JP2019179017A - マーカ及びマーカ検出システム - Google Patents

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Abstract

【課題】近赤外画像及びカラー画像からマーカを高精度に検出することができる物体検出用のマーカ及びそのマーカを有するマーカ検出システムを提供する。【解決手段】物体9に貼付され、撮影装置が撮影した近赤外画像及びカラー画像に基づいて検出される物体検出用のマーカ10であって、マーカ10の表面は、第1色領域101および第1色領域101と色が異なる第2色領域102で構成され、表面の一部領域は近赤外光を反射する性質を有する第1反射領域111であり、表面の一部領域以外の領域は第1反射領域111より反射率が低い第2反射領域112であり、第1反射領域111の面積は、第2反射領域112の面積よりも小さく、第1色領域101の面積及び第2色領域102の面積は、それぞれ第1反射領域111の面積よりも大きく且つ第2反射領域112の面積よりも小さい。【選択図】図2

Description

本発明は、監視対象である物体に貼付するマーカ及びマーカ検出システムに関する。
監視対象である物体にマーカを貼付し、そのマーカを貼付した物体を撮影した画像における光学的な特徴に基づいてマーカの有無を判定することにより、物体の有無を判定するシステムが存在する。
例えば、特許文献1には、近赤外光の反射領域と吸収領域とを有するマーカを貼付した重要物に近赤外光を照射し、近赤外カメラによって撮像した近赤外画像から反射領域及び吸収領域を検出してマーカの有無を判定することにより、重要物監視を行うシステムが記載されている。また、特許文献2には、物体に貼付され異なる複数の色が着色されたマーカにおいて、可視カメラにて撮影したカラー画像の色相差からマーカの有無を判定し、その判定結果から物体の三次元座標を計測するシステムが記載されている。
特開平11−272965号公報 特開2009−139197号公報
ところで、近赤外カメラを用いてマーカを撮影した場合、近赤外光を反射した反射領域が高輝度に検出されるが、得られた画像上の高輝度領域は実際のマーカの反射領域より膨張して大きく写る膨張現象が生じる。よって、特許文献1のシステムのように、反射領域と吸収領域が略等しい面積のマーカでは画像上の吸収領域の部分が狭くなり、高精度にマーカを検出できないおそれがある。この問題は、カメラの解像度が低いほど顕著に生じる。
また、近年では可視カメラと近赤外カメラとを昼夜で切替えて動作する兼用カメラも存在し、特許文献1及び特許文献2のシステムでは、可視カメラと近赤外カメラの双方に対して高精度なマーカ検出を行うことができない。そこで、一つのマーカにて近赤外画像だけでなくカラー画像からもマーカを高精度に検出することができ、昼夜問わず重要物を監視することができる物体検出用のマーカ及びそのマーカを有するマーカ検出システムが求められている。
本発明の目的は、近赤外画像及びカラー画像からマーカを高精度に検出することができる物体検出用のマーカ及びそのマーカを有するマーカ検出システムを提供することにある。
かかる課題を解決するため本発明は、物体に貼付され、撮影装置が撮影した近赤外画像及びカラー画像に基づいて検出される物体検出用のマーカであって、マーカの表面は、第1色領域および前記第1色領域と色が異なる第2色領域で構成され、前記表面の一部領域は近赤外光を反射する性質を有する第1反射領域であり、前記表面の一部領域以外の領域は第1反射領域より反射率が低い第2反射領域であり、第1反射領域の面積は、第2反射領域の面積よりも小さく、第1色領域の面積及び第2色領域の面積は、それぞれ第1反射領域の面積よりも大きく且つ第2反射領域の面積よりも小さい、マーカを提供する。
このマーカにおいて、第1反射領域は、第1色領域及び第2色領域の少なくとも一方に重畳し、マーカの輪郭に接する位置にあることが好適である。
このマーカにおいて、第2反射領域は、第1反射率の領域と前記第1反射率より低い第2反射率の領域とからなり、第2反射率の領域は、第1反射率の領域を挟んで第1反射領域と離間する位置に配置されることが好適である。
このマーカにおいて、第1色領域の面積と第2色領域の面積とは等しいことが好適である。
このマーカにおいて、第1色領域及び第2色領域のそれぞれは、色が異なる複数の色領域から構成されることが好適である。
本発明は、上述したいずれかのマーカと、撮影装置がマーカを撮影したカラー画像における、マーカの第1色領域に対応する領域の色と第2色領域に対応する領域の色に基づいて、前記カラー画像にマーカが存在するか否かを判定する、又は、撮影装置がマーカを撮影した近赤外画像における、マーカの第1反射領域に対応する領域の輝度と第2反射領域に対応する領域の輝度に基づいて、前記近赤外画像にマーカが存在するか否かを判定する判定装置と、を備えるマーカ検出システムを提供する。
本発明は、物体に貼付され、撮影装置が撮影した画像に基づいて検出される物体検出用のマーカであって、マーカの表面は、第1色領域と、前記第1色領域とは異なる色を有する第2色領域とから構成され、前記表面の一部領域は光が再帰反射する性質を有する再帰反射領域であり、前記表面の一部領域以外の領域は光が再帰反射しない性質を有する非再帰反射領域であり、再帰反射領域の面積は、非再帰反射領域の面積よりも小さく、第1色領域の面積及び第2色領域の面積は、それぞれ再帰反射領域の面積よりも大きく且つ非再帰反射領域の面積よりも小さい、マーカを提供する。
本発明は、上述したいずれかのマーカと、撮影装置がマーカを撮影したカラー画像における、マーカの第1色領域に対応する領域の色と第2色領域に対応する領域の色に基づいて、前記カラー画像にマーカが存在するか否かを判定する、又は、撮影装置がマーカを撮影した近赤外画像における、マーカの第1反射領域に対応する領域の輝度と第2反射領域に対応する領域の輝度に基づいて、前記近赤外画像にマーカが存在するか否かを判定する判定装置と、を備えるマーカ検出システムを提供する。
本発明に係る物体検出用のマーカ及びそのマーカを有するマーカ検出システムにより、近赤外画像及びカラー画像からマーカを高精度に検出することができる。
警備システム1の全体システム構成を示す図である。 (a)はマーカ10の模式図であり、(b)及び(c)はマーカ10の構成部材を示す図である。 判定装置7の機能ブロック図である。 登録処理の動作を示すフローチャートである。 (a)〜(c)は各監視画像について説明するための模式図であり、(d)は各画像領域について説明するための図である。 判定処理の動作を示すフローチャートである。 (a)〜(c)はマーカの変形例を示す図である。 (a)及び(b)はマーカの他の変形例を示す図である。
以下、本発明を適用したマーカの実施の形態について図を参照しつつ説明する。
図1は、本発明を適用したマーカ検出システムの一例である警備システム1の全体システム構成を示す図である。図1に示すように、警備システム1は、店舗、オフィス、マンション、倉庫、家屋等の各監視対象物件2に設置される警備装置3と、インターネットや公衆電話回線などの通信網4を介して各警備装置3と接続される警備センタ装置5とを有する。また、各警備装置3には、監視対象物件2に設置された金庫等の監視対象物9が無くなった又は移動されたなどの異常を、監視対象物9を含む監視場所を撮影した監視画像に基づいて検出するための1以上の判定装置7が接続される。
警備装置3は、構内LANなどを介して接続された判定装置7からアラーム信号を受信すると、そのアラーム信号と、警備装置3、監視対象物9又は異常を検出した判定装置7の識別信号とを警備センタ装置5へ送信する。そのために、警備装置3は、判定装置7と通信するための通信インタフェースと、警備センタ装置5と通信するための通信インタフェースと、それらを制御するための制御ユニットを有する。
警備センタ装置5は、いわゆるコンピュータで構成され、通信網4を介して警備装置3と通信するための通信インタフェースと、液晶ディスプレイなどの表示装置とを備える。警備センタ装置5は、警備装置3から通信網4を介してアラーム信号を受信すると、そのアラーム信号に対応する監視対象物9及び検出された異常の内容を表示装置を通じて監視員に報知し、異常時の監視画像を表示する。監視員は、報知された異常の内容、及び、表示された監視画像を確認することにより、監視対象物件2を監視する。
監視対象物9である物体には、被写体の一例であるシール等のマーカ10が貼付され、マーカ10には、外光、監視場所に配置された光源からの色味の強い(色味を有する)光等の環境光が照射され得る。
図2(a)は、マーカ10の模式図である。マーカ10は、相互に色が異なる複数の色部材をつなぎ合わせた上に、相互に近赤外光の反射率が異なる複数の反射部材を重ね合わせることにより、形成される。
図2(b)は、複数の色部材について説明するための模式図である。図2(b)に示すように、マーカ10は、複数の色部材として、第1色(例えば黄色)を有する第1色部材121及び第1色と異なる第2色(例えば青色)を有する第2色部材122を有する。マーカ10の表面は、第1色部材121に対応する第1色領域101および第2色部材122に対応する第2色領域102で構成される。第1色領域101は、第2色領域102の上側に配置される。なお、第1色部材121及び第2色部材122は、第1色及び第2色を有するカラーシートが貼付されても良いし、第1色及び第2色の塗料が着色されてもよい。
図2(c)は、複数の反射部材について説明するための模式図である。図2(c)に示すように、マーカ10は、複数の反射部材として、近赤外光を反射する性質を有する第1反射部材131及び第1反射部材131より反射率が低い第2反射部材132を有する。第1反射部材131は、第X反射率(例えば90%)を有し、第2反射部材132は、第1反射率より低い第Y反射率(例えば5%)を有する。例えば、第1反射部材131として、再帰性反射材などの近赤外光を反射する近赤外光反射シートが用いられ、第2反射部材132として、近赤外光を吸収する近赤外光吸収シートが用いられる。なお、第1反射部材131及び第2反射部材132として、他の部材が用いられてもよい。マーカ10の表面は、第1反射部材131に対応する第1反射領域111および第2反射部材132に対応する第2反射領域112で構成される。第1反射領域111は、第2反射領域112の上側に配置される。
図2(b)の第1色領域101及び第2色領域102と図2(c)の第1反射領域111及び第2反射領域112とを重ね合わせたマーカが図2(a)のマーカ10であり、マーカの表面は第1色領域101及び第2色領域102で構成され、さらに表面の一部の領域(第1色領域101の一部の領域)は第1反射領域111からなり、表面の一部以外の領域(第1色領域101に重畳された第1反射領域111以外の第1色領域101と第2色領域102の領域)は第2反射領域112からなる。
第1反射領域111及び第2反射領域112の面積比は、第1色領域101及び第2色領域102の面積比とは異なるように構成されている。具体的には、第1色領域101の面積と第2色領域102の面積は、略同一であり、一方、第1反射領域111の面積は、第2反射領域112の面積よりも小さく構成されている。また、第1色領域101の面積と第2色領域102の面積は、それぞれ第1反射領域111の面積よりも大きく且つ第2反射領域112の面積よりも小さい。なお、図2(a)のマーカ10のように、第1反射領域111はマーカ10の輪郭に接する位置に配置されている。また、第1色領域101及び第2色領域102の面積が略同一である範囲は、例えば第1色領域101の面積は第2色領域102の面積の0.9倍〜1.1倍の範囲である。
なお、第1反射領域111には、近赤外光反射部材として近赤外光反射フィルムが貼付される代わりに、近赤外光を大きく反射する塗料が塗布されてもよい。同様に、第2反射領域112には、近赤外光吸収部材として近赤外光吸収フィルムが貼付される代わりに、近赤外光を大きく吸収する塗料が塗布されてもよい。
なお、マーカ10の形状、第1色領域101、第2色領域102、第1反射領域111第2反射領域112の形状は図2(a)のような矩形ではなく、円形又は三角形等でもよい。例えば、マーカ10が円形の場合、マーカ10の中心部分に円形状の第1色部材121と、その周囲にドーナツ形状の第2色部材122が設けられ、且つ、マーカ10の半円より小さい弓形の第1反射部材131はマーカ10の円弧に沿って配置し、その他の領域に第2反射部材132を設ける。また、上記円形のマーカ10において第1反射部材131と第2反射部材132が配置される位置は、マーカ10の中心部分に円形状(第1色部材121と第2色部材122に跨る円形)の第2反射部材132が配置され、その周囲にドーナツ形状の第1反射部材131が配置されても良いし、またマーカ10の第1色部材121の内側に第1色部材121よりも小さい面積(反射光による膨張の影響が生じない大きさ)で第1反射部材131が配置され、その周囲にドーナツ形状の第2反射部材132が配置されても良い。または、マーカ10には、中心部分の三角形状の第1色部材121と、その周囲の、第1色部材121に対応する形状の穴を有する三角形状の第2色部材122が設けられ、且つ、第1色部材121及び第2色部材122に配置される三角形状の第2反射部材132と、その周囲の、第2反射部材132に対応する形状の穴を有する三角形状の第2反射部材132が設けられる。なお、上記に示したように、マーカ10の形状と、各領域の形状が一致しなくても良い。これらの部材により、第1色領域101、第2色領域102、第1反射領域111及び第2反射領域112が構成される。
また、マーカ10の色は青・黄色以外でも良いが、カラー画像上での色の属性を表す値の差が顕著であるものが好ましい。例えばHSL色空間のH値即ち色相値を用いる場合、各色は第1色部材121の色の色相値と第2色部材122の色の色相差が180度に近くなるように選択されることが好ましい。同様に、マーカ10の表面が3色以上の色で構成される場合、各色は、その色相値が0〜360度の間で等間隔に並ぶように選択されることが好ましい。なお、第1色部材121の色の色相値と第2色部材122の色の色相差が0度に近くなるような選択にならなければ、どのような色を用いてもよい。
次に、判定装置7の詳細について説明する。図3に、判定装置7の機能ブロック図を示す。図3に示すように、判定装置7は、撮影部11と、照度センサ12と、照明部13と、通信部14と、記憶部15と、信号処理部16とを有する。
撮影部11は、CCDなど、可視光及び近赤外光に感度を有する光電変換器で構成された2次元検出器と、その2次元検出器上に監視場所の像を結像する結像光学系などで構成される。撮影部11は、一定の時間間隔(例えば1/5秒)にて撮影を行う。その結像光学系は、挿抜可能な赤外線カットフィルタ(以下、IRカットフィルタという)を有する。昼間モードでは、IRカットフィルタは2次元検出器の光路内に挿入され、カラー画像が撮影される。一方、夜間モードでは、IRカットフィルタは光路外へ外され、近赤外光画像が撮影される。
撮影部11は、信号処理部16が設定する二つの撮影モード(昼間モードと夜間モード)の何れかに従って撮影した監視画像を生成して出力する。
昼間モードは、監視場所が十分に明るいときに使用されることを想定した撮影モードである。撮影部11は、昼間モードでは、監視場所を可視光で撮影したカラー画像を監視画像として生成する。一方、夜間モードは、監視場所が暗く、可視光で撮影しても監視場所内の詳細を判別できないときに使用されることを想定した撮影モードである。
撮影部11は、夜間モードでは、照明部13が監視場所に近赤外光を照射した状態で撮影した点灯近赤外光画像と、照明部13が監視場所に近赤外光を照射していない状態で撮影した消灯近赤外光画像とを監視画像として生成する。以下では、点灯近赤外光画像及び消灯近赤外光画像をまとめて近赤外光画像と称する場合がある。
カラー画像は、画素ごとの可視光の強度を表す画像であり、具体的には、カラー画像は、画素ごとに赤色成分の強度を表すR値と、緑色成分の強度を表すG値と、青色成分の強度を表すB値とからなるRGB色空間の色値を有する。一方、近赤外光画像は、少なくとも画素ごとの近赤外光の強度を表す画像である。例えば、近赤外光画像は、IRカットフィルタが光路外へ外された状態でCCDが近赤外光を検出した結果として得られた、近赤外光の強度である。なお、色値とは、RGB色空間におけるR、G又はBの値、HSL色空間におけるH、S又はLの値などの、各色空間におけるいずれかの要素を示す値である。また、近赤外光画像は、少なくとも画素ごとの近赤外光の強度を表す輝度値を有する画像である。
なお、撮影部11は、積層型構造を有する有機薄膜へ加える電圧を変えることにより光電変換器の感度波長域を制御する方式、撮影ごとに調整された別個の2次元検出器及び結像光学系を切り替えて用いる方式等、IRカットフィルタの挿抜以外の公知の様々な方式により、カラー画像及び近赤外光画像を取得してもよい。撮影部11で取得された監視画像は、信号処理部16へ送られる。また、撮影部11は、判定装置7とは別の撮影装置に備えられ、マーカ10を撮像したカラー画像及び近赤外光画像を判定装置7へ送信してもよい。
照度センサ12は、撮影部11の動作中、監視場所の照度(明るさ)を逐次検出し、検出した照度を示す照度信号を信号処理部16へ出力する。照度信号は、撮影モードの切り替え判定に使用される。照度センサ12として、公知の様々な照度センサを使用できる。なお、照度センサ12は省略され、信号処理部16が監視画像の画素の値により監視場所の照度を推定してもよい。
照明部13は、複数の赤外LEDなどを有する。撮影モードが夜間モードである場合、照明部13は点灯と消灯を切り替えるように制御される。照明部13は、点灯時、監視場所に向けて近赤外光を照射する。一方、撮影モードが昼間モードである場合、照明部13は常時消灯される。
通信部14は、判定装置7と警備装置3との間で構内LANなどの通信ネットワークを介して各種の信号を送受信する通信インタフェース回路を有する。通信部14は、信号処理部16が生成したアラーム信号を警備装置3に送信する。また、通信部14は、信号処理部16が異常であると判定した監視画像を警備センタ装置5に送信して表示させるために警備装置3に送信する。
記憶部15は、半導体メモリ、磁気ディスク(HDD)などの記録媒体を有する。記憶部15は、判定装置7を制御するためのプログラム及び各種データ(色情報150、位置関係情報151及びマーカ情報152等)を記憶し、信号処理部16との間でこれらの情報を入出力する。プログラムは、CD−ROM、DVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から記憶部15にインストールされてもよい。
色情報150は、第1色領域101の色の属性値である第1色属性値及び第2色領域102の色の属性値である第2色属性値を示す。例えば、第1色属性値及び第2色属性値として、HSL色空間のH値即ち色相値が用いられる。例えば第1色が黄色である場合、第1色属性値は黄色を示す50度であり、第2色が青色である場合、第2色属性値は青色を示す230度である。
位置関係情報151は、マーカ10におけるマーカ全体に対応する領域、第1色領域101、第2色領域102、第1反射領域111及び第2反射領域112の位置関係を示す。位置関係情報151には、マーカ10、第1色領域101、第2色領域102、第1反射領域111及び第2反射領域112の縦横比、サイズ及び面積等の大きさ、形状(長方形、丸形、三角形など)等の情報が示される。さらに、位置関係情報151には、マーカ10、第1色領域101、第2色領域102、第1反射領域111及び第2反射領域112の相対位置及び相対範囲等の配置パターンが示される。位置関係情報151は、監視画像において、第1反射領域111に対応する画像領域から、マーカ10全体に対応する画像領域及び第1色領域101、第2色領域102及び第2反射領域112のそれぞれに対応する画像領域を特定するために使用される。
なお、監視画像において、第1色領域101に対応する画像領域を第1色画像領域と称し、第2色領域102に対応する画像領域を第2色画像領域と称する。また、監視画像において、第1反射領域111に対応する画像領域を第1反射画像領域と称し、第2反射領域112に対応する画像領域を第2反射画像領域と称する。また、マーカ10全体に対応する画像領域をマーカ画像領域と称する。
図2(a)に示すマーカ10の場合、例えば位置関係情報151には、第2色領域102が第1色領域101の下部に隣接し且つ第1色領域101と略等しい面積及び形状を有していることが記憶される。さらに、位置関係情報151には、第2反射領域112が、第1反射領域111の下部に隣接し、第1反射領域111に対して上下方向に約3倍且つ左右方向に等しい長さの長方形状を有し、第1反射領域111の約3倍の面積を有していることが記憶される。
さらに、位置関係情報151には、マーカ10の表面全体が、第1色領域101及び第2色領域102で構成され、且つ、第1色領域101の一部の領域は第1反射領域からなり、第1色領域101の第1反射領域以外の領域及び第2色領域は第2反射領域からなることが記憶される。
また、マーカの形状が円形である場合、位置関係情報151には、第2色領域が第1色領域の周囲に隣接し且つ第1色領域の2倍の半径を有する円を外周とするドーナツ形状を有していることが記憶される。さらに、位置関係情報151には、第2反射領域が第1反射領域の周囲に隣接し且つ第1反射領域の3倍の半径を有する円を外周とするドーナツ形状を有していることが記憶される。さらに、位置関係情報151には、マーカの表面全体が、第1色領域及び第2色領域で構成され、且つ、第1反射領域及び第2反射領域で構成されていることが記憶される。位置関係情報151は、監視対象物9に貼付されたマーカ10の形状に応じて管理者等により予め設定される。
マーカ情報152として、監視対象物9に貼付されたマーカ10ごとに、マーカ識別子、マーカ画像領域情報、第1反射画像領域情報、第2反射画像領域情報、第1色画像領域情報及び第2色画像領域情報が対応付けて記憶される。マーカ画像領域情報、第1反射画像領域情報、第2反射画像領域情報、第1色画像領域情報及び第2色画像領域情報をまとめて画像領域情報と称する場合がある。各画像領域情報は、それぞれマーカ画像領域、第1反射画像領域、第2反射画像領域、第1色画像領域及び第2色画像領域の監視画像における位置及び範囲を示し、例えば、各画像領域を構成する画素の座標値の集合として表現される。画像領域情報は、登録処理で設定され、監視画像において各マーカ10に対応する画像領域及び各マーカ10の各領域に対応する画像領域を特定するために使用される。
信号処理部16は、組み込み型のマイクロプロセッサユニットと、ROM、RAMなどのメモリと、その周辺回路とを有し、判定装置7の各種信号処理を実行する。そのために、信号処理部16は、マイクロプロセッサユニット上で動作するプログラムの機能モジュールとして実装される制御手段161、領域検出手段162、及び判定手段163を有する。
図4は、判定装置7による画像領域情報の登録処理の動作を示すフローチャートである。以下、図4を参照しつつ、本実施形態による登録処理の動作を説明する。登録処理は、不図示の設定端末を用いて管理者等による設定登録操作が行われたときに実行される。
まず、制御手段161は、撮影モードを夜間モードに設定し、照明部13を点灯させて撮影部11に点灯近赤外光画像を生成させ、その後、照明部13を消灯させて撮影部11に消灯近赤外光画像を生成させる(ステップS101)。次に、制御手段161は、撮影部11が出力した近赤外光画像を取得する(ステップS102)。
図5(a)は監視場所を撮影したカラー画像の一例を示し、図5(b)は点灯近赤外光画像の一例を示し、図5(c)は消灯近赤外光画像の一例を示す。監視場所104には複数の監視対象物9が配置され、各監視対象物9にはそれぞれマーカ10が貼付されており、カラー画像400、点灯近赤外光画像410及び消灯近赤外光画像420には、複数のマーカ10が撮影されている。以下の例では、監視場所に複数のマーカが含まれるが、マーカは一つでもよい。
次に、領域検出手段162は、制御手段161が取得した点灯近赤外光画像と消灯近赤外光画像とを比較することにより、近赤外光画像において第1反射画像領域を検出する(ステップS103)。領域検出手段162は、点灯近赤外光画像と消灯近赤外光画像との間で対応する各画素の輝度差を算出して輝度差が所定の閾値以上となる画素を抽出する。領域検出手段162は、抽出した抽出画素の内、相互に隣接する抽出画素をグループ化(ラベリング)し、グループ化した抽出画素により構成される各領域を候補領域とする。領域検出手段162は、各候補領域の縦横比及びサイズ(総画素数)を算出する。領域検出手段162は、縦横比が予め設定された第1範囲内であり且つサイズが予め設定された第2範囲内である候補領域を第1反射画像領域として検出する。
なお、領域検出手段162は、さらに各候補領域の形状を算出し、算出した形状が位置関係情報151に記憶されている形状と略一致する場合に限り、各候補領域を第1反射画像領域として検出してもよい。領域検出手段162は、撮影部11の結像光学系のレンズによる歪等による変形を撮影部11のカメラパラメータを用いて補正して領域を検出してもよい。
領域検出手段162は、検出した第1反射画像領域の位置及び範囲をマーカ情報152の第1反射画像領域情報として記憶部15に記憶させる。
図5(b)に示すように、各マーカ10の第1反射領域111は近赤外光を反射するため、点灯近赤外光画像410内の各第1反射領域111に対応する領域では輝度が高くなっている。一方、各第2反射領域112では近赤外光の反射率が低いため、点灯近赤外光画像410内の各第2反射領域112では輝度が低くなっている。また、図5(c)に示すように、近赤外光が照射されていない場合は、消灯近赤外光画像420内の各第1反射領域111に対応する領域では、他の領域と同様に、輝度が低くなっている。したがって、領域検出手段162は、点灯近赤外光画像410と消灯近赤外光画像420との間で対応する各画素の輝度差が所定の閾値以上となる画素を抽出することにより、第1反射領域111に対応する第1反射画像領域を精度良く検出することができる。
次に、領域検出手段162は、近赤外光画像から第1反射画像領域を検出したか否かを判定する(ステップS104)。第1反射画像領域を検出しなかった場合、領域検出手段162は、画像領域情報の登録に失敗したことを設定端末に通知し(ステップS105)、一連のステップを終了する。一方、第1反射画像領域を検出した場合、領域検出手段162は、検出した第1反射画像領域毎に、即ちマーカ10毎に、ステップS106及びS107の処理を実行する。
まず、領域検出手段162は、近赤外光画像における第1反射画像領域の位置と位置関係情報151に示される第1反射領域111の大きさ及びマーカ全体に対する第1反射領域111の配置パターンとに基づいて、マーカ画像領域の位置及び範囲を特定する(ステップS106)。なお、領域検出手段162は、特定したマーカ画像領域に対応する(同一の座標を有する)領域をマーカ情報152のマーカ画像領域として記憶部15に記憶させる。
次に、領域検出手段162は、特定したマーカ画像領域の位置と位置関係情報151に示されるマーカ全体に占める各領域の大きさ及び各領域の配置パターンとに基づいて、第1色画像領域、第2色画像領域及び第2反射画像領域のそれぞれの位置及び範囲を特定する(ステップS107)。なお、領域検出手段162は、特定した第1色画像領域、第2色画像領域、第1反射画像領域及び第2反射画像領域のそれぞれに対応する(同一の座標を有するように互いの画像領域が重なり合ってもよい)領域を、それぞれマーカ情報152の第1色画像領域、第2色画像領域及び第2反射画像領域として記憶部15に記憶させる。
領域検出手段162は、全ての第1反射画像領域についてステップS106及びS107の処理を実行すると、登録処理を終了する。
なお、マーカ10の貼付位置や撮影部11の設置条件によっては位置関係情報151をそのまま適用できない場合が想定されるため、例えば、検出された第1反射画像領域の周囲から第2反射画像領域を探索して、マーカ画像領域を特定してもよい。
図5(d)は、第1反射画像領域、第2反射画像領域、第1色画像領域、第2色画像領域及びマーカ画像領域について説明するための図である。
図5(d)は、第2色領域102が第1色領域101の下部に隣接し且つ第1色領域101と略等しい面積及び形状を有している例を示す。また、図5(d)は、第2反射領域112が第1反射領域111の下部に隣接し、第1反射領域111に対して上下方向に約3倍、左右方向に等しい長さの長方形状であり、且つ第1反射領域111の約3倍の面積を有している例を示す。
図6は、判定装置7による監視対象物の有無の判定処理の動作を示すフローチャートである。以下、図6を参照しつつ、本実施形態による判定処理の動作を説明する。判定処理は、画像が生成される毎に実行される。
まず、制御手段161は、照度センサ12から照度信号を受け取り、受け取った照度信号に基づいて、監視場所が明状態であるか否かを判定する(ステップS201)。制御手段161は、照度信号に示される照度が閾値以上である状態が一定期間(例えば30秒間)継続すれば明状態と判定し、閾値未満である状態が一定期間継続すれば暗状態と判定する。この閾値は、例えば、監視場所内においてマーカ10の第1色領域101及び第2色領域102をカラー画像にて識別可能な最低照度に設定され、撮影部11に使用される2次元検出器の感度に応じて予め設定される。なお、制御手段161は、現在時刻が昼間であるか夜間であるかにより、明状態か暗状態かを判定してもよい。
制御手段161は、明状態と判定した場合、撮影モードを昼間モードに設定し、照明部13を消灯させて撮影部11にカラー画像を生成させる(ステップS202)。次に、制御手段161は、撮影部11が出力したカラー画像を取得する(ステップS203)。次に、制御手段161は、取得したカラー画像のRGB色空間の色値をHSL色空間の色値に変換する(ステップS204)。ステップS205の処理は、色空間が変換されたカラー画像内のマーカ画像領域毎に実行される。
判定手段163は、カラー画像内のマーカ画像領域においてマーカの検出処理を実行する(ステップS205)。判定手段163は、昼間モードでは、カラー画像内のマーカ画像領域の特徴量に基づいて、当該マーカ画像領域にマーカが含まれるか否かを判定する。例えば、特徴量は画素の色値の特徴量とすることができる。具体的には、判定手段163は、第1色画像領域内の各画素の色相値のうち第1色属性値に最も近い色相値と第1色属性値とが予め設定された範囲内であるか否か、及び、第2色画像領域内の各画素の色相値のうち第2色属性値に最も近い色相値と第2色属性値とが予め設定された範囲内であるか否かを判定する。判定手段163は、いずれの色相値も予め設定された範囲内である場合、即ち、マーカ画像領域に第1色領域101及び第2色領域102が含まれる場合は、マーカ画像領域にマーカが含まれると判定する。判定手段163は、少なくともいずれか一方の色相値が予め設定された範囲内でない場合、即ち、マーカ画像領域に第1色領域101及び第2色領域102の少なくとも一方が含まれない場合は、マーカ画像領域にマーカが含まれないと判定する。
一方、制御手段161は、ステップS201で暗状態と判定した場合、撮影モードを夜間モードに設定する(ステップS206)。制御手段161は、照明部13を点灯させて撮影部11に点灯近赤外光画像を生成させ、その後、照明部13を消灯させて撮影部11に消灯近赤外光画像を生成させる。次に、制御手段161は、撮影部11が出力した近赤外光画像を取得する(ステップS207)。次に、制御手段161は、取得した近赤外画像のRGB色空間の色値をYUV色空間の色値に変換する(ステップS208)。ステップS209の処理は、色空間が変換された近赤外画像内のマーカ画像領域毎に実行される。
判定手段163は、近赤外光画像内のマーカ画像領域においてマーカの検出処理を実行する(ステップS209)。判定手段163は、夜間モードでは、近赤外光画像内のマーカ画像領域の特徴量に基づいて、マーカ画像領域にマーカが含まれるか否かを判定する。例えば、特徴量は画素の輝度値の特徴量とすることができる。
近赤外光が第1反射領域111で乱反射することにより、第1反射画像領域に隣接する第2反射画像領域内の領域においても画素の輝度値が増大する。つまり近赤外画像において、第2反射領域112の第1反射領域111に接する部分が影響を受けて明るくなる。判定手段163は、その範囲の輝度値を後述する輝度値の処理に反映させるために、第1反射画像領域を拡大反射画像領域に拡大し、第2反射画像領域を縮小反射画像領域に縮小する。第1反射画像領域を拡大する範囲及び第2反射画像領域を縮小する範囲は、事前の実験等により決定され、記憶部15に設定される。次に、判定手段163は、近赤外点灯画像において、拡大反射画像領域の中で最も高い輝度値YHを有する画素Hと、縮小反射画像領域の中で最も低い輝度値YLを有する画素Lとを検出する。次に、判定手段163は、輝度値YHとYLとの輝度差、及び、輝度値YHと近赤外消灯画像における画素Hの輝度値YH´との輝度差を算出する。判定手段163は、両輝度差が何れも閾値以上である場合、即ち、マーカ画像領域に第1反射領域111及び第2反射領域112が含まれる場合は、マーカ画像領域にマーカが含まれると判定する。判定手段163は、何れかが閾値未満である場合、即ちマーカ画像領域に第1反射領域111及び第2反射領域112の少なくとも一方が含まれない場合は、マーカ画像領域にマーカが含まれないと判定する。
次に、判定手段163は、登録処理でマーカ情報152に記憶された全マーカ画像領域にてマーカが含まれていると判定されたか否かを判定する(ステップS210)。全マーカ画像領域にてマーカが含まれていると判定された場合、判定手段163は、監視対象物が正常状態であると判定し(ステップS211)、一連のステップを終了する。一方、何れかのマーカ画像領域にマーカが含まれないと判定した場合、判定手段163は、監視対象物が異常状態であると判定し(ステップS212)、一連のステップを終了する。その場合、判定手段163は、所定のアラーム信号を生成し、判定装置7の識別信号及び異常が検出された監視画像を通信部14を介して警備装置3へ出力する。なお、判定手段163は、所定の期間(例えば、30秒間)の間、異常状態が継続した場合にのみ、アラーム信号等を警備装置3へ出力してもよい。
以上説明してきたように、本発明に係るマーカ10は、第1反射領域111及び第2反射領域112の面積比を第1色領域101及び第2色領域102の面積比と異ならせ、第1反射領域111を第2反射領域112より小さく、且つ、第1色領域101と第2色領域102とを略等しい大きさに構成される。このような構成により、近赤外画像において第1反射領域111の膨張により第2反射領域112が実際より小さく写ることの影響を受けることなくマーカ10を高精度に検出できるとともに、カラー画像においても同程度の大きさの2種の色領域から高精度にマーカ10を検出可能である。また、近赤外画像およびカラー画像に写るマーカ10が低解像度であっても精度よくマーカ10を検出可能なため、マーカ10の検出可能距離(撮影部11からマーカ10までの距離)を大きくすることができ、またマーカ10の小型化による美観の向上を図れる。
また、本発明に係るマーカ10は、第1反射領域111と第2反射領域112との境界から第2反射領域112の端までの最大距離が大きくなるように、第1反射領域111がマーカ10の輪郭に接する位置に配置される。このような構成により、近赤外画像において第1反射領域111の膨張による第2反射領域112の侵食の影響が抑制され、高精度にマーカ10を検出することができる。
図7(a)〜図7(c)、図8(a)及び図8(b)は、マーカの変形例を示す図である。変形例に係るマーカにおいて、実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図7(a)に示すように、マーカ20は、横長の第1色部材121と横長の第2色部材122を縦方向に並べてつなぎ合わせ、その上に縦長の第1反射部材231と縦長の第2反射部材232とを横方向に並べて重ね合わせることにより形成されてもよい。その場合、マーカ20の表面は、上下方向に隣接して配置された第1色領域101および第2色領域102で構成され、且つ、左右方向に隣接して配置された第1反射領域211および第2反射領域212で構成される。即ち、第1反射領域211および第2反射領域212は、それぞれ、第1色領域101および第2色領域102に跨るように配置される。マーカ20においても、第1反射領域211の面積が第2反射領域212の面積よりも小さく、第1色領域101の面積及び第2色領域102の面積が、それぞれ第1反射領域211の面積よりも大きく且つ第2反射領域212の面積よりも小さい。したがって、マーカ20は、近赤外画像及びカラー画像を用いて高精度に検出される。
図7(b)に示すように、マーカ30は、横長の第1色部材121と横長の第2色部材122を縦方向に並べてつなぎ合わせ、その上に横長の第1反射部材131´と横長の第3反射部材331と横長の第4反射部材332とを縦方向に並べて重ね合わせることにより形成されてもよい。その場合、マーカ30の表面は、上下方向に隣接して配置された第1色領域101および第2色領域102で構成され、且つ、上下方向に隣接して配置された第1反射領域111´、第3反射領域311及び第4反射領域312で構成される。第3反射領域311及び第4反射領域312は、第2反射領域112´を分割した領域であり、近赤外光の反射率は、第1反射領域111´が第X反射率、第3反射領域311が第1反射率、第4反射領域312が第2反射率であり、第X反射率よりも第1反射率のほうが反射率は低く、第1反射率よりも第2反射率のほうが反射率は低い。マーカ30は、第4反射領域312が第1反射領域111´と離間する位置に配置されるため(第1反射領域111´による反射光の影響を第3反射領域311が受けるため、第4反射領域312は第1反射領域111´の反射光の影響を受けない)近赤外光の反射光のより大きな輝度差を得られることにより、近赤外画像を用いてより高精度に検出される。
図7(c)に示すように、マーカ40は、横長の第1色部材121と横長の第2色部材122を横方向に並べてつなぎ合わせ、その上に縦長の第1反射部材131´と縦長の第3反射部材431と縦長の第4反射部材432とを横方向に並べて重ね合わせることにより形成されてもよい。その場合、マーカ40の表面は、上下方向に隣接して配置された第1色領域101および第2色領域102で構成され、且つ、左右方向に隣接して配置された第1反射領域111´´、第3反射領域411及び第4反射領域412で構成される。第3反射領域411及び第4反射領域412は、第2反射領域112´´を分割した領域であり、近赤外光の反射率は、第1反射領域111´´が第X反射率、第3反射領域411が第1反射率、第4反射領域412第2反射率であり第X反射率よりも第1反射率のほうが反射率は低く、第1反射率よりも第2反射率のほうが反射率は低い。マーカ40は、第4反射領域412が第1反射領域111´´と離間した位置に配置されるため近赤外光の反射光の大きな輝度差を得られることにより、近赤外画像を用いてより高精度に検出される。
なお、第1色領域101及び第2色領域102は、それぞれ色が異なる複数の色領域から構成されてもよい。
例えば、図8(a)に示すように、図7(b)における第1色部材121を、第3色部材521と、第3色部材521の右側に隣接し且つ色相値が第3色部材521と異なる第4色部材522から構成される第1色部材121´にしてもよい。また、図7(b)における第2色部材122を、第5色部材523と、第5色部材523の右側に隣接し且つ色相値が第5色部材523と異なる第6色部材524から構成される第2色部材122´にしてもよい。
また、図8(b)に示すように、図7(c)における第1色部材121を、第3色部材621と、第3色部材621の右側に隣接し且つ色が第3色部材621と異なる第4色部材622から構成される第1色部材121´´にしてもよい。また、図7(c)における第2色部材122を、第5色部材623と、第5色部材623の右側に隣接し且つ色が第5色部材623と異なる第6色部材624から構成される第2色部材122´´にしてもよい。
図8(a)及び図8(b)のようにマーカ10が4つ以上の色領域を有する場合、そのうち2つの領域の色は、輝度値が異なる色であってもよい。例えば、図8(a)に示す第3色領域501は白色であり、第5色領域503は黒色であってもよい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。例えば、マーカ10において、第1反射領域に代えて光が再帰反射する性質を有する再帰反射領域を配置し、第2反射領域に代えて光が再帰反射しない非再帰反射領域を配置してもよい。この場合、照明部13は、赤外LEDを用いて近赤外光を照射するものに限定されない。照明部13は、撮影部11の2次元検出器が検出可能な波長帯の光を照射すればよく、例えば、白色LEDなどを用いて可視光を照射してもよい。これにより、近赤外画像を使用しなくてもカラー画像のみで昼でも夜でもマーカを精度良く検出することができる。
また、上記実施例のマーカ10は、第1色領域、第2色領域、第1反射領域、第2反射領域で占められている例を示してきたが、各領域同士の間に多少の隙間があっても良い。例えば、マーカに縁があるものや、色領域同士の間に隙間があるものでも良い。
また、マーカ10の第2反射領域112の近赤外光の反射率は、0%であってもよい。即ち、第2反射領域112は、照射された近赤外光のすべてを吸収してもよい。
また、マーカ10は、監視対象物と一体化して扱われるものであれば標識、シール等でもよく、監視対象物に所定の色が付された部分であってもよい。
また、領域検出手段162は、カラー画像で撮像できる程度に周囲の環境が明るい場合は、照明部13を用いずに、消灯近赤外光画像とカラー画像を用いて第1反射画像領域を検出してもよい。消灯近赤外光画像において、第1反射画像領域は、環境光に含まれる近赤外光の反射成分を多く含んで撮影されるため、第1反射画像領域の輝度値は他の領域よりも高くなる。したがって、消灯近赤外光画像とカラー画像の第1反射画像領域における輝度差は、他の領域における輝度差より大きくなる。そこで、領域検出手段162は、消灯近赤外光画像とカラー画像との間で対応する各画素の輝度差を算出し、輝度差が所定の閾値以上となる画素を抽出し、抽出した画素をグループ化した領域を第1反射画像領域の候補領域として検出する。
また、判定装置7は、図4の登録処理を事前に実行せずに、図6の判定処理を実行する度に、判定処理の直前に実行してもよい。
また、判定手段163は、第1色画像領域内の各画素の色相値のうち第1色属性値に最も近い色相値と、第2色画像領域内の各画素の色相値のうち第1色属性値から最も離れた色相値との差分を算出してもよい。判定手段163は、その差分が予め設定された範囲内である場合はマーカ画像領域にマーカが含まれると判定し、差分が予め設定された範囲内でない場合はマーカ画像領域にマーカが含まれないと判定する。
また、判定手段163は、色相値に代えて彩度値、明度値又は輝度値を用いてマーカの検出処理を実行してもよい。または、判定手段163は、色相値、彩度値、明度値、輝度値の内の2以上の値を用いてマーカの検出処理を実行してもよい。例えば、図8(a)に示す例の場合、判定手段163は、第3色領域501の輝度値と第5色領域503の輝度値との差分を算出するとともに、第4色領域502の色相値と第6色領域504の色相値との差分を算出する。判定手段163は、輝度値の差分が所定の閾値以上であり、且つ、色相値の差分が所定の範囲内である場合、マーカ画像領域にマーカが含まれると判定する。
また、判定手段163は、カラー画像についてマーカの検出処理を実行する場合、HSL色空間に変換する前のRGB色空間の色値を用いてマーカ画像領域にマーカが含まれるか否かを判定してもよい。
以上のように、本発明の範囲内で、実施される形態に合わせて様々な変更を行うことができる。
1 警備システム(マーカ検出システム) 7 判定装置 9 監視対象物(物体) 10、20、30、40、50、60 マーカ 101、101´、101´´ 第1色領域 102、102´、102´´ 第2色領域 111、111´、111´´ 第1反射領域 112、112´、112´´ 第2反射領域

Claims (8)

  1. 物体に貼付され、撮影装置が撮影した近赤外画像及びカラー画像に基づいて検出される物体検出用のマーカであって、
    前記マーカの表面は、第1色領域および前記第1色領域と色が異なる第2色領域で構成され、
    前記表面の一部領域は近赤外光を反射する性質を有する第1反射領域であり、前記表面の一部領域以外の領域は前記第1反射領域より反射率が低い第2反射領域であり、
    前記第1反射領域の面積は、前記第2反射領域の面積よりも小さく、
    前記第1色領域の面積及び前記第2色領域の面積は、それぞれ前記第1反射領域の面積よりも大きく且つ前記第2反射領域の面積よりも小さい、
    ことを特徴とするマーカ。
  2. 前記第1反射領域は、前記第1色領域及び前記第2色領域の少なくとも一方に重畳し、前記マーカの輪郭に接する位置にある、請求項1に記載のマーカ。
  3. 前記第2反射領域は、第1反射率の領域と前記第1反射率より低い第2反射率の領域とからなり、
    前記第2反射率の領域は、前記第1反射率の領域を挟んで前記第1反射領域と離間する位置に配置される、請求項1に記載のマーカ。
  4. 前記第1色領域の面積と前記第2色領域の面積とは等しい、請求項1〜3のいずれか一項に記載のマーカ。
  5. 前記第1色領域及び前記第2色領域のそれぞれは、色が異なる複数の色領域から構成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマーカ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のマーカと、
    撮影装置が前記マーカを撮影したカラー画像における、前記マーカの前記第1色領域に対応する領域の色と前記第2色領域に対応する領域の色に基づいて、前記カラー画像に前記マーカが存在するか否かを判定する、又は、撮影装置が前記マーカを撮影した近赤外画像における、前記マーカの前記第1反射領域に対応する領域の輝度と前記第2反射領域に対応する領域の輝度に基づいて、前記近赤外画像に前記マーカが存在するか否かを判定する判定装置と、を備える、
    ことを特徴とするマーカ検出システム。
  7. 物体に貼付され、撮影装置が撮影した画像に基づいて検出される物体検出用のマーカであって、
    前記マーカの表面は、第1色領域と、前記第1色領域とは異なる色を有する第2色領域とから構成され、
    前記表面の一部領域は光が再帰反射する性質を有する再帰反射領域であり、前記表面の一部領域以外の領域は光が再帰反射しない性質を有する非再帰反射領域であり、
    前記再帰反射領域の面積は、前記非再帰反射領域の面積よりも小さく、
    前記第1色領域の面積及び前記第2色領域の面積は、それぞれ前記再帰反射領域の面積よりも大きく且つ前記非再帰反射領域の面積よりも小さい、ことを特徴とするマーカ。
  8. 請求項7に記載のマーカと、
    撮影装置が前記マーカを撮影した画像における、前記マーカの前記第1色領域に対応する領域の色と前記第2色領域に対応する領域の色に基づいて、前記画像に前記マーカが存在するか否かを判定する、又は、前記画像における、前記マーカの前記再帰反射領域に対応する領域の輝度と前記非再帰反射領域に対応する領域の輝度に基づいて、前記画像に前記マーカが存在するか否かを判定する判定装置と、を備える、
    ことを特徴とするマーカ検出システム。
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