JP2008304831A - 光学部材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】バックライト光源からの光の方向、範囲、輝度分布を向上させ、かつ製造コストも低減できる、ディスプレイ用バックライトユニットに用いるための光学部材およびその製造方法の提供。
【課題手段】基材6上に光学シート5が設けられ、前記光学シート5の表面側には単位レンズが並列されてなるレンズ部9が形成され、裏面側には凸部を有する光反射層7が形成されてなる、ディスプレイ用バックライトユニットに用いるための光学部材であって、前記基材6と前記光学シート5の裏面側との間に粘接着層4が設けられ、前記光反射層7の凸部の一部が前記粘接着層4中に埋没し、前記粘接着層4および前記光反射層7の凸部の非埋没部により形成された空間で空気層10が形成され、この状態で前記基材6と光学シート5が一体化されている光学部材およびその製造方法。
【選択図】図4

Description

本発明は、光学部材およびその製造方法に関するものであり、例えば、画素単位での透過/非透過あるいは透明状態/散乱状態に応じて表示パターンが規定される表示素子が配置された液晶パネルを、背面側からバックライトによって照明する、ディスプレイ用バックライトユニットに用いるための光学部材に関する。
液晶表示装置(LCD)に代表されるディスプレイは、提供される情報を認識するのに必要な光源を内蔵しているタイプの普及が著しい。ラップトップコンピュータのような電池式装置において、光源で消費する電力は、電池式装置全体で消費する電力の相当部分を占める。
従って、所定の輝度を提供するのに必要な総電力を低減することで電池寿命が増大するが、これは電池式装置には特に望ましいことである。
米国3M社の登録商標である輝度強調フィルム(Brightness Enhancement Film:BEF)が、この問題を解決する光学シートとして広く使用されている。
BEFは、図1に示すように、部材1上に、断面三角形状の単位プリズム2が一方向に周期的に配列されたシートである。
このプリズム2は光の波長に比較して大きいサイズ(ピッチ)である。
BEFは、“軸外(off−ais)”からの光を集光し、この光を視聴者に向けて“軸上(on−ais)”に方向転換(redirect)または“リサイクル(recycle)”する。
ディスプレイの使用時(観察時)にBEFは、軸外輝度を低下させることによって軸上輝度を増大させる。ここで言う「軸上」とは、視聴者の視覚方向に一致する方向であり、一般的にはディスプレイ画面に対する法線方向(図1中に示す方向F)側である。
上記のようなBEFを用いた光学シートでは、図2に示すように、屈折作用Xによって、光源3からの光Pが、最終的には、制御された角度φで出射されることによって、視聴者の視覚方向Fの光の強度を高めるように制御することができる。なお、Yは視聴者の視覚方向Fに進むことなく横方向に無駄に出射されてしまった光成分である。
プリズム2の反復的アレイ構造が1方向のみの並列では、その並列方向での方向転換またはリサイクルのみが可能であり、水平および垂直方向での表示光の輝度制御を行なうために、プリズム群の並列方向が互いに直交するように、2枚のシートを重ねて組み合わせて用いられる。
BEFの採用により、ディスプレイ設計者が電力消費を低減しながら所望の軸上輝度を達成することができるようになった。
BEFに代表されるプリズム2の反復的アレイ構造を有する輝度制御部材をディスプレイに採用する旨が開示されている特許文献としては、特許文献1乃至3に例示されるように多数のものが知られている。
特公平1−37801号公報 特開平6−102506号公報 特表平10−506500号公報
上記光学シートは、図3に示すように、BEF(破線B)よりも水平方向で広い角度で緩やかな輝度分布変化を示すが(実線A)、液晶ディスプレイのバックライトユニットとして用いる際には、BEF使用時と同様、該光学シートの他に拡散シート等の使用が必要であり、ディスプレイ装置組み立て時の工程の煩雑さやコスト削減の阻害といった問題が残る。
それに対し、該光学シートと拡散板を一体化することで、バックライトユニットの部材数軽減やディスプレイ装置の製造工程の簡素化、コストダウンを図ることが可能である。
このとき、光学シートと拡散板とを一体化させるのに最適な粘接着剤の性質として、光学シートの貼合面が求める性質と、拡散板の貼合面が求める性質とが相反する場合がある。特に、凹凸構造を有する光学シートと拡散板の一体化を図る場合、下記で説明する凹部での空気層保持と密着力の両立が困難である。
したがって本発明の目的は、バックライト光源からの光の方向、範囲、輝度分布を向上させ、かつ製造コストも低減できる、ディスプレイ用バックライトユニットに用いるための光学部材およびその製造方法の提供にある。
請求項1に記載の発明は、基材上に光学シートが設けられ、前記光学シートの表面側には単位レンズが並列されてなるレンズ部が形成され、裏面側には凸部を有する光反射層が形成され、前記裏面側から光が入射された際に、前記レンズ部から出射される光の方向、範囲、輝度分布の少なくとも何れかが制御される、ディスプレイ用バックライトユニットに用いるための光学部材であって、
前記基材と前記光学シートの裏面側との間に粘接着層が設けられ、前記光反射層の凸部の一部が前記粘接着層中に埋没し、前記粘接着層および前記光反射層の凸部の非埋没部により形成された空間で空気層が形成され、この状態で前記基材と光学シートが一体化されていることを特徴とする光学部材である。
請求項2に記載の発明は、前記粘接着層に用いられる粘接着剤が、ラジカルもしくはカチオン重合性化合物、ポリマー、無機有機充填剤、重合開始剤を配合した組成から構成され、前記粘接着層を構成する粘接着剤組成物は、動的粘弾性スペクトルによる25℃の貯蔵弾性率が2.0×10Pa〜2.0×10Paであることを特徴とする請求項1に記載の光学部材である。
請求項3に記載の発明は、前記光反射層と、前記空気層とが、前記レンズ部の単位レンズの長さ方向において並列し、ストライプ状となっていることを特徴とする請求項1または2に記載の光学部材である。
請求項4に記載の発明は、基材上に粘接着剤からなる粘接着層を設け、さらに前記粘接着層上に光学シートを設ける工程を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の光学部材を製造する方法であって、
前記光反射層の凸部の一部が、前記粘接着層中に埋没し、前記粘接着層および前記光反射層の凸部の非埋没部により形成された空間で空気層が形成されるように、前記粘接着剤の柔軟性を調整する工程を有することを特徴とする前記製造方法である。
本発明によれば、バックライト光源からの光の方向、範囲、輝度分布を向上させ、かつ製造コストも低減できる、ディスプレイ用バックライトユニットに用いるための光学部材およびその製造方法が提供される。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。なお、各図面は、本実施形態による光学部材の構成を示す断面概略図の一例であり、各部位の縮尺は実際とは一致しない。
図4は、液晶ディスプレイ用バックライトユニットに用いられる、本発明の光学部材の一例を説明するための断面図である。図4に示したように、本発明の光学部材15は、基材としての光拡散板6上に光学シート5が設けられている。光学シート5の表面側にはレンズ用基材8上に単位レンズが並列されてなるレンズ部9が形成され、裏面側には光反射層7が形成され、該裏面側で凸部を形成している。本発明の光学部材15は、裏面側から光が入射された際に、レンズ部9から出射される光の方向、範囲、輝度分布の少なくとも何れかあるいは全部を制御することができる。
光拡散板6と光学シート5の裏面側との間には、粘接着層4が設けられ、符号11で示すように光反射層7の凸部の一部が粘接着層4中に埋没し、粘接着層4および光反射層7の凸部の非埋没部により形成された空間で空気層10が形成されている。この状態で光拡散板6と光学シート5とが一体化されている。図4の形態では、光反射層7と、空気層10とが、レンズ部9の単位レンズの長さ方向(図4では紙面手前から奥側にかけて)において並列し、ストライプ状となっている。
光反射層7の凸部は、粘接着層4中に所望の深さで埋没しており、光学シート5の各光反射層7と粘接着層4との接触面積が略均一な状態となっている。これにより、均一な形状およびサイズの空気層10を全面的に形成することができる。これにより、光学特性のバラつきがなく、かつ視野角依存性および輝度を向上させることが可能となる。また、上記の光学シート5と光拡散板6との一体化構造は、外力によって容易に変形することがない。
さらに前記一体化構造は、光学シート5を粘接着層4中に所望の深さで埋没させるだけで得られるので、製造工程の軽減、ディスプレイ用バックライトユニットの薄型化、コストダウンといった利点が期待できる。
光学シート5のレンズ部9は、前述のように、光学シート5の表面側に設けられ、レンズ用基材8上に単位レンズが並列されてなるものである。レンズ用基材8としては、ポリカーボネート(PC)、アクリル、ポリエチレンテレフタラート(PET)等からなることができる。単位レンズは、公知のように、例えば熱可塑性もしくは光硬化性樹脂で成形されたプリズムシートもしくはレンズシートである。なお本発明では、単位レンズの形状は半円柱状に限定されるものではない。
また本発明では、基材は光拡散板6に限定されず、他の光微拡散板、透明板等であってもよい。基材の素材としては、PC、シクロオレフィンポリマー、アクリル、ポリスチレン、もしくはこれらの材料を任意の比で配合したものが挙げられる。
粘接着層4における粘接着剤は、ラジカルもしくはカチオン重合性化合物、ポリマー、無機有機充填剤および光重合開始剤を配合した組成より構成されているのが好ましい。このような組成によれば、空気層10を保持しつつ光学シート5と拡散板6とが求める最適な密着強度で一体化を図ることができる。また、上記粘接着剤は、硬化後においてすぐれた密着性及び弾性率を有するので、その後の液晶表示装置への組立て工程においても空気層10の潰れや剥がれといった不良が発生せず、最終的に得られる液晶表示装置の光学特性が画面上においてばらつくといったことはない。また、粘接着層4の表面平均粗さRzは、2μm以下であることがさらに好ましい。これにより、Rzが2μmを超えると、光学シート5における光反射層7と粘接着層4との接触面積が、光反射層7毎に大きくバラつき、このバラつきが原因となって液晶表示装置にムラが発生する場合がある。
また、上記ラジカルもしくはカチオン重合性化合物は、重合反応により高分子量化して粘接着層4を硬化させる化合物であり、モノマーでもオリゴマーでもよい。ラジカル重合性化合物としては、単官能・多官能アクリレート、マレイミド、ポリエン・チオール、ビニルエーテルなどのラジカル重合性の官能基を有するラジカル重合性化合物が挙げられる。カチオン重合性化合物としては、エポキシ、オキセタン、ビニルエーテルなどの光カチオン重合性の官能基を有するカチオン重合性化合物が挙げられる。尚、上記ラジカル重合性化合物、カチオン重合性化合物は、単独で用いられても併用して用いられてもよい。
そして、粘接着剤組成物中における重合性化合物の含有量は、多いと硬化後における貯蔵弾性率が大きくなりすぎて耐衝撃性が低下したり、低温時に破壊し易くなることがあり、重合性化合物の含有量が少ないと硬化後の凝集力が充分に向上しない為密着性や耐熱性が不十分となるので、粘接着剤組成物中、10〜80重量%が好ましい。また、上記重合性化合物の官能基当量は、大きいと粘接着剤組成物の反応性が低下して重合反応が充分に進行しなかったり硬化速度が遅くなることがあり、官能基当量が小さいと反応性が大きくなりすぎて、作業に支障をきたすことがあるので100〜8000 g/molが好ましい。
また、上記ポリマーはラジカルもしくはカチオン重合性化合物および重合開始剤との相溶性が良く、適度な極性を有し且つ接着性に優れるものであれば良く、例えば、ポリエステル系、ポリウレタン系、アクリル系、ポリスチレン系、ポリアミド系、シリコーン系、ポリオレフィン系、ポリイミド系、ビニル系、天然高分子系ポリマーなどが挙げられる。尚、上記ポリマーは単独で用いられても併用して用いられてもよい。更に、上記ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、小さいと耐熱性が低下して高温時における凝集力が低下し、剥がれや発泡が発生することがあるので、10万以上が好ましい。
そして、粘接着剤組成中におけるポリマーの含有量は、多いと粘接着剤の凝集力が充分に向上しない為密着性や耐熱性が不十分となることがあり、ポリマー含有量が少ないと硬化後における貯蔵弾性率が大きくなりすぎて耐衝撃性が低下したり、低温時に破壊し易くなることがあるので、粘接着剤組成物中20〜90重量%が好ましい。
また、上記無機有機充填剤としては、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫化亜鉛、硫化鉄、シリカ等の無機充填剤、ウレタン系ポリマー粒子、アクリル系ポリマー粒子、スチレン系ポリマー粒子等が挙げられ、平均粒径は1〜100μm、配合量は、粘接着剤組成物中5〜50重量%が好ましい。
また、上記重合開始剤としては、光もしくは熱などの外部エネルギーにより活性化されてラジカル生成するラジカル重合開始剤、カチオン生成するカチオン重合開始剤である。尚、上記開始剤は単独で用いられても併用して用いられてもよい。
上記ラジカル重合開始剤は、比較的低エネルギーで上記ラジカル重合性化合物をラジカル重合させ得るものであればよく、一分子で開始ラジカルを生成する重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、アシルフォスフィン、チタノセン、トリアジン、ビスイミダゾールなどが挙げられ、二分子間の反応でラジカルを生成する重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、アミン、チオキサントンなどが挙げられる。
上記カチオン重合開始剤は、比較的低エネルギーで上記カチオン重合性化合物をカチオン重合させ得るものであればよく、イオン性酸発生型カチオン重合開始剤であってもよいし、非イオン性酸発生型カチオン重合開始剤であってもよい。上記イオン性酸発生型カチオン重合開始剤としては、例えば、ヨードニウム塩やスルホニウム塩などが挙げられる。また、上記非イオン性酸発生型カチオン重合開始剤としては、例えば、スルホニルジアゾメタン、オキシムスルホネート、イミドスルホネート、ニトロベンジルスルホネートなどが挙げられる。
なお、上記重合開始剤添加量は、特に限定されるものではなく、上記重合性化合物の反応性や分子量或いは粘接着層4に付与したい粘弾性の度合いに応じて適宜設定されればよいが、多いと粘接着剤組成物の反応性が大きくなり、光、熱などの外的エネルギーによる硬化が速く進行しすぎて、作業に支障をきたすことがあり、また、少ないと粘接着剤組成の硬化が充分に進行しなかったり硬化速度が遅くなることがあるので、上記重合性化合物に対して0.001〜10重量%が好ましい。
なお、上記粘接着剤組成物には、上記ラジカルもしくはカチオン重合性化合物、上記ポリマーおよび重合開始剤の他に、物性を損なわない範囲内においてロジンエステル樹脂などの粘着付与剤などを適宜添加してもよい。
更に、上記粘接着剤を硬化させるための光エネルギーとしては、例えば赤外線、可視光線、紫外線、線、α線、β線、γ線、電子線などが挙げられるが、安全性が高く且つコスト的にも有利な紫外線あるいは紫外線よりも長い波長を有する光が好ましい。
なお、紫外線を発生させる光源としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプなどが挙げられ、これらを用いて有電極式や無電極式のユニットで発光させればよい。
そして、上記粘接着層4を構成する粘接着剤組成物は、動的粘弾性スペクトルによる25℃の貯蔵弾性率が大きいと、貼合時の柔軟性が不十分となり、密着性の低下、凹凸追従性などが低下することがあり、粘接着層4に光学シート5を積層した場合には光学シート5の反レンズ部側の光反射層7の粘接着層4への埋没状態が不十分となり充分な表示特性が得られないことがある。また、25℃の貯蔵弾性率が小さいと、貼合時での流動性が高くなりすぎて、光学シート5の反レンズ部側の光反射層7が粘接着剤層4へ必要以上に埋没するため充分な表示特性が得られないことがあるので、上記粘接着剤組成物の動的粘弾性スペクトルによる25℃の貯蔵弾性率は、2.0×10Pa〜2.0×10Paであることが好ましい。
なお、光学シート5と、粘接着層4との屈折率差は、0.17以下であることが好ましい。
本発明の光学部材の製造方法の一例について説明する。
先ず、拡散板6上に上記粘接着剤を塗工し、光学シート5をラミネーターにより貼合する。なお、この状態において、上記粘接着剤は適度な柔軟性を有するように調整され、図4に示したように、粘接着層4に光学シート5の光反射層7の凸部の一部が粘接着層4中に埋没し、光反射層7の凸部の非埋没部により形成された空間で空気層10が形成される。
この際、上記粘接着剤層4表面の平均粗さRzが2μm以下であれば、上記光学シート5を粘接着剤層4に積層させる際、光学シート5のと粘接着層4との対向面間に均一な空気層10が全面的に形成可能であることは前述のとおりである。
次に、上記粘接着剤を介して接着された光学シート5と拡散板6に対し、光や熱などの外部エネルギーを照射し、粘接着剤を完全に硬化させ、本発明の光学部材を得ることができる。なお、この状態において、上記粘接着剤層4は完全に硬化しており、外力によって容易には変形不能な状態である。したがって、この後に行われる工程において、上記光学部材に外力が加わったとしても上記粘接着層4と光学シート5、拡散板6が積層一体化された光学部材は、光学シート5と粘接着層4との位置関係が変化せず、優れた光学特性を維持し、よって上記光学部材を用いた液晶表示装置は表示ムラがなく且つ視野角依存性の改善された優れた光学特性を有するものとなる。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されない。
図5に示すように、一面がシリコーン離型処理された厚み38μmのポリエチレンテレフタラートフィルム12を用意し、このポリエチレンテレフタラートフィルム12のシリコーン処理面にリップダイを用いて粘接着剤を塗工し、80℃のオーブンで5min乾燥させて粘接着層4を有する粘着シートを得た。
なお、上記粘接着剤は、重合性化合物としてアクリルモノマーを30重量%、ポリマーとしてアクリル樹脂を62重量%、無機有機充填剤としてアクリル系ポリマー粒子を15重量%、重合開始剤としてIrg184を3重量%(残部は溶剤)を配合した組成から構成される。
そして、一面がシリコーン離型処理された厚み25μmのポリエチレンテレフタラートフィルム12’を用意し、このポリエチレンテレフタラートフィルム12’のシリコーン処理面側に上記粘着シートをその粘接着層4が内側となるようにラミネーターを用いて貼合し、粘接着剤ドライフィルム13を得た。
次に、図4に示すような光学シート5を用意し、粘接着剤ドライフィルム13のポリエチレンテレフタラートフィルム12’を剥離し、粘接着層4が内側となるようにラミネーターを用いて光反射層7の凸部を、光反射層7の高さに対して1〜20%だけ埋没させるように貼合わせ、図6に示す粘接着剤付光学シート14を得た。この光学シート14では、粘接着層4および光反射層7の凸部の非埋没部によって均一なサイズの空気層10が形成されていた。また、光反射層7と空気層10とは、レンズ部9の単位レンズの長さ方向において並列させ、ストライプ状とした。光反射層7のストライプの幅方向のサイズ(図4でいうサイズα)は、レンズ部9のピッチに対して35〜45%であった。
そして、光拡散板6としてポリスチレン板を用意し、上記粘接着剤付光学シート14のポリエチレンテレフタラートフィルム12を剥離し、ラミネーターを用いて貼合わせ光学部材15を得た。このときポリスチレン板の貼合面にコロナ処理を施してもよい。また、ポリスチレン板は、一般的に白色拡散板として用いられるものであれば特に品種は限定されない。
光反射層7の厚さが10μm、粘接着層4の膜厚が15μm、ラム圧力6kgf/cmにおいて、貼合後に空気層を保持しているものを○、空気層がつぶれているものを×とし、密着性が良好なものを○、不十分なものを×とした。結果を表1に示す。なお本発明で表記した弾性率は、レオメーターARES(ティー・エイ・インスツルメント社製)を用い、サンプル膜厚1mm、周波数1Hz,温度−50〜200℃の条件にて測定を行った。
Figure 2008304831
こうして得られた光学部材においては、十分な密着力と空気層の保持が両立されており、所望の形態を得ることができる。さらに、本構成による光学部材は、液晶ディスプレイの輝度向上と視野角の改善を図ることが出来た。
本発明の光学部材およびその製造方法は、例えば、画素単位での透過/非透過あるいは透明状態/散乱状態に応じて表示パターンが規定される表示素子が配置された液晶パネルを、背面側からバックライトによって照明する、ディスプレイ用バックライトユニットにおいてとくに有用である。
BEFの構成例を示す概略図である。 BEFの光学作用を説明するための図である。 BEFの輝度分布(水平方向)を説明するための図である。 液晶ディスプレイ用バックライトユニットに用いられる、本発明の光学部材の一例を説明するための断面図である。 本発明の実施例で使用した粘着シートの断面図である。 本発明の実施例で製造した粘接着剤付光学シートの断面図である。
符号の説明
F…視覚方向、4…粘接着剤層、5…光学シート、6…拡散板、7…光反射層、8…レンズ用基材、9…レンズ部、10…空気層、11…光反射層の粘接着層への埋没状態、12…シリコーン離型処理PET、12’…シリコーン離型処理PET、13…粘接着剤ドライフィルム、14…粘接着剤付光学シート

Claims (4)

  1. 基材上に光学シートが設けられ、前記光学シートの表面側には単位レンズが並列されてなるレンズ部が形成され、裏面側には凸部を有する光反射層が形成され、前記裏面側から光が入射された際に、前記レンズ部から出射される光の方向、範囲、輝度分布の少なくとも何れかが制御される、ディスプレイ用バックライトユニットに用いるための光学部材であって、
    前記基材と前記光学シートの裏面側との間に粘接着層が設けられ、前記光反射層の凸部の一部が前記粘接着層中に埋没し、前記粘接着層および前記光反射層の凸部の非埋没部により形成された空間で空気層が形成され、この状態で前記基材と光学シートが一体化されていることを特徴とする光学部材。
  2. 前記粘接着層に用いられる粘接着剤が、ラジカルもしくはカチオン重合性化合物、ポリマー、無機有機充填剤、重合開始剤を配合した組成から構成され、前記粘接着層を構成する粘接着剤組成物は、動的粘弾性スペクトルによる25℃の貯蔵弾性率が2.0×10Pa〜2.0×10Paであることを特徴とする請求項1に記載の光学部材。
  3. 前記光反射層と、前記空気層とが、前記レンズ部の単位レンズの長さ方向において並列し、ストライプ状となっていることを特徴とする請求項1または2に記載の光学部材。
  4. 基材上に粘接着剤からなる粘接着層を設け、さらに前記粘接着層上に光学シートを設ける工程を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の光学部材を製造する方法であって、
    前記光反射層の凸部の一部が、前記粘接着層中に埋没し、前記粘接着層および前記光反射層の凸部の非埋没部により形成された空間で空気層が形成されるように、前記粘接着剤の柔軟性を調整する工程を有することを特徴とする前記製造方法。
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