JP2019171426A - 鍛造具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークの取り出しが容易で、鍛造具自体が破損しにくい鍛造具を提供する。【解決手段】鍛造具10は、第1〜6壁面21〜26により直方体形状の鍛造空間SでワークWを鍛造する鍛造具である。鍛造具10は、第1壁面21及びこれと隣合う第2壁面22を形成する第1金型30と、第3壁面23及びこれと隣合う第4壁面24を形成する第2金型40と、第1金型30及び第2金型40の底面32,42と当接面61とが当接したときに当接面61に囲われた領域で第6壁面26を形成する第3金型60と、を備えている。第1金型30が第5壁面25のうち第1壁面21との交線及び第2壁面22との交線を二辺とする三角形の領域25aを形成し、第2金型49が第5壁面25のうち第3壁面23との交線及び前記第4壁面24との交線を二辺とする三角形の領域25bを形成していて、第5壁面25と第6壁面26との間でワークWを押圧する。【選択図】図1

Description

本発明は、鍛造具に関する。
従来、直方体ワークに対して、ワークの互いに直交するX,Y,Z軸方向から、鍛造により順次塑性歪みを加えて結晶粒を微細化する、いわゆる多軸鍛造法が知られている(例えば、特許文献1参照)。多軸鍛造法に用いる鍛造具として、種々のものが提案されている。例えば、方形形状の圧縮室が穿設された圧縮加工板と、圧縮室に上方から挿入される上部アンビルと、基台に設けられた通路に挿入されると上面が圧縮室の下面を閉塞する下部アンビルと、を備えたものが提案されている(特許文献2参照)。この鍛造具では、下部アンビルを引き抜いて、基台に設けられた通路からワークを取り出すことができる。また、上述した圧縮加工板に相当する部材として、複数の型部品を組み合わせることによって圧縮室が形成された内型を外型の内周に嵌め込んだ部材を備えたものが提案されている(例えば、特許文献3参照)。また、圧縮上面とそれに連接する2つの圧縮側面とでなる圧縮凹所を底面部の一端縁部に有する上部冶具部と、底面部をもつ案内凹所を有する下部冶具部と、を備えたものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。この鍛造具では、圧縮凹所の圧縮上面及び圧縮側面と、案内凹所の底面部とそれに連接する2つの側面部とによって圧縮室が形成される。
国際公開第2009/119237号パンフレット 特開2006−116592号公報 国際公開第2013/146309号パンフレット
しかしながら、上部アンビルを圧縮室に挿入する態様の鍛造具では、棒状の上部アンビルの下端の一面をワークに当接させた状態で荷重を加えるため、荷重を加えた際にワークの変形に伴って芯ずれが生じ、その状態で最大荷重を受けることがあった。これによりワークの一部に荷重が集中するなどして、ワークが上部アンビルや下部アンビルに強く固着してしまうことがあった。この場合、上部アンビルや下部アンビルの取り出しが困難になり、結果として、ワークの取り出しが困難になることがあった。一方、圧縮凹所を有する上部冶具部を備えた鍛造具では、ワークの取り出しは比較的容易である。しかし、底面部の一端縁部に圧縮凹所を有しており、この圧縮凹所の圧縮上面をワークに当接させた状態で荷重を加えるため、荷重を加えた際にワークの変形に伴いこの圧縮凹所側に上部治具部が傾くなどして芯ずれが生じ、その状態で最大荷重を受けることがあった。これにより、圧縮凹所の圧縮上面のうち圧縮側面と連接していない突出角部に荷重が集中するなどして、突出角部が破損してしまうことがあった。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、ワークの取り出しが容易で、鍛造具自体が破損しにくい鍛造具を提供することを主目的とする。
本発明の鍛造具は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
すなわち、本発明の鍛造具は、
第1壁面と、該第1壁面と隣合う第2壁面と、前記第1壁面に対向し前記第2壁面と隣合う第3壁面と、前記第2壁面に対向し前記第1壁面及び前記第3壁面と隣合う第4壁面と、前記第1〜4壁面と隣合う第5壁面と、前記第5壁面に対向し前記第1〜4壁面と隣合う第6壁面と、により直方体形状の鍛造空間でワークを鍛造する鍛造具であって、
前記第1壁面及び前記第2壁面を形成する第1金型と、
前記第3壁面及び前記第4壁面を形成する第2金型と、
を少なくとも備え、
(a)前記第1金型及び前記第2金型に加えて前記第1金型及び前記第2金型の底面と当接面とが当接したときに前記当接面に囲われた領域で前記第6壁面を形成する第3金型をさらに備え、前記第1金型が前記第5壁面のうち前記第1壁面と前記第5壁面との交線及び前記第2壁面と前記第5壁面との交線を二辺とする三角形の領域を形成し、前記第2金型が前記第5壁面のうち前記第3壁面と前記第5壁面との交線及び前記第4壁面と前記第5壁面との交線を二辺とする三角形の領域を形成していて、前記第5壁面と前記第6壁面との間で前記ワークを押圧し、前記第1金型及び第2金型の底面と前記第3金型の当接面とが当接したときに前記鍛造空間が形成されるか、
(b)前記第2金型は前記第5壁面及び前記第6壁面を形成し、前記第1金型は前記第1壁面から該第1壁面と同一平面上に連なる第1合わせ面を有し、該第1合わせ面に対向して接する第1対向面を前記第2金型が有し、さらに前記第2金型は前記第3壁面から該第3壁面と同一平面上に連なる第2合わせ面を有し、該第2合わせ面に対向して接する第2対向面を前記第1金型が有し、前記第1金型及び前記第2金型に前記鍛造具の軸方向の荷重を加えたときに前記第2合わせ面に沿って前記第2対向面が移動するとともに前記第1対向面に沿って前記第1合わせ面が移動するように、前記第1,2対向面及び前記第1,2合わせ面が前記荷重の方向に垂直な平面に対して傾斜していて、前記第2壁面と前記第4壁面との間で前記ワークを押圧し、前記第1金型に設けられた第1金型当接面と前記第2金型に設けられた第2金型当接面とが当接したときに前記鍛造空間が形成されるか、
の一方を満たすものである。
この鍛造具では、(a)を満たす場合には、第1金型及び第2金型を組み合わせたときの底面の中央部に鍛造空間が開口し、第1,2金型の底面と第3金型の当接面とが当接することで鍛造空間が形成される。これにより、途中で芯ずれが生じたとしても、最大荷重を受ける加工最終段階では、第1,2金型の底面(すなわち鍛造空間Sの開口の周囲全面)と第3金型の当接面とが当接する。これにより芯ずれが解消されるため、ワークへの荷重の集中が抑制され、ワークが固着しにくいし、鍛造具自体が破損しにくい。(b)を満たす場合には、第1金型及び第2金型に荷重を加えたときに、第2合わせ面に沿って第2対向面が移動するとともに第1対向面に沿って第1合わせ面が移動し、第1金型当接面と第2金型当接面とが当接することで鍛造空間が形成されるため、ワークを押圧する際に芯ずれが生じにくい。このため、芯ずれによって鍛造具が破損することやワークの取り出しが困難になることを抑制できる。また、(a)(b)いずれを満たす場合にも、ワークの周囲の四方のうち、隣り合う第1,2壁面が第1金型に、隣り合う第3,4壁面が第2金型に設けられているため、ワークは、第1,2金型に両者を分離する方向の力を加える。このため、第1〜4壁面からワークを容易に取り出すことができる。なお、本明細書において、直方体形状は、第1〜6壁面のうち隣合う壁面同士のなす角が全て90°である厳密な意味での直方体形状のほか、これらの角度が90±10°の範囲内のものを含む。また、直方体形状には、第1〜6壁面のうち隣合う壁面が隙間なく接しているもののほか、鍛造に影響を与えない程度(例えば3mm以下)の隙間があるもの(但し第1壁面と第2壁面との間及び第3壁面と第4壁面との間に隙間があるものを除く)を含む。
本発明の鍛造具は、前記第1壁面と前記第2壁面とのなす角及び前記第3壁面と前記第4壁面とのなす角が90°より大きいものとしてもよい。こうすれば、第1壁面と第2壁面とのなす角や第3壁面と第4壁面とのなす角の間にワークがはまり込みにくく、ワークをより容易に取り出すことができる。これらの角は、90°より大きく95°以下が好ましく、90.5°以上94°以下がより好ましく、91°以上93°以下がさらに好ましい。90°以上であればワークの取り出しがより容易であり、95°以下であれば、厳密な意味での直方体に近い形状にワークが加工されるため、前回の鍛造後、次回の鍛造の際に、ワークを安定して載置できる。
本発明の鍛造具は、前記(a)を満たす鍛造具であって、前記第1金型及び前記第2金型は、組み合わせると、前記第1金型の底面及び前記第2金型の底面で形成された底面に前記鍛造空間が開口した柱状体となるように形成された部材であり、前記柱状体の外周面は、前記柱状体の底面から該底面とは反対側の上面に向けて前記鍛造具の軸に接近するように傾斜していて、前記柱状体の外周面に配設され、底面が前記柱状体の底面と面一となるように形成された筒状部材をさらに備えたものとしてもよい。柱状体が底面から上面に向けて縮径し、その外周面に底面が柱状体の底面と面一となる筒状部材が配設されるため、ワークを押圧するときには第1金型と第2金型とが離間してしまうことを筒状部材によって抑制できるとともに、ワークを取り出すときには筒状部材から柱状体を抜きやすい。このため、第1金型と第2金型との分離が容易で、ワークの取り出しが容易である。この鍛造具において、前記柱状体の外周面は、前記鍛造具の軸に対して45°以下の角度で傾斜していることが好ましく、3°以上10°以下がより好ましい。3°以上であれば、筒状部材から柱状体をより抜き出しやすい。また、10°以下であれば、柱状体の上面の面積を比較的大きくできるため、柱状体の上面にかかる荷重を抑制し、鍛造具自体の破損をより抑制できる。なお、本明細書において、柱状体には、円柱や角柱のように径が一定の柱状のもののほか、円錐台や角錐台のように径が変化する錐台状のものが含まれる。
(a)を満たし筒状部材を備えた鍛造具において、前記第3金型は、前記当接面を含む底面と該底面から立ち上がる内周面とを有する有底筒状の凹部を有していて、該凹部の底面は前記筒状部材の底面と外径が一致するように形成されているものとしてもよい。こうすれば、ワークを押圧するときに、第1金型と第2金型とが離間する方向の力を筒状部材だけでなく第3金型でも受け止めることができるため、鍛造具自体の破損をより抑制できる。
(a)を満たし筒状部材を備えた鍛造具において、前記第3金型の内周面は、前記底面から該底面とは反対側の開口面に向けて前記鍛造具の軸から離れるように傾斜しているものとしてもよい。こうすれば、第3金型からの筒状部材や第1,2金型の取り出しがより容易となり、結果として、ワークをより容易に取り出すことができる。この鍛造具において、前記第3金型の内周面は、前記鍛造具の軸に対して10°以下の角度で傾斜していることが好ましく、0.5°以上10°以下がより好ましい。0.5°以上では、第3金型からの筒状部材や第1,2金型の取り出しがより容易になる。また、10°以下であれば、ワークを押圧するときに、第1金型と第2金型とが離間する方向の力をより多く受け止めることができるため、鍛造具自体の破損をより抑制できる。この鍛造具は、前記筒状部材の底面の外周に、前記第3金型の当接面と当接したときに前記第3金型の内周面に対向して接するガイド面を有しているものとしてもよい。こうすれば、筒状部材が第3金型の内周面にガイドされながら第3金型の凹部に挿入されるため、芯ずれをより抑制できる。
本発明の鍛造具は、前記(a)を満たし、前記第1金型及び前記第2金型は、組み合わせると、前記第1金型の底面及び前記第2金型の底面で形成された底面に前記鍛造空間が開口した柱状体となるように形成された部材であり、前記第3金型は、前記当接面を含む底面と該底面から立ち上がる内周面とを有する有底筒状の凹部を有し、該凹部の底面は前記柱状体の底面と外径が一致するように形成されているものとしてもよい。すなわち、上述した筒状部材を省略してもよい。こうすれば、ワークを押圧するときには第1金型と第2金型とが離間するのを第3金型の凹部によって抑制できるとともに、筒状部材がないため、ワークを取り出すときには、第1金型と第2金型との分離がより容易で、ワークの取り出しがより容易である。
(a)を満たし筒状部材を省略した鍛造具において、前記第3金型の内周面は、前記底面から該底面とは反対側の開口面に向けて前記鍛造具の軸から離れるように傾斜しているものとしてもよい。こうすれば、第3金型からの第1,2金型の取り出しがより容易となり、結果として、ワークをより容易に取り出すことができる。この鍛造具において、前記第3金型の内周面は、前記鍛造具の軸に対して10°以下の角度で傾斜していることが好ましく、前記第3金型の内周面は、前記鍛造具の軸に対して0.5°以上10°以下の角度で傾斜していることがより好ましい。0.5°以上では、第3金型からの第1,2金型の取り出しがより容易になり、10°以下であれば、ワークを押圧するときに、第1金型と第2金型とが離間するのをより抑制できる。
(a)を満たし筒状部材を省略した鍛造具は、前記柱状体の底面の外周に、前記第3金型の当接面と当接したときに前記第3金型の内周面に対向して接するガイド面を有しているものとしてもよい。こうすれば、柱状体が第3金型の内周面にガイドされながら第3金型の凹部に挿入されるため、芯ずれをより抑制できる。
本発明の鍛造具は、前記(b)を満たし、前記第2金型当接面は、前記第1対向面のうち前記第4壁面とは反対側に前記第1対向面から立ち上がるように形成され、前記第1金型当接面は、前記第1合わせ面のうち前記第1壁面とは反対側に前記第2金型当接面に当接するように形成されているものとしてもよい。こうすれば、第1金型においては、第2対向面、第2壁面、第1壁面と第1合わせ面とを含む面、第1金型当接面を階段状に形成し、第2金型においては、第2合わせ面と第3壁面とを含む面、第4壁面、第1対向面、第2金型当接面を階段状に形成すればよいため、鍛造具自体の形状が複雑でなく、鍛造具自体が破損しにくい。
(b)を満たす鍛造具において、前記第2金型は、前記第2合わせ面と前記第3壁面とで形成された底面の一端から立ち上がり前記第5壁面を形成する第1側面と、前記底面の他端から立ち上がり前記第6壁面を形成する第2側面と、を有する凹部を有し、前記第1側面と前記第2側面とは、前記底面から前記凹部の開口に向けて間隔が広くなるように傾斜しているものとしてもよい。こうすれば、凹部の開口側が広くなっているため、ワークの取り出しがより容易である。この鍛造具において、前記第1側面は、前記底面の一端から前記鍛造具の軸に平行に立ち上がる面に対して10°以下の角度で傾斜していることが好ましく、1°以上10°以下がより好ましい。また、前記第2側面は、前記底面の他端から前記鍛造具の軸に平行に立ち上がる面に対して10°以下の角度で傾斜していることが好ましく、1°以上10°以下がより好ましい。1°以上では、ワークの取り出しがより容易であり、10°以下では、厳密な意味での直方体に近い形状にワークを加工できる。
(b)を満たす鍛造具において、前記第1,2合わせ面及び前記第1,2対向面は、前記荷重の方向に垂直な平面に対して45°以上75°以下の角度で傾斜しているものとしてもよい。この角度を45°以上とすれば、鍛造具に加えた荷重がより十分にワークに伝わり、75°以下とすれば第1金型と第2金型とがよりずれにくい。
鍛造具10の斜視図。 鍛造具10の分解斜視図。 鍛造具10の図1のA−A断面図。 鍛造具10を図3のB−B切断面で切断した断面図。 鍛造具10を用いた鍛造方法を示す説明図。 鍛造具10を用いた鍛造方法における加工工程の説明図。 鍛造具10を用いた鍛造方法におけるワークWの変形を示す説明図。 鍛造具110の斜視図。 鍛造具110の分解斜視図。 鍛造具110の正面図。 鍛造具110の図8のC−C断面図。 鍛造具110を用いた鍛造方法を示す説明図。 鍛造具110を用いた鍛造方法における加工工程を示す説明図。 鍛造具210の斜視図。 鍛造具210の図14のD−D断面図。 鍛造具210を用いた鍛造方法における加工工程の説明図。 実施例1のワークの加工前後の外観写真。 実施例1〜3の引張試験結果。 実施例4のワークの加工前後の外観写真。
次に、本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
図1は第1実施形態の鍛造具10の斜視図、図2は鍛造具10の分解斜視図、図3は鍛造具10の図1のA−A断面図、図4は鍛造具10を図3のB−B切断面で切断した断面図、図5は鍛造具10を用いた鍛造方法を示す説明図、図6は鍛造具10を用いた鍛造方法における加工工程の説明図、図7は鍛造具10を用いた鍛造方法におけるワークWの変形を示す説明図である。図1,2では、隠れ線を破線で示したが、一部の隠れ線を省略した。
鍛造具10は、直方体形状のワークWに対して、ワークWの互いに直交するX,Y,Z軸方向から、鍛造により順次塑性歪みを加える、いわゆる多軸鍛造法に用いられるものである。鍛造具10は、図1〜4に示すように、第1壁面21と、第1壁面21と隣合う第2壁面22と、第1壁面21に対向し第2壁面22と隣合う第3壁面23と、第2壁面22に対向し第1壁面21及び第3壁面23と隣合う第4壁面24と、第1〜4壁面21〜24と隣合う第5壁面25と、第5壁面25に対向し第1〜4壁面21〜24と隣合う第6壁面26とを有している。この第1〜6壁面21〜26により直方体形状の鍛造空間Sが形成される。鍛造具10では、この鍛造空間SでワークWを鍛造する。図2では、第1〜6壁面21〜26の輪郭を一点鎖線で示した。
鍛造具10は、第1金型30と、第2金型40と、筒状部材50と、第3金型60と、を備えている。これらは、熱間ダイス鋼(例えばSKD61)などの熱間工具鋼、冷間ダイス鋼などの冷間工具鋼、を含む合金工具鋼や、ハステロイ(ハステロイは登録商標)などのニッケル基合金などで形成されたものとしてもよい。鍛造具10には、軸Pの方向に荷重が加えられる。鍛造具10の軸Pは、第1金型30と第2金型40とを組み合わせた円錐台(柱状体)の軸、筒状部材50の軸及び第3金型60の凹部の軸と一致する。
第1金型30及び第2金型40は、合わせ面31,41を当接させて組み合わせると、底面32,42に鍛造空間Sが開口した円錐台となるように形成された部材である。この円錐台の外周面34,44は、底面32,42から上面33,43に向けて鍛造具10の軸Pに接近するように、軸Pに対してα°の角度で傾斜している(図3参照)。α°は、0°より大きく45°以下が好ましく、3°以上10°以下がより好ましい。3°以上であれば、筒状部材50から円錐台をより抜き出しやすい。また、10°以下であれば、円錐台の上面33,43の面積を比較的大きくできるため、円錐台の上面33,43にかかる荷重を抑制し、鍛造具10自体の破損をより抑制できる。
第1金型30は、軸Pを含む平面で円錐台を半分に切断した半円錐台形状であり、第1壁面21及び第2壁面22を形成し、さらに第5壁面25のうち第1壁面21と第5壁面25との交線及び第2壁面22と第5壁面25との交線を二辺とする三角形の領域である天井部25aを形成する部材である。合わせ面31と底面32とが交わる角部の中央には、鍛造空間Sを構成する凹部35が形成されている。凹部35は、底面32に平行で長辺が合わせ面31上に位置する三角形の天井部25aと、天井部25aの長辺以外の一辺から軸Pに平行に立ち上がる第1壁面21と、天井部25aの残りの一辺から軸Pに平行に立ち上がる第2壁面22と、で構成されている。凹部35は、底面32からの深さがaで、第1壁面21の幅がbで、第2壁面22の幅がc(但し、a<b<c)となるように形成されている(図3参照)。a,b,cの値は特に限定されないが、例えば、1.03a≦b≦1.49a、1.06a≦c≦2.22aを満たすことが好ましい。このうち、1.10a≦b≦1.20a、1.21a≦c≦1.44aを満たすものでは、各鍛造パスでのひずみが比較的小さく、多軸鍛造をより容易に行うことができる。軸比(c/aの値)が大きい場合は、より少ない鍛造パス数で多軸鍛造が可能となるが、脆性材料のワークを加工する場合などには、ワークに割れが発生することがある。a、b、cの値はc=b2/aを満たすことが好ましい。また、凹部35は、第1壁面21と第2壁面22とのなす角が90°以上であるθ°となるように形成されている(図4参照)。θ°の値は、90°より大きく95°以下が好ましく、90.5°以上94°以下がより好ましく、91°以上93°以下がさらに好ましい。90°以上であればワークWの取り出しがより容易であり、95°以下であれば、厳密な意味での直方体に近い形状にワークWが加工されるため、前回の鍛造後、次回の鍛造の際に、ワークWを安定して載置できる。合わせ面31と上面33とが交わる角部には、面取り形状の面36が形成されている。外周面34の上部中央には、円形の開口を有する有底孔37が合わせ面31に向けて穿設されている。
第2金型40は、軸Pを含む平面で円錐台を半分に切断した半円錐台形状であり、第3壁面23及び第4壁面24を形成し、さらに第5壁面25のうち第3壁面23と第5壁面25との交線及び第4壁面24と第5壁面25との交線を二辺とする三角形の領域である天井部25bを形成する部材である。合わせ面41と底面42とが交わる角部の中央には、鍛造空間Sを構成する凹部45が形成されている。凹部45は、底面42に平行で長辺が合わせ面41上に位置する三角形の天井部25bと、天井部25bの長辺以外の一辺から軸Pに平行に立ち上がる第3壁面23と、天井部25bの残りの一辺から軸Pに平行に立ち上がる第4壁面24と、で構成されている。天井部25bは第1金型30の天井部25aとともに鍛造空間Sの第5壁面25を形成する。凹部45は、底面42からの深さがaで、第3壁面23の幅がbで、第4壁面24の幅がc(但し、a<b<c)となるように形成されている(図3参照)。a,b,cの値は第1金型30と同じである。また、凹部45は、第3壁面23と第4壁面24とのなす角が90°以上であるθ°となるように形成されている(図4参照)。θ°の値は第1金型30と同じである。合わせ面41と上面43とが交わる角部には、面取り形状の面46が形成されている。この面46は、第1金型30の面36とともに、V字の底が第1,2金型30,40の合わせ面31,41につながるV字溝を形成している。このV字溝の底に向けて棒状治具等を挿入することで、第1金型30と第2金型40とを容易に分離できるように構成されている。このV字溝は省略してもよい。外周面44の上部中央には、円形の開口を有する有底孔47が合わせ面41に向けて穿設されている。
筒状部材50は、第1金型30及び第2金型40を組み合わせた円錐台の外周に配設される、両端が開口した筒状の部材である。筒状部材50は、第1金型30及び第2金型40の外周面34,44と内周面51が当接し、第1金型30及び第2金型40の底面32,42と底面52とが面一となるように形成されている。また、上面53が第1金型30及び第2金型40の上面33,43と面一となるか、上面53が上面33,43より低くなるように形成されている(図3参照)。上面33,43と上面53との高さの差dの値は、基本的には0mmでよいが、荷重をかけたときの第1,2金型の変形を考慮して、0mmより大きい値を設定してもよい。dの値は、荷重をかけたときにも第1,2金型30,40の合わせ面31,41が離間しない程度の値、例えば1mm以下などが好ましい。なお、dの値は、僅かにマイナス、すなわち、上面53が上面33,43より僅かに高くなるように形成されていてもよい。外周面54は円筒形状であり、外周面54には有底のてこ孔55が2つ、対向する位置に穿設されている。てこ孔55は、筒状部材50を第3金型60から取り出す際に用いるものであり、棒状治具を挿入し、第3金型60の上面63を支点として筒状部材50を上方に引き上げることができるように形成されている。このてこ孔55は省略してもよい。筒状部材50の上部には、外周面54から内周面51まで貫通し、第1金型30及び第2金型40の有底孔37,47につながる貫通孔57が穿設されている。この貫通孔57は、第1,2金型30,40の有底孔37,47よりも小径に形成されていて、内周には雌ねじが切られている。この貫通孔57の外周面54側からボルト58を挿入し、第1金型30及び第2金型40の有底孔37、47にボルト58の先端が達し、ボルト58に第1金型30及び第2金型40を掛止できる位置まで螺合させることで、第1金型30、第2金型40及び筒状部材50が固定される。
第3金型60は、合わせ面31,41が合わさった状態の第1金型及び第2金型の底面32,42と当接する当接面61を有し、底面32,42と当接面61とが当接したときに当接面61で囲われた領域が第6壁面26を形成する部材である。第3金型60は、当接面61を含む底面62と、底面62から立ち上がる内周面64とを有する有底円筒状の凹部65を有している。第3金型の凹部65の底面62は筒状部材50の底面52と外径が一致するように形成されている。内周面64は、底面62から開口面63に向けて軸Pから離れるように、軸Pに対してβ°の角度で傾斜している(図3参照)。内周面64は、軸Pに対して10°以下の角度で傾斜していることが好ましく、0.5°以上10°以下の角度で傾斜していることがより好ましい。0.5°以上では、第3金型60からの筒状部材50や第1,2金型30,40の取り出しがより容易になる。また、10°以下であれば、ワークWを押圧するときに、第1金型30と第2金型40とが離間する方向の力をより多く受け止めることができるため、鍛造具10自体の破損をより抑制できる。第3金型60は、凹部65の底に取り出し可能な板部材を備え、この板部材の表面を底面62としてもよい。こうすれば、第3金型60本体の損耗などをより抑制できる。
次に、鍛造具10を用いてワークWを多軸鍛造する方法について説明する。ワークWとしては、各辺の長さが、第1,2金型30,40の上述したa,b,c(但し、a<b<c)の値に対応する直方体形状のものを用いる。ワークWとしては、例えば、チタンやチタン合金、銅や銅合金、ステンレス鋼などの鉄鋼材、アルミニウム合金、マグネシウム合金などを用いることができる。
この多軸鍛造法では、例えば、図5及び図6に示すように、第3金型60に第1形状のワークWを載置する載置工程と、載置されたワークWを鍛造空間S(図1参照)の形状に応じた第2形状に変形させることによりワークWに塑性歪みを加える加工工程と、加工を終えたワークWを取り出す取出工程と、を含み、載置工程から取出工程までを2回以上繰り返すものとしてもよい。なお、第1形状と第2形状とは、いずれも長さa,b,cの辺を有する点で共通する。一方、第1形状と第2形状とは、第1形状で長さcであった辺が第2形状では長さaの辺となり、第1形状で長さbであった辺が第2形状では長さcの辺となり、第1形状で長さaであった辺が第2形状では長さbの辺になる点で異なる。
載置工程では、ワークWを第3金型60の底面62のうち第6壁面26を形成する領域に載置する。このとき、ワークWのうち長さa,cの辺で囲われた面が長さa,bの辺で囲われた第1,3壁面21,23に対向し、長さb,cの辺で囲われた面が長さa,cの辺で囲われた第2,4壁面22,24に対向し、長さa,bの辺で囲われた面が長さb,cの辺で囲われた第5,6壁面25,26に対向するように載置する。
加工工程では、図5及び図6に示すように、ボルト58で固定された第1金型30、第2金型40及び筒状部材50を下降させて、第3金型60の凹部65に挿入し、第1,2金型30,40の底面32,42が第3金型60の当接面61に当接するまで上方から加圧する。これにより、第5壁面25と第6壁面26との間でワークWが押圧される。第1,2金型30,40の底面32,42と第3金型60の当接面61とが当接したときに鍛造空間Sが形成され、ワークWは、鍛造空間Sの形状に応じた第2形状に変形する。第1,3壁面21,23にワークWの長さa,bの辺で囲われた面が対向し、第2,4壁面22,24に長さa,cの辺で囲われた面が対向し、第5,6壁面25,26に長さb,cの辺で囲われた面が対向した状態となる。
取出工程では、まず、筒状部材50のてこ孔55に図示しない棒状治具を挿入し、第3金型60の上面63を支点として筒状部材50を上方に引き上げる。これにより、筒状部材50にボルト58で固定された第1金型30、第2金型40を、第3金型60の壁部63の内周から引き上げることができる。続いて、必要に応じて、ボルト58を緩めたり、ボルト58を外して第1金型30、第2金型40及び筒状部材50を分離して、ワークWを取り出す。
続いて、取り出したワークWを回転させて、再び載置工程から取り出し工程までを行い、こうした操作を必要な回数だけ繰り返す。これにより、図7に示すように、ワークWの互いに直交するX,Y,Z軸方向から、鍛造により順次塑性歪みを加えることができる。すなわち、初回の加工工程でワークWのX軸方向から荷重σxを加えた場合、次回はY軸方向から荷重σyを加え、その次はZ軸方向から荷重σzを加えることで、ワークWの互いに直交するX,Y,Z軸方向から、順次塑性歪みを加えることができる。
以上説明した鍛造具10では、第1金型30及び第2金型40を組み合わせたときの底面32,42の中央部に鍛造空間Sが開口し、第1,2金型30,40と第3金型60の当接面61とが当接することで鍛造空間Sが形成される。これにより、途中で芯ずれが生じたとしても、最大荷重を受ける加工最終段階(図6の完了時の図参照)では、第1,2金型30,40の底面32,42(すなわち鍛造空間Sの開口の周囲全面)と、第3金型60の当接面61とが当接する。これにより芯ずれが解消されるため、ワークWが固着しにくいし、鍛造具自体が破損しにくい。また、ワークWの周囲の四方のうち、隣り合う第1,2壁面21,22が第1金型30に、隣り合う第3,4壁面23,24が第2金型40に設けられているため、ワークWは、第1,2金型30,40に両者を分離する方向の力を加える。このため、第1〜4壁面21〜24からワークWを容易に取り出すことができる。
また、鍛造具10では、合わせ面31,41で合わせることで形成される円錐台が底面32,42から上面33,43に向けて縮径し、その外周面34,44に、底面52が円錐台の底面32,42と面一となる筒状部材50が配設される。このため、ワークWを押圧するときには第1金型30と第2金型40とが離間してしまうことを筒状部材50によって抑制できるとともに、ワークWを取り出すときには筒状部材50から円錐台を抜きやすい。このため、第1金型30と第2金型40との分離が容易で、ワークWの取り出しが容易である。
また、鍛造具10では、第3金型60は、当接面61を含む底面62と底面62から立ち上がる内周面64とを有する有底筒状の凹部65を有していて、凹部65の底面62は筒状部材50の底面52と外径が一致するように形成されている。このため、ワークWを押圧するときに、第1金型30と第2金型40とが離間する方向の力を筒状部材50だけでなく第3金型60でも受け止めることができるため、鍛造具10自体の破損をより抑制できる。
また、鍛造具10では、第3金型60の内周面64は、底面62から開口面63に向けて軸Pから離れるように傾斜しているため、第3金型60からの筒状部材50や第1,2金型30,40の取り出しがより容易となる。結果として、ワークWをより容易に取り出すことができる。
[第2実施形態]
図8は第2実施形態の鍛造具110の斜視図、図9は鍛造具110の分解斜視図、図10は鍛造具110の正面図、図11は鍛造具110の図8のC−C断面図、図12は鍛造具110を用いた鍛造方法を示す説明図、図13は鍛造具110を用いた鍛造方法における加工工程を示す説明図である。図8,9の斜視図では、隠れ線を破線で示したが、一部の隠れ線を省略した。また、図8,9では、構造の理解を容易にするため、視認できる面に網掛けを施した。
鍛造具110は、直方体形状のワークWに対して、ワークWの互いに直交するX,Y,Z軸方向から、鍛造により順次塑性歪みを加える、いわゆる多軸鍛造法に用いられるものである。鍛造具110は、図8〜11に示すように、第1壁面121と、第1壁面121と隣合う第2壁面122と、第1壁面121に対向し第2壁面122と隣合う第3壁面123と、第2壁面122に対向し第1壁面121及び第3壁面123と隣合う第4壁面124と、第1〜4壁面121〜124と隣合う第5壁面125と、第5壁面125に対向し第1〜4壁面121〜124と隣合う第6壁面126とを有している。この第1〜6壁面121〜126により直方体形状の鍛造空間Sが形成される。鍛造具10では、この鍛造空間SでワークWを鍛造する。図9では、第1〜6壁面121〜126の輪郭を一点鎖線で示した。
鍛造具110は、第1金型130と、第2金型150と、を備えている。これらは、熱間ダイス鋼(例えばSKD61)などの熱間工具鋼、冷間ダイス鋼などの冷間工具鋼、を含む合金工具鋼や、ハステロイ(ハステロイは登録商標)などのニッケル基合金などで形成されたものとしてもよい。鍛造具110には、軸Pの方向に荷重が加えられる。鍛造具110の軸Pは、第1金型130の軸及び第2金型150の軸と一致する。
第1金型130は、本体部135の底面132から階段状の凸部136が突出した部材である。本体部135の上面133は鍛造具110の軸P(荷重の方向)に垂直に形成されており、本体部135の底面132は正面131側よりも背面134側で本体部135の厚みが厚くなるように傾斜している。凸部136は、正面131側が背面134側よりも本体部135の底面132からの高さが高い階段状に形成されており、正面131に隣接して形成された第2対向面142と、第2対向面142よりも高さが低く第2対向面142に平行に形成された第1壁面121及び第1壁面121から第1壁面121と同一平面上に連なる第1合わせ面141とを備えている。第2対向面142と第1壁面121とは、第2壁面122で接続されており、第1合わせ面141と本体部135の底面132とは、第1金型当接面143で接続されている。この凸部136は、第1壁面121と第2壁面122とのなす角が90°以上であるθ°となるように形成されている(図11参照)。θ°は、90°より大きく95°以下が好ましく、90.5°以上94°以下がより好ましく、91°以上93°以下がさらに好ましい。90°以上であればワークWの取り出しがより容易であり、95°以下であれば、厳密な意味での直方体に近い形状にワークが加工されるため、前回の鍛造後、次回の鍛造の際に、ワークを安定して載置できる。凸部136の側面145及び146は、軸Pに平行で、かつ互いに平行に形成されている。また、凸部136は、側面145と側面146の距離(幅)がcで、第1壁面121の長さがC−C断面においてaで、第2壁面122の長さがC−C断面においてb(但し、a<b<c)となるように形成されている。a,b,cの長さは第1実施形態と同様である。第1壁面121,第1合わせ面141、第2対向面142及び底面132は、平行に形成されており、これらは全て、軸Pに垂直な平面に対してδ°の角度で傾斜している(図11参照)。δ°は、45°以上75°以下が好ましい。この角度を45°以上とすれば、鍛造具110に加えた荷重がより十分にワークWに伝わり、75°以下とすれば第1金型130と第2金型150とがよりずれにくい。
第2金型150は、本体部155の上面152に階段状の凹部156が設けられた部材である。本体部155の底面153は軸Pに垂直に形成されており、本体部155の上面152は背面154側よりも正面151側で本体部155の厚みが厚くなるように傾斜している。凹部156は、第2合わせ面162と第3壁面123とで形成された底面164の一端から立ち上がり第5壁面125を形成する第1側面165と、底面164の他端から立ち上がり第6壁面126を形成する第2側面166と、を有している。第2合わせ面162は、第3壁面123と同一平面上に連なる面である。第1側面165は、底面164の一端から軸Pに平行に立ち上がる面に対してγ°の角度で傾斜している(図10参照)。第2側面166は、底面164の他端から軸Pに平行に立ち上がる面に対してγ°の角度で傾斜している。γ°は、10°以下が好ましく、1°以上10°以下がより好ましい。1°以上では、ワークWの取り出しがより容易であり、10°以下では、厳密な意味での直方体に近い形状にワークを加工できる。凹部156は、正面151側が背面154側よりも深さ(上面152からの深さ)が深い階段状に形成されており、正面151に隣接して形成された底面164と、底面164よりも深さが浅く底面164に平行に形成された第1対向面161とを備えている。底面164と第1対向面161とは、第4壁面124で接続されており、第1対向面161と本体部155の上面152とは第2金型当接面163で接続されている。この凹部156は、第3壁面123と第4壁面124とのなす角が90°以上であるθ°となるように形成されている(図11参照)。θ°の値は第1金型130と同じである。また、凹部156は、第1側面165と第2側面166との距離(幅)が第2合わせ面162においてcで、第3壁面123の長さがC−C断面においてaで、第4壁面124の長さがC−C断面においてb(但し、a<b<c)となるように形成されている。a,b,cの長さは第1実施形態と同様である。第3壁面123,第1対向面161、第2合わせ面162及び上面152は、平行に形成されており、これらは全て、軸Pに垂直な平面に対してδ°傾斜している(図11参照)。δ°は、45°以上75°以下が好ましい。第2金型150は、凹部156の底面164に、取り出し可能なように正面151側にはみ出して載置された板部材を備え、この板部材の表面を底面164(第2合わせ面162及び第3壁面123)としてもよい。こうすれば、板部材を用いてワークWを引き出すことができるため、より容易にワークWを取り出すことができる。
次に、鍛造具110を用いてワークWを多軸鍛造する方法について説明する。ワークWとしては、各辺の長さが、第1,2金型130,150の上述したa,b,c(但し、a<b<c)の値に対応する直方体形状のものを用いる。ワークWとしては、例えば、チタンやチタン合金、銅や銅合金、ステンレス鋼などの鉄鋼材、アルミニウム合金、マグネシウム合金などを用いることができる。
この多軸鍛造法では、例えば、図12及び図13に示すように、第2金型150の底面164に第1形状のワークWを載置する載置工程と、載置されたワークWを鍛造空間S(図8参照)の形状に応じた第2形状に変化させることによりワークWに塑性歪みを加える加工工程と、加工を終えたワークWを取り出す取出工程と、を含み、載置工程から取出工程までを2回以上繰り返すものとしてもよい。
載置工程では、ワークWを第2金型150の底面164に載置する。このとき、ワークWのうち長さb,cの辺で囲われた面が長さa,cの辺で囲われた第1,3壁面121,123に対向し、長さa,bの辺で囲われた面が長さb,cの辺で囲われた第2,4壁面122,124に対向し、長さa,cの辺で囲われた面が長さa,bの辺で囲われた第5,6壁面125,126(図9参照)に対向するように載置する。
加工工程では、図12及び図13に示すように、まず、第1金型130を下降させて、第1金型130の凸部136を第2金型150の凹部156に挿入する。第1金型130の第2対向面142が第2金型の第2合わせ面162に当接すると、第2合わせ面162に沿って第2対向面142がスライドし、第1対向面161に沿って第1合わせ面141がスライドする。さらに、第1金型130の第2壁面122がワークWに当接すると、第2壁面122と第4壁面124との間でワークWを押圧する。これにより、第1,2合わせ面141,162や第2,1対向面142,161に平行な力でワークWが加圧される。さらに、第1金型130の第1金型当接面143が第2金型150の第2金型当接面163に当接して鍛造空間Sが形成されるまで加圧を続けることで、加圧工程が完了する。これにより、ワークWは、鍛造空間Sの形状に応じた第2形状に変化し、第1,3壁面121,123に長さa,cの辺で囲われた面が対向し、第2,4壁面122,124に長さb,cの辺で囲われた面が対向し、第5,6壁面125,126に長さa,bの辺で囲われた面が対向した状態となる。なお、加工工程では、第1金型130及び第2金型150に軸P方向の荷重を加えたときに第2合わせ面162に沿って第2対向面142が移動するとともに第1対向面161に沿って第1合わせ面141が移動する。このため、鍛造具110に荷重を加えるプレス機と、第1金型130との間に、こうした移動をより円滑にするための機構を設けてもよい。例えば、プレス機の押圧部と第1金型130との間に、ローラーや潤滑材などを設けてもよい。
取出工程では、第1金型130を第2金型150から引き上げ、ワークWを取り出す。ワークWを取り出す際には、例えば、第2金型150を正面151が下になるように回転させて取り出してもよい。こうすれば、ワークWは、自重で正面151側に落下するため、容易にワークWを取り出すことができる。
続いて、取り出したワークWを回転させて、載置工程から取出工程までを行い、こうした操作を必要な回数だけ繰り返す。これにより、鍛造具10を用いた場合と同様、図7に示すように、ワークWの互いに直交するX,Y,Z軸方向から、鍛造により順次塑性歪みを加えることができる。
以上説明した鍛造具110では、第1金型130及び第2金型150に荷重を加えたときに、第2合わせ面162に沿って第2対向面142が移動するとともに第1対向面161に沿って第1合わせ面141が移動し、第1金型当接面143と第2金型当接面163とが当接することで鍛造空間Sが形成されるため、ワークWを押圧する際に芯ずれが生じにくい。このため、芯ずれによって鍛造具110が破損することやワークWの取り出しが困難になることを抑制できる。また、ワークWの周囲の四方のうち、隣り合う第1,2壁面121,122が第1金型130に、隣り合う第3,4壁面123,124が第2金型150に設けられているため、ワークWは、第1,2金型130,150に両者を分離する方向の力を加える。このため、第1〜4壁面121〜124からワークWを容易に取り出すことができる。
また、鍛造具110では、第2金型当接面163は、第1対向面161のうち第4壁面124とは反対側に第1対向面161から立ち上がるように形成され、第1金型当接面143は、第1合わせ面141のうち第1壁面121とは反対側に第2金型当接面163に当接するように形成されている。こうした鍛造具110では、その製造時に、第1金型130においては、第2対向面142、第2壁面122、第1壁面121と第1合わせ面141とを含む面、第1金型当接面143を階段状に形成するだけでよい。また、第2金型においては、第2合わせ面162と第3壁面123とを含む底面164、第4壁面124、第1対向面161、第2金型当接面163を階段状に形成するだけでよい。このため、鍛造具自体の形状が複雑でなく、鍛造具自体の製造が容易であるし、鍛造具自体が破損しにくい。
この鍛造具110では、第2金型150は、第2合わせ面162と第3壁面123とで形成された底面164の一端から立ち上がり第5壁面125を形成する第1側面165と、底面164の他端から立ち上がり第6壁面126を形成する第2側面166と、を有する凹部156を有し、第1側面165と第2側面166とは、底面164から凹部156の開口に向けて間隔が広くなるように傾斜している。このように凹部156の開口側が広くなっているため、ワークWの取り出しがより容易である。
この鍛造具110では、第1,2合わせ面141,162及び第1,2対向面161,142は、荷重の方向(鍛造具110の軸P)に垂直な平面に対して45°以上75°以下の角度で傾斜しているため、鍛造具に加えた荷重がより十分にワークWに伝わり、第1金型130と第2金型150とがよりずれにくい。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した鍛造具10では、第3金型60は、当接面61を含む底面62と底面62から立ち上がる内周面64とを有する有底筒状の凹部65を有しているものとしたが、当接面61を含む底面62を有していればよく、例えば平面であってもよい。また、鍛造具10では、凹部65の底面62は筒状部材50の底面52と外径が一致するように形成されているものとしたが、筒状部材50の底面52より外径が大きく形成されていてもよい。
鍛造具10では、第3金型60の内周面64は、底面62から底面62とは反対側の開口面63に向けて軸Pから離れるように、軸Pに対してβ°の角度で傾斜しているものとしたが、傾斜していなくてもよい、すなわち、β°が0°でもよい。この場合、筒状部材50の外周面54は、底面52から上面53に向けて軸Pに接近するように、軸Pに対して傾斜していることが好ましい。この傾斜は0°より大きく45°以下が好ましく、3°以上10°以下がより好ましい。こうすれば、第3金型60からの筒状部材50や第1,2金型30,40の取り出しがより容易となり、結果として、ワークWをより容易に取り出すことができる。
鍛造具10では、筒状部材50は、図1〜6において、外周面54が軸Pに平行な円筒状のものとしたが、外周面54が軸Pに平行なものに限定されない。例えば、筒状部材50の底面52の外周に、第3金型60の当接面61と当接したときに第3金型60の内周面64に対向して接するガイド面を有しているものとしてもよい。こうすれば、筒状部材50が第3金型60の内周面64にガイドされながら第3金型の凹部に挿入されるため、芯ずれをより抑制できる。また、例えば、外周面54の底面52側だけでなく全体が第3金型60の内周面64に対向して接するように傾斜していてもよいし、外周面54が底面52から上面53に向けて縮径するように傾斜していてもよい。
鍛造具10では、第1,2金型30,40に設けられた有底孔37と筒状部材50に設けられた貫通孔57と、ボルト58とを用いて第1,2金型30,40と筒状部材50とを固定したが、こうしたものに限定されない。例えば、第1,2金型30,40にも貫通孔を設け、この貫通孔と筒状部材の貫通孔57とに、棒状部材を貫通させる構造としてもよいし、その他の態様としてもよいし、これらを省略してもよい。
鍛造具10では、第1,2金型30,40を組み合わせると円錐台となるものとしたが、錐台状のものであればよい。円錐台であれば、筒状部材50から抜き出しやすいため、より好ましい。
鍛造具10では、凹部35は、底面32からの深さがaで第1壁面21の幅がbで、第2壁面22の幅がcとなるように形成されているものとしたが、底面32からの深さがaで第1壁面21の幅がcで、第2壁面22の幅がbとなるように形成されていてもよい。この場合、凹部45は、底面42からの深さがaで第3壁面23の幅がcで、第4壁面24の幅がbとなるように形成される。
鍛造具10では、筒状部材50を備えたものとしたが、筒状部材50を省略してもよい。この場合、第1金型30及び第2金型50は、組み合わせると、第1金型30の底面32及び第2金型40の底面42で形成された底面32,42に鍛造空間Sが開口した円錐台となるように形成された部材であり、第3金型60は、当接面61を含む底面62と底面62から立ち上がる内周面64とを有する有底筒状の凹部65を有し、凹部65の底は円錐台の底32,42と外径が一致するように形成されているものとしてもよい。こうすれば、ワークWを押圧するときには第1金型30と第2金型40とが離間することを第3金型60の凹部65によって抑制できるとともに、筒状部材50がないため、ワークWを取り出すときには、第1金型30と第2金型40との分離がより容易で、ワークWの取り出しがより容易である。
筒状部材50を省略した鍛造具10において、第3金型60の内周面64は、底面62から底面62とは反対側の開口面63に向けて軸Pから離れるように傾斜しているものとしてもよい。こうすれば、第3金型60からの第1,2金型30,40の取り出しがより容易となり、結果として、ワークをより容易に取り出すことができる。この鍛造具10において、第3金型60の内周面64は、軸Pに対して10°以下の角度で傾斜していることが好ましく、第3金型60の内周面64は、軸Pに対して0.5°以上10°以下の角度で傾斜していることがより好ましい。0.5°以上では、第3金型60からの第1,2金型30,40の取り出しがより容易になり、10°以下であれば、ワークWを押圧するときに、第1金型30と第2金型40とが離間するのをより抑制できる。この鍛造具10において、円錐台の底面32,42の外周に、第3金型60の当接面61と当接したときに第3金型60の内周面64に対向して接するガイド面を有しているものとしてもよい。こうすれば、円錐台が第3金型60の内周面にガイドされながら第3金型60の凹部65に挿入されるため、芯ずれをより抑制できる。この鍛造具10において、第1金型30と第2金型40とを組み合わせた柱状体は、円錐台でなくてもよく、その外周面34,44は傾斜していなくてもよいし、底面32,42から上面33,43に向けて鍛造具10の軸Pから離れるように傾斜していてもよい。
筒状部材50を省略した鍛造具10の一例である鍛造具210について、以下に、図面を用いて説明する。図14は鍛造具210の斜視図、図15は鍛造具210の図14のD−D断面図、図16は鍛造具210を用いた加工工程の様子を示す説明図である。この鍛造具210は、筒状部材50を省略した点、第1,2金型30,40において面36,46と有底孔37,47を省略して張出部237,247及び受け部238,248を追加した点、ボルト58に代えて軸部材258で第1金型30と第2金型40とを固定した点、円錐台の底面32,42の外周に、第3金型60の当接面61と当接した時に第3金型60の内周面64に対向して接するガイド面239,249を設けた点以外は、鍛造具10と同じである。この鍛造具210では、第1金型30の受け部238に第2金型40の張出部247が、第2金型40の受け部248に第1金型30の張出部237が、張出部237,247に設けられた孔の軸が一致するように配置され、この孔に軸部材258を差しむことにより構成されるヒンジ構造によって、第1金型30と第2金型40とが固定されている。この鍛造具210を用いた場合、加工工程では、図16に示すように、軸部材258で固定された第1金型30、第2金型40を、底面32,42を比較的大きく離間させた状態で第3金型60の凹部65に挿入し、そこから、第1,2金型30,40のガイド面239,249を第3金型60の内周面64に沿わせて第1,2金型30,40を下降させることができるため、芯ずれなどがより生じにくい。なお、鍛造具210では、第1金型30と第2金型40とがヒンジ構造によって固定されているものとしたが、第1金型30と第2金型40とはどのように固定されていてもよいし、固定されていなくてもよい。このヒンジ構造は、鍛造具10に適用してもよい。
また、例えば、鍛造具110では、第2金型当接面163は、第1対向面161のうち第4壁面124とは反対側に第1対向面161から立ち上がるように形成され、第1金型当接面143は、第1合わせ面141のうち第1壁面121とは反対側に第2金型当接面163に当接するように形成されているものとしたが、両者が当接したときに鍛造空間Sが形成される位置に形成されていれば、こうしたものに限定されない。
鍛造具110では、第2金型150の凹部156の第1側面165と第2側面166とは、底面164から凹部156の開口に向けて間隔が広くなるように傾斜しているものとしたが、傾斜していなくてもよい。この場合、第1金型130の凸部136の側面145,146を、第2金型150の第1,2側面165、166にはまり込まないような寸法に形成すればよい。
鍛造具110では、凸部136は、側面145と側面146の距離がcで、第1壁面121の長さがC−C断面においてaで、第2壁面122の長さがC−C断面においてbとなるように形成されているものとしたが、こうしたものに限定されない。凸部136は、側面145と側面146の距離がbで、第1壁面121の長さがC−C断面においてaで、第2壁面122の長さがC−C断面においてcとなるように形成されていてもよい。この場合、凹部156は、第1側面165と第2側面166との距離が第2合わせ面162においてbで、第3壁面123の長さがC−C断面においてaで、第4壁面124の長さがC−C断面においてcとなるように形成される。
鍛造具110では、第1壁面121等と底面132とが平行に形成され、第3壁面123等と上面152とが平行に形成されているものとしたが、第1壁面121等と底面132とは平行でなくてもよいし、第3壁面123等と上面152とは平行でなくてもよい。
以下には、鍛造具10を用いて多軸鍛造を行った例について、実施例として説明する。
[実施例1]
積層欠陥エネルギー(SFE)が1.7mJm-2のCu−7mass%Al合金を、15.1mm×18.4mm×22.7mmの寸法に切り出し、これを実施例1のワークとした。鍛造具10を用い、このワークに対して多軸鍛造を行った。多軸鍛造では、載置工程から取出工程までを15回繰り返した。各加工工程では、初期ひずみ速度3.0×10-3-1で、真ひずみ量(あるいは累積ひずみ量)6.0の圧縮変形を加えた。そして、各回の加工後のワークから、ゲージ部サイズが6mm×3mm×1mmの引張試験片を切り出し、引張試験を行った。
[実施例2,3]
積層欠陥エネルギーが2.8mJm-2のCu−5mass%Al合金を用いた以外は、実施例1と同様に実施例2の試験を行った。また、積層欠陥エネルギーが22.0mJm-2のCu−2mass%Al合金を用いた以外は、実施例1と同様に実施例3の試験を行った。
[実験結果]
実施例1〜3のいずれにおいても、鍛造具10が破損したり、ワークWの取り出しができなくなることはなかった。図17に、実施例1のワークの加工前後の外観写真を示す。鍛造回数の増加によってワークのスプリングバックが大きくなる傾向があり、図17では所望の形状から少しずれているが、この特性は材料によって変化する。実施例1〜3では、荷重の集中を示すような大きな変形は見られなかった。以上より、鍛造具10では、ワークの取り出しが容易で、鍛造具自体が破損しにくいことが確認された。
図18に、実施例1〜3の引張試験結果を示す。実施例1〜3では、載置工程から取出工程を繰り返す毎に、引張降伏強さが向上し、焼鈍材では引張降伏強さが100MPa程度のCu−7mass%Alを800MPa程度まで高強度化できた。また、結晶組織を確認したところ、実施例1〜3のいずれにおいても、結晶粒径が200nm以下まで微細化していた。このことから、鍛造具10は、多軸鍛造法に用いる鍛造具として有用であることがわかった。
[実施例4]
ステンレス鋼(SUS304)を、15mm×18.3mm×22.5mmの寸法に切り出し、これを実施例4のワークとした。鍛造具10を用い、このワークに対して多軸鍛造を行った。多軸鍛造では、載置工程から取り出し工程までを3回繰り返した。各加工工程では、初期ひずみ速度3.0×10-3-1で、真ひずみ量(あるいは累積ひずみ量)1.2の圧縮変形を加えた。そして、3回繰り返し後の外観を確認した。また、実施例1と同様に引張試験を行った。
実施例4においても、鍛造具10が破損したり、ワークWの取り出しができなくなることはなかった。図19に実施例4のワークの加工前後の外観写真を示す。図19では、観察方向の異なる3つの外観を示した。図19に示すように、ステンレス鋼を用いた場合も、若干の変形はあるものの、荷重の集中を示すような大きな変形は見られなかった。この結果からも、鍛造具10では、ワークの取り出しが容易で、鍛造具自体が破損しにくいことが確認された。また、実施例4でも、載置工程から取出工程を繰り返す毎に、引張降伏強さが向上し、焼鈍材では引張降伏強さが200MPa程度のSUS304を1.5GPa程度まで高強度化できた。
本発明は、多軸鍛造法により超微細粒(例えば結晶粒径が1μm以下)の金属材料を得る場合に利用できる。多軸鍛造法では、組成を変えることなく結晶粒の超微細化によって強度や剛性を高めることができるため、金属材料の他の特性を保ったまま強度や剛性を高め得る。このため、多軸鍛造法で得られた金属材は、生体材料や、電子材料、構造材料など、種々の用途に利用できる。
10 鍛造具、21 第1壁面、22 第2壁面、23 第3壁面、24 第4壁面、25 第5壁面、25a 天井部、25b 天井部、26 第6壁面、30 第1金型、31 合わせ面、32 底面、33 上面、34 外周面、35 凹部、36 面、37 有底孔、40 第2金型、41 合わせ面、42 底面、43 上面、44 外周面、45 凹部、46 面、47 有底孔、50 筒状部材、51 内周面、52 底面、53 上面、54 外周面、55 てこ孔、57 貫通孔、58 ボルト、60 第3金型、61 当接面、62 底面、63 開口面、64 内周面、65 凹部、110 鍛造具、121 第1壁面、122 第2壁面、123 第3壁面、124 第4壁面、125 第5壁面、126 第6壁面、130 第1金型、131 正面、132 底面、133 上面、134 背面、135 本体部、136 凸部、141 第1合わせ面、142 第2対向面、143 第1金型当接面、145,146 側面、150 第2金型、151 正面、152 上面、153 底面、154 背面、155 本体部、156 凹部、161 第1対向面、162 第2合わせ面、163 第2金型当接面、164 底面、165 第1側面、166 第2側面、210 鍛造具、237 張出部、238 受け部、239 ガイド面、247 張出部、248 受け部、249 ガイド面、258 軸部材、S 鍛造空間、W ワーク、P 軸。

Claims (16)

  1. 第1壁面と、該第1壁面と隣合う第2壁面と、前記第1壁面に対向し前記第2壁面と隣合う第3壁面と、前記第2壁面に対向し前記第1壁面及び前記第3壁面と隣合う第4壁面と、前記第1〜4壁面と隣合う第5壁面と、前記第5壁面に対向し前記第1〜4壁面と隣合う第6壁面と、により直方体形状の鍛造空間でワークを鍛造する鍛造具であって、
    前記第1壁面及び前記第2壁面を形成する第1金型と、
    前記第3壁面及び前記第4壁面を形成する第2金型と、
    を少なくとも備え、
    (a)前記第1金型及び前記第2金型に加えて前記第1金型及び前記第2金型の底面と当接面とが当接したときに前記当接面に囲われた領域で前記第6壁面を形成する第3金型をさらに備え、前記第1金型が前記第5壁面のうち前記第1壁面と前記第5壁面との交線及び前記第2壁面と前記第5壁面との交線を二辺とする三角形の領域を形成し、前記第2金型が前記第5壁面のうち前記第3壁面と前記第5壁面との交線及び前記第4壁面と前記第5壁面との交線を二辺とする三角形の領域を形成していて、前記第5壁面と前記第6壁面との間で前記ワークを押圧し、前記第1金型及び第2金型の底面と前記第3金型の当接面とが当接したときに前記鍛造空間が形成されるか、
    (b)前記第2金型は前記第5壁面及び前記第6壁面を形成し、前記第1金型は前記第1壁面から該第1壁面と同一平面上に連なる第1合わせ面を有し、該第1合わせ面に対向して接する第1対向面を前記第2金型が有し、さらに前記第2金型は前記第3壁面から該第3壁面と同一平面上に連なる第2合わせ面を有し、該第2合わせ面に対向して接する第2対向面を前記第1金型が有し、前記第1金型及び前記第2金型に前記鍛造具の軸方向の荷重を加えたときに前記第2合わせ面に沿って前記第2対向面が移動するとともに前記第1対向面に沿って前記第1合わせ面が移動するように、前記第1,2対向面及び前記第1,2合わせ面が前記荷重の方向に垂直な平面に対して傾斜していて、前記第2壁面と前記第4壁面との間で前記ワークを押圧し、前記第1金型に設けられた第1金型当接面と前記第2金型に設けられた第2金型当接面とが当接したときに前記鍛造空間が形成されるか、
    の一方を満たす、鍛造具。
  2. 前記第1壁面と前記第2壁面とのなす角及び前記第3壁面と前記第4壁面とのなす角が90°より大きい、請求項1に記載の鍛造具。
  3. 前記(a)を満たす請求項1又は2に記載の鍛造具であって、
    前記第1金型及び前記第2金型は、組み合わせると、前記第1金型の底面及び前記第2金型の底面で形成された底面に前記鍛造空間が開口した柱状体となるように形成された部材であり、
    前記柱状体の外周面は、前記柱状体の底面から該底面とは反対側の上面に向けて前記鍛造具の軸に接近するように傾斜していて、
    前記柱状体の外周面に配設され、底面が前記柱状体の底面と面一となるように形成された筒状部材をさらに備えた、
    請求項1又は2に記載の鍛造具。
  4. 前記柱状体の外周面は、前記鍛造具の軸に対して3°以上10°以下の角度で傾斜している、
    請求項3に記載の鍛造具。
  5. 前記第3金型は、前記当接面を含む底面と該底面から立ち上がる内周面とを有する有底筒状の凹部を有していて、該凹部の底面は前記筒状部材の底面と外径が一致するように形成されている、
    請求項3又は4に記載の鍛造具。
  6. 前記第3金型の内周面は、前記底面から該底面とは反対側の開口面に向けて前記鍛造具の軸から離れるように傾斜している、
    請求項5に記載の鍛造具。
  7. 前記第3金型の内周面は、前記鍛造具の軸に対して0.5°以上10°以下の角度で傾斜している、請求項6に記載の鍛造具。
  8. 前記筒状部材の底面の外周に、前記第3金型の当接面と当接したときに前記第3金型の内周面に対向して接するガイド面を有している、
    請求項6又は7に記載の鍛造具。
  9. 前記(a)を満たし、
    前記第1金型及び前記第2金型は、組み合わせると、前記第1金型の底面及び前記第2金型の底面で形成された底面に前記鍛造空間が開口した柱状体となるように形成された部材であり、
    前記第3金型は、前記当接面を含む底面と該底面から立ち上がる内周面とを有する有底筒状の凹部を有し、該凹部の底面は前記柱状体の底面と外径が一致するように形成されている、
    請求項1又は2に記載の鍛造具。
  10. 前記第3金型の内周面は、前記底面から該底面とは反対側の開口面に向けて前記鍛造具の軸から離れるように傾斜している、
    請求項9に記載の鍛造具。
  11. 前記第3金型の内周面は、前記鍛造具の軸に対して0.5°以上10°以下の角度で傾斜している、請求項10に記載の鍛造具。
  12. 前記柱状体の底面の外周に、前記第3金型の当接面と当接したときに前記第3金型の内周面に対向して接するガイド面を有している、
    請求項10又は11に記載の鍛造具。
  13. 前記(b)を満たし、
    前記第2金型当接面は、前記第1対向面のうち前記第4壁面とは反対側に前記第1対向面から立ち上がるように形成され、
    前記第1金型当接面は、前記第1合わせ面のうち前記第1壁面とは反対側に前記第2金型当接面に当接するように形成されている、
    請求項1又は2に記載の鍛造具。
  14. 前記第2金型は、前記第2合わせ面と前記第3壁面とで形成された底面の一端から立ち上がり前記第5壁面を形成する第1側面と、前記底面の他端から立ち上がり前記第6壁面を形成する第2側面と、を有する凹部を有し、
    前記第1側面と前記第2側面とは、前記底面から前記凹部の開口に向けて間隔が広くなるように傾斜している、請求項13に記載の鍛造具。
  15. 前記第1側面は、前記底面の一端から前記鍛造具の軸に平行に立ち上がる面に対して1°以上10°以下の角度で傾斜し、
    前記第2側面は、前記底面の他端から前記鍛造具の軸に平行に立ち上がる面に対して1°以上10°以下の角度で傾斜している、
    請求項14に記載の鍛造具。
  16. 前記第1,2合わせ面及び前記第1,2対向面は、前記荷重の方向に垂直な平面に対して45°以上75°以下の角度で傾斜している、請求項13〜15のいずれか1項に記載の鍛造具。
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