JP2019175596A - 固体酸化物形燃料電池および流量調節部材 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池および流量調節部材 Download PDF

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Abstract

【課題】発電時における固体酸化物形燃料電池の各層の単セルの温度変化に対応して、固体酸化物形燃料電池の各層の単セルに供給するガスの流量を制御できる固体酸化物形燃料電池および流量調節部材を提供する。【解決手段】流量調節部材6は、内部マニホールド1a内に配設され、内部マニホールドと気体流通部の間を区画する仕切面6cを有し、仕切面に、それぞれの気体流通部に対応する位置に設けられた複数の開口60と、開口のそれぞれに重畳可能であり、温度に応じて、開口に重畳する重畳面積が可逆的に変化する複数の重畳部材70と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池および流量調節部材に関し、さらに詳しくは、単セルやセパレータ等の部材を用いて組み上げられた内部マニホールド型固体酸化物形燃料電池および固体酸化物形燃料電池の内部マニホールドに配置する流量調節部材に関する。
平板型の固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、固体電解質層の両面に燃料極(アノード)および空気極(カソード)を接合した単セルを基本的な構成要素としている。SOFCにおいては、セパレータを介して複数の単セルを電気的に直列に接続したスタック構造を形成して発電装置とすることが多い。
複数のセパレータおよび単セルを積層したこの種のSOFCにおいて、空気極への空気極ガスの供給および燃料極への燃料ガスの供給には、各セパレータに孔や平行方向の流路を設けた内部マニホールド構造が一般的に用いられている。
SOFCの発電時において、空気極に供給する空気極ガスおよび燃料極に供給する燃料ガスは、流路内で順次反応して消費されるが、流路の出口側に近づく程、ガス中の酸素及び水素分圧が小さくなるため、電極反応に用いることができるガス量が減少する。また、流路が分岐する際、流路ごとに異なる圧損に起因して流量のばらつきが発生しやすい。このとき、単セルは、発電量が大きいほど発熱量が大きくなる傾向があるので、単セルごとの発電状態のばらつきにより、スタック内は、単セルごとに温度分布が発生しやすくなっている。
発熱量が増加した単セルは、単セルの劣化が大きくなる。これにより、単セルの内部抵抗が増加する。内部抵抗が増加した単セルは、発熱量がより増加して、ますます劣化が進行することになる。また、発熱量が増加した単セルにおいては、スタック内を流れるガスの粘性および圧損が増加する。これにより、単セルの燃料極や空気極に供給するガスの量が少なくなり、このガス量の減少によっても、単セルの内部抵抗が増加するため、単セルは、発熱量がより増加して、ますます劣化が進行することになる。
各単セル間は、電気的に直列接続されているため、SOFCの複数の単セルの発電電流は、各層で同じとせざるを得ない。このとき、燃料極および空気極に供給するガスの供給量が最も少なく、最も高温となる過酷な条件におかれる単セルに対応して、スタック全体の燃料極および空気極に供給するガスの供給量を制御することが必要となる。そのため、過酷な条件により発電性能が低下した単セルが、スタック全体の発電性能を阻害する事態になる。
また、SOFCは、所定の温度範囲で運転されることが好ましいが、SOFCの運転時において、SOFCの積層方向の中央部の温度が端部の温度よりも高くなって、SOFCが正常に発電を継続するために望ましい温度範囲を超えてしまうことがある。このように、積層構造の中で部分的にSOFCが発熱する現象への対応として、SOFCの積層方向の中央部近傍に配置された中央部セパレータに設けられたガス流路の断面積が、積層方向の端部近傍に配置された端部セパレータに設けられたガス流路の断面積よりも広い構造が、特許文献1に開示されている。
特開2012−209068号公報
特許文献1に記載されるように、SOFCの積層方向の各部において、セパレータのガス流路の断面積に差を設ければ、各層のセパレータを介して各単セルに供給する空気極ガスおよび燃料ガスの流量の分配を、各層で変化させることが可能ではある。しかしながら、上記の構造は、ガス流路の断面積の異なる多種多様のセパレータを、SOFCの積層方向の配置箇所に応じて設けることにより、SOFCの各層の単セルに供給する燃料ガスおよび空気の流量の分配をあらかじめ設定した構造であり、発電継続中に、各単セルの発電状態の変化等により、各単セルの温度が継時的に変化した場合には、その変化に対応して、発熱の影響を適切に緩和するのは難しい。そのため、SOFCの発電時において、スタック内の温度分布を低減することには限界があり、発電時における各層の温度変化に対応して、各層の単セルに供給するガスの流量を制御することができるSOFCを製造することが望まれる。
本発明が解決しようとする課題は、発電時における固体酸化物形燃料電池の各層の単セルの温度変化に対応して、固体酸化物形燃料電池の各層の単セルに供給するガスの流量を制御できる固体酸化物形燃料電池および流量調節部材を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明にかかる流量調節部材は、複数の燃料電池単セルと、前記燃料電池単セルに導入するガスを流通可能な流路として気体流通部を有する板状の複数のセパレータと、が交互に積層され、前記気体流通部に前記ガスを供給する内部マニホールドを有する固体酸化物形燃料電池に設けられる流量調節部材において、前記流量調節部材は、前記内部マニホールド内に配設され、前記内部マニホールドと前記気体流通部の間を区画する仕切面を有し、前記仕切面に、それぞれの前記気体流通部に対応する位置に設けられた複数の開口と、前記開口のそれぞれに重畳可能であり、温度に応じて、前記開口に重畳する重畳面積が可逆的に変化する複数の重畳部材と、を有することを要旨とする。
また、前記重畳部材の温度が高くなると、前記開口への重畳面積が狭くなるとよい。
また、前記重畳部材は、前記複数の開口の縁部に一端を固定され、他端を他の部材に固定されない自由端とした板状部材よりなる翼部であり、前記翼部は、複数の熱膨張率の異なる材料が厚み方向に接合されており、前記翼部が、温度変化により湾曲して、前記翼部の温度が高くなると、前記翼部の前記自由端が、前記開口から離反することで、前記開口への重畳面積が小さくなるとよい。
また、前記複数の開口のうち少なくとも一部の開口面積が、相互に異なるとよい。
また、温度による前記開口への重畳面積の変化の形態が、少なくとも一部の前記重畳部材で相互に異なるとよい。
また、前記流量調節部材は、前記内部マニホールドに供給されるガスが流通する中空部を有する筒状体であり、前記開口が設けられた前記仕切面は、前記筒状体の外壁であるとよい。
ここで、固体酸化物形燃料電池は、固体酸化物電解質の両面に空気極と燃料極を設けた複数の燃料電池単セルと、前記空気極に導入する酸素を含有する空気極ガスおよび前記燃料極に導入する燃料ガスをそれぞれ流通可能な流路として気体流通部を有する板状の複数のセパレータと、が交互に積層され、前記空気極ガスおよび前記燃料ガスのいずれか少なくとも一方は、前記複数の燃料電池単セルを含む燃料電池単セルユニットおよび前記複数のセパレータを貫通する通気孔が連通して構成された内部マニホールドを介して、前記複数のセパレータのそれぞれに設けられた前記気体流通部に供給される固体酸化物形燃料電池において、前記固体酸化物形燃料電池は、上記のような流量調節部材を有し、前記流量調節部材は、前記仕切面によって、前記内部マニホールドと前記気体流通部の間を区画し、前記複数のセパレータのそれぞれの前記気体流通部に対応する位置に前記複数の開口を配置した状態で、前記内部マニホールド内に配設されていることを要旨とする。
また、前記流量調節部材は、前記空気極に導入する空気極ガスが流通する前記内部マニホールド内に配設されており、前記重畳部材の温度が高くなると、前記開口への重畳面積が狭くなるとよい。
上記発明にかかる流量調節部材は、固体酸化物形燃料電池の内部マニホールド内に配設され、内部マニホールドと気体流通部の間を区画する仕切面を有し、仕切面に、それぞれの気体流通部に対応する位置に設けられた複数の開口と、開口のそれぞれに重畳可能であり、温度に応じて、開口に重畳する重畳面積が可逆的に変化する複数の重畳部材と、を有する。そのため、流量調節部材を固体酸化物形燃料電池の内部マニホールド内に配設して、燃料電池単セルの発電を行うと、複数の燃料電池単セルと、複数のセパレータと、が交互に積層された方向に沿って、複数の重畳部材のそれぞれが、各層の発電状態等に応じた各層の温度またその変化に対応して、開口への重畳面積が可逆的に変化するものとなる。各セパレータを介して各燃料電池単セルに供給する空気極ガスや燃料ガスの流量は、重畳部材の開口への重畳面積によって規定され、重畳部材の開口への重畳面積が広くなるほど、各セパレータを介して各燃料電池単セルに供給する空気極ガスや燃料ガスの流量は少なくなる。
これにより、流量調節部材は、固体酸化物形燃料電池の積層方向に沿った各セパレータを介して各単セルに供給する空気極ガスや燃料ガスの流量を、各層の温度の変化に対応して、可逆的に調節することができる。そのため、単セルの発電効率の低下等、温度変化による影響を、ガス流量の調節によって打ち消せるように、重畳部材の温度変化に対する挙動を設定しておくことで、意図しない発電効率の低下やバラツキ等、温度変化による影響を抑制して、固体酸化物形燃料電池の発電効率を高めることができる。そして、流量調節部材は、内部マニホールド内に配設されるため、セパレータの気体流通部の断面積の変更によらなくても、空気極ガスや燃料ガスの流量を調節することができる。
また、重畳部材の温度が高くなると、開口への重畳面積が狭くなる場合には、固体酸化物形燃料電池の積層方向に沿った各燃料電池単セルの温度が高くなるほど、各燃料電池単セルに供給する空気極ガスや燃料ガスの流量を多くすることができる。そのため、温度が高くなる層ほど、空気極ガスによる冷却効果を高めることや、燃料利用率を下げることで、SOFC単セルの温度上昇による影響を抑制することができる。これにより、一部の燃料電池単セルの温度上昇による発電効率の低下を回避するとともに、燃料電池単セルの劣化を抑制できる。
また、重畳部材が、複数の開口の縁部に一端を固定され、他端を他の部材に固定されない自由端とした板状部材よりなる翼部であり、翼部は、複数の熱膨張率の異なる材料が厚み方向に接合されており、翼部が、温度変化により湾曲して、翼部の温度が高くなると、翼部の自由端が、開口から離反することで、開口への重畳面積が小さくなる場合には、翼部は、温度変化に対応して、可逆的に、開口への重畳面積を小さくし、その結果、多くのガスを開口に通過させられるようになる。これにより、固体酸化物形燃料電池の積層方向に沿った各層の温度が高いほど、積層方向に沿った各セパレータを介して各単セルに供給する空気極ガスや燃料ガスの流量を、多くすることができる。また、重畳部材を、複数の熱膨張率の異なる材料を厚み方向に接合した簡易な構造により製造することができる。
また、複数の開口のうち少なくとも一部の開口面積が、相互に異なる場合には、各セパレータを介して各単セルに供給する空気極ガスや燃料ガスの流量は、流量調節部材の仕切面に設ける重畳部材の重畳面積と、開口の開口面積の両方によって規定され、各層の温度に依存しない流量分布を開口面積の設定によって設けておいたうえで、さらに重畳部材の温度応答により、温度をパラメータとしてガス流量の制御をすることができる。
また、温度による開口への重畳面積の変化の形態が、少なくとも一部の重畳部材で相互に異なる場合には、複数の燃料電池単セルおよび複数のセパレータの積層方向に沿った各層の温度が変化したときの重畳面積の変化の挙動を、層によって異ならせることで、層ごとに温度が変化した際の流量制御の形態を異ならせることができる。
また、流量調節部材が、内部マニホールドに供給されるガスが流通する中空部を有する筒状体であり、開口が設けられた仕切面は、筒状体の外壁である場合には、各セパレータおよび各燃料電池単セルに設けた通気孔を連通させてなる内部マニホールドの筒状の内部空間の中に、筒状の流量調節部材を配置するだけで、流量調節部材の内部空間と内部マニホールドの間の気密性を確保しながら、流量調節部材に供給されるガスを、開口を通して各セパレータの気体流通部に供給し、温度変化に対するガス流量の制御を行うことが可能となる。
ここで、本発明にかかる固体酸化物形燃料電池は、上記に記載の流量調節部材を有し、流量調節部材は、仕切面によって、内部マニホールドと気体流通部の間を区画し、複数のセパレータのそれぞれの気体流通部に対応する位置に複数の開口を配置した状態で、内部マニホールド内に配設されていることを要旨とする。そのため、固体酸化物形燃料電池は、重畳部材の重畳面積によって、空気極ガスや燃料ガスの流量を各燃料電池単セルの温度の変化に対応して、可逆的に変化させることができる。そのため、単セルの発電効率の低下等、温度変化による影響を、ガス流量の調節によって打ち消せるように、重畳部材の温度変化に対する挙動を設定しておくことで、意図しない発電効率の低下やバラツキ等、温度変化による影響を抑制して、固体酸化物形燃料電池の発電効率を高めることができる。そして、流量調節部材は、内部マニホールド内に配設されるため、セパレータの気体流通部の断面積の変更によらなくても、空気極ガスや燃料ガスの流量を調節することができる。
また、流量調節部材が、空気極に導入する空気極ガスが流通する内部マニホールド内に配設されており、重畳部材の温度が高くなると、開口への重畳面積が狭くなる場合には、固体酸化物形燃料電池の積層方向に沿った各層の温度変化に応じて、空気極に導入する空気極ガスの流量を可逆的に変化させることにより、発電中の空気極に低温の空気極ガスが接触することで、SOFC単セルを冷却する効果の程度を、積層構造における各位置の温度に応じて制御し、高温になった位置ほど、冷却効率を高めることができるので、一部の単セルの昇温を効果的に抑制することができる。
本発明の一実施形態にかかる固体酸化物形燃料電池の断面を示す模式図である。 上記固体酸化物形燃料電池を構成する燃料電池単セルおよびセパレータを示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態にかかる流量調節部材を示す斜視図である。 (a)流量調節部材を構成する翼部の低温における状態を示す断面図である。(b)流量調節部材を構成する翼部の高温における状態を示す断面図である。 本発明の他の実施形態にかかる流量調節部材を示す斜視図である。
以下に、本発明の一実施形態にかかる固体酸化物形燃料電池(SOFC)について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかるSOFCの断面を示す模式図である。また、図2は、図1のSOFCを構成するSOFC単セルおよびセパレータを示す分解斜視図である。
[固体酸化物形燃料電池の概略]
本発明の一実施形態にかかるSOFCを構成するセルスタック1は、図1に示すように、複数のセパレータ4と、複数の燃料電池単セルユニットであるSOFC単セルユニット3と、が交互に積み重ねられており、セパレータ4を介して複数のSOFC単セルユニット3が、直列に積層、電気接続されている。また、セルスタック1は、接地部1bに載置されており、最上部のセパレータ4の上面にはカバー1cが設けられている。
また、セルスタック1には、内部マニホールドとして構成された供給路1a,1bが設けられており、流量調節部材6が供給路1a内に挿入されている。ここで、流量調節部材6は、各層のセパレータ4を介して各燃料電池単セルである各単セル30に供給する空気極ガスG1の流量を変化させるための部材である。流量調節部材6については後で詳しく説明する。
SOFC単セルユニット3は、図2に示すように、単セル30および絶縁フレーム50を有する。単セル30は、固体酸化物電解質よりなる平板状の電解質層31と、電解質層31の一方面に接合された空気極32と、他方面に接合された燃料極33とを有している。ここで、電解質層31および両電極32,33を構成する材料は、公知のSOFCにおいて用いられる材料から適宜選択すればよい。
絶縁フレーム50は、SOFCの運転温度での使用に耐える耐熱性を有した絶縁体よりなる。絶縁フレーム50は、単セル30の側面を取り囲むように単セル30を収容した状態で、複数のセパレータ4の間に配置され、複数のセパレータ4の間の絶縁を確保しながら、複数のセパレータ4の間隔を規定する役割を果たす。そして、絶縁フレーム50によって、後述するセパレータ4の燃料ガス流路71を流通する燃料ガスG2と空気流路81を流通する空気極ガスG1とが、相互に混合が生じない状態で、相互に隔離される。また、絶縁フレーム50には、貫通孔として、空気通過孔10と燃料ガス通過孔9が1対ずつ設けられている。
セパレータ4は、ステンレス鋼等、耐熱性を備えた金属材料よりなる平板状の部材である。セパレータ4は、外周部にフレーム部4aを一体に備え、空気極32に導入する酸素を含有する空気などの空気極ガスG1、および燃料極33に導入する水素、メタンなどの燃料ガスG2を各々独立して通過させる通気孔である空気通過孔8および燃料ガス通過孔7が、フレーム部4aに設けられている。空気通過孔8および燃料ガス通過孔7は、セパレータ4のフレーム部4aの面を貫通して設けられている。
また、セパレータ4においては、フレーム部4aの上面に囲まれた内側の領域に、燃料ガスG2を流通可能な流路として平行に走る溝部が複数設けられており、燃料ガス流路71として機能する。また、フレーム部4aの下面に囲まれた内側の領域に、空気極ガスG1を流通可能な流路として平行に走る溝部が複数設けられており、空気流路81として機能する。燃料ガス流路71と空気流路81が、セパレータ4の気体流通部を構成している。空気流路81は、燃料ガス流路71と直交する方向に設けられている。また、燃料ガス流路71は、燃料ガス通過孔7と連通しており、空気流路81は、空気通過孔8と連通している。そして、空気通過孔8および燃料ガス通過孔7は、絶縁フレーム50に設けられた空気通過孔10と燃料ガス通過孔9と対応して、つまり、セパレータ4とSOFC単セルユニット3を積層した際に、セパレータ4の空気通過孔8と絶縁フレーム50の空気通過孔10が重なるように、また、セパレータ4の燃料ガス通過孔7と絶縁フレーム50の燃料ガス通過孔9が重なるように、それぞれの位置および形状が設定されている。
セルスタック1を構成する全てのセパレータ4は、同じ設計形状を有している。つまり、外形が同じであり、空気極ガスG1が流通する空気流路81の形状および配置が同じ設計となっている。また、燃料ガスG2が流通する燃料ガス流路71の形状および配置も同じ設計となっている。また、全ての単セル30も同一構造に設計されている。なお、本実施形態においては、全てのセパレータ4を同じ設計形状としているが、必ずしもすべてのセパレータ4の設計形状が同じである必要はなく、セルスタック1の設計目的に応じて、複数のセパレータ4の少なくとも一部のセパレータ4の設計形状が同じとなっていればよい。
図1,2に示すように、セルスタック1においては、複数のセパレータ4と、複数のSOFC単セルユニット3が、積層方向Xに沿って交互に積層されている。セパレータ4は、燃料ガス流路71が、単セル30の燃料極33と、空気流路81が単セル30の空気極32と、それぞれ対向するように配置されている。セパレータ4と、SOFC単セルユニット3とは、耐熱性接着剤によって、気密に接合され、一体的な構造として形成されている。セルスタック1の内部においても、燃料ガスG2が流通する経路と、空気極ガスG1が流通する経路の間が、耐熱性接着剤を用いて相互に隔離されている。
セルスタック1においては、各セパレータ4に設けられた空気通過孔8と、各SOFC単セルユニット3に設けられた空気通過孔10とが、直線的に連通し、筒状の内部空間を有する供給路1a,1bを構成している。供給路1a,1bは、各セパレータ4の空気流路81を挟んで対向して、2つの平行な経路となっており、それぞれ空気極ガスG1の往路および復路として機能する。供給路1aおよび供給路1bは、各セパレータ4の一端および他端で、それぞれ空気流路81に連通しており、供給路1aから各セパレータ4の空気流路81を通り、供給路1bに至る空気極ガスG1の経路が形成される。同様に、各セパレータ4に設けられた燃料ガス通過孔7と、各SOFC単セルユニット3に設けられた燃料ガス通過孔9とが、直線的に連通し、筒状の内部空間を有する供給路2a,2bを構成している。供給路2a,2bは、各セパレータ4の燃料ガス流路71を挟んで対向して、2つの平行な経路となっており、それぞれ燃料ガスG2の往路および復路として機能する。供給路2aおよび供給路2bは、各セパレータ4の一端および他端で、それぞれ燃料ガス流路71に連通しており、供給路2aから各セパレータ4の燃料ガス流路71を通り、供給路2bに至る燃料ガスG2の経路が形成される。
ここで、セルスタック1における空気極ガスG1および燃料ガスG2の経路について具体的に説明する。セルスタック1においては、空気極ガスG1の供給路1aの内部空間に流量調節部材6が配置され、空気極ガスG1は流量調節部材6を介して導入される。まず、流量調節部材6を省略して空気極ガスG1の経路について説明する。
空気極ガスG1は、図2の点線矢印に示すように、セパレータ4の空気通過孔8、および絶縁フレーム50の通気孔である空気通過孔10が連続してなる供給路1aに導入される。
また、空気極ガスG1は、図1の矢印Aに示すように、供給路1aを流通して、供給路1aに連通した各セパレータ4の空気流路81に導入される。そして、空気極ガスG1は、各セパレータ4の空気流路81を流通しながら、単セル30の空気極32に接触する。各セパレータ4の空気流路81を流通した空気極ガスG1は、供給路1bにて合流し、矢印Bに示すように、供給路1bを通って、セルスタック1の外部に導かれる。
燃料ガスG2は、図2の実線矢印に示すように、セパレータ4の燃料ガス通過孔7、および絶縁フレーム50の燃料ガス通過孔9が連続してなる供給路2aに導入される。
また、燃料ガスG2は、図示は省略するが、供給路2aを流通して、供給路2aに連通した各セパレータ4の燃料ガス流路71に導入される。そして、燃料ガスG2は、各セパレータ4の燃料ガス流路71を流通しながら、SOFC燃料極33に接触する。各セパレータ4の燃料ガス流路71を流通した燃料ガスG2は、供給路2bにて合流し、セルスタック1の外部に導かれる。
このように、空気極ガスG1および燃料ガスG2は、供給路1a,2aを流通して、さらに、供給路1a,2aに連通した各セパレータ4の空気流路81、燃料ガス流路71に分岐することにより、それぞれのSOFC単セルユニット3の単セル30の空気極32および燃料極33に供給される。そして、単セル30は、空気流路81を流通して空気極32に供給された空気極ガスG1、および燃料ガス流路71を流通して燃料極33に供給された燃料ガスG2を用いて、空気極32および燃料極33のそれぞれにおいて電極反応を起こし、発電を行う。
ここで、上記のとおり、実際のセルスタック1においては、次に詳しく説明する流量調節部材6が、空気極ガスG1が流通する供給路1a内に配設されており、セルスタック1に供給される空気極ガスG1は、直接、供給路1aの内部空間に導入されるのではなく、流量調節部材6を介して、空気流路81に導入され、空気極32に供給される。なお、本実施形態においては、燃料ガスG2を導入する供給路2aには同様の流量調節部材を配置しておらず、セルスタック1内に供給される燃料ガスG2は、図2に示す供給路2a内を直接、流通して、燃料ガス流路71に導入され、燃料極33に供給される。
[流量調節部材]
次に、上記セルスタック1に配設する流量調節部材について、図面を参照しながら説明する。図3は、本発明の一実施形態にかかる流量調節部材を示す斜視図である。また、図4(a)は、流量調節部材を構成する翼部の低温における状態を示す断面図であり、図4(b)は、流量調節部材を構成する翼部の高温における状態を示す断面図である。
流量調節部材6は、セルスタック1において、空気極ガスG1を導入する供給路1aの内部空間に配置され、複数のSOFC単セルユニット3と複数のセパレータ4と、が交互に積層された方向Xに沿った各層において、セパレータ4を介して単セル30の空気極32に供給する空気極ガスG1の流量を変化させるための部材である。
流量調節部材6は、図3に示すように、中空部6bを有する角筒状の部材である。流量調節部材6は、外形の角筒形状の長手方向に直交する断面が、セルスタック1の供給路1aの内部空間のX方向に交差する断面よりも、一回り小さい略長方形となるように形成されている。流量調節部材6は、長手方向に直交する断面の長方形の長辺に対応する側壁面として、仕切面6cを有している。仕切面6cは、流量調節部材6を供給路1aに配設した際に、セルスタック1の中央側を向く面、つまり、セルスタック1を構成するセパレータ4の空気流路81に面する面となる。
仕切面6cには、仕切面6cの板面を貫通する開口として、複数のスリット60が設けられている。複数のスリット60は、それぞれ各辺が仕切面6cの辺に平行になった長方形の形状を有しており、流量調節部材6の長手方向に沿って、複数が、略等間隔かつ略平行に配置されている。仕切面6cにおけるスリット60の数および位置は、セルスタック1の供給路1aに流量調節部材6を配置した状態において、各層のセパレータ4の空気流路81の数および位置に対応するものとなっている。全てのスリット60の開口面積は同一である。スリット60の開口面積は、セパレータ4の空気流路81の溝部が走る方向に直交する断面積よりも小さくなっており、それにより、各セパレータ4の空気流路81に供給される空気極ガスG1の流量は、対応する各スリット60の開口面積および後述する翼部61のスリット60への重畳面積に応じて規定される。流量調節部材6は、ステンレス鋼等、耐熱性を備えた金属材料よりなる。
また、流量調節部材6は、仕切面6cに、重畳部材である翼部61を有する。翼部61は、各スリット60の長辺(流量調節部材6の長手方向に交差する方向の辺)の1つの縁部6dに取り付けられている。翼部61は、略長方形状の板状部材であり、長手方向に直交する方向yの一端である根元部61aが、縁部6dに接合されている。翼部61は、温度に応じて、スリット60への重畳面積を、可逆的に変化させる。ここで、重畳面積とは、翼部61をスリット60の仕切面6cの外側から見て、スリット60への翼部61の射影がスリット60に重畳する面積のことであり、図3および図4においては、図3に示すスリット60の長手方向の長さLに、図4に示すX方向に沿ったスリット60と翼部61の射影との重畳の長さH1,H2を乗じて求められる面積のことである。なお、翼部61は、スリット60の長手方向の長さLの長手方向の長さと同じ長さとしている。
翼部61は、2つの略長方形状の板状部材62,63が、板状部材62,63の厚み方向zにおいて、圧接、溶接接着等によって接合されており、板状部材62,63の熱膨張率が互いに異なる材料よりなるバイメタル構造となっている。板状部材62が、板状部材63に比べて熱膨張率が高くなっている。翼部61は、例えばSOFCの発電時の温度である600℃前後から1000℃前後の温度範囲において、板状部材62,63の熱膨張の差による形状変化が大きく起こるものであることが好ましい。好適には、板状部材62の材料としてインバー合金、板状部材63の材料として銅合金が使用される。
膨張率の高い板状部材62は、裏面側、つまりスリット60に臨む側にスリット60に対向して、設けられており、膨張率の低い板状部材63は、表面側、つまりスリット60に対向するのと反対側の流量調節部材6の外部空間に臨む側に設けられている。
翼部61は、板面の長手方向に直交する方向yの一端に根元部61aが設けられており、根元部61aは、流量調節部材6の仕切面6cに設けられたスリット60の長手方向の縁部6dに、溶接または耐熱性接着剤によって、接合されている。また、翼部61の板面の長手方向に沿って根元部61aと反対側の端部61bが、スリット60から離反するように屈曲部61cにおいて折り曲げられており、翼部61においては、根元部61a以外は、仕切面6cに固定されておらず、端部61bは自由端となっている。
これにより、翼部61は、比較的低温の状態、例えば600℃前後の状態において、図4(a)に示すように、スリット60の開口面積の一部に重畳するように、自由端である先端部61bが仕切面6cから所定の距離Cだけ離れて設けられている。また、X方向に沿ったスリット60と翼部61の重なりの長さは、H1となっている。このとき、翼部61は、板状部材62,63に大きな熱膨張が起こるような熱が印加されないため、湾曲することはなく、屈曲部62cから先端部61bまで略平板状を維持している。
上記の翼部61に熱が加わり、板状部材62,63の温度が高くなった場合、例えば1000℃前後となった場合、翼部61は、図4(b)に示すように、板状部材62,63が異なる熱膨張率で熱膨張を起こすことにより、先端部61bがスリット60から離反するように湾曲する。このとき、先端部61bは、仕切面6cから所定の距離Dだけ離れた状態となる。距離Dは、距離Cよりも大きくなっている。また、X方向に沿ったスリット60と翼部61の重なりの長さは、H2となっており、図4(a)に示す翼部61の低温時の長さH1よりも短くなっている。これにより、低温時よりもスリット60への重畳面積が狭くなる。
図4(b)に示すような先端部61bがスリット60から離反するように湾曲した状態から、翼部61が低温に戻り、板状部材62,63の温度が低下した場合、翼部61は、図4(a)に示すような屈曲部62c,63cから先端部61bまで平板状を維持する状態に戻っていく。それにより、翼部61のスリット60に対する重畳面積が広くなっていく。つまり、翼部61は、板状部材62,63の温度の変化に伴って、スリット60への重畳面積を可逆的に変化させる。
[固体酸化物形燃料電池における流量調節部材の挙動]
図1に示すように、流量調節部材6は、セルスタック1において、空気極32に導入する空気極ガスG1が流通する供給路1a内に配設される。この際、流量調節部材6は、セルスタック1の供給路1a内の空気極ガスG1の流通方向に長手方向を沿わせて挿入される。流量調節部材6を供給路1aの内部空間に配置するに際し、流量調節部材6は、各スリット60が図2に示す空気流路81のそれぞれに対向するように、供給路1aの内部空間への挿入位置が規定される。このとき、翼部61が図4(b)のように変形した際にも、供給路1aの内壁面やSOFC単セルユニット3およびセパレータ4の面に接触しないように流量調節部材6の位置が規定される。また、流量調節部材6は、翼部61以外の部位で耐熱性接着剤により、セルスタック1を構成する単セル30およびセパレータ4に固定されており、セルスタック1は、流量調節部材6を固定した一体的な構造として設けられている。
このように、流量調節部材6を供給路1aの内部空間に配置し、流量調節部材6の筒形状の中空部6b内に、長手方向一端(図1,3の下端)から空気極ガスG1を導入すると、空気極ガスG1は、スリット60を通って、中空部6bから各セパレータ4の空気流路81に流出する。ここで、流量調節部材6を構成する角筒体の外壁面の内外で、気密性が確保されており、空気極ガスG1は、スリット60のみからセパレータ4の空気流路81に供給される。これにより、セルスタック1の複数の単セル30と複数のセパレータ4とが交互に積層された方向Xに沿った上流から下流にわたる各層において、各セパレータ4の空気流路81を介して、各単セル30の空気極32に空気極ガスG1が供給される。
流量調節部材6は、スリット60の縁部6dに固定された翼部61を有しており、空気極ガスG1は、翼部61がスリット60の開口に重畳した状態で、スリット60からセパレータ4の空気流路81に供給される。翼部61がスリット60の開口に重畳する重畳面積が広くなるほど、スリット60において、気体が通過できる実質的な開口面積が小さくなるため、空気極ガスG1の流量は、少なくなる。上記のように翼部61のスリット60への重畳面積は温度によって可逆的に変化するので、セルスタック1の積層方向Xに沿った各層の温度変化に応じて、各層のセパレータ4を介して各層の単セル30に供給する空気極ガスG1の流量は、可逆的に変化するものとなる。
具体的には、低温の状態では、図4(a)のように、翼部61は、屈曲部62cから先端部61bまで平板状を維持する状態にある。それにより、重畳面積が広くなっている。このとき、各セパレータ4を介して各単セル30に供給する空気極ガスG1の流量は比較的少ない状態にある。翼部61に熱が加わり、板状部材62,63の温度が高くなる場合、翼部61は、図4(b)のように、先端部61bがスリット60から離反するように湾曲する。このとき、重畳面積は、狭くなる。そのため、空気極ガスG1が通過できる実質的なスリット60の開口面積が、広くなる。これにより、各セパレータ4を介して各単セル30に供給する空気極ガスG1の流量は多くなる。また、翼部61が低温に戻り、板状部材62,63の温度が低下する場合、再度、図4(a)のように重畳面積が広く、単セル30に供給する空気極ガスG1の流量が小さい状態に戻る。
このように、流量調節部材6は、セルスタック1の積層方向Xに沿った各セパレータ4を介して各単セル30に供給する空気極ガスG1の流量を、各層の温度の変化に対応して、可逆的に調節することができる。具体的には、セルスタック1の積層方向Xに沿った各単セル30の温度が高くなるほど、各単セル30に供給する空気極ガスG1の流量を多くすることができる。これにより、各単セル30の発電時の温度分布によってセルスタック1の発電状態に生じる影響を緩和することができる。また、高温になりやすい単セル30において、単セル30の劣化を抑制できる。
セルスタック1に流量調節部材6を設けないとすれば、供給路1aに導入された空気極ガスG1は、供給路1aの開口を流通して空気流路81に流通した後、単セル30の空気極32に供給される。このとき、セルスタック1の積層方向Xに沿った中央部においては、積層方向Xに沿った上方および下方の単セル30の位置に比べて、発電による発熱が内部に籠る。よって、積層方向Xに沿って中央部の単セル30の温度は、上方および下方の単セル30の温度よりも高くなりやすい。発電時の単セル30の温度が高くなると、単セル30の劣化につながる。
ここで、セルスタック1において、単セル30に供給する空気極ガスG1は、空気極32における反応ガスとして発電に寄与するとともに、発電によって高温になった単セル30(例えば1000℃前後)に比べて低温の状態(例えば600℃前後)で導入されることにより、セルスタック1を冷却する冷媒の役割を果たす。セパレータ4を介して単セル30に供給する空気極ガスG1の流量が大きいほど、その冷却効果は大きくなる。流量調節部材6は、翼部61が設けられており、セルスタック1の積層方向Xに沿った各単セル30の温度が高くなるほど、スリット60への重畳面積が小さくなり、スリット60から供給される空気極ガスG1の流量が大きくなる。これにより、流量調節部材6において、長手方向の中央部の翼部61が、長手方向の端部の翼部61に比べて、スリット60への重畳面積が小さくなり、大流量の空気極ガスG1を単セル30に供給する状態となる。よって、セルスタック1の供給路1aに、翼部61を有する流量調節部材6を挿入することで、セルスタック1の積層方向Xに沿った中央部の単セル30を、上方および下方の単セル30に比べて、より冷却することができる。その結果、高温になりやすい積層方向中央部の単セル30を効果的に冷却し、昇温を抑えることで、積層方向中央部の単セル30の高温による劣化を抑制することができる。また、高温になった積層方向中央部の単セル30においては、内部抵抗が上昇し、また、燃料ガスG2の粘性抵抗が上昇して、燃料ガスG2の供給量が低下することで、発電効率が低下する。しかし、上記のように、積層方向中央部での単セル30の昇温を抑えることで、そのように発電効率が低下するのを抑制し、各単セル30における発電状態のばらつきを緩和することで、セルスタック1全体として、発電効率を高めることができる。
[他の実施形態]
次に、他の実施形態について説明する。以下、上記実施形態と共通する構成については説明を省略する。
(1)重畳部材の温度応答の変化
他の実施形態の流量調節部材6は、翼部61の温度に対するスリット60への重畳面積の変化の挙動(温度応答)が、セルスタック1の積層方向Xに沿った位置により異なるように構成することができる。ここで、翼部61の温度に対するスリット60への重畳面積の変化の挙動(温度応答)とは、翼部61の温度に対して重畳面積がどのように変化するかということであり、例えば、温度が高くなった場合に、翼部61のスリット60への重畳面積が広くなるか、あるいは狭くなるかということや、所定の温度変化値に対する重畳面積の変化量を指す。この場合には、複数の単セル30および複数のセパレータ4の積層方向に沿った各層の温度が変化したときの重畳面積の変化の挙動を、層によって異ならせることで、層ごとに流量制御の形態を異ならせることができる。
セルスタック1の積層方向Xに沿って中央部の層は、上方や下方の層に比べて、発電による発熱が層の内部に籠る傾向にある。そのため、温度が高くなったときにスリット60への重畳面積が狭くなる翼部61として、中央部の層に、上方および下方の層に比べて、翼部61の温度に対するスリット60への重畳面積の変化量が大きい翼部61を用いることにより、温度が上昇した際の、積層方向X中央部に供給する空気極ガスG1の流量の増加量を、上方および下方に供給する空気極ガスG1の流量の増加量に比べて、大きくすることができる。これにより、中央部の層を、上方および下方の層に比べて、とりわけ効率的に冷却し、高温による負荷を低減することができる。そのため、中央部の単セル30の発熱に起因する発電量の低下やばらつきを抑制することで、セルスタック1全体の発電効率を高めることができる。また、高温になりやすい中央部の単セル30の劣化を特に抑制しやすくなる。
翼部61の温度に対するスリット60への重畳面積の変化の形態を異ならせる具体的な手段としては、翼部61を構成する2層の板状部材62,63の構成材料を異ならせることや、板状部材62,63のそれぞれの厚みを異ならせることが例示できる。
(2)開口面積の変化
次に、他の実施形態について説明する。図5は、本発明の他の実施形態にかかる流量調節部材を示す斜視図である。
他の実施形態の流量調節部材6は、複数のスリット60の開口面積が、流量調節部材6の長手方向に沿った位置により、相互に異なる。また、各スリット60の縁部6dに固定された翼部61は、方向yの辺の長さをスリット60の開口面積に対応させて異ならせている。つまり、スリット60の開口面積が大きいほど、そのスリット60に重畳する翼部61のyの長さを長くしている。各層の翼部61は全て同じ材料および厚さを有しており、yの長さのみにおいて異なる。つまり、各層の翼部61の温度が同じであれば、開口面積に対する重畳面積の割合(重畳面積/開口面積)は各層で同じとなる。
上記のように、流量調節部材6は、複数のスリット60の開口面積が、流量調節部材6の長手方向に沿った位置により、相互に異なる。具体的には、流量調節部材6は、仕切面6cの長手方向に沿って中央部のスリット60aの開口面積が、仕切面6cの長手方向に沿って一方端側のスリット60および他方端側のスリット60の開口面積に比べて、広く設けられている。ここでは、仕切面6cの長手方向に沿った各スリット60の辺の長さを異ならせることで、各スリット60の開口面積を変化させている。図示した形態では、長手方向の中央のスリット60aの開口面積が最も大きく、長手方向の両端に向かうに従って、漸次、スリット60の開口面積が小さくなっている。各スリット60の開口面積は、中央のスリット60aから両端部に向かって対称となっている。
流量調節部材6の仕切面6cに設けられたスリット60の開口面積が、相互に異なるため、各単セル30の温度が同じで、開口面積に対する翼部61の重畳面積の比が同じになっていれば、単セル30とセパレータ4が積層された方向Xに沿って、各層のセパレータ4の空気流路81に、スリット60を介して供給される空気極ガスG1の流量は、各層において異なることになる。つまり、方向Xに沿って、開口面積の大きいスリット60が設けられた位置ほど、対応するセパレータ4の空気流路81に供給される空気極ガスG1の流量が大きくなる。
このように、流量調節部材6の仕切面6cに設けるスリット60の開口面積を、対応するセパレータ4の位置に応じて調節することで、スリット60の開口面積により、各セパレータ4を介して各単セル30に供給する空気極ガスG1の定常的な流量調整をすることができる。加えて、温度変化があった場合に、各セパレータ4を介して各単セル30に供給する空気極ガスG1の流量は、流量調節部材6の仕切面6cに設ける翼部61によるスリット60への重畳面積によって変化する。このように、各層の温度に依存しない流量分布を設けておいたうえで、さらに温度をパラメータとした流量調整を併用することができる。その結果、発電に利用することができる空気極ガスG1の量、また、発電中の各単セル30に低温の空気極ガスG1が接触することによる冷却効果の程度を、セルスタック1の積層構造における位置に応じて、また実際の温度変化に即して、制御し、各単セル30の発電時の状態を高度に制御することができる。
具体的には、発電状態による発熱が層の内部に籠る傾向にある積層方向Xの中央部は、積層方向Xの上方および下方に比べて、単セル30の温度がより高温になる。流量調節部材6が、同一の開口面積のスリット60を有し、翼部61が、それら同一の開口面積を有する全てのスリット60a,60に重畳する場合には、翼部61による単セル30の温度に応じた流量調整のみがなされる。これに対し、上記のように、中央部のスリット60aの開口面積が上方のスリット60および下方のスリット60の開口面積に比べて広く設けられており、翼部61がそれら開口面積の異なる全てのスリット60a,60に重畳して設けられていることで、セルスタック1の運転条件によらず常に高温になりやすい中央部で、常に多量の空気極ガスG1を利用できるように確保しておいたうえで、さらに実際の単セル30の温度に応じた流量調整をすることができる。これにより、同一の開口面積のスリット60と翼部61を有する流量調節部材6に比べて、より高度に局所的な発熱およびそれに伴う発電状態のばらつきを抑制し、セルスタック1の発電効率および耐久性を高めることができる。
ここでは、複数のスリット60の開口面積が流量調節部材6の長手方向に沿った位置により相互に異なり、かつ各翼部61のyの長さが、重畳するスリット60の開口面積に対応して異なるように構成する形態について説明したが、複数のスリット60の開口面積が流量調節部材6の長手方向に沿った位置により相互に異なるのみで、各翼部61のyの長さを同じとしてもよい。あるいは、各スリット60の開口面積は同じとし、翼部61のyの長さのみを、長手方向に沿った位置により相互に異なるようにしてもよい。これらの場合に、例えば、長手方向中央部のスリット60においては、翼部61の面が仕切面6cに平行になり、翼部61がスリット60に完全に重なったとしても、スリット60の下方部に、翼部61が重畳しない開口が残るように構成しておく一方、長手方向端部に向かうほど、そのように翼部61がスリット60に完全に重なった際に残る開口が小さくなるか、あるいはそのような開口が残らなくなるように構成しておく形態が考えられる。また、これらのように、流量調節部材6の長手方向に沿って、複数のスリット60の開口面積および/または翼部61のyの長さを、異ならせる形態に、上述したように、翼部61のスリット60に対する重畳面積の温度変化に対する挙動を異ならせる形態を、組み合わせることも可能である。
(3)流量調節部材の配置の変更
上記の各実施形態においては、流量調節部材6は、空気極ガスG1の往路である供給路1aに配置しているが、供給路1aの代わりに、空気極ガスG1の復路である供給路1bに配置することもできる。また、セルスタック1に空気極ガスG1を供給する供給路1aの代わりに、あるいはセルスタック1に空気極ガスG1を供給する供給路1aに加えて、流量調節部材6を、燃料ガスG2をセルスタック1に供給する供給路2aに配設することもできる。流量調節部材6を、燃料ガスG2をセルスタック1に供給する供給路2aに配設する場合には、セルスタック1の積層方向Xに沿った各層のセパレータ4を介して各単セル30に供給する燃料ガスG2の流量を、各層の温度の変化に対応して、可逆的に変化させることができる。この場合には、セルスタック1の積層方向Xに沿った各単セル30における発電状態の変化やばらつきの緩和を、温度に応じた燃料ガスG2の流量の調節によって、図ることができる。例えば、図3に示した流量調節部材6と同様、高温ほどスリット60への重畳面積が狭くなる翼部61を備えた流量調節部材6を、燃料ガスG2をセルスタック1に供給する供給路2aに配置すれば、単セル30が高温になるほど、供給路2aから各セパレータ4の燃料ガス流路71に供給する燃料ガスG2の流量を大きくすることができる。
単セル30が高温になるほど、燃料ガスG2の粘性が上昇し、燃料極33に燃料ガスG2が供給されにくくなる。上記のように、翼部61を備えた流量調節部材6の使用により、高温で燃料ガスG2の供給流量を大きくすることで、高温に発熱した単セル30の燃料極33にも、十分な燃料ガスG2を供給し、燃料ガスG2の不足による発電量の低下を抑制するとともに、内部抵抗の上昇による発熱の加速を回避することが可能となる。その結果、セルスタック1において、高い発電効率を確保するとともに、さらなる発熱を抑制することができる。
なお、以上で説明した形態では、流量調節部材6に設ける重畳部材が、熱膨張率の異なる複数の材料が厚み方向に接合された、バイメタル構造よりなる翼部61として構成されているが、重畳部材としては、そのような翼部61に限らず、流量調節部材6のスリット60に重畳可能であり、温度に応じてスリット60に重畳する重畳面積が可逆的に変化するものであれば、どのようなものを用いてもよい。また、上記の翼部61は、温度が高くなるほど、スリット60への重畳面積が狭くなるものであったが、セルスタック1の具体的な構成や配置、運転状況によっては、温度が高くなるほど、スリット60への重畳面積が広くなるように重畳部材を設け、高温ほど、空気極ガスG1や燃料ガスG2の流量が小さくなるようにしてもよい。さらに、上記の翼部61は、温度の変化に対して、スリット60への重畳面積を連続的に変化させるものであったが、重畳部材として、温度の変化に対して、スリット60への重畳面積を離散的に変化させるもの、つまり、ある温度を境として重畳面積が不連続に変化するものを用いてもよい。
本発明は上記実施形態および実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
1 セルスタック(固体酸化物形燃料電池)
1a,1b 供給路(内部マニホールド)
2a,2b 供給路(内部マニホールド)
3 SOFC単セルユニット(燃料電池単セルユニット)
4 セパレータ
6 流量調節部材
6b 流量調節部材6の中空部
6c 流量調節部材6の仕切面
7 燃料ガス通過孔(通気孔)
8 空気通過孔(通気孔)
9 燃料ガス通過孔(通気孔)
10 空気通過孔(通気孔)
20 内壁面
30 単セル(燃料電池単セル)
31 電解質層(固体酸化物電解質)
32 空気極
33 燃料極
60,60a スリット(開口)
61 翼部(重畳部材)
71 燃料ガス流路(気体流通部)
81 空気流路(気体流通部)
G1 空気極ガス
G2 燃料ガス

Claims (8)

  1. 複数の燃料電池単セルと、前記燃料電池単セルに導入するガスを流通可能な流路として気体流通部を有する板状の複数のセパレータと、が交互に積層され、前記気体流通部に前記ガスを供給する内部マニホールドを有する固体酸化物形燃料電池に設けられる流量調節部材において、
    前記流量調節部材は、前記内部マニホールド内に配設され、前記内部マニホールドと前記気体流通部の間を区画する仕切面を有し、
    前記仕切面に、それぞれの前記気体流通部に対応する位置に設けられた複数の開口と、前記開口のそれぞれに重畳可能であり、温度に応じて、前記開口に重畳する重畳面積が可逆的に変化する複数の重畳部材と、を有することを特徴とする流量調節部材。
  2. 前記重畳部材の温度が高くなると、前記開口への重畳面積が狭くなることを特徴とする請求項1に記載の流量調節部材。
  3. 前記重畳部材は、前記複数の開口の縁部に一端を固定され、他端を他の部材に固定されない自由端とした板状部材よりなる翼部であり、前記翼部は、複数の熱膨張率の異なる材料が厚み方向に接合されており、前記翼部が、温度変化により湾曲して、前記翼部の温度が高くなると、前記翼部の前記自由端が、前記開口から離反することで、前記開口への重畳面積が小さくなることを特徴とする請求項1または2に記載の流量調節部材。
  4. 前記複数の開口のうち少なくとも一部の開口面積が、相互に異なることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の流量調節部材。
  5. 温度による前記開口への重畳面積の変化の形態が、少なくとも一部の前記重畳部材で相互に異なることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の流量調節部材。
  6. 前記流量調節部材は、前記内部マニホールドに供給されるガスが流通する中空部を有する筒状体であり、
    前記開口が設けられた前記仕切面は、前記筒状体の外壁であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の流量調節部材。
  7. 固体酸化物電解質の両面に空気極と燃料極を設けた複数の燃料電池単セルと、
    前記空気極に導入する酸素を含有する空気極ガスおよび前記燃料極に導入する燃料ガスをそれぞれ流通可能な流路として気体流通部を有する板状の複数のセパレータと、が交互に積層され、
    前記空気極ガスおよび前記燃料ガスのいずれか少なくとも一方は、前記複数の燃料電池単セルを含む燃料電池単セルユニットおよび前記複数のセパレータを貫通する通気孔が連通して構成された内部マニホールドを介して、前記複数のセパレータのそれぞれに設けられた前記気体流通部に供給される固体酸化物形燃料電池において、
    前記固体酸化物形燃料電池は、請求項1から6のいずれか1項に記載の流量調節部材を有し、
    前記流量調節部材は、前記仕切面によって、前記内部マニホールドと前記気体流通部の間を区画し、前記複数のセパレータのそれぞれの前記気体流通部に対応する位置に前記複数の開口を配置した状態で、前記内部マニホールド内に配設されていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  8. 前記流量調節部材は、前記空気極に導入する空気極ガスが流通する前記内部マニホールド内に配設されており、前記重畳部材の温度が高くなると、前記開口への重畳面積が狭くなることを特徴とする請求項7に記載の固体酸化物形燃料電池。
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