JP2019173591A - 水力発電装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1、2には、水力発電機の塵対策についての技術が開示されている。
前記各制動力発生手段に定期的に制動力を発生させる定期制動制御手段と、
前記各水車の間で前記各制動力発生手段が制動力を発生させる時間が重なることを抑制する重なり回避制御手段と、
を備えることを特徴とする。
コスト面でも、前記制動力発生手段とその制御を行う定期制動制御手段および重なり回避制御手段を設けただけであるため、簡易な機能の追加で済み、前記系統や負荷への悪影響を十分に回避しながら、コスト増が抑えられる。前記制動力発生手段は、除塵以外の目的、例えば水車の負荷の調整のために設けられることがあり、そのような目的で設けられたものを除塵に使用してもよい。
なお、制動力発生手段に制動力を発生させる場合に、制動力の増減を繰り返させることが、水車に引っ掛かった塵や水草を除去する上で好ましい。このような制動力の増減を繰り返す場合は、その一連の繰り返し時間が、前記「制動力発生手段が制動力を発生させる時間」である。
前記系統に逆潮流させる場合、電圧の安定性などの所定の電力品質が要求されるが、この発明の水力発電装置によると、上記のように系統へ流す電力が安定し、系統に逆潮流させる場合の電力品質の要求に適合させることができる。
パワーコンディショナは、各種の発電機から系統へ供給する電力を制御する装置として市販されており、このようなパワーコンディショナを利用することで、前記系統連系手段を簡単に構成することができる。
この構成の場合、2つ以上の水車が同時に制動される重なり時間が全くないため、複数の水車を制動させることによる系統への電力供給の不安定回避の効果が大きい。
この構成の場合、複数の水車の間で制動させる時間の重なりをある程度は許すことになるため、制動による系統への電力供給の不安定さが多少は生じるが、水車を制動させる時間の制限が緩和されるため、水車に付着した塵や水草を水車の制動により除去する時間は多く得られ、塵や水草の除去の面では好ましい。このため、水路における塵や水草が多い場合に好適である。
前記定期制動制御手段により、各水車の前記制動力発生手段による制動時間を、タイマ等により順次行わせるように設定しておいてもよいが、単にタイマによる設定では、設定の不良や変更等で、各水車の制動時間に重なりが生じることが懸念される。しかし、上記のように制動許可のリクエストを出力し、定められた条件の充足を確認して許可信号を出力するようにすると、重なり時間の確実な制限が行える。
発電機の負荷が大きくなると、水車に制動力が働く。この構成の場合、例えば系統の負荷の変動に応じて水車の回転速度を制御するための回路等を、制動力発生手段として用いることができる。
機械的制動手段の場合、制御系や電力系の回路が簡単で済む。
この水力発電装置は、複数の水車11〜14(特に水車間の区別を行わない場合は、添字の1〜4は省略する。他の各部の添え字も同様である)と、前記各水車1の回転により発電を行う複数の発電機21〜24と、これら発電機1を制御する制御装置となる系統連系手段4とを備える。水車1は、この実施形態では4台の場合につき説明するが、2台以上であればよく、5台以上であってもよい。系統3は、交流商用電力系統であり、例えば、単相2線式または三相3線式の低圧配電線(100Vまたは200V)である。
なお、発電機21〜24の発電電力は、前記系統3とは別の負荷回路(図示せず)のみに供給するようにしてもよく、また負荷回路への供給と共に、余剰電力を系統3へ逆潮流させるようにしてもよい。
前記複数の水車1は、水路6の幅や流量等に応じて、水路6の幅方向に並べて、または同じ水路の流れ方向に並べて設置、または水路幅方向と流れ方向との両方に複数並べて設置される。
系統連系手段4は、パワーコンディショナからなり、各発電機2から整流回路10を介して入力される直流電力を、系統3で利用される前記単層交流の電力に変換する主回路11と、その制御部12とを有している。
制御部12は、CPUやその制御プログラム、電子部品等で構成されるコンピュータであり、水車1の回転速度、発電機2の発電電力、系統3の負荷電力等に応じて主回路11の制御、特に前記DC/ACコンパータ13の制御を行う主制御手段14を有している。
除塵制御手段16は、各制動力発生手段51〜54に定期的に制動力を発生させる定期制動制御手段171〜174と、各水車11〜14の間で前記各制動力発生手段51〜54が制動力を発生させる時間が重なることを抑制する重なり回避制御手段18とで構成される。
制動力発生手段5の制動が終了すると、定期制動制御手段17は除塵ブレーキ制御終了の信号を重なり回避制御手段18に送信し(ステップS7)、ステップS1に戻る。
ステップR1で除塵ブレーキ許可リクエストが受信されたと判定したとき(ステップR1、YES)は、除塵ブレーキ許可リクエストをリスト(図示せず)に登録し(ステップR2)、前記除塵ブレーキ制御の許可待ちがあるかの確認のステップR3に進む。許可待ちがない場合は、再度ステップR1に戻る。
制御中でない場合(ステップR4:YES)は、前記リスト中の最も早く登録された除塵ブレーキの定期制動制御手段17に除塵ブレーキ制御許可の信号を送信し(ステップR5)、許可した除塵ブレーキ制御許可リクエストを前記リストから除外する(ステップR6)。この後、ステップR1に戻る。
また、重なり回避制御手段18により、各水車1の間で各制動力発生手段5の制動力を発生させる時間が重なることを抑制するため、水車1の制動力発生時間の重なりによって、系統へ逆潮流させる電力が大きく変動し系統に悪影響を与えること、が防止される。
図9の実施形態は、パワーコンディショナからなる系統連系手段4におけるDC/ACコンバータ13と整流回路10との間に、回転数制御等のためのDC/DCコンバータ5Aを設け、このDC/DCコンバータ5Aを制動力発生手段として利用する例である。
DC/DCコンバータ5Aは、制御部12から与えられる電流指令信号に従って、整流回路2から電力を取り出し、昇圧させ、DC/ACコンバータ13へ指令通りの電流を出力する手段である。
この構成の場合も、第1の実施形態と同様に、系統3に悪影響を与えることなく、連系使用される複数の水車1に付着した塵や水草を除去することができる。
このような摩擦ブレーキからなる機械的制動手段5Bを用いた場合も、第1の実施形態と同様に、系統3に悪影響を与えることなく、連系使用される複数の水車1に付着した塵や水草を除去することができる。
摩擦ブレーキからなる機械的制動手段5Bについても、水車1の回転数制御のために設けられることがあるが、その摩擦ブレーキ5Bを、水車1に付着した塵や水草を除去に利用することができる。
また、前記各実施形態は、系統連系手段4がパワーコンディショナである場合につき説明したが、系統連系手段4は、系統連系インバータであってもよい。
2(21〜24)…発電機
3…系統
4…系統連系手段(制御装置)
5(51〜54)…制動力発生手段
5A…DC/DCコンパータ
5B…摩擦ブレーキ
10(101〜104)…整流回路
11…主回路
12…制御部
13…DC/ACコンパータ
14…主制御手段
16…除塵制御手段
17(171〜174)…定期制動制御手段
18…重なり回避制御手段
19…抵抗
20…スイッチ
Claims (8)
- 複数の水車と、前記各水車の回転により発電を行う複数の発電機と、これらの発電機を制御し発電電力を出力する制御装置と、前記各水車に制動力を与える複数の制動力発生手段と、を備えた水力発電装置であって、
前記各制動力発生手段に定期的に制動力を発生させる定期制動制御手段と、
前記各水車の間で前記各制動力発生手段が制動力を発生させる時間が重なることを抑制する重なり回避制御手段と、
を備えることを特徴とする水力発電装置。 - 請求項1に記載の水力発電装置において、前記制御装置は、交流商用電力の系統に逆
潮流させる系統連系手段である水力発電装置。 - 請求項2に記載の水力発電装置において、前記系統連系手段がパワーコンディショナである水力発電装置。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の水力発電装置において、前記重なり回避制御手段は、前記各水車の間で、前記制動力発生手段が制動力を発生させる時間に重なりが生じることを無くす水力発電装置。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の水力発電装置において、前記重なり回避制御手段は、前記制御装置から出力する電流の総和が零とならないように、前記定期制動制御手段により前記各水車の間で前記各制動力発生手段が制動力を発生させる時間の重なりを回避する水力発電装置。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の水力発電装置において、前記定期制動制御手段は、個々の前記制動力発生手段毎に、設定時間が経過すると制動許可のリクエストを出力し、かつ許可信号を受信すると対応する前記制動力発生手段に制動力を発生させ、前記重なり回避制御手段は、前記リクエストを受信すると、制動力発生時間の重なりを回避する定められた条件の充足を確認して前記許可信号を出力する水力発電装置。
- 請求項1ないし請求項6いずれか1項に記載の水力発電装置において、前記制動力発生手段は、対応する前記発電機の負荷を大きくすることで前記水車に制動力を与える電気的制御手段である水力発電装置。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の水力発電装置において、前記制動力発生手段は、対応する前記水車の回転により回転する部分に接して摩擦力により制動力を発生させる機械的制動手段である水力発電装置。
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2018
- 2018-03-27 JP JP2018059868A patent/JP2019173591A/ja active Pending
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2019
- 2019-03-26 WO PCT/JP2019/012733 patent/WO2019189106A1/ja active Application Filing
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