JP2019178236A - 熱収縮性ポリエステル系フィルム - Google Patents
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Abstract
Description
ところで、熱収縮性フィルムからチューブ状ラベルを形成するには、フィルムの幅方向片端部をもう一方の端部に重ねて固定する必要がある。この固定方法としては、従来から、溶剤接着法(特許文献3)や接着剤を使用する方法(特許文献4)等が用いられてきた。それらの中でも溶剤接着法は高速でチューブ状ラベルへの加工が可能であり、広く用いられている。
この溶剤接着法で熱収縮性ポリエステルフィルムの面同士をチューブ状ラベルに加工する工程(チュービング工程)では、生産効率を向上させてコストダウンが可能なため、多くのラベルがこの方式を用いて作られている。また、このようなチュービング工程で用いられる熱収縮フィルムは、幅方向に熱収縮するフィルムが用いられている。これは、チュービングする方向と垂直する方向が主収縮方向である事が望ましいためである。またチュービングする巻長が長いと高速でのチュービングや一度にできるチュービングには長尺が必要となる。そのため、フィルム幅方向に熱収縮するフィルムが好ましい。
1.エチレンテレフタレートを主たる構成成分とし、全ポリエステル樹脂成分中において非晶質成分となりうるモノマー成分が0モル%以上5モル%以下含有しているとともに、主収縮方向が幅方向である熱収縮性ポリエステル系フィルムであって、下記要件(1)〜(4)を満たすことを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルム。
(1)90℃の温水中で10秒間に亘って処理した場合における幅方向の温湯熱収縮率が25%以上50%以下であること
(2)90℃の温水中で10秒間に亘って処理した場合における幅方向と直交する長手方向の温湯熱収縮率が10%以上20%以下であること
(3)フィルム長手方向の引張破断強度が100MPa以上200MPa以下
(4)主収縮方向であるフィルム幅方向の屈折率の値より、フィルム長手方向の屈折率の値のほうが高い
2.フィルム幅方向の最大熱収縮応力が14MPa以上22MPa以下であることを特徴とする1に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
3.長手方向の厚み斑と幅方向の厚み斑が共に20%以下であることを特徴とする1又は2に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
4.フィルムを幅方向に10%収縮させた後のフィルム幅方向の熱収縮応力が10MPa以上18MPa以下であることを特徴とする1〜3のいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
5.未延伸フィルムを長手方向に延伸し、その後、幅方向に延伸することを特徴とする1〜4のいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムを製造する方法。
6.前記1〜4のいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムを基材とした、ラベル又はバンディングフィルムが少なくとも外周の一部に被覆されてなることを特徴とする包装体。
また、本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、フィルムの熱収縮応力が高いので、容器との密着性が優れている。
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、エチレンテレフタレートを主たる構成成分とするものである。ここで主たる構成成分とは、フィルムを構成する全ポリエステル構成成分のうち95モル%以上がエチレンテレフタレートであることを意味している。エチレンテレフタレートを主たる構成成分として用いることにより、優れた機械的強度と透明性を有することができる。
また、本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、90℃の温水中で無荷重状態で10秒間に亘って処理したときに、収縮前後の長さから、下式1により算出したフィルムの幅方向の熱収縮率(すなわち、90℃の温湯熱収縮率)が、25%以上50%以下であることが好ましい。
熱収縮率={(収縮前の長さ−収縮後の長さ)/収縮前の長さ}×100(%)・・式1
また、本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、その製造方法について何ら制限される物ではないが、例えば、上記したポリエステル原料を押出機により溶融押し出しして未延伸フィルムを形成し、その未延伸フィルムを以下に示す方法により、二軸延伸することによって得ることができる。
通常の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、収縮させたい方向に未延伸フィルムを延伸することによって製造される。従来から幅方向に収縮する熱収縮性ポリエステル系フィルムについての要求は高かったものの、未延伸フィルムを単純に幅方向に延伸するだけでは、長手方向の引張破壊強さが大幅に低くなる上に、生産速度が速いフィルムが製造できないため生産性の点で好ましくない。また、通常の熱収縮性ポリエステルフィルムは、熱収縮特性を付与するため、非晶質成分を多く含む原料を用いるので、リサイクル原料を混合する比率には限界がある。
本発明者は研究の結果意図的に非晶PET原料を使用しないフィルムは延伸倍率2倍前後が延伸方向の収縮率が高くなり、延伸倍率を3倍より高くすると結晶化が進行するため延伸方向の収縮率は低下することが分かった。従来の非晶質原料を用いた熱収縮性ポリエステル系フィルムは、一般的にはガラス転移温度(Tg)からTg+30℃の温度で、3.5倍から5.5倍程度の延伸倍率(最終延伸倍率)で延伸して製造されている。この延伸条件によって非晶質分子が配向し、フィルムに収縮率が備わると考えられており、延伸温度が低いほど、または延伸倍率が高いほど収縮率は高くなる(すなわち非晶質分子が配向し易くなる)。一方、本発明のように非晶質成分となり得るモノマー成分(非晶質原料)が0モル%以上5モル%以下と、実質的に非晶質原料を含まない場合、上記と同じ温度、すなわちTgからTg+30℃の温度で延伸すると、2倍から2.5倍までの倍率で延伸すればフィルムは収縮するものの、上記と同じ倍率、すなわち3.5倍から5.5倍程度の延伸を施すとフィルムの収縮率は逆に低下してしまう。
この研究結果より、本発明者は二軸に延伸して幅方向に収縮させるには最初の長手方向の延伸倍率を4倍以上7倍以下で延伸することが好ましいことを見出した。4倍より低いと長手方向の収縮率が高くなり、ラベルやバンディングフィルムとして収縮させた際に、シワ等の不良が発生するため好ましくない。また、長手方向の延伸を行わず未延伸フィルムを幅方向に延伸した場合、幅方向の厚み斑が大きくなり好ましくない。長手方向の延伸倍率の上限は特に規定は無いが7倍より高いと、幅方向に延伸し難くなる(所謂、破断が生じやすくなる)ので好ましくない。より好ましくは4.3倍以上6.7倍以下であり、更に好ましくは4.6倍以上6.4倍以下である。長手方向の好ましい延伸温度は、ポリエステル系未延伸のTg以上、Tg + 40℃以下である。幅方向の延伸倍率は1.5倍以上2.5倍以下が好ましい。1.5倍以下では幅方向の熱収縮率が不足し、2.5倍以上では幅方向への延伸で生じるネックインによって縦方向へかかる応力が大きくなり、幅縮み率が高くなることにより長手方向の熱収縮率は大きくなることが原因で、ラベルやバンディングフィルムとして収縮させた際にシワ等の不良を生じさせるため好ましくない。より好ましくは1.6倍以上2.4倍以下であり、更に好ましくは1.7倍以上2.3倍以下である。幅方向の好ましい延伸温度は、ポリエステル系未延伸フィルムのTg以上、Tg+40℃以下である。幅方向の延伸を施す前Tg以上、Tg+40℃以下でポリエステル系未延伸フィルムを予熱することが好ましい。予熱時間は2秒以上10秒以下に制御することが好ましい。
本発明の包装体は、本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムから得られたバンディングフィルム(及びラベル)が、包装対象物の少なくとも外周の一部に被覆して熱収縮させて形成されるものである。包装対象物としては、(飲料用のPETボトルを始め、各種の瓶、缶、菓子や)弁当等のプラスチック容器、紙製の箱等を挙げることができる。なお、通常、それらの包装対象物に、熱収縮性ポリエステル系フィルムから得られるラベルを熱収縮させて被覆させる場合には、当該バンディングフィルム(及びラベル)を約5〜50%程度熱収縮させて包装体に密着させる。なお、包装対象物に被覆されるバンディングフィルム(及びラベル)には、印刷が施されていても良いし、印刷が施されていなくても良い。
[Tg(ガラス転移点)]
示差走査熱量分析装置(セイコー電子工業株式会社製、DSC220)を用いて、未延伸フィルム5mgをサンプルパンに入れ、パンのふたをし、窒素ガス雰囲気下で−40℃から120℃に10℃/分の昇温速度で昇温して測定した。Tg(℃)はJIS−K7121−1987に基づいて求めた。
ポリエステル0.2gをフェノール/1,1,2,2-テトラクロルエタン(60/40(重量比))の混合溶媒50ml中に溶解し、30℃でオストワルド粘度計を用いて測定した。単位はdl/g。
フィルムを10cm×10cmの正方形に裁断し、所定温度±0.5℃に加熱された温湯の中において、無荷重状態で10秒間処理して熱収縮させた後、フィルムの長手および幅方向の寸法を測定し、下式1にしたがって、それぞれ熱収縮率を求めた。
熱収縮率={(収縮前の長さ−収縮後の長さ)/収縮前の長さ}×100(%) (式1)
セイコー電子工業株式会社製の示差走査熱量計(型式:DSC220)を用いて、未延伸フィルム5mgを、−40℃から120℃まで、昇温速度10℃/分で昇温し、得られた吸熱曲線より求めた。吸熱曲線の変曲点の前後に接線を引き、その交点をTg(ガラス転移点)とした。
JIS−K7113に準拠し、所定の大きさの短冊状の試験片を作製し、万能引張試験機でその試験片の両端を把持して、引張速度200mm/分の条件にて引張試験を行い、破断時までの強度を測定した。
フィルムを長手方向に1m×幅方向に40mmの短冊状にサンプリングし、ミクロン測定器株式会社製の連続接触式厚み計を用いて、5(m/分)の速度でフィルム試料の長手方向に沿って連続的に厚みを測定した。下式2からフィルムの厚みムラを算出した。
厚み斑=(最大厚みー最小厚み)÷平均厚み×100 (%) (式2)
フィルムを幅方向に0.5m×長手方向に40mmの短冊状にサンプリングし、ミクロン測定器株式会社製の連続接触式厚み計を用いて、5(m/分)の速度でフィルム試料の長手方向に沿って連続的に厚みを測定した。上式2からフィルムの厚みムラを算出した。
キャピログラフ1D PMD−C (株)東洋精機製作所を用いて樹脂温度250℃、せん断速度6080/Sの条件でJIS K7199に準じて測定を行った。
熱収縮性フィルムから幅方向の長さが150mm、幅20mmの短冊状フィルムサンプルを切り出し、東洋ボールドウィン社製(現社名オリエンテック)の加熱炉付き強伸度測定機テシロン万能試験機 PTM−250(オリエンテック社の登録商標)を用いて収縮応力を測定した。強伸度測定機の加熱炉は予め炉内を90℃に加熱しておき、フィルムサンプルを把持するためのチャック間距離は100mmとした。サンプルを強伸度測定機のチャックに取り付ける際には、加熱炉の送風を一旦止めて加熱炉の扉を開け、長さ方向150mmのサンプルの両端25mmずつをチャック間に挟み、チャック間距離は100mmとして、チャック間とサンプルの長さ方向とが一致し且つサンプルが水平となるように緩みなく固定した。サンプルをチャックに取り付けた後、速やかに加熱炉の扉を閉めて、送風を再開した。加熱炉の扉を閉め送風を再開した時点を熱収縮応力の測定開始時点とし、測定開始後30秒までの間における熱収縮応力測定値の最大値を熱収縮応力の最大値(最大熱収縮応力(MPa))とした。
熱収縮性フィルムから幅方向の長さが161mm、幅20mmの短冊状フィルムサンプルを切り出し、東洋ボールドウィン社製(現社名オリエンテック)の加熱炉付き強伸度測定機テシロン万能試験機 PTM−250(オリエンテック社の登録商標)を用いて収縮応力を測定した。強伸度測定機の加熱炉は予め炉内を90℃に加熱しておき、フィルムサンプルを把持するためのチャック間距離は100mmとした。サンプルを強伸度測定機のチャックに取り付ける際には、加熱炉の送風を一旦止めて加熱炉の扉を開け、長さ方向150mmのサンプルの両端25mmずつをチャック間に挟み、チャック間距離は100mmとして、チャック間のフィルム長さを111mmとし、10%収縮後の熱収縮応力を測定した。
アタゴ社製アッベ屈折率計を用い、JIS K7142に従い光源をナトリウムランプ
として、フィルムの屈折率の測定を行った。
熱収縮性フィルムに、予め東洋インキ製造(株)の草・金・白色のインキで3色印刷を施した。そして、印刷したフィルムの両端部をフェノールで接着することにより、円筒状のラベル(熱収縮性フィルムの主収縮方向を周方向としたラベル)を作製し、それを裁断した。ラベルの収縮方向の直径は77mmであった。しかる後、Fuji Astec Inc 製スチームトンネル(型式;SH−1500−L)を用い、通過時間4秒、ゾーン温度90℃で、350mlのボトル缶(胴直径70mm)に熱収縮させることにより、ラベルを装着した。なお、装着の際には、胴部のみに収縮するように調整した。収縮後の仕上がり性の評価は目視で行い、基準は下記の通りとした。
収縮後の仕上り性の評価として、装着されたラベル上部の360度方向の歪みをゲージを使用して測定し、歪みの最大値を求めた。以下の基準に従って評価した。
○:最大歪み 3.0mm未満
×:最大歪み 3.0mm以上
上記したラベルが装着されたボトル缶で、片方の手で缶ボトルを握り、もう一方の手でキャップを握り、キャップを開放した。
○:装着したラベルと容器が動かない。
×:ラベルと容器が動き、ラベルが回転する。
・ポリエステル2:上記ポリエステル2の製造の際に、滑剤としてSiO2(富士シリシア社製サイリシア266)をポリエステルに対して8,000ppmの割合で添加したポリエチレンテレフタレート(IV 0.7 dl/g)
・ポリエステル3:リサイクル原料 {よのペットボトルリサイクル(株)製 「クリアペレット」(IV 0.63 dl/g、なお、このポリエステル3は、ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分に対してイソフタル酸を2 mol%含んでいる)。
・ポリエステル4 : バイオ由来のエチレングリコールを使用したバイオポリエステル原料(IV 0.62 dl / g)
上記したポリエステル1とポリエステル2とを重量比93:7で混合して押出機に投入した。しかる後、その混合樹脂を280℃で溶融させてTダイから押出し、表面温度30℃に冷却された回転する金属ロールに巻き付けて急冷することにより、厚さが300μmの未延伸フィルムを得た。このときの未延伸フィルムの引取速度(金属ロールの回転速度)は、約8m/minであった。未延伸フィルムのTgは75℃であった。
しかる後、この未延伸フィルムを縦延伸装置の金属ロールでフィルム温度が80℃になるまで予備加熱した、ロールの速度差を用いて5倍で延伸し、その後 30℃の冷却ロールで冷却した。
長手方向に延伸されたフィルムを 横延伸機(テンター)でフィルム温度が100℃になるまで予備加熱後に100℃で2倍延伸し、幅方向の長さは定長にして95℃で熱処理し、フィルム温度が50℃以下になるまで冷却した。
テンター後に両縁部を裁断除去することによって、厚さ30μmの二軸延伸フィルムを所定の長さに亘って連続的に製膜して、幅2mの熱収縮性ポリエステル系フィルムからなるフィルムロールを得た。
そして、得られたフィルムの特性を上記の方法により評価した。評価結果を表3に示す。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
ポリエステル3とポリエステル2を重量比93:7で混合して押出機に投入した以外は、実施例1と同様の方法によって熱収縮性フィルムを連続的に製造した。未延伸フィルムのTgは75℃であった。そして、得られたフィルムの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3に示す。評価の結果、十分な収縮性を有し、縮仕上がり性が良いフィルムであった。
ポリエステル4とポリエステル2を重量比93:7で混合して押出機に投入した以外は、実施例1と同様の方法によって熱収縮性フィルムを連続的に製造した。未延伸フィルムのTgは75℃であった。そして、得られたフィルムの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3に示す。評価の結果、十分な収縮性を有し、縮仕上がり性が良いフィルムであった。
縦の延伸倍率を5倍から4.5倍に変更し、横の延伸倍率を2倍から2.2倍に変更した以外は 実施例1と同様の方法によって熱収縮性フィルムを連続的に製造した。幅2.2mの熱収縮性ポリエステル系フィルムからなるフィルムロールを得た。評価結果を表3に示す。評価の結果、十分な収縮性を有し、縮仕上がり性が良いフィルムであった。
縦の延伸倍率を5倍から5.5倍に変更し、横の延伸倍率を2倍から1.8倍に変更した以外は、実施例1と同様の方法によって熱収縮性フィルムを連続的に製造した。幅1.8mの熱収縮性ポリエステル系フィルムからなるフィルムロールを得た。評価結果を表3に示す。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
上記したポリエステル1とポリエステル2とを重量比93:7で混合して押出機に投入した。しかる後、その混合樹脂を280℃で溶融させてTダイから押出し、表面温度30℃に冷却された回転する金属ロールに巻き付けて急冷することにより、厚さが60μmの未延伸フィルムを得た。
得られた未延伸フィルムを、横延伸機(テンター)でフィルム温度が100℃になるまで予備加熱後に100℃で2倍延伸し、幅方向の長さは定長にして95℃で熱処理し、フィルム温度が50℃以下になるまで冷却した。
テンター後に両縁部を裁断除去することによって、厚さ30μmの一軸延伸フィルムを所定の長さに亘って連続的に製膜して、幅2mの熱収縮性ポリエステル系フィルムからなるフィルムロールを得た。
そして、得られたフィルムの特性を上記の方法により評価した。評価結果を表3に示す。評価の結果、長手方向の引張破断強度が低く、厚み斑が高い値となった。また10%収縮後の収縮応力が低いので、ラベルのフィット性に劣る結果であった。
上記したポリエステル1とポリエステル2とを重量比93:7で混合して押出機に投入した。しかる後、その混合樹脂を280℃で溶融させてTダイから押出し、表面温度30℃に冷却された回転する金属ロールに巻き付けて急冷することにより、厚さ450μmの未延伸フィルムを得た。このときの未延伸フィルムの引取速度(金属ロールの回転速度)は、約8m/minであった。未延伸フィルムのTgは75℃であった。
しかる後、この未延伸フィルムを縦延伸装置の金属ロールでフィルム温度が80℃になるまで予備加熱した、ロールの速度差を用いて5倍で延伸し、その後、30℃の冷却ロールで冷却した。
長手方向に延伸されたフィルムを、横延伸機(テンター)でフィルム温度が100℃になるまで予備加熱後に100℃で3倍延伸し、幅方向の長さは定長にして95℃で熱処理し、フィルム温度が50℃以下になるまで冷却した。
テンター後に両縁部を裁断除去することによって、厚さ30μmの二軸延伸フィルムを所定の長さに亘って連続的に製膜して、幅3mの熱収縮性ポリエステル系フィルムからなるフィルムロールを得た。
そして、得られたフィルムの特性を上記の方法により評価した。評価結果を表3に示す。幅方向の収縮率が不足し、ラベルとして不適なフィルムであった。
上記したポリエステル1とポリエステル2とを重量比93:7で混合して押出機に投入した。しかる後、その混合樹脂を280℃で溶融させてTダイから押出し、表面温度30℃に冷却された回転する金属ロールに巻き付けて急冷することにより、厚さ180μmの未延伸フィルムを得た。このときの未延伸フィルムの引取速度(金属ロールの回転速度)は、約8m/minであった。未延伸フィルムのTgは75℃であった。
しかる後、この未延伸フィルムを縦延伸装置の金属ロールでフィルム温度が80℃になるまで予備加熱した、ロールの速度差を用いて3倍で延伸し、その後 30℃の冷却ロールで冷却した。
長手方向に延伸されたフィルムを 横延伸機(テンター)でフィルム温度が100℃になるまで予備加熱後に100℃で3倍延伸し、幅方向の長さは定長にして95℃で熱処理し、フィルム温度が50℃以下になるまで冷却した。
テンター後に両縁部を裁断除去することによって、厚さ30μmの二軸延伸フィルムを所定の長さに亘って連続的に製膜して、幅2mの熱収縮性ポリエステル系フィルムからなるフィルムロールを得た。
そして、得られたフィルムの特性を上記の方法により評価した。評価結果を表3に示す。長手方向の収縮率が高く、収縮仕上り性が劣りラベルとして不適なフィルムであった。
Claims (6)
- エチレンテレフタレートを主たる構成成分とし、全ポリエステル樹脂成分中において非晶質成分となりうるモノマー成分が0モル%以上5モル%以下含有しているとともに、主収縮方向が幅方向である熱収縮性ポリエステル系フィルムであって、下記要件(1)〜(4)を満たすことを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルム。
(1)90℃の温水中で10秒間に亘って処理した場合における幅方向の温湯熱収縮率が25%以上50%以下であること
(2)90℃の温水中で10秒間に亘って処理した場合における幅方向と直交する長手方向の温湯熱収縮率が10%以上20%以下であること
(3)フィルム長手方向の引張破断強度が100MPa以上200MPa以下
(4)主収縮方向であるフィルム幅方向の屈折率の値より、フィルム長手方向の屈折率の値のほうが高い - フィルム幅方向の最大収縮応力が14MPa以上22MPa以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
- 長手方向の厚みムラと幅方向の厚みムラが共に20%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
- フィルムを幅方向に10%収縮させた後のフィルム幅方向の熱収縮応力が10MPa以上18MPa以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
- 未延伸フィルムを長手方向に延伸し、その後、幅方向に延伸することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムを製造する方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムを基材とした、ラベル又はバンディングフィルムが少なくとも外周の一部に被覆されてなることを特徴とする包装体。
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