JP2019178787A - 伸縮管継手構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1配管と第2配管の外周に設けられた継手スリーブの締付け不良をなくす。【解決手段】第1配管1と第2配管2の外周に、円筒状ゴムパッキン5を介して継手スリーブ3が設けられている。継手スリーブ3は一対のスリーブ部材3a、3bを有し、弾性材からなる。各スリーブ部材3a、3bの内面は締付け前において、締付け後の内面より大きな曲率半径を有する。【選択図】図1
Description
本発明は第1配管と第2配管と、これら第1配管および第2配管を接続するとともに第1配管および第2配管の外周に円筒状のゴムパッキンを介して設けられた継手スリーブとを有する伸縮管継手構造に係り、とりわけ締付け不良を生じさせることなく、かつ第1配管および第2配管のずれを確実に吸収することができる伸縮管継手構造に関する。
従来より第1配管と、第2配管と、これら第1配管および第2配管を接続するとともに第1配管および第2配管の外周に円筒状のゴムパッキンを介して設けられた継手スリーブとを有する伸縮管継手構造が知られている。この場合、継手スリーブは円周方向に沿って2つ割れされた2つのスリーブ部材からなる。
このような伸縮管継手構造は種々の流体の搬送を行なうために用いられるが、とりわけ強い腐食環境で用いられることがある。
このため、伸縮管継手構造のうち、とりわけ継手スリーブとしてプラスチック製のものを用いることが考えられている。
伸縮管継手構造を組立てる場合、まず第1配管と第2配管とを準備し、これら第1配管と第2配管の外周に円筒状パッキンを介在させて2つのスリーブ部材を配置する。次に2つのスリーブ部材の両端部を締付けボルトにより締付けることにより伸縮管継手構造を得ることができる。
ところで、一般に2つのスリーブ部材は、SUS等の金属製となっており、締付け前後でその形状は略同一となっている。このため2つのスリーブが部材を締付ける際、2つのスリーブ部材間に円筒状パッキンが挟まれて締付け不良が生じることがある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、締付け不良を生じさせることがなく、かつ経年変化によるずれを確実に吸収することができる伸縮管継手構造を提供することを目的とする。
本発明は、第1配管と、第2配管と、前記第1配管と前記第2配管を接続するとともに、前記第1配管および前記第2配管の外周に円筒状のゴムパッキンを介して設けられた継手スリーブとを備え、
前記継手スリーブは円周方向に分割された複数のスリーブ部材を有し、各スリーブ部材の両端部は、隣接するスリーブ部材の端部に締付けボルトにより締付けられ、各スリーブ部材は弾性材からなるとともに、締付け後に円形の一部分を構成する内面を有し、各スリーブ部材の内面は、締付け前において締付け後の内面より大きな曲率半径を有することを特徴とする伸縮管継手構造である。
前記継手スリーブは円周方向に分割された複数のスリーブ部材を有し、各スリーブ部材の両端部は、隣接するスリーブ部材の端部に締付けボルトにより締付けられ、各スリーブ部材は弾性材からなるとともに、締付け後に円形の一部分を構成する内面を有し、各スリーブ部材の内面は、締付け前において締付け後の内面より大きな曲率半径を有することを特徴とする伸縮管継手構造である。
本発明は、前記継手スリーブは硬質プラスチックからなることを特徴とする伸縮管継手である。
本発明は、前記第1配管および前記第2配管は硬質プラスチックからなることを特徴とする伸縮管継手である。
以上のように本発明によれば、締付け不良を生じさせることなく、かつ経年変化によるずれを確実に吸収することができる。
以下、図面を参照して、本発明による伸縮管継手構造の実施の形態について説明する。
ここで図1(a)(b)(c)は本発明による伸縮管継手構造の締付け作用を示す正面図、図2(a)(b)は伸縮管継手構造の締付け作用を示す側断面図、図3(a)(b)(c)は比較例としての伸縮管継手構造の締付け作用を示す正面図である。
ここで図1(a)(b)(c)は本発明による伸縮管継手構造の締付け作用を示す正面図、図2(a)(b)は伸縮管継手構造の締付け作用を示す側断面図、図3(a)(b)(c)は比較例としての伸縮管継手構造の締付け作用を示す正面図である。
図1および図2(a)(b)に示すように、伸縮管継手構造10は、第1配管1と、第2配管2と、第1配管1と第2配管2を接続するとともに、第1配管1および第2配管2の外周に円筒状のゴムパッキンを介して設けられた円筒状の継手スリーブ3とを備えている。
このような構成からなる伸縮継手構造10は、強い腐食環境、例えば海水中に設置されている。このため第1配管1および第2配管2は、いずれもFRP(繊維強化プラスチック)からなる。
また継手スリーブ3は円周方向に2つに分割された複数、例えば2つ割れされた一対のスリーブ部材3a、3bを有している。
スリーブ部材3aは、円周方向に沿って両端部13a、13aを有し、スリーブ部材3bも同様に円周方向に沿って両端部13b、13bを有している。
そしてスリーブ部材3aの両端部13a、13aは、スリーブ部材3bの両端部13b、13bに対向している。
また各スリーブ部材3a、3bは、第1配管1および第2配管2と同様に、FRP(繊維強化プラスチック)等の弾性体からなっている。
また、一対のスリーブ部材3a、3bのうち、一方のスリーブ部材3aの両端部13a、13aは、他方のスリーブ部材3bの両端部13b、13bに締付けボルト15、15により締付けられている。
さらにまた、各スリーブ部材3a、3bの内面は、締付け前において、締付け後の内面より大きな曲率半径を有している。すなわち各スリーブ部材3a、3bの内面は締付け後において、締付けられた円筒状のゴムパッキン5の外面に対応する円形の一部、すなわち半円状を有している。なお、円筒状のゴムパッキン5の外面は締付け前後において円形状をもつが、締付け後の外面は締付け前の外面に比べてその直径が小さくなっている。
また、締付け前において、各スリーブ3a、3bの内面は締付け後の内面、すなわち半円状の曲率半径よりも大きな曲率半径をもつ。このため締付け前の各スリーブ3a、3bの内面は、締付け後の各スリーブ3a、3bの内面に対してその両端部13a、13aおよび13b、13bがわずかに拡った形状をもつ。
従って、締付け前において各スリーブ3a、3bの内面は、締付け前のゴムパッキン5の外面の曲率半径よりも大きな曲率半径をもつ。
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について図1(a)〜(c)により、説明する。
まず第1配管1と第2配管2を準備する。次に第1配管1と第2配管2の外周に円筒状のゴムパッキン5を嵌込む。ここで円筒状のゴムパッキン5としては、SBR製のゴムパッキンを用いることができ、このゴムパッキン5は第1配管1から第2配管2に渡ってその外周に嵌込まれる。
次にゴムパッキン5の外周に一対のスリーブ部材3a、3bを嵌込む。この場合、スリーブ部材3aの両端部13a、13aはスリーブ部材3bの両端部13b、13bに対向して配置される(図1(a)参照)。また、各スリーブ部材3a、3bの内面は円筒状ゴムパッキン5の外面より大きな曲率半径を有し、このため各スリーブ部材3a、3bの内面は各スリーブ部材3a、3bの両端部13a、13aおよび13b、13b側に向ってゴムパッキン5から離れていく。
次に図1(b)に示すように、一方のスリーブ部材3aの両端部13a、13aから他方のスリーブ部材3bの両端部13b、13bを貫通して、締付けボルト15、15を取付け、この締付けボルト15,15を締付ける。
この場合、各スリーブ部材3a、3bは各スリーブ部材3a、3bの両端部13a、13aおよび両端部13b、13bが互いに接近するよう変形する。
その後図1(c)に示すように、締付けボルト15、15の締付け作業が終了すると、スリーブ部材3aの両端部13a、13aがスリーブ部材3bの両端部13b、13bに当接し、同様に締付け後の各スリーブ部材3a、3bはその内面が締付け後の円筒状ゴムパッキン5の外面と略同一の形状をもつ。
このため各スリーブ部材3a、3bはその内面全域において、ゴムパッキン5の外面に当接し、各スリーブ部材3a、3bによりゴムパッキン5を介して第1配管1と第2配管2を確実に接続することができる。
このようにして、一対のスリーブ部材3a、3bにより継手スリーブ3を構成することができ、第1配管1と第2配管2と継手スリーブ3とからなる伸縮継手構造10が構成される。
伸縮継手構造10は、経年変化につれてずれていくことがある。伸縮継手構造10が軸線方向または円周方向にずれる際、継手スリーブ3内で第1配管1または第2配管2が軸線方向または円周方向に摺動する。このことにより伸縮継手構造10の軸線方向または円周方向のずれを確実に吸収することができる。
次に本発明に対する比較例を図3(a)〜(c)により説明する。
本比較例は、各スリーブ3a、3bはSUS等の金属製となっており、各スリーブ3a、3bの内面が締付け前後で変化することなく、各スリーブ3a、3bの内面形状が半円形をなすものであり、他の構成は図1(a)〜(c)に示す実施の形態と略同一である。
図3(a)〜(c)に示す比較例において、図1(a)〜(c)および図2に示す実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図3(a)に示すように、第1配管1と第2配管の外周に円筒状ゴムパッキン5を介して各スリーブ部材3a、3bを配置する。この場合、締付け前の各スリーブ部材3a、3bの内面は締付け後のスリーブ部材3a、3bの内面と同様の形状をもち、かつ締付け前の円筒状ゴムパッキン5の外面よりわずかに大きな内面形状をもつ。
このため、各スリーブ部材3a、3bはその両端部13a、13aおよび13b、13bにおいてゴムパッキン5と当接するが、その中央部はゴムパッキン5から離れている。
この状態で各スリーブ部材3a、3bの両端部13a、13aおよび13b、13bに締付けボルト15を取付けて、各スリーブ部材3a、3bを締付ける(図3(b))。この場合、各スリーブ部材3a、3bの両端部13a、13aおよび13b、13b間にゴムパッキン5が挟まれ、ゴムパッキン5の突出部5aが形成される。
次に締付けボルト15により各スリーブ部材3a、3bの締付けが終了した際、各スリーブ部材3a、3bはその両端部13a、13bおよび13b、13b間に突出部5aが残った状態で締付けられ、締付け不良が生じる(図3(c))。
これに対して本発明によれば、締付け前の各スリーブ部材3a、3bの内面は、締付け前の各スリーブ部材3a、3bの内面および締付け前のゴムパッキン5の外面より大きな曲率半径を有するため、各スリーブ部材3a、3bの中央部はゴムパッキン5に接するが、各スリーブ部材3a、3bの両端部13a、13bおよび13b、13側に向ってゴムパッキン5から離れていく。
このため各スリーブ部材3a、3bの両端部13a、13aおよび13b、13bに締付けボルト15を取付けて各スリーブ部材3a、3bを締付けた場合でも、各スリーブ部材3a、3bの両端部13a、13aおよび13b、13b間にゴムパッキン5が挟まれることはなく、締付け不良が生じることはない(図1(a)(b)(c)参照)。
1 第1配管
2 第2配管
3 継手スリーブ
3a スリーブ部材
3b スリーブ部材
5 円筒状ゴムパッキン
15 締付けボルト
2 第2配管
3 継手スリーブ
3a スリーブ部材
3b スリーブ部材
5 円筒状ゴムパッキン
15 締付けボルト
Claims (3)
- 第1配管と、
第2配管と、
前記第1配管と前記第2配管を接続するとともに、前記第1配管および前記第2配管の外周に円筒状のゴムパッキンを介して設けられた継手スリーブとを備え、
前記継手スリーブは円周方向に分割された複数のスリーブ部材を有し、各スリーブ部材の両端部は、隣接するスリーブ部材の端部に締付けボルトにより締付けられ、各スリーブ部材は弾性材からなるとともに、締付け後に円形の一部分を構成する内面を有し、各スリーブ部材の内面は、締付け前において締付け後の内面より大きな曲率半径を有することを特徴とする伸縮管継手構造。 - 前記継手スリーブは硬質プラスチックからなることを特徴とする請求項1記載の伸縮管継手。
- 前記第1配管および前記第2配管は硬質プラスチックからなることを特徴とする請求項1または2記載の伸縮管継手。
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JP2019138139A JP2019178787A (ja) | 2019-07-26 | 2019-07-26 | 伸縮管継手構造 |
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