JP2019175738A - 外装一体型電線 - Google Patents

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Abstract

【課題】電線と外装材との位置関係を固定することができる外装一体型電線を提供する。【解決手段】外装一体型電線2は、電線1と、電線1の長手方向の途中がインモード成形され、電線1が引き出された面11a、11bに沿って樹脂体係合部面12a、12bが形成された樹脂体10と、電線1の一部を収納すると共に、端部21a、21bに外装材係合部22a、22bが形成された外装材20a、20bとを有し、樹脂体係合部と前記外装材係合部22a、22bとが係合すると共に、両者の係合した面が超音波溶着されている。【選択図】図3

Description

本発明は外装一体型電線、特に電線を保護する複数のプロテクタを有する外装一体型電線に関する。
従来、車両等に設置されるワイヤーハーネス(以下「電線」と称す)は、途中で方向が変更されたり同じ方向で偏位されたりするため、方向変更部や偏位部における電線の姿勢を固定する目的で、方向変更部や偏位部において電線を樹脂にインサート成形していた。このとき、インサート成形時に電線を確実に保持して、電線が樹脂外周面から露出しないようにした発明が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2003−317555号公報
特許文献1に開示された発明(成形ワイヤーハーネスの金型構造)は、金型のキャビティに凹凸を設け、凸部において電線を保持して凹部に樹脂を充填するものである。これによって、電線の方向変更部や偏位部はブロック状の樹脂に埋設されると共に、変更部や偏位部に近い範囲の電線はコルゲート状の樹脂によって被覆されることになる。
しかしながら、たとえば、車両の車両デッキの下面等に設置される電線は、複数のプロテクタによって保護され、プロテクタ同士は互いの方向が相違したり、上下や左右方向で偏位したりするから、プロテクタ同士の間に前記ブロック状の樹脂が配置されることになる。そうすると、コルゲート状の樹脂はプロテクタから離れたり、プロテクタ内に侵入してもプロテクタに係合しなかったりするため、電線がインサート成形されているコルゲート状の樹脂とプロテクタとの位置関係が変動するおそれがあるという問題があった。
本発明は、前記問題を解消するものであり、電線がインサート成形されている樹脂体とプロテクタ(以下「外装材」と称す)との位置関係を固定することができる外装一体型電線を提供することにある。
本発明に係る外装一体型電線は、電線と、前記電線の長手方向の途中がインモード成形され、前記電線が引き出された面に沿って樹脂体係合部が形成された樹脂体と、前記電線の一部を収納すると共に、端部に外装材係合部が形成された外装材とを有し、
前記樹脂体係合部と前記外装材係合部とが係合すると共に、前記樹脂体係合部と前記外装材係合部とが係合した面が溶着していることを特徴とする。
また、前記樹脂体および前記外装材は何れも熱可逆性樹脂材料によって成形され、前記係合した面が超音波溶着されていることを特徴とする。
さらに、前記樹脂体は外周面に環条凹凸または螺旋条凹凸が形成された直線状であって、屈曲可能であることを特徴とする。
本発明に係る外装一体型電線は、電線が樹脂体にインモード成形され、樹脂体が外装材に係合且つ溶着されているから、電線と樹脂体との位置関係および樹脂体と外装材との位置関係が固定される。
したがって、電線がインモード成形されている樹脂体を共通にして、いくつかの外装材に樹脂体を確実に固定することが可能になる。このとき、外装材と樹脂体とをテープ等によって固定する必用がなくなり、外装材の大きさの制約が少なくなる。
本発明の実施の形態1に係る外装一体型電線を模式的に説明するものであって、図1の(a)は構成する部材の一部(樹脂体)を示す底面図、図1の(b)は構成する部材の一部(樹脂体)を示す側面図である。 本発明の実施の形態1に係る外装一体型電線を模式的に説明するものであって、構成する部材の一部(外装材)を示す平面図である。 本発明の実施の形態1に係る外装一体型電線を模式的に説明するものであって、図3の(a)は外装一体型電線を示す平面図、図3の(b)は外装一体型電線を示す側面視の断面図である。 本発明の実施の形態1に係る外装一体型電線を模式的に説明するものであって、構成する部材の一部(樹脂体)の変形例を示す側面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態1に係る外装一体型電線について説明する。なお、各図面は模式的に描かれているため、各部材の形状や大きさ、あるいは部材間の位置関係は図示された形態に限定されるものではない。
[実施の形態1]
図1〜図4は本発明の実施の形態1に係る外装一体型電線を模式的に説明するものであって、図1の(a)は構成する部材の一部(樹脂体)を示す底面図、図1の(b)は構成する部材の一部(樹脂体)を示す側面図、図2は構成する部材の一部(外装材)を示す平面図、図3の(a)は外装一体型電線を示す平面図、図3の(b)は外装一体型電線を示す側面視の断面図、図4は構成する部材の一部(樹脂体)の変形例を示す側面図である。
(樹脂体)
図1の(a)および(b)において、電線1の長手方向の途中が熱可逆性樹脂材料からなる樹脂体10にインモード成形されている。このとき、電線1は、樹脂体10の引き出し面11a、11bから引き出され、引き出し面11a、11bに沿って凹凸状の樹脂体係合部12a、12bが形成されている。なお、引き出し面11aと引き出し面11bとは側面視において互いに平行で、底面視(平面視に同じ)において互いに垂直であるが、本発明はこれに限定するものではない。たとえば、側面視および底面視(平面視に同じ)において、互いに平行であっても、あるいは、特定の方向から見た際にハの字状で、延長した仮想面が互いに3次元的に傾斜(交差)してもよい。
なお、樹脂体係合部12aと樹脂体係合部12bとは同一形状であるが、相違する形状にしてもよい。また、樹脂体係合部12aおよび樹脂体係合部12bは、凹凸の溝状であるが、本発明はこれに限定するものではなく、突起あるいは穴であってもよい。
(外装材)
図2において、外装材20aは、電線1を保護するプロテクタとして機能するもので、たとえば、自動車の床下等に設置されるものである。外装材20aは熱可逆性樹脂材料によって形成された樋状(チャンネル状)であって、外装材20aの端部21aに凹凸の溝状の外装材係合部22aが形成されている。なお、外装材係合部22aは樹脂体係合部12aに係合可能になっている。
また、外装材20bは外装材20aと同様に、端部21bに凹凸の溝状の外装材係合部22bが形成されている(図3の(a)および(b)参照)。
(外装一体型電線)
図3の(a)および(b)において、外装一体型電線2は、電線1が樹脂体10にインサート成形されているから、電線1の姿勢が固定されている(以下「エリア1」と称す)。また、樹脂体係合部12aおよび樹脂体係合部12bが、それぞれ外装材係合部22aおよび外装材係合部22bに係合すると共にかかる係合した面が超音波溶着されている(以下「エリア2」と称す)。なお、係合した面の超音波溶着に代わる局所加熱手段によって、係合した面を溶着したり、溶着に代えて係合した面を接着剤によって接着したりしてもよい。
(作用効果)
外装一体型電線2は以上の構成であるから、電線1と樹脂体10との位置関係が確実に固定され(エリア1)、樹脂体10と外装材20a、20bとの位置関係が確実に固定される(エリア2)。特に、樹脂体10と外装材20a、20bとが、凹凸状の係合部において係合する共に、係合した面が超音波溶着されているから、接続が強固になっている。したがって、樹脂体10と外装材20a、20bとの接続をテープ等を用いて補強する必要がない。
さらに樹脂体係合部12a、12bの形状および外装材係合部22a、22bの形状を共通にするだけで、バリエーションの多い電線(ワイヤハーネス)に対しても、また、いろいろな仕様の外装材(プロテクタ)に対しても、容易に且つ安価に対応することが可能になる。そうすると、たとえば単線で断面積が15平方ミリメートル以上の太い電線を使用している車両デッキ下に好適に配置される。
(変形例)
図4において、外装一体型電線3は、電線1が樹脂体10内において屈曲されることなく直線であって、引き出し面11aと引き出し面11bとは平行である。そして、樹脂体10が蛇腹形状に形成されている。このため、樹脂体10は屈曲可能であるから、電線1の引き出し面11aから引き出された部分と引き出し面11bから引き出された部分とを、互いに平行のまま容易に偏位させたり、互いの方向を容易に相違させたりすることができる。このとき、電線1は樹脂体10にインサート成形されているから、電線1と樹脂体10との位置関係が確実に固定されている(エリア1)。また、前記と同様に樹脂体10は外装材20に強固に固定される(エリア2)。
(変形例)
なお、以上は、電線1が樹脂体10内において分岐されないため、樹脂体10が電線1を引き出すための2面(引き出し面11a、11b)を具備しているが、本発明はこれに限定するものではなく、電線1を樹脂体10内で分岐し、3以上の引き出すための面を設け、その面にそって樹脂体係合部を設けてもよい(図示しない)。
以上、本発明を実施の形態1をもとに説明した。この実施の形態1は例示であり、それらの各構成要素およびその組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。このとき、電源端子は複数であってもよい。
本発明は以上であるから、様々な容器に取り付けられる各種コネクタとして広く利用することができる。
1 :電線
2 :外装一体型電線
3 :外装一体型電線
10 :樹脂体
11a:引き出し面
11b:引き出し面
12a:樹脂体係合部
12b:樹脂体係合部
20a:外装材
20b:外装材
21a:端部
21b:端部
22a:外装材係合部
22b:外装材係合部

Claims (3)

  1. 電線と、前記電線の長手方向の途中がインモード成形され、前記電線が引き出された面に沿って樹脂体係合部が形成された樹脂体と、前記電線の一部を収納すると共に、端部に外装材係合部が形成された外装材とを有し、
    前記樹脂体係合部と前記外装材係合部とが係合すると共に、前記樹脂体係合部と前記外装材係合部とが係合した面が溶着していることを特徴とする外装一体型電線。
  2. 前記樹脂体および前記外装材は何れも熱可逆性樹脂材料によって成形され、前記係合した面が超音波溶着されていることを特徴とする請求項1記載の外装一体型電線。
  3. 前記樹脂体は外周面に環条凹凸または螺旋条凹凸が形成された直線状であって、屈曲可能であることを特徴とする請求項1または2記載の外装一体型電線。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20020033269A1 (en) * 2000-09-20 2002-03-21 Gust James M. Electrical tubing assembly with hermetically sealed ends
JP2011239619A (ja) * 2010-05-12 2011-11-24 Sumitomo Wiring Syst Ltd ワイヤハーネス用の分岐保持具

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