JP2019176237A - 画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スナップショットを利用した動作状態の再現を活用しつつ製造コストの増大を回避すること。【解決手段】画像処理装置は、省電力モードへの移行条件が成立すると、実行中の情報処理を一時停止または中止し、RAMのスナップショットを不揮発メモリー23に格納した後、省電力モードへ移行する。不揮発メモリー23には、画像データを格納する画像領域23Aが設定されている。一例では、スナップショットは、画像領域23Aのうち使用済の領域に格納される。【選択図】図7

Description

本開示は、画像処理装置において、一次記憶装置のデータをスナップショット化して不揮発性メモリーに格納した後、当該スナップショットを一次記憶装置に展開することにより早期に動作状態を再現する技術に関する。
MFP(Multi-Functional Peripheral)等の画像処理装置は、その多機能化に伴い、印刷ジョブの実行以外にも多くの種類の処理を実行し得る。印刷ジョブの実行中には、画像処理装置の状態が電源OFF等によってジョブを実行できなくなる状態にされる事態は生じにくいが、他の種類の処理の実行中では、このような事態が発生する頻度は高くなり得る。特に、省電力の観点から、急いで実行される必要の無い処理のためだけに画像処理装置に多くの電力を投入することは避けられることが望まれる。
このような背景から、ハイバネーション機能を備える画像処理装置が提案されている。たとえば、特開2014−13543号公報(特許文献1)は、上書き消去機能とハイバネーション機能とを備えた画像形成装置において、双方の機能を有効に利用可能にするための技術を提案している。
ハイバネーション機能の一例として、画像処理装置において処理が中断される際、RAM(Random Access Memory)等の一次記憶装置中のデータを、スナップショットとして不揮発性メモリーに格納する技術が提案されている。当該技術によれば、画像処理装置の動作状態が短時間で保存される。これにより、突然の電源OFF等、画像処理装置が急に処理が中断される事態が発生しても、その時点の画像処理装置の状態が再現され得る。また、スナップショットを利用すると動作状態の短時間での読み込みが可能になり、高速での起動が可能になる。
特開2014−13543号公報
スナップショットを利用する場合、一般的には、不揮発性メモリーにおいてスナップショット用の領域を確保する必要がある。これにより、画像処理装置が必要とされる不揮発性メモリーの容量が大きくなり、画像処理装置の製造コストの増大を招くという課題があった。
本開示は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、スナップショットを利用した動作状態の再現を活用しつつ製造コストの増大を回避できる、画像処理装置を提供することである。
本開示のある局面に従うと、揮発性記憶装置と、揮発性記憶装置を利用して情報処理を実行するプロセッサーと、情報処理に利用されるデータを格納するように構成された不揮発性記憶装置とを備える画像処理装置が提供される。プロセッサーは、情報処理を実行中に当該情報処理を継続できない条件が成立した場合、揮発性記憶装置のスナップショットを生成し、不揮発性記憶装置のスナップショットの格納以外の用途を設定された領域に当該スナップショットを格納し、情報処理を再開できる条件が成立した場合、不揮発性記憶装置からスナップショットを読み出して当該情報処理を再開する。
プロセッサーは、情報処理を実行中に当該情報処理を継続できない条件が成立した場合、情報処理を中止または中断した後、スナップショットを生成してもよい。
情報処理に利用されるデータを格納するための領域は、画像データを格納するための領域を含んでもよい。
プロセッサーは、画像データを格納するための領域において、スナップショットを記憶する領域のためのパーティションを設定し、当該パーティションにスナップショットを格納してもよい。
プロセッサーは、画像データを格納するための領域にスナップショットのサイズ以上の連続する空き領域がある場合に、当該空き領域にスナップショットを格納してもよい。
プロセッサーは、情報処理を実行中に当該情報処理を継続できない条件が成立した場合、画像データを格納するための領域においてスナップショットのサイズ以上の連続する空き領域が発生した後、スナップショットを生成してもよい。
不揮発性記憶装置は、情報処理に利用されるデータを格納する複数の領域を設定されていてもよい。プロセッサーは、スナップショットを複数のファイルに分割し、複数のファイルのそれぞれを不揮発性記憶装置における複数の領域のそれぞれに格納してもよい。
情報処理は、画像データの生成および送信を含んでもよい。プロセッサーは、情報処理における送信中ではないことを条件として、揮発性記憶装置のスナップショットを生成してもよい。
プロセッサーは、情報処理が複数ページの画像データをページごとに分割して送信する処理である場合、複数ページのいずれかのページの画像データの送信後にスナップショットを生成し、情報処理が複数ページの画像データを一括して送信する処理である場合、複数ページの画像データの送信後にスナップショットを生成してもよい。
情報処理は、外部装置に画像データを送信する処理を含んでもよい。プロセッサーは、情報処理を実行中に当該情報処理を継続できない条件が成立した場合、外部装置が送信予定の画像データを格納しているときには、情報処理を中止してスナップショットを生成し、外部装置が送信予定の画像データを格納していないときには、情報処理の完了後にスナップショットを生成してもよい。
情報処理は、ネットワーク内の外部装置に画像データを送信する処理を含んでもよい。プロセッサーは、情報処理を実行中に当該情報処理を継続できない条件が成立した場合、ネットワーク内の他の機器が送信予定の画像データを格納しているときには、当該他の機器に外部装置への送信予定の画像データの送信を要求するとともに、情報処理を中止してスナップショットを生成し、ネットワーク内の他の機器が送信予定の画像データを格納していないときには、情報処理の完了後にスナップショットを生成してもよい。
プロセッサーは、情報処理を実行中に当該情報処理を継続できない条件が成立した場合、情報処理が所与の時間内に完了する見込みがあるときには情報処理の完了後にスナップショットを生成してもよい。
情報処理は、ファックス文書を送信する処理を含んでもよい。プロセッサーは、送信予定のファックス文書の重要度が低いときには、情報処理を中断し、スナップショットを生成し、送信予定のファックス文書の重要度が高いときには、情報処理の完了後にスナップショットを生成してもよい。
プロセッサーは、送信予定のファックス文書の文字認識の結果として取得された情報、および、送信予定のファックス文書の送信の宛先の情報、の中の少なくとも一方を用いて情報処理の優先度を決定してもよい。
情報処理は、ファックス文書を受信する処理を含んでもよい。プロセッサーは、受信中のファックス文書の文字認識の結果として取得された情報、および、受信中のファックス文書の送信元の情報、の中の少なくとも一方を用いて情報処理の優先度を決定し、情報処理の優先度が高い場合、情報処理の完了後に、スナップショットを生成し、情報処理の優先度が低い場合、情報処理を中断して、スナップショットを生成してもよい。
情報処理は、ファックス文書を受信する処理であってもよい。画像処理装置は、受信されたファックス文書の印刷の指示を受け付けるように構成されたインターフェースをさらに備えていてもよい。プロセッサーは、受信中のファックス文書の送信元が、当該送信元から過去に受信されたファックス文書に対してインターフェースに印刷の指示を入力されたものである場合、情報処理を中断して、スナップショットを生成し、受信中のファックス文書の送信元が、当該送信元から過去に受信されたファックス文書に対してインターフェースに印刷の指示を入力されたことがないものである場合、情報処理の完了後に、スナップショットを生成してもよい。
情報処理は、不揮発性記憶装置のウィルススキャンであってもよい。プロセッサーは、実行中のウィルススキャンと前回のウィルススキャンとの時間間隔が所与の期間以下である場合、情報処理を中止して、スナップショットを生成し、実行中のウィルススキャンと前回のウィルススキャンとの時間間隔が所与の期間を超えている場合、情報処理の完了後、スナップショットを生成してもよい。
本開示によれば、スナップショットが、スナップショットの格納以外の用途を設定された領域に格納される。これにより、不揮発性記憶装置においてスナップショット専用の領域を設定する必要がなく、不揮発性記憶装置として必要とされる記憶容量を低減させて、画像処理装置の製造コストの上昇が回避され得る。
画像処理装置の外観を示す図である。 画像処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 RAM22の記憶領域の使用例を示す図である。 不揮発メモリー23の記憶領域の第1の使用例を説明するための図である。 不揮発メモリー23の記憶領域の第1の使用例を説明するための図である。 不揮発メモリー23の記憶領域の第1の使用例を説明するための図である。 不揮発メモリー23の記憶領域の第2の使用例を説明するための図である。 不揮発メモリー23の記憶領域の第3の使用例を説明するための図である。 画像処理装置1が通常モードから省電力モードに移行するためにCPU20が実行する処理の一例のフローチャートである。 画像処理装置1が省電力モードから通常モードへ復帰するために実行する処理の一例のフローチャートである。 画像処理装置1が実行する情報処理の一例を説明するための図である。 ステップS12のサブルーチンの一例を表わす図である。 画像処理装置1が実行する情報処理の他の例を説明するための図である。 ステップS12のサブルーチンの一例を表わす図である。 画像処理装置1が実行する情報処理の他の例を説明するための図である。 図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例であって、当該再送のために実行される処理を表わす。 i−FAXによって画像データを添付したメッセージを送信するシステムの構成の一例を説明するための図である。 複数のTIFFファイルのそれぞれが複数の電子メールのそれぞれに添付されて送信されることを送信するための図である。 1つのTIFFファイルが1通の電子メールに添付されて送信されることを送信するための図である。 画像処理装置1が実行する情報処理の他の例を説明するための図である。 図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例であって、「強制メモリー受信」実行中に省電力モードへの移行条件が成立した場合の処理を表わす。 画像処理装置1が実行する情報処理の他の例を説明するための図である。 図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。 画像処理装置1が実行する情報処理の他の例を説明するための図である。 HDD24内のウィルススキャンのログの記録である。 図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。 画像処理装置1が実行する情報処理の他の例を説明するための図である。 図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。 情報処理の継続とスナップショットの生成との間の優先順位の設定を受け付ける画面の一例を示す図である。 図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。 ユビキタスプリントを実現するシステムの構成の一例を示す図である。 各グループの構成を表わす情報の一例である。 ファイルのリストの表示例を示す図である。 図31に示されたユビキタスプリントのシステムにおけるファイル(文書)の出力の流れの一例を示す図である。 図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。 図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。 図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。 画像処理装置1が利用されるシステムの一例を示す図である。 図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。 画像処理装置が利用されるシステムの構成の一例を示す図である。 図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。 図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。
以下に、図面を参照しつつ、画像処理装置の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらの説明は繰り返さない。
[1.画像処理装置の外観]
図1は、画像処理装置の外観を示す図である。
図1を参照して、画像処理装置1は、たとえばMFPによって実現される。画像処理装置1は、その上部に、原稿搬送部11とスキャナー部12とを備える。スキャナー部12は、原稿の読み取り装置の一例である。原稿搬送部11は、原稿を1枚ずつスキャナー部12に自動的に搬送するように構成されている。スキャナー部12は、搬送される各原稿に記録された文字、記号、画像などを光学的に読み取るように構成されている。
スキャナー部12の下方にはプリンター部13が設けられ、プリンター部13の下方にはプリンター部13に対して用紙を供給する給紙部14が設けられている。プリンター部13は、コピー、ネットワークプリンター、または、ファックス送受信に関するジョブを実行するように機能し、給紙部14から供給される用紙に画像を形成し、排出口19からプリント出力を行うように構成されている。
プリンター部13は、たとえば、電子写真方式で画像を形成する。プリンター部13では、感光体上に静電潜像が形成された後、当該感光体上にトナー像が形成される。当該トナー像は、中間転写ベルト上に転写された後、用紙上に転写される。用紙上のトナー像は、定着装置によって加熱・加圧されることにより定着する。
画像処理装置1の前面側には、表示部15と操作部18とを含むコントローラーユニットが設けられている。表示部15は、ユーザーに対してジョブに関する情報やその他の情報を表示し、たとえば液晶ディスプレイによって実現される。操作部18は、表示部15の前面側に配置されたタッチパネル16と、表示部15の周囲に配置された1つ以上の操作ボタン17とを含む。
[2.画像処理装置の構成]
図2は、画像処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
画像処理装置1は、図1に示された構成の他に、その内部に、CPU(Central Processing Unit)20、ROM(Read Only Memory)21、RAM22、不揮発メモリー23、HDD(Hard Disk Drive)24、および、通信インタフェース25を備えている。CPU20は、ROM21に格納されるプログラムをRAM22に読み出して実行することにより、画像処理装置としての基本機能(コピー、ネットワークプリンター、スキャナー、ファックシミリ(以下、FAX)文書の送受信、など)を実現する。
通信インタフェース25は、ネットワークを介したサーバーやPC(Personal Computer)などの情報処理装置とのデータ通信、電話回線を通じたFAX文書の送受信、などの外部の機器との通信を行うためのインターフェースである。通信インタフェース25としては、例えばNIC(ネットワークインタフェースカード)、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、無線通信などが用いられる。
なお、ROM21に記憶されるプログラムは、ネットワークなどを介して外部の装置からダウンロードすることにより、最新バージョンのプログラムに更新することができるようになっている。
画像処理装置1は、通常モードと省電力モードとで動作することができる。通常モードでは、図1に示された全ての要素に対して電力が供給される。省電力モードでは、サブCPU26にのみ電力が供給され、CPU20やROM21などのサブCPU26以外の要素への電力の供給が遮断される。
通常モードから省電力モードへ移行する条件が成立すると、CPU20は、サブCPU26に省電力モードでの動作を指示し、CPU20等の要素への電力の供給を停止する。省電力モードでは、サブCPU26が代理応答等の動作を実行する。省電力モードから通常モードへ移行する条件が成立すると、サブCPU26は、CPU20に対して、起動を指示する。これにより、CPU20が起動し、画像処理装置1は通常モードで動作する。
[3.RAMの使用例]
図3は、RAM22の記憶領域の使用例を示す図である。
一例では、RAM22には、プログラム領域22Aと、データ領域22Bと、スタック領域22Cと、ヒープ領域22Dと、共有メモリー領域22Eとが設定される。
プログラム領域22Aには、コンパイルされたプログラムが保存される。CPU20は、このプログラムのロジックに基づき動作する。
データ領域22Bには、配列などの変数データが保存される。スタック領域22Cには、各タスクのコンテキストデータが保存される。ヒープ領域22Dには、動的に確保された変数データが保存される。共有メモリー領域22Eには、各タスクが共有するデータとして扱う共有変数データが保存される。
[4.不揮発性メモリーの使用例]
<第1の使用例>
図4〜図6は、不揮発メモリー23の記憶領域の第1の使用例を説明するための図である。
図4に示されるように、不揮発メモリー23には、画像領域23Aと、設定値領域23Bと、音声・動画領域23Cと、言語メッセージ領域23Dと、画像退避領域23Eと、スナップショット専用領域23Fとが設定される。
画像領域23Aには、スキャナー部12によって読み取られた画像データ、プリントジョブの受信時に取得したPDL(Page Description Language)データに対するRIP(Raster Image Processing)処理によって生成された画像データ、および/または、FAX通信により受信で取得した2値画像データが保存される。設定値領域23Bには、操作部18において設定された値が保存される。音声・動画領域23Cには、音声データやJAM発生時の動画ガイダンスのコンテンツデータが保存される。言語メッセージ領域23Dには、パネルで表示するメッセージ(多言語含む)が保存される。画像退避領域23Eには、PDLデータに対するRIP処理において中間バッファーが大量に発生した場合に、当該中間バッファーが一時的に格納される。画像領域23A、設定値領域23B、音声・動画領域23C、言語メッセージ領域23D、および、画像退避領域23Eのそれぞれは、スナップショットの格納以外の用途を設定された領域の一例である。
スナップショット専用領域23Fは、画像領域23A、設定値領域23B、音声・動画領域23C、言語メッセージ領域23D、および、画像退避領域23Eとは別に設定された、スナップショットの記憶専用に利用される領域の一例である。スナップショット専用領域23Fには、RAM22のスナップショットが格納される。一例では、CPU20は、省電力モードに移行する際に、RAM22のスナップショットを生成し、当該スナップショットをスナップショット専用領域23Fに格納する。CPU20は、起動時にスナップショット専用領域23Fにスナップショットが格納されている場合には、当該スナップショットをRAM22に展開する。これにより、画像処理装置1は、高速で、省電力モードに移行したときの状態での動作が再開される。
図5および図6を参照して、不揮発メモリー23におけるジョブ実行時の画像データの流れを説明する。
画像処理装置1がプリントジョブを実行するとき、CPU20は、PC等から送信されたジョブに含まれる画像データを画像領域23Aに格納し(図5)、プリンター部13に指示する。プリンター部13による当該画像データの画像形成が完了すると、画像領域23Aにおいて、当該画像データが格納されていた領域は、使用済の領域になる(図6)。図6では、使用済の領域が領域23Xとして示されている。
なお、不揮発メモリー23には、画像領域23Aにおける領域が使用中の領域および使用済の領域を管理する情報を記憶する領域が設定されている。当該領域は、図4〜図6では、記載が省略されている。
画像処理装置1がボックス保存処理を実行するとき、CPU20は、スキャナー部12によって生成された画像データを画像領域23Aに格納し(図5)、当該画像データを他の装置またはボックス(HDD24内の記憶領域)に転送する。当該転送が完了すると、画像領域23Aにおいて、上記画像データが格納されていた領域は、使用済の領域になる(図6)。
画像処理装置1がFAX受信ジョブを実行するとき、CPU20は、FAX通信によって受信された画像データを画像領域23Aに格納する(図5)。その後、当該ジョブにおける設定に従って、プリンター部13に画像領域23A内の画像データのプリントを指示し、および/または、当該画像データを他の装置もしくはボックスに転送する。当該転送が完了すると、画像領域23Aにおいて、上記画像データが格納されていた領域は、使用済の領域になる(図6)。
画像処理装置1がFAX送信ジョブを実行するとき、CPU20は、スキャナー部12によって生成された画像データを画像領域23Aに格納する(図5)。その後、当該ジョブにおける設定に従って、画像領域23Aに格納された画像データを送信先として指定された装置へ転送する。当該転送が完了すると、画像領域23Aにおいて、上記画像データが格納されていた領域は、使用済の領域になる(図6)。
<第2の使用例>
図7は、不揮発メモリー23の記憶領域の第2の使用例を説明するための図である。
図4〜図6においてスナップショット専用領域23Fとして設定されていた領域が、図7の例では、FW(ファームウェア)ダウンロード領域23Gとして設定されている。FWダウンロード領域23Gは、画像処理に係る情報処理に利用する記憶領域の一例である。
FWダウンロード領域23Gには、ROMに格納されるFWのデータおよび/またはそのアップデート用のデータが一時的に保存される。FWダウンロード領域23Gは、ネットワーク経由でFWおよびアップデート用データがダウンロードされる際に使用される。図7では、画像領域23Aのうちスナップショットの格納に利用されている領域が、スナップショット領域23Yとして示されている。
図7の例では、CPU20は、画像領域23Aの使用済の(または、未使用の)領域23Xをスナップショットの格納に利用する。より具体的には、CPU20は、画像領域23Aの使用済の領域23Xをファイルシステムでマウントする。これにより、領域23Xにスナップショット格納用のパーティションが設定される。その後、CPU20は、領域23Xにスナップショットのファイルを格納する。これにより、図4等の例と比較して、不揮発メモリー23の容量を増加させることなく、不揮発メモリー23にFWダウンロード領域23Gが設定され得る。
第2の使用例では、不揮発メモリー23においてスナップショットの格納とは別の用途を有する領域(FWダウンロード領域23G)がスナップショットの格納に兼用される。FWダウンロード領域23Gは、スナップショットの格納以外の用途を設定された領域の他の例である。
<第3の使用例>
図8は、不揮発メモリー23の記憶領域の第3の使用例を説明するための図である。
CPU20は、画像領域23Aにおいて、使用済の(または、未使用の)の領域23Xとしてスナップショットのサイズ以上の連続した空き領域が存在することを条件として、当該スナップショットを領域23Xに格納する(図7)。領域23Xにそのような空き領域が無い場合、CPU20は、スナップショットとして2以上のファイルを生成し、当該2以上のファイルのそれぞれを不揮発メモリー23の中の複数の領域のそれぞれに格納してもよい。この2以上のファイルの格納について、図8を参照して説明する。
図8の例では、画像領域23AとFWダウンロード領域23Gとが、スナップショットの格納に利用される。より具体的には、CPU20は、スナップショットを生成すると、当該スナップショットのサイズが画像領域23Aの中の領域23Xのサイズ以下であるか否かを判断する。CPU20は、スナップショットのサイズが領域23Xのサイズを超えていると判断すると、スナップショットを2つ以上のファイルとして生成し、当該2つ以上のファイルの中の1つを領域23Xに格納し、残りを不揮発メモリー23の中の他の領域に格納する。
図8の例では、スナップショットは、第1のスナップショット23Pと第2のスナップショット23Qへと分割される。CPU20は、第1のスナップショット23Pを領域23X内に格納し、第2のスナップショット23QをFWダウンロード領域23Gに格納する。図8の例では、第1のスナップショット23Pは、RAM22のプログラム領域22Aおよびデータ領域22Bのデータを含む。第2のスナップショット23Qは、スタック領域22C、ヒープ領域22D、および、共有メモリー領域22Eのデータを含む。なお、各スナップショットがどの領域のデータを含むかは、適宜、変更され得る。
なお、スナップショットは、2つ以上のファイルとして生成される代わりに、1つのファイルとして生成された後、2つ以上のファイルに分割されてもよい。
[5.通常モードから省電力モードへの移行]
図9は、画像処理装置1が通常モードから省電力モードに移行するためにCPU20が実行する処理の一例のフローチャートである。図9を参照して、当該処理の内容を説明する。
ステップS10にて、CPU20は、通常モードから省電力モードへの移行条件が成立したか否かを判断する。省電力モードのへの移行条件の成立は、画像処理装置1が情報処理を継続できない条件の成立の一例である。
当該移行条件の成立の一例は、画像処理装置1に対する操作がなされない状態が一定時間継続したことである。他の例は、操作部18に対して省電力モードへ移行するための操作がなされたことである。CPU20は、移行条件が成立したと判断するまで所与の時間ごとにステップS10の制御を繰り返し(ステップS10にてNO)、移行条件が成立したと判断するとステップS12へ制御を進める(ステップS10にてYES)。
ステップS12にて、CPU20は、移行準備を実施する。ステップS12における移行準備の内容は、図12等を参照して後述する。
ステップS14にて、CPU20は、画像処理装置1の動作状態を省電力モードへと移行させる。省電力モードへの移行は、サブCPU26に対する省電力モードでの動作の指示を含む。
[6.省電力モードから通常モードへの復帰]
図10は、画像処理装置1が省電力モードから通常モードへ復帰するために実行する処理の一例のフローチャートである。図10を参照して、当該処理の内容を説明する。
CPU20は、省電力モードから通常モードへの復帰条件が成立すると、図10の処理を開始する。復帰条件の成立の一例は、操作部18に対する復帰の指示の入力(たとえば、電源ONのためのボタン操作)である。他の例は、サブCPU26からの通常モードへの復帰の指示の受信である。さらに他の例は、復帰のために予め定められた時刻の到来である。
ステップS20にて、CPU20は、起動時の動作(たとえば、所与のプログラムの読出し)を実施する。ステップS22にて、CPU20は、RAM22に、不揮発メモリー23に格納されたスナップショットを展開する。また、ステップS20にて、CPU20は、画像処理装置1内の各要素を初期化する。なお、不揮発メモリー23にスナップショットが格納されていない場合には、CPU20は、スナップショットの展開を省略し、または、スナップショットの展開の代わりにRAM22を初期化する。
ステップS24にて、CPU20は、不揮発メモリー23においてスナップショットが格納されていた領域をアンマウントする。ステップS28にて、CPU20は、RAM22に展開された内容(データ領域22Bの値、スタック領域22Cの値、等)を利用して、一時停止されていた処理(後述する画像ログ転送処理等)を再開する。
[7.移行準備の具体的内容]
以下、図11〜図42を参照して、図9の移行準備(ステップS12)の具体的内容について説明する。
<移行準備(1)>
図11は、画像処理装置1が実行する情報処理の一例を説明するための図である。図11には、画像処理装置1と、画像処理装置1がネットワークを通じて通信する画像ログ管理サーバー2とが示されている。図11の例では、画像処理装置1は、情報処理の一例として、画像処理装置1におけるコピージョブの画像ログを画像ログ管理サーバー2へ送信する。画像ログの一例は、コピーされた画像のサムネイル画像である。
たとえば、ユーザーが、操作部18を操作して、画像処理装置1に対して2ページの原稿について3部のコピーを指示する。これに応じて、CPU20は、コピージョブを実行する。より具体的には、CPU20は、スキャナー部12に原稿をスキャンさせ、2ページ分の画像データを画像領域23Aに格納する。CPU20は、プリンター部13に対し、2ページ分の画像データの3回の出力を指示する。
画像データの出力が完了すると、さらに、CPU20は、コピージョブの画像ログを画像ログ管理サーバー2へ送信する。より具体的には、CPU20は、上記2ページの画像データからサムネイル画像を作成する。CPU20は、当該サムネイル画像を画像ログとして画像ログ管理サーバー2へ送信する。
図12は、ステップS12のサブルーチンの一例を表わす図である。図12のサブルーチンは、図6等を参照して説明されたように、スナップショットを格納する領域として画像領域23Aが採用する。図12を参照して、当該サブルーチンの内容を説明する。
ステップSA100にて、CPU20は、画像処理装置1が画像ログの送信のための処理(画像ログ処理)を実行中であるか否かを判断する。CPU20は、画像処理装置1が画像ログ処理を実行中であると判断すると(ステップSA100にてYES)、ステップSA102へ制御を進め、そうでなければ(ステップSA100にてNO)、ステップS116へ制御を進める。たとえば、画像ログ処理の実行中に省電力モードへの移行条件が成立した場合、CPU20は、ステップSA100からステップSA102へ制御を進める。
ステップSA116にて、CPU20は、RAM22のスナップショットを生成し、ステップSA118へ制御を進める。
一方、ステップSA102にて、CPU20は、画像処理装置1が、生成された画像ログを画像ログ管理サーバー2へ送信している最中であるか否かを判断する。画像ログ処理は、画像ログの生成と画像ログの送信とを含む。CPU20は、画像処理装置1が画像ログを送信中であると判断すると(ステップSA102にてYES)、当該送信が完了するまで所与の時間ごとにステップSA102の制御を実行する。CPU20は、画像処理装置1が画像ログを送信中ではないと判断すると(ステップSA102にてNO)、ステップSA104へ制御を進める。
ステップSA104にて、CPU20は、画像ログを送信する処理(画像ログ処理)を一時停止(中断)させる。
ステップSA106にて、CPU20は、RAM22のスナップショットを生成し、当該スナップショットのサイズ(容量)を計算する。
ステップSA108にて、CPU20は、不揮発メモリー23の画像領域23Aの使用状況を確認する。
ステップSA110にて、CPU20は、画像領域23Aの使用済の領域と未使用の領域との合計を算出することにより、画像領域23Aにおける連続した空き領域のサイズを取得する。
ステップSA112にて、CPU20は、ステップSA110にて取得した連続空き領域のサイズがスナップショットのサイズ以上であるか否かを判断する。CPU20は、連続空き領域のサイズがスナップショットのサイズ以上であると判断すると(ステップSA112にてYES)、ステップSA118へ制御を進め、そうでなければ(ステップSA112にてNO)、ステップS114へ制御を進める。
ステップSA114にて、CPU20は、画像ログ処理を再開した後、ステップSA100へ制御を進める。
ステップSA118にて、CPU20は、不揮発メモリー23にスナップショットを格納し、処理を図9へリターンさせる。ステップSA118では、スナップショットは、たとえば画像領域23Aの中の使用済または未使用の領域に格納される。なお、図8を参照して説明されたように、スナップショットは2以上のファイルとして生成され、2以上のファイルのそれぞれが不揮発メモリー23内の複数の領域のそれぞれに格納されてもよい。
図12を参照して説明された処理では、CPU20は、画像ログ処理を中断して、省電力モードに移行する。通常モードに復帰すると、CPU20は、不揮発メモリー23に格納されたスナップショットをRAM22に展開することにより、中断された画像ログ処理を再開する。
<移行準備(2)>
図13は、画像処理装置1が実行する情報処理の他の例を説明するための図である。図13には、いわゆるユビキタスプリントを実現するためのシステムが記載されている。図13を参照して、システムの構成を説明する。
システムは、画像処理装置1A,1Bと、ユーザーのPC3と、バックアップサーバー4とを含む。画像処理装置1Aは、PC3から指示を受けてファイル(ドキュメント)を格納する、ストレージ機として機能する。画像処理装置1Bは、ストレージ機に格納されたファイルを取得して出力する、クライアント機として機能する。
ユーザーは、PC3から画像処理装置1Aに印刷ジョブを送信する。画像処理装置1Aは、送信された印刷ジョブを当該ユーザーに関連付けて、HDD(HDD24)に格納する。上記ユーザーは、画像処理装置1Bを操作することにより、画像処理装置1Aにおいて当該ユーザーに関連付けられたジョブリストを検索する。画像処理装置1Bは、画像処理装置1Aと通信することによりジョブリストを取得し、当該画像処理装置1Bの表示部15に当該ジョブリストを表示する。
ユーザーは、画像処理装置1Bの表示部15に表示されたジョブリストから、所望のジョブを選択する。当該選択に応じて、画像処理装置1Bは、画像処理装置1Aに、上記所望のジョブに含まれる画像データの転送を要求する。画像処理装置1Aは、当該要求に応じて、画像処理装置1Bに画像データを転送する。画像処理装置1Bは、画像処理装置1Aから受信した画像データを印刷することにより、ユーザーから選択されたジョブを実行する。
図14は、ステップS12のサブルーチンの一例を表わす図である。図14は、図13に示されたシステムにおけるストレージ機(画像処理装置1A)のCPU20が実行する処理を表わす。図14のサブルーチンは、スナップショットを格納する領域として、図6等を参照して説明されたように画像領域23Aを採用してもよいし、画像領域23A以外の領域であって別の用途に利用される領域を採用してもよいし、図5等を参照して説明されたようにスナップショットの専用領域を採用してもよい。図14を参照して、当該サブルーチンの内容を説明する。
ステップSA200において、CPU20は、画像処理装置1Aがクライアント機(画像処理装置1B)に画像データを転送している最中であるか否かを判断する。CPU20は、画像処理装置1Aが画像データの転送中であると判断すると(ステップSA200にて「転送中」)、ステップSA202へ制御を進め、そうでなければ(ステップSA200にて「転送完了」)、ステップSA210へ制御を進める。
ステップSA202にて、CPU20は、転送中の画像データの容量等に基づいて、転送の完了見込み時間(転送の残り時間)を算出し、当該時間が所定時間を超えているか否かを判断する。CPU20は、当該時間が所定時間内であると判断すると(ステップSA202にて「所定時間内に転送完了見込みあり」)、ステップSA200へ制御を戻し、そうでなければ(ステップSA202にて「所定時間をオーバー」)、ステップSA204へ制御を進める。これにより、画像データの転送の残り時間が所定時間内に完了すると見込まれる場合には、画像データの転送が継続される。
ステップSA204にて、CPU20は、転送の対象となっている画像データと同一の画像データのバックアップがネットワーク内の他の装置に格納されているか否かを判断する。一例では、ネットワークでは、サーバーが各装置に、事前に、各装置が格納する画像データのリストを配布している。CPU20は、当該リストを参照することにより、ステップSA204の判断を実現する。CPU20は、上記画像データのバックアップが他の装置にあると判断すると(ステップSA204にて「存在する」)、ステップSA206へ制御を進め、そうでなければ(ステップSA204にて「存在しない」)、ステップSA200へ制御を戻す。
ステップSA206にて、CPU20は、転送の対象となっている画像データを格納する装置に対して、当該画像データのクライアント機(画像処理装置1B)への転送を依頼する。
ステップSA208にて、CPU20は、画像データの転送をキャンセルする。
ステップSA210にて、CPU20は、RAM22のスナップショットを生成する。
ステップSA212にて、CPU20は、不揮発メモリー23に、生成されたスナップショットを格納して、処理を図9へリターンさせる。
図14の処理によれば、画像処理装置1は、画像データの転送をキャンセルして、スナップショットを生成する。
<移行準備(3)>
図15は、画像処理装置1が実行する情報処理の他の例を説明するための図である。図15には、画像処理装置1とFAX電話機5とを含む通信システムが示されている。FAX電話機5は、たとえば、G3_FAX規格に準拠したFAX送受信機である。図15には、画像処理装置1とFAX電話機5との間のFAX回線が一時的に不通である状態が示されている。
画像処理装置1からFAX電話機5にFAX文書を送信しようとしたときに、図15に示されたように回線が不通である場合、画像処理装置1は、当該FAX文書を再送する。図16は、図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例であって、当該再送のために実行される処理を表わす。図16を参照して、当該処理の内容を説明する。
ステップSA300にて、CPU20は、現在画像処理装置1が画像データ(FAX文書)の再送中であるか否かを判断する。CPU20は、FAX文書の再送中であると判断すると(ステップSA300にて「再送中」)、ステップSA302へ制御を進め、そうでなければ(ステップSA300にて「再送完了」)、ステップSA306へ制御を進める。
ステップSA302にて、CPU20は、画像処理装置1において実行中のFAX文書の送信ジョブの緊急度が高いか低いかを判断する。一例では、CPU20は、FAX文書として送信される原稿に対するOCR(Optical Character Recognition)を実施し、当該OCRにおいて取得された文字列が緊急度が高いことを示す文字列を含むか否かの判断によって、ステップSA302における判断を実現する。緊急度が高いことを示す文字列としては、たとえば、「緊急」「至急」「事故報告書」「クレーム対応」「納期」等が挙げられるが、当該文字列はこれらに限定されない。他の例では、CPU20は、FAX文書の送信先のFAX番号が予め定められた緊急の送信先として所与のリストに登録されているか否かの判断によって、ステップSA302における判断を実現する。当該リストは、たとえばHDD24に格納されている。さらに他の例では、CPU20は、OCRの結果と送信先とを組合せて緊急度を判断する。CPU20は、OCRの結果が上記文字列を含み、さらに、送信先が予め定められたリスト内の送信先である場合に、送信ジョブの緊急度が高いと判断し、それ以外の場合には、送信ジョブの緊急度が低いと判断してもよい。
ステップSA302にて、CPU20は、FAX文書の送信ジョブの緊急度が高いと判断すると(ステップSA302にて「高い」)、ステップSA300へ制御を戻し、そうでなければ(ステップSA302にて「低い」)、ステップSA304へ制御を進める。
ステップSA304にて、CPU20は、FAX文書の送信ジョブ(画像データ送信処理)を一時停止させる。
ステップSA306にて、CPU20は、RAM22のスナップショットを生成する。
ステップSA308にて、CPU20は、生成されたスナップショットを不揮発メモリー23に格納する。その後、CPU20は、処理を図9へリターンさせる。
図16の処理では、CPU20は、実行中のFAX文書の送信ジョブの重要度が高いか否かによって、実行中のFAX送信処理を続行するか、または、当該処理を一時停止(中断)してスナップショットを生成する。図16の例では、重要度の一例として、緊急度が採用されている。当該スナップショットが利用されると、FAX文書の送信ジョブは中断されたページからFAX文書の送信が再開される。
(複数ページを含む文書の送信)
図16の処理は、インターネットファックス(i−FAX)等の、画像データを添付したメッセージの送信に適用することもできる。図17は、i−FAXによって画像データを添付したメッセージを送信するシステムの構成の一例を説明するための図である。
図17のシステムは、画像処理装置1と、メールサーバー1Aと、FAX電話機5Bとを備える。FAX電話機5Bは、インターネット通信を介して文書を送受信する機能を有する。画像処理装置1は、メールサーバー1Aに、FAX文書を添付ファイルとした電子メールを送信する。メールサーバー1Aは、受信したFAX文書を、FAX回線を通じて、FAX電話機5に送信する。FAX電話機5Bは、受信した電子メールに添付されたFAX文書を出力する。
FAX文書が複数ページの画像を含む場合、画像処理装置1は、電子メールの送信設定として、当該複数ページの画像を1つのTIFFファイルとして送信するか、ページごとのTIFFファイルとして送信するかの設定を受け付ける。たとえば、CPU20は、表示部15に画面1700を表示し、ユーザーからの指定を受け付ける。画面1700は、2つのボタン1701,1702を含む。
ボタン1701が操作されると、ページごとのTIFFファイルが生成され、それぞれのTIFFファイルが画像処理装置1からメールサーバー5Aへ送信される。図18は、複数のTIFFファイルのそれぞれが複数の電子メールのそれぞれに添付されて送信されることを送信するための図である。図18では、3通のメッセージM1,M2,M3のそれぞれに、3つのTIFFファイルAT1,AT2,AT3のそれぞれが添付される。
ボタン1702が操作されると、複数の画像を含む1つのTIFFファイルが生成され、当該1つのTIFFファイルが1件の電子メールに添付されて、画像処理装置1からメールサーバー5Aへ送信される。図19は、1つのTIFFファイルが1通の電子メールに添付されて送信されることを送信するための図である。図19では、1通のメッセージM10に、1つのTIFFファイルAT10が添付される。TIFFファイルAT10は、複数ページの画像を含んでいてもよい。これにより、複数ページの画像が一括して送信される。
<移行準備(4)>
図20は、画像処理装置1が実行する情報処理の他の例を説明するための図である。図20に示されたシステムは、画像処理装置1と、FAX電話機5とを含む。画像処理装置1は、FAX電話機5から受信したFAX文書を、HDD24ないに設定された特別な記憶領域に格納する。図20の例では、受信されたFAX文書の印刷には、印刷の指示を必要とし、当該FAX文書が自動的に印刷されることはない。図20に示されたシステムにおける画像処理装置1のFAX文書の受信態様を、「強制メモリー受信」ともいう。
「強制メモリー受信」によって受信されたFAX文書の印刷の指示は、一例では、操作部18に対するユーザーの操作によって入力され、他の例では、NIC25を介して外部の機器から入力される。この意味において、印刷の指示の入力を受け付けるインターフェースの一例は操作部18であり、他の例はNIC25である。
図21は、図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例であって、「強制メモリー受信」実行中に省電力モードへの移行条件が成立した場合の処理を表わす。図21を参照して当該処理の内容を説明する。
ステップSA400にて、CPU20は、「強制メモリー受信」によるFAX文書の受信中であるか否かを判断し、そうであると判断すると(ステップSA400にてYES)、ステップSA402へ制御を進め、そうでなければ(ステップSA400にてNO)、ステップSA408へ制御を進める。
ステップSA402にて、CPU20は、FAX文書の送信元のFAX番号を取得する。ステップSA404にて、CPU20は、画像処理装置1における印刷履歴を参照することにより、ステップSA402にて取得されたFAX番号から過去に受信されたFAX文書に対してプリンター部13での印刷の指示を入力された実績があるか否かを判断する。CPU20は、そのような実績があると判断すると(ステップSA404にて「印刷実績あり」)、ステップSA400へ制御を戻し、そのような実績が無いと判断すると(ステップSA404にて「印刷実績なし」)、ステップSA406へ制御をすすめる。
ステップSA406では、CPU20は、FAX文書の受信処理をキャンセルする。
ステップSA408では、CPU20は、RAM22のスナップショットを生成する。
ステップSあ410では、CPU20は、生成されたスナップショットを不揮発メモリー23に格納する。
図21の処理では、印刷実績がある送信元からのFAX文書の受信中であれば、CPU20は、当該FAX文書の受信の完了後に、スナップショットを生成する。印刷実績のない送信元からのFAX文書の受信中であれば、CPU20は、当該FAX文書の受信のキャンセルして、スナップショットを生成する。これにより、ステップS24(図10)にて状態が復帰しても、FAX文書の受信処理は再開されない。
<移行準備(5)>
図22は、画像処理装置1が実行する情報処理の他の例を説明するための図である。図22に示されたシステムは、TSI振分け機能を有する画像処理装置1と、FAX電話機5とを含む。「TSI振分け機能」とは、送信者のFAXID(TSI)で受信した文書を、送信者のIDごとに登録した宛先に自動的に振分けをする機能である。登録される宛先とは、たとえば、HDD24内の所定の記憶場所(ボックス)、電子メールアドレス、FTP宛先、SMB宛先、WebDAV宛先、等がある。
図23は、図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。図23の処理は、たとえばTSI振分け機能による処理の実行中に省電力モードへの移行条件が成立したときに実行される。図23を参照して、当該処理の内容を説明する。
ステップSA500にて、CPU20は、TSI振分け機能によるFAX文書の転送が完了したか否かを判断する。CPU20は、当該転送が完了していれば(ステップSA500にて「受信振分け完了」)、ステップSA506へ制御を進め、当該転送がまだ完了していなければ(ステップSA500にて「受信振分け中」)、ステップSA502へ制御を進める。
ステップSA502にて、CPU20は、未転送のFAX文書が、緊急度の高い文書を含むか否かを判断する。一例では、CPU20は、FAX文書に対するOCRにより、緊急度が高いことを示す文字列が検出された場合には、当該FAX文書が緊急度の高い文書であると判断する。他の例では、CPU20は、当該FAX文書が予め定められた宛先から送信されたものである場合には、当該FAX文書が緊急度の高い文書であると判断する。CPU20は、未転送のFAX文書が緊急度の高いものを含むと判断すると(ステップSA502にて「高い」)、ステップSA500へ制御を戻し、そうでなければ(ステップSA502にて「低い」)、ステップSA504へ制御を進める。
ステップSA504にて、CPU20は、TSI振分け機能による処理を一時停止する。
ステップSA506にて、CPU20は、RAM22のスナップショットを生成する。
ステップSA508にて、CPU20は、生成されたスナップショットを不揮発メモリー23に格納する。その後、CPU20は、処理を図9へリターンさせる。
図23の処理では、CPU20は、未転送のFAX文書の中に重要度が高いか否かによって、実行中のTSI振分け機能のための処理を続行するか、または、当該処理を一時停止(中断)してスナップショットを生成する。図23の例では、重要度の一例として、緊急度が採用されている。当該スナップショットが利用されると、TSI振分け機能において未転送のFAX文書の転送(送信)が再開される。
<移行準備(6)>
図24は、画像処理装置1が実行する情報処理の他の例を説明するための図である。図24に示されたシステムは、画像処理装置1とFTP(File Transfer Protocol)サーバー6とを含む。図24の例では、画像処理装置1は、FTPサーバー6にHDD24内のファイル(たとえば、画像データ)を送信する前に、HDD24内のファイルのウィルススキャンを実行する。なお、画像処理装置1は、前回のウィルススキャンから所定期間(たとえば、1年)経過前であれば当該ウィルススキャンを省略できるように設計されている。
図25は、HDD24内のウィルススキャンのログの記録である。当該記録は、たとえばHDD24内に格納される。図25には、HDD24内のファイルの記憶領域として、「ボックス1」「ボックス2」「ボックス3」等が示されている。より具体的には、図25の記録は、「ボックス3」内の「ジョブ3」(ジョブ3によって生成または受信されたファイル)に対するウィルススキャンが2015年11月28日に実行され、「ボックス2」内の「ジョブ2」(ジョブ2によって生成または受信されたファイル)に対するウィルススキャンが2016年11月28日に実行され、「ボックス1」内の「ジョブ1」(ジョブ1によって生成または受信されたファイル)に対するウィルススキャンが2017年11月28日に実行されたことを示す。
CPU20は、2018年4月1日に、「ジョブ1」のファイルをFTPサーバー6に送信する場合、「ジョブ1」のファイルに対するウィルススキャンから1年経過前であるため、ウィルススキャンを実行することなく当該ファイルを送信する。
CPU20は、2018年4月1日に、「ジョブ2」のファイルをFTPサーバー6に送信する場合、「ジョブ2」のファイルに対するウィルススキャンから1年経過しているため、ウィルススキャンを実行した後、ウィルスを検出しなかったことを条件として、当該ファイルを送信することができる。
図26は、図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。図26を参照して、当該処理の内容を説明する。
ステップSA600にて、CPU20は、画像処理装置1において、FTPサーバー6送信用のファイルのウィルススキャンを実行中であるか否かを判断する。CPU20は、当該ファイルのウィルススキャン中であると判断すると(ステップSA600にてYES)、ステップSA602へ制御を進め、そうでなければ(ステップSA600にてNO)、ステップSA606へ制御を進める。
ステップSA602にて、CPU20は、前回当該ファイルに対してウィルススキャンを実施した日から1年が経過しているか否かを判断し、そうであると判断すると(ステップSA602にて「所定の時間経過」)、ステップSA600へ制御を戻し、そうでなければ(ステップSA602にて「所定の時間内」)、ステップSA606へ制御を進める。
ステップSA604にて、CPU20は、上記ファイルのウィルススキャンをキャンセルする。
ステップSA606にて、CPU20は、上記ファイルをFTPサーバー6へ送信する。
ステップSA608にて、CPU20は、上記ファイルのFTPサーバー6への送信の完了を待ち、完了するとステップSA610へ制御を進める。
ステップSA610にて、CPU20は、RAM22のスナップショットを生成する。
ステップSA612にて、CPU20は、生成されたスナップショットを不揮発メモリー23に格納する。その後、CPU20は、処理を図9へリターンさせる。
<移行準備(7)>
図27は、画像処理装置1が実行する情報処理の他の例を説明するための図である。図27の情報処理では、CPU20は、不揮発メモリー23のFWダウンロード領域23GにFWをダウンロードする。一例では、FWはFW管理サーバー7からダウンロードされる。他の例では、FWは、画像処理装置1に接続されたUSB(Universal Serial Bus)メモリーからダウンロードされる。
CPU20は、ダウンロードされたFWを一時的にFWダウンロード領域23Gに格納する。ダウンロード完了後、CPU20は、当該FWをHDD24に保存する。図27の例では、図28を参照して説明されるように、FWダウンロード領域23Gに格納されたFWがHDD24に保存された後、または、FWダウンロード領域23Gが未使用の場合、FWダウンロード領域23GにRAM22のスナップショットが格納される。
図28は、図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。図28の処理は、FWのダウンロード中に省電力モードへの移行条件が成立したときに実行される。図28を参照して、当該処理の内容を説明する。
ステップSA700にて、CPU20は、画像処理装置1がFWのダウンロード中であるか否かを判断する。CPU20は、FWのダウンロード中であると判断すると(ステップSA700にてYES)、ステップSA702へ制御を進め、そうでなければ(ステップSA700にてNO)、ステップSA706へ制御を進める。
ステップSA702にて、CPU20は、FWのダウンロードの残時間が予め定められた所定時間以内であるか否かを判断する。CPU20は、そうであると判断すると(ステップSA702にて「所定時間内」)、ステップSA700へ制御を戻し、そうでなければ(ステップSA702にて「所定時間オーバー」)、ステップSA704へ制御を進める。
ステップSA704にて、CPU20は、FWのダウンロード処理をキャンセルする。このとき、CPU20は、表示部15に、FWのダウンロードがキャンセルされたことを表わすメッセージを表示してもよい。
ステップSA706にて、CPU20は、RAM22のスナップショットを生成する。
ステップSA708にて、CPU20は、生成されたスナップショットを不揮発メモリー23(FWダウンロード領域23G)に格納する。FWをダウンロードしている場合、CPU20は、ダウンロードされたFWをHDD24に保存した後、スナップショットをFWダウンロード領域23Gに格納する。その後、CPU20は、処理を図9へリターンさせる。
以上説明された図28の処理では、FWのダウンロード中に省電力モードへの移行条件が成立した場合には、CPU20は、ダウンロードの残り時間が所定時間内であれば当該ダウンロードを続行し、所定時間を超えていれば当該ダウンロードをキャンセルする。
<移行準備(8)>
図29は、情報処理の継続とスナップショットの生成との間の優先順位の設定を受け付ける画面の一例を示す図である。図29の画面2900は、表示部15に表示される画面の一例であって、情報処理の実行中に省電力モードへの移行条件が成立した場合の優先順位の設定を入力するためのボタン2901,2902を含む。
ボタン2901は、スナップショットの生成を優先することを入力する。ボタン2901を操作された情報処理は、当該情報処理の実行中に省電力モードへの移行条件が成立した場合、当該情報処理が一時停止されて、スナップショットが生成される。これにより、省電力モードへの移行条件が成立してから省電力モードへの移行までの時間が短縮される。
ボタン2902は、情報処理の継続を優先することを入力する。ボタン2902を操作された情報処理は、当該情報処理の実行中に省電力モードへの移行条件が成立した場合、当該情報処理の終了を待って、スナップショットが生成される。これにより、省電力モードへの移行条件が成立しても、当該情報処理が確実に実行される。
以上より、スナップショットの生成を優先させる設定は、情報処理の継続を優先させる設定と比較して、画像処理装置1をより早く省電力モードに移行させることができるため、画像処理装置1の省電力性のより高くする設定であると言える。
画像処理装置1は、情報処理ごとに、図29に示されたような優先順位の設定を受け付ける。より具体的には、たとえば、CPU20は、設定画面において、画像ログ処理(図12)、強制メモリー受信処理(図20)、TSI振分け機能による処理(図23)、等の情報処理をリスト表示する。ユーザーが当該リストの中から情報処理を選択すると、CPU20は、選択された情報処理について画面2900を表示し、上記優先順位の設定の入力を受け付ける。
図30は、図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。図30を参照して当該処理の内容を説明する。
ステップSB100にて、CPU20は、動作中のプログラム(情報処理)があるか否かを判断する。CPU20は、動作中のプログラムがあると判断すると(ステップSB100にてYES)、ステップSB102へ制御を進め、そうでなければ(ステップSB100にてNO)、ステップSB112へ制御を進める。
ステップSB102にて、CPU20は、動作中のプログラムについての優先順位の設定を取得する。優先順位の設定は、図29を参照して説明されたような画面において予め設定されている。当該設定の内容は、たとえばHDD24に格納されている。
ステップSB104にて、CPU20は、動作中のプログラムがスナップショットの生成よりも優先するように設定されているか否かを判断する。CPU20は、動作中のプログラムが優先するように設定されていると判断すると(ステップSB104にてYES)、ステップSB208へ制御を進め、そうでなければ(ステップSB104にてNO)、ステップSB206へ制御を進める。
ステップSB206にて、CPU20は、動作中のプログラムを一時停止させる。たとえば、動作中のプログラムが画像ログ処理(図12)であれば、CPU20は、画像ログ処理を一時停止させる。
ステップSB208にて、CPU20は、動作中のプログラムを継続させ、ステップSB210にて当該プログラムの完了を検出すると、ステップSB212へ制御を進める。
ステップSB212にて、CPU20は、RAM22のスナップショットを生成する。
ステップSB214にて、CPU20は、生成されたスナップショットを不揮発メモリー23に格納する。その後、CPU20は、処理を図9へリターンさせる。
<移行準備(9)>
画像処理装置1によって実行される情報処理は、ユビキタスプリントを実現するシステムにおいて実行される処理を含む。図31は、ユビキタスプリントを実現するシステムの構成の一例を示す図である。
図31に示されたシステムは、グループ3110(グループA)とグループ3120(グループB)とを含む。また、図13に示されたシステムと比較して、図31に示されたシステムは、ストレージ機(ST機)とクライアント機(CL機)に加えて、トポロジーマネージャー機(TM機)を含む。TM機は、各グループに1台ずつ設定され、各グループの構成を管理し、当該TM機が所属するグループ内の構成を他グループのTM機に通知する。
グループ3110は、TM機としての画像処理装置1Pと、ST機としての画像処理装置1Q,1Rと、CL機としての画像処理装置1S,1T,1Uとを含む。グループ3120は、TM機としての画像処理装置1Wと、ST機としての画像処理装置1X,1Yと、CL機としての画像処理装置1Zとを含む。
図32は、各グループの構成を表わす情報の一例である。図32のリスト3200は、グループA,Bのそれぞれに属する画像処理装置のIPアドレスとタイプ(TM機,ST機,CL機)を含む。
図31のシステムにおいて、画像処理装置は、当該画像処理装置が属するグループの各画像処理装置において格納されているファイルのリストを取得し、当該ファイルのリストを表示部15に表示する。一例では、TM機は、当該TM機が属するグループの各画像処理装置から当該各画像処理装置に格納されているファイルのリストを取得する。TM機は、当該ファイルのリストを、当該TM機が属するグループ内の全ての画像処理装置に配信する。たとえば、グループAに属する画像処理装置1Sは、グループAに属する全ての画像処理装置1P,1Q,1R,1S,1T,1Uに格納されるファイルのリストを、当該画像処理装置1Sの表示部15に表示する。
図33は、ファイルのリストの表示例を示す図である。図33の画面3300に表示されたファイルのリストは、ファイル名「テストページ」を含む。
図34は、図31に示されたユビキタスプリントのシステムにおけるファイル(文書)の出力の流れの一例を示す図である。ユーザーは、PCを利用して、ST機にログインし、当該ST機に対して文書の保存を指示する(ステップSB210,SB212)。これに応じて、ST機は、当該文書を当該ST機内に格納する(ステップSB214)。
その後、ユーザーは、上記文書をCL機で出力するために、CL機にログインする(ステップSB220)。CL機は、ST機に対し文書のリストを要求する(ステップSB222)。これに応じて、ST機は、CL機に文書のリストを送信する。CL機は、ST機から取得したリストを表示する。
ユーザーは、ST機において表示されたリストから、文書を選択し、出力を指示する(ステップSB230)。これに応じて、CL機は、ST機に対して、選択された文書の送信を要求する(ステップSB332)。これに応じて、ST機は、CL機に文書を送信する。その後、CL機は選択された文書を出力する(ステップSB334)。
(CL機によるバックアップクライアント機への文書の送信)
図31に示されたユビキタスプリントのシステムでは、CL機は、定期的に(および/または指定されたタイミングで)、当該CL機に保存されている文書を他のCL機に送信することにより、当該他のCL機をバックアップクライアント機として利用する。たとえば、CL機である画像処理装置1Tは、定期的に、当該画像処理装置1Tに保存されている文書を画像処理装置1Sおよび画像処理装置1Uに送信する。これにより、画像処理装置1Tは、画像処理装置1Sおよび画像処理装置1Uを、画像処理装置1Tのバックアップクライアント機として利用する。
図35は、図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。図35の処理は、ST機のCPU20が、当該ST機内の文書をバックアップクライアント機に送信する処理(文書送信プログラム)の実行中に省電力モードへの移行条件が成立したときの処理の一例を示す。図35を参照して、当該処理の内容を説明する。
ステップSB300にて、CPU20は、バックアップクライアント機に、画像処理装置1が送信しようとしている文書と同じ文書が格納されているか否かを判断する。各画像処理装置1は、他の画像処理装置1に格納されている文書のリストを保存している。一例では、ステップSB300の判断は、当該リストを利用して実現される。CPU20は、バックアップクライアント機に上記文書が格納されていると判断すると(ステップSB300にてYES)、ステップSB302へ制御を進め、そうでなければ(ステップSB300にてNO)、ステップSB304へ制御を進める。
ステップSB302にて、CPU20は、文書送信プログラムを一時停止する。
ステップSB304にて、CPU20は、文書送信プログラムを継続し、ステップSB306にて当該文書送信プログラムの完了を検出すると、ステップSB308へ制御を進める。
ステップSB308にて、CPU20は、RAM22のスナップショットを生成する。
ステップSB310にて、CPU20は、生成されたスナップショットを不揮発メモリー23に格納する。その後、CPU20は、処理を図9へリターンさせる。
以上説明された図35の処理では、文書送信プログラムの実行中に省電力モードへの移行条件が成立した場合、送信予定の文書と同じがバックアップクライアント機に格納されているときには、文書送信プログラムを一時停止する。一時停止された文書送信プログラムは、省電力モードからの復帰後、ステップS28(図10)にて再開される。
(TM機によるグループ構成リストの配布)
図31のシステムにおいて、TM機は、図32に示されたようなグループ構成リストを生成し、グループ内の各画像処理装置に配布する。なお、当該システムでは、画像処理装置は、グループに参加する場合、TM機に対して参加要求を送信する。TM機は、画像処理装置からのST機またはCL機としての参加要求を受けると、参加要求を出力した画像処理装置を追加するようにグループ構成リストを更新し、更新後のグループ構成リストをグループ内の各装置に配布する。
図36は、図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。図36の処理は、TM機である画像処理装置1のCPU20によって実行される。図36を参照して、当該処理の内容を説明する。
ステップSB400にて、CPU20は、ST機またはCL機から、グループへの参加要求を受信したか否かを判断する。CPU20は、当該参加要求を受信したと判断すると(ステップSB400にてYES)、ステップSB402へ制御を進め、そうでなければ(ステップSB400にてNO)、ステップSB406へ制御を進める。
ステップSB402にて、CPU20は、参加要求を送信したST機またはCL機を追加するようにグループ構成リストを更新する。
ステップSB404にて、CPU20は、更新されたグループ構成リストを配布する。配布先は、当該CPU20を搭載しているTM機が所属するグループ内のST機およびCL機、ならびに、他グループのTM機である。
ステップSB406にて、CPU20は、RAM22のスナップショットを生成する。
ステップSB408にて、CPU20は、生成されたスナップショットを不揮発メモリー23に格納する。その後、CPU20は、処理を図9へリターンさせる。
以上説明された図36の処理は、グループにおいて他の装置(ST機およびCL機)を管理するTM機は、グループ構成リストを配布する処理中に省電力モードへの移行条件が成立した場合、スナップショットの生成よりもグループ構成リストの配布を優先させる。これにより、TM機は、グループ構成リストの配布の完了後、省電力モードへ移行する。
(ST機またはCL機によるグループ構成リストの受信)
図37は、図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。図37の処理は、ST機またはCL機である画像処理装置1のCPU20によって実行される。図37を参照して、当該処理の内容を説明する。
ステップSB500にて、CPU20は、画像処理装置1が、TM機からグループ構成リストを受信している最中であるか否かを判断する。CPU20は、グループ構成リストの受信中であると判断すると(ステップSB500にてYES)、ステップSB502へ制御を進め、そうでなければ(ステップSB500にてNO)、ステップSB504へ制御を進める。
ステップSB502にて、CPU20は、グループ構成リストの受信処理を一時停止する。
ステップSB504にて、CPU20は、RAM22のスナップショットを生成する。
ステップSB506にて、CPU20は、生成されたスナップショットを不揮発メモリー23に格納する。その後、CPU20は、処理を図9へリターンさせる。
以上説明された図37の処理は、TM機からのグループ構成リストの受信中に省電力モードへの移行条件が成立した場合、グループ構成リストよりもスナップショットの生成を優先させる。省電力モードからの復帰後、グループ構成リストの受信が再開される(図10のステップS28)。再開時、CPU20は、TM機に対してグループ構成リストの再送信を要求してもよい。
<移行準備(10)>
図38は、画像処理装置1が利用されるシステムの一例を示す図である。図38のシステムは、画像処理装置1と、データサーバー8と、解析サーバー9とを含む。画像処理装置1では、スキャナー部12およびプリンター部13によって、画像処理動作を実行する画像処理ユニットの一例が構成される。
画像処理装置1は、画像処理ユニットの消耗の度合いに関するデータを、たとえば定期的に(および/または指定されたタイミングで)、データサーバー8に送信する。データサーバー8は、上記データを解析サーバー9へ転送する。解析サーバー9は、上記データを用いて、画像処理ユニットを構成する要素の交換時期を予測する。当該予測結果は、サービスセンターへ通知される。サービスセンターでは、予測された交換時期に、上記要素を交換する作業のために作業員100を、画像処理装置1が配置されている場所(オフィス等)へ送る。解析サーバー9は、画像処理装置1に対して、当該画像処理装置1の要素に対する交換時期の予測が完了すると、予測結果である交換時期を画像処理装置1に通知してもよい。
交換される要素の一例は、プリンター部13によって利用されるトナーユニットである。この場合、画像処理装置1は、画像処理ユニットの消耗の度合いに関するデータの一例として、プリンター部13によって印刷された用紙におけるカバレッジ(印字率)の積算値を、データサーバー8へ送信する。解析サーバー9は、たとえば、カバレッジの積算値と、当該積算値が対応する期間の長さとを用いて、トナーユニットの交換時期を予測する。
交換される要素の他の例は、プリンター部13の中間転写ベルトユニットである。この場合、画像処理ユニットの消耗の度合いに関するデータの一例として、中間転写ベルトの回転距離、中間転写ベルトに対するトナーの付着量(中間転写ベルト上に形成されたトナー像の印字率)、および/または、プリンター部13の稼働時間が挙げられる。解析サーバー9は、たとえば、これらのデータおよびこれらのデータが対応する期間の長さとを用いて、中間転写ベルトの交換時期を予測する。
図39は、図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。図39の処理は、たとえば、画像処理装置1がデータサーバー8に対して画像処理ユニットの消耗の度合いに関するデータを送信している間に省電力モードへの移行条件が成立したときに実行される。図39を参照して、当該処理の内容を説明する。
ステップSB600にて、CPU20は、画像処理ユニットにおいて交換時期が予測可能なすべての要素について、交換時期の予測が確定しているか否かを判断する。CPU20は、たとえば、各要素の交換時期が解析サーバー9から通知されているか否かによってステップSB600の判断を実現する。CPU20は、すべての要素の交換時期の予測が確定していると判断すると(ステップSB600にてYES)、ステップSB604へ制御を進め、そうでなければ(ステップSB600にてNO)、ステップSB602へ制御を進める。
ステップSB602にて、CPU20は、画像処理ユニットの消耗の度合いに関するデータの取得および送信のためのプロセス(データ送信プロセス)を一時停止させる。なお、データ送信プロセスは、上記データの取得と、当該データのデータサーバー8への送信とを含む。データの取得は、トナーのカバレッジの積算値などの数値の算出を含んでもよい。
ステップSB604にて、CPU20は、データ送信プロセスを継続し、ステップSB606にて当該データ送信プロセスの完了を検出すると、ステップSB608へ制御を進める。
ステップSB608にて、CPU20は、RAM22のスナップショットを生成する。
ステップSB610にて、CPU20は、生成されたスナップショットを不揮発メモリー23に格納する。その後、CPU20は、処理を図9へリターンさせる。
以上説明された図39の処理では、データ送信プロセスの実行中に省電力モードへの移行条件が成立した場合、画像処理ユニットの交換時期が確定していなければ、データ送信プロセスの実行をスナップショットの生成よりも優先して実行する。画像処理ユニットの交換時期が確定していれば、データ送信プロセスを一時停止して、スナップショットを生成し、不揮発メモリー23に格納する。一時停止されたデータ送信プロセスは、ステップS28(図10)にて再開される。
<移行準備(11)>
図40は、画像処理装置が利用されるシステムの構成の一例を示す図である。図40のシステムは、配信サーバー100Xと、中継機(画像処理装置1J)と、子機(画像処理装置1K,1L)と、ユーザー端末(PC100A,100B)とを含む。図40のシステムでは、配信サーバー100Xから、ファイアウォールを超えて、画像処理装置1Jに、種々のデータが配信される。配信されるデータは、たとえば、FWデータ、プリンタードライバープログラム、アプリケーションプログラム、および/または、ユーザーマニュアルである。画像処理装置1Jは、配信されたデータを子機(画像処理装置1K,1L)に配布する。ユーザー端末(PC100A,100B)は、子機(画像処理装置1K,1L)から、プリンタードライバーなどのデータを取得する。
図40のシステムでは、親機として機能する画像処理装置1は、配信サーバー100Xから配信されたデータの受信中に省電力モードへの移行条件が成立した場合、スナップショットの生成・格納よりも当該データの受信を優先させる。子機として機能する画像処理装置1は、親機からデータを受信しているときに省電力モードへの移行条件が成立した場合、上記データの受信よりもスナップショットの生成・格納を優先させる。
図41は、図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。図41の処理は、図40のシステムにおけるデータの受信中に省電力モードへの移行条件が成立した画像処理装置のCPU20によって実行される。図41を参照して、当該処理の内容を説明する。
ステップSC100にて、CPU20は、当該CPU20が搭載されている画像処理装置1が親機であるか否かを判断する。CPU20は、当該画像処理装置1が親機であると判断すると(ステップSC100にてYES)、ステップSC104へ制御を進め、そうでなければ(ステップSC100にてNO)、ステップSC102へ制御を進める。
ステップSC102にて、CPU20は、受信プロセス(配信データ受信プログラム)を一時停止する。
ステップSC104にて、CPU20は、受信プロセスを継続し、ステップSC106にて当該受信プロセスの完了を検出すると、ステップSC108へ制御を進める。
ステップSC108にて、CPU20は、RAM22のスナップショットを生成する。
ステップSC110にて、CPU20は、生成されたスナップショットを不揮発メモリー23に格納する。その後、CPU20は、処理を図9へリターンさせる。
<移行準備(12)>
画像処理装置1は、印刷枚数に応じてユーザーに対する課金額を算出する課金サーバーにされていてもよい。この場合、画像処理装置1は、プリンター部13により印刷枚数をカウントするカウンタを備え、当該カウンタのカウント値を課金サーバーへ送信する。カウント値は、プリンター部13が印刷動作(印刷ジョブ)を実行するたびに送信されてもよいし、一定期間ごとに送信されてもよいし、操作部18に対して送信用の操作がなされたときに送信されてもよい。
図42は、図9のステップS12のサブルーチンの処理の一例を示す図である。図42の処理は、上記カウント値の課金サーバーへの送信中に省電力モードへの移行条件が成立した画像処理装置のCPU20によって実行される。図42を参照して、当該処理の内容を説明する。
ステップSC200にて、CPU20は、送信予定のカウント値が、前回送信されたカウント値に対して差異があるか否かを判断する。CPU20は、カウント値の送信ログをHDD24に格納していてもよい。ステップSC200の判断は、たとえば、当該送信ログに記録されている前回送信されたカウント値と送信予定のカウント値とを比較することによって実現される。CPU20は、上記2つのカウント値に差異があれば(ステップSC200にてYES)、ステップSC204へ制御を進め、そうでなければ(ステップSC200にてNO)、ステップSC202へ制御を進める。
ステップSC202にて、CPU20は、カウント値を送信するプロセス(カウント送信プログラム)を一時停止する。
ステップSC204にて、CPU20は、カウント値を送信するプロセスを継続し、ステップSC206にて当該プロセスの完了を検出すると、ステップSC208へ制御を進める。
ステップSC208にて、CPU20は、RAM22のスナップショットを生成する。
ステップSC210にて、CPU20は、生成されたスナップショットを不揮発メモリー23に格納する。その後、CPU20は、処理を図9へリターンさせる。
図42の処理では、送信予定のカウント値が前回送信されたカウント値に対して差異があれば、カウント値の送信がスナップショットの生成・送信よりも優先して実行される。送信予定のカウント値が前回送信されたカウント値に対して差異がなければ、カウント値の送信が一時停止され、スナップショットの生成・送信がカウント値の送信よりも優先して実行される。一時停止されたカウント値の送信は、ステップS28(図10)において再開される。
今回開示された各実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態および各変形例において説明された発明は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。
1 画像処理装置、1A,5A メールサーバー、2 画像ログ管理サーバー、4 バックアップサーバー、5 FAX電話機、6 サーバー、7 管理サーバー、8 データサーバー、9 解析サーバー、11 原稿搬送部、12 スキャナー部、13 プリンター部、14 給紙部、15 表示部、16 タッチパネル、17 操作ボタン、18 操作部、19 排出口、21 ROM、22 RAM、22A プログラム領域、22B データ領域、22C スタック領域、22D ヒープ領域、22E 共有メモリー領域、23 不揮発メモリー、23A 画像領域、23B 設定値領域、23C 動画領域、23D 言語メッセージ領域、23E 画像退避領域、23F スナップショット専用領域、23G ダウンロード領域、23P 第1のスナップショット、23Q 第2のスナップショット、23X 領域、23Y スナップショット領域、25 通信インタフェース
100 作業員、100X 配信サーバー。

Claims (17)

  1. 揮発性記憶装置と、
    前記揮発性記憶装置を利用して情報処理を実行するプロセッサーと、
    前記情報処理に利用されるデータを格納するように構成された不揮発性記憶装置とを備え、
    前記プロセッサーは、
    前記情報処理を実行中に当該情報処理を継続できない条件が成立した場合、前記揮発性記憶装置のスナップショットを生成し、前記不揮発性記憶装置のスナップショットの格納以外の用途を設定された領域に当該スナップショットを格納し、
    前記情報処理を再開できる条件が成立した場合、前記不揮発性記憶装置から前記スナップショットを読み出して当該情報処理を再開する、
    画像処理装置。
  2. 前記プロセッサーは、前記情報処理を実行中に当該情報処理を継続できない条件が成立した場合、前記情報処理を中止または中断した後、前記スナップショットを生成する、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記情報処理に利用されるデータを格納するための領域は、画像データを格納するための領域を含む、請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記プロセッサーは、画像データを格納するための前記領域において、前記スナップショットを記憶する領域のためのパーティションを設定し、当該パーティションに前記スナップショットを格納する、請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記プロセッサーは、画像データを格納するための前記領域に前記スナップショットのサイズ以上の連続する空き領域がある場合に、当該空き領域に前記スナップショットを格納する、請求項3または請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記プロセッサーは、前記情報処理を実行中に当該情報処理を継続できない条件が成立した場合、画像データを格納するための前記領域において前記スナップショットのサイズ以上の連続する空き領域が発生した後、前記スナップショットを生成する、請求項3または請求項4に記載の画像処理装置。
  7. 前記不揮発性記憶装置は、前記情報処理に利用されるデータを格納する複数の領域を設定されており、
    前記プロセッサーは、前記スナップショットを複数のファイルに分割し、前記複数のファイルのそれぞれを前記不揮発性記憶装置における前記複数の領域のそれぞれに格納する、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記情報処理は、画像データの生成および送信を含み、
    前記プロセッサーは、前記情報処理における前記送信中ではないことを条件として、前記揮発性記憶装置のスナップショットを生成する、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記プロセッサーは、
    前記情報処理が複数ページの画像データをページごとに分割して送信する処理である場合、前記複数ページのいずれかのページの画像データの送信後に前記スナップショットを生成し、
    前記情報処理が前記複数ページの画像データを一括して送信する処理である場合、前記複数ページの画像データの送信後に前記スナップショットを生成する、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 前記情報処理は、外部装置に画像データを送信する処理を含み、
    前記プロセッサーは、前記情報処理を実行中に当該情報処理を継続できない条件が成立した場合、
    前記外部装置が送信予定の画像データを格納しているときには、前記情報処理を中止して前記スナップショットを生成し、
    前記外部装置が前記送信予定の画像データを格納していないときには、前記情報処理の完了後に前記スナップショットを生成する、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記情報処理は、ネットワーク内の外部装置に画像データを送信する処理を含み、
    前記プロセッサーは、前記情報処理を実行中に当該情報処理を継続できない条件が成立した場合、
    前記ネットワーク内の他の機器が送信予定の画像データを格納しているときには、当該他の機器に前記外部装置への前記送信予定の画像データの送信を要求するとともに、前記情報処理を中止して前記スナップショットを生成し、
    前記ネットワーク内の他の機器が前記送信予定の画像データを格納していないときには、前記情報処理の完了後に前記スナップショットを生成する、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  12. 前記プロセッサーは、前記情報処理を実行中に当該情報処理を継続できない条件が成立した場合、前記情報処理が所与の時間内に完了する見込みがあるときには前記情報処理の完了後に前記スナップショットを生成する、請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  13. 前記情報処理は、ファックス文書を送信する処理を含み、
    前記プロセッサーは、
    送信予定のファックス文書の重要度が低いときには、前記情報処理を中断し、前記スナップショットを生成し、
    前記送信予定のファックス文書の重要度が高いときには、前記情報処理の完了後に前記スナップショットを生成する、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  14. 前記プロセッサーは、前記送信予定のファックス文書の文字認識の結果として取得された情報、および、前記送信予定のファックス文書の送信の宛先の情報、の中の少なくとも一方を用いて前記情報処理の優先度を決定する、請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  15. 前記情報処理は、ファックス文書を受信する処理を含み、
    前記プロセッサーは、
    受信中のファックス文書の文字認識の結果として取得された情報、および、前記受信中のファックス文書の送信元の情報、の中の少なくとも一方を用いて前記情報処理の優先度を決定し、
    前記情報処理の優先度が高い場合、前記情報処理の完了後に、前記スナップショットを生成し、
    前記情報処理の優先度が低い場合、前記情報処理を中断して、前記スナップショットを生成する、請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  16. 前記情報処理は、ファックス文書を受信する処理であり、
    受信された前記ファックス文書の印刷の指示を受け付けるように構成されたインターフェースをさらに備え、
    前記プロセッサーは、
    受信中のファックス文書の送信元が、当該送信元から過去に受信されたファックス文書に対して前記インターフェースに印刷の指示を入力されたものである場合、前記情報処理を中断して、前記スナップショットを生成し、
    受信中のファックス文書の送信元が、当該送信元から過去に受信されたファックス文書に対して前記インターフェースに印刷の指示を入力されたことがないものである場合、前記情報処理の完了後に、前記スナップショットを生成する、請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  17. 前記情報処理は、不揮発性記憶装置のウィルススキャンであり、
    前記プロセッサーは、
    実行中のウィルススキャンと前回のウィルススキャンとの時間間隔が所与の期間以下である場合、前記情報処理を中止して、前記スナップショットを生成し、
    実行中のウィルススキャンと前回のウィルススキャンとの時間間隔が所与の期間を超えている場合、前記情報処理の完了後、前記スナップショットを生成する、請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載の画像処理装置。
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