JP2019168101A - ハブ部材およびその製造方法 - Google Patents

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佳祐 福田
Keisuke Fukuda
佳祐 福田
亮 松本
Akira Matsumoto
亮 松本
琢哉 丸山
Takuya Maruyama
琢哉 丸山
直弘 大畑
Naohiro Ohata
直弘 大畑
伊藤 大介
Daisuke Ito
大介 伊藤
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Abstract

【課題】ハブ部材の軸長の増加を抑制しつつ、筒状部の外周面に形成された歯形部に嵌合される摩擦係合プレートに充分な量の潤滑油を供給可能にする。
【解決手段】ハブ部材は、筒状部と、当該筒状部の外周面に形成されると共にクラッチまたはブレーキの摩擦係合プレートの内周部が嵌合される歯形部と、筒状部の開口端から軸方向に離間した位置で当該筒状部から径方向内側に延出されると共に回転部材に連結される環状の壁部と、それぞれ歯形部の対応する歯底部に沿って軸方向に延在するように筒状部の内周面に形成された複数の油溝と、それぞれ対応する歯底部および油溝で開口するように筒状部に形成された複数の油孔とを含む。
【選択図】図1

Description

本開示は、外周面に形成された歯形部を有する筒状部と、当該筒状部から径方向内側に延出されると共に回転部材に連結される環状の壁部とを含むハブ部材、およびその製造方法に関する。
従来、この種のハブ部材として、円筒部と、当該円筒部の開口端と反対側の端部に形成された内フランジと、円筒部の外側面に形成された外歯と、円筒部に形成された多数の油孔と、円筒部の開口端を径方向内側に押し潰して塑性変形させることにより当該開口端の内側に形成された油溜め堰とを含むクラッチハブが知られている(例えば、特許文献1参照)。このハブ部材の油溜め堰は、円筒部に外歯が形成された後に、開口端側にバリ部が残存した円筒部の内側面の周方向の一部にダイをあてがい、当該円筒部の径方向外側からダイに向けてパンチを相対移動させてダイの堰形成部よりも先端側のバリ部を切断する工程を繰り返すことにより形成される。
特開2001−232435号公報
上記クラッチハブのように、円筒部の開口端の内側に油溜め堰を設けることで、クラッチハブ内に供給された潤滑油が円筒部の開口端から流出するのを抑制し、円筒部に形成された多数の油孔を介して外歯に嵌合された摩擦係合プレートに充分な量の潤滑油を供給することができる。しかしながら、円筒部の開口端の内側に油溜め堰を設ける場合、要求される摩擦係合プレートの枚数に応じた外歯の軸長を確保しようとすると、油溜め堰の軸長およびバリ部を切断する際に生じるダレ部の軸長の分だけ円筒部の軸長を延ばす必要が生じ、ハブ部材の軸長の増加を招いてしまう。
そこで、本開示は、ハブ部材の軸長の増加を抑制しつつ、筒状部の外周面に形成された歯形部に嵌合される摩擦係合プレートに充分な量の潤滑油を供給可能にすることを主目的とする。
本開示のハブ部材は、筒状部と、前記筒状部の外周面に形成されると共にクラッチまたはブレーキの摩擦係合プレートの内周部が嵌合される歯形部と、前記筒状部の開口端から軸方向に離間した位置で該筒状部から径方向内側に延出されると共に回転部材に連結される環状の壁部とを含み、前記筒状部の内側から外側に潤滑油を流出させるハブ部材において、それぞれ前記歯形部の対応する歯底部に沿って前記軸方向に延在するように前記筒状部の内周面に形成された複数の油溝と、それぞれ対応する前記歯底部および前記油溝で開口するように前記筒状部に形成された複数の油孔とを含むものである。
本開示のハブ部材では、筒状部の内周面に、歯形部の対応する歯底部に沿って軸方向に延在するように複数の油溝が形成される。また、筒状部には、それぞれ対応する歯底部および油溝で開口する複数の油孔が形成される。これにより、回転する潤滑油供給部から筒状部内に供給された潤滑油が遠心力により各油溝内に集まり、油溝から油孔を介して筒状部の外に流出する。この結果、筒状部の開口端の内周面から堰部を省略しても、ハブ部材内に供給された潤滑油が筒状部の開口端から流出するのを抑制することができるので、堰部の省略によりハブ部材の軸長の増加を抑制しつつ、筒状部の外周面に形成された歯形部に嵌合される摩擦係合プレートに充分な量の潤滑油を供給することが可能となる。
本開示のハブ部材を示す斜視図である。 本開示のハブ部材を示す拡大斜視図である。 本開示のハブ部材を示す要部拡大図である。 本開示のハブ部材の製造手順を示す断面図である。 本開示のハブ部材の製造に用いられるパンチを示す斜視図である。 本開示のハブ部材における潤滑油の流れを示す説明図である。 本開示のハブ部材における潤滑油の流れを示す説明図である。
次に、図面を参照しながら、本開示の発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本開示のハブ部材1を示す斜視図であり、図2は、ハブ部材1を示す拡大斜視図であり、図3は、ハブ部材1を示す要部拡大図である。これらの図面に示すハブ部材1は、図示しない車両用変速機に含まれるブレーキのハブ(ブレーキハブ)として利用されるものである。図示するように、ハブ部材1は、一端が開口した有底円筒状に形成されており、筒状部2と、当該筒状部2の開口端2a(図1参照)とは反対側の端部(他端)から径方向内側に延出された環状の壁部(底部)3とを含む。ハブ部材1の壁部3は、上記ブレーキの固定対象要素となる回転部材に連結される。
筒状部2の外周面には、歯形部としての外歯スプライン20が形成されている。外歯スプライン20は、周方向に交互に並ぶそれぞれの複数の外歯部21および歯底部22を含み、当該外歯スプライン20には、上記ブレーキの摩擦プレート(摩擦材が貼着された摩擦係合プレート)の内周部が嵌合される。また、筒状部2の内周面は、概ね凹円柱面状に形成されると共に、それぞれ外歯スプライン20の対応する歯底部22に沿ってハブ部材1の軸方向に延在するように形成された複数の浅い油溝23と、周方向に隣り合う油溝23同士の間に形成された複数の低背の凸部24とを含む。更に、筒状部2には、それぞれ対応する歯底部22および油溝23で開口する複数の油孔25が形成されている。
図1から図3に示すように、筒状部2の開口端2aの内周面2bは、複数の油溝23の底面23bに面一に連続する凹円柱面状に形成されている。すなわち、内周面2bの曲率半径と、各油溝23の底面23bの曲率半径とは互いに同一である。また、各油溝23は、図3に示すように、対応する歯底部22の裏側に径方向外側からみて当該歯底部22の周方向における幅の範囲内に収まるように形成される。ただし、各油溝23は、対応する歯底部22の裏側に径方向外側からみて当該歯底部22の両側の外歯部21と部分的に重なるように形成されてもよい。更に、各油溝23の底面23bは、図2に示すように、それぞれ壁部3の内面3iに滑らかに連続するように形成されている。また、本実施形態において、油溝23は、軸方向における両端部を除いて一定の深さ(最大深さ)を有し、当該最大深さは、ハブ部材1に嵌合される摩擦プレート(およびセパレータプレート)の要求潤滑油量に応じて、外歯スプライン20の外歯部21の歯丈よりも大幅に小さい例えば0.1−1.0mmの範囲内に定められる。更に、油孔25は、1つの歯底部22に対して少なくとも1つ形成され、周方向に隣り合う歯底部22に対応した2つの油孔25は、図示するようにハブ部材1の軸方向にズラして形成される。また、本実施形態において、油孔25の外径は、油溝23の幅のおよそ1/2に定められている。
図4は、上述のようなハブ部材1の製造手順を示す断面図である。同図からわかるように、ハブ部材1は、ダイス50およびパンチ51を用いたプレス成形により製造される。ダイス50は、筒状に形成されており、その内周面には、外歯スプライン20を成形するための歯形成形部501が形成されている。ダイス50は、ハブ部材1の製造ステーションに設置(固定)され、ダイス50の図中上方には、図4に示すように、当該ダイス50と軸方向に間隔をおいて筒状の導入R部52が設置される。また、ダイス50および導入R部52の孔部内には、図4に示すように、図示しない昇降機構により昇降させられるリフター53が配置される。
パンチ51は、図5に示すように、略円筒状に形成されており、外周面から周方向に間隔をおいて径方向外側に突出する凸部である複数の油溝成形部511と、それぞれ隣り合う油溝成形部511の周方向における間に形成された凹部である複数の凸状成形部512と、パンチ51の基端(図5における右側の端部)側で油溝成形部511の外周面に面一に連続する円柱面状の開口端成形面513とを含む。開口端成形面513の曲率半径と、油溝成形部511の外周面の曲率半径とは互いに同一である。更に、パンチ51の先端部514のコーナー部515はR形状を有しており、油溝成形部511の先端部514側の端部の外周面は、コーナー部515の表面に滑らかに連続するように形成されている。
ハブ部材1の製造に際しては、円盤状の金属板(ワーク)Wを図中下方に移動するリフター53により支持すると共にパンチ51により加圧しながら導入R部52内に押し込んでいく。これにより、パンチ51と導入R部52とにより金属板Wに対して絞り加工が施され、金属板Wが有底円筒状に成形されていく。そして、導入R部を出た有底円筒体は、パンチ51により押圧されてダイス50の孔部内に押し込まれていく。導入R部を出た有底円筒体がダイス50内に押し込まれていくと、ダイス50の歯形成形部501により有底円筒体の外周面に外歯スプライン20が形成される。更に、パンチ51の複数の油溝成形部511や、複数の凸状成形部512、開口端成形面513等により、それぞれ歯底部22に沿って延びると共に壁部3の内面に滑らかに連続する複数の油溝23や、複数の油溝23の底面23bに面一に連続する凹円柱面状の内周面2bが有底円筒体の内周面に形成される。
続いて、有底円筒体の開口端の内周面2bの一部に円柱面状の外周面を有する治具をあてがい、筒状部の径方向外側から治具に向けてトリムパンチを移動させて当該治具よりも先端側のバリ部を切断する工程を繰り返し、筒状部の開口端を成形する。また、筒状部2の各歯底部22に治具をあてがって当該筒状部2の内側から穿孔パンチにより歯底部22および油溝23で開口する複数の油孔25を形成する。これにより、ハブ部材1が完成する。なお、筒状部2の開口端2aに対するトリム加工と油孔25の穿設加工との順番は入れ替わってもよい
上述のようにして製造されたハブ部材1を含むブレーキが組み込まれた変速機では、当該変速機の回転軸等に形成されて回転する潤滑油供給部(図示省略)からハブ部材1(筒状部2)内に供給された潤滑油(作動油)Lが、図6に示すように遠心力により各油溝23内に集まる(張り付く)。更に、ハブ部材1の筒状部2の内部に供給されて遠心力により壁部3の内面3iを伝って径方向外側に流れる潤滑油Lは、図7に示すように、壁部3の内面3iに滑らかに連続する底面23bを伝って各油溝23へと流入する。そして、各油溝23内に集まった潤滑油は、油孔25を介して筒状部2の外に流出し、隣り合う摩擦プレートおよびセパレータプレートの間に形成された隙間を通って径方向外側に流出する。この結果、筒状部2の開口端2aの内周面2bから堰部を省略しても、ハブ部材1内に供給された潤滑油が筒状部2の開口端2aから流出するのを極めて良好に抑制することができる。従って、堰部の省略によりハブ部材1(筒状部2や外歯スプライン20)の軸長の増加を抑制しつつ、筒状部2の外周面に形成された外歯スプライン20に嵌合される摩擦プレートやそれと係合するセパレータプレート(摩擦係合プレート)に充分な量の潤滑油を供給することが可能となる。
また、各油溝23の最大深さを0.1−1.0mmの範囲内に定めることで、摩擦プレートやセパレータプレート等の潤滑(冷却)に要求される油量を確保しつつ、各油溝23の深さをできるだけ浅くしてハブ部材1の強度を良好に確保することが可能となる。
更に、上記ハブ部材1は、ダイス50およびパンチ51を用いたプレス成形により製造され、パンチ51は、外周面から周方向に間隔をおいて径方向外側に突出する凸部である複数の油溝成形部511と、パンチ51の基端側で油溝成形部511の外周面に面一に連続する円柱面状の開口端成形面513とを含む。これにより、筒状部2の開口端2aの内周面2bが、複数の油溝23の底面23bに面一に連続する凹円柱面状に形成される。従って、筒状部2の開口端2aをトリム加工により成形する際に、油溝23に嵌まり込む凸部を含む治具を用いる必要がなくなる。この結果、開口端2aのトリム加工に用いられる治具の耐久性を向上させてハブ部材1の製造コストを低下させつつ、筒状部2の開口端2aにダレが生じてしまうのを良好に抑制することが可能となる。そして、開口端2aにダレが生じるのを抑制することで、ハブ部材1(筒状部2)の軸長の増加を抑制しつつ摩擦プレート(およびセパレータプレート)の枚数に応じた外歯スプライン20の軸長を良好に確保することができる。
また、パンチ51の先端部514のコーナー部515はR形状を有し、油溝成形部511の先端部514側の端部の外周面は、コーナー部515の表面に滑らかに連続する。これにより、複数の油溝23の底面23bを壁部3の内面3iに滑らかに連続させることができる。そして、複数の油溝23の底面23bを内面3iに滑らかに連続させることで、当該内面3iを伝って径方向外側に流れる潤滑油を各油溝23にスムースに導くことができるので、油溝23の間の凸部24の表面を伝って筒状部2の開口端2aから流出する潤滑油の量を極めて良好に低減化することが可能となる。
なお、上記ハブ部材1は、壁部3に連結された回転部材を他の回転部材に連結するためのクラッチのクラッチハブとして構成されてもよい。また、ハブ部材1の外周面の歯形部は、必ずしもスプラインである必要はなく、周方向に交互に並ぶ凹凸部であってもよい。更に、ハブ部材1の壁部3は、筒状部2の開口端2aから軸方向に離間した位置で径方向内側に延びると共に回転部材に連結されるものであれば、必ずしも筒状部2の開口端2aとは反対側の端部から径方向内側に延出されたものには限られない。
以上説明したように、本開示のハブ部材は、筒状部(2)と、前記筒状部(2)の外周面に形成されると共にクラッチまたはブレーキの摩擦係合プレートの内周部が嵌合される歯形部(20)と、前記筒状部(2)の開口端(2a)から軸方向に離間した位置で該筒状部(2)から径方向内側に延出されると共に回転部材に連結される環状の壁部(3)とを含み、前記筒状部の(2)内側から外側に潤滑油を流出させるハブ部材(1)において、それぞれ前記歯形部(20)の対応する歯底部(22)に沿って前記軸方向に延在するように前記筒状部(2)の内周面に形成された複数の油溝(23)と、それぞれ対応する前記歯底部(22)および前記油溝(23)で開口するように前記筒状部に形成された複数の油孔(25)とを含むものである。
本開示のハブ部材では、筒状部の内周面に、歯形部の対応する歯底部に沿って軸方向に延在するように複数の油溝が形成される。また、筒状部には、それぞれ対応する歯底部および油溝で開口する複数の油孔が形成される。これにより、回転する潤滑油供給部から筒状部内に供給された潤滑油が遠心力により各油溝内に集まり、油溝から油孔を介して筒状部の外に流出する。この結果、筒状部の開口端の内周面から堰部を省略しても、ハブ部材内に供給された潤滑油が筒状部の開口端から流出するのを抑制することができるので、堰部の省略によりハブ部材の軸長の増加を抑制しつつ、筒状部の外周面に形成された歯形部に嵌合される摩擦係合プレートに充分な量の潤滑油を供給することが可能となる。
また、前記筒状部(2)の前記開口端(2a)の内周面(2b)は、前記複数の油溝(23)の底面(23b)に面一に連続する凹円柱面状に形成されてもよい。これにより、筒状部の開口端をトリム加工等により成形する際に、油溝に嵌まり込む凸部を含む治具を用いる必要がなくなる。この結果、開口端の成形に用いられる治具の耐久性を向上させてハブ部材の製造コストを低下させつつ、筒状部の開口端にダレが生じてしまうのを良好に抑制することが可能となる。そして、筒状部の開口端にダレが生じるのを抑制することで、ハブ部材(筒状部)の軸長の増加を抑制しつつ。摩擦係合プレートの枚数に応じた歯形部の軸長を良好に確保することができる。
更に、前記複数の油溝(23)の底面(23b)は、それぞれ前記壁部(3)の内面(3i)に滑らかに連続してもよい。これにより、回転部材が回転する際に、筒状部の内部に供給されて壁部の内面を伝って径方向外側に流れる潤滑油を各油溝にスムースに導くことができるので、油溝の間の部分を伝って筒状部の開口端から流出する潤滑油の量を極めて良好に低減化することが可能となる。
また、前記油溝(23)の最大深さは、0.1−1.0mmであってもよい。これにより、摩擦係合プレート等の潤滑に要求される油量を確保しつつ、油溝の深さをできるだけ浅くしてハブ部材の強度を良好に確保することが可能となる。
本開示のハブ部材の製造方法は、筒状部(2)と、前記筒状部(2)の外周面に形成されると共にクラッチまたはブレーキの摩擦係合プレートの内周部が嵌合される歯形部(20)と、および前記筒状部(2)の開口端(2a)から軸方向に離間した位置で該筒状部(2)から径方向内側に延出されると共に(3)とを含むハブ部材(1)の製造方法において、ダイス(50)およびパンチ(51)を用いたプレス成形により、前記歯形部(20)を有する前記筒状部(2)と前記壁部(3)とを形成すると共に、前記筒状部(2)の内周面に、それぞれ前記歯形部(20)の対応する歯底部(22)に沿って前記軸方向に延在する複数の油溝(23)を形成し、それぞれ対応する前記歯底部(22)および前記油溝(23)で開口する複数の油孔(25)を前記筒状部(2)に形成するものである。
かかる方法によれば、軸長の増加を抑制しつつ、筒状部の外周面に形成された歯形部に嵌合される摩擦係合プレートに充分な量の潤滑油を供給可能とするハブ部材を製造することが可能となる。
また、前記ダイス(50)は、内周面に形成された歯形成形部(501)を含む筒体であってもよく、前記パンチ(51)は、外周面から周方向に間隔をおいて径方向外側に突出する凸部である複数の油溝成形部(511)と、前記パンチ(51)の基端側で前記油溝成形部(511)の外周面に面一に連続する円柱面状の開口端成形面(513)とを含んでもよい。これらのダイスおよびパンチを用いることで、筒状部の内周面に歯形部の対応する歯底部に沿って軸方向に延在する複数の油溝を形成すると共に、筒状部の開口端の内周面を複数の油溝の底面に面一に連続する凹円柱面状に形成することが可能となる。
更に、前記パンチ(51)の先端部(514)のコーナー部(515)はR形状を有してもよく、前記油溝成形部(511)の前記先端部(514)側の端部の外周面は、前記コーナー部(515)の表面に滑らかに連続してもよい。これにより、複数の油溝の底面を壁部の内面に滑らかに連続させることが可能となる。
そして、本開示の発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記実施形態は、あくまで発明の概要の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、発明の概要の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
本開示の発明は、歯形部品の製造産業等において利用可能である。
1 ハブ部材、2 筒状部、2a 開口端、2b 内周面、20 外歯スプライン、21 外歯部、22 歯底部、23 油溝、23b 底面、24 凸部、25 油孔、3 壁部、3i 内面、50 ダイス、501 歯形成形部、51 パンチ、511 油溝成形部、512 凸状成形部、513 開口端成形面、514 先端部、515 コーナー部、52 導入R部、53 リフター、L 潤滑油。

Claims (7)

  1. 筒状部と、前記筒状部の外周面に形成されると共にクラッチまたはブレーキの摩擦係合プレートの内周部が嵌合される歯形部と、前記筒状部の開口端から軸方向に離間した位置で該筒状部から径方向内側に延出されると共に回転部材に連結される環状の壁部とを含み、前記筒状部の内側から外側に潤滑油を流出させるハブ部材において、
    それぞれ前記歯形部の対応する歯底部に沿って前記軸方向に延在するように前記筒状部の内周面に形成された複数の油溝と、
    それぞれ対応する前記歯底部および前記油溝で開口するように前記筒状部に形成された複数の油孔と、
    を備えるハブ部材。
  2. 請求項1に記載のハブ部材において、
    前記筒状部の前記開口端の内周面は、前記複数の油溝の底面に面一に連続する凹円柱面状に形成されているハブ部材。
  3. 請求項1または2に記載のハブ部材において、前記複数の油溝の底面は、それぞれ前記壁部の内面に滑らかに連続するハブ部材。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載のハブ部材において、前記油溝の最大深さは、0.1−1.0mmであるハブ部材。
  5. 筒状部と、前記筒状部の外周面に形成されると共にクラッチまたはブレーキの摩擦係合プレートの内周部が嵌合される歯形部と、前記筒状部の開口端から軸方向に離間した位置で該筒状部から径方向内側に延出されると共に回転部材に連結される環状の壁部とを含むハブ部材の製造方法において、
    ダイスおよびパンチを用いたプレス成形により、前記歯形部を有する前記筒状部と前記壁部とを形成すると共に、前記筒状部の内周面に、それぞれ前記歯形部の対応する歯底部に沿って前記軸方向に延在する複数の油溝を形成し、
    それぞれ対応する前記歯底部および前記油溝で開口する複数の油孔を前記筒状部に形成するハブ部材の製造方法。
  6. 請求項5に記載のハブ部材の製造方法において、
    前記ダイスは、内周面に形成された歯形成形部を含む筒体であり、
    前記パンチは、外周面から周方向に間隔をおいて径方向外側に突出する凸部である複数の油溝成形部と、前記パンチの基端側で前記油溝成形部の外周面に面一に連続する円柱面状の開口端成形面とを含むハブ部材の製造方法。
  7. 請求項5または6に記載のハブ部材の製造方法において、
    前記パンチの先端部のコーナー部はR形状を有し、前記油溝成形部の前記先端部側の端部の外周面は、前記コーナー部の表面に滑らかに連続するハブ部材の製造方法。
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