JP2020022864A - 遊技機 - Google Patents

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卓人 市原
Takuto Ichihara
卓人 市原
山本 和弘
Kazuhiro Yamamoto
和弘 山本
伊藤 潤
Jun Ito
潤 伊藤
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Abstract

【課題】従来の遊技機は、遊技演出(予告演出やリーチ演出やキャラクタ演出等)として、実行態様の異なる複数の遊技演出を有し、実行する遊技演出によって異なる大当り信頼度を示していた。これにより、大当り信頼度の高い遊技演出が実行された場合の遊技者の遊技興趣を高め、有利な大当りとなった場合には更に遊技興趣を高めていた。しかしながら、大当り信頼度の高い遊技演出が実行された場合に遊技興趣を高める一方で、遊技演出の演出態様が画一的で遊技興趣の低下を招く虞もあった。【解決手段】遊技演出の実行態様を多様化し、遊技興趣を高める遊技演出を実行することが可能な遊技機を提供する【選択図】図62

Description

本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ遊技機等に適用することができる。
従来の遊技機において、始動口への入球に基づいて、所定の大当り確率で当否判定を行うと共に図柄を変動表示し、当否判定の結果が大当りになると図柄を大当り図柄で停止表示し、大入賞口を開放する大当り遊技を実行するものがあった。また、図柄の変動表示に伴って遊技演出(予告演出やリーチ演出やキャラクタ演出等)を実行し、当該遊技演出の実行態様によって当否判定の結果が大当りとなる可能性、すなわち、図柄が大当り図柄で停止表示する可能性(大当り信頼度)を示していた(例えば、特許文献1)。
また、遊技演出(予告演出やリーチ演出やキャラクタ演出等)として、実行態様の異なる複数の遊技演出を有し、実行する遊技演出によって異なる大当り信頼度を示していた。これにより、大当り信頼度の高い遊技演出が実行された場合の遊技者の遊技興趣を高め、有利な大当りとなった場合には更に遊技興趣を高めていた。
特開平10−57583
前述したような遊技機では、大当り信頼度の高い遊技演出が実行された場合に遊技興趣を高める一方で、遊技演出の演出態様が画一的で遊技興趣の低下を招く虞もあった。
本発明は、前述の事情に鑑みてなされたものであり、遊技演出の実行態様を多様化し、遊技興趣を高める遊技演出を実行することが可能な遊技機を提供するものである。
前述の課題を解決するための第1発明の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示部と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と、遊技球が入球不能な入球不能状態と、に変化可能な可変入球口と、
前記識別情報の変動表示の結果が特定結果となると前記可変入球口を入球可能状態とする特別遊技を実行する特別遊技実行部と、
前記特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆報知部と、を備えた遊技機であって、
前記可能性示唆報知部は、
前記特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆画像の色を、複数の色から前記特別遊技の実行可能性に対応させて設定する可能性示唆画像色設定部と、
前記可能性示唆画像色設定部によって設定された色で、前記可能性示唆画像を表示する可能性示唆画像表示部と、
前記可能性示唆画像表示部によって前記可能性示唆画像が表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の色に対応させた色で表示する演出画像色表示部と、を有する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆報知部が、特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆画像の色を、複数の色から当該特別遊技の実行可能性に対応させて設定する可能性示唆画像色設定部と、当該設定した色で可能性示唆画像を表示する可能性示唆画像表示部と、可能性示唆画像が設定された色で表示された後に、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の色に対応させた色で表示する演出画像色表示部と、を有する構成とした。これにより、特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆画像の趣向性を高めることが可能となる。すなわち、特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆画像が表示された後に、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を当該可能性示唆画像の表示態様に対応させて表示することによって、可能性示唆画像の表示態様に応じて特別遊技の実行可能性を示唆するその他の演出が変化するため、可能性示唆画像の趣向性を高めることが可能となる。
また、第2発明の遊技機は、第1発明の遊技機において、
前記可能性示唆画像が第1色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第1色に対応させた色で表示する場合と、前記可能性示唆画像が第2色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第2色に対応させた色で表示する場合と、を有し、
前記可能性示唆画像が第2色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第2色に対応させた色で表示する場合の方が、前記可能性示唆画像が第1色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第1色に対応させた色で表示する場合よりも、前記特別遊技の実行可能性として高い可能性を示唆することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、可能性示唆画像色設定部が設定可能な色として、少なくとも、第1色と第2色とを有しており、可能性示唆画像が第1色で表示され後に当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、第1色に対応する色で表示する場合と、可能性示唆画像が第2色で表示され後に当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、第2色に対応する色で表示する場合と、を有している。そして、第2色で表示された場合の方が、第1色で表示された場合よりも特別遊技の実行可能性として高い可能性を示唆するものとする。これにより、可能性示唆画像とその他の演出画像との表示態様の変化が多様化すると共に、可能性示唆画像がどの色で表示されるかに関心を高め、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、第3発明の遊技機は、第1発明又は第2発明の遊技機において、
先に前記特別遊技の実行可能性を示唆する色を表示する前記可能性示唆画像は、後から当該可能性示唆画像の色に対応させた色で表示される前記演出画像よりも大きいサイズで表示されることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、先に所定の色で表示される可能性示唆画像が、後から当該所定の色に対応する色で表示される演出画像よりも大きいサイズで表示される。これにより、演出画像の色変化の契機となり得る可能性示唆画像を目立たせ、可能性示唆画像及び演出画像の表示態様の変化に注目させることが可能となる。
また、第4発明の遊技機は、第1発明又は第2発明の遊技機において、
前記可能性示唆画像の色に対応させた色で表示される前記演出画像を、先に当該色で表示される前記可能性示唆画像よりも大きいサイズで表示することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、後から可能性示唆画像の色に対応する色で表示される演出画像を、先に当該色で表示される可能性示唆画像よりも大きいサイズで表示する。これにより、可能性示唆画像の色に対応して色が変化する演出画像を目立たせ、可能性示唆画像及び演出画像の表示態様の変化に注目させることが可能となる。
また、第5発明の遊技機は、第1発明乃至第4発明の遊技機において、
遊技演出に関する制御を実行する遊技演出制御部を備え、
遊技状態として、前記遊技演出制御部の制御処理量が所定量の第1制御状態と、前記遊技演出制御部の制御処理量が前記第1制御状態よりも多い第2制御状態と、を有し、
前記遊技演出制御部は、実行態様の異なる複数の予告演出を記憶する予告演出記憶部と、前記予告演出記憶部が記憶する予告演出から実行する予告演出を決定する予告演出決定部と、前記予告演出決定部が決定した予告演出を実行する予告演出実行部と、を有し、
前記予告演出実行部は、前記識別情報の変動表示に伴って、所定の実行態様で予告演出を実行することで、前記特別遊技の実行可能性を示すものであり、
前記第1制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする予告演出として、前記第2制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象としない特定予告演出を有し、
前記特定予告演出は、前記可能性示唆画像を所定の色で表示した後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の色に対応させた色で表示する演出であることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、遊技演出制御部の制御処理量が少ない第1制御状態では、制御処理量が多い第2制御状態では決定対象としない予告演出を決定することが可能となる。これにより、遊技演出制御部の制御処理量によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出を変化させ、遊技演出制御部にかかる制御処理を最適化することが可能となる。また、第1制御状態のときにのみ決定可能な予告演出を設けたので、第1制御状態における遊技興趣を高めることが可能となり、更に、特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆画像の趣向性を高めることが可能となる。また、全体としても遊技演出の多様化を図り、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、第6発明の遊技機は、第1発明乃至第4発明の遊技機において、
遊技演出に関する制御を実行する遊技演出制御部を備え、
遊技状態として、前記遊技演出制御部の制御処理量が所定量の第1制御状態と、前記遊技演出制御部の制御処理量が前記第1制御状態よりも多い第2制御状態と、を有し、
前記遊技演出制御部は、実行態様の異なる複数の予告演出を記憶する予告演出記憶部と、前記予告演出記憶部が記憶する予告演出から実行する予告演出を決定する予告演出決定部と、前記予告演出決定部が決定した予告演出を実行する予告演出実行部と、を有し、
前記予告演出実行部は、前記識別情報の変動表示に伴って、所定の実行態様で予告演出を実行することで、前記特別遊技の実行可能性を示すものであり、
前記第1制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする予告演出として、前記第2制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象としない特定予告演出を有し、
前記可能性示唆報知部は、前記第2制御状態において、前記可能性示唆画像が所定の色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の色に対応させた色で表示する予告演出を実行し、前記第1制御状態において実行しないことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、遊技演出制御部の制御処理量が少ない第1制御状態では、制御処理量が多い第2制御状態では決定対象としない予告演出を決定することが可能となる。これにより、遊技演出制御部の制御処理量によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出を変化させ、遊技演出制御部にかかる制御処理を最適化することが可能となる。また、第1制御状態のときにのみ決定可能な特定予告演出を設けたので、第1制御状態における遊技興趣を高めることが可能となると共に、第2制御状態においても第1制御状態において実行しない予告演出を設け、特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆画像の趣向性を高めることが可能となる。また、全体としても遊技演出の多様化を図り、遊技興趣を高めることが可能となる。
本発明の遊技機によれば、多様な遊技演出を実行することで、遊技興趣を高めることが可能となる。
本発明の実施例に係る遊技機の正面図である。 本発明の実施例に係る遊技機の裏面図である。 本発明の実施例の遊技盤の構成を示す正面図である。 図3に示す主表示器の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の電気的な構成を示すブロック図である。 当りの種別と大入賞口の開放パターンとの対応等を示す表である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)は大当り判定テーブルであり、(B)は大当り種別判定テーブルであり、(C)はリーチ判定テーブルであり、(D)は普通図柄当り判定テーブルであり、(E)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。 変動パターンテーブルである。 主制御メイン処理のフローチャートである。 割り込み処理のフローチャートである。 始動口センサ検知処理のフローチャートである。 普図動作処理のフローチャートである。 普通図柄待機処理のフローチャートである。 普通図柄当否判定処理のフローチャートである。 普通図柄乱数シフト処理のフローチャートである。 普通図柄変動中処理のフローチャートである。 普通図柄確定処理のフローチャートである。 普通電動役物処理のフローチャートである。 特図動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 特図2当否判定処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2乱数シフト処理のフローチャートである。 特図1当否判定処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1乱数シフト処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理1(大当り遊技)のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当り遊技)のフローチャートである。 特定領域センサ検知処理のフローチャートである。 保留球数処理のフローチャートである。 電源断監視処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 2msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 入球時演出開始処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 予告演出等設定処理のフローチャートである。 予告演出等設定処理のフローチャートである。 予行演出等実行処理のフローチャートである。 変動演出終了処理のフローチャートである。 特別遊技演出選択処理のフローチャートである。 エンディング演出選択処理のフローチャートである。 低負荷状態用の予告決定テーブルを示す表である。 高負荷状態用の予告決定テーブルを示す表である。 実施例2の予告演出等設定処理のフローチャートである。 実施例2の予告演出等設定処理のフローチャートである。 実施例2に係る遊技機の高負荷状態用の予告決定テーブルを示す表である。 実施例3の特別遊技演出選択処理のフローチャートである。 実施例3のエンディング演出選択処理のフローチャートである。 実施例4の変動演出開始処理のフローチャートである。 他の態様1の高負荷状態用の予告決定テーブルを示す表である。 他の態様2の高負荷状態用の予告決定テーブルを示す表である。 実施例5の予告演出の実行態様の一例を示す図である。 実施例5の予告演出の実行態様の一例を示す図である。 実施例5の予告演出の実行態様の一例を示す図である。 実施例6の予告演出の実行態様の一例を示す図である。 実施例6の予告演出の実行態様の一例を示す図である。 実施例6の予告演出の実行態様の一例を示す図である。 実施例6の予告演出の実行態様の一例を示す図である。 実施例6の予告演出の実行態様の一例を示す図である。 実施例6の予告演出の実行態様の一例を示す図である。
次に、本発明の実施の形態を、実施例を用いて説明する。尚、以下では、図柄の変動表示の終了に伴い当り図柄が停止表示されると、遊技者に所定量の遊技利益(例えば、賞球)を付与可能な当り遊技を実行可能なパチンコ遊技機に、本発明を適用した例を説明する。
図1乃至図3に示すように、第1実施例のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えており、遊技盤2は遊技機枠50から着脱自在に構成されている。図3は、遊技盤2を遊技機枠50から取り外した状態のものを示す。遊技機枠50は、装飾面を有する前面枠51と、遊技盤2等を取り付ける本体枠52と、パチンコ遊技機1をホールの島設備に取り付けるための外枠53と、を有して構成されており、前面枠51、本体枠52及び外枠53は、一側端側で軸支され夫々開閉可能に構成されている。
また、前面枠51には、遊技者の操作量(回転角度)に応じた発射強度で遊技球を発射させるための発射ハンドル60、遊技球を貯留し貯留した遊技球を発射装置側に供給可能な打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される遊技演出の実行中などに、遊技者が操作可能な第1演出ボタン63a、第2演出ボタン63b(これら2個の演出ボタンを総称して単に「演出ボタン63」ともいう)が設けられている。複数の演出ボタンは、遊技演出の種類に応じて使用する演出ボタンを使い分けることができる。また前面枠51には、装飾用の枠ランプ66及びスピーカ67が設けられている。尚、演出ボタン63の構成は本実施例1の態様に限らず、遊技者からの入力を検知できるものであればたり、遊技者が直接ボタン部に接触して入力を行う入力検知手段(例えば、出没式、タッチセンサ式等)であってもよいし、遊技者の身体の一部が近接したことを検知して入力を行う非接触式の入力検知手段(光電式等)であってもよい。
遊技盤2には、発射ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤面ランプ5が設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技釘16が突設されている。また、レール部材4の先端には球戻り防止片6が設けられており、一旦遊技領域へ誘導された遊技球が発射装置側へ戻るのを防止することができる。また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置からなる画像表示装置7が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、演出図柄8L、8C、8R(単に「演出図柄8」ともいう)が表示される演出図柄表示領域7b(「演出図柄表示部」ともいう)が設けられており、当該演出図柄8L、8C、8Rは、後述の第1特別図柄の変動表示及び第2特別図柄の変動表示に同期して変動表示を行う。演出図柄表示領域7bは、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなり、左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。
また、演出図柄8L、8C、8Rはそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄(識別情報)からなる。演出図柄表示領域7bに停止表示される左、中、右の演出図柄によって、後述(図4参照)の第1特別図柄表示器41a(「第1特別図柄表示部」ともいう)に表示される第1特別図柄の変動表示の結果、及び第2特別図柄表示器41b(「第2特別図柄表示部」ともいう)に表示される第2特別図柄の変動表示の結果(つまり、特別図柄当否判定(単に「当否判定」ともいう)の結果)を、遊技者が認識し易いように表示する。尚、第1特別図柄、第2特別図柄、演出図柄のいずれかを指して単に「図柄」や「識別情報」ということもある。例えば、特別図柄当否判定の結果が大当りとなった場合には、「777」などの3桁同一のゾロ目(「当り演出図柄」ともいう)で演出図柄を停止表示することが可能である。
また、小当りとなった場合には「135」などの予め設定したチャンス図柄や「3★3」などの専用図柄(「小当り演出図柄」ともいう)で演出図柄を停止表示することが可能である。また、外れとなった場合には「637」や「373」などの3つの図柄のうち少なくとも1つの図柄が異なるバラケ目図柄(「外れ演出図柄」ともいう)で演出図柄を停止表示することが可能である。これにより、遊技者は停止表示した演出図柄を見ることで、遊技の進行状況を容易に把握することが可能となる。つまり遊技者は、一般的には特別図柄当否判定の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bに表示される特別図柄を見て直接的に把握するのではなく、演出図柄表示領域7bに表示される演出図柄を見て把握する。尚、左・中・右の図柄表示エリアの位置は夫々区別して設ける必要はなく、左・中・右の演出図柄の表示エリアをそれぞれ図柄表示エリア(演出図柄表示領域7b)の全体としてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下、左右、斜め方向等にスクロール表示する態様がある。また、第1特別図柄、第2特別図柄又は、演出図柄の変動表示を制御する制御部や、第1特別図柄、第2特別図柄又は、演出図柄を表示する表示部を「識別情報表示部」ともいう。
画像表示装置7の表示画面7a上では、前述のような演出図柄を用いた遊技演出(演出図柄遊技演出)を表示するほか、当り遊技に伴って実行される当り遊技演出や、客待ち用のデモ演出などが表示される。尚、演出図柄遊技演出や当り遊技演出やデモ演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて第1演出保留9aを表示する第1演出保留表示領域9c(第1演出保留表示部)と、後述の第2特図保留の記憶数に応じて第2演出保留9bを表示する第2演出保留表示領域9d(第2演出保留表示部)とがある。第1演出保留又は第2演出保留の表示態様(表示数)により、後述の第1特図保留表示器43a(図4参照)にて表示される第1特図保留の記憶数及び第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、演出図柄表示領域7bを取り囲むように、センター装飾体10が設けられている。センター装飾体10の下部には、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11が設けられている。またセンター装飾体10の左部には、中空状のワープ部12が設けられている。ワープ部12にはワープ入口とワープ出口とが設けられており、遊技領域3を流下する遊技球をワープ入口から受け入れ、当該遊技球をワープ出口から排出しステージ部11へと誘導する。ステージ部11の転動面に誘導された遊技球は、ステージ部11に誘導されない遊技球と比して高い可能性で、後述の第1始動口20に入球可能とされている。さらにセンター装飾体10の上部には、LED等の電飾部材(盤面ランプ5)を有し遊技状態に応じて点灯可能であって、文字や図形等を象った装飾部材13が配されている。
また、センター装飾体10の上部であって、装飾部材13の後方には、遊技演出に伴って動作可能な可動装飾部材14が設けられている。図3では、可動装飾部材14の一部分のみが視認可能となっているが、例えば、比較的当りの可能性の高い遊技演出の実行に伴って、可動装飾部材が下方に落下し、当該可動装飾部材が表示画面7aの前面を覆い、その大部分が視認可能となる。これにより、遊技者は当りへの期待感を高めることとなる。遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが変化しない非可変式の第1始動口20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第1特別図柄に係る当否判定(第1特別図柄当否判定)が実行されると共に第1特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
第1始動口20の下方には、遊技球の入球し易さが変化する可変式の第2始動口21を備える可変入賞装置22(「可変式始動口」ともいう)が設けられている。第2始動口21への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第2特別図柄の当否判定(第2特別図柄当否判定)が実行されると共に第2特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。可変入賞装置22は、可動部材23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。この開閉動作によって、第2始動口21は、第1の態様(閉状態)から当該第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様(開状態)へと変化可能である。可動部材23は、第2始動口ソレノイド24(図5参照)により駆動される。本実施例1では、第2始動口21は、可動部材23が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能とされ、可動部材23が閉状態にあるときには遊技球が入球不能となっている。尚、第2始動口21は、可動部材23が閉状態にあるときは開状態にあるときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉状態にあるときに完全に入球不能となるものでなくてもよい。
遊技領域3における第1始動口20の右方には、第1大入賞口30を備えた第1大入賞装置31(「第1可変入球口」ともいう)が設けられている。第1大入賞装置31は、開閉部材32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図5参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第1可変入球口31は、開閉部材32の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
また、遊技領域3における第1大入賞口30の上方であってセンター装飾体10の右下部には、第2大入賞口35を備えた第2大入賞装置36(「第2可変入球口」ともいう)が設けられている。第2大入賞装置36は、開閉部材(羽根部材)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図5参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。
すなわち、第2可変入球口36は、開閉部材37の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。第2大入賞装置36には、第2大入賞口35に入球した遊技球が通過可能な特定領域39が形成されている。本パチンコ遊技機1では、第2大入賞口35に入球した遊技球が特定領域39を通過したことが検知されることに基づいて、後述の高確率状態を発生させている。つまり特定領域39は、確変作動口となっている。このような特定領域39は、第1大入賞装置31には設けられていない。
遊技領域3におけるセンター装飾体10の右側領域には、遊技球が通過可能なゲート28(遊技球通過口)が設けられている。ゲート28への遊技球の通過に基づいて、普通図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると、第2始動口21を開状態とするか否かを判定する普通図柄当否判定が実行されると共に普通図柄が変動表示され、普通図柄当否判定の結果に基づいて停止表示される。当り普通図柄が停止表示すると第2始動口21を開状態となる。さらに、遊技領域3の下部には、複数の一般入球口27が設けられている。
このように各種入球口等が配されている遊技領域3を、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bと、に分けることができる。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちといい、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本パチンコ遊技機1では、遊技開始の際は左打ちにて第1始動口20への入球を狙う。一方、第1始動口20への入球に基づく当否判定において当りとなり遊技状態が変化した際には、右打ちにてゲート28、第2始動口21、第1大入賞口30、及び第2大入賞口35への入球を狙うこととなる。そして、第1始動口、第2始動口、第1大入賞口、第2大入賞口、及び一般入球口に遊技球が入球した場合には、夫々の入球口において予め定められた数の遊技球(「賞球」ともいう)が払い出される。
また、図3及び図4に示すように、遊技盤2の右下部には主表示器40が配置されている。主表示器40には、第1特別図柄を変動表示及び停止表示する第1特別図柄表示器41a(第1特別図柄表示部)、第2特別図柄を変動表示及び停止表示する第2特別図柄表示器41b(第2特別図柄表示部)、及び、普通図柄を変動表示及び停止表示する普通図柄表示器42(普通図柄表示部)が含まれている。また主表示器40には、第1特別図柄に係る当否判定情報(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、第2特別図柄に係る当否判定情報(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43b、及び、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44が含まれている。
また主表示器40には、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の結果が当りになったことを示す当り表示器48、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の結果が当りになった場合に、実行される当り遊技のラウンド数を示すラウンド表示器45、確率変動機能が作動することを示す遊技状態表示器46、及び、遊技球の発射方向、すなわち右打ちすべき状態か左打ちすべき状態かを示す発射方向表示器47が含まれている。これら主表示器40に含まれる各種表示器は後述の主制御部によって表示制御される。
第1特別図柄の変動表示は、第1始動口20への遊技球の入球を契機として行われる。第2特別図柄の変動表示は、第2始動口21への遊技球の入球を契機として行われる。尚以下の説明では、第1特別図柄及び第2特別図柄を総称して特別図柄ということがある。また、第1特別図柄表示器41a及び第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示部41ということがある。また、第1特図保留表示器43a及び第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示部43ということがある。
特別図柄表示部41では、特別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後停止表示し、停止表示された特別図柄(停止図柄)によって第1始動口20又は第2始動口21への入球に基づく抽選(特別図柄当否判定、大当り抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄は、特別図柄当否判定によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定識別情報)である場合(すなわち、大当り図柄や小当り図柄である場合)には、停止表示された特定特別図柄の種類に応じた開放パターンにて第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放させる特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)が行われる。尚、特別遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
具体的に、図4に示すとおり、第1特別図柄表示器41aは、「i〜p」で示す8個のLEDで構成されており、第1特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。例えば、第1特別図柄当否判定の結果が、第1大当り(15R大当り)となった場合には、「ijn」の3個のLEDを点灯し残りを消灯する。また第2大当り(2R大当り)となった場合には、「jnkl」の4個のLEDを点灯し、残りを消灯する。また小当りとなった場合には、「mnop」の4個のLEDを点灯し残りを消灯する。また、外れとなった場合には、「lo」の2個のLEDを点灯し、残りを消灯することができる。また、第2特別図柄表示器41bは、「a〜h」で示す8個のLEDで構成されており、第2特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。停止表示態様については、第1特別図柄表示器41bと同様に、第2特別図柄当否判定の結果に応じて夫々異なる表示態様に定められている。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば予め定められた順序で、左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様とすることができる。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20又は第2始動口21への遊技球の入球があると、その入球に基づいて特別図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は、主制御部のRAMに形成される特図保留記憶部85に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入球であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部85aに記憶され、第2始動口21への入球であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部85bに記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限が設定されており、本実施例1における上限値はそれぞれ4個となっている。これら第1特図保留記憶部85a及び第2特図保留記憶部85bを、夫々「第1取得情報記憶手段」及び「第2取得情報記憶手段」ともいい、総じて「取得情報記憶手段」ともいう。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の変動表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特別図柄当否判定用乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の変動表示を実行することをいう。従って、本パチンコ遊技機1では、第1始動口20又は第2始動口21への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示がその入球時にすぐに実行できない場合、すなわち特別図柄の変動表示の実行中や特別遊技の実行中である場合であっても、所定個数を上限として、その入球に対する特別図柄当否判定の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、第1特図保留表示器43a及び第2特図保留表示器43bに表示される。具体的には第1特図保留表示器43aは、「uv」の2個のLEDで構成されており、第1特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第1特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が0の場合は「u□v□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が1の場合は「u□v●」というようにuのLEDを消灯vのLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数が2の場合は「u●v□」というようにuのLEDを赤色で点灯させvのLEDを消灯する表示態様とすることができる。また、保留数が3の場合は「u●v●」というように両方のLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。
また、保留数が4(上限数)の場合は「u▲v▲」というように両方のLEDを緑色で点灯させ表示態様とすることができる。また、第2特図保留表示器43bは、「wx」の2個のLEDで構成されており、第2特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第2特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が0の場合は「w□x□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数1〜4についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
普通図柄の変動表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を所定時間変動表示した後、停止表示し、停止表示された普通図柄(停止図柄)によって、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄当否判定の結果を報知する。停止表示される普通図柄は、普通図柄当否判定によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(当り普通図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。尚、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には図4に示す通り、普通図柄表示器42は、「st」の2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄当否判定の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば、判定結果が当りである場合には、「s■t■」(例えば、■:点灯、□:消灯とする)というように両LEDが点灯した当り普通図柄を停止表示する。また判定結果が外れである場合には、「s□t■」というようにtのLEDのみが点灯した態様の外れ普通図柄を表示する。尚外れ普通図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には予め定められた所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示が実行されるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯・消滅を繰り返す態様である。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に基づいて普通図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は主制御部のRAMに形成される普図保留記憶部86に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数には上限が設定されており、本実施例1における上限値は4個となっている。
普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の変動表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄当否判定用乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の変動表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示がその通過時にすぐ実行できない場合、すなわち普通図柄の変動表示の実行中や補助遊技の実行中である場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄当否判定の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44は、「qr」の2個のLEDで構成されており、普図保留の数に応じてLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が0の場合は「q□r□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が1の場合は「q□r●」というようにqのLEDを消灯しrのLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数2〜4についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
次に図2及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。本実施例1のパチンコ遊技機1は、特別図柄当否判定や普通図柄当否判定や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板80(「主制御部」ともいい、「遊技制御部」ともいう)、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板90(「サブ制御部」ともいい、「演出制御部」ともいう)、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110(「払出制御部」ともいう)、画像表示装置7に表示される演出図柄8、演出表示器102に表示される図柄、演出第1特図保留表示器103a、及び演出第2特図保留表示器103b等の表示制御を行う画像制御基板100(画像制御部)等を備えている。
また、図2に示すように、パチンコ遊技機1の後面側(裏面側)の略中央部には主制御基板80を収納した主制御基板収納ケースが設けられ、この主制御基板ケースの上方には、音声制御基板106、ランプ制御基板107及び画像制御基板100を収納した画像制御基板等収納ケースが設けられ、その画像制御基板等収納ケース上にはサブ制御基板90を収納したサブ制御基板収納ケースが設けられている。また、主制御基板ケースの下方左側には、払出制御基板を収納する払出制御基板ケースが設けられ、その右側には、電源基板109を収納する電源基板ケースが設けられている。
主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。遊技制御用マイコン81は、入出力回路87(I/Oポート部)を介して他の基板等とデータ(情報)の送受信を行う。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。遊技制御用マイコン81のRAMには、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85a及び第2特図保留記憶部85b)と普図保留記憶部86とが設けられている。
主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、及び一般入球口センサ27aが接続されている。これら各種センサを「検知手段」ともいう。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入球した遊技球を検知するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入球した遊技球を検知するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検知するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入球した遊技球を検知するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入球した遊技球を検知するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられており、特定領域39を通過した遊技球を検知するものである。一般入球口センサ27aは、各一般入球口27内にそれぞれ設けられて一般入球口27に入球した遊技球を検知するものである。
またソレノイド類としては、第2始動口ソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、及び第2大入賞口ソレノイド38が接続されている。第2始動口ソレノイド24は、可変入賞装置22の可動部材23を駆動するためのものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するためのものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するためのものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、普図保留表示器44、ラウンド表示器45、遊技状態表示器46、発射方向表示器47、及び当り表示器48が接続されている。すなわち、これらの主表示器40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球や貸球を払い出す払出装置120、及びカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード(遊技価値記憶媒体)等に記憶されている情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御基板111(「発射制御部」ともいう)を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、発射ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技球の払い出しを制御する払出制御用ワンチップマイコン116(「払出制御用マイコン」ともいう)が実装されている。払出制御用マイコン116には、遊技球の払い出しを制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。払出制御用マイコン116は、入出力回路117を介し、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、払出装置120の払出モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球は、その計数のため払出センサ122、123により検知される。尚遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114が発射ハンドル60への遊技者の接触を検知し、発射ボリューム115が発射ハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動制御されることとなる。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
また図5に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン91(「演出制御用マイコン」)が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って遊技演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。演出制御用マイコン91は、入出力回路95を介して他の基板等とデータの送受信を行う。入出力回路95は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。
サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101(「画像制御用マイコン」)のCPUに、画像表示装置7、演出表示器102、演出第1特図保留表示器103a、及び演出第2保留表示器103bの表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAMは、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROMには、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字及び記号等(演出図柄、保留図柄等を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPUは、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROMから画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出表示器102は、2個のLEDからなり、演出図柄8の変動表示及び停止表示にあわせて変動表示及び停止表示を行い、2個のLEDの点灯・消灯、又は色の組合せにより、演出図柄8の表示結果(特別図柄当否判定の結果)を示す表示態様で停止表示する。また、演出第1特図保留表示器103a、及び演出第2保留表示器103bも同様に2個のLEDからなる。そして、2個のLEDの点灯・消灯、又は色の組合せにより、演出第1特図保留表示器103aは第1演出保留表示領域9cに表示される保留個数及び第1特図保留表示器43aで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。また、演出第2特図保留表示器103bは第2演出保留表示領域9dに表示される保留個数及び第2特図保留表示器43bで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。これは、キャラクタ図柄を表示画面7a(演出図柄表示部)の略全体に表示したり、可動装飾部材14を動作させて表示画面7aの演出図柄表示領域7b(演出図柄表示部)の略全体を被覆したりすることで、演出図柄、第1演出保留表示部、又は第2演出保留表示部の一部又は全部が視認できない状態になることがあるため、この様な表示器が設けられている。尚、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101に換えて、又は加えてVDP(Video Display Processor)を設けてもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROMに格納されている。尚、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROMに音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を、ROMに格納されているデータから決定し、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプ(LED)の点灯制御を行う。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された可動装飾部材14を動作させる。尚可動装飾部材14は、図1では一部分のみ視認可能となっているが、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。演出制御用マイコン91は、可動装飾部材14を所定の動作態様で動作させるための動作パターンデータ(「駆動データ」ともいう)を、サブ制御基板90のROMに格納されているデータから決定し、決定した動作パターンデータに基づいて可動装飾部材14の動作を制御する。尚、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や可動装飾部材14の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
またサブ制御基板90には、第1演出ボタン63a又は第2演出ボタン63b(図1参照)が操作(押す、回転、引く等)されたことを検知する第1演出ボタン検知スイッチ63c及び第2演出ボタン検知スイッチ63dが接続されている。従って、第1演出ボタン63a又は第2演出ボタン63bに対して遊技者が所定の入力操作を行うと、対応する演出ボタン検知スイッチらサブ制御基板90に対して信号が出力される。
次に、本実施例1のパチンコ遊技機1における当否判定に係る制御について説明する。特別図柄当否判定の結果として、「大当り」、「小当り」、「外れ」がある。「大当り」のときには、特別図柄表示部41に「大当り図柄」が停止表示される。また「小当り」のときには、特別図柄表示部41に「小当り図柄」が停止表示される。また「外れ」のときには、特別図柄表示部41に「外れ図柄」が停止表示される。大当り又は小当りと判定されると、停止表示された特別図柄の種類に応じた開放パターンにて、第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放する「特別遊技」が実行される。大当りとなって実行される特別遊技を「大当り遊技」と言い、小当りとなって実行される特別遊技を「小当り遊技」と言う。
当りには複数の種別がある。図6に示すように当りの種別としては、「15R(ラウンド)第1大当り」、「15R第2大当り」、「2R第3大当り」、及び「15R第4大当り」がある。「15R第1大当り」及び「15R第4大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放回数(ラウンド数)が15回であり、1ラウンド目と2ラウンド目に、特定領域39への遊技球の通過が可能(容易)な態様で第2大入賞口35を開放させる大当りである。この特定領域39への遊技球の通過を狙うラウンドを、チャンスラウンドやチャレンジラウンドということができる。「15R第2大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放回数(ラウンド数)が15回であるものの、前述のチャンスラウンドである1ラウンド目と2ラウンド目の開放時間が極短時間(一瞬開閉)で、特定領域39への遊技球の通過が困難(不可能としてもよい)な大当りである。すなわち、この「15R第2大当り」は、特定領域39への遊技球の通過が可能(容易)な態様で第2大入賞装置36を開放させることのない大当りであるといえる。「2R第3大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放回数(ラウンド数)が2回であり、チャンスラウンドである1ラウンド目と2ラウンド目に特定領域39への遊技球の通過が可能な態様で第2大入賞装置36を開放させる大当りである。但し、第2大入賞口35の開放時間が1ラウンド目と2ラウンド目を合わせても1.8秒であるので、15R第1大当りより特定領域への遊技球の通過可能性が低いものとなっている。
本実施例1のパチンコ遊技機1では、大当り遊技中の特定領域39への遊技球の通過に基づいて、その大当り遊技の終了後の遊技状態を、後述の高確率状態に移行させる。従って、特別図柄当否判定の結果が前述の15R第1大当り、2R第3大当り、又は15R第4大当りとなった場合には、特定領域への遊技球の通過可能性が比較的高い態様で1ラウンド目と2ラウンド目のチャンスラウンドが実行されるため、当該大当り遊技の実行中に特定領域39へ遊技球を通過させることで、大当り遊技後の遊技状態を高確率状態に移行させることができる。これに対して、15R第2大当りとなった場合には、1ラウンド目と2ラウンド目のチャンスラウンドの開放時間が各0.1秒であるので、第2大入賞口へ遊技球を入球させるのが非常に困難であるので、当該大当り遊技の実行中に特定領域39へ遊技球を通過させることができず、その大当り遊技後の遊技状態は、後述の通常状態(低確率状態)となる可能性が非常に高い(低確率状態になるといってもよい)。
一方、小当りは、見かけ上2R第3大当りと同じ開放パターンで大入賞口(第2大入賞口35)を開放させる当りである。すなわち小当りでは、特定領域39への遊技球の通過が可能な態様で第2大入賞装置36を開放させる。しかしながら、小当り遊技の実行中に、特定領域39への遊技球の通過があっても小当り遊技の実行後の遊技状態を小当り遊技の実行前から変化させないものとなっている。そのため、小当り遊技の実行前の遊技状態が通常状態(低確率状態)であれば、小当り遊技の実行後の遊技状態も通常状態となる。そして遊技者から見れば、上記の2R第3大当りと小当りとは大入賞口(第2大入賞口35)の開放パターンを見ても区別することができない。すなわち遊技者は特別図柄当否判定の結果が、2R第3大当りになったのか小当りになったのかを認識するのが困難である。そのため、2R第3大当りとしての特別遊技中に特定領域39へ遊技球を通過させたとしても、それだけでは、その後の遊技状態が高確率状態に移行したかどうかを認識するのは困難である。また、小当りとしての特別遊技中に特定領域39へ遊技球を通過させたとしても、それだけでは、その後の遊技状態が通常状態のままか、高確率状態に移行したかを認識するのは困難である。その結果、小当りとなった場合、及び2R第3大当りになった場合には、高確率状態であるかもしれないという期待感を持ちつつ遊技を進行することができ、遊技興趣を高めることができる。尚、小当りにおいては大入賞口の開放回数を、ラウンド数とは言わず、単に開放回数という。
より具体的には、本実施例1のパチンコ遊技機1における各大当り及び小当りとなったときの大入賞口の開放パターンは、図6のようになっている。すなわち、15R第1大当りとなった場合(第1特別図柄表示器41aに15R第1大当り図柄が停止表示された場合)、及び15R第4大当りとなった場合(第2特別図柄表示器41bに15R第4大当り図柄が停止表示された場合)には、1R〜2Rまでは第2大入賞口35を最大28秒開放し、3R〜15Rまでは第1大入賞口30を最大28秒開放させる。この当りでは、1R目及び2R目における第2大入賞口35の開放時間が夫々28秒あるため、そのラウンド中に特定領域39へ遊技球を通過させることが容易となっている。
また、15R第2大当りとなった場合(第1特別図柄表示器41aに15R第2大当り図柄が停止表示された場合)には、1R〜2Rまでは第2大入賞口35を最大0.1秒開放し、3R〜15Rまでは第1大入賞口30を最大28秒開放させる。この当りでは、1R目及び2R目における第2大入賞口35の開放時間が夫々最大0.1秒と極短時間とされている(一瞬開閉)ため、そのラウンド中に特定領域39へ遊技球を通過させることはほぼ不可能となっている。
すなわち、15R第2大当り用の開放パターンは、15R第1大当り用の開放パターンと比べて第1ラウンド及び第2ラウンドの開放態様が異なる。つまり、15R第1大当りでは、1ラウンド目及び2ラウンド目に第2大入賞口35が28秒開放するため、第2大入賞口35へ遊技球が容易に入球する。そして、第2大入賞口35へ入球した遊技球は、高い可能性で特定領域39を通過する。これに対して、15R第2大当りでは、1ラウンド目及び2ラウンド目に第2大入賞口35が0.1秒しか開放しない。そのため、第2大入賞口35へ遊技球が入球することは非常に困難である。従って、15R第2大当りの実行中に、遊技球が特定領域39を通過する可能性は15R第1大当りと比してかなり低くなっている。また、遊技球が特定領域39を通過する可能性は限りなく0に近いため、通過しないといってもよい。
また図6に示すように、2R第3大当りに当選した場合(第1特別図柄表示器41aに2R第3大当り図柄が停止表示された場合)には、1R〜2Rまで第2大入賞口35を最大0.9秒開放させる。この当りでは、1R目及び2R目における第2大入賞口35の開放時間が合計1.8秒あるため、そのラウンド中に特定領域39へ遊技球を通過させることが可能となっている。尚、本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。よって、第2大入賞口35の開放時間が1.8秒あれば、第2大入賞口35へ遊技球を入球させることは十分に可能である。またこの2R第3大当りは、第2大入賞口の総開放時間が1.8秒と短いため、他の15R大当りのように多くの賞球(遊技利益)を望めるものではない。すなわち他の大当りに比してほとんど賞球の獲得できない大当りである。
また、第1小当りとなった場合(第1特別図柄表示器41aに第1小当り図柄が停止表示された場合)、及び、第2小当りとなった場合(第2特別図柄表示器41bに第2小当り図柄が停止表示された場合)には、第2大入賞口35において最大0.9秒間の開放を2回行う。すなわち、2R第3大当りと同じ開放パターンにて大入賞口を開放させる。この小当りにおいても、第2大入賞口35の開放時間が合計1.8秒あるため、特定領域39へ遊技球を通過させることが可能となっている。しかし前述の通り、特定領域39への通過があっても小当り遊技の前後で遊技状態の変化はない。またこの小当りは、大入賞口の総開放時間が1.8秒と短いため、2R第3大当りと同様に多くの賞球を望めるものではない。すなわち小当りは、遊技状態の移行という点についても、賞球という点についても、遊技者にとっての特典がほぼないもの(入球による賞球のみ)となっている。
すなわち、本実施例では、第2大入賞口35の開放パターンとして、遊技球が特定領域39を通過可能(通過容易)な第1の開放パターンと(15第1大当り、15R第4大当り)、遊技球が特定領域39を通過困難(通過不能)な第2の開放パターンと(15R第2大当り)、遊技球が特定領域を通過可能であって第1の開放パターンより通過可能性が低い第3の開放パターンと(2R第3大当り)、を有するものとすることができる。また、小当り用の開放パターンとして、遊技球が特定領域39を通過可能であるが通過した場合であっても特典を付与しない(高確率状態を発生しない)第4の開放パターンを有するものとすることができる。この第4の開放パターンは、他の態様として特定領域39を通過不能な開放パターンとしてもよい。
尚、第1特別図柄(特図1)の当否判定における各大当りへの振分確率は、15R第1大当りが40%、15R第2大当りが50%、2R第3大当りが10%となっている。これに対して、第2特別図柄(特図2)の当否判定における大当りは、全て15R第4大当りとなっている。すなわち、後述の開放延長機能の作動(高ベース状態の発生)により入球容易となった第2始動口21への入球に基づく当否判定により大当りとなった場合には、必ず15R第4大当りとなる。このように本パチンコ遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入球して行われる当否判定(第1特別図柄の大当り抽選)において大当りとなるよりも、第2始動口21に遊技球が入球して行われる当否判定(第2特別図柄の大当り抽選)において大当りとなる方が、遊技者にとって有利となる可能性が高くなるように設定されている。すなわち、遊技者は、第2始動口21への入球を期待して遊技を行う。特に第2始動口21への入球頻度が高まる開放延長機能の作動中においては顕著である。
ここで本パチンコ遊技機1では、大当りか、小当りか、外れかの判定は「特別図柄当否判定用乱数(「当否判定用情報」ともいう)」に基づいて行われ、大当りとなった場合の大当りの種別の判定は「大当り種別決定用乱数(「図柄決定用乱数」、「図柄決定用情報」ともいう)」に基づいて行われる。図7(A)に示すように、特別図柄当否判定用乱数は0〜629までの範囲で値をとる。大当り種別決定用乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。尚、第1始動口20又は第2始動口21への入球に基づいて取得される乱数(取得情報)には、特別図柄当否判定用乱数及び大当り種別決定用乱数の他に、「リーチ乱数(「リーチ情報」ともいう)」及び「変動パターン乱数(「変動パターン情報」ともいう)」がある。
リーチ乱数は、特別図柄当否判定の結果が外れである場合に、演出図柄を用いてその結果を示す遊技演出(演出図柄遊技演出)においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは例えば、左と右の2個の演出図柄8R、8Lが同じ図柄で停止(仮停止)され、残り1個の中演出図柄8Cが変動中の状態をいう(「7↓7」の状態)。そして、変動中の中演出図柄8Cが停止中の演出図柄8R、8Lと同じ図柄で停止すれば、3つの演出図柄が同一の図柄で停止することとなり、当りとなる。尚、この場合の演出図柄の停止(仮停止)には、演出図柄表示領域7b内で多少揺れているような表示(揺れ変動)も含まれる。このリーチ乱数は、0〜126までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜198までの範囲で値をとる。また、ゲート28の通過に基づいて取得される乱数には、図7(B)に示す普通図柄当否判定用乱数がある。普通図柄当否判定用乱数は、第2始動口21を開放させる補助遊技を行うか否かの判定(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜240までの範囲で値をとる。
次に、本実施例1のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1は、特別図柄及び普通図柄に対する確率変動機能、変動時間短縮機能、及び、開放延長機能の各機能が作動状態又は非作動状態となる組合せにより、複数の遊技状態を有している。特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常状態(「低確率状態」ともいう)」という。高確率状態では、特別図柄当否判定において大当りと判定される確率が通常状態よりも高くなっている。すなわち、通常状態では通常状態用の大当り判定テーブルを用いて当否判定を行うものの、高確率状態では、大当りと判定される特別図柄当否判定用乱数の値が多い高確率状態用の大当り判定テーブルを用いて、当否判定を行う(図8(A)参照)。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の変動表示の結果が大当りとなる(停止図柄が大当り図柄となる)確率が高くなる。
また、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示の開始時から確定表示時までの時間)の平均値が、非時短状態における特別図柄の変動時間の平均値よりも短くなっている。すなわち、時短状態においては、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図9参照)。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入球(特図保留として記憶され得る入球)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当りを狙うことができる。
特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)についての確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄についての確率変動機能及び変動時間短縮機能は、特別図柄の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄の確率変動機能及び変動時間短縮機能は、特別図柄の時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄当否判定における当り確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当りと判定される普通図柄乱数(当り乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当り判定テーブルよりも多い普通図柄当り判定テーブルを用いて、普通図柄当否判定(普通図柄の判定)を行う(図8(D)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄の変動表示の結果が当りとなる(停止図柄が普通当り図柄となる)確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本実施例1では、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である(図8(E)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における第2始動口21の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。すなわち、可変入賞装置22の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における第2始動口21の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。すなわち、可変入賞装置22の開放回数増加機能が作動している。具体的に、非時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22の開閉部材37が0.2秒の開放動作を1回行い、その期間第2始動口が開状態となる。また時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22の開閉部材37が2.0秒の開放動作を3回行うものとされる。
普通図柄についての確率変動機能及び変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能及び開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、第2始動口21が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球の入球頻度が高くなる(「高頻度状態」ともいう)。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当りを狙うことができる。
高ベース状態(高頻度状態)は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄についての確率変動機能及び変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能及び開放回数増加機能のうち少なくとも一つの機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも第2始動口が開放され易く(入球頻度が高く)なっていればよい。また、高ベース状態は、特別図柄の時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。この様な高ベース状態を発生する機能を「高ベース発生機能」ということもできる。
本実施例1のパチンコ遊技機1では、15R第1大当りとなった場合の特別遊技後の遊技状態は、その特別遊技中に特定領域39の通過がなされていれば、特別図柄の高確率状態且つ特別図柄の時短状態、且つ高ベース状態となる(図6参照)。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、予め定められた回数の特別図柄の変動表示が実行されるか、又は、大当りとなって大当り遊技が実行されることにより終了する。
また、15R第2大当りとなった場合の特別遊技後の遊技状態は、その特別遊技中に特定領域39を通過することは極めて困難であるので、特別図柄の通常状態且つ特別図柄の時短状態、且つ高ベース状態となる(図6参照)。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(例えば100回)の特別図柄の変動表示が実行されるか、大当りに当選してその大当り遊技が実行されることにより終了する。可能性は限りなく低いが、仮に特定領域39を通過した場合には、「高確高ベース状態」となる。
また、通常状態(低確低ベース状態)において、2R第3大当りとなった場合の特別遊技後の遊技状態は、その特別遊技中に特定領域39の通過がなされていれば、特別図柄の高確率状態且つ特別図柄の非時短状態、且つ低ベース状態となる(図6参照)。この遊技状態を特に、「高確低ベース状態」という。高確低ベース状態は、予め定められた回数の特別図柄の変動表示が実行されるか、又は、大当りとなって大当り遊技が実行されることにより終了する。
この高確低ベース状態は、高確率状態であることが潜伏している状態、すなわち高確率状態であることが遊技者にとって認識困難な状態である。つまり高確低ベース状態は、いわゆる「潜伏確変状態(「確率非報知状態」ともいう)」である。これに対して、上記の高確高ベース状態は、高確率状態であることが遊技者にとって明らかな状態である。つまり高確高ベース状態は、いわゆる「確変遊技状態」である。
また、高ベース状態において、2R第3大当りとなった場合の特別遊技後の遊技状態は、その特別遊技中に特定領域39の通過がなされていれば、特別図柄の高確率状態且つ特別図柄の時短状態、且つ高ベース状態となる(図6参照)。すなわち、特別図柄の時短機能及びベース状態については、特別遊技の実行前の状態と同じ状態とされる。
尚、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、特別図柄の通常状態且つ特別図柄の非時短状態、且つ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3Bへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。また高ベース状態では、低ベース状態と比べて第2始動口21が開放されやすくなっており、第1始動口20への入球よりも第2始動口21への入球の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄当否判定の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入球させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御され、右遊技領域へ発射すべきことを報知する。
これに対して、高確低ベース状態や低確低ベース状態といった低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3Aへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。また低ベース状態では、高ベース状態と比べて第2始動口21が開放されにくくなっており、第2始動口21への入球よりも第1始動口20への入球の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入球させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御(表示制御)され、左遊技領域へ発射すべきことを報知する。
具体的には発射方向表示器47は、「yz」の2個のLEDで構成されており、遊技状態に応じてLEDを点灯させることにより発射方向を示すものである。例えば、低ベース状態では、「y□z□」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様として左遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。また、高ベース状態では、「y■z■」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを点灯する表示態様として右遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。
[主制御メイン処理]
次に、図10〜図38に基づいて遊技制御用マイコン81の動作(主制御部による制御処理)について説明する。尚、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等は、主制御基板80のRAMに設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、主制御基板80のROMから図10に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(S101)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、主制御基板80のCPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。尚初期設定(S101)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。尚、実施例1及び図面において、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」「第1特図」、第2特別図柄を「特図2」「第2特図」ということがある。
初期設定(S101)に次いで、割り込みを禁止し(S102)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)では、図7に示した種々の乱数カウンタの値を1加算する更新を行う。各乱数カウンタの値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。尚各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。更新された乱数カウンタ値は主制御基板80のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)が終了すると、割り込みを許可する(S104)。割り込み許可中は、割り込み処理(S105)の実行が可能となる。この割り込み処理(S105)は、例えば4ms周期で主制御基板80のCPUに繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。そして、割り込み処理(S105)が終了してから、次に割り込み処理(S105)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。尚、割り込み禁止状態のときにCPUに割り込みパルスが入力された場合は、割り込み処理(S105)はすぐには開始されず、割り込み許可(S104)がされてから開始される。
[割り込み処理]
次に、割り込み処理(S105)について説明する。図11に示すように、割り込み処理(S105)では、まず出力処理(S201)を実行する。出力処理(S201)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAMに設けられた出力バッファにセットされたコマンド(制御信号)等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。ここで出力するコマンド等には、遊技状態、特別図柄当否判定の結果、大当り種別としての図柄、変動パターン等に関する情報等が挙げられる。尚コマンドは、例えば2バイトの情報からなる。上位1バイトは、コマンドの種類に関する情報であり、下位1バイトはコマンドの内容に関する情報である。
出力処理(S201)に次いで行われる入力処理(S202)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、一般入球口センサ27a等(図5参照))が検知した検知信号を読み込み、賞球情報としてRAMの出力バッファに記憶する。また、下皿62の満杯を検知する下皿満杯スイッチからの検知信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)は、図10の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)と同じである。即ち、図7に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、タイマ割り込み処理(S105)の実行期間と、それ以外の期間(割り込み処理(S105)の終了後、次の割り込み処理(S105)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)に次いで、後述する始動口センサ検知処理(S204)、普図動作処理(S205)、特図動作処理(S206)、特定領域センサ検知処理(S207)、保留球数処理(S208)、及び電源断監視処理(S209)を実行する。その後、本発明に深く関連しないその他の処理(S210)を実行して、割り込み処理(S105)を終了する。そして、次に主制御基板80のCPUに割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のS102〜S104の処理が繰り返し実行され(図10参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再び割り込み処理(S105)が実行される。再び実行された割り込み処理(S105)の出力処理(S201)においては、前回の割り込み処理(S105)にてRAMの出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[始動口センサ検知処理]
図12に示すように、始動口センサ検知処理(S204)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S301)。ゲート28を遊技球が通過していれば(S301でYES)、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAMに設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4以上であるか否か判定し(S302)、遊技球がゲート28を通過していなければ(S301でNO)、S305に進む。
普通図柄保留球数が4以上であれば(S302でYES)、S305に進む。一方、普通図柄保留球数が4以上でなければ(S302でNO)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S303)、普通図柄乱数取得処理(S304)を行う。普通図柄乱数取得処理(S304)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H、図7(B))を取得し、その取得乱数値(取得情報)を、主制御基板80のRAMに設けられた普図保留記憶部のうち現在の普通図柄保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
S305では、第2始動口21に遊技球が入球したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S305)。第2始動口21に遊技球が入球していない場合(S305でNO)にはS309に進むが、第2始動口21に遊技球が入球した場合には(S305でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4個(上限数)に達しているか否か判定する(S306)。そして、特図2保留球数が4個に達している場合(S306でYES)には、S309に進むが、特図2保留球数が4個未満である場合には(S306でNO)、特図2保留球数に1を加算する(S307)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S308)を行う。特図2関係乱数取得処理(S308)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタの値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数の値を取得し)、それら取得乱数値(取得情報)を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
続いて始動口センサ検知処理(S204)では、第1始動口20に遊技球が入球したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S309)。第1始動口20に遊技球が入球していない場合(S309でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入球した場合には(S309でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4個(上限数)に達しているか否か判定する(S310)。そして、特図1保留球数が4個に達している場合(S310でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が4個未満である場合には(S310でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S311)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S312)を行う。特図1関係乱数取得処理(S312)では、特図2関係乱数取得処理(S308)と同様に、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタの値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数値を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
[普図動作処理]
遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検知処理(S204)に次いで、図13に示す普図動作処理(S205)を行う。普図動作処理(S205)では、普通図柄表示器42及び可変入賞装置22に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「普図動作ステータス1、2、3、4」を割り当てている。そして、「普図動作ステータス」が「1」である場合には(S401でYES)、普通図柄待機処理(S402)を行い、「普図動作ステータス」が「2」である場合には(S401でNO、S403でYES)、普通図柄変動中処理(S404)を行い、「普図動作ステータス」が「3」である場合には(S401、S403で共にNO、S405でYES)、普通図柄確定処理(S406)を行い、「普図動作ステータス」が「4」である場合には(S401、S403、S405の全てがNO)、普通電動役物処理(S407)を行う。尚普図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[普通図柄待機処理]
図14に示すように、普通図柄待機処理(S402)ではまず、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かを判定し(S501)、「0」であれば(S501でYES)この処理を終える。一方「0」でなければ(S501でNO)、後述の普通図柄当否判定処理を行う(S502)。また、普通図柄当否判定処理(S502)に次いで、普通図柄変動パターン選択処理を行う(S503)。普通図柄変動パターン選択処理では、図8(E)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が30秒の普通図柄変動パターンを選択する。また普通図柄変動パターン選択処理に次いで後述の普通図柄乱数シフト処理(S504)を行う。また、普通図柄乱数シフト処理(S504)に次いで、普通図柄変動開始処理を行い(S505)、処理を終える。普通図柄変動開始処理では、S503で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始するとともに、普通動作ステータスを「2」にセットする。また普通図柄変動開始処理では、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
[普通図柄当否判定処理]
図15に示すように、普通図柄当否判定処理(S502)ではまず、普図保留記憶部に格納されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)を読み出す(S601)。次いで、時短フラグがONか否か(すなわち遊技状態が時短状態であるか否か)を判定する(S602)。S602で、時短フラグがONである、すなわち時短状態であると判定された場合(S602でYES)、図8(D)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」〜「239」)に基づく高確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S604)、S605の処理に移行する。すなわち、読み出した普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)が当り判定値の何れかと一致するか否かを判定する。一方、S602で、時短フラグがONでない、すなわち、非時短状態であると判定された場合(S602でNO)、図8(D)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち非時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」、「1」)に基づく低確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S603)、S605の処理に移行する。
そして、S605で、普図当否判定(S603、S604)の結果が、当り(普図当り)か否かを判定し(S605)、外れと判定された場合(S605でNO)、停止表示する外れ普通図柄(普図外れ図柄)を決定し(S606)、処理を終える。一方、S605で当り(普図当り)と判定された場合(S605でYES)、停止表示する当り普通図柄(普図当り図柄)を決定し(S607)、普図当りフラグをONにして(S608)、処理を終える。
[普通図柄乱数シフト処理]
普通図柄変動パターン選択処理(S503)に次いで普通図柄乱数シフト処理(S504)を実行する。図16に示すように、普通図柄乱数シフト処理(S504)ではまず、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S701)。次いで、普図保留記憶部における各普図保留の格納場所を、現在の位置から読み出される側に一つシフトする(S702)。そして、普図保留記憶部における最上位の保留記憶の格納場所であるアドレス空間を空(「0」)にして、即ち普図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S703)、処理を終える。このようにして、普図保留が保留順に消化されるようにしている。
[普通図柄変動中処理]
図17に示すように、普通図柄変動中処理(S404)ではまず、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S801)、経過していなければ(S801でNO)処理を終える。一方、経過していれば(S801でYES)、普通図柄変動停止コマンドをセットする(S802)とともに、普図動作ステータスを「3」にセットする(S803)。そして、普通図柄の変動表示を、普通図柄当否判定用乱数の判定結果に応じた表示結果(当り普通図柄又は外れ普通図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S804)、この処理を終える。
[普通図柄確定処理]
図18に示すように、普通図柄確定処理(S406)ではまず、普図当りフラグがONであるか否かを判定する(S901)。普図当りフラグがONでなければ(S901でNO)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S905)、この処理を終える。一方、普図当りフラグがONであれば(S901でYES)、続いて時短フラグがONであるか否か、すなわち時短状態中か否かを判定する(S902)。そして時短状態中であれば(S902でYES)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして時短状態中の開放パターンをセットする(S903)。時短状態中の開放パターンとは、前述の通り、2.0秒の開放を3回繰り返す開放パターンである。従って、第2始動口21の開放回数をカウントする第2始動口開放カウンタに「3」をセットする。
これに対して、非時短状態中であれば(S902でNO)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして非時短状態中の開放パターンをセットする(S906)。非時短状態中の開放パターンとは、前述の通り、0.2秒の開放を1回行う開放パターンである。従って、第2始動口開放カウンタに「1」をセットする。そして、開放パターンのセット(S903、S906)に続いて、普図動作ステータスを「4」にセットし(S904)、この処理を終える。
[普通電動役物処理]
図19に示すように、普通電動役物処理(S407)ではまず、普図当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S1001)。普図当り終了フラグは、当りとなって実行された補助遊技において、第2始動口21の開放が終了したことを示すフラグである。
普図当り終了フラグがONでなければ(S1001でNO)、第2始動口21の開放中か否かを判定する(S1002)。開放中でなければ(S1002でNO)、第2始動口21を開放させる時間に至ったか否かを判定し(S1003)、至っていなければ(S1003でNO)処理を終え、至っていれば第2始動口21を開放させ(S1004)、処理を終える。一方、第2始動口21の開放中であれば(S1002でYES)、第2始動口21を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第2始動口21を開放してから予め定められた開放時間が経過したか否か)を判定し(S1005)、至っていなければ(S1005でNO)処理を終え、至っていれば(S1005でYES)第2始動口21を閉状態(閉鎖)とする(S1006)。
そして第2始動口21の閉鎖処理(S1006)に次いで、第2始動口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S1007)、第2始動口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1008)。「0」でなければ(S1008でNO)、再び第2始動口21を開放させるためにそのまま処理を終える。一方「0」であれば(S1008でYES)、補助遊技を終了させる普図当り終了処理を行う(S1009)とともに、普図当り終了フラグをセットして(S1010)処理を終える。尚、第2始動口開放カウンタは、時短状態中であれば第2始動口21の開放(可動部材23の開放動作)が3回なされると「0」になり、非時短状態中であれば第2始動口21の開放が1回なされると「0」になる。
これに対してS1001において普図当り終了フラグがONであれば(S1001でYES)、S903又はS906にてセットされた回数の第2始動口21の開放動作は終了しているので、普図当り終了フラグをOFFするとともに(S1011)、普図当りフラグをOFFし(S1012)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S1013)処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、普図動作処理(図13)として再び普通図柄待機処理(S402)が実行されることになる。
[特図動作処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、普図動作処理(S205)に次いで特図動作処理(S206)を行う。特図動作処理(S206)では、図20に示すように、特別図柄表示器41及び大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特図動作ステータス1、2、3、4、5」を割り当てている。そして、「特図動作ステータス」が「1」である場合には(S1101でYES)、特別図柄待機処理(S1102)を行い、「特図動作ステータス」が「2」である場合には(S1101でNO、S1103でYES)、特別図柄変動中処理(S1104)を行い、「特図動作ステータス」が「3」である場合には(S1101、S1103で共にNO、S1105でYES)、特別図柄確定処理(S1106)を行い、「特図動作ステータス」が「4」である場合には(S1101、S1103、S1105で共にNO、S1107でYES)、大当り遊技としての特別電動役物処理1(S1108)を行い、「特図動作ステータス」が「5」である場合には(S1101、S1103、S1105、S1107の全てがNO)、小当り遊技としての特別電動役物処理2(S1109)を行う。尚、特図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]
図21に示すように、特別図柄待機処理(S1102)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1201)。特図2保留球数が「0」である場合(S1201でYES)、即ち、第2始動口21への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1206)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1206でYES)、即ち、第1始動口20への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶もない場合には、画像表示装置7の表示画面7aを待機画面とする処理中(客待ち用のデモ画面の実行中)であるか否かを判定し(S1211)、そうであれば(S1211でYES)処理を終え、そうでなければ(S1211でNO)待機画面を表示するために待機画面設定処理を実行する(S1212)。
S1201において特図2保留球数が「0」でない場合(S1201でNO)、即ち、第2始動口21への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図2当否判定処理(S1202)、特図2変動パターン選択処理(S1203)、特図2乱数シフト処理(S1204)、特図2変動開始処理(S1205)をこの順に行う。また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でYES、S1206でNO)、即ち、第2始動口21に係る乱数カウンタ値の記憶はないが、第1始動口20への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。このように本実施例1では、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1201でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化(第2特別図柄の変動表示)は、第1特図保留の消化(第1特別図柄の変動表示)に優先して実行される。そして本実施例1では、第2特図保留に基づく当否判定の方が、第1特図保留に基づく当否判定よりも、遊技者にとって利益の大きい大当りになりやすくなっている(図8(B))。
[特図2当否判定処理]
図22に示すように、特図2当否判定処理(S1202)ではまず、判定値として、RAMの第2特図保留記憶部85bの最下位の領域(即ち第2特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている(最も古い記憶の)特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)を読み出す(S1301)。次いで、確変フラグがONか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1302)。そして、高確率状態でなければ(S1302でNO)、すなわち通常状態であれば、大当り判定テーブル(図8(A))のうち通常状態用の大当り判定テーブル(大当り判定値が「3」及び「397」)に基づいて当否判定を行う(S1303)。一方、高確率状態であれば(S1302でYES)、大当り判定テーブル(図8(A))のうち高確率状態用の大当り判定テーブルに基づいて当否判定を行う(S1307)。高確率状態用の大当り判定テーブルでは、大当り判定値は、「3」、「53」、「113」、「173」、「227」、「281」、「337」、「397」、「449」、「503」とされている。
大当り判定(S1303、S1309)の結果が「大当り」と判定された場合(S1304でYES)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)を読み出して、図8(B)に示す大当り種別判定テーブルに基づいて大当り種別を判定し(S1310)、当該大当り種別決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し(S1311)、大当りフラグをONにして(S1312)、処理を終える。尚、第1特別図柄に係る当否判定の場合は、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定し、第2特別図柄に係る当否判定の場合は、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定する。また、第1特別図柄(特図1)の当否判定にて大当りと判定された場合は、15R第1大当り、15R第2大当り及び2R第3大当りのうち何れかが実行される。また、第2特別図柄(特図2)の当否判定にて大当りと判定された場合は、全て15R第4大当りとされる(図8(B))。
また、大当りフラグには、大当りの種別が15R第1大当り又は15R第2大当りであった場合にONする長当りフラグと、2R第3大当りであった場合にONする短当りフラグとがある。ここで、ラウンド表示器45は、2R用ランプと15R用ランプとの2個のLEDで構成されており、2R第3大当りとなって短当りフラグがONにされると、2R第3大当り図柄が確定表示するタイミングで、2R用ランプの方が点灯表示される。具体的には、「2R▲15R△」(例えば、▲:点灯、△:消灯とする)の様な表示態様となる。また、15R第1大当り、15R第2大当り、及び15R第4大当りの何れかとなって長当りフラグがONにされると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、15R用ランプの方が点灯表示される。具体的には、「2R△15R▲」の様な表示態様となる。
一方、大当り判定(S1303、S1307)の結果が「大当り」でないと判定された場合(S1304でNO)、小当りか否かを判定する(S1305)。すなわち、特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)が、小当り判定値である「101」〜「105」の何れかと一致するか否か判定する(図8(A))。そして、小当りでないと判定された場合(S1305でNO)、外れ図柄を決定し(S1308)、処理を終える。小当りであると判定された場合(S1305でYES)、小当り図柄を決定し(S1306)、小当りフラグをONにして(S1306)、処理を終える。尚、小当りか否かを決める乱数を、特別図柄当否判定用乱数とは別に設けてもよい。
[特図2変動パターン選択処理]
特別図柄待機処理(図21)では、特図2当否判定処理(S1202)に次いで、特図2変動パターン選択処理を行う(S1203)。図23及び図24に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1203)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1401)。そして、時短状態でなければ(S1401でNO)、すなわち非時短状態であれば、大当りフラグがONか否かを判定し(S1402)、ONであれば(S1402でYES)、非時短状態中大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1403)。尚、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。また本実施例1では、非時短状態中大当り用テーブルは、大当りが長当り(15R大当り)か短当り(2R大当り)かによっても分かれている。しかし本処理は、特図2についての変動パターン選択処理なので、特図2の抽選にて当選する大当りには15R第4大当り(長当り)しかない。従って本処理にて参照される箇所は、常に長当りの箇所となり、変動パターンP1又は変動パターンP2が選択される。尚、非時短状態中大当り用テーブルは、長当り用と短当り用とに分かれていなくてもよい。これは後述の時短状態中大当り用テーブルについても同様である。
一方、大当りフラグがONでなければ(S1402でNO)、小当りフラグがONか否かを判定する(S1405)。そして、小当りフラグがONであれば(S1405でYES)、非時短状態中小当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ小当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1409)。具体的には、本実施例1では必ず変動パターンP4が選択される。
また、小当りフラグがONでなければ(S1405でNO)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1406)。図8(C)に示すように、リーチ成立乱数値は時短状態であれば「0」〜「5」であり、非時短状態であれば「0」〜「13」である。すなわち、時短状態の方が非時短状態よりも外れ時のリーチがかかりにくくなっている。これは、時短状態において変動時間の短いリーチ演出無し外れがより多く選択されようにすることで、特図保留の消化スピードを早めるためである。
リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)がリーチ成立乱数値である場合(S1406でYES)、即ち、リーチ有外れの場合には、非時短状態中リーチ有外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つリーチ有外れに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1407)。本実施例1では、変動パターンP5又はP6が選択される。
リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)がリーチ成立乱数値でない場合(S1406でNO)、即ち、リーチ無外れの場合には、非時短状態中リーチ無外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つリーチ無外れに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1408)。このリーチ無外れ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特別図柄の保留球数が「3」又は「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「0」〜「2」であるときに比して変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている。本実施例1では、変動パターンP7又はP8が選択される。
またS1401において、遊技状態が時短状態であると判定した場合(S1401でYES)には、図24に示すように、参照する変動パターンテーブルを時短状態中用のテーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態に該当する部分)にする事以外は、上記ステップS1402〜S1609と同様の流れで処理(S1410〜S1416)を行う。すなわち、大当りであれば図9の時短状態中且つ大当りに該当する部分を参照し、小当りであれば図9の時短状態中且つ小当りに該当する部分を参照し、リーチ有外れであれば図9の時短状態中且つリーチ有外れに該当する部分を参照し、リーチ無外れであれば図9の時短状態中且つリーチ無外れに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する。
尚、時短状態中の変動パターンテーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態に該当する部分)では、リーチ無外れ時の保留球数に応じた短縮変動の機能が保留球数「2」〜「4」のときに働く。すなわち、非時短状態中よりも短縮変動が選択され易くなっている。また、大当りのうち長当りに当選した場合に、非時短状態中よりも変動時間の短い変動パターンが選択され易くなっている。つまり、時短状態中の変動パターンテーブルは、非時短状態中の変動パターンテーブルよりも特別図柄の変動時間の平均値が短くなるようなテーブルとなっている。
前述のようにして変動パターンの選択を行った後は、図23に示すその他の処理(S1404)を行ってこの処理を終える。尚、その他の処理(S1404)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドをRAMの出力バッファにセットする。セットした変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)によりサブ制御基板90に送られる。
[特図2乱数シフト処理]
図25に示すように、特図2乱数シフト処理(S1204)ではまず、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1501)。次いで、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側(例えば第2特図保留記憶部85bがアドレス「0000」〜「0003」に対応するアドレス空間からなる場合、アドレス「0000」側)にシフトする(S1502)。そして、第2特図保留記憶部85bの最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第2特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1503)、この処理を終える。
特図2乱数シフト処理(S1204)を実行した後は、図21の特図2変動開始処理(S1205)を実行する。特図2変動開始処理(S1205)では、特図動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。
図21の特別図柄待機処理(S1102)において、特図2保留球数が「0」であり、且つ、特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でYES、S1206でNO)には、特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。
[特図1当否判定処理]
図26に示すように、特図1当否判定処理(S1207)では、図22に示した特図2当否判定処理(S1202)と同様の流れで処理(S1601〜S1609)を行う。従って本処理の詳細な説明は省略する。
但し、本処理は特図1に関する処理であるので、S1601では、RAMの第1特図保留記憶部85aの最下位の領域(即ち第1特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)を読み出す。またS1608における大当りの種別判定では、15R第1大当り、15R第2大当り、及び2R第3大当りのいずれとも判定される可能性がある(図8(B))。図8(B)の第1特別図柄(特図1)の欄に示すように、各大当りの振分率は、15R第1大当りが40%、15R第2大当りが50%、2R第3大当りが10%となっている。この大当りの種別判定で15R第1大当り又は15R第2大当りと判定された場合には、ステップS1609において大当りフラグとして長当りフラグをONする。一方、2R第3大当りと判定された場合には、S1609において大当りフラグとして短当りフラグをONする。
[特図1変動パターン選択処理]
図27及び図28に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1208)では、図23及び図24に示した特図2変動パターン選択処理(S1403)と同様の流れで処理(S1701〜S1720)を行う。従って本処理の詳細な説明は割愛する。
但し、本処理は特図1に関する処理であるので、S1702(図27)でYESの場合(すなわち大当りフラグがONの場合)には、さらに大当りの種別が15R大当り(15R第1大当り又は15R第2大当りのいずれか)であるか否かを判定する(S1703)。そして15R大当りである場合には(S1703でYES)、非時短状態中15R大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ長当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1704)。具体的には、変動パターンP1または変動パターンP2が選択される。
一方、S1703において15R大当りでないと判定した場合(S1703でNO)、即ち2R第3大当りである場合には、非時短状態中2R大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態且つ短当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1706)。具体的には、変動パターンP3が選択される。
また、この特図1変動パターン選択処理では、S1712(図28)でYESの場合(すなわち大当りフラグがONの場合)にも、さらに大当りの種別が15R大当り(15R第1大当り又は15R第2大当りのいずれか)であるか否かを判定する(S1713)。そして15R大当りである場合には(S1713でYES)、時短状態中15R大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態且つ長当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1714)。具体的には、変動パターンP9〜P11のいずれかが選択される。
一方、S1713において15R大当りでないと判定した場合(S1713でNO)、即ち2R第3大当りである場合には、時短状態中2R大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態且つ短当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1715)。具体的には、変動パターンP12が選択される。
この特図1変動パターン選択処理において、変動パターンの選択(S1704、S1706、S1709、S1710、S1711、S1714、S1715、S1718、S1719、S1720)を行った後は、その他の処理(S1705、図27)を行って、この処理を終える。その他の処理(S1705)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドをRAMの出力バッファにセットする。セットした変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)によりサブ制御基板90に送られる。
[特図1乱数シフト処理]
図29に示すように、特図1乱数シフト処理(S1209)ではまず、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1801)。次いで、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側にシフトする(S2002)。そして、第1特図保留記憶部85aの最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第1特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1803)、この処理を終える。
特図1乱数シフト処理(S1209)を実行した後は、図21の特図1変動開始処理(S1210)を実行する。特図1変動開始処理(S1210)では、特図動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。
[特別図柄変動中処理]
図30に示すように、特別図柄変動中処理(S1104)ではまず、特別図柄の変動時間(図21のS1203又はS1208で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図9参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。変動時間が経過していないと判定した場合(S1901でNO)、処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過したと判定した場合(S1901でYES)、変動停止コマンドをセットする(S1902)。そして、確変フラグがONか否か判定し(S1903)、ONであれば(S1903でYES)、確変カウンタを1減算し(S1904)、確変カウンタの値が「0」か否かを判定する(S1905)。S1905で確変カウンタが「0」であると判定した場合、確変フラグをOFFし、S1907の処理に移行する。一方、確変フラグがONでないと判定した場合(S1903でNO)、及び確変カウンタが「0」でないと判定した場合(S1905でNO)、S1907の処理に移行する。
そしてS1907では、時短フラグがONか否かを判定し(S1907)、時短フラグがONであると判定した場合(S1907でYES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動表示回数をカウントする時短カウンタの値を1減算し(S1908)、時短カウンタの値が「0」か否かを判定し(S1909)、「0」であれば(S1909でYES)、時短フラグをOFFにし(S1910)、S1911の処理に進む。また、時短フラグがONでないと判定した場合(S1907でNO)、及び時短カウンタの値が「0」でないと判定した場合(S1909でNO)、S1911の処理に進む。
S1911では、特図動作ステータスを「3」にセットする(S1911)。そして、特別図柄の変動表示を、特別図柄当否判定乱数及び大当り種別決定用乱数の判定結果に応じた結果で停止させる等のその他の処理を行い(S1912)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]
図31に示すように、特別図柄確定処理(S1106)ではまず、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当りフラグがONであれば(S2001でYES)、続いて大当りの種別が15R大当り(15R第1大当り、15R第2大当り、又は15R第4大当りのいずれか)か否かを判定する(S2002)。
そして15R大当りであれば(すなわち長当りフラグがONであれば)、大当り遊技中に実行するラウンド(1ラウンド1回開放の態様では、1回のラウンドは大入賞口の開放から閉塞まで)の回数をカウントするラウンドカウンタの値を「15」にセットするとともに、大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)の開放パターンとして、15R第1大当りであれば15R第1大当り用の開放パターン(図6参照)をセットし、15R第2大当りであれば15R第2大当り用の開放パターン(図6参照)をセットする(S2003)。
S2002において15R大当りでなければ(すなわち短当りフラグがONであれば)、大当り種別は2R第2大当りであるため、ラウンドカウンタの値を「2」にセットするとともに、大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)の開放パターンとして、2R第2大当り用の開放パターン(図6参照)をセットする(S2004)。
S2003又はS2004の処理を終えたら、大当り遊技を開始するべく、大当りのオープニングコマンドをセットするとともに(S2005)、大当り遊技のオープニング演出を開始し(S2006)、特図動作ステータスを「4」にセットする(S2007)。
また、S2001において大当りフラグがONでないと判定された場合(S2001でNO)、小当りフラグがONであるか否かを判定する(S2008)。小当りフラグがONであれば(S2008でYES)、小当り遊技中における大入賞口(第2大入賞口35)の開放回数をカウントする小当り用開放カウンタの値を「2」にセットするとともに、大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)の開放パターンとして、小当り用の開放パターン(図6参照)をセットする(S2009)。
S2009の処理を終えたら、小当り遊技を開始するべく、小当りのオープニングコマンドをセットするとともに(S2010)、小当り遊技のオープニング演出を開始し(S2011)、特図動作ステータスを「5」にセットする(S2012)。尚、S2008において小当りフラグがONでなければ(S2008でNO)、大当り遊技も小当り遊技も開始しないため、特図動作ステータスを「1」にセットし、処理を終える。
[特別電動役物処理1(大当り遊技)]
図32に示すように、特別電動役物処理1(S1108)ではまず、確変フラグがONか否かを判定し(S2101)、ONと判定された場合(S2101でYES)、確変フラグをOFFする(S2102)。また、時短フラグがONか否かを判定し(S2103)、ONと判定された場合(S2103でYES)、時短フラグをOFFする(S2104)。つまり、大当り遊技の実行中は、低確率状態且つ非時短状態に制御される。本実施例1では非時短状態時は常に低ベース状態であるので、大当り遊技の実行中は低ベース状態に制御されることにもなる。
次に、大当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2105)。大当り終了フラグは、大当り遊技において大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)の開放が全て終了(大当り遊技が終了)したことを示すフラグである。
大当り終了フラグがONでなければ(S2105でNO)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中か否かを判定する(S2106)。開放中でなければ(S2106でNO)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当りのオープニングの時間が経過して1ラウンド目を開始する時間に至ったか、又は、ラウンド間のインターバルの時間が経過して次ラウンド(次の開放)を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2107)。
S2107の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、S2107の判定結果がYESであれば、実行されるラウンドが1ラウンド目及び2ラウンド目の何れかのラウンドに該当するか否かを判定する(S2108)。これは、大当り種別毎に、ラウンドカウンタの値を用いて判定してもよいし、別途実行するラウンドが何ラウンド目かをカウントするラウンドカウンタを設けて判定してもよい。1ラウンド目及び2ラウンド目のいずれのラウンドでもない(すなわち、3〜15ラウンドの何れか)場合(S2108でNO)、S2110に進んで、大当りの種類に応じた開放パターン(図6参照)に従って第1大入賞口30を開放させる。一方、1ラウンド目又は2ラウンド目であると判定された場合(S2108でYES)、V有効期間設定処理(S2109)を行ってからS2110に進んで、大当りの種類に応じた開放パターン(図6参照)に従って第2大入賞口35を開放させる。
V有効期間設定処理(S2109)では、1ラウンド又は2ラウンドにおける第2大入賞口35の開放中及び第2大入賞口35の閉鎖後の数秒間を、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効と判定する期間(第1期間に相当)に設定する。尚本実施例1ではこれ以外の期間(小当り中や特別遊技を実行していないときも含む)は、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を無効と判定する期間(第2期間に相当)に設定している。ここで、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効と判定するというのは、特定領域センサ39aによる遊技球の検知に基づいてVフラグをONする(後述の特定領域センサ検知処理(図35)のステップS2401〜S2403参照)ということであり、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を無効と判定するというのは、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があってもVフラグをONしないということである。
ここで、特定領域センサ39aによって遊技球が検知され、VフラグがONになったタイミングで、遊技状態表示器46を所定の表示態様とし、大当り遊技終了後の遊技状態が高確率状態となることを報知する。具体的には、遊技状態表示器46は「a1a2a3」の3個のLEDで構成されている。そして、本実施例1では、通常状態(低確率状態)においては、「a1□a2□a3□」(例えば、□:消灯、■:点灯)の表示態様とされる。また、大当り遊技中の特定領域センサ39aによって遊技球が検知され、VフラグがONになったタイミングで、「a1■a2■a3■」の表示態様とされる。そして、大当り遊技が終了し、遊技状態が高確率状態に設定されると「a1□a2□a3□」の表示態様とされる。また、遊技状態表示器46の点灯制御タイミングはこのようなタイミングに限定されず、大当り遊技中は、遊技球が特定領域を通過しても「a1□a2□a3□」の表示態様のままとし、大当り遊技終了後の高確率状態へ移行するタイミングで「a1■a2■a3■」とし、高確率状態から低確率状態に移行するタイミングで「a1□a2□a3□」の表示態様としてもよい。
すなわち、後述の特定領域センサ検知処理(図35)では、V有効期間中のV通過(特定領域39への遊技球の通過)の検知時のみVフラグをONし、V有効期間外(V無効期間中)のV通過検知時にはVフラグをONしないこととしている。尚、VフラグがONである場合には、確変フラグがONされる、すなわち大当り遊技後の遊技状態が高確率状態に設定される(後述の遊技状態設定処理(図33))。このようにすることで、不正行為によるV通過に基づいてVフラグがONされることのないように、すなわち不正に高確率状態に設定されることのないようにしている。
また、15R第1大当りや2R第3大当りにおいて、1R目又は2R目のV通過があれば、当該大当り遊技終了後の遊技状態を高確率状態に設定する一方で、小当り中にV通過があっても、小当り遊技前の遊技状態が通常状態であれば、その小当り遊技後の遊技状態も通常状態とし、大当り遊技の前後で当否判定確率を変化させないようにしている。
尚、本実施例1では、V有効期間設定処理(S2109)において、15R第2大当りである場合にも特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効と判定する期間(第1期間)に設定するが、他の態様として、15R第2大当りの場合は1R目及び2R目において第1期間を設定しないものとしてもよい。すなわち、15R第2大当りの場合は1R目及び2R目を第2期間に設定するようにしてもよい。15R第2大当りに係る大当り遊技では、第2大入賞口35の開放時間を0.1秒と極短時間に設定しているため遊技球が第2大入賞口35へ入球する可能性は限りなく低いが、第2期間に設定しておけば、万が一入球した場合でもVフラグをONにしてしまうことがない。これにより、不正にVフラグをONにしたり、まれな入球によりVフラグがONになったりしてしまうのを防止することができる。尚、本実施例では1ラウンド又は2ラウンドにおいて特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効としているが、ラウンドの場所はこれに限らなくてもよい。
S2106において大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中であれば(S2106でYES)、そのラウンドにおける大入賞口への入球個数が規定の最大入球個数(本実施例1では1ラウンド当り10個)に達しているか否かを判定する(S2111)。規定入球個数に達していなければ(S2111でNO)、大入賞口を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち大入賞口を開放してから所定の開放時間(図6参照)が経過したか否か)を判定する(S2112)。そして、大入賞口の開放時間が経過していなければ(S2112でNO)、処理を終える。
これに対して、規定入球個数に達している場合(S2111でYES)、又は大入賞口の開放時間が経過した場合(S2112でYES)、すなわち2つのラウンド終了条件のうちのいずれかが成立した場合には、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を閉鎖する(S2113)。そして、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2114)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2115)。「0」でないと判定された場合(S2115でNO)、次のラウンドを開始するため、処理を終える。
一方、「0」と判定された場合(S2115でYES)、大当り遊技を終了させる大当り終了処理として、大当りのエンディングコマンドをセットするとともに(S2116)、大当りのエンディング演出を開始する(S2117)。そして、大当り終了フラグをセットし(S2118)、処理を終える。尚、ラウンドカウンタは、長当り(15R大当り)であれば大入賞口の開放が15回実行されると「0」になり、短当り(2R大当り)であれば大入賞口の開放が2回実行されると「0」になる。
またS2105において大当り終了フラグがONであれば(S2105でYES)、最終ラウンドが終了しているので、大当りのエンディング演出の実行時間が経過したか否かを判定し(S2119)、エンディング時間が経過していなければ(S2119でNO)、処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2119でYES)、大当り終了フラグをOFFにした後(S2120)、後述の遊技状態設定処理(S2121)を行う。そして、大当りフラグをOFFにし(S2122)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2123)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図動作処理(図20)として再び特別図柄待機処理(S1102)が実行されることになる。
[遊技状態設定処理]
図33に示すように、遊技状態設定処理(S2121)ではまず、VフラグがONであるかどうかを判定する(S2201)。Vフラグは後述の特定領域センサ検知処理(図35)にてONするフラグである。そしてVフラグがONであれば(S2201でYES)、確変フラグをONするとともに(S2202)、確変カウンタに「140」をセットし(S2203)、VフラグをOFFにし(S2204)、S2205の処理に進む。すなわち、本パチンコ遊技機1では、この遊技状態設定処理においてVフラグがONになっているか否かに基づいて、大当り遊技後の遊技状態を高確率状態に設定するか否かを決めている。
一方、VフラグがOFFであれば(S2201でNO)、確変フラグをONにすることなく、時短フラグをONにし(S2209)、時短カウンタに「100」をセットし(S2210)、処理を終える。これにより、今回の大当り遊技後の遊技状態が低確率状態且つ時短状態且つ高ベース状態(すなわち低確高ベース状態)になる。この低確高ベース状態は、特別図柄の変動表示が100回行われること(第1特別図柄の変動表示回数と第2特別図柄の変動表示回数とを合算した回数が100回になること)、及び次の大当りが発生すること、の何れかの条件の成立により終了する。また、この時短カウンタ及び確変カウンタは、第1特別図柄の変動表示回数と第2特別図柄の変動表示回数とを合算した回数を計数するものである。
S2205では、終了した大当り遊技(今回実行した大当り遊技)が15R大当りか否かを判定する。そして、15R大当りでない、すなわち、2R第3大当りであると判定した場合(S2205でNO)、次いで大当り遊技前の遊技状態、すなわち2R第3大当りとなった際の遊技状態が、時短状態か否かを判定する(S2208)。時短状態でなかったと判定された場合(S2208でNO)、時短フラグをONにすることなく、処理を終える。これにより、今回の大当り遊技後の遊技状態が高確率状態且つ特別図柄の非時短状態且つ低ベース状態(すなわち高確低ベース状態)になる。この高確低ベース状態は、特別図柄が140回変動表示すること、及び、次の大当りが発生すること、の何れかの条件の成立により終了する。
一方、S2205で、終了した大当り遊技(今回実行した大当り遊技)が15R大当りであると判定した場合(S2205でYES)、及び、S2208で、2R第3大当りとなった際の遊技状態が時短状態であったと判定した場合(S2208でYES)、時短フラグをONにし(S2206)、時短カウンタに「140」をセットし(S2207)、処理を終える。これにより、今回の大当り遊技後の遊技状態が高確率状態且つ特別図柄の時短状態且つ高ベース状態(すなわち高確高ベース状態)になる。この高確高ベース状態は、特別図柄が140回変動表示すること、及び、次の大当りが発生すること、の何れかの条件の成立により終了する。
また、2R第3大当りであり、且つ当該大当り遊技中にVフラグがONにされた場合において、大当り遊技前の遊技状態が時短状態かどうかを判定する処理(S2208)を行うのは、大当り遊技前後の時短機能の作動状態、及び高ベース機能の作動状態を小当りと同じにするためである。これらの作動状態が小当りと2R第3大当りとで異なっていると、大入賞口の開放パターンで何れの当りかを認識困難にしたとしても、その後の作動状態によって、何れの当りかが判別されてしまうからである。これにより、小当りと2R第3大当りとを大入賞口の開放パターンでの判別を困難にすると共に、その後発生する時短機能や高ベース発生機能の作動状態によっても判別困難としている。尚、時短状態かを確認しないで単にVフラグONであれば時短フラグをONにする構成でもよい。
[特別電動役物処理2(小当り遊技)]
図34に示すように、特別電動役物処理2(S1109)ではまず、小当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2301)。小当り終了フラグは、小当り遊技において大入賞装置(第1大入賞装置31及び第2大入賞装置36)の開放が全て終了したことを示すフラグである。
小当り終了フラグがONでなければ(S2301でNO)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中か否か(すなわち大入賞装置の開放中か否か)を判定する(S2302)。開放中でなければ(S2302でNO)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させる時間に至ったか否か、すなわち小当りのオープニングの時間が経過して1回目の開放を開始する時間に至ったか、又は、複数回にわたる開放の間のインターバルの時間が経過して次の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2303)。
S2303の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、S2303の判定結果がYESであれば、V無効期間設定処理(S2304)を行ってから、S2305に進み、小当りの開放パターン(図6参照)に従って第2大入賞口35を開放させる。
V無効期間設定処理(S2304)では、小当り遊技における第2大入賞口35の開放中及び第2大入賞口35の閉鎖後の数秒間を、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を無効と判定する期間(第2期間)に設定する。また、本実施例1では、前述のV有効期間設定処理(S2109)で有効期間に定める期間以外の期間は無効期間(第2期間)とされている。従って、このV無効期間設定処理では、有効期間となっていないか、すなわち無効期間に設定されているかを確認する。具体的には、V有効期間の経過をカウントダウンにて計測するVタイマ(主制御基板80のRAMに設けられている)が「0」(すなわち有効期間無しの状態)に設定されているかを確認する。Vタイマが「0」でなければVタイマに「0」をセットする。尚、Vタイマが「0」か否かを確認することなく、Vタイマに「0」をセットする即ち有効期間無しの状態に設定するようにしてもよい。これにより、小当り中にV通過があっても、小当り遊技前の遊技状態が通常状態であればその小当り遊技後の遊技状態を高確率状態に移行させないようにしている。尚、本実施例1では、前述のV有効期間設定処理(S2109)で有効期間に定める期間以外の期間は無効期間であるため、S2304の処理を省略してもよい。
S2302において大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中であれば、(S2302でYES)、2回の開放中における大入賞口への入球個数、すなわち2回の開放において入球した遊技球を全て足した数が、規定の最大入球個数(本実施例1では10個)に達しているか否かを判定する(S2306)。規定入球個数に達していなければ(S2306でNO)、大入賞口を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち大入賞口を開放してから所定の開放時間(図6参照)が経過したか否か)を判定する(S2307)。そして、大入賞口の開放時間が経過していなければ(S2307でNO)、処理を終える。
これに対して、2回の開放中における大入賞口への入球個数が規定入球個数に達している場合(S2506でYES)、大入賞口(第2大入賞口35)を閉鎖し(S2314)、S2311の小当り終了処理に移行する。一方、S2307で、大入賞口の開放時間が経過したと判定された場合(S2307でYES)には、大入賞口(第2大入賞口35)を閉鎖する(S2308)。そして、小当り用開放カウンタの値を1ディクリメントし(S2309)、小当り用開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2310)。S2310で「0」でないと判定された場合(S2310でNO)、次の開放を開始するため、そのまま処理を終える。
一方、S2310で「0」であると判定された場合(S2310でYES)、S2311の小当り終了処理に移行する。S2311では、小当り遊技を終了させる小当り終了処理として、小当りのエンディングコマンドをセットするとともに(S2311)、小当りのエンディング演出を開始する(S2312)。そして、小当り終了フラグをセットし(S2313)、処理を終える。尚、小当り用開放カウンタは、大入賞口の開放が2回なされると「0」になる。
S2301において、小当り終了フラグがONであれば(S2301でYES)、2回の開放が終了しているので、小当りのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2315)、エンディング時間が経過していなければ(S2315でNO)、処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2315でYES)、小当り終了フラグをOFFにするとともに(S2316)、小当りフラグをOFFにし(S2317)、さらに、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2318)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図動作処理(図20)として再び特別図柄待機処理(S1102)が実行されることになる。
尚、小当り遊技の開始に際して確変フラグや時短フラグをONからOFFに切り変えることはしない。また、小当り遊技の終了に際しては、遊技状態設定処理(S2121、図34)を行わない。すなわち、本パチンコ遊技機1では、小当り遊技の実行前と実行後において遊技状態を変化させない。
[特定領域センサ検知処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特図動作処理(S206)に次いで特定領域センサ検知処理(S207)を行う。特定領域センサ検知処理(S207)では図35に示すように、まず、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かを判定する(S2401)。検知がないと判定された場合(S2401でNO)、処理を終了する。S2401で検知があると判定された場合(S2401でYES)、V有効期間中か否かを判定する(S2402)。V有効期間は、前述の特別電動役物処理1(図32)におけるV有効期間設定処理(S2109)にて設定される期間である。V有効期間は、大当り遊技における1ラウンド目と2ラウンド目に設定される。
また、S2402でV有効期間中であると判定した場合(S2402でYES)、VフラグをONにすると共に(S2403)、現在実行中の大当り遊技が2R大当り(2R第3大当り)であるか否かを判定する(S2404)。そして、2R大当りでないと判定された場合(S2404でNO)、すなわち15R大当りであれば、第1V通過コマンドをセットし(S2405)、処理を終える。一方、2R大当りであると判定された場合(S2404でYES)、第2V通過コマンドをセットし(S2406)、処理を終える。主制御基板80のCPUは、所定のタイミングでこのV通過コマンドをサブ制御基板90に送信し、サブ制御基板90は受信したV通過コマンドの種別によって、演出図柄表示領域等で遊技演出を実行する。
また、S2402でV有効期間中でないと判定した場合(S2402でNO)、VフラグをONにすることなく、第3V通過コマンドをセットし(S2407)、処理を終える。尚、第1V通過コマンドは、サブ制御基板90にV通過の報知制御を行わせるためのコマンドである。これに対して、第2V通過コマンド及び第3V通過コマンドは、サブ制御基板90にV通過の報知制御を原則行わせないためのコマンドである。また、遊技制御用マイコン81は、このような特定領域センサ検知処理(S207)やV有効期間設定処理(S2109)を実行することにより、特定領域39への遊技球の通過の有効無効を切り替える手段(特定領域状態切替手段)として機能する。
[保留球数処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特定領域センサ検知処理(S207)に次いで保留球数処理(S208)を行う。保留球数処理(S208)では図36に示すように、まず、主制御基板80のRAMに記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数及び普通図柄保留球数を読み出す(S2501)。次いで、その保留球数のデータ(その保留球数情報をサブ制御基板90等に送信するための保留球数コマンド)を、RAMの出力バッファにセットする(S2502)。
[電源断監視処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、保留球数処理(S208)に次いで電源断監視処理(S209)を行う。電源断監視処理(S209)では図37に示すように、まず、電源断信号の入力の有無を判定し(S2601)、入力がなければ(S2601でNO)、処理を終了する。一方、電源断信号の入力があれば(S2601でYES)、現在の遊技機の状態(確変かどうか、当り遊技中かどうか、保留球数はいくつか、確変・時短の残り変動回数はいくつか等)に関するデータをRAMに記憶するとともに(S2602)、電源断フラグをONし(S2603)、その後は割り込み処理(図11)に戻ることなくループ処理をする。
[サブ制御メイン処理]
次に、図38〜図47に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。尚、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等は、サブ制御基板90(サブ制御部)のRAMに設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、サブ制御基板90のROMから図38に示したサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)等の設定や各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。
続いて、S4002で、電源断信号がONで且つサブ制御基板90のRAMの内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そして、この判定結果がNOであれば(S4002でNO)、サブ制御基板90のRAMの初期化をし(S4003)、S4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、サブ制御基板90のRAMを初期化することなくS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAMの内容が正常でない場合には(S4002でNO)、サブ制御基板90のRAMを初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAMの内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAMを初期化しない。RAMを初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタの値はリセットされる。尚、このS4001〜S4003は、電源投入後に(電源投入に際して)一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
S4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。更新された乱数カウンタ値はサブ制御基板90のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。尚、演出決定用乱数には、予告演出を決定する予告演出決定用乱数や、演出図柄を決定する演出図柄決定用乱数がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。演出決定用乱数は、予め定められたタイミングで取得される。このタイミングとしては、例えば主制御基板80から始動入球があった旨を通知する制御信号(始動入球コマンド)が送信されてきたときや、主制御基板80から変動開始を通知する制御信号(変動開始コマンド)が送信されてきたときや、後述の変動演出パターンを決定するときなどとすることができる。取得した演出決定用乱数の格納場所は、サブ制御基板90のRAMの所定の乱数カウンタ値記憶領域(図示せず)である。尚、本実施例1では、予告演出決定用乱数として、会話予告決定用乱数、ステップアップ予告決定用乱数、疑似変動予告決定用乱数、可動部予告決定用乱数、事前報知演出決定用乱数を有しており、これらの予告演出決定用乱数の取得値と図49及び図50の各予告決定テーブルを用いて実行する予告演出を決定する。
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM内の出力バッファに格納されている各種のコマンド(制御信号)を、画像制御基板100、音声制御基板106、及びランプ制御基板107に送信する。コマンドを受信した各制御基板(各制御部)は、受信したコマンドに従い各種の演出装置(画像表示装置7、スピーカ67、盤面ランプ5、枠ランプ66及び可動装飾部材14等)を用いて各種の演出(演出図柄遊技演出や、大当り遊技及び小当り遊技に伴う特別遊技演出等)を実行する。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、S4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、2msタイマ割り込み処理(S4009)、及び10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]
受信割り込み処理(S4008)では、図39に示すように、ストローブ信号(STB信号)がONか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、S4101で、ストローブ信号がONでないと判定した場合(S4101でNO)、処理を終える。一方、S4101で、ストローブ信号がONであると判定した場合(S4101でYES)、主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをサブ制御基板90のRAMに格納し(S4102)、処理を終える。この受信割り込み処理(S4008)は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[2msタイマ割り込み処理]
2msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に2msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図40に示すように、2msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、演出ボタン検知スイッチ63c、63dからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する入力処理を行う(S4201)。続いて、後述の10msタイマ割り込み処理で作成したランプデータを出力するランプデータ出力処理を行う(S4202)。次いで、可動装飾部材14を駆動するための駆動データの作成及び出力を行う駆動データ出力処理を行う(S4203)。そして、ウォッチドッグタイマのリセット処理を行うウォッチドッグタイマ処理を行う(S4204)。
[10msタイマ割り込み処理]
10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図41に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、後述する受信コマンド解析処理を行う(S4301)。次いで、2msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてサブ制御基板90のRAMに格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4302)。続いて、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4303)。その後、ランプデータ(盤面ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行する(S4304)。
[受信コマンド解析処理]
図42及び図43に示すように、受信コマンド解析処理(S4301)ではまず、演出制御用マイコン91が主制御基板80(主制御部)から始動入球コマンドを受信したか否かを判定し(S4401)、始動入球コマンドを受信したと判定した場合(S4401でYES)、次いで後述する入球時演出開始処理を行い(S4402)、S4403の処理に移行する。S4401で始動入球コマンドを受信していないと判定した場合(S4401でNO)、入球時演出開始処理を行うことなく、S4403の処理に移行する。
S4403では、主制御部から変動開始コマンドを受信したか否かを判定し(S4403)、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(S4403でYES)、後述する変動演出開始処理を行い(S4404)、S4405の処理に移行する。S4403で変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(S4403でNO)、変動演出開始処理を行うことなく、S4405の処理に移行する。S4405では、未実行の予告演出等(遊技演出)があるか否かを判定し(S4405)、未実行の予告演出等があると判定した場合(S4405でYES)、後述する予告演出等実行処理を行い(S4406)、S4407の処理に移行する。S4405で未実行の予告演出等がないと判定した場合(S4405でNO)、予告演出等実行処理を行うことなくS4407の処理に移行する。ここで、「未実行の予告演出等」とは、予告演出等設定処理(S4506)等で実行することが決定されて設定した予告演出等のうち、未だ実行タイミングが到来していない遊技演出をいう。これらの設定された遊技演出であって未実行のものについては、当該遊技演出毎に定められた実行タイミングの到来により、順に実行されることとなる。
S4407では、主制御部から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S4407)、変動停止コマンドを受信したと判定した場合(S4407でYES)、後述する変動演出終了処理を行い(S4408)、S4409の処理に移行する。S4407で変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(S4407でNO)、変動演出終了処理を行うことなく、S4409の処理に移行する。
続いて、S4409では、主制御部からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S4409)、オープニングコマンドを受信したと判定した場合(S4409でYES)、後述する特別遊技演出選択処理を行い(S4410)、S4411の処理に移行する。S4409でオープニングコマンドを受信していないと判定した場合(S4409でNO)、特別遊技演出選択処理を行うことなくS4411の処理に移行する。S4411では、主制御部からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4411)、エンディングコマンドを受信したと判定した場合(S4411でYES)、エンディング演出選択処理を行い(S4412)、S4413の処理に移行する。一方、S4411で、エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(S4411でNO)、エンディング演出選択処理を行うことなく、S4413の処理に移行する。
続いて、主制御部から第1V通過コマンドを受信したか否かを判定し(S4413)、第1V通過コマンドを受信したと判定した場合(S4413でYES)、V通過報知コマンドをセットし(S4414)、S4415の処理に移行する。尚、第1V通過コマンドは、15R第1大当りにおいてV有効期間中に特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったことを主制御基板80からサブ制御基板90に通知するコマンドである。V通過報知コマンドがコマンド送信処理(S4006)にて画像制御基板100(画像制御部)等に送信されると、画像制御基板100のCPUは、所定の画像情報を画像制御基板100のROMから読み出して、画像表示装置7の表示画面7aにて「V通過!」等の文字を表示する。これにより、遊技球が特定領域39を通過し、大当り遊技終了後の遊技状態が高確率状態になることが遊技者に報知される。一方、S4413で、第1V通過コマンドを受信していないと判定した場合(S4413でNO)、V通過報知コマンドをセットすることなく、S4415の処理に移行する。
尚、「V通過!」の文字を表示することは、V通過報知態様の一つであり、他の表示内容(例えば「V」の文字を模したオブジェクト画像を表示したり、「確変GET」の文字を表示したりする等)で、V通過を報知してもよい。これにより、実行中の大当り遊技(特別遊技)後の遊技状態が、高確率状態となることを遊技者に対して報知することが可能となる。
続いてS4415では、演出制御用マイコン91で、主制御部から第2V通過コマンドを受信したか否かを判定し(S4415)、第2V通過コマンドを受信していないと判定した場合(S4415でNO)、第3V通過コマンドを受信したか否かを判定する(S4417)。そして、S4415で、第2V通過コマンドを受信したと判定した場合(S4415でYES)、及び、S4417で、第3V通過コマンドを受信したと判定した場合(S4417でYES)の何れの場合もV通過非報知コマンドをセットし(S4416)、S4418の処理に移行する。一方、S4417で、第3V通過コマンドを受信していないと判定した場合(S4417でNO)、V通過非報知コマンドをセットすることなく、S4418の処理に移行する。S4418では、その他の処理として、前述のコマンド以外の受信コマンド(例えば、普通図柄変動開始コマンドや普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理を行い、処理を終える。ここで、第2V通過コマンドは、2R第3大当りにおいてV有効期間中に特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったことを主制御基板80からサブ制御基板90に通知するコマンドである。また第3V通過コマンドは、小当り中などのV無効期間中に特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったことを主制御基板80からサブ制御基板90に通知するコマンドである。
V通過非報知コマンドがコマンド送信処理(S4006)にて画像制御基板100等に送信されると、画像制御基板100のCPUは、画像表示装置7の表示画面7aにおいて、「V通過!」等のVを通過したことを示す文字の表示がない画面(すなわちV通過の報知が何もない画面)に、表示制御する。言い換えれば、V通過非報知態様とするのである。従って、本実施例のパチンコ遊技機1では、2R第3大当りや小当りにおいて遊技球が特定領域39を通過しても、そのことは遊技者に報知されないものとされる。
尚、前述の特定領域センサ検知処理(図35)にてセットするコマンドを第1V通過コマンドのみとし、第2V通過コマンドや第3V通過コマンドをセットしないこととしてもよい。この場合、受信コマンド解析処理(S4301)では、前述のS4415〜S4417を実行しないこととする。このように構成しても、15R第1大当りにおけるV有効期間中にV通過があったときのみ、その旨が遊技者に報知されるパチンコ遊技機とすることができる。すなわち、V通過の報知のための演出をしない場合にはあえてコマンド(V通過非報知コマンド)をセットしなくてもよい。但し、本実施例のようにコマンドをセットしてそれに基づいて画像制御基板100を制御した方が、画像制御の安定性を増すことが可能となる。
[入球時演出開始処理]
入球時演出開始処理(S4402)は、始動口への入球があったことを示す始動入球コマンドを、主制御部から受信した際に実行する処理で、本処理により、画像表示装置7の表示画面7aに表示される演出保留(第1演出保留9a及び第2演出保留9b)の表示制御(表示個数や演出保留の表示態様の変化に関する制御)を行ったり、始動口への入球時に主制御部で取得した取得情報に基づいて所謂先読み演出(「事前演出」、「事前予告」ともいう)を行ったりするものとされる。尚、先読み演出とは、所定の特別図柄当否判定の結果を示す演出図柄(特別図柄)の変動表示を開始する前に、演出(遊技演出)を開始する予告演出である。すなわち、先読み演出は、所定の特別図柄当否判定の結果を示す演出図柄(特別図柄)の変動表示(「当該変動」ともいう)を開始する前に実行される演出図柄(特別図柄)の変動表示(「事前変動」ともいう)に伴って実行される。また、予告演出(先読み演出を含む)とは、所定の特別図柄当否判定の結果を示す演出図柄(特別図柄)の変動表示の結果が、大当りとなる(大当り態様・大当り図柄で停止表示する)可能性を、当該演出図柄(特別図柄)の変動表示が終了する前に示す(示唆する)演出である。
具体的に、図44に示す通り、入球時演出開始処理(S4402)ではまず、S5001で、特定フラグをONにする処理を行い、S5002の処理に移行する。ここで、本実施例1の「特定フラグ」は、サブ制御部90(「遊技演出制御部」ともいう)が行う制御処理の負荷が比較的高い(制御処理の処理量が多い)状態(高負荷状態)を示すフラグである。そして、この「特定フラグ」は、入球時演出開始処理が実行されるとONにされ、入球時演出開始処理が終了するとOFFにされる。すなわち、本実施例1では、入球時演出開始処理の実行中を、サブ制御部(遊技演出制御部)の遊技演出に関する制御(演出制御処理、予告演出制御処理)の処理量が所定量よりも多い期間としている。本実施例1では、この「特定フラグ」の状態(ON又はOFF)によって、後述する予告演出等設定処理において用いる予告決定テーブルを異なるものとしている。尚、この特定フラグがONの状態を「高負荷状態」や「第2制御状態」ともいい、特定フラグがOFFの状態を「低負荷状態」や「第1制御状態」ともいう。
次に、S5002では、演出制御用マイコン91が事前演出決定用の事前演出決定用乱数を取得する事前演出決定用乱数取得処理を行い(S5002)、S5003の処理に移行する。主制御部80から始動入球コマンドを受信したタイミングで、S5002の処理を行い、図示しない事前演出決定用乱数から所定の値(取得情報)を取得することとなる。また、後述の事前演出決定処理(S5005)において、この取得した値に基づいて事前演出を実行するか否か、及び実行する場合にはその実行態様等を決定する。S5003で、演出制御用マイコン91により、主制御部から受信した始動入球コマンドを解析し、S5004の処理に移行する。始動入球コマンドには、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動パターン選択処理で選択する予定の変動パターンを特定可能な変動パターン特定コマンド(実行予定の変動パターンを特定する情報)が含まれている。また、現在の第1特図保留記憶部85a及び第2特図保留記憶部85bに記憶されている取得情報の数(記憶数、保留数)を指定する保留情報や、現在の遊技状態を指定する遊技状態情報や、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の判定結果(事前判定結果)や、当り種別を指定する図柄情報等が含まれている。
S5004では、事前演出を決定するためのテーブルをセットし(S5004)、当該セットされた事前演出決定テーブルと、始動入球コマンドに含まれる情報と、S5002で取得した事前演出決定用乱数と、に基づいて、事前演出を実行するかどうか、及び実行する場合にはどの演出態様の事前演出を実行するかを決定し(S5005)、S5006の処理に移行する。
S5006では、画像表示装置7の表示画面7aに表示される演出保留(第1演出保留及び第2演出保留)の表示制御を行い、S5007の処理に移行する。具体的には、始動入球コマンド解析処理(S5003)で解析した保留情報に基づいて、第1特図保留記憶部85a及び第2特図保留記憶部85bに記憶されている取得情報の数を遊技者に示すため、当該記憶されている取得情報の数と同じ数を示す第1演出保留及び第2演出保留を表示する制御を行う。これにより、遊技者は、現在の保留数を容易に把握することが可能となる。
また、第1演出保留及び第2演出保留の表示態様を変化させたり、若しくは、第1演出保留及び第2演出保留の表示態様を通常の表示態様と異なる特別の表示態様としたりすることで、演出保留に係る演出図柄の変動表示の結果が特定の結果(大当り)となる可能性を当該演出図柄の変動表示を開始する前に示す場合(事前演出を実行する場合)には、S5006の演出保留表示処理において対応する表示制御処理を行う。
S5007では、特定フラグをOFFにし、入球時演出開始処理を終える。この特定フラグがOFFであることを判定することで、入球時演出開始処理の実行中でないこと、すなわち、サブ制御部が行う遊技演出に関する制御処理量が所定量であることを判定することが可能である。ここで、「遊技演出に関する制御処理量が所定量である」かどうかは、制御処理量が所定の閾値以下(制御処理量が所定の範囲内)かどうかを意味し、本実施例では、実際に制御処理量を計測するのではなく、一般的に制御処理量(単に「処理量」ともいう)が多くなる特定の制御処理(実施例1では「入球時演出開始処理」)を実行中であるかどうかを判断することで、容易に判断可能としている。従って、予め定めた特定の制御処理を行っている場合には、「遊技演出に関する制御処理量が所定量よりも多い」ものとみなして、対応する高負荷状態用の制御処理を実行するものとする。尚、他の態様として、実際にサブ制御部のCPUの負荷を計測する計測手段を設け、当該計測手段が計測する値(負荷)が所定の閾値を超えた場合に、対応する高負荷状態用の制御処理を実行するものとしてもよい。
[変動演出開始処理]
図45に示すように、変動演出開始処理(S4404)ではまず、S4501で、演出制御用マイコン91が予告演出決定用乱数や演出図柄決定用乱数等の演出決定用乱数を取得する演出決定用乱数取得処理(S4501)を行う。具体的に本実施例では、予告演出決定用乱数として、会話予告決定用乱数(「第1予告演出決定用乱数」ともいう)、ステップアップ予告決定用乱数(「第2予告演出決定用乱数」ともいう)、疑似変動予告決定用乱数(「第3予告演出決定用乱数」ともいう)、可動部予告決定用乱数(「第4予告演出決定用乱数」ともいう)、及び、事前報知演出決定用乱数(「第5予告演出決定用乱数」)を有しており、主制御部80から変動開始コマンドを受信したタイミングで、S4501の処理を行い、夫々の乱数から所定の値(取得情報)を取得することとなる。また、後述の予告演出等設定処理(S4506)において、この取得した値に基づいて演出図柄(特別図柄)の変動表示に伴って実行する予告演出等を決定する。
次に、S4502で、演出制御用マイコン91により変動開始コマンドを解析する(S4502)。変動開始コマンドには、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動パターン選択処理で選択された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド(変動パターンを指定する情報)が含まれている。そして、変動パターンを指定する情報には、図9に示す変動パターン情報(P1乃至P17)や、現在の遊技状態を指定する遊技状態情報や、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の判定結果や、当り種別を指定する図柄情報等が含まれている(図8参照)。変動パターン情報や遊技状態情報や図柄情報等は、これ以降に実行する変動演出開始処理以外の他の処理においても利用可能である。
次に、S4503で、演出制御用マイコン91が現在のモードステータスを参照する(S4503)。モードステータスは、実行する演出モードを決めるためのものである。モードステータスは「1」〜「5」までの何れかの値とされ、各値は演出モードA〜Eに対して割り当てられている。
ここで演出モードとは、画像表示装置7における演出の態様であり、演出モードが異なると、予告演出やリーチ演出等の遊技演出の演出態様の一部又は全部が異なるものとされる。具体的に、登場するキャラクタ、アイテム、背景画像が異なる等、画像表示装置7に表示される画像が異なり、演出図柄遊技演出も演出モードに応じた態様で実行されるものとすることができる。また、複数の遊技演出(予告演出やリーチ演出等)を設ける場合に、演出モードによって異なる遊技演出を実行可能としてもよい。本実施例では、演出モードAは低確低ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードBは低確高ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードCは高確高ベース状態に制御されているときに実行される。従って、演出モードがA〜Cのいずれであるかを確認することで、遊技者は現在の遊技状態を把握することができる。
また、演出モードD又は演出モードEは、高確低ベース状態又は低確低ベース状態に制御されているときに実行される。従って、演出モードがD又はEであるときには、遊技者は演出モードを確認しても、特別図柄当否判定の確率状態が、高確率状態にあるのか低確率状態(通常状態)にあるのかを把握することは困難である。その意味において演出モードD及びEは、確率非報知モードと言える。
次に、S4504で、演出制御用マイコン91が制御する画像表示装置7、盤面ランプ5、可動装飾部材14等の変動演出パターン(「演出パターン」ともいう)を決めるための変動演出パターン決定用のテーブルをセットする(S4504)。具体的に、変動演出パターン決定用のテーブルとして、主制御部80から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、図示はしないが、演出図柄の変動態様を決定するための演出図柄変動態様決定テーブルがセットされる。本実施例では、遊技状態や演出モードによって、異なる演出図柄変動態様決定テーブルがセットされる。
次いでS4505で、S4504においてセットした変動演出パターンテーブルに基づいて、指定された変動パターンに適合し、且つ参照したモードステータスが示す演出モードに応じた変動演出パターンを選択する(S4505)。また、S4505では、変動演出パターンのうち、主に、演出図柄表示領域7bで表示される演出図柄の変動態様(演出図柄遊技演出の態様)が決定される。これにより、演出図柄遊技演出において、リーチ演出を実行する場合(リーチ有演出図柄遊技演出)と、特定のキャラクタを用いて行うキャラクタ演出を実行する場合(キャラクタ演出図柄遊技演出)と、リーチ演出やキャラクタ演出を実行しない場合(リーチ無演出図柄遊技演出)とが設定される。
また、本実施例のパチンコ遊技機1には、演出図柄の変動態様として、リーチA、リーチB、リーチC、スーパーリーチ(「SPリーチ」ともいう)A、スーパーリーチB、スーパーリーチC、キャラクタ演出が設定されており、S4505で、演出図柄変動態様決定テーブルに基づいて、これらのうち何れの演出を行うか、又はこれらの演出を行わない(これを「ノーマル変動」ともいう)かが決定される。
そして、リーチ有演出図柄遊技演出が実行される場合には、変動パターン指定コマンド及び演出図柄変動態様決定テーブルに基づいて、何れかのリーチ演出が設定される。また、リーチ有演出図柄遊技演出が実行される場合において、リーチA、リーチB、又はリーチC(「ノーマルリーチ」ともいう)が実行されるとき、「リーチフラグ」をONにして「スーパーリーチフラグ」をOFFにし、スーパーリーチA、スーパーリーチB、又はスーパーリーチCが実行されるとき、「スーパーリーチフラグ(「SPリーチフラグ」ともいう)」をONにして「リーチフラグ」をOFFにする。また、リーチ有演出図柄遊技演出が実行されない場合には、「リーチフラグ」及び「スーパーリーチフラグ」をOFFにする。これらのフラグの状態を判定して、後述の事前報知演出を行うものとする。
ここで、遊技演出として、スーパーリーチ演出が実行される場合には、ノーマルリーチ演出が実行される場合と比較して、大当りとなる可能性が高くなるように設定されている。すなわち、スーパーリーチ演出はリーチ(ノーマルリーチ)演出と比較して大当り信頼度(大当りとなる可能性、大当り遊技の実行可能性)の高い遊技演出であるといえる。次いで、S4506で、後述する予告演出等設定処理を行う。予告演出等設定処理(S4506)では、S4501で取得した演出決定用乱数に基づいて、変動演出パターンのうち、主に、後述する予告演出種のうち何れの予告演出種の予告演出を実行するかを決定する。また、停止表示する演出図柄(「停止演出図柄」ともいう)を決定する。これらの処理(S4505及びS4506)により、変動演出パターンが決定される。
次いで、S4507で、S4505及びS4506において選択した変動演出パターンに基づいて演出図柄遊技演出等を開始するための変動演出開始コマンドをセットし(S4507)、変動演出開始処理を終了する。また、S4505でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPUは、所定の演出画像を画像制御基板100のROMから読み出して、画像表示装置7の表示画面7a上で演出図柄遊技演出を行う。
尚、演出図柄遊技演出の結果として停止表示される演出図柄は、特別図柄当否判定の結果が15R第1大当りのときは「777」等の奇数図柄のゾロ目とされ、15R第2大当りのときは「666」等の偶数図柄のゾロ目とされる。また、リーチ有り外れのときは「787」等の3個の演出図柄のうち1個の演出図柄が他の演出図柄と異なるバラケ目、リーチ無し外れのときは「635」等の3個の演出図柄のうち少なくとも1個の演出図柄が他の演出図柄が異なるバラケ目が選択されるようになっている。また、2R第3大当り及び小当りのときは「135」等予め定めたチャンス目や「3☆3」等の2R第3大当り及び小当りの専用図柄を停止表示してもよい。すなわち、2R第3大当りのときと小当りのときとで、同じ演出図柄を停止表示するようになっている。このため、遊技者は、停止表示された演出図柄を確認しただけでは、2R第3特定大当りとなったのか、小当りとなったのかを判別することはできない。尚、前述の演出図柄の停止表示態様は一例であり、大当りとなったときに、停止演出図柄として何を停止表示するかは適宜変更可能である。
[予告演出等設定処理]
図46及び図47に示すように、予告演出等設定処理(S4506)ではまず、前述した「特定フラグ」がONか否かを判定する(S4922)。そして、特定フラグがONであると判定した場合(S4922でYES)、すなわち、サブ制御部の負荷が高い(サブ制御部が行う遊技演出に関する制御の処理量が多い)状態であると判定した場合には、予告演出を実行するか否か及び実行する場合には何れの予告演出を実行するか等を決定する予告決定テーブルとして、図53に示す高負荷状態用の予告決定テーブルを設定し(S4923)、S4901の処理に移行する。尚、高負荷状態用の予告決定テーブルとして、複数の予告決定テーブルを設定するので「予告決定テーブル群」ともいう。一方、特定フラグがOFFであると判定した場合(S4922でNO)、予告決定テーブルとして、図52に示す低負荷状態用の予告決定テーブルを設定し(S4924)、S4901の処理に移行する。本実施例1のパチンコ遊技機1では、サブ制御部の負荷が特に高い状態、すなわち特定フラグがONの状態を除く、通常の負荷状態においては図52に示す低負荷状態用の予告決定テーブルを用いて予告演出を決定する。
また、より具体的には、特定フラグの状態(ON又はOFF)と、主制御部80から受信した変動パターン指定コマンドと、に基づいて、図52及び図53に示す予告決定テーブルから使用する予告決定テーブルをセットするものとされる。例えば、受信した変動パターン指定コマンドが指定する変動パターン情報が「P1(変動パターン1)」であり、且つ特定フラグがOFFである場合には、予告決定テーブルとして、図52に示す低負荷状態用のP1及びP9用会話予告決定テーブル、P1及びP9用ステップアップ予告決定テーブル、P1及びP9用カットイン予告決定テーブル、P1及びP9用可動部予告決定テーブルがセットされることとなる。
次いで、S4901以降の処理により、S4501で取得した演出決定用乱数(予告演出決定用乱数、演出図柄決定用乱数)及びS4504でセットした予告決定テーブル等に基づいて、特別図柄(演出図柄)の変動表示中において実行する予告演出や、演出図柄を変動表示した後に停止表示する演出図柄(停止演出図柄)を決定する。
S4901で、S4501で取得した会話予告決定用乱数の値と、S4923又はS4924でセットした会話予告決定テーブルと(図52又は図53参照)、に基づいて、複数の会話予告演出のうち何れを実行するか、又は会話予告演出を実行しないかを判定し(S4901)、S4902の処理に移行する。本実施例では、低負荷状態において本予告演出種を構成する(に属する)予告演出を4種類とし、高負荷状態において本予告演出種を構成する(に属する)予告演出を1種類としている。ここで、会話予告決定用乱数は、その乱数範囲が0〜99とされ、取得した値によって4種類の会話予告演出のうち何れを実行するか又は会話予告演出を実行しないかを決定する。
例えば、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターン情報がP2(変動パターン2)で、且つ特定フラグがONである場合、図53に示す高負荷状態用のP2、P10及びP11用の会話予告決定テーブルがセットされる。そして、取得した会話予告決定用乱数の値が「0〜29、60〜99」(選択確率:70%)の何れかであると、会話予告演出は実行されない。また取得した値が「30〜59」(30%)の何れかであると、ランクK3の「チャンス」の会話予告演出を、所定のタイミングで演出図柄表示領域7bに表示することとなる。この様に、特定フラグがONの状態(高負荷状態)では、会話予告演出の実行態様が「チャンス」の1態様のみとされている。すなわち、会話予告演出を実行するかしないかを判定し、実行すると判定した場合には、必ず「チャンス」の会話予告演出(特定の予告演出)が実行される。従って、本予告演出種(会話予告演出)においては、実行可能な予告演出を固定化しているともいえる。
一方、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターン情報がP2(変動パターン2)で、且つ特定フラグがONである場合、図52に示す低負荷状態用(通常用)のP2、P10及びP11用の会話予告決定テーブルがセットされる。そして、取得した会話予告決定用乱数の値が「0〜19」(選択確率:20%)の何れかであると、会話予告演出は実行されない。また、取得した値が「20〜24」(5%)の何れかであると、ランクK1の「こんにちは」の会話予告演出を、所定のタイミングで演出図柄表示領域7bに表示することとなる。また、取得した値が「25〜29」(5%)の何れかであると、ランクK2の「リーチ!?」の会話予告演出を実行することとなる。これは、リーチが発生する可能性が高い(例えば50%程度の信頼度)ことを遊技者に報知する予告演出である。また、取得した値が「30〜59」(30%)の何れかであると、ランクK3の「チャンス」の会話予告演出を実行することとなる。これは大当りとなる可能性が比較的高い(例えば20%程度の信頼度)ことを遊技者に報知する予告演出である。また、取得した値が「60〜99」(40%)の何れかであると、ランクK4の「激熱」の会話予告演出を実行することとなる。これは大当りとなる可能性がかなり高い(例えば40パーセント程度の信頼度)ことを遊技者に報知する予告演出である。
尚、ランクは、その予告演出が実行された際に大当りとなる可能性(大当り信頼度)が高い順に、K4>K3>K2>K1と設定されている。従って、本会話予告演出では、ランクK4に係る「激熱」の演出態様が、最も高い大当り可能性(特別遊技実行可能性)を示す予告演出となる。また、変動パターンP2は、大当りに係る変動パターンであるので、大当り信頼度の高い会話予告演出の実行可能性が、大当り信頼度の低い会話予告演出の実行可能性よりも高く設定されている。この様に、特定フラグがOFFの状態(低負荷状態)では、会話予告演出の実行態様が図52(A)に示す4態様とされている。すなわち、会話予告演出を実行すると判定した場合にも、取得した変動パターン情報と会話予告決定用乱数の値とにより、異なる態様の予告演出が実行されることとなる。
S4902で、会話予告を実行するか否かを判定した結果、会話予告を実行すると判定した場合(S4902でYES)、会話予告を実行することを示す会話予告フラグ(「第1予告フラグ」、「第1予告情報」ともいう)をONにし(S4903)、決定した会話予告演出を設定し(S4904)、S4906の処理に移行する。一方、会話予告を実行しないと判定した場合(S4902でNO)、会話予告フラグをOFFにし(既にOFFであればOFFのままとし)(S4905)、S4906の処理に移行する。
次に、S4906で、S4501で取得したステップアップ予告決定用乱数の値と、S4923又はS4924でセットしたステップアップ予告決定テーブルと(図52又は図53参照)、に基づいて、複数のステップアップ予告演出のうち何れを実行するか、又はステップアップ予告演出を実行しないかを判定し(S4906)、S4907の処理に移行する。また、本実施例では、低負荷状態であっても高負荷状態であっても本予告演出種を構成する予告演出を5種類としている。ここで、ステップアップ予告決定用乱数は、その乱数範囲が0〜99とされ、取得した値によって5種類のステップアップ予告演出のうち何れを実行するか又はステップアップ予告演出を実行しないかを決定する。ここで、「ステップアップ予告演出」とは、ステップ1〜ステップ5までの5段階に変化する演出であり、本実施例1では、5人(5種類)のキャラクタが、ステップ1〜ステップ5にかけて順に1人ずつ表示し、ステップ5で5人全員を集合して表示する演出としている。これは時系列的な演出であるので、ステップが進むほど実行時間が長いものとされている。
具体的なステップアップ予告演出の決定方法は、前述の会話予告演出と同様であるので説明を省略する。尚、ランクは、その予告演出が実行された際に大当りとなる可能性(大当り信頼度)が高い順に、S5>S4>S3>S2>S1と設定されている。また、S4907で、ステップアップ予告演出を実行すると判定した場合(S4907でYES)、ステップアップ予告演出を実行することを示すステップアップ予告フラグ(「第2予告フラグ」、「第2予告情報」ともいう)をONにし(S4908)、決定したステップアップ予告演出を設定し(S4909)、S4911の処理に移行する。一方、ステップアップ予告演出を実行しないと判定した場合(S4907でNO)、ステップアップ予告フラグをOFFにし(既にOFFであればOFFのままとし)(S4910)、S4911の処理に移行する。
次に、S4911で、S4501で取得したカットイン予告決定用乱数の値と、S4923又はS4924でセットしたカットイン予告決定テーブルと(図52又は図53参照)、に基づいて、複数のカットイン予告演出のうち何れを実行するか、又はカットイン予告演出を実行しないかを判定し(S4911)、S4912の処理に移行する。本実施例では、低負荷状態において本予告演出種を構成する予告演出を3種類とし、高負荷状態において本予告演出種を構成する予告演出を1種類としている。ここで、カットイン予告決定用乱数は、その乱数範囲が0〜99とされ、取得した値によって3種類のカットイン予告演出のうち何れを実行するか又はカットイン予告演出を実行しないかを決定する。ここで「カットイン予告演出」とは、特別図柄当否判定の結果が大当りとなる可能性を示す予告演出であり、演出図柄の変動表示中の所定タイミングでキャラクタA、B、又はCの何れかが突然表示(カットイン)され、その表示されたキャラクタの種類や表示タイミングによって、大当りとなる可能性を示すものである。例えば、表示されるキャラクタが、キャラクタC(高)>B(中)>A(低)の順で大当りとなる可能性(特別遊技実行可能性)として高い可能性を示すものとし、且つキャラクタが変動表示の後のタイミング(停止表示に近い時期)に表示されるほど、大当りとなる可能性として高い可能性を示すものとすることができる。
具体的なカットイン予告演出の決定方法は、前述の会話予告演出と同様であるので説明を省略する。尚、ランクは、その予告演出が実行された際に大当りとなる可能性(大当り信頼度)が高い順に、C3>C2>C1と設定されている。また、S4912で、カットイン予告演出を実行すると判定した場合(S4912でYES)、カットイン予告演出を実行することを示すカットイン予告フラグ(「第3予告フラグ」、「第3予告情報」ともいう)をONにし(S4913)、決定したカットイン予告演出を設定し(S4914)、S4916の処理に移行する。一方、カットイン予告演出を実行しないと判定した場合(S4912でNO)、カットイン予告フラグをOFFにし(既にOFFであればOFFのままとし)(S4915)、S4916の処理に移行する。
次に、S4916で、S4501で取得した可動部予告決定用乱数の値と、S4923又はS4924でセットしたカットイン予告決定テーブルと(図52又は図53参照)、に基づいて、複数の可動部予告演出のうち何れを実行するか、又は可動部予告演出を実行しないかを判定し(S4916)、S4917の処理に移行する。本実施例では、低負荷状態において本予告演出種を構成する予告演出を3種類とし、高負荷状態において本予告演出種を構成する予告演出を2種類としている。ここで、可動部予告決定用乱数は、その乱数範囲が0〜99とされ、取得した値によって3種類の可動部予告演出のうち何れを実行するか又は可動部予告演出を実行しないかを決定する。ここで、「可動部予告演出」とは、所定の動作を行う可動装飾部材14を用いて行う演出であり、可動装飾部材14に設けられた又は可動装飾部材14を通して見える発光部材が所定の態様で発光する演出と、可動装飾部材14が所定の動作態様で動作する演出と、発光と動作とを組合せた演出とを有している。
具体的な可動部予告演出の決定方法は、前述の会話予告演出と同様であるので説明を省略する。尚、ランクは、その予告演出が実行された際に大当りとなる可能性(大当り信頼度)が高い順に、M3>M2>M1と設定されている。また、S4917で、可動部予告演出を実行すると判定した場合(S4917でYES)、可動部予告演出を実行することを示す可動部予告フラグ(「第4予告フラグ」、「第4予告情報」ともいう)をONにし(S4918)、決定した可動部予告演出を設定し(S4919)、S4921の処理に移行する。一方、可動部予告演出を実行しないと判定した場合(S4917でNO)、可動部予告フラグをOFFにし(既にOFFであればOFFのままとし)(S4920)、S4921の処理に移行する。
S4921では、S4501で取得した演出図柄決定用乱数の値と、図示しない演出図柄決定テーブルとに基づいて、停止表示する演出図柄を決定し、決定した演出図柄(停止演出図柄)を設定し(S4926)、処理を終える。
前述した通り、図52に示す低負荷状態(特定フラグOFF状態)で用いる予告決定テーブルと、図53に示す高負荷状態(特定フラグON状態)で用いる予告決定テーブルとは、決定対象とする予告演出種(会話予告演出、ステップアップ予告演出、カットイン予告演出、可動部予告演出の4種類)の数は同じであるが、決定対象とする予告演出の数が異なる。具体的に、高負荷状態用の予告決定テーブルでは、会話予告演出種に属する予告演出が4個から1個に減少し、ステップアップ予告演出種に属する予告演出は5個で変わらず、カットイン予告演出種に属する予告演出は3個から1個に減少し、可動部予告演出種に属する予告演出は3個から2個に減少している。すなわち、決定対象とする予告演出の数が、15個から9個に減少している。これにより、高負荷状態(特定フラグON状態)において、予告演出を決定する予告演出決定処理(「遊技演出決定処理」ともいう)の処理数が、低負荷状態(特定フラグOFF状態)よりも減少する。すなわち、予告演出決定処理の制御処理(予告演出決定部)によって、サブ制御部にかかる制御負荷は、図52に示す低負荷状態用の予告決定テーブルを用いて予告演出を決定する場合の方が、図53に示す高負荷状態用の予告決定テーブルを用いて予告演出を決定する場合よりも高くなる。
従って、特定フラグがONとされる入球時演出開始処理の実行中は、サブ制御部による予告演出決定処理を除く遊技演出に関する制御の処理量が増加しているので(高負荷状態となっており)、サブ制御部が実行する予告演出決定処理として負荷の低い制御処理を行うものとする。また、サブ制御部による予告演出決定処理を除く遊技演出に関する制御の処理量がそれ程多くない(低負荷状態の)ときには、予告演出決定処理として比較的負荷が高いものの、決定対象とする遊技演出の数が多い予告決定テーブルを用いた制御処理を行うものとする。これにより、サブ制御部(サブ制御部のCPU)に掛かる負荷が過大となることを防止するとともに、バリエーションの豊富な趣向性の高い遊技演出(予告演出等)を実行可能とし、遊技興趣を高めることが可能となる。また、これにより、サブ制御部で実行する遊技演出に関する制御を最適なものとすることが可能となる。
また、本実施例1では、高負荷状態の際に決定対象とする予告演出の数は減らすものの、予告決定テーブルの数、すなわち実行可能な予告演出種の数を減らしていない。これにより、1の演出図柄の変動表示中において、当該変動表示中に実行可能な遊技演出の数(予告演出種の数)は、低負荷状態であっても高負荷状態であっても同じ数(本実施例1では、何れの状態でも0〜4個の予告演出(予告演出種)を実行可能)とされる。また、1の演出図柄の変動表示中において、当該変動表示中に実行可能な遊技演出の最大数(予告演出種の最大数)も、低負荷状態であっても高負荷状態であっても同じ数(本実施例1では、何れの状態でも最大4個の予告演出を実行可能)とされる。これにより、高負荷状態(特定フラグがONの状態)において、決定対象となる予告演出の数を減少するものの、実行可能な遊技演出の数を維持することで、遊技興趣が低下することを極力防止することが可能となる。
もっとも、図52及び図53に示す通り、高負荷状態用の予告決定テーブルにおいて、予告演出の数が減少している予告演出種(会話予告演出、カットイン予告演出、可動部予告演出)については、当該予告演出種の予告演出の実行可能性が低くなっている。このため、低負荷状態用の予告決定テーブルに基づいて実行する予告演出を決定する場合の方が、高負荷状態用の予告決定テーブルに基づいて実行する予告演出を決定する場合よりも、1の変動表示中に多い数の予告演出が実行される可能性が高くなる。然しながら、実行可能な数(最大数)は減少させないことで、遊技興趣の低下を極力防止することが可能となる。
[予告演出等実行処理]
次に図48により予告演出等実行処理(S4406)を説明する。本予告演出等実行処理(S4406)は、変動演出の実行中(演出図柄の変動表示中)であって、未実行の予告演出等があると判定された場合に実行される処理である。まずS5101で、予告演出等の開始時期が到来したか否かを判定する(S5101)。本実施例1のパチンコ遊技機1は、予告フラグとして、会話予告フラグ、ステップアップ予告フラグ、カットイン予告フラグ、及び、可動部予告フラグを有しており、これらが示す予告演出のうち未実行(実行時期の到来していない)の予告演出であって、実行時期(開始時期)の到来した予告演出があるかどうかを判定する。また、これらの実行する予告演出は、予告演出等設定処理(S4506)において夫々実行タイミングが設定されており、サブ制御部が有する所定のタイマ手段によって実行時期を制御されている。そして、タイマ手段のカウント値が、所定の予告演出の開始時期を示したときに、当該予告演出の開始時期が到来したと判定することとなる。尚、予告演出に加えて、他の遊技演出(ランプ演出、背景演出、遊技モード演出等)の開始時期が到来したかどうかを判定し、当該遊技演出の開始及び終了を制御してもよい。
S5101で、開始時期の到来した予告演出等があると判定した場合(S5101でYES)、当該開始時期の到来した予行演出を実行するための予告演出開始コマンド(会話予告開始コマンド、ステップアップ予告開始コマンド、カットイン予告開始コマンド、可動部予告開始コマンド等)をセットし(S5102)、S5103の処理に移行する。一方、S5101で開始時期の到来した予告演出等はないと判定した場合(S5101でNO)、S5103の処理に移行する。尚、S5102の処理でセットされた予告演出開始コマンドは、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100(画像制御部)に送信される。そして、当該予告演出開始コマンドを受信した画像制御基板100のCPUは、当該予告演出開始コマンドに係る予告演出に対応する演出画像を画像制御基板100のROMから読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示し、演出図柄遊技演出を行う。
S5103で、実行中の予告演出等があるか否かを判定し(S5103)、実行中の予告演出等はないと判定した場合(S5103でNO)、処理を終える。一方、S5103で実行中の予告演出等があると判定した場合(S5103でYES)、次いで実行中の予告演出等の実行期間の終了時期が到来したか否かを判定する(S5104)。予告演出毎に実行期間が定められているので、サブ制御部が有する所定のタイマ手段によって実行期間を制御しているので、タイマ手段のカウント値が、実行中の所定の予告演出の終了時期を示したときに、当該予告演出の終了時期が到来したと判定することとなる。
S5104で、実行中の予告演出等の終了時期が到来したと判定した場合(S5104でYES)、当該終了時期の到来した予告演出を終了させるための予告演出終了コマンド(会話予告終了コマンド、ステップアップ予告終了コマンド、カットイン予告終了コマンド、可動部予告終了コマンド等)をセットし(S5105)、処理を終える。また、S5104で、実行中の予告演出等に終了時期が到来したものはないと判定した場合も(S5104でNO)、処理を終える。尚、S5105の処理でセットされた予告演出終了コマンドは、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100(画像制御部)に送信される。そして、当該予告演出終了コマンドを受信した画像制御基板100のCPUは、当該予告演出終了コマンドに係る予告演出の表示を終え、演出図柄遊技演出を行う。ここで、本実施例1では、予告演出等終了コマンドにより、実行中の予告演出等を終了するものとしたが、この様な態様に限らない。予告演出等の終了制御について、これら予告演出等の一部又は全部について、予告演出等終了コマンドによらず(予告演出等終了コマンドを設けず)、予告演出等開始コマンドに基づいて予告演出を開始し、その後予め定められた演出時間の経過によって予告演出を終了するものとしてもよい。
[変動演出終了処理]
図49に示すように、変動演出終了処理(S4408)ではまず、S4601で、演出制御用マイコン91が変動停止コマンドを解析し(S4601)、モードステータスを参照する(S4602)。次に、S4603で、モードステータスが「1」か否か、即ち演出モードが演出モードAか否かを判定する(S4603)。そして、モードステータスが「1」であれば、S4607の処理に進む。一方、モードステータスが「1」でなければ、現在の演出モードに対応する演出モードカウンタの値「M」を1減算し(S4604)、減算後の値「M」が「0」か否かを判定する(S4605)。S4605で、減算後の値「M」が「0」でないと判定すると(S4605でNO)、S4607の処理に移行する。一方、減算後の値「M」が「0」であると判定すると(S4605でYES)、演出モードを演出モードAに設定するためにモードステータスに「1」をセットし(S4606)、S4607の処理に移行する。S4607では、演出制御用マイコン91が演出図柄遊技演出を終了させるための変動演出終了コマンドをセットし(S4607)、処理を終える。
[特別遊技演出選択処理]
図50に示すように、特別遊技演出選択処理(S4410)ではまず、S4701で、オープニングコマンドを解析する(S4701)。次いで、S4702で、解析したオープニングコマンドに基づいて、特別遊技(大当り遊技又は小当り遊技)時に実行する特別遊技演出のパターン(演出態様)を選択する特別遊技演出パターン選択処理を行う(S4702)。この特別遊技演出には、特別遊技開始に伴う大入賞口開放前のオープニング期間中に実行するオープニング演出と、大入賞口の開放中及び開放と開放との間(ラウンド間)のインターバル中に実行する開始後演出と、が含まれている。次いで、S4703で、演出制御用マイコン91が選択した特別遊技演出パターンに基づいて特別遊技演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをセットし(S4703)、処理を終える。
S4703でセットされたオープニング演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPUは、所定のオープニング演出画像を画像制御基板100のROMから読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。オープニング演出として、例えば、右打ち遊技を行うことを示す演出を表示画面7aに表示する。ここで、2R第3大当り又は小当りとしての特別遊技の実行に際して選択される特別遊技演出としては、そのオープニング演出において、第2大入賞装置36(第2大入賞口35)を狙って遊技球を発射する旨(右打ち遊技を行う旨)を表示画面7aに表示するものが選択されるようになっているとよい。すなわち、第2大入賞装置36(第2大入賞口35)が開放するよりも前の所定のタイミング(オープニング期間)において、予め右打ち遊技を開始すべきことを報知する演出を行うものとされる。これにより、合計1.8秒という短い第2大入賞口35の開放時間中に、第2大入賞口35に遊技球が入球する可能性を高くすることが可能となる。これに対して、15R第1大当りとしての特別遊技の実行時には、このような報知(第2大入賞口35の開放前から右打ちをし続ける旨の報知)を伴わないオープニング演出が選択されるようになっている。尚、2R第3大当り又は小当りに係る特別遊技の実行時であっても、このような打ち出し報知を含まないオープニング演出が選択されるようにしてもよい。
[エンディング演出選択処理]
図51に示すように、エンディング演出選択処理(S4412)ではまず、S4801で、エンディングコマンドを解析する(S4801)。次いで、S4802で、モードステータス変更処理を行う(S4802)。モードステータス変更処理(S4802)では、現在実行中の特別遊技が、15R第2大当りに係る大当り遊技であれば、モードステータスを「2」にセットする。また、15R第1大当りに係る大当り遊技で、且つV有効期間中にV通過が無ければ、モードステータスを「2」にセットする。また、15R第1大当りに係る大当り遊技で、且つV有効期間中にV通過が有れば、モードステータスを「3」にセットする。また、2R第3大当り又は小当りに係る当り遊技(大当り遊技)であれば、モードステータスを「4」又は「5」にセットする。尚、モードステータスの初期値は「1」である。
このようなモードステータスの変更(設定)により、特別遊技(大当り遊技、当り遊技)終了後の特別図柄の変動表示に伴って実行される演出図柄遊技演出における演出モードが、変更後(設定後)のモードステータスに対応した演出モードとされる。すなわち、特別図柄当否判定において、15R第1大当りとなり、且つその特別遊技のV有効期間中にV通過があった場合には、その特別遊技の終了後の初回(1回目)の特別図柄の変動表示に伴って、演出モードCが実行されることになる。これにより、現在の遊技状態が、高確率状態であることが遊技者に報知される。
また、特別図柄当否判定の結果、2R第3大当り又は小当りとなった場合には、その特別遊技の終了後の初回(1回目)の特別図柄の変動表示に伴って、演出モードD又はEが実行されることになる。これにより、現在の遊技状態は、高確率状態かもしれないし、低確率状態かもしれない、すなわち高確率状態の可能性があることが遊技者に報知される。また、この演出モードD又はEは、2R第3大当りに係る特別遊技後であれば高確率状態とされるが、小当りに係る特別遊技後であれば低確率状態の場合があるため、遊技者は、高確率状態であると確定的に判断することはできない。従って、この演出モードを、確率非報知モードということもできる。
更に、モードステータス変更処理(S4802)では、変更後の演出モードでの特別図柄の変動表示の回数に上限を設けるため、変更後の演出モードに対応した演出モードカウンタの値「M」に上限回数をセットする。具体的には、演出モードBを設定する際は、演出モードカウンタの値「Mb」に100(15R第2大当り且つV有効期間中のV通過無し時)又は140(15R第1大当り且つV有効期間中のV通過無し時)をセットする。また、演出モードCを設定する際は、演出モードカウンタの値「Mc」に140をセットする。また、演出モードD又はEを設定する際は、演出モードカウンタの値「Md」又は「Me」に30をセットするものとされる。
次に、S4803で、演出制御用マイコン91がモードステータスを参照し(S4803)、次いで、S4804で、解析したエンディングコマンド及び参照したモードステータスに基づいて、エンディング演出の演出パターン(演出態様)を選択するエンディング演出パターン選択処理を行う(S4804)。尚、エンディング演出とは、特別遊技における全ての大入賞口開放処理を終了した後のエンディング期間中に実行する演出である。そして、S4805で、演出制御用マイコン91は、選択したエンディング演出パターンに基づいてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドをセットし(S4805)、処理を終える。
また、S4805でセットされたエンディング演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPUは、所定のエンディング演出画像を画像制御基板100のROMから読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。ここで本実施例では、15R第1大当りに係る特別遊技が実行され、V有効期間中にV通過した場合にはエンディング演出として、「演出モードC突入」の文字を表示画面7aに表示する演出が選択される。また、2R第3大当り又は小当りに係る特別遊技に対するエンディング演出として、「演出モードD突入」又は「演出モードE突入」の文字を表示画面7aに表示するものが選択される。
以上詳細に説明したように、実施例1のパチンコ遊技機1は、サブ制御部の遊技演出決定処理を除く遊技演出に関する制御の処理量が多いかどうかを判定する特定フラグを設け、遊技演出に関する制御の処理量が所定量よりも多いとして定められた所定のとき(入球時演出開始処理の実行中)に、当該特定フラグをONにし、特定フラグがONになっているときは遊技演出決定処理として処理量の少ない(制御負荷の低い)制御処理を行って、サブ制御部の負荷が過大となるのを防止することが可能となる。また、特定フラグがOFFのときは、遊技演出決定処理として、特定フラグがONのときよりも処理量の多い(制御負荷の高い)制御処理を行って、趣向性の高い多様な遊技演出の実行を可能としている。
これにより、サブ制御部の制御負荷(制御状態)によって、遊技演出決定処理の処理量と、それを除く遊技演出に関する制御の処理量とで、制御負荷のバランスをとり、遊技演出制御部に過剰な負荷をかけることなく、且つ多様な遊技演出を実行することを可能とする。また、
最適な遊技演出に関する制御を行うことを可能とする。また、従来のパチンコ遊技機にはない特徴的な構成を備えることで、従来のパチンコ遊技機にはない特有の効果、乃至従来のパチンコ遊技機に比して顕著な効果を奏することが可能となる。
次に、実施例1の予告演出設定処理及び高負荷状態(特定フラグがON状態)用の予告決定テーブルが異なる、実施例2のパチンコ遊技機について説明する。本実施例2では、低負荷状態(特定フラグがOFF状態)のときは実施例1と同じ図52に示す低負荷状態用の予告決定テーブルに基づいて実行する予告演出を決定する。一方、高負荷状態(特定フラグがON状態)のときは実施例1と異なり、図56に示す高負荷状態用の予告決定テーブルに基づいて実行する予告演出を決定する。
実施例2の高負荷状態用の予告決定テーブルは、図56に示す通り、カットイン予告決定テーブルのみとされており、決定対象とされる(実行可能な)予告演出種はカットイン予告のみとされる。一方、低負荷状態用の予告決定テーブルは、図52に示す通り、会話予告決定テーブル、ステップアップ予告決定テーブル、カットイン予告決定テーブル、可動部予告決定テーブルとされており、決定対象とされる(実行可能な)予告演出種は、会話予告、ステップアップ予告、カットイン予告及び可動部予告の4種類とされる。すなわち、実施例2における高負荷状態では、サブ制御部(予告演出決定部)が決定対象とする予告演出種の数が、低負荷状態よりも少なくされている(4種類→1種類)。また、高負荷状態では、実行可能な予告演出種が1種類に固定化されるともいえる。これにより、予告演出決定処理における処理量を顕著に低減することが可能となり、サブ制御部の制御負荷が高い状態において、制御負荷が過大になることを防止することが可能となる。
また、実施例2における高負荷状態では、予告演出を実行すると判定した場合には、低負荷状態と比べて実行可能な予告演出種の数が減少し、特定の予告演出種(カットイン予告演出)が実行されるものの、当該特定の予告演出種に含まれる(実行可能な)遊技演出の数は3個のままとされ、低負荷状態用の予告決定テーブルと変わりないため、遊技演出の多様化の面でも一定の効果を有しており、遊技興趣を確保することが可能となる。
次に、実施例2の予告演出等設定処理(S4506)について図54及び図55を用いて説明する。まずS4951で、特定フラグがONであるか否かを判定し(S4951)、特定フラグがONである、すなわち、高負荷状態であると判定した場合(S4951でYES)、会話予告判定、ステップアップ予告判定、可動部予告判定等を実行することなく、図56に示す高負荷状態用の予告決定テーブルをセットし(S4974)、S4967に移行する。従って、実施例2では、特定フラグがONである場合は、変動パターン情報がどのような情報であっても(大当りに係る情報であっても)、会話予告演出、ステップアップ予告演出、及び可動部予告演出の何れも実行することはない。また、特定フラグがONのときは、S4952〜S4965の処理を行うことなくS4967の処理に移行するため、予告演出等設定処理(遊技演出決定処理)の処理量を顕著に低減することができ、サブ制御部の制御負荷が過大になることを防止することが可能となる。
一方、S4951で、特定フラグがONでないと判定した場合(S4951でNO)、図52に示す低負荷状態用の予告決定テーブルをセットする(S4973)。次いで、会話予告演出を実行するか否かを判定する会話予告判定に係る処理を実行する(S4952〜S4956)。本処理は、実施例1の予告演出等設定処理(図46参照)と同様に、図52に示す予告決定テーブル等に基づいて会話予告演出を実行するかどうか、及び実行する場合には何れの予告演出を実行するかを決定するものであり、詳細な説明を省略する。
次いで、S4957で、ステップアップ予告演出を実行するか否かを判定するステップアップ予告判定に係る処理を実行する(S4957〜S4961)。本処理についても、実施例1の予告演出等設定処理(図46参照)と同様の制御処理であるため、詳細な説明を省略する。次いで、S4962で、可動部予告演出を実行するか否かを判定する可動部予告判定に係る処理を実行する(S4962〜4966)。本処理についても、実施例1の予告演出等設定処理(図46参照)と同様の制御処理であるため、詳細な説明を省略する。
この様に、実施例2では、4種類の予告演出種のうち3種類の予告演出種(会話予告演出種、ステップアップ予告演出種、及び可動部予告演出種)については、低負荷状態(特定フラグOFF状態)のときにのみ、予告演出等設定処理において(予告演出決定部の)決定対象とされる。これら4種類の予告演出種を含む、実行態様の異なる複数の予告演出は予告演出記憶部(サブ制御部)に記憶されている。これにより、低負荷状態における遊技演出のバリエーションを多様化し、サブ制御部に対する制御負荷を過大にすることなく趣向性の高い遊技演出を実行することが可能となる。
次いで、S4967では、カットイン予告判定を実行する。特定フラグがONのときは、S4974でセットした図56に示す高負荷状態用のカットイン予告決定テーブルに基づいてカットイン予告演出を実行するか否か、及び何れのカットイン予告演出を実行するかを判定する(S4967)。また、特定フラグがOFFのときは、S4973でセットした図52(C)に示すカットイン予告決定テーブルに基づいてカットイン予告演出を実行するか否か、及び何れのカットイン予告演出を実行するかを判定する(S4967)。次いで、S4968で、カットイン予告を実行するか否かを判定し(S4968)、カットイン予告を実行すると判定した場合(S4968でYES)、カットイン予告を実行することを示すカットイン予告フラグをONにし(S4969)、決定したカットイン予告演出を設定し(S4970)、S4972の処理に移行する。一方、カットイン予告演出を実行しないと判定した場合(S4968でNO)、カットイン予告フラグをOFFにし(既にOFFであればOFFのままとし)(S4971)、S4972の処理に移行する。S4972は実施例1の予告演出等設定処理(図46参照)と同様の制御処理であるため、詳細な説明を省略する。
以上説明した通り、実施例2では、サブ制御部において予告演出決定処理を除く遊技演出に関する制御の処理量が所定量よりも多いとみなしたとき、すなわち、特定フラグがONの状態のときは、高負荷状態用の予告決定テーブルで決定可能な予告演出種の数を減らして特定の予告演出種(実施例2では、カットイン予告演出)に固定化した。これにより、予告演出決定処理に係る処理量を顕著に低減し、サブ制御部の制御負荷が過大になることを防止することが可能となる。
次に実施例3のパチンコ遊技機について説明する。実施例3では、サブ制御部の遊技演出に関する制御が所定量よりも多いとみなすとき、すなわち、特定フラグをONにするとき、が実施例1と異なっている。実施例1では、サブ制御部が主制御部から始動入球コマンドを受信した際に行う入球時演出開始処理(S4402)の実行中を高負荷状態として特定フラグをONにした。本実施例3では、特別遊技(大当り遊技)の実行中を低負荷状態とし、特別遊技を実行していないときを高負荷状態としている。尚、特別遊技を実行していないときであって、演出図柄(特別図柄)の変動表示中及び演出図柄(特別図柄)の変動表示に係る制御処理の実行中(この様な期間を「変動表示処理中」ともいう)を高負荷状態としてもよい。
大当り遊技の実行中は、ラウンド演出等の大当り遊技用の演出を実行するものの、演出図柄(特別図柄)の変動表示を行わないため、変動演出開始処理や変動演出終了処理等の制御負荷の高い所定の制御処理を行わない。従って、実施例3では、大当り遊技中は、「変動表示処理中」と比較してサブ制御部の制御処理の負荷が低いといえる。従って、変動表示処理中は特定フラグをONにして高負荷状態であることを示し、大当り遊技の実行中は特定フラグをOFFにして低負荷状態であることを示すものとしている。そして、この特定フラグがONの状態のときと、特定フラグがOFFの状態のときとで、異なる予告決定テーブルに基づいて実行する予告演出を決定することが可能である。この点は、実施例1及び実施例2と同様である。
本実施例3では、特別遊技中の所定タイミング、例えば、始動入球コマンドを受信したときや、所定のラウンド(例えば、5R、10R等)を開始するときや、所定のラウンドを終了するときに、予告演出決定処理(遊技演出決定処理)を行うものとされる。また、特別遊技中に予告演出決定処理で決定した予告演出を、特別遊技中や演出図柄の変動表示中に実行することも可能とされる。ここで、予告演出には、前述の事前演出も含まれるものとする。そして、例えば、特別遊技中に予告演出を決定する場合は、図52に示す予告決定テーブルを用いて実行する予告演出を決定し、変動表示処理中に予告演出を決定する場合には、図53に示す予告決定テーブルを用いて実行する予告演出を決定するものとしてもよい。
また、実施例3では、大当り遊技中は、変動表示処理中と異なる予告決定テーブルを用いて予告演出を決定するので、変動表示処理中には決定対象としない予行演出を実行可能としている。従って、大当り遊技中にのみ実行されうる専用の予告演出を有するので、大当り遊技中の遊技演出の実行態様を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
次に、図57及び図58に基づいて、実施例3において特定フラグをON又はOFFにする処理について説明する。実施例3では、電源投入時の処理によって特定フラグがONにされ、電源投入と共に、高負荷状態と判定される状態となる。そして、図57に示す大当り遊技の開始に伴って実行される特別遊技演出選択処理(S4410)において、特定フラグをOFFにする処理を行う。これにより、低負荷状態と判定される状態となる。
[特別遊技演出選択処理]
図57に示す通り、特別遊技演出選択処理(S4410)ではまず、オープニングコマンドを解析する処理を行い(S4701)、次いで特別遊技演出パターン選択処理を行い(S4702)、次いでオープニングコマンド演出開始コマンドセット処理を行い(S4703)、S4704の処理に移行する。このS4701〜S4703の処理については実施例1の処理と同様であるので、詳細な説明を省略する。そして、S4704では、特定フラグをOFFにし(S4704)、処理を終える。この特定フラグをOFFにする処理によって、特別遊技の実行中が低負荷状態(第1制御状態)であると判定されることとなる。そして、当該特別遊技中に予告演出決定処理が行われると、予告演出(遊技演出)として、変動表示処理中には実行されない予告演出を決定可能となる。また、この特別遊技中に決定した予告演出については、特別遊技中に実行するものとしてもよい。すなわち、低負荷状態において、制御処理が高負荷の遊技演出を決定可能とすると、当該遊技演出については低負荷状態の間に実行することが望ましい。これにより、最適な遊技演出に関する制御を実行することが可能となる。
[エンディング演出選択処理]
次に、特別遊技の終了に伴って、特定フラグをONにする処理を説明する。図58に示す通り、エンディング演出選択処理(S4412)ではまず、特定フラグをONにし(S4806)、S4801の処理に移行する。この特定フラグをONにする処理によって、特別遊技の終了後が高負荷状態(第2制御状態)であると判定されることとなる。そして、この特別遊技終了後に予告演出決定処理が行われると、予告演出(遊技演出)として、高負荷状態用の予告決定テーブルを用いて予告演出を決定することとなる。また、特別遊技を実行していないとき(特定フラグがONの高負荷状態)に決定した予告演出については、当該状態(特定フラグがONの状態)の間に実行するものとしてもよい。高負荷状態で決定した予告演出を、低負荷状態(特別遊技中)において実行すると、多様な予告演出(専用の予告演出)を決定可能(実行可能)な限られた低負荷状態の期間を、有効に活用することができなくなる。従って、高負荷状態で決定した予告演出については高負荷状態の間に実行するのが好適である。
以上の説明したとおり、実施例3では特別遊技の実行中を低負荷状態として、識別情報の変動表示中には決定対象としない専用の予告演出を決定対象とした。これにより、特別遊技中の遊技興趣を高めることが可能となる。尚、特定フラグの設定制御の他の態様として、特定フラグがONの状態を低負荷状態と判定し、特定フラグがOFFの状態を高負荷状態と判定するものとして、大当り遊技の実行期間において特定フラグをONにする態様としてもよい。
また、前述の実施例3のパチンコ遊技機において、実行する遊技演出を決定する予告演出決定部と、予告演出決定部が決定した遊技演出を実行する予告演出実行部とを備え、低負荷状態(第1制御状態)のときに予告演出決定部が決定対象とする遊技演出として、高負荷状態(第2制御状態)のときに予告演出決定部が決定対象としない遊技演出を有するものとしてもよい。
また、低負荷状態のときに予告演出決定部が決定対象とする遊技演出は、高負荷状態のときに予告演出決定部が決定対象とする遊技演出と異なるものとしてもよい。また、予告演出実行部は、低負荷状態のときに予告演出決定部が決定した遊技演出を、低負荷状態のときに実行するものとしてもよい。また、予告演出実行部は、高負荷状態のときに予告演出決定部が決定した遊技演出を、高負荷状態のときに実行するものとしてもよい。また、低負荷状態(第1制御状態)は、特別遊技を実行しているときの所定時期とされ、高負荷状態(第2制御状態)は、特別遊技を実行していないときの所定時期としてもよい。
また、遊技球が入球可能な始動口を備え、遊技演出に関する制御(演出制御処理)として、始動口への入球に基づいて実行する入球時遊技演出に関する制御を有し、低負荷状態は、入球時遊技演出に関する制御(入球時演出制御処理、入球時予告演出制御処理)を実行しているときの所定時期とされ、高負荷状態は、入球時遊技演出に関する制御を実行していないときの所定時期としてもよい。また、遊技演出に関する制御として、識別情報の変動表示の開始に基づいて実行する変動開始時遊技演出に関する制御(変動開始時演出制御処理、変動開始時予告演出制御処理)を有し、低負荷状態は、変動開始時遊技演出に関する制御を実行しているときの所定時期とされ、高負荷状態は、変動開始時遊技演出に関する制御を実行していないときの所定時期としてもよい。
次に実施例4のパチンコ遊技機について説明する。実施例4では、サブ制御部の遊技演出に関する制御が所定量よりも多いとみなすとき、すなわち、特定フラグをONにするとき、が実施例1及び実施例3と異なっている。本実施例4では、変動演出開始処理の実行中を高負荷状態とし、その他の時期を低負荷状態としている。変動演出開始処理は、サブ制御部が主制御部から変動開始コマンドを受信したときに実行する処理であり、その中で演出決定用乱数取得処理や変動演出パターン選択処理や予告演出等設定処理等、多くの処理を行う必要があり、比較的処理量が多い制御処理とされる。
本実施例4では、この処理量の多い変動演出開始処理の実行中に特定フラグをONとし、変動演出開始処理を実行していないときに特定フラグをOFFとするものである。また、変動演出開始処理に伴って予告演出決定処理が行われるため、この変動演出開始処理中に実行される予告演出決定処理は、高負荷状態用(第2制御状態用)の予告決定テーブルを用いて予告演出を決定し、変動演出開始処理中でないとき(例えば、大当り遊技中)に実行される予告演出決定処理は、低負荷状態用(第1制御状態用)の予告決定テーブルを用いて予告演出を決定することが可能である。これにより、サブ制御部の処理負荷が過大になることを防止すると共に、最適な遊技演出に関する制御を行うことで、多様な遊技演出の実行も可能とする。
[変動演出開始処理]
次に、変動演出開始処理に伴って、特定フラグをON又はOFFにする処理について説明する。図59に示す通り、変動演出開始処理(S4402)ではまず、特定フラグをONにし(S4508)、S4501の処理に移行する。この特定フラグをONにする処理によって、変動演出開始処理の実行中が高負荷状態(第2制御状態)であると判定されることとなる。そして、実施例4では、この変動演出開始処理の実行中に予告演出決定処理が行われると、予告演出(遊技演出)として、高負荷状態用の予告決定テーブルを用いて決定した予告演出を実行することとなる。
次に、S4501からS4507まで、順に処理を行うものとされる。これらの処理は実施例1の変動演出開始処理と同様の処理であるので、詳細な説明を省略する。そして、S4507に次いで、S4509で、特定フラグをOFFにし(S4509)、処理を終える。この特定フラグをOFFにする処理によって、変動演出開始処理の終了後(変動演出開始処理を行っていないとき)が、低負荷状態(第1制御状態)であると判定されることとなる。そして、実施例4では、この変動演出開始処理を実行していないときに予告演出決定処理が行われると、予告演出(遊技演出)として、低負荷状態用の予告決定テーブルを用いて決定した予告演出を実行することとなる。
以上の説明したとおり、実施例4では変動演出開始処理の実行中を高負荷状態とし、変動演出開始処理を実行していないときを低負荷状態とし、これらで異なる予告決定テーブルを用いて実行する予告演出を決定する。また、低負荷状態においては、高負荷状態において決定対象としない専用の予告演出を決定対象とした。これにより、サブ制御部の処理負荷が過大になるのを防止すると共に、最適な遊技演出に関する制御を実行することで、多様な遊技演出の実行を可能とした。
次に実施例5のパチンコ遊技機について説明する。実施例5では、実施例1で説明した予告演出(会話予告、ステップアップ予告等)と異なるオーラ予告演出(第1オーラ予告203、第2オーラ予告204、オーラ色事前予告205)について説明する。本オーラ予告演出についても、実施例1と同様に、低負荷状態及び高付加状態の何れにおいても決定対象(実行可能)の予告演出とすることができる。これにより、予告演出種の数及び種類を極力維持したままで(極力減少させることなく)、当該予告演出種に属する予告演出の数だけを減少させる態様とすることができる。
次に、実施例5の予告演出であるオーラ予告演出について、図62乃至図64を用いて説明する。図62(a)は、低負荷状態における所定の演出図柄(特別図柄)の変動表示を実行中の一場面を示している。図62(a)に示す通り、表示画面7a左下部の第1演出保留表示領域9c(第1演出保留表示部)には3個の第1演出保留9a(「〇」の絵柄)が表示されている。これは、第1始動口20への入球に基づいて取得され、記憶されている未消化の情報(特別図柄当否判定乱数等の情報)が、3個あることが示されている。また、表示画面7a下部中央の変動絵柄表示領域9eには、1個の変動絵柄9fが、第1演出保留9aより若干大きい「〇」の絵柄で表示されている。この変動絵柄表示領域9eには、現在変動表示が実行中であることを示す変動絵柄9fが表示されている。そして、この変動絵柄9fの表示態様によって、現在実行中の変動表示の結果が、大当りとなる(大当り図柄で停止表示する)可能性を示すこともある。
図62(b)は、図62(a)と同じ変動表示において、図62(a)から所定時間経過後の場面を示している。表示画面7aの略中央部では、キャラクタA201等が出現するオーラ予告(第1オーラ予告203、予告演出)が実行されている。図62(b)は、キャラクタA201が踏ん張ることで、体からオーラを放出しようとする第1オーラ予告203(可能性示唆画像)を実行中の場面を示している。オーラ予告は、キャラクタA201や演出保留絵柄や変動絵柄等のキャラクタ画像から放出されるオーラの色によって、実行中の変動表示の結果、又は、後に実行される保留中の変動表示の結果が大当りとなる可能性を示す遊技演出である。また、オーラ予告の開始に伴って、3個の演出図柄8が表示画面7aの端部(上部)に小さく移動し、予告演出の視認性を高めている。
図62(c)は、図62(b)と同じ変動表示において、図62(b)から所定時間経過後の場面を示している。表示画面7aの略中央部では、第1オーラ予告203が実行されており、キャラクタA201が緑色の第1オーラ203a(可能性示唆画像)を放出している。キャラクタA201が放出する第1オーラ203aの色として、緑色、黄色、赤色、金色の4種類の色が用意されている。そして、実行中の変動表示(変動パータン)の大当り信頼度に応じて、所定の色が選択され、第1オーラ予告203の第1オーラ203aの色が、当該選択(決定)した色で実行される。まら、第1オーラ予告203は、キャラクタA201が踏ん張っている間、放出するオーラの色が緑色→黄色→赤色→金色の順で変化し、選択された色となったときに、キャラクタA201が体勢を変化させ、第1オーラ予告203の第1オーラ203aの色がその時の色で確定する。尚、緑色の第1オーラ色は大当り信頼度(大当りとなる可能性)が5%であることを示し、黄色の第1オーラ色は大当り信頼度(大当りとなる可能性)が10%であることを示し、赤色の第1オーラ色は大当り信頼度(大当りとなる可能性)が33%であることを示し、金色の第1オーラ色は大当り信頼度(大当りとなる可能性)が100%であることを示す。すなわち、第1オーラが金色で表示された場合には、大当りが確定することとなる。
尚、これら複数のオーラ色から大当り信頼度(特別遊技実行可能性)に対応させて所定のオーラ色を設定する手段を「可能性示唆画像色設定部」ともいう。また、大当り信頼度(特別遊技実行可能性)を示唆する(報知する)手段を「可能性示唆報知部」ともいう。また、可能性示唆画像色設定部によって設定された色で、オーラ色(可能性示唆画像)を表示する手段を「可能性示唆画像表示部」ともいう(例えば、表示画面7aや表示画面7aの第1オーラ表示部や第2オーラ表示部)。また、緑色、黄色、赤色、金色等のオーラ色を、第1色、第2色、第3色、第4色等ということもある。
図62(d)は、図62(c)と同じ変動表示において、図62(c)から所定時間経過後の場面を示している。図62(d)は、図62(c)で示す第1オーラ予告203が継続して実行されており、第1オーラ203aの色が緑色から黄色に変化した場面を示している。第1オーラ203aの色が、緑色から、当該緑色よりも大当り信頼度が高いことを示す黄色に変化したことで、遊技者は大当りへの期待感を高め、遊技興趣を高める。また、図62(e)は、図62(d)と同じ変動表示において、図62(d)から所定時間経過後の場面を示している。図62(e)は、図62(d)で示す第1オーラ予告203が継続して実行されており、第1オーラ203aの色が黄色から赤色に変化した場面を示している。第1オーラ203aの色が、黄色から、当該黄色よりも大当り信頼度が高いことを示す赤色に変化したことで、遊技者は大当りへの期待感を高め、遊技興趣を高める。また、第1オーラ203aの色が、赤色に変化した(赤色で表示された)ことに伴って、当該第1オーラを放出するキャラクタA201が体勢を延び姿勢に変化させ、第1オーラ203aの色が、赤色で決定されたことを示している。
図62(f)は、図62(e)と同じ変動表示において、図62(e)から所定時間経過後の場面を示している。図62(f)では、図62(e)で示す第1オーラ予告203が継続して実行されており、図62(e)で確定した赤色で、第1オーラ203aの放出を継続している。また、第1オーラ予告203の第1オーラ203aが赤色で表示された後に、表示画面7a下部の変動絵柄表示領域9eにおいて、第2オーラ予告204が発生した場面を示している。第2オーラ予告204は、第1オーラ予告203に続いて実行される予告演出で、変動絵柄9f又は所定の保留絵柄9a(可能性示唆画像と異なる演出画像)の周囲に第2オーラ204aを発生させることで、当該第2オーラ204aを発生した変動絵柄9f又は保留絵柄9aに係る変動表示の結果が(特定の変動表示の結果が)、大当りとなる可能性が比較的高いことを示す予告演出である。これにより、遊技者は大当りへの期待感を高め、遊技興趣を高める。
また、第1オーラ予告203(第1予告演出)の第1オーラ203aが発生した後に発生する第2オーラ予告204(第2予告演出)の第2オーラ204aは、第1オーラ203aの表示色に対応する色で表示される。図62(f)では、第1オーラ203aが赤で決定され表示されているため、第2オーラ204aは、第1オーラ203aが示す色に対応する赤で表示される。第2オーラ204aの発生により、実行中の変動表示の結果が大当りとなる可能性が高いことが示される。具体的に、現在実行中の変動表示の結果が(特定の変動表示の結果が)、大当りとなる可能性が50%であることが報知される。すなわち、予告演出によって遊技者に示される大当り信頼度が向上する。これにより、遊技興趣を高める。また、先に実行される第1オーラ予告203は、後に実行される第2オーラ予告よりも大きい表示サイズで実行される。これにより、第2オーラ予告(演出画像)の実行(色変化)の契機となる第1オーラ予告203(可能性示唆画像)を目立たせ、第1オーラ予告及び第2オーラ予告(演出保留絵柄9a、9b、変動絵柄9f)の表示態様の変化に注目させることが可能となる。
図63(g)は、図62(e)と同じ変動表示において、図62(e)から所定時間経過後の場面を示している。図63(g)では、図62(e)で示す第1オーラ予告203が継続して実行されており、図62(e)で確定した赤色で、第1オーラ203aの放出を継続している。また、第1オーラ予告203の第1オーラ203aが赤色で表示された後に、表示画面7a下部の第1演出保留表示領域9cにおいて、第2オーラ予告204が発生した場面を示している。図63(g)で示す第2オーラ予告204は、第1オーラ予告203に続いて実行される予告演出で、保留2に対応する保留絵柄9a(可能性示唆画像と異なる演出画像)の周囲に第2オーラ204aを発生させることで、当該保留2に係る変動表示の結果が(特定の変動表示の結果が)、大当りとなる可能性が比較的高いことを示す予告演出である。具体的に、保留2に係る変動表示の結果が(特定の変動表示の結果が)、大当りとなる可能性が50%であることが報知される。これにより、遊技者は大当りへの期待感を高め、遊技興趣を高める。
また、第2オーラ204aが演出保留表示領域9c、9dに表示される演出保留に対して発生した場合には、第1オーラ予告203を実行した、現在実行中の変動表示は外れ確定としてもよい。更に、現在実行中の変動表示に加えて、第2オーラ204aを発生した演出保留に対応する変動表示よりも前の演出保留に対応する変動表示(図63(g)では保留1に対応する変動表示)がある場合には、当該変動表示も外れ確定としてもよい。これにより、第1オーラ予告203を実行した実行中の変動表示と、第2オーラ予告204を実行した演出保留に係る変動表示と、の間に大当り遊技等を挟むことなく、遊技者に演出を見せることができるため、遊技者に第1オーラ予告203と第2オーラ予告204との演出の連続性(関連性)を認識させることが容易となる。またこれにより、第2オーラ予告204に係る変動表示が高い大当り信頼度であることを、遊技者に認識させるのが容易となる。
また、本実行態様においても、第1オーラ予告203(第1予告演出)の第1オーラ203aが発生した後に発生する第2オーラ予告204(第2予告演出)の第2オーラ204aは、第1オーラ203aの表示色に対応する色で表示される。図63(g)では、第1オーラ203aが赤で決定され表示されているため、第2オーラ204aは、第1オーラ203aが示す色に対応する赤色で表示される。
また、図62(e)から図62(f)となる実行態様や、図62(e)から図63(g)となる実行態様に示すように、第1オーラ予告203に続いて、第2オーラ予告204が実行される場合もあれば、図示はしないが、第1オーラ予告203が実行されて第2オーラ予告204が実行されない場合もある。この場合、第1オーラ予告203が実行されて第2オーラ予告204が実行されない場合よりも、第1オーラ予告203に続いて、第2オーラ予告204が実行される場合の方が、遊技者に示される大当り信頼度は高いものとされる。
また、第2オーラ204aの表示色も、第1オーラ203aと同様に、緑色、黄色、赤色、金色の4種類の色を有している。第2オーラ予告204が実行された場合には、大当り信頼度がおよそ10%程度向上するものとしている。すなわち、第1オーラ予告203に続いて第2オーラ予告が実行された場合において、緑色の第1オーラに続いて緑色の第2オーラが表示されると当該第2オーラが表示された絵柄に係る変動表示の大当り信頼度(大当りとなる可能性)が15%であることを示し、黄色の第1オーラに続いて黄色の第2オーラが表示されると当該第2オーラが表示された絵柄に係る変動表示の大当り信頼度(大当りとなる可能性)が20%であることを示し、赤色の第1オーラに続いて赤色の第2オーラが表示されると当該第2オーラが表示された絵柄に係る変動表示の大当り信頼度(大当りとなる可能性)が50%であることを示し、金色の第1オーラに続いて金色の第2オーラが表示されると当該第2オーラが表示された絵柄に係る変動表示の大当り信頼度(大当りとなる可能性)が100%であることを示す。
また、図63(h)は、図62(b)と同じ変動表示において、図62(b)から所定時間経過後の場面を示している。前述した第1オーラ予告203の実行態様では、図62(b)から図62(c)の場面に進行することで、キャラクタA201が第1オーラ203aを所定の色で放出して所定の大当り信頼度を示すものであった。図63(h)に示す第1オーラ予告203の実行態様は、キャラクタA201が第1オーラ203aの放出に失敗した場面を示し、第1オーラ203aを放出することなく第1オーラ予告203を終了するものである。尚、第1オーラの放出に失敗したことを、「シーン・・・」の文字表示で遊技者に報知する。また、この実行態様では、第1オーラ予告203の後に第2オーラ予告204が実行されることもない。
次に、図63(i)乃至図64(l)を用いて、オーラ予告の他の実行態様について説明する。図63(i)は、前述した図62(a)と同様に、低負荷状態における所定の演出図柄(特別図柄)の変動表示を実行中の一場面を示している。図63(j)は、図63(i)と同じ変動表示において、図63(i)から所定時間経過後の場面を示している。図63(j)の表示画面7aの左部には、キャラクタB202が出現し、「赤オーラが発生するよ!!」の文字表示がなされている。この遊技演出(予告演出)は、これからオーラ予告(第1オーラ予告又は/及び第2オーラ予告)が実行されること、及び、当該オーラ予告において発生するオーラの色を、当該オーラ予告が開始する前に予告する「オーラ色事前予告205」である。
また、オーラ色事前予告205において、キャラクタB202から発せられる文字自体を、予告するオーラ色に対応する色で表示することができる。図63(j)では、赤オーラの発生を予告(報知)するので、「赤オーラが発生するよ!!」の文字の一部又は全部を赤色で表示する。また、通常は、白色文字で表示する等して、文字の色が予告するオーラ色に対応する色で表示された場合の遊技者の期待感を高めることも可能となる。また、オーラ色事前予告205の文字を白色文字で表示する場合と、予告するオーラ色に対応する色の文字で表示する場合とを有し、予告するオーラ色に対応する色の文字で表示する場合の方が、白色文字で表示する場合よりも、遊技者に報知する大当り信頼度が高いものとしてもよい。また、オーラ色事前予告205の文字色は、通常色と予告するオーラ色に対応して、複数色(白色、緑色、黄色、赤色、金色)有する。
図63(k)は、図63(j)と同じ変動表示において、図63(j)から所定時間経過後の場面を示している。図63(k)では、オーラ色事前予告205の実行に続いて(の後に)、オーラ色事前予告での事前予告に対応して、キャラクタA201が表示されて第1オーラ予告203が実行される。キャラクタA201が踏ん張ることで、体からオーラを放出しようとする第1オーラ予告203(可能性示唆画像)を実行中の場面を示している。図64(l)は、図63(k)と同じ変動表示において、図63(k)から所定時間経過後の場面を示している。図64(l)では、図63(k)で示す第1オーラ予告203が継続して実行されており、第1オーラ203aの色が緑→黄色→赤色に変化して、オーラ色が赤色で確定し、その後に、第2オーラ予告204が実行されて、現在実行中の変動表示に対応する変動絵柄9f(可能性示唆画像と異なる演出画像)の周囲に、オーラ色事前予告205の予告色及び第1オーラ203aの色に対応する赤色の第2オーラ204aを発生させた場面を示している。これにより、変動絵柄9fに係る変動表示(現在実行中の変動表示)の結果が(特定の変動表示の結果が)、大当りとなる可能性が比較的高いことを示す。これにより、遊技者は大当りへの期待感を高め、遊技興趣を高める。
また、前述した実行態様では、第2オーラ予告204は、現在実行中の変動表示に対応する変動絵柄9f、又は、保留中(未消化)の変動表示に対応する演出保留9a、9bから選択されたの何れか1個に第2オーラ204aを発生させる態様について説明した。このような態様に限らず、図64(m)に示すように、第2オーラ予告204は、現在実行中の変動表示に対応する変動絵柄9f、又は、保留中(未消化)の変動表示に対応する演出保留9a、9bから選択された複数の変動絵柄9f及び/又は演出保留9a、9bに対して第2オーラ204aを発生させる態様を有していてもよい。また、これらは、全て同じオーラ色で発生してもよいし、少なくとも一部のオーラ色が異なっていてもよい。
また、前述した実行態様では、先に第1オーラ予告203が実行され、その後に第1オーラ予告の第1オーラ203aの色に対応する色で、第2オーラ予告204が実行される態様について説明した。このような態様に限らず、図64(n)乃至図64(p)に示すように、先に第2オーラ予告204が実行され、その後に、第2オーラ予告に係る第2オーラ204aの色に対応する色で、第1オーラ予告203が実行される態様を有していてもよい。
具体的に、図64(n)は、所定の変動表示において、現在実行中の変動表示に対応する変動絵柄9fに対して、第2オーラ204を発生する第2オーラ予告204が実行された場面を示している。また、図64(n)では、第2オーラ204は比較的大当り信頼度が高いことを示す赤色で表示されている。図64(o)は、図64(n)と同じ変動表示において、図64(n)から所定時間経過後の場面を示している。図64(n)では、第2オーラ予告204が継続して実行されており、当該第2オーラ予告204に続いて、第1オーラ予告203が実行された場面を示している。第1オーラ予告203において、キャラクタA201が出現して周囲に第1オーラ203aを放出し、当該第1オーラ203aが緑色から黄色に変化して表示されている場面を示している。
図64(p)は、図64(o)と同じ変動表示において、図64(o)から所定時間経過後の場面を示している。図64(p)では、第2オーラ予告204及び第1オーラ予告203が継続して実行されており、第1オーラ予告203の第1オーラ203aが、事前に示された第2オーラ予告204の第2オーラ204aと同じ色(赤色)で確定した場面を示している。前述した実行態様と同様に、先に実行する第2オーラ予告の表示色によって、後から実行する第1オーラ予告の表示色を予告するので、先に実行するオーラ予告の表示色が高い大当り信頼度を示す色であった場合には、遊技者は、大当りへの期待感を高めて、その後の遊技演出(その後に実行され得るオーラ予告)を見ることができる。
また、先に実行される第2オーラ予告204は、後に実行される第1オーラ予告203よりも小さい表示サイズで実行される。すなわち、後から実行される第1オーラ予告203(第1オーラ)を、先に色を事前報知する第2オーラ予告204(第2オーラ)よりも大きいサイズで表示する。これにより、先に表示される第2オーラ予告(可能性示唆画像)の色に対応して色が変化する第1オーラ予告(演出画像)を目立たせ、第1オーラ予告及び第2オーラ予告(演出保留絵柄9a、9b、変動絵柄9f)の表示態様の変化に注目させることが可能となる。
また、前述した実行態様では、第1オーラ予告を先に実行し、その後に第2オーラ予告を実行する場合において、第2オーラ予告の第2オーラ色を、先に表示される第1オーラ予告の第1オーラ色に対応させた色で表示する態様について説明した。このような態様に限らず、第1オーラ予告を先に実行し、その後に第2オーラ予告を実行する場合において、第2オーラ予告の第2オーラ色を、先に表示される第1オーラ予告の第1オーラ色(高信頼度の赤色)と異なる色(例えば、通常色の白色)で表示する態様を有してもよい。この場合には、第2オーラ予告の第2オーラ色を、第1オーラ色に対応させた色で表示する態様の方が、第2オーラ予告の第2オーラ色を、第1オーラ色に対応させない色で表示する態様よりも、遊技者に示唆する大当り信頼度が高いものとしてもよい。
また、前述した通り、本実施例では、高負荷状態用の予告決定テーブルを、低負荷状態用の予告決定テーブルと比較して、決定対象とする予告演出種の数及び種類を維持したままで、当該予告演出種に属する予告演出の数だけを減少させる態様としている。従って、前述したオーラ予告は、低負荷状態及び高負荷状態の何れの状態においても、実行可能であるが、状態によってその実行態様の数が異なっている。これにより、低負荷状態用の予告決定テーブルを用いて予告演出決定処理を行うよりも、高負荷状態用の予告決定テーブルを用いて予告演出決定処理を行う方が、予告演出の決定に係る制御処理量を少なくするものとした。
具体的に、低負荷状態では、前述したオーラ予告の全てのパターンを実行可能とし、高負荷状態では、前述したオーラ予告の一部のパターンを実行可能としてもよい。例えば、低負荷状態では、オーラ色として、緑色、黄色、赤色、金色の全ての表示態様を実行可能で、且つ、オーラ色事前予告を表示する態様も実行可能である。一方で、高負荷状態では、赤色、金色の表示態様だけを実行可能で、オーラ色事前予告も実行不能とする。これにより、オーラ予告の実行頻度を低下させると共に、高信頼度のオーラ予告を表示することが可能となり、高負荷状態における制御負担を低減すると共に、遊技興趣の低下を極力防止することが可能となる。また、前述した実行態様において、低負荷状態では、高負荷状態よりも多くの実行態様を実行可能としてもよい。
また、このような態様に変えて、本オーラ予告を、低負荷状態で実行可能な予告演出として低負荷状態用の予告決定テーブルで決定可能な予告演出とし、高負荷状態では実行不能な予告演出として高負荷状態用の予告決定テーブルで決定不能な予告演出としてもよい。これにより、遊技演出制御部の制御処理量によって、決定対象となる予告演出を変化させ、予告演出の実行態様を多様化すると共に、遊技演出制御部にかかる制御処理を最適化することが可能となる。
また、このような態様に変えて、オーラ予告を、高負荷状態で実行可能な予告演出として高負荷状態用の予告決定テーブルで決定可能な予告演出とし、低負荷状態では実行不能な予告演出として低負荷状態用の予告決定テーブルで決定不能な予告演出としてもよい。このような態様によっても、遊技演出制御部の制御処理量によって、決定対象となる予告演出を変化させ、予告演出の実行態様を多様化すると共に、遊技演出制御部にかかる制御処理を最適化することが可能となる。
次に実施例6のパチンコ遊技機について説明する。実施例6では、実施例1で説明した予告演出(会話予告、ステップアップ予告等)と実行態様(演出態様、表示態様)が異なるステップアップ予告演出211(進行演出、ステップアップ予告)について説明する。本ステップアップ予告告演出についても、実施例1と同様に、低負荷状態及び高付加状態の何れにおいても決定対象(実行可能)の予告演出とすることができる。これにより、予告演出種の数及び種類を極力維持したままで(極力減少させることなく)、当該予告演出種に属する予告演出の数だけを減少させる態様とすることができる。
次に、実施例6の予告演出であるステップアップ予告演出について、図65乃至図70を用いて説明する。図65(a)は、低負荷状態における所定の演出図柄(特別図柄)の変動表示を実行中の一場面を示している。図65(a)に示す通り、表示画面7a左下部の第1演出保留表示領域9c(第1演出保留表示部)には3個の第1演出保留9a(「〇」の絵柄)が表示されている。これは、第1始動口20への入球に基づいて取得され、記憶されている未消化の情報(特別図柄当否判定乱数等の情報)が、3個あることが示されている。また、表示画面7a下部中央の変動絵柄表示領域9eには、1個の変動絵柄9fが、第1演出保留9aより若干大きい「〇」の絵柄で表示されている。この変動絵柄表示領域9eには、現在変動表示が実行中であることを示す変動絵柄9fが表示されている。そして、この変動絵柄9fの表示態様によって、現在実行中の変動表示の結果が、大当りとなる(大当り図柄で停止表示する)可能性を示すこともある。
図65(b)は、図65(a)と同じ変動表示において、図65(a)から所定時間経過後の場面を示している。表示画面7aの略中央部では、後述するステップアップ予告演出211(進行演出)が実行されている。ステップアップ予告演出211は、所定の演出画像を、段階的に切替えて表示することで、所定の遊技演出(キャラクタ演出、リーチ演出)の実行を示したり、実行中のステップアップ予告演出が次の段階に移行(進行)することを示したりする予告演出である。また、ステップアップ予告演出211は、大当り遊技の実行可能性を示す予告演出であり、本ステップアップ予告演出において何れの遊技演出の実行が示唆されるかによって、異なる大当り遊技の実行可能性を示す。
また、ステップアップ予告演出211は、演出画像を段階的に切替えて表示することが可能な予告演出であるが、1段階の演出画像で終わる実行態様、2段階の演出画像を表示して終わる実行態様、3段階の演出画像を表示して終わる実行態様、4段階の演出画像を表示して終わる実行態様を有しており、大当り信頼度(選択される変動パターン)及び取得したステップアップ予告演出用乱数値等に基づくステップアップ予告演出判定によって、何れかの実行態様が決定される。
図65(b)に示すステップアップ予告演出211は、1段階目の演出画像を表示した場面である。1段階目の演出画像として、特定演出示唆画像212(特定演出実行画像、演出画像)、及び、次ステップ移行示唆画像213(進行画像、演出画像)が表示されている。また、図65(b)に示すステップアップ予告演出211における1段階目の演出画像は、3個(3種類)の特定演出示唆画像212と、1個(1種類)の次ステップ移行示唆画像213とが表示されている。また、3個(3種類)の特定演出示唆画像212として、シュート演出示唆画像212c(リーチ演出示唆画像、特定演出実行画像、演出画像)と、釣り演出示唆画像212aと、バッティング演出示唆画像212bと、が表示されている。また、次ステップ移行示唆画像213として、「NEXT」の文字が表示された演出画像が表示されている。
ここで、本実施例では、特定演出示唆画像212として、釣り演出示唆画像212aと、バッティング演出示唆画像212bと、シュート演出示唆画像212cと、バトル演出示唆画像213dと、を有している。そして、ステップアップ予告演出211において、釣り演出示唆画像212aが選択(決定)され、当該釣り演出示唆画像212aが所定の表示態様で表示されると、ステップアップ予告演出211に続いて当該釣り演出示唆画像212aに対応する(が示す)図示しない釣り演出(釣りリーチ)が実行される。図示しない釣り演出では、特定キャラクタが魚を釣り上げた場合に大当りとなり(大当り遊技が実行され)、魚を釣り上げることができなかった場合は外れとなる。
また、ステップアップ予告演出211において、バッティング演出示唆画像212bが選択(決定)され、当該バッティング演出示唆画像212bが所定の表示態様で表示されると、ステップアップ予告演出211に続いて当該バッティング演出示唆画像212bに対応する(が示す)図示しないバッティング演出(バッティングリーチ)が実行される。図示しないバッティング演出では、特定キャラクタがバッティングを行いホームランを打った場合に大当りとなり(大当り遊技が実行され)、ホームランを打つことができなかった場合は外れとなる。また、ステップアップ予告演出211において、シュート演出示唆画像212cが選択(決定)され、当該シュート演出示唆画像212cが所定の表示態様で表示されると、ステップアップ予告演出211に続いて当該シュート演出示唆画像212cに対応する(が示す)図示しないシュート演出(シュートリーチ)が実行される。図示しないシュート演出では、特定キャラクタがサッカーゴールに向かってシュートを行い、ボールをゴールに入れることができた場合に大当りとなり(大当り遊技が実行され)、ゴールに入れることができなかった場合は外れとなる。
また、ステップアップ予告演出211において、バトル演出示唆画像213dが選択(決定)され、当該バトル演出示唆画像213dが所定の表示態様で表示されると(図68(j)の表示態様)、ステップアップ予告演出211に続いて当該バトル演出示唆画像213dに対応する(が示す)図示しないバトル演出(バトルリーチ)が実行される。図68(k)に示すバトル演出(バトルリーチ)では、味方キャラクタ218と敵キャラクタ219がバトルを行い、味方キャラクタ218が勝利した場合に大当りとなり(大当り遊技が実行され)、敵キャラクタ219が勝利した場合(味方キャラクタ218が勝利できなかった場合)は外れとなる。これらの特定演出示唆画像212は、所定のキャラクタを表示して、当該キャラクタが予め定められた所定の目的を達成すれば大当り(識別情報の変動表示の結果が特定結果となる)となり、予め定められた所定の目的を達成することができなかった場合には外れとなるものであり、このような遊技演出を「キャラクタ演出」ともいう。
また、釣り演出(釣りリーチ)、バッティング演出(バッティングリーチ)、シュート演出(シュートリーチ)、バトル演出(バトルリーチ)は、遊技者に示す大当りとなる可能性(大当り遊技の実行可能性)として、異なる可能性を示す遊技演出である。尚、大当りとなる可能性を、「大当り信頼度」ともいう。図65(b)及び図66(e)等に示すように、各特定演出示唆画像212には、大当り信頼度示唆画像表示部が設けられており、当該大当り信頼度示唆画像表示部に表示される大当り信頼度示唆画像215が、対応する遊技演出の大当り信頼度を示している。
具体的に、釣り演出(釣りリーチ)は「☆」1個の大当り信頼度とされ、大当りとなる確率は5%程度とされている。また、バッティング演出(バッティングリーチ)は「☆」2個の大当り信頼度とされ、大当りとなる確率は10%程度とされている。また、シュート演出(シュートリーチ)は「☆」3個の大当り信頼度とされ、大当りとなる確率は20%とされている。また、バトル演出(バトルリーチ)は、特定演出示唆画像の中で最も高い「☆」5個の大当り信頼度とされ、大当りとなる確率は50%とされている。これにより、遊技者は、本ステップアップ予告演出211が実行される場合には、極力大当り信頼度の高い特定演出示唆画像212が表示されることに期待して、遊技を行う。また、ステップアップ予告演出211において、極力大当り信頼度の高い特定演出示唆画像212が選択されて所定の表示態様となることに期待して遊技を行う。大当り信頼度の高い特定演出示唆画像212が表示されたり、所定の表示態様となった場合には、遊技者は顕著に遊技興趣を高めることができる。
図65(b)のバッティング演出示唆画像212bの内側に破線で四角状のに示す選択カーソル214は、選択される可能性のある特定演出示唆画像を示している。また、ステップアップ予告演出211において、次ステップ移行示唆画像213(進行画像、演出画像)が選択され、所定の表示態様となった場合には(図66(d))、ステップアップ予告演出が次のステップ(段階)に進行する。尚、特定演出示唆画像が選択され、所定の表示態様となった場合には、ステップアップ予告演出のステップ(段階)はそれ以上(次の段階に)進行することなく、ステップアップ予告演出を終了して、選択した特定演出示唆画像に対応する特定演出(遊技演出、リーチ演出)を実行する。
図65(c)は、図65(b)と同じ変動表示において、図65(b)から所定時間経過後の場面を示している。図65(b)では、ステップアップ予告演出の1段階目の演出画像において、選択カーソル214の移動表示が右下の次ステップ移行示唆画像213で確定表示した場面を示している。すなわち、1段階目の演出画像では、次ステップ移行示唆画像213が選択されたので、2段階目の演出画像に進行することが確定する。図66(d)は、図65(c)と同じ変動表示において、図65(c)から所定時間経過後の場面を示している。また、図66(d)は、1段階目の演出画像で選択した次ステップ移行示唆画像213が拡大表示されて、所定の表示態様となった場面を示している。ここまでがステップアップ予告演出211の1段階目の演出態様である。
図66(e)は、図66(d)と同じ変動表示において、図66(d)から所定時間経過後の場面を示している。図66(e)は、実行中のステップアップ予告演出211の演出画像がステップアップして、2段階目の演出画像が表示された場面を示している。2段階目の演出画像では、演出画像が切替わったことにより(次の演出画像に進行表示したことにより)、表示される演出画像が前の演出画像と異なる組合せとなっている。すなわち、本実施例のステップアップ予告演出211は、演出画像が進行表示することによって、表示される演出画像(特定演出示唆画像及び/又は次ステップ移行示唆画像の1又は複数)が異なる演出画像(の組合せ)となることを特徴としている。
図66(e)に示す2段階目の演出画像は、バトル演出示唆画像212dと、釣り演出示唆画像212aと、バッティング演出示唆画像212bと、次ステップ移行示唆画像213と、の4種類の演出画像の組合せで構成されている。1段階目の演出画像と比較すると、大当り信頼度が「☆」3個のシュート演出示唆画像212cが、「☆」5個のバトル演出示唆画像212dに変化し、その他の演出画像は変化していない。全体的にみると、1段階目の演出画像と2段階目の演出画像とで、演出画像の組合せが異なる組合せとなっている。また、大当り信頼度の高い特定演出示唆画像に変化し、遊技者に有利な選択態様に変化しているので、このような場合には遊技者の遊技興趣を高めることが可能となる。もちろん、特定演出示唆画像の1又は複数が変化する場合に、そのうちの何れかが大当り信頼度が低くなる特定演出示唆画像に変化するような態様を有していてもよい。
また、このような態様に変えて、ステップアップ予告演出が進行表示することによって、1又は複数の特定演出示唆画像が変化する場合において、変化前の特定演出示唆画像よりも大当り信頼度の低い特定演出示唆画像には変化しないものとしてもよい。すなわち、演出画像の組合せが変化する場合には、大当り信頼度が同等の特定演出示唆画像又は大当り信頼度がより高い特定演出示唆画像に変化する。これにより、遊技者は、ステップアップ予告演出が進行表示すれば(次ステップ移行示唆画像213が選択されれば)、その時点で特定演出示唆画像の大当り信頼度の向上を期待することができ、遊技者の遊技興趣を高めるポイント(タイミング)を多様化することが可能となる。
図66(f)は、図66(e)と同じ変動表示において、図66(e)から所定時間経過後の場面を示している。図66(f)では、ステップアップ予告演出の2段階目の演出画像において、選択カーソル214の移動表示が右下の次ステップ移行示唆画像213で確定表示した場面を示している。すなわち、2段階目の演出画像では、次ステップ移行示唆画像213が選択されたので、3段階目の演出画像に進行することが確定する。尚、次ステップ移行示唆画像213の表示位置が変化しない態様を示したが、次ステップ移行示唆画像213の表示位置は、演出画像が進行表示した際に、移動してもよい。また、前の表示位置から移動した場合や、特定の位置に移動表示した場合に、遊技者に報知する大当り信頼度が高くなるものとしてもよい。
図67(g)は、図66(f)と同じ変動表示において、図66(f)から所定時間経過後の場面を示している。また、図67(g)は、2段階目の演出画像で選択した次ステップ移行示唆画像213が拡大表示されて、所定の表示態様となった場面を示している。ここまでがステップアップ予告演出211の2段階目の演出態様である。
図67(h)は、図67(g)と同じ変動表示において、図67(g)から所定時間経過後の場面を示している。図67(h)は、実行中のステップアップ予告演出211の演出画像がステップアップして、3段階目の演出画像が表示された場面を示している。3段階目の演出画像では、演出画像が切替わったことにより(次の演出画像に進行表示したことにより)、表示される演出画像が前(2段階目)の演出画像と異なる組合せとなっている。図67(h)に示す3段階目の演出画像は、バトル演出示唆画像212dと、シュート演出示唆画像212cと、バッティング演出示唆画像212bと、次ステップ移行示唆画像213と、の4種類の演出画像の組合せで構成されている。
2段階目の演出画像と比較すると、大当り信頼度が「☆」1個の釣り演出示唆画像212aが、「☆」3個のシュート演出示唆画像212cに変化し、その他の演出画像は変化していない。全体的にみると、2段階目の演出画像と3段階目の演出画像とで、演出画像の組合せが異なる組合せとなっている。また、1段階目の演出画像と3段階目の演出画像とを比較しても、演出画像の組合せが異なる組合せとなっている。また、大当り信頼度の高い特定演出示唆画像に変化し、遊技者に有利な選択態様に変化しているので、このような場合には遊技者の遊技興趣を高めることが可能となる。
図67(i)は、図67(h)と同じ変動表示において、図67(h)から所定時間経過後の場面を示している。図67(i)では、ステップアップ予告演出の3段階目の演出画像において、選択カーソル214の移動表示が左上のバトル演出示唆画像212dで確定表示した場面を示している。すなわち、3段階目の演出画像では、所定の特定演出示唆画像212が選択されたので、4段階目(次の)の演出画像に進行表示することなく、選択した特定演出示唆画像(バトル演出示唆画像)に対応する特定演出(バトル演出)が実行されることが示される。
図68(j)は、図67(i)と同じ変動表示において、図67(i)から所定時間経過後の場面を示している。また、図67(i)は、3段階目の演出画像で選択したバトル演出示唆画像212dが拡大表示されて、所定の表示態様となった場面を示している。ここまでがステップアップ予告演出211の3段階目の演出態様である。尚、ステップアップ予告演出211は、表示画像が進行表示の回数が多い方が、少ない場合よりも遊技者に報知する大当り信頼度が高いものとされている。また、ステップアップ予告演出211は、表示画像が進行表示の回数が多い方が、少ない場合よりも、大当り信頼度の高い特定演出(リーチ演出)を選択する可能性が高いものとされている。
図68(k)は、図68(j)と同じ変動表示において、図68(j)から所定時間経過後の場面を示している。また、図68(k)は、ステップアップ予告演出211を終了し、当該ステップアップ予告演出211に続いてバトル演出示唆画像212dで示唆されたバトル演出216(バトルリーチ)を開始した場面を示している。このとき、表示画面7aの左右上端部には、演出図柄8の左右2図柄がリーチ態様「7↓7」で表示(仮停止表示)されている。前述したように、このバトル演出216で味方キャラクタが敵キャラクタに勝利した場合には、リーチ態様となっている演出図柄が大当り図柄「777」で停止表示し、大当りとなる。
前述したステップアップ予告演出211の実行態様では、進行表示の前後で演出画像を構成する画像(特定演出示唆画像及び/又は次ステップ移行示唆画像)の数が同じ(4個)である例を説明した。このような実行態様に限らず、進行表示の前後で演出画像を構成する画像の数が変化してもよい。 図69(l)は、ステップアップ予告演出211の所定段階目の演出画像を示している。演出画像は、バッティング演出示唆画像212bと、釣り演出示唆画像212aと、次ステップ移行示唆画像213と、の3種類の演出画像の組合せで構成されている。
また、図69(l)では、ステップアップ予告演出の所定段階目の演出画像において、選択カーソル214の移動表示が下段中央の字ステップ移行示唆画像213で確定表示した場面を示している。すなわち、所定段階目の演出画像では、次ステップ移行示唆画像213が選択されたので、次の段階(次ステップ)の演出画像に進行することが確定する。図69(m)は、図69(l)と同じ変動表示において、図69(l)から所定時間経過後の場面を示している。また、図69(m)は、所定段階目の演出画像で選択した次ステップ移行示唆画像213が拡大表示されて、所定の表示態様となった場面を示している。
図69(n)は、図69(m)と同じ変動表示において、図69(m)から所定時間経過後の場面を示している。図67(n)は、実行中のステップアップ予告演出211の演出画像がステップアップして、所定段階目の次の段階の演出画像が表示された場面を示している。当該演出画像では、演出画像が切替わったことにより(次の演出画像に進行表示したことにより)、表示される演出画像が前の演出画像と異なる組合せとなると共に、表示される演出画像(特定演出示唆画像及び/又は次ステップ移行示唆画像)の数が増加(変化)している。これにより、図69(n)に示す演出画像は、バトル演出示唆画像212dと、シュート演出示唆画像212cと、バッティング演出示唆画像212bと、次ステップ移行示唆画像213と、の4種類の演出画像の組合せで構成されている。
これら前後の演出画像を比較すると、大当り信頼度が「☆」1個の釣り演出示唆画像212aがなくなり、大当り信頼度が「☆」5個のバトル演出212d及び大当り信頼度が「☆」3個のシュート演出示唆画像212cが新たに表示されている。すなわち、新たに表示された特定演出示唆画像212は、何れも非表示となった特定演出示唆画像212よりも大当り信頼度の高い演出画像とされる。これにより、特定演出示唆画像212の表示個数が増加した場合の、遊技者の遊技興趣を高めることが可能となる。また、このような実行態様に加えて、進行表示することで、表示される演出画像(特定演出示唆画像及び/又は次ステップ移行示唆画像)の数が減少する場合があってもよい。また、減少する場合には、表示される演出画像(特定演出示唆画像及び/又は次ステップ移行示唆画像)のうちで最も大当り信頼度の低い演出画像を非表示とするものとしてもよい。これにより、減少表示があった場合の、遊技者の遊技興趣を高めることが可能となる。
前述したステップアップ予告演出211の実行態様では、表示される演出画像において、全てが異なる演出画像となる実行態様について説明した。このような実行態様に加えて、表示される演出画像の一部又は全部に同じ演出画像(特定演出示唆画像及び/又は次ステップ移行示唆画像)を含んでいてもよい。図70(o)は、ステップアップ予告演出211の所定段階目の演出画像を示している。演出画像は、バッティング演出示唆画像212bと、シュート演出示唆画像212cと、2個のバトル演出示唆画像212dの3種類、4個の演出画像の組合せで構成されている。本実行態様では、演出画像が、同じ特定演出示唆画像(バトル演出示唆画像)が複数含んで構成されている例を示している。また、演出画像が、特定演出示唆画像だけで構成されており、次ステップ移行示唆画像を含んでいない。このような場合には、遊技者に、最も多い数表示されているバトル演出示唆画像が選択される可能性が高いことが示され、且つ、実行中のステップ予告演出211が次の段階に移行しない(進行表示しない)ことが示される。
また、図70(p)は、ステップアップ予告演出211の所定段階目の演出画像を示している。演出画像は、全て同一の特定演出示唆画像212(4個のバトル演出示唆画像212d)で構成されている。このように、演出画像が全て同じ特定演出示唆画像で構成される場合は、演出画像が複数種類の特定演出示唆画像で構成される場合よりも、大当り信頼度が高いものとされる。また、演出画像が全て同じ特定演出示唆画像で構成される場合は、何れの特定演出示唆画像が選択されたときも、大当り確定としてもよい。
また、図70(q)は、ステップアップ予告演出211の所定段階目の演出画像を示している。演出画像は、複数(2個)の次ステップ移行示唆画像213を含んで構成されている。次ステップ移行示唆画像213(の表示数の割合)が多い方が、少ない場合よりも次ステップ移行示唆画像213が選択されて所定の表示態様となる可能性が高いものとされる。これにより、次ステップ移行示唆画像213の数が多く表示されている場合は、少ない場合よりも、次の段階(次ステップ)に移行する可能性が高く、遊技者は、当該演出画像をみて、遊技興趣を高めることが可能となる。また、演出画像が全て次ステップ移行示唆画像213で構成される場合があってもよい。このような場合には、ステップアップ予告演出211は必ず次の段階に進行表示するため、大当り信頼度が向上することとなる。これにより、遊技者は、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、前述した通り、本実施例では、高負荷状態用の予告決定テーブルを、低負荷状態用の予告決定テーブルと比較して、決定対象とする予告演出種の数及び種類を維持したままで、当該予告演出種に属する予告演出の数だけを減少させる態様としている。従って、前述したステップアップ予告演出211は、低負荷状態及び高負荷状態の何れの状態においても、実行可能であるが、状態によってその実行態様の数が異なっている。これにより、低負荷状態用の予告決定テーブルを用いて予告演出決定処理を行うよりも、高負荷状態用の予告決定テーブルを用いて予告演出決定処理を行う方が、予告演出の決定に係る制御処理量を少なくするものとした。
具体的に、低負荷状態では、前述したステップアップ予告演出211の全てのパターンを実行可能とし、高負荷状態では、前述したステップアップ予告演出211の一部のパターンを実行可能としてもよい。例えば、低負荷状態では、演出画像で表示される特定演出示唆画像として、釣り演出示唆画像212a、バッティング演出示唆画像212b、シュート演出示唆画像212c、バトル演出示唆画像212dの全てを表示可能で、且つ、特定演出示唆画像や次ステップ移行示唆画像の数を前の演出画像から変化可能である。一方で、高負荷状態では、バッティング演出示唆画像212b、バトル演出示唆画像212dだけを実行可能で、特定演出示唆画像や次ステップ移行示唆画像の数を前の演出画像から変化不能とする。これにより、ステップアップ予告演出の制御処理負担を低下させると共に、高信頼度の特定演出示唆画像を表示することが可能となり、高負荷状態における制御負担を低減すると共に、遊技興趣の低下を極力防止することが可能となる。また、前述した実行態様において、低負荷状態では、高負荷状態よりも多くの実行態様を実行可能としてもよい。
また、このような態様に変えて、本ステップアップ予告演出211を、低負荷状態で実行可能な予告演出として低負荷状態用の予告決定テーブルで決定可能な予告演出とし、高負荷状態では実行不能な予告演出として高負荷状態用の予告決定テーブルで決定不能な予告演出としてもよい。これにより、遊技演出制御部の制御処理量によって、決定対象となる予告演出を変化させ、予告演出の実行態様を多様化すると共に、遊技演出制御部にかかる制御処理を最適化することが可能となる。
また、このような態様に変えて、ステップアップ予告演出211を、高負荷状態で実行可能な予告演出として高負荷状態用の予告決定テーブルで決定可能な予告演出とし、低負荷状態では実行不能な予告演出として低負荷状態用の予告決定テーブルで決定不能な予告演出としてもよい。このような態様によっても、遊技演出制御部の制御処理量によって、決定対象となる予告演出を変化させ、予告演出の実行態様を多様化すると共に、遊技演出制御部にかかる制御処理を最適化することが可能となる。
[他の態様1]
前述の実施例1では、高負荷状態用の予告決定テーブルを、低負荷状態用の予告決定テーブルと比較して、決定対象とする予告演出種の数及び種類を維持したままで、当該予告演出種に属する予告演出の数だけを減少させる態様とした。これにより、低負荷状態用の予告決定テーブルを用いて予告演出決定処理を行うよりも、高負荷状態用の予告決定テーブルを用いて予告演出決定処理を行う方が、予告演出の決定に係る制御処理量を少なくするものとした。然しながらこの様な態様に限らない。例えば、図60に示すように、高負荷状態用の予告決定テーブルにおいて、低負荷状態用の予告決定テーブルと比較して、決定対象とする予告演出の数を減らしつつ、実行可能な予告演出種の種類を変更してもよい。
具体的に、図52に示す低負荷状態用の予告決定テーブルでは、会話予告演出、ステップアップ予告演出、カットイン予告演出、及び、可動部予告演出の4種類の予告演出種を実行可能としている。一方、図60に示す他の態様1の低負荷状態用の予告決定テーブルでは、会話予告演出、可動部予告演出、模様予告演出、及び、背景予告演出の4種類の予告演出種を実行可能としている。この態様によれば、低負荷状態では、4種類の予告演出種に属する合計15種類の予告演出を決定対象とし、0個〜最大4個の予告演出を実行可能とする。また、高負荷状態では、4種類の予告演出種に属する合計6種類の予告演出を決定対象とし、0個〜最大4個の予告演出を実行可能とする。そして、ステップアップ予告演出及びカットイン予告演出は、低負荷状態専用の予告演出種(予告演出)とされ、模様予告演出及び背景予告演出は、高負荷状態専用の予告演出種(予告演出)とされる。
これにより、低負荷状態においても低負荷状態専用の予告演出を有し、高負荷状態においても高負荷状態専用の予告演出を有することとなるので、サブ制御部の制御負荷が課題となることを防止しつつ、両状態での遊技演出の多様化を図ることが可能となる。また、他の態様1では、予告演出種の一部が異なる例を示したが、実行可能な予告演出種の全てを異なる予告演出種に変更してもよい。また、高負荷状態用の予告決定テーブルで決定対象とする予告演出種において、少なくとも1の予告演出種に属する予告演出の数を減少するものとしたが、この様な態様に限らず、全ての予告演出種について、属する予告演出の数を減少するものとしてもよい。また、全ての予告演出種について、属する予告演出の数を1個の予告演出に固定化してもよい。
ここで、模様予告演出とは、表示画面7aに表示される所定のキャラクタ、図柄、又は背景等の模様を、通常の模様とは異なる模様で表示することで、大当りとなる可能性(特別遊技の実行可能性)を示す予告演出である。例えば、背景に表示されている月キャラクタを、通常は黄色で表示しているが、所定のタイミングで水玉模様とする。これにより、遊技者に対して、当該水玉模様となっている演出図柄の変動表示の結果が、大当りとなる可能性が所定程度(例えば、10%)であることを報知する。また、当該月キャラクタを、虎柄模様で表示することで、大当りとなる可能性が水玉よりも高く、大当りとなる可能性が高い(例えば、50%)ことを報知するものとする。
また、背景予告演出とは、特別図柄(演出図柄)の変動表示中に、表示画面7aに、所定タイミングで特定のキャラクタを表示することで、特別遊技の実行可能性を示すものである。本例では、表示画面7aに「虹」が表示されると、特別遊技の実行可能性が比較的高い(例えば、33%)ことを報知するものとする。
[他の態様2]
前述の実施例2では、高負荷状態用の予告決定テーブルで決定対象とする予告演出種を、低負荷状態用の予告決定テーブルで決定対象とする予告演出種(4種類)のうちの、1種類(カットイン予告演出)に固定することで、予告演出決定処理に係る処理量を低減するものとした。然しながらこの様な態様に限らない。実施例2の高負荷状態用の予告決定テーブルでは、低負荷状態用の予告決定テーブルで決定対象とする予告演出種のうちの1つを、そのまま(属する予告演出の数及び種類を同じくして)使用することとしている。本他の態様では、これに替えて、高負荷状態用の予告決定テーブルで決定対象とする予告演出種の内容を一部変更するものとする。
具体的に、図61(A)に示す例では、高負荷状態用の予告決定テーブルとして、低負荷状態に含まれるカットイン予告演出種に固定して予告演出を決定するものの、当該カットイン予告演出種に属する予告演出として、低負荷状態用の予告決定テーブルで決定対象とするカットイン予告演出種に属する予告演出とは異なる予告演出を実行可能としている。また、それに加えて、カットイン予告演出種に属する予告演出の数を増加している。これにより、高負荷状態では低負荷状態よりも、決定対象とする予告演出が顕著に減少しているものの、決定可能な特定の予告演出種のみについていえば、属する予告演出数が増加しており、当該予告演出種の演出態様を多様化することが可能となる。
従って、他の態様2では、高負荷状態においては、低負荷状態よりも、決定対象とする予告演出種の数及び予告演出の数を減少する(固定化する)ものの、決定対象とする予告演出種に属する予告演出の数については、高負荷状態の方が、低負荷状態よりも多い点に特徴を有する。これにより、高負荷状態における遊技演出を多様化し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、図61(B)に示す例では、高負荷状態用の予告決定テーブルとして、低負荷状態用の予告決定テーブルに含まれるカットイン予告演出種に固定し、更に当該予告演出種(カットイン予告演出種)に属する決定可能な予告演出も固定化する態様を示す。すなわち、この態様では、予告演出決定処理において予告演出を実行するか否かを判定し、予告演出を実行すると判定した場合には、必ず特定の予告演出(本例では、キャラクタCに係るカットイン予告演出)が実行される。これにより、高負荷状態における予告演出決定処理の処理量を可及的に低減することが可能となり、サブ制御部の遊技演出に関する制御が過大になることを防止することが可能となる。
また、図61(C−1)及び(C−2)に示す例では、高負荷状態用の予告決定テーブルで決定対象とする予告演出種の数を、低負荷状態用の予告決定テーブルで決定対象とする予告演出種の数よりも少なくするものの、その数を複数の予告演出種とする態様を示す。具体的には、カットイン予告演出種と、模様予告演出種とを決定対象とする。すなわち、最大2種類の予告演出種(予告演出)を決定し、実行することが可能となる。また、高負荷状態用の予告決定テーブルで決定対象とする予告演出種の一部を、低負荷状態用の予告決定テーブルで決定対象とする予告演出種と異ならせ、一部を同じ予行演出種としたが、これに替えて、全てを異なる予告演出種としてもよいし、全てを同じ予告演出種としてもよい。
[他の態様3]
また、他の態様として、高負荷状態と低負荷状態とを遊技状態によって設定することも可能である。具体的に、演出図柄の変動表示中に実行する必要のある遊技演出に関する制御数を平均変動時間で割った、単位時間当りの遊技演出に関する制御数(個/秒)が多い状態を第1制御状態とし、当該第1制御状態よりも少ない状態を第2制御状態とすることも可能である。この例として、第2制御状態を平均変動時間が短い時短状態とし、第1制御状態を平均変動時間が時短状態よりも長い非時短状態(通常状態)とすることが可能である。従って、第1制御状態(特定フラグOFF状態)となる非時短状態(通常状態)では、予告演出決定処理(遊技演出決定処理)によって決定対象とする予告演出(遊技演出)の数を第2制御状態よりも多くして、多様な遊技演出を実行することを可能とし、第2制御状態(特定フラグON状態)となる時短状態では、予告演出決定処理によって決定対象とする予告演出(遊技演出)の数を第1制御状態よりも少なくして、サブ制御部の制御負荷が課題となることを防止することを可能とする。
[他の態様4]
また、他の態様として、高負荷状態を演出ボタン(第1演出ボタン63a又は第2演出ボタン63b)への入力を伴う遊技演出を実行するときとしてもよい。また、盤面ランプや枠ランプ等の表示制御量が所定量異常となるときを高負荷状態としてもよい。また、可動部の動作制御を伴う遊技演出を実行するときや、可動部の動作制御を伴う遊技演出であって特に動作制御に係る制御処理量が多いときを高負荷状態としてもよい。何れのときも高負荷状態とするときに特定フラグをONにするものとする。
[他の態様5]
また、他の態様として、低負荷状態を大当り遊技中とした場合において、当該大当り遊技中は、非大当り遊技中と異なる予告演出決定テーブル等に基づいて予告演出を決定するものとされる。そして、その予告演出等の決定対象となる変動表示を、変動開始条件の成立していない保留情報に係る変動表示としてもよい。すなわち、サブ制御部の制御処理に負荷が低い大当り遊技の間に、保留情報に係る実行予定の予告演出を、多様な予告演出を決定可能な低負荷状態用の予告決定テーブルを用いて決定しておくことで、その後の高負荷状態においても、多様な遊技演出を実行することが可能となる。
また、低負荷状態の間(大当り遊技中)に、1又は複数の予告演出を実行可能な所定数の予告演出実行パターンを作成・記憶しておき、大当り終了後の各演出図柄の変動表示を開始する毎に、当該予告演出実行パターンから選択して、実行することも可能である。この予告演出実行パターンは、低負荷状態(大当り遊技)の発生の都度、更新することが可能である。
[他の態様6]
尚、実施例1、実施例3及び実施例4等のうち、2以上の構成を組合せて、高負荷状態と判定する状態、すなわち、特定フラグをONにする状態を設定してもよい。例えば、入球時演出開始処理の実行中、及び変動演出開始処理の実行中の、両方のときに特定フラグをONとし、その他のときに特定フラグをOFFにしてもよい。また、入球時演出開始処理と変動演出開始処理とが重複して実行されているときを、高負荷状態とみなし、特定フラグをONにしてもよい。また、実施例や他の態様で説明する低負荷状態用の予告決定テーブル及び高負荷状態用の予告決定テーブルの適用パターンは、他の実施例又は他の態様においても適用することが可能である。これらの組合せは、全て本発明に含まれるものである。
[他の態様7]
また、本実施例では、演出モードカウンタの値「M」に、当りの種類によって、異なる値をセットすることとしたが、この様な態様に限らない。他の態様として、当りの種類によって設定した演出モードを、遊技状態が変化するまで継続するものとしてもよい。遊技状態の変化とは、例えば、次回の大当り遊技が実行されることや、高確率状態から低確率状態に変化することや、開放延長状態が非開放延長状態に変化することや、時短状態が非時短状態に変化することが挙げられる。また、これらの逆の態様も含む。
[他の態様8]
次に、前述した実施例1及び参考例の他の態様3を説明する。本他の態様3では、本実施例1及び参考例の第2大入賞装置36において、その内部に、特定領域39への遊技球の通過を許容又は阻止するシャッター部材(「作動部材」ともいう)を備えるものとすることができる。すなわち、第2大入賞装置36がシャッター部材を備え、シャッター部材が特定領域39への遊技球の通過を妨げる(阻止する)第1の状態にあるとき、第2大入賞口35へ入球した遊技球は特定領域39ではない非特定領域を通過し、シャッター部材が特定領域39への遊技球の通過を許容する第2の状態にあるとき、第2大入賞口35へ入球した遊技球は非特定領域ではなく特定領域39を通過するように構成してもよい。尚、シャッター部材を駆動するソレノイドは、主制御基板80に接続する。このようなシャッター部材を設けた場合には、15R第2大当りにおいて第2大入賞口35が開放する1R及び2R中は、シャッター部材を第1の状態に制御して特定領域39を塞げばよい。
このようにすれば、万一0.1秒の極短時間の開放中に第2大入賞口35内へ遊技球が入球したとしても、確実に特定領域39への遊技球の通過を防ぐことができる。また、15R第2大当りにおける1R及び2R中において、シャッター部材が第2の状態にあるときは閉鎖し、シャッター部材が第1の状態にあるときに第2大入賞口35を開放するよう第2大入賞口35を開閉制御すれば、第2大入賞口35の最大開放時間を、遊技球が十分に入球可能な長さ(例えば28秒)に設定したとしても、特定領域39への遊技球の通過を防ぐことができる。尚、15R第1大当り等において特定領域39に遊技球を通過させたいときは、第2大入賞口35の開放中にシャッター部材を第2の状態に制御するようにすればよい。すなわち、前述のV有効期間(第1期間)にシャッター部材を第2の状態に制御すればよい。また、本実施例1では、小当りであっても特定領域を通過可能としたが、小当り遊技中に当該シャッター部材を第1の状態とすることで、小当り遊技中に遊技球が特定領域を通過するのを防ぐことができる。また、本構成に加えて、特定領域39の設置場所や特定領域39の遊技者側前方に設ける被覆部により、第2大入賞口35に入球した遊技球が特定領域39を通過したかどうかを遊技者に視認しにくい態様としてもよい。
[他の態様9]
遊技演出に関する制御の処理量が所定量よりも多いかどうかは、遊技演出決定処理を除く遊技演出に関する制御の処理量が所定量よりも多いかどうかで判断することができる。そして、遊技演出決定処理を除く遊技演出に関する制御の処理量が少ない場合には、遊技演出決定処理として処理量の多い決定処理を行い、遊技演出決定処理を除く遊技演出に関する制御の処理量が多い場合には、遊技演出決定処理として処理量の少ない決定処理を行う。これにより、遊技演出決定処理を除く遊技演出に関する制御の処理量(処理状態)によって、遊技演出決定処理の処理量を変化させ、遊技演出制御部に係る制御負荷のバランスをとることが可能となる。また、遊技演出制御部に過剰な負荷をかけることなく、適切な遊技演出に関する制御を行い、多様な遊技演出の実行を可能とする。
また、前述の遊技機の構成において、「遊技演出」とは、所定のキャラクタを用いて行う演出や、識別情報(演出図柄、特別図柄等)を用いて行う演出をいい、例えば、予告演出、キャラクタ演出やリーチ演出を挙げることが可能である。また、遊技演出は、複数の遊技演出種のうちの、何れかの遊技演出種に属するものとされる。また、予告演出として、疑似変動予告演出を設けてもよい。疑似変動予告演出とは、特別図柄当否判定の結果が大当りとなる可能性を示す予告演出であり、1回の変動表示中に、変動表示と仮停止表示と再変動表示とを行うことで、疑似的に複数回変動表示しているように見せる演出である。例えば、「疑似1(疑似変動1)」とは、演出図柄の変動表示の開始後に、1回の仮停止表示及び再変動表示を行うことで、変動表示が2回行われているように見せる演出であり、疑似2、疑似3と数が増える程、疑似的な変動表示の回数が増加し、それと共に大当り信頼度も高くなる演出である。
また、前述の遊技機の構成において、遊技球が入球可能な入球可能状態と、遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な可変入球口と、第1当否判定又は第2当否判定の結果が当りになると可変入球口(大入賞口)を入球可能状態とする特別遊技を実行可能な特別遊技実行部と、を備えるものとすることができる。また、「始動口」を、第1態様と第1態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様とに変化可能な可変式始動口としてもよいし、「始動口」とは別途、当該可変式始動口を設けてもよい。また、可変式始動口への遊技球の入球頻度が所定の頻度の第1遊技状態と、第1遊技状態よりも可変式始動口への遊技球の入球頻度が高い第2遊技状態とに設定する遊技状態設定部とを備えるものとすることができる。ここで、「所定の頻度」には0を含むものとする。
また、前述の実施例では、1ラウンドにおける第1大入賞口又は第2大入賞口の開放回数を1回としているが、1ラウンドにおける第1大入賞口又は第2大入賞口の開放回数を複数回としてもよいし、異なる開放回数のラウンドを有するようにしてもよい。
また、前述の実施例では、第2特図保留を第1特図保留に優先して消化する制御処理、所謂特図2優先の制御処理としたが、これに限らず、第1特図保留を第2特図保留に優先して消化する制御処理、所謂特図1優先の制御処理としてもよい。また、第1特図保留の消化と第2特図保留の消化とに優先順位を設定せず、第1特図保留及び第2特図保留のうち、最も古く記憶されたものから順に消化する制御処置、所謂入球順(記憶順)消化の制御処理としてもよい。
また、前述の実施例では、特定領域39を有するパチンコ遊技機に本発明を適用したものを例示したが、これに限らず、大入賞口内に特定領域39を有することなく、特別図柄当否判定の結果(停止表示される大当り図柄の種類)のみによって、大当り遊技終了後に高確率状態が付与されるかどうかが決定されるタイプの遊技機においても適用することができる。いうまでもなく、「特別図柄当否判定において大当りとなること(第1特別図柄又は第2特別図柄が大当り図柄で停止表示すること)に基づいて」には、このタイプの遊技機も、本実施例1のパチンコ遊技機も、他のタイプの遊技機も含まれる。また、確率設定部を備えていない(高確率状態のない)タイプのパチンコ遊技機であって、内部に特定領域を有し、遊技球が入球可能な入球可能状態と遊技球が入球不能な入球不能状態とに変化可能な大入賞口を備え、大入賞口は、始動口への入球に基づく当否判定の結果が小当りとなると所定時間入球可能状態とされ、この入球可能状態となった大入賞口に遊技球が入球し、特定領域を遊技球が通過すると、大当りとなり大当り遊技が実行され、所定の特典が付与されるパチンコ遊技機にも適用される。このパチンコ遊技機は所謂1種2種混合機と呼ばれ、始動口への入球に基づく当否判定の結果が大当りになると、特定領域への通過を要せず、大当り遊技が実行される。また、特典としては、始動口への遊技球の入球頻度を高くする高ベース状態を発生することが挙げられる。また、第1始動口と第2始動口とを有し、第2始動口への入球頻度を高める高ベース状態を発生するものとすることができる。本発明はこれらあらゆるタイプの遊技機に適用することができる。
[その他]
(参考発明1)
従来の遊技機ように複数の演出モードを有し、実行する演出モードに応じて異なる遊技演出を実行するような遊技機では、遊技演出を実行する際の制御処理の負担が増加し、遊技機の制御処理として最適とはいえず、改善の余地があった。本参考発明は、前述の事情に鑑みてなされたものであり、多様な遊技演出を有する遊技機において、最適な演出制御処理を行い、遊技興趣を高める遊技機を提供することを目的とする。
参考発明1−1の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示部と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と、遊技球が入球不能な入球不能状態と、に変化可能な可変入球口と、
遊技演出に関する制御を実行する遊技演出制御部と、
前記識別情報の変動表示の結果が特定結果となると前記可変入球口を入球可能状態とする特別遊技を実行する特別遊技実行部と、を備えた遊技機であって、
遊技状態として、前記遊技演出制御部の制御処理量が所定量の第1制御状態と、前記遊技演出制御部の制御処理量が前記第1制御状態よりも多い第2制御状態と、を有し、
前記遊技演出制御部は、実行態様の異なる複数の予告演出を記憶する予告演出記憶部と、前記予告演出記憶部が記憶する予告演出から実行する予告演出を決定する予告演出決定部と、前記予告演出決定部が決定した予告演出を実行する予告演出実行部と、を有し、
前記予告演出実行部は、前記識別情報の変動表示に伴って、所定の実行態様で予告演出を実行することで、前記特別遊技の実行可能性を示すものであり、
前記第1制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする予告演出として、前記第2制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象としない予告演出を有する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、遊技演出制御部の制御処理量が少ない第1制御状態では、制御処理量が多い第2制御状態では決定対象としない予告演出を決定することが可能となる。これにより、遊技演出制御部の制御処理量によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出を変化させ、遊技演出制御部にかかる制御処理を最適化することが可能となる。また、第1制御状態のときにのみ決定可能な予告演出を設けたので、第1制御状態における遊技興趣を高めることが可能となり、全体としても遊技演出の多様化を図り、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明1−2の遊技機は、参考発明1−1の遊技機において、
前記第1制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする予告演出と、前記第2制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする予告演出とは、少なくとも一部が異なることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1制御状態のときに実行する予告演出と、第2制御状態のときに実行する予告演出とが異なる、すなわち、第1制御状態及び第2制御状態の何れにも互いに実行されない予告演出を設けた。これにより、第1制御状態及び第2制御状態における遊技興趣を高めることが可能となり、全体としても遊技演出の多様化を図り、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明1−3の遊技機は、参考発明1−1又は参考発明1−2の遊技機において、
前記第1制御状態で実行可能な予告演出の数は、前記第2制御状態で実行可能な予告演出の数よりも多いことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、遊技演出制御部の制御処理量が少ない第1制御状態では、制御処理量が多い第2制御状態では決定対象としない予告演出を決定することを可能とすると共に、第2制御状態よりも多い数の予告演出を、予告演出決定部の決定対象とすることが可能となる。これにより、遊技演出制御部の制御処理量(制御負担)によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出、及び、予告演出の数を変化させて、予告演出の多様化を図り遊技興趣を高めることが可能となる。また、遊技演出制御部にかかる制御負荷が過大となるのを防止することが可能となる。また、遊技演出制御部が実行する演出制御処理の処理量が多い第2制御状態では、処理量が少ない第1制御状態よりも予告演決定部が決定対象とする予告演出を少なくすることで、遊技演出制御部に過大な負荷をかけることを極力防止することが可能となる。
また、参考発明1−4の遊技機は、参考発明1−1乃至参考発明1−3の遊技機において、
遊技球が入球可能な始動口を備え、
前記所定条件は、前記始動口への入球に基づいて成立するものとされ、
前記遊技演出制御部が制御する制御処理として、前記始動口への入球に際して実行する入球時予告演出制御処理と、前記識別情報の変動表示の開始に際して実行する変動開始時予告演出制御処理と、を有し、
前記第2制御状態は前記入球時予告演出制御処理を実行しているときの所定時期とされ、
前記第1制御状態は前記入球時予告演出制御処理を実行していないときの所定時期とされることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2制御状態を、始動口への入球に際して実行する入球時予告演出制御処理を実行しているときの所定時期とし、第1制御状態を、入球時予告演出制御処理を実行していないときの所定時期とする。そして、入球時予告演出制御処理を実行していないときに予告演出決定処理を行う場合には、入球時予告演出制御処理の実行中に予告演出決定処理を行うときに決定しない予告演出を決定対象とすることが可能となる。これにより、制御状態(制御負担)によって決定可能な予告演出を変化させ、遊技興趣を高めると共に、遊技演出制御部の制御処理(遊技演出制御処理)の最適化を図ることが可能となる。
尚、入球時予告演出制御処理によって実行される入球時予告演出は、始動口への入球を条件に実行される予告演出であり、当該入球に基づく識別情報の変動表示の開始を条件としない。従って、入球時予告演出は、当該入球に基づく識別情報の変動表示の開始より前に開始する場合があり、このような予告演出を、先読み予告演出(先読み予告)や事前予告演出(事前予告)という。また、変動開始時予告演出制御処理によって実行される変動開始時予告演出は、当該入球に基づく識別情報の変動表示の開始を条件として実行される予告演出である。従って、変動開始時予告演出は、当該入球に基づく識別情報の変動表示の実行中に実行される予告演出である。
また、第2制御状態において予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数を第1制御状態よりも減らす場合には、入球時予告演出制御処理の実行中かどうか、すなわち、遊技演出制御処理の処理量によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数を変化させ、遊技演出制御部にかかる制御負荷が過大となるのを防止することが可能となる。また、入球時予告演出制御処理の実行中でなく、遊技演出制御処理の処理量が少ないときは予告演出決定部が決定対象とする予告演出を多くすることで、遊技演出制御部に過大な負荷をかけることなく予告演出(遊技演出)の多様化を図り、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明1−5の遊技機は、参考発明1−1乃至参考発明1−3の遊技機において、
遊技球が入球可能な始動口を備え、
前記所定条件は、前記始動口への入球に基づいて成立するものとされ、
前記遊技演出制御部が制御する制御処理として、前記始動口への入球に際して実行する入球時演出制御処理と、前記識別情報の変動表示の開始に際して実行する変動開始時予告演出制御処理と、を有し、
前記第2制御状態は前記変動開始時予告演出制御処理を実行しているときの所定時期とされ、
前記第1制御状態は前記変動開始時予告演出制御処理を実行していないときの所定時期とされることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2制御状態を、識別情報の変動表示の開始に際して変動開始時予告演出制御処理を実行しているときの所定時期とし、第1制御状態を、変動開始時予告演出制御処理を実行していないときの所定時期とする。そして、変動開始時予告演出制御処理を実行していないときに予告演出決定処理を行う場合には、変動開始時予告演出制御処理の実行中に予告演出決定処理を行うときに決定しない予告演出を決定対象とすることが可能となる。これにより、制御状態(遊技演出制御部の制御負担)によって決定可能な予告演出を変化させ、遊技興趣を高めると共に、演出制御処理の最適化を図ることが可能となる。
また、第2制御状態において予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数を第1制御状態よりも減らす場合には、変動開始時予告演出制御処理の実行中かどうか、すなわち、遊技演出制御部の演出制御処理の処理量によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数を変化させ、遊技演出制御部にかかる制御負荷が過大となるのを防止することが可能となる。また、変動開始時予告演出制御処理の実行中でなく、演出制御処理の処理量が少ないときは予告演出決定部が決定対象とする予告演出を多くすることで、遊技演出制御部に過大な負荷をかけることなく予告演出の多様化を図り、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明1−6の遊技機は、参考発明1−1乃至参考発明1−3の遊技機において、
前記第1制御状態は前記特別遊技を実行しているときの所定時期とされ、
前記第2制御状態は前記特別遊技を実行していないときの所定時期とされることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、遊技演出制御部の演出制御処理の処理量が少ない第1制御状態は特別遊技の実行中の所定時期とされ、遊技演出制御部の演出制御処理の処理量が多い第2制御状態は特別遊技を実行していないときの所定時期(例えば、識別情報の変動表示中の所定時期や、識別情報の変動表示に係る制御処理中の所定時期等)とされる。これにより、特別遊技の実行中において、特別遊技を実行していないときと異なる予告演出を実行することが可能となり、特別遊技中の遊技興趣を高めることが可能となる。例えば、特別遊技中に実行可能な予告演出を、識別情報の変動表示中に実行可能な予告演出と異なるものとし、予告演出を多様化することが可能となる。
また、参考発明1−7の遊技機は、参考発明1−1乃至参考発明1−3の遊技機において、
前記識別情報の変動表示時間として所定の時間を設定する第1時間状態と、前記識別情報の変動表示時間として前記第1時間状態よりも短い変動表示時間を取り得る第2時間状態と、を設定可能な変動表示時間設定部を備え、
前記第1制御状態は前記第1時間状態における所定時期とされ、
前記第2制御状態は前記第2時間状態における所定時期とされることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2制御状態を、短い変動表示時間を取り得る第2時間状態における所定時期とし、第1制御状態を、長い変動表示時間を取り得る第1時間状態における所定時期とする。そして、長い変動表示時間が選択されやすい第1時間状態のときに予告演出決定処理を行う場合には、短い変動表示時間が選択されやすい第2時間状態のときに予告演出決定処理を行うときに決定しない予告演出を決定対象とすることが可能となる。これにより、制御状態(遊技演出制御部の制御負担)によって決定可能な予告演出を変化させ、遊技興趣を高めると共に、演出制御処理の最適化を図ることが可能となる。
また、第2制御状態は前記第1時間状態で、第1制御状態は第2時間状態であるものとしてもよい。これにより、遊技演出制御部の制御処理量によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出(遊技演出)を変化させ、遊技演出制御部にかかる制御処理を最適化することが可能となる。
また、識別情報の変動表示の結果が特定結果となる確率として、所定確率(第1確率)又は所定確率よりも高い高確率(第2確率)に設定可能な確率設定部を備え、第2制御状態は高確率であり、第1制御状態は所定確率であるものとしてもよい。また、第1制御状態は高確率であり、第2制御状態は所定確率であるものとしてもよい。これにより、遊技演出制御部の制御処理量によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出(遊技演出)を変化させ、遊技演出制御部にかかる制御処理を最適化することが可能となる。
また、第1の態様と、前記第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様と、に変化可能な入球口(可変始動口)と、第1頻度状態(低頻度状態、低ベース状態)と、第1頻度状態よりも入球口(可変始動口)への入球頻度が高い第2頻度状態(高頻度状態、高ベース状態)と、を設定可能な入球頻度設定部と、を備え、第2制御状態は第2頻度状態であり、第1制御状態は第1頻度状態であるものとしてもよい。また、第1制御状態は第1頻度状態であり、第1制御状態は第2頻度状態であるものとしてもよい。これによっても、遊技演出制御部の制御処理量によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出(遊技演出)を変化させ、遊技演出制御部にかかる制御処理を最適化することが可能となる。
また、これらの一部又は全部を組合せてもよい。具体的に、第2制御状態を第2時間状態且つ高確率且つ第2頻度状態とし、第1制御状態を第1時間状態且つ所定確率且つ第1頻度状態としてもよい。また、第1制御状態を第2時間状態且つ高確率且つ第2頻度状態とし、第2制御状態を第1時間状態且つ所定確率且つ第1頻度状態としてもよい。また、第2制御状態を第2時間状態且つ第2頻度状態とし、第1制御状態を第1時間状態且つ第1頻度状態としてもよい。また、第1制御状態を第2時間状態且つ第2頻度状態とし、第2制御状態を第1時間状態且つ第1頻度状態としてもよい。また、、第2制御状態を高確率且つ第1頻度状態とし、第1制御状態を所定確率且つ第1頻度状態としてもよい。また、第1制御状態を高確率且つ第2頻度状態とし、第2制御状態を所定確率且つ第1頻度状態としてもよい。これらによっても、遊技演出制御部の制御処理量によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出(遊技演出)を変化させ、遊技演出制御部にかかる制御処理を最適化することが可能となる。
(参考発明2)
また、参考発明2−1の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示部と、
所定の演出制御処理を行う遊技演出制御部と、
前記識別情報が特定の表示態様で停止表示すると遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行部と、を備えた遊技機であって、
前記遊技演出制御部は、実行する予告演出を決定する予告演出決定部と、前記予告演出決定部が決定した予告演出を実行する予告演出実行部と、を有し、
前記予告演出実行部は、前記識別情報の変動表示に伴って予告演出を実行可能であり、
少なくとも、前記演出制御処理の処理量が所定量の第1制御状態と、演出制御処理の処理量が所定量よりも多い第2制御状態と、があり、
前記第2制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数は、前記第1制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数よりも少ないことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、遊技演出制御部が実行する演出制御処理の処理量が多い第2制御状態では、第2制御状態よりも演出制御処理の処理量が少ない第1制御状態よりも、遊技演出制御部の予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数を少なくすることが可能となる。
これにより、演出制御処理の処理量によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数を変化させ、遊技演出制御部にかかる制御負荷が過大となるのを防止することが可能となる。また、演出制御処理の処理量が少ないときは予告演出決定部が決定対象とする予告演出を多くすることで、遊技演出制御部に過大な負荷をかけることなく予告演出の多様化を図り、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明2−2の遊技機は、参考発明2−1の遊技機において、
前記第1制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数は第1の所定数とされ、
前記第2制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数は前記第1の所定数よりも少ない第2の所定数とされることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1制御状態において予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数を第1の所定数とし、第2制御状態において予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数を第1の所定数よりも少ない第2の所定数とすることが可能となる。これにより、演出制御処理の処理量が多い第2制御状態では予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数を少なくし、演出制御処理の処理量が少ない第1制御状態では予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数を多くすることが可能となり、遊技演出制御部に過大な負荷をかけることなく遊技演出の多様化を図り、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明2−3の遊技機は、参考発明2−1又は参考発明2−2の遊技機において、
前記予告演出決定部によって決定可能な予告演出の数は、前記第1制御状態と前記第2制御状態とで同じであることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1制御状態においても第2制御状態においても、予告演出決定部が決定可能な遊技演出の数、すなわち、実行可能な遊技演出の数を同じとすることが可能となる。これにより、演出制御処理の処理量が多い場合(第2制御状態)において、予告演出決定部が決定対象とする遊技演出の数を減らしたとしても、決定可能な予告演出の数を減らさないので、遊技興趣が低下することを極力防止することが可能となる。
また、参考発明2−4の遊技機は、参考発明2−1乃至参考発明2−3の遊技機において、
前記予告演出決定部によって決定可能な予告演出の最大数は、前記第1制御状態と前記第2制御状態とで同じであることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1制御状態においても第2制御状態においても、予告演出決定部が決定可能な予告演出の最大数、すなわち、実行可能な遊技演出の最大数を同じとすることが可能となる。これにより、演出制御処理の処理量が多い場合(第2制御状態)において、予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数を減らしたとしても、決定可能な遊技演出の最大数を減らさないので、遊技興趣が低下することを極力防止することが可能となる。
また、参考発明2−5の遊技機は、参考発明2−1乃至参考発明2−4の遊技機において、
前記遊技演出制御部は、前記識別情報の変動表示の開始に基づいて前記予告演出決定部が予告演出決定処理を行うことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、予告演出決定部による予告演出決定処理を少なくとも識別情報の変動表示の開始に基づいて実行することが可能となる。これにより、識別情報の変動表示を開始する際の演出制御処理の処理量の多少によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出を変化することが可能となる。ここで、「識別情報の変動表示の開始に基づいて実行する」とは、識別情報の変動表示を開始することに基づいて実行するものであり、識別情報の変動表示の開始前に行ってもよいし、開始後に行ってもよいし、開始と同時に行ってもよい。
また、参考発明2−6の遊技機は、参考発明2−1乃至参考発明2−5の遊技機において、
遊技球が入球可能な始動口を備え、
前記演出制御処理として、前記始動口への入球に基づいて実行する入球時演出制御処理を有し、
前記入球時演出制御処理を実行している状態を前記第2制御状態とし、前記入球時演出制御処理を実行していない状態を第1制御状態とすることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、始動口への入球に基づいて入球時演出制御処理が実行されている状態を第2制御状態とし、入球時演出制御処理が実行されていない状態を第1制御状態とする。そして、入球時演出制御処理の実行中に予告演出決定処理を行う場合には、予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数を少なくし、入球時演出制御処理を実行していないときに予告演出決定処理を行う場合には、予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数を多くすることが可能となる。
これにより、入球時演出制御処理の実行中かどうか、すなわち、演出制御処理の処理量によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数を変化させ、遊技演出制御部にかかる制御負荷が過大となるのを防止することが可能となる。また、入球時演出制御処理の実行中でなく、演出制御処理の処理量が少ないときは予告演出決定部が決定対象とする予告演出を多くすることで、遊技演出制御部に過大な負荷をかけることなく予告演出の多様化を図り、遊技興趣を高めることが可能となる。
(参考発明3)
また、参考発明3−1の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示部と、
所定の演出制御処理を行う遊技演出制御部と、
前記識別情報が特定の表示態様で停止表示すると遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行部と、を備えた遊技機であって、
前記遊技演出制御部は、実行する予告演出を決定する予告演出決定部と、前記予告演出決定部が決定した予告演出を実行する予告演出実行部と、を有し、
前記予告演出は演出態様の異なる複数の予告演出種からなると共に、前記予告演出種は夫々1又は複数の予告演出で構成され、
前記予告演出実行部は、前記識別情報の変動表示に伴って予告演出を実行可能であり、
少なくとも、前記演出制御処理の処理量が所定量の第1制御状態と、前記演出制御処理の処理量が所定量よりも多い第2制御状態と、があり、
前記第2制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする前記予告演出種の数は、前記第1制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする前記予告演出種の数よりも少ないことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、遊技演出制御部が実行する演出制御処理の処理量が多い第2制御状態では、第2制御状態よりも演出制御処理の処理量が少ない第1制御状態よりも、遊技演出制御部の予告演出決定部が決定対象とする予告演出種の数を少なくすることが可能となる。
これにより、演出制御処理の処理量によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出種の数を変化させ、遊技演出制御部にかかる制御負荷が過大となるのを防止することが可能となる。また、演出制御処理の処理量が少ないときは予告演出決定部が決定対象とする予告演出種を多くすることで、遊技演出制御部に過大な負荷をかけることなく予告演出の多様化を図り、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明3−2の遊技機は、参考発明3−1の遊技機において、
前記第1制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする前記予告演出種の数は第1の所定数とされ、
前記第2制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする前記予告演出種の数は前記第1の所定数よりも少ない第2の所定数とされることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第1制御状態において予告演出決定部が決定対象とする予告演出種の数を第1の所定数とし、第2制御状態において予告演出決定部が決定対象とする予告演出種の数を第1の所定数よりも少ない第2の所定数とすることが可能となる。これにより、演出制御処理の処理量が多い第2制御状態では予告演出決定部が決定対象とする予告演出種の数を少なくし、演出制御処理の処理量が少ない第1制御状態では予告演出決定部が決定対象とする予告演出種の数を多くすることが可能となり、遊技演出制御部に過大な負荷をかけることなく予告演出の多様化を図り、遊技興趣を高めることが可能となる。ここで、「第1の所定数」は2以上とし、「第2の所定数」は1以上とする。
また、参考発明3−3の遊技機は、参考発明3−1又は参考発明3−2の遊技機において、
前記第2制御状態のときに前記予告演出決定部によって遊技演出を決定する場合には、予め定められた特定の予告演出種を決定し、
前記予告演出実行部は、前記特定の予告演出種に属する予告演出を実行することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、演出制御処理の処理量が多い第2制御状態のときは、予告演出決定部が決定可能な予告演出種を特定の予告演出種とすることが可能となる。これにより、演出制御処理の処理量が少ない第1制御状態のときは予告演出種の異なる複数の予告演出を実行可能とし、第2制御状態のときは特定の予告演出種に属する予告演出を実行可能とする。また、演出制御処理の処理量が多い場合には、予告演出決定部が決定対象とする予告演出種を固定化し、遊技演出制御部にかかる制御負荷が過大となるのを防止することが可能となる。
また、参考発明3−4の遊技機は、参考発明3−1乃至参考発明3−3の遊技機において、
前記第2制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする前記予告演出種に属する予告演出の数は、前記第1制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする前記予告演出種に属する予告演出の数よりも少ないことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、演出制御処理の処理量が多い第2制御状態のときは、予告演出決定部が決定可能な予告演出種の数を減らすと共に、決定可能な予告演出種に属する予告演出の数も減らすことが可能となる。また、演出制御処理の処理量が少ない第1制御状態のときは複数の予告演出種及びその予告演出種に属する複数の予告演出から実行する予告演出を決定可能とし、一方、第2制御状態のときは第1制御状態よりも少ない予告演出種であっても、当該予告演出種に属する予告演出の数も第1制御状態より少なくして、実行する予告演出を決定するものとしている。
これにより、演出制御処理の処理量が多い場合には、予告演出決定部が決定対象とする予告演出種及び当該予告演出種に属する予告演出の両方を減少することで、遊技演出制御部にかかる制御負荷が過大となるのを防止することが可能となる。ここで、第2制御状態において決定対象とする予告演出種において、属する予告演出の数が減少した予告演出種を少なくとも1つ有していれば足りる。
また、参考発明3−5の遊技機は、参考発明3−1乃至参考発明3−4の遊技機において、
前記第1制御状態のときに前記予告演出決定部によって所定の前記予告演出種を実行すると決定する場合には、当該予告演出種に属する複数の予告演出から所定の予告演出を決定し、
前記第2制御状態のときに前記予告演出決定部によって所定の前記予告演出種を実行すると決定する場合には、予め定められた特定の予告演出を決定することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、演出制御処理の処理量が多い第2制御状態のときは、予告演出決定部が決定可能な予告演出種の数を減らすと共に、決定可能な予告演出種に属する予告演出を固定化することが可能となる。これにより、演出制御処理の処理量が多い場合には、予告演出決定部が予告演出種を決定すれば、それに伴い実行する予告演出が決定されることとなり、遊技演出制御部にかかる制御負荷が過大となるのを防止することが可能となる。
また、参考発明3−6の遊技機は、参考発明3−1乃至参考発明3−5の遊技機において、
前記遊技演出制御部は、前記識別情報の変動表示の開始に基づいて前記予告演出決定部が予告演出決定処理を行うことを特徴とするものである。
この様な遊技機によれば、予告演出決定部による予告演出決定処理を少なくとも識別情報の変動表示の開始に基づいて実行することが可能となる。これにより、識別情報の変動表示を開始する際の演出制御処理の処理量の多少によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出を変化することが可能となる。ここで、「識別情報の変動表示の開始に基づいて実行する」とは、識別情報の変動表示を開始することに基づいて実行するものであり、識別情報の変動表示の開始前に行ってもよいし、開始後に行ってもよいし、開始と同時に行ってもよい。
また、参考発明3−7の遊技機は、参考発明3−1乃至参考発明3−6の遊技機において、
遊技球が入球可能な始動口を備え、
前記演出制御処理として、前記始動口への入球に基づいて実行する入球時演出制御処理を有し、
前記入球時演出制御処理を実行している状態を前記第2制御状態とし、前記入球時演出制御処理を実行していない状態を第1制御状態とすることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、始動口への入球に基づいて入球時演出制御処理が実行されている状態を第2制御状態とし、入球時演出制御処理が実行されていない状態を第1制御状態とする。そして、入球時演出制御処理の実行中に予告演出決定処理を行う場合には、予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数を少なくし、入球時演出制御処理を実行していないときに予告演出決定処理を行う場合には、予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数を多くすることが可能となる。
これにより、入球時演出制御処理の実行中かどうか、すなわち、演出制御処理の処理量によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出の数を変化させ、遊技演出制御部にかかる制御負荷が過大となるのを防止することが可能となる。また、入球時演出制御処理の実行中でなく、演出制御処理の処理量が少ないときは予告演出決定部が決定対象とする予告演出を多くすることで、遊技演出制御部に過大な負荷をかけることなく予告演出の多様化を図り、遊技興趣を高めることが可能となる。
(参考発明4)
従来の遊技機において、始動口への入球に基づいて、所定の大当り確率で当否判定を行うと共に図柄を変動表示し、当否判定の結果が大当りになると図柄を大当り図柄で停止表示し、大入賞口を開放する大当り遊技を実行するものがあった。また、図柄の変動表示に伴って遊技演出(予告演出やリーチ演出やキャラクタ演出等)を実行し、当該遊技演出の実行態様によって当否判定の結果が大当りとなる可能性、すなわち、図柄が大当り図柄で停止表示する可能性(大当り信頼度)を示していた(例えば、特開平10−57583)。
また、遊技演出(予告演出やリーチ演出やキャラクタ演出等)として、実行態様の異なる複数の遊技演出を有し、実行する遊技演出によって異なる大当り信頼度を示していた。これにより、大当り信頼度の高い遊技演出が実行された場合の遊技者の遊技興趣を高め、有利な大当りとなった場合には更に遊技興趣を高めていた。前述したような遊技機では、大当り信頼度の高い遊技演出が実行された場合に遊技興趣を高める一方で、遊技演出の演出態様が画一的で遊技興趣の低下を招く虞もあった。本参考発明は、前述の事情に鑑みてなされたものであり、遊技興趣を高める遊技演出を実行することが可能な遊技機を提供するものである。
参考発明4−1の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示部と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と、遊技球が入球不能な入球不能状態と、に変化可能な可変入球口と、
前記識別情報の変動表示の結果が特定結果となると前記可変入球口を入球可能状態とする特別遊技を実行する特別遊技実行部と、
前記特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆報知部と、を備えた遊技機であって、
前記可能性示唆報知部は、
前記特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆画像の色を、複数の色から前記特別遊技の実行可能性に対応させて設定する可能性示唆画像色設定部と、
前記可能性示唆画像色設定部によって設定された色で、前記可能性示唆画像を表示する可能性示唆画像表示部と、
前記可能性示唆画像表示部によって前記可能性示唆画像が表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の色に対応させた色で表示する演出画像色表示部と、を有する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆報知部が、特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆画像の色を、複数の色から当該特別遊技の実行可能性に対応させて設定する可能性示唆画像色設定部と、当該設定した色で可能性示唆画像を表示する可能性示唆画像表示部と、可能性示唆画像が設定された色で表示された後に、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の色に対応させた色で表示する演出画像色表示部と、を有する構成とした。これにより、特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆画像の趣向性を高めることが可能となる。すなわち、特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆画像が表示された後に、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を当該可能性示唆画像の表示態様に対応させて表示することによって、可能性示唆画像の表示態様に応じて特別遊技の実行可能性を示唆するその他の演出が変化するため、可能性示唆画像の趣向性を高めることが可能となる。
また、参考発明4−2の遊技機は、参考発明4−1の遊技機において、
前記可能性示唆画像が第1色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第1色に対応させた色で表示する場合と、前記可能性示唆画像が第2色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第2色に対応させた色で表示する場合と、を有し、
前記可能性示唆画像が第2色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第2色に対応させた色で表示する場合の方が、前記可能性示唆画像が第1色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第1色に対応させた色で表示する場合よりも、前記特別遊技の実行可能性として高い可能性を示唆することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、可能性示唆画像色設定部が設定可能な色として、少なくとも、第1色と第2色とを有しており、可能性示唆画像が第1色で表示され後に当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、第1色に対応する色で表示する場合と、可能性示唆画像が第2色で表示され後に当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、第2色に対応する色で表示する場合と、を有している。そして、第2色で表示された場合の方が、第1色で表示された場合よりも特別遊技の実行可能性として高い可能性を示唆するものとする。これにより、可能性示唆画像とその他の演出画像との表示態様の変化が多様化すると共に、可能性示唆画像がどの色で表示されるかに関心を高め、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、このような態様に加えて、前記可能性示唆画像が第1色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第1色に対応させた色に変化しない(対応する色への変化がない)場合と、前記可能性示唆画像が第2色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第2色に対応させた色に変化しない(対応する色への変化がない)場合と、を有してもよい。
この場合に、前記可能性示唆画像が第2色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第2色に対応させた色で表示する場合の方が、前記可能性示唆画像が第2色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第2色に対応させた色に変化しない(対応する色への変化がない)場合よりも、前記特別遊技の実行可能性として高い可能性を示唆するものとしてもよい。また同様に、前記可能性示唆画像が第1色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第1色に対応させた色で表示する場合の方が、前記可能性示唆画像が第1色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第1色に対応させた色に変化しない(対応する色への変化がない)場合よりも、前記特別遊技の実行可能性として高い可能性を示唆するものとしてもよい。
また、参考発明4−3の遊技機は、参考発明4−1又は参考発明4−2の遊技機において、
先に前記特別遊技の実行可能性を示唆する色を表示する前記可能性示唆画像は、後から当該可能性示唆画像の色に対応させた色で表示される前記演出画像よりも大きいサイズで表示されることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、先に所定の色で表示される可能性示唆画像が、後から当該所定の色に対応する色で表示される演出画像よりも大きいサイズで表示される。これにより、演出画像の色変化の契機となり得る可能性示唆画像を目立たせ、可能性示唆画像及び演出画像の表示態様の変化に注目させることが可能となる。
また、参考発明4−4の遊技機は、参考発明4−1又は参考発明4−2の遊技機において、
前記可能性示唆画像の色に対応させた色で表示される前記演出画像を、先に当該色で表示される前記可能性示唆画像よりも大きいサイズで表示することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、後から可能性示唆画像の色に対応する色で表示される演出画像を、先に当該色で表示される可能性示唆画像よりも大きいサイズで表示する。これにより、可能性示唆画像の色に対応して色が変化する演出画像を目立たせ、可能性示唆画像及び演出画像の表示態様の変化に注目させることが可能となる。
また、参考発明4−5の遊技機は、参考発明4−1乃至参考発明4−4の遊技機において、
遊技演出に関する制御を実行する遊技演出制御部を備え、
遊技状態として、前記遊技演出制御部の制御処理量が所定量の第1制御状態と、前記遊技演出制御部の制御処理量が前記第1制御状態よりも多い第2制御状態と、を有し、
前記遊技演出制御部は、実行態様の異なる複数の予告演出を記憶する予告演出記憶部と、前記予告演出記憶部が記憶する予告演出から実行する予告演出を決定する予告演出決定部と、前記予告演出決定部が決定した予告演出を実行する予告演出実行部と、を有し、
前記予告演出実行部は、前記識別情報の変動表示に伴って、所定の実行態様で予告演出を実行することで、前記特別遊技の実行可能性を示すものであり、
前記第1制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする予告演出として、前記第2制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象としない特定予告演出を有し、
前記特定予告演出は、前記可能性示唆画像を所定の色で表示した後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の色に対応させた色で表示する演出であることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、遊技演出制御部の制御処理量が少ない第1制御状態では、制御処理量が多い第2制御状態では決定対象としない予告演出を決定することが可能となる。これにより、遊技演出制御部の制御処理量によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出を変化させ、遊技演出制御部にかかる制御処理を最適化することが可能となる。また、第1制御状態のときにのみ決定可能な予告演出を設けたので、第1制御状態における遊技興趣を高めることが可能となり、更に、特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆画像の趣向性を高めることが可能となる。また、全体としても遊技演出の多様化を図り、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、前記可能性示唆報知部は、前記第1制御状態において、前記可能性示唆画像が表示された後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の色に対応させた色で表示する演出制御を実行し、前記第2制御状態において実行しないものとしてもよい。
また、参考発明4−6の遊技機は、参考発明4−1乃至参考発明4−4の遊技機において、
遊技演出に関する制御を実行する遊技演出制御部を備え、
遊技状態として、前記遊技演出制御部の制御処理量が所定量の第1制御状態と、前記遊技演出制御部の制御処理量が前記第1制御状態よりも多い第2制御状態と、を有し、
前記遊技演出制御部は、実行態様の異なる複数の予告演出を記憶する予告演出記憶部と、前記予告演出記憶部が記憶する予告演出から実行する予告演出を決定する予告演出決定部と、前記予告演出決定部が決定した予告演出を実行する予告演出実行部と、を有し、
前記予告演出実行部は、前記識別情報の変動表示に伴って、所定の実行態様で予告演出を実行することで、前記特別遊技の実行可能性を示すものであり、
前記第1制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする予告演出として、前記第2制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象としない特定予告演出を有し、
前記可能性示唆報知部は、前記第2制御状態において、前記可能性示唆画像が所定の色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の色に対応させた色で表示する予告演出を実行し、前記第1制御状態において実行しないことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、遊技演出制御部の制御処理量が少ない第1制御状態では、制御処理量が多い第2制御状態では決定対象としない予告演出を決定することが可能となる。これにより、遊技演出制御部の制御処理量によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出を変化させ、遊技演出制御部にかかる制御処理を最適化することが可能となる。また、第1制御状態のときにのみ決定可能な特定予告演出を設けたので、第1制御状態における遊技興趣を高めることが可能となると共に、第2制御状態においても第1制御状態において実行しない予告演出を設け、特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆画像の趣向性を高めることが可能となる。また、全体としても遊技演出の多様化を図り、遊技興趣を高めることが可能となる。
本参考発明の遊技機によれば、多様な遊技演出を実行することで、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、更に他の参考発明は、
特典(例えば、特別遊技)を付与する特典付与部(例えば、特別遊技実行部)と、
前記特典を付与するか否か(当否)を判定する特典付与判定部(当否判定部)と、
前記特典付与判定部の判定結果に基づいて、前記判定結果を示唆する可能性示唆報知部と、
を備えた遊技機において、
前記可能性示唆報知部は、
前記特典が付与される可能性を示唆する可能性示唆要素の表示色を、複数種類の色から前記可能性に対応させて設定する可能性示唆要素設定部と、
前記可能性示唆要素設定部によって設定された前記表示色で前記可能性示唆要素を表示する可能性示唆要素表示部と、
前記可能性示唆要素表示部によって前記可能性示唆要素が表示された後、前記可能性示唆要素と異なる演出画像要素を、該可能性示唆要素の前記表示色に対応させた表示色で表示する演出画像要素表示部と、
を有することを特徴とするものとしてもよい。
また、更に他の参考発明は、
特典(例えば、特別遊技)を付与する特典付与部(例えば、特別遊技実行部)と、
前記特典を付与するか否か(当否)を判定する特典付与判定部(当否判定部)と、
前記特典付与判定部の判定結果に基づいて、前記判定結果を示唆する可能性示唆報知部と、
を備えた遊技機において、
前記可能性示唆報知部は、
前記特典が付与される可能性を示唆するキャラクタ画像要素を、種類の異なるキャラクタを夫々模した複数種類のキャラクタ画像要素の内から前記可能性に対応させて設定する可能性示唆要素設定部と、
前記可能性示唆要素設定部によって設定された種類の前記キャラクタ画像要素を表示する可能性示唆要素表示部と、
前記可能性示唆要素表示部によって前記キャラクタ画像要素が表示された後、前記キャラクタ画像要素と異なる演出画像要素を、該キャラクタ画像要素の前記種類に対応させた表示色で表示する演出画像要素表示部と、
を有するものとしてもよい。
このような遊技機によれば、特典(特別遊技)が付与される可能性(信頼度)を示唆するキャラクタ画像要素の趣向性を高めることが可能となる。 つまり、特典が付与される可能性を示唆するキャラクタ画像要素が表示された後に、キャラクタ画像要素と異なる演出画像要素を該キャラクタ画像要素の表示態様に対応させて表示することによって、キャラクタ画像要素の表示態様に応じて特典付与判定手段の判定結果を示唆する演出が変化するため、キャラクタ画像要素の趣向性を高めることができる。
(参考発明5)
また、参考発明5−1の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示手段と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と、遊技球が入球不能な入球不能状態と、に変化可能な可変入球口と、
前記識別情報の変動表示の結果が特定結果となると前記可変入球口を入球可能状態とする特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
識別情報の変動表示に伴って、遊技演出を実行可能な遊技演出実行手段と、を備えた遊技機であって、
前記遊技演出として、所定の演出画像を段階的に進行表示させることで演出を進行可能な進行演出を有し、(段階的に表示する、演出の表示段階が複数段階に設定された進行演出)
前記演出画像は、当該演出画像を次の演出画像に進行表示させること示す進行画像と、前記進行演出と異なる特定演出の実行を示す特定演出実行画像と、を組合せて構成され、
前記進行演出において、前記進行画像が所定の表示態様で表示されると、前記演出画像が次の演出画像に進行表示し、前記特定演出実行画像が所定の表示態様で表示されると、前記演出画像が次の演出画像に進行表示することなく前記特定演出を実行するものであって、
前記演出画像が次の演出画像に進行表示すると、表示される前記演出画像の組合せが異なる組合せとなる
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、識別情報の変動表示に伴って実行される遊技演出として、表示される演出画像を段階的に進行表示させる進行演出を有する。そして、この進行演出において表示される演出画像は、次の演出画像に進行表示ことを示す進行画像と、進行演出と異なる特定演出の実行を示す特定演出実行画像と、を組合せて構成している。また、これら進行画像と特定演出実行画像とが組合された所定の演出画像において、進行画像が所定の表示態様で表示されると当該演出画像が次の演出画像に進行表示し、特定演出実行画像が所定の表示態様で表示されると当該演出画像が次の演出画像に進行表示することなく特定演出実行画像で示す特定演出を実行する。また、進行画像が所定の表示態様で表示されて演出画像が次の演出画像に進行表示すると、演出画像を構成する進行画像と特定演出実行画像との組合せが異なる組合せとなる場合を有している。
これにより、進行演出において表示される演出画像を、進行画像と特定演出実行画像とを組合せて構成すると共に、進行画像が所定の表示態様で表示されて次の演出画像に進行表示した場合には、進行画像と特定演出実行画像との組合せを異なる組合せとなりうる構成とした。そして、進行演出の演出画像の次の演出画像に進行表示したことによって期待感を高め、演出画像の組合せが変化した場合には更に期待感を高め、遊技興趣を高めることを可能とした。
尚、進行画像が所定の表示態様で表示されて次の演出画像に進行表示した場合において、表示される演出画像の組合せ(進行画像と特定演出実行画像との種類)が、前の演出画像の組合せ(進行画像と特定演出実行画像との種類)と異なる組合せとなるときがあればよく、次の演出画像に進行表示した場合に、表示される演出画像の組合せが前回の演出画像の組合せと同じ組合せとなるときがあってもよい。また、複数回進行表示する場合に、そのうちの一部の進行表示の際に組合せが変化すればよく、毎回異なる組合せに変化する必要はない。もちろん、毎回異なる組合せに変化してもよい。また、「演出画像を構成する進行画像と特定演出実行画像との組合せが異なる組合せとなる」とは、演出画像を構成する1又は複数の進行画像と、1又は複数の特定演出実行画像と、のうち、一部が前の演出画像を構成する進行画像及び特定演出実行画像と異なればよい。前の演出画像と同じ進行画像及び/又は特定演出実行画像を有していてもよい。
また、進行画像が所定の表示態様で表示される場合と、特定演出実行画像が所定の表示態様で表示される場合とにおいて、その表示態様は異なる表示態様であってもよいし、同じ表示態様であってもよい。夫々、予め定められた所定の表示態様を有している。例えば、演出画像を構成する進行画像と特定演出実行画像とにおいて進行画像を選択する場合には、当該選択画像の周囲を赤〇で囲んだり、背景をそれまでと異なる色で表示したり、進行画像の表示文字やキャラクタを動作せたり、表示サイズを変化させたりする等して、所定の表示態様とし、当該進行画像が選択・決定されたことを遊技者に示すことができる。また、特定演出実行画像を選択する場合には、同様に、当該選択画像の周囲を赤〇で囲んだり、背景をそれまでと異なる色で表示したり、特定演出実行画像の表示文字やキャラクタを動作せたり、表示サイズを変化させたりする等して、所定の表示態様とし、当該特定演出実行画像が選択・決定されたことを遊技者に示すことができる。
また、参考発明5−2の遊技機は、参考発明5−1の遊技機において、
前記特定演出は、所定のキャラクタを表示し、当該キャラクタが予め定めた目的を達成するかどうかを示すキャラクタ演出であり、当該キャラクタが予め定めた目的を達成すると前記識別情報の変動表示の結果が前記特定結果となることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特定演出実行画像が所定の表示態様で表示された場合に実行される特定演出が、所定のキャラクタが目的を達成するかどうかの演出を行うキャラクタ演出であり、目的を達成した場合には識別情報の変動表示の結果が特定結果となり、特別遊技を実行するものとする。これにより、進行演出を経てキャラクタ演出を実行し、遊技者の期待感を段階的に高め、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明5−3の遊技機は、参考発明5−1又は参考発明5−2の遊技機において、
表示態様の異なる複数の前記特定演出実行画像を有すると共に、複数の前記特定演出実行画像に対応して、表示態様の異なる複数の前記特定演出を有し、
前記演出画像は、前記進行画像と、複数の前記特定演出実行画像のうちから選択された1又は複数の前記特定演出実行画像と、を組合せて構成されることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特定演出実行画像として表示態様の異なる複数の画像を有し、複数の特定演出実行画像に対応して表示態様の異なる複数の特定演出を有している。そして、進行演出における演出画像は、進行画像と、1又は複数の特定演出実行画像と、を組合せて構成される。これにより、進行演出の演出画像によって、異なる特定演出実行画像が表示され得るので、表示される特定演出実行画像によって期待感を高め、演出画像の組合せが変化した場合には更に期待感を高め、遊技興趣を高めることを可能とした。
「表示態様が異なる複数の特定演出」とは、異なるキャラクタが出現する演出や同じキャラクタであっても異なる目的を達成するかどうかの演出を実行する演出等をいう。
また、参考発明5−4の遊技機は、参考発明5−3の遊技機において、
複数の前記特定演出は、何れの前記特定演出が実行されるかによって、前記識別情報の変動表示の結果が前記特定結果となる可能性が異なるものであり、
前記進行演出において、複数の前記特定演出実行画像のうち、所定の前記特定演出実行画像が所定の表示態様で表示されると、前記演出画像が次の演出画像に進行表示することなく当該特定演出実行画像に対応する前記特定演出を実行することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特定演出実行画像に対応する特定演出のうち、何れの特定演出が実行されるかによって、識別情報の変動表示の結果が特定結果となる可能性が異なるものとされる。そして、複数の特定演出実行画像のうち、書知恵の表示態様で表示された特定演出実行画像に対応する特定演出が実行される。これにより、進行演出の演出画像によって、異なる特定演出実行画像が表示され、所定の表示態様となる特定演出実行画像によって特定結果となる可能性が異なるため、何れの特定演出実行画像が選択されるかに注目させ、演出画像の組合せが変化した場合には更に期待感を高め、遊技興趣を高めることを可能とした。
また、参考発明5−5の遊技機は、参考発明5−1乃至参考発明5−4の遊技機において、
前記進行演出において、前記進行画像が所定の表示態様で表示され、前記演出画像が次の演出画像に進行表示した場合において、
当該進行表示によって表示された前記演出画像を構成する前記特定演出実行画像として、進行表示前に表示されていた前記演出画像を構成する前記特定演出実行画像よりも、前記識別情報の変動表示の結果が前記特定結果となる可能性が高いことを示す前記特定演出実行画像を有することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、進行演出において、進行画像が所定の表示態様で表示されて次の演出画像が表示された場合において、当該演出画像を構成する特定演出実行画像は、前の演出画像を構成する特定演出実行画像よりも、前記識別情報の変動表示の結果が前記特定結果となる可能性が高い特定演出に対応する。これにより、進行画像が所定の表示態様で表示され、次の演出画像が表示される場合の、遊技者の特定結果への期待感を高めることが可能となる。また、次の演出画像に進行表示される回数が多いほど、遊技者の特定結果への期待感を高めることが可能となる。
また、参考発明5−6の遊技機は、参考発明5−1乃至参考発明5−5の遊技機において、
前記進行演出において、前記進行画像が所定の表示態様で表示され、前記演出画像が次の演出画像に進行表示した場合において、
当該進行表示によって表示された前記演出画像を構成する前記特定演出実行画像として、進行表示前に表示されていた前記演出画像を構成する前記特定演出実行画像よりも、前記識別情報の変動表示の結果が前記特定結果となる可能性が低いことを示す前記特定演出実行画像は表示されないことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、進行演出において、進行画像が所定の表示態様で表示されて次の演出画像が表示された場合において、当該演出画像を構成する特定演出実行画像は、前の演出画像を構成する特定演出実行画像よりも、前記識別情報の変動表示の結果が前記特定結果となる可能性が低いことを示す特定演出実行画像は表示しない。これにより、進行画像が所定の表示態様で表示され、次の演出画像が表示される場合の、遊技者の特定結果への期待感を高めることが可能となる。また、次の演出画像に進行表示される回数が多いほど、遊技者の特定結果への期待感を高めることが可能となる。
また、参考発明5−7の遊技機は、参考発明5−1乃至参考発明5−6の遊技機において、
遊技演出に関する制御を実行する遊技演出制御部を備え、
遊技状態として、前記遊技演出制御部の制御処理量が所定量の第1制御状態と、前記遊技演出制御部の制御処理量が前記第1制御状態よりも多い第2制御状態と、を有し、
前記遊技演出制御部は、実行態様の異なる複数の予告演出を記憶する予告演出記憶部と、前記予告演出記憶部が記憶する予告演出から実行する予告演出を決定する予告演出決定部と、前記予告演出決定部が決定した予告演出を実行する予告演出実行部と、を有し、
前記予告演出実行部は、前記識別情報の変動表示に伴って、所定の実行態様で予告演出を実行することで、前記特別遊技の実行可能性を示すものであり、
前記第1制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする予告演出として、前記第2制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象としない特定予告演出を有し、
前記特定予告演出は、前記進行演出であることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、遊技演出制御部の制御処理量が少ない第1制御状態では、制御処理量が多い第2制御状態では決定対象としない予告演出を決定することが可能となる。これにより、遊技演出制御部の制御処理量によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出を変化させ、遊技演出制御部にかかる制御処理を最適化することが可能となる。また、第1制御状態のときにのみ決定可能な予告演出を設けたので、第1制御状態における遊技興趣を高めることが可能となり、更に、特別遊技の実行可能性を示唆する進行演出の趣向性を高めることが可能となる。また、全体としても遊技演出の多様化を図り、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、前記進行演出を、前記第1制御状態において実行し、前記第2制御状態において実行しないものとしてもよい。
また、参考発明5−8の遊技機は、参考発明5−1乃至参考発明5−6の遊技機において、
遊技演出に関する制御を実行する遊技演出制御部を備え、
遊技状態として、前記遊技演出制御部の制御処理量が所定量の第1制御状態と、前記遊技演出制御部の制御処理量が前記第1制御状態よりも多い第2制御状態と、を有し、
前記遊技演出制御部は、実行態様の異なる複数の予告演出を記憶する予告演出記憶部と、前記予告演出記憶部が記憶する予告演出から実行する予告演出を決定する予告演出決定部と、前記予告演出決定部が決定した予告演出を実行する予告演出実行部と、を有し、
前記予告演出実行部は、前記識別情報の変動表示に伴って、所定の実行態様で予告演出を実行することで、前記特別遊技の実行可能性を示すものであり、
前記第1制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする予告演出として、前記第2制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象としない特定予告演出を有し、
前記可能性示唆報知部は、前記第2制御状態において、前記進行演出を実行し、前記第1制御状態において前記進行演出を実行しないことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、遊技演出制御部の制御処理量が少ない第1制御状態では、制御処理量が多い第2制御状態では決定対象としない予告演出を決定することが可能となる。これにより、遊技演出制御部の制御処理量によって、予告演出決定部が決定対象とする予告演出を変化させ、遊技演出制御部にかかる制御処理を最適化することが可能となる。また、第1制御状態のときにのみ決定可能な特定予告演出を設けたので、第1制御状態における遊技興趣を高めることが可能となると共に、第2制御状態においても第1制御状態において実行しない予告演出を設け、特別遊技の実行可能性を示唆する進行演出の趣向性を高めることが可能となる。また、全体としても遊技演出の多様化を図り、遊技興趣を高めることが可能となる。
また更に他の参考発明は、
演出の段階が複数段階に設定された特定演出を実行可能な遊技機であって、
前記特定演出は、
ある段階の演出中に、複数の予告画像が表示され、その後前記ある段階の演出から次段階の演出に進行したとき、当該次段階の演出中に表示される複数の予告画像の組み合わせが前記ある段階の演出中に表示された複数の予告画像の組み合わせと異なるものとなるように構成され、
前記複数の予告画像には、進行示唆画像と移行演出内容示唆画像が含まれ、当該進行示唆画像が所定の態様で表示された場合には次段階の演出に進行する一方、移行演出内容示唆画像が所定の態様で表示された場合には次段階の演出に進行することなく示唆された演出が実行されることを特徴とするものとしてもよい。
本参考発明5の遊技機によれば、多様な遊技演出を実行することで、遊技興趣を高めることが可能となる。
1 パチンコ遊技機、7b 演出図柄表示領域(演出図柄表示部)、8 演出図柄、20 第1始動口、21 第2始動口、30 第1大入賞口、35 第2大入賞口、39 特定領域、41a 第1特別図柄表示器(第1特別図柄表示部)、41b 第2特別図柄表示器(第2特別図柄表示部)、80 主制御基板(主制御部)、90 サブ制御基板(サブ制御部)、100 画像制御基板(画像制御部)、103a 演出第1特図保留表示器、103b 演出第2特図保留表示器

Claims (6)

  1. 所定条件の成立に基づいて識別情報を変動表示する識別情報表示部と、
    遊技球が入球可能な入球可能状態と、遊技球が入球不能な入球不能状態と、に変化可能な可変入球口と、
    前記識別情報の変動表示の結果が特定結果となると前記可変入球口を入球可能状態とする特別遊技を実行する特別遊技実行部と、
    前記特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆報知部と、を備えた遊技機であって、
    前記可能性示唆報知部は、
    前記特別遊技の実行可能性を示唆する可能性示唆画像の色を、複数の色から前記特別遊技の実行可能性に対応させて設定する可能性示唆画像色設定部と、
    前記可能性示唆画像色設定部によって設定された色で、前記可能性示唆画像を表示する可能性示唆画像表示部と、
    前記可能性示唆画像表示部によって前記可能性示唆画像が表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の色に対応させた色で表示する演出画像色表示部と、を有する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記可能性示唆画像が第1色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第1色に対応させた色で表示する場合と、前記可能性示唆画像が第2色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第2色に対応させた色で表示する場合と、を有し、
    前記可能性示唆画像が第2色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第2色に対応させた色で表示する場合の方が、前記可能性示唆画像が第1色で表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の前記第1色に対応させた色で表示する場合よりも、前記特別遊技の実行可能性として高い可能性を示唆することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 先に前記特別遊技の実行可能性を示唆する色を表示する前記可能性示唆画像は、後から当該可能性示唆画像の色に対応させた色で表示される前記演出画像よりも大きいサイズで表示されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記可能性示唆画像の色に対応させた色で表示される前記演出画像を、先に当該色で表示される前記可能性示唆画像よりも大きいサイズで表示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  5. 遊技演出に関する制御を実行する遊技演出制御部を備え、
    遊技状態として、前記遊技演出制御部の制御処理量が所定量の第1制御状態と、前記遊技演出制御部の制御処理量が前記第1制御状態よりも多い第2制御状態と、を有し、
    前記遊技演出制御部は、実行態様の異なる複数の予告演出を記憶する予告演出記憶部と、前記予告演出記憶部が記憶する予告演出から実行する予告演出を決定する予告演出決定部と、前記予告演出決定部が決定した予告演出を実行する予告演出実行部と、を有し、
    前記予告演出実行部は、前記識別情報の変動表示に伴って、所定の実行態様で予告演出を実行することで、前記特別遊技の実行可能性を示すものであり、
    前記第1制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする予告演出として、前記第2制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象としない特定予告演出を有し、
    前記特定予告演出は、前記可能性示唆画像を所定の色で表示した後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の色に対応させた色で表示する演出であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の遊技機。
  6. 遊技演出に関する制御を実行する遊技演出制御部を備え、
    遊技状態として、前記遊技演出制御部の制御処理量が所定量の第1制御状態と、前記遊技演出制御部の制御処理量が前記第1制御状態よりも多い第2制御状態と、を有し、
    前記遊技演出制御部は、実行態様の異なる複数の予告演出を記憶する予告演出記憶部と、前記予告演出記憶部が記憶する予告演出から実行する予告演出を決定する予告演出決定部と、前記予告演出決定部が決定した予告演出を実行する予告演出実行部と、を有し、
    前記予告演出実行部は、前記識別情報の変動表示に伴って、所定の実行態様で予告演出を実行することで、前記特別遊技の実行可能性を示すものであり、
    前記第1制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象とする予告演出として、前記第2制御状態のときに前記予告演出決定部が決定対象としない予告演出を有し、
    前記可能性示唆報知部は、前記第2制御状態において、前記可能性示唆画像が表示され後、当該可能性示唆画像と異なる演出画像を、当該可能性示唆画像の色に対応させた色で表示する演出制御を実行し、前記第1制御状態において実行しないことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の遊技機。
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