JP2019177391A - 熱間プレス加工方法および加工装置 - Google Patents

熱間プレス加工方法および加工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】直冷方式によって焼き入れを施す際に、成形品の加工精度を高める。【解決手段】熱間プレス加工装置1は、ワークWを加熱する加熱工程と、加熱工程により加熱されたワークWを上型11及び下型12の間に搬入した後に、該上型11及び下型12によってプレス成形をするプレス工程と、プレス工程によって成形されてプレス状態にあるワークWの表面に冷媒を接触させることにより、該ワークWを冷却して焼き入れ状態にする冷却工程と、を備え、プレス工程によって成形されてプレス状態にあるワークWは、該ワークWにおける精度保証部位Wrを除き、冷却工程に際して変形を許容するように、上型11及び下型12の双方に対して隙c2を成す。【選択図】図3

Description

ここに開示する技術は、熱間プレス加工方法および加工装置に関する。
この種の熱間プレス加工方法として、ワークを加熱してプレス成形した後、成形型内で冷却することにより、焼き入れ状態とした成形品を得る方法が一般に知られている。
特許文献1には、そうした熱間プレス加工方法(熱間プレス成型方法)の一例として、成形型(上金型および下金型)の間に配置したワーク(金属板材)をプレス成形した後に、プレス状態にあるワークの表面に冷媒を接触させて冷却する直冷方式によって、焼き入れを施すことが開示されている。
国際公開第2012/161192号
一般的な熱間プレス加工方法を用いた場合、ワークは、脱型前後の冷却に伴って熱収縮を生じる。一方、ワークの脱型前に、前記特許文献1に記載されているような焼き入れを施した場合、いわゆるマルテンサイト変態に伴う組織変化に起因して、ワークの体積が膨張する。
冷却に伴う熱収縮、及び、変態に伴う体積膨張は、いわゆる型冷却を用いた場合には一様に進行する。しかしながら、前記特許文献1に記載されているような直冷方式を採用した場合、ワークの温度分布にムラが生じる可能性がある。つまり、冷媒が直に接触する部位については急峻に冷却が進行する一方、それ以外の部位については相対的に緩やかに冷却が進行することになる。その結果、ワークには、相対的に高温の部位と、低温の部位とが混在することになる。
そうしたムラに起因して、熱収縮及び体積膨張が、ワークの各部にて異なる速度で進行したり、互いに減殺したりした結果、成形型からワークを開放したときに、その残留応力に起因してワークが変形する虞がある。こうした変形は、意図せずして起こるものであり、成形品の加工精度を高めるためには、可能な限り抑制することが望まれる。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、直冷方式によって焼き入れを施す際に、成形品の加工精度を高めることにある。
本願発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、成形品の精度保証を図るべき部位と、それ以外の部位とのうち、後者の部位にて残留応力を意図的に発散させることに着目し、本開示を見出すに至った。
具体的に、ここに開示する技術は、ワークを成形品に加工するための熱間プレス加工方法に係る。この熱間プレス加工方法は、前記ワークを加熱する加熱工程と、前記加熱工程により加熱されたワークを成形型の間に搬入した後に、該成形型によってプレス成形をするプレス工程と、前記プレス工程によって成形されてプレス状態にあるワークの表面に冷媒を接触させることにより、該ワークを冷却して焼き入れ状態にする冷却工程と、を備え、前記プレス工程によって成形されてプレス状態にあるワークは、該ワークにおける所定部位を除き、前記冷却工程に際して変形を許容するように、前記成形型に対して隙を成す。
この方法によれば、精度保証を図るべき部位となる所定部位を除き、成形型に対して隙を成した状態でワークを冷却し、焼き入れ状態にする。これにより、成形型に対して隙を成す部位では変形が許容されるため、この隙を成す部位においては、残留応力に起因した変形が生じ得る。
そうして、隙を成す部位において残留応力を発散させた分だけ、成形型からワークを開放したときに、前述の所定部位においては残留応力に起因した変形が抑制される。このように、精度保証を図るべき部位(所定部位)と、残留応力に因る変形を許容する部位とを使い分けるとともに、後者の部位にて残留応力を意図的に発散させることで、前者の部位においては意図しない変形が抑制され、成形品の加工精度を高めることができる。
また、前記所定部位は、前記成形品とは異なる別の部材との接触部位を成す、としてもよい。
一般に、別部品が取り付けられる部位や、別の部材との接合部位など、別の部材との接触部位には、他の部位に比して高い加工精度が求められる。前記の方法は、そうしたニーズに応えることができる。
また、前記所定部位は、前記ワークの複数箇所に設けられるとともに、各所定部位の間に前記隙が設けられている、としてもよい。
また、前記ワークに沿う方向における前記隙の寸法は、10mm以上に設定されている、としてもよい。
本願発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、隙の寸法を10mm以上に設定すれば、残留応力を発散させるべき部位における変形が、効果的に実現されることを見出した。
つまり、隙の寸法を10mm未満に設定すると、精度保証を図るべき部位同士が接近した結果、これらの部位によってワークが拘束されてしまい、残留応力を発散するための変形が不十分となる。
対して、隙の寸法を10mm以上に設定すると、精度保証を図るべき部位同士が十分に離間するため、これらの部位によってワークが拘束されることなく、残留応力を発散するための変形が十分に許容される。
また、前記成形品が自動車の車体構成部品である、としてもよい。
また、前記成形品が自動車の骨格構成部品である、としてもよい。
また、前記成形品が自動車のピラー部品である、としてもよい。
ここに開示する別の技術は、ワークを成形品に加工するための熱間プレス加工装置に係る。この熱間プレス加工装置は、前記ワークを加熱する加熱工程と、前記加熱工程により加熱されたワークを成形型の間に搬入した後に、該成形型によってプレス成形をするプレス工程と、前記プレス工程によって成形されてプレス状態にあるワークの表面に冷媒を接触させることにより、該ワークを冷却して焼き入れ状態にする冷却工程と、を実行し、前記プレス工程によって成形されてプレス状態にあるワークは、該ワークにおける所定部位を除き、前記冷却工程に際して変形を許容するように、前記成形型に対して隙を成す。
この構成によれば、精度保証を図るべき部位となる所定部位を除き、成形型に対して隙を成した状態でワークを冷却し、焼き入れ状態にする。これにより、成形型に対して隙を成す部位では変形が許容されるため、この隙を成す部位においては、残留応力に起因した変形が生じる。
そうして、変形が許容される部位において残留応力を発散させた分だけ、成形型からワークを開放したときに、前述の所定部位においては残留応力に起因した変形が抑制される。このように、精度保証を図るべき部位と、そうではない部位とを使い分けるとともに、後者の部位にて残留応力を意図的に発散させることで、前者の部位においては意図しない変形が抑制され、成形品の加工精度を高めることができる。
以上説明したように、ここに開示する技術は、直冷方式によって焼き入れを施す際に、成形品の加工精度を高めることができる。
図1は、熱間プレス加工装置にワークを搬入した状態を示す断面図である。 図2は、熱間プレス加工装置によるプレス状態を示す断面図である。 図3は、図2を一部拡大して示す図である。 図4は、プレス成形品としてのピラー部品を例示する図である。 図5は、熱間プレス加工方法の手順を例示する図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明は例示である。
図1〜図3に、本実施形態に係る熱間プレス加工装置1を示す。この熱間プレス加工装置1は、加熱したワークWに対してプレス成形を施すことにより、このワークWを図4に示すプレス成形品に加工するものである。
本実施形態に係るプレス成形品は、自動車の車体構成部品を成すピラー部品100である。このピラー部品100は、断面形状がハット状であり、具体的には、自動車のフロアパネルとルーフパネルの間に架設されるセンターピラーである。つまり、ピラー部品100は、幅狭の長板状に形成されており、車体組立時においては、長手方向を車両上下方向に沿わせた姿勢で取り付けられる。
また、このピラー部品100には、相対的に高い加工精度が求められる部位、すなわち精度保証を図るべき部位(所定部位)が存在する。以下、この部位を「精度保証部位」と呼称するとともに、符号「Wr」を付す。図4の網掛け部に示すように、この精度保証部位Wrは、複数箇所に設けられており、ピラー部品100のハット形状の稜線に対応する部位、及び、別の部材との接触部位を含む。ここで、「別の部材との接触部位」とは、例えば、ピラー部品100の長手方向中央部など、別部品が取り付けられる部位、及び、ピラー部品100の周縁部など別の部材との接合部位を示す。
(熱間プレス加工装置)
図1〜図2に示すように、熱間プレス加工装置1は、プレス成形品としてのピラー部品100を得るための金型(成形型)、すなわち、プレス成形用の上型11及び下型12を備える。上型11は上型ホルダ13に固定されている。上型ホルダ13には、プレス機械が昇降するスライダ(図示省略)が取り付けられる。下型12は下型ホルダ14に固定されている。
下型12は、上方に突出した凸状成形面16を備えている。上型11は、下型12の凸状成形面16に対応する凹状成形面15を備えている。図1〜図3に示す断面は、図4のA−A断面と略一致しており、ピラー部品100のハット形状に対応している。
前述のように、ピラー部品100には、複数の精度保証部位Wrが設けられている。そこで、凹状成形面15は、それぞれ、精度保証部位Wrを成形するための第1成形面15aと、それ以外の部位(以下、「変形許容部位」と呼称するとともに、符号「Wd」を付す)を成形するための第2成形面15bと、を有している。
同様に、凸状成形面16は、精度保証部位Wrを成形するための第1成形面16aと、変形許容部位Wdを成形するための第2成形面16bと、を有している。凸状成形面16の第1成形面16a及び第2成形面16bは、それぞれ、凹状成形面15の第1成形面15a及び第2成形面15bに対応する箇所に設けられている。
以下、凸状成形面16における第1成形面16a及び第2成形面16bの構成について説明するが、以下の説明は、凹状成形面15における第1成形面15a及び第2成形面15bに共通するものである。
第1成形面16aと、第2成形面16bとは、それぞれ、複数箇所に亘って設けられている。図1〜図2に示すように、各第1成形面16aの間に第2成形面16bが設けられている。
そして、図3に誇張して示すように、ワークWをプレス成形したときに、プレス状態にあるワークWと、第1成形面16aとのクリアランス(以下、「第1クリアランス」という)c1は、実質的にゼロ(公差程度)になる。対して、ワークWをプレス成形したときに、プレス状態にあるワークWと、第2成形面16bとのクリアランス(以下、「第2クリアランス」という)c2は、第1クリアランスc1よりも大きくなるように設定される。詳しくは、第2クリアランスc2は、0.1〜1.0mmの範囲内で設定され、好ましくは0.1mm〜0.5mmの範囲内で設定される。この第2クリアランスc2が、後述の“隙”を成す。
また、複数箇所に亘って設けられる第2成形面16bの面積の総和は、凸状成形面16全体の面積のうち、50〜80%に設定される。また、ワークWの表面に沿う方向における各第2成形面16bの寸法(図3に示すように、実質的には、第1成形面15a同士の間隔)dは、10mm以上に設定される。
上型11及び下型12には、ワークWをプレス状態で冷却するための液状冷媒(本実施形態では冷却水)が供給される冷媒通路17,18が設けられている。本実施形態に係る熱間プレス加工装置1は、プレス状態にあるワークWに対して冷却水を吹付ける直冷方式を採用している。この直冷方式を実施するべく、冷媒通路17は、凹状成形面15、好ましくは凹状成形面15の第2成形面15bに開口している。同様に、冷媒通路18は、凸状成形面16、好ましくは凸状成形面16の第2成形面16bに開口している。
図1に示すように、ワークWは平板上のブランク材から成る。このワークWは、予め所定温度(オーステナイト温度域)に加熱されて、上型11と下型12の間に搬入される。
ワークWは、プレス成形した後にプレス状態で冷却させるホットスタンプにより成形される。すなわち、上型11と下型12に向かって下降したときに、凸状成形面16と凹状成形面15とがワークWを塑性変形させることにより、ハット状の断面形状を形成する。
ここに、精度保証部位Wrを成形するための第1成形面15a,16aは、ワークWがプレス状態にあるとき、第1クリアランスc1の値に応じて、ワークWに対して近接又は接触する(図2の囲み部を参照)一方、変形許容部位Wdを成形するための第2成形面15b,16bは、ワークWがプレス状態にあるとき、第2クリアランスc2の値に応じて、ワークWに対して隙を成す。以下、この「隙」に対しても符号「c2」を付す。ワークWの表面に沿う方向においては、各精度保証部位Wrの間に、隙c2及び変形許容部位Wdが設けられるよう構成されている。
以下、熱間プレス加工装置1を用いた熱間プレス加工方法について詳細に説明をする。
(熱間プレス加工方法)
図5は、熱間プレス加工方法の手順を例示する図である。
[1.加熱工程]
まず、平板状のワークWを加熱して、Ac3点以上に加熱する。これにより、ワークWは、オーステナイトへの変態を完了する。
[2.搬入工程]
図1に示すように、加熱したワークWを上型11と下型12の間に搬入する。
[3.プレス工程]
図2に示すように、上型11を下降させ、ワークWを上型11の凹状成形面15及び下型12の凸状成形面16に倣った形状にプレス成形する。ワークWの外面は、ハット状に成形される。このとき、凹状成形面15及び凸状成形面16における第2成形面15b,16bは、前述のように、プレス状態にあるワークWに対して隙c2を成す。
[4.冷却工程(水冷)]
上型11と下型12によって成形されてワークWをプレスした状態において、上型11の冷媒通路17と、下型12の冷媒通路18とに冷却水を通す。この冷却水は、凹状成形面15及び凸状成形面16に設けた開口を通じて、プレス状態にあるワークWの表面に接触する。ワークWの表面に接触した冷却水は、このワークWをMs点未満に冷却する。これにより、ワークWがマルテンサイト変態し、焼き入れ状態となる。
[5.脱型工程]
図示は省略するが、上型11を上昇させて、プレス成形されたワークWを脱型する。脱型されたワークWは、下型12から搬出される。
[6.冷却工程(空冷)]
下型12から搬出されたワークWは、大気によって空冷される。これにより、焼き入れとなったワークWが、冷却水による水冷時よりも緩やかに冷却されて、常温に至る。
(残留応力に起因した変形について)
ところで、脱型前後のワークWは、水冷及び空冷に伴って熱収縮を生じる。一方、ワークWの脱型前に、前述の如き焼き入れを施した場合、マルテンサイト変態に伴う組織変化に起因して、ワークWの体積が膨張する。
冷却に伴う熱収縮、及び、変態に伴う体積膨張は、いわゆる型冷却を用いた場合には一様に進行する。しかしながら、前述の直冷方式を採用した場合、ワークWの温度分布にムラが生じる可能性がある。つまり、冷媒通路17,18の開口に対向する部位など、冷却水が直に接触する部位については、急峻に冷却が進行する一方、それ以外の部位については、相対的に緩やかに冷却が進行することになる。その結果、ワークWには、相対的に高温の部位と、低温の部位とが混在することになる。
そうしたムラに起因して、熱収縮と体積膨張が、ワークWの各部にて異なる速度で進行したり、互いに減殺したりした結果、成形型からワークWを開放したときに、その残留応力に起因してワークWが変形する虞がある。こうした変形は、意図せずして起こるものであり、ピラー部品100の加工精度を高めるためには、可能な限り抑制することが望まれる。
そこで、本実施形態では、プレス状態にあるワークWは、該ワークWにおける精度保証部位Wrを除き、水冷に際して変形を許容するように、上型11及び下型12の双方に対して隙c2を成すようになっている。
すなわち、前述のように、精度保証を図るべき部位となる精度保証部位Wrを除き、上型11及び下型12に対して隙c2を成した状態でワークWを冷却し、焼き入れ状態にする。これにより、上型11及び下型12に対して隙c2を成す部位、すなわち変形許容部位Wdでは変形が許容されるため、この変形許容部位Wdにおいては残留応力に起因した変形が生じる。
そうして、変形許容部位Wdにおいて残留応力を発散させた分だけ、上型11及び下型12からワークWを脱型したときに、精度保証部位Wrにおいては残留応力に起因した変形が抑制される。このように、精度保証を図るべき部位(精度保証部位Wr)と、残留応力に因る変形を許容する部位(変形許容部位Wd)とを使い分けるとともに、後者の部位にて残留応力を意図的に発散させることで、前者の部位においては意図しない変形が抑制され、成形品としてのピラー部品100の加工精度を高めることができる。
また、変形許容部位Wdにおいては、隙c2を設けた分だけ、ワークWをプレス成形する際の加圧を低減することができる。これにより、プレス成形に際して、熱間プレス加工装置1の負荷が低減される。
また、変形許容部位Wdについては、そもそも、精度保証部位Wrに比して加工精度が求められない。そうした部位を複数箇所に亘って設けることで、ワークWの加工が容易になる。
また、ピラー部品100の稜線に対応する部位は、他の部位よりも剛性を有する。そのため、この稜線に対応する分における変形が、ピラー部品100全体の加工精度に影響を及ぼす。よって、ピラー部品100の稜線に対応する部位を精度保証部位Wrとすることで、ピラー部品100全体の加工精度を確保することができる。
また、ワークWの表面に沿う方向における隙c2の寸法、つまり第2成形面15b,16bの寸法dは、前述のように、10mm以上に設定されている。
本願発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、第2成形面15b,16bの寸法dを10mm以上に設定すれば、変形許容部位Wdにおける変形が、効果的に実現されることを見出した。
つまり、第2成形面15b,16bの寸法dを10mm未満に設定すると、第1成形面15a,16a、ひいては精度保証部位Wr同士が相対的に接近することになる。その結果、精度保証部位WrによってワークWが拘束されてしまい、変形許容部位Wdにおける変形が不十分となる。
対して、第2成形面15b,16bの寸法dを10mm以上に設定すれば、精度保証部位Wr同士が十分に離間することになる。その結果、精度保証部位Wrによってワークが拘束されることなく、残留応力を発散するための変形が十分に許容されるようになる。
《他の実施形態》
前記実施形態では、成形品の一例として、自動車の車体構成部品としてピラー部品について説明したが、ここに開示した技術は、サイドフレームなど、自動車の骨格構成部品に適用することもできる。この場合においても、意図しない変形を抑制し、成形品の加工精度を高めることができる。
また、前記実施形態では、脱型工程後に、大気によって空冷する構成について説明したが、この構成には限られない。例えば、型内で徐冷してもよい。
1 熱間プレス加工装置
11 上型(成形型)
12 下型(成形型)
15 凹状成形面
15a 第1成形面
15b 第2成形面
16 凸状成形面
16a 第1成形面
16b 第2成形面
17 冷媒通路
18 冷媒通路
100 ピラー部品
c2 隙
W ワーク
Wr 精度保証部位(所定部位)
Wd 変形許容部位(所定部位を除いた部位)

Claims (11)

  1. ワークを成形品に加工するための熱間プレス加工方法であって、
    前記ワークを加熱する加熱工程と、
    前記加熱工程により加熱されたワークを成形型の間に搬入した後に、該成形型によってプレス成形をするプレス工程と、
    前記プレス工程によって成形されてプレス状態にあるワークの表面に冷媒を接触させることにより、該ワークを冷却して焼き入れ状態にする冷却工程と、を備え、
    前記プレス工程によって成形されてプレス状態にあるワークは、該ワークにおける所定部位を除き、前記冷却工程に際して変形を許容するように、前記成形型に対して隙を成す
    ことを特徴とする熱間プレス加工方法。
  2. 請求項1に記載された熱間プレス加工方法において、
    前記所定部位は、前記成形品とは異なる別の部材との接触部位を成す
    ことを特徴とする熱間プレス加工方法。
  3. 請求項1又は2に記載された熱間プレス加工方法において、
    前記所定部位は、前記ワークの複数箇所に設けられるとともに、各所定部位の間に前記隙が設けられている
    ことを特徴とする熱間プレス加工方法。
  4. 請求項3に記載された熱間プレス加工方法において、
    前記ワークに沿う方向における前記隙の寸法は、10mm以上に設定されている
    ことを特徴とする熱間プレス加工方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載された熱間プレス加工方法において、
    前記成形品が自動車の車体構成部品である
    ことを特徴する熱間プレス加工方法。
  6. 請求項5に記載された熱間プレス加工方法において、
    前記成形品が自動車の骨格構成部品である
    ことを特徴とする熱間プレス加工方法。
  7. 請求項5に記載された熱間プレス加工方法において、
    前記成形品が自動車のピラー部品である
    ことを特徴とする熱間プレス加工方法。
  8. ワークを成形品に加工するための熱間プレス加工装置であって、
    前記ワークを加熱する加熱工程と、
    前記加熱工程により加熱されたワークを成形型の間に搬入した後に、該成形型によってプレス成形をするプレス工程と、
    前記プレス工程によって成形されてプレス状態にあるワークの表面に冷媒を接触させることにより、該ワークを冷却して焼き入れ状態にする冷却工程と、を実行し、
    前記プレス工程によって成形されてプレス状態にあるワークは、該ワークにおける所定部位を除き、前記冷却工程に際して変形を許容するように、前記成形型に対して隙を成す
    ことを特徴とする熱間プレス加工装置。
  9. 請求項8に記載された熱間プレス加工装置において、
    前記所定部位は、前記成形品とは異なる別の部材との接触部位を成す
    ことを特徴とする熱間プレス加工装置。
  10. 請求項8又は9に記載された熱間プレス加工装置において、
    前記所定部位は、前記ワークの複数箇所に設けられるとともに、各所定部位の間に前記隙が設けられている
    ことを特徴とする熱間プレス加工装置。
  11. 請求項10に記載された熱間プレス加工装置において、
    前記ワークに沿う方向における前記隙の寸法は、10mm以上に設定されている
    ことを特徴とする熱間プレス加工装置。
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