JP2019177353A - Voc回収装置及びvoc回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】回収対象のVOCに不純物が含まれる場合であっても、メンテナンス費用を抑制しつつ回収機能を持続させることのできる技術を提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、回収対象のVOCを吸着回収する吸着回収部と、吸着回収部での吸着回収の前処理に使用される吸着材であって、吸着回収部の再生温度よりも高い温度において耐性を有し、回収対象のVOCに混入する不純物を吸着する不純物吸着材と、を備える、VOC回収装置である。【選択図】図1

Description

本発明は、VOC回収装置及びVOC回収方法に関する。
例えば印刷や粘着テープの製造において、溶剤を塗布して乾燥させる乾燥工程がある。当該乾燥工程において溶剤を乾燥させる場合に、溶剤から様々な揮発性有機化合物(以下、VOCという)が揮発する。揮発したVOCは、燃やしたり、あるいは回収して再利用されたりする。また、VOCを回収する場合、例えば特許文献1に開示の吸着材が使用される。また、特許文献2では、沸点の高い物質を活性炭に吸着させる技術が開示されている。
特開2017−064618号公報 特開2016−194504号公報
VOCを回収ロータによって吸着回収する場合、回収ロータに吸着される物質には、
回収対象のVOCだけではなく、例えば印刷に使用されるインキの成分や粘着テープに使用される粘着剤といった物質(以下、不純物という)も含まれる。
回収ロータに不純物が付着した場合、回収ロータの回収機能は低下する。そこで、回収機能の低下への対応として回収ロータを所定の頻度で交換することが考えられる。しかしながら、回収ロータの交換頻度が高い場合、メンテナンス費用が嵩む虞がある。
そこで、回収ロータを所定のタイミングで加熱し、ロータに付着した不純物を脱着・除去し、回収ロータの機能を再生する対応が考えられる。当該対応であれば、回収ロータを交換する必要はない。しかしながら、不純物の中には、例えば特許文献2に開示されるような沸点の高い物質も含まれる場合があり、加熱温度を高温に設定する必要があることも考えられる。すなわち、当該対応でもエネルギーコストを要し、メンテナンス費用が嵩む虞がある。そこで、特許文献2に開示されるように、回収ロータとは別に活性炭を設け、不純物を吸着回収することが考えられる。しかしながら、特許文献2では、活性炭は交換されることが前提とされているため、活性炭の交換頻度が高い場合、メンテナンス費用が嵩む虞がある。また、メンテナンス費用を抑制するべく、活性炭を加熱して吸着した不純物を脱着させ、活性炭を再生することが考えられるが、活性炭を加熱する場合、活性炭が燃焼する虞がある。すなわち、回収ロータとは別に活性炭を設け、不純物を吸着回収する場合であっても、メンテナンス費用を抑制することは困難である。
そこで、本願は、回収対象のVOCに不純物が含まれる場合であっても、メンテナンス費用を抑制しつつ回収機能を持続させることのできる技術を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、VOCを吸着回収する前に、VOCに含まれる不純物を吸着除去することとした。
詳細には、本発明は、回収対象のVOCを吸着回収する吸着回収部と、吸着回収部での
吸着回収の前処理に使用される吸着材であって、吸着回収部の再生温度よりも高い温度において耐性を有し、回収対象のVOCに混入する不純物を吸着する不純物吸着材と、を備える、VOC回収装置である。
ここで、不純物とは、回収対象のVOC以外の物質であって、吸着回収部を再生する場合に、吸着回収部の再生温度では吸着回収部から脱着されない物質のことである。また、不純物吸着材は、数百度程度の温度において耐熱性を有する。
このようなVOC回収装置であれば、吸着回収部に不純物が吸着されることは抑制される。よって、吸着回収部の回収機能は持続する。よって、吸着回収部を交換する頻度は低下し、メンテナンス費用は節減される。
また、吸着回収部の再生温度よりも高い温度であって、不純物吸着材から不純物が脱着される温度に不純物吸着材を加熱する場合、不純物を脱着させて不純物吸着材を再生させることができる。よって、不純物吸着材の不純物を吸着させる機能は持続する。すなわち、吸着回収部における不純物の吸着の抑制は持続し、吸着回収部の回収機能も持続する。また、不純物吸着材を交換することなく再生させるため、メンテナンス費用は節減される。
また、不純物吸着材を備えないVOC回収装置の場合、吸着回収部に不純物が吸着する。そして、吸着回収部から不純物を脱着させるために通常の再生温度よりも高温に吸着回収部を加熱する必要がある。このように吸着回収部を通常の再生温度よりも高温に加熱する場合、吸着回収部に吸着したVOC自体も化学的に分解されてしまい、VOCの回収に影響が及ぶ虞がある。しかしながら、当該VOC回収装置であれば、吸着回収部を通常の再生温度よりも高温に加熱する必要はないため、VOC自体が化学的に分解される虞はなく、VOCの回収に影響が及ぶ虞もない。
また、VOC回収装置は、不純物吸着材を加熱する加熱部をさらに備えてもよい。
このようなVOC回収装置であれば、吸着回収部の再生温度よりも高い温度であって、不純物吸着材から不純物が脱着される温度に不純物吸着材を加熱する場合、不純物を脱着させて不純物吸着材を再生させることができる。よって、不純物吸着材の不純物を吸着させる機能は持続する。すなわち、吸着回収部における不純物の吸着の抑制は持続し、吸着回収部の回収機能も持続する。また、不純物吸着材を交換することなく再生させるため、メンテナンス費用は節減される。
また、加熱部は、不純物吸着材を300度以上に加熱してもよい。
このようなVOC回収装置であれば、不純物の種類によっては、不純物の分子同士の結合が切れやすくなる。すなわち、不純物吸着材からの不純物の脱着が促進され、不純物吸着材の再生度合は高まる。
また、不純物吸着材は、VOCよりも不純物を多く吸着させる吸着性能を備えてもよい。
このようなVOC回収装置であれば、不純物吸着材は、VOCより不純物を多く吸着する。換言すれば、前処理においてVOCが吸着されることは抑制され、吸着回収部におけるVOCの回収量が低下することは抑制される。
また、回収対象のVOCを吸着回収する吸着回収部と、吸着回収部での吸着回収の前処
理に使用され、回収対象のVOCに混入する不純物を吸着する稚内層珪藻頁岩と、を備える、VOC回収装置であってもよい。
このようなVOC回収装置であれば、吸着回収部に不純物が吸着されることは抑制される。よって、吸着回収部の回収機能は持続する。また、吸着回収部を交換する頻度は低下し、メンテナンス費用は節減される。
また、このようなVOC回収装置であれば、吸着回収部の再生温度よりも高い温度であって、稚内層珪藻頁岩から不純物が脱着される温度に稚内層珪藻頁岩を加熱する場合、不純物を脱着させて稚内層珪藻頁岩を再生させることができる。よって、稚内層珪藻頁岩の不純物を吸着させる機能は持続する。すなわち、吸着回収部における不純物の吸着の抑制は持続し、吸着回収部の回収機能も持続する。また、稚内層珪藻頁岩を交換することなく再生させるため、メンテナンス費用は節減される。
また、稚内層珪藻頁岩は、VOCより不純物を多く吸着する特性を有する。換言すれば、前処理においてVOCが吸着されることは抑制され、吸着回収部におけるVOCの回収量が低下することは抑制される。また、稚内層珪藻頁岩は安価であるため、装置にかかる費用を節減することができる。
また、稚内層珪藻頁岩を備えないVOC回収装置の場合、吸着回収部に不純物が吸着する。そして、吸着回収部から不純物を脱着させるために通常の再生温度よりも高温に吸着回収部を加熱する必要がある。このように吸着回収部を通常の再生温度よりも高温に加熱する場合、吸着回収部に吸着したVOC自体も化学的に分解されてしまい、VOCの回収に影響が及ぶ虞がある。しかしながら、当該VOC回収装置であれば、吸着回収部を通常の再生温度よりも高温に加熱する必要はないため、VOC自体が化学的に分解される虞はなく、VOCの回収に影響が及ぶ虞もない。
また、回収対象のVOCを含む気体の相対湿度を60%未満に調節する湿度調節器をさらに備えてもよい。上記のようなVOC回収装置であれば、不純物吸着材あるいは稚内層珪藻頁岩に水分子が吸着されることは抑制される。すなわち、不純物の吸着に影響が及ぶことは抑制される。
また、本発明は、方法の側面から捉えることもできる。すなわち、例えば、吸着回収部が回収対象のVOCを吸着回収する吸着回収ステップと、吸着回収ステップでの吸着回収の前処理に使用される吸着材であって、吸着回収部の再生温度よりも高い温度において耐性を有する不純物吸着材が、回収対象のVOCに混入する不純物を吸着する不純物吸着ステップと、を備える、VOC回収方法であってもよい。
上記のVOC回収装置及びVOC回収方法は、回収対象のVOCに不純物が含まれる場合であっても、メンテナンス費用を抑制しつつ回収機能を持続させることができる。
図1は、第一実施形態に係るVOC回収装置の概要の一例を示している。 図2は、前処理吸着部を備える場合と前処理吸着部を備えない場合の回収ロータのVOC吸着量の比較の一例を示している。 図3は、稚内層珪藻頁岩と他の不純物吸着材候補との特徴の比較の一例を示している。 図4は、不純物吸着材に吸着されるVOC吸着量と不純物吸着量の比較の一例を示している。 図5は、VOC回収装置の動作を示すフローチャートの一例を示している。 図6は、前処理吸着部による不純物の吸着除去がある場合の回収ロータにおけるVOC吸着量の一例を示している。 図7は、第二実施形態に係るVOC回収装置の概要の一例を示している。 図8は、VOC回収装置の動作の一例を示している。 図9は、VOC回収装置の動作の一例を示している。 図10は、前処理吸着部が加熱再生される場合の回収ロータにおけるVOC吸着量の一例を示している。 図11は、稚内層珪藻頁岩と、他の珪藻土との水分の吸着量の比較の一例を示している。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態は、本発明の実施形態の一例であり、本発明の技術的範囲を以下の態様に限定するものではない。
<装置構成>
図1は、第一実施形態に係るVOC回収装置100の概要の一例を示している。VOC回収装置100は、例えば印刷や粘着テープの製造の際に、有機溶剤を塗布して乾燥させる乾燥工程を実行する乾燥炉1から発生したVOCを回収する。ここで、VOCとは、例えばトルエンや酢酸エチルなどの物質であって、有機溶剤を乾燥させた際に有機溶剤から揮発される揮発性の有機化合物のことをいう。
VOC回収装置100は、乾燥炉1において揮発したVOCを回収する回収ロータ2を備える。ここで、回収ロータ2は、本発明の「吸着回収部」の一例である。また、VOC回収装置100は、乾燥炉1と回収ロータ2とを接続する配管を備える。当該配管は、乾燥炉1と回収ロータ2とを含む循環経路を形成している。
また、VOC回収装置100は、乾燥炉1と回収ロータ2との間であって、回収ロータ2の上流側に、VOCに含まれる不純物を吸着させる前処理吸着部3を備える。不純物は、例えば、アクリル酸2エチルヘキシルやアクリル酸ブチルといった物質であり、乾燥炉1における有機溶剤に混ざっている物質である。また、前処理吸着部3は、アクリル酸2エチルヘキシルやアクリル酸ブチルといった不純物を吸着する稚内層珪藻頁岩を含む。ここで、稚内層珪藻頁岩は、本発明の「不純物吸着材」の一例である。
回収ロータ2は、ロータ表面にVOCを吸着させる吸着ゾーン4を備える。また、回収ロータ2は、ロータ表面に付着したVOCを脱着させる脱着ゾーン5を備える。また、VOC回収装置100は、脱着ゾーン5の上流に、脱着ゾーン5へ加熱された気体を送り、ロータ表面を再生させる加熱器6を備える。加熱器6は、VOCを排出する生産設備の余熱を熱源としてもよいし、電気ヒータの熱を熱源としてもよい。
また、VOC回収装置100は、脱着ゾーン5の下流に、ドレンパンを有する冷却器7を備える。また、VOC回収装置100は、ドレンパンと接続し、凝縮された液体を一時的に貯める回収容器8を備える。また、回収ロータ2は、冷却器7によって冷却された冷却気体が流入し、ロータ表面を冷却する冷却ゾーン9を備える。
ここで、加熱器6は、冷却ゾーン9の下流に位置している。すなわち、VOC回収装置100には、加熱器6→脱着ゾーン5→冷却器7→冷却ゾーン9→加熱器6という循環経路が形成される。
図2は、前処理吸着部3を備える場合の回収ロータ2のVOC(例えば酢酸エチル)吸
着量を、前処理吸着部3を備えない場合の回収ロータ2のVOC吸着量と比較した一例を示す。また、図2は、前処理吸着部3に含まれる不純物吸着材を、例えば活性炭、ゼオライト13X、ハイシリカゼオライト1000、稚内層珪藻頁岩として酢酸エチルの吸着量を比較している。図2に示すように、前処理吸着部3を備える場合、前処理吸着部3を備えない場合よりも回収ロータ2のVOC吸着量は多い。
ところで、本実施形態の不純物吸着材に使用される稚内層珪藻頁岩は、主に北海道天北地方で採掘される頁岩である。図3は、稚内層珪藻頁岩と他の不純物吸着材候補との特徴の比較の一例を示す。図3に示すように、稚内層珪藻頁岩は、細孔径が4〜20nm程度の多孔質材料である。また、稚内層珪藻頁岩は、ゼオライト13Xやハイシリカゼオライト1000と比較して細孔径が大きく、後述のアクリル酸2エチルヘキシル等の分子サイズが大きい物質の吸着性能に優れる。
また、稚内層珪藻頁岩は、細孔が結晶構造由来のため、細孔構造が破壊されにくく化学的に安定しており、耐熱性を有する。また、図3に示すように、稚内層珪藻頁岩は、他の不純物吸着材候補と比較し、安価である。
図4は、不純物吸着材に吸着されるVOC吸着量と不純物吸着量の比較の一例を示す。ただし、VOCの一例を酢酸エチルとし、不純物の一例をアクリル酸2エチルヘキシルとして比較を行った。図4に示すように、稚内層珪藻頁岩は、回収対象のVOCよりも不純物を多く吸着する性質が顕著であることが分かる。
<動作例>
次に、VOC回収装置100の動作について説明を行う。図5は、VOC回収装置100の動作を示すフローチャートの一例を示す。
(ステップS101)
乾燥炉1において有機溶剤を乾燥する乾燥工程が実行される。そして、有機溶剤から例えばトルエンや酢酸エチルなどのVOCが揮発する。また、有機溶剤からは、例えばアクリル酸2エチルヘキシル等の不純物が揮発する。すなわち、乾燥炉1では、VOCに不純物が混合した混合気体が生成される。
VOCと不純物の混合気体は、前処理吸着部3を通過する。前処理吸着部3を混合気体が通過する際、前処理吸着部3の稚内層珪藻頁岩の細孔には、不純物が吸着される。すなわち、混合気体から不純物が除去される。
(ステップS102)
前処理吸着部3を通過したVOCを含む気体は、回収ロータ2の吸着ゾーン4を通過する。そして、気体に含まれるVOCは、吸着ゾーン4において回収ロータ2に吸着回収される。
(ステップS103)
ロータが回転し、脱着ゾーン5にVOCが付着したロータ表面が送られる。また、脱着ゾーン5には、加熱器6から送られる加熱気体が流れている。加熱器6は、170度程度に気体を加熱している。VOCは、加熱器6からの加熱気体によってロータ表面から脱着させられ、ロータの下流に設けられた冷却器7へ流れる。
(ステップS104)
VOCは、冷却器7において凝縮されて液体となり、ドレンパンに垂れる。そして、VOCは、回収容器8に蓄えられる。回収容器8に貯められたVOCは、乾燥炉1へ送られ
、再利用される。また、冷却器7において凝縮されず、気体状態のままのVOCは、冷却ゾーン9→加熱器6→脱着ゾーン5を経由して冷却器7に循環される。
<作用・効果>
上記のようなVOC回収装置100であれば、前処理吸着部3の稚内層珪藻頁岩に不純物が吸着されるため、回収ロータ2に不純物が吸着されることは抑制される。よって、回収ロータ2のVOC回収機能は持続する。図6は、前処理吸着部3による不純物の吸着除去がある場合の、回収ロータ2におけるVOC吸着量の一例を示す。図6に示すように、前処理吸着部3がある場合は、前処理吸着部3がない場合と比較してVOC回収機能は持続していることが分かる。よって、回収ロータ2を交換する頻度は低下し、VOC回収装置100のメンテナンス費用は節減される。
また、図4に示すように、稚内層珪藻頁岩は、回収対象のVOCよりも不純物を多く吸着する性質を有する。従って、前処理吸着部3においてVOCが吸着回収されることは抑制され、回収ロータ2においてVOCの回収量が低下することは抑制される。
また、前処理吸着部3を備えないVOC回収装置の場合、回収ロータ2に不純物が吸着する。そして、回収ロータ2から不純物を脱着させるために通常の再生温度よりも高温に回収ロータ2を加熱する必要がある。このように回収ロータ2を高温に加熱する場合、回収ロータ2に吸着したVOC自体も化学的に分解されてしまい、VOCの回収に影響が及ぶ虞がある。しかしながら、上記のVOC回収装置100であれば、回収ロータ2を高温に加熱する必要はないため、VOC自体が化学的に分解される虞はなく、VOCの回収に影響が及ぶ虞もない。
また、稚内層珪藻頁岩は安価であるため、装置にかかる費用を節減することができる。
以下、本発明の第二実施形態について説明する。以下に示す第二実施形態は、本発明の実施形態の一例であり、本発明の技術的範囲を以下の態様に限定するものではない。
<装置構成>
図7は、第二実施形態に係るVOC回収装置100Aの概要の一例を示している。図7に示すように、VOC回収装置100Aは、2つの前処理吸着部3A、3Bを備える。前処理吸着部3A、3Bは、それぞれ稚内層珪藻頁岩を含む。また、VOC回収装置100Aは、乾燥炉1から前処理吸着部3A、3Bへ至る経路の途中にモータダンパ(以下、MDという)10A、10Bを備える。また、VOC回収装置100Aは、前処理吸着部3A、3Bから回収ロータ2へ至る経路の途中にMD10C、MD10Dを備える。
また、VOC回収装置100Aは、前処理吸着部3A又は3Bへ加熱された気体を送り込む前処理加熱器11及びファン12を備える。ここで、前処理加熱器11は、本発明の「加熱部」の一例である。また、前処理加熱器11及びファン12と、前処理吸着部3A及び3Bとの間には、加熱気体が循環する循環経路が形成され、その循環経路の途中にMD13A、13B、13C、13Dが設けられる。
また、上記の循環経路には、外気が取り入れられ、その外気の流入量の調節を行うMD13Eを備える。また、上記の加熱気体の一部は、系外における燃焼処理設備に送られ、系外の燃焼処理設備に送られる加熱気体の量を調節するMD13Fを備える。
<動作例>
次に、VOC回収装置100Aの動作について説明を行う。以下に、VOC回収装置100Aの動作を示すフローチャートの一例を示す。
(ステップS201)
まずVOC回収装置100Aは、MD10Aを開き、MD10Bを閉じる。また、MD10Cを開き、MD10Dを閉じる。図8は、MD10A、10Cが開けられ、MD10B、10Dが閉じられているVOC回収装置100Aを示している。また、MD13A、13Cは閉じられる。当該構成により、乾燥炉1において発生したVOCに不純物が混合した混合気体は、前処理吸着部3Aを通過する。前処理吸着部3Aの稚内層珪藻頁岩の細孔には、アクリル酸2エチルヘキシルを含む不純物が吸着される。すなわち、混合気体から不純物が除去される。そして、不純物が除去されたVOCを含む気体は、回収ロータ2の吸着ゾーン4へ送られる。回収ロータ2におけるVOCの回収やVOCの再利用の手順は、ステップS102−ステップS104と同様である。
(ステップS202)
所定時間が経過した後、MD10A、10Cが閉じられ、MD10B、10Dが開けられる。図9は、MD10A、10Cが閉じられ、MD10B、MD10Dが開けられているVOC回収装置100Aを示している。すなわち、ステップS202では、不純物の吸着を行う前処理吸着部を3Aから3Bへ切り替える。よって、乾燥炉1において発生したVOCに不純物が混合した混合気体は、前処理吸着部3Bを通過する。
また、ステップS202では、MD13A、13Cを開け、MD13B、MD13Dを閉じる。また、前処理加熱器11およびファン12を稼動させる。そして、前処理加熱器11において取り込んだ外気を例えば300度に加熱する。加熱された外気は、前処理吸着部3Aへ送られ、前処理吸着部3Aを加熱再生させる。よって、前処理吸着部3Aに吸着した不純物は、加熱により脱着することとなる。
そして、所定時間が経過した後、MD10A、10Cが再度開けられ、MD10B、10Dが再度閉じられる。また、MD13A、13Cが閉じられ、MD13B、MD13Dが開けられる。このような操作により、不純物の吸着を行う前処理吸着部を3Bから3Aへ切り換える。また、不純物が吸着した前処理吸着部3Bを加熱再生させる。
また、前処理吸着部3A又は3Bにおいて脱着させられた不純物は、前処理加熱器11及びファン12によって前処理吸着部3A又は3Bへ送り込まれた加熱気体に混じる。そして、加熱気体に混じった不純物は、MD13Fを通過し、系外の燃焼処理設備へ送られる。そして、不純物は、系外の燃焼処理設備において燃焼処理される。
上記のように、VOC回収装置100Aは、不純物の吸着を行う前処理吸着部を切り替える。また、一方の前処理吸着部において不純物の吸着を行っている間に、他方の前処理吸着部を加熱再生させる。また、VOC回収装置100Aは前処理吸着部を2系統備えているが、前処理の系統は2つに限られず、何系統でもよい。
<作用・効果>
上記のようなVOC回収装置100Aであれば、前処理吸着部3A、3Bを加熱再生しているため、前処理吸着部3A、3Bの不純物を吸着させる機能は、持続する。すなわち、回収ロータ2における不純物の吸着の抑制は持続し、回収ロータ2のVOC回収機能は持続する。
図10は、前処理吸着部が加熱再生される場合の、回収ロータ2におけるVOC吸着量の一例を示す。図10に示すように、前処理吸着部が加熱再生される場合、加熱再生されない場合よりもVOC回収機能はさらに持続していることが確認される。
また、上記のようなVOC回収装置100Aは、回収ロータ2及び前処理吸着部3A、3Bを交換せずに済む。よって、メンテナンス費用は節減される。
また、稚内層珪藻頁岩は、耐熱性を有するため、VOC回収装置100Aは、回収ロータ2の再生温度(170度)よりも高い温度(300度)に前処理吸着部3A、3Bを加熱し、不純物を脱着させることができる。すなわち、VOC回収装置100Aは、回収ロータ2の再生温度では脱着できない不純物であっても、予め前処理において脱着除去することができる。
また、前処理吸着部3A、3Bの再生温度(300度)は、アクリル酸2エチルヘキシルやアクリル酸ブチルといった不純物の重合が切れる温度である。よって、前処理吸着部3A、3Bからの不純物の脱着が促進され、前処理吸着部3A、3Bの再生度合は高まる。
また、前処理吸着部3A、3Bを備えないVOC回収装置の場合、回収ロータ2に不純物が吸着する。そして、回収ロータ2から不純物を脱着させるために通常の再生温度よりも高温に回収ロータ2を加熱する必要がある。このように回収ロータ2を通常の再生温度よりも高温に加熱する場合、回収ロータ2に吸着したVOC自体も化学的に分解されてしまい、VOCの回収に影響が及ぶ虞がある。しかしながら、上記のVOC回収装置100Aであれば、回収ロータ2を通常の再生温度よりも高温に加熱する必要はないため、VOC自体が化学的に分解される虞はなく、VOCの回収に影響が及ぶ虞もない。
また、VOC回収装置100、100Aは、前処理吸着部の上流に湿度調節器を備え、前処理吸着部に流入する気体の相対湿度を調節してもよい。図11は、稚内層珪藻頁岩と、他の珪藻土との水分の吸着量の比較の一例を示す。稚内層珪藻頁岩は、図11に示すよう相対湿度がおおよそ60%を超えると他の珪藻土と比較して吸着する水分子の量が急激に多くなる。よって、前処理吸着部の吸着材に稚内層珪藻頁岩を使用する場合は、当該湿度調節器によって、前処理吸着部に流入する気体の相対湿度を例えば60%未満に調節してもよい。このようなVOC回収装置100、100Aであれば、稚内層珪藻頁岩に水分子が吸着することは抑制され、細孔への不純物の吸着に影響が及ぶことは抑制される。
以上、本発明の好ましい実施の形態の一例を説明したが、本発明は図示の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1・・乾燥炉;2・・回収ロータ;3、3A、3B・・前処理吸着部;4・・吸着ゾーン;5・・脱着ゾーン;6・・加熱器;7・・冷却器;8・・回収容器;9・・冷却ゾーン;10A、10B、10C、10D、13A、13B、13C、13D、13E、13F・・モータダンパ;11・・前処理加熱器;12・・ファン;100、100A・・VOC回収装置

Claims (7)

  1. 回収対象のVOCを吸着回収する吸着回収部と、
    前記吸着回収部での吸着回収の前処理に使用される吸着材であって、前記吸着回収部の再生温度よりも高い温度において耐性を有し、回収対象のVOCに混入する不純物を吸着する不純物吸着材と、を備える、
    VOC回収装置。
  2. 前記不純物吸着材を加熱する加熱部をさらに備える、
    請求項1に記載のVOC回収装置。
  3. 前記加熱部は、前記不純物吸着材を300度以上に加熱する、
    請求項2に記載のVOC回収装置。
  4. 前記不純物吸着材は、VOCよりも不純物を多く吸着させる吸着性能を備える、
    請求項1から3のうち何れか1項に記載のVOC回収装置。
  5. 回収対象のVOCを吸着回収する吸着回収部と、
    前記吸着回収部での吸着回収の前処理に使用され、回収対象のVOCに混入する不純物を吸着する稚内層珪藻頁岩と、を備える、
    VOC回収装置。
  6. 前記回収対象のVOCを含む気体の相対湿度を60%未満に調節する湿度調節器をさらに備える、
    請求項1から5のうち何れか1項に記載のVOC回収装置。
  7. 吸着回収部が回収対象のVOCを吸着回収する吸着回収ステップと、
    前記吸着回収ステップでの吸着回収の前処理に使用される吸着材であって、前記吸着回収部の再生温度よりも高い温度において耐性を有する不純物吸着材が、回収対象のVOCに混入する不純物を吸着する不純物吸着ステップと、を備える、
    VOC回収方法。
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