(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと、または電断からの復旧中であることを、報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部28AK〜30AKに関する説明)
図8−1は、特徴部28AK〜30AKに関し、画像表示装置5における画面表示の構成例28AKP0を示している。構成例28AKP0において、画像表示装置5の画面上には、アクティブ表示エリア28AKA1と、保留表示エリア28AKB1とが設けられている。アクティブ表示エリア28AKA1では、実行中の可変表示に対応した演出画像の表示によるアクティブ表示が行われる。保留表示エリア28AKB1では、第1保留記憶数や第2保留記憶数などの特図保留記憶数に応じて、実行が保留されている可変表示に対応した演出画像の表示による保留表示が行われる。このように、アクティブ表示エリア28AKA1、保留表示エリア28AKB1では、可変表示に関する情報に基づいて特定表示となるアクティブ表示や保留表示が可能である。
保留表示エリア28AKB1は、例えば左詰めで保留表示が行われるように表示領域が構成されていればよい。保留表示エリア28AKB1には、保留記憶数の上限値である「8」にあわせた8つの表示部位が設けられ、左端から順に保留番号の「1」、「2」、・・・、「8」と対応付けられていればよい。第1始動入賞口や第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づいて、特図ゲームに対応した保留記憶数が増加する。このとき、保留表示エリア28AKB1にて他の保留表示がなければ、保留表示エリア28AKB1で保留番号が「1」に対応した左端の表示部位にて、増加分の保留記憶数に対応する保留表示として、新たな保留表示を示す演出画像の表示を追加する。保留表示エリア28AKB1に他の保留表示があれば、保留表示エリア28AKB1で他の保留表示が行われている表示部位の右隣にあり非表示状態となっている表示部位(保留番号が「2」〜「8」のいずれかに対応した表示部位)にて、増加分の保留記憶数に対応する保留表示として、新たな保留表示を示す演出画像の表示を追加する。保留表示エリア28AKB1にて1または複数の保留表示がある場合に、新たな特図ゲームが開始されるときには、保留表示エリア28AKB1で保留番号が「1」に対応した左端の表示部位にて、保留表示を消去(消化)する。このとき、他の保留番号である「2」〜「8」に対応した表示部位における保留表示があれば、それらの保留表示を、消去した表示部位の方向である左側に移動(シフト)させる。このように、保留表示エリア28AKB1では、保留記憶数に応じて、未だ開始されずに実行が保留されている特図ゲームに対応する保留表示が可能である。また、保留表示エリア28AKB1では、保留表示画像となる演出画像を表示することにより、可変表示に対応する対応表示として、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示を行うことができる。
アクティブ表示エリア28AKA1では、特図ゲームの開始に対応して、保留表示エリア28AKB1にて消去(消化)された保留表示に応じたアクティブ表示が開始される。アクティブ表示エリア28AKA1では、アクティブ表示画像となる演出画像を表示することにより、可変表示に関する対応表示として、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を行うことができる。なお、保留表示とアクティブ表示とでは、色彩や模様が共通するものであればよく、例えばアクティブ表示は保留表示よりも大きく表示されるものであってもよい。アクティブ表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出が実行されることにより、保留表示のときとは異なる表示態様に変化する場合があってもよい。
構成例28AKP0における画像表示装置5の画面上には、保留表示エリア28AKB1の左側に、アクティブ表示エリア28AKA1が配置されている。これに対し、アクティブ表示エリア28AKA1や保留表示エリア28AKB1は、画像表示装置5の画面上における任意の位置に配置されていればよい。例えばアクティブ表示エリア28AKA1は、保留表示エリア28AKB1の右側に配置したものであってもよい。
構成例28AKP0における画像表示装置5の画面上では、演出画像28AKN1、28AKN2、28AKR1の表示などにより、可変表示の実行に基づいて移行可能な期間を報知可能とする。演出画像28AKN1、28AKN2の表示は特定カウント目盛りを示し、演出画像28AKR1の表示は可変表示メーターを示している。特徴部28AK〜30AKでは、演出画像28AKN1、28AKN2が表示され、可変表示が実行されるごとに演出画像28AKR1の表示態様が変化することにより、可変表示メーターにおけるメーター表示量が特定カウント目盛りに対応する表示量であるか否かを、遊技者が認識可能に表示することができる。可変表示メーターにおけるメーター表示量が特定カウント目盛りに対応する表示量となることにより、所定期間であることが報知される。可変表示メーターにおけるメーター表示量が特定カウント目盛りに対応する表示量以外となる場合には、所定期間ではないことが報知される。このように、可変表示メーターにおけるメーター表示量が特定カウント目盛りに対応する表示量であるか否かにより、可変表示の実行に基づいて移行可能な所定期間であるか否かを報知可能である。また、可変表示メーターにおけるメーター表示量は、例えば特定カウント目盛りに対応する表示量との差分により、所定期間における可変表示に対応する保留表示を報知可能であってもよい。特徴部28AK〜30AKでは、例えばアクティブ表示エリア28AKA1におけるアクティブ表示や保留表示エリア28AKB1における保留表示の近傍にて、演出画像28AKN1、28AKN2が表示され、可変表示が実行されるごとに演出画像28AKR1の表示態様が変化することで、所定期間であるか否かを報知可能な報知表示を実行できる。特定カウント目盛りに対応する表示量は、特定表示量ともいう。
演出画像28AKR1の表示態様に応じた可変表示メーターにおける表示量は、サブ側カウント値に応じて増加更新されるようにすればよい。サブ側カウント値は、演出制御基板12にて、例えばRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられたサブ側カウンタの格納値であり、主基板11から演出制御基板12に対して伝送されたカウント開始指定コマンドを受信した後、可変表示が開始されるごとに、1加算されるように更新される。そして、サブ側カウント値が上限カウント値(例えば「100」)に達したときには、サブ側カウント値がクリアされてカウント初期値(例えば「0」)に設定される。また、主基板11から演出制御基板12に対して伝送されたカウント停止指定コマンドを受信した場合には、サブ側カウント値がカウント初期値に設定され、サブ側カウント値の更新が停止される。サブ側カウント値は、通常カウント値になる場合と、特定カウント値になる場合とを含んでいる。例えばサブ側カウント値において、一の位と十の位で一方または両方が「5」であるときには、サブ側カウント値が特定カウント値になる。サブ側カウント値において、一の位と十の位がいずれも「5」以外であるときには、サブ側カウント値が通常カウント値になる。サブ側カウント値が通常カウント値である場合には、可変表示メーターにおけるメーター表示量が特定カウント目盛りに対応する特定表示量ではなく、演出画像28AKN1、28AKN2の表示および演出画像28AKR1の表示態様により、所定期間ではないことが報知される。サブ側カウント値が特定カウント値である場合には、可変表示メーターにおけるメーター表示量が特定カウント目盛りに対応する特定表示量となり、演出画像28AKN1、28AKN2の表示および演出画像28AKR1の表示態様により、所定期間であることが報知される。
主基板11では、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100に含まれるRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に、メイン側カウンタが設けられる。メイン側カウンタは、サブ側カウンタに対応して、メイン側カウント値を更新可能に格納する。メイン側カウント値は、カウント開始条件が成立した後、可変表示が開始されるごとに、1加算されるように更新される。そして、メイン側カウント値が上限カウント値(例えば「100」)に達したときには、メイン側カウント値がクリアされてカウント初期値(例えば「0」)に設定される。また、カウント停止条件が成立した場合には、メイン側カウント値がカウント初期値に設定され、メイン側カウント値の更新が停止される。メイン側カウント値はサブ側カウント値と同様に、通常カウント値になる場合と、特定カウント値になる場合とを含んでいる。この実施例では、メイン側カウント値がサブ側カウント値と同一の値になるように、それぞれのカウント値を更新可能であればよい。
特徴部28AK〜30AKでは、先読予告演出の一例として、「保留表示変化」の予告演出を実行可能である。「保留表示変化」の予告演出は、保留表示エリア28AKB1における保留表示のうちで少なくとも1つの保留表示が、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化するか否かに応じた割合や、変化した場合の表示態様に応じた割合で、その保留表示に対応する可変表示において「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを予告する。「保留表示変化」の予告演出により、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示の表示態様を変化させて、所定割合で可変表示の表示結果が「大当り」となることを示唆できればよい。例えば、保留表示の表示色を、通常時における所定色(白色など)とは異なる特定色(青色または赤色など)へと変化させてもよい。あるいは、保留表示の形状を、通常時における所定形状(丸型など)とは異なる特定形状(星型など)へと変化させてもよい。あるいは、保留表示の表示柄を、通常時における所定柄(無地など)とは異なる特定柄(サクラ柄など)へと変化させてもよい。保留表示の表示態様として、色彩、形状、模様、あるいは、これらの一部または全部の組合せを、通常時とは異なる特定態様に変化させることにより、保留表示に対応する可変表示の表示結果が「大当り」となる割合が通常時よりも高いことを示唆できる。保留表示の表示態様を変化させるときには、保留表示として表示されている演出画像の全部を変更してもよいし、その演出画像の一部を変更してもよい。保留表示の表示態様が所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様に変化することにより、特定態様に変化する割合が通常よりも高いことを示唆できるようにしてもよい。こうした表示態様が特定態様に変化する割合が高いことを示唆する保留表示は、示唆保留表示とも称する。「保留表示変化」の予告演出は、保留表示予告あるいは保留表示変化演出とも称する。
保留表示変化演出が実行されるときには、保留表示の表示態様が変化する場合と、保留表示の表示態様が変化しない場合とがある。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化する演出は、保留表示変化成功演出とも称する。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化しない演出は、保留表示変化失敗演出とも称する。その他、保留表示変化演出には、保留表示変化共通演出が含まれていてもよい。保留表示変化共通演出は、保留表示変化演出の実行開始に対応して、保留表示の表示態様が変化する場合でも変化しない場合でも共通の演出態様で実行される。保留表示変化共通演出の一例として、所定のキャラクタを示す演出画像が画像表示装置5の画面上に表示され、予告対象となる可変表示に対応する保留表示に作用を及ぼすような作用演出が実行されてもよい。保留表示変化共通演出に含まれる作用演出は、保留表示エリア28AKB1における保留表示に作用を及ぼすことにより、所定割合で保留表示の表示態様が変化することを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材の一部または全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用可動部材を所定動作態様で動作させたりしてもよい。
保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化成功演出を実行したときには、保留表示の表示態様が変化する。このように、保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示の表示態様が変化する保留表示変化成功演出は、第1成功演出としての保留変化演出ともいう。一方、保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化失敗演出を実行したときには、保留表示の表示態様が変化しない。このように、保留表示変化共通演出が実行されたものの、保留表示の表示態様が変化しない保留表示変化失敗演出は、第1失敗演出としての保留変化ガセ演出ともいう。
保留表示変化演出の演出態様に対応して、保留表示用となる複数の変化演出パターンが予め用意されている。保留表示用の変化演出パターンは、保留表示用となる複数の変化演出種別のうち、いずれか1つの変化演出種別に含まれてもよい。保留表示用の変化演出種別は、例えば保留表示変化演出の演出態様などに基づいて分類(グループ化)された保留表示用の変化演出パターンを含むように構成されていればよい。一例として、保留表示用となる複数の変化演出パターンを、保留表示変化演出にて表示されるキャラクタの種類で分類(グループ化)して、保留表示用となる複数の変化演出種別のいずれかを構成すればよい。保留表示用の各変化演出種別には、保留表示変化演出の演出態様などに応じて、単一または複数の変化演出パターンが分類される。
特徴部28AK〜30AKでは、先読予告演出とは異なる予告演出の一例として、「アクティブ表示変化」の予告演出を実行可能である。「アクティブ表示変化」の予告演出は、アクティブ表示エリア28AKA1におけるアクティブ表示が、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化するか否かに応じた割合や、変化した場合の表示態様に応じた割合で、実行が開始された可変表示において「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを予告する。「アクティブ表示変化」の予告演出により、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示の表示態様を、「保留表示変化」の予告演出と同様に変化させて、所定割合で可変表示の表示結果が「大当り」となることを示唆できればよい。アクティブ表示の表示態様として、色彩、形状、模様、あるいは、これらの一部または全部の組合せを、通常時とは異なる特定態様に変化させることにより、実行中の可変表示の表示結果が「大当り」となる割合が通常時よりも高いことを示唆できる。アクティブ表示の表示態様を変化させるときには、アクティブ表示として表示されている演出画像の全部を変更してもよいし、その演出画像の一部を変更してもよい。「アクティブ表示変化」の予告演出は、アクティブ表示予告あるいはアクティブ表示変化演出とも称する。
アクティブ表示変化演出が実行されるときには、アクティブ表示の表示態様が変化する場合と、アクティブ表示の表示態様が変化しない場合とがある。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化する演出は、アクティブ表示変化成功演出とも称する。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化しない演出は、アクティブ表示変化失敗演出とも称する。その他、アクティブ表示変化演出には、アクティブ表示変化共通演出が含まれていてもよい。アクティブ表示変化共通演出は、アクティブ表示変化演出の実行開始に対応して、アクティブ表示の表示態様が変化する場合でも変化しない場合でも共通の演出態様で実行される。アクティブ表示変化共通演出では、保留表示変化共通演出と同様に、所定のキャラクタを示す演出画像が画像表示装置5の画面上に表示され、予告対象となる可変表示に対応するアクティブ表示に作用を及ぼすような作用演出が実行されてもよい。アクティブ表示変化共通演出に含まれる作用演出は、アクティブ表示エリア28AKA1におけるアクティブ表示に作用を及ぼすことにより、所定割合でアクティブ表示の表示態様が変化することを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材の一部または全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用可動部材を所定動作態様で動作させたりしてもよい。
アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化成功演出を実行したときには、アクティブ表示の表示態様が変化する。このように、アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示の表示態様が変化するアクティブ表示変化成功演出は、第2成功演出としてのアクティブ変化演出ともいう。一方、アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化失敗演出を実行したときには、アクティブ表示の表示態様が変化しない。このように、アクティブ表示変化共通演出が実行されたものの、アクティブ表示の表示態様が変化しないアクティブ表示変化失敗演出は、第2失敗演出としてのアクティブ変化ガセ演出ともいう。
アクティブ表示変化演出の演出態様に対応して、アクティブ表示用となる複数の変化演出パターンが予め用意されている。アクティブ表示用の変化演出パターンは、アクティブ表示用となる複数の変化演出種別のうち、いずれか1つの変化演出種別に含まれていてもよい。アクティブ表示用の変化演出種別は、例えばアクティブ表示変化演出の演出態様などに基づいて分類(グループ化)されたアクティブ表示用の変化演出パターンを含むように構成されていればよい。一例として、アクティブ表示用となる複数の変化演出パターンを、アクティブ表示変化演出にて表示されるキャラクタの種類で分類(グループ化)して、アクティブ表示用となる複数の変化演出種別のいずれかを構成すればよい。アクティブ表示用の各変化演出種別には、アクティブ表示変化演出の演出態様などに応じて、単一または複数の変化演出パターンが分類される。
図8−2は、特徴部28AK〜30AKに関し、始動口入賞時コマンドとして用いられる演出制御コマンドの構成例を示している。特別図柄プロセス処理のステップS101にて実行される始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を指定する演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。始動入賞の発生を指定する演出制御コマンドとして、始動口入賞指定コマンドが予め用意されている。また、始動入賞判定処理では、保留記憶数を指定する演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。保留記憶数を指定する演出制御コマンドとして、保留記憶数通知コマンドが予め用意されている。さらに、始動入賞判定処理では、先読判定の判定結果を指定する演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。先読判定の判定結果を指定する演出制御コマンドとして、入賞時判定結果コマンドが予め用意されている。このように、始動口入賞時コマンドは、始動口入賞指定コマンドと、保留記憶数通知コマンドと、入賞時判定結果コマンドとを含んでいる。
図8−2(A)は、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンドの設定例を示している。始動口入賞指定コマンドは、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100Hと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとを含んでいる。なお、添字Hは16進数であることを示している。保留記憶数通知コマンドは、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとを含んでいる。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜04Hのいずれか)が設定される。入賞時判定結果コマンドとなるコマンドC4XXHは、先読判定の判定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。
入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したときには、第1保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第1始動条件が成立する。第1始動条件は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム(第1特図ゲーム)を実行するための条件である。第1始動条件が成立したときには、主基板11から演出制御基板12に対して、第1始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、第1保留記憶数通知コマンドが送信される。可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したときには、第2保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第2始動条件が成立する。第2始動条件は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲーム(第2特図ゲーム)を実行するための条件である。第2始動条件が成立したときには、主基板11から演出制御基板12に対して、第2始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、第2保留記憶数通知コマンドが送信される。
演出制御基板12の側では、第1始動口入賞指定コマンドを受信することで第1始動条件の成立を検知でき、第2始動口入賞指定コマンドを受信することで第2始動条件の成立を検知できる。このように、第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時や、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、乱数回路104などから抽出した遊技用乱数(特図表示結果決定用の乱数値など)を用いた比較結果(入賞時判定結果)を、演出制御基板12の側に対して通知する。第1保留記憶数通知コマンドは、第1保留記憶数を通知する。第2保留記憶数通知コマンドは、第2保留記憶数を通知する。
図8−2(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。入賞時判定結果コマンドのうち、コマンドC402H、コマンドC403H、コマンドC404Hは、特図表示結果判定用の乱数値が大当り判定範囲内ではない場合に送信されることがあり、特図ゲームの表示結果が「ハズレ」に決定されることにより大当り遊技状態には制御されないとの入賞時判定結果を通知する。一方、コマンドC401Hは、特図表示結果判定用の乱数値が大当り判定範囲内である場合に送信され、特図ゲームの表示結果が「大当り」に決定されることにより大当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「大当り」)を通知する。なお、コマンドC400Hは、入賞時判定が制限されていることを通知する。コマンドC402Hは、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」)を通知する。これに対し、コマンドC403Hは、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時のリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にリーチ演出を伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」)を通知する。さらに、コマンドC404Hは、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内でもリーチ確定範囲内でもない場合に送信され、リーチ演出を伴う変動パターンに決定されない可能性があるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時一般」)を通知する。このように、入賞時判定結果コマンドは、始動入賞時に抽出された遊技用乱数を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや、特定の変動パターンに決定されるか否かといった、入賞時判定結果を通知する判定結果情報として送信される。
図8−3は、特徴部28AK〜30AKに関する変動パターンの構成例を示している。これらの変動パターンは、上記実施例における変動パターンの一部または全部に代えて、あるいは上記実施例における変動パターンの一部または全部とともに、使用可能となるように予め用意されていればよい。複数の変動パターンは、特図変動時間や飾り図柄の可変表示態様が異なる。特図変動時間は、第1特図ゲームや第2特図ゲームなどの特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示が開始されてから確定特別図柄が停止表示されるまでの所要時間であり、特別図柄の可変表示時間となる。特徴部28AK〜30AKに関する複数の変動パターンには、「非リーチ」、「リーチ」、「大当り」のいずれかに対応した変動パターンが含まれている。「非リーチ」は、飾り図柄の可変表示の表示結果として非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示され、飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる場合である。「リーチ」は、飾り図柄の可変表示の表示結果として大当り組合せでないリーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示され、飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる場合である。「大当り」は、飾り図柄の可変表示の表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示され、飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる場合である。「非リーチ」に対応した変動パターンは非リーチ変動パターンであり、「リーチ」に対応した変動パターンはリーチ変動パターンであり、「大当り」に対応した変動パターンは大当り変動パターンである。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、あわせてハズレ変動パターンともいう。リーチ変動パターンや大当り変動パターンには、ノーマルリーチとなるリーチ演出を実行した後に可変表示の表示結果が停止表示される「ノーマル」の変動パターンと、ノーマルリーチとなるリーチ演出を実行した後にスーパーリーチとなるリーチ演出に発展し、スーパーリーチとなるリーチ演出を実行してから可変表示の表示結果が停止表示される「スーパー」の変動パターンとが含まれている。スーパーリーチとなるリーチ演出には、互いに演出態様が異なるスーパーAとスーパーBのリーチ演出がある。
図8−4は、変動パターン設定処理として、特別図柄プロセス処理のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。変動パターン設定処理では、カウント停止中であるか否かを判定する(ステップ28AKS01)。カウント停止中であるか否かは、例えばRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられたカウント中フラグをチェックすることにより判定できればよい。カウント中フラグは、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100に含まれるRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられていればよい。ステップ28AKS01では、カウント中フラグがオフであればカウント停止中であると判定し、カウント中フラグがオンであればカウント停止中ではないと判定すればよい。
カウント中フラグがオフに対応してカウント停止中であると判定された場合には(ステップ28AKS01;Yes)、カウント開始条件が成立したか否かを判定する(ステップ28AKS02)。カウント開始条件は、例えば確変状態や時短状態が終了して、通常状態における特図ゲームの実行が開始されるときに、成立すればよい。確変状態や時短状態は、所定回数の特図ゲームが実行された場合に終了する回数切り(回数切り確変や回数切り時短)であればよい。カウント開始条件が成立したと判定された場合には(ステップ28AKS02;Yes)、カウント開始時設定を行う(ステップ28AKS03)。カウント開始時設定は、カウント中フラグをオン状態とする設定が含まれていればよい。また、カウント開始時設定は、メイン側カウンタをクリアして、カウント初期値である「0」をメイン側カウント値とする設定が含まれてもよい。さらに、カウント開始設定は、主基板11から演出制御基板12に対して、カウント開始指定コマンドを送信する設定が含まれてもよい。
カウント中フラグがオンに対応してカウント停止中ではないと判定された場合には(ステップ28AKS01;No)、カウント停止条件が成立したか否かを判定する(ステップ28AKS04)。カウント停止条件は、例えば大当り遊技状態が終了して、確変状態や時短状態における特図ゲームの実行が開始されるときに、成立すればよい。カウント停止条件が成立したと判定された場合には(ステップ28AKS04;Yes)、カウント停止時設定を行う(ステップ28AKS05)。カウント停止時設定は、カウント中フラグをオフ状態とする設定が含まれていればよい。また、カウント停止時設定は、メイン側カウンタをクリアして、メイン側カウント値を「0」とする設定が含まれてもよい。さらに、カウント停止時設定は、主基板11から演出制御基板12に対して、カウント停止指定コマンドを送信する設定が含まれてもよい。
ステップ28AKS03にてカウント開始時設定を行った場合や、ステップ28AKS04にてカウント停止条件が成立していないと判定された場合には(ステップ28AKS04;No)、メイン側カウンタ更新設定を行う(ステップ28AKS06)。メイン側カウンタ更新設定として、例えば、メイン側カウント値を1加算するように更新すればよい。この場合に、更新後のメイン側カウント値が上限カウント値(例えば「100」)になれば、メイン側カウンタをクリアして、メイン側カウント値を「0」に設定すればよい。なお、メイン側カウンタ更新設定は、特別図柄プロセス処理のステップS113にて特別図柄停止処理が実行されたときなど、可変表示の終了に対応して実行されてもよい。ステップ28AKS02にてカウント開始条件が成立していない場合や(ステップ28AKS02;No)、ステップ28AKS05にてカウント停止時設定を行った場合、あるいは、ステップ28AKS06にてメイン側カウンタ更新設定を行った後には、変動パターン決定テーブルを選択する(ステップ28AKS07)。特徴部28AK〜30AKでは、変動パターン決定テーブルとして、可変表示の表示結果などに応じた複数の変動パターン決定テーブルが、予め用意されている。ステップ28AKS07では、変動パターン決定テーブルを選択するためのテーブル選択設定に基づいて、使用する変動パターン決定テーブルが決定される。
変動パターン決定テーブルが選択された後には、変動パターンを決定する(ステップ28AKS08)。このときには、ステップ28AKS07により選択された変動パターン決定テーブルを参照し、変動パターン決定用の乱数値を示す数値データを用いて、予め用意された複数の変動パターンのうちいずれかに決定される。変動パターン決定用の乱数値を示す数値データは、変動用乱数バッファから読み出される。変動用乱数バッファは、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100に含まれるRAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられ、特別図柄プロセス処理のステップS110にて特別図柄通常処理が実行されたときに、保留記憶部から読み出された保留情報に含まれる乱数値を記憶可能である。遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値を、選択した変動パターン決定テーブルにおいて予め設定されている判定値と比較する。そして、変動パターンごとに割り当てられた判定値のうちで、いずれの判定値と変動パターン決定用の乱数値が合致したかの判定結果に応じて、使用パターンとなる変動パターンが設定される。なお、変動パターンの決定とは別個の処理により、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に飾り図柄の可変表示をリーチ態様とするか否かが決定されてもよい。ステップ28AKS08により決定された変動パターンに対応して、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップ28AKS09)。特図変動時間は、変動パターンごとに予め定められている。特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示において表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
特図変動時間の設定に続いて、特図変動開始設定を行う(ステップ28AKS10)。特図変動開始設定は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうちで、開始条件が成立した特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定である。特図変動開始設定として、例えば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの実行を開始する場合には、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信可能とする。特図変動開始設定として、例えば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの実行を開始する場合には、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信可能とする。
その後、変動開始時コマンド送信設定を行う(ステップ28AKS11)。変動開始時コマンド送信設定として、例えば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの実行を開始する場合には、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。変動開始時コマンド送信設定として、例えば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの実行を開始する場合には、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。第1変動開始用コマンドテーブルは、主基板11から演出制御基板12に対して、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信可能とするテーブルデータを含んでいればよい。第2変動開始用コマンドテーブルは、主基板11から演出制御基板12に対して、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信可能とするテーブルデータを含んでいればよい。第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aの特図ゲームにおける第1特図の変動開始を指定する演出制御コマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bの特図ゲームにおける第2特図の変動開始を指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、ステップ28AKS08により決定された変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示における表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動開始時コマンド送信設定に続いて、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップ28AKS12)、変動パターン設定処理を終了する。
図8−5は、特徴部28AK〜30AKの変動パターン決定テーブルに関する設定例を示している。特徴部28AK〜30AKでは、複数の変動パターン決定テーブルとして、図8−5(A)〜(E)に示す変動パターン決定テーブル28AKT01〜28AKT04、28AKT11が予め用意されている。図8−5(F)は、メイン側カウント値と可変表示の組合せに応じた変動パターン決定テーブルを選択するためのテーブル選択設定を示している。遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、変動パターン設定処理のステップ28AKS07にて、メイン側カウント値が通常カウント値である場合、メイン側カウント値が特定カウント値である場合と、可変表示が通常時ハズレである場合、可変表示が時短中ハズレである場合、可変表示が大当りである場合との組合せに応じて、異なる変動パターン決定テーブルを選択可能である。可変表示が通常時ハズレである場合とは、時短制御が行われていない通常状態である通常時に可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合である。可変表示が時短中ハズレである場合とは、時短制御が行われている時短状態や確変状態である時短中に可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合である。可変表示が大当りである場合とは、時短制御が行われているか否かにかかわらず可変表示の表示結果が「大当り」となる場合である。
変動パターン決定テーブル28AKT01、28AKT02では、保留記憶数が0、1、または2以上のうちで、いずれの値であるかに応じて、割り当てられた判定値の個数が異なる変動パターンが含まれるように、各変動パターンに対応する判定値が設定されている。この場合には、保留記憶数に応じて、平均的な特図変動時間を異ならせることができればよい。保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な特図変動時間を短くすることができるように、各変動パターンに対応する判定値が設定されていればよい。変動パターン決定テーブル28AKT02では、変動パターン決定テーブル28AKT01と比較して、特図変動時間が短い変動パターンに対して割り当てられた判定値の個数が多くなるように、各変動パターンに対応する判定値が設定されていればよい。
変動パターン決定テーブル28AKT01、28AKT02において、「スーパー」の変動パターンPA2−2、PA2−3に対して割り当てられた判定値の範囲は、保留記憶数に応じて変化する部分と、保留記憶数にかかわらず変化しない部分とを含んでいる。例えば変動パターン決定テーブル28AKT01において、変動パターンPA2−2、PA2−3に割り当てられた判定値の個数は、保留記憶数が0の場合に20+10=30個であり、保留記憶数が1の場合に14+7=21個であり、保留記憶数が2以上の場合に10+5=15個である。このうち、保留記憶数が2以上の場合に割り当てられた15個の判定値は、保留記憶数が0または1の場合にも、変動パターンPA2−2、PA2−3のいずれかに割り当てられていればよい。変動パターン決定用の乱数値が、これら15個の判定値の範囲内であれば、保留記憶数にかかわらず「スーパー」の変動パターンとなることが確定する。変動パターン決定テーブル28AKT01において、変動パターンPA2−1に割り当てられた判定値の個数は、保留記憶数が2以上の場合に15個である。この場合に割り当てられた15個の判定値は、保留記憶数が0または1の場合に、変動パターンPA2−1〜PA2−3のいずれかに割り当てられていればよい。変動パターン決定用の乱数値が、これら15個の判定値の範囲内であれば、保留記憶数にかかわらず、「スーパー」の変動パターンとなるか否かは不確実であるものの、少なくとも「ノーマル」の変動パターンを含めたリーチ変動パターンとなることが確定する。変動パターン決定テーブル28AKT02においても、変動パターン決定テーブル28AKT01の場合と同様に、保留記憶数にかかわらず「スーパー」の変動パターンとなることが確定する判定値の範囲と、保留記憶数にかかわらず少なくともリーチ変動パターンとなることが確定する判定値の範囲とを、予め定めることができる。
可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に、「スーパー」の変動パターンとなることが確定する判定値の範囲は、スーパーリーチ確定範囲とする。可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に、「ノーマル」の変動パターンを含めたリーチ演出が実行される変動パターンとなることが確定する判定値の範囲は、リーチ確定範囲とする。特別図柄プロセス処理のステップS101にて実行される始動入賞判定処理は、先読判定する処理として、可変表示の表示結果が「大当り」となるか否かを判定する大当り先読判定処理と、変動パターンが特定パターンに決定されるか否かを判定する特定パターン先読判定処理とを含んでいる。大当り先読判定処理では、表示結果決定テーブルを用いて、表示結果決定用の乱数値に基づき、可変表示の表示結果が「大当り」となるか否かを判定する。このとき、表示結果決定用の乱数値が大当り確定範囲に含まれていれば、可変表示が「大当り」であると判定(入賞時判定)する。特定パターン先読判定処理は、大当り先読判定処理にて可変表示の表示結果が「大当り」とはならないと判定された場合に、スーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲を用いて、変動パターン決定用の乱数値に基づき、変動パターンが特定パターンに決定されるか否かを判定する。
始動入賞が発生したときの保留記憶数(第1保留記憶数、第2保留記憶数)は、実際に可変表示が開始されるときの保留記憶数と一致するとはかぎらず、始動入賞が発生した後に可変表示の実行や新たな始動入賞の発生により変化することがある。そのため、始動入賞時の判定結果と可変表示の開始時における変動パターンの決定とで、保留記憶数の相違により選択されるテーブルデータが一致しない場合があり、始動入賞時に前もって特定の変動パターンに決定されるか否かを判定して予測することは一般に難しい。一方、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に少なくとも「スーパー」の変動パターンあるいは「ノーマル」の変動パターンを含めたリーチ演出が実行される変動パターンに割り当てられた判定値は、保留記憶数にかかわらず共通の部分を含んでいる。したがって、パチンコ遊技機1における始動入賞時あるいは可変表示開始時における保留記憶数にかかわらず、「スーパー」の変動パターンに確定したか否かや、「ノーマル」の変動パターンを含めたリーチ演出が実行される変動パターンに確定したか否かを、判定することができる。
特定パターン先読判定処理では、変動パターン決定用の乱数値がスーパーリーチ確定範囲に含まれている場合に入賞時判定結果を「ハズレ時スーパーリーチ確定」とし、変動パターン決定用の乱数値がリーチ確定範囲に含まれている場合に入賞時判定結果を「ハズレ時リーチ確定」とすればよい。特定パターン先読判定処理において、変動パターン決定用の乱数値がスーパーリーチ確定範囲にもリーチ確定範囲にも含まれないときには、入賞時判定結果を「ハズレ時一般」とすればよい。先読判定である入賞時判定による判定結果のうち、「大当り」は可変表示の表示結果が「大当り」となり有利状態としての大当り遊技状態に制御される場合に対応し、「ハズレ時一般」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」は可変表示の表示結果が「ハズレ」となり有利状態としての大当り遊技状態に制御されない場合に対応している。
変動パターン決定テーブル28AKT11において、変動パターンPA3−2、PA3−3といった、「スーパー」の変動パターンに対して割り当てられた判定値の個数は、変動パターンPA3−1といった、「ノーマル」の変動パターンに対して割り当てられた判定値の個数よりも多くなるように、各変動パターンに対応する判定値が設定されている。変動パターン決定テーブル28AKT01、28AKT02において、変動パターンPA2−1といった、「ノーマル」の変動パターンに対して割り当てられた判定値の個数は、変動パターンPA2−2、PA2−3といった、「スーパー」の変動パターンに対して割り当てられた判定値の個数よりも多くなるように、各変動パターンに対応する判定値が設定されている。これにより、スーパーリーチとなるリーチ演出が実行されてから可変表示の表示結果が停止表示されるときには、ノーマルリーチとなるリーチ演出が実行されてもスーパーリーチのリーチ演出が実行されずに可変表示の表示結果が停止表示されるときよりも、大当り期待度(大当り信頼度)が高くなる。
変動パターン決定テーブル28AKT03では、変動パターンPA1−1〜PA1−3のいずれかに決定可能となる一方で、変動パターンPA2−1〜PA2−3には決定不可となるように、判定値が割り当てられている。変動パターン決定テーブル28AKT04では、変動パターンPB1−1〜PB1−3のいずれかに決定可能となる一方で、変動パターンPA2−1〜PA2−3には決定不可となるように、判定値が割り当てられている。変動パターンPA1−1〜PA1−3および変動パターンPB1−1〜PB1−3は、いずれも非リーチ変動パターンであり、変動パターンPA2−1〜PA2−3は、いずれもリーチ変動パターンである。変動パターン決定テーブル28AKT01、28AKT02では、変動パターンPA2−1〜PA2−3といったリーチ変動パターンも決定可能となるように、判定値が割り当てられている。これにより、変動パターン決定テーブル28AKT01、28AKT02のいずれかが選択された場合という範囲では、リーチ演出を伴う変動パターンが所定割合で決定可能となる。その一方で、変動パターン決定テーブル28AKT03、28AKT04のいずれかが選択された場合という範囲では、リーチ演出を伴う変動パターンが決定されないという限界としての制限が設けられる。
メイン側カウント値が通常カウント値である場合には、可変表示が通常時ハズレであれば変動パターン決定テーブル28AKT01が選択され、可変表示が時短中ハズレであれば変動パターン決定テーブル28AKT02が選択される。メイン側カウント値が特定カウント値である場合には、可変表示が通常時ハズレであれば変動パターン決定テーブル28AKT03が選択され、可変表示が時短中ハズレであれば変動パターン決定テーブル28AKT04が選択される。可変表示が大当りである場合には、メイン側カウント値が通常カウント値であるか特定カウント値であるかにかかわらず、変動パターン決定テーブル28AKT11が選択される。これにより、メイン側カウント値が特定カウント値で可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合には、特定演出となるリーチ演出が実行されず、飾り図柄の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄が導出される。可変表示の表示結果が「大当り」である場合に選択される変動パターン決定テーブル28AKT11では、変動パターンPA3−1〜PA3−2に対して判定値が割り当てられている。したがって、メイン側カウント値が特定カウント値である場合には、可変表示の実行中に特定演出となるリーチ演出が実行されると、可変表示の表示結果が停止表示される前に、その表示結果は「大当り」になることが確定する。可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合のうち、メイン側カウント値が通常カウント値となる範囲では、リーチ演出を伴う変動パターンが所定割合で決定可能となる。これに対し、可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合のうち、メイン側カウント値が特定カウント値となる範囲では、リーチ演出を伴う変動パターンが決定されないという限界としての制限が設けられる。
メイン側カウント値が通常カウント値である場合には、可変表示メーターにおける表示量が特定カウント目盛りに対応する特定表示量ではなく、所定期間ではないことが報知される。メイン側カウント値が特定カウント値である場合には、可変表示メーターにおける表示量が特定カウント目盛りに対応する特定表示量となり、所定期間であることが報知される。したがって、変動パターン決定テーブル28AKT01、28AKT02は、所定期間ではないと報知されている可変表示に対応して選択され、変動パターン決定テーブル28AKT03、28AKT04は、所定期間であると報知されている可変表示に対応して選択される。変動パターン設定処理のステップ28AKS07では、可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に、メイン側カウント値が通常カウント値であるか特定カウント値であるかに応じて、異なる変動パターン決定テーブルを選択可能である。可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合のうち、メイン側カウント値が通常カウント値となる範囲ではリーチ演出を伴う変動パターンが所定割合で決定可能となるので、所定期間ではないことが報知される可変表示という範囲では、可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に所定割合で特定演出となるリーチ演出を実行可能となる。その一方で、可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合のうち、メイン側カウント値が特定カウント値となる範囲ではリーチ演出を伴う変動パターンが決定されないので、所定期間であることが報知される可変表示という範囲では、可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に特定演出となるリーチ演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。このように、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に、所定期間ではないことが報知される可変表示の範囲では実行可能な特定演出となるリーチ演出は、所定期間であることが報知される可変表示の範囲では実行されないという限界としての制限が設けられる。
演出制御メイン処理のステップS75にて実行されるコマンド解析処理では、第1始動口入賞指定コマンドとともに入賞時判定結果コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンドを受信した場合に、例えばRAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部など)に設けられた第1始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第1始動口入賞指定コマンドと入賞時判定結果コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。また、コマンド解析処理では、第2始動口入賞指定コマンドとともに入賞時判定結果コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンドを受信した場合に、例えばRAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部など)に設けられた第2始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第2始動口入賞指定コマンドと入賞時判定結果コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび入賞時判定結果コマンド、第1保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第1始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第1始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第1保留記憶数に対応している。第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第2始動口入賞指定コマンドおよび入賞時判定結果コマンド、第2保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第2始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第2始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第2保留記憶数に対応している。
図8−6(A)は、特徴部28AK〜30AKに関する保留表示データ記憶部28AKM1の構成例を示している。保留表示データ記憶部28AKM1は、例えばRAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部など)に設けられていればよい。保留表示データ記憶部28AKM1では、特図ゲームの実行が保留されていることに対応して、保留表示エリア28AKB1にて保留表示を行うための各種データを、保留表示データとして記憶する。保留表示データ記憶部28AKM1には、例えば保留表示エリア28AKB1における保留番号に関連付けて、入賞時判定結果、保留表示画像、変化演出用カウンタの値を特定可能に示すデータを記憶するための格納領域が確保されている。保留表示データ記憶部28AKM1は、例えば第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファの一部(入賞時判定結果コマンドの格納領域など)または全部を用いて、あるいは、第1始動入賞コマンドバッファおよび第2始動入賞コマンドバッファとは別個の記憶部として、構成されていればよい。
保留表示データにより記憶可能な入賞時判定結果は、入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される先読判定の判定結果を示している。入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される入賞時判定結果は、「大当り」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」を含んでいる。入賞時判定結果コマンドにより「大当り」の入賞時判定結果が通知された場合には、判定対象とされた可変表示の表示結果を「大当り」とすることが特定される。入賞時判定結果コマンドにより「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」のいずれかが通知された場合には、判定対象とされた可変表示の表示結果を「ハズレ」とすることが特定される。保留表示データにより記憶可能な保留表示画像は、保留表示エリア28AKB1に表示されることで、未だ開始されていない特図ゲームの有無や保留数を認識可能にする演出画像である。保留表示データにより記憶可能な変化演出用カウンタの値は、保留表示変化演出が実行される可変表示よりも前に実行される可変表示の残り回数を示している。
図8−6(B)は、保留表示やアクティブ表示に使用可能な表示画像となる演出画像の設定例を示している。特徴部28AK〜30AKでは、保留表示やアクティブ表示に使用可能な複数種類の演出画像として、表示画像28AKC1〜28AKC3と表示画像28AKD1〜28AKD3とが、予め用意されている。表示画像28AKC1は、保留表示やアクティブ表示に対応する表示部位にて丸型無地の白色表示を行う演出画像である。表示画像28AKC2は、保留表示やアクティブ表示に対応する表示部位にて丸型無地の青色表示を行う演出画像である。表示画像28AKC3は、保留表示やアクティブ表示に対応する表示部位にて丸型無地の赤色表示を行う演出画像である。表示画像28AKD1は、保留表示やアクティブ表示に対応する表示部位にて星型無地の白色表示を行う演出画像である。表示画像28AKD2は、保留表示やアクティブ表示に対応する表示部位にて星型無地の青色表示を行う演出画像である。表示画像28AKD3は、保留表示やアクティブ表示に対応する表示部位にて星型無地の赤色表示を行う演出画像である。保留表示やアクティブ表示における通常の表示態様は、丸型無地の白色表示となっている。なお、アクティブ表示の表示態様と、保留表示の表示態様は、同一の表示態様となるものに限定されず、互いに異なる表示態様となることが可能なものであってもよい。また、アクティブ表示の表示態様と、保留表示の表示態様は、同一の表示態様となることで共通の表示態様とされるものに限定されず、例えば予め定められた共通系統の範囲内にある色彩や形状や模様といった、遊技者が共通性を認識可能な表示態様であれば、共通の表示態様に含めることができる。共通の表示態様は、例えばアクティブ表示や保留表示の表示色に限定されず、アクティブ表示や保留表示となる演出画像により示されるキャラクタの種類や形状、色彩、模様、その他、任意の演出画像の種類や形状、色彩、模様といった、遊技者が視認可能な外観に含まれる一部の要素であればよい。例えば模様が共通の表示態様となる場合には、パターンの大きさや色分け、ぼかし具合といった、模様の構成単位が同一になることで共通の表示態様となるものに限定されず、例えば予め定められた認識系統の範囲内にある模様といった、遊技者が共通性を認識可能な模様であれば、共通の表示態様に含めることができる。共通の表示態様は、演出画像の表示によって遊技者に認識される表示対象の場合に、その表示対象を全体的に構成する形状、模様、色彩といった、アクティブ表示や保留表示の外観のうちで、少なくとも予め定められた部分的な形状、模様、色彩のいずれかが、全体的または部分的に共通していることにより、遊技者が共通性を認識できる表示態様であればよい。
図8−7は、先読予告設定処理として、演出制御プロセス処理のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。先読予告設定処理では、始動口入賞時コマンドについて、受信の有無を判定する(ステップ28AKS101)。始動口入賞時コマンドには、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンドが含まれている。始動口入賞時コマンドの受信があったか否かは、例えば第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに、始動口入賞指定コマンドや入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されているか否かを確認することにより判定すればよい。
始動口入賞時コマンド受信なしと判定された場合には(ステップ28AKS101;No)、先読予告設定処理を終了する。始動口入賞時コマンド受信ありと判定された場合には(ステップ28AKS101;Yes)、受信したコマンドによる通知内容を特定する(ステップ28AKS102)。例えば、入賞時判定結果コマンドによる通知内容として、入賞時判定結果を特定する。このときには、「入賞時判定制限中」が特定されたか否かを判定する(ステップ28AKS103)。「入賞時判定制限中」以外である場合には(ステップ28AKS103;No)、対象変動カウント値を特定する(ステップ28AKS104)。対象変動カウント値は、今回の始動入賞に対応して保留表示データが記憶される保留番号を、サブ側カウント値に加算することにより特定できる。
対象変動カウント値の特定に続いて、特定カウント値の到達有無を判定する(ステップ28AKS105)。この場合には、サブ側カウント値が特定カウント値未満となるか否かを判定し、特定カウント値未満であれば、対象変動カウント値が特定カウント値以上となるか否かを判定すればよい。複数の特定カウント値がある場合には、サブ側カウント値よりも大きい特定カウント値のうちで、サブ側カウント値に最も近い特定カウント値を用いて、対象変動カウント値が特定カウント値以上となるか否かを判定すればよい。そして、サブ側カウント値が特定カウント値未満であること、および、対象変動カウント値が特定カウント値以上であることの条件が成立した場合には、特定カウント値到達ありと判定し、条件が成立しない場合には、特定カウント値到達なしと判定すればよい。
特定カウント値の到達有無を判定した後には、保留表示変化演出を実行するか否かに応じた保留表示変化演出の有無を決定する(ステップ28AKS106)。保留表示変化演出は、保留表示変化演出実行決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示変化演出実行決定テーブルを参照することなどにより、実行の有無が決定されるようにすればよい。保留表示変化演出実行決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。保留表示変化演出の有無として、保留表示変化演出を実行しない「演出なし」、または、保留表示変化演出を実行する「演出あり」のうちで、いずれかに決定される。保留表示変化演出の有無を決定したことに続いて、変化演出用カウンタ初期値を決定する(ステップ28AKS107)。変化演出用カウンタ初期値は、保留表示変化演出の有無、保留番号、入賞時判定結果などに応じた所定割合で決定される。ここでの保留番号は、今回の始動入賞に対応する保留表示データが記憶される記憶番号である。
ステップ28AKS103にて「入賞時判定制限中」である場合や(ステップ28AKS103;Yes)、ステップ28AKS107にて変化演出用カウンタ初期値を決定した場合には、始動入賞時の保留表示更新設定を行ってから(ステップ28AKS108)、先読予告設定処理を終了する。始動入賞時の保留表示更新設定では、今回の始動入賞に対応する保留表示データを、保留表示データ記憶部28AKM1における空き領域の先頭に格納することで記憶させ、保留表示エリア28AKB1にて新たな保留表示が追加される。新たな保留表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動入賞の発生に対応して第1保留記憶数が1増加した場合と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の発生に対応して第2保留記憶数が1増加した場合に、保留表示エリア28AKB1での保留表示を1増加させるように追加される。このときには、表示画像28AKC1を表示させることで、通常時の表示態様となる丸型白色の保留表示が開始されるようにすればよい。
図8−8は、ステップ28AKS106による保留表示変化演出の有無に関する決定例を示している。保留表示変化演出の有無は、先読予告設定処理のステップ28AKS106にて、対象変動カウント値が特定カウント値に到達するか否かに応じて異なる割合で決定される。また、保留表示変化演出の有無は、可変表示の保留番号と、入賞時判定結果とに応じた割合で決定される。図8−8(A)は、対象変動カウント値が特定カウント値に到達しない特定カウント値到達なしの場合における決定割合を示している。図8−8(B)は、対象変動カウント値が特定カウント値に到達する特定カウント値到達ありの場合における決定割合を示している。保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で、保留表示変化演出を実行する「演出あり」または保留表示変化演出を実行しない「演出なし」に決定される。これに対し、保留番号が「1」である場合には、保留表示変化演出を実行しない「演出なし」だけに決定される。このように、始動入賞の発生に基づく可変表示よりも前に他の可変表示が保留されている範囲では、所定割合で保留表示変化演出を実行可能となる。その一方で、始動入賞の発生に基づく可変表示よりも前に他の可変表示が保留されていない範囲では、保留表示変化演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。
保留表示変化演出は、入賞時判定結果が「大当り」である場合に、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」のいずれかである場合よりも、高い割合で実行することに決定される。これにより、保留表示変化演出が実行された場合には、保留表示変化演出が実行されない場合よりも、大当り期待度が高くなる。また、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」のうちでは、「ハズレ時スーパーリーチ確定」や「ハズレ時リーチ確定」である場合に、「ハズレ時一般」の場合よりも、高い割合で保留表示変化演出を実行することに決定される。したがって、保留表示変化演出が実行された場合には、保留表示変化演出が実行されない場合よりも、特定演出となるリーチ演出が実行される割合が高くなる。このように、保留表示変化演出は、特定演出となるリーチ演出が実行されることを示唆する予告演出となる。
また、保留表示変化演出は、特定カウント値到達なしの場合に、特定カウント値到達ありの場合よりも、高い割合で実行することに決定される。特定カウント値到達なしの場合には、対象変動カウント値が特定カウント値未満になるので、可変表示メーターにおける表示量が特定カウント目盛りに対応する特定表示量となる前に、今回の始動入賞に対応する可変表示が実行される。特定カウント値到達ありの場合には、対象変動カウント値が特定カウント値以上になるので、可変表示メーターにおける表示量が特定カウント目盛りに対応する特定表示量となった以後に、今回の始動入賞に対応する可変表示が実行される。可変表示メーターにおける表示量が特定カウント目盛りに対応する特定表示量となるときには、所定期間であることが報知される。したがって、所定期間が開始された後の可変表示に対応する保留表示を対象とする保留表示変化演出よりも高い割合で、所定期間が開始される前の可変表示に対応する保留表示を対象とする保留表示変化演出を実行可能となる。また、所定期間が開始された後の可変表示に対応する保留表示を対象とする範囲では、所定期間が開始される前の可変表示に対応する保留表示を対象とする範囲よりも、保留表示変化演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。このように、所定期間が開始される前の可変表示に対応する保留表示を対象とする範囲では、保留表示変化演出が実行されやすくなる。その一方で、所定期間が開始された後の可変表示に対応する保留表示を対象とする範囲では、保留表示変化演出が実行されにくくなるという限界としての制限が設けられる。
図8−9は、変化演出用カウンタの初期値に関する決定例を示している。変化演出用カウンタの初期値は、先読予告設定処理のステップ28AKS106にて保留表示変化演出を実行する「演出あり」に決定された場合のステップ28AKS107において、例えば保留番号や入賞時判定結果などに応じた割合で、「1」〜「3」のいずれかに決定される。先読予告設定処理のステップ28AKS106にて保留表示変化演出を実行しない「演出なし」に決定された場合のステップ28AKS107では、変化演出用カウンタの初期値が「0」に決定される。したがって、変化演出用カウンタの値が「0」以外となる保留表示に対応して、保留表示変化演出が実行される。変化演出用カウンタの格納値である変化演出用カウント値は、「0」以外である場合に、可変表示が開始されるときに1減算されるように更新される。そして、更新後の変化演出用カウント値が「0」となったときには、その保留番号に対応する保留表示を対象に含めた保留表示変化演出を実行可能となる。このように、変化演出用カウント値は、保留表示変化演出が実行されるタイミングを特定可能に示している。また、変化演出用カウント値は、始動入賞の発生に基づき保留表示が開始されてから保留表示変化演出が実行されるまでの期間を特定可能に示している。
先読予告設定処理のステップ28AKS107では、例えば「演出あり」で保留番号が「3」または「4」の場合に、入賞時判定結果が「大当り」であるか「大当り」以外であるかに応じて異なる割合で、変化演出用カウンタの初期値が決定されるようにすればよい。これらの場合に、入賞時判定結果が「大当り」であれば、「大当り」以外であるよりも高い割合で、変化演出用カウンタの初期値が小さい値に決定される。このように、入賞時判定結果が「大当り」であるか否かに応じて、変化演出用カウンタの初期値について決定割合を異ならせてもよい。こうすることで、始動入賞の発生に基づき保留表示が開始されてから保留表示変化演出が実行されるまでの期間に応じて異なる割合で、保留表示変化演出の対象となった保留表示に対応する可変表示において可変表示結果が「大当り」となることを示唆できる。より一般的に、保留表示が開始されてから保留表示変化演出が実行されるまでの期間に応じて異なる割合で、有利状態としての大当り遊技状態に制御されることを示唆できればよい。なお、変化演出用カウンタの初期値は、既に保留表示データ記憶部に記憶されている変化演出用カウンタの値に基づいて決定されることがあってもよい。例えば、既に保留表示データ記憶部に記憶されている変化演出用カウンタの値のうちに、「1」以上となるものがある場合には、その値よりも大きい値となるように、今回の保留表示に対応する変化演出用カウンタの初期値が決定されてもよい。この場合でも、変化演出用カウンタの初期値は保留番号未満となるように決定することで、保留表示に対応する可変表示が開始されるまでに、保留表示変化演出の実行が可能となる。保留表示データ記憶部に記憶される変化演出用カウンタの値が「1」以上で重複しないようにすれば、複数の異なる保留表示を対象とした保留表示変化演出が、1回の可変表示において実行されてしまうことを防止して、煩雑な演出の実行を抑制することができる。
図8−10は、可変表示開始設定処理として、演出制御プロセス処理のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理では、サブ側カウンタ更新設定が行われる(ステップ28AKS121)。サブ側カウンタ更新設定は、メイン側カウンタと同期してサブ側カウンタの格納値であるサブ側カウント値を更新する設定が含まれていればよい。例えば、主基板11から伝送されたカウント開始指定コマンドを受信した後には、ステップ28AKS121にてサブ側カウント値を1加算するように更新すればよい。この場合に、更新後のサブ側カウント値が上限カウント値(例えば「100」)になれば、サブ側カウンタをクリアして、サブ側カウント値を「0」に設定すればよい。主基板11から伝送されたカウント停止指定コマンドを受信した場合には、サブ側カウンタをクリアして、サブ側カウント値を「0」とした後、カウント開始指定コマンドを受信するまでは、サブ側カウント値が更新されないように制限してもよい。このように、カウント開始指定コマンドを受信してからカウント停止指定コマンドを受信するまでに実行される可変表示の範囲では、可変表示が開始されるごとにサブ側カウント値が更新される。これに対し、カウント停止指定コマンドを受信してからカウント開始指定コマンドを受信するまでに実行される可変表示の範囲では、可変表示が開始されてもサブ側カウント値が更新されないという限界となる制限が設けられる。サブ側カウンタの更新設定に対応して、演出画像28AKR1の表示による可変表示メーターのメーター表示量を更新するメーター表示更新設定が行われてもよい。このとき、可変表示メーターのメーター表示量が特定カウンタ目盛りに対応する特定表示量になった場合には、エフェクト表示を付加する設定が行われてもよい。これらの設定により、可変表示の実行に基づいて移行可能な所定期間であることを報知可能になればよい。なお、サブ側カウンタ更新設定は、演出制御プロセス処理のステップS173にて特図当り待ち処理が実行されたときなど、可変表示の終了に対応して実行されてもよい。
サブ側カウンタ更新設定の後には、最終停止図柄などを決定する(ステップ28AKS122)。最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄であり、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示の表示結果といった、可変表示内容に基づいて決定可能である。変動パターン指定コマンドや可変表示結果通知コマンドは、変動パターン設定処理のステップ28AKS11による設定に基づいて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。変動パターンや可変表示の表示結果に対応した可変表示内容は、「非リーチ(ハズレ)」、「ノーマルリーチ(ハズレ)」、「スーパーリーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」を含んでいればよい。可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」、「ノーマルリーチ(ハズレ)」、「スーパーリーチ(ハズレ)」のいずれかである場合は、可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に含まれる。可変表示内容が「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」のいずれかである場合は、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に含まれる。なお、可変表示内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」の場合と可変表示内容が「スーパーリーチ(ハズレ)」の場合は、まとめて可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」であるともいう。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合と可変表示内容が「確変(大当り)」の場合は、まとめて可変表示内容が「大当り」であるともいう。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合のうち、可変表示内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」の場合には「ノーマル」の変動パターンによるリーチ演出が実行され、可変表示内容が「スーパーリーチ(ハズレ)」の場合には「スーパー」の変動パターンによるリーチ演出が実行される。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
最終停止図柄は、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで異なる(不一致の)飾り図柄となるように決定される。この場合は、乱数回路124などにより更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定すればよい。次に、乱数回路124などにより更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定すればよい。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124などにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定すればよい。
最終停止図柄は、可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。この場合は、乱数回路124などにより更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定すればよい。さらに、乱数回路124などにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定すればよい。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄および右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄および右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
最終停止図柄は、可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。この場合は、乱数回路124などにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定すればよい。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、画像表示装置5において大当りを想起させるが確変状態を想起させないような飾り図柄の組合せ(非確変大当り組合せ)が一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。
具体的な一例として、可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、ステップ28AKS122において、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かの決定が行われてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示(再変動)させて同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを遊技者が認識可能に報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。ステップ28AKS122にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
最終停止図柄などを決定した後には、変化演出設定処理が実行される(ステップ28AKS123)。変化演出設定処理により、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行するための設定が行われる。そして、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップ28AKS124)。演出制御パターンは、特図変動時演出制御パターン、保留表示変化演出制御パターン、アクティブ表示変化演出制御パターン、その他、予告演出制御パターンなどを含んでいればよい。例えば変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、ステップ28AKS123の変化演出設定処理による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行設定に対応して、複数用意された保留表示変化演出制御パターンやアクティブ表示変化演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。なお、特図変動時演出制御パターン、保留表示変化演出制御パターン、アクティブ表示変化演出制御パターンとして、別個の演出制御パターンをセットするものに限定されず、各演出の実行設定の組合せに対応した1の演出制御パターンをセットするものであってもよい。演出制御パターンが決定されると、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップ28AKS125)。また、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップ28AKS126)。このときには、ステップ28AKS124にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
続いて、可変表示開始時の保留表示更新設定を行う(ステップ28AKS127)。例えば、保留表示エリア28AKB1において、保留番号「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「8」に対応した表示部位にある保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。これにより、保留表示のシフトが行われる。アクティブ表示部28AKA1では、保留表示エリア28AKB1において消去(消化)した保留表示に対応したアクティブ表示が行われるようにすればよい。なお、保留記憶数が「0」であるときに、第1始動入賞や第2始動入賞の発生に基づいて直ちに可変表示が開始される場合には、保留表示を更新することなく、アクティブ表示エリア28AKA1におけるアクティブ表示を更新するための設定が行われてもよい。この場合には、通常時におけるアクティブ表示の表示態様として、表示画像28AKC1により、丸型白色のアクティブ表示を、アクティブ表示エリア28AKA1にて開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップ28AKS128)、可変表示開始設定処理を終了する。
図8−11は、変化演出設定処理として、可変表示開始設定処理のステップ28AKS123にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。変化演出設定処理では、保留表示データ記憶内容を確認する(ステップ28AKS201)。保留表示データ記憶内容は、保留表示データ記憶部28AKM1において、各々の保留番号と関連付けて記憶されている入賞時判定結果、保留表示画像、変化演出用カウンタの値などを示すデータの内容である。この確認結果に基づいて、「0」以外の値になっている変化演出用カウンタがあるか否かを判定する(ステップ28AKS202)。変化演出用カウンタの値は、保留表示変化演出が未だ実行されていなければ、「0」以外になる。したがって、「0」以外の値になっている変化演出用カウンタの有無を判定することで、未だ実行されていない保留表示変化演出の設定があるか否かを判定できる。「0」以外の値になっている変化演出用カウンタがあると判定された場合には(ステップ28AKS202;Yes)、その変化演出用カウンタの値を1減算(デクリメント)するように更新する(ステップ28AKS203)。このような更新(減算更新)の結果として、変化演出用カウンタの値が「0」になったものがあるか否かを判定する(ステップ28AKS204)。1減算された変化演出用カウンタの値が「0」になった場合には、今回の可変表示において保留表示変化演出を実行することになる。
更新後の値が「0」になった変化演出用カウンタがあると判定された場合には(ステップ28AKS204;Yes)、対象変動カウント値の判定を行う(ステップ28AKS205)。対象変動カウント値は、更新後の値が「0」になった変化演出用カウンタに対応する保留番号を、サブ側カウント値に加算することにより特定できる。このとき特定された対象変動カウント値が、通常カウント値であるか特定カウント値であるかを判定する。この判定結果に基づいて、保留表示用の変化演出種別を決定する(ステップ28AKS206)。保留表示用の変化演出種別は、保留表示変化演出種別決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示変化演出種別決定テーブルを参照することなどにより、複数の変化演出種別のいずれかに決定されるようにすればよい。保留表示変化演出種別決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。その決定結果に基づいて、保留表示用の変化演出パターンを決定する(ステップ28AKS207)。保留表示用の変化演出パターンは、保留表示変化演出パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示変化演出パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の変化演出パターンのいずれかに決定されるようにすればよい。保留表示変化演出パターン決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。
ステップ28AKS202にて「0」以外の値になっている変化演出用カウンタがないと判定された場合や(ステップ28AKS202;No)、ステップ28AKS204にて更新後の値が「0」になった変化演出用カウント値がないと判定された場合(ステップ28AKS204;No)、あるいは、ステップ28AKS207により保留表示用の変化演出パターンを決定した後には、アクティブ表示変化演出を実行するか否かに応じたアクティブ表示変化演出の有無を決定する(ステップ28AKS208)。アクティブ表示変化演出は、アクティブ表示変化演出実行決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意されたアクティブ表示変化演出実行決定テーブルを参照することなどにより、実行の有無が決定されるようにすればよい。アクティブ表示変化演出実行決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。アクティブ表示変化演出の有無として、アクティブ表示変化演出を実行しない「演出なし」、または、アクティブ表示変化演出を実行する「演出あり」のうちで、いずれかに決定される。そして、決定結果が「演出なし」であるか否かを判定する(ステップ28AKS209)。「演出なし」の場合には(ステップ28AKS209;No)、変化演出設定処理を終了する。「演出あり」の場合には(ステップ28AKS209;Yes)、アクティブ表示用の変化演出パターンを決定してから(ステップ28AKS210)、変化演出設定処理を終了する。アクティブ表示用の変化演出パターンは、アクティブ表示変化演出パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意されたアクティブ表示変化演出パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の変化演出パターンのいずれかに決定されるようにすればよい。アクティブ表示変化演出パターン決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。
図8−12は、変化演出種別と変化演出パターンの構成例を示している。この実施例では、複数の変化演出種別として、変化演出種別ZHAと変化演出種別ZHBとが予め用意されている。変化演出種別ZHAには変化演出パターンZHA1−1〜ZHA1−3、ZHA2−1〜ZHA2−3が含まれ、変化演出種別ZHBには変化演出パターンZHB1−1〜ZHB1−3、ZHB2−1〜ZHB2−3が含まれている。各々の変化演出パターンに対応する演出後表示は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行した後の表示態様に対応する保留表示画像やアクティブ表示画像を示している。変化演出種別ZHAに分類される変化演出パターンは、保留表示変化演出において、予告の対象となる保留表示のみに対し、保留表示の表示態様を変化可能にする。変化演出種別ZHAに分類される変化演出パターンによる保留表示変化演出は、予告の対象となる保留表示のみを変化させるので、先読判定の対象となった可変表示を特定可能な予告演出となる。変化演出種別ZHBに分類される変化演出パターンは、保留表示変化演出において、予告の対象となる保留表示に限らず、保留表示エリア28AKB1に表示されている全部の保留表示に対し、保留表示の表示態様を変化可能にする。変化演出種別ZHBに分類される変化演出パターンによる保留表示変化演出は、全部の保留表示を変化させるので、先読判定の対象となった可変表示を特定不可または特定困難な予告演出となる。
変化演出種別ZHAに分類される変化演出パターンZHA1−1〜ZHA1−3、ZHA2−1〜ZHA2−3は、先読判定の対象となった可変表示を特定可能に保留表示の表示態様を変化可能な点で共通し、保留表示の表示態様を変化させるか否かや変化させる場合の演出後表示で相違している。変化演出パターンZHA1−1は、演出後表示が表示画像28AKC1であり、丸型白色の保留表示が変化しない。変化演出パターンZHA1−2は、演出後表示が表示画像28AKC2であり、丸型青色の保留表示へと表示色が変化する。変化演出パターンZHA1−3は、演出後表示が表示画像28AKC3であり、丸型赤色の保留表示へと表示色が変化する。変化演出パターンZHA2−1は、演出後表示が表示画像28AKD1であり、星型白色の保留表示へと表示形状が変化する。変化演出パターンZHA2−2は、演出後表示が表示画像28AKD2であり、星型青色の保留表示へと表示色および表示形状が変化する。変化演出パターンZHA2−3は、演出後表示が表示画像28AKD3であり、星型赤色の保留表示へと表示色および表示形状が変化する。
変化演出種別ZHBに分類される変化演出パターンZHB1−1〜ZHB1−3、ZHB2−1〜ZHB2−3は、先読判定の対象となった可変表示を特定不可または特定困難に保留表示の表示態様を変化可能な点で共通し、保留表示の表示態様を変化させるか否かや変化させる場合の演出後表示で相違している。変化演出パターンZHB1−1は、演出後表示が表示画像28AKC1であり、丸型白色の保留表示が変化しない。変化演出パターンZHB1−2は、演出後表示が表示画像28AKC2であり、丸型青色の保留表示へと表示色が変化する。変化演出パターンZHB1−3は、演出後表示が表示画像28AKC3であり、丸型赤色の保留表示へと表示色が変化する。変化演出パターンZHB2−1は、演出後表示が表示画像28AKD1であり、星型白色の保留表示へと表示形状が変化する。変化演出パターンZHB2−2は、演出後表示が表示画像28AKD2であり、星型青色の保留表示へと表示色および表示形状が変化する。変化演出パターンZHB2−3は、演出後表示が表示画像28AKD3であり、星型赤色の保留表示へと表示色および表示形状が変化する。
図8−13は、特徴部28AK〜30AKのうちで、特徴部28AKの保留表示変化演出種別決定テーブルに関する設定例を示している。特徴部28AKでは、保留表示変化演出種別決定テーブルとして、図8−13に示す決定テーブル28AKT21が予め用意されている。決定テーブル28AKT21では、対象変動カウント値が通常カウント値であるか特定カウント値であるかに応じて、変化演出種別ZHA、ZHBに割り当てられる判定値の個数が異なっている。例えば対象変動カウント値が通常カウント値である場合には、変化演出種別ZHAに50個の判定値が割り当てられ、変化演出種別ZHBに50個の判定値が割り当てられている。対象変動カウント値が特定カウント値である場合には、変化演出種別ZHAに判定値の割当てがなく(0個)、変化演出種別ZHBに全部(100個)の判定値が割り当てられている。したがって、対象変動カウント値が特定カウント値である場合には、保留表示用の変化演出種別として、変化演出種別ZHBのみが決定可能となり、変化演出種別ZHAが決定不可となる。対象変動カウント値が通常カウント値となる範囲では、変化演出種別ZHA、ZHBのいずれかに決定可能となる。これに対し、対象変動カウント値が特定カウント値となる範囲では、変化演出種別ZHAが決定されないという限界としての制限が設けられる。
対象変動カウント値が通常カウント値である場合には、保留表示変化演出を実行する対象となる保留表示について、その保留表示に対応する可変表示が実行されるときには、可変表示メーターにおける表示量が特定カウント目盛りに対応する特定表示量ではなく、所定期間ではないことが報知される。対象変動カウント値が特定カウント値である場合には、保留表示変化演出を実行する対象となる保留表示について、その保留表示に対応する可変表示が実行されるときには、可変表示メーターにおける表示量が特定カウント目盛りに対応する特定表示量となり、所定期間であることが報知される。したがって、対象変動カウント値が通常カウント値となる範囲では変化演出種別ZHAを保留表示用の変化演出種別に決定可能となるので、所定期間ではないことが報知される可変表示に対応する保留表示という範囲では、先読判定の対象となった可変表示を特定可能な表示態様に変化可能となる。その一方で、対象変動カウント値が特定カウント値となる範囲では変化演出種別ZHAを保留表示用の変化演出種別に決定不可となるので、所定期間であることが報知される可変表示に対応する保留表示という範囲では、先読判定の対象となった可変表示を特定可能な表示態様に変化させないという限界としての制限が設けられる。こうして、所定期間における可変表示を対象とする判定に基づいて保留表示を変化させる場合に、変化演出種別ZHAよりも高い割合で変化演出種別ZHBに決定可能なので、先読判定の対象となった可変表示を特定可能な表示態様に変化させる保留表示変化演出よりも高い割合で、先読判定の対象となった可変表示を特定不可または特定困難である表示態様に変化させる保留表示変化演出を実行可能である。このように、先読判定の対象となった可変表示を特定不可または特定困難である表示態様に変化させる保留表示変化演出が高い割合で実行される場合には、どの可変表示が実行された場合に表示結果が「大当り」になるかを、遊技者が特定不可または特定困難になり、有利状態としての大当り遊技状態に対する遊技者の予測を適切に抑制して、遊技興趣を向上させることができる。
図8−14は、特徴部28AK〜30AKの変化演出パターン決定テーブルに関する設定例を示している。特徴部28AK〜30AKでは、変化演出パターン決定テーブルとして、図8−14(A)に示す決定テーブル28AKT31と、図8−14(B)に示す決定テーブル28AKT32とが、予め用意されている。決定テーブル28AKT31は、保留表示用の変化演出種別が変化演出種別ZHAに決定された場合に、保留表示用の変化演出パターンを決定するために参照される。決定テーブル28AKT32は、保留表示用の変化演出種別が変化演出種別ZHBに決定された場合に、保留表示用の変化演出パターンを決定するために参照される。決定テーブル28AKT31、28AKT32では、可変表示の表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、各変化演出パターンに割り当てられる判定値の個数が異なっている。例えば、決定テーブル28AKT31は、可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に、変化演出パターンZHA1−1、ZHA2−1といった、演出後表示として表示色が白色となる変化演出パターンに割り当てられた判定値が多くなるように設定されている。また、決定テーブル28AKT31は、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、変化演出パターンZHA1−3、ZHA2−3といった、演出後表示として表示色が赤色となる変化演出パターンに割り当てられた判定値が多くなるように設定されている。決定テーブル28AKT32は、可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に、変化演出パターンZHB1−1、ZHB2−1といった、演出後表示として表示色が白色となる変化演出パターンに割り当てられた判定値が多くなるように設定されている。また、決定テーブル28AKT32は、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、変化演出パターンZHB1−3、ZHB2−3といった、演出後表示として表示色が赤色となる変化演出パターンに割り当てられた判定値が多くなるように設定されている。このような設定により、保留表示変化演出が実行された後に、保留表示の表示態様として、表示色が赤色となった場合には、表示色が白色となった場合よりも、大当り期待度が高くなる。
決定テーブル28AKT32において、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、変化演出パターンZHB1−1、ZHB2−1といった、演出後表示として表示色が白色となる変化演出パターンに割り当てられた判定値の個数は、決定テーブル28AKT31において、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、変化演出パターンZHA1−1、ZHA2−1といった、演出後表示として表示色が白色となる変化演出パターンに割り当てられた判定値の個数よりも、多くなるように設定されている。対象変動カウント値が通常カウント値である場合には、変化演出種別ZHA、ZHBのいずれかに決定可能となり、変化演出種別の決定結果に応じた決定テーブル28AKT31、28AKT32を参照して変化演出パターンが決定される。対象変動カウント値が特定カウント値である場合には、変化演出種別ZHBのみに決定可能となり、決定テーブル28AKT32を参照して変化演出パターンが決定される。したがって、所定期間ではないことが報知される可変表示に対応する保留表示という範囲では、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、演出後表示として青色や赤色といった白色以外の表示色に変化しやすくなる。その一方で、所定期間であることが報知される可変表示に対応する保留表示という範囲では、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、演出後表示として青色や赤色といった白色以外の表示色に変化しにくくなるという限界としての制限が設けられる。所定期間における可変表示を対象とする判定に基づいて保留表示を変化させる場合に、変化演出種別ZHAよりも高い割合で変化演出種別ZHBに決定可能であり、変化演出種別ZHBに応じた決定テーブル28AKT32では演出後表示として白色以外の表示色に変化しにくくなるので、先読判定の対象となった可変表示の表示結果が「大当り」となることを特定不可または特定困難な表示態様に変化させる保留表示変化演出を実行可能である。このように、先読判定の対象となった可変表示の表示結果が「大当り」となることを特定不可または特定困難な表示態様に変化させる保留表示変化演出が実行されやすい場合には、可変表示が実行された場合に表示結果が「大当り」になるか否かを、遊技者が特定不可または特定困難になり、有利状態としての大当り遊技状態に対する遊技者の予測を適切に抑制して、遊技興趣を向上させることができる。
変化演出種別ZHBに決定された場合には、決定テーブル28AKT32を参照して変化演出パターンが決定され、変化演出パターンZHB1−1、ZHB2−1といった、演出後表示として表示色が白色となる変化演出パターンに決定可能である。始動入賞が発生したときには、保留表示における通常の表示態様として、丸型無地の白色表示となる保留表示が行われる。したがって、変化演出種別ZHBに対応して、先読判定の対象となった可変表示を特定不可または特定困難である表示態様に変化させる保留表示変化演出が実行される場合には、例えば演出後表示においても表示色が白色であることにより、保留表示に用いられた表示要素の少なくとも一部が変化前と略同一となるように変化可能である。保留表示に用いられた表示要素の少なくとも一部が変化前と略同一となるように変化した場合には、可変表示が実行された場合に表示結果が「大当り」になるか否かを、遊技者が特定不可または特定困難になり、有利状態としての大当り遊技状態に対する遊技者の予測を適切に抑制して、遊技興趣を向上させることができる。
図8−15は、特徴部28AK〜30AKのうちで、特徴部30AKに対応して、変化演出設定処理のステップ28AKS208によるアクティブ表示変化演出の有無に関する決定例を示している。アクティブ表示変化演出の有無は、サブ側カウント値が通常カウント値であるか特定カウント値であるかと、可変表示内容との組合せに応じて、異なる割合で決定される。例えば、アクティブ表示変化演出は、可変表示内容が「大当り」である場合に、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」、「ノーマルリーチ(ハズレ)」、「スーパーリーチ(ハズレ)」のいずれかである場合よりも、高い割合で実行することに決定される。これにより、アクティブ表示変化演出が実行された場合には、アクティブ表示変化演出が実行されない場合よりも、大当り期待度が高くなる。また、可変表示内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」や「スーパーリーチ(ハズレ)」である場合に、「非リーチ(ハズレ)」である場合よりも、高い割合でアクティブ表示変化演出を実行することに決定される。したがって、アクティブ表示変化演出が実行された場合には、アクティブ表示変化演出が実行されない場合よりも、特定演出となるリーチ演出が実行される割合が高くなる。このように、アクティブ表示変化演出は、特定演出となるリーチ演出が実行されることを示唆する予告演出となる。
アクティブ表示変化演出は、サブ側カウント値が特定カウント値である場合に、サブ側カウント値が通常カウント値である場合よりも、高い割合で実行することに決定される。サブ側カウント値が通常カウント値である場合には、可変表示メーターにおける表示量が特定カウント目盛りに対応する特定表示量ではなく、所定期間ではないことが報知される。サブ側カウント値が特定カウント値である場合には、可変表示メーターにおける表示量が特定カウント目盛りに対応する特定表示量となり、所定期間であることが報知される。したがって、所定期間ではない可変表示に対応するアクティブ表示を対象とするアクティブ表示変化演出よりも高い割合で、所定期間における可変表示に対応するアクティブ表示を対象とするアクティブ表示変化演出を実行可能となる。所定期間における可変表示に対応するアクティブ表示を対象とするアクティブ表示変化演出は、所定期間における可変表示に対応する保留表示を対象とする保留表示変化演出よりも高い割合で実行可能となればよい。所定期間ではない可変表示に対応するアクティブ表示を対象とする範囲では、所定期間における可変表示に対応するアクティブ表示を対象とする範囲よりも、アクティブ表示変化演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。このように、所定範囲における可変表示に対応するアクティブ表示を対象とする範囲では、アクティブ表示変化演出が実行されやすくなる。その一方で、所定期間ではない可変表示に対応するアクティブ表示を対象とする範囲では、アクティブ表示変化演出が実行されにくくなるという限界としての制限が設けられる。所定期間における可変表示に対応する保留表示の範囲では、所定期間における可変表示に対応するアクティブ表示の範囲よりも、表示態様を変化させにくくなるという限界としての制限が設けられる。保留表示の表示態様を変化させた場合には、その保留表示に対応する可変表示の表示結果が「大当り」となることを、遊技者が早い段階で特定可能となり、有利状態としての大当り遊技状態に対する遊技者の予測が容易になり、遊技興趣が低下するおそれがある。そこで、この実施例では、所定期間における可変表示を対象とする変化を実行する場合には、その可変表示に対応するアクティブ表示を保留表示よりも高い割合で変化させることにより、有利状態に対する遊技者の予測を適切に抑制して、遊技興趣を向上させることができる。
変化演出設定処理のステップ28AKS210では、アクティブ表示変化演出パターン決定テーブルとして、例えば決定テーブル28AKT31を参照することにより、アクティブ表示用の変化演出パターンを決定すればよい。あるいは、変化演出設定処理のステップ28AKS210では、サブ側カウント値に応じて異なる決定テーブルを、アクティブ表示変化演出パターン決定テーブルとして参照してもよい。例えばサブ側カウント値が通常カウント値である場合には決定テーブル28AKT31を参照し、サブ側カウント値が特定カウント値である場合には決定テーブル28AKT32を参照して、アクティブ表示用の変化演出パターンを決定する。こうした場合には、所定期間ではないことが報知される可変表示に対応するアクティブ表示という範囲で、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、演出後表示として青色や赤色といった白色以外の表示色に変化しやすくなる。その一方で、所定期間であることが報知される可変表示に対応するアクティブ表示という範囲では、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、演出後表示として青色や赤色といった白色以外の表示色に変化しにくくなるという限界としての制限が設けられる。所定期間における可変表示が実行される場合に、決定テーブル28AKT32では演出後表示として白色以外の表示色に変化しにくくなるので、所定期間における可変表示の表示結果が「大当り」となることを特定不可または特定困難な表示態様に変化させるアクティブ表示変化演出を実行可能である。このように、可変表示の表示結果が「大当り」となることを特定不可または特定困難な表示態様に変化させるアクティブ表示変化演出が実行されやすい場合には、可変表示が実行された場合に表示結果が「大当り」になるか否かを、遊技者が特定不可または特定困難になり、有利状態としての大当り遊技状態に対する遊技者の予測を適切に抑制して、遊技興趣を向上させることができる。なお、アクティブ表示変化演出パターン決定テーブルは、保留表示変化演出パターン決定テーブルとは異なる決定テーブルとして、予め用意されてもよい。
図8−16は、可変表示中演出処理として、演出制御プロセス処理のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示中演出処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップ28AKS141)。ステップ28AKS141では、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(1減算など)して、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップ28AKS141;No)、保留表示変化演出を実行するための保留表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップ28AKS142)。保留表示変化演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ28AKS124にて決定された演出制御パターン(保留表示変化演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。保留表示変化演出期間である場合には(ステップ28AKS142;Yes)、保留表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップ28AKS143)。ステップ28AKS143では、保留表示変化演出制御パターンの設定に基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯や消灯や点滅させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて保留表示変化演出を実行できればよい。ステップ28AKS143の制御により、保留表示エリア28AKB1の保留表示といった、可変表示に対応する対応表示の表示態様を変化可能となる。
ステップ28AKS142にて保留表示変化演出期間ではないと判定された場合や(ステップ28AKS142;No)、ステップ28AKS143による制御を行った後には、アクティブ表示変化演出を実行するためのアクティブ表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップ28AKS144)。アクティブ表示変化演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ28AKS124にて決定された演出制御パターン(アクティブ表示変化演出制御パターン)において、予め定められていればよい。アクティブ表示変化演出期間である場合には(ステップ28AKS144;Yes)、アクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップ28AKS145)。なお、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出は、共通の演出制御を行うことにより実行されてもよい。この場合、ステップ28AKS142〜28AKS145に代えて、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出に共通する表示変化演出期間であるか否かを判定し、表示変化演出期間であると判定された場合には、表示変化演出制御パターンに従って保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われればよい。ステップ28AKS145の制御により、アクティブ表示エリア28AKA1のアクティブ表示といった、可変表示に対応する対応表示の表示態様を変化可能となる。
ステップ28AKS144にてアクティブ表示変化演出期間ではないと判定された場合や(ステップ28AKS144;No)、ステップ28AKS145による制御を行った後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップ28AKS146)。リーチ演出期間は、例えば変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。リーチ演出期間である場合には(ステップ28AKS146;Yes)、リーチ中報知演出を実行するための制御が行われる(ステップ28AKS147)。リーチ中報知演出は、例えばアクティブ表示エリア28AKA1の近傍における演出画像の表示などにより、所定のメッセージを報知可能であればよい。こうしたリーチ中報知演出の実行により、特定演出としてのリーチ演出が実行される場合に、有利状態としての大当り遊技状態に制御されることを示唆する示唆報知を実行可能となる。また、リーチ中報知演出は、サブ側カウント値が通常カウント値であるか特定カウント値であるかに応じて、異なるメッセージを報知可能であればよい。サブ側カウント値が特定カウント値である場合には、可変表示メーターにおける表示量が特定カウント目盛りに対応する特定表示量となり、所定期間であることが報知される。所定期間であることが報知される可変表示という範囲では、可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に特定演出となるリーチ演出が実行されないという制限が設けられる。これに対応して、所定期間における可変表示の実行中に特定演出となるリーチ演出が実行される場合には、通常態様とは異なる特別態様で示唆報知となるリーチ中報知演出を実行可能である。これにより、所定期間における可変表示の実行中にリーチ演出が実行される場合には、有利状態としての大当り遊技状態に制御されることを認識可能なリーチ中報知演出を実行して、適切な報知により遊技興趣を向上させることができる。
リーチ中報知演出の制御が行われた後には、リーチ演出を実行するための制御が行われる(ステップ28AKS148)。ステップ28AKS148の制御により、可変表示の実行中に、特定演出となるリーチ演出を実行可能にする。リーチ演出期間ではない場合や(ステップ28AKS146;No)、リーチ演出の制御が行われた後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行ってから(ステップ28AKS149)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップ28AKS141にて可変表示時間が経過したと判定された場合には(ステップ28AKS141;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップ28AKS150)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップ28AKS150;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップ28AKS150;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップ28AKS151)。続いて、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップ28AKS152)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップ28AKS153)、可変表示中演出処理を終了する。
図8−17〜図8−19は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行例を示している。図8−17は、変化演出種別ZHAに分類される変化演出パターンZHA2−3による保留表示変化演出の実行例を示している。図8−18は、変化演出種別ZHBに分類される変化演出パターンZHB2−3による保留表示変化演出の実行例を示している。図8−19は、変化演出パターンZHA2−3または変化演出パターンZHB2−3によるアクティブ表示変化演出の実行例を示している。
図8−17(A)は、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄の可変表示が実行されるとともに、保留表示エリア28AKB1において保留番号「1」〜「3」に対応した保留表示が行われているときに、保留番号「2」に対応した保留表示を対象とする保留表示変化演出が実行された場合の演出実行例28AK101を示している。保留番号が「2」に対応した保留表示は、演出実行例28AK101における可変表示よりも前の可変表示を実行中に発生した始動入賞に基づいて、保留番号が「3」または「4」に対応した保留表示として開始され、演出実行例28AK101の可変表示が開始されることに伴い、保留番号が「2」の表示部位へとシフトしたものであればよい。例えば保留番号が「3」に対応した保留表示として開始されるときに、先読予告設定処理のステップ28AKS106により保留表示変化演出を実行する「演出あり」に決定され、ステップ28AKS107により変化演出用カウンタの初期値が「1」に決定される。また、例えば保留番号が「4」に対応した保留表示として開始されるときに、先読予告設定処理のステップ28AKS106により保留表示変化演出を実行する「演出あり」に決定され、ステップ28AKS107により変化演出用カウンタの初期値が「2」に決定される。
演出実行例28AK101の場合には、変化演出設定処理のステップ28AKS206にて変化演出種別ZHAが保留表示用の変化演出種別に決定され、変化演出設定処理のステップ28AKS207にて変化演出パターンZHA2−3が保留表示用の変化演出パターンに決定される。こうして決定された変化演出パターンZHA2−3により、演出実行例28AK101では、予告対象となる保留番号が「2」の保留表示に重畳して演出画像28AKG1が表示され、保留表示の表示態様が変化することを示唆する変化示唆演出が実行される。変化示唆演出として、所定のキャラクタを示す演出画像が表示され、予告対象となる可変表示に対応する保留表示に作用を及ぼすような作用演出が実行されてもよい。変化示唆演出に含まれる作用演出は、アクティブ表示エリア28AKA1におけるアクティブ表示や保留表示エリア28AKB1における保留表示のいずれかに作用を及ぼすことにより、所定割合でアクティブ表示や保留表示の表示態様が変化することを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材の一部または全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用可動部材を所定動作態様で動作させたりしてもよい。演出実行例28AK101の場合に、変化演出パターンZHA2−3による保留表示変化演出が実行され、演出後表示として図8−17(B)に示す演出実行例28AK102のような表示画像28AKD3を保留番号が「2」の表示部位に表示させることで、保留表示の表示態様が丸形白色から星型赤色に変更される。
図8−18(A)に示す演出実行例28AK111の場合には、変化演出設定処理のステップ28AKS206にて変化演出種別ZHBが保留表示用の変化演出種別に決定され、変化演出設定処理のステップ28AKS207にて変化演出パターンZHB2−3が保留表示用の変化演出パターンに決定される。このとき、対象変動カウント値が特定カウント値に対応して、変化演出種別ZHBのみが保留表示用の変化演出種別として決定可能であればよい。こうして決定された変化演出パターンZHB2−3により、演出実行例28AK111では、保留番号が「1」〜「3」の保留表示の全部に重畳して演出画像28AKG2が表示され、保留表示の表示態様が変化することを示唆する変化示唆演出が実行される。演出実行例28AK111の場合に、変化演出パターンZHB2−3による保留表示変化演出が実行され、演出後表示として図8−18(B)に示す演出実行例28AK112のような表示画像28AKD3を保留番号が「1」〜「3」の表示部位に表示させることで、保留表示の表示態様が丸形白色から星型赤色に変更される。変化演出種別ZHBに分類される変化演出パターンにより、演出実行例28AK111、28AK112のような保留表示変化演出が実行された場合には、複数の保留表示の表示態様を変化可能なので、いずれの保留表示に対応する可変表示の表示結果が「大当り」となるかを予測困難になり、有利状態としての大当り遊技状態に対する遊技者の予測を適切に抑制して、遊技興趣を向上させることができる。
図8−19(A)は、アクティブ表示エリア28AKA1のアクティブ表示を対象とするアクティブ表示変化演出が実行された場合の演出実行例28AK121を示している。演出実行例28AK121の場合には、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄の可変表示が実行されるとともに、演出画像28AKR1の表示による可変表示メーターのメーター表示量が、演出画像28AKN2の表示による特定カウント目盛りに対応する特定表示量となることで、所定期間であることが報知される。この場合には、例えば演出画像28AKN2の表示にエフェクト表示を付加することにより、所定期間であることを遊技者が容易に認識可能としてもよい。演出実行例28AK121の可変表示が開始されるときには、変化演出設定処理のステップ28AKS208によりアクティブ表示変化演出を実行する「演出あり」に決定され、変化演出設定処理のステップ28AK210にて変化演出パターンZHA2−3、ZHB2−3のいずれかがアクティブ表示用の変化演出パターンに決定される。これらの変化演出パターンによるアクティブ表示変化演出では、アクティブ表示エリア28AKA1のアクティブ表示に重畳して演出画像28AKG3が表示され、アクティブ表示の表示態様が変化することを示唆する変化示唆演出が実行される。演出画像28AKG3は、保留表示変化演出の演出実行例28AK101において表示される演出画像28AKG1と共通の表示態様となるものであればよい。なお、アクティブ表示変化演出における演出画像の表示態様は、保留表示変化演出における演出画像の表示態様と共通の表示態様となるものに限定されず、互いに異なる表示態様となるものであってもよい。演出実行例28AK121の場合に、変化演出パターンZHA2−3、ZHB2−3のいずれかによるアクティブ表示変化演出が実行され、可変表示がリーチ態様となる前に、図8−19(B)に示す演出実行例28AK122のような表示画像28AKD2をアクティブ表示として表示させることで、アクティブ表示の表示態様が丸形白色から星型青色に変更される。
その後、図8−19(C)に示す演出実行例28AK123では、可変表示がリーチ態様となった後に、アクティブ表示変化演出が再び実行され、アクティブ表示エリア28AKA1のアクティブ表示に重畳して演出画像28AKG3が表示される。演出実行例28AK123の場合に、変化演出パターンZHA2−3、ZHB2−3のいずれかによるアクティブ表示変化演出が実行され、可変表示がリーチ態様となった後に、図8−19(D)に示す演出実行例28AK124のような表示画像28AKD3をアクティブ表示として表示させることで、アクティブ表示の表示態様が星型青色から星型赤色に変更される。このようなアクティブ表示の表示態様を変化させるタイミングは、可変表示開始設定処理のステップ28AKS124にて決定されたアクティブ表示変化演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。所定期間における可変表示に対応するアクティブ表示を、表示色が赤色の表示態様といった、複数の表示態様のうちの特定態様に変化させる場合には、可変表示がリーチ態様となることにより特定演出としてのリーチ演出が実行されてから特定態様に変化可能とする。こうして、所定期間における可変表示に対応するアクティブ表示は、可変表示がリーチ態様となり特定演出としてのリーチ演出が実行されてからの範囲では、複数の表示態様のうちの特定態様に変化可能である。その一方で、所定期間における可変表示に対応するアクティブ表示は、特定演出としてのリーチ演出が実行される前の範囲では、複数の表示態様のうちの特定態様に変化しないという限界としての制限が設けられる。所定期間における可変表示では、特定演出としてのリーチ演出が実行された場合に、表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることが確定する。そのため、リーチ演出が実行される前に、アクティブ表示の表示色が赤色に変化するなど、特定態様に変化させた場合には、大当り遊技状態に対する遊技者の予測が容易になり、リーチ演出が実行される期待感や喜悦感を減退させるおそれがある。そこで、可変表示がリーチ態様となることにより特定演出としてのリーチ演出が実行されてから特定態様に変化可能とすることで、有利状態としての大当り遊技状態に対する遊技者の予測を適切に抑制するとともに、特定演出に対する遊技者の注目度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図8−20は、リーチ中報知演出の実行例を示している。図8−20(A)は、所定期間ではない可変表示の実行中にリーチ演出が実行される場合の演出実行例28AK201を示している。図8−20(B)は、所定期間における可変表示の実行中にリーチ演出が実行される場合の演出実行例28AK202を示している。演出実行例28AK201の場合には、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄の可変表示がリーチ態様になるときに、演出画像28AKR1の表示による可変表示メーターのメーター表示量が、演出画像28AKN1、28AKN2の表示による特定カウント目盛りに対応する特定表示量ではなく、所定期間ではないことが報知される。演出実行例28AK201において、アクティブ表示の近傍では、「チャンス!!」のメッセージを報知する演出画像28AKF1が表示される。演出画像28AKF1の表示により、通常態様の示唆報知となるリーチ中報知演出を実行可能である。演出実行例28AK202の場合には、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄の可変表示がリーチ態様になるときに、演出画像28AKR1の表示による可変表示メーターのメーター表示量が、演出画像28AKN2の表示による特定カウント目盛りに対応する特定表示量となることで、所定期間であることが報知される。この場合には、例えば演出画像28AKN2の表示にエフェクト表示を付加することにより、所定期間であることを遊技者が容易に認識可能としてもよい。エフェクト表示は、演出画像28AKN1、28AKN2とは異なる演出画像の表示によるものに限定されず、演出画像28AKN1、28AKN2の拡大表示や揺動表示、表示色や表示形状の変更、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより行われてもよい。演出実行例28AK202において、アクティブ表示の近傍では、「大当り確定!?」のメッセージを報知する演出画像28AKF2が表示される。演出画像28AKF2の表示により、特別態様の示唆報知となるリーチ中報知演出を実行可能である。所定期間における可変表示の実行中に特定演出が実行される範囲では、通常態様とは異なる特別態様で示唆報知を実行可能である。その一方で、所定期間ではない可変表示の実行中に特定演出が実行される範囲では、特別態様で示唆報知を実行しないという限界としての制限が設けられる。可変表示がリーチ態様となることにより特定演出としてのリーチ演出が実行される場合には、通常態様とは異なる特別態様で示唆報知を実行可能とすることで、有利状態としての大当り遊技状態に対する遊技者の予測を適切に抑制するとともに、特定演出に対する遊技者の注目度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施例では、変化演出設定処理のステップ28AKS206により変化演出種別ZHBが決定された場合に、ステップ28AKS207では、決定テーブル28AKT32を参照して、保留表示用の変化演出パターンを決定する。決定テーブル28AKT32では、可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合にも「大当り」の場合にも、変化演出パターンZHB1−1、ZHB2−1といった、演出後表示として表示色が白色となる変化演出パターンに決定可能となるように、判定値が割り当てられている。これに対し、変化演出種別ZHBが決定された場合には、変化演出パターンZHB1−1、ZHB2−1のいずれかを保留表示用の変化演出パターンとして決定するようにしてもよい。
図8−21は、決定テーブル28AKT32とは異なる変化演出パターン決定テーブルとして、変化演出パターンZHB1−1、ZHB2−1のいずれかに決定される変形例における決定テーブル28AKT33の構成例を示している。例えば、変化演出設定処理のステップ28AKS207では、対象変動カウント値が通常カウント値である場合に、上記実施例と同様に決定テーブル28AKT32を参照して、保留表示用の変化演出パターンを決定する。これに対し、対象変動カウント値が特定カウント値である場合には、上記実施例とは異なる決定テーブル28AKT33を参照して、保留表示用の変化演出パターンを決定する。決定テーブル28AKT33では、変化演出パターンZHB1−1、ZHB2−1に対応する判定値の割当てがある(それぞれ50個)一方で、変化演出パターンZHB1−1、ZHB2−1以外の変化演出パターンに対応する判定値の割当てがない(0個)。したがって、対象判定カウント値が特定カウント値である場合には、保留表示用の変化演出パターンとして、変化演出パターンZHB1−1、ZHB2−1のいずれかに決定され、その他の変化演出パターンが決定不可となる。対象変動カウント値が通常カウント値となる範囲では、変化演出パターンZHB1−1、ZHB2−1以外の変化演出パターンにも決定可能となる。これに対し、対象変動カウント値が特定カウント値となる範囲では、変化演出パターンZHB1−1、ZHB2−1以外の変化演出パターンが決定されないという限界としての制限が設けられる。所定期間ではないことが報知される可変表示に対応する保留表示という範囲では、変化演出パターンZHB1−1、ZHB2−1以外の変化演出パターンにも決定可能となる。その一方で、所定期間であることが報知される可変表示に対応する保留表示という範囲では、変化演出パターンZHB1−1、ZHB2−1以外の変化演出パターンには決定されないという限界としての制限が設けられる。所定期間における可変表示を対象とする判定に基づいて保留表示を変化させる場合に、変化演出種別ZHAよりも高い割合で変化演出種別ZHBに決定可能であり、変化演出種別ZHBに応じて決定テーブル28AKT33を参照すると、演出後表示として白色以外の表示色には変化しないので、先読判定の対象となった可変表示の表示結果が「大当り」となることを特定不可または特定困難な表示態様に変化させる保留表示変化演出を実行可能である。これにより、可変表示の表示結果が「大当り」になるか否かを、遊技者が特定不可または特定困難になり、有利状態としての大当り遊技状態に対する遊技者の予測を適切に抑制して、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施例では、先読予告設定処理のステップ28AKS106にて、対象変動カウント値が特定カウント値に到達するか否かに応じて異なる割合で、保留表示変化演出の有無が決定されるものとして説明した。これに対し、保留表示変化演出の有無は、既に保留表示変化演出の実行中であるか否かに応じて異なる割合で決定されてもよい。この場合に、保留表示変化演出の実行中であれば、保留表示変化演出が実行されていないときよりも高い割合で、新たな保留表示変化演出を実行することに決定されてもよい。
図8−22は、保留表示変化演出を実行中であるときに高い割合で保留表示変化演出が実行される変形例にて、保留表示変化演出の有無に関する決定例を示している。例えば、先読予告設定処理のステップ28AKS106では、既に保留表示変化演出が実行されているか否かを判定する。この場合に、保留表示データ記憶部28AKM1に記憶された保留表示データのうちに、保留表示画像が表示画像28AKC1とは異なる表示画像で変化演出用カウンタの値が「0」である保留表示データが含まれていれば、保留表示変化演出により変化した保留表示があるので、保留表示変化演出の実行中であると判定すればよい。そして、保留表示変化演出が実行中ではないと判定された場合には、上記実施例と同様の対象変動カウント値に応じた決定割合で保留表示変化演出の有無を決定する。これに対し、保留表示変化演出が実行中であると判定された場合には、図8−22に示すような決定割合で保留表示変化演出の有無を決定する。これにより、既に保留表示変化演出が実行中である場合には、保留表示変化演出が実行されていない場合よりも高い割合で、新たな保留表示変化演出が実行可能となればよい。新たな保留表示変化演出が実行される場合には、変化演出種別ZHBに決定することで、保留表示エリア28AKB1に表示されている全部の保留表示について表示態様を変化可能にすればよい。こうして、保留表示変化演出を実行して保留表示の表示態様を変化させた後には、さらに保留表示変化演出が実行されやすくして、保留表示の表示態様を変化可能にすることで、保留表示変化演出を延長して実行することができる。保留表示の表示態様を変化させた後に、さらに保留表示の表示態様を変化させやすくなることで、遊技者の遊技意欲を促進させるように、保留表示を適切に変化させて、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施例では、変化演出設定処理のステップ28AKS206で参照される保留表示変化演出種別決定テーブルとして、特徴部28AKに関する決定テーブル28AKT21が予め用意されるものとして説明した。これに代えて、特徴部29AKの保留表示変化演出種別決定テーブルを参照することで、保留表示用の変化演出種別が決定されてもよい。特徴部29AKの保留表示変化演出種別決定テーブルを参照することで、所定期間における可変表示を対象とする保留表示変化演出を実行する場合には、判定の対象となった可変表示を特定可能な保留表示変化演出を、判定の対象となった可変表示を特定不可または特定困難な保留表示変化演出よりも高い割合で実行可能にしてもよい。
図8−23は、特徴部29AKの保留表示変化演出種別決定テーブルとして用いられる決定テーブル29AKT21の設定例を示している。決定テーブル29AKT21では、対象変動カウント値が通常カウント値である場合に、変化演出種別ZHAに50個の判定値が割り当てられ、変化演出種別ZHBに50個の判定値が割り当てられている。この判定値の割当ては、上記実施例における特徴部28AKの場合と同様である。これに対し、対象変動カウント値が特定カウント値である場合には、変化演出種別ZHAに70個の判定値が割り当てられ、変化演出種別ZHBに30個の判定値が割り当てられている。したがって、対象変動カウント値が特定カウント値である場合には、対象変動カウント値が通常カウント値である場合よりも、保留表示用の変化演出種別として、変化演出種別ZHAが高い割合で決定可能となる。対象変動カウント値が特定カウント値となる範囲では、対象変動カウント値が通常カウント値である範囲よりも、変化演出種別ZHBが決定されにくいという限界としての制限が設けられる。すなわち、所定期間における可変表示に対応する保留表示という範囲では、所定期間ではない可変表示に対応する保留表示という範囲よりも、先読判定の対象となった可変表示を特定不可または特定困難な表示態様に変化させにくいという限界としての制限が設けられる。こうして、特徴部29AKでは、所定期間における可変表示を対象とする判定に基づいて保留表示を変化させる場合に、変化演出種別ZHBよりも高い割合で変化演出種別ZHAに決定可能なので、先読判定の対象となった可変表示を特定不可または特定困難である表示態様に変化させる保留表示変化演出よりも高い割合で、先読判定の対象となった可変表示を特定可能な表示態様に変化させる保留表示変化演出を実行可能である。変化演出種別ZHAに分類される変化演出パターンにより保留表示変化演出が実行された場合には、予告対象となる単一の保留表示の表示態様を変化可能なので、いずれの保留表示に対応する可変表示の表示結果が「大当り」となるかを予測容易になり、有利状態としての大当り遊技状態に対する遊技者の予測を適切に促進して、遊技興趣を向上させることができる。このように、先読判定の対象となった可変表示を特定可能な表示態様に変化させる保留表示変化演出が高い割合で実行される場合には、どの可変表示が実行された場合に表示結果が「大当り」になるかを、遊技者が容易に特定可能になり、有利状態としての大当り遊技状態に対する遊技者の期待感が高められるように遊技者の予測を適切に促進して、遊技興趣を向上させることができる。
その他にも、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変更および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
上記実施例では、メイン側カウント値がサブ側カウント値と同一の値になるように、それぞれのカウント値を更新可能であるものとして説明した。これに対して、メイン側カウント値は、サブ側カウント値と異なる値に設定可能である場合でも、主基板11の側において、所定期間であるか否かを特定可能であればよい。この場合でも、サブ側カウント値は、演出制御基板12の側において、所定期間であるか否かを特定可能であればよい。例えばメイン側カウント値は、パチンコ遊技機1において確変状態が終了して通常状態に制御されるときに、予め定められたカウント初期値(「3000」など)が設定され、次回の大当り遊技状態に制御されるまで、可変表示が実行されるごとに、メイン側カウント値を更新(1減算など)してもよい。このようにメイン側カウント値を更新可能な構成において、メイン側カウント値がモード切替判定値(「100」の倍数など)に達するごとに、選択可能な変動パターン決定テーブルを切り替えることに伴い、複数の演出モードが切り替えられてもよい。複数の演出モードは、上記実施例における所定期間に対応する特定演出モードと、所定期間に対応しない通常演出モードとを含んでいてもよい。演出モードが切り替えられるときには、主基板11から演出制御基板12に対して、演出モード切替指定コマンドとなる演出制御コマンドを送信する。演出制御用CPU120は、演出モード切替指定コマンドの受信に対応して、サブ側カウント値にサブ側カウント初期値(「100」など)を設定し、可変表示が実行されるごとに、サブ側カウント値を更新(1減算など)してもよい。複数の演出モードとして、特定演出モードと通常演出モードとが交互に切り替えられる場合には、対象変動カウント値がサブ側カウント値よりも大きくなれば、先読判定の対象となった可変表示は、切替後の演出モードであることを判定できる。このように、先読判定の対象となった可変表示が実行されるときには特定演出モードであるか通常演出モードであるかを、予め判定可能とし、その判定結果に応じて、変動パターンや保留表示変化演出、アクティブ表示変化演出の決定割合などを異ならせることで、有利状態に対する遊技者の予測を適切に抑制または促進して、遊技興趣を向上させることができる。
また、サブ側カウンタを備えない構成において、主基板11から演出制御基板12に対して、所定期間における可変表示であるか否かを特定可能な演出制御コマンドを送信可能にしてもよい。例えば入賞時判定結果コマンドは、メイン側カウント値が特定カウント値となる可変表示の表示結果が「ハズレ」であることを示すコマンドを含んでいてもよい。このコマンドを受信した場合に、演出制御基板12の側では、保留表示変化演出を実行しない「演出なし」に決定してもよい。これにより、所定期間以外の可変表示や、所定期間において表示結果が「大当り」となる可変表示の範囲で実行可能な保留表示変化演出は、所定期間において表示結果が「ハズレ」となる可変表示の範囲では、実行不可になるという限界としての制限が設けられてもよい。その他、対象変動カウント値が特定カウント値に到達するか否かや、対象変動カウント値が特定カウント値である場合の可変表示であるか否かなどを、主基板11から演出制御基板12に対して送信される演出制御コマンドにより特定可能とし、その特定結果に応じた割合で、保留表示変化演出を実行するか否かや、実行する場合の変化演出種別、変化演出パターン、アクティブ表示変化演出を実行するか否かや、実行する場合の変化演出パターンなどを、決定可能にしてもよい。
上記実施例では、メイン側カウント値やサブ側カウント値が特定カウント値である場合に、所定期間における可変表示が実行されるものとして説明した。これに対して、可変表示の実行回数にかかわらず、可変表示の実行に関する任意の条件が成立した場合に、所定期間における可変表示が実行可能となるものであってもよい。例えば、可変表示の実行に伴い決定された変動パターンに基づいて、所定期間の開始と終了の一方または両方が決定されてもよい。この場合には、遊技者に達成条件となるミッションを提示し、提示された達成条件が成立することで大当り遊技状態などの所定状態に制御されることを報知するミッション演出を、決定された変動パターンに応じて実行可能としてもよい。このようなミッションに、所定期間が終了するまでの残り時間が含まれ、残り時間が経過するまでの期間を、上記実施例における所定期間としてもよい。あるいは、入賞時判定結果に基づいて、所定期間の開始と終了の一方または両方が決定されてもよい。この場合には、入賞時判定結果に応じて先読ゾーン演出を実行可能とし、先読ゾーン演出では通常ゾーン演出とは異なる背景画像を表示可能としてもよい。このような先読ゾーン演出が実行されている期間を、上記実施例における所定期間としてもよい。所定期間を開始または終了する条件は、上記実施例のような可変表示の実行回数であってもよいし、可変表示の実行時間、可変表示の表示結果、変動パターン、特定の可変表示が実行されてからの経過時間、可変表示を実行中の演出態様、可変表示に伴い検出された遊技者の動作態様など、可変表示の実行に関する任意の条件であればよい。
あるいは、メイン側カウント値やサブ側カウント値が特定カウント値となる条件を、遊技の実行結果などに応じて異ならせてもよい。例えば、複数種類の大当り遊技状態が設けられ、大当り遊技状態の終了後には、その大当り遊技状態の種類に応じて、異なる特定カウント値が設定されてもよい。より具体的に、確変大当りに対応する大当り遊技状態が終了した後には、上記実施例と同様に、サブ側カウント値において、一の位と十の位で一方または両方が「5」であるときに特定カウント値となるようにしてもよい。これに対し、通常大当りに対応する大当り遊技状態が終了した後には、上記実施例とは異なり、サブ側カウント値において、一の位と十の位で一方または両方が「9」であるときに特定カウント値となるようにしてもよい。他の具体例として、ラウンドの上限回数が「6」である大当り遊技状態を「第1大当り」とし、ラウンドの上限回数が「15」である大当り遊技状態を「第2大当り」とする。そして、第1大当りに基づく確変状態が終了した後には、可変表示の実行回数が「100」の倍数に達するごとに、所定期間の開始と終了とが繰り返されるようにしてもよい。これに対し、第2大当りに基づく確変状態が終了した後には、可変表示の実行回数が「150」の倍数に達するごとに、所定期間の開始と終了とが繰り返されるようにしてもよい。また、各ラウンドにおける大入賞口の開放時間、大入賞口への入賞球数、確変状態に制御する条件となる大入賞口(確変アタッカー)が開放されたか否か、確変アタッカーの開放時間、確変アタッカーの開放回数、確変アタッカーへの入賞が発生したか否か、確変アタッカーへの入賞球数など、任意の遊技の実行結果に応じて、特定カウント値となる条件すなわち所定期間を開始または終了する条件を異ならせてもよい。
上記実施例では、先読判定の対象となった可変表示を特定不可または特定困難である予告演出として、全部の保留表示を変化させる変化演出種別ZHBに分類される変化演出パターンによる保留表示変化演出が実行される。このような保留表示変化演出に代えて、あるいは、このような保留表示変化演出とともに、先読判定の対象となった可変表示を特定不可または特定困難である任意の予告演出を実行可能なものであってもよい。例えば、飾り図柄の可変表示において、表示結果が特定態様となる先読チャンス目を停止表示させ、大当り遊技状態に制御されることを予告するチャンス目予告を実行可能としてもよい。先読チャンス目は、非リーチ組合せの確定飾り図柄のうちで特定組合せの確定飾り図柄となり、例えば飾り図柄が示す数字の組合せ(「1 3 5」など)、飾り図柄の表示色(赤、青、金のうちで共通の表示色など)、飾り図柄に付加されたキャラクタ(味方、敵方のうちいずれかなど)のいずれかに応じて、予め定められていればよい。チャンス目予告は、複数回の可変表示において連続して実行可能であり、連続して実行された回数の増加に従って、大当り遊技状態に制御される割合が高くなるものであってもよい。チャンス目予告は、先読判定の対象となった可変表示を特定可能な演出態様として、予告演出の残り回数を示唆するカウントダウン表示を含んでいてもよい。この場合に、全部の保留表示を変化させる変化演出種別ZHBに分類される変化演出パターンによる保留表示変化演出が実行されるときには、チャンス目予告の演出態様のうち、カウントダウン表示となる演出態様にはならないように制限が設けられてもよい。こうして、所定期間ではないことが報知される可変表示を対象とする範囲では、カウントダウン表示の表示態様などにより先読判定の対象となった可変表示を特定可能なチャンス目予告を実行する一方で、所定期間であることが報知される可変表示を対象とする範囲では、カウントダウン表示の制限などにより先読判定の対象となった可変表示を特定不可または特定困難なチャンス目予告を実行してもよい。先読判定の対象となった可変表示を特定可能な予告演出として、変化演出種別ZHAに分類される変化演出パターンによる保留表示変化演出に代えて、あるいは、このような保留表示変化演出とともに、先読判定の対象となった可変表示を特定可能な任意の予告演出を実行可能なものであってもよい。例えば、複数回の可変表示においてカウントダウン表示を行うカウントダウン予告を実行可能としてもよい。
上記実施例では、演出画像28AKN1、28AKN2、28AKR1の表示などにより、所定期間であるか否かを報知可能な報知表示を実行できるものとして説明した。このような報知表示が実行される場合に、所定期間以外における表示結果が「大当り」となる可変表示の実行に対応して、所定期間である場合と同様の演出態様による報知表示を実行可能にしてもよい。例えばサブ側カウント値が通常カウント値であり特定カウント値ではない場合に、可変表示の表示結果が「大当り」になることに対応して、所定のキャラクタを示す演出画像が画像表示装置5の画面上に表示され、演出画像28AKR1の表示による可変表示メーターに作用を及ぼすような作用演出が実行されてもよい。この作用演出により、可変表示メーターにおけるメーター表示量が特定カウント目盛りに対応する特定表示量となるように、演出画像28AKR1の表示態様を変化させてもよい。こうして、所定期間である場合と同様の報知表示を実行した後に、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となったことに基づいて、特定演出となるリーチ演出が実行されるときには、演出実行例28AK202と同様のリーチ中報知演出を実行して、演出画像28AKF2の表示により、特別態様の示唆報知となるリーチ中報知演出を実行可能にしてもよい。このように、所定期間ではない可変表示の実行中に特定演出が実行される範囲でも、可変表示の表示結果が「大当り」になり、有利状態としての大当り遊技状態に制御される場合には、特別態様で示唆報知を実行可能にしてもよい。その一方で、所定期間ではない可変表示の実行中に特定演出が実行される場合のうち、可変表示の表示結果が「ハズレ」になり、有利状態としての大当り遊技状態に制御されない範囲では、特別態様で示唆報知を実行しないという限界としての制限が設けられてもよい。所定期間である場合の報知表示を実行してから特定演出となるリーチ演出を実行して、有利状態としての大当り遊技状態に制御可能とすることで、有利状態に対する遊技者の予測を適切に促進して、遊技興趣を向上させることができる。その他、所定期間であることは、可変表示メーターのメーター表示量により報知可能なものに限定されず、任意の演出画像を表示する場合の表示態様、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9などの発光部材における発光態様、演出用の可動部材における動作態様、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、報知可能であればよい。
(特徴部28AKの課題解決手段および効果に関する説明)
可変表示を行い、例えば大当り遊技状態など、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、可変表示の実行中に例えばリーチ演出などの特定演出を実行可能な、例えば可変表示中演出処理のステップ28AKS148を実行する演出制御用CPU120などの特定演出実行手段と、可変表示が開始される前に、特定演出が実行されるか否かを判定する、例えばステップS101の始動入賞判定処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などの判定手段と、判定手段の判定に基づいて、予告演出を実行可能な、例えば可変表示中演出処理のステップ28AKS143、28AKS145を実行する演出制御用CPU120などの予告演出実行手段と、可変表示の実行に基づいて移行可能な所定期間であることを報知可能な、例えば演出画像28AKN1、28AKN2、28AKR1を表示する画像表示装置5や可変表示開始設定処理のステップ28AKS121を実行する演出制御用CPU120などの報知手段とを備え、特定演出実行手段は、報知手段によって所定期間であると報知されている可変表示に基づいて有利状態に制御される場合に、例えば変動パターン設定処理のステップ28AKS07にて、メイン側カウント値が特定カウント値で可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、変動パターン決定テーブル28AKT11を選択し、ステップ28AKS08にて決定した変動パターンに基づいて実行される可変表示中演出処理のステップ28AKS148など、該可変表示の実行中に特定演出を実行し、報知手段によって所定期間であると報知されている可変表示に基づいて有利状態に制御されない場合に、例えば変動パターン設定処理のステップ28AKS07にて、メイン側カウント値が特定カウント値で可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に、変動パターン決定テーブル28AKT03、28AKT04を選択し、ステップ28AKS08にて決定した変動パターンに基づいて実行される可変表示中演出処理のステップ28AKS148など、該可変表示の実行中に特定演出を実行せず、予告演出実行手段は、判定の対象となった可変表示を特定可能な、例えば変化演出種別ZHAに分類される変化演出パターンによる保留表示変化演出など、第1予告演出を実行可能であり、判定の対象となった可変表示を特定不可または特定困難な、例えば変化演出種別ZHBに分類される変化演出パターンによる保留表示変化演出など、第2予告演出を実行可能であり、所定期間における可変表示を対象とする予告演出を実行する場合に、例えば変化演出設定処理のステップ28AKS206にて、保留表示変化演出種別決定テーブルとなる決定テーブル28AKT21を用いて変化演出種別を決定し、変化演出種別の決定結果などに基づく可変表示中演出処理のステップ28AKS143にて、第1予告演出よりも高い割合で第2予告演出を実行可能である。これにより、いずれの可変表示の表示結果が「大当り」となるかを特定不可または特定困難になるので、有利状態に対する遊技者の予測を適切に抑制して、遊技興趣を向上させることができる。
未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示を表示可能な、例えば保留表示エリア28AKB1などの保留表示手段を備え、第2予告演出として、例えば演出実行例28AK111、28AK112などのように、複数の保留表示の表示態様を変化させる変化演出を実行可能であってもよい。これにより、いずれの保留表示に対応する可変表示の表示結果が「大当り」となるかを特定不可または特定困難になるので、有利状態に対する遊技者の予測を適切に抑制して、遊技興趣を向上させることができる。
第2予告演出として、例えば決定テーブル28AKT33を用いて決定した変化演出パターンによる保留表示変化演出など、保留表示に用いられた表示要素の少なくとも一部が変化前と略同一になるように表示態様を変化させる変化演出を実行可能であってもよい。これにより、可変表示の表示結果が「大当り」となることを特定不可または特定困難になるので、有利状態に対する遊技者の予測を適切に抑制して、遊技興趣を向上させることができる。
例えば先読予告設定処理のステップ28AKS106にて、特定カウント値到達なしの場合に、特定カウント値到達ありの場合よりも高い割合で保留表示変化演出を実行すると決定されることなどにより、所定期間が開始された後の可変表示を対象とする予告演出よりも高い割合で、所定期間が開始される前の可変表示を対象とする予告演出を実行可能であってもよい。このように、所定期間が開始される前の可変表示を対象とする変化を高い割合で実行可能になるので、適切な頻度で予告演出を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
報知手段は、特定演出が実行される場合に有利状態に制御されることを示唆する、例えば演出実行例28AK201、28AK202における演出画像28AKF1、28AKF2の表示などによる示唆報知を実行可能であり、所定期間における可変表示の実行中に特定演出が実行される場合には、例えば演出実行例28AK201における演出画像28AKF1の表示などの通常態様とは異なる、例えば演出実行例28AK202における演出画像28AKF2の表示などの特別態様で示唆報知を実行可能であってもよい。このように、所定期間の特定演出に対応して示唆報知が通常態様とは異なる特別態様になるので、適切な報知を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
例えば先読予告設定処理のステップ28AKS106にて、既に保留表示変化演出を実行中であるときに高い割合で新たな保留表示変化演出を実行することなどにより、予告演出実行手段による予告演出の実行中に、判定手段による新たな判定に基づいて、該予告演出を延長して実行可能であってもよい。このように、新たな判定に基づいて予告演出を延長して実行可能になるので、予告演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部29AKの課題解決手段および効果に関する説明)
可変表示を行い、例えば大当り遊技状態など、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、可変表示の実行中に例えばリーチ演出などの特定演出を実行可能な、例えば可変表示中演出処理のステップ28AKS148を実行する演出制御用CPU120などの特定演出実行手段と、可変表示が開始される前に、特定演出が実行されるか否かを判定する、例えばステップS101の始動入賞判定処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などの判定手段と、判定手段の判定に基づいて、予告演出を実行可能な、例えば可変表示中演出処理のステップ28AKS143、28AKS145を実行する演出制御用CPU120などの予告演出実行手段と、可変表示の実行に基づいて移行可能な所定期間であることを報知可能な、例えば演出画像28AKN1、28AKN2、28AKR1を表示する画像表示装置5や可変表示開始設定処理のステップ28AKS121を実行する演出制御用CPU120などの報知手段とを備え、特定演出実行手段は、報知手段によって所定期間であると報知されている可変表示に基づいて有利状態に制御される場合に、例えば変動パターン設定処理のステップ28AKS07にて、メイン側カウント値が特定カウント値で可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、変動パターン決定テーブル28AKT11を選択し、ステップ28AKS08にて決定した変動パターンに基づいて実行される可変表示中演出処理のステップ28AKS148など、該可変表示の実行中に特定演出を実行し、報知手段によって所定期間であると報知されている可変表示に基づいて有利状態に制御されない場合に、例えば変動パターン設定処理のステップ28AKS07にて、メイン側カウント値が特定カウント値で可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に、変動パターン決定テーブル28AKT03、28AKT04を選択し、ステップ28AKS08にて決定した変動パターンに基づいて実行される可変表示中演出処理のステップ28AKS148など、該可変表示の実行中に特定演出を実行せず、予告演出実行手段は、判定の対象となった可変表示を特定可能な、例えば変化演出種別ZHAに分類される変化演出パターンによる保留表示変化演出など、第1予告演出を実行可能であり、判定の対象となった可変表示を特定不可または特定困難な、例えば変化演出種別ZHBに分類される変化演出パターンによる保留表示変化演出など、第2予告演出を実行可能であり、所定期間における可変表示を対象とする予告演出を実行する場合に、例えば変化演出設定処理のステップ28AKS206にて、保留表示変化演出種別決定テーブルとなる決定テーブル29AKT21を用いて変化演出種別を決定し、変化演出種別の決定結果などに基づく可変表示中演出処理のステップ28AKS143にて、第1予告演出を第2予告演出よりも高い割合で実行可能である。これにより、いずれの対応表示に応じた可変表示の表示結果が「大当り」となるかを特定可能になるので、有利状態に対する遊技者の予測を適切に促進して、遊技興趣を向上させることができる。
未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示を表示可能な、例えば保留表示エリア28AKB1などの保留表示手段を備え、報知手段は、例えば演出画像28AKN1、28AKN2、28AKR1の表示などにより、所定期間における可変表示に対応する保留表示を特定可能に報知してもよい。これにより、表示結果が「大当り」となる可変表示を特定容易になるので、有利状態に対する遊技者の予測可能性を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
報知手段は、例えば画面構成例28AKP0のように、保留表示の近傍にて報知表示を実行可能であってもよい。これにより、有利状態に対する遊技者の予測可能性を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
第1予告演出として、例えば演出実行例28AK101、28AK102などのように、保留表示の表示態様を変化させる変化演出を実行可能であってもよい。これにより、いずれの保留表示に対応する可変表示の表示結果が「大当り」となるかを特定容易になるので、有利状態に対する遊技者の予測を適切に促進して、遊技興趣を向上させることができる。
報知手段は、特定演出が実行される場合に有利状態に制御されることを示唆する、例えば演出実行例28AK201、28AK202における演出画像28AKF1、28AKF2の表示などによる示唆報知を実行可能であり、所定期間における可変表示の実行中に特定演出が実行される場合には、例えば演出実行例28AK201における演出画像28AKF1の表示などの通常態様とは異なる、例えば演出実行例28AK202における演出画像28AKF2の表示などの特別態様で示唆報知を実行可能であってもよい。このように、所定期間の特定演出に対応して示唆報知が通常態様とは異なる特別態様になるので、適切な報知を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
例えば先読予告設定処理のステップ28AKS106にて、既に保留表示変化演出を実行中であるときに高い割合で新たな保留表示変化演出を実行することなどにより、予告演出実行手段による予告演出の実行中に、判定手段による新たな判定に基づいて、該予告演出を延長して実行可能であってもよい。このように、新たな判定に基づいて対応表示の表示態様を変化可能になるので、予告演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部30AKの課題解決手段および効果に関する説明)
可変表示を行い、例えば大当り遊技状態など、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、可変表示の実行中に例えばリーチ演出などの特定演出を実行可能な、例えば可変表示中演出処理のステップ28AKS148を実行する演出制御用CPU120などの特定演出実行手段と、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示または、実行中の可変表示に対応する特定表示のいずれかの表示態様を変化可能な、例えば可変表示中演出処理のステップ28AKS143、28AKS145を実行する演出制御用CPU120などの表示態様変化手段と、可変表示の実行に基づいて移行可能な所定期間であることを報知可能な、例えば演出画像28AKN1、28AKN2、28AKR1を表示する画像表示装置5や可変表示開始設定処理のステップ28AKS121を実行する演出制御用CPU120などの報知手段とを備え、特定演出実行手段は、報知手段によって所定期間であると報知されている可変表示に基づいて有利状態に制御される場合に、例えば変動パターン設定処理のステップ28AKS07にて、メイン側カウント値が特定カウント値で可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、変動パターン決定テーブル28AKT11を選択し、ステップ28AKS08にて決定した変動パターンに基づいて実行される可変表示中演出処理のステップ28AKS148など、該可変表示の実行中に特定演出を実行し、報知手段によって所定期間であると報知されている可変表示に基づいて有利状態に制御されない場合に、例えば変動パターン設定処理のステップ28AKS07にて、メイン側カウント値が特定カウント値で可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に、変動パターン決定テーブル28AKT03、28AKT04を選択し、ステップ28AKS08にて決定した変動パターンに基づいて実行される可変表示中演出処理のステップ28AKS148など、該可変表示の実行中に特定演出を実行せず、表示態様変化手段は、所定期間における可変表示を対象とする変化を実行する場合に、例えば先読予告設定処理のステップ28AKS106にて対象変動カウント値が特定カウント値到達ありとなる場合の決定割合で保留表示変化演出の有無を決定し、変化演出設定処理のステップ28AKS208にてサブ側カウント値が特定カウント値である場合の決定割合でアクティブ表示変化演出の有無を決定し、これらの決定結果などに基づく可変表示中演出処理のステップ28AKS143、28AKS145にて、該可変表示に対応する特定表示を、該可変表示に対応する保留表示よりも高い割合で変化可能である。これにより、いずれの保留表示に応じた可変表示の表示結果が「大当り」となるかを特定不可または特定困難になるので、有利状態に対する遊技者の予測を適切に抑制して、遊技興趣を向上させることができる。
特定表示を有利状態に制御される期待度が異なる、例えば表示画像28AKC1〜28AKC3、28AKD1〜28AKD3の表示に応じた形状や表示色など、複数の表示態様により表示可能であり、所定期間における可変表示に対応する特定表示を、複数の表示態様のうち、例えば表示色が赤色など、特定態様に変化させる場合に、例えば演出実行例28AK121〜28AK124のように、特定演出が実行されてから該特定態様に変化させてもよい。このように、所定期間における可変表示では、特定演出が実行されてから特定表示を特定態様に変化させるので、有利状態に対する遊技者の予測を適切に抑制して、遊技興趣を向上させることができる。
報知手段は、特定演出が実行される場合に有利状態に制御されることを示唆する、例えば演出実行例28AK201、28AK202における演出画像28AKF1、28AKF2の表示などによる示唆報知を実行可能であり、所定期間における可変表示の実行中に特定演出が実行される場合には、例えば演出実行例28AK201における演出画像28AKF1の表示などの通常態様とは異なる、例えば演出実行例28AK202における演出画像28AKF2の表示などの特別態様で示唆報知を実行可能であってもよい。このように、所定期間の特定演出に対応して示唆報知が通常態様とは異なる特別態様になるので、適切な報知を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
例えば先読予告設定処理のステップ28AKS106にて、既に保留表示変化演出を実行中であるときに高い割合で新たな保留表示変化演出を実行することなどにより、保留表示の表示態様を変化させた後に判定手段による新たな判定に基づいて、さらに保留表示の表示態様を変化可能であってもよい。このように、新たな判定に基づいて保留表示の表示態様を変化可能になるので、保留表示を適切に変化させて、遊技興趣を向上させることができる。