(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部126AK〜128AKに関する説明)
図8−1は、特徴部126AK〜128AKに関し、画像表示装置5における画面表示の構成例126AKP0を示している。構成例126AKP0において、画像表示装置5の画面上には、アクティブ表示エリア126AKA1、第1保留表示エリア126AKB1、第2保留表示エリア126AKB2が設けられている。アクティブ表示エリア126AKA1では、実行中の可変表示に対応した演出画像の表示によるアクティブ表示が行われる。第1保留表示エリア126AKB1では、第1保留記憶数に応じて、実行が保留されている可変表示に対応した演出画像の表示による保留表示が行われる。第2保留表示エリア126AKB2では、第2保留記憶数に応じて、実行が保留されている可変表示に対応した演出画像の表示による保留表示が行われる。このように、アクティブ表示エリア126AKA1、第1保留表示エリア126AKB1、第2保留表示エリア126AKB2では、可変表示に関する情報に基づいて特定表示となるアクティブ表示や保留表示が可能である。第1保留表示エリア126AKB1における保留表示は「第1保留表示」とも称され、第2保留表示エリア126AKB2における保留表示は「第2保留表示」とも称される。
第1保留表示エリア126AKB1は、例えば右詰めで第1保留表示が行われるように表示領域が構成されていればよい。第1保留表示エリア126AKB1には、第1保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、右端から順に保留番号の「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づいて、第1特図ゲームに対応した第1保留記憶数が増加する。このとき、第1保留表示エリア126AKB1にて他の第1保留表示がなければ、第1保留表示エリア126AKB1で保留番号が「1」に対応した右端の表示部位にて、増加分の第1保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第1保留表示を示す演出画像の表示を追加する。第1保留表示エリア126AKB1に他の第1保留表示があれば、第1保留表示エリア126AKB1で他の第1保留表示が行われている表示部位の左隣にあり非表示状態となっている表示部位(保留番号が「2」〜「4」のいずれかに対応した表示部位)にて、増加分の第1保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第1保留表示を示す演出画像の表示を追加する。第1保留表示エリア126AKB1にて1または複数の第1保留表示がある場合に、新たな第1特図ゲームが開始されるときには、第1保留表示エリア126AKB1で保留番号が「1」に対応した右端の表示部位にて、第1保留表示を消去(消化)する。このとき、他の保留番号である「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示があれば、それらの第1保留表示を、消去した表示部位の方向である右側に移動(シフト)させる。このように、第1保留表示エリア126AKB1では、第1保留記憶数に応じて、未だ開始されずに実行が保留されている第1特図ゲームに対応する第1保留表示が可能である。
第2保留表示エリア126AKB2は、例えば左詰めで第2保留表示が行われるように表示領域が構成されていればよい。第2保留表示エリア126AKB2には、第2保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、左端から順に保留番号の「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づいて、第2特図ゲームに対応した第2保留記憶数が増加する。このとき、第2保留表示エリア126AKB2にて他の第2保留表示がなければ、第2保留表示エリア126AKB2で保留番号が「1」に対応した左端の表示部位にて、増加分の第2保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第2保留表示を示す演出画像の表示を追加する。第2保留表示エリア126AKB2に他の第2保留表示があれば、第2保留表示エリア126AKB2で他の第2保留表示が行われている表示部位の右隣にあり非表示状態となっている表示部位(保留番号が「2」〜「4」のいずれかに対応した表示部位)にて、増加分の第2保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第2保留表示を示す演出画像の表示を追加する。第2保留表示エリア126AKB2にて1または複数の第2保留表示がある場合に、新たな第2特図ゲームが開始されるときには、第2保留表示エリア126AKB2で保留番号が「1」に対応した左端の表示部位にて、第2保留表示を消去(消化)する。このとき、他の保留番号である「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示があれば、それらの第2保留表示を、消去した表示部位の方向である左側に移動(シフト)させる。このように、第2保留表示エリア126AKB2では、第2保留記憶数に応じて、未だ開始されずに実行が保留されている第2特図ゲームに対応する第2保留表示が可能である。
アクティブ表示エリア126AKA1では、第1特図ゲームの開始に対応して、第1保留表示エリア126AKB1にて消去(消化)された第1保留表示に応じたアクティブ表示が開始される。また、アクティブ表示エリア126AKA1では、第2特図ゲームの開始に対応して、第2保留表示エリア126AKB2にて消去(消化)された第2保留表示に応じたアクティブ表示が開始される。なお、第1保留表示や第2保留表示とアクティブ表示とでは、色彩や模様が共通するものであればよく、例えばアクティブ表示は第1保留表示や第2保留表示よりも大きく表示されるものであってもよい。なお、アクティブ表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出が実行されることにより、第1保留表示や第2保留表示のときとは異なる表示態様に変化する場合があってもよい。
画像表示装置5の画面上には、第1保留表示エリア126AKB1と第2保留表示エリア126AKB2との間に、アクティブ表示エリア126AKA1が配置されている。これに対し、アクティブ表示エリア126AKA1や、第1保留表示エリア126AKB1、第2保留表示エリア126AKB2は、画像表示装置5の画面上における任意の位置に配置されていればよい。例えばアクティブ表示エリア126AKA1の配置は変更せずに、第1保留表示エリア126AKB1と第2保留表示エリア126AKB2とを入れ替えて配置したものでもよい。
図8−2は、特徴部126AK〜128AKに関し、始動口入賞時コマンドとして用いられる演出制御コマンドの構成例を示している。特別図柄プロセス処理のステップS101にて実行される始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を指定する演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。始動入賞の発生を指定する演出制御コマンドとして、始動口入賞指定コマンドが予め用意されている。また、始動入賞判定処理では、保留記憶数を指定する演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。保留記憶数を指定する演出制御コマンドとして、保留記憶数通知コマンドが予め用意されている。さらに、始動入賞判定処理では、先読み判定の判定結果を指定する演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。先読み判定の判定結果を指定する演出制御コマンドとして、入賞時判定結果コマンドが予め用意されている。
図8−2(A)は、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンドの設定例を示している。始動口入賞指定コマンドは、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100Hと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとを含んでいる。なお、添字Hは16進数であることを示している。保留記憶数通知コマンドは、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとを含んでいる。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜04Hのいずれか)が設定される。入賞時判定結果コマンドは、先読み判定の判定結果に応じて設定される値を含むコマンドC4XXHであればよい。
入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したときには、第1保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第1始動条件が成立する。第1始動条件は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム(第1特図ゲーム)を実行するための条件である。第1始動条件が成立したときには、主基板11から演出制御基板12に対して、第1始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、第1保留記憶数通知コマンドが送信される。可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したときには、第2保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第2始動条件が成立する。第2始動条件は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲーム(第2特図ゲーム)を実行するための条件である。第2始動条件が成立したときには、主基板11から演出制御基板12に対して、第2始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、第2保留記憶数通知コマンドが送信される。
演出制御基板12の側では、第1始動口入賞指定コマンドを受信することで第1始動条件の成立を検知でき、第2始動口入賞指定コマンドを受信することで第2始動条件の成立を検知できる。このように、第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時や、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、乱数回路104などから抽出した遊技用乱数(特図表示結果決定用の乱数値など)を用いた比較結果(入賞時判定結果)を、演出制御基板12の側に対して通知する。第1保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数を通知する。第2保留記憶数通知コマンドは、第2特図保留記憶数を通知する。
図8−2(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。入賞時判定結果コマンドのうち、コマンドC402H、コマンドC403H、コマンドC404Hは、特図表示結果判定用の乱数値が大当り判定範囲内ではない場合に送信されることがあり、特図ゲームの表示結果が「ハズレ」に決定されることにより大当り遊技状態には制御されないとの入賞時判定結果を通知する。一方、コマンドC401Hは、特図表示結果判定用の乱数値が大当り判定範囲内である場合に送信され、特図ゲームの表示結果が「大当り」に決定されることにより大当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「大当り」)を通知する。なお、コマンドC400Hは、入賞時判定が制限されていることを通知する。コマンドC402Hは、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」)を通知する。これに対し、コマンドC403Hは、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時のリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にリーチ演出を伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」)を通知する。さらに、コマンドC404Hは、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内でもリーチ確定範囲内でもない場合に送信され、リーチ演出を伴う変動パターンに決定されない可能性があるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時一般」)を通知する。このように、入賞時判定結果コマンドは、始動入賞時に抽出された遊技用乱数を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや特定の変動パターンに決定されるか否かの入賞時判定結果を通知する判定結果情報として送信される。
図8−3は、特徴部126AK〜128AKに関する変動パターンの構成例を示している。これらの変動パターンは、上記実施例における変動パターンの一部または全部に代えて、あるいは上記実施例における変動パターンの一部または全部とともに、使用可能となるように予め用意されていればよい。複数の変動パターンは、特図変動時間や飾り図柄の可変表示態様が異なる。特図変動時間は、第1特図ゲームや第2特図ゲームなどの特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示が開始されてから確定特別図柄が停止表示されるまでの所要時間である。特徴部126AK〜128AKに関する複数の変動パターンには、「非リーチ」、「リーチ」、「大当り」のいずれかに対応した変動パターンが含まれている。「非リーチ」は、飾り図柄の可変表示の表示結果として非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示され、飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる場合である。「リーチ」は、飾り図柄の可変表示の表示結果として大当り組合せでないリーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示され、飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる場合である。「大当り」は、飾り図柄の可変表示の表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示され、飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる場合である。「非リーチ」に対応した変動パターンは非リーチ変動パターンであり、「リーチ」に対応した変動パターンはリーチ変動パターンであり、「大当り」に対応した変動パターンは大当り変動パターンである。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、あわせてハズレ変動パターンともいう。
特徴部126AK〜128AKに関する複数の変動パターンには、擬似連演出として、1回〜3回の擬似連変動を実行可能な変動パターンが含まれている。擬似連変動は、飾り図柄の可変表示を実行中に、飾り図柄を一旦仮停止させた後に再開される可変表示である。擬似連変動が実行される場合には、例えば擬似連図柄の仮停止表示により、擬似連変動が実行されない場合とは異なる仮停止態様で可変表示を一旦仮停止させてもよい。なお、擬似連演出は、可変表示を遊技者が認識可能な仮停止態様で一旦停止させるものであってもよいし、可変表示を遊技者が認識困難な仮停止態様で一旦停止(瞬時停止など)させるものであってもよい。あるいは、擬似連演出が実行される場合に、飾り図柄の可変表示は継続して実行する一方で、予め定められた継続態様に対応して、画像表示装置5における演出画像の表示、スピーカ8L、8Rによる音声の出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材の点灯、可動部材の動作、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、全図柄変動となる可変表示が再度あるいは継続して実行されることを報知してもよい。全図柄変動となる可変表示は、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」となる飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて、飾り図柄を高速変動させる可変表示を含んでいる。
特徴部126AK〜128AKに関する複数の変動パターンのうちで、例えば変動パターンPA1−4は、「非リーチ」に対応して1回の擬似連変動を含む擬似連演出を実行可能な変動パターンである。変動パターンPA2−2、PB2−2は、「リーチ」に対応して1回の擬似連変動を含む擬似連演出を実行可能な変動パターンである。変動パターンPA2−3、PB2−3は、「リーチ」に対応して2回の擬似連変動を含む擬似連演出を実行可能な変動パターンである。変動パターンPB2−4は、「リーチ」に対応して3回の擬似連変動を含む擬似連演出を実行可能な変動パターンである。また、変動パターンPA3−2、PB3−2は、「大当り」に対応して1回の擬似連変動を含む擬似連演出を実行可能な変動パターンである。変動パターンPA3−3、PB3−3は、「大当り」に対応して2回の擬似連変動を含む擬似連演出を実行可能な変動パターンである。変動パターンPB3−4は、「大当り」に対応して3回の擬似連変動を含む擬似連演出を実行可能な変動パターンである。
図8−4および図8−5は、特徴部126AK〜128AKに関する変動パターン決定テーブルの構成例を示している。図8−4(A)は通常時ハズレに対応する変動パターン決定テーブル126AKT01を示し、図8−4(B)は時短中ハズレに対応する変動パターン決定テーブル126AKT02を示している。図8−5は大当りに対応する変動パターン決定テーブル126AKT03を示している。通常時ハズレは、時短制御が行われていない通常時にて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合である。時短中ハズレは、時短制御が行われている時短中にて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合である。特別図柄プロセス処理のステップS111にて実行される変動パターン設定処理では、時短制御が行われていない通常時に「ハズレ」となる場合、時短制御が行われている時短中に「ハズレ」となる場合、あるいは「大当り」となる場合に応じて、変動パターン決定テーブル126AKT01〜126AKT03のうちで選択された決定テーブルを用いて、変動パターンが決定される。変動パターンを決定するときには、変動パターン決定用の乱数値を示す数値データが、変動用乱数バッファから読み出される。変動用乱数バッファは、特別図柄プロセス処理のステップS101にて始動入賞判定処理が実行されたときに、抽出された乱数値を記憶可能である。演出制御用CPU120は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値を、選択した変動パターン決定テーブルにおいて予め設定されている判定値と比較する。そして、変動パターンごとに割り当てられた判定値の範囲のうちで、いずれの範囲に変動パターン決定用の乱数値が含まれるかの判定結果に応じて、使用パターンとなる変動パターンが決定される。なお、変動パターンの決定とは別個の処理により、「ハズレ」となる場合にリーチ態様とするか否かが決定されてもよい。
変動パターン決定テーブル126AKT01にて判定値が割り当てられている複数の変動パターンには、第1特図の保留記憶数である第1保留記憶数が、0、1、または2以上のうちで、いずれの値であるかに応じて、割り当てられた判定値の個数が異なる変動パターンが含まれている。例えば変動パターンPA1−1に割り当てられた判定値の個数は、第1保留記憶数が0の場合に「210」であり、第1保留記憶数が1の場合に「120」であり、第1保留記憶数が2以上の場合に「60」である。変動パターンPA1−2は、第1保留記憶数が0の場合には判定値が割り当てられておらず、第1保留記憶数が1の場合に割り当てられた判定値の個数が「120」であり、第1保留記憶数が2以上の場合に割り当てられた判定値の個数が「90」である。変動パターンPA1−3は、第1保留記憶数が0または1の場合には判定値が割り当てられておらず、第1保留記憶数が2以上の場合に割り当てられた判定値の個数が「100」である。変動パターンPA1−1の特図変動時間は12000ms(ミリ秒)であり、変動パターンPA1−2の特図変動時間は6000msであり、変動パターンPA1−3の特図変動時間は4000msである。変動パターンPA1−1に割り当てられた判定値の個数は、第1保留記憶数が0の場合に最も多く、第1保留記憶数が増加するに従って減少し、第1保留記憶数が2以上の場合に最も少なくなる。これに対し、変動パターンPA1−2に割り当てられた判定値の個数は、第1保留記憶数が0の場合に最も少なく(割当てなし)、第1保留記憶数が1の場合に最も多く、第1保留記憶数が2以上の場合には1の場合よりも少ない。変動パターンPA1−3には、第1保留記憶数が2以上の場合にだけ判定値が割り当てられている。このような設定により、第1保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。第1保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第1保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間(特図変動時間)を短くすることができるように、各変動パターンに判定値が割り当てられていればよい。
時短制御が行われない通常時には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しにくく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そのため、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第2保留記憶数にかかわらず、第1保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときの第2保留記憶数にかかわらず、その時点における第1保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されることに対応して、第2保留記憶数にかかわらず変動パターン決定テーブル126AKT01とは判定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、変動パターン決定テーブル126AKT01における「第1保留記憶数」を「第2保留記憶数」に読み替えて、第2保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
変動パターン決定テーブル126AKT02では、第2保留記憶数が0、1、または2以上のうちで、いずれの値であるかに応じて、割り当てられた判定値の個数が異なる変動パターンがあり、このような設定により、第2保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間(特図変動時間)を異ならせることができればよい。第2保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第2保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに判定値が割り当てられていればよい。加えて、変動パターン決定テーブル126AKT02では、特図変動時間が長い変動パターンよりも特図変動時間が短い変動パターンに対して、変動パターン決定テーブル126AKT01よりも割り当てられた判定値の個数が多くなるように、各変動パターンに判定値が割り当てられていればよい。これにより、時短制御が行われる時短中であるときに、時短制御が行われない通常時よりも、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を短縮することができればよい。
時短制御が行われている時短中には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が高い。第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合には、時短中であれば第2特図を用いた特図ゲームが繰り返し実行される可能性が高く、第1特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そして、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立するときには、第2保留記憶数が0になっている。そのため、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第1保留記憶数にかかわらず、第2保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1保留記憶数にかかわらず変動パターン決定テーブル126AKT02とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、変動パターン決定テーブル126AKT02における「第2保留記憶数」を「第1保留記憶数」に読み替えて、第1保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
変動パターン決定テーブル126AKT03において、変動パターンPB3−1〜PB3−4といった、スーパーリーチとなるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた判定値の個数は、変動パターンPA3−1〜PA3−3といった、ノーマルリーチとなるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた判定値の個数よりも多くなるように、各変動パターンに判定値が割り当てられている。変動パターン決定テーブル126AKT01、126AKT02では、変動パターンPA2−1〜PA2−3といった、ノーマルリーチとなるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた判定値の個数が、変動パターンPB2−1〜PB2−4といった、スーパーリーチとなるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた判定値の個数よりも多くなるように、各変動パターンに判定値が割り当てられている。これにより、スーパーリーチとなるリーチ演出が実行されてから可変表示の表示結果が停止表示されるときには、ノーマルリーチとなるリーチ演出が実行されてもスーパーリーチとなるリーチ演出が実行されずに可変表示の表示結果が停止表示されるときよりも、大当り信頼度および大当り期待度が高くなる。
変動パターン決定テーブル126AKT01〜126AKT03にて判定値が割り当てられている複数の変動パターンには、擬似連演出が実行されるか否かや、擬似連変動の実行回数に応じて、割り当てられた判定値の個数が異なる変動パターンが含まれている。例えば変動パターン決定テーブル126AKT01において、変動パターンPA2−1〜PA2−3に割り当てられた判定値の個数は、第1保留記憶数が0の場合に、変動パターンPA2−1が「35」であり、変動パターンPA2−2が「9」であり、変動パターンPA2−3が「6」であり、第1保留記憶数が1または2以上の場合に、変動パターンPA2−1が「17」であり、変動パターンPA2−2が「5」であり、変動パターンPA2−3が「3」である。変動パターン決定テーブル126AKT01において、変動パターンPB2−1〜PB2−4に割り当てられた判定値の個数は、第1保留記憶数が0の場合に、変動パターンPB2−1、PB2−2がそれぞれ「3」であり、変動パターンPB2−3、PB2−4がそれぞれ「2」であり、第1保留記憶数が1または2以上の場合に、変動パターンPB2−1が「2」であり、変動パターンPB2−2〜PB2−4がそれぞれ「1」である。これに対し、変動パターン決定テーブル126AKT03において、変動パターンPA3−1〜PA3−3に割り当てられた判定値の個数は、変動パターンPA3−1、PA3−2がそれぞれ「1」であり、変動パターンPA3−3が「5」である。変動パターン決定テーブル126AKT03において、変動パターンPB3−1〜PB3−4に割り当てられた判定値の個数は、変動パターンPB3−1が「33」であり、変動パターンPB3−2が「65」であり、変動パターンPB3−3が「85」であり、変動パターンPB3−4が「110」である。
変動パターンPA2−1、PB2−1、PA3−1、PB3−1は擬似連演出の実行がなく、変動パターンPA2−2、PB2−2、PA3−2、PB3−2は1回の擬似連変動を含む擬似連演出の実行があり、変動パターンPA2−3、PB2−3、PA3−3、PB3−3は2回の擬似連変動を含む擬似連演出の実行があり、変動パターンPB2−4、PB3−4は3回の擬似連変動を含む擬似連演出の実行がある。リーチ変動パターンに割り当てられた判定値の個数は、擬似連演出を実行しない場合に最も多く、擬似連演出における擬似連変動の実行回数が増加するに従って減少し、ノーマルリーチであれば2回の擬似連変動が実行される場合に最も少なくなり、スーパーリーチであれば3回の擬似連変動が実行される場合に最も少なくなる。大当り変動パターンに割り当てられた判定値の個数は、ノーマルリーチであれば、擬似連演出を実行しない場合と1回の擬似連変動が実行される場合よりも、2回の擬似連変動が実行される場合に多くなり、スーパーリーチでれば、擬似連演出を実行しない場合に最も少なく、擬似連演出における擬似連変動の実行回数が増加するに従って増加し、3回の擬似連変動が実行される場合に最も多くなる。このような設定により、擬似連演出が実行されるか否かや、擬似連変動の実行回数に応じて、大当り信頼度や大当り期待度を異ならせることができる。擬似連演出が実行された場合には、擬似連演出が実行されない場合よりも、大当り信頼度や大当り期待度が高くなるように、各変動パターンに判定値が割り当てられていればよい。また、擬似連演出における擬似連変動の実行回数が少ない場合よりも擬似連変動の実行回数が多い場合には、大当り信頼度や大当り期待度が高くなるように、各変動パターンに判定値が割り当てられていればよい。擬似連演出は、実行されるか否かや、実行される場合では擬似連変動の実行回数に応じて、大当り信頼度や大当り期待度が異なる。したがって、擬似連演出は、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される期待度として、擬似連演出の有無や擬似連変動の実行回数に応じて異なる期待度を、遊技者に示唆することができる。この点において、擬似連演出は、有利状態に制御されることを予告する予告演出に含められる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、特別図柄プロセス処理のステップS111にて変動パターン設定処理を実行したときに、通常時ハズレであれば変動パターン決定テーブル126AKT01を選択し、時短中ハズレであれば変動パターン決定テーブル126AKT02を選択して、変動パターンの決定に使用する。変動パターン決定テーブル126AKT01、126AKT02において、スーパーリーチとなるリーチ演出が実行される変動パターンPB2−1〜PB2−4に対して割り当てられた判定値の範囲は、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じて変化する部分と、第1保留記憶数や第2保留記憶数にかかわらず変化しない部分とを含んでいてもよい。例えば変動パターン決定テーブル126AKT01において、変動パターンPB2−1〜PB2−4に割り当てられた判定値の個数を合計すると、第1保留記憶数が0の場合に「10」となり、第1保留記憶数が1または2以上の場合に「5」となる。変動パターン決定テーブル126AKT02において、変動パターンPB2−1〜PB2−4に割り当てられた判定値の個数を合計した場合には、第2保留記憶数が0、1、または2以上のいずれであっても「5」となる。そこで、例えば変動パターン決定用の乱数値が「1」〜「300」の範囲で更新可能な場合に、変動パターン決定テーブル126AKT01、126AKT02において、変動パターンPB2−1〜PB2−4に対して割り当てられた判定値の範囲が、第1保留記憶数に応じて変化する「291」〜「295」の部分と、第1保留記憶数や第2保留記憶数にかかわらず変化しない「296」〜「300」の部分とを含むように設定されてもよい。このような設定では、変動パターン決定用の乱数値が「296」〜「300」の範囲内であれば、第1保留記憶数や第2保留記憶数にかかわらずスーパーリーチとなるリーチ演出が実行される変動パターンに確定する。同様に考えて、例えば変動パターン決定用の乱数値が「276」〜「295」の範囲内であれば、第1保留記憶数や第2保留記憶数にかからわらず、スーパーリーチとなるリーチ演出が実行されるか否かは不確定であるものの、少なくとも第1保留記憶数や第2保留記憶数にかかわらずノーマルリーチを含めたリーチ演出が実行される変動パターンに確定してもよい。
可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に、スーパーリーチとなるリーチ演出が実行される変動パターンに確定する判定値の範囲は、スーパーリーチ確定範囲とする。可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に、ノーマルリーチを含めたリーチ演出が実行される変動パターンに確定する判定値の範囲は、リーチ確定範囲とする。特別図柄プロセス処理のステップS101にて実行される始動入賞判定処理は、先読み判定する処理として、可変表示の表示結果が「大当り」となるか否かを判定する大当り先読み判定処理と、変動パターンが特定パターンに決定されるか否かを判定する特定パターン先読み判定処理とを含んでいる。大当り先読み判定処理では、表示結果決定テーブルを用いて、表示結果決定用の乱数値に基づき、可変表示の表示結果が「大当り」となるか否かを判定する。このとき、表示結果決定用の乱数値が大当り確定範囲に含まれていれば、可変表示が「大当り」であると判定(入賞時判定)する。特定パターン先読み判定処理は、大当り先読み判定処理にて可変表示の表示結果が「大当り」とはならないと判定された場合に、スーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲を用いて、変動パターン決定用の乱数値に基づき、変動パターンが特定パターンに決定されるか否かを判定する。始動入賞が発生したときの保留記憶数(第1保留記憶数、第2保留記憶数)は、実際に可変表示が開始されるときの保留記憶数と一致するとはかぎらず、始動入賞が発生した後に可変表示の実行や新たな始動入賞の発生により変化することがある。そのため、始動入賞時の判定結果と可変表示の開始時における変動パターンの決定とで、保留記憶数の相違により選択されるテーブルデータが一致しない場合があり、始動入賞時に前もって特定の変動パターンに決定されるか否かを判定して予測することは一般に難しい。一方、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に少なくともスーパーリーチを伴う変動パターンあるいはノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた判定値は、保留記憶数にかかわらず共通の部分を含んでいる。したがって、パチンコ遊技機1における始動入賞時あるいは可変表示開始時における保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチを伴う変動パターンに確定したか否かや、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに確定したか否かを、判定することができる。特定パターン先読み判定処理では、例えば変動パターン決定用の乱数値が「296」〜「300」の範囲に含まれる場合に、スーパーリーチ確定範囲に含まれるので、可変表示が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定(入賞時判定)し、変動パターン決定用の乱数値が「276」〜「295」の範囲に含まれる場合に、リーチ確定範囲に含まれるので、可変表示が「ハズレ時リーチ確定」であると判定(入賞時判定)すればよい。なお、特定パターン先読み判定処理において、変動パターン決定用の乱数値がスーパーリーチ確定範囲にもリーチ確定範囲にも含まれないときには、可変表示が「ハズレ時一般」であると判定(入賞時判定)すればよい。
図8−6は、特徴部126AK〜128AKに関するステップアップ予告での表示画像に使用可能な演出画像として、外枠となる表示枠の表示色を設定可能な演出画像である外枠部分画像と、表示枠内の表示領域にて切替表示を可能にする演出画像である枠内部分画像とにつき、それぞれに対応して予め用意された複数の演出画像を示している。パチンコ遊技機1が実行可能な予告演出のうちには、ステップアップ予告が含まれている。ステップアップ予告では、画像表示装置5における演出画像の表示といった、予告演出の演出態様が段階的に変化する。ステップアップ予告において変化する演出態様は、画像表示装置5における演出画像の表示に限定されず、スピーカ8L、8Rによる音声の出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材の点灯、可動部材の動作、あるいは、これらの一部または全部の組合せを、含むものであってもよい。この実施例において、ステップアップ予告を実行する場合には、飾り図柄の可変表示中に、所定表示色の四角形状で外枠となる表示枠により囲まれた演出画像の表示領域にて、演出画像の表示内容(表示態様)を、所定の順序に従って切替可能に表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化してステップアップとなるような演出動作が行われる。ステップアップ予告を実行する場合に表示される演出画像は、表示枠を示す外枠部分画像と、段階変化での切替表示に使用される枠内部分画像とを含んでいる。枠内部分画像は、段階変化の各段階において静止表示される静止画像であってもよいし、段階変化の各段階においてアニメーション表示される動画像などであってもよい。
図8−7は、ステップアップ予告での表示画像に使用可能な演出画像に関連して、特徴部126AK〜128AKに関する外枠表示パターンおよびステップ数パターンの設定例を示している。この実施例では、複数の外枠表示パターンとして、4つの外枠表示パターン126AKC1〜126AKC4が予め用意されている。また、複数のステップ数パターンとして、4つのステップ数パターン126AKD1〜126AKD4が予め用意されている。外枠表示パターンやステップ数パターンが用意される数量は、4つに限定されず、任意の設計に基づく複数パターンであればよい。
外枠表示パターン126AKC1は、外枠部分画像として、表示色が青色の演出画像を表示させる。外枠表示パターン126AKC2は、外枠部分画像として、表示色が緑色の演出画像を表示させる。外枠表示パターン126AKC3は、外枠部分画像として、表示色が赤色の演出画像を表示させる。外枠表示パターン126AKC4は、外枠部分画像として、表示色が金色の演出画像を表示させる。ステップ数パターン126AKD1は、ステップアップ予告における演出態様の変化が第1段階であるときのステップ数「1」に対応する第1ステップの演出画像を表示させる。ステップ数パターン126AKD2は、ステップアップ予告における演出態様の変化が第2段階であるときのステップ数「2」に対応する第2ステップの演出画像を表示させる。ステップ数パターン126AKD3は、ステップアップ予告における演出態様の変化が第3段階であるときのステップ数「3」に対応する第3ステップの演出画像を表示させる。ステップ数パターン126AKD4は、ステップアップ予告における演出態様の変化が第4段階であるときのステップ数「4」に対応する第4ステップの演出画像を表示させる。ステップ数パターン126AKD1〜126AKD4における各ステップ数パターンは、1のステップ数に対応する1の演出画像を表示可能であってもよいし、割り当てられたステップ数以下となる全部のステップ数に対応する1または複数の演出画像を表示可能であってもよい。
図8−8は、特徴部126AK〜128AKに関して、外枠表示パターン126AKC4とステップ数パターン126AKD4とによるステップアップ予告の実行例を示している。この実行例では、ステップ数パターン126AKD4がステップ数「4」以下となる全部のステップ数「1」〜「4」に対応する4つの演出画像を表示可能なものとしている。外枠表示パターン126AKC4により、外枠となる表示枠の表示色が金色の外枠部分画像が表示される。ステップ数パターン126AKD4により、第1段階のステップ数「1」に対応して、図8−8(A)に示す第1ステップの枠内部分画像が表示され、その後、第2段階のステップ数「2」に対応して、図8−8(B)に示す第2ステップの枠内部分画像の表示に切り替えられる。続いて、第3段階のステップ数「3」に対応して、図8−8(C)に示す第3ステップの枠内部分画像の表示に切り替えられる。最後に、第4段階のステップ数「4」に対応して、図8−8(D)に示す第4ステップの枠内部分画像の表示に切り替えられる。こうした演出画像の表示を行うステップアップ予告により、予告演出の演出態様を段階的に変化させることができる。
演出制御メイン処理のステップS75にて実行されるコマンド解析処理では、第1始動口入賞指定コマンドとともに入賞時判定結果コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンドを受信した場合に、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第1始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第1始動口入賞指定コマンドと入賞時判定結果コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。また、コマンド解析処理では、第2始動口入賞指定コマンドとともに入賞時判定結果コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンドを受信した場合に、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第2始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第2始動口入賞指定コマンドと入賞時判定結果コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび入賞時判定結果コマンド、第1保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第1始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第1始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第1保留記憶数に対応している。第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第2始動口入賞指定コマンドおよび入賞時判定結果コマンド、第2保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第2始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第2始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第2保留記憶数に対応している。
図8−9(A)は、特徴部126AK〜128AKに関する保留表示データ記憶部の構成例を示している。保留表示データ記憶部は、例えばRAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられていればよい。保留表示データ記憶部は、第1特図ゲームの実行が保留されていることや、第2特図ゲームの実行が保留されていることに対応して、第1保留表示エリア126AKB1にて第1保留表示を行うための各種データや、第2保留表示エリア126AKB2にて第2保留表示を行うための各種データを、保留表示データとして記憶する。保留表示データ記憶部として、第1特図ゲームの保留記憶表示に対応する第1保留表示データ記憶部と、第2特図ゲームの保留記憶表示に対応する第2保留表示データ記憶部とが設けられていればよい。保留表示データ記憶部には、例えば第1保留表示エリア126AKB1や第2保留表示126AKB2における保留番号に関連付けて、入賞時判定結果、保留表示画像、最終表示画像を特定可能に示すデータを記憶するための格納領域が確保されている。保留表示データ記憶部は、第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファの一部(例えば入賞時判定結果コマンドの格納領域)または全部を用いて、あるいは、第1始動入賞コマンドバッファおよび第2始動入賞コマンドバッファとは別個の記憶部として、構成されていればよい。
保留表示データにより記憶可能な入賞時判定結果は、入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される先読み判定の判定結果を示している。入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される入賞時判定結果には、「大当り」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」がある。入賞時判定結果コマンドにより「大当り」の入賞時判定結果が通知された場合には、判定対象とされた可変表示の表示結果を「大当り」とすることが特定される。入賞時判定結果コマンドにより「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」のいずれかが通知された場合には、判定対象とされた可変表示の表示結果を「ハズレ」とすることが特定される。保留表示データにより記憶可能な保留表示画像は、第1保留表示エリア126AKB1や第2保留表示エリア126AKB2に表示されることで、未だ開始されていない特図ゲームの有無や保留数を認識可能にする演出画像である。保留表示データにより記憶可能な最終表示画像は、第1保留表示エリア126AKB1や第2保留表示エリア126AKB2、あるいはアクティブ表示エリア126AKA1にて、最終的に表示される保留表示用あるいはアクティブ表示用の演出画像である。
パチンコ遊技機1が実行可能な予告演出のうちには、保留表示予告やアクティブ表示予告が含まれている。保留表示予告は、先読み予告演出の一例として、第1保留表示エリア126AKB1における第1保留表示のうちで少なくとも1つを、あるいは、第2保留表示エリア126AKB2における第2保留表示のうちで少なくとも1つを、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、その保留表示に対応する可変表示において所定割合で「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることなどを予告する。保留表示予告により、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示の表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば青色、緑色、赤色、金色など)へと変化させることで、保留表示の表示態様における変化を認識可能にして、所定割合で可変表示の表示結果が「大当り」となることなどを示唆できればよい。あるいは、保留表示における表示柄を通常時における所定柄(例えば無地)とは異なる特定柄(例えばサクラ柄など)へと変化させることで、可変表示の表示結果が「大当り」となる期待度が通常よりも高いことなどを示唆できるようにしてもよい。あるいは、保留表示として所定のメッセージ(例えば「チャンス」、「熱」、「激熱」など)を示す表示態様とすることで、可変表示の表示結果が「大当り」となる期待度が高められていることなどを示唆できるようにしてもよい。保留表示予告における保留表示の変化は、「保留表示変化」ともいう。
アクティブ表示予告は、アクティブ表示エリア126AKA1におけるアクティブ表示を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、開始条件が成立して実行中の可変表示において所定割合で「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることなどを予告する。アクティブ表示予告により、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示の表示態様を変化させる場合には、保留表示予告の場合と同様に、表示色、表示柄、メッセージの有無や内容などを、通常時とは異なるものに変化させることができればよい。アクティブ表示予告におけるアクティブ表示の変化は、「アクティブ表示変化」ともいう。なお、アクティブ表示予告により変化可能なアクティブ表示の表示態様は、保留表示予告により変化可能な保留表示の表示態様とは異なる固有の表示態様を含んでいてもよい。保留表示予告により変化可能な保留表示の表示態様は、アクティブ表示予告により変化可能なアクティブ表示の表示態様とは異なる固有の表示態様を含んでいてもよい。
図8−9(B1)〜(B5)は、特徴部126AK〜128AKに関する保留表示やアクティブ表示に使用可能な複数の演出画像を示している。この実施例では、保留表示やアクティブ表示に使用可能な複数の演出画像として、5つの表示画像126AKE0〜126AKE4が予め用意されている。保留表示やアクティブ表示に使用可能な表示画像が用意される数量は、5つに限定されず、任意の設計に基づく複数画像であればよい。表示画像126AKE0は、丸型無地の白色表示を行う場合の演出画像である。表示画像126AKE1は、丸型無地の青色表示を行う場合の演出画像である。表示画像126AKE2は、丸型無地の緑色表示を行う場合の演出画像である。表示画像126AKE3は、丸型無地の赤色表示を行う場合の演出画像である。表示画像126AKE4は、丸型無地の金色表示を行う場合の演出画像である。保留表示やアクティブ表示における通常の表示態様は、丸型無地の白色表示となっている。
保留表示予告やアクティブ表示予告では、ステップアップ予告に用いられる演出要素と共通する演出要素を用いた予告演出として、保留表示やアクティブ予告の表示色が青色、緑色、赤色、金色のいずれかとなる場合を設けている。このうち、表示色が赤色または金色となる場合には、表示色が青色や緑色となる場合よりも、大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。このように、大当り信頼度や大当り期待度が高くなる表示色は、共通の特定演出要素に含められる。なお、ステップアップ予告に用いられる外枠部分画像の表示色と、保留表示予告やアクティブ表示予告に用いられる表示画像の表示色は、同一の表示色になることで共通の演出要素とされるものに限定されず、例えば予め定められた同色系統の範囲内にある色彩といった、遊技者が共通性を認識可能な表示色であれば、共通の演出要素に含めることができる。共通の演出要素は、演出画像の表示色に限定されず、演出画像により示されるキャラクタの種類や形状、色彩、模様、その他、任意の演出画像の種類や形状、色彩、模様といった、遊技者が視認可能な外観に含まれる一部の要素であればよい。例えば模様が共通の演出要素となる場合には、パターンの大きさや色分け、ぼかし具合といった、模様の構成単位が同一になることで共通の演出要素となるものに限定されず、例えば予め定められた認識系統の範囲内にある模様といった、遊技者が共通性を認識可能な模様であれば、共通の演出要素に含めることができる。共通の演出要素は、演出画像の表示によって遊技者に認識される表示対象の場合に、その表示対象を全体的に構成する形状、模様、色彩といった、表示対象の外観のうちで、少なくとも予め定められた部分的な形状、模様、色彩のいずれかが、他の表示対象における全体的または部分的な形状、模様、色彩と共通していることにより、遊技者が共通性を認識できる演出要素であればよい。
図8−10は、特徴部126AK〜128AKに関して、パチンコ遊技機1が実行可能な要素転写演出や擬似連転写演出における演出画像の表示例を示している。パチンコ遊技機1が実行可能な演出のうちには、要素転写演出や擬似連転写演出が含まれている。要素転写演出は、1の予告演出が実行されたときの演出態様に含まれる少なくとも一部の演出要素が、他の予告演出が実行される場合の演出態様に含まれる少なくとも一部の演出要素として用いられることなどを示唆可能な演出である。擬似連転写演出は、擬似連演出において少なくとも1回の擬似連変動が実行された場合に、さらに少なくとも1回の擬似連変動が再度実行されることなどを示唆可能な演出である。
図8−10(A)は、要素転写演出が実行されている場合の表示例126AKX1を示している。要素転写演出が実行される場合に、画像表示装置5の画面上には、表示領域126AK01と、表示領域126AK02とが配置され、飾り図柄は縮小表示部126AK03にて縮小された状態で可変表示される。要素転写演出の実行が開始されるときには、例えば第1予告演出となるステップアップ予告の実行を一旦停止させる。これに伴い、表示領域126AK01では、一旦停止報知126AK04の演出画像を表示する。要素転写演出では、表示領域126AK01にて、第1予告演出となるステップアップ予告に対応する表示が行われ、表示領域126AK02にて、第2予告演出となるアクティブ表示予告や保留表示予告に対応する表示が行われる。一例として、表示領域126AK01では、外枠部分画像の表示色が赤色または金色といった、特定の演出要素を用いてステップアップ予告が実行されたことを認識可能な演出画像が表示される。表示領域126AK02では、アクティブ表示や保留表示の表示色が赤色または金色といった、特定の演出要素を用いてアクティブ表示予告や保留表示予告が実行されることを認識可能な演出画像が表示される。表示領域126AK01では、例えばステップアップ予告の演出態様に応じた演出画像など、第1予告演出に対応する演出画像が、実際のステップアップ予告を実行した場合に表示される演出画像よりも拡大した状態で表示されてもよい。表示領域126AK02では、例えばアクティブ表示予告や保留表示予告の演出態様に応じた演出画像など、第2予告演出に対応する演出画像が、実際のアクティブ表示予告や保留表示予告を実行した場合に表示される演出画像よりも拡大した状態で表示されてもよい。表示領域126AK01、126AK02では、第1予告演出や第2予告演出に用いられる演出画像そのものを拡大表示してもよいし、第1予告演出や第2予告演出に用いられる演出画像を拡大表示するために、第1予告演出や第2予告演出に用いられる演出画像とは別個に用意された演出画像を表示してもよい。表示領域126AK01では、転写進行報知126AK11の演出画像が左端部から右端部へと移動する。転写進行報知126AK11の演出画像が通過した左側の領域では、第1予告演出に対応する演出画像が透明度を高められた状態で表示され、転写進行報知126AK11の演出画像が通過していない右側の領域では、第1予告演出に対応する演出画像が透明度の低い通常表示の状態で表示される。表示領域126AK02では、転写進行報知126AK12の演出画像が左端部から右端部へと移動する。転写進行報知126AK12の演出画像が通過した左側の領域では、第2予告演出に対応する演出画像が透明度の低い通常表示の状態で表示され、転写進行報知126AK12の演出画像が通過していない右側の領域では、第2予告演出に対応する演出画像が透明度を高められた状態で表示される。表示領域126AK01において、第1予告演出に対応する演出画像の表示は、遊技者が視認しやすい表示態様(通常表示の状態)から、遊技者が視認しにくい表示態様(透明度が高い状態)へと変化すればよい。表示領域126AK02において、第2予告演出に対応する演出画像の表示は、遊技者が視認しにくい表示態様(透明度が高い状態)から、遊技者が視認しやすい表示態様(通常表示の状態)へと変化すればよい。転写進行報知126AK11、126AK12の演出画像が移動表示されることに伴って表示態様を変化させるものに限定されず、例えば表示領域126AK01では第1予告演出に対応する演出画像をフェードアウト表示するとともに、表示領域126AK02では第2予告演出に対応する演出画像をフェードイン表示してもよい。あるいは、表示領域126AK01では第1予告演出に対応する演出画像を時間経過に伴い縮小されるように表示するとともに、表示領域126AK02では第2予告演出に対応する演出画像を時間経過に伴い拡大されるように表示してもよい。その他、第1予告演出に対応する演出態様を遊技者が認識しやすい演出態様から遊技者が認識しにくい演出態様へと変化させるとともに、第2予告演出に対応する演出態様を遊技者が認識しにくい演出態様から遊技者が認識しやすい演出態様へと変化させるものであればよい。これにより、転写進行報知126AK11、126AK12の移動に伴い、第1予告演出に用いられた特定演出要素が、第2予告演出に用いられる特定演出要素として転写される様子を表示することができる。また、画像表示装置5の画面上では、転写中報知126AK05の演出画像を表示することで、遊技者は、特定演出要素が転写されていることを認識しやすくなる。
画像表示装置5の画面上では、要素転写演出の実行に伴い、アクティブ表示エリア126AKA1におけるアクティブ表示、第1保留表示エリア126AKB1および第2保留表示エリア126AKB2における保留表示が、消去されてもよい。これにより、第2予告演出として実行可能なアクティブ表示予告と保留表示予告とのうち、いずれの予告演出が実行されるかや、保留表示予告が実行された場合にいずれの保留表示について表示画像が変化するかを、遊技者が認識不可能あるいは認識困難にしてもよい。
図8−10(B)は、擬似連転写演出が実行されている場合の表示例126AKX2を示している。擬似連転写演出が実行される場合に、画像表示装置5の画面上には、要素転写演出の場合と同様に、表示領域126AK01と、表示領域126AK02とが配置され、飾り図柄は縮小表示部126AK03にて縮小された状態で可変表示される。擬似連転写演出の実行が開始されるときには、例えば予告演出に含まれる擬似連演出の実行を一旦停止させる。これに伴い、表示領域126AK01では、一旦停止報知126AK04の演出画像を表示する。擬似連転写演出では、表示領域126AK01にて、既に実行された擬似連演出における擬似連変動と対応する表示が行われ、表示領域126AK02にて、後に再度実行される擬似連演出における擬似連変動と対応する表示が行われる。一例として、表示領域126AK01では、擬似連図柄といった、先に擬似連変動が実行されたことを認識可能な演出画像が表示される。表示領域126AK02では、表示領域126AK01と同一または異なる擬似連図柄といった、後に擬似連変動が再度実行されることを認識可能な演出画像が表示される。表示領域126AK02では、1の擬似連図柄に対応する演出画像が表示されてもよいし、複数の擬似連図柄に対応する演出画像が表示される場合があってもよい。表示領域126AK02にて複数の擬似連図柄に対応する演出画像が表示された場合には、再度実行される擬似連変動の回数が、表示された擬似連図柄の数に対応した複数回であることを示唆可能となればよい。表示領域126AK01、126AK02では、例えば擬似連図柄の表示態様に応じた演出画像など、擬似連演出における擬似連変動に対応する演出画像が、実際の擬似連演出を実行した場合に表示される擬似連図柄の演出画像よりも拡大した状態で表示されてもよい。表示領域126AK01、126AK02では、擬似連演出に用いられる擬似連図柄の演出画像そのものを拡大表示してもよいし、擬似連演出に用いられる擬似連図柄を拡大表示するために、擬似連演出に用いられる擬似連図柄の演出画像とは別個に用意された演出画像を表示してもよい。表示領域126AK01では、転写進行報知126AK11の演出画像が左端部から右端部へと移動し、転写進行報知126AK11の演出画像が通過した左側の領域では、擬似連図柄の演出画像が透明度を高められた状態で表示され、転写進行報知126AK11の演出画像が通過していない右側の領域では、擬似連図柄の演出画像が透明度の低い通常表示の状態で表示される。表示領域126AK02では、転写進行報知126AK12の演出画像が左端部から右端部へと移動し、転写進行報知126AK12の演出画像が通過した左側の領域では、擬似連図柄の演出画像が透明度の低い通常表示の状態で表示され、転写進行報知126AK12の演出画像が通過していない右側の領域では、擬似連図柄の演出画像が透明度を高められた状態で表示される。表示領域126AK01において、先に実行された擬似連変動に対応する演出画像の表示は、遊技者が視認しやすい表示態様(通常表示の状態)から、遊技者が視認しにくい表示態様(透明度が高い状態)へと変化すればよい。表示領域126AK02において、後に再度実行される擬似連変動に対応する演出画像は、遊技者が視認しにくい表示態様(透明度が高い状態)から、遊技者が視認しやすい表示態様(通常表示の状態)へと変化すればよい。転写進行報知126AK11、126AK12の演出画像が移動表示されることに伴って表示態様を変化させるものに限定されず、例えば表示領域126AK01では先に実行された擬似連変動に対応する演出画像をフェードアウト表示するとともに、表示領域126AK02では後に再度実行される擬似連変動に対応する演出画像をフェードイン表示してもよい。あるいは、表示領域126AK01では先に実行された擬似連変動に対応する演出画像を時間経過に伴い縮小されるように表示するとともに、表示領域126AK02では後に再度実行される擬似連変動に対応する演出画像を時間経過に伴い拡大されるように表示してもよい。その他、先に実行された擬似連変動に対応する演出態様を遊技者が認識しやすい演出態様から遊技者が認識しにくい演出態様へと変化させるとともに、後に再度実行される擬似連変動に対応する演出態様を遊技者が認識しにくい演出態様から遊技者が認識しやすい演出態様へと変化させるものであればよい。これにより、転写進行報知126AK11、126AK12の移動に伴い、先に実行された擬似連演出に用いられた擬似連図柄の演出要素が、後に再度実行される擬似連演出に用いられる擬似連図柄の演出要素として転写される様子を表示することができる。また、画像表示装置5の画面上では、転写中報知126AK05の演出画像を表示することで、遊技者は、擬似連図柄の演出要素が転写されていることを認識しやすくなる。
図8−11(A)は、先読予告設定処理として、演出制御プロセス処理のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。先読予告設定処理では、始動口入賞時コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップ126AKS001)。始動口入賞時コマンドには、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンドが含まれている。ステップ126AKS001では、例えば第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに、始動口入賞指定コマンドや入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されているか否かを確認することにより、始動入賞時におけるコマンド受信の有無を判定すればよい。
ステップ126AKS001にてコマンド受信がない場合には(ステップ126AKS001;No)、先読予告設定処理を終了する。一方、コマンド受信があると判定された場合には(ステップ126AKS001;Yes)、受信したコマンドによる通知内容を特定する(ステップ126AKS002)。例えば、入賞時判定結果コマンドによる通知内容として、入賞時判定結果を特定する。続いて、最終表示画像を決定する(ステップ126AKS003)。最終表示画像は、第1保留表示や第2保留表示、あるいはアクティブ表示として最終的に表示される演出画像である。演出制御用CPU120は、最終表示画像決定用の乱数値を抽出し、その乱数値に基づき、ステップ126AKS002により特定された入賞時判定結果に応じて、最終表示画像決定テーブルを参照することで、最終表示画像を決定すればよい。その後、始動入賞時における保留表示の更新設定を行ってから(ステップ126AKS004)、先読予告設定処理を終了する。始動入賞時における保留表示の更新設定に伴い、保留表示データ記憶部における記憶内容が更新されてもよい。このときには、保留表示データ記憶部における空き領域の先頭に、入賞時判定結果コマンドから特定された入賞時判定結果、初期の保留表示画像として白色表示を行う場合の表示画像126AKE1、ステップ126AKS003により決定された最終表示画像を、それぞれ特定可能に示す保留表示データを格納することで記憶させればよい。
図8−11(B)は、最終表示画像決定テーブル126AKT11の構成例を示している。先読予告設定処理のステップ126AKS003では、最終表示画像決定テーブル126AKT11を参照することで、最終表示画像を決定可能となればよい。最終表示画像決定テーブル126AKT11では、入賞時判定結果に応じて、最終表示画像決定用の乱数値と比較される数値である判定値が、最終表示画像の決定結果に割り当てられていればよい。最終表示画像決定テーブル126AKT11は、入賞時判定結果に応じて、判定値が割り当てられる最終表示画像が異なるように、テーブルデータが構成されてもよい。例えば最終表示画像を表示画像126AKE3、126AKE4とする決定結果は、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」や「ハズレ時リーチ確定」の場合に割り当てられた判定値の個数が「0」であり、判定値の割当てがないのに対し、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」や「大当り」の場合に割り当てられた判定値の個数が「0」以外であり、判定値の割当てがある。また、最終表示画像を表示画像126AKE0とする決定結果に割り当てられた判定値の個数は、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」の場合に「270」であり、入賞時判定結果が「ハズレ時リーチ確定」の場合に「210」であり、「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合に「65」であり、入賞時判定結果が「大当り」の場合に「1」である。これに対し、最終表示画像を表示画像126AKE4とする決定結果に割り当てられた判定値の個数は、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」や「ハズレ時リーチ確定」の場合に「0」となり(割当てなし)、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合に「10」となり、入賞時判定結果が「大当り」の場合に「150」となる。これにより、最終表示画像が表示画像126AKE0、126AKE04のいずれとなるかに応じて、有利状態としての大当り遊技状態に制御される信頼度や期待度である大当り信頼度や大当り期待度が異なる。より具体的に、最終表示画像が表示画像126AKE0となる決定結果は、入賞時判定結果が「大当り」である場合よりも、「大当り」以外である場合に多くの判定値が割り当てられているので、入賞時判定結果が「大当り」以外である場合に決定されやすくなる。これに対し、最終表示画像が表示画像126AKE4となる決定結果は、入賞時判定結果が「大当り」である場合に、「大当り」以外である場合よりも多くの判定値が割り当てられているので、入賞時判定結果が「大当り」である場合に決定されやすくなる。したがって、最終表示画像が表示画像126AKE4である場合には、表示画像126AKE0である場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。最終表示画像となる表示画像に割り当てられた判定値の個数に関して、同様の比較によれば、最終表示画像が表示画像126AKE4である場合には、表示画像126AKE3である場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。最終表示画像が表示画像126AKE3である場合には、表示画像126AKE2である場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。最終表示画像が表示画像126AKE2である場合には、表示画像126AKE1である場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。最終表示画像が表示画像126AKE1である場合には、表示画像126AKE0である場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。
図8−12は、可変表示開始設定処理として、演出制御プロセス処理のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理では、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップ126AKS011)。演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて、最終停止図柄を決定すればよい。変動パターン指定コマンドや表示結果通知コマンドは、特別図柄プロセス処理のステップS111にて変動パターン設定処理が実行されたときに、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。変動パターン指定コマンドは、使用パターンとして決定された変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特図表示結果決定用の乱数値を用いて決定された可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。一例として、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容には、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」があればよい。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄および右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄および右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、画像表示装置5において大当りを想起させるが確変状態を想起させないような飾り図柄の組合せ(非確変大当り組合せ)が一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。
具体的な一例として、可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、ステップ126AKS011において、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かの決定が行われてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示(再変動)させて同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを遊技者が認識可能に報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。ステップ126AKS011にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
ステップ126AKS011にて最終停止図柄などを決定した後には、擬似連転写演出決定処理(ステップ126AKS012)、アクティブ表示変化決定処理(ステップ126AKS013)、保留表示変化決定処理(ステップ126AKS014)、予告演出決定処理(ステップ126AKS015)が、順に実行される。続いて、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップ126AKS016)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップ126AKS012の擬似連転写演出決定処理による擬似連転写演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(擬似連転写演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。ステップ126AKS013のアクティブ表示変化決定処理によるアクティブ表示変化の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(アクティブ表示変化演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。ステップ126AKS014の保留表示変化決定処理による保留表示変化の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(保留表示変化演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。ステップ126AKS013のアクティブ表示変化決定処理やステップ126AKS014の保留表示変化決定処理では、要素転写演出の実行設定が行われる場合がある。このような要素転写演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(要素転写演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。ステップ126AKS015の予告演出決定処理による他の予告演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(予告演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。なお、特図変動時演出制御パターン、擬似連転写演出制御パターン、アクティブ表示変化演出制御パターン、保留表示変化演出制御パターン、予告演出制御パターンとして、別個の演出制御パターンをセットするものに限定されず、各演出の実行設定の組合せに対応した1の演出制御パターンをセットするものであってもよい。
ステップ126AKS016により演出制御パターンが決定されると、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップ126AKS017)。そして、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップ126AKS018)。このときには、例えばステップ126AKS016により決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップ126AKS018にて変動開始の設定を行った後には、可変表示の開始に対応して、第1保留表示エリア126AKB1における第1保留表示や第2保留表示エリア126AKB2における第2保留表示といった、保留表示などを更新するための設定を行う(ステップ126AKB019)。例えば、第1特図ゲームが実行(開始)される場合には、第1保留表示エリア126AKB1において、保留番号が「1」に対応した表示部位(右端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示を1つずつ右方向に移動(シフト)させる。一方、第2特図ゲームが実行(開始)される場合には、第2保留表示エリア126AKB2において、保留番号が「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。これにより、保留表示のシフトが行われる。保留表示のシフトにあわせて、保留表示データ記憶部の記憶内容もシフトさせればよい。
なお、第1保留記憶数および第2保留記憶数がいずれも「0」であるときに、第1始動入賞や第2始動入賞の発生に基づいて直ちに可変表示が開始される場合には、第1保留表示や第2保留表示を更新することなく、アクティブ表示エリア126AKA1におけるアクティブ表示を更新するための設定が行われてもよい。この場合、演出制御用CPU120は、アクティブ表示における通常の表示態様として、丸形無地で白色表示となるアクティブ表示を、アクティブ表示エリア126AKA1にて開始させればよい。ステップ126AKS019により保留表示などを更新した後には、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップ126AKS020)、可変表示開始設定処理を終了する。
図8−13(A)は、擬似連転写演出決定処理として、可変表示開始設定処理のステップ126AKS012にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。擬似連転写演出決定処理では、まず、擬似連演出があるか否かを判定する(ステップ126AKS101)。演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンに基づいて、擬似連演出の有無を判定すればよい。ステップ126AKS101にて擬似連演出がある場合に(ステップ126AKS101;Yes)、擬似連変動が2回以上実行されるか否かを判定する(ステップ126AKS102)。例えば変動パターンPA2−3、PB2−3、PB2−4、PA3−3、PB3−3、PB3−4のいずれかであれば擬似連変動が2回以上実行されることになり、これら以外の変動パターンであれば擬似連変動が2回以上実行されないことになる。
ステップ126AKS101にて擬似連演出がない場合や(ステップ126AKS101;No)、ステップ126AKS102にて擬似連変動が2回以上実行されない場合には(ステップ126AKS102;No)、擬似連転写演出決定処理を終了する。ステップ126AKS102にて擬似連変動が2回以上実行される場合には(ステップ126AKS102;Yes)、擬似連転写演出を実行するか否かという擬似連転写演出の有無を決定する(ステップ126AKS103)。このときには、擬似連転写演出を実行する「演出あり」または実行しない「演出なし」のいずれかに決定される。その後、ステップ126AKS103による決定結果が「演出あり」か否かを判定する(ステップ126AKS104)。擬似連転写演出を実行しない「演出なし」であれば(ステップ126AKS104;No)、擬似連転写演出決定処理を終了する。
擬似連転写演出を実行する「演出あり」の場合には(ステップ126AKS104;Yes)、擬似連転写演出パターンを決定する(ステップ126AKS105)。擬似連転写演出パターンは、擬似連転写演出の実行タイミングや演出態様などを指定可能な演出パターンであり、予め複数パターンがROM121の所定領域に記憶されるなどして用意されていればよい。演出制御用CPU120は、変動パターンに対応する可変表示時間(特図変動時間)や予告演出の実行態様(例えば実行タイミング、演出態様)などに応じて、複数の擬似連転写演出パターンのうちから使用パターンとなるものを選択すればよい。その後、決定結果をRAM122の所定領域などに記憶させてから(ステップ126AKS106)、擬似連転写演出決定処理を終了する。
図8−13(B)は、転写演出決定テーブル126AKT21の構成例を示している。擬似連転写演出決定処理のステップ126AKS103では、変動パターン指定コマンドや可変表示結果通知コマンドに基づいて可変表示内容を特定し、転写演出決定用の乱数値に基づいて転写演出決定テーブル126AKT21を参照することで、擬似連転写演出の有無を決定可能となればよい。転写演出決定テーブル126AKT21では、可変表示内容または入賞時判定結果に応じて、転写演出決定用の乱数値と比較される数値である判定値が、擬似連転写演出を含む転写演出の決定結果として、転写演出を実行しない「演出なし」と実行する「演出あり」の決定結果に割り当てられていればよい。可変表示内容が「大当り」の場合には、可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合と、可変表示内容が「確変(大当り)」の場合とが含まれている。転写演出決定テーブル126AKT21は、可変表示内容または入賞時判定結果に応じて、決定結果に割り当てられた判定値の個数が異なるように、テーブルデータが構成されてもよい。例えば可変表示内容または入賞時判定結果が「大当り」の場合に割り当てられた判定値の個数は、「演出なし」および「演出あり」がいずれも「150」である。可変表示内容または入賞時判定結果が「大当り」以外の場合に割り当てられた判定値の個数は、「演出なし」が「270」であり、「演出あり」が「30」である。これにより、擬似連転写演出を含む転写演出が実行されたか否かに応じて、擬似連演出が実行された場合に、有利状態としての大当り遊技状態に制御される信頼度や期待度である大当り信頼度や大当り期待度が異なる。より具体的に、可変表示内容または入賞時判定結果が「大当り」の場合には、「大当り」以外の場合よりも多くの判定値が「演出あり」の決定結果に割り当てられているので、擬似連転写演出を含む転写演出が実行される割合が高くなる。したがって、擬似連転写演出を含む転写演出が実行された場合には、実行されない場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。
図8−14は、アクティブ表示変化決定処理として、可変表示開始設定処理のステップ126AKS013にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。アクティブ表示変化決定処理では、まず、アクティブ表示データを取得する(ステップ126AKS121)。アクティブ表示データは、今回の可変表示に対応する可変表示内容や保留表示画像、最終表示画像を特定可能に示すデータである。演出制御用CPU120は、ステップ126AKS121が実行されたときに、保留表示データ記憶部の保留番号「1」に対応する格納領域で記憶された保留表示データを取得することにより、保留表示画像や最終表示画像を特定すればよい。保留表示データ記憶部の記憶内容は、可変表示開始設定処理のステップ126AKS019にて保留表示のシフトにあわせて更新される。ステップ126AKS121が実行される時点では、今回の可変表示に対応する保留表示画像や最終表示画像を特定可能に示すデータが、保留表示データ記憶部の保留番号「1」に対応する格納領域で記憶されている。可変表示内容は、変動パターン指定コマンドや可変表示結果通知コマンドに基づいて特定されたものが、アクティブ表示データに示されていればよい。
ステップ126AKS121にてアクティブ表示データを取得した後には、アクティブ表示変化の有無を決定する(ステップ126AKS122)。このときには、保留表示画像であった変化前画像と、最終表示画像との比較結果により、アクティブ表示変化を実行する「変化あり」または実行しない「変化なし」のいずれかに決定される。例えば、変化前画像と最終表示画像とを比較して、両者が異なる表示画像である場合には、アクティブ表示変化を実行する「変化あり」に決定する。変化前画像と最終表示画像が一致しないまま可変表示が開始された場合には、アクティブ表示変化を実行することにより、アクティブ表示となる演出画像の表示を最終表示画像に変化させればよい。変化前画像と最終表示画像とが同一の表示画像である場合には、アクティブ表示変化を実行しない「変化なし」に決定すればよい。なお、変化前画像と最終表示画像とが同一の表示画像である場合でも、所定割合によりアクティブ表示予告を実行可能とし、予告演出を実行してもアクティブ表示の表示態様が変化しないガセ演出となるようにしてもよい。ただし、この場合でも、最終表示画像が表示画像126AKE4(表示色が金色)の場合には、それ以上は大当り信頼度や大当り期待度を高めることができないので、アクティブ表示変化を実行しない「変化なし」に決定する。
ステップ126AKS122の決定結果に基づいて、「変化あり」に決定されたか否かを判定する(ステップ126AKS123)。「変化あり」ではなく「変化なし」と判定された場合には(ステップ126AKS123;No)、アクティブ表示変化決定処理を終了する。これに対し、「変化あり」と判定された場合には(ステップ126AKS123;Yes)、アクティブ表示変化パターンを決定する(ステップ126AKS124)。アクティブ表示変化パターンは、アクティブ表示予告となるアクティブ表示変化の実行タイミングや演出態様などを指定可能な演出パターンであり、予め複数パターンがROM121の所定領域に記憶されるなどして用意されていればよい。演出制御用CPU120は、変化前画像や最終表示画像に基づき、アクティブ表示変化パターン決定テーブルを参照することで、アクティブ表示変化パターンを決定すればよい。その後、変化後表示色が赤色または金色であるか否かを判定する(ステップ126AKS125)。このときには、最終表示画像が表示画像126AKE3、126AKE4のいずれかである場合に、変化後表示色が赤色または金色であると判定すればよい。
変化後表示色が赤色でも金色でもない場合には(ステップ126AKS125;No)、アクティブ表示変化決定処理を終了する。これに対し、変化後表示色が赤色または金色である場合には(ステップ126AKS125;Yes)、要素転写演出を実行するか否かという要素転写演出の有無を決定する(ステップ126AKS126)。このときには、要素転写演出を実行する「演出あり」または実行しない「演出なし」のいずれかに決定される。その後、ステップ126AKS126による決定結果が「演出あり」か否かを判定する(ステップ126AKS127)。一方において、要素転写演出を実行しない「演出なし」であれば(ステップ126AKS127;No)、アクティブ表示変化決定処理を終了する。他方において、要素転写演出を実行する「演出あり」の場合には(ステップ126AKS127;Yes)、要素転写演出パターンを決定する(ステップ126AKS128)。要素転写演出パターンは、要素転写演出の実行タイミングや演出態様などを指定可能な演出パターンであり、予め複数パターンがROM121の所定領域に記憶されるなどして用意されていればよい。演出制御用CPU120は、変動パターンに対応する可変表示時間(特図変動時間)やアクティブ表示変化の実行態様(例えば実行タイミング、変化後表示色)などに応じて、複数の要素転写演出パターンのうちから使用パターンとなるものを選択すればよい。その後、決定結果をRAM122の所定領域などに記憶させてから(ステップ126AKS129)、アクティブ表示変化決定処理を終了する。
図8−15(A)は、アクティブ表示変化パターンの設定例を示している。パチンコ遊技機1では、複数のアクティブ表示変化パターンとして、アクティブ表示変化パターン126AKF01〜126AKF04、126AKF12〜126AKF14、126AKF23、126AKF24、126AKF34が、予め用意されている。複数のアクティブ表示変化パターンは、アクティブ表示変化の実行前におけるアクティブ表示の表示画像(変化前画像)と、アクティブ表示変化の実行後におけるアクティブ表示の表示画像(変化後画像)との組合せに対応している。例えばアクティブ表示変化パターン126AKF01は、変化前画像が表示画像126AKE0である場合のうち、アクティブ表示変化により変化後画像が表示画像126AKE1となる場合に使用される。アクティブ表示変化パターン126AKF02は、変化前画像が表示画像126AKE0である場合のうち、アクティブ表示変化により変化後画像が表示画像126AKE2となる場合に使用される。アクティブ表示変化パターン126AKF03は、変化前画像が表示画像126AKE0である場合のうち、アクティブ表示変化により変化後画像が表示画像126AKE3となる場合に使用される。アクティブ表示変化パターン126AKF04は、変化前画像が表示画像126AKE0である場合のうち、アクティブ表示変化により変化後画像が表示画像126AKE4となる場合に使用される。なお、アクティブ表示変化パターンとして、予告演出を実行してもアクティブ表示の表示態様が変化しないガセ演出を実行するためのパターンが用意されてもよい。また、アクティブ表示変化の実行タイミングに応じて、異なるアクティブ表示変化パターンが用意されてもよい。
アクティブ表示変化パターンに応じて、アクティブ表示変化の実行後におけるアクティブ表示の表示色である変化後表示色は、赤色または金色になる場合と、赤色や金色にはならない場合とがある。より具体的に、アクティブ表示変化パターン126AKF03、126AKF04、126AKF13、126AKF14、126AKF23、126AKF24、126AKF34のいずれかである場合に、アクティブ表示変化の実行後に表示される変化後画像としての表示画像は、表示画像126AKE3、126AKE4のいずれかとなり、変化後表示色が赤色または金色となる。アクティブ表示変化決定処理のステップ126AKS125では、アクティブ表示変化パターン126AKF03、126AKF04、126AKF13、126AKF14、126AKF23、126AKF24、126AKF34のいずれかである場合に、変化後表示色が赤色または金色であると判定される。
図8−15(B)は、アクティブ表示変化パターン決定テーブル126AKT22の構成例を示している。アクティブ表示変化決定処理のステップ126AKS124では、変化前画像と最終表示画像とに基づいて、アクティブ表示変化パターン決定テーブル126AKT22を参照することで、アクティブ表示変化パターンを決定可能となればよい。アクティブ表示変化パターン決定テーブル126AKT22は、変化前画像と最終表示画像との組合せに応じて、アクティブ表示変化パターンが決定されるように、テーブルデータが構成されている。例えば変化前画像が表示画像126AKE0である場合のうち、最終表示画像が表示画像126AKE1の場合にはアクティブ表示変化パターン126AKF01に決定され、最終表示画像が表示画像126AKE2の場合にはアクティブ表示変化パターン126AKF02に決定され、最終表示画像が表示画像126AKE3の場合にはアクティブ表示変化パターン126AKF03に決定され、最終表示画像が表示画像126AKE4の場合にはアクティブ表示パターン126AKF04に決定される。これにより、変化前画像が同一の表示画像126AKE0である場合でも、アクティブ表示変化パターン126AKF01〜126AKF04のいずれに決定されたかに応じて、最終表示画像として異なる表示画像126AKE1〜126AKE4のいずれかに変化させることができる。
図8−16(A)は、保留表示変化決定処理として、可変表示開始設定処理のステップ126AKS014にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。保留表示変化設定処理では、まず、保留表示データ記憶内容を確認する(ステップ126AKS141)。保留表示データ記憶内容は、例えば保留表示データ記憶部において、保留番号が「1」〜「4」のそれぞれと関連付けて記憶されている入賞時判定結果、保留表示画像、最終表示画像などを示すデータの内容である。保留表示画像は、保留表示予告による保留表示変化の実行前に表示される変化前画像として特定される。続いて、保留表示変化の有無を決定する(ステップ126AKS142)。このときには、例えば変化前画像や最終表示画像などに基づいて、保留表示変化を実行する「変化あり」または実行しない「変化なし」のいずれかに決定される。より具体的に、変化前画像と最終表示画像とを比較して、変化前画像が最終表示画像とは異なる表示画像である場合には、保留表示変化決定用の乱数値を抽出し、その乱数値に基づき、ステップ126AKS141により特定された入賞時判定結果に応じて、保留表示変化有無決定テーブルを参照することで、「変化あり」または「変化なし」のいずれかに決定すればよい。変化前画像と最終表示画像とが同一の表示画像である場合には、保留表示変化を実行しない「変化なし」に決定すればよい。なお、変化前画像と最終表示画像とが同一の表示画像である場合でも、所定割合により保留表示予告を実行可能とし、予告演出を実行しても保留表示の表示態様が変化しないガセ演出となるようにしてもよい。ただし、この場合でも、最終表示画像が表示画像126AKE4(表示色が金色)の場合には、それ以上は大当り信頼度や大当り期待度を高めることができないので、保留表示変化を実行しない「変化なし」に決定する。
ステップ126AKS142の決定結果に基づいて、「変化あり」に決定されたか否かを判定する(ステップ126AKS143)。「変化あり」ではなく「変化なし」と判定された場合には(ステップ126AKS143;No)、保留表示変化決定処理を終了する。これに対し、「変化あり」と判定された場合には(ステップ126AKS143;Yes)、保留表示変化パターンを決定する(ステップ126AKS144)。保留表示変化パターンは、保留表示予告となる保留表示変化の実行タイミングや演出態様などを指定可能な演出パターンであり、予め複数パターンがROM121の所定領域に記憶されるなどして用意されていればよい。演出制御用CPU120は、保留表示変化パターン決定用の乱数値を抽出し、その乱数値に基づき、ステップ126AKS141により特定された変化前画像や最終表示画像に応じて、保留表示変化パターン決定テーブルを参照することで、保留表示変化パターンを決定すればよい。その後、変化後表示色が赤色または金色であるか否かを判定する(ステップ126AKS145)。変化後表示色は、保留表示変化の実行後に表示される変化後画像に対応した保留表示の表示色である。ステップ126AKS145では、ステップ126AKS144により決定された保留表示変化パターンに応じて、変化後表示色は赤色または金色であるか、赤色や金色とは異なる表示色であるかが特定される。
変化後表示色が赤色でも金色でもない場合には(ステップ126AKS145;No)、保留表示変化決定処理を終了する。これに対し、変化後表示色が赤色または金色である場合には(ステップ126AKS145;Yes)、要素転写演出を実行するか否かという要素転写演出の有無を決定する(ステップ126AKS146)。このときには、要素転写演出を実行する「演出あり」または実行しない「演出なし」のいずれかに決定される。その後、ステップ126AKS146による決定結果が「演出あり」か否かを判定する(ステップ126AKS147)。一方において、要素転写演出を実行しない「演出なし」であれば(ステップ126AKS147;No)、保留表示変化決定処理を終了する。他方において、要素転写演出を実行する「演出あり」の場合には(ステップ126AKS147;Yes)、要素転写演出パターンを決定する(ステップ126AKS148)。その後、決定結果をRAM122の所定領域などに記憶させてから(ステップ126AKS149)、保留表示変化決定処理を終了する。
図8−16(B)は、保留表示変化有無決定テーブル126AKT23の構成例を示している。保留表示変化決定処理のステップ126AKS142では、変化前画像が最終表示画像とは異なる表示画像である場合に、入賞時判定結果を特定し、保留表示変化決定用の乱数値に基づいて保留表示変化有無決定テーブル126AKT23を参照することで、保留表示変化の有無を決定可能となればよい。保留表示変化有無決定テーブル126AKT23では、入賞時判定結果に応じて、保留表示変化決定用の乱数値と比較される数値である判定値が、保留表示変化を実行しない「変化なし」と実行する「変化あり」の決定結果に割り当てられていればよい。保留表示変化有無決定テーブル126AKT23は、入賞時判定結果に応じて、「変化なし」または「変化あり」の決定結果に割り当てられた判定値の個数が異なるように、テーブルデータが構成されてもよい。より具体的に、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」である場合に割り当てられた判定値の個数は、「変化なし」が「270」であり、「変化あり」が「30」である。入賞時判定結果が「ハズレ時リーチ確定」である場合に割り当てられた判定値の個数は、「変化なし」が「210」であり、「変化あり」が「90」である。入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に割り当てられた判定値の個数は、「変化なし」および「変化あり」がいずれも「150」である。入賞時判定結果が「大当り」である場合に割り当てられた判定値の個数は、「変化なし」が「90」であり、「変化あり」が「210」である。これにより、保留表示変化が実行されたか否かに応じて、大当り信頼度や大当り期待度が異なる。特に、入賞時判定結果が「大当り」の場合には、「大当り」以外の場合よりも多くの判定値が「変化あり」の決定結果に割り当てられているので、保留表示変化が実行される割合が高くなる。したがって、保留表示変化が実行された保留表示に対応する可変表示では、実行されなかった保留表示に対応する可変表示よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。なお、保留表示変化が実行されず保留表示が変化しなかった場合でも、最終表示画像が表示画像126AKE0以外の表示画像であれば、アクティブ表示変化が実行されることにより、アクティブ表示が変化することになる。
図8−17(A)は、保留表示変化パターンの設定例を示している。パチンコ遊技機1では、複数の保留表示変化パターンとして、保留表示変化パターン126AKG01〜126AKG04、126AKG12〜126AKG14、126AKG23、126AKG24、126AKG34が、予め用意されている。複数の保留表示変化パターンは、保留表示変化の実行前における保留表示の表示画像(変化前画像)と、保留表示変化の実行後における保留表示の表示画像(変化後画像)との組合せに対応している。例えば保留表示変化パターン126AKG01は、変化前画像が表示画像126AKE0である場合のうち、保留表示変化により変化後画像が表示画像126AKE1となる場合に使用される。保留表示変化パターン126AKG02は、変化前画像が表示画像126AKE0である場合のうち、保留表示変化により変化後画像が表示画像126AKE2となる場合に使用される。保留表示変化パターン126AKG03は、変化前画像が表示画像126AKE0である場合のうち、保留表示変化により変化後画像が表示画像126AKE3となる場合に使用される。保留表示変化パターン126AKG04は、変化前画像が表示画像126AKE0である場合のうち、保留表示変化により変化後画像が表示画像126AKE4となる場合に使用される。なお、保留表示変化パターンとして、予告演出を実行しても保留表示の表示態様が変化しないガセ演出を実行するためのパターンが用意されてもよい。また、保留表示変化の実行タイミングに応じて、異なる保留表示変化パターンが用意されてもよい。
保留表示変化パターンに応じて、保留表示変化の実行後における保留表示の表示色である変化後表示色は、赤色または金色になる場合と、赤色や金色にはならない場合とがある。より具体的に、保留表示変化パターン126AKG03、126AKG04、126AKG13、126AKG14、126AKG23、126AKG24、126AKG34のいずれかである場合に、保留表示変化の実行後に表示される変化後画像としての表示画像は、表示画像126AKE3、126AKE4のいずれかとなり、変化後表示色が赤色または金色となる。保留表示変化決定処理のステップ126AKS145では、保留表示変化パターン126AKG03、126AKG04、126AKG13、126AKG14、126AKG23、126AKG24、126AKG34のいずれかである場合に、変化後表示色が赤色または金色であると判定される。
図8−17(B)は、保留表示変化パターン決定テーブル126AKT24の構成例を示している。保留表示変化決定処理のステップ126AKS144では、変化前画像と最終表示画像とに基づいて、保留表示変化パターン決定テーブル126AKT24を参照することで、保留表示変化パターンを決定可能となればよい。保留表示変化パターン決定テーブル126AKT24は、変化前画像と最終表示画像との組合せに応じて、保留表示変化パターン決定用の乱数値と比較される数値である判定値が、保留表示変化パターンの決定結果に割り当てられていればよい。保留表示変化パターン決定テーブル126AKT24は、変化前画像と最終表示画像との組合せに応じて、判定値が割り当てられる保留表示変化パターンが異なるように、テーブルデータが構成されてもよい。例えば保留表示変化パターン126AKG03、126AKG04の決定結果は、変化前画像が表示画像126AKE0である場合のうち、最終表示画像が表示画像126AKE1である場合や表示画像126AKE2である場合には判定値の割当てがないのに対し、最終表示画像が表示画像126AKE3である場合には保留表示変化パターン126AKG03に割り当てられた判定値の個数が「50」となり、最終表示画像が表示画像126AKE4である場合には保留表示変化パターン126AKG03に割り当てられた判定値の個数が「75」で保留表示変化パターン126AKG04に割り当てられた判定値の個数が「50」となり、判定値の割当てがある。表示画像126AKE0〜126AKE4のうちで、表示画像126AKE4が最終表示画像である場合に、大当り信頼度や大当り期待度が最も高くなり、表示画像126AKE3、126AKE2、126AKE1となるに従って大当り信頼度や大当り期待度が低下し、表示画像126AKE0が最終表示画像である場合に、大当り信頼度や大当り期待度が最も低くなる。保留表示変化パターン決定テーブル126AKT24におけるテーブルデータの構成によれば、最終表示画像となる表示画像に比べて、大当り信頼度や大当り期待度が高い表示画像に変化させる保留表示変化パターンに決定されることがない。これにより、保留表示変化が実行されて保留表示が大当り信頼度や大当り期待度の高い表示色に変化した後、さらに保留表示変化が実行されても、その保留表示が大当り信頼度や大当り期待度の低い表示色に変化してしまう成り下がりは発生しないので、一旦は高められた遊技者の期待感が、保留表示の成り下がりにより損ねられることを防止できる。
擬似連転写演出は、擬似連転写演出決定処理のステップ126AKS102にて擬似連変動が2回以上であると判定された場合に、ステップ126AKS103での決定結果に応じて実行可能となる。要素転写演出は、アクティブ表示変化決定処理のステップ126AKS125にて変化後表示色が赤色または金色であると判定された場合に、ステップ126AKS126での決定結果に応じて実行可能となり、加えて、保留表示変化決定処理のステップ126AKS145にて変化後表示色が赤色または金色であると判定された場合に、ステップ126AKS146での決定結果に応じて実行可能となる。そして、変動パターン決定テーブル126AKT01〜126AKT03を用いて擬似連変動が2回以上実行される変動パターンに決定される割合は、最終表示画像決定テーブル126AKT1を用いて最終表示画像が表示画像126AKE3、126AKE4に決定される割合とは異なっている。そのため、擬似連転写演出が実行された場合と、要素転写演出が実行された場合とでは、大当り信頼度や大当り期待度を異ならせることができる。
アクティブ表示変化決定処理のステップ126AKS126や保留表示変化決定処理のステップ126AKS146では、ノーマルリーチやスーパーリーチとなるリーチ演出が実行される変動パターンである場合に、所定割合で要素転写演出を実行可能とし、リーチ演出が実行されない変動パターンである場合には、要素転写演出を実行しないことに決定してもよい。これにより、要素転写演出を実行するための演出期間を確保して、適切な演出を実行することができる。変化後表示色が赤色または金色となる保留表示がある場合には、保留表示データ記憶部の記憶内容における入賞時判定結果などを読み取ることにより、その保留表示に対応する可変表示が実行されるよりも前の可変表示において、リーチ演出が実行される変動パターンに決定されるか否かを判定することで、要素転写演出を実行可能であるか否かを判定してもよい。
図8−18(A)は、予告演出決定処理として、可変表示開始設定処理のステップ126AKS015にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。予告演出決定処理では、まず、今回の可変表示に対応して、要素転写演出の実行があるか否かを判定する(ステップ126AKS161)。演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域にて、要素転写演出を実行するための決定結果(要素転写演出パターンを示す情報など)が記憶されている場合に、要素転写演出が実行される「要素転写演出あり」と判定し、そのような決定結果が記憶されていない場合に、要素転写演出が実行されない「要素転写演出なし」と判定すればよい。「要素転写演出あり」の場合には(ステップ126AKS161;Yes)、アクティブ表示変化や保留表示変化による変化後表示色に応じたステップアップ予告演出パターンを決定する(ステップ126AKS162)。ステップアップ予告演出パターンは、外枠表示パターンとステップ数パターンを含んでいればよい。要素転写演出が実行される場合には、アクティブ表示変化や保留表示変化によるアクティブ表示や保留表示の変化後表示色が赤色または金色となる。このうち、変化後表示色が赤色となる場合には、外枠表示パターン126AKC3を含むステップアップ予告演出パターンが決定されることで、ステップアップ予告における外枠部分画像として、表示色が赤色の演出画像を表示させればよい。変化後表示色が金色となる場合には、外枠表示パターン126AKC4を含むステップアップ予告演出パターンが決定されることで、ステップアップ予告における外枠部分画像として、表示色が金色の演出画像を表示させればよい。ステップ数パターンについては、例えばステップ数パターン126AKD4が決定されることで、ステップアップ予告における演出態様を第4ステップまで変化させてもよい。外枠表示パターン126AKC3、126AKC4は変化後表示色が赤色または金色のいずれかに応じて決定される一方で、ステップ数パターンは、今回の可変表示の表示結果が「ハズレ」または「大当り」のいずれであるかに応じて、異なる割合でステップ数パターン126AKD1〜126AKD4のいずれかに決定されてもよい。
「要素転写演出なし」の場合には(ステップ126AKS161;No)、予告演出を実行するか否かという予告演出の有無と、実行する場合の予告種別とを決定する(ステップ126AKS163)。このときには、予告演出を実行しない「予告なし」、または予告演出を実行する場合の「ステップアップ予告」、「キャラクタ予告」、「タイトル予告」のいずれかに決定される。パチンコ遊技機1が実行可能な予告演出のうちには、ステップアップ予告の他にも、キャラクタ予告やタイトル予告が含まれている。キャラクタ予告では、画像表示装置5に所定のキャラクタが表示される。キャラクタ予告は、キャラクタの種類、大きさ、色彩、模様、動作、セリフ、あるいは、これらの一部または全部の組合せを含む演出態様に応じて、大当り信頼度や大当り期待度が異なるように実行される。タイトル予告では、画像表示装置5に所定の文字画像によるタイトルが表示される。タイトル予告は、タイトルの内容、大きさ、色彩、模様、表示タイミング、表示期間、表示更新速度、あるいは、これらの一部または全部の組合せを含む演出態様に応じて、大当り信頼度や大当り期待度が異なるように実行される。演出制御用CPU120は、予告演出決定用の乱数値を抽出し、その乱数値に基づき、可変表示内容に応じて、予告演出決定テーブルを参照することで、予告演出の有無と予告種別を決定すればよい。
ステップ126AKS163の決定結果に基づいて、「予告なし」に決定されたか否かを判定する(ステップ126AKS164)。「予告なし」と判定された場合には(ステップ126AKS164;Yes)、予告演出決定処理を終了する。これに対し、「予告あり」と判定された場合には(ステップ126AKS164;No)、予告種別に応じた予告演出パターンを決定してから(ステップ126AKS165)、予告演出決定処理を終了する。予告演出パターンは、予告演出の実行タイミングや演出態様などを指定可能な演出パターンであり、予め複数パターンがROM121の所定領域に記憶されるなどして用意されていればよい。演出制御用CPU120は、予告種別に応じた予告演出パターン決定テーブルを選択し、予告演出パターン決定用の乱数値を抽出して、その乱数値に基づき、可変表示内容などに応じて、選択した予告演出パターン決定テーブルを参照することで、予告演出パターンを決定すればよい。
図8−18(B)は、予告演出決定テーブル126AKT25の構成例を示している。予告演出決定処理のステップ126AKS163では、可変表示内容に基づいて、予告演出決定テーブル126AKT25を参照することで、予告演出の有無や予告種別を決定可能となればよい。予告演出決定テーブル126AKTは、可変表示内容に応じて、予告演出決定用の乱数値と比較される数値である判定値が、「予告なし」、「ステップアップ予告」、「キャラクタ予告」、「タイトル予告」の決定結果に割り当てられていればよい。予告演出決定テーブル126AKT25は、可変表示内容に応じて、判定値が割り当てられる予告種別が異なるように、テーブルデータが構成されてもよい。例えば「キャラクタ予告」や「タイトル予告」の決定結果は、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には判定値の割当てがないのに対し、可変表示内容が「ノーマル(ハズレ)」の場合には「キャラクタ予告」の決定結果に割り当てられた判定値の個数が「10」となり、可変表示内容が「スーパー(ハズレ)」の場合には「キャラクタ予告」または「タイトル予告」の決定結果に割り当てられた判定値の個数がいずれも「50」となり、可変表示内容が「大当り」の場合には「キャラクタ予告」の決定結果に割り当てられた判定値の個数が「70」で「タイトル予告」の決定結果に割り当てられた決定値の個数が「100」となり、判定値の割当てがある。また、「ステップアップ予告」の決定結果に割り当てられた判定値の個数は、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合に「30」となり、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」以外である場合に「120」となる。これに対し、「タイトル予告」の決定結果に割り当てられた判定値の個数は、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」または「ノーマル(ハズレ)」の場合に「0」となり(割当てなし)、可変表示内容が「スーパー(ハズレ)」の場合に「50」となり、可変表示内容が「大当り」の場合に「100」となる。これにより、予告種別が「ステップアップ予告」、「タイトル予告」のいずれとなるかに応じて、大当り信頼度や大当り期待度が異なる。より具体的に、「ステップアップ予告」の決定結果は、可変表示内容が「大当り」以外の場合でも、「タイトル予告」の決定結果に比べて多くの判定値が割り当てられているので、可変表示内容が「大当り」以外である場合にも比較的に高い割合で決定されやすくなる。これに対し、「タイトル予告」の決定結果は、可変表示内容が「大当り」以外であれば、「スーパー(ハズレ)」の場合に判定値の個数が「50」となるだけであり、「ステップアップ予告」の決定結果に比べて少ない判定値が割り当てられているので、可変表示結果が「大当り」以外である場合には比較的に低い割合で決定される。したがって、タイトル予告が実行された場合には、ステップアップ予告が実行された場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。予告演出の有無や予告種別の決定結果に割り当てられた判定値の個数に関して、同様の比較によれば、タイトル予告が実行された場合には、キャラクタ予告が実行された場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。キャラクタ予告が実行された場合には、ステップアップ予告が実行された場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。ステップアップ予告が実行された場合には、予告演出が実行されない場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。
予告演出決定処理では、ステップ126AKS161にて「要素転写演出あり」と判定された場合に、ステップ126AKS162に進み、ステップ126AKS163〜126AKS165による予告演出の実行設定が行われない。そのため、要素転写演出が実行される場合には、キャラクタ予告やタイトル予告といった、他の予告演出が実行されない。キャラクタ予告やタイトル予告が実行された場合には、ステップアップ予告が実行された場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高い特定の信頼度や期待度となる。要素転写演出が実行される場合には、ステップ126AKS162により、外枠表示パターン126AKC3、126AKC4のいずれかを含むステップアップ予告演出パターンが決定される。外枠表示パターン126AKC3は、ステップアップ予告における外枠部分画像として、表示色が赤色の演出画像を表示させる。外枠表示パターン126AKC4は、ステップアップ予告における外枠部分画像として、表示色が金色の演出画像を表示させる。キャラクタ予告やタイトル予告にも、表示色が赤色または金色の演出画像を表示させることにより、大当り信頼度や大当り期待度が特定の信頼度や期待度であることを示唆する演出態様が含まれてもよい。このように、要素転写演出の実行に対応して、ステップアップ予告が実行される場合には、大当り信頼度や大当り期待度が特定の信頼度や期待度であるキャラクタ予告やタイトル予告といった、他の予告が実行されなくてもよい。なお、要素転写演出の実行に対応して、ステップアップ予告が実行される場合には、キャラクタ予告やタイトル予告の全体が実行されないものに限定されず、例えば表示色が赤色または金色の演出画像を表示させるキャラクタ予告やタイトル予告といった、大当り信頼度や大当り期待度が特定の信頼度や期待度となる他の予告演出が実行されない一方で、表示色が白色、青色、緑色のいずれかとなる演出画像を表示させるキャラクタ予告やタイトル予告といった、大当り信頼度や大当り期待度が特定の信頼度や期待度よりも低い他の予告演出は、実行可能となるように決定されてもよい。
予告演出決定処理のステップ126AKS162では、要素転写演出が実行される場合に対応したステップアップ予告演出パターンとして、外枠表示パターン126AKC3、126AKC4のいずれかを含むステップアップ予告演出パターンが決定される。これにより、ステップアップ予告における外枠部分画像として、表示色が赤色または金色の演出画像を表示可能になる。その一方で、予告演出決定処理のステップ126AKS162では、外枠表示パターン126AKC1、126AKC2のいずれかを含むステップアップ予告演出パターンが決定されないように、制限が設けられる。他方において、要素転写演出が実行されない場合には、予告演出決定処理のステップ126AKS163〜126AKS165により、外枠表示パターン126AKC1、126AKC2のいずれかを含むステップアップ予告演出パターンが決定可能になる。このように、要素転写演出が実行されない場合には、外枠表示パターン126AKC1、126AKC2のいずれかを含むステップアップ予告演出パターンが決定可能であるのに対し、要素転写演出が実行される場合には、外枠表示パターン126AKC1、126AKC2のいずれかを含むステップアップ予告演出パターンが決定されないという、演出の決定や実行に関する限界や範囲を定めてもよい。これにより、ステップアップ予告における外枠部分画像の表示色が青色、緑色、赤色、金色に対応する複数の演出要素のいずれかを用いて、第1予告演出となるステップアップ予告を実行可能であるが、青色または緑色の表示色といった、赤色または金色の表示色よりも大当り信頼度や大当り期待度が低い演出要素を用いて、ステップアップ予告が実行されている場合には、要素転写演出が実行されないようになる。
図8−19(A)は、外枠表示パターン決定テーブル126AKT26の構成例を示している。予告演出決定処理のステップ126AKS163にて「ステップアップ予告」の予告種別に決定された場合、ステップ126AKS165では、可変表示内容に基づいて、外枠表示パターン決定テーブル126AKT26を参照することで、ステップアップ予告演出パターンに含まれる外枠表示パターンを決定可能となればよい。外枠表示パターン決定テーブル126AKT26は、可変表示内容に応じて、外枠表示パターン決定用の乱数値と比較される数値である判定値が、外枠表示パターンの決定結果に割り当てられていればよい。例えば外枠表示パターン決定テーブル126AKT26において、外枠表示パターン126AKC1に割り当てられた判定値の個数は、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合に「200」となり、可変表示内容が「ノーマル(ハズレ)」の場合に「150」となり、可変表示内容が「スーパー(ハズレ)」の場合に「100」となり、可変表示内容が「大当り」の場合に「10」となる。これに対し、外枠表示パターン126AKC4に割り当てられた判定値の個数は、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」や「ノーマル(ハズレ)」の場合に「0」となり(割当てなし)、可変表示内容が「スーパー(ハズレ)」の場合に「10」となり、可変表示内容が「大当り」の場合に「100」となる。これにより、ステップアップ予告における外枠部分画像の表示色に応じて、大当り信頼度や大当り期待度が異なる。より具体的に、ステップアップ予告における外枠部分画像の表示色を青色とする外枠表示パターン126AKC1は、可変表示内容が「大当り」である場合よりも、「大当り」以外である場合に多くの判定値が割り当てられているので、可変表示内容が「大当り」以外である場合に決定されやすくなる。これに対し、ステップアップ予告における外枠部分画像の表示色を金色とする外枠表示パターン126AKC4は、可変表示内容が「大当り」である場合に、「大当り」以外である場合よりも多くの判定値が割り当てられているので、可変表示内容が「大当り」である場合に決定されやすくなる。したがって、外枠表示パターン126AKC4により外枠部分画像の表示色が金色となった場合には、外枠表示パターン126AKC1により外枠部分画像の表示色が青色となった場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。外枠表示パターンの決定結果に割り当てられた決定値の個数に関して、同様の比較によれば、ステップアップ予告における外枠部分画像の表示色が金色となった場合には、その表示色が赤色となった場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。ステップアップ予告における外枠部分画像の表示色が赤色となった場合には、その表示色が緑色となった場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。ステップアップ予告における外枠部分画像の表示色が緑色となった場合には、その表示色が青色となった場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。
図8−19(B)は、ステップ数パターン決定テーブル126AKT27の構成例を示している。予告演出決定処理のステップ126AKS163にて「ステップアップ予告」の予告種別に決定された場合、ステップ126AKS165では、可変表示内容に基づいて、ステップ数パターン決定テーブル126AKT27を参照することで、ステップアップ予告演出パターンに含まれるステップ数パターンを決定可能となればよい。ステップ数パターン決定テーブル126AKT27は、可変表示内容に応じて、ステップ数パターン決定用の乱数値と比較される数値である判定値が、ステップ数パターンの決定結果に割り当てられていればよい。例えばステップ数パターン決定テーブル126AKT27において、ステップ数パターン126AKD1に割り当てられた判定値の個数は、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合に「200」となり、可変表示内容が「ノーマル(ハズレ)」の場合に「140」となり、可変表示内容が「スーパー(ハズレ)」の場合に「75」となり、可変表示内容が「大当り」の場合に「1」となる。これに対し、ステップ数パターン126AKD4に割り当てられた判定値の個数は、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合に「0」となり(割当てなし)、可変表示内容が「ノーマル(ハズレ)」の場合に「10」となり、可変表示内容が「スーパー(ハズレ)」の場合に「75」となり、可変表示内容が「大当り」の場合に「200」となる。これにより、ステップアップ予告において演出態様が変化した段階数に応じて、大当り信頼度や大当り期待度が異なる。より具体的に、ステップアップ予告における演出態様を第1段階(ステップアップなし)までとするステップ数パターン126AKD1は、可変表示内容が「大当り」である場合よりも、「大当り」以外である場合に多くの判定値が割り当てられているので、可変表示内容が「大当り」以外である場合に決定されやすくなる。これに対し、ステップアップ予告における演出態様を第4段階まで変化させるステップ数パターン126AKD4は、可変表示内容が「大当り」である場合に、「大当り」以外である場合よりも多くの判定値が割り当てられているので、可変表示内容が「大当り」である場合に決定されやすくなる。したがって、ステップ数パターン126AKD4によりステップアップ予告の演出態様が第4段階まで変化した場合には、ステップ数パターン126AKD1によりステップアップ予告の演出態様が第1段階から変化しなかった場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。ステップ数パターンの決定結果に割り当てられた判定値の個数に関して、同様の比較によれば、ステップアップ予告における演出態様が第4段階まで変化した場合には、第3段階まで変化した場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。ステップアップ予告における演出態様が第3段階まで変化した場合には、第2段階まで変化した場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。ステップアップ予告における演出態様が第2段階まで変化した場合には、第1段階から変化しなかった場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。
要素転写演出は、アクティブ表示変化決定処理のステップ126AKS125にて変化後表示色が赤色または金色であると判定された場合に、ステップ126AKS126での決定結果に応じて実行可能となり、加えて、保留表示変化決定処理のステップ126AKS145にて変化後表示色が赤色または金色であると判定された場合に、ステップ126AKS146での決定結果に応じて実行可能となる。要素転写演出が実行される場合には、予告演出決定処理のステップ126AKS162にて変化後表示色に応じたステップアップ予告演出パターンが決定される。予告演出決定処理のステップ126AKS163では、予告演出決定テーブル126AKT25を用いてステップアップ予告の実行が決定可能となる。そして、予告演出決定テーブル126AKT25を用いてステップアップ予告の実行が決定される割合は、最終表示画像決定テーブル126AKT1を用いて最終表示画像が表示画像126AKE3、126AKE4に決定される割合とは異なっている。特に、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合には、ステップアップ予告を実行することが、高い割合で決定される。そのため、表示色が赤色または金色の演出画像を表示させるステップアップ予告が実行された場合よりも、表示色が赤色または金色の保留表示やアクティブ表示に変化させる保留表示予告やアクティブ表示予告が実行された場合の方が、大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。
図8−20は、可変表示中演出処理として、演出制御プロセス処理のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示中演出処理では、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間である特図変動時間が経過したか否かを判定する(ステップ126AKS031)。このときには、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップ126AKS031;No)、変化演出期間であるか否かを判定する(ステップ126AKS032)。変化演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ126AKS016にて決定された演出制御パターン(アクティブ表示変化演出制御パターンまたは保留表示変化演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。変化演出期間と判定された場合には(ステップ126AKS032;Yes)、アクティブ表示予告におけるアクティブ表示変化、あるいは保留表示予告における保留表示変化といった、変化演出を実行する制御が行われる(ステップ126AKS033)。アクティブ表示変化や保留表示変化では、アクティブ表示や保留表示の変化後表示色に応じて、大当り信頼度や大当り期待度が異なる。したがって、アクティブ表示予告や保留表示予告は、アクティブ表示や保留表示の変化後表示色により、有利状態としての大当り遊技状態に制御される割合を示唆する予告演出に含められる。
変化演出期間ではない場合や(ステップ126AKS032;No)、ステップ126AKS033による制御を行った後には、要素転写演出期間であるか否かを判定する(ステップ126AKS034)。要素転写演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ126AKS016にて決定された演出制御パターン(要素転写演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。要素転写演出期間と判定された場合には(ステップ126AKS034;Yes)、要素転写演出を実行する制御が行われる(ステップ126AKS035)。要素転写演出の実行が開始されるときには、例えばステップアップ予告といった、第1予告演出の実行を一旦停止してもよい。第1予告演出の実行が一旦停止されることを、遊技者が認識可能に報知する停止報知演出が実行されてもよい。第1予告演出の実行を一旦停止したことに伴い、画像表示装置5の表示領域126AK01では、一旦停止報知126AK04の演出画像を表示する。これにより、遊技者は、第1予告演出としてのステップアップ予告が進行を一旦停止していると認識しやすくなる。また、要素転写演出が実行されるときに、画像表示装置5の表示領域126AK01では、第1予告演出としてのステップアップ予告における演出態様に対応する演出画像を表示させ、画像表示装置5の表示領域126AK02では、第2予告演出としてのアクティブ表示予告や保留表示予告における演出態様に対応する演出画像を表示させる。このように、第1予告演出となるステップアップ予告に対応する表示と、第2予告演出となるアクティブ表示予告または保留表示予告に対応する表示とにより、要素転写演出を実行可能であればよい。
要素転写演出における演出態様は、第1予告演出に用いられた特定演出要素に応じて、一部または全部が異なる演出態様となるようにしてもよい。例えば保留表示やアクティブ表示の変化後表示色が金色となる場合に対応して、第1予告演出としてのステップアップ予告において外枠部分画像の表示色に金色が用いられた場合に、要素転写演出における色彩や模様その他の演出態様の一部または全部は、表示色に赤色が用いられた場合とは異なる演出態様となるようにしてもよい。このように、第1予告演出や第2予告演出が、共通の特定演出要素のうちでも特別な演出要素を用いて実行される場合には、要素転写演出における演出態様も、一部または全部が特別な演出態様となるように実行する制御が行われてもよい。
要素転写演出が実行された場合には、例えばアクティブ表示や保留表示の表示色を直ちに変化させることにより、アクティブ表示予告や保留表示予告といった、第2予告演出が要素転写演出と並行して実行されてもよい。あるいは、要素転写演出が実行された後、所定期間が経過してから、アクティブ表示や保留表示の表示色を変化させることにより、アクティブ表示や保留表示といった、第2予告演出が要素転写演出の終了後に実行されてもよい。
要素転写演出期間ではない場合や(ステップ126AKS034;No)、ステップ126AKS035による制御を行った後には、擬似連転写演出期間であるか否かを判定する(ステップ126AKS036)。擬似連転写演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ126AKS016にて決定された演出制御パターン(擬似連転写演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。擬似連転写演出期間と判定された場合には(ステップ126AKS036;Yes)、擬似連転写演出を実行する制御が行われる(ステップ126AKS37)。擬似連転写演出の実行が開始されるときには、例えば擬似連演出といった、予告演出の実行を一旦停止してもよい。予告演出の実行が一旦停止されることを、遊技者が認識可能に報知する停止報知演出が実行されてもよい。予告演出の実行を一旦停止したことに伴い、画像表示装置5の表示領域126AK01では、一旦停止報知126AK04の演出画像を表示する。これにより、遊技者は、予告演出としての擬似連演出の進行を一旦停止していると認識しやすくなる。また、擬似連転写演出が実行されるときに、画像表示装置5の表示領域126AK01では、既に実行された予告演出としての擬似連演出における擬似連図柄などに対応する演出画像を表示させ、画像表示装置5の表示領域126AK02では、未だ実行されていない予告演出としての擬似連演出における擬似連図柄などに対応する演出画像を表示させる。このように、既に実行された予告演出となる擬似連演出に対応する表示と、未だ実行されていない予告演出となる擬似連演出に対応する表示とにより、擬似連転写演出を実行可能であればよい。擬似連転写演出の実行が終了されるときには、例えば擬似連図柄を画像表示装置5の画面上における所定位置にて縮小した状態で表示することにより、その後に擬似連演出による擬似連変動が再度実行されることを認識可能に報知してもよい。
擬似連転写演出期間ではない場合や(ステップ126AKS036;No)、ステップ126AKS037による制御を行った後には、予告演出期間であるか否かを判定する(ステップ126AKS038)。予告演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ126AKS016にて決定された演出制御パターン(予告演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。予告演出期間と判定された場合には(ステップ126AKS038;Yes)、予告演出を実行する制御が行われる(ステップ126AKS039)。ステップ126AKS039による制御が行われることで、例えばステップアップ予告、キャラクタ予告、タイトル予告といった、予告種別に応じた予告演出が実行可能となればよい。ステップアップ予告が実行された場合よりも、キャラクタ予告が実行された場合に大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。キャラクタ予告が実行された場合よりも、タイトル予告が実行された場合に大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。また、ステップアップ予告における演出態様に応じて、大当り信頼度や大当り期待度が異なる。キャラクタ予告における演出態様に応じて、大当り信頼度や大当り期待度が異なる。タイトル予告における演出態様に応じて、大当り信頼度や大当り期待度が異なる。このような予告演出の実行により、有利状態としての大当り遊技状態に制御される割合を示唆することができる。
予告演出期間ではない場合や(ステップ126AKS038;No)、ステップ126AKS039による制御を行った後には、リーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップ126AKS040)。リーチ演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ126AKS016にて変動パターンに応じて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。リーチ演出期間と判定された場合には(ステップ126AKS040;Yes)、リーチ演出を実行する制御が行われる(ステップ126AKS041)。リーチ演出期間ではない場合や(ステップ126AKS038;No)、ステップ126AKS040による制御を行った後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行する制御を行ってから(ステップ126AKS043)、可変表示中演出処理を終了する。ステップ126AKS043による制御が行われることで、擬似連演出が実行可能となってもよい。擬似連演出が実行された場合には、擬似連演出が実行されない場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。また、擬似連演出における擬似連変動の実行回数が多い場合には、実行回数が少ない場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。したがって、擬似連演出は、実行の有無や擬似連変動の実行回数により、有利状態としての大当り遊技状態に制御される割合を示唆する予告演出に含められる。リーチが成立してリーチ演出が実行された場合には、リーチが成立せずリーチ演出が実行されない場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。また、リーチが成立した場合のうちでは、ノーマルリーチとなるリーチ演出が実行された場合よりも、スーパーリーチとなるリーチ演出が実行された場合に大当り信頼度や大当り期待度が高くなる。したがって、リーチ演出は、実行の有無や演出態様により、有利状態としての大当り遊技状態に制御される割合を示唆する予告演出に含められる。
ステップ126AKS031にて可変表示時間が経過したと判定された場合には(ステップ126AKS031;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップ126AKS043)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップ126AKS043;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップ126AKS043;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させるといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)の停止表示として導出表示させる制御を行う(ステップ126AKS044)。このときには、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップ126AKS045)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップ126AKS046)、可変表示中演出処理を終了する。
この実施例において、狭い意味での予告演出には、予告演出決定処理のステップ126AKS163〜126AKS165により決定された予告演出パターンに応じて実行するステップアップ予告、キャラクタ予告、タイトル予告が含まれる。これに対し、広い意味での予告演出は、有利状態としての大当り遊技状態に制御される割合を示唆可能な演出であればよく、アクティブ表示予告や保留表示予告の他にも、擬似連演出やリーチ演出を含めることができる。さらに、要素転写演出や擬似連転写演出についても、実行された場合には実行されない場合よりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなるという点で、広い意味での予告演出に含めることができる。
ステップアップ予告、キャラクタ予告、タイトル予告は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容に基づいて、予告演出の有無や予告種別が決定される。これに対し、アクティブ表示予告や保留表示予告は、入賞時判定結果コマンドに示された入賞時判定結果に基づいて、最終表示画像が決定され、変化前画像と最終表示画像との組合せに応じて、実行の有無や変化パターンが決定される。擬似連演出は、変動パターンの決定結果として、1回〜3回の擬似連変動を実行可能な変動パターンが決定されたことに対応して、実行の有無が決定される。このように、広い意味での予告演出に含まれる各種演出は、その実行態様により異なる予告種別に分類することができる。予告演出を複数の予告種別に分類するための実行態様は、予告演出の実行条件、実行期間、実行割合、実行する場合の演出態様、あるいは、これらの一部または全部の組合せを含むものとし、遊技者が異なる予告種別であることを区別して認識可能となるものであればよい。
図8−21は、要素転写演出の有無に応じた各種演出の実行タイミングを示している。ここで、図8−21(A)は、飾り図柄の可変表示における変動や停止の実行タイミングである。図8−21(B1)〜(B2)は、要素転写演出が実行されない場合に対応して、ステップアップ予告、アクティブ表示予告によるアクティブ表示変化、保留表示予告による保留表示変化の実行タイミングである。図8−21(C1)〜(C2)は、要素転写演出が実行される場合に対応して、ステップアップ予告、要素転写演出に応じたアクティブ表示の変化、要素転写演出に応じた保留表示の変化の実行タイミングである。この実行例では、ステップアップ予告として、第1ステップから第4ステップまで枠内部分画像の表示が段階的に変化する。
要素転写演出が実行されない場合には、飾り図柄の可変表示において変動が開始された後に、ステップアップ予告の実行が開始され、期間D11では第1ステップとなり、期間D12では第2ステップとなり、期間D13では第3ステップとなり、期間D14では第4ステップとなる。また、アクティブ表示予告が実行される場合には、ステップアップ予告の期間D11と同様のタイミングで開始される期間D15において、アクティブ表示変化演出が実行されることにより、アクティブ表示における表示画像は、変化前画像から変化後画像へと変更される。保留表示予告が実行される場合にも、ステップアップ予告の期間D11と同様のタイミングで開始されるD16において、保留表示変化演出が実行されることにより、保留表示における表示画像は、変化前画像から変化後画像へと変更される。なお、アクティブ表示予告と保留表示予告の両方が1回の可変表示中に実行される場合には、期間D15と期間D16とが同一期間を含まない異なる期間となるように、実行タイミングが決定されてもよい。あるいは、同一期間を含む期間D15および期間D16では、アクティブ表示予告と保留表示予告とに共通の変化演出が実行されることにより、アクティブ表示および保留表示における表示画像は、それぞれの変化前画像から変化後画像へと変更されてもよい。
要素転写演出が実行される場合には、飾り図柄の可変表示において変動が開始された後に、ステップアップ予告の実行が開始され、期間D11と同様の期間D21では第1ステップとなり、期間D12と同様の期間D22では第2ステップとなる。その後、期間D23では第3ステップとなるが、その実行中に期間D24となり、要素転写演出の実行が開始される。期間D23にて第3ステップまでステップアップ予告が実行されてから、期間D24となり要素転写演出の実行が開始されるので、遊技者は、第1予告演出となるステップアップ予告の演出態様のうちで、例えば外枠部分画像の表示色が金色であることといった、特定演出要素を用いて第1予告演出が実行されたことを、十分に認識することができる。要素転写演出の実行が開始されるときには、ステップアップ予告の進行が一旦停止される。要素転写演出によりアクティブ表示の表示画像が変更される場合には、期間D24において要素転写演出が実行されることにより、アクティブ表示の表示画像は、変化前画像から変化後画像へと変更される。要素転写演出により保留表示の表示画像が変更される場合には、期間D24において要素転写演出が実行されることにより、保留表示の表示画像は、変化前画像から変化後画像へと変更される。期間D24における要素転写演出が終了すると、一旦停止されていたステップアップ予告の進行が再開され、期間D25では第4ステップとなる。
図8−22は、要素転写演出が実行される場合の具体例を示している。図8−22(A)〜(H)は、要素転写演出が実行されることにより、第1保留表示エリア126AKB1の保留番号が「1」に対応した保留表示の表示画像が変化する場合の演出表示126AK101〜126AK108を示している。この場合、第1保留表示エリア126AKB1の保留番号が「1」に対応した保留表示は、先読予告設定処理のステップ126AKS003にて最終表示画像が表示画像126AKE4に決定され、保留表示変化決定処理のステップ126AKS144にて保留表示変化パターン126AKG04とし、表示色を白色から金色へと変化させることが決定される。これにより、保留表示変化決定処理のステップ126AKS145では、変化後表示色が金色であることから、ステップ126AKS146に進み、要素転写演出を実行する「演出あり」に決定される。その後、予告演出決定処理のステップ126AKS161では、要素変化演出ありと判定されたことから、ステップ126AKS162に進み、変化後表示色に応じたステップアップ予告演出パターンとして、外枠表示パターン126AKC4を含むステップアップ予告演出パターンが決定される。
これらの決定などに基づいて、演出表示126AK101のように、画像表示装置5の画面上で飾り図柄の可変表示が行われているときに、期間D21に対応して、ステップアップ予告の実行が開始される。期間D21に対応する演出表示126AK101では、第1ステップに対応した枠内部分画像を表示させるとともに、外枠表示パターン126AKC4により、外枠部分画像として、表示色が金色の演出画像を表示させる。その後、期間D22では、演出表示126AK102のように、第2ステップに対応した枠内部分画像の表示に切り替えられる。このとき、外枠部分画像としては、第1ステップと同様に、表示色が金色の演出画像を表示させる。期間D23では、演出表示126AK103のように、第3ステップに対応した枠内部分画像の表示に切り替えられる。期間D23に続いて期間D24になると、要素転写演出の実行が開始され、演出表示126AK104のように、要素転写演出における演出画像を表示させる。要素転写演出の実行が開始されるときには、ステップアップ予告の進行を一旦停止させる。要素転写演出では、ステップアップ予告や保留表示予告に用いられる演出画像を拡大表示してもよい。これにより、要素転写演出が実行された場合には、特定の演出要素を用いて保留表示予告が実行されることを、要素転写演出が実行されずに保留表示予告による保留表示変化が実行された場合よりも、遊技者に認識容易な演出態様により示唆可能となる。
要素転写演出が終了するときには、演出表示126AK105のように、アクティブ表示や保留表示の表示色として、ステップアップ予告に用いられた外枠部分画像の表示色といった、特定の演出要素が転写されて用いられることを、演出画像の表示などにより報知してもよい。演出表示126AK105では、外枠表示パターン126AKC4に対応してステップアップ予告の外枠部分画像に使用された金色の表示色が、保留表示の変化後表示色として転写されたことを示す「金色転写完了!!」のメッセージを報知する演出画像の表示を含んでいる。また、保留表示の変化後表示色が金色であることを報知する演出において、保留表示に対応する演出画像の拡大表示とメッセージを報知する演出画像の表示との組合せなどにより、強調した演出態様としてもよい。これにより、要素転写演出が実行された場合には、特定の演出要素を用いて保留表示予告が実行されることを、要素転写演出が実行されずに保留表示予告による保留表示変化が実行された場合よりも、遊技者に認識容易な演出態様により示唆可能となる。こうして、演出表示126AK106のように、要素転写演出の実行が終了する。さらに、期間D25になれば、演出表示126AK107のように、ステップアップ予告の第4ステップに対応した枠内部分画像を表示させるとともに、外枠表示パターン126AKC4により、外枠部分画像として、表示色が金色の演出画像を表示させればよい。演出表示126AK108では、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となり、リーチが成立している。
このように、保留表示の表示色を白色から金色へと変化させる保留表示変化パターン126AKG04に決定された場合には、要素転写演出を実行するか否かを決定可能となり、実行すると決定されたことに基づいて、外枠表示パターン126AKC4を含むステップアップ予告演出パターンが決定される。これにより、外枠部分画像として、表示色が金色の演出画像を表示するステップアップ予告が実行され、そのステップアップ予告が実行されているときに、要素転写演出が実行される。この要素転写演出では、ステップアップ予告の外枠部分画像に使用された金色の表示色が、保留表示の変化後表示色として転写されることにより、保留表示の表示画像が特定の表示画像に変化することを、要素転写演出が実行されずに保留表示予告が実行される場合よりも、遊技者が認識容易な演出態様により示唆可能となればよい。なお、アクティブ表示の表示画像を変化させる場合の要素転写演出では、ステップアップ予告の外枠部分画像に使用された金色の表示色が、アクティブ表示の変化後表示色として転写されることにより、アクティブ表示の表示画像が特定の表示画像に変化することを、要素転写演出が実行されずにアクティブ表示予告が実行される場合よりも、遊技者が認識可能な演出態様により示唆可能となればよい。
図8−23は、擬似連転写演出の実行タイミングを示している。ここで、図8−23(A)は、飾り図柄の可変表示における変動や停止の実行タイミングである。図8−23(B)は、擬似連転写演出の実行タイミングである。この実行例では、擬似連演出として、2回の擬似連変動が実行された後に、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となる。飾り図柄の可変表示において変動が開始され、初回変動となる全図柄変動が実行された後には、例えば擬似連図柄を含む飾り図柄の組合せといった、仮停止態様で一旦停止する。続いて、再可変表示となる1回目の擬似連変動により、全図柄変動が再度実行される。この1回目の擬似連変動に対応して、期間D31となり、擬似連転写演出の実行が開始される。擬似連図柄などの仮停止態様により可変表示が一旦停止してから、1回目の擬似連変動に伴い期間D31となり擬似連転写演出の実行が開始されるので、遊技者は、擬似連演出における擬似連図柄の仮停止といった、擬似連変動の実行による予告演出が実行されたことを、十分に認識することができる。擬似連転写演出の実行が開始されるときには、擬似連演出の進行が一旦停止したことを報知してもよい。期間D31において擬似連転写演出が実行されることにより、擬似連演出における擬似連変動が再度実行されることを示唆可能とする。期間D31における擬似連転写演出が終了すると、仮停止態様で一旦停止するまでの期間D32では、演出画像の表示などにより、擬似連変動が再度実行されることを報知してもよい。
図8−24は、擬似連転写演出が実行される場合の具体例を示している。図8−24(A)〜(H)は、擬似連演出により2回の擬似連変動が実行される変動パターンによる可変表示が実行されているときに、擬似連転写演出が実行される場合の演出表示126AK201〜126AK208を示している。この場合、擬似連転写演出決定処理のステップ126AKS102では、擬似連変動が2回以上であることから、ステップ126AKS103に進み、擬似連転写演出を実行する「演出あり」に決定される。ステップ126AKS104では、「演出あり」に対応して、ステップ126AKS105に進み、擬似連転写演出パターンが決定される。
これらの決定などに基づいて、演出表示126AK201のように、画像表示装置5の画面上で飾り図柄の可変表示が行われてから、演出表示126AK202のように、擬似連図柄を含む飾り図柄の組合せが停止表示され、可変表示を仮停止態様で一旦停止させる。その後、1回目の擬似連変動が開始されることに伴い、期間D31になると、擬似連転写演出の実行が開始され、演出表示126AKS203のように、擬似連転写演出における演出画像を表示させる。擬似連転写演出の実行が開始されるときには、擬似連演出の進行を一旦停止させたことを報知してもよい。擬似連転写演出では、擬似連演出に用いられる擬似連図柄の演出画像を拡大表示してもよい。これにより、擬似連転写演出が実行された場合には、擬似連演出における擬似連変動が再度実行されることを、擬似連転写演出が実行されない場合よりも、遊技者に認識容易な演出態様により示唆可能となる。
擬似連転写演出が終了するときには、演出表示126AK204のように、擬似連図柄といった、特定の演出要素が転写して用いられることを、演出画像の表示などにより報知してもよい。演出表示126AK204では、1回目の擬似連変動を実行するために仮停止として停止表示された擬似連図柄が、2回目の擬似連変動を実行するために仮停止として停止表示に用いられる擬似連図柄に転写されたことを示す「擬似連転写完了!!」のメッセージを報知する演出画像の表示を含んでいる。また、擬似連図柄の転写を報知する演出において、擬似連図柄に対応する演出画像の拡大表示とメッセージを報知する演出画像の表示との組合せなどにより、強調した演出態様としてもよい。これにより、擬似連転写演出が実行された場合には、擬似連演出における擬似連変動が再度実行されることを、遊技者が認識可能な演出態様により示唆可能となる。これに対し、擬似連転写演出が実行されない場合には、擬似連演出における擬似連変動が再度実行されることを、遊技者が認識不可能または認識困難となる。したがって、擬似連転写演出が実行された場合には、擬似連演出における擬似連変動が再度実行されることを、擬似連転写演出が実行されない場合よりも、遊技者に認識容易な演出態様により示唆可能となる。こうして、擬似連転写演出の実行が終了したことに続いて、期間D32になれば、演出表示126AK205のように、擬似連図柄に対応する演出画像を、画像表示装置5の画面上にて右上部の所定位置などに表示させる。このような表示により、擬似連転写演出により再度実行されることが示唆された擬似連変動が未だ実行されずに保留されていることを、遊技者が認識可能に報知してもよい。演出表示126AK206では、擬似連転写演出により示唆された擬似連変動を実行するために、可変表示を仮停止態様で一旦停止させる。続いて、演出表示126AK207では、2回目の擬似連変動が実行される。演出表示126AK208では、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となり、リーチが成立している。
このように、擬似連演出において2回以上の擬似連変動を実行する変動パターンに決定された場合には、擬似連転写演出を実行するか否かを決定可能となり、実行すると決定されたことに基づいて、擬似連転写演出パターンが決定される。これにより、擬似連演出において少なくとも1回の擬似連変動が実行されるときに、擬似連転写演出が実行される。この擬似連転写演出では、擬似連変動を実行するための一旦停止に使用した擬似連図柄が、次回以降の擬似連変動を実行するための擬似連図柄として転写されることにより、擬似連演出における擬似連変動が再度実行されることを、擬似連転写演出が実行されない場合よりも、遊技者が認識容易な演出態様により示唆可能となればよい。例えば予告演出のうちには、擬似連演出における擬似連変動が実行される割合などを予告する擬似連予告となるものが含まれていてもよい。このような擬似連予告を実行可能なものにおいても、擬似連転写演出が実行されることにより、擬似連演出における擬似連変動が再度実行されることを、擬似連転写演出が実行されずに擬似連予告が実行された場合よりも、遊技者が認識容易な演出態様により示唆可能となればよい。
遊技者が認識容易な演出態様は、演出画像の表示サイズ、表示位置、表示色、表示期間、表示の変化速度、表示の移動速度、表示の変化範囲、表示の移動範囲、その他、音声、発光、可動部材の動作との組合せなど、任意の演出態様を異ならせることにより、遊技者が認識容易になるものであればよい。演出画像の表示によって遊技者に認識される表示対象の場合に、その表示対象を全体的に構成する形状、模様、色彩といった、表示対象の外観のうち、少なくとも予め定められた部分的な形状、模様、色彩のいずれかが、他の表示対象における全体的または部分的な形状、模様、色彩とは相違することにより、遊技者が認識しやすくなるものであればよい。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示された全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で示された構成の一部を備えたものであってもよい。
具体的な一例として、上記実施の形態では、要素転写演出を実行可能であるとともに、擬似連転写演出を実行可能であるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば擬似連転写演出が実行されないパチンコ遊技機1において、要素転写演出が実行されることにより、特定演出要素を用いて第1予告演出が実行された場合に、その特定演出要素を用いて第2予告演出が実行されることを示唆可能なものであってもよい。この場合でも、実行された第1予告演出とは予告種別が異なる第2予告演出について、第1予告演出と共通の特定演出要素を用いて実行されることを示唆できるので、適切な演出を実行することで遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、第1予告演出としてステップアップ予告が実行されているときに要素転写演出が実行されることにより、第2予告演出となるアクティブ表示予告や保留表示予告において、ステップアップ予告と共通の特定演出要素を用いた演出態様となることを示唆可能であるものとして説明した。これに対し、第1予告演出や第2予告演出となる予告演出は、パチンコ遊技機1において実行可能な任意の予告演出であればよい。例えば第1予告演出として、ステップアップ予告の他に、キャラクタ予告やタイトル予告といった、予告演出決定処理のステップ126AKS163にて決定可能な予告種別のいずれかに含まれる予告演出が実行されているときに要素転写演出が実行されてもよい。この場合にも、要素転写演出の実行が開始されるときには、キャラクタ予告やタイトル予告の進行を一旦停止させればよい。第1予告演出として実行されている予告演出の予告種別に応じて、共通の特定演出要素を用いる場合でも、第2予告演出として実行される予告演出の大当り信頼度や大当り期待度が異なるようにしてもよい。例えば第1予告演出としてタイトル予告が実行されているときには、演出画像の表示色が共通の赤色または金色であっても、要素転写演出を実行して、その表示色に変化するアクティブ表示予告や保留表示予告が実行された場合には、第1予告演出としてキャラクタ予告が実行されているときよりも、大当り信頼度や大当り期待度が高くなるようにしてもよい。また、第1予告演出としてキャラクタ予告が実行されているときには、演出画像の表示色が共通の赤色または金色であっても、要素転写演出を実行して、その表示色に変化するアクティブ表示予告や保留表示予告が実行された場合には、第1予告演出としてステップアップ予告が実行されているときよりも大当り信頼度や大当り期待度が高くなるようにしてもよい。例えば予告演出決定処理のステップ126AKS162では、可変表示の表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じた割合で、ステップアップ予告、キャラクタ予告、タイトル予告のいずれを第1予告演出として実行するかが決定されてもよい。より具体的に、可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合には、ステップアップ予告に決定される割合が最も高く、キャラクタ予告に決定される割合がステップアップ予告に決定される割合よりも低く、タイトル予告に決定される割合が最も低くなるように、第1予告演出が決定されてもよい。これに対し、可変表示の表示結果が「大当り」である場合には、タイトル予告に決定される割合が最も高く、キャラクタ予告に決定される割合がタイトル予告に決定される割合よりも低く、ステップアップ予告に決定される割合が最も低くなるように、第1予告演出が決定されてもよい。これにより、要素転写演出が実行された場合に、第1予告演出として実行されていた予告演出の予告種別に応じて、有利状態としての大当り遊技状態に制御される期待感を異ならせて、適切な演出を実行することで遊技興趣を向上させることができる。
第1予告演出としてアクティブ表示予告や保留表示予告が実行されているときに要素転写演出が実行されることにより、第2予告演出となるステップアップ予告において、アクティブ表示予告や保留表示予告と共通の特定演出要素を用いた演出態様となることを示唆可能であってもよい。この場合には、特定演出要素を用いて実行されるステップアップ予告は、特定演出要素を用いて実行されるアクティブ表示予告や保留表示予告よりも、大当り信頼度や大当り期待度が高くなるものであればよい。これにより、要素転写演出が実行され、特定演出要素を用いたステップアップ予告の実行を示唆することで、遊技者の期待感が低下することを防止して、遊技興趣を向上させることができる。
要素転写演出や擬似連転写演出が実行されるタイミングは、予告演出が実行されるタイミングなどに応じて、任意に設定されたタイミングであればよい。例えば第1予告演出としてステップアップ予告が実行されているときに、第1ステップに対応する演出画像の表示中に、要素転写演出の実行が開始されてもよい。あるいは、擬似連演出における2回目の擬似連変動が開始されたことに伴い、擬似連転写演出の実行が開始されてもよい。予告演出の実行が終了した後、その予告演出を巻き戻すことを報知する巻戻報知演出が実行されてから、要素転写演出や擬似連転写演出が実行されてもよい。
予告演出決定処理のステップ126AKS162では、要素転写演出が実行される場合に対応して、要素転写演出が実行されない場合とは異なる特別な予告演出パターンに決定可能としてもよい。例えば特別なステップアップ予告演出パターンとして、外枠部分画像や枠内部分画像の表示に加えて、エフェクト表示となる演出画像を表示可能にする予告演出パターンが決定されてもよい。ステップアップ予告に限定されず、例えばキャラクタ予告やタイトル予告といった、任意の予告演出が第1予告演出となるものにおいても、要素転写演出が実行される場合には、特別な予告演出パターンに決定可能としてもよい。これにより、要素転写演出が実行される場合には、第1予告演出が特別な演出態様で実行されることにより、要素転写演出に対する遊技者の期待感を高めるように、適切な演出を実行することで遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部126AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を実行可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えばステップアップ予告や保留表示予告、アクティブ表示予告など、予告種別が異なる複数の予告演出を実行可能な、例えばステップ126AKS033、126AKS039を実行する演出制御用CPU120などの予告演出手段と、例えばステップ126AKS035を実行する演出制御用CPU120など、予告演出に関する特殊示唆演出を実行可能な特殊示唆演出手段とを備え、予告演出手段は、予告種別のうち、例えばステップアップ予告など、第1予告種別の第1予告演出を、予告種別のうち、例えば保留表示予告やアクティブ表示予告など、第2予告種別の第2予告演出と、例えば表示色が赤色または金色など、共通の特定演出要素を用いて実行可能であり、特殊示唆演出手段は、特殊示唆演出として、特定演出要素を用いて第1予告演出が実行された場合に、その特定演出要素を用いて第2予告演出が実行されることを、例えば表示例126AKX1のように示唆可能であり、例えば最終表示画像決定テーブル126AKT11および外枠表示パターン決定テーブル126AKT26により、特定演出要素を用いて第1予告演出が実行された場合よりも、特定演出要素を用いて第2予告演出が実行された場合の方が、遊技者にとって有利な有利状態に制御される期待度が高い。これにより、適切な演出を実行することで遊技興趣を向上させることができる。
特殊示唆演出手段は、例えば表示領域126AK01の表示など、第1予告演出に対応する表示と、例えば表示領域126AK02の表示など、第2予告演出に対応する表示とにより、特殊示唆演出を実行可能であればよい。これにより、適切な特殊示唆演出を実行できる。
特殊示唆演出が実行されているときに、例えば一旦停止報知126AK04で示されるように、第1予告演出の実行を一旦停止してもよい。これにより、特殊示唆演出を適切に実行できる。
例えばステップ126AKS124〜126AKS126により、特定演出要素を用いて第2予告演出を実行すると決定された場合に、特殊示唆演出を実行することを決定可能であり、特殊示唆演出の実行に対応する第1予告演出が実行される可変表示において、例えばステップ126AKS161にてYesの場合のように、遊技者にとって有利な有利状態となる期待度が特定期待度である他の予告演出が実行されなくてもよい。これにより、特殊示唆演出を適切に実行できる。
例えば転写演出決定テーブル126AKT21により、特殊示唆演出が実行されたか否かに応じて、特定演出要素を用いて予告演出が実行された場合に、遊技者にとって有利な有利状態に制御される期待度が異なってもよい。これにより、適切な特殊示唆演出を実行できる。
予告演出手段は、第1予告演出と前記第2予告演出とを、例えば表示色が青色、緑色、赤色、金色など、複数の共通演出要素のうちいずれかを用いて実行可能であり、例えばステップ126AKS125にてNoの場合およびステップS126AKS145にてNoの場合など、複数の共通演出要素のうちで、遊技者にとって有利な有利状態に制御される期待度が特定演出要素よりも低い共通演出要素を用いて第1予告演出が実行されている場合には、特殊示唆演出が実行されなくてもよい。これにより、特殊示唆演出を適切に実行できる。
(特徴部127AKの課題解決手段および効果に関する説明)
特殊示唆演出手段は、特殊示唆演出として、例えば表示例126AKX2のような、予告演出が実行された場合に、その予告演出が再度実行されることを示唆可能な、例えば擬似連写演出などの第1示唆演出を実行する、例えばステップ126AKS037を実行する演出制御用CPU120などの第1示唆演出手段と、特殊示唆演出として、例えば表示例126AKX1のような、特定演出要素を用いて前記第1予告演出が実行された場合に、その特定演出要素を用いて第2予告演出が実行されることを示唆可能な、例えば要素転写演出などの第2示唆演出を実行する、例えばステップ126AKS035を実行する演出制御用CPU120などの第2示唆演出手段とを含み、例えば変動パターン決定テーブル126AKT01〜126AKT03および最終表示画像決定テーブル126AKT11により、第1示唆演出と第2示唆演出とのいずれが実行されたかに応じて、遊技者にとって有利な有利状態に制御される期待度が異なる。これにより、適切な演出を実行することで遊技興趣を向上させることができる。
特殊示唆演出手段は、例えば表示領域126AK01の表示など、第1予告演出に対応する表示と、例えば表示領域126AK02の表示など、第2予告演出に対応する表示とにより、第2示唆演出を実行可能であればよい。これにより、適切な特殊示唆演出を実行できる。
第2示唆演出が実行されているときに、例えば一旦停止報知126AK04で示されるように、第1予告演出の実行を一旦停止してもよい。これにより、特殊示唆演出を適切に実行できる。
例えばステップ126AKS124〜126AKS126により、特定演出要素を用いて第2予告演出を実行すると決定された場合に、第2示唆演出を実行することを決定可能であり、第2示唆演出の実行に対応する第1予告演出が実行される可変表示において、例えばステップ126AKS161にてYesの場合のように、遊技者にとって有利な有利状態となる期待度が特定期待度である他の予告演出が実行されなくてもよい。これにより、特殊示唆演出を適切に実行できる。
例えば転写演出決定テーブル126AKT21により、第2示唆演出が実行されたか否かに応じて、特定演出要素を用いて予告演出が実行された場合に、遊技者にとって有利な有利状態に制御される期待度が異なってもよい。これにより、適切な特殊示唆演出を実行できる。
予告演出手段は、第1予告演出と前記第2予告演出とを、例えば表示色が青色、緑色、赤色、金色など、複数の共通演出要素のうちいずれかを用いて実行可能であり、例えばステップ126AKS125にてNoの場合およびステップS126AKS145にてNoの場合など、複数の共通演出要素のうちで、遊技者にとって有利な有利状態に制御される期待度が特定演出要素よりも低い共通演出要素を用いて第1予告演出が実行されている場合には、第2示唆演出が実行されなくてもよい。これにより、特殊示唆演出を適切に実行できる。
(特徴部128AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を実行可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えばステップアップ予告や保留表示予告、アクティブ表示予告など、予告種別が異なる複数の予告演出を実行可能な、例えばステップ126AKS033、126AKS039を実行する演出制御用CPU120などの予告演出手段と、例えばステップ126AKS035を実行する演出制御用CPU120など、予告演出に関する特殊示唆演出を実行可能な特殊示唆演出手段とを備え、予告演出手段は、予告種別のうち、例えばステップアップ予告など、第1予告種別の第1予告演出を、予告種別のうち、例えば保留表示予告やアクティブ表示予告など、第2予告種別の第2予告演出と、例えば表示色が赤色または金色など、共通の特定演出要素を用いて実行可能であり、特殊示唆演出手段は、特殊示唆演出として、特定演出要素を用いて第1予告演出が実行された場合に、その特定演出要素を用いて第2予告演出が実行されることを、例えば表示例126AKX1のように、遊技者に認識容易な演出態様により示唆可能である。これにより、適切な演出を実行することで遊技興趣を向上させることができる。
予告演出手段は、予告演出として、例えばステップ数パターン126AKD1〜126AKD4に応じたステップアップ予告演出など、演出状態が変化可能な状態変化演出を実行可能であり、特殊示唆演出が実行されるときに、例えば一旦停止報知126AK04に示されるように、状態変化演出における変化を一旦停止させてもよい。これにより、適切な特殊示唆演出を実行できる。
特殊示唆演出が実行されるときに、例えば表示領域126AK01、126AK02の表示など、予告演出に用いられる演出画像を拡大表示してもよい。これにより、適切な特殊示唆演出を実行できる。
特殊示唆演出が実行されるときに、例えば演出実行例126AK105、126AK204など、特定演出要素を示す演出部分を強調した演出態様としてもよい。これにより、適切な特殊示唆演出を実行できる。
例えば転写演出決定テーブル126AKT21により、特殊示唆演出が実行されたか否かに応じて、特定演出要素を用いて予告演出が実行された場合に、遊技者にとって有利な有利状態に制御される期待度が異なってもよい。これにより、適切な特殊示唆演出を実行できる。
予告演出手段は、第1予告演出と前記第2予告演出とを、例えば表示色が青色、緑色、赤色、金色など、複数の共通演出要素のうちいずれかを用いて実行可能であり、例えばステップ126AKS125にてNoの場合およびステップS126AKS145にてNoの場合など、複数の共通演出要素のうちで、遊技者にとって有利な有利状態に制御される期待度が特定演出要素よりも低い共通演出要素を用いて第1予告演出が実行されている場合には、特殊示唆演出が実行されなくてもよい。これにより、特殊示唆演出を適切に実行できる。