸ダイマー、水酸基を有するモノマーと環状酸無水物との付加反応物、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。(A−1)成分が側鎖に酸性基を有する基を含むことにより、アルカリ現像によるパターニングを可能とすることができる。また、側鎖へのエチレン性不飽和結合を有する基の導入及び(A−1)成分におけるエチレン性不飽和結合当量の調整が容易となる。
(A−1)成分の全構造単位に占める酸性基を有する重合性モノマー由来の構造単位の割合は、アルカリ現像性に優れる観点から、10質量%以上、12質量%以上又は15質量%以上であってよい。(A−1)成分の全構造単位に占める酸性基を有する重合性モノマー由来の構造単位の割合は、非現像部のアルカリに耐性に優れる観点から、50質量%以下、40質量%以下、30質量%以下、又は25質量%以下であってよい。なお、モノマー成分の全量に占める酸性基を有する重合性モノマーの割合の好ましい範囲及びその理由は、上記(A−1)成分の全構造単位に占める酸性基を有する重合性モノマー由来の構造単位の割合の好ましい範囲及びその理由と同じである。
(A−1)成分は、上記以外の他の構造単位を含んでいてよい。すなわち、モノマー成分は、上記以外の他の重合性モノマーを含んでいてよい。他の重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシルエチルエステル等が挙げられる。
(A−1)成分の重量平均分子量は、解像度の観点、得られる導電パターンの吸水率をより低減できる観点、及び、得られる導電パターンの屈曲性をより向上させることができる観点から、10,000〜200,000であることが好ましく、15,000〜150,000であることがより好ましく、30,000〜150,000であることが更に好ましく、30,000〜100,000であることが特に好ましく、40,000〜100,000であることが極めて好ましい。なお、重量平均分子量は、本明細書の実施例に記載したゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定することができる。
(A−1)成分の酸価は、所望の形状を有する導電パターンをアルカリ現像で容易に形成する観点から、75mgKOH/g以上とすることが好ましく、200mgKOH/g以下、150mgKOH/g以下、又は120mgKOH/g以下とすることが好ましい。なお、酸価は、本明細書の実施例に記載した方法で測定することができる。
(A−1)成分の親水性パラメータは、水分によるキャパシタンスの上昇を抑制する観点から、好ましくは−40以上であり、より好ましくは−35以上である。(A−1)成分の親水性パラメータは、得られる導電パターンの吸水率をより低減し、キャパシタンス上昇をより抑制することができる観点から、−20以下であってよい。なお、親水性パラメータは(A−1)成分を構成する各重合性モノマー(共重合モノマー)と水分子の吸着エネルギーから、ハートリーホック法を用いて算出される。
感光性樹脂層3は、上述した(A−1)成分以外の他のバインダーポリマーを更に含有していてもよい。
本実施形態においては、(A)成分における(A−1)成分の含有割合が、60〜100質量部であることが好ましく、70〜100質量部であることがより好ましく、80〜100質量部であることが更に好ましい。
上述のとおり、(A−1)成分は、モノマー成分(例えば、脂環構造を有する第一の重合性モノマーと芳香環構造を有する第二の重合性モノマーとを含むモノマー成分)を重合(例えばラジカル重合)させることにより得ることができる。この際、任意の重合開始剤を用いてよく、例えば、ラジカル重合開始剤(熱ラジカル重合開始剤等)を用いてよい。重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)等が挙げられる。
具体的には、例えば、モノマー成分と重合開始剤とを混合して混合液を得た後、得られた混合液を、窒素雰囲気下で、加熱しながら溶媒(例えばプロピレングリコールモノメチルエーテル、トルエン等)に滴下し、撹拌することで、(A−1)成分を得ることができる。モノマー成分に含まれる各成分(第一の重合性モノマー、第二の重合性モノマー等)は、一種を単独で用いてよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。加熱温度及び反応時間は、モノマー成分の種類に応じて適宜変更可能である。加熱温度は、例えば80〜100℃であってよく、反応時間は、例えば、4〜10時間であってよい。
[(B)光重合性化合物]
(B)成分としては、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物を用いることができる。エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物としては、例えば分子内に一つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する一官能ビニルモノマー、分子内に2以上の重合可能なエチレン性不飽和結合を有する多官能ビニルモノマー(例えば二官能ビニルモノマー)が挙げられる。
(B)成分としては、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物を用いることができる。エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物としては、例えば分子内に一つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する一官能ビニルモノマー、分子内に2以上の重合可能なエチレン性不飽和結合を有する多官能ビニルモノマー(例えば二官能ビニルモノマー)が挙げられる。
エチレン性不飽和結合の数は特に限定されないが、得られる導電パターンの吸水率をより低減しつつ、屈曲性の低下をより抑制することができる観点から、2以上であることが好ましく、6以下であることが好ましい。また、(B)成分は、得られる導電パターンの吸水率をより低減する観点から、脂環構造を有することが好ましい。脂環構造としては、上述した(A−1)成分が有する脂環構造が挙げられる。これらの観点から、(B)成分としては、2以上のエチレン性不飽和結合を有し、且つ、脂環構造を有する重合性化合物が好ましく用いられる。すなわち、感光性樹脂層は、好ましくは、(B)成分として、2以上のエチレン性不飽和結合を有し、且つ、脂環構造を有する重合性化合物を含む。
2以上のエチレン性不飽和結合を有し、且つ、脂環構造を有する重合性化合物としては、導電パターンの吸水率を低減する観点から、ジシクロペンタン構造又はジシクロペンテン構造を有する化合物が好ましく、ジシクロペンタン構造又はジシクロペンテン構造を有する(メタ)アクリレート化合物がより好ましい。ジシクロペンタン構造又はジシクロペンテン構造を有する(メタ)アクリレート化合物としては、下記一般式(1)である化合物が好ましい。
[一般式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、Xは、ジシクロペンタン構造又はジシクロペンテン構造を有する2価の基を示し、R3及びR4は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキレン基を示し、n及びmは、それぞれ独立に0〜2の整数を示し、p及びqはそれぞれ独立に0以上の整数を示し、p+q=0〜10となるように選択される。]
上記一般式(1)において、R3及びR4は、それぞれ独立にエチレン基又はプロピレン基が好ましく、エチレン基がより好ましい。また、プロピレン基はn−イソプロピレン基及びイソプロピレン基のいずれであってもよい。
上記一般式(1)において、n及びmは、メチレン基が、分子中にどの程度付加されているかを示すものである。p及びqは炭素数1〜4のアルコキシ基が、分子中にどの程度付加されているかを示すものである。p+qが2以上の場合、2つ以上のR3及びR4は、同一であっても、異なっていてもよい。
上記一般式(1)で表される化合物は、Xに含まれるジシクロペンタン構造又はジシクロペンテン構造を有する2価の基が、嵩高い構造を有することで、導電パターンの吸水率の低下に寄与し、キャパシタンスの上昇の更なる抑制に寄与する。また、同様の理由から、金属配線及び透明電極の腐食の抑制に寄与すると考えられる。
ジシクロペンタン構造及びジシクロペンテン構造は、それぞれトリシクロデカン骨格及びトリシクロデセン骨格ということもできる。「トリシクロデカン骨格」及び「トリシクロデセン骨格」とは、それぞれ以下の構造(それぞれ、結合手は任意の箇所である)をいう。
ジシクロペンタン構造又はジシクロペンテン構造を有する化合物としては、(メタ)アクリル酸トリシクロアルキルエステル、エチレンオキサイド変性(メタ)アクリル酸トリシクロアルキルエステル、プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリル酸トリシクロアルキルエステルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸トリシクロアルキルエステルは、得られる導電パターンの吸水率を低くする観点から、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート等のトリシクロデカン骨格を有する化合物が好ましい。これらは、DCP及びA−DCP(いずれも新中村化学工業株式会社製)として入手可能である。
ジシクロペンタン構造又はジシクロペンテン構造を有する化合物とは別の二官能ビニルモノマーとしては、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシフェニル)プロパン、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(B)成分には、一官能ビニルモノマーとして、例えば、上記(A)成分の好適な例である共重合体の合成に用いられるモノマーとして例示したものを用いてもよい。
(B)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して、30〜80質量部であることが好ましく、40〜70質量部であることがより好ましく、40〜60質量部であることが更に好ましい。光硬化性及び形成された導電性ネットワーク2上への塗工性に優れる点では、30質量部以上であることが好ましく、フィルムとして巻き取った場合の保管安定性に優れる点では、80質量部以下であることが好ましい。
[(C)光重合開始剤]
(C)成分としては、使用する露光機の光波長と、機能発現に必要な波長とが合うものを選択すれば、特に制限はない。光重合開始剤は、オキシムエステル化合物又はホスフィンオキサイド化合物を含むことが好ましい。
(C)成分としては、使用する露光機の光波長と、機能発現に必要な波長とが合うものを選択すれば、特に制限はない。光重合開始剤は、オキシムエステル化合物又はホスフィンオキサイド化合物を含むことが好ましい。
オキシムエステル化合物としては、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−フェニル,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等が挙げられる。ホスフィンオキサイド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド等が挙げられる。これらは、それぞれIRGACURE OXE 01、IRGACURE OXE 02、Irgacure TPO(いずれもBASFジャパン株式会社製、製品名)として商業的に入手可能である。
オキシムエステル化合物の中でも、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−フェニル,2−(O−ベンゾイルオキシム)]が好ましい。ホスフィンオキサイド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドが好ましい。
(C)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。光感度に優れる点では、0.1質量部以上であることが好ましく、光硬化性に優れる点では、20質量部以下であることが好ましい。
[(D)エチレン性不飽和結合を含むリン酸エステル]
以上説明した本実施形態の感光性樹脂層3(感光性樹脂組成物)は、インデックスマッチング層を有していてもよい基材及びITO電極等の透明電極に対する密着性と、銅配線等の金属配線上での良好な現像性とが高水準で達成された導電パターンを形成する観点、並びに、現像残りの発生を防ぐ観点から、(D)エチレン性不飽和結合を含むリン酸エステル(以下、「(D)成分」ともいう)を更に含有することが好ましい。
以上説明した本実施形態の感光性樹脂層3(感光性樹脂組成物)は、インデックスマッチング層を有していてもよい基材及びITO電極等の透明電極に対する密着性と、銅配線等の金属配線上での良好な現像性とが高水準で達成された導電パターンを形成する観点、並びに、現像残りの発生を防ぐ観点から、(D)エチレン性不飽和結合を含むリン酸エステル(以下、「(D)成分」ともいう)を更に含有することが好ましい。
(D)成分としては、形成する導電パターンの防錆性を充分確保しつつ、基材及びITO電極に対する密着性と金属配線上での現像性とを高水準で両立する観点から、ユニケミカル株式会社製のPhosmerシリーズ(Phosmer−M、Phosmer−CL、Phosmer−PE、Phosmer−MH、Phosmer−PP等)、又は日本化薬株式会社製のKAYAMERシリーズ(PM−21、PM−2等)が好ましい。
感光性樹脂組成物が(D)成分を含有する場合、その含有量は、基材及びITO電極に対する密着性と金属配線上での現像性とを高水準で両立する観点から、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対し、0.1〜4.0質量部が好ましく、0.2〜3.0質量部がより好ましく、0.2〜2.5質量部が更に好ましく、0.2〜2.0質量部が特に好ましい。
感光性樹脂層3(感光性樹脂組成物)には、その他の添加剤として、必要に応じて、シランカップリング剤等の密着性付与剤、防錆剤、レベリング剤、可塑剤、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、酸化防止剤、香料、熱架橋剤、重合禁止剤などを(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対し、各々0.01〜20質量部程度含有させることができる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
感光性樹脂層3の厚さは、1〜20μmであってよく、2〜15μmであることが好ましく、3〜12μmであることがより好ましく、4〜10μmであることが特に好ましい。厚さが1〜20μmであることにより、塗布時の欠陥が少なく、透明性に優れた成膜が可能となる。また、厚さが4〜10μmであることにより、軽微な変化でセンシング位置が検出できる。これは静電容量値が小さい方がセンシングによる電圧の変化をより敏感に感知できるためである。硬化後の感光性樹脂層(樹脂硬化物層)の厚さも上記範囲内であることが好ましい。
感光性樹脂層3は、支持フィルム1上に形成された導電性ネットワーク2上に、必要に応じて、溶剤に溶解した、固形分10〜60質量%程度の感光性樹脂組成物の溶液(塗布液)を塗工した後、乾燥することにより形成できる。但し、この場合、乾燥後の感光性樹脂層中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止するため、2質量%以下であることが好ましい。塗布液は、上述した本実施形態に係る感光性樹脂組成物を構成する各成分を溶剤に均一に溶解又は分散することにより得ることができる。
塗布液として用いる溶剤は、特に制限は無く、公知のものが使用できる。具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、クロロホルム、塩化メチレン等が挙げられる。
塗布方法としては、ドクターブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ロールコーティング法、スクリーンコーティング法、スピナーコーティング法、インクジェットコーティング法、スプレーコーティング法、ディップコーティング法、グラビアコーティング法、カーテンコーティング法、ダイコーティング法等が挙げられる。
乾燥条件に特に制限は無いが、乾燥温度は、60〜130℃とすることが好ましく、乾燥時間は、0.5〜30分とすることが好ましい。
(他の層)
支持フィルム付き感光性導電フィルム10は、上述した本発明の効果が得られる範囲で、適宜選択した他の層を有してよい。感光性導電フィルム4には設けられる他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クッション層、酸素遮蔽層、剥離層、接着層等が挙げられる。感光性導電フィルム4は、これらの層を1種単独で有していてもよく、2種以上を有してもよい。また、同種の層を2以上有していてもよい。
支持フィルム付き感光性導電フィルム10は、上述した本発明の効果が得られる範囲で、適宜選択した他の層を有してよい。感光性導電フィルム4には設けられる他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クッション層、酸素遮蔽層、剥離層、接着層等が挙げられる。感光性導電フィルム4は、これらの層を1種単独で有していてもよく、2種以上を有してもよい。また、同種の層を2以上有していてもよい。
以上説明した支持フィルム付き感光性導電フィルム10はそのままの平板状の形態で貯蔵することができる。
支持フィルム付き感光性導電フィルム10における感光性樹脂層3を硬化させた樹脂硬化物部分(支持フィルム1を除く)の、波長400〜700nmの可視光領域における全光線透過率(Tt)の最小値は、90.00%以上であることが好ましく、90.50%以上であることがより好ましく、90.70%以上であることがさらに好ましい。一般的な可視光波長域である400〜700nmにおける全光線透過率が90.00%以上であれば、タッチパネル(タッチセンサー)のセンシング領域の透明電極を保護する場合において、センシング領域での画像表示品質、色合い、輝度が低下することを充分抑制することができる。なお、可視光領域における全光線透過率(Tt)は、本明細書の実施例に記載した方法で測定することができる。
<導電パターンの形成方法>
導電パターンの第1の形成方法は、基材上に、感光性導電フィルムを、感光性樹脂層が基材側に位置するように配置する工程と、感光性樹脂層にパターン状に活性光線を照射する露光工程と、感光性樹脂層の未露光部を除去することにより導電パターンを形成する現像工程とを備える。以下、本方法について説明する。
導電パターンの第1の形成方法は、基材上に、感光性導電フィルムを、感光性樹脂層が基材側に位置するように配置する工程と、感光性樹脂層にパターン状に活性光線を照射する露光工程と、感光性樹脂層の未露光部を除去することにより導電パターンを形成する現像工程とを備える。以下、本方法について説明する。
図3は、本実施形態の感光性導電フィルムを用いた配線(導電パターン)の形成方法の一実施形態を説明するための模式断面図である。本実施形態の方法は、上述した支持フィルム付き感光性導電フィルム10を、基材20上に感光性樹脂層3が密着するように配置するラミネート工程(図3(a))と、支持フィルム1を有する感光性導電フィルム4の感光性樹脂層3の所定部分に活性光線を照射する露光工程(図3(b))と、その後、支持フィルム1を剥離してから、感光性導電フィルム4の感光性樹脂層3を現像する現像工程とを備えることが好ましい。これらの工程を経て、導電パターン基材30が得られる(図3(c))。
[基材]
基材20としては、特に制限なく使用することができるが、例えばタッチパネルに用いられる、ガラス、プラスチック、セラミック、樹脂製の基材などが挙げられる。樹脂製の基材として、例えばポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂製の基材等が挙げられる。基材20は、450〜650nmの波長域での最小光透過率が80%以上であるものが好ましく、85%以上であることがより好ましく、90%以上であることが更に好ましい。基材20が、このような条件を満たす場合、ディスプレイパネル等での高輝度化が容易となる。基材20としては、その表面にITO電極等の透明電極パターンが設けられた、透明電極パターン付き基材を用いることもできる。この場合、感光性導電フィルムにより形成される導電パターンが、基材上の透明電極パターンの保護機能と、透明電極パターンの不可視化又はタッチ画面の視認性向上の両機能を発揮し得る。
基材20としては、特に制限なく使用することができるが、例えばタッチパネルに用いられる、ガラス、プラスチック、セラミック、樹脂製の基材などが挙げられる。樹脂製の基材として、例えばポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂製の基材等が挙げられる。基材20は、450〜650nmの波長域での最小光透過率が80%以上であるものが好ましく、85%以上であることがより好ましく、90%以上であることが更に好ましい。基材20が、このような条件を満たす場合、ディスプレイパネル等での高輝度化が容易となる。基材20としては、その表面にITO電極等の透明電極パターンが設けられた、透明電極パターン付き基材を用いることもできる。この場合、感光性導電フィルムにより形成される導電パターンが、基材上の透明電極パターンの保護機能と、透明電極パターンの不可視化又はタッチ画面の視認性向上の両機能を発揮し得る。
[ラミネート工程]
ラミネート工程では、例えば、支持フィルム付き感光性導電フィルム10を、基材を加熱しながら感光性樹脂層3側を基材20に圧着することで積層できる。圧着手段としては、圧着ロールが挙げられる。圧着ロールは、加熱圧着できるように加熱手段を備えたものであってもよい。なお、この工程は、密着性及び追従性の見地から、減圧下で行われることが好ましい。
ラミネート工程では、例えば、支持フィルム付き感光性導電フィルム10を、基材を加熱しながら感光性樹脂層3側を基材20に圧着することで積層できる。圧着手段としては、圧着ロールが挙げられる。圧着ロールは、加熱圧着できるように加熱手段を備えたものであってもよい。なお、この工程は、密着性及び追従性の見地から、減圧下で行われることが好ましい。
支持フィルム付き感光性導電フィルム10の積層は、感光性樹脂層3及び/又は基材20を70〜130℃に加熱しながら行うことが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPa程度(1〜10kgf/cm2程度)とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。また、感光性樹脂層3を上記のように70〜130℃に加熱すれば、予め基材20を予熱処理することは必要ではないが、積層性を更に向上させるために基材20の予熱処理を行うこともできる。このときの処理温度は、30〜150℃とすることが好ましい。
[露光工程]
露光工程での露光方法としては、図3(b)に示されるような、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターン5を通して活性光線Lをパターン状に照射する方法(マスク露光法)が挙げられる。なお、本明細書において、パターンとはストライプ状の形状、ダイヤ形状が直列につながった形状等を含む。
露光工程での露光方法としては、図3(b)に示されるような、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターン5を通して活性光線Lをパターン状に照射する方法(マスク露光法)が挙げられる。なお、本明細書において、パターンとはストライプ状の形状、ダイヤ形状が直列につながった形状等を含む。
露光工程での活性光線の光源としては、公知の光源が挙げられる。例えば、紫外線、可視光などを有効に放射することができるカーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプが用いられる。また、Arイオンレーザ、半導体レーザも用いられる。さらに、写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いられる。また、レーザ露光法等を用いた直接描画法により活性光線をパターン状に照射する方法を採用してもよい。
露光工程での露光量は、使用する装置及び感光性樹脂組成物の組成によって異なるが、好ましくは5mJ/cm2〜1000mJ/cm2であり、より好ましくは10mJ/cm2〜200mJ/cm2である。光硬化性に優れる点では、10mJ/cm2以上であることが好ましく、解像性の点では200mJ/cm2以下であることが好ましい。
露光工程は、空気中、真空中等で行うことができ、露光の雰囲気は特に制限されない。また、露光工程では、支持フィルムを除去してから活性光線を照射してもよい。
[現像工程]
本実施形態に係る現像工程では、感光性導電フィルム4における感光性樹脂層3の、露光工程における未露光の領域が除去される。具体的には、ウェット現像によって、感光性樹脂層3の硬化していない部分(未露光部分)を、導電性ネットワーク2とともに除去する。これにより、露光工程により硬化された樹脂硬化物層(硬化膜)3b及び導電性ネットワーク2aからなる導電パターン6を有する導電パターン基材30が得られる。
本実施形態に係る現像工程では、感光性導電フィルム4における感光性樹脂層3の、露光工程における未露光の領域が除去される。具体的には、ウェット現像によって、感光性樹脂層3の硬化していない部分(未露光部分)を、導電性ネットワーク2とともに除去する。これにより、露光工程により硬化された樹脂硬化物層(硬化膜)3b及び導電性ネットワーク2aからなる導電パターン6を有する導電パターン基材30が得られる。
ウェット現像は、例えば、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤系現像液を用いて、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッビング等の公知の方法により行うことができる。中でも、環境、安全性の観点からアルカリ水溶液を用いて、スプレー現像することが好ましい。なお、現像温度及び時間は従来公知の範囲で調整することができる。
現像液としては、安全かつ安定であり、操作性が良好なため、アルカリ性水溶液が好ましく用いられる。アルカリ性水溶液としては、0.1〜5質量%炭酸ナトリウム水溶液、0.1〜5質量%炭酸カリウム水溶液、0.1〜5質量%水酸化ナトリウム水溶液、0.1〜5質量%四ホウ酸ナトリウム水溶液等が好ましい。また、現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光性樹脂層の現像性に合わせて調節することができる。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。
本実施形態の導電パターンの形成方法においては、現像後に必要に応じて、60〜250℃程度の加熱又は0.2〜10J/cm2程度の露光を行うことにより、導電パターンを更に硬化してもよい。
上記方法で得られる導電パターンは、樹脂硬化物層から露出している導電性ネットワーク2aの厚みに加えて樹脂硬化物層(硬化膜)3bの厚みを有している。これらの厚みは基材との段差Hbとなり、この段差が大きいとディスプレイ等に要求される平滑性が得られにくくなる。また、段差が大きいと導電パターンが視認されやすくなるので用途によって以下の導電パターンの第2の形成方法を行うことができる。
導電パターンの第2の形成方法は、基材上に、感光性導電フィルムを、感光性樹脂層が基材側に位置するように配置する工程と、感光性樹脂層にパターン状に活性光線を照射する第一の露光工程と、酸素存在下で、感光性樹脂層の少なくとも第一の露光工程での未露光部の一部又は全部に活性光線を照射する第二の露光工程と、第二の露光工程を経た感光性樹脂層に現像処理を施すことにより、導電パターンを形成する現像工程とを備える。これにより、基材上に、樹脂硬化物層(硬化膜)及び導電性ネットワークを基材側からこの順に含み、樹脂硬化物層(硬化膜)が基材とは反対側に導電性ネットワークを有していない部分と導電性ネットワークを有する部分とを含む導電パターンを設けることができ、基材上に樹脂硬化物層(硬化膜)及び導電性ネットワークが互いに同一のパターンを有してなる導電パターンを設けた場合に比べて導電パターンの段差を小さくすることができる。以下、本方法について説明する。
図4は、本実施形態の感光性導電フィルムを用いた導電パターンの形成方法の別の実施形態を説明するための模式断面図である。本実施形態の方法は、上述した支持フィルム付き感光性導電フィルム10を、基材20上に感光性樹脂層3が密着するように配置するラミネート工程(図4(a))と、支持フィルム1を有する感光性導電フィルム4の感光性樹脂層3の所定部分に活性光線を照射する第一の露光工程(図4(b))と、その後、支持フィルム1を剥離してから、酸素存在下で、第一の露光工程での露光部及び未露光部の一部または全部に活性光線を照射する第二の露光工程(図4(c))と、第二の露光工程の後に感光性導電フィルム4の感光性樹脂層3を現像する現像工程とを備えることが好ましい。これらの工程を経て、導電パターン基材31が得られる(図4(d))。
[ラミネート工程]
ラミネート工程は上述の第1の方法と同様にすることができる。
ラミネート工程は上述の第1の方法と同様にすることができる。
[第一の露光工程]
第一の露光工程での露光方法としては、図4(b)に示されるような、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターン5を通して活性光線Lをパターン状に照射する方法(マスク露光法)が挙げられる。
第一の露光工程での露光方法としては、図4(b)に示されるような、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターン5を通して活性光線Lをパターン状に照射する方法(マスク露光法)が挙げられる。
第一の露光工程での活性光線の光源、露光量等の条件は第1の形成方法と同様にすることができる。
[第二の露光工程]
第二の露光工程での露光方法としては、必要に応じて、マスク露光法と、図4(c)に示されるようにマスクを用いず感光性導電フィルム4の全体(即ち、感光性樹脂層3の全体)に活性光線を照射する方法とを選択することができる。マスク露光法を行う場合は、例えば、マスクパターン5を通して活性光線Lをパターン状に照射することができる。
第二の露光工程での露光方法としては、必要に応じて、マスク露光法と、図4(c)に示されるようにマスクを用いず感光性導電フィルム4の全体(即ち、感光性樹脂層3の全体)に活性光線を照射する方法とを選択することができる。マスク露光法を行う場合は、例えば、マスクパターン5を通して活性光線Lをパターン状に照射することができる。
本実施形態においては、第一の露光工程での露光部を第二の露光工程でも露光しているが、このような2回の露光を行うことにより、第一の露光工程で露光した部分を第二の露光工程で露光しない場合に比べ、第一の露光工程で露光した部分と第二の露光工程で露光した部分との間に境界部分が発生することを防ぐことができ、形成される硬化樹脂パターンの段差が大きくなることを抑制できる。
第二の露光工程での活性光線の光源、露光量等の条件は第1の形成方法と同様にすることができる。
本実施形態に係る第二の露光工程では、酸素存在下、支持フィルム1を除去して感光性導電フィルム4を露光することで、感光性導電フィルム4(導電性ネットワーク2及び感光性樹脂層3)の露出面側において開始剤から発生する反応種を酸素により失活させ、感光性樹脂層3の導電性ネットワーク2側に硬化不充分な領域を設けることができる。過度の露光は感光性樹脂組成物全体を充分硬化させるため、第二の露光工程の露光量は、上記範囲にすることが好ましい。
第二の露光工程は、酸素存在下で行われ、例えば、空気中で行うことが好ましい。また、酸素濃度を増やした条件でもかまわない。
[現像工程]
本実施形態に係る現像工程では、第二の露光工程で露光した感光性樹脂層3の充分硬化していない表層部分が除去される。具体的には、ウェット現像により感光性樹脂層3の充分硬化していない表層部分を、導電性ネットワーク2とともに除去する。これにより、第一及び第二の露光工程により硬化された感光性樹脂層からなり、硬化樹脂パターンとしての凸部と、硬化樹脂パターンの間の凹部とがその表面に形成された樹脂硬化物層3aが形成される。所定のパターンを有する導電性ネットワーク2aが硬化樹脂パターン上に残り、現像工程で感光性樹脂層の表層部分が除去された部分には、導電性ネットワークが無く、樹脂硬化物層3aを底面とする凹部が形成される。こうして、図4(d)に示されるように、樹脂硬化物層3aの上に形成される導電性ネットワーク2aと、樹脂硬化物層3aの凹部の底面との段差Haが小さくなり、段差が小さい導電パターン(配線)6を有する導電パターン基材31が得られる。
本実施形態に係る現像工程では、第二の露光工程で露光した感光性樹脂層3の充分硬化していない表層部分が除去される。具体的には、ウェット現像により感光性樹脂層3の充分硬化していない表層部分を、導電性ネットワーク2とともに除去する。これにより、第一及び第二の露光工程により硬化された感光性樹脂層からなり、硬化樹脂パターンとしての凸部と、硬化樹脂パターンの間の凹部とがその表面に形成された樹脂硬化物層3aが形成される。所定のパターンを有する導電性ネットワーク2aが硬化樹脂パターン上に残り、現像工程で感光性樹脂層の表層部分が除去された部分には、導電性ネットワークが無く、樹脂硬化物層3aを底面とする凹部が形成される。こうして、図4(d)に示されるように、樹脂硬化物層3aの上に形成される導電性ネットワーク2aと、樹脂硬化物層3aの凹部の底面との段差Haが小さくなり、段差が小さい導電パターン(配線)6を有する導電パターン基材31が得られる。
本実施形態の現像工程は上述の第1の形成方法と同様にすることができる。
本実施形態の導電パターンの第2の形成方法においても、現像後に必要に応じて、0.2〜10J/cm2程度の露光又は60〜250℃程度の加熱を行うことにより導電パターンを更に硬化してもよい。
<導電パターン基材>
上記方法で得られる本実施形態の導電パターン基材は、基材と、基材上に設けられ、上述した感光性導電フィルムの硬化物から形成された導電パターンと、を備えている。すなわち、導電パターンは、樹脂硬化物層と、樹脂硬化物層の基材側又は基材とは反対側に設けられた導電性繊維を含んでなる導電性ネットワークと、を有する。この導電パターンにおいて、樹脂硬化物層及び導電性ネットワークはパターン状に形成されている。
上記方法で得られる本実施形態の導電パターン基材は、基材と、基材上に設けられ、上述した感光性導電フィルムの硬化物から形成された導電パターンと、を備えている。すなわち、導電パターンは、樹脂硬化物層と、樹脂硬化物層の基材側又は基材とは反対側に設けられた導電性繊維を含んでなる導電性ネットワークと、を有する。この導電パターンにおいて、樹脂硬化物層及び導電性ネットワークはパターン状に形成されている。
導電パターンの吸水率は、例えば、1.2以下である。
導電パターンの親水性パラメータは、好ましくは−40以上であり、より好ましくは−35以上である。導電パターンの親水性パラメータは−20以下であってよい。
導電パターンを構成する、導電性ネットワークが設けられた樹脂硬化物層は、JIS−K5600−5−1に準拠した円筒形マンドレル法による耐屈曲性試験において、マンドレル直径6mm以下の耐屈曲性を示す。
<タッチパネルセンサ>
タッチパネルセンサは、上記の導電パターン基材を備える。
タッチパネルセンサは、上記の導電パターン基材を備える。
図5は、静電容量方式のタッチパネルセンサの一例を示す模式上面図である。図5に示されるタッチパネルセンサは、透明基板等の基材101の片面にタッチ位置を検出するためのタッチ画面102があり、この領域に静電容量変化を検出して、X位置座標とする透明電極103と、Y位置座標とする透明電極104を備えている。これらのX、Y位置座標とするそれぞれの透明電極103、104には、タッチパネルとしての電気信号を制御するドライバー素子回路と接続するための引き出し配線105と、その引き出し配線105と透明電極103、104を接続する接続電極106が配置されている。さらに、引き出し配線105の接続電極106と反対側の端部には、ドライバー素子回路と接続する接続端子107が配置されている。
図6は、図5に示されるタッチパネルセンサの製造方法の一例を示す模式図である。本実施形態においては、本実施形態に係る導電パターンの形成方法によって透明電極103、104が形成される。まず、図6(a)に示すように、基材101上に透明電極(X位置座標)103を形成する。具体的には、支持フィルム付き感光性導電フィルム10を感光性樹脂層3が基材101に密着するようラミネートする。転写した感光性導電フィルム4(導電性ネットワーク2及び感光性樹脂層3)に対し、所望の形状に遮光マスクを介してパターン状に活性光線を照射する(第一の露光工程)。その後、遮光マスクを除き、更に支持フィルムを剥離したうえで感光性導電フィルム4に活性光線を照射する(第二の露光工程)。露光工程の後、現像を行うことで、硬化が不充分な感光性樹脂層3と共に、導電性ネットワーク2が除去され、所定のパターンを有する導電性ネットワーク2aが形成される。この所定のパターンを有する導電性ネットワーク2aによりX位置座標を検知する透明電極103(導電パターン)が形成される(図6(b))。図6(b)は、図6(a)のI−I切断面の模式断面図である。本実施形態の導電パターンの形成方法により透明電極103を形成することで、段差の小さな透明電極103を設けることができる。
続いて、図6(c)に示すように透明電極(Y位置座標)104(導電パターン)を形成する。上記の工程により形成された透明電極103を備える基材101に、更に、新たな支持フィルム付き感光性導電フィルム10をラミネートし、上記同様の操作により、Y位置座標を検知する透明電極104が形成される(図6(d))。図6(d)は、図6(c)のII−II切断面の模式断面図である。本発明に係る導電パターンの形成方法により透明電極104を形成することで、透明電極103上に透明電極104を形成する場合であっても、段差及び気泡の捲き込みによる美観の低減が充分に抑制された、平滑性の高いタッチパネルセンサを作製することができる。
次に、基材101の表面に、外部回路と接続するための引き出し配線105と、この引き出し配線と透明電極103、104を接続する接続電極106を形成する。図6では、引き出し配線105及び接続電極106は、透明電極103及び104の形成後に形成するように示しているが、各透明電極形成時に同時に形成してもよい。引き出し配線105は、例えば、フレーク状の銀を含有する導電ペースト材料を使って、スクリーン印刷法を用いて、接続電極106を形成するのと同時に形成することができる。
図7及び図8はそれぞれ、図5に示されるa−a’及びb−b’に沿った部分断面図である。これらは、XY位置座標の透明電極の交差部を示す。図7及び図8に示されるように、透明電極が本発明に係る導電パターンの形成方法により形成されていることにより、段差が小さく平滑性の高いタッチパネルセンサを得ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、導電パターン形成方法について以下のように変更を行うことができ、当該方法を上記タッチパネルセンサの製造に適用することができる。
図9は、本実施形態で好適に用いられる感光性導電フィルムの一例を示す模式断面図である。図9に示す保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルム11は、第一のフィルム(支持フィルム又は保護フィルム)7と、第一のフィルム7上に設けられた感光性導電フィルム4と、感光性導電フィルム4上に設けられた第二のフィルム(支持フィルム又は保護フィルム)8とを備える。感光性導電フィルム4は、保護フィルム7上に設けられた導電性繊維を含んでなる導電性ネットワーク2と、導電性ネットワーク2上に設けられた感光性樹脂層3とから構成されている。第一のフィルム7が支持フィルムである場合、第二のフィルム8は保護フィルムであってよく、第一のフィルムが保護フィルムである場合、第二のフィルム8は支持フィルムであってよい。
第一のフィルム7としては、上述の支持フィルムとして例示した重合体フィルムを同様に用いることができる。第一のフィルム7の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体等からなるフィルム、これらのフィルムとポリエチレンの積層フィルムなどが挙げられる。
第一のフィルム7の厚さは、5〜100μmが好ましいが、保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルム11をロール状に巻いて保管する観点から、70μm以下であることが好ましく、60μm以下であることがより好ましく、50μm以下であることが更に好ましく、40μm以下であることが特に好ましい。
第一のフィルム7と感光性樹脂層3との間の接着力は、第一のフィルム7を感光性樹脂層3から剥離しやすくするために、第二のフィルム8と感光性導電フィルム4(導電性ネットワーク2及び感光性樹脂層3)との間の接着力よりも小さいことが好ましい。
第一のフィルム上(感光性導電フィルムとは反対側)には、接着層、ガスバリア層等の層が設けられていてもよい。
第二のフィルム8は、上述した支持フィルム1と同様のものを用いることができる。
導電性ネットワーク2及び感光性樹脂層3についても、上述と同様のものを用いることができる。
保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルム11は、例えば、そのままの平板状の形態で、又は、円筒状などの巻芯に巻きとりロール状の形態で貯蔵することができる。この際、第二のフィルム(支持フィルム)が最も外側になるように巻き取られることが好ましい。
本実施形態に係る保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルム11は、第一のフィルム7上に導電性ネットワーク、感光性樹脂層を順に形成する方法によって製造してもよく、図10に示すように、導電性ネットワーク2を第一のフィルム7上に形成し、別途、感光性樹脂層3を第二のフィルム8上に形成し、このようにして得られる2つのフィルムを、導電性ネットワーク2と感光性樹脂層3とが貼り合わされるようにローラ40によりラミネートすることで、製造してもよい。ラミネートは、60〜130℃に加熱して行うことが好ましく、圧着圧力は0.2〜0.8MPa程度とすることが好ましい。
図11は、本実施形態に係る保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルム11を用いた導電パターンの第3の形成方法を説明するための模式断面図である。本実施形態の方法では、第一のフィルム7が保護フィルムであり、第二のフィルム8が支持フィルムである。本実施形態の方法は、上述した保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルム11を、保護フィルム7をはく離し、基材20上に導電性ネットワーク2が密着するようにローラ45によりラミネートする工程(以下、「ラミネート工程」ともいう。)(図11(a)及び(b))と、支持フィルム8を有する感光性導電フィルム4の感光性樹脂層3の所定部分にマスクパターン5を介して、活性光線を照射する露光工程(図11(c))と、その後、支持フィルム8をはく離して感光性導電フィルム4の感光性樹脂層3を現像する現像工程とを備える。これらの工程を経て、導電性繊維を含んでなる導電性ネットワーク2aと樹脂硬化物層3bとを基材側からこの順に含む導電パターン9を有する導電パターン基材32が得られる(図11(d))。
露光工程及び現像工程は、上述した導電パターンの第1の形成方法と同様に行うことができる。
本実施形態の導電パターンの第3の形成方法においても、現像後に必要に応じて、0.2〜10J/cm2程度の露光又は60〜250℃程度の加熱を行うことにより導電パターンを更に硬化してもよい。
以下、実施例及び比較例によって、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(ポリマー溶液1〜5の調製)
撹拌機、還流冷却機、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラスコに、溶媒として、プロピレングリコールモノメチルエーテルを62質量部とトルエン62質量部とを仕込み、窒素ガス雰囲気下で80℃に昇温した。反応温度を80℃±2℃に保ちながら、モノマー成分である表1に示す化合物と、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)1.5質量部とを混合した溶液を4時間かけてフラスコ中に均一に滴下した。滴下後、80℃±2℃で6時間撹拌を続け、バインダーポリマーを含む溶液(ポリマー溶液1)を得た。モノマー成分として表1に示す化合物をそれぞれ表1に示す配合量で用いたこと、及び、固形分量が表1に示す値となるように溶媒の使用量を調製したこと以外は、上記と同様にしてポリマー溶液2〜5をそれぞれ得た。
撹拌機、還流冷却機、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラスコに、溶媒として、プロピレングリコールモノメチルエーテルを62質量部とトルエン62質量部とを仕込み、窒素ガス雰囲気下で80℃に昇温した。反応温度を80℃±2℃に保ちながら、モノマー成分である表1に示す化合物と、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)1.5質量部とを混合した溶液を4時間かけてフラスコ中に均一に滴下した。滴下後、80℃±2℃で6時間撹拌を続け、バインダーポリマーを含む溶液(ポリマー溶液1)を得た。モノマー成分として表1に示す化合物をそれぞれ表1に示す配合量で用いたこと、及び、固形分量が表1に示す値となるように溶媒の使用量を調製したこと以外は、上記と同様にしてポリマー溶液2〜5をそれぞれ得た。
得られたバインダーポリマーの重量平均分子量及び酸価を以下の方法で求めた。また、得られたバインダーポリマーの親水性パラメータを、ハートリーホック法を用いて算出した。結果を表1に示す。
[重量平均分子量の測定方法]
重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算することにより導出した。GPCの測定条件を以下に示す。
<GPC測定条件>
ポンプ:日立 L−6000型(株式会社日立製作所製、製品名)
カラム:Gelpack GL−R420、Gelpack GL−R430、Gelpack GL−R440(以上、日立化成株式会社製、製品名)
溶離液:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流量:2.05mL/分
検出器:日立 L−3300型RI(株式会社日立製作所製、製品名)
重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算することにより導出した。GPCの測定条件を以下に示す。
<GPC測定条件>
ポンプ:日立 L−6000型(株式会社日立製作所製、製品名)
カラム:Gelpack GL−R420、Gelpack GL−R430、Gelpack GL−R440(以上、日立化成株式会社製、製品名)
溶離液:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流量:2.05mL/分
検出器:日立 L−3300型RI(株式会社日立製作所製、製品名)
[酸価の測定方法]
JIS K0070に基づいた中和滴定法により酸価を測定した。具体的には、まず、ポリマー溶液を130℃で1時間加熱し、揮発分を除去して、固形分(バインダーポリマー)を得た。次いで、得られた固形分(バインダーポリマー)1gを精秤した後、このバインダーポリマーにアセトンを30g添加し、これを均一に溶解し、樹脂溶液を得た。次いで、得られた樹脂溶液に指示薬であるフェノールフタレインを適量添加し、0.1mol/Lの水酸化カリウム水溶液を用いて中和滴定を行った。酸価は次式により算出した。
酸価=0.1×V×f1×56.1/(Wp×I/100)
式中、Vは滴定に用いた0.1mol/L水酸化カリウム水溶液の滴定量(mL)を示し、f1は0.1mol/L水酸化カリウム水溶液のファクター(濃度換算係数)を示し、Wpは測定した樹脂溶液の質量(g)を示し、Iは測定した上記樹脂溶液中の不揮発分の割合(質量%)を示す。
JIS K0070に基づいた中和滴定法により酸価を測定した。具体的には、まず、ポリマー溶液を130℃で1時間加熱し、揮発分を除去して、固形分(バインダーポリマー)を得た。次いで、得られた固形分(バインダーポリマー)1gを精秤した後、このバインダーポリマーにアセトンを30g添加し、これを均一に溶解し、樹脂溶液を得た。次いで、得られた樹脂溶液に指示薬であるフェノールフタレインを適量添加し、0.1mol/Lの水酸化カリウム水溶液を用いて中和滴定を行った。酸価は次式により算出した。
酸価=0.1×V×f1×56.1/(Wp×I/100)
式中、Vは滴定に用いた0.1mol/L水酸化カリウム水溶液の滴定量(mL)を示し、f1は0.1mol/L水酸化カリウム水溶液のファクター(濃度換算係数)を示し、Wpは測定した樹脂溶液の質量(g)を示し、Iは測定した上記樹脂溶液中の不揮発分の割合(質量%)を示す。
*計算値
表1中、「芳香環構造/脂環構造」はモノマー成分における脂環構造の数に対する芳香環構造の数の比を示す。
(銀繊維分散液の調製)
(1)ポリオール法による銀繊維の調製
2000mlの3口フラスコに、エチレングリコール500mlを入れ、窒素雰囲気下、マグネチックスターラーで撹拌しながらオイルバスにより160℃まで加熱した。ここに、別途用意したPtCl22mgを50mlのエチレングリコールに溶解した溶液を滴下した。4〜5分後、AgNO35gをエチレングリコール300mlに溶解した溶液と、重量平均分子量が4万のポリビニルピロリドン(和光純薬工業株式会社製)5gをエチレングリコール150mlに溶解した溶液とを、それぞれの滴下漏斗から1分間で滴下し、その後160℃で60分間撹拌した。
(1)ポリオール法による銀繊維の調製
2000mlの3口フラスコに、エチレングリコール500mlを入れ、窒素雰囲気下、マグネチックスターラーで撹拌しながらオイルバスにより160℃まで加熱した。ここに、別途用意したPtCl22mgを50mlのエチレングリコールに溶解した溶液を滴下した。4〜5分後、AgNO35gをエチレングリコール300mlに溶解した溶液と、重量平均分子量が4万のポリビニルピロリドン(和光純薬工業株式会社製)5gをエチレングリコール150mlに溶解した溶液とを、それぞれの滴下漏斗から1分間で滴下し、その後160℃で60分間撹拌した。
上記反応溶液が30℃以下になるまで放置してから、アセトンで10倍に希釈し、遠心分離機により2000回転/分で20分間遠心分離し、上澄み液をデカンテーションした。沈殿物にアセトンを加え撹拌した後に、上記と同様の条件で遠心分離し、アセトンをデカンテーションした。その後、蒸留水を用いて同様に2回遠心分離して、銀繊維を得た。得られた銀繊維を走査型電子顕微鏡で観察したところ、繊維径(直径)は30nmであり、繊維長は30μmであった。
(2)銀繊維分散液の調製
純水に、上記(1)で得られた銀繊維を0.2質量%、及び、ドデシル−ペンタエチレングリコールを0.1質量%の濃度となるように分散し、銀繊維分散液を得た。
純水に、上記(1)で得られた銀繊維を0.2質量%、及び、ドデシル−ペンタエチレングリコールを0.1質量%の濃度となるように分散し、銀繊維分散液を得た。
(実験例1)
[感光性樹脂組成物溶液(感光性樹脂層形成用溶液)の調製]
バインダーポリマーとしてポリマー溶液1(固形分換算で56質量部)、光重合性化合物である「A−DCP」(トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、新中村化学工業株式会社製、製品名)(44質量部)、光重合開始剤である「IRGACURE TPO」(2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド、BASFジャパン株式会社製、製品名)(10質量部)、レベリング剤である「DOW CORNING8032 ADDITIVE」(東レ・ダウコーニング株式会社製、製品名)(0.07質量部)、及び、エチレン性不飽和基を有するリン酸エステルである「PM−21」(日本化薬株式会社製、製品名)(1質量部)に、溶液の固形分濃度が30質量%となるよう、メチルエチルケトンを適量加え、感光性樹脂組成物溶液を得た。
[感光性樹脂組成物溶液(感光性樹脂層形成用溶液)の調製]
バインダーポリマーとしてポリマー溶液1(固形分換算で56質量部)、光重合性化合物である「A−DCP」(トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、新中村化学工業株式会社製、製品名)(44質量部)、光重合開始剤である「IRGACURE TPO」(2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド、BASFジャパン株式会社製、製品名)(10質量部)、レベリング剤である「DOW CORNING8032 ADDITIVE」(東レ・ダウコーニング株式会社製、製品名)(0.07質量部)、及び、エチレン性不飽和基を有するリン酸エステルである「PM−21」(日本化薬株式会社製、製品名)(1質量部)に、溶液の固形分濃度が30質量%となるよう、メチルエチルケトンを適量加え、感光性樹脂組成物溶液を得た。
[感光性導電フィルムの作製]
上記で得た銀繊維分散液を、支持フィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、帝人株式会社製、製品名G2−50、厚さ50μm)上に25g/m2の量で均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で3分間乾燥して、銀繊維を含んでなる導電性ネットワークを得た。導電性ネットワークの乾燥後の厚さは、0.1μmであった。
上記で得た銀繊維分散液を、支持フィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、帝人株式会社製、製品名G2−50、厚さ50μm)上に25g/m2の量で均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で3分間乾燥して、銀繊維を含んでなる導電性ネットワークを得た。導電性ネットワークの乾燥後の厚さは、0.1μmであった。
次に、上記で得た感光性樹脂組成物溶液を導電性ネットワーク上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥して、感光性樹脂層を形成した。感光性樹脂層を保護フィルム(ポリエチレンフィルム、タマポリ株式会社製、製品名「NF−13」)で覆い、保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルムを得た。乾燥後の感光性樹脂層の厚さは5μmであり、乾燥後の感光性導電フィルムの厚さは5.1μmであった。
(実験例2〜5)
ポリマー溶液1に代えてポリマー溶液2〜5を用いたこと以外は実験例1と同様にして保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルムを得た。
ポリマー溶液1に代えてポリマー溶液2〜5を用いたこと以外は実験例1と同様にして保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルムを得た。
<評価>
以下の手順で、耐屈曲性試験、吸水率の測定試験、及びキャパシタンス(Cap.)上昇率の測定試験を行った。結果を表2に示す。なお、吸水率の測定試験及びキャパシタンス(Cap.)上昇率の測定試験は、耐屈曲性試験の結果が△より良好であったものについてのみ行った。
以下の手順で、耐屈曲性試験、吸水率の測定試験、及びキャパシタンス(Cap.)上昇率の測定試験を行った。結果を表2に示す。なお、吸水率の測定試験及びキャパシタンス(Cap.)上昇率の測定試験は、耐屈曲性試験の結果が△より良好であったものについてのみ行った。
[耐屈曲性試験]
実験例で得られた保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルムの支持フィルム側上方より、感光性導電フィルムに対して露光量1000mJ/cm2(i線における測定値)で紫外線を照射した。紫外線照射後、BOX炉にて、140℃で30分間のアニール処理を行った。アニール後、デシケータ(真空度:−0.08±0.01MPa)中で1時間エージングした。次いで、感光性導電フィルムの支持フィルム及び補フィルムを剥離した後、感光性導電フィルムを15mm×100mmに切り出し、厚さ5μmの耐屈曲性試験用サンプルを作製した。試験用サンプルを用いて、JIS K5600−5−1に準拠した円筒形マンドレル法による耐屈曲性試験を行った。耐屈曲性の評価は以下の評価基準で、フィルムの割れが初めて起こったマンドレルの直径を比較することにより行った。なお、○を良好、◎を非常に良好と判断した。
◎:マンドレル直径≦3mm
○:3mm<マンドレル直径≦6mm
△:6mm<マンドレル直径≦10mm
×:10mm<マンドレル直径
実験例で得られた保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルムの支持フィルム側上方より、感光性導電フィルムに対して露光量1000mJ/cm2(i線における測定値)で紫外線を照射した。紫外線照射後、BOX炉にて、140℃で30分間のアニール処理を行った。アニール後、デシケータ(真空度:−0.08±0.01MPa)中で1時間エージングした。次いで、感光性導電フィルムの支持フィルム及び補フィルムを剥離した後、感光性導電フィルムを15mm×100mmに切り出し、厚さ5μmの耐屈曲性試験用サンプルを作製した。試験用サンプルを用いて、JIS K5600−5−1に準拠した円筒形マンドレル法による耐屈曲性試験を行った。耐屈曲性の評価は以下の評価基準で、フィルムの割れが初めて起こったマンドレルの直径を比較することにより行った。なお、○を良好、◎を非常に良好と判断した。
◎:マンドレル直径≦3mm
○:3mm<マンドレル直径≦6mm
△:6mm<マンドレル直径≦10mm
×:10mm<マンドレル直径
[吸水率の測定試験]
まず以下の手順で吸水率測定用サンプルを作製した。
(1)SUS板の準備
#600の耐水研磨紙を使用しSUS板(SUS304:0.5t×100×160mm)を研磨した。研磨したSUS板は、水拭き後、溶剤(ACS:アセトン)で拭き仕上げた。その後、1時間SUS板のエージングを行った。エージング後、SUS板の重量を測定した。
(2)ラミネート工程
得られた保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルムの保護フィルムを剥がしながら、上記で得られたSUS板上に、感光性樹脂層が密着するようにラミネータ(株式会社MCK製、製品名MRK−650Y)を用いて、ロール温度100℃±10℃、基材送り速度0.6m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)0.4MPaの条件でラミネートした。次いで、コンベア露光機(株式会社オーク製作所製、製品名QRM2288)を使用して、支持フィルム側(感光性導電フィルムの導電性ネットワーク側上方)より露光量40mJ/cm2(i線における測定値)で紫外線を照射した。その後、支持フィルムを除去した。同様の操作を繰り返し、SUS板上に、感光性導電フィルムを5枚積層した。なお、ラミネートの際には、SUS板の中央部分に感光性導電フィルムがラミネートされるように、事前にSUS板の外周をカプトンテープで保護した。また、2枚目以降は、ラミネート後の露光を行わなかった。
(3)露光工程
浮き、バリ等がなくなるように、不要部分を溶剤(ACS)で拭き取った後、コンベア露光機(株式会社オーク製作所製、製品名QRM2288)を使用して、SUS板上方より、感光性導電フィルムに対して、露光量1000mJ/cm2(i線における測定値)で紫外線を照射した。紫外線照射後、BOX炉にて、140℃で30分間のアニール処理を行った。アニール後、デシケータ(真空度:−0.08±0.01MPa)中で1時間エージングした。これにより、SUS板上に感光性導電フィルムの硬化物(導電膜)が設けられた吸水率測定用サンプルを得た。
まず以下の手順で吸水率測定用サンプルを作製した。
(1)SUS板の準備
#600の耐水研磨紙を使用しSUS板(SUS304:0.5t×100×160mm)を研磨した。研磨したSUS板は、水拭き後、溶剤(ACS:アセトン)で拭き仕上げた。その後、1時間SUS板のエージングを行った。エージング後、SUS板の重量を測定した。
(2)ラミネート工程
得られた保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルムの保護フィルムを剥がしながら、上記で得られたSUS板上に、感光性樹脂層が密着するようにラミネータ(株式会社MCK製、製品名MRK−650Y)を用いて、ロール温度100℃±10℃、基材送り速度0.6m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)0.4MPaの条件でラミネートした。次いで、コンベア露光機(株式会社オーク製作所製、製品名QRM2288)を使用して、支持フィルム側(感光性導電フィルムの導電性ネットワーク側上方)より露光量40mJ/cm2(i線における測定値)で紫外線を照射した。その後、支持フィルムを除去した。同様の操作を繰り返し、SUS板上に、感光性導電フィルムを5枚積層した。なお、ラミネートの際には、SUS板の中央部分に感光性導電フィルムがラミネートされるように、事前にSUS板の外周をカプトンテープで保護した。また、2枚目以降は、ラミネート後の露光を行わなかった。
(3)露光工程
浮き、バリ等がなくなるように、不要部分を溶剤(ACS)で拭き取った後、コンベア露光機(株式会社オーク製作所製、製品名QRM2288)を使用して、SUS板上方より、感光性導電フィルムに対して、露光量1000mJ/cm2(i線における測定値)で紫外線を照射した。紫外線照射後、BOX炉にて、140℃で30分間のアニール処理を行った。アニール後、デシケータ(真空度:−0.08±0.01MPa)中で1時間エージングした。これにより、SUS板上に感光性導電フィルムの硬化物(導電膜)が設けられた吸水率測定用サンプルを得た。
得られた吸水率測定用サンプルの重量を測定し、得られた重量からSUS板の重量を引くことにより、導電膜の重量を算出した。次いで、吸水率測定用サンプルを23℃の水に24時間浸漬させた後、サンプルを水から取り出し、表面の水を完全に除去した。取り出してから1分後にサンプルの重量を測定し、試験前後での重量の増加量を求めた。下記式に基づき吸水率を算出した。
吸水率(%)=(試験後の導電膜の重量−試験前の導電膜の重量)/試験前の導電膜の重量×100
吸水率(%)=(試験後の導電膜の重量−試験前の導電膜の重量)/試験前の導電膜の重量×100
[キャパシタンス上昇率の測定試験]
まず、以下の手順で、図12に示す簡易TEGを作製した。
まず、以下の手順で、図12に示す簡易TEGを作製した。
得られた保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルムのポリエチレンフィルムを剥がしながら、PETフィルム50の一方面上にITO電極51が設けられてなる基材52(東洋紡株式会社製、製品名コスモシャイン(A4300)、PETフィルムの厚さ125μm、ITO電極の厚さ0.5μm)の当該ITO電極側の面上に、感光性樹脂層が密着するようにラミネータ(株式会社MCK製、製品名MRK−650Y)を用いて、ロール温度110℃、基材送り速度0.6m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)0.4MPaの条件でラミネートして、ITO電極付きPETフィルム上に、支持フィルム付き感光性導電フィルム(感光性樹脂層/導電性ネットワーク/支持フィルム)が積層された積層体を作製した。この際、ITO電極と感光性導電フィルムの重なり部分が30mm×30mmとなるようにした。
次いで、積層体の感光性導電フィルムに対し、コンベア露光機(株式会社オーク製作所製、製品名QRM2288)を使用して、支持フィルム側(感光性導電フィルムの導電性ネットワーク側上方)より露光量1000mJ/cm2(i線における測定値)で紫外線を照射した。その後、支持フィルムを除去した。紫外線照射後、BOX炉にて、140℃で30分間のアニール処理を行った。これにより、樹脂硬化層53と導電性ネットワーク54とを備える感光性導電フィルムの硬化物(導電膜)55を形成した。
次いで、得られた導電膜の両端に、銀ペースト(東洋紡株式会社製、製品名DW−117H−41)を塗布し、80℃/30分間の条件で乾燥し、電極パッド56を形成した。以上の操作により、図12に示す簡易TEG57を得た。
得られた簡易TEGの電極パッド56を配線に接続した後、導電膜上に、TPF(日立化成株式会社製、製品名:MS5705PP、厚さ5μm)、光学粘着シート(OCA)(3M社製、製品名:8145、厚さ100μm)、及びカバーガラス(三立化成株式会社製、製品名:SiO2スパッタ成膜基板、厚さ1mm)をこの順に積層し、評価用モジュールを作製した。静電容量測定器(株式会社NF回路設計ブロック製、製品名:LCRメータ)を用いて、測定周波数10kHzで評価用モジュールの静電容量を測定した。次いで、評価用モジュールを85℃、85%RH環境下に40時間投入した後、評価用モジュールを取り出した。取り出してから2時間後に評価用モジュールの静電容量値を再度測定し、投入前の静電容量値からの静電容量値の上昇率(キャパシタンス上昇率)を算出した。評価では、キャパシタンス上昇率(%)が30%以下である場合に、キャパシタンス上昇の抑制効果が良好であると判断した。
[全光線透過率の測定]
得られた保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルムに対し、コンベア露光機(株式会社オーク製作所製、製品名QRM2288)を使用して、支持フィルム側(感光性導電フィルムの導電性ネットワーク側上方)より露光量1000mJ/cm2(i線における測定値)で紫外線を照射した。その後、濁度計(日本電色工業株式会社製:NDH5000)を用いて感光性導電フィルムの全光線透過率の測定を実施した。
得られた保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルムに対し、コンベア露光機(株式会社オーク製作所製、製品名QRM2288)を使用して、支持フィルム側(感光性導電フィルムの導電性ネットワーク側上方)より露光量1000mJ/cm2(i線における測定値)で紫外線を照射した。その後、濁度計(日本電色工業株式会社製:NDH5000)を用いて感光性導電フィルムの全光線透過率の測定を実施した。
本発明の感光性導電フィルム及びこれを用いて形成される導電パターン基材は、液晶表示素子等のフラットパネルディスプレイ、タッチスクリーン、太陽電池等の装置の電極配線として用いられる導電パターンの形成等に用いることができる。また、感光性導電フィルム及び導電パターン基材は、タッチパネル、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッサンス、太陽電池モジュール、プリント配線板、電子ペーパ等の各種電子部品における保護膜の形成に適用することができる。また、本発明のタッチパネルセンサは、液晶表示素子、タッチスクリーン等に用いることができる。また、本発明のタッチパネルセンサは、電極配線にITO基材を使用しないため、大型ディスプレイ及び湾曲したディスプレイへの適用が可能となり、かつ高湿度環境下でのキャパシタンス上昇を抑制できるため、高い信頼性を必要とする車載用ディスプレイへの適用が期待される。
1…支持フィルム、2,2a…導電性ネットワーク、3…感光性樹脂層、3a,3b…樹脂硬化物層、4…感光性導電フィルム、5…マスクパターン、6,9…導電パターン、10…支持フィルム付き感光性導電フィルム,11…保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルム、20…基材、30,31,32…導電パターン基材、101…基材、102…タッチ画面、103…透明電極(X位置座標)、104…透明電極(Y位置座標)、105…引き出し配線、106…接続電極、107…接続端子。
Claims (8)
- 感光性樹脂層と、前記感光性樹脂層の一方の主面側に設けられた、導電性繊維を含んでなる導電性ネットワークと、を備える感光性導電フィルムの製造方法であって、
モノマー成分を重合させて、脂環構造及び芳香環構造を有するバインダーポリマーを得る工程と、
前記バインダーポリマーと、光重合性化合物と、光重合開始剤と、を混合して感光性樹脂組成物を得る工程と、
前記感光性樹脂組成物を用いて前記感光性樹脂層を形成する工程と、を備え、
前記モノマー成分における前記脂環構造の数に対する前記芳香環構造の数の比は4〜20である、感光性導電フィルムの製造方法。 - 前記光重合性化合物は、2以上のエチレン性不飽和結合を有し、且つ、脂環構造を有する、請求項1に記載の感光性導電フィルムの製造方法。
- 前記導電性繊維は金属繊維である、請求項1又は2に記載の感光性導電フィルムの製造方法。
- 前記モノマー成分は、酸性基を有する重合性モノマーを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性導電フィルムの製造方法。
- 感光性樹脂層と、前記感光性樹脂層の一方の主面側に設けられた、導電性繊維を含んでなる導電性ネットワークと、を備える感光性導電フィルムであって、
前記感光性樹脂層は、バインダーポリマーと、光重合性化合物と、光重合開始剤と、を含有し、
前記感光性樹脂層の硬化後において、1.2以下の吸水率を示し、
前記感光性樹脂層の硬化後にJIS−K5600−5−1に準拠した円筒形マンドレル法による耐屈曲性試験を行った場合に、マンドレル直径6mm以下の耐屈曲性を示す、感光性導電フィルム。 - 基材上に、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法により得られる感光性導電フィルム又は請求項5に記載の感光性導電フィルムを、前記感光性樹脂層又は前記導電性ネットワークが前記基材側に位置するように配置する工程と、
前記感光性樹脂層にパターン状に活性光線を照射する露光工程と、
前記感光性樹脂層の未露光部を除去することにより導電パターンを形成する現像工程と、
を備える、導電パターンの形成方法。 - 基材と、前記基材上に設けられ、請求項5に記載の感光性導電フィルムの硬化物から形成された導電パターンと、を備える、導電パターン基材。
- 請求項7に記載の導電パターン基材を備える、タッチパネルセンサ。
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WO2022071273A1 (ja) * | 2020-09-30 | 2022-04-07 | 富士フイルム株式会社 | タッチパネル用導電部材の製造方法およびタッチパネル用導電部材 |
-
2018
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