JP2019173710A - ポンプ軸支持構造 - Google Patents

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徹 私市
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望 岡田
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Junnosuke Ito
準之助 伊藤
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Abstract

【課題】ポンプ軸を支持する支持孔内の局所的摩耗を防止することができるポンプ軸支持構造を提供する。【解決手段】エンジンケース10に設けられた支持孔20と、支持孔20を貫通して支持孔20で支持されるポンプ軸30と、ポンプ軸30に対し、支持孔20の一方側に設けられた動力伝達機構40と、支持孔20の他方側に設けられ、ポンプ軸30で駆動されるポンプロータ50とを備え、支持孔20は、小径孔21と、小径孔21から拡径した大径孔22とを有し、ポンプ軸30は、小径孔21に嵌合する第1軸受部材61と、大径孔22に嵌合し第1軸受部材61よりも外径が大きい第2軸受部材62とで支持される。【選択図】図1

Description

本発明は、ポンプ軸支持構造に関するものである。
従来、ポンプ軸支持構造として、例えば特許文献1に見られるように、
エンジンケースに設けられた支持孔と、この支持孔を貫通して該支持孔で支持されるポンプ軸と、このポンプ軸に対し、前記支持孔の一方側に設けられた動力伝達機構(ドリブンギア)と、前記支持孔の他方側に設けられ、ポンプ軸で駆動されるポンプロータとを備えたポンプ支持構造が知られている。
特許第6084156号公報
上述したようなポンプ軸支持構造であると、ポンプ軸の一方側に駆動力が作用し、他方側にはポンプロータによる負荷がかかるため、ポンプ軸にはこれを倒そうとする力が作用する。上述した従来技術では、支持孔でポンプ軸を直接支持していたので、支持孔内が局所的に摩耗する可能性があった。
本発明が解決しようとする課題は、ポンプ軸を支持する支持孔内の局所的摩耗を防止することができるポンプ軸支持構造を提供することである。
上記課題を解決するために本発明のポンプ軸支持構造は、
エンジンケースに設けられた支持孔と、この支持孔を貫通して該支持孔で支持されるポンプ軸と、このポンプ軸に対し、前記支持孔の一方側に設けられた動力伝達機構と、前記支持孔の他方側に設けられ、ポンプ軸で駆動されるポンプロータとを備えたポンプ支持構造であって、
前記支持孔は、小径孔と、この小径孔から拡径した大径孔とを有し、
前記ポンプ軸は、前記小径孔に嵌合する第1軸受部材と、前記大径孔に嵌合し前記第1軸受部材よりも外径が大きい第2軸受部材とで支持されることを特徴とする。
このポンプ軸支持構造によれば、ポンプ軸は、第1軸受部材と第2軸受部材とで支持されるため、ポンプ軸に、これを倒そうとする力が作用しても、その力は第1軸受部材と第2軸受部材とで受け止められる。そのため、支持孔内の局所的摩耗を防止することができる。
そして、前記支持孔は、小径孔と、この小径孔から拡径した大径孔とを有し、第1軸受部材は小径孔に嵌合し、第2軸受部材は大径孔に嵌合するから、大径孔側から第1,第2軸受部材を挿入することができるとともに、第1軸受部材の挿入時に第1軸受部材の外周面および大径孔の内周面を変形させてしまうという事態を防止することができる。したがって、第1,第2軸受部材をそれぞれ良好に装着できるため、ポンプ軸の良好な支持状態を得ることができる。
このポンプ軸支持構造においては、
前記大径孔は、前記小径孔に対して前記動力伝達機構側に配置される構成とすることができる。
このように構成すると、ポンプロータから遠い側に大径の第2軸受部材が配置されるため、ポンプ軸を倒そうとする力を良好に受け止めることができる。
このポンプ軸支持構造においては、
前記ポンプロータはオイルパン内に配置されたオイルポンプのポンプロータであり、
前記第2軸受部材はニードルベアリングであり、前記動力伝達機構側にオイルシールを備える構成とすることができる。
このように構成すると、ニードルベアリングのニードルの隙間を通ってオイルパン外へ漏れようとするオイルの流出を防ぐことができる。
このポンプ軸支持構造においては、
前記第1軸受部材もニードルベアリングであり、
前記小径孔に第1軸受部材が圧入され、前記大径孔に第2軸受部材が圧入される構成とすることができる。
このように構成すると、支持孔の大型化を防いでエンジンケースの剛性を維持できることと、第1軸受部材圧入時の第1軸受部材外周面および大径孔内周面の変形防止による第1,第2軸受部材の良好な圧入状態とによって、ポンプ軸を良好に支持することができる。
このポンプ軸支持構造においては、
前記第1軸受部材と第2軸受部材とは、軸方向に離間して配置される構成とすることができる。
このように構成すると、ポンプ軸を倒そうとする力を一層良好に受け止めることができる。
本発明に係るポンプ軸支持構造の実施の形態を示す部分断面図。 図1の部分拡大図。
以下、本発明に係るポンプ軸支持構造の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、同一部分ないし相当する部分には、同一の符号を付してある。
図1に示すように、この実施の形態のポンプ軸支持構造1は、
エンジンケース10に設けられた支持孔20と、この支持孔20を貫通して該支持孔20で支持されるポンプ軸30と、このポンプ軸30に対し、前記支持孔20の一方側に設けられた動力伝達機構40と、前記支持孔20の他方側に設けられ、ポンプ軸30で駆動されるポンプロータ50とを備えている。
図2に示すように、支持孔20は、小径孔21と、この小径孔21から拡径した大径孔22とを有している。
ポンプ軸30は、小径孔21に嵌合する第1軸受部材61と、大径孔22に嵌合し第1軸受部材61よりも大きい外径D2を有する第2軸受部材62とで支持されている。
このポンプ軸支持構造によれば、ポンプ軸30は、第1軸受部材61と第2軸受部材62とで支持されるため、ポンプ軸30に、これを倒そうとする力が作用しても、その力は第1軸受部材61と第2軸受部材62とで受け止められる。そのため、支持孔20内の局所的摩耗を防止することができる。
支持孔20は、小径孔21と、この小径孔21から拡径した大径孔22とを有し、第1軸受部材61は小径孔21に嵌合し、第2軸受部材62は大径孔22に嵌合するから、大径孔22側から第1,第2軸受部材61,62を順次挿入することができるとともに、第1軸受部材61の挿入時に第1軸受部材61の外周面61sおよび大径孔22の内周面22sを変形させてしまうという事態を防止することができる。したがって、第1,第2軸受部材61,62をそれぞれ良好に装着できるため、ポンプ軸30の良好な支持状態を得ることができる。
仮に、支持孔20が単一径で大口径を有していないとすると、第1軸受部材61を奥部まで挿入する際、第1軸受部材61が所定位置に達するまでに、支持孔20の内周面と不要に接触することとなるため、第1軸受部材61の外周面61sおよび支持孔20の内周面が不要に変形してしまうおそれがあるが、この実施の形態によれば、そのような事態が防止される。
大径孔22は、小径孔21に対して動力伝達機構40側に配置されている。
このように構成すると、ポンプロータ50から遠い側に大径の第2軸受部材62が配置されるため、ポンプ軸30を倒そうとする力を良好に受け止めることができる。
図1に示すように、ポンプロータ50はオイルパン11内に配置されたオイルポンプOPのポンプロータである。図2に示すように、第2軸受部材62はニードルベアリングであり、動力伝達機構40側にオイルシール63を備えている。
このように構成すると、ニードルベアリング62のニードルの隙間を通ってオイルパン11外へ漏れようとするオイル(図示せず)の流出を防ぐことができる。
この実施の形態では、第1軸受部材61もニードルベアリングであり、小径孔21に第1軸受部材61が圧入され、大径孔22に第2軸受部材62が圧入される。
このように構成すると、支持孔20の大型化を防いでエンジンケース10の剛性を維持できることと、第1軸受部材61圧入時の第1軸受部材61外周面61sおよび大径孔22内周面22sの変形防止による第1,第2軸受部材62の良好な圧入状態とによって、ポンプ軸30を良好に支持することができる。
第1軸受部材61と第2軸受部材62とは、軸方向に離間して配置されている。
このように構成すると、ポンプ軸30を倒そうとする力を一層良好に受け止めることができる。
図1に示すように、この実施の形態のポンプロータ50は、スカベンジポンプSPのロータ51と、フィードポンプFPのロータ52と、DCT(Dual Clutch Transmission )用ポンプDPのロータ53とを有している。
このようにポンプ軸30に複数のロータが設けられる構成であると、ポンプ軸30に作用する負荷が大きくなるため、ポンプ軸30を倒そうとする力も大きくなる。
したがって、この発明の構成は、ポンプ軸に複数のロータが設けられている場合に特に有効である。
ポンプ軸30は、駆動機構40からの動力によりロータ50を駆動する駆動軸31と、この駆動軸31にジョイント部33を介して連結された従動軸32とを有し、従動軸32に上記各ロータ51〜53が取り付けられている。
ジョイント部33は、駆動軸31に設けられた凹部31hと、この凹部31hにはまり込むように従動軸32に設けられた凸部32pとで構成されている。
この実施の形態の動力伝達機構40は、駆動軸30に固定される歯車で構成されているが、スプロケットで構成することもできる。動力伝達機構40にはエンジンのクランクシャフト(図示せず)からの動力が伝達される。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
10:エンジンケース、11:オイルパン、20:支持孔、21:小径孔、22:大径孔、30:ポンプ軸、40:動力伝達機構、50:ポンプロータ、61:第1軸受部材、62:第2軸受部材、OP:オイルポンプ。

Claims (5)

  1. エンジンケース(10)に設けられた支持孔(20)と、この支持孔(20)を貫通して該支持孔(20)で支持されるポンプ軸(30)と、このポンプ軸(30)に対し、前記支持孔(20)の一方側に設けられた動力伝達機構(40)と、前記支持孔(20)の他方側に設けられ、ポンプ軸(30)で駆動されるポンプロータ(50)とを備えたポンプ支持構造であって、
    前記支持孔(20)は、小径孔(21)と、この小径孔(21)から拡径した大径孔(22)とを有し、
    前記ポンプ軸(30)は、前記小径孔(21)に嵌合する第1軸受部材(61)と、前記大径孔(22)に嵌合し前記第1軸受部材(61)よりも外径が大きい第2軸受部材(62)とで支持されることを特徴とするポンプ軸支持構造。
  2. 請求項1において、
    前記大径孔(22)は、前記小径孔(21)に対して前記動力伝達機構(40)側に配置されることを特徴とするポンプ軸支持構造。
  3. 請求項2において、
    前記ポンプロータ(50)はオイルパン(11)内に配置されたオイルポンプ(OP)のポンプロータであり、
    前記第2軸受部材(62)はニードルベアリングであり、前記動力伝達機構(40)側にオイルシール(63)を備えることを特徴とするポンプ軸支持構造。
  4. 請求項3において、
    前記第1軸受部材(61)もニードルベアリングであり、
    前記小径孔(21)に第1軸受部材(61)が圧入され、前記大径孔(22)に第2軸受部材(62)が圧入されることを特徴とするポンプ軸支持構造。
  5. 請求項4において、
    前記第1軸受部材(61)と第2軸受部材(62)とは、軸方向に離間して配置されることを特徴とするポンプ軸支持構造。
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