JP2019169491A - 太陽光励起レーザー装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 蛍光導光板に分散された蛍光物質の太陽光の吸収により放出される蛍光が蛍光導光板の縁面上に集光され出射し、その蛍光により縁面上に巻装された光ファイバー内部のレーザー媒質が励起されてレーザー発振が生ずる太陽光励起レーザー装置に於いて、太陽光から蛍光を得る過程のエネルギー損失を低減すること。【解決手段】 本発明の装置は、複数の蛍光導光板が積層され、各蛍光導光板にて放出される蛍光の波長がレーザー媒質の感度の高い複数の波長帯域のうちの互いに異なる一つに合致し、各蛍光導光板にて吸収される太陽光成分の波長帯域が各蛍光導光板にて放出される蛍光の波長よりも短波長側であり且つその蛍光よりも短波長側の他の蛍光導光板にて放出される蛍光よりも長波長側となるよう各蛍光導光板の蛍光物質が選択され、吸収される太陽光の波長帯域と放出される蛍光の波長帯域との差分が然程に大きくならないよう構成される。【選択図】 図2

Description

本発明は、太陽光をエネルギー源としてレーザー光を発生する装置に係り、より詳細には、太陽光の集光のためのレンズ系が不要な太陽光励起レーザー装置に係る。
地球の温暖化問題又はその他の環境問題の対策の一つとして、太陽光エネルギーを利用する技術が種々提案されており、太陽光をエネルギー源又は励起光源としてレーザー光を発生するための太陽光励起レーザー技術も種々提案されている。一般に、太陽光励起レーザーの場合、屋外に設置された際の耐久性や利便性の観点から、レーザー材料としてネオジウムイオン(Nd3+)を添加したYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)結晶などの固体材料が用いられる一方、地上での太陽光のエネルギー密度は、そのままでは、最良の条件下でも約1kw/m程度であり、太陽光を用いて、YAG結晶等のレーザー材料に於いてレーザー発振を達成するためには、地上に到達する太陽光の強度を数千から1万倍程度に集光する必要がある。そこで、例えば、特許文献1、2、非特許文献1などに於いては、大型のレンズやフレネルレンズ等を用いて、太陽光を集光して、それらのレンズ系の焦点にレーザー材料を配置する構成が提案されている。かかる構成に於いては、太陽光の向き(地上への入射角)が時々刻々と変化するので、その太陽光の向きに合わせて集光レンズ系の向きを変更する構成(太陽光追尾機構)が用いられる。また、非特許文献2に於いては、太陽光のそのままの強度の波長分布に於いては、YAG結晶の励起に利用できる波長帯域の強度が低いことに鑑み、吸収波長帯域が広く且つ発光波長の狭い蛍光材料により太陽光を吸収し、蛍光材料からの蛍光によりレーザー材料のポンピングを実行し、これにより集光倍率を300倍程度まで低減する構成が提案されている。
上記の如き、レンズやフレネルレンズ等により集光した太陽光をレーザー材料へ導入する構成に於いては、太陽光追尾機構のための空間を確保する必要があるので、レーザー本体よりも大掛かりな設備と場所が要求される場合もある。そこで、本発明の発明者は、特許文献4に於いて、太陽光追尾機構を必要としない新規な構成の太陽光励起レーザー装置を提案した。かかる太陽光励起レーザー装置は、太陽光を吸収してレーザー媒質の感度の高い波長帯域の蛍光を放出する蛍光物質が分散され、外部よりも屈折率が高い材料から形成され、一方の面から太陽光が入射すると、蛍光物質から放出される蛍光が縁面に集光されて出射する蛍光導光板と、蛍光導光板の縁面上にて巻装された1条の光ファイバーとを含み、光ファイバーは、レーザー媒質が分散されたコア部と、蛍光を透過する材料にて形成されたクラッド部と、一方の端面にて光の実質的に全てを反射する反射手段と、他方の端面にてレーザー媒質が放出した光の一部を透過させる反射手段とを含み、蛍光導光板の縁面から出射された蛍光がクラッド部を透過してコア部まで達し、蛍光によりレーザー媒質が励起されてレーザー発振が達成される。この構成によれば、太陽光追尾機構のための空間を確保する必要がなくなると共に、太陽光をレーザー材料へ導入するべく、集光レンズの焦点をレーザー材料に合わせるといった調整と、焦点の位置ずれのための対策も不要となるなどの利点が得られる。かかる新規な太陽光励起レーザー装置に於いて、蛍光導光板の縁面上にて巻装される光ファイバーには、断面形状が六角形や四角形のもの(特許文献5、6)が採用されてもよい。
特開2011−23377 特開2013−235930 特開2015−201464 特開2017−168662 特開2005−140803 特開平5−66311号公報
アプライド・フィジックス・レター(Applied Physics Letters) 90,261120,2007年 ネイチャー・インサイト・サイエンティフィック・レポーツ(Nature Insight Scientific Reports)5,14758,2015年
特許文献4に記載されている如き太陽光励起レーザー装置に於いては、図3(A)に概念的に描かれている如く、まず、太陽光SLの一部の成分が蛍光導光板内に分散された蛍光物質fmに吸収されて蛍光物質fmを励起し、次いで、励起された蛍光物質fmから蛍光flが放出され、そして、蛍光flが光ファイバーのコア部にドープされたレーザー媒質LMを励起し(ポンピングし)、レーザー媒質LMからの放出光LLがレーザー発振に利用されることとなる。かかる構成に於いては、蛍光物質fmは、波長帯域が広範囲に亘る太陽光SLの一部を吸収し、レーザー媒質LMの吸収し易い比較的狭い波長帯域幅の蛍光flを放出するので、太陽光エネルギーの波長帯域を圧縮する機能を果たしているということができる。この点に関し、一般に、蛍光物質の放出する蛍光の波長λoは、吸収した光の波長λiよりも長くなる。従って、かかる構成の場合、できるだけ広範囲の波長帯域の太陽光エネルギーをレーザー発振に利用することを考えると、図3(B)に例示されている如く、蛍光物質としては、その発光波長帯域fm_em(図中、斜線領域)が、レーザー媒質LMの吸収スペクトル(図中、実線)に於いて幾つか存在する吸収波長ピーク域のうちの比較的長い波長帯域のピーク域に合致すると共に、吸収波長帯域が発光波長帯域fm_emよりも短波長側の比較的広範囲に亘る物質(量子ドットなど)が有利に用いられる。
しかしながら、上記の如く、蛍光物質fmとして、その発光波長帯域fm_emが長波長側のレーザー媒質LMのピーク域に合致し吸収波長帯域が発光波長帯域fm_emよりも短波長側の広範囲に亘るような物質を選択したとすると、蛍光物質fmに於ける1フォトン当たりのエネルギーの損失が大きくなり得る。当業者に於いて理解される如く、上記のエネルギーの流れに於いて、蛍光物質fmでは、それに吸収された太陽光SLの成分のエネルギーは、一部が緩和により熱エネルギーに変わり、蛍光物質fmのエネルギー状態が励起状態から基底状態へ遷移する際に蛍光flとして放出されるので、蛍光flとして放出される1フォトン当たりのエネルギーEoは、蛍光物質fmに吸収された太陽光SLの成分の1フォトン当たりのエネルギーEiよりも低減することとなる。即ち、蛍光物質fmによる波長帯域変換過程に於いては、1フォトン当たりのエネルギーの損失が発生することとなる。そして、かかるエネルギーの損失(−ΔE)は、蛍光物質fmに吸収された光SLの波長λiと蛍光flの波長λoとの差分Δλが大きくなるほど増大する。従って、蛍光物質fmの吸収した光の波長が短いほど、蛍光flとの波長差が大きくなり、エネルギーの損失が大きくなる。
ところで、既に触れた如く、上記の太陽光励起レーザー装置に於いて、レーザー媒質LMとして利用されるネオジニウムイオン、イッテリビウムイオン等の物質の吸収スペクトル(図中、実線LM)には、複数の吸収波長ピーク域が存在する。そこで、図3(C)に例示されている如く、それらの吸収波長ピーク域のそれぞれに対して各々の帯域に合致する発光波長(λo1、λo2、λo3、λo4…)を有する蛍光物質をそれぞれ準備し、各蛍光物質に於いて吸収される光の波長帯域(λi1、λi2、λi3、λi4…)の各々の発光波長との差分がさほどに大きくならないように蛍光導光板を構成すれば、蛍光物質による波長帯域変換過程に於ける1フォトン当たりのエネルギーの損失をより小さく抑えることができることとなる。そして、かかる構成によれば、太陽光SLからレーザー媒質LMの励起光を得る過程に於けるエネルギーの損失が低減され、広範囲の波長帯域の太陽光エネルギーをより多くレーザー発振に利用できることとなる。
かくして、本発明の一つの課題は、特許文献4に記載されている如き太陽光励起レーザー装置、即ち、蛍光導光板の内部に分散された蛍光物質が太陽光を吸収することによって放出する蛍光が蛍光導光板の縁面上に集光されて出射し、かかる蛍光によって蛍光導光板の縁面上に巻装された光ファイバー内部のレーザー媒質が励起されてレーザー発振が生ずるよう構成された装置に於いて、太陽光から蛍光(レーザー媒質の励起光)を得る過程に於けるエネルギーの損失を低減することのできる構成を提供することである。
本発明によれば、上記の課題は、太陽光励起レーザー装置であって、
第一の面と、第二の面と、前記第一及び第二の面の周縁を接続する縁面とから成る蛍光導光板にして、その内部又は前記第一若しくは第二の面上に太陽光の一部の成分を吸収してレーザー媒質の感度の高い複数の波長帯域のうちの一つの波長帯域の蛍光を放出する蛍光物質が分散され且つ外部と屈折率が異なる材料から形成された板状構造を有し、前記第一の面から太陽光が入射すると、前記蛍光物質から放出される前記蛍光が実質的に前記縁面に集光されて出射する蛍光導光板が複数枚積層された多層型蛍光導光板にして、前記蛍光導光板の各々に於いて放出される前記蛍光の波長帯域が互いに異なり、前記蛍光導光板の各々に於いて吸収される太陽光の一部の成分の波長帯域が前記蛍光導光板の各々に於いて放出される前記蛍光の波長帯域よりも短波長側であり且つ前記蛍光導光板の各々に於いて放出される前記蛍光の波長帯域よりも短波長側にある他の前記蛍光導光板に於いて放出される前記蛍光の波長帯域よりも長波長側の波長帯域となるように前記蛍光導光板の各々に分散された前記蛍光物質が選択されている多層型蛍光導光板と、
前記蛍光導光板の各々又は全ての前記縁面上にて前記第一及び第二の面の周縁方向に沿って巻装された1条の光ファイバーにして、前記レーザー媒質が分散されたコア部と、表面及び内部が前記蛍光を透過する材料にて形成され前記コア部の屈折率よりも低い屈折率を有するクラッド部と、前記光ファイバーの一方の端面にて前記レーザー媒質が放出した光の実質的に全てを反射する第一の反射手段と、前記光ファイバーの他方の端面にて前記レーザー媒質が放出した光の一部を透過させ、その残りを反射する第二の反射手段とを含み、前記蛍光導光板の各々の縁面から出射された前記蛍光が前記クラッド部の表面を透過して前記コア部まで達し、前記蛍光により前記レーザー媒質が励起されてレーザー発振が達成可能であり、レーザー光が前記光ファイバーの他方の端面から出射する光ファイバーと
を含む装置によって達成される。
上記の構成に於いて、まず、「蛍光導光板」とは、端的に述べれば、板状構造の広い面(第一の面)から光が入射すると、内部に又は第一若しくは第二の面上に分散された蛍光物質が進入光により励起されて蛍光を発し、その蛍光が板状構造の縁面へ導かれて集光されて出射するよう構成された板状部材である(例えば、特許文献3参照)。蛍光物質から放出される蛍光は、放射方向に発せられるところ、板状構造を成す蛍光導光板の屈折率がその外部の屈折率と異なるときには、板状構造の広い面(第一の面、第二の面)と外部との界面に於いて、蛍光の一部は透過してしまうが、残りの蛍光は反射され(蛍光導光板の屈折率が外部の屈折率よりも高いときには、全反射によって相当量の蛍光が反射される。)、結果的に、板状構造の縁面へ集光し、そこから出射されることとなる。上記の構成に於いて、「蛍光が実質的に縁面に集光され」とは、本発明の目的に於いて、許容可能な範囲の量(レーザー発振が生ずるのに十分な量又は所望のレーザー出力を達成する量)の蛍光が縁面に集光されることを意味している(具体的な許容可能な範囲の量は、採用される材料や寸法に応じて適合により決定される。)。蛍光導光板を形成する材料に於いて分散される「蛍光物質」は、励起光が照射されると、その光を吸収して、蛍光を発する蛍光色素、量子ドットなどの任意の物質であってよく、特に、本発明の場合には、太陽光を吸収して励起され、下記の「レーザー媒質」の感度の高い、即ち、その吸収量の大きい(吸光係数が大きい)波長帯域のうちの一つの波長帯域の蛍光を発する物質が選択される。なお、第一の面上又は第二の面上に蛍光物質を分散させる構成は、実施の態様に於いて、例えば、蛍光物質が分散された薄膜を第一の面上又は第二の面上に貼着又は形成することにより達成されてよい。
また、上記の構成に於いて、1条の「光ファイバー」は、所謂、ファイバーレーザーに使用される光ファイバーであってよく、特に、本発明に於いて使用される光ファイバーに於いては、クラッド部の表面及び内部が、上記の「蛍光物質」の発する蛍光を透過する材料にて形成され、従って、蛍光が、コア部を(その延在方向(軸方向)に対して垂直な)放射方向の周囲にて囲繞するクラッド部の放射方向の外表面(外周面)から入射し、コア部へ到達するよう構成される。1条の光ファイバーは、複数の光ファイバーが直列に1条に連結されたものであってもよい。「光ファイバー」のコア部に分散される「レーザー媒質」は、この分野に於いて通常使用される、ファイバーレーザーのレーザー発振が達成可能なネオジニウムイオン、イッテリビウムイオン等の物質であってよく、コア部はこれらのイオンがドープされたガラス(典型的には、石英ガラス)から構成されてよい。更に、「光ファイバー」の両端に設けられる第一及び第二の反射手段は、ファイバーレーザーに於いて通常用いられるFBG(ファイバーブラッググレーティング)等の光を反射する機構であってよい。反射率は、例えば、第一の反射手段に於いては、99.999%(上記の構成に於いて、「光の実質的に全てを反射する」とは、本発明の目的に於いて許容可能な範囲な量の光を反射するという意味である。)、出射端でもある第二の反射手段に於いては、90%などに設定されていてよい。
そして、上記の本発明の装置の構成に於いては、特に、上記の如き蛍光導光板が複数枚積層されて「多層型蛍光導光板」が構成される。かかる多層型蛍光導光板に於いて、蛍光導光板の各々に分散された蛍光物質は、上記の如く、放出される蛍光については、各蛍光導光板の蛍光の波長帯域が互いに異なるように、即ち、各蛍光導光板の蛍光の波長の合致するレーザー媒質の感度の高い波長帯域が互いに異なるように選択されると共に、吸収される太陽光の一部の成分の波長帯域については、各蛍光導光板の放出する蛍光の波長帯域よりも短波長側であり且つかかる蛍光の波長帯域よりも短波長側にある他の蛍光導光板に於いて放出される蛍光の波長帯域よりも長波長側の波長帯域となるように、即ち、各蛍光導光板の吸収する太陽光の一部の成分の波長帯域が実質的に互いに異なるように選択される。つまり、多層型蛍光導光板に於いては、各蛍光物質にて吸収される太陽光の波長帯域と放出される蛍光の波長帯域との差分が然程に大きくならないようにすべく、各々の蛍光導光板の特性(各蛍光導光板の屈折率及び/又は表面の反射率、蛍光物質の吸収・発光特性)は、各蛍光物質の吸収波長帯域と蛍光波長帯域とが互いに隣接し、異なる蛍光導光板の蛍光物質の吸収波長帯域と蛍光波長帯域とは互いに重複しないように選択される。なお、上記のレーザー発振可能な光ファイバーは、典型的には、蛍光導光板の各々に対して、それぞれ1条ずつ独立に設けられ、それぞれの光ファイバーが、レーザー光を出力するようになっていてよいが、これに限定されず、多層型蛍光導光板の全体に対して1条の光ファイバーが設けられてもよい。
上記の構成によれば、特許文献4に記載の装置と同様に、基本的には、蛍光導光板の各々に於いて、第一の面から太陽光が入射されると、蛍光導光板内部又は表面の蛍光物質が励起され蛍光を発し、ここに於いて、太陽光がレーザー媒質の感度の高い波長帯域の蛍光へ“変換”され、更に、蛍光導光板の作用によって、蛍光が蛍光導光板の縁面へ集光され出射される。そして、縁面上にて集光された蛍光が、そこに於いて巻装された一条の光ファイバーの外周面から入射し、コア部へ到達して、コア部の分散されたレーザー媒質を励起し、これにより、レーザー媒質が、自然放出及び誘導放出により、光を発することとなり、また、光は、コア部の軸方向に伝播するところ(コア部の屈折率がクラッド部よりも高いため)、光ファイバーの両端がファブリペロー型共振器を構成しているので、レーザー発振条件が成立している場合には、レーザー発振が達成されることとなる。即ち、上記の構成に於いては、広い波長帯域に亙る太陽光の一部のエネルギーを蛍光導光板内の蛍光物質によってレーザー媒質の感度の高い波長帯域内に圧縮しつつ変換し、更に、蛍光導光板の略全域に照射された太陽光によって生ずる蛍光(太陽光を上記の如く帯域を圧縮して変換されたエネルギー)を蛍光導光板と外部との屈折率の差による作用により、集光するという原理によって、そのままでは、レーザー発振を達成するには薄過ぎる密度の太陽光エネルギーの圧縮が図られることとなる。
かかる構成に於いて、既に述べた如く、蛍光物質から得る蛍光の波長がレーザー媒質の比較的長波長側の吸収波長帯域のみであると、太陽光のうちの短中波長帯域の成分については、蛍光物質が吸収する太陽光成分の波長と放出する蛍光の波長との差が大きくなり、その波長差が大きくなるほど、1フォトン当たりのエネルギー損失は、大きくなってしまう。そこで、かかるエネルギー損失を小さく抑えるべく、本発明では、上記の如く、複数枚の蛍光導光板を積層し、各々の蛍光導光板に於いて蛍光物質の吸収波長帯域と蛍光波長帯域とが隣接し且つ異なる蛍光導光板の蛍光物質の吸収波長帯域と蛍光波長帯域とは互いに重複しないようにして、レーザー媒質の励起のための蛍光が複数の波長帯域に於いて得られるように蛍光導光板が上記の如く多層型の構成に改良される。かかる構成によれば、短波長帯域の太陽光成分は、短波長帯域の蛍光に変換され、中波長帯域の太陽光成分は、中波長帯域の蛍光に変換され、長波長帯域の太陽光成分は、長波長帯域の蛍光に変換されるといった具合に、各波長帯域の太陽光成分は、比較的近い波長帯域の蛍光に変換されることとなり、太陽光からレーザー媒質の励起光を得る過程に於けるエネルギーの損失を低減することが可能となる。
上記の本発明の装置の構成に於いて、典型的には、各蛍光導光板の特性は、それらに於ける吸収波長帯域と蛍光波長帯域が太陽光の進行方向に沿って短波長側から長波長側へシフトするように選択されてよい。即ち、太陽光の進行方向に沿って、蛍光導光板の放出する蛍光の波長が順々に長くなるように複数の蛍光導光板が積層されてよい。この場合、太陽光は、積層された蛍光導光板を通過していく間に、短波長側の成分から順に蛍光物質に吸収され蛍光へ変換されることとなる。かかる構成に於いては、蛍光物質としては、その吸収波長帯域が発光波長よりも短波長側に広範囲に亙っているものが選択されてよい。なお、多層型蛍光導光板に於いては、積層された蛍光導光板の各々へそこで吸収可能な又は吸収すべき波長帯域の太陽光成分が届けばよいので、蛍光導光板の積層順序は上記に限定されない。例えば、蛍光色素などの蛍光物質が或る特定の波長帯域の光を吸収する物質である場合には、吸収できる太陽光の成分の波長帯域が限られているので、そのような蛍光物質を含む蛍光導光板は、その吸収波長帯域の太陽光成分が届く位置であれば、任意の層にて配置されてよい。重要なことは、各蛍光導光板に於いて、吸収される太陽光成分の波長帯域と蛍光の波長帯域との差ができるだけ近接するように蛍光導光板が積層されていることである。
また、上記の多層型蛍光導光板に於いて、各蛍光導光板にて放出された蛍光をより良く各蛍光導光板の縁面上へ集光させるための機構として、積層された蛍光導光板の間に各蛍光導光板内で放出された蛍光の波長帯域の光を選択的に反射する選択的反射膜が挿入されていてよい。後の実施形態の欄に於いて説明される如く、例えば、各蛍光導光板に於ける吸収波長帯域と蛍光波長帯域が太陽光の進行方向に沿って短波長側から長波長側へシフトされる場合には、各蛍光導光板の第二の面に各蛍光導光板にて放出される蛍光の波長帯域以下の波長の光を反射する反射膜が貼着されてよく、これにより、各蛍光導光板の第二の面に於いて、そこで放出される蛍光とそれよりも波長の短い太陽光成分は、反射膜により反射させ、そこで放出される蛍光よりも波長の長い太陽光成分が更に下の蛍光導光板へと透過させることが可能となる。或いは、別の態様として、積層された蛍光導光板の間に低屈折率層(例えば、空気層)が介在されるようになっていてもよい(太陽光成分は、多層型蛍光導光板の上方から直進してくるので、各蛍光導光板の第二の面に於いて入射角は臨界角を超えずに透過すると考えられる。)。また、更に別の態様として、内部の屈折率が太陽光の進行方向に沿って順に大きくなるように又は小さくなるように蛍光導光板が積層されていてもよい(この場合、蛍光導光板の屈折率が高い側から低い側へ向かう蛍光の殆どは、全反射により蛍光導光板内に閉じ込められ、蛍光が蛍光導光板の縁面に集光されることとなる。また、互いに接する蛍光導光板の屈折率が異なるだけでも蛍光の反射が生じ、蛍光が蛍光導光板の縁面に集光されることとなる。)。
なお、上記の本発明の装置の構成に於いては、特許文献4に記載の装置と同様に、蛍光導光板の縁面からの蛍光ができるだけ多く光ファイバーへ進入できるようにすべく、1条の光ファイバーが蛍光導光板の縁面上にて複数回巻き付けられ、これにより、光ファイバーの外周面に於いて、できるだけ広い面積にて蛍光を受容できるようになっていてよい。また、蛍光導光板の縁面からの蛍光をできるだけ漏らさずに光ファイバーへ進入できるようにすべく、光ファイバーが蛍光導光板の縁面の実質的に全域を亘って囲繞するように巻装されていることが好ましい。更に、多層型蛍光導光板の最下層の蛍光導光板の第二の面を透過した光(太陽光、蛍光)、蛍光導光板の縁面上に巻装された光ファイバーを透過して外部へ漏れた光(蛍光)を装置の内側へ戻し、それらの光がより有効にレーザー発振に寄与できるようにすべく、第一の面を除く外表面の全域が内向きに光(特に、レーザー発振波長よりも短い波長の光)を反射する反射ミラー体で囲繞されていてよい。更にまた、特許文献4に記載されている如く、各蛍光導光板は、それぞれ、第一の面と縁面との面積比が光ファイバーに於いてレーザー発振条件を満たすように形成される。
かくして、上記の本発明によれば、蛍光導光板の内部に分散された蛍光物質が太陽光を吸収することによって放出する蛍光が蛍光導光板の縁面上に集光されて出射し、かかる蛍光によって蛍光導光板の縁面上に巻装された光ファイバー内部のレーザー媒質が励起されてレーザー発振が生ずるよう構成された太陽光励起レーザー装置に於いて、太陽光からレーザー媒質の励起のための蛍光を複数の波長帯域に於いて得るようにして、蛍光物質の吸収波長帯域と蛍光波長帯域とがあまり離れないように蛍光導光板が構成される。即ち、本発明では、太陽光の広い波長帯域の成分によりレーザー媒質を励起する際に、レーザー媒質の吸収波長帯域のうちの長波長側の一つの波長帯域のみを使うのではなく、複数の吸収波長帯域を使用するようにして、蛍光物質に吸収される太陽光の波長と蛍光物質から放出されてレーザー媒質の励起に使用される蛍光の波長との差分をできるだけ小さくし、このことにより、蛍光導光板の蛍光物質による波長帯域変換過程に於いて、蛍光物質に於ける緩和によって失われるエネルギーを低減して、広い波長帯域の太陽光の成分のエネルギーがより多くレーザー光として利用することが試みられる。
本発明のその他の目的及び利点は、以下の本発明の好ましい実施形態の説明により明らかになるであろう。
図1(A)は、本発明による太陽光励起レーザー装置の実施形態の模式的な斜視図であり、図1(B)は、その模式的な平面図であり、図1(C)は、本発明による装置の実施形態に於ける光ファイバーの模式的な断面図である。 図2(A)は、本発明による太陽光励起レーザー装置の実施形態の模式的な断面図である。図2(B)は、多層型蛍光導光板に於いて、積層された蛍光導光板の下に選択的反射膜が貼着されている構成の模式的な断面図であり、図2(C)は、本実施形態の太陽光励起レーザー装置に於ける各々の蛍光導光板内に分散される蛍光物質の蛍光スペクトルとレーザー媒質の吸収スペクトルと太陽光のスペクトルと選択的反射膜の反射特性とを重畳して表した図である。 図3(A)は、本発明による太陽光励起レーザー装置の実施形態に於けるエネルギーの流れを説明する図である。図3(B)は、従前の太陽光励起レーザー装置の実施形態に於ける蛍光導光板内に分散される蛍光物質の蛍光スペクトルとレーザー媒質の吸収スペクトルと太陽光のスペクトルとを重畳して表した図である。図3(C)は、レーザー媒質の吸収スペクトルと太陽光のスペクトルとを重畳して表した図であり、レーザー媒質の吸収波長ピークの各々に対して波長が合致するように蛍光物質により蛍光(λo1、λo2、λo3、λo4…)を与える場合に、各蛍光物質に於いて吸収光として利用されるべき光の波長帯域(λi1、λi2、λi3、λi4…)を示している。
1…太陽光励起レーザー装置
2…多層型蛍光導光板
2a_1,2a_2,2a_3…太陽光受容面(第一の表面)
2b_1,2b_2,2b_3…蛍光導光板
2c_1,2c_2,2c_3…蛍光導光板縁面
2d_1,2d_2,2d_3…裏面(第二の表面)
2s_1,2s_2…選択的反射膜
3…光ファイバー部
3a…光ファイバー
3b…クラッド部
3c…コア部
4_1,4_2,4_3…出射端
5…反射端
6…反射ミラー枠
SL…太陽光
LL_1,LL_2,LL_3…レーザー光
LM…レーザー媒質(Nd3+
fl_1,fl_2,fl_3…蛍光
fm_1,fm_2,fm_3…蛍光物質(量子ドット)
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明する。図中、同一の符号は、同一の部位を示す。
装置の構成
図1(A)を参照して、本発明による一つの実施形態の太陽光励起レーザー装置1は、略円盤形状の多層型蛍光導光板2と、その周囲の縁面上に於いて巻装された光ファイバー3aから成る光ファイバー部3とから構成される(なお、説明の目的で、同図の各部の構造は、模式的に描かれており、実際の装置の寸法の割合は大幅に異なり得る。)。
まず、多層型蛍光導光板2は、図1(A)及び図2(A)に描かれている如く、複数の蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3が積層されて構成される。各々の蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3は、それぞれ、太陽光SLを受容する太陽光受容面2a_1、2a_2、2a_3(第一の面)、裏面2d_1、2d_2、2d_3(第二の面)、及び、太陽光受容面2a_1、2a_2、2a_3と裏面2d_1、2d_2、2d_3とをそれぞれ接続する縁面2c_1、2c_2、2c_3とにより画定され、内部には蛍光物質fm_1、fm_2、fm_3が分散され、外部の空間よりも光の屈折率が高い材料にて形成される。なお、図に於いては、3層の蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3が積層されているが、これに限らず、積層される蛍光導光板の枚数は、2から、後に説明される光ファイバー3aのコア部内にドープされたレーザー媒質の複数在る吸収波長帯域(吸光係数のピーク波長及び/又はそれを含むその近傍の波長帯域)の数までの間の任意の枚数であってよく、その場合も本発明の範囲に属することは理解されるべきである。
各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3の母材は、例えば、石英ガラス、透明なポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂など、光を透過する、屈折率が空気よりも高い材料であってよい。各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3に分散される蛍光物質fm_1、fm_2、fm_3は、蛍光色素、量子ドットなどの物質であって、太陽光を吸収し、後に説明する如くレーザー媒質の複数在る吸収波長帯域のうちの一つに波長が合致する蛍光を発する物質であってよく、より詳細には、それぞれ互いに異なる吸収波長帯域と蛍光波長帯域を有し、従って、それぞれの蛍光fl_1、fl_2、fl_3の波長の合致する光ファイバー3aのレーザー媒質LMの吸収波長帯域が互いに異なるように選択される。更に、各蛍光物質の蛍光波長帯域の幅は、レーザー媒質の吸収波長帯域の幅と同等かそれ以下であることが望ましいので、蛍光物質の蛍光波長帯域の半値幅は、50nm以下であることが好ましい。なお、各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3の寸法、太陽光受容面2a_1、2a_2、2a_3と縁面2c_1、2c_2、2c_3との面積比は、特許文献4に記載されている如くレーザー発振の条件が充足されるように設計される。
また、上記の蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3の各々の縁面2c_1、2c_2、2c_3上には、上記の如く、1条の光ファイバー3aが、蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3の周方向に沿って、好適には、複数回、より好適には、密に(隣接する表面が互いに接するように)巻き付けられる(巻装される)。光ファイバー3aは、ファイバーレーザーに利用可能な光ファイバーであり、図1(C)に模式的な断面図にて示されている如く、レーザー媒質LMがドープされたガラス材料にて形成されコア部3cがその外周にてコア部3cよりも屈折率の低いガラス材料にて形成されたクラッド部により囲繞された構成を有し、図1(B)に描かれている如く、光ファイバー3aの両端4、5に於いては、光ファイバー内を伝播する光(少なくともレーザー媒質が放出する光の波長帯域の成分)を反射する反射手段が設けられて、ファブリペロー共振器が構成されるようになっていてよい。反射手段には、ファイバーレーザーに於いて、通常使用されている方式、例えば、FBG(ファイバーブラッググレーティング)が採用されてよい。これらの反射手段の反射率について、レーザー光の出射端となる端部4に於いては、光ファイバー内を伝播する光の一部が透過するように調整される。具体的には、反射率は、全ての光を反射させるための端部5に於いては、99.999%(端部から励起光を入射させる必要がないので、励起光が透過するようになっている必要はない。)、レーザー光を取り出す側の端部4に於いては、90%などとなるように調整されてよい。更に、特に、本実施形態の太陽光励起レーザー装置1に於いては、後に詳細に説明される如く、各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3の縁面2c_1、2c_2、2c_3から出射される蛍光fl_1、fl_2、fl_3を巻装された光ファイバー3aの外周の表面から進入させることとなるので、クラッド部の表面は、被覆がない状態とするか、被覆がされたとしても、その材料として蛍光導光板内に分散された蛍光物質の蛍光の波長の光を透過させるものが採用される。クラッド部は、複数の層にて構成されていてもよい。なお、典型的には、蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3の各々に対して、独立の1条の光ファイバー3aが巻装され、上記の端部4、5は、それぞれの光ファイバー3aに設けられ、それぞれ、別々に互いに波長の異なるレーザー光LL_1、LL_2、LL_3が、出射端4_1、4_2、4_3から出力される。具体的な実施例に於いて、光ファイバー3aとしては、100m以上の連続した1本のファイバーであって、石英ガラスにて形成された直径Dco:10−80μmのコア部3cと直径Dcl:125μmのクラッド部から成り、コア部の材料が、レーザー媒質として、Nd3+が0.5at%にてドープされたものであり、コア/クラッド屈折率差が1%程度、レーザー光波長(レーザー媒質の放出光波長)付近に於ける内部損失が10dB/km(1×10−6cm−1)未満のものが採用されてよい。
そして、図2(A)を再度参照して、各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3は、それぞれの蛍光物質fm_1、fm_2、fm_3により吸収する太陽光成分の波長帯域がそれぞれの蛍光物質fm_1、fm_2、fm_3の放出する蛍光fl_1、fl_2、fl_3の波長帯域よりも短波長側であって且つそれぞれの蛍光fl_1、fl_2、fl_3の波長帯域よりも短波長側にある他の蛍光導光板に於いて放出される蛍光の波長帯域よりも長波長側の波長帯域となるようにすると共に、それぞれにて放出される蛍光fl_1、fl_2、fl_3がそれぞれの太陽光受容面2a_1、2a_2、2a_3と裏面2d_1、2d_2、2d_3との間からできるだけ漏れないように構成される。即ち、多層型蛍光導光板2は、図3(C)に示されている如く、一つの蛍光導光板に於いては、波長帯域λi1の光が吸収され、波長λo1の蛍光が放出されてその蛍光導光板内に閉じ込められ、別の蛍光導光板に於いては、波長λo1よりも長波長の波長帯域λi2の光が吸収され、波長λo2の蛍光が放出されてその蛍光導光板内に閉じ込められ、更に別の蛍光導光板に於いては、波長λo2よりも長波長の波長帯域λi3の光が吸収され、波長λo3の蛍光が放出されてその蛍光導光板内に閉じ込められるように、要すれば、各蛍光導光板の蛍光物質の各々の吸収波長帯域と蛍光波長帯域が、太陽光成分の広い波長帯域をレーザー媒質の吸収波長帯域を下限として分割して得られる複数の帯域のうちの一つとなるように構成される。これにより、各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3に於ける蛍光物質fm_1、fm_2、fm_3が吸収する太陽光成分と放出する蛍光との間の波長の差分をできるだけ小さくすることが可能となり、太陽光からレーザー媒質の励起光と成る蛍光を得る過程に於けるエネルギーの損失をできるだけ小さく抑えられるようになると共に、各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3に於ける蛍光の集光、即ち、レーザー発振のための励起光のエネルギー密度の増大が可能となる。
上記の多層型蛍光導光板2の構成を実現する一つの態様に於いては、具体的には、例えば、図2(A)に模式的に描かれている如く、多層型蛍光導光板2の上層から下層に向かって、即ち、太陽光の進行方向に沿って、各蛍光導光板に於ける吸収波長帯域と蛍光波長帯域とが短波長側から長波長側へシフトし、図2(C)に示されている如く、蛍光fl_1、fl_2、fl_3の波長が順に長くなるように蛍光物質fm_1、fm_2、fm_3が選択され、また、図2(B)に示されている如く、蛍光導光板の間には低屈折率層(典型的には、空気層)が設けられ、更に、各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3の裏面2d_1、2d_2、2d_3に於いて、それぞれの放出する蛍光fl_1、fl_2、fl_3の波長以下の光を反射する選択的反射膜2s_1、2s_2、2s_3が貼着される。かかる選択的反射膜は、例えば、SiOとTiOの多層膜から任意に調製可能である。
上記の構成によれば、図中上方から太陽光SLが入射される場合に、各蛍光導光板で吸収される太陽光成分については、まず、最上層の蛍光導光板2b_1では、蛍光fl_1よりも波長の短い太陽光成分(短)がそこに分散された蛍光物質fm_1によって吸収され、また、選択的反射膜2s_1にて、蛍光fl_1の波長以下の成分(短)が反射されるので(図2(C)参照。これにより、蛍光物質fm_1による蛍光fl_1よりも波長の短い太陽光成分の吸収量の増大も生ずる。)、その結果、蛍光fl_1より波長の長い成分(中、長)だけが蛍光導光板2b_1の裏面2d_1を透過し、下層の蛍光導光板2b_2へ到達することとなる。次の蛍光導光板2b_2では、蛍光導光板2b_1の裏面2d_1を透過してきた太陽光成分(中、長)、即ち、蛍光fl_1より波長の長い太陽光成分のうち、蛍光fl_2よりも波長の短い太陽光成分(中)がそこに分散された蛍光物質fm_2によって吸収され、また、蛍光fl_2の波長以下の成分(中)が、選択的反射膜2s_2にて反射されるので(図2(C)参照。これにより、蛍光物質fm_2による蛍光fl_2よりも波長の短い太陽光成分の吸収量の増大も生ずる。)、蛍光fl_2より波長の長い成分(長)だけが蛍光導光板2b_2の裏面2d_2を透過し、その下層の蛍光導光板2b_3へ到達することとなる。そして、最下層の蛍光導光板2b_3では、そこに分散された蛍光物質fm_3によって蛍光fl_2より波長の長い成分(長)が吸収されることとなる。なお、最下層の蛍光導光板2b_3の裏面2d_3に於いては、選択的反射膜2s_3に代えて通常の反射膜であってもよい(後に説明される如く、蛍光導光板の底面は、全反射ミラーで覆われるので、選択的反射膜2s_3は省略されてもよい。)。一方、各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3にてそれぞれ放出される蛍光fl_1、fl_2、fl_3については、各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3の裏面2d_1、2d_2、2d_3では、それぞれ、蛍光fl_1、fl_2、fl_3が、選択的反射膜2s_1、2s_2、2s_3によって、各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3の内向きに反射され、各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3の太陽光受容面2a_1、2a_2、2a_3(及び選択的反射膜のない場合の裏面2d_3)では、それぞれ、蛍光導光板の屈折率がその外部の屈折率よりも高いことによる全反射の効果により、蛍光fl_1、fl_2、fl_3の殆どが、各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3の内向きに反射されることとなる(蛍光は蛍光物質から等方的に放出されるところ、そのうち、界面への入射角が臨界角よりも大きい成分が界面で全反射される。なお、各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3に入射する太陽光成分は上方からの平行光であり、通常、その蛍光導光板の界面での入射角は臨界角よりも小さいので、蛍光導光板の界面で全反射は生じない。)。かくして、上記の構成に於いては、各蛍光導光板に於いて吸収される太陽光の波長帯域は、太陽光の進行方向に沿って短波長側から長波長側へシフトするように、短波長帯域、中波長帯域、長波長帯域などに分割されると共に、蛍光fl_1、fl_2、fl_3の殆どが各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3の太陽光受容面2a_1、2a_2、2a_3と裏面2d_1、2d_2、2d_3との間に閉じ込められ、集光されて、縁面2c_1、2c_2、2c_3から出射されることとなる。
なお、上記の多層型蛍光導光板2の構成に於いて、選択的反射膜2s_1、2s_2を用いずに、単に、蛍光導光板の間には低屈折率層(典型的には、空気層)が設けられるだけでもよく、この場合でも、各蛍光導光板に於ける太陽光の吸収波長帯域の分割と蛍光の閉じ込めは、それらの作用効果の程度がやや低下するが、達成可能である。また、多層型蛍光導光板2は、複数の、屈折率が互いに異なる蛍光導光板を接合することによって、例えば、上層から下層へ向かって屈折率が小さくなるように、或いは、上層から下層へ向かって屈折率が大きくなるように、構成されてもよく、この場合でも、各蛍光導光板に於ける太陽光の吸収波長帯域の分割と蛍光の閉じ込めの作用効果が或る程度達成可能である(蛍光導光板の接合界面(裏面と太陽光受容面との接合面)に於いて屈折率が互いに異なることにより各蛍光導光板で放出された蛍光が反射するので、蛍光を各蛍光導光板に集光することが可能である。)。更に、多層型蛍光導光板2の構成に於いて、蛍光物質として、一般の蛍光色素などの、吸収波長帯域が蛍光波長帯域の短波長側に隣接した或る特定の範囲に画定されているものを利用する場合には、必ずしも、多層型蛍光導光板2の上層から下層に向かって各蛍光導光板に於ける吸収波長帯域と蛍光波長帯域とが短波長側から長波長側へシフトしていなくともよく、各蛍光導光板に於いて、分散された蛍光物質の吸収波長帯域の太陽光成分が到達するようになっていれば、或る波長帯域の太陽光成分を吸収する蛍光導光板は、何れの順番に積層されていてもよい。
より具体的には、レーザー媒質LMとして典型的に利用されるNd3+の場合、その吸収波長のピークは、500−540nm、560−610nm、720−770nm、780−830nm、850−910nmに存在するので、その場合、各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3の蛍光物質fm_1、fm_2、fm_3は、それぞれの放出する蛍光fl_1、fl_2、fl_3の波長が上記のNd3+の吸収波長ピーク帯域に合致するように選択され、多層型蛍光導光板2は、各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3の蛍光物質fm_1、fm_2、fm_3の吸収する太陽光成分の波長帯域が上記のNd3+の最も短波長の吸収波長ピーク帯域よりも短波長側又は吸収波長ピーク帯域の間の帯域のいずれかと成るように構成される。
上記の構成に於いて、多層型蛍光導光板2に進入した太陽光の一部及び蛍光物質から発せられた蛍光の一部が、多層型蛍光導光板2の最下層の蛍光導光板の裏面から外部へそのまま透過し、また、縁面2cから出射して光ファイバー3aの束へ進入した蛍光の一部が、光ファイバー3aの束の外側へそのまま透過してしまうと、それらの光は、レーザー発振に寄与しないこととなる。そこで、多層型蛍光導光板2の裏面から透過した光と光ファイバー3aの束の外側へ透過した光をそれぞれ内側に戻し、より多くの光がレーザー発振に寄与できるようにするために、図2(A)に模式的に描かれている如く、多層型蛍光導光板2の裏面と光ファイバー3aの束の外周を覆う反射ミラー枠6が設けられていてよい。反射ミラー枠6は、筐体の内側が全反射ミラーとなっており、多層型蛍光導光板2の裏面から透過した光と光ファイバー3aの束の外側へ透過した光は、反射されて、それぞれ、多層型蛍光導光板2の内部、光ファイバー3aの束へ戻されることとなる。反射ミラーは、例えば、誘電体多層膜にて形成されてよい。
なお、多層型蛍光導光板2の外周形は、多角形であってもよく、光ファイバー3aの束は、屈曲可能な程度に於いて、多層型蛍光導光板2の外周に近接するよう巻装されてよい。多層型蛍光導光板2の多角形の場合、複数の装置を或る面内に配列する際に、装置間の隙間を低減でき、互いに密に配置できる点で有利である。更に、各蛍光導光板に於いて、蛍光物質は、太陽光受容面2a上に或いは裏面2d上に、例えば、蛍光物質を含む薄膜を貼着又は形成することにより、分散されてもよい。
装置の作動
図2(A)及び図3(A)を参照して、本発明による太陽光励起レーザー装置1の動作に於いては、太陽光SLを多層型蛍光導光板2の上方から入射させると、上記の如く、各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3のそれぞれへ、太陽光の少なくとも一部の成分が進入し、それぞれに於いて、蛍光物質fm_1、fm_2、fm_3が励起され、これにより、各蛍光物質から蛍光fl_1、fl_2、fl_3が放出されることとなる。そして、蛍光fl_1、fl_2、fl_3が、それぞれ、光ファイバー3aのコア部3cにドープされたレーザー媒質LMを励起し(ポンピングし)、これにより、レーザー媒質LMからの放出光LLがレーザー発振に利用されることとなる。
上記の一連の光エネルギーの流れに於いては、図2(C)又は図3(C)のスペクトルに描かれている如く、太陽光の波長帯域は、広範囲に亘るのに対し、レーザー媒質LMの感度の高い吸収波長帯域は、特定の狭い波長帯域に限定されているので、本実施形態の太陽光励起レーザー装置1に於いては、太陽光のエネルギーがレーザー媒質LMに吸収されやすくなるように、蛍光物質を利用して、太陽光成分のレーザー媒質の感度の高い複数の波長帯域の光への変換が実行される。その際、蛍光物質が吸収する光と放出する光(レーザー媒質LMに吸収させる光)との波長の差分が大きいと、蛍光物質に於ける緩和で損失されるエネルギーが多くなってしまう。そこで、本実施形態では、多層型蛍光導光板2が、上記の如く、各蛍光導光板に於ける蛍光物質の吸収波長帯域と蛍光波長帯域とが隣接し、且つ、異なる蛍光導光板の蛍光物質の吸収波長帯域と蛍光波長帯域とは互いに重複しないように構成され、これにより、短波長帯域の太陽光成分が、レーザー媒質LMの吸収波長帯域のうちの短波長の帯域に合致する短波長の蛍光に変換され、中波長帯域の太陽光成分が、レーザー媒質LMの吸収波長帯域のうちの中波長の帯域に合致する中波長の蛍光に変換され、長波長帯域の太陽光成分が、レーザー媒質LMの吸収波長帯域のうちの長波長の帯域に合致する長波長の蛍光に変換され、かくして、太陽光から蛍光への変換過程に於けるエネルギーの損失ができるだけ小さく抑えられることとなる。例えば、図2(C)の例では、波長が500nm未満の太陽光成分は、波長が500−540nmの蛍光に変換され、波長が540−560nmの太陽光成分は、波長が560−610nmの蛍光に変換され、波長が610−780nmの太陽光成分は、波長が780−830nmの蛍光に変換され、この場合の1フォトン当たりのエネルギー損失は、例えば、波長が500nm未満の太陽光成分を波長が780−830nmの蛍光に変換する場合よりも大幅低減されることとなる。
各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3内に於いて蛍光物質fm_1、fm_2、fm_3から放出された蛍光fl_1、fl_2、fl_3は、個々の蛍光物質に於いて等方的に放出されるところ、既に触れたように、各蛍光導光板と外部との界面に於いて、蛍光導光板2の屈折率が外界(通常、空気)の屈折率よりも高いときには、界面への入射角が臨界角よりも大きい光は、界面で全反射されるので、蛍光fl_1、fl_2、fl_3は、各太陽光受光面2a_1、2a_2、2a_3に於いては、一部が透過してしまうが、殆どが反射され、裏面2d_1、2d_2、2d_3では、選択的反射膜2s_1、2s_2、2s_3(又は全反射ミラー)によって反射される(なお、裏面2d_1、2d_2、2d_3に選択的反射膜2s_1、2s_2、2s_3又は全反射ミラーが設けられていない場合でも、全反射の作用により、蛍光の殆どが反射される。更に、各蛍光導光板が接合されている場合でも、それぞれの屈折率が異なっていれば、界面にて蛍光の反射が生ずる。)。かくして、蛍光fl_1、fl_2、fl_3は、各蛍光導光板内で反射を繰り返し、最終的には、縁面2c_1、2c_2、2c_3へ集光され、そこに於いて各蛍光導光板から出射して、隣接する光ファイバー3aへ入射されることとなる。光ファイバー3aに於いては、外周面から入射された蛍光がポンピングエネルギーとなってレーザー発振が生じ、レーザー光LL_1、LL_2、LL_3が出射端4_1、4_2、4_3から出力されることとなる。なお、図2(A)に模式的に描かれている如く、1条の光ファイバー3aが複数回に亘って即ち多重に各蛍光導光板の縁面に巻きつけられている構成によれば、各蛍光導光板に巻装された部分の略全長に亘って蛍光が、光ファイバー3aの軸方向からではなく、半径方向から直にコア部内の個々のレーザー媒質へ到達することとなり、蛍光がレーザー媒質へ到達するまでの損失も低減されることが期待される。また、図1(A)に描かれている如く、典型的には、光ファイバー3aは、各蛍光導光板2b_1、2b_2、2b_3に対して、それぞれ独立に巻装され、その場合、独立に異なる波長のレーザー光が出力されることとなる。各蛍光導光板の具体的な寸法、光ファイバー3aの巻数等の条件は、特許文献4に記載されている如く、ファイバーレーザーの小信号利得が光ファイバー3aのレーザー発振波長に於ける内部損失より大きくなり、レーザー発振を達成するように選択される。
以上の説明は、本発明の実施の形態に関連してなされているが、当業者にとつて多くの修正及び変更が容易に可能であり、本発明は、上記に例示された実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の概念から逸脱することなく種々の装置に適用されることは明らかであろう。

Claims (1)

  1. 太陽光励起レーザー装置であって、
    第一の面と、第二の面と、前記第一及び第二の面の周縁を接続する縁面とから成る蛍光導光板にして、その内部又は前記第一若しくは第二の面上に太陽光の一部の成分を吸収してレーザー媒質の感度の高い複数の波長帯域のうちの一つの波長帯域の蛍光を放出する蛍光物質が分散され且つ外部と屈折率が異なる材料から形成された板状構造を有し、前記第一の面から太陽光が入射すると、前記蛍光物質から放出される前記蛍光が実質的に前記縁面に集光されて出射する蛍光導光板が複数枚積層された多層型蛍光導光板にして、前記蛍光導光板の各々に於いて放出される前記蛍光の波長帯域が互いに異なり、前記蛍光導光板の各々に於いて吸収される太陽光の一部の成分の波長帯域が前記蛍光導光板の各々に於いて放出される前記蛍光の波長帯域よりも短波長側であり且つ前記蛍光導光板の各々に於いて放出される前記蛍光の波長帯域よりも短波長側にある他の前記蛍光導光板に於いて放出される前記蛍光の波長帯域よりも長波長側の波長帯域となるように前記蛍光導光板の各々に分散された前記蛍光物質が選択されている多層型蛍光導光板と、
    前記蛍光導光板の各々又は全ての前記縁面上にて前記第一及び第二の面の周縁方向に沿って巻装された1条の光ファイバーにして、前記レーザー媒質が分散されたコア部と、表面及び内部が前記蛍光を透過する材料にて形成され前記コア部の屈折率よりも低い屈折率を有するクラッド部と、前記光ファイバーの一方の端面にて前記レーザー媒質が放出した光の実質的に全てを反射する第一の反射手段と、前記光ファイバーの他方の端面にて前記レーザー媒質が放出した光の一部を透過させ、その残りを反射する第二の反射手段とを含み、前記蛍光導光板の各々の縁面から出射された前記蛍光が前記クラッド部の表面を透過して前記コア部まで達し、前記蛍光により前記レーザー媒質が励起されてレーザー発振が達成可能であり、レーザー光が前記光ファイバーの他方の端面から出射する光ファイバーと
    を含む装置。
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