JP2019172128A - 車両用計器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 フラッシャスイッチの接点電流を確保するための電流経路を間欠制御することで、消費電力を低減できる車両用計器を提供する。【解決手段】車両がパーキングモードであるか否かを検出するパーキング検出手段2と、左折または右折を示す方向指示器の操作スイッチR,Lの操作状態を検出する方向指示器検出手段3,4と、ハザードスイッチHの操作状態を検出するハザード検出手段5と、操作スイッチR,LまたはハザードスイッチHが通電時に接点電流を流す抵抗体11,12と、抵抗体11,12への通電を間欠制御する制御手段40と、を備え、制御手段40は、前記車両がパーキングモードの場合に、操作スイッチR,Lへの通電を行わずに、ハザードスイッチHへの通電を行う。【選択図】 図1
Description
本発明は、車両用計器に関し、例えば、フラッシャスイッチの状態を示すインジケータを備えた複合計器として好適である。
従来、2輪車に搭載される車両用計器にあって、フラッシャ(方向指示器や非常点滅灯)のスイッチ操作の状態を検出し、車両用計器内に設けられるインジケータを点滅させたり、動作に応じた効果音を作動させて、方向指示器や非常点滅灯が作動されていることの示すものが知られており、例えば、特許文献1に開示されている。
これら車両用計器は、一般に車両側のバッテリ電源、及びフラッシャスイッチに導通する信号線が接続され、計器側のスイッチ検出回路によって、該フラッシャスイッチの状態を検出する構成であるが、該フラッシャスイッチの被水によるリーク対策などの為、比較的大きなクラスの接点電流(例えば、50mA)を流す抵抗体を計器内に設ける必要があった。
しかしながら、このような構成の回路では、フラッシャスイッチがオンの時、計器内に流れる電流が多くなり、計器内での消費電流が大幅に増加してしまうという問題があった。
そこで本発明の目的は、上述した問題に着目してなされ、フラッシャスイッチの接点電流を確保するための電流経路を間欠制御することで、消費電力を低減できる車両用計器を提供することにある。
本発明の車両用計器は、
車両がパーキングモードであるか否かを検出するパーキング検出手段と、
左折または右折を示す方向指示器の操作スイッチの操作状態を検出する方向指示器検出手段と、
ハザードスイッチの操作状態を検出するハザード検出手段と、
前記操作スイッチまたは前記ハザードスイッチが通電時に接点電流を流す抵抗体と、
前記抵抗体への通電を間欠制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記車両がパーキングモードの場合に、前記操作スイッチへの通電を行わずに、前記ハザードスイッチへの通電を行うことを特徴とする。
車両がパーキングモードであるか否かを検出するパーキング検出手段と、
左折または右折を示す方向指示器の操作スイッチの操作状態を検出する方向指示器検出手段と、
ハザードスイッチの操作状態を検出するハザード検出手段と、
前記操作スイッチまたは前記ハザードスイッチが通電時に接点電流を流す抵抗体と、
前記抵抗体への通電を間欠制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記車両がパーキングモードの場合に、前記操作スイッチへの通電を行わずに、前記ハザードスイッチへの通電を行うことを特徴とする。
また、前記制御手段は、前記操作スイッチまたは前記ハザードスイッチに接続される信号線に分岐して接続するとともに、
前記抵抗体の接地端子側に設けられるスイッチ手段を駆動させて間欠制御することを特徴とする。
前記抵抗体の接地端子側に設けられるスイッチ手段を駆動させて間欠制御することを特徴とする。
また、前記制御手段は、前記スイッチ手段を駆動させることによって前記抵抗体と前記接地端子とが通電状態の時に、前記接点電流の有無を判定することで前記操作スイッチまたは前記ハザードスイッチの状態を検出することを特徴とする。
本発明は、車両用計器に関し、フラッシャスイッチの接点電流を確保するための電流経路を間欠制御することで、消費電力を低減できる。
以下、本発明が適用された実施の形態について添付図面を用いて説明する。
本発明の車両用計器を二輪自動車に搭載し速度計を備える複合計器に適用したものを例に挙げて説明する。図1に示すように、車両用計器Aは、抵抗体11,12と、接地端子21,22と、スイッチ手段31,32と、制御手段40と、インジケータ用光源50などを実装した回路基板を合成樹脂材からなる筐体に収納している。この筐体は、防水、防塵を考慮して小さな通気孔しかない機密性の高い構造である。
車両用計器Aは、車載される方向指示器または非常点滅灯の操作手段となるフラッシャスイッチFに信号線を介して接続され、フラッシャスイッチFがオン状態(通電状態)の場合には、車載バッテリBを電源とする接点電流が入力される。この場合、フラッシャスイッチFは、ハンドルに設けられ、信号線など回路部分が雨水などに晒される虞があるため、信号転送における必要以上に大きな電流(例えば、50〜150mA)が流れる。なお、信号線は、防水構造が施された前記筐体を挿通するケーブルや、ケーブルと接続する回路基板に設けられたコネクタ、回路基板上の配線パターンからなる。
また、フラッシャスイッチFは、方向指示器の右折用操作スイッチR、左折用操作スイッチL、ハザードスイッチ(非常点滅灯用スイッチ)Hからなる。また、信号線は、それぞれのフラッシャスイッチFに接続されて車両用計器A内の回路に取り込んでいる。
抵抗体11,12は、回路基板に実装される一般的な抵抗素子を適用でき、一方側を車両用計器A外のフラッシャスイッチF側に接続し、他方側をスイッチ手段31,32を介して、接地端子21,22に接続するように、各信号線毎に設けられる。
接地端子21,22は、回路基板の接地パターン(グランドパターン)に連続して設けられ、コネクタやケーブル等を介して、車両用計器A外部の接地用部材に接続される。例えば、接地端子21,22は、車体を介して、車載バッテリBに接続される。
スイッチ手段31,32は、抵抗体11,12と、接地端子21,22と、制御手段40とに接続されるトランジスタを用いて、制御手段40からの駆動信号に基づいて車載バッテリBから接地端子21,22までの通電/非通電を切り換えることができる。即ち、スイッチ手段31,32は、フラッシャスイッチFの接点電流をフラッシャスイッチFの操作状態にかかわらず、抵抗体11,12へ流れないようにできる。
制御手段40は、車両からの各種情報を入力するためのスイッチあるいはセンサなどに接続される電気信号線や、CAN(Controller Area Network)を用いた通信ケーブルなどの配線(図示しない)と、に接続される。制御手段40は、マイクロコンピュータを適用でき、前記各種情報に基づいて、インジケータ用光源50やスイッチ手段31,32、図示しない速度計、走行距離積算計、を制御するための演算処理などを行う。
また、制御手段40は、入力する各種信号に基づいて演算処理するためのCPUと、このCPUにおける演算処理結果等を一時的に格納する読出し及び書換え可能なRAMや、制御プログラムや制御データを格納したROMから構成される記憶部と、前記各種信号や制御信号、クロック信号などをやり取りするためにバス接続された入出力インターフェースと、を備えている。
制御手段40は、車両のキーシリンダに設けられる起動スイッチ(イグニッションスイッチ)IGとパーキングスイッチPとに接続されており、それぞれの操作状態を検出するための起動状態検出手段1と、パーキング検出手段2とを備えている。なお、キーシリンダは、この他にスターターの作動やアクセサリ電源の供給などの選択肢から択一的に操作できるように構成される。
制御手段40は、図2に示すように、起動スイッチ(「IGN」)IGがオン、即ち車両が走行可能な稼働状態のときは、右折、または左折を示す方向指示器の操作スイッチ(「TURN L/R」)R,Lの作動状態を検出するための方向指示器検出手段3,4と、ハザードスイッチ(「HAZARD」)Hの状態を検出するためのハザード検出手段5とを作動させるため、スイッチ手段31,32のオン/オフを周期的に切り換えて信号線の通電状態を間欠制御する。
詳しくは、フラッシャスイッチFの状態にかかわらず、スイッチ手段31,32をオンして信号線を通電状態にしてから、フラッシャスイッチFからの接点電流の有無を確認し、この確認が完了してからスイッチ手段31,32をオフして信号線を非通電状態にするまでを10m秒にて行い、その後、次の、スイッチ手段31,32の切り換えを行うまで40m秒待機する制御処理を繰り返す。なお、制御手段40は、図示しない車載バッテリBに接続されDC/DCコンバータ等のレギュレータ回路を有する電力供給用の配線と接続され、駆動電力を得ることができる。
従って、仮に、何れかのフラッシャスイッチFがオン状態となり、接点電流が車両用計器Aの抵抗体11,12側に流れたとしても、所定のタイミングにて通電がなされない時間を設けることができる。これにより、抵抗体11,12に流れる電流量を大きく低減できるため、車両用計器Aとしての消費電力や発熱量を低減することができる。
また、制御手段40は、スイッチ手段31,32をオンさせて信号線が通電状態にあるときに、フラッシャスイッチFを介した接点電流の有無を電圧信号としてサンプリングできる。この接点電流の検出に基づいて、制御手段40は、インジケータ用光源50を点滅制御する。なお、制御手段40によるスイッチ手段31,32の間欠制御の周期は、インジケータ用光源50の点滅周期よりも短く設定しており、例えば、10〜200m秒の周期にて、スイッチ手段31,32を用いて間欠的に駆動しており、フラッシャスイッチFの操作に対する応答性を確保できる。
また、車両利用者によって、キーシリンダの操作がなされて、起動スイッチIGがオフ状態、即ち車両が停止状態のときには、方向指示器検出手段3,4及びハザード検出手段5を作動させない。この場合、制御手段40は、スイッチ手段31,32をオフして接地端子21,22までの信号線を断線状態にして、フラッシャスイッチFへの通電を行わない。
また、車両利用者によって、キーシリンダの操作がなされて、車両がパーキングモードに移行された場合、これをパーキングスイッチPの操作状態を検出するパーキング検出手段2が検出できる。この検出に基づいて、制御手段40は、方向指示器検出手段3,4を作動させずに、ハザード検出手段5を作動させる。この際、制御手段40は、操作スイッチR,L側に接続されるスイッチ手段31をオフし、ハザードスイッチH側に接続されるスイッチ手段32を間欠的にオンされる。即ち、ハザード検出手段5によりフラッシャスイッチFのうちハザードスイッチHの操作状態のみを間欠的に検出できるようにしている。したがって、方向指示器の操作スイッチR,L側への通電を行わないことによって、車載バッテリBの負荷を軽減し、省電力となる。
インジケータ用光源50は、回路基板に設けられ、方向指示器の作動状態をインジケータの点滅によって表現するため、車両用計器Aの図示しない表示板に印刷された矢印形状のマークを透過照明可能に設けられる。インジケータ用光源50は、制御手段40からの制御信号に基づいて点滅制御がなされ、別途設けられる断線検出回路によって、断線等の異常時に通常より速い周期にて点滅させることもできる。
かかる車両用計器Aは、車両がパーキングモードであるか否かを検出するパーキング検出手段2と、左折または右折を示す方向指示器の操作スイッチR,Lの操作状態を検出する方向指示器検出手段3,4と、ハザードスイッチHの操作状態を検出するハザード検出手段5と、操作スイッチR,LまたはハザードスイッチHが通電時に接点電流を流す抵抗体11,12と、抵抗体11,12への通電を間欠制御する制御手段40と、を備え、制御手段40は、前記車両がパーキングモードの場合に、操作スイッチR,Lへの通電を行わずに、ハザードスイッチHへの通電を行う。
したがって、フラッシャスイッチFへの接点電流を確保するための電流経路を選択的に切り替え、さらに該電流経路を間欠制御することで、消費電力を低減できる車両用計器Aとなる。また、フラッシャスイッチFがオン操作されていても、車両用計器A側に流れる接点電流の総量を小さくでき、間欠制御しないものと比べて省電力となる。また、消費電力を抑えることができるため、発熱量も低減でき、抵抗体11,12の放熱対策や、気密性の高い車両用計器Aからの放熱対策用の部品や構造を省いたり簡素化できる。特に、二輪車などに搭載される雨水や太陽光に晒される車両用計器Aへの適用が有効である。
また、制御手段40は、操作スイッチR,LまたはハザードスイッチHに接続される信号線に分岐して接続するとともに、抵抗体11,12の接地端子21,22側に設けられるスイッチ手段31,32を駆動させて間欠制御する。また、制御手段40は、スイッチ手段31,32を駆動させることによって抵抗体11,12と接地端子21,22とが通電状態の時に、前記接点電流の有無を判定することで操作スイッチR,LまたはハザードスイッチHの状態を検出する。
従って、フラッシャスイッチFからの接点電流の検出タイミングと、間欠制御のタイミングとをプログラムによって合わせることができるため、簡単な構成で、電力消費を低減できる構成となる。
なお、本発明の車両用計器を上述した実施の形態の構成にて例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の構成においても、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良、並びに設計の変更が可能なことは勿論である。
例えば、制御手段40は、車載される方向指示灯自体を点滅制御することもでき、その場合、インジケータ用光源50と、方向指示灯とを同一の制御手段で同期制御でき、車両利用者に違和感を与えずに表示できる。
また、上述の場合、制御手段40は、稼働中常にスイッチ手段31,32のオン/オフ切り換えを行うように間欠駆動するが、制御手段40は、フラッシャスイッチFからの接点電流を検出してから、スイッチ手段31,32の間欠制御を開始するようにも処理でき、この場合、フラッシャスイッチFの操作に対するインジケータの応答性を高めることができる。
本発明は、車両用計器に関し、例えば、自動車やオートバイ、あるいは農業機械や建設機械を備えた移動体に搭載される車両用計器として好適である。
1 起動状態検出手段
2 パーキング検出手段
3,4 方向指示器検出手段
5 ハザード検出手段
11,12 抵抗体
21,22 接地端子
31,32 スイッチ手段
40 制御手段
50 インジケータ用光源
A 車両用計器
B 車載バッテリ
F フラッシャスイッチ
IG 起動スイッチ
P パーキングスイッチ
2 パーキング検出手段
3,4 方向指示器検出手段
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50 インジケータ用光源
A 車両用計器
B 車載バッテリ
F フラッシャスイッチ
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P パーキングスイッチ
Claims (3)
- 車両がパーキングモードであるか否かを検出するパーキング検出手段と、
左折または右折を示す方向指示器の操作スイッチの操作状態を検出する方向指示器検出手段と、
ハザードスイッチの操作状態を検出するハザード検出手段と、
前記操作スイッチまたは前記ハザードスイッチが通電時に接点電流を流す抵抗体と、
前記抵抗体への通電を間欠制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記車両がパーキングモードの場合に、前記操作スイッチへの通電を行わずに、前記ハザードスイッチへの通電を行うことを特徴とする車両用計器。 - 前記制御手段は、前記操作スイッチまたは前記ハザードスイッチに接続される信号線に分岐して接続するとともに、
前記抵抗体の接地端子側に設けられるスイッチ手段を駆動させて間欠制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用計器。 - 前記制御手段は、前記スイッチ手段を駆動させることによって前記抵抗体と前記接地端子とが通電状態の時に、前記接点電流の有無を判定することで前記操作スイッチまたは前記ハザードスイッチの状態を検出することを特徴とする請求項2に記載の車両用計器。
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