JP2019178671A - 圧縮機 - Google Patents

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健吾 榊原
Kengo Sakakibara
健吾 榊原
和也 本田
Kazuya Honda
和也 本田
謙 並木
Ken Namiki
謙 並木
山本 真也
Shinya Yamamoto
真也 山本
小林 裕之
Hiroyuki Kobayashi
裕之 小林
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Abstract

【課題】ベーンの径方向外側を介して第2室の流体が第1室に向けて漏れることを抑制できる圧縮機を提供すること。【解決手段】圧縮機10は、回転軸12と、リアロータ面90を有するリアロータ80と、リアロータ面90と軸方向Zに対向する第2壁面53を有する中間壁部51と、中間壁部51に形成されたベーン溝に挿入された状態でリアロータ面90と当接しており、リアロータ80の回転に伴って軸方向Zに移動するベーン100と、を備えている。圧縮機10は、リアロータ80の回転に伴ってベーン100によって容積変化が生じる第1リア圧縮室及び第2リア圧縮室を備えている。ここで、圧縮機10は、オイルセパレータ115によって分離されたオイルを、ベーン100における径方向R外側の端面であるベーン外側端面に供給するオイル供給部116を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮機に関する。
例えば特許文献1には、回転軸と、回転軸の回転に伴って回転するロータと、ロータの回転に伴って回転軸の軸方向に移動するベーンと、圧縮室と、を備えた圧縮機について記載されている。当該圧縮機では、ロータが回転することによって、圧縮室にて流体の吸入及び圧縮が行われる。詳細には、ベーンを介して隣接した2つの室のうち一方の室では流体の吸入が行われ、他方の室では流体の圧縮が行われる。また、特許文献1には、壁部としての側板および筒部としての上底板にベーンの厚さよりもわずかに広く設けられたベーン溝としての案内溝が設けられている点について記載されている。
特開昭51−97006号公報
上記のように、流体の吸入が行われる第1室と、流体の圧縮が行われる第2室とがベーンを介して隣接している場合、第2室の流体が第1室に向けて漏れ、効率が低下するおそれがある。
ここで、本発明者らは、第2室の流体が第1室に向けて漏れる経路として、ベーンの径方向外側を介して回り込む経路があることを見出した。特に、特許文献1のようにロータの回転に伴って回転しないベーンには遠心力が付与されないため、ベーンの径方向外側に空間が生じ易く、当該空間を介して流体が回り込み易い。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的はベーンの径方向外側を介して第2室の流体が第1室に向けて漏れることを抑制できる圧縮機を提供することである。
上記目的を達成する圧縮機は、回転軸と、リング状のロータ面を有し、前記回転軸の回転に伴って回転するロータと、前記ロータの外周面と前記回転軸の径方向に対向する内周面を有し、前記ロータを収容している筒部と、前記ロータ面と前記回転軸の軸方向に対向する壁面を有する壁部と、前記壁部に形成されたベーン溝に挿入された状態で前記ロータ面と当接しており、前記ロータの回転に伴って前記軸方向に移動するベーンと、前記ロータ面、前記壁面及び前記筒部の内周面によって区画され、前記ロータの回転に伴って前記ベーンによって容積変化が生じる第1室及び第2室と、を備え、前記第1室と前記第2室とは前記ベーンを介して隣接しており、前記第1室ではオイルを含む流体の吸入が行われ、前記第2室では前記オイルを含む流体の圧縮が行われ、前記圧縮機は、前記第2室から吐出される圧縮流体に含まれるオイルを分離するオイルセパレータと、前記オイルセパレータによって分離されたオイルを、前記ベーンにおける前記径方向の外側の端面であるベーン外側端面に供給するオイル供給部と、を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、ベーン外側端面に対してオイルが供給されるため、ベーンの径方向外側に、流体が流れる空間が形成されにくい。これにより、ベーンの径方向外側を介して第2室の流体が第1室に回り込むことを抑制できる。したがって、ベーンの径方向外側を介して第2室の流体が第1室に向けて漏れることを抑制できる。
上記圧縮機について、前記ベーンは、前記径方向の内側の端面であるベーン内側端面を有し、前記ベーン内側端面は、前記回転軸、又は、当該回転軸が挿通され且つ前記回転軸の回転に伴って回転する筒状のボス部に当接しているとよい。
かかる構成によれば、回転軸の回転に伴って回転しないベーン内側端面と、回転軸又は回転軸の回転に伴って回転するボス部とが当接している。この場合、ベーン内側端面と回転軸又はボス部との間を介して、第2室の流体が第1室に回り込むことが懸念される。
この点、本構成によれば、オイルセパレータは圧縮流体に含まれるオイルを分離するものであるため、当該オイルは高圧なものとなり易い。そして、その高圧なオイルがベーン外側端面に対して供給されるため、オイルによってベーンが径方向内側に向けて押圧される。これにより、ベーン内側端面と、回転軸又はボス部とのシール性が向上する。したがって、ベーンの径方向内側を介して、第2室の流体が第1室に漏れることを抑制できる。
上記圧縮機について、前記オイル供給部は、少なくとも一部が前記ベーンの前記径方向外側に配置されたオイル室を備え、前記オイルセパレータによって分離されたオイルを前記オイル室に供給するものであり、前記ベーン外側端面は、前記オイル室に対して露出しているとよい。
かかる構成によれば、ベーンの径方向外側にオイル室が配置されており、当該オイル室にオイルが供給される。これにより、オイル室に露出しているベーン外側端面が、ムラの生じにくい状態でオイルに晒される。したがって、ベーンの径方向外側を介して、第2室の流体が第1室に漏れることを、より好適に抑制できる。
上記圧縮機について、全ての前記ベーン外側端面が、前記オイル室内に入り込んでいるとよい。
かかる構成によれば、ベーン外側端面、及び、当該ベーン外側端面の周囲の部分がオイルに浸かる。これにより、シール性の更なる向上を図ることができる。
上記圧縮機について、前記オイル室とは別に、前記オイルセパレータから流下したオイルが貯留される貯油室を備え、前記オイル室と前記貯油室とは、前記軸方向にずれて配置されており、前記オイル供給部は、前記貯油室と前記オイル室とを繋ぐオイル流路を含むとよい。
かかる構成によれば、貯油室とは別にオイル室が設けられているため、オイル室の容積が小さくて済む。これにより、オイル室の小型化を図ることができ、それを通じて圧縮機の径方向外側への大型化を抑制できる。
ここで、オイル室と貯油室とが軸方向にずれて配置されていることに対応させて、オイル供給部は貯油室とオイル室とを繋ぐオイル流路を有している。これにより、オイルセパレータによって分離され且つ貯油室に貯留されているオイルをオイル室に誘導することができる。
上記圧縮機について、前記オイル室は、前記オイルセパレータによって分離されたオイルが貯留される貯油室であり、前記貯油室と前記オイルセパレータとは、前記軸方向にずれて配置されており、前記オイル供給部は、前記オイルセパレータと前記貯油室とを繋ぐオイル流路を備えているとよい。
かかる構成によれば、貯油室がオイル室として兼用されている。これにより、構成の複雑化を抑制できる。
上記圧縮機について、取付対象に取り付けるための取付部を備え、前記ベーンは、前記ロータ面と前記壁面との間のうち、前記取付部によって前記取付対象に取り付けられた状態において前記回転軸よりも鉛直下方となる角度位置に配置されているとよい。
かかる構成によれば、ベーンが鉛直下方に配置されているため、重力の影響でベーンの径方向外側にはオイルが溜まり易い。これにより、ベーンの径方向外側にオイルが欠乏することを抑制でき、オイルが欠乏することに起因するシール性の低下を抑制できる。
この発明によれば、ベーンの径方向外側を介して第2室の流体が第1室に向けて漏れることを抑制できる。
第1実施形態の圧縮機の概要を示す断面図。 主要な構成の分解斜視図。 図2とは反対側から見た主要な構成の分解斜視図。 主要な構成の断面図。 非連通状態における図4の5−5線断面図。 連通状態における図4の5−5線断面図。 (a)両ロータ及びその周辺を示す断面図、(b)(a)の状態における両ロータ及びベーンの様子を示す展開図。 (a)両ロータ及びその周辺を示す断面図、(b)(a)の状態における両ロータ及びベーンの様子を示す展開図。 容積変化を示すグラフ。 第2実施形態の圧縮機の概要を示す断面図。 図10における11−11線断面図。 第2実施形態の主要な構成の分解斜視図。 連通機構の別例を示す模式図。 連通機構の別例を示す模式図。 別例の圧縮機を模式的に示す断面図。
以下、圧縮機の一実施形態について図面を用いて説明する。なお、本実施形態の圧縮機は、例えば車両用であり、詳細には車両に搭載されて使用される。圧縮機は、例えば車両用空調装置に用いられるものであり、当該圧縮機の圧縮対象の流体はオイルを含む冷媒である。また、図示の都合上、図1などにおいては、回転軸12及び両ロータ60,80を側面図で示す。
図1に示すように、圧縮機10は、ハウジング11と、回転軸12と、電動モータ13と、インバータ14と、フロントシリンダ40と、リアシリンダ50と、フロントロータ60と、リアロータ80とを備えている。
ハウジング11は、例えば全体として筒状であり、外部からの吸入流体が吸入される吸入口11a及び流体が吐出される吐出口11bを有している。回転軸12、電動モータ13、インバータ14、両シリンダ40,50及び両ロータ60,80は、ハウジング11内に収容されている。
ハウジング11は、フロントハウジング21と、リアハウジング22と、インバータカバー23とを備えている。
フロントハウジング21は、有底筒状でリアハウジング22に向けて開口している。吸入口11aは、例えばフロントハウジング21の側壁部のうち開口端部よりも底部側の位置に設けられている。但し、吸入口11aの位置は任意である。
リアハウジング22は、有底筒状であり、フロントハウジング21に向けて開口している。吐出口11bは、リアハウジング22の底部の側面に設けられている。但し、吐出口11bの位置は任意である。
フロントハウジング21とリアハウジング22とは、互いに開口部同士が向き合う状態でユニット化されている。
インバータカバー23は、フロントハウジング21に対してリアハウジング22側とは反対側に配置されている。インバータカバー23は、フロントハウジング21の底部に突き合せられた状態でフロントハウジング21に固定されている。
インバータカバー23内には、インバータ14が収容されている。インバータ14は、電動モータ13を駆動させるものである。
回転軸12は、回転可能な状態でハウジング11に支持されている。詳細には、フロントハウジング21の底部には当該底部から突出したリング状の第1軸受保持部31が設けられており、第1軸受保持部31に対して回転軸12の径方向R内側には、回転軸12の第1端部を回転可能に支持する第1ラジアル軸受32が設けられている。同様に、リアハウジング22の底部には当該底部から突出したリング状の第2軸受保持部33が設けられており、第2軸受保持部33の内側には、回転軸12の第1端部とは反対側の第2端部を回転可能に支持する第2ラジアル軸受34が設けられている。回転軸12の軸方向Zは、ハウジング11の軸方向と一致している。
図1に示すように、ハウジング11には、圧縮機10を取付対象(例えば車両)に取り付けるための取付部35が設けられている。取付部35は、フロントハウジング21における吸入口11aとは反対側の部位と、リアハウジング22における側壁部の両側に設けられている。取付部35はそれぞれ貫通孔を有している。圧縮機10は、当該貫通孔に固定具(例えばボルト)が挿通された状態で当該固定具が取付対象に固定(例えば締結)されることによって取付対象に対して規定の向きで取り付けられる。本実施形態では、2つの取付部35が設けられている側(図1における紙面上側)が鉛直上方であり、1つの取付部35が設けられている側(図1における紙面下側)が鉛直下方となる。
なお、説明の便宜上、以降の説明においては、図1における紙面上下方向が鉛直方向となるように圧縮機10が取り付けられているものとして説明する。但し、圧縮機10がどのような向きで取付対象に取り付けられるのかは任意である。
図1〜図4に示すように、フロントシリンダ40は、フロントロータ60を収容するものである。フロントシリンダ40は、リアハウジング22よりも一回り小さく形成された有底筒状である。フロントシリンダ40は、リアハウジング22の底部に向けて開口している。フロントシリンダ40は、フロントシリンダ底部41と、フロントシリンダ底部41からリアハウジング22に向けて起立したフロントシリンダ側壁部42とを有している。フロントシリンダ側壁部42は、リアハウジング22の内側に入り込んでいる。
図3及び図4に示すように、フロントシリンダ40は、筒部の内周面としてのフロントシリンダ内周面43を有している。フロントシリンダ内周面43は例えば軸方向Zに延びた円筒面である。フロントシリンダ40は、フロントシリンダ内周面43よりも拡径したフロント拡径面44を有している。フロント拡径面44は、フロントシリンダ側壁部42の先端部(開口端部)に設けられている。フロントシリンダ内周面43とフロント拡径面44との間にはフロント段差面45が形成されている。
フロントシリンダ側壁部42には、回転軸12の径方向R外側に張り出した膨出部46が設けられている。膨出部46は、フロントシリンダ側壁部42における基端側(フロントシリンダ底部41側)の位置に設けられている。フロントハウジング21とリアハウジング22とは、膨出部46を挟んだ状態でユニット化されている。両ハウジング21,22によってフロントシリンダ40の軸方向Zの位置ずれが規制されている。
フロントシリンダ底部41は、軸方向Zに段差状となっており、中央側に配置されている第1底部41aと、第1底部41aに対して回転軸12の径方向R外側であって第1底部41aよりもリアハウジング22側に配置されている第2底部41bとを有している。第1底部41aには、回転軸12が挿通可能なフロント挿通孔41cが形成されている。回転軸12は、フロント挿通孔41cに挿通されている。
図1に示すように、本実施形態では、フロントハウジング21及びフロントシリンダ底部41によってモータ室A1が区画されており、モータ室A1に電動モータ13が収容されている。電動モータ13は、インバータ14から駆動電力を供給されることにより、回転軸12を、矢印Mで示す方向に回転させる。
ちなみに、吸入口11aはモータ室A1を区画するフロントハウジング21に設けられているため、吸入口11aから吸入された吸入流体はモータ室A1に導入される。つまり、モータ室A1内には吸入流体が存在する。
本実施形態の圧縮機10では、インバータ14、電動モータ13及び両ロータ60,80が軸方向Zに順に並んでいる。但し、これら各部品の位置は任意であり、例えばインバータ14が電動モータ13に対して回転軸12の径方向R外側に配置されていてもよい。
図2〜図4に示すように、リアシリンダ50は、リアハウジング22の底部に向けて開口した有底筒状である。リアシリンダ50は、フロントシリンダ40よりも一回り小さく形成されており、リアハウジング22内に収容されている。リアシリンダ50は、リアシリンダ50の開口端がリアハウジング22の底部に突き合せられている状態でフロントシリンダ40に対して嵌合している。
リアシリンダ50は、リアシリンダ50の底部を構成する中間壁部51と中間壁部51からリアハウジング22に向けて軸方向Zに起立したリアシリンダ側壁部55とを有している。中間壁部51が「壁部」に対応する。
図4に示すように、中間壁部51は、壁厚方向が軸方向Zと一致するように配置されており、軸方向Zに直交する第1壁面52及び第2壁面53を有している。中間壁部51は、リング状(詳細には円環状)であり、フロントシリンダ40に嵌合している。
中間壁部51には、軸方向Zに貫通した壁部貫通孔54が形成されている。壁部貫通孔54は、回転軸12よりも大きく形成されている。つまり、壁部貫通孔54は回転軸12よりも大径の貫通孔である。回転軸12は壁部貫通孔54に挿通されている。
リアシリンダ側壁部55は、軸方向Zに延びた筒状(詳細には円筒状)であり、筒部の内周面としてのリアシリンダ内周面56と、リアシリンダ外周面57と、を有している。
リアシリンダ内周面56は、フロントシリンダ内周面43よりも小径の円筒面である。このため、リアシリンダ内周面56は、フロントシリンダ内周面43に対して回転軸12の径方向R内側に配置されている。
リアシリンダ外周面57は、直径が異なる複数の円筒面で構成されており、段差状となっている。詳細には、リアシリンダ外周面57は、第1パーツ面57aと、第1パーツ面57aよりも拡径された第2パーツ面57bと、第2パーツ面57bよりも拡径された第3パーツ面57cとを有している。
第1パーツ面57aは、フロントシリンダ内周面43と当接している。第2パーツ面57bは、フロント拡径面44と当接している。第3パーツ面57cは、フロントシリンダ側壁部42の外周面と面一となっている。
両パーツ面57a,57bの間に形成された第1リア段差面58が、フロント段差面45と当接しており、両パーツ面57b,57cの間に形成された第2リア段差面59がフロントシリンダ40の開口端に当接している。
ここで、図1に示すように、フロントシリンダ底部41と、フロントシリンダ内周面43と、第1壁面52とによって、フロントロータ60を収容するフロント収容室A2が形成されている。フロント収容室A2は、全体として円柱状に形成されている。
同様に、リアハウジング22の内側底面と、リアシリンダ内周面56と、第2壁面53とによって、リアロータ80を収容するリア収容室A3が形成されている。リア収容室A3は、全体として円柱状に形成されている。
本実施形態では、リア収容室A3は、フロント収容室A2と比較して小さく形成されている。詳細には、リアシリンダ内周面56の直径がフロントシリンダ内周面43の直径よりも小さい。このため、リア収容室A3はフロント収容室A2よりも小さくなっており、リア収容室A3の体積は、フロント収容室A2の体積よりも小さい。
両収容室A2,A3は中間壁部51によって仕切られており、両ロータ60,80は中間壁部51を介して軸方向Zに対向配置されている。すなわち、中間壁部51は、両ロータ60,80の間に配置されている。
ちなみに、回転軸12及び両ロータ60,80は、同一軸である。つまり、本圧縮機10は、偏芯運動ではなく、軸心運動の構造となっている。
ここで、両ロータ60,80の周方向と回転軸12の周方向とは一致しており、両ロータ60,80の径方向と回転軸12の径方向Rとは一致しており、両ロータ60,80の軸方向と回転軸12の軸方向Zとは一致している。このため、回転軸12の周方向、径方向R及び軸方向Zは、適宜両ロータ60,80の周方向、径方向及び軸方向と読み替えてよい。
図2〜図4に示すように、フロントロータ60は、リング状(例えば円環状)であり、回転軸12が挿通可能なフロント貫通孔61を有している。フロント貫通孔61は回転軸12と同径である。フロントロータ60は、フロント貫通孔61に回転軸12が挿通された状態で回転軸12に取り付けられている。
フロントロータ60は、回転軸12の回転に伴って回転するように構成されている。つまり、フロントロータ60と回転軸12とは一体回転する。なお、フロントロータ60と回転軸12とが一体回転するための具体的な構成は任意であるが、例えばフロントロータ60が回転軸12に固定されている構成や、フロントロータ60が回転軸12に対して周方向に係合している構成などが考えられる。
フロントロータ60の外周面であるフロントロータ外周面62は、回転軸12と同軸の円筒面であり、その直径はフロントシリンダ内周面43と同一である。ただし、フロントロータ外周面62とフロントシリンダ内周面43との間には若干の隙間があってもよい。
フロントロータ60は、第1壁面52と対向する第1ロータ面としてのフロントロータ面70を有している。フロントロータ面70は、リング状であり、詳細には円環状である。フロントロータ面70は、軸方向Zと直交する第1フロント平坦面71及び第2フロント平坦面72と、両フロント平坦面71,72を繋ぐ湾曲面としての一対のフロント湾曲面73と、を備えている。
図4に示すように、両フロント平坦面71,72は、軸方向Zにずれている。詳細には、第2フロント平坦面72は、第1フロント平坦面71よりも第1壁面52に近い位置に配置されている。第2フロント平坦面72は第1壁面52に当接している。また、両フロント平坦面71,72は、フロントロータ60の周方向に離間して配置されており、例えば両者は180°ずれている。本実施形態では、両フロント平坦面71,72は扇状である。なお、以降の説明において、両ロータ60,80の周方向位置を、角度位置ともいう。
一対のフロント湾曲面73はそれぞれ扇状である。図3に示すように、一対のフロント湾曲面73は、軸方向Z及び両フロント平坦面71,72の対向方向の双方と直交する方向に対向配置されている。両フロント湾曲面73は同一形状である。
一対のフロント湾曲面73はそれぞれ、両フロント平坦面71,72を繋いでいる。詳細には、一対のフロント湾曲面73のうち一方は、両フロント平坦面71,72の周方向の一端部同士を繋いでおり、他方は、両フロント平坦面71,72の周方向の上記一端部とは反対側の他端部同士を繋いでいる。
ここで、説明の便宜上、図3に示すように、フロント湾曲面73と第1フロント平坦面71との境界部分の角度位置を第1角度位置θ1とし、フロント湾曲面73と第2フロント平坦面72との境界部分の角度位置を第2角度位置θ2とする。なお、図示の都合上、図3においては、各角度位置θ1,θ2を破線で示すが、実際には境界部分は滑らかに連続している。
フロント湾曲面73は、フロントロータ60の角度位置に応じて軸方向Zに変位した湾曲面である。詳細には、フロント湾曲面73は、第1角度位置θ1から第2角度位置θ2に向かうにしたがって徐々に第1壁面52に近づくように軸方向Zに湾曲している。
但し、本実施形態のフロント湾曲面73は、第1角度位置θ1及び第2角度位置θ2に限られず、周方向に互いに離間した任意の2つの角度位置間において徐々に第1壁面52に近づく(又は遠ざかる)ように軸方向Zに湾曲している。
図2〜図4に示すように、リアロータ80は、リング状(例えば円環状)であり、回転軸12が挿通可能なリア貫通孔81を有している。リア貫通孔81は回転軸12と同径である。リアロータ80は、リア貫通孔81に回転軸12が挿通され且つフロントロータ60と係合している。なお、フロントロータ60とリアロータ80との係合については後述する。
リアロータ80は、回転軸12の回転に伴って回転するように構成されている。つまり、リアロータ80と回転軸12とは一体回転する。なお、リアロータ80と回転軸12とが一体回転するための具体的な構成は任意であるが、例えばリアロータ80が回転軸12に固定されている構成や、リアロータ80が回転軸12に対して周方向に係合している構成などでもよい。
本実施形態では、リアロータ80は、フロントロータ60よりも小さく形成されている。詳細には、リアロータ80の直径は、フロントロータ60の直径よりも小さい。
リアロータ80の外周面であるリアロータ外周面82は、フロントロータ外周面62よりも小径の円筒面である。リアロータ外周面82の直径はリアシリンダ内周面56と同一である。ただし、リアロータ外周面82とリアシリンダ内周面56との間には若干の隙間があってもよい。
図2及び図4に示すように、リアロータ80は、第2壁面53と対向する第2ロータ面としてのリアロータ面90を有している。リアロータ面90は、リング状であり、詳細には円環状である。リアロータ面90は、軸方向Zと直交する第1リア平坦面91及び第2リア平坦面92と、両リア平坦面91,92を繋ぐ湾曲面としての一対のリア湾曲面93と、を備えている。
図4に示すように、両リア平坦面91,92は、軸方向Zにずれている。詳細には、第2リア平坦面92は、第1リア平坦面91よりも第2壁面53に近い位置に配置されている。第2リア平坦面92は第2壁面53に当接している。また、両リア平坦面91,92は、リアロータ80の周方向に離間して配置されており、例えば両者は180°ずれている。本実施形態では、両リア平坦面91,92は扇状である。
一対のリア湾曲面93はそれぞれ扇状である。一対のリア湾曲面93は、軸方向Z及び両リア平坦面91,92の対向方向の双方と直交する方向に対向配置されている。
一対のリア湾曲面93のうち一方は、両リア平坦面91,92の周方向の一端部同士を繋いでおり、他方は、両リア平坦面91,92の周方向の上記一端部とは反対側の他端部同士を繋いでいる。
両ロータ面70,90は、中間壁部51を介して軸方向Zに対向している。両ロータ面70,90の対向距離は、その角度位置(換言すれば周方向位置)に関わらず一定となっている。
詳細には、図4に示すように、第1フロント平坦面71と第2リア平坦面92とが軸方向Zに対向しており、第2フロント平坦面72と第1リア平坦面91とが軸方向Zに対向している。そして、両フロント平坦面71,72間の軸方向Zのずれ量と、両リア平坦面91,92間のずれ量とは同一となっている。以降、両フロント平坦面71,72間の軸方向Zのずれ量及び両リア平坦面91,92間のずれ量を単にずれ量L1という。
また、図1に示すように、フロント湾曲面73の湾曲具合と、リア湾曲面93の湾曲具合とは同一となっている。すなわち、フロント湾曲面73とリア湾曲面93とは、その角度位置に応じて対向距離が変動しないように同一方向に湾曲している。これにより、両ロータ面70,90間の対向距離は、いずれの角度位置であっても一定となっている。
本実施形態では、両ロータ面70,90は、径が異なる点を除き、同一形状である。第1リア平坦面91、第2リア平坦面92、リア湾曲面93の具体的な形状については、第1フロント平坦面71、第2フロント平坦面72、フロント湾曲面73と同様であるため、詳細な説明を省略する。
図1〜図4に示すように、圧縮機10は、両ロータ60,80と当接し且つ両ロータ60,80の回転に伴って軸方向Zに移動するベーン100と、ベーン100が挿入されているベーン溝110と、を備えている。
ベーン100は、例えば板状である。ベーン100は、例えばベーン100の板面が回転軸12の周方向に対して直交するように、両ロータ60,80(換言すれば両ロータ面70,90)の間に配置されている。
ベーン100について詳細に説明すると、本実施形態のベーン100は、一部突出した矩形板状である。詳細には、ベーン100は、軸方向Zの両端部としての第1ベーン端部101及び第2ベーン端部102と、径方向Rの両端面としてのベーン内側端面103及びベーン外側端面104と、第2ベーン端部102に設けられた突出部105と、を備えている。
第1ベーン端部101は、フロントロータ面70と当接している。第1ベーン端部101は、フロントロータ面70に向けて凸となる湾曲状に形成されている。
第1ベーン端部101の長さは、リング状のフロントロータ面70の径方向Rの長さと一致している。第1ベーン端部101は、フロントロータ面70における内周端から外周端に亘って当接している。
第2ベーン端部102はリアロータ面90と当接している。第2ベーン端部102は、リアロータ面90に向けて凸となる湾曲状に形成されている。
第2ベーン端部102の長さは、第1ベーン端部101の長さと同一である。詳細には、第2ベーン端部102の長さは、リング状のリアロータ面90の径方向Rの長さよりも長く、フロントロータ面70の径方向Rの長さと一致している。第2ベーン端部102は、リアロータ面90における内周端から外周端に亘って当接している。なお、第2ベーン端部102の長さとは、突出部105が設けられている部分も含む。
本実施形態では、フロントロータ60はリアロータ80よりも大径であるため、フロントロータ面70の径方向Rの長さは、リアロータ面90の径方向Rの長さよりも長い。このため、第1ベーン端部101とフロントロータ面70との当接箇所の長さは、第2ベーン端部102とリアロータ面90との当接箇所の長さよりも長い。
第2ベーン端部102は、リアロータ面90の径方向Rの長さよりも長いため、第2ベーン端部102の一部(詳細には径方向R外側の部分)は、リアロータ80から径方向R外側にはみ出している。そして、そのはみ出している部分に突出部105が形成されている。
なお、本実施形態では、突出部105は、第2ベーン端部102における上記はみ出している部分の全体に形成されているが、これに限られず、突出部105は、上記はみ出している部分の一部に形成されていてもよい。つまり、突出部105の径方向Rの寸法は任意である。
突出部105は、第2ベーン端部102から軸方向Zに突出しており、リアロータ80の径方向R外側に配置されている。
本実施形態では、突出部105は矩形板状であり、突出部105の両側面のうち径方向R外側の側面はベーン外側端面104を構成している。これにより、ベーン外側端面104の軸方向Zの長さは、ベーン内側端面103の軸方向Zの長さよりも長くなっている。
突出部105の両側面のうち径方向R内側の側面である突出側面105aは、リアロータ外周面82に当接している。つまり、本実施形態の突出部105は、リアロータ80に対して径方向Rに当接している。突出側面105aは、リアロータ80の角度位置に関わらず、リアロータ外周面82と当接している。すなわち、突出側面105aとリアロータ外周面82とは、両ロータ60,80が回転している場合も当接している状態を維持する。
なお、突出側面105aの形状は任意であるが、例えばリアロータ外周面82の曲率と同一曲率で湾曲した凹面であるとよい。これにより、当接面積を広くすることができ、局所的な摩耗に起因して突出側面105aがリアロータ外周面82から離間することを抑制できる。
ここで、リアロータ80の軸方向Zの長さをリアロータ厚とする。リアロータ面90は、その角度位置に応じて軸方向Zに変位しているため、リアロータ厚は、リアロータ80の角度位置に応じて異なっている。
かかる構成において、リアロータ厚の最小値を最小リアロータ厚Dminとする。最小リアロータ厚Dminは、リアロータ80における第1リア平坦面91の部分の厚さである。そして、突出部105の突出寸法Hは、最小リアロータ厚Dmin以下に設定されているとよく、本実施形態では最小リアロータ厚Dminと同一である。
ちなみに、第2ベーン端部102は湾曲状に形成されている一方、突出部105の先端面である突出先端面105bは軸方向Zに直交する平坦面となっている。本実施形態では、突出先端面105bが「はみ出し面」に対応する。
図2〜図4に示すように、ベーン溝110は、例えばリアシリンダ50に形成されている。詳細には、ベーン溝110は、中間壁部51及びリアシリンダ側壁部55の双方に跨って形成されている。本実施形態では、ベーン溝110は、リアシリンダ50を径方向Rに貫通したスリットである。ベーン溝110の径方向Rの両端部は開口している。また、ベーン溝110は、中間壁部51を貫通しており、ベーン溝110の軸方向Zの両端部のうちフロントロータ60側の端部は開口している。ベーン溝110は、周方向に互いに対向した両側面を有している。ベーン溝110の両側面とベーン100の両板面とは互いに対向している。ベーン溝110の幅(詳細には両側面間の対向距離)は、ベーン100の板厚よりも若干広い。
図2及び図4に示すように、ベーン溝110は、中間壁部51からリアシリンダ側壁部55の途中位置まで軸方向Zに延びており、溝端面110aを有している。溝端面110aは、リアロータ80の径方向R外側、本実施形態ではリアロータ外周面82のリアハウジング22側の外周端に対して径方向R外側の位置に配置されている。すなわち、ベーン溝110は、リアロータ80の径方向R外側まで軸方向Zに延びている。
ベーン溝110の長さZaは、突出部105を含めたベーン100の軸方向Zの長さであるベーン全長Z1(換言すれば外側端面104の軸方向Zの長さ)以上であるとよい。本実施形態では、ベーン溝110の長さZaは、ベーン全長Z1と同一である。
ベーン100は、両ベーン端部101,102が両ロータ面70,90と当接し且つ溝端面110aと突出先端面105bとが軸方向Zに対向している状態で、ベーン溝110に挿入されている(詳細には挟まっている)。周方向へのベーン100の移動はベーン溝110によって規制されている。一方、ベーン100は、ベーン溝110に沿って軸方向Zに移動することが許容されている。
なお、ベーン100のうちベーン溝110の側面と対向している領域を規制領域106とする。規制領域106は、図4において一点鎖線で囲んで示す領域である。この規制領域106が、ベーン100の周方向の移動や傾きを規制するものとして寄与する。
かかる構成によれば、両ロータ60,80が回転することによって、ベーン100が両ロータ面70,90に沿って軸方向Zに移動する。これにより、ベーン100の第1ベーン端部101が、フロント収容室A2に入り込んだり、第2ベーン端部102がリア収容室A3に入り込んだりする。一方、ベーン100とベーン溝110との当接、詳細には規制領域106とベーン溝110の両側面との当接によって周方向へのベーン100の移動が規制されているため、両ロータ60,80の回転に伴ってベーン100が回転しないようになっている。
換言すれば、ベーン溝110は、ベーン100が両収容室A2,A3に跨って配置されるようにするものであるとともに、両ロータ60,80の回転に伴うベーン100の回転を規制するものであるといえる。
ベーン100の移動距離は両フロント平坦面71,72間(又は両リア平坦面91,92間)の軸方向Zの変位量(ずれ量L1)である。また、ベーン100は、両ロータ60,80の回転中、両ロータ面70,90と当接している状態を維持している。すなわち、ベーン100は、両ロータ60,80の回転中、両ロータ面70,90と継続して当接しており、断続的な当接(詳細には定期的に離間したり当接したりすること)が生じないようになっている。
ここで、ベーン100は軸方向Zに摺動可能な状態でベーン溝110に挿入される関係上、ベーン100とベーン溝110との間には若干の隙間(クリアランス)が設けられる場合がある。この場合、両ベーン端部101,102と両ロータ面70,90との当接箇所を介してベーン100に対して押圧力が付与されることにより、ベーン100がベーン溝110内にて傾いてしまうおそれがある。
例えば、両ベーン端部101,102の中心を通り両ベーン端部101,102に沿って延びた線を中心軸Yとするベーン100の傾き(以下、「第1かたぎ」という。)や、周方向へのベーン100の傾き(以下、「第2かたぎ」という。)が生じるおそれがある。
この点、本実施形態では、ベーン100が、ベーン溝110のうち中間壁部51に形成された部分とリアシリンダ側壁部55に形成された部分との双方に挿入されている。これにより、規制領域106が広くなっている。特に、規制領域106に突出部105が含まれており、突出部105の分だけ規制領域106の軸方向Zの長さが長くなっている。これにより、より好適に第1かたぎを抑制できる。また、突出側面105aとリアロータ外周面82との当接によって、ベーン100が周方向に傾くことが規制されている。これにより、第2かたぎを抑制できる。
なお、規制領域106は、軸方向Zに延びた第1領域と、当該第1領域から径方向R内側に延びた第2領域とを有している。第2領域は、ベーン100の移動に応じて軸方向Zに移動する一方、第1領域は、ベーン100の移動に関わらず固定となっている。但し、第2領域の面積は、ベーン100の移動に関わらず一定となっている。また、第1領域は、突出部105が含まれている分だけ広くなっている。
図1に示すように、フロント収容室A2には、フロントロータ60(詳細にはフロントロータ面70)と、フロントシリンダ内周面43と、第1壁面52とによって、フロント圧縮室A4が区画されている。
同様に、リア収容室A3には、リアロータ80(詳細にはリアロータ面90)と、リアシリンダ内周面56と、第2壁面53とによって、リア圧縮室A5が区画されている。
両圧縮室A4,A5では、回転軸12の回転に伴いベーン100によって周期的に容積変化が生じて流体の吸入/圧縮が行われる。つまり、ベーン100は、両圧縮室A4,A5において容積変化を生じさせるものであるとも言える。この点については、後述する。
ちなみに、フロントロータ60がリアロータ80よりも大きく形成されているため、フロント圧縮室A4はリア圧縮室A5よりも大きい。すなわち、フロント圧縮室A4の最大容積は、リア圧縮室A5の最大容積よりも大きい。
図2及び図3に示すように、フロントロータ60には、フロント圧縮室A4にモータ室A1内の吸入流体を導入する導入ポート111が形成されている。導入ポート111は、例えば径方向Rに延びたオーバル形状である。ただし、これに限られず、導入ポート111の形状は任意である。
導入ポート111は、フロントロータ60を軸方向Zに貫通している。導入ポート111は、フロントロータ60の内周端部よりも外周端部寄りに配置されている。
導入ポート111は、フロント圧縮室A4の容積が大きくなる位相においてフロント圧縮室A4に連通している一方、フロント圧縮室A4の容積が小さくなる位相においてフロント圧縮室A4に連通していない位置に配置されている。
詳細には、導入ポート111は、例えば第2フロント平坦面72とフロント湾曲面73との境界付近、より具体的にはフロント湾曲面73における第2フロント平坦面72側の周方向端部付近に設けられている。更に、フロントロータ60の回転方向との関係に着目すれば、導入ポート111は、第2フロント平坦面72に対して回転方向とは反対側のフロント湾曲面73に形成されている。
フロントシリンダ40には、導入ポート111と連通する連通孔112が形成されている。連通孔112は、導入ポート111に対応する位置に設けられており、詳細には軸方向Zから見て、フロントロータ60が回転した場合の導入ポート111の軌跡と重なる位置に形成されている。連通孔112は、回転軸12の周方向に延びており、本実施形態では互いに周方向に離間した状態で4つ形成されている。これにより、フロントロータ60の回転に伴って導入ポート111の位置が変動しても、導入ポート111と連通孔112とが連通している状態が維持され易い。
リアロータ80には、リア圧縮室A5にて圧縮された吐出流体としての圧縮流体を吐出する吐出ポート113が形成されている。吐出ポート113は、リアロータ80を軸方向Zに貫通している。吐出ポート113は、例えば導入ポート111よりも小さく形成されている。本実施形態では、吐出ポート113は、円形である。ただし、吐出ポート113の形状は、これに限られず、任意である。
吐出ポート113は、リア圧縮室A5の容積が小さくなる位相においてリア圧縮室A5に連通している一方、リア圧縮室A5の容積が大きくなる位相においてリア圧縮室A5に連通していない位置に配置されている。
詳細には、吐出ポート113は、例えば第2リア平坦面92とリア湾曲面93との境界付近、より具体的にはリア湾曲面93における第2リア平坦面92側の周方向端部に設けられている。更に、フロントロータ60の回転方向との関係に着目すれば、吐出ポート113は、第2リア平坦面92に対して回転方向側にあるリア湾曲面93に形成されている。
本実施形態では、導入ポート111と吐出ポート113とは、軸方向Zから見て、両ロータ60,80の中心を通り両平坦面71,72の対向方向(両平坦面91,92の対向方向)に延びた中心線の両側に配置されているのではなく、一方側に配置されている。ただし、導入ポート111及び吐出ポート113の位置は任意である。
なお、図示は省略するが、吐出ポート113に、吐出ポート113を塞ぐものであって規定圧力が付与されたことに基づいて吐出ポート113を開放させる吐出弁が設けられていてもよい。ただし、吐出弁は必須ではなく、省略してもよい。
図1に示すように、圧縮機10は、吐出ポート113から吐出された圧縮流体が流れ込む吐出室A6を備えている。
吐出室A6は、リアシリンダ50とリアハウジング22とによって区画されている。吐出室A6は、リアロータ80の後方、詳細にはリアロータ80に対してフロントロータ60とは反対側に配置されている。吐出室A6は、吐出ポート113とリアハウジング22との間に配置されている。吐出ポート113が回転することに対応させて、吐出室A6は、軸方向Zから見てリアロータ80の回転に伴う吐出ポート113の軌跡と重なるようにリング状に形成されている。これにより、リアロータ80の角度位置に応じて、吐出ポート113と吐出室A6とが連通していない事態が生じることを抑制できる。
なお、本実施形態では、吐出室A6を区画する外側端面は、リアシリンダ内周面56で構成されており、リアロータ外周面82と同一径の円筒面となっている。
圧縮機10は、リアハウジング22に形成された吐出流路114を介して吐出室A6の圧縮流体が導入され、吐出室A6のオイル含有の圧縮流体に含まれるオイルを分離するオイルセパレータ115を備えている。
本実施形態では、オイルセパレータ115は、リアハウジング22に形成されており、吐出室A6の後方、詳細には吐出室A6に対してリアロータ80側とは反対側に配置されている。オイルセパレータ115は、軸方向Zと直交する一方向に延びており、本実施形態では例えば鉛直方向に延びている。
オイルセパレータ115は、油分離室115aと、油分離室115a内に配置された油分離筒115bと、を備えている。
油分離室115aは、軸方向Zと直交する方向、本実施形態では鉛直上下方向に延びた円柱状であり、鉛直上方に向けて開口している。油分離室115aの開口が吐出口11bを構成している。
油分離筒115bは、大径筒部115baと、大径筒部115baよりも小径であるとともに吐出室A6から吐出流路114を介して油分離室115aへ流出した圧縮流体が周囲を旋回する小径筒部115bbとを有する。小径筒部115bbは、軸方向Zにおいて吐出流路114と重なる位置から鉛直下方に延びている。
吐出室A6に吐出された圧縮流体は、吐出流路114を介して油分離室115aへ流出する。油分離室115aへ流出した圧縮流体は、油分離筒115bの小径筒部115bbの外周面に吹き付けられるとともに、小径筒部115bbの周囲を旋回しながら油分離室115aの下方へ導かれる。このとき、遠心分離によって、圧縮流体からオイルが分離される。圧縮流体から分離されたオイルは、油分離室115aの下方へ流下する。一方、小径筒部115bbの周囲を旋回して、オイルが分離された圧縮流体は、油分離筒115b(小径筒部115bb)の下部開口から油分離筒115b内に流入する。油分離筒115b内に流入した圧縮流体は吐出口11bから吐出される。
油分離室115aの鉛直下方、換言すればオイルセパレータ115によって分離されたオイルの流下方向の先には、オイルが貯留される貯油室A7が形成されている。オイルセパレータ115によって分離されたオイルは、貯油室A7に向けて流下して、貯油室A7に貯留される。
なお、油分離室115a及び貯油室A7の形状は任意である。例えば、リアハウジング22に、油分離室115aと貯油室A7とが一体となった1つの穴が形成される構成でもよい。また、リアハウジング22は、所望の形状の油分離室115a及び貯油室A7が形成できるように複数の分割パーツを連結することによって形成されてもよい。
圧縮機10は、オイルセパレータ115によって分離されたオイルを、ベーン外側端面104に供給するオイル供給部116を備えている。本実施形態では、オイル供給部116は、ベーン100の径方向R外側に配置されたオイル室A8と、貯油室A7とオイル室A8とを繋ぐオイル流路117と、を備えている。
図2〜図4に示すように、本実施形態のオイル室A8は、ベーン溝110の一部で構成された第1オイル溝110bと、フロントシリンダ側壁部42に形成された第2オイル溝42aと、によって区画されている。
詳細には、図2に示すように、第2パーツ面57bは第1パーツ面57aよりも拡径しており、ベーン溝110は、第1パーツ面57a及び第2パーツ面57bの双方において径方向Rに開口している。これにより、ベーン溝110におけるベーン100(詳細には突出部105)よりも径方向R外側には第1オイル溝110bが形成されている。第1オイル溝110bは、軸方向Zに延びている。
図3及び図4に示すように、第2オイル溝42aは、フロントシリンダ内周面43から径方向R外側に凹み軸方向Zに延びた溝である。第2オイル溝42aは、第1オイル溝110bと軸方向Zに連続する位置に設けられており、第1オイル溝110bに向けて開口している。第2オイル溝42aは、ベーン溝110と同一幅で形成されており、詳細にはベーン100と同一幅又はそれよりも若干大きいとよい。
第1オイル溝110bと第2オイル溝42aとは軸方向Zに連通している。本実施形態では、第1オイル溝110bの底面は第2オイル溝42aの底面と面一であり、第1オイル溝110bの両側面(第1オイル溝110bの幅方向に対向する両面)は、第2オイル溝42aの両側面(第2オイル溝42aの幅方向に対向する両面)と面一である。
オイル室A8は、第1オイル溝110bと第2オイル溝42aと、ベーン100とによって囲まれた室である。詳細には、オイル室A8は、両オイル溝42a,110bの底面及び両側面と、第2オイル溝42aの延設方向の端面と、第1オイル溝110bの延設方向の端面とによって区画されている。オイル室A8は、ベーン外側端面104に対して径方向R外側に配置されている。本実施形態では、貯油室A7の容積は、オイル室A8の容積よりも大きい。
ベーン100の径方向R外側の端面であるベーン外側端面104は、オイル室A8に対して露出している。本実施形態では、ベーン外側端面104は、フロントシリンダ内周面43と面一となるように径方向R外側に湾曲しており、オイル室A8の一部を区画している。
本実施形態では、オイル室A8は、ベーン100の移動に関わらず、ベーン外側端面104の全体がオイル室A8に露出するように軸方向Zに延びている。詳細には、オイル室A8の軸方向Zの長さZxは、ベーン全長Z1とベーン100の移動距離(ずれ量L1)との加算値以上であるとよく、本実施形態では当該加算値と同一に設定されている。このため、オイル室A8は、両ロータ60,80の径方向R外側に跨って形成されている。
オイル流路117は、例えば第1オイル溝110bと貯油室A7の下端部側とを連通させる流路である。本実施形態では、オイル室A8と貯油室A7とは軸方向Zにずれて配置されている。このため、オイル流路117は、軸方向Zに延びている。オイル流路117は、リアハウジング22及びリアシリンダ50の双方を貫通している。
なお、本実施形態では、オイル流路117は水平に形成されているが、これに限られず、貯油室A7からオイル室A8に向けて下り傾斜又は上り傾斜となっていてもよい。
ちなみに、圧縮機10が取り付けられた状態における鉛直方向との関係に着目すれば、ベーン100は、回転軸12よりも鉛直下方となる角度位置に配置されており、オイル室A8はベーン100よりも鉛直下方となる位置に配置されていると言える。また、貯油室A7は、オイルセパレータ115に対して鉛直下方に配置されていると言える。
かかる構成によれば、オイル室A8は貯油室A7に貯留されているオイルで満たされる。これにより、ベーン外側端面104に対してオイルが供給された状態となる。貯油室A7に貯留されているオイルは、オイルセパレータ115によって高圧の圧縮流体から分離されたものである。このため、オイル室A8は、高圧のオイルで満たされている。
ここで、本実施形態では、ベーン外側端面104と、第1オイル溝110b及び第2オイル溝42aの双方の底面で構成されたベーン対向面118とが径方向Rに対向しており、両者の間にオイルが供給されている。この点に着目すれば、オイル供給部116は、ベーン外側端面104とベーン対向面118との間にオイルを供給するものであるとも言える。
本実施形態では、圧縮機10は、両圧縮室A4,A5が連通している連通状態と両圧縮室A4,A5が連通していない非連通状態とに切り替わる連通機構120を備えている。連通機構120の詳細な構成について以下説明する。
図2〜図4に示すように、連通機構120は、フロントロータ60に設けられた第1ボス部としてのフロントボス部121と、第1係合部としてのフロントロータリバルブ122と、リアロータ80に設けられた第2ボス部としてのリアボス部123と、第2係合部としてのリアロータリバルブ124と、を備えている。両ボス部121,123は回転軸12の回転に伴って回転する。
フロントボス部121は、フロントロータ面70からリアロータ80に向けて突出している。詳細には、フロントボス部121は、第2フロント平坦面72よりもリアロータ面90に向けて突出している。フロントボス部121は、フロントロータ面70の内周端部に設けられた筒状(例えば円筒状)である。回転軸12はフロントボス部121に挿通されている。フロントボス部121の外径は、壁部貫通孔54の径と略同一である。フロントボス部121は、摺動可能な状態で第1壁面52側から壁部貫通孔54に嵌合している。
フロントロータリバルブ122は、フロントボス部121の先端面に設けられており、当該先端面からリアロータ80に向けて突出している。フロントロータリバルブ122は、周方向に離間する位置に2つ設けられている。
両フロントロータリバルブ122は扇状である。両フロントロータリバルブ122の内周面は、フロントボス部121の内周面と面一となっており、回転軸12の外周面と当接している。両フロントロータリバルブ122の外周面は、フロントボス部121の外周面と面一となっている。
リアボス部123は、リアロータ面90からフロントロータ60に向けて突出している。詳細には、リアボス部123は、第2リア平坦面92よりもフロントロータ面70に向けて突出している。リアボス部123は、リアロータ面90の内周端部に設けられた筒状(例えば円筒状)である。回転軸12はリアボス部123に挿通されている。リアボス部123の外径は、壁部貫通孔54の径と略同一である。リアボス部123は、摺動可能な状態で第2壁面53側から壁部貫通孔54に嵌合している。
リアロータリバルブ124は、リアボス部123の先端面に設けられており、当該先端面からフロントロータ60に向けて突出している。リアロータリバルブ124は、例えば湾曲した内周面及び外周面を有する柱状である。
リアロータリバルブ124の内周面はリアボス部123の内周面と面一となっており、回転軸12の外周面と当接している。リアロータリバルブ124の外周面は、両フロントロータリバルブ122の外周面と面一となっている。リアロータリバルブ124の周方向の長さは、両フロントロータリバルブ122の周方向の離間距離と同一となっている。
図5及び図6に示すように、リアロータリバルブ124は、2つのフロントロータリバルブ122に対して周方向に係合している。詳細には、リアロータリバルブ124は、2つのフロントロータリバルブ122によって周方向から挟まれている。つまり、両ロータリバルブ122,124は嵌合している。両ロータ60,80は、両ロータリバルブ122,124が嵌合することによって互いの周方向の相対位置が規定されている。
ここで、両フロントロータリバルブ122とリアロータリバルブ124とによって1つの扇状の連結バルブ125が形成されている。連結バルブ125は、壁部貫通孔54内に配置されている。すなわち、両ロータリバルブ122,124は壁部貫通孔54内にて係合している。
連結バルブ125は、閉じたリング状ではなく扇状となっている。このため、壁部貫通孔54内、詳細には回転軸12と壁部貫通孔54の内周面である壁部内周面54aとの間には、流体の移動が可能な開放空間126が形成されている。開放空間126は、連結バルブ125の周方向の両端面と、回転軸12の外周面と、壁部内周面54aとによって区画された空間である。
連結バルブ125は、壁部貫通孔54の直径と同一径のバルブ外周面125aを有している。バルブ外周面125aは、両ロータリバルブ122,124の外周面によって構成されている。本実施形態では、両ロータリバルブ122,124の外周面は面一となっているため、バルブ外周面125aは連続する1つの周面となっている。バルブ外周面125aが壁部貫通孔54の内周面である壁部内周面54aと当接している。なお、壁部内周面54aは、リング状に形成された中間壁部51の内周面とも言える。
連通機構120は、両圧縮室A4,A5を連通させる連通流路130を備えている。連通流路130は、フロント側開口部131と、リア側開口部132と、連通溝133と、を有している。
図5に示すように、フロント側開口部131及びリア側開口部132は、中間壁部51に形成されている。両開口部131,132は、両ロータ60,80の周方向に離間して形成されている。本実施形態では、フロント側開口部131及びリア側開口部132は、ベーン100の両側に配置されている。詳細には、ベーン100の周方向の一端側(換言すれば両ロータ60,80の回転方向とは反対側)にフロント側開口部131が形成されており、ベーン100の周方向の他端側(換言すれば両ロータ60,80の回転方向側)にリア側開口部132が形成されている。なお、両開口部131,132とベーン溝110とは連通している。
図3に示すように、フロント側開口部131は、フロント圧縮室A4及び壁部貫通孔54に向けて開口している。詳細には、フロント側開口部131は、中間壁部51における第1壁面52及び壁部内周面54aの双方に形成されており、フロント側開口部131を介してフロント圧縮室A4の流体が壁部貫通孔54に流入することができるように構成されている。
一方、フロント側開口部131は、第2壁面53には形成されていない。つまり、フロント側開口部131は、軸方向Zに中間壁部51を貫通しておらず、フロント圧縮室A4とリア圧縮室A5とを直接は連通していない。
図2に示すように、リア側開口部132は、リア圧縮室A5及び壁部貫通孔54に向けて開口している。詳細には、リア側開口部132は、中間壁部51における第2壁面53及び壁部内周面54aの双方に形成されており、リア側開口部132を介してリア圧縮室A5の流体が壁部貫通孔54に流入することができるように構成されている。
一方、リア側開口部132は、第1壁面52には形成されていない。つまり、リア側開口部132は、軸方向Zに中間壁部51を貫通しておらず、フロント圧縮室A4とリア圧縮室A5とを直接は連通していない。
本実施形態では、図5に示すように、フロント側開口部131は、半U字状であり、径方向Rに延びている。リア側開口部132は、フロント側開口部131と対称の半U字状となっている。但し、両開口部131,132の具体的な形状については、これに限られず、任意である。
ここで、フロント側開口部131とリア側開口部132とは、ベーン100によって仕切られている。ベーン100によって、フロント側開口部131からリア側開口部132に向けて直接流体が流れることが規制されている。
連通溝133は、壁部内周面54aから径方向R外側に凹んで形成されている。連通溝133は、ベーン100を迂回するように壁部内周面54aにおけるフロント側開口部131とリア側開口部132との間に配置されている。連通溝133は、壁部内周面54aの周方向に延びている。連通溝133は、リア側開口部132に連通しているとともに、開放空間126と連通している。なお、壁部内周面54aの周方向と、両ロータ60,80の周方向とは一致しているため、壁部内周面54aの周方向とは両ロータ60,80の周方向とも言える。
一方、連通溝133は、フロント側開口部131とは直接連通しておらず、連通溝133とフロント側開口部131とは、壁部内周面54aの周方向に離間している。このため、フロント側開口部131から連通溝133に向けて流体が直接流入することは規制されている。そして、壁部内周面54aにおける連通溝133とフロント側開口部131との間には、連通溝133が形成されていない溝なし面54aaが存在している。
ここで、図5に示すように、連結バルブ125がフロント側開口部131の径方向R内側に配置されている場合、連結バルブ125によってフロント側開口部131の径方向R内側の開口部分が塞がれる。これにより、フロント側開口部131から連通溝133に向かう流体の流入が規制される。したがって、両圧縮室A4,A5は連通していない非連通状態となっている。
特に、本実施形態では、連結バルブ125が溝なし面54aaに対して径方向R内側に配置されている場合には、連結バルブ125のバルブ外周面125aが溝なし面54aaに対して当接している。これにより、連結バルブ125と溝なし面54aaとの当接によってフロント側開口部131から連通溝133に向かう流体の漏れが規制されている。
一方、図6に示すように、両ロータ60,80の回転に伴って、連結バルブ125が、フロント側開口部131に対して両ロータ60,80の周方向にずれた位置に配置されている場合、連結バルブ125によってフロント側開口部131の径方向R内側の開口部分が塞がれていない。これにより、開放空間126を介して、フロント側開口部131から連通溝133に向かう流体の流入が許容されている。したがって、フロント圧縮室A4の流体は、フロント側開口部131→開放空間126→連通溝133→リア側開口部132を通って、リア圧縮室A5に移動することができる。つまり、両圧縮室A4,A5が連通している連通状態となっている。
つまり、連結バルブ125は、両ロータ60,80の角度位置に応じて、フロント側開口部131を塞ぐ閉鎖位置と、フロント側開口部131を開放させて開放空間126を介してフロント側開口部131と連通溝133とを連通させる開放位置との間を移動する。
かかる構成では、バルブ外周面125aの周方向の長さ(換言すれば連結バルブ125が占める角度範囲)によって、両ロータ60,80の回転の1周期のうちフロント圧縮室A4とリア圧縮室A5とが連通している期間が規定される。また、連結バルブ125の角度位置によって、両ロータ60,80の回転の1周期のうち両圧縮室A4,A5が連通するタイミングが規定される。したがって、連結バルブ125の角度位置やバルブ外周面125aの周方向の長さを調整することによって、両圧縮室A4,A5を連通させるタイミングや連通させる期間を調整できる。
図4及び図5に示すように、ベーン100の径方向R内側の端面であるベーン内側端面103は、両ボス部121,123の外周面及びバルブ外周面125aに当接している。本実施形態では、両ボス部121,123の外周面は面一となっており、更に両ボス部121,123の外周面とバルブ外周面125a(両ロータリバルブ122,124の外周面)とは面一となっている。ベーン内側端面103は、両ボス部121,123の外周面及びバルブ外周面125aと同一曲率で湾曲した凹面である。ベーン内側端面103と両ボス部121,123の外周面及びバルブ外周面125aとは面接触している。
次に、図7及び図8を用いて本実施形態における導入ポート111、吐出ポート113及び両開口部131,132の位置関係と、圧縮室A4,A5とについて詳細に説明する。
図7(b)は、図7(a)に示す状態の両ロータ60,80及びベーン100の様子を示す展開図であり、図8(b)は、図8(a)に示す状態の両ロータ60,80及びベーン100の様子を示す展開図である。図7(b)及び図8(b)では、中間壁部51に両開口部131,132を模式的に示すとともに、開放空間126を模式的に示す。両開口部131,132が開放空間126を介して繋がっている状態が両圧縮室A4,A5が連通している状態に対応する。
図7(a)及び図7(b)に示すように、ベーン100が第2フロント平坦面72及び第1リア平坦面91と当接している状況では、ベーン100は、フロント収容室A2に入り込んでいない。この場合、フロント圧縮室A4は1つであって、フロント圧縮室A4には吸入流体が充填されている。すなわち、フロント圧縮室A4は最大容積となっている。
一方、ベーン100の一部はリア収容室A3に入り込んでいるため、リア収容室A3内には、ベーン100を境界とする2つのリア圧縮室A5(以下、第1リア圧縮室A5a及び第2リア圧縮室A5bという。)が形成されている。第1リア圧縮室A5aと第2リア圧縮室A5bとは、第2リア平坦面92と第2壁面53との当接箇所と、ベーン100とによって仕切られており、周方向に隣接している。
第1リア圧縮室A5aは、リア側開口部132と連通している一方、吐出ポート113とは連通していない。第2リア圧縮室A5bは、吐出ポート113と連通している一方、リア側開口部132とは連通していない。
つまり、ベーン100は、リア側開口部132と吐出ポート113とが直接連通しないように、リア側開口部132と連通している第1リア圧縮室A5aと、吐出ポート113と連通している第2リア圧縮室A5bとを仕切っているとも言える。
その後、電動モータ13によって回転軸12が回転すると、それに伴って両ロータ60,80が回転する。なお、図7(b)では、両ロータ60,80は紙面下方向に移動する。これにより、ベーン100が軸方向Z(図7(b)では紙面左右方向)に移動し、ベーン100の一部がフロント収容室A2内に入り込む。これにより、図8(b)に示すように、ベーン100を境界とする2つのフロント圧縮室A4(以下、第1フロント圧縮室A4a及び第2フロント圧縮室A4bという。)が形成される。第1フロント圧縮室A4aと第2フロント圧縮室A4bとは、第2フロント平坦面72と第1壁面52との当接箇所と、ベーン100とによって仕切られており、周方向に隣接している。
第1フロント圧縮室A4aは導入ポート111と連通している一方、フロント側開口部131とは連通していない。一方、第2フロント圧縮室A4bはフロント側開口部131と連通している一方、導入ポート111とは連通していない。
つまり、ベーン100は、導入ポート111とフロント側開口部131とが直接連通しないように、導入ポート111と連通している第1フロント圧縮室A4aと、フロント側開口部131と連通している第2フロント圧縮室A4bとを仕切っているとも言える。
そして、ベーン100によって仕切られている状態で両ロータ60,80が回転することにより、両圧縮室A4,A5において容積変化が生じる。詳細には、第1フロント圧縮室A4aでは、容積が増加して導入ポート111から吸入流体の吸入が行われる一方、第2フロント圧縮室A4bでは容積が減少して吸入流体の圧縮が行われる。同様に、第2リア圧縮室A5bでは容積が減少して流体の圧縮が行われる。なお、第1リア圧縮室A5aでは空間自体は広くなるが、連通機構120が非連通状態であるため、第1リア圧縮室A5aには流体が流入しない。
その後、図8(a)及び図8(b)に示すように、ベーン100が第1フロント平坦面71及び第2リア平坦面92を通り過ぎた後に、両圧縮室A4,A5(詳細には第2フロント圧縮室A4b及び第1リア圧縮室A5a)が連通する。これにより、上記第2フロント圧縮室A4bにて圧縮された吸入流体よりも高圧の中間圧流体が第1リア圧縮室A5aに導入される。つまり、連通流路130は、第2フロント圧縮室A4bと第1リア圧縮室A5aとを連通させるものである。
その後、ベーン100が第2フロント平坦面72及び第1リア平坦面91に当接する位置まで両ロータ60,80が回転すると、第2フロント圧縮室A4b内の中間圧流体が全て第1リア圧縮室A5a内に導入され、両圧縮室A4,A5が非連通となる。
一方、導入された中間圧流体は、次の両ロータ60,80の回転時に第2リア圧縮室A5bの流体として圧縮されて、吐出ポート113から吐出される。この場合、中間圧流体は第2リア圧縮室A5bにて更に圧縮されるため、吐出ポート113から吐出される圧縮流体は中間圧流体よりも高圧となる。
以上のとおり、両ロータ60,80が回転することによって両圧縮室A4,A5では720°(両ロータ60,80の2回転分)を1周期とする吸入及び圧縮のサイクル動作が繰り返し行われている。特に、本実施形態では、フロント圧縮室A4にて圧縮された中間圧流体をリア圧縮室A5にて再度圧縮する2段圧縮が行われている。
ここで、説明の便宜上、両フロント圧縮室A4a,A4bを区別して説明したが、フロント圧縮室A4では720°を1周期とするサイクル動作が行われる点に着目すれば、第1フロント圧縮室A4aは、位相が0°〜360°のフロント圧縮室A4と言え、第2フロント圧縮室A4bは、位相が360°〜720°のフロント圧縮室A4と言える。つまり、フロントロータ面70、第1壁面52、及びフロントシリンダ内周面43によって区画された空間は、ベーン100によって、位相が0°〜360°のフロント圧縮室A4と、位相が360°〜720°のフロント圧縮室A4とに仕切られているとも言える。換言すれば、ベーン100は、上記空間を、流体が吸入される第1室と、流体が吐出される第2室とに仕切った状態で、両ロータ60,80の回転に伴って第1室及び第2室の容積変化(詳細には第1室については容積増加、第2室については容積減少)を生じさせるものであると言える。第1リア圧縮室A5a及び第2リア圧縮室A5bについても同様である。
また、連通流路130は、位相が360°〜720°(換言すれば圧縮段階)のフロント圧縮室A4と、位相が0°〜360°(換言すれば吸入段階)のリア圧縮室A5とを連通させる流路であると言える。そして、連通機構120は、位相が360°〜720°のフロント圧縮室A4と、位相が0°〜360°のリア圧縮室A5とを連通させたり非連通としたりするものであるとも言える。
次に、図9を用いて、両圧縮室A4,A5の容積変化について説明する。図9において、破線はフロント圧縮室A4の容積変化を示し、一点鎖線はリア圧縮室A5の容積変化を示し、実線は両圧縮室A4,A5を合わせた実質的な容積変化、すなわち本圧縮機10の全体の容積変化を示す。
本実施形態では、両圧縮室A4,A5の容積変化には位相差が生じる。当該位相差は、対向距離が一定になるように両ロータ面70,90が軸方向Zに湾曲し且つ1つのベーン100で両圧縮室A4,A5の容積変化を実現しており、フロント圧縮室A4の圧縮段階の後半に両圧縮室A4,A5が連通することによって実現されている。
本実施形態では、図9に示すように、リア圧縮室A5の容積変化は、フロント圧縮室A4の容積変化と比較して位相が進んでいる。詳細には、本実施形態の圧縮機10は、フロント圧縮室A4における吸入流体の圧縮動作の後半段階にて両圧縮室A4,A5が連通して、リア圧縮室A5への中間圧流体の吸入が開始されてリア圧縮室A5の容積が増加するように構成されている。このため、図9の実線に示すように、圧縮機10全体の容積変化は、フロント圧縮室A4の容積変化とリア圧縮室A5の容積変化とを繋いだようなグラフとなる。
次に本実施形態の作用について説明する。
ベーン外側端面104がオイル室A8に露出しているため、ベーン外側端面104にはオイル室A8に満たされているオイルが供給される。これにより、ベーン外側端面104の径方向R外側にはオイルが存在するため、流体が流れる空間が形成されにくい。したがって、ベーン100の径方向R外側を介して、ベーン100によって仕切られた第2フロント圧縮室A4bから第1フロント圧縮室A4a(及び第2リア圧縮室A5bから第1リア圧縮室A5a)に向けて流体が回り込むことが規制される。つまり、オイル室A8のオイルによって、ベーン100を介して隣接している圧縮段階の第2室から吸入段階の第1室への流体の漏れが規制されている。本実施形態では、第1フロント圧縮室A4a及び第1リア圧縮室A5aが第1室に対応し、第2フロント圧縮室A4b及び第2リア圧縮室A5bが第2室に対応する。
また、ベーン外側端面104には、オイルセパレータ115によって圧縮流体から分離されたオイルが供給される。これにより、オイルによってベーン外側端面104が径方向R内側に向けて押圧される。したがって、ベーン内側端面103と両ボス部121,123及びバルブ外周面125aとの間のシール性が高められている。
なお、念のために説明すると、ベーン100がベーン溝110内にて軸方向Zに移動可能となっている関係上、ベーン100とベーン溝110(詳細にはベーン溝110の両側面)との間に若干の隙間が形成される場合がある。この場合、オイル室A8のオイルは、毛細管現象によって当該隙間に入り込む。これにより、ベーン100とベーン溝110との間もオイルによってシールされる。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。なお、説明の便宜上、基本的にはリア圧縮室A5側について説明するが、フロント圧縮室A4側についても同様の効果を奏する。
(1−1)圧縮機10は、回転軸12と、リング状のリアロータ面90を有し、回転軸12の回転に伴って回転するリアロータ80と、リアロータ外周面82と径方向Rに対向するリアシリンダ内周面56を有し、リアロータ80を収容しているリアシリンダ側壁部55と、を備えている。圧縮機10は、リアロータ面90と軸方向Zに対向する第2壁面53を有する中間壁部51と、中間壁部51に形成されたベーン溝110に挿入された状態でリアロータ面90と当接しており、リアロータ80の回転に伴って軸方向Zに移動するベーン100とを備えている。
また、圧縮機10は、リアロータ面90、第2壁面53及びリアシリンダ内周面56によって区画され、リアロータ80の回転に伴ってベーン100によって容積変化が生じる第1リア圧縮室A5a及び第2リア圧縮室A5bを備えている。第1リア圧縮室A5aと第2リア圧縮室A5bとはベーン100を介して隣接しており、第1リア圧縮室A5aではオイルを含む流体の吸入が行われ、第2リア圧縮室A5bではオイルを含む流体の圧縮が行われる。
かかる構成において、圧縮機10は、第2リア圧縮室A5bから吐出される圧縮流体に含まれるオイルを分離するオイルセパレータ115と、オイルセパレータ115によって分離されたオイルを、ベーン100における径方向R外側の端面であるベーン外側端面104に供給するオイル供給部116と、を備えている。
かかる構成によれば、ベーン外側端面104に対してオイルが供給されるため、ベーン100の径方向R外側に、流体が流れる空間が形成されにくい。これにより、ベーン100の径方向R外側を介して第2リア圧縮室A5bの流体が第1リア圧縮室A5aに回り込むことを抑制できる。したがって、ベーン100の径方向R外側を介して、第2リア圧縮室A5bの流体が第1リア圧縮室A5aに漏れることを抑制できる。
(1−2)ベーン100における径方向Rの内側端面であるベーン内側端面103は、回転軸12が挿通され且つ回転軸12の回転に伴って回転する筒状のリアボス部123に当接している。
かかる構成によれば、回転軸12の回転に伴って回転しないベーン内側端面103と回転軸12の回転に伴って回転するリアボス部123とが当接している。この場合、ベーン内側端面103とリアボス部123との間を介して、第2リア圧縮室A5bの流体が第1リア圧縮室A5aに回り込むことが懸念される。
この点、本実施形態によれば、オイルセパレータ115は圧縮流体に含まれるオイルを分離するものであるため、当該オイルは高圧なものとなり易い。そして、その高圧なオイルがベーン外側端面104に対して供給されるため、オイルによってベーン100が径方向R内側に向けて押圧される。これにより、ベーン内側端面103とリアボス部123とのシール性が向上する。したがって、ベーン100の径方向R内側を介して、第2リア圧縮室A5bの流体が第1リア圧縮室A5aに漏れることを抑制できる。
(1−3)オイル供給部116は、ベーン100の径方向R外側に配置されたオイル室A8を備え、オイルセパレータ115によって分離されたオイルをオイル室A8に供給するものである。ベーン外側端面104は、オイル室A8に対して露出している。
かかる構成によれば、ベーン100の径方向R外側にオイル室A8が配置されており、オイル室A8にオイルが供給される。これにより、オイル室A8に露出しているベーン外側端面104が、ムラの生じにくい状態でオイルに晒される。したがって、ベーン100の径方向R外側を介して、第2リア圧縮室A5bの流体が第1リア圧縮室A5aに漏れることを、より好適に抑制できる。
(1−4)圧縮機10は、オイル室A8とは別に、オイルセパレータ115から流下したオイルが貯留される貯油室A7を備えている。オイル室A8と貯油室A7とは、軸方向Zにずれて配置されており、オイル供給部116は、貯油室A7とオイル室A8とを繋ぐオイル流路117を含む。
かかる構成によれば、貯油室A7とは別にオイル室A8が設けられているため、オイル室A8の容積が小さくて済む。これにより、オイル室A8の小型化を図ることができ、それを通じて圧縮機10の径方向R外側への大型化を抑制できる。
ここで、オイル室A8と貯油室A7とが軸方向Zにずれて配置されていることに対応させて、オイル供給部116は貯油室A7とオイル室A8とを繋ぐオイル流路117を有している。これにより、オイルセパレータ115によって分離され且つ貯油室A7に貯留されているオイルをオイル室A8に誘導することができる。
(1−5)圧縮機10は、取付対象に取り付けるための取付部35を備えている。ベーン100は、リアロータ面90と第2壁面53との間のうち、取付部35によって取付対象に取り付けられた状態において回転軸12よりも鉛直下方となる角度位置に配置されている。
かかる構成によれば、ベーン100が鉛直下方に配置されているため、ベーン100の径方向R外側は自ずと鉛直下方となる。これにより、重力の影響でベーン100の径方向R外側にはオイルが溜まり易い。したがって、ベーン100の径方向R外側にオイルが欠乏することを抑制でき、オイルが欠乏することに起因するシール性の低下を抑制できる。
(第2実施形態)
本実施形態では、ベーン及びオイル室の形状が第1実施形態と異なっている。その異なる点について以下に説明する。
図10及び図12に示すように、本実施形態のフロントシリンダ141のフロントシリンダ側壁部142はほぼ一定の厚さである。
これに対応させて、本実施形態のリアシリンダ143のリアシリンダ側壁部144は、第1リア側壁部144aと、第1リア側壁部144aよりも径方向R外側に張り出した第2リア側壁部144bとを有している。
本実施形態のベーン150は、フロントロータ60よりも径方向R外側に延びており、ベーン150の軸方向Zの両端部である両ベーン端部151,152は、フロントロータ60よりも径方向R外側にはみ出している。そして、第1ベーン端部151における径方向R外側にはみ出した部分に、第1ベーン端部151から軸方向Zに突出したフロント側突出部153が設けられている。第2ベーン端部152におけるリアロータ80よりも径方向R外側にはみ出した部分に第2ベーン端部152よりも軸方向Zに突出したリア側突出部154が設けられている。
両突出部153,154は、互いに離れる方向に突出している。突出部153,154は、ロータ60,80に対して径方向R外側に配置されており、ロータ外周面62,82と当接している。
本実施形態におけるベーン外側端面155は、両突出部153,154の径方向R外側の端面も含む。このため、ベーン外側端面155の軸方向Zの長さは、ベーン内側端面156の軸方向Zの長さよりも長い。なお、本実施形態では、ベーン外側端面155の軸方向Zの長さがベーン全長Z1に相当する。
図10に示すように、本実施形態のオイル供給部160は、オイル室としての貯油室A11と、オイルセパレータ115と貯油室A11とを繋ぐオイル流路161とを備えている。すなわち、本実施形態では、貯油室A11がオイル室として兼用されている。
本実施形態の貯油室A11は、フロントシリンダ側壁部142に形成されたオイル溝162によって区画されている。オイル溝162は、フロントシリンダ141におけるベーン溝110と径方向Rに対向する箇所に形成されている。オイル溝162は、フロントシリンダ側壁部142のうちフロントシリンダ底部41側の部位から第2リア側壁部144bに向けて軸方向Zに延びており、第2リア側壁部144bに向けて開口している。
図10及び図11に示すように、オイル溝162は、軸方向Zに延びた本体溝部162aと、本体溝部162aとベーン溝110とを連通させるベーン連通溝部162bとを有している。ベーン連通溝部162bは、ベーン溝110と同一幅となっている。一方、本体溝部162aは、ベーン連通溝部162bよりも幅広に形成されている。なお、本実施形態では、本体溝部162aの断面形状は楕円状である。但し、本体溝部162aの断面形状は、これに限られず任意である。
フロントシリンダ141とリアシリンダ143とは、オイル溝162の開口端が第2リア側壁部144bによって塞がれた状態でユニット化されている。これにより、本体溝部162a及び第2リア側壁部144bによって貯油室A11が区画されている。貯油室A11とオイルセパレータ115とは軸方向Zにずれて配置されている。
本実施形態では、ベーン150は、ベーン連通溝部162bに挿通されており、ベーン連通溝部162bを介して貯油室A11内に入り込んでいる。詳細には、ベーン外側端面155の全部及びベーン150の両板面のうちベーン外側端面155の周辺部分は、貯油室A11内に入り込んでおり、オイルに浸かっている。換言すれば、全てのベーン外側端面155が貯油室A11内に入り込んでいる。なお、ベーン外側端面155が貯油室A11内に入り込んでいる場合も、ベーン外側端面155は貯油室A11に露出していると言える。
ベーン外側端面155と本体溝部162aの底面とは離間しており、ベーン150の径方向R外側には貯油室A11の一部が存在している。すなわち、オイル室は、第1実施形態のように全体がベーン150の径方向R外側に配置されていてもよいし、本実施形態のように一部がベーン150の径方向R外側に配置されていてもよい。換言すれば、オイル室は、少なくとも一部がベーン150の径方向R外側に配置されるように構成されていればよい。
ベーン150は、ベーン溝110及びベーン連通溝部162bの双方に挿入されており、両者によって周方向の移動が規制されている。また、オイル溝162の軸方向Zの長さは、ベーン150が移動できるようにベーン全長Z1に対応させて設定されており、詳細にはベーン全長Z1及びベーン150の移動距離の加算値以上に設定されているとよい。
貯油室A11は、ベーン連通溝部162bを介して開口している。このため、例えばベーン連通溝部162bを介して、フロント側突出部153とフロントロータ外周面62との境界部分にも貯油室A11のオイルが供給される。
図10に示すように、圧縮機10は、リア側突出部154の先端面、ベーン溝110の溝端面110a、ベーン溝110の両側面、及びリアロータ外周面82によって区画された背面空間A12を有している。背面空間A12は、ベーン連通溝部162bを介して貯油室A11と連通している。このため、背面空間A12の一部又は全部にオイルが充填される。
本実施形態のオイル流路161は、リアハウジング22及びリアシリンダ143に形成されている。オイル流路161は、第2リア側壁部144bのうちオイル溝162の開口を塞いている部分に開口しており、オイルセパレータ115によって分離されたオイルを貯油室A11に送る。
以上詳述した本実施形態によれば以下の作用効果を奏する。
(2−1)オイル供給部160は、少なくとも一部がベーン150の径方向R外側に配置されたオイル室として、オイルセパレータ115によって分離されたオイルが貯留される貯油室A11を備えている。貯油室A11とオイルセパレータ115とは軸方向Zにずれて配置されている。そして、オイル供給部160は、オイルセパレータ115と貯油室A11とを繋ぐオイル流路161を備えている。
かかる構成によれば、貯油室A11がベーン外側端面155に対してオイルを供給するためのオイル室として兼用されている。これにより、貯油室とオイル室とを別々に設ける構成と比較して、構成の複雑化を抑制できる。
(2−2)全てのベーン外側端面155が、貯油室A11内に入り込んでいる。かかる構成によれば、ベーン外側端面155の全部、及び、ベーン外側端面155の周囲の部分(例えばベーン150の両板面のうちベーン外側端面155付近の部分)がオイルに浸かる。これにより、シール性の更なる向上を図ることができる。
(2−3)圧縮機10は、貯油室A11を区画する本体溝部162aと、本体溝部162aとベーン溝110とを連通させるベーン連通溝部162bと、を備えている。ベーン150は、ベーン連通溝部162bに挿入された状態で貯油室A11内に入り込んでいる。かかる構成によれば、ベーン連通溝部162bがベーン150の回転を規制するものとして機能する。これにより、ベーン150の周方向の回転を抑制できる。
(2−4)ベーン150は、フロントロータ面70に当接する第1ベーン端部151と、第1ベーン端部151に設けられたフロント側突出部153とを備えている。フロント側突出部153は、ベーン連通溝部162bに挿入されており、フロントロータ外周面62に当接している。これにより、ベーン150の傾き、詳細には第2かたぎを抑制できる。
また、貯油室A11のオイルは、ベーン連通溝部162bを介してフロント側突出部153とフロントロータ外周面62との境界部分に供給される。これにより、当該境界部分のシール性を高めることができ、それを通じて第1ベーン端部151とフロントロータ面70との境界部分から流体が漏れることを抑制できる。
(2−5)特に、貯油室A11のオイルは、ベーン連通溝部162bとベーン100との間に侵入する。これにより、ベーン100とベーン連通溝部162bとのシール性を高めることができ、それを通じてベーン100の径方向R外側を介した流体の漏れを抑制できる。
上記各実施形態は以下のように変更してもよい。なお、各実施形態及び以下の各別例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせてもよい。
○ リアロータ80がフロントロータ60よりも大径であってもよい。
○ 両ロータ60,80は異径であったが、これに限られず、同径でもよい。つまり、両圧縮室A4,A5の容積は同一でもよい。
○ 両フロント平坦面71,72及び両リア平坦面91,92を省略してもよい。つまり、ロータ面70,90の全体が湾曲面でもよい。
○ 第1ベーン端部101とフロントロータ面70とは、内周端から外周端までの全部に亘って当接する構成に限られず、一部の径方向範囲に亘って当接する構成でもよい。また、第1ベーン端部101とフロントロータ面70とは、全周に亘って当接する構成に限られず、一部の角度範囲に亘って当接する構成でもよい。第2ベーン端部102とリアロータ面90とについても同様である。
○ 角度位置に関わらず両湾曲面73,93の対向距離が一定となる状態とは、両ベーン端部101,102が両湾曲面73,93と当接した状態で両ロータ60,80が回転できればよく、多少の誤差を含んでもよい。
○ ベーン100の数は任意であり、例えば複数でもよい。また、ベーン100の周方向位置は任意である。
○ ベーン100及びベーン溝110の形状は、ベーン100の軸方向Zの移動を許容する一方、周方向の移動が規制されれば、各実施形態のものに限られず任意である。例えばベーンは扇状でもよい。
また、ベーンは、所定箇所を中心として振り子のように軸方向Zに移動する構成でもよい。つまり、ベーンは、直線運動に限られず、回転運動によって軸方向Zに移動する構成でもよい。
○ 両シリンダ40,50の具体的な形状は任意である。例えば、膨出部46を省略してもよい。また、両シリンダ40,50は別体であったが、一体形成されていてもよい。
○ 同様に、両ハウジング21,22の具体的な形状についても任意である。
○ 両シリンダ40,50を省略してもよい。この場合、ハウジング11の内周面が両圧縮室A4,A5を区画するとよい。かかる構成においては、ハウジング11が「第1筒部」及び「第2筒部」に対応する。
○ 電動モータ13及びインバータ14を省略してもよい。つまり、電動モータ13及びインバータ14は圧縮機10において必須ではない。
○ 両ロータ60,80は回転軸12と一体回転するように、それぞれ回転軸12に固定されていてもよいし、いずれか一方のみが一体回転するように回転軸12に取り付けられ、他方が回転軸12に対して回転可能な状態で回転軸12に取り付けられていてもよい。この場合であっても、両ロータリバルブ122,124が周方向に係合しているため、両ロータ60,80のうち一方のロータの回転に伴って他方のロータが回転することとなる。
○ 両ボス部121,123の外周面は面一となっておらず段差状になっていてもよい。この場合、ベーン内側端面103は、隙間が形成されないように同じく段差状となっているとよい。
○ 図13及び図14に示すように、連通機構200は、中間壁部51を迂回するように形成されていてもよい。例えば、連通機構200は、両シリンダ側壁部42,55に形成された連通流路201を介して両圧縮室A4,A5を連通してもよい。連通流路201は、フロントシリンダ内周面43のうち第2フロント圧縮室A4bを区画する部分に形成されたフロント側開口部と、リアシリンダ内周面56のうち第1リア圧縮室A5aを区画する部分に形成されたリア側開口部と、を有し、当該開口部同士を繋ぐものである。この場合、連通機構200は、フロント圧縮室A4の位相が0°〜360°の場合に非連通状態となり、フロント圧縮室A4の位相が360°〜720°の場合に連通状態となるように切り替わると言える。なお、連通機構は、オイル室A8と干渉しないように、周方向及び径方向Rにずれて配置されているとよい。
この場合、両ボス部121,123及び両ロータリバルブ122,124を省略してもよい。つまり、両ロータ60,80が当接又は係合していることは必須ではない。
なお、かかる構成においては、壁部貫通孔54を縮径して、壁部内周面54aと回転軸12とが当接又は近接しているとよい。また、ベーン内側端面103は回転軸12に直接当接していてもよい。
○ 連通溝133が両開口部131,132の双方に連通していてもよい。この場合、連結バルブ125は開放空間126が形成されない完全に閉じたリング状となっていてもよい。すなわち、両ロータリバルブ122,124は、係合状態において全周に亘って形成されている構成でもよい。また、連通溝133が両開口部131,132の双方に連通している場合、両ロータリバルブ122,124を省略して、両ボス先端面121a,123a同士が直接当接する構成でもよい。すなわち、両ロータリバルブ122,124は必須ではない。
なお、この場合であっても、連通機構120は、フロント圧縮室A4の位相が0〜360°である場合に非連通状態となり、360°〜720°である場合に連通状態とに切り替わるものと言える。
○ 両ロータリバルブ122,124は、周方向に係合していれば、その具体的な係合態様は任意であり、例えばリアロータリバルブ124が2つ設けられ、両リアロータリバルブ124の間にフロントロータリバルブ122が配置されて係合している構成でもよい。
○ 両開口部131,132は互いに周方向に離間して配置されていれば、その具体的な位置は任意である。
○ オイル流路117,161上に絞りを設けてもよい。これにより、オイルの圧力を調整することができる。
○ オイル室A8がなくてもよい。この場合、オイル供給部116は、ベーン外側端面104とベーン外側端面104に対して径方向R外側に配置されたフロントシリンダ内周面43との間にオイルを供給すればよい。なお、ベーン外側端面104とフロントシリンダ内周面43とは離間していてもよいし、当接していてもよい。両者が当接している場合には、オイル供給部116は、両者の当接箇所に対してオイルを供給するとよい。これにより、シール性の向上を図ることができる。
○ 油分離室115aと貯油室A7との間にはオイル中の異物を取り除くフィルタが設けられてもよい。
○ 貯油室A7と吸入口11aとを繋ぐオイル流路を設け、貯油室A7に貯留されたオイルをオイルが通路を介して吸入口11aに還流させてもよい。
○ ベーン100が配置される角度位置は任意であり、例えば回転軸12に対して鉛直上方側よりも鉛直下方側の角度位置のいずれかであってもよいし、鉛直上方に配置されてもよい。
○ ベーン外側端面104は、フロントシリンダ内周面43に対して径方向R内側に配置されていてもよい。この場合であっても、オイル室A8からのオイルがベーン外側端面104に対して供給される。
○ 両圧縮室A4,A5は連通していなくてもよい。つまり、連通機構120を省略してもよい。この場合、圧縮機10は、両圧縮室A4,A5のそれぞれにおいて、吸入流体が吸入され且つ圧縮された流体が吐出されるように構成されているとよい。例えば、フロントロータ60に吐出ポートを設け、当該吐出ポートから圧縮流体が吐出されてもよく、リアロータ80に吸入ポートを設け、当該吸入ポートから吸入流体を導入されるようにしてもよい。この場合、オイルセパレータ115は、フロント圧縮室A4にて圧縮された圧縮流体、及び、リア圧縮室A5にて圧縮された圧縮流体の少なくとも一方に含まれるオイルを分離すればよい。
○ 両ロータ60,80のいずれか一方を省略してもよい。例えば、図15に示すように、フロントロータ60を省略してもよい。この場合、フロント圧縮室A4も省略される。つまり、2つのロータ及び2つの圧縮室は必須ではない。
かかる構成においては、リア圧縮室A5に吸入流体が導入されるように、中間壁部51に、吸入ポート211が形成されているとよい。また、ベーン100をリアロータ面90に対して付勢する付勢部212が設けられているとよい。かかる構成によれば、リアロータ80の回転に伴ってベーン100がリアロータ面90を摺動しながら軸方向Zに移動する。これにより、リア圧縮室A5において容積変化が生じ、リア圧縮室A5において吸入流体の吸入及び圧縮が行われる。
本別例においては、ベーン100の内側端面103は、回転軸12(詳細には回転軸12の外周面)に当接するとよい。この場合、オイル室A8のオイルによってベーン外側端面104を押圧することによってベーン内側端面103と回転軸12の外周面とのシール性を高めることができる。また、フロントロータ60を省略した場合には、第1リア平坦面91を省略してもよい。
本別例においては、図15に示すように、オイル室A21の軸方向Zの長さZxは、ベーン溝110の長さZa及びベーン全長Z1と同一でもよい。この場合であっても、外側端面104の一部又は全部がオイル室A21に露出する。つまり、オイル室A8の軸方向Zの長さZxは任意であり、例えばベーン全長Z1よりも短くてもよい。例えば、オイル室A8の軸方向Zの長さZxは、ベーン100の移動距離以上でもよい。この場合、ベーン100の移動に関わらず、ベーン外側端面104の一部がオイル室A8に露出させることができる。
なお、フロントロータ60を省略した場合、ベーン100の径方向Rの長さは、リアロータ面90の径方向Rの長さと同一でもよい。この場合、ベーン溝110は中間壁部51のみに形成され、リアシリンダ側壁部55に形成されていなくてもよい。
○ ベーン100に設けられる突出部の位置及び数は任意である。
○ 圧縮機10は、空調装置以外に用いられてもよい。例えば、圧縮機10は、燃料電池車両に搭載された燃料電池に対して圧縮空気を供給するのに用いられてもよい。
○ 圧縮機10の搭載対象は、車両に限られず、任意である。
○ 圧縮機10の圧縮対象の流体は、オイルを含む冷媒に限られず、任意である。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる好適な一例について以下に記載する。
(イ)ロータ面は、壁面に対して軸方向に離間した位置に設けられ、軸方向と直交する第1平坦面と、第1平坦面に対して周方向に離間した位置に設けられ、軸方向と直交する面であって壁面と当接している第2平坦面と、第1平坦面と第2平坦面とを繋ぐものであり、第1平坦面から第2平坦面に向かうにしたがって徐々に壁面に近づくように軸方向に湾曲している湾曲面と、を有するとよい。
(ロ)ベーン外側端面に対して径方向外側に配置され、ベーン外側端面と径方向に対向するベーン対向面を備え、オイル供給部は、ベーン外側端面とベーン対向面との間に供給するとよい。
10…圧縮機、11…ハウジング、12…回転軸、32,34…ラジアル軸受、35…取付部、40,141…フロントシリンダ、42,142…フロントシリンダ側壁部(筒部)、43…フロントシリンダ内周面(筒部の内周面)、50,143…リアシリンダ、51…中間壁部(壁部)、52,53…壁面、54…壁部貫通孔、54a…壁部内周面、55,144…リアシリンダ側壁部(筒部)、56…リアシリンダ内周面(筒部の内周面)、60,80…ロータ、62,82…ロータ外周面、70,90…ロータ面、71,72、91,92…平坦面、73、93…湾曲面、100,150…ベーン、101,151…第1ベーン端部、102,152…第2ベーン端部、103,156…ベーン内側端面、104,155…ベーン外側端面、105,153,154…突出部、110…ベーン溝、110a…溝端面、115…オイルセパレータ、116,160…オイル供給部、117,161…オイル流路、121,123…ボス部、A4a…第1フロント圧縮室(第1室)、A4b…第2フロント圧縮室(第2室)、A5a…第1リア圧縮室(第1室)、A5b…第2リア圧縮室(第2室)、A7,A11…貯油室、A8,A21…オイル室。

Claims (7)

  1. 回転軸と、
    リング状のロータ面を有し、前記回転軸の回転に伴って回転するロータと、
    前記ロータの外周面と前記回転軸の径方向に対向する内周面を有し、前記ロータを収容している筒部と、
    前記ロータ面と前記回転軸の軸方向に対向する壁面を有する壁部と、
    前記壁部に形成されたベーン溝に挿入された状態で前記ロータ面と当接しており、前記ロータの回転に伴って前記軸方向に移動するベーンと、
    前記ロータ面、前記壁面及び前記筒部の内周面によって区画され、前記ロータの回転に伴って前記ベーンによって容積変化が生じる第1室及び第2室と、
    を備えている圧縮機であって、
    前記第1室と前記第2室とは前記ベーンを介して隣接しており、
    前記第1室ではオイルを含む流体の吸入が行われ、前記第2室では前記オイルを含む流体の圧縮が行われ、
    前記圧縮機は、
    前記第2室から吐出される圧縮流体に含まれるオイルを分離するオイルセパレータと、
    前記オイルセパレータによって分離されたオイルを、前記ベーンにおける前記径方向の外側の端面であるベーン外側端面に供給するオイル供給部と、
    を備えていることを特徴とする圧縮機。
  2. 前記ベーンは、前記径方向の内側の端面であるベーン内側端面を有し、
    前記ベーン内側端面は、前記回転軸、又は、当該回転軸が挿通され且つ前記回転軸の回転に伴って回転する筒状のボス部に当接している請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記オイル供給部は、少なくとも一部が前記ベーンの前記径方向外側に配置されたオイル室を備え、前記オイルセパレータによって分離されたオイルを前記オイル室に供給するものであり、
    前記ベーン外側端面は、前記オイル室に対して露出している請求項1又は請求項2に記載の圧縮機。
  4. 全ての前記ベーン外側端面が、前記オイル室内に入り込んでいる請求項3に記載の圧縮機。
  5. 前記オイル室とは別に、前記オイルセパレータから流下したオイルが貯留される貯油室を備え、
    前記オイル室と前記貯油室とは、前記軸方向にずれて配置されており、
    前記オイル供給部は、前記貯油室と前記オイル室とを繋ぐオイル流路を含む請求項3又は請求項4に記載の圧縮機。
  6. 前記オイル室は、前記オイルセパレータによって分離されたオイルが貯留される貯油室であり、
    前記貯油室と前記オイルセパレータとは、前記軸方向にずれて配置されており、
    前記オイル供給部は、前記オイルセパレータと前記貯油室とを繋ぐオイル流路を備えている請求項3又は請求項4に記載の圧縮機。
  7. 取付対象に取り付けるための取付部を備え、
    前記ベーンは、前記ロータ面と前記壁面との間のうち、前記取付部によって前記取付対象に取り付けられた状態において前記回転軸よりも鉛直下方となる角度位置に配置されている請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の圧縮機。
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