JP2019178283A - 導光板用封止部材及びそれを用いた導光板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
側面を形成する端面と、前記端面から入射した光が屈曲して出射する主面である出射面とを有し、前記出射面の反対側の表面である非出射面に複数の凹部を有する導光部材を備える導光板の製造に用いられる導光板用封止部材であり、
前記導光板用封止部材は、
少なくとも、封止層及び基材を備え、
前記非出射面の表面に前記封止層が積層され、その後前記封止層が硬化されることで、前記凹部の内部に、前記導光部材の屈折率とは異なる屈折率を有する、気体、液体又は真空の少なくともいずれかを封止することを目的として用いられ、
前記封止層は、ラジカル重合性基を有する(メタ)アクリル系グラフトポリマーと光重合開始剤とを含み、
前記(メタ)アクリル系グラフトポリマーのガラス転移温度(Tg)が45℃〜150℃であることを特徴とする導光板用封止部材である。
本発明は、前記(メタ)アクリル系グラフトポリマーの重量平均分子量が10,000以上であることが好ましい。
本発明は、前記ラジカル重合性基が、(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。
本発明は、前記(メタ)アクリル系グラフトポリマーの(メタ)アクリロイル基当量が300(g/eq)以上であることが好ましい。
本発明は、ラジカル重合性基が前記グラフトポリマーの側鎖末端に存在することが好ましい。
また、本発明は、端面から入射した光が屈曲して出射する主面である出射面を有し、前記出射面の反対側の表面である非出射面に複数の凹部を有する導光部材を備える導光板の製造方法であって、
前記凹部の内部に、前記導光部材の屈折率とは異なる屈折率を有する、気体、液体又は真空の少なくともいずれかを封止する状態で、請求項1〜5のいずれかに記載の導光板用封止部材を、前記非出射面の表面に、導光板用封止部材の前記封止層を積層する積層工程と、
前記積層工程後、光重合反応により前記封止層の硬化を行う硬化工程と
を含むことを特徴とする、導光板の製造方法である。
1.導光板用封止部材及び導光板の構成
1−1.導光板用封止部材の構成
1−2.導光板の構成
2.導光板用封止部材
2−1.封止層
2−2.塗布基材
2−3.導光板用封止部材の製造方法
3.導光板
3−1.導光部材
3−2.導光板用封止部材硬化体
3−3.導光板の製造方法
3−4.特性
3−4−1.90°剥離強度
3−4−2.算術平均粗さ(Ra)の平均値
3−4−3.光学特性(C)
4.面状光源装置又は照明装置の用途
まず始めに、本発明導光板用封止部材及び導光板の構成について、図1を用いて説明する。
図1(a)に示すように、導光板用封止部材(10)は、塗布基材(12)と、塗布基材(12)に積層された封止層(11)と、を少なくとも含む構成である。
より詳細には、導光板用封止部材(10)は、塗布基材(12)上に設けられた、少なくとも一部が未硬化の状態の活性エネルギー線硬化性組成物の固形分からなる、封止層(11)を有する部材である。
導光板用封止部材(10)は、多層構造であっても構わないが、導光板用封止部材(10)において、導光部材の出射面とは反対側の表面である非出射面の表面と接する層が、少なくとも、ラジカル重合性基を有する(メタ)アクリル系グラフトポリマーと、光重合開始剤とを含む組成物(活性エネルギー線硬化性組成物)である封止層(11)であることが必要である。
図1(b)に示すように、導光板(100)は、凹部(121)が設けられた導光部材(120)と、導光部材(120)の表面に積層され、凹部(121)を封止する導光板用封止部材硬化体(110)と、で構成される。
図1(a)の導光板用封止部材(10)は、後述するように、導光部材と貼り合わされた後に硬化工程を経ることで、活性エネルギー線硬化性組成物の固形分が硬化され、図1(b)に示すように、導光板用封止部材硬化体(110)となる。このように、導光板用封止部材(10)と、導光板用封止部材硬化体(110)とは、実質的にその硬化形態のみが異なるものであり、種々の構成{例えば、原料(固形分)}に関しては相互に読み替え可能である。
2−1.封止層
導光板用封止部材の封止層は、少なくとも一部が未硬化の状態である、ラジカル重合性基を有する(メタ)アクリル系グラフトポリマーと光重合開始剤とを含む組成物(活性エネルギー線硬化性組成物)により形成される。なお、活性エネルギー線硬化性組成物とは、電子線や、好ましくは紫外線のような活性線照射により架橋反応等を経て硬化可能な樹脂を含む組成物を示す。
塗布基材は、導光板において、封止層硬化体と共に導光部材を保護する役割を担い、導光板の一部として機能するため、透明性を有していることが好ましく、又、導光部材や封止層硬化体と同様の屈折率を有していることが好ましい。
導光板用封止部材の製造方法は、特に限定されないが、一例として、以下の工程(A1)及び(A2)を含む方法が挙げられる。
工程(A1):塗布工程;活性エネルギー線硬化性組成物を、塗布基材上に塗布する。
工程(A2):乾燥工程;塗布後、上記活性エネルギー線硬化性組成物を乾燥させて封止層を形成する(任意工程)。
以上より、活性エネルギー線硬化性組成物を、基材上に塗布することで、塗布基材上に、封止層が形成された導光板用封止部材を得ることができる。
なお、活性エネルギー線硬化性組成物中の固形分比率が高い、塗布工程後の放置時間が長い等により、封止層が自然に形成される場合には、このような乾燥工程を設けずともよい。
以上より、活性エネルギー線硬化性組成物を乾燥させることで、塗布基材上に封止層が形成された導光板用封止部材が得られる。
以下、本発明に係る導光板用封止部材を用いて製造された導光板について詳述する。なお、ここで示す構成はあくまで一例であり、本発明はこれに何ら限定されない。
本発明に係る導光部材は、公知のものが使用できる。導光部材は、光源から発せられた光を、図1(b)の導光板(100)の、光入射端面(101)(側面側)で受光し(当該光は入射光となる)、その内部を通じて、出射面(102)側に光を出射することができる。
導光板用封止部材硬化体は、導光板用封止部材を積層する際、導光部材の凹部内部に、気体、液体又は真空の少なくともいずれか(被封止物)を封止する。このようにすることで、凹部へのゴミの付着や、傷つきによる導光板の光学特性の低下を防止できる。
次に、本発明に係る導光板用封止部材を用いた導光板の具体的な製造方法について詳述する。
工程(A3):積層工程;導光部材の凹部の内部に、被封止物(気体、液体又は真空の少なくともいずれか)を封止した状態で、導光部材の非出射面表面に、導光板用封止部材の封止層を積層する。
工程(A4):硬化工程;積層工程後、封止層を光重合反応により硬化し、封止層硬化体とする。
紫外線照射に関しては、紫外線照射装置から紫外線を照射することで行うことができる。用いる紫外線光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプなどを用いることができる。(メタ)アクリル系化合物を、活性エネルギー線硬化性組成物成分とする組成物を用いる場合、一般的な重合開始剤が示す吸収波長を考慮すると、400nm以下の光を多く有する高圧水銀灯又はメタルハライドランプが、紫外線光源としては好ましく用いられる。
次に、本発明に係る導光板の特性について、硬化後に得られる導光板用封止部材硬化体に基づき説明する。
本発明に係る導光板用封止部材硬化体の封止層硬化体と、導光部材との界面における90°剥離強度(JIS K6854による)を、0.2N/25mm以上とすることができる。0.2N/25mm未満では、剥がれや浮きが発生する懸念がある。
図5に示すように、本発明に係る導光部材(120)の凹部表面形状内の封止層硬化体(113)の最大長方形形状(面積が最大となる長方形形状)において、当該長方形形状の中心点(114)を通り、かつ、当該長方形形状内で当該長方形の各辺に平行な線(117及び118)における算術平均粗さ(Ra、以降Raと称す)の平均値を、0.50μm以下とすることができる。
以下、光学特性について詳述する。図6に示したように、導光板(100)又は導光部材(120)の出射面(出射光と記載されている側の面)に対する法線方向を0°、光源から光が入射される導光板又は導光部材の端面に対して垂直な方向を90°と規定する。
本発明による導光板用封止部材を用いて製造された導光板は、その導光板の側面の位置(端面)に一つ又は複数の光源を設けることで、面状光源装置又は照明装置として使用することができる。光源は公知のものを使用することができ、特に限定されないが、省サイズ化や消費電力の観点からLED光源が好ましい。
化合物1の製造:
フラスコ内に、脱イオン水を500g、懸濁助剤であるリン酸水素2ナトリウムを1.5g加え、メタクリル酸メチルが100.12g(1モル)、メタクリル酸グリシジルが142.15g(1モル)、チオグリコール酸2−エチルヘキシルが2.5g、アゾビスイソブチロニトリルが3g入ったモノマー混合液を加えた後、フラスコ内を窒素置換しながらフラスコ内溶液を攪拌させて、混合溶液1とした後、攪拌を継続したまま、当該混合溶液1の温度を60℃に昇温させ、当該混合溶液1の温度を保持して攪拌した。当該混合溶液1の温度が60℃に到達してから1時間経過後に、アデカプルロニックF−68(ADEKA社製)を0.15g加え混合溶液2とした後、更に当該混合溶液2の温度を60℃に保持したまま、1時間攪拌した。引き続き、攪拌を継続したまま、当該混合溶液2の温度を80℃に昇温させ、当該混合溶液2の温度を保持したまま、5時間攪拌した。
得られた物を、全量の3倍量の脱イオン水を用いた水洗を、4回実施し、水分を乾燥することで重合体を得た。
次に、新たなフラスコ内に、得られた重合体を30g、メチルイソブチルブチルケトンを70g加え、フラスコ内溶液を攪拌させて、混合溶液3とした後、攪拌を継続したまま、当該混合溶液3の温度を80℃に昇温させた。当該混合溶液3の温度が80℃に到達してから、ハイドロキノンモノメチルエーテルが0.02g、トリフェニルホスフィンが0.05g、メチルイソブチルケトンが5g入った混合溶液を加えて、混合溶液4とし、更に混合溶液4の温度を80℃に保持したまま、1時間攪拌した。
その後、当該混合溶液4の温度を80℃に保持したまま、攪拌を継続し、フラスコ内に、アクリル酸が20g、メチルイソブチルケトンが10gからなる混合溶液を加え混合溶液5とし、引き続き混合溶液5の温度を80℃に保持したまま、フラスコ内を窒素置換して、30時間攪拌を行い、側鎖にアクリロイル基を有する(メタ)アクリル系グラフトポリマー(化合物1)溶液を合成した。
化合物2の合成:
フラスコ内に、メチルイソブチルケトンを500g、メタクリル酸メチルを100.12g(1モル)加え、メタクリル酸グリシジルが142.15g(1モル)、チオグリコール酸2−エチルヘキシルが1.5g、アゾビスイソブチロニトリルが3g入ったモノマー混合溶液を加えた後、フラスコ内を窒素置換しながらフラスコ内溶液を攪拌させて、混合溶液6とした後、攪拌を継続したまま、当該混合溶液6の温度を85℃に昇温させ、当該混合溶液6の温度を保持してから、5時間攪拌させた。
続いて、攪拌は継続させたまま、フラスコ内の当該混合溶液6の温度を80℃に低下させて攪拌し、当該混合溶液6の温度を保持した。当該混合溶液6の温度が80℃に到達してから、ハイドロキノンモノメチルエーテルが0.15g、トリフェニルホスフィンが0.4g、メチルイソブチルケトンが40g入った混合溶液を加えて、混合溶液7とし、更に当該混合溶液7の温度を80℃に保持したまま、1時間攪拌した。
その後、当該混合溶液7の温度を80℃に保持したまま、攪拌を継続し、フラスコ内に、アクリル酸が160g、メチルイソブチルケトンが80gからなる混合溶液を加えて混合溶液8とし、引き続き当該混合溶液8の温度を80℃に保持したまま、フラスコ内を窒素置換して、30時間攪拌を行い、側鎖にアクリロイル基を有する(メタ)アクリル系グラフトポリマー(化合物2)溶液を合成した。
化合物3の合成:
フラスコ内に加えるメタクリル酸メチルを10.12g(0.1モル)、メタクリル酸グリシジルを270.09g(1.9モル)とした以外は、製造例2と同様の方法を行い、側鎖にアクリロイル基を有する(メタ)アクリル系グラフトポリマー(化合物3)溶液を合成した。
130mm×90mmのサイズの0.2mmの厚みのPMMAのシートに、UV硬化アクリル樹脂(光重合開始剤含有)により10μmの厚みで塗布層を形成し、直径約40μmで高さが約10μmの凸レンズ型のドット形状を有する金型(凸型レンズ密度:約100個/mm2)にてプレスを行いながら、PMMAのシートの塗布層と反対側の面からUV光線を照射して硬化することにより、本発明で用いる凹部を有する導光部材を作製した。得られた導光部材の表面をレーザー顕微鏡で観察し、大きさ(直径)が約40μmで深さが約8μmの凹レンズ型のドット形状が約100個/mm2の密度で存在する凹部を有する導光部材が得られていることを確認した。
ワイヤーバーを用いて、塗布基材{住友化学社製アクリルフィルム テクノロイ(100μm厚さ)}に、主材料であるアクリット 8KX−212(大成ファインケミカル社製)を固形分重量部で95重量部、IRUGACURE 184(BASFジャパン社製)を5重量部、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルから構成される封止層製造用活性エネルギー線硬化性組成物(P1)を塗布した。プロピレングリコールモノメチルエーテルの含有量は固形分率が30%となるよう調製し、活性エネルギー線硬化性組成物(P1)の塗布厚は、乾燥後の膜厚が7μmとなるよう調整した。乾燥炉内温度100℃に設定したクリーンオーブン内で、塗工膜を乾燥させ、導光板用封止部材を得た。
本実施例1で使用した主材料に関し、名称、主構造、重量平均分子量、(メタ)アクリロイル基当量及びTg(℃)を、表1に示した。
実施例1に記載のアクリット 8KX−212を、順に上記化合物1又は化合物2にそれぞれ変更し、また、有機溶剤を、各樹脂に対して溶解性を有するものに変更することの他は実施例1と同じ製法で、順に実施例2、3の導光板を得た。
本実施例2、3で使用した主材料に関し、名称、主構造、重量平均分子量、(メタ)アクリロイル基当量及びTg(℃)を、表1に示した。
実施例1に記載のアクリット 8KX−212を、順に上記化合物3、8UH−4005(大成ファインケミカル社製)又はアロニックスM305(東亞合成社製)にそれぞれ変更することの他は実施例1と同じ製法で、順に比較例1〜3の導光板を得た。
本比較例1〜3で使用した主材料に関し、名称、主構造、重量平均分子量、(メタ)アクリロイル基当量及びTg(℃)を、表1に示した。
比較例3と同様にして調製した封止層製造用活性エネルギー線硬化性組成物を、乾燥後の膜厚が7μmとなるよう調整して塗布し、乾燥炉内温度100℃に設定したクリーンオーブン内で、塗工膜を乾燥させた。続いて高圧水銀ランプで0.2J/cm2の光照射を行い、封止層を、少なくとも一部が未硬化の状態、とさせることで、導光板用封止部材を得た。その後、実施例1〜3及び比較例1〜3と同様に、上記導光板用封止部材の封止層側の表面と、導光部材の凹部を有する表面とを、ラミネートすることによって仮固定した後、高圧水銀ランプで3.0J/cm2の光照射を行い封止層内に残存していた未反応のアクリロイル基を完全に硬化反応させ、比較例4の導光板を得た。
本比較例4で使用した主材料、主構造及び主構造のTg(℃)を、表1に示した。また、本比較例4では、重量平均分子量及び(メタ)アクリロイル基当量は測定不可であった。
上記実施例及び比較例の各々で得られた導光板を25mm幅に断裁し、JIS K6854に準拠する方法で、導光部材を固定しながら導光板用封止部材硬化体を引っ張ることにより、導光板用封止部材硬化体における封止層硬化体と、導光部材との界面における90°剥離強度を測定した。
上記実施例及び比較例の各々で得られた導光板を、封止層硬化体と、導光部材との界面で剥離し、露出した封止層硬化体の表面上に、真空蒸着装置(サンユー電子社製SC−701AT)を使用して、金粒子を15nmの厚さで真空蒸着させた。このサンプルに対し、共焦点レーザー顕微鏡(オリンパス社製OLS3000)を使用して、サンプル表面の観察を行い、導光部材の凹部の表面形状内の長方形のうち、面積が最大になる長方形の中心点を通り、かつ該長方形の各辺に平行な線分それぞれのRaの平均値を算出した。
図7(a)及び(b)は、導光板の光学特性評価に用いた測定装置の一例の模式図が示される。この測定装置により、実施例及び比較例の各々で得られた導光板の光学特性を、下記の方法により評価した。
まず、図7(a)のように、LED光源(200)を、実施例及び比較例の導光板(100)の光入射端面(101)に、裏面からの反射光を抑えるために黒色フェルトシート(140、和気産業社製黒色フェルトシートFU−714、厚み2mm)を、実施例及び比較例の非出射面(図7(a)の導光板(100)における下面)に、それぞれ設置した。
続いて輝度計(300)(村上色彩技術研究所社製GP−5)を用い、導光板(100)内での入射した光の進行方向(図7(a)における左から右に向かう方向)を90°、導光板出射面に対する法線方向(図7(a)における下から上に向かう方向)を0°とした際、当該規定角度を基準として、−70°〜70°までの範囲で出射面に出射される光の輝度積分値(La)を測定した。なお出射方向は、出射面法線方向を0°と規定した際の、輝度計(300)から見て光入射端面(101)の方向を−(マイナス)、その反対方向を+(プラス)とした。
上記規定角度を基準として、同様に110°〜250°までの範囲で、非出射面に出射される光の輝度積分値(Lb)を測定した。なお出射方向は、非出射面の法線方向を、上記規定角度基準により180°とし、輝度計(300)から見て、光入射端面(101)の方向を−(マイナス)、その反対方向を+(プラス)とした。
以上より、非出射面からの出射光輝度を基準として、出射面からの出射光と、非出射面からの出射光の輝度との差が、どれだけあるかを示す値(La−Lb)/Lbを、光学特性(C)とし、実施例及び比較例で得られた導光板の光学特性(Cx)と、導光板用封止部材硬化体を設けていない導光部材(120)の光学特性(Cy)との比率(Cx/Cy)の値により、導光板及び導光部材の光学特性比を評価した。
上記実施例及び比較例の各々で得られた導光板用封止部材の、導光板用封止層と、塗布基材との引張せん断接着強さを、JIS K6850に準拠した方法で測定し、これを導光板用封止部材のタックフリー性とした。
「封止層硬化体と、導光部材との界面における90°剥離強度」
○ 0.5N/25mm以上
△ 0.2N/25mm以上0.5N/25mm未満
× 0.2N/25mm未満
「封止層硬化体の算術平均粗さ(Ra)の平均値(表面粗さ)」
○ 0.10μm未満
△ 0.10μm以上0.50μm未満
× 0.50μm以上
「導光板及び導光部材の光学特性比」
○ 0.8以上
△ 0.3以上0.8未満
× 0.3未満
「導光板用封止部材のタックフリー性(引張りせん断接着強さ)」
○ 0.01MPa以上
× 0.01MPa未満
11 封止層
12 塗布基材
100 導光板
101 光入射端面
102 出射面
110 導光板用封止部材硬化体
111 封止層硬化体
120 導光部材
121 凹部
140 黒色フェルトシート
200 LED光源
300 輝度計
Claims (6)
- 側面を形成する端面と、前記端面から入射した光が屈曲して出射する主面である出射面とを有し、前記出射面の反対側の表面である非出射面に複数の凹部を有する導光部材を備える導光板の製造に用いられる導光板用封止部材であり、
前記導光板用封止部材は、
少なくとも、封止層及び基材を備え、
前記非出射面の表面に前記封止層が積層され、その後前記封止層が硬化されることで、前記凹部の内部に、前記導光部材の屈折率とは異なる屈折率を有する、気体、液体又は真空の少なくともいずれかを封止することを目的として用いられ、
前記封止層は、ラジカル重合性基を有する(メタ)アクリル系グラフトポリマーと光重合開始剤とを含み、
前記(メタ)アクリル系グラフトポリマーのガラス転移温度(Tg)が45℃〜150℃であることを特徴とする導光板用封止部材。 - 前記(メタ)アクリル系グラフトポリマーの重量平均分子量が10,000以上であることを特徴とする請求項1に記載の導光板用封止部材。
- 前記ラジカル重合性基が、(メタ)アクリロイル基であることを特徴とする請求項1又は2に記載の導光板用封止部材。
- 前記(メタ)アクリル系グラフトポリマーの(メタ)アクリロイル基当量が300(g/eq)以上であることを特徴とする請求項3に記載の導光板用封止部材。
- 前記ラジカル重合性基が前記グラフトポリマーの側鎖末端に存在することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の導光板用封止部材。
- 端面から入射した光が屈曲して出射する主面である出射面を有し、前記出射面の反対側の表面である非出射面に複数の凹部を有する導光部材を備える導光板の製造方法であって、
前記凹部の内部に、前記導光部材の屈折率とは異なる屈折率を有する、気体、液体又は真空の少なくともいずれかを封止する状態で、請求項1〜5のいずれかに記載の導光板用封止部材を、前記非出射面の表面に、導光板用封止部材の前記封止層を積層する積層工程と、
前記積層工程後、光重合反応により前記封止層の硬化を行う硬化工程と
を含むことを特徴とする、導光板の製造方法。
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