JP2019173615A - 回転機械 - Google Patents

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昌樹 弘川
Masaki Hirokawa
昌樹 弘川
誠一郎 吉永
Seiichiro Yoshinaga
誠一郎 吉永
兼太郎 小田
Kentaro Oda
兼太郎 小田
雄大 金子
Takehiro Kaneko
雄大 金子
雅祐 中島
Masasuke Nakajima
雅祐 中島
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Abstract

【課題】低温ガスの流入を効果的に抑制することでモータ等の構成部品に過冷却が生じるのを防止でき、各構成部品を効率よく冷却しながら、消費電力を増大させることなく優れた動作効率が得られる回転機械を提供する。【解決手段】回転軸4と、モータと、回転軸4のタービン側端部4Aに取り付けられるタービンインペラ5と、タービンインペラ5の前面5a側と対向するように配置されるシュラウドリング20と、タービンインペラ5の背面5b側と対向するように隙間C1を有して配置される背面側固定壁30と、ハウジングと、ハウジング内に形成される冷却ガス流路とを備え、タービンインペラ5は、背面5b側に、タービンインペラ5と背面側固定壁30との隙間C1に収容されるように、少なくとも2以上の突条部51が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、回転機械に関するものである。より詳細には、本発明は、ターボ圧縮機と高速モータおよびタービン(膨張機)を回転軸と一体化した回転機械、及び高速モータとタービン(膨張機)を回転軸と一体化した回転機械に関するものである。
例えば、超電導電力ケーブルや超電導変圧器、超電導モータ等の電力機器には、液体窒素温度レベルで動作する高温超電導体が用いられている。このような高温超電導体の冷却には、例えば、ヘリウムガスやネオンガスを循環ガス(冷媒ガスともいう)とするブレイトンサイクル冷凍機のような回転機械が利用されている。
このようなブレイトンサイクル冷凍機の圧縮機としては、例えば、高速モータを圧縮機の回転軸と一体化したターボ圧縮機が使用される。同様に、ブレイトンサイクル冷凍機のタービン(膨張機)には、高速モータをタービンの回転軸と一体化したターボ膨張機が使用される。上記のターボ圧縮機は、コンプレッサインペラが常温下で回転し、ターボ膨張機は、タービンインペラが低温下で回転するように構成される。また、ターボ圧縮機の回転軸とターボ膨張機の回転軸とは同軸で一体化され、この回転軸における軸方向の中間部に高周波モータが配置される。また、高周波モータのコンプレッサインペラ側には、圧縮機側のラジアル軸受が配置され、高周波モータのタービンインペラ側には、回転軸と一体に設けられたアキシャルディスクを挟み込むようにアキシャル軸受が配置されるとともに、タービン側ラジアル軸受が配置される。また、上記のラジアル軸受やアキシャル軸受には、非接触で高速回転が可能な磁気軸受や気体軸受が用いられる。
一般に、上記のような回転機械においては、高周波モータが高速回転することで生じる銅損や鉄損等による発熱、固定子と回転子とのすき間内の流体摩擦による発熱、及び、気体軸受や磁気軸受の軸受すきま内の流体摩擦による発熱が発生する。また、磁気軸受を用いる場合には、電磁石コイルに電流を流すため、モータと同様に銅損や鉄損等による発熱が生じる。このため、従来から、例えば、回転軸、高周波モータ及び各軸受等を収容する円筒構造のハウジングの外周部に流路状の冷却ジャケットを設け、この溝内に冷却水あるいは冷却空気を供給して高周波モータや各軸受を間接的に冷却する手段が採用されている(例えば、特許文献1,2を参照)。一方、上記の各構成部品の昇温を抑制するため、ハウジング内において、各構成部品に冷却ガスを直接供給することも提案されている(例えば、特許文献3を参照)。さらに、ハウジング内に収容された回転軸、高周波モータ及び各軸受等に直接供給する冷却ガスとして、ターボ圧縮機で圧縮された後に水冷クーラーで冷却された常温高圧の循環ガスを用いることも提案されている。
一般に、同出力のモータで比較した場合、回転数が高くなるほどモータのサイズを小さくできるため、高周波モータは、モータの小型化の観点で優位性を有する。一方、モータのサイズが小さくなると、モータの表面積、即ち、モータを冷却するための伝熱面積が減少し、例えば、水冷ジャケットによる間接冷却では冷却能力が不足し、モータの温度が上昇して使用限界温度を超えてしまうおそれもある。このため、従来、高周波モータを使用した回転機械においては、上記の水冷手段と、冷却ガスを用いた手段とが併用されるケースが多い。上記の冷却ガスは、ターボ圧縮機で昇圧された循環ガスの一部が熱交換器等で降温された後、冷却ガスとしてハウジング内に導入され、各構成部品の冷却に供された後、温度が上昇した冷却ガスがハウジングから排出され、さらに、外部の水冷クーラーで常温まで冷却された後にターボ圧縮機の入口側に戻るように構成される。しかしながら、このような構成では、冷却ガスの循環流量が循環ガスに加算されることでターボ圧縮機の処理流量が増加するため、ターボ圧縮機の消費電力が増大するという問題がある。
上述したように、冷却ガスによってターボ圧縮機の消費電力が増大するのを防止するため、例えば、高効率モータを採用することでモータの発熱を低減することや、ハウジングの材質を熱伝導率の高い材料に変更して冷却ジャケットの冷却効率を高めることで温度上昇を抑制し、冷却ガス流量を減らす方法も採用されている。しかしながら、ハウジング内に導入する冷却ガスの流量を減らした場合、ハウジング内の圧力が低下するため、低温で動作するタービン(膨張機)側の圧力よりもハウジング内の圧力が低くなることから、この圧力差によってタービン側の低温ガスがハウジング内に流入しやすくなる。ここで、タービン側の低温ガスの温度は80Kという極めて低い温度であるのに対し、ハウジング内においては353K(80℃)という大気温度よりも高い温度で動作する。このため、タービン側の低温ガスがハウジング内に流入すると、例え流入量が僅かである場合でも、タービン側の軸受やモータが過度に冷却され、ハウジングの外表面に水滴や霜が付着したり、熱収縮による寸法変化が生じて高速回転する回転軸の振動が大きくなり、回転軸と軸受とが焼きついたりするおそれがある。
上記のように、膨張機側の低温ガスがハウジング内に流入するのを抑制するため、タービン側において、タービンインペラとタービン側のラジアル軸受との間にラビリンスシールを配置することも提案されている。しかしながら、ラビリンスシールと回転軸との間には0.2〜0.5mm程度の隙間を設ける必要があるため、この隙間からの低温ガスの漏れを完全に無くすことは、現状では困難である。
特開2000−097186号公報 特開2002−168184号公報 特開2006−46699号公報
ここで、上記のような、タービン側の低温ガスがハウジング内に流入するのを防止する方法として、例えば、ハウジング内に高圧のシールガスを供給する方法も提案されている。具体的には、運転回転数や運転圧力が変化してタービン側の低温ガスがハウジング内に侵入し、タービン側のラジアル軸受の温度が低下した際に、軸受近傍に設置した温度センサによって温度低下を検出し、これに応じて、タービン側のラジアル軸受近傍にターボ圧縮機で処理された循環ガスの一部をシールガスとして供給して内圧を高めることで、低温ガスがハウジング内に流入するのを抑制する方法である。
しかしながら、このような方法では、上記の冷却ガスの場合と同様、シールガスの循環流量が循環ガスに加算されることでターボ圧縮機の処理流量が増加することから、ターボ圧縮機の消費電力が増大するという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、膨張機側の低温ガスがハウジング内に流入するのを効果的に抑制することでモータや軸受等の構成部品に過冷却が生じるのを防止でき、各構成部品を効率よく冷却しながら、消費電力を増大させることなく優れた動作効率が得られる回転機械を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、少なくとも、回転軸と、前記回転軸に一体に設けられたロータ部と、該ロータ部と対向して配置されるステータ部とからなり、前記回転軸を回転させるモータと、前記回転軸の一方の端部側に取り付けられるタービンインペラと、前記タービンインペラの前面側と対向するように隙間を有して配置されるシュラウドを有するシュラウドリングと、前記タービンインペラの背面側と対向するように隙間を有して配置される背面側固定壁と、少なくとも、前記回転軸、前記モータ、前記タービンインペラ、前記シュラウドリング、及び前記背面側固定壁を収容するハウジングと、前記ハウジング内に形成され、少なくとも、前記回転軸、及び前記モータを直接冷却するための冷却ガスが通過する冷却ガス流路と、を備え、前記タービンインペラは、前記背面側に、前記タービンインペラと前記背面側固定壁との隙間に収容されるように、少なくとも2以上の突条部が設けられていることを特徴とする回転機械である。
なお、本願発明が対象とする回転機械は、高速回転で運転されるため、遠心力や流体力の観点から見てバランスが確保されている必要がある。従って、突条部は2個以上設置され、点対称、線対称に配置すると、より良いバランスが確保できる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の回転機械であって、前記突条部が、前記背面において、複数で所定の間隔をおいて配置されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の回転機械であって、前記突条部が、前記背面において、4〜10箇所で等間隔で配置されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の回転機械であって、前記突条部が、前記背面において、前記回転軸の中心側から外周側に向けて放射状に延設されていることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の回転機械であって、前記突条部が、前記背面において、前記回転軸の中心側から前記外周側に向けて延設された先端の位置が、前記タービンインペラの半径に対して50〜95%の範囲の位置であることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項4に記載の回転機械であって、前記突条部が、前記背面において、前記回転軸の中心側に配置された後端の位置が、前記タービンインペラの半径に対して20〜50%の範囲の位置であることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の回転機械であって、前記突条部の、前記背面からの高さが0.5〜3mmであることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の回転機械であって、さらに、前記背面側固定壁の表面に、前記タービンインペラに設けられた前記突条部を前記外周側から囲むように、環状の固定壁段差部が少なくとも1箇所以上で設けられていることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の回転機械であって、さらに、前記タービンインペラの前記背面に、前記突条部を前記外周側から囲むように、環状のインペラ段差部が少なくとも1箇所以上で設けられていることを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の回転機械であって、さらに、前記背面側固定壁の表面に、前記タービンインペラに設けられた前記突条部を前記外周側から囲むように、環状の固定壁段差部が少なくとも1箇所以上で設けられているとともに、前記タービンインペラの前記背面に、前記突条部を前記外周側から囲むように、環状のインペラ段差部が少なくとも1箇所以上で設けられており、前記固定壁段差部と前記インペラ段差部とが、それぞれ対向して同心円状に配置され、且つ、前記タービンインペラと前記背面側固定壁との隙間において交互に並ぶように配置されていることを特徴とする。
本発明に係る回転機械によれば、上記のように、少なくとも、回転軸、モータ、タービンインペラ、シュラウドリング、及び背面側固定壁を収容し、これら各構成部品を冷却するための冷却ガスが通過する冷却ガス流路が内部に形成されたハウジングを備え、さらに、タービンインペラが、背面側に、タービンインペラと背面側固定壁との隙間に収容されるように、少なくとも2以上の突条部が設けられた構成を採用している。
このように、タービンインペラの背面に突条部を設けることで、この突条部が高速回転することに伴う遠心力によって、タービンインペラと背面側固定壁との隙間における冷却ガスの圧力が上昇する。これにより、タービンインペラの外周側における低温ガスと、上記の隙間内の冷却ガスとの圧力差が小さくなるので、低温ガスがハウジングの回転機構収容部内に侵入するのを効果的に抑制できる。従って、モータや軸受等の構成部品の過冷却による結露や寸法変化又は損傷等が生じることがなく、また、冷却ガスの流量を増大させることなく、消費電力を低減しながら、優れた動作効率が得られる。
本発明の一実施形態である回転機械について模式的に説明する図であり、ハウジング内の冷却ガス流路を概略で示す断面図である。 本発明の一実施形態である回転機械について模式的に説明する図であり、図1中に示す要部を拡大した一例を示す図で、(a)は、図1中に示したタービンインペラ及びその周辺を示す概略図、(b)は、タービンインペラを裏面側から示す平面図である。 本発明の一実施形態である回転機械について模式的に説明する図であり、図1の要部を拡大した他の例を示す図で、(a)は、図1中に示したタービンインペラ及びその周辺を示す概略図、(b)は、タービンインペラを裏面側から示す平面図である。 本発明の一実施形態である回転機械について模式的に説明する図であり、図1の要部を拡大した他の例を示す図で、(a)は、図1中に示したタービンインペラ及びその周辺を示す概略図、(b)は、タービンインペラを裏面側から示す平面図である。
以下、本発明を適用した一実施形態である回転機械について、図1〜図4を適宜参照しながら説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示する材料等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
図1は、本実施形態の回転機械1におけるハウジング8内の冷却ガス流路9を概略で示す断面図であり、図2(a),(b)は、図1中に示す要部を拡大した一例を示す図である。また、図3(a),(b)及び図4(a),(b)は、図1の要部を拡大した他の例を示す図である
なお、上記の図2(a),(b)、図3(a),(b)、及び図4(a),(b)においては、図示の都合上、平面視で円形状とされたタービンインペラ5を半円領域のみで示すとともに、図2(a)、図3(a)、及び図4(a)については、図1中に示すタービンインペラ5及びその周辺部のみを示している。
また、図1の冷却ガス流路9を示す断面図は、説明及び図示の都合上、冷却ガス流路9(9a,9b,9c,9d)等の各配置位置や形状、寸法関係等を変更した模式図として示している。
本発明に係る回転機械は、例えば、ブレイトンサイクル冷凍機のターボ圧縮機並びにターボ膨張機を構成するものである。このような回転機械は、例えば、超電導送電ケーブル、超電導変圧器、超電導モータ、超電導限流器、超電導電力貯蔵器等、高温の超電導電力機器を−200℃以下の極低温領域まで冷却する用途に適用することが可能なものである。
<回転機械の全体構成>
まず、本実施形態の回転機械1の全体構成について説明する。
図1及び図2(a),(b)に示すように、本実施形態の回転機械1は、少なくとも、回転軸4と、ロータ部21及び該ロータ部21と対向して配置されるステータ部22からなるモータ2と、回転軸4の一方の端部であるタービン側端部4A側に取り付けられるタービンインペラ5と、タービンインペラ5の前面5a側と対向して配置されるシュラウド20aを有するシュラウドリング20と、タービンインペラ5の背面5b側と対向するように隙間C1を有して配置される背面側固定壁30と、上記の各構成部品を内部に収容するハウジング8と、ハウジング8内に形成され、上記の各構成部品を直接冷却するための冷却ガスG4が通過する冷却ガス流路9と、を備え、概略構成される。
そして、本実施形態の回転機械1は、タービンインペラ5が、背面5b側に、タービンインペラ5と背面側固定壁30との隙間C1に収容されるように、少なくとも1以上の突条部51が設けられて構成される。
ここで、本明細書においては、突条部51における、タービンインペラ5の外周側に配置された端部を先端51a、内周側、即ち回転軸4側に配置された端部を後端51bと称する。
また、図示例の回転機械1においては、さらに、アキシャル軸受6と、ラジアル軸受7と、回転軸4の他方の端部である端部4B側に取り付けられるコンプレッサインペラ50とを備えている。
また、図示例の回転機械1は、詳細を後述するように、タービンインペラ5が配置される側、即ち、図1中における回転機械1の軸方向で下側にターボ膨張機3Aが構成され、上側にターボ圧縮機3Bが構成される。また、図1においては、回転機械1が、ブレイトンサイクル冷凍機を構成する機器、例えば、熱交換器や配管等を収容する真空容器100に取り付けられ、図示例では、ターボ膨張機3A側が真空容器100内に収容されるように構成されている。
ここで、本実施形態で説明する、回転軸4のタービン側端部4A側とは、回転軸4におけるタービン側端部4A及びその近傍の位置も含むことを意味する。圧縮機側端部4B側とは、回転軸4のタービン側端部4Aとは反対側の端部4B及びその近傍も含むことを意味する。
回転軸4は、ハウジング8内において、ラジアル軸受7(7A,7B)及びアキシャル軸受6(6b)によって回転可能に支持されている。また、回転軸4は、タービン側端部4A及び圧縮機側端部4Bが、中空筒状に構成されたハウジング8の内部空間に沿うように配置され、これらタービン側端部4A及び圧縮機側端部4Bに、それぞれ、タービンインペラ5又はコンプレッサインペラ50が固定されている。これにより、回転軸4は、モータ2の回転軸であるとともに、ターボ膨張機3A及びターボ圧縮機3Bの回転軸としての機能を有している。
回転軸4の材質としては、特に限定されないが、例えば、磁性体の鉄系材料で構成される。また、回転軸4の材質は、後述するように、ハウジング8の材質と熱膨張係数がほぼ等しいものであることが好ましい。
モータ2は、回転軸4に回転駆動力を発生させるものであり、上述したように、回転軸4に一体に設けられたロータ部(回転子)21と、このロータ部21と対向して後述のハウジング8内に配置されるステータ部(固定子)22とからなる。
ロータ部21は、回転軸4の長さ方向で概略中央部付近に固定されている。
ロータ部21の材質としては、特に限定されず、高速回転で用いられるモータにおいて一般的に用いられている永久磁石等の磁性材料を何ら制限無く用いることができる。
ステータ部22は、後述のハウジング8の内部において、ロータ部21の外周を取り囲むように配置されている。ステータ部22は、詳細な図示を省略するが、固定基材の周囲に巻き線が巻き付けられることで、回転軸4を挟み込むように界磁コイルが設けられている。これにより、モータ2は、界磁コイルによる磁界をロータ部21に伝えることで、回転軸を回転させるための駆動力を発現させる。
アキシャル軸受6は、回転軸4の軸方向(スラスト方向)の荷重を受けるように構成され、図1に示す例においては、モータ2とタービン側ラジアル軸受7Bの中間位置に設けられている。
アキシャル軸受6としては、回転軸4を高速回転で支持可能なものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、非接触の磁気軸受や気体軸受等を用いることができる。図示例においては、アキシャル軸受6が、回転軸4と一体で形成されたスラスト板6aと一対の磁気コイル6bとからなる磁気軸受から構成され、一対の磁気コイル6bで発生する磁力でスラスト板6aが非接触で支持されている。
ラジアル軸受7は、回転軸4の径方向(ラジアル方向)の荷重を受けるように構成され、図1に示す例においては、回転軸4のタービン側端部4A側、及び、圧縮機側端部4B側の2箇所に一対で設けられている。
ラジアル軸受7も、アキシャル軸受6と同様、回転軸4を高速回転で支持可能なものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、非接触の磁気軸受や気体軸受等を用いることができる。
タービンインペラ5は、上述したように、回転軸4のタービン側端部4A側に取り付けられることで、ターボ膨張機3Aを構成する回転羽根車である。
タービンインペラ5としては、従来からラジアルタービン(膨張機)の分野で用いられているものと同様の金属材料(例えば、アルミ合金やチタン合金等)からなるインペラを用いることができる。
また、図1に示す例においては、タービンインペラ5が、後述のハウジング8において一端側に配置されたタービンスクロール84内に収容されることで、ターボ膨張機3Aを構成する。
本実施形態の回転機械1に備えられるタービンインペラ5は、上述したように、背面5b側に、タービンインペラ5と背面側固定壁30との隙間C1に収容されるように、少なくとも1以上の突条部51が設けられている。図2(a),(b)に示す例においては、裏面5bにおいて、平面視で細長凸状とされた突条部51が6箇所に設けられ、それぞれ、先端51aがタービンインペラ5の外周側を向くように、周方向において等間隔で配置されている。なお、図2(b)においては、図示の都合上、突条部51を3箇所のみ表示している。
本実施形態の回転機械1は、詳細な作用については後述するが、タービンインペラ5の背面5bに上記の突条部51が設けられていることにより、タービンインペラ5の外周側における低温ガスG2が、ハウジング8内において回転軸4,アキシャル軸受6、ラジアル軸受7が収容された回転機構収容部81Bに侵入するのが抑制される。これにより、タービン側のラジアル軸受7等の構成部品の過冷却による結露や寸法変化又は損傷等が生じるのを防止でき、また、後述の冷却ガスの流量を低減することができることから、消費電力を低減しながら、優れた動作効率が得られるという効果が得られるものである。
なお、図1中のタービンスクロール84において示す符号84aは、タービンインペラ5に供給される高圧の低温ガスG2の入口であり、符号84bは、タービンインペラ5で断熱膨張した後の低温ガスG3の出口である。
コンプレッサインペラ50は、上述したように、回転軸4の圧縮機側端部4B側に取り付けられることで、ターボ圧縮機3Bを構成する回転羽根である。
コンプレッサインペラ50も、タービンインペラ5の場合と同様、従来から遠心式ターボ圧縮機の分野で用いられているものと同様の金属材料(例えば、アルミ合金やチタン合金等)からなるインペラを用いることができる。
また、コンプレッサインペラ50は、図1中では詳細な図示を省略するが、コンプレッサスクロール85により、ハウジング8内に収容されている。また、コンプレッサインペラ50が収容されるハウジング8内には、例えば、ヘリウムやネオン等の循環ガス(冷媒ガス)が封入されている。
なお、図1中で示した符号85aは、コンプレッサスクロール85に設けられた、コンプレッサインペラ50の回転に伴って流れる流体(例えばヘリウムガスやネオンガス等)G0の入口側(流体入口)であり、ハウジング8に示した符号85bは、コンプレッサインペラ50によって断熱圧縮されて圧力及び温度が上昇した流体G1の出口側(流体出口)である。
ここで、本実施形態で例示するような、ブレイトンサイクル冷凍機と呼ばれる構成の回転機器においては、例えば、まず、ターボ圧縮機3B側において、流体入口85aから導入されたネオンガス(例えば303K)からなる流体G0がコンプレッサインペラ50の高速回転に伴って圧縮され、高圧且つ高温(例えば360K)のネオンガスからなる流体G1として流体出口85bから排出される。この高圧・高温の流体G1が、図示略の熱交換器等により、例えば73K程度まで降温されることで後述の低温ガスG2とされた後、ターボ膨張機3A側における入口84aに導入され、タービンインペラ5の高速回転に伴って膨張され、例えば66K程度でさらに低温とされた低温ガスG3として、出口84b側から排出される。この低温ガスG3は、後述するように、真空容器100内又は真空容器100外において、各種超電導装置の冷却に用いられる。
シュラウドリング20は、上述したように、タービンインペラ5の前面5a側と対向するように配置され、タービンインペラ5との間に隙間C2を有して配置されるシュラウド20aと、このシュラウド20aと連続面で形成され、タービンインペラ5の前面5a側に連通するように配置されるディフューザ20bとを有する。上記の隙間C2は、一般にシュラウドクリアランスと呼ばれる。
また、シュラウドリング20は、詳細を後述するハウジング8の一端側に配置されたタービンスクロール84内に収容・固定されている。
なお、シュラウドリング20の材質としては、特に限定されず、従来からこの分野で用いられている金属材料(例えば、熱伝導率が小さなステンレス鋼等)を何ら制限無く用いることが可能である。
ここで、タービンインペラ5は回転軸4に固定されており、シュラウドリング20はハウジング8を構成するタービンスクロール84に固定されている。このため、モータ2を駆動した際に、回転軸4とハウジング8との軸方向の伸び量に変化が生じた場合には、上記の隙間(シュラウドクリアランス)C2の値も変化することになる。
背面側固定壁30は、タービンインペラ5の背面5b側と対向するように隙間C1を有して配置される。図示例においては、背面側固定壁30は、詳細を後述するハウジング8の一端部側に収容されている。
背面側固定壁30には、回転軸4のタービン側端部4A側が挿通される貫通孔31が形成されている。また、貫通孔31の内壁には、この貫通孔31と回転軸4との間の隙間C3をシールするための、環状の凹凸部からなるラビリンスシール31aが形成されている。
背面側固定壁30の材料としても、特に限定されず、シュラウドリング20の場合と同様、従来からこの分野で用いられている金属材料を何ら制限無く用いることが可能である。
ハウジング8は、少なくとも、回転軸4、モータ2、アキシャル軸受6、ラジアル軸受7、コンプレッサインペラ50、タービンインペラ5、及び背面側固定壁30を収容する。また、図1に示す圧縮機械1において、ハウジング8は、フランジ82と、タービンスクロール84と、コンプレッサスクロール85と、から概略構成される。
フランジ82は、循環ガス(冷媒ガス)が流れる熱交換器や配管等が収容される真空容器100に回転機械1を取り付けるためのものであり、例えば、ハウジング本体81に対してねじ留め等の手段で固定される。また、フランジ82は、図示例では、真空容器100の外面に対して一方の面全体が接触して取り付けられており、例えば、ねじ留め等の手段で真空容器100に固定される。
タービンスクロール84は、上述したように、内部にタービンインペラ5を収容してターボ膨張機3Aを構成し、低温ガスG2の入口84a、及び、膨張後の低温ガスG3の出口84bを有する。タービンスクロール84は、上記のハウジング8の一端側83において、フランジ82と一体構造あるいは溶接によって接合された構造とされている。
コンプレッサスクロール85は、上述したように、ハウジング8の他端側に取り付けられ、コンプレッサインペラ50を収容できるように配置されている。また、コンプレッサスクロール85は、ハウジング8に対して、例えば、ねじ留めによって固定される。
また、コンプレッサスクロール85は、上述したように、コンプレッサインペラ50の回転に伴い、流体入口85aから流体G0が流入し、流体出口85bから、圧縮された高温且つ高圧の流体G1が排出されるように構成される。
ハウジング8を構成する上記各部材の材質としては、特に限定されないが、例えば、鉄系のステンレス鋼から構成することができる。また、ハウジング8の材質は、上述した回転軸4を構成する材料と、熱膨張係数がほぼ等しいことが好ましく、さらに、回転軸4及びハウジング8が同一の材質で構成されていることが、回転機械1を動作させたときの回転軸4及びハウジング8の熱伝導による温度分布が互いに等しくなり易いという観点からより好ましい。
ハウジング8の内部には、上記の回転軸4、モータ2、アキシャル軸受6、及びラジアル軸受7を直接冷却するための冷却ガスG4が通過する冷却ガス流路9が形成されている。
以下、図1の断面図を用いて、冷却ガス流路9について説明する。
図1に示す例においては、ハウジング8内に、複数の冷却ガス流路9が配されている。即ち、図示例では、ハウジング8に冷却ガス入口81c,81d、及び、冷却ガス出口81e,81fが設けられており、冷却ガス入口81c,81dから導入された冷却ガスG4が、各冷却ガス流路9を通過してハウジング8内に収容された各構成部品に向けて直接供給され、これら各構成部品を冷却することで温度上昇した冷却ガスG5は、冷却ガス出口81e,81fから外部に排出される。この冷却ガスG4は、例えば、上述したターボ圧縮機3B側において断熱圧縮された高圧且つ高温の流体G1が、図示略の熱交換器等によって概略室温まで冷却されたガスであり、ターボ膨張機3A側に導入される低温ガスG2と同じ循環ガスが用いられる。
具体的には、冷却ガス入口81cからハウジング8内に導入された冷却ガスG4が、モータ2を構成するロータ部21とステータ部22との間の冷却ガス流路9aに供給され、これらロータ部21及びステータ部22、並びに回転軸4を直接冷却する。その後、ロータ部21及びステータ部22、並びに回転軸4の冷却に供された冷却ガスG4は、冷却ガス出口81e,あるいは冷却ガス出口81fの何れかから温度上昇した冷却ガスG5として外部に排出される。
また、冷却ガス入口81dからハウジング8内に導入された冷却ガスG4は、アキシャル軸受6を構成するスラスト板6aと磁気コイル6bとの間の冷却ガス流路9bに供給され、これらスラスト板6a及び磁気コイル6b、並びに回転軸4を直接冷却する。その後、スラスト板6a及び磁気コイル6b、並びに回転軸4の冷却に供された冷却ガスG4は、冷却ガス出口81e,あるいは冷却ガス出口81fの何れかから温度上昇した冷却ガスG5として外部に排出される。
また、冷却ガス入口81cからハウジング8内に導入された冷却ガスG4は、さらに、回転軸4における圧縮機側端部4B側に配置されたラジアル軸受7Aと回転軸4との間の冷却ガス流路9cに供給され、これらラジアル軸受7A及び回転軸4を直接冷却する。その後、ラジアル軸受7Aと回転軸4の冷却に供された冷却ガスG4は、ラビリンスシール41aと回転軸の他方の端部4Bとの隙間を通過してコンプレッサインペラ50側へ排出される。
また、冷却ガス入口81dからハウジング8内に導入された冷却ガスG4は、さらに、回転軸4におけるタービン側端部4A側に配置されたラジアル軸受7Bと回転軸4との間の冷却ガス流路9dに供給され、これらラジアル軸受7B及び回転軸4を直接冷却する。その後、ラジアル軸受7B及び回転軸4の冷却に供された冷却ガスG4は、回転軸4のタービン側の空間81Bを通過し、冷却ガス出口81fから温度上昇した冷却ガスG5として外部に排出される。
本実施形態の回転機械1は、上記の冷却ガス流路9aを備えることで、ステータ部22で生じる銅損や鉄損、及び、ロータ部21とステータ部22との間で生じる風損によって発熱した場合でも、冷却ガス流路9aを通過する冷却ガスG4によって昇温が抑制される。
また、上記の冷却ガス流路9bを備えることで、アキシャル軸受6を構成するスラスト板6aと磁気コイル6bとの間で、スラスト板6aの回転によって風損が生じて発熱した場合でも、冷却ガス流路9bを通過する冷却ガスG4によって昇温が抑制される。
また、上記の冷却ガス流路9cを備えることで、圧縮機側のラジアル軸受7Aと回転軸4との間で生じる風損によって発熱した場合でも、冷却ガス流路9cを通過する冷却ガスG4によって昇温が抑制される。
さらに、上記の冷却ガス流路9dを備えることで、タービン側のラジアル軸受7Bと回転軸4との間で生じる風損によって発熱した場合でも、冷却ガス流路9dを通過する冷却ガスG4によって昇温が抑制される。
なお、図1に示す例においては、ハウジング8に、さらに、内部に配置される各構成部品を間接的に冷却するための冷却ジャケット81Cが設けられている。この冷却ジャケット81Cは、ハウジング8の筐体中に埋め込まれるように、らせん状に形成された内部流路81Dからなり、この内部流路81Dが導入部81E及び排出部81Fと連通されている。冷却ジャケット81Cは、例えば、冷却水等の冷却流体が導入部81Eから導入され、内部流路81Dを流通することで、ハウジング8内に配置されるステータ部22を間接的に冷却する。内部流路81Dを流通した流体は、排出部81Fから排出され、例えば、図示略の熱交換器等によって再冷却された後、再び導入部81Eから冷却ジャケット81Dに導入され、再利用される。
上述したように、本実施形態の回転機械1は、タービンインペラ5の背面5b側に、タービンインペラ5と背面側固定壁30との隙間C1に収容されるように、少なくとも2以上の突条部51が設けられている。このような、タービンインペラ5に備えられた突条部51によって得られる作用及び効果について、以下に、図1及び図2を参照しながら詳細に説明する。
回転機械1の動作時、回転軸4の回転に伴ってタービンインペラ5が高速回転し、タービンインペラ5の背面5bに設けられた突条部51も高速回転する。この際、突条部51が高速回転して発生する遠心力によって、タービンインペラ5と背面側固定壁30との隙間C1におけるガスの圧力が上昇する作用が得られる。これにより、タービンインペラ5の外周側における低温ガスG3と、隙間C1内のガスとの圧力差が小さくなるので、低温ガスG3が回転軸4と貫通穴31とのラビリンスシール31aを通過してハウジング8の回転機構収容部81B内に侵入するのを抑制する効果が得られる。
ここで、従来の構成を有する回転機械においては、上述したように、ハウジング内に、ターボ圧縮機から排出される高圧のガスを冷却ガスとして供給することで、ハウジング8の回転機構収容部81B内における圧力を高め、低温ガスが回転軸4と貫通孔31とのラビリンスシール31aを通過してハウジングの回転機構収容部内に侵入するのを抑制しようとする試みが行われていた。しかしながら、このような従来の方法では、冷却ガスの圧力又は流量を増加させる必要があり、該冷却ガスの循環流量が循環に加算されることでターボ圧縮機の処理流量が増加し、消費電力が増大するという問題があった。
これに対し、本実施形態の回転機械1は、タービンインペラ5の背面5bに突条部51を設け、タービンインペラ5の高速回転で生じる遠心力の作用を利用することで、低温ガスG3が回転軸4と貫通穴31のラビリンスシール31aを通過してハウジング8の回転機構収容部81B内に侵入するのを抑制するものである。これにより、冷却ガスG4の処理流量が増大することがないので、消費電力が増大するのを防止できる。従って、本実施形態の回転機械1によれば、各構成部品の結露や損傷等が生じることがなく、また、冷却ガスの流量を増大させることなく、消費電力を低減しながら、優れた動作効率(冷却効率)が得られる。
また、本実施形態の回転機械1によれば、タービンインペラ5の背面5bに突条部51が設けられていることで、例えば、タービンインペラ5の回転数や運転圧力が変化した場合でも、突条部51による圧力上昇は、上記のタービンインペラ5の回転数及び運転圧力の変化に追従する。このため、これらタービンインペラ5の回転数及び運転圧力が変化した場合であっても、低温ガスG3が回転軸4と貫通穴31とのラビリンスシール31aを通過してハウジング8の回転機構収容部81B内に侵入するのを抑制する効果に変化は無いので、上記のような、消費電力を低減しながら、優れた動作効率(冷却効率)が安定的に得られる。
突条部51の数は、特に限定されないが、図2に示す例のように、タービンインペラ5の背面5bにおいて、複数で所定の間隔をおいて配置されていることが好ましい。
また、突条部51は、タービンインペラの背面5において、2〜10箇所の2の倍数(又は偶数)で等間隔で配置されていることが好ましい。ここで、図3においては、上述したように、突条部51を3箇所のみ表示しているが、実際には、突条部51が6箇所に設けられ、それぞれ周方向において等間隔で配置されている。
本実施形態の回転機械1においては、上記のように、タービンインペラ5の背面5bに複数の突条部51が所定の間隔で設けられ、特に、等間隔で配置されていることで、突条部51の高速回転による遠心力がより効果的に発生する。これにより、タービンインペラ5の外周側における低温ガスG3と、隙間C1内のガスとの圧力差が確実に小さくなり、低温ガスG3が回転軸4と貫通穴31とのラビリンスシール31aを通過してハウジング8の回転機構収容部81B内に侵入するのをより効果的に抑制できる。
また、突条部51は、タービンインペラ5の背面5bにおいて、回転軸4の中心側から外周側に向けて放射状に延設されていることが好ましい。
また、突条部51は、タービンインペラ5の背面5bにおいて、回転軸4の中心側から外周側に向けて延設された先端51aの位置が、タービンインペラ5の半径に対して50〜95%の範囲の位置であることがより好ましい。
突条部51の先端51aの位置が、タービンインペラ5の半径に対して50%以上であれば、上記のように、突条部51の高速回転による遠心力をより効果的に発生させ、低温ガスG3が回転軸4と貫通穴31とのラビリンスシール31aを通過してハウジング8の回転機構収容部81B内に侵入するのを抑制できる効果がより顕著に得られる。
また、突条部51の先端51aの位置が、タービンインペラ5の半径に対して95%以下であれば、タービンインペラ5の外周縁において、低温ガスG3の流通に影響が及ぶのを抑制できる。
また、上記の観点からは、突条部51の先端51aの位置は、タービンインペラ5の半径に対して50〜95%の範囲の位置であることがより好ましく、80〜90%の範囲の位置であることがさらに好ましい。
なお、タービンインペラ5の背面5bにおける、突条部51の後端51bの位置としては、上記の効果を確実に得るために突条部51の長さを一定以上で確保する観点から、タービンインペラ5の半径に対して20〜50%の範囲の位置であることが好ましい。
また、突条部51の背面5bからの高さ寸法としては、特に限定されないが、0.5〜3mmであることが好ましい。
突条部51の高さが0.5mm以上であることで、上記のような、突条部51の高速回転による遠心力を効果的に発生させ、低温ガスG3がハウジング8の回転機構収容部81B内に侵入するのを抑制できる効果が安定的に得られる。
また、突条部51の高さが3mm以下であれば、タービンインペラ5の背面5bと背面側固定壁30との隙間C1を小さなサイズで設計できるので、回転軸4と貫通穴31とのラビリンスシール31aを通過してハウジング8の回転機構収容部81B内に低温ガスG3が侵入するのをより効果的に抑制できる。
また、突条部51の幅寸法としても、特に限定されないが、突条部51の高速回転による遠心力を効果的に発生させる観点からは、1〜5mmであることが好ましく、1〜3mmであることがより好ましい。
なお、図2(a),(b)に示す例では、突条部51の形状が、平面視で細長凸状とされているが、これには限定されず、例えば、平面視でU字状に折れ曲がるような形状でもよいし、あるいは、平面視における長さ方向で断片的に形成されていても構わない。一方、突条部51の形状は、加工コストや性能のバランスとの兼ね合いから、図2(a),(b)に示すような平面視で細長凸状であることが好ましい。
さらに、本実施形態の回転機械1においては、図3(a),(b)に示す例のように、背面側固定壁30の表面に、タービンインペラ5に設けられた突条部51を外周側から囲むように、環状の固定壁段差部32が少なくとも1箇所以上で設けられていることがより好ましい。図示例においては、環状の固定壁段差部32が、突条部51の先端51aを囲むように1箇所で設けられている。
背面側固定壁30の表面に、環状の固定壁段差部32が設けられていることで、突条部51の高速回転に伴う遠心力によってタービンインペラ5の外周側に向かう冷却ガスG4が、固定壁段差部32によって堰き止められ、隙間C1内における冷却ガスG4の圧力が上昇する。これにより、低温ガスG3が回転軸4と貫通穴31とのラビリンスシール31aを通過してハウジング8の回転機構収容部81B内に侵入するのを安定的に抑制できる。
また、本実施形態においては、図4(a),(b)に示す例のように、タービンインペラ5の背面5bに、突条部51を外周側から囲むように、環状のインペラ段差部52が少なくとも1箇所以上で設けられていてもよい。図示例においては、環状のインペラ段差部52が、突条部51の先端51aを囲むように1箇所で設けられている。
タービンインペラ5の背面5bに、環状のインペラ段差部52が設けられていることで、上記同様、タービンインペラ5の外周側に向かう冷却ガスG4がインペラ段差部52によって堰き止められ、隙間C1内における冷却ガスG4の圧力が上昇するので、低温ガスG3が回転軸4と貫通穴31とのラビリンスシール31aを通過してハウジング8の回転機構収容部81B内に侵入するのをより安定的に抑制できる。
また、本実施形態では、上記のような、背面側固定壁30の表面における環状の固定壁段差部32と、タービンインペラ5の背面5b側における環状のインペラ段差部52の両方が、それぞれ、少なくとも1箇所以上で設けられ、さらに、固定壁段差部32とインペラ段差部52とが、それぞれ対向して同心円状に配置され、且つ、タービンインペラ5と背面側固定壁30との隙間において、交互に並ぶように配置されていてもよい。
上記のように、背面側固定壁30の表面における固定壁段差部32と、タービンインペラ5の背面5bにおけるインペラ段差部52の両方が設けられることで、タービンインペラ5の外周側に向かう冷却ガスG4がより効果的に堰き止められ、その圧力が上昇する。従って、低温ガスG3が回転軸4と貫通穴31とのラビリンスシール31aを通過してハウジング8の回転機構収容部81B内に侵入するのをさらに確実に抑制できる。
また、本実施形態の回転機械1においては、背面側固定壁30における貫通孔31の内壁にラビリンスシール31aが形成されており、貫通孔31内におけるシール効果が得られるものなので、上記の突起部51による効果と併せて、回転軸4と貫通穴31とのラビリンスシール31aを通過してハウジング8の回転機構収容部81B内にガスが侵入するのを防止する効果がより高められる。
本実施形態の回転機械1は、上記構成を備えることにより、真空容器100内に配置された図示略の各種超電導装置等を効率よく超低温に冷却できるものである。
<回転装置による冷却動作>
以下に、本実施形態の回転装置1を駆動した場合に冷却動作について、図1〜3を参照しながら詳述する。
図1に示すように、まず、モータ2の回転軸4が回転を開始すると、ターボ膨張機3A及びターボ圧縮機3Bにおいて、それぞれ、回転軸4のタービン側端部4Aに固定されたタービンインペラ5、及び、圧縮機側端部4Bに固定されたコンプレッサインペラ50が高速回転する。
この際、まず、ターボ圧縮機3B側において、コンプレッサインペラ50の高速回転に伴い、流体入口85aから導入される、例えば、常温のヘリウムガスやネオンガス等の流体(例えば303K:常温)からなる流体G0を断熱圧縮(昇圧)させ、高圧(例えば0.5〜3MPa)、且つ、高温(例えば360K)とされた流体G1を流体出口85bから排出する。
一方、ターボ膨張機3A側においては、まず、ターボ圧縮機3B側の流体出口85bから排出された高圧・高温の冷媒ガスである流体G1が、図示略の熱交換器等により、例えば73K程度まで降温されることで高圧・低温の低温ガスG2とされた後、入口84aから導入される。そして、低温ガスG2は、タービンインペラ5の高速回転に伴って断熱膨張され、低圧(例えば0.25〜1MPa)、且つ、低温(例えば66K等の40〜77Kの範囲)とされた低圧・低温の低温ガスG3を出口84bから排出する。
そして、この低圧・低温の低温ガスG3により、真空容器100内又は真空容器100外に設置された図示略の各種超電導装置、例えば、超電導電力ケーブルや超電導変圧器、超電導モータ等の電力機器を冷却する。
ここで、回転機械1を動作させると、回転軸4の高速回転により、上述したような、モータ2のステータ部22における銅損や鉄損等による発熱、及び、ロータ部21とステータ部22との間における風損による発熱の他、アキシャル軸受6を構成するスラスト板6aと磁気コイル6bとの間における風損による発熱、ラジアル軸受7A,7Bと回転軸4との間における風損による発熱が発生する。
そこで、本実施形態の回転機械1においては、まず、上記の冷却ガス流路9aに冷却ガスG4を供給することにより、モータ2及び回転軸4における昇温を抑制し、また、冷却ガス流路9bに冷却ガスG4を供給することにより、アキシャル軸受6における昇温を抑制する。さらに、回転機械1では、上記の冷却ガス流路9c,9dに冷却ガスG4を供給することにより、ラジアル軸受7A,7B及び回転軸4における昇温を抑制する。
さらに、本実施形態の回転機械1においては、タービンインペラ5の背面5bに突条部51が設けられていることで、従来のようなシールガス等を用いることなく、タービンインペラ5側から回転軸4と貫通穴31とのラビリンスシール31aを通過してハウジング8の回転機構収容部81B内に低温ガスG3が侵入するのを抑制できる。
これにより、構成部品の過冷却による結露や損傷等が生じることなく、また、冷却ガスの流量を増大させることなく、消費電力を低減することができるので、動作効率に優れた回転機械1が実現できるものである。
<作用効果>
以上説明したように、本実施形態の回転機械1によれば、少なくとも、回転軸4、モータ2、タービンインペラ5、シュラウドリング20、及び背面側固定壁30を収容し、これら各構成部品を冷却するための冷却ガスG4が通過する冷却ガス流路9が内部に形成されたハウジング8を備え、さらに、タービンインペラ5の背面5b側に、タービンインペラ5と背面側固定壁30との隙間C1に収容されるように、少なくとも2以上の突条部51が設けられた構成を採用している。
上記のように、タービンインペラ5の背面5bに突条部51を設けることで、この突条部51が高速回転することに伴う遠心力によって、タービンインペラ5と背面側固定壁30との隙間C1における冷却ガスG4の圧力が上昇する。これにより、タービンインペラ5の外周側における低温ガスG3と、隙間C1内の冷却ガスG4との圧力差が小さくなるので、低温ガスG3がハウジング8の回転機構収容部81B内に侵入するのを効果的に抑制できる。従って、モータ2やアキシャル軸受6、ラジアル軸受7等の各構成部品の過冷却による結露や寸法変化又は損傷等が生じることがなく、また、冷却ガスG4の流量を増大させることなく、消費電力を低減しながら、優れた動作効率が得られる。
本発明の回転機械によれば、モータや軸受等の構成部品に過冷却が生じるのを防止でき、各構成部品を効率よく冷却しながら、消費電力を増大させることなく優れた動作効率が得られるので、例えば、超電導電力ケーブルや超電導変圧器、超電導モータ等の電力機器を液体窒素温度レベルに冷却する用途において非常に好適である。
1…回転機械
2…モータ
21…ロータ部
22…ステータ部
22a…固定部材
22b…界磁コイル
3A…ターボ膨張機
3B…ターボ圧縮機
4…回転軸
4A…タービン側端部(一方の端部)
4B…圧縮機側端部(他方の端部)
5…タービンインペラ
5a…前面
5b…背面
51…突条部
52…インペラ段差部
6…アキシャル軸受
6a…スラスト板
6b…磁気コイル(一対の磁気コイル)
7…ラジアル軸受
8…ハウジング
81B…回転機構収容部
81C…冷却ジャケット
81D…内部流路
81E…導入部
81F…排出部
82…フランジ
84…タービンスクロール
84a…入口(低温ガス)
84b…出口(低温ガス)
85…コンプレッサスクロール
85a…流体入口
85b…流体出口
9,9a,9b,9c,9d…冷却ガス流路
20…シュラウドリング
20a…シュラウド
30…背面側固定壁
31…貫通孔
32…固定壁段差部(環状の固定壁段差部)
31a,41a…ラビリンスシール(隙間)
100…真空容器
C1,C2,C3…隙間
G0,G1…流体
G2,G3…低温ガス
G4,G5…冷却ガス

Claims (10)

  1. 少なくとも、
    回転軸と、
    前記回転軸に一体に設けられたロータ部と、該ロータ部と対向して配置されるステータ部とからなり、前記回転軸を回転させるモータと、
    前記回転軸の一方の端部側に取り付けられるタービンインペラと、
    前記タービンインペラの前面側と対向するように隙間を有して配置されるシュラウドを有するシュラウドリングと、
    前記タービンインペラの背面側と対向するように隙間を有して配置される背面側固定壁と、
    少なくとも、前記回転軸、前記モータ、前記タービンインペラ、前記シュラウドリング、及び前記背面側固定壁を収容するハウジングと、
    前記ハウジング内に形成され、少なくとも、前記回転軸、及び前記モータを直接冷却するための冷却ガスが通過する冷却ガス流路と、
    を備え、
    前記タービンインペラは、前記背面側に、前記タービンインペラと前記背面側固定壁との隙間に収容されるように、少なくとも2以上の突条部が設けられていることを特徴とする回転機械。
  2. 前記突条部は、前記背面において、複数で所定の間隔をおいて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回転機械。
  3. 前記突条部は、前記背面において、4〜10箇所で等間隔で配置されていることを特徴とする請求項2に記載の回転機械。
  4. 前記突条部は、前記背面において、前記回転軸の中心側から外周側に向けて放射状に延設されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の回転機械。
  5. 前記突条部は、前記背面において、前記回転軸の中心側から前記外周側に向けて延設された先端の位置が、前記タービンインペラの半径に対して50〜95%の範囲の位置であることを特徴とする請求項4に記載の回転機械。
  6. 前記突条部は、前記背面において、前記回転軸の中心側に配置された後端の位置が、前記タービンインペラの半径に対して20〜50%の範囲の位置であることを特徴とする請求項4に記載の回転機械。
  7. 前記突条部は、前記背面からの高さが0.5〜3mmであることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の回転機械。
  8. さらに、前記背面側固定壁の表面に、前記タービンインペラに設けられた前記突条部を前記外周側から囲むように、環状の固定壁段差部が少なくとも1箇所以上で設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の回転機械。
  9. さらに、前記タービンインペラの前記背面に、前記突条部を前記外周側から囲むように、環状のインペラ段差部が少なくとも1箇所以上で設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の回転機械。
  10. さらに、前記背面側固定壁の表面に、前記タービンインペラに設けられた前記突条部を前記外周側から囲むように、環状の固定壁段差部が少なくとも1箇所以上で設けられているとともに、前記タービンインペラの前記背面に、前記突条部を前記外周側から囲むように、環状のインペラ段差部が少なくとも1箇所以上で設けられており、前記固定壁段差部と前記インペラ段差部とが、それぞれ対向して同心円状に配置され、且つ、前記タービンインペラと前記背面側固定壁との隙間において交互に並ぶように配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の回転機械。
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