JP2019176985A - 殺菌装置 - Google Patents

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岸 寛之
Hiroyuki Kishi
寛之 岸
直人 矢吹
Naoto Yabuki
直人 矢吹
聖 杉山
Sei Sugiyama
聖 杉山
講平 山本
Kohei Yamamoto
講平 山本
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Abstract

【課題】加工性及び界面接着性がより高く、小型化を図ることの可能な殺菌装置を提供する。【解決手段】殺菌装置1は、被照射体を導入可能な中空部が内部に形成され、外周が熱可塑性樹脂層からなる被覆部5で被覆された筐体2と、筐体2の被覆部5で被覆されていない領域に配置され、中空部に向けて光を照射する光源6と、を備える。被覆部5として熱可塑性樹脂層を用いることにより、加工性及び界面接着性を向上させることができ、その結果、殺菌装置の小型化に有利な構造とすることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、殺菌装置に関する。
紫外線には、殺菌能力があることから、水等の流体に紫外線を照射することで、流体を連続的に殺菌する装置が提案されている。このような装置として、紫外線を散乱及び透過させる材料を含む内側管を囲むように、紫外線を反射させる材料を含む外側管を配置し、光源部から照射された紫外線を、紫外線を反射させる外側管の内周面、または、紫外線を散乱及び透過させる内側管の内周面に反射させることによって、内側管の内部の流体に伝搬させるようにした殺菌装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2013−158722号公報
上記従来の殺菌装置においては、紫外線を反射させる材料を含む外側管として、アルミニウムまたはステンレス鋼といった金属を用いている。また、内側管として石英等を用いている。このように二重管構造であるため、加工性及び界面接着性がより高く、小型化を図ることの可能な殺菌装置が望まれていた。
そこで、この発明は従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、加工性及び界面接着性がより高く、小型化を図る上で有利な構造の殺菌装置を提供することを目的としている。
本発明の一実施形態に係る殺菌装置は、被照射体を導入可能な中空部が内部に形成され、外周が熱可塑性樹脂層で被覆された筐体と、筐体の熱可塑性樹脂層で被覆されていない領域に配置され、中空部に向けて光を照射する光源と、を備えることを特徴としている。
本発明の一態様によれば、加工性及び界面接着性がより高く、小型化を図る上で有利な構造の殺菌装置を実現することができる。
本発明に係る殺菌装置の一例を示す構成図である。 本発明に係る殺菌装置のその他の例を示す構成図である。 本発明に係る殺菌装置のその他の例を示す構成図である。 本発明に係る殺菌装置のその他の例を示す構成図である。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明に係る殺菌装置1の一例を示す外観図であって、(a)は(b)のA−A′線断面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のB−B′線断面図である。
図1に示すように、殺菌装置1は、両端が開口された筒状の筐体2と、被照射体としての例えば流体の筐体2への流入口2inを有する流入側接液部3と、筐体2からの流体の流出口2outを有する流出側接液部4と、筐体2の外周を覆うように配置された被覆部5と、紫外線を照射する光源6と、を備える。なお、ここでは、図1において上側を流入側、下側を流出側としているが、これに限るものではなく、下側を流入側、上側を流出側としてもよい。
筐体2は、高透過性の材料で形成された円筒形の部材であり、円筒形の内部の中空部に被照射体として流体を導入するようになっている。なお、ここでいう高透過性とは、200nm以上300nm以下の紫外線透過率が50%以上である材料のことをいい、好ましくは80%以上の材料のことをいう。高透過性とは、ある厚みで規格化した透過率ではなく、高透過性の材料で形成される壁材そのものの透過率を測定したときの透過率で定義する。測定は例えば紫外可視吸収分光光度計用いて行う。高透過性の材料としては、例えば紫外線透過性樹脂、石英を適用することができ、石英が好ましく、筐体2は、例えば石英管で形成される。石英としては溶融石英、合成石英等を適用することができる。
流入側接液部3は、流入口2inとなる孔を形成する円筒部3aを有し、円筒部3aの上端側外周面にフランジ部3bが形成されている。フランジ部3bの外径は、被覆部5の外径と同一である。円筒部3aの外径は筐体2の内径と同一である。円筒部3aを筐体2に挿入し、フランジ部3bと筐体2及び被覆部5の端部とを例えば接着樹脂により密着させることで筐体2内を水密に保つようになっている。
流出側接液部4は、円筒部4aと、円筒部4aよりも外径が小さい円柱部4bとを備える。円筒部4aの下端側外周面にフランジ部4a′が形成され、フランジ部4a′の外径は、被覆部5の外径と同一である。円筒部4aの外径は筐体2の内径と同一である。円柱部4bは、筐体2の中空部を向く面の中央部に光源6を設置するためのスペースが形成されている。円筒部4aの内周側部分及び円柱部4bの外周側部分同士は、周方向の例えば180°離れた2箇所において、径方向を向く板状の部材4cで連結されることにより、互いに一体となっている。そして、円筒部4aを筐体2に挿入し、フランジ部4a′と筐体2及び被覆部5の端部とを例えば接着樹脂で密着させることで、筐体2内を水密に保つようになっている。
そして、流出側接液部4の円筒部4aの内周側部分と円柱部4bの外周側部分との間に形成される環状の空間部分が、流出口2outを形成している。
流入側接液部3及び流出側接液部4は、例えばステンレス鋼(SUS)で形成される。なお、流入側接液部3及び流出側接液部4の材質は限定されるものではなく、例えば被照射体の性質によって選択することができる。例えば、食品製造や薬品製造等に関連する流体を扱う場合、具体的には例えば純水等の場合は、サニタリ用途のステンレス鋼でも良い。流入側接液部3及び流出側接液部4を樹脂で形成すれば安価に実現することができ、反射性能の高い樹脂や金属を用いれば、光源の光を効率良く反射することが可能であり、内部の流体に効率良く光を照射可能である。また、アルミニウム等の熱伝導性が高い金属で形成すれば放熱性を高めることができる。流入側接液部3及び流出側接液部4は、全体を一つの材質で構成してもよく、複数の材質を併用してもよい。例えば、光源6が設けられていない流入側接液部3には、樹脂、好ましくは高反射を有する樹脂を用い、光源6が設けられている流出側接液部4には、アルミニウム又はステンレス鋼を用いてもよい。
さらに接着に用いる接着剤は接着樹脂に限るものではなく、配管用シール材等を用いて接液してもよく、内部の水密性が損なわれないものを用いるのが好ましい。
被覆部5は、熱可塑性樹脂層で形成される。熱可塑性樹脂層は、例えば熱可塑性樹脂の繊維で形成される。熱可塑性樹脂の繊維として不織布を用いる場合、不織布を筐体2の外周に複数回巻き付けることによって熱可塑性樹脂層を形成すればよい。なお、熱可塑性樹脂層は、不織布でなくともよく、織物や編物であってもよい。繊維径や孔径の調整のし易さから、不織布が好ましい。また、不織布は広範囲の波長帯域の光に対して高い反射性能を示す材料で形成される。
熱可塑性樹脂層を、熱可塑性樹脂の繊維を用いて形成する場合、平均繊維径が0.1μm以上1.0μm以下の繊維であることが好ましい。平均繊維径が0.1μm以上1.0μm以下の繊維を用いることによって、紫外線の波長帯域の光に対して反射性能を高めることができ、筐体2の中空部への照射効率を高めることができる。
平均繊維径は、走査型電子顕微鏡(SEM)(例えば、日本電子株式会社製、装置型式:JSM−6510)を用いて求める。
具体的には、熱可塑性樹脂製の繊維で形成されたシート状布を、10cm×10cmの大きさにカットし、布と対向する面が共に60℃の2枚の鉄板で挟むことにより、0.30MPaの圧力で90秒間プレスした後、この布に白金を蒸着する。
そして、SEMを用いて、加速電圧15kV、ワーキングディスタンス21mmの条件により撮影する。撮影倍率は、例えば平均繊維径が0.5μm未満の糸は10000倍、平均繊維径が0.5μm以上1.5μm未満の糸は6000倍、1.5μm以上の糸は4000倍とする。それぞれの撮影倍率での撮影視野は、例えば10000倍では、12.7μm×9.3μm、6000倍では21.1μm×15.9μm、4000倍では31.7μm×23.9μmとする。ランダムに繊維100本以上を撮影し、全ての繊維径を測長し、これに基づき平均繊維径を求める。このとき、糸長方向で融着している繊維同士は測定対象から省く。
また、熱可塑性樹脂の繊維を用いる場合、熱可塑性樹脂層は、目付が10g/m以上50g/m以下であり、厚みが50μm以上1000μmであることが好ましく、厚みが80μm以上600μm以下であることが好ましく、さらに80μm以上400μm以下であることが好ましい。目付が10g/m以下では殺菌装置の反射シートとして使用する不織布を製造する際に不織布が破断するため、連続生産ができない。目付が50g/m以上では、不織布を製造する際に不織布を吸引するファンの能力が足りないため、不織布を構成する繊維が吹き飛ばされて、連続生産ができない。また、目付が大きい方が不織布が斑になりにくいため、光学特性の均一性の観点から好ましい。
また、厚みが薄い場合、紫外線は熱可塑性樹脂層を透過して、被覆部5の外周に設けられている部材を劣化させる可能性がある。また、厚みがありすぎると、製造上の負荷となる。そのため、ある程度の厚みを有する熱可塑性樹脂の繊維からなる布等を用い、筐体2に巻き付ける回数を調整することによって紫外線の透過を防止する。筐体2に巻き付ける回数が少なければ製造が簡易であり、巻数が多ければ、熱可塑性樹脂の繊維の貫通孔の分布や貫通孔のむらなどを低減することができる。
熱可塑性樹脂層の目付は、JIS−L−1906に準拠して測定する。
例えば熱可塑性樹脂層として不織布を用いる場合、不織布の両端部10cmを除いて、縦20cm×横20cmのサンプルを3枚切り取り、質量を測定してその平均値を単位面積当たりの質量に換算して目付を演算する。
熱可塑性樹脂層の厚みは、圧縮弾性試験機(例えば、E−2型)を用いて、測定面積4cm下において、40g荷重時の熱可塑性樹脂層としての不織布の厚さ(mm)を測定する。
また、熱可塑性樹脂は、単独重合体、共重合体、複数の樹脂を混合したもの、のいずれであってもよく、ポリオレフィン樹脂又はポリアミド樹脂を含むことが好ましく、さらにポリエチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂の少なくともいずれか一方を含むことが好ましい。
さらに、熱可塑性樹脂層は、孔径分布が次式(1)及び(2)を満たすことが好ましい。
Dmax/Dave<2.00 ……(1)
Dmax/Dmin<3.50 ……(2)
なお、(1)式及び(2)式において、Dmaxは最大孔径(μm)を表し、Daveは平均孔径(μm)を表し、Dminは最小孔径(μm)を表す。
孔径は好ましくはDmax/Dave<2.00であり、Dmax/Dave<1.75がより好ましく、Dmax/Dave<1.50がさらに好ましい。ここで、Dmax/Dave=1が、理論上、不織布を構成する繊維で構成される孔径が完全に同一である理想的な状態における孔径分布である。Dmax/Dave<2.00にすることで、反射性能を均一にすることができる。
熱可塑性樹脂層の空隙率は50%以上90%以下であることが好ましい。より好ましくは70%以上90%以下であり、さらに好ましくは80%以上90%以下である。空隙率が高い程、不織布の三次元構造を活かして光を反射する繊維境界面が増加するため、反射率が向上する。
熱可塑性樹脂層の空隙率は、例えば、試料を構成する素材、すなわち熱可塑性樹脂層を形成する例えば不織布の繊維の密度と、目付から計算される試料を構成する素材のみの体積(A)と不織布の厚みに試料の面積を掛けて得られる見かけの体積(B)を求める。そして、体積(A)及び(B)をもとに次式(3)から空隙率を演算する。
空隙率(%)={1−(A/B)}×100 ……(3)
また、熱可塑性樹脂層の地合指数は125以下であることが好ましい。より好ましくは100以下であり、さらに好ましくは75以下である。地合指数が小さい程、孔径分布が緻密且つ最大孔径が小さくなり、反射率が向上する。
地合指数は透過式地合計(例えば装置型式:FMT−MIII 野村商事株式会社製)を用いて測定する。まず、サンプルをセットしない状態で、光源点灯時/消灯時の透過光量をCCDカメラでそれぞれ測定し、続いて、A4サイズにカットした不織布をセットした状態で同様に透過光量を測定し、平均透過率、平均吸光度、標準偏差(吸光度のバラツキ)を求める。地合指数は、標準偏差÷平均吸光度×10で求めることができる。地合指数は地合が良い程小さく、悪いもの程大きな値になる。
なお、被覆部5は、図1に示すように、筐体2の外周全面に設けられていてもよく、部分的に設けられていてもよい。少なくとも光源6が照射する紫外線が、直接照射される位置に被覆部5が設けられていることが好ましい。
また、図1には記載されていないが、被覆部5の外周は、熱可塑性樹脂の繊維からなる布等を巻き付けた後の固定用として、紫外線透過性の低い材料で固定しても良い。熱可塑性樹脂の繊維を透過するわずかな紫外線が被覆部5の外周部へ漏れ出すことを防ぐことが可能である。例えば、熱収縮チューブで被覆部5を固定すればよい。
光源6は、流出側接液部4の光源6用のスペースに配置される。具体的には、光源6は、流出側接液部4のスペースに、照射面が筐体2の中空部を向くように配置される。光源6用のスペースには、例えば光透過性の部材からなる窓部が形成されている。これにより、筐体2の中空部に向けて光が照射されることになる。光源6は、発光波長のピークが200nm以上300nm以下であって、例えば発光ダイオード(LED)で形成される。
なお、ここでは、被照射体として流体を適用した場合について説明するが、流動性を有していればよく、液体状のもの、氷、砂等の多数の細かい粒又は粒子から構成される粉体であってもよい。液体状のものとは具体的には、水、水溶液、エマルジョン等といった流動性を有するもの全般であり、飲食用の液体又は非飲料用に用いられる液体がある。飲食用の液体とは、例えば、水、清涼飲料、乳製品飲料、牛乳、食用の油などが挙げられる。また、シャーベット、ゼリー、ソフトクリーム、スムージー、ココア又はチョコレート飲料等も含む。非飲食の液体とは、例えば超純水、洗浄水、弱酸性水、弱アルカリ性水等、また工業原料の水溶液、水系塗料等の工業製品が挙げられる。
このように、本発明の実施形態に係る殺菌装置1は、被覆部5を熱可塑性樹脂層で形成したため、加工性を向上させることができる。そのため、殺菌装置1の小型化を図る上で有利な構造とすることができると共に、被覆部5の、筐体2の外周面への界面接着性を向上させることができる。
なお、上記実施形態においては、光源6を一つ設けた場合について説明したが、光源6の数は、一つに限るものではなく、被照射体を殺菌することができれば個数は問わない。光源6の数が多いほど殺菌効率が向上するが、多すぎると放熱を考慮する必要があり、電力も多くかかる。また、光源6の配置位置は、筐体2に対して対称性をもって照射できる位置に配置することが好ましい。
例えば、光源6を四つ設ける場合には、図2に示すように、図1に示す殺菌装置1において流出側接液部4に代えて、中心部に流出口2outを備える流出側接液部11を用いる。
流出側接液部11は、流入側接液部3と同様に、図2に示すように、中心部に流出口2outとなる孔が開いた円筒状の構造を有する円筒部11aと、円筒部11aの下端側外周面に形成されたフランジ部11bとを備える。フランジ部11bの外径は、被覆部5の外径と同一である。円筒部11aの外径は筐体2の内径と同一である。そして、円筒部11aを筐体2に挿入し、フランジ部11bと筐体2及び被覆部5の端部とを例えば接着樹脂により密着させることで筐体2内を水密に保つようになっている。この流出側接液部11の、上端側の端面に、筐体2の中空部を向くように、四つの光源6が点対象となるように配置される。
また、例えば、二つの光源6を殺菌装置1の側面に設ける場合には、図3に示すように、図2に示す殺菌装置1において、二つの光源6を、流出側接液部11に設けるのではなく、筐体2の長手方向略中央部付近に、二つの光源6の照射面が互いに向かい合うように配置する。このとき、光源6の配置位置には被覆部5を設けないようにし、光源6の照射面と、筐体2の外周面とを対向させて配置する。これによって、光源6の照射光が被覆部5によって遮られることなく、筐体2の内部を流動する被照射体に対して照射を行うことができる。
また、本発明の一実施形態に係る殺菌装置1は、図1〜図3に示すように、流入側接液部3及び流出側接液部4をそれぞれ筐体2の端部に挿入し、接着剤を用いて接合する場合について説明したがこれに限るものではない。
例えば、流入側接液部3に代えて、図4に示すように、外径が被覆部5の外径よりも大きく、中央部に流入口2inとなる孔が形成された円盤状の流入側接液部21を設ける。同様に流出側接液部4に代えて、外径が被覆部5の外径よりも大きく、環状の流出口2outが形成された円盤状の流出側接液部22を設ける。そして、流入側接液部21と流出側接液部22との間に筐体2及び被覆部5を挟んだ状態で、流入側接液部21及び流出側接液部22の縁部近傍の、周方向に等間隔に離隔した四カ所乃至八カ所程度をボルトネジ23で挟み込み、このとき、筐体2の端部をパッキン等を用いて絞め込むことで、流入側接液部21及び流出側接液部22と、筐体2及び被覆部5とを固定してもよい。
なお、流出側接液部22は、円盤状の部材において、流出口2outとなる環状部材を除去した残りの、円柱状の小径部22aと、環状の大径部22bとを、図1における流出側接液部4と同様に、周方向の例えば180°離れた2箇所において、径方向を向く板状の部材22cで連結することで互いに一体に形成される。
なお、図2から図4のそれぞれにおいて、(a)は(b)のA−A′線断面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のB−B′線断面図である。図2〜図4においては、上側を流入側、下側を流出側としているが、これに限るものではなく、下側を流入側、上側を流出側としてもよい。
また、上記実施形態において、光源6を流入側接液部3に設けてもよく、流入側接液部3又は21、流出側接液部4又は11又は22、被覆部5の外周のうちの少なくともいずれか一つに設ければよい。
内径φが50mm、外径φが54mm、長さが100mmの石英管からなる筐体2に、被覆部5としてメルトブローン不織布を3回巻き付けて、図1から図4に示す殺菌装置1それぞれを作製した。なお、図1及び図4に示す一つの光源6を備えた殺菌装置1の流入口2inの直径φは10mmとし、流出口2outの外径φは34mmとし、流出口2outの内径φは26mmとした。また、図2及び図3に示す複数の光源6を備えた殺菌装置1の流入口2in及び流出口2outの直径φはそれぞれ10mmとした。
この殺菌装置1を用いて、被覆部5としての不織布の条件を変化させた。いずれの殺菌装置1も、実施例1から実施例4のそれぞれの条件において、良好な殺菌性能が得られることが確認された。
[実施例1]
被覆部5としてポリプロピレンを含む不織布を用いた。
目付:20g/m
繊維径:0.58μm
厚み:111μm
最大孔径Dmax:5.32μm
平均孔径Dave:3.45μm
最小孔径Dmin:1.82μm
空隙率:79.8%
地合指数:102
[実施例2]
被覆部5としてポリプロピレンを含む不織布を用いた。
目付:15g/m
繊維径:0.29μm
厚み:80μm
最大孔径Dmax:2.61μm
平均孔径Dave:1.83μm
最小孔径Dmin:1.13μm
空隙率:79.2%
地合指数:88
[実施例3]
被覆部5としてポリプロピレンを含む不織布を用いた。
目付:35g/m
繊維径:0.43μm
厚み:245μm
最大孔径Dmax:1.32μm
平均孔径Dave:0.69μm
最小孔径Dmin:0.45μm
空隙率:88.7%
地合指数:63
[実施例4]
被覆部5としてナイロン6を含む不織布を用いた。
目付:20g/m
繊維径:0.52μm
厚み:102μm
最大孔径Dmax:4.92μm
平均孔径Dave:3.15μm
最小孔径Dmin:1.52μm
空隙率:82.8%
地合指数:100
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
1 殺菌装置
2 筐体
2in 流入口
2out 流出口
3、21 流入側接液部
4、11、22 流出側接液部
5 被覆部
6 光源

Claims (11)

  1. 被照射体を導入可能な中空部が内部に形成され、外周が熱可塑性樹脂層で被覆された筐体と、
    前記筐体の前記熱可塑性樹脂層で被覆されていない領域に配置され、前記中空部に向けて光を照射する光源と、を備える殺菌装置。
  2. 前記熱可塑性樹脂層は、熱可塑性樹脂の繊維で形成される請求項1に記載の殺菌装置。
  3. 前記熱可塑性樹脂の繊維は、平均繊維径が0.1μm以上1.0μm以下である請求項2に記載の殺菌装置。
  4. 前記熱可塑性樹脂層は、目付が10g/m以上50g/m以下であり、厚みが50μm以上1000μm以下である請求項2又は請求項3に記載の殺菌装置。
  5. 前記熱可塑性樹脂層は、ポリオレフィン樹脂及びポリアミド樹脂の少なくとも一方を含む請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の殺菌装置。
  6. 前記筐体は、紫外線に対して高透過性の素材で形成されている請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の殺菌装置。
  7. 前記高透過性の素材は、石英である請求項6に記載の殺菌装置。
  8. 前記筐体は、前記被照射体を前記中空部に流入するための流入口及び前記被照射体を前記中空部から流出するための流出口を備える請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の殺菌装置。
  9. 前記光源は、発光波長ピークが200nm以上300nm以下である請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の殺菌装置。
  10. 前記光源は、発光ダイオードである請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の殺菌装置。
  11. 前記被照射体は、流動性を有する液体状又は粉体状の物質である請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の殺菌装置。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014058011A1 (ja) * 2012-10-10 2014-04-17 イーグル工業株式会社 殺菌装置
JP2017075412A (ja) * 2015-10-13 2017-04-20 旭化成株式会社 極細メルトブローン不織布を用いた光学系シート
JP2017104773A (ja) * 2015-12-07 2017-06-15 旭化成株式会社 紫外線照射モジュール用セル、紫外線照射モジュール及び紫外線照射モジュールの設置方法

Patent Citations (3)

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