JP2019175810A - 電気コネクタおよびコネクタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コネクタ同士の嵌合を維持するロック機構を有しつつも抜去作業の作業性を向上させることができる電気コネクタおよびコネクタ装置を提供すること。【解決手段】実施形態に係る電気コネクタは、相手コネクタとコネクタ本体との嵌合を解除する第2方向へのコネクタ本体の相手コネクタからの相対的な移動を規制する操作レバーを備える。操作レバーは、コンタクトの配列方向である第1方向に沿って延伸する本体部と、本体部の一端に連続し且つ本体部の一端から屈曲して第1方向および第2方向と各々直交する第3方向に沿って延伸する腕部と、第2方向に平行な方向に沿って延伸し、相手コネクタと嵌合される際に第1方向に弾性変形して相手コネクタの被係合部と係合する係合部とを備える。係合部は、本体部への操作によって操作レバーの腕部が第3方向へ移動されることで第3方向に変位して被係合部との係合が解除される。【選択図】図3

Description

開示の実施形態は、電気コネクタおよびコネクタ装置に関する。
従来、嵌合可能に構成された2つのコネクタを備えるコネクタ装置が広く用いられている。例えば、特許文献1には、ケーブルコネクタと基板側コネクタとを備え、ケーブルコネクタのシェルに突部を設けると共に基板側コネクタのシェルに凹部を設け、突部と凹部とを嵌合させることでケーブルコネクタと基板側コネクタとのロックを行うロック機構とするコネクタ装置が開示されている。
特開2006−107991号公報
しかしながら、上記従来のコネクタ装置のロック構造は摩擦によるロックで嵌合状態を維持している。そのため、基板側コネクタとケーブルコネクタとの嵌合が容易に解除されないように、基板側コネクタからケーブルコネクタを抜去するために必要な力である抜去力を高めると、基板側コネクタからケーブルコネクタを抜去する抜去作業の作業性が悪くなるという課題がある。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、コネクタ同士の嵌合を維持するロック機構を有しつつも抜去作業の作業性を向上させることができる電気コネクタおよびコネクタ装置を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る電気コネクタは、絶縁性のハウジングと、前記ハウジングに第1方向に沿って配列された導電性の複数のコンタクトと、を含むコネクタ本体を備え、相手コネクタとの嵌合によって前記複数のコンタクトが前記相手コネクタの複数のコンタクトに電気的に接続される電気コネクタであって、前記相手コネクタと前記コネクタ本体との嵌合を解除する第2方向への前記コネクタ本体の前記相手コネクタからの相対的な移動を規制する操作レバーを備える。前記操作レバーは、前記第1方向に沿って延伸する本体部と、前記本体部の一端に連続し且つ前記本体部の一端から屈曲して前記第1方向および前記第2方向と各々直交する第3方向に沿って延伸する腕部と、前記第2方向に平行な方向に沿って延伸し、前記相手コネクタと嵌合される際に前記第1方向に弾性変形して前記相手コネクタの被係合部と係合する係合部と、を備える。前記係合部は、前記本体部への操作によって前記操作レバーの腕部が前記第3方向へ移動されることで前記第3方向に変位して前記被係合部との係合が解除される。
実施形態の一態様によれば、コネクタ同士の嵌合を維持するロック機構を有しつつも抜去作業の作業性を向上させることができる電気コネクタおよびコネクタ装置を提供することができる。
図1は、実施形態に係るコネクタ装置におけるプラグコネクタおよびレセプタクルコネクタの一例を示す図である。 図2は、実施形態に係るプラグコネクタとレセプタクルコネクタとが嵌合した状態を示す図である。 図3は、実施形態に係るプラグコネクタの操作バーの係合部とレセプタクルコネクタの被係合部とが嵌合した状態を示す図である。 図4は、実施形態に係るプラグコネクタの操作バーの係合部とレセプタクルコネクタの被係合部との嵌合が解除された状態を示す図である。 図5は、実施形態に係るプラグコネクタの外観斜視図である。 図6は、実施形態に係るプラグコネクタの分解斜視図である。 図7は、実施形態に係るプラグコネクタにおけるコンタクトが配列されたハウジングの平面図である。 図8は、実施形態に係るプラグコネクタの操作レバーの底面図である。 図9は、実施形態に係るプラグコネクタの操作レバーの正面図である。 図10は、実施形態に係るレセプタクルコネクタの平面図である。 図11は、実施形態に係るレセプタクルコネクタの一部を拡大した外観斜視図である。 図12は、実施形態に係るプラグコネクタとレセプタクルコネクタとを嵌合する動作を説明するための平面図である。 図13は、図12に示すXIII−XIII線に沿った断面図である。 図14は、図12に示すXIV−XIV線に沿った断面図である。 図15は、図12に示すXV−XV線に沿った断面図である。 図16は、実施形態に係るプラグコネクタをレセプタクルコネクタから抜去する動作を説明するための平面図である。 図17は、図16に示すXVII−XVII線に沿った断面図である。 図18は、図16に示すXVIII−XVIII線に沿った断面図である。 図19は、実施形態に係る他のレセプタクルコネクタの一部を拡大した外観斜視図である。 図20は、実施形態に係る他のプラグコネクタの平面図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する電気コネクタおよびコネクタ装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<1.コネクタ装置の構成>
まず、図1および図2を参照して実施形態にかかるプラグコネクタおよびレセプタクルコネクタを含むコネクタ装置を説明する。
図1に示すように、実施形態にかかるコネクタ装置1は、複数の同軸ケーブル2が接続されるプラグコネクタ10と、基板3上に実装されるレセプタクルコネクタ20とを備える。基板3は、例えば、印刷配線基板などの電気回路基板である。
プラグコネクタ10は、電気コネクタおよび第1コネクタの一例であり、レセプタクルコネクタ20は、相手コネクタおよび第2コネクタの一例である。なお、図面において、同軸ケーブル2は、便宜上、一部のみを示しており、残りの部分との境界を切断面として示している。
なお、以下においては、説明の便宜上、プラグコネクタ10およびレセプタクルコネクタ20の長手方向(X軸正負方向)を「左右方向(第1方向の一例)」とする。また、プラグコネクタ10およびレセプタクルコネクタ20の短手方向(Y軸正負方向)を「前後方向(第3方向の一例)」とする。また、レセプタクルコネクタ20に対してプラグコネクタ10を差し込む方向(Z軸負方向)を「下方向」とし、その逆方向である抜去方向(Z軸正方向)を「上方向」とする。
コネクタ装置1では、プラグコネクタ10とレセプタクルコネクタ20との嵌合によって、プラグコネクタ10における後述する導電性の複数のコンタクト12(図5参照)がレセプタクルコネクタ20における導電性の複数のコンタクト22に電気的に接続される。これにより、各同軸ケーブル2の後述する中心導体2a(図6参照)と基板3上に形成された電気回路とが電気的に接続される。
また、プラグコネクタ10は、コネクタ本体14と、操作レバー15とを備える。操作レバー15は、レセプタクルコネクタ20とコネクタ本体14との嵌合を解除する方向(第3方向の一例)へのコネクタ本体14のレセプタクルコネクタ20からの相対的な移動を規制する。具体的には、操作レバー15は、レセプタクルコネクタ20のハウジング21の両端部に設けられたホールドダウン23に形成された被係合部234と係合する。被係合部234は、左右方向に沿って突出する突起である。
図3に示すように、プラグコネクタ10とレセプタクルコネクタ20とが嵌合している状態で、操作レバー15の先端部に設けられた係合部153がレセプタクルコネクタ20の被係合部234と係合する。そのため、レセプタクルコネクタ20とコネクタ本体14との嵌合を解除する方向へのコネクタ本体14のレセプタクルコネクタ20からの相対的な移動が規制される。
このように、係合部153と被係合部234とはプラグコネクタ10とレセプタクルコネクタ20との嵌合を維持するロック機構として機能する。なお、図3では、説明を分かりやすくするために、コネクタ本体14を図示していない。
図2および図3に示す状態から、操作レバー15の本体部151をコネクタ本体14へ近づく方向である後方へ押すと、操作レバー15の腕部152が後方へ移動し、操作レバー15の先端部に設けられた係合部153も後方へ移動する。そのため、操作レバー15の係合部153がレセプタクルコネクタ20の被係合部234よりも後方へ移動する。
操作レバー15の係合部153がレセプタクルコネクタ20の被係合部234よりも後方へ移動すると、図4に示すように、操作レバー15の係合部153とレセプタクルコネクタ20の被係合部234との係合状態が解除される。そして、図4に示す状態からコネクタ本体14を上方へ移動することで、レセプタクルコネクタ20からプラグコネクタ10が抜去される。なお、図4では、図3と同様に、コネクタ本体14を図示していない。
このように、実施形態に係るプラグコネクタ10は、操作レバー15の本体部151がコネクタ本体14へ近づく方向である後方へ押されていない場合、レセプタクルコネクタ20とコネクタ本体14との嵌合を解除する方向へのコネクタ本体14のレセプタクルコネクタ20からの相対的な移動が規制される。
そして、操作レバー15の本体部151がコネクタ本体14へ近づく方向である後方へ押された場合、操作レバー15の係合部153とレセプタクルコネクタ20の被係合部234との係合状態が解除される。そのため、プラグコネクタ10をレセプタクルコネクタ20から容易に抜去することができる。
したがって、プラグコネクタ10とレセプタクルコネクタ20との嵌合を維持するロック機構を有しつつも、プラグコネクタ10からレセプタクルコネクタ20を抜去する作業である抜去作業の作業性を向上させることができる。
<2.プラグコネクタ10の構成>
次に、図5〜図9を参照して実施形態にかかるプラグコネクタ10の構成について説明する。図5に示すように、プラグコネクタ10は、コネクタ本体14と、操作レバー15とを含む、コネクタ本体14には、複数の同軸ケーブル2を備えるケーブルユニット40が取り付けられる。
ケーブルユニット40は、複数の同軸ケーブル2と、導電性のグランドバー4とを備える。同軸ケーブル2は、図6に示すように、中心導体(信号線)2aの外周側に、誘電体2b、外側導体(シールド線)2c、および外周被覆材2dが順に積層されて形成される。
同軸ケーブル2の一端部は、先端側から中心導体2a、誘電体2b、および外側導体2cが順次露出しており、露出部分のうち外側導体2cがグランドバー4に挟持または半田付けされることで、複数の同軸ケーブル2がグランドバー4に取り付けられる。
コネクタ本体14は、絶縁性のハウジング11(第1ハウジングの一例)と、ハウジング11に配列される導電性の複数のコンタクト12(第1コンタクトの一例)と、複数のコンタクト12が配列されたハウジング11を覆う導電性のカバー13とを備える。コンタクト12間、およびコンタクト12とカバー13との間は、ハウジング11によって各々絶縁される。コンタクト12およびカバー13は、例えば、一つの金属板に打抜き折曲げ加工を施すことによって各々形成される。
図7に示すように、ハウジング11は、ハウジング本体111と、左右の側壁部112と、ハウジング本体111と側壁部112とを連結する第1の連結部113および第2の連結部114とを有する。ハウジング本体111には、複数のコンタクト12が左右方向に沿って配列される。側壁部112には、ハウジング本体111と左右方向で対応する位置に凹部112aが形成される。
第1の連結部113と第2の連結部114との間には、開口115が形成される。第1の連結部113の上面113aは、ハウジング本体111および側壁部112の各々の上面よりも低い位置に形成される。これにより、第1の連結部113の上面113aとカバー13のカバー上部131との間に空間116(図6参照)が形成される。
ハウジング本体111は、左右方向に各々延伸する前壁部111aおよび後壁部111bと、前後方向の中央部に下方に突出しかつ左右方向に延伸する突出部111cとを有している。突出部111cと後壁部111bとの間には、開口111dが形成される。前壁部111aの左右の端部には凹部111e(図6参照)が各々形成される。また、後壁部111bと各第2の連結部114との間には、凹部111fが形成される。
複数のコンタクト12は、例えば、インサート成形によってハウジング11に配置される。図5〜図7に示す例では、複数のコンタクト12は、ハウジング本体111の突出部111cから前壁部111aにかけて配置され、左右方向に間隔を空けて配列される。各コンタクト12は、前壁部111aの上面上に一部が配置されており、前壁部111aの上面上の部分が同軸ケーブル2の中心導体2aに半田付けなどによって接続される。
カバー13は、ケーブルユニット40が配置された状態のハウジング11の上方および前方を各々の覆うカバー上部131およびカバー前部132を有する。カバー上部131には、開口131aが形成されており、かかる開口131aから溶融半田が流し込まれることによって、カバー13とグランドバー4とが半田接続される。
また、カバー13は、カバー上部131の右端部と左端部の各々に左右方向で連続して下方に屈曲する左右の側方突出部133と、カバー上部131の右端部と左端部の各々に後方で連続して下方に屈曲する左右の後方突出部134と、カバー前部132に下端が片持ち支持され下端から上端に向けて後方に傾斜する係止片135とを有する。
側方突出部133がハウジング11の凹部112aに挿入され、後方突出部134がハウジング11の凹部111fに挿入され、係止片135がハウジング11の凹部111eに挿入されることで、カバー13がハウジング11に取り付けられる。
操作レバー15は、図6、図8、および図9に示すように、左右方向に沿って延伸する本体部151と、本体部151の一端に連続し且つ本体部151の一端から屈曲して前後方向に沿って延伸する腕部152と、上下方向に平行な方向に沿って延伸し、レセプタクルコネクタ20と嵌合される際に左右方向に弾性変形してレセプタクルコネクタ20の被係合部234と係合する係合部153とを備える。
本体部151は、コネクタ本体14の前方に配置される。腕部152は、ハウジング11とカバー13との間に形成される空間116(図6参照)に前後方向に移動可能に配置される。係合部153は、図9に示すように、凹部153aが形成されており、腕部152に上端が連続し上端から下端に向けてハウジング本体111に向かう方向に傾斜している。
プラグコネクタ10には、左右一対の操作レバー15が設けられており、かかる一対の操作レバー15の本体部151同士は連結部16によって連結されている。連結部16は、本体部151の他端に一端が連続し、平面視でS字状に屈曲する屈曲部161と、屈曲部161の他端に接続され、左右方向に延伸する延伸部162とを有する。なお、左右一対の操作レバー15と連結部16を含めた構成を一つの操作レバーと呼ぶこともできる。
連結部16の延伸部162と係合部153との前後方向の間隔D2(図8参照)は、第1の連結部113の側面113bと側壁部112の端面との前後方向の間隔D1(図7参照)よりも短い。側壁部112の端面は、プラグコネクタ10がレセプタクルコネクタ20に嵌合した状態において、前後方向の位置がカバー13のカバー前部132の表面と同じである。したがって、操作レバー15からコネクタ本体14に組み込まれた状態(図1参照)において、操作レバー15の係合部153は、第1の連結部113の側面113bに当接し、かつ、連結部16は、カバー13のカバー前部132に当接した状態で維持される。
操作レバー15の係合部153は、第1の連結部113の側面113bと対向する領域153bが平坦面になっている。これにより、係合部153が第1の連結部113の側面113bに面接触するため、係合部153の第1の連結部113への当接状態を安定的に維持することができる。
<3.レセプタクルコネクタ20の構成>
次に、図10および図11を参照して実施形態にかかるレセプタクルコネクタ20の構成について説明する。図10に示すように、レセプタクルコネクタ20は、絶縁性のハウジング21(第2ハウジングの一例)と、導電性の複数のコンタクト22(第2コンタクトの一例)と、ハウジング21の左右の端部に取り付けられた左右のホールドダウン23とを備える。コンタクト22およびホールドダウン23は、例えば、一つの金属板に打抜き折曲げ加工を施すことによって各々形成される。
ハウジング21は、前壁部211と、後壁部212と、左右の側壁部213とを備える。前壁部211には、複数のコンタクト22が左右方向に間隔を空けて配列される。複数のコンタクト22は、インサート成形または圧入により前壁部211に配置される。前壁部211と後壁部212との間には、プラグコネクタ10の突出部111c(図7参照)が挿入される凹部214が形成されている。
左右の側壁部213は、ハウジング21の左右の端部に形成されている。各側壁部213は、図11に示すように、前後方向に各々延伸する第1壁部213aおよび第2壁部213bと、第1壁部213aおよび第2壁部213bの前端に連続し左右方向に延伸する第3壁部213cと、第1壁部213aおよび第2壁部213bの後端に連続し左右方向に延伸する第4壁部213dとを有する。
第1壁部213aと第2壁部213bとは左右方向で対向する位置に互いに間隔を空けて形成される。また、第3壁部213cと第4壁部213dとは前後方向で対向する位置に互いに間隔を空けて形成される。第2壁部213b、第3壁部213c、および第4壁部213dによって凹部213eが形成される。かかる凹部213eにホールドダウン23の一部が配置される。
ホールドダウン23は、側壁部213の第1壁部213aと第2壁部213bとの間に圧入によって取り付けられる基部231と、基部231に上端が連続し下方に屈曲して延伸する中途部232と、中途部232の下端に連続する先端部233とを有する。中途部232は、凸状の被係合部234を有する。かかる被係合部234は、上述した操作レバー15の係合部153に係合される。先端部233は、平坦面233aを有しており、かかる平坦面233aが基板3(図1参照)の表面に半田付けされる。
ホールドダウン23は、中途部232の後方に切欠部235を有しており、側面視で非対称に形成されている。切欠部235によって第2壁部213bと中途部232の側面232aと第3壁部213cとで凹部24が形成される。
<4.プラグコネクタ10のレセプタクルコネクタ20に対する挿抜動作>
次に、プラグコネクタ10のレセプタクルコネクタ20に対する挿抜動作について図12〜図18を参照して具体的に説明する。まず、レセプタクルコネクタ20にプラグコネクタ10を挿入する挿入動作について説明する。
図13に示すように、レセプタクルコネクタ20にプラグコネクタ10が挿入されると、プラグコネクタ10のうちコンタクト12が配置された突出部111cが、レセプタクルコネクタ20に形成された凹部214に挿入される。これにより、プラグコネクタ10の各コンタクト12がレセプタクルコネクタ20の対応するコンタクト22に接触し、各コンタクト12が対応するコンタクト22と電気的に接続される。
コンタクト22は、ハウジング21に中途部222が支持され、自由端である一端221が弾性変形可能である。そして、コンタクト12が配置された突出部111cは、レセプタクルコネクタ20におけるハウジング21の後壁部212とコンタクト22の一端221とによって挟持されることで、プラグコネクタ10とレセプタクルコネクタ20とが嵌合状態になる。なお、コンタクト22の他端部223は、基板3(図1参照)に形成される回路パターンに半田付け等によって電気的に接続される。
また、操作レバー15において、凹部153aが形成される係合部153は、左右方向に弾性変形可能に腕部152(図12参照)に支持されている。そのため、図14および図15に示すように、レセプタクルコネクタ20に対してプラグコネクタ10が挿入されると、操作レバー15の係合部153が弾性変形し、係合部153に形成された凹部153aにホールドダウン23に形成された被係合部234が挿入される。
図14に示すように、被係合部234は、下方に向けて傾斜するテーパ形状を有しており、また、係合部153の先端部も下方に向けて傾斜するテーパ形状を有している。そのため、レセプタクルコネクタ20に対してプラグコネクタ10を挿入するために必要な力である挿入力を低減することができる。
このように、係合部153に形成された凹部153aがホールドダウン23に形成された被係合部234に挿入されるため、レセプタクルコネクタ20とコネクタ本体14との嵌合を解除する方向へのコネクタ本体14のレセプタクルコネクタ20からの相対的な移動が規制される。また、図14に示す例では、係合部153の平坦面と被係合部234の平坦面とが面接触するため、レセプタクルコネクタ20からプラグコネクタ10を抜去するために必要な力である抜去力を高めることができる。このように、抜去力を高めつつも上述したように挿入力を低減しているため、レセプタクルコネクタ20に対してプラグコネクタ10を挿入する作業である挿入作業の作業性を高めることができる。なお、係合部153と被係合部234との係合は、面接触に限定されない。
次に、レセプタクルコネクタ20に嵌合しているプラグコネクタ10をレセプタクルコネクタ20から抜去する動作である抜去動作について説明する。抜去動作を行う作業者は、図16に示すように、操作レバー15の本体部151をコネクタ本体14へ向けて押す。
一対の操作レバー15同士を連結する連結部16は、カバー13のカバー前部132に当接している状態であるため、操作レバー15の本体部151の他端はコネクタ本体14へ向けて移動せず、本体部151の一端がコネクタ本体14へ向けて移動する。
本体部151の一端がコネクタ本体14へ向けて移動すると、図17に示すように、操作レバー15の腕部152が第1の連結部113の上面113a上を摺動して後方へ移動するため、係合部153も腕部152と同様に後方へ移動する。係合部153が後方へ移動すると、係合部153と被係合部234との係合が解除される。
係合部153は、上述したように、被係合部234と係合していない状態では、端から下端に向けてハウジング本体111に向かう方向に傾斜しているが、被係合部234と係合している場合、弾性変形によってハウジング本体111から離れる方向に弾性変位している。そのため、係合部153は、被係合部234との係合が解除されると、ハウジング本体111に向かう方向に変位し、凹部24へ進入する。
係合部153が凹部24へ進入している状態で、作業者が操作レバー15から手を離すと、係合部153は、図17に示すように、ホールドダウン23の中途部232の側面232aに当接した状態になるため、係合部153がホールドダウン23の側面232aに係止される。
これにより、係合部153と被係合部234との係合が解除された状態が維持される。また、係合部153は、ホールドダウン23の側面232aと対向する領域153bが平坦面になっているため、係合部153と被係合部234との係合が解除された状態を安定的に維持することができる。
また、係合部153は、図18に示すように、第2壁部213bとは接触しておらず、ホールドダウン23の側面232aにのみ接触している状態である。したがって、作業者は、プラグコネクタ10をレセプタクルコネクタ20に対して相対的に抜去する方向へ移動させると、係合部153がホールドダウン23の側面232a上を摺動しながら移動していく。これにより、プラグコネクタ10とレセプタクルコネクタ20との係合状態が解除され、レセプタクルコネクタ20からプラグコネクタ10が抜去される。
なお、上述した例では、ホールドダウン23に切欠部235を設けることで、係合解除時に係合部153が挿入される凹部24が形成されるが、ホールドダウン23の構成は上述した例に限定されない。例えば、ホールドダウン23は、図19に示すように、基部231から連続する延伸部236が中途部232の後方に形成された構成であってもよい。
図19に示す延伸部236は、中途部232よりも第2壁部213bに近い位置に配置され、側面232aと延伸部236と第4壁部213dとによって凹部24が形成される。この場合も上述した例と同様に、操作レバー15の本体部151を作業者がコネクタ本体14へ向けて押すことで、係合部153が凹部24へ挿入される。
また、ホールドダウン23は切欠部235および延伸部236を設けない構成であってもよい。すなわち、ホールドダウン23の中途部232が切欠部235の領域まで後方に延伸した構成であってもよい。この場合、凹部24は形成されないが、操作レバー15の本体部151を作業者がコネクタ本体14へ向けて押した状態で、プラグコネクタ10をレセプタクルコネクタ20に対して相対的に抜去する方向へ移動させることで、レセプタクルコネクタ20からプラグコネクタ10を抜去することができる。
また、上述した例では、係合部153に凹部153aを形成し、被係合部234を凸状に形成したが、係合部153に凸部を設け、被係合部234を前後方向に沿って延伸する凹条溝として形成することもできる。この場合、凹条溝を後方へ向かうほど下方に傾斜させる構成とすることで、係合部153の凸部が凹条溝から凹部24に出た瞬間に上方へ移動するため、係合部153の凸部を側面232aに対向する位置にすることができる。これにより、作業者が操作レバー15から手を離した場合であっても、係合部153と被係合部234との係合が解除された状態を維持することができる。
また、上述した例では、操作レバー15同士が連結部16によって連結されるが、図20に示すように、操作レバー15は、連結部16によって連結されていない構成であってもよい。例えば、図20に示す操作レバー15は、図6に示す操作レバー15の構成に加え、平面視でS字状に形成される屈曲部154を有する。
屈曲部154は、本体部151の他端に一端が連続しコネクタ本体14へ向かう方向へ屈曲する第1屈曲部154aと、第1屈曲部154aの他端に連続し、カバー13のカバー前部132に沿った方向へ屈曲する第2屈曲部154bを有する。第2屈曲部154bは、連結部16と同様に、カバー前部132に当接することで、操作レバー15が後方へ移動することを規制しており、これにより、操作レバー15の係合部153とレセプタクルコネクタ20の被係合部234との係合が維持される。
なお、上述した例では、操作レバー15と被係合部234とをそれぞれ一対設ける構成であるが、コネクタ装置1は、操作レバー15と被係合部234とを各々一つのみ設ける構成であってもよい。また、上述した例では、被係合部234をホールドダウン23に形成したが、ハウジング21に被係合部234を形成した構成であってもよい。
また、上述したコネクタ装置1では、プラグコネクタ10に操作レバー15を設けたが、レセプタクルコネクタ20に操作レバー15を設ける構成であってもよい。
以上のように、実施形態に係るプラグコネクタ10は、絶縁性のハウジング11と、ハウジング11に左右方向(第1方向の一例)に沿って配列された導電性の複数のコンタクト22とを含むコネクタ本体14を備える。レセプタクルコネクタ20との嵌合によって複数のコンタクト12がレセプタクルコネクタ20の複数のコンタクト22に電気的に接続される。プラグコネクタ10は、レセプタクルコネクタ20とコネクタ本体14との嵌合を解除する抜去方向(第2方向の一例)へのコネクタ本体14のレセプタクルコネクタ20からの相対的な移動を規制する操作レバー15を備える。操作レバー15は、左右方向に沿って延伸する本体部151と、本体部151の一端に連続し且つ本体部151の一端から屈曲して後方向(第3方向の一例)に沿って延伸する腕部152と、上下方向に平行な方向に沿って延伸し、レセプタクルコネクタ20と嵌合される際に左右方向に弾性変形してレセプタクルコネクタ20の被係合部234と係合する係合部153とを備える。係合部153は、本体部151への操作によって操作レバー15の腕部152が後方向へ移動されることで後方向に変位して被係合部234との係合が解除される。これにより、プラグコネクタ10とレセプタクルコネクタ20との嵌合を維持するロック機構を有しつつも抜去作業の作業性を向上させることができる。
また、プラグコネクタ10は、ハウジング11を覆う導電性のカバー13を備える。腕部152は、ハウジング11とカバー13との間に形成される空間116に、前後方向に移動可能に配置される。これにより、腕部152の上下方向および左右方向の移動を規制しつつ、腕部152を前後方向に移動させることができる。
また、被係合部234は、レセプタクルコネクタ20のホールドダウン23に形成される。これにより、ハウジング11に被係合部234を設ける場合に比べ、プラグコネクタ10とレセプタクルコネクタ20との嵌合を維持する強度を高めることができる。
また、プラグコネクタ10は、操作レバー15を一対備える。レセプタクルコネクタ20には、被係合部234が左右方向の両端部に各々形成される。一対の操作レバー15の各々の係合部153は、互いに異なる被係合部234と係合する。そして、一対の操作レバー15の本体部151同士が、連結部16によって連結されている。これにより、一対の操作レバー15でプラグコネクタ10とレセプタクルコネクタ20とのロックおよびロック解除を行うことができるため、例えば、プラグコネクタ10とレセプタクルコネクタ20との嵌合を維持する強度を高めることができる。
また、プラグコネクタ10は、複数のコンタクト12が配列されたハウジング11を覆う導電性のカバー13を備える。連結部16は、係合部153が被係合部234と係合している状態でカバー13に当接する延伸部162(当接部の一例)を有する。これにより、係合部153が被係合部234と係合している状態を容易に維持することができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 コネクタ装置
2 同軸ケーブル
3 基板
10 プラグコネクタ
11,21 ハウジング
12,22 コンタクト
13 カバー
14 コネクタ本体
15 操作レバー
16 連結部
20 レセプタクルコネクタ
23 ホールドダウン
116 空間
151 本体部
152 腕部
153 係合部
234 被係合部

Claims (6)

  1. 絶縁性のハウジングと、前記ハウジングに第1方向に沿って配列された導電性の複数のコンタクトと、を含むコネクタ本体を備え、相手コネクタとの嵌合によって前記複数のコンタクトが前記相手コネクタの複数のコンタクトに電気的に接続される電気コネクタであって、
    前記相手コネクタと前記コネクタ本体との嵌合を解除する第2方向への前記コネクタ本体の前記相手コネクタからの相対的な移動を規制する操作レバーを備え、
    前記操作レバーは、
    前記第1方向に沿って延伸する本体部と、
    前記本体部の一端に連続し且つ前記本体部の一端から屈曲して前記第1方向および前記第2方向と各々直交する第3方向に沿って延伸する腕部と、
    前記第2方向に平行な方向に沿って延伸し、前記相手コネクタと嵌合される際に前記第1方向に弾性変形して前記相手コネクタの被係合部と係合する係合部と、を備え、
    前記係合部は、前記本体部への操作によって前記操作レバーの腕部が前記第3方向へ移動されることで前記第3方向に変位して前記被係合部との係合が解除される
    ことを特徴とする電気コネクタ。
  2. 前記ハウジングを覆う導電性のカバーを備え、
    前記腕部は、前記ハウジングと前記カバーとの間に形成される空間に、前記第3方向に移動可能に配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタ。
  3. 前記被係合部は、前記相手コネクタのホールドダウンに形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタ。
  4. 前記操作レバーを一対備え、
    前記相手コネクタには前記被係合部が前記第1方向の両端部に各々形成され、
    前記一対の操作レバーの各々の前記係合部は、互いに異なる前記被係合部と係合し、
    前記一対の操作レバーの前記本体部同士が、連結部によって連結されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタ。
  5. 前記複数のコンタクトが配列された前記ハウジングを覆う導電性のカバーを備え、
    前記連結部は、前記係合部が前記被係合部と係合している状態で前記カバーに当接する当接部を有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の電気コネクタ。
  6. 絶縁性の第1ハウジングと、前記第1ハウジングに第1方向に沿って配列された導電性の部材である複数の第1コンタクトと、を含むコネクタ本体を有する第1コネクタと、
    絶縁性の第2ハウジングと、前記第2ハウジングに配列された導電性の複数の第2コンタクトと、を有する第2コネクタと、を備え、
    前記第1コネクタと前記第2コネクタとを嵌合させることで、前記複数の第1コンタクトと前記複数の第2コンタクトとが電気的に接続されるコネクタ装置であって、
    前記第1コネクタは、
    前記第2コネクタと前記コネクタ本体との嵌合を解除する第2方向への前記コネクタ本体の前記第2コネクタからの相対的な移動を規制する操作レバーを備え、
    前記操作レバーは、
    前記第1方向に沿って延伸する本体部と、
    前記本体部の一端に連続し且つ前記本体部の一端から屈曲して前記第1方向および前記第2方向と各々直交する第3方向に沿って延伸する腕部と、
    前記第2方向に平行な方向に沿って延伸し、前記第2コネクタと嵌合される際に前記第1方向に弾性変形して前記第2コネクタの被係合部と係合する係合部と、を備え、
    前記係合部は、前記本体部への操作によって前記操作レバーの腕部が前記第3方向へ移動されることで前記第3方向に変位して前記被係合部との係合が解除される
    ことを特徴とするコネクタ装置。
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