JP2019167730A - 幕式水路 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、水路の流出口を流入口より狭くすることで水流の速度を速めた際に生じる水圧に、より耐えうる構造の幕式水路を提供するものである。【解決手段】水底より起立する複数の柱と幕からなる壁をハの字型に配置することで水流の流出口が流入口より狭い水路を作り、水路の両壁に桁を設け、桁の間に幕を張ることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、水路の流出口を流入口より狭くすることで水流の速度を速めた際に生じる水圧に、より耐えうる構造の幕式水路に関するものである。
従来の幕式水路は水路を形成する壁の、柱と柱の間にのみ幕が張られている物であった。
特許第6143315号 特許第6150411号 特許第6172830号 特許第6242033号 特許第6257120号
本発明は、水路の流出口を流入口より狭くすることで生じる水圧による強度などの問題を、解決するための幕式水路を提供するものである。
上記目的を達成するために、幕式水路において請求項1に係るものは、複数以上の柱を桁で連結、および、柱の間に幕を張ることで壁を形成する。そして、その壁を2列設けることで水路を作るが、その水路は水流の流出口を流入口より狭くしたものである。そして、水路内において対面する桁同士の間に幕を設けたものである。
請求項2に係るものは、請求項1に係るものにおいて、桁が水平に設置されていないものである。
請求項3に係るものは、請求項1に係るものにおいて、柱の複数以上の箇所に桁を設け、対面する水路の各桁との間に幕を設けたものである。
請求項4に係るものは、請求項3に係るものにおいて、柱に浮体を設け、浮体の浮力により水路を浮かせたものである。
本発明は、以上説明したように構成されており、以下に記載されるような効果を有する。 請求項1に係る仕組みを用いた場合、桁の間に設けられた幕によって従来の幕式水路より強度を高くすることができる。特許文献1の幕式水路および特許文献3を用いた幕式水路は、増速された水流の水圧に対して、柱に設けられたケーブルによって耐えるものであった。本発明は桁の間に設けられた幕によって増速された水流の水圧に耐えるものであり、ケーブルという点への荷重から、幕による線への荷重分散により構造的強度を上げることができる。ただし本発明はケーブルの使用を否定するものではない。少なくとも幕の端にはケーブル備えておいた方が幕の強度は上がる。また、特許文献1で述べられている柱間のケーブルの設置を併用しても構わないし、部分的に特許文献1や特許文献3を用いてもよい。例えば水圧の低い流入口部分では特許文献3を用い、水圧が高くなってくる流出口近くで特許文献1を用い、流出口直前で最も水圧が高くなる部分に本発明を用いるなどである。水路の幅が数百mもある状態では水路間に幕を張るのは極めて困難であるが、水路の幅が数十m程度であれば、困難のレベルはずっと下がる。また、水圧に対応するために水路の対面の柱同士にケーブルではなく桁を用いても構わない。
その他、太いケーブルを数多く設けるよりも、薄い膜を張った方が、水流の乱れは少なくなる。これは水路の先に発電機を設置する場合、発電力が上がることが期待できる。
請求項2に係る仕組みを用いた場合、請求項1に係る仕組みを用いた場合に加え、より水路による水流の増速具合を上げることができる。特許文献1の幕式水路および特許文献3を用いた幕式水路は、水路の横幅を狭めることで水流を増速させたが、本発明では縦方向の高さを桁と幕を用いて狭めることでさらに水路の水流を増速させることができる。幕の傾斜方向はどちらでもよい。仮に水路間に設けられた幕が1枚だったとした場合、水流の流入口側から見て、水面方向から水底方向に向かって幕を下に傾斜させれば、水路の水底側の流速が早まり、水流の流入口側から見て水低方向から水面方向に向かって幕を上に傾斜させれば、水路の水面側の流速が早まる。ただし、現実問題として水深が深くなれば水圧がより大きくかかるので、発電機の羽根を設置することを考えれば、水路の水面側の流速を増速させた方がよい。さらに水底が水流で削られなくすることもできるので、特許文献1や特許文献3で設けられているような接地板が不要になる。
請求項3に係る仕組みを用いた場合、請求項1に係る仕組みを用いた場合に加え、さらに強度を上げることができ、なおかつ、水路内の水面の上昇を押さえることができる。
水路の流出口を流入口より狭くした場合、水路の流出口の幅が水路の高さに比べて十分大きい場合は大気圧によって水路内の水面の上昇を押さえることができるが、水路の流出口の幅が水路の高さに比べて小さくなりすぎると大気圧だけでは抑えることが出来ず、水路内の水面は水路外より高くなってしまう。水面が高くなるということは、その分、柱を高くしなければならないということだけではない。水路外側に支えとなる水がないので、水路を構成する柱や幕などに、さらなる強度が必要になりコストが高くなってしまう。
柱の複数以上の箇所に桁を設け、対面する水路の各桁との間に幕を設けることで水路内に上下左右を幕で覆われた空間ができあがる。そうすると、水流はその空間を流れることになるので、水路内の水面の上昇を押さえることができる。また、水流が水底面を削るのを防ぐこともできる。また、最上段に張る幕は干潮になった時でも水面に出ないようにしておくと、幕の空間内の水流はほぼ一定となる。そして、最上段の幕より上の部分の壁の幕は不要となり、台風などの強風に対する必要強度が大幅に小さくて済むようになる。
流体の流速が2倍になれば流速の持つエネルギーは流速の3乗の8倍になるので、本発明を発電に用いる場合、水流を早くするために水路の流出口は出来る限り狭くしたい。なぜなら狭くすることによって発電機の羽根が小さくて済むからである。プロペラ型の場合は羽根を回転軸の一点で支えるという構造上の問題から流速が秒速2mを超えると厳しくなってくるが、特許文献2の抗力型発電機の場合、羽根の端をケーブルで連結する構造上、強度は極めて高く、秒速2mをはるかに超える流速でも運用が可能と思われる。また、プロペラ型は羽根の径が2分の1になれば回転力は10分の1になるので径を小さくすることは一概によいと言えない。しかし抗力型の回転力は面積に比例するので、水路の幅が2分の1、羽根の面積も2分の1、水流の速度は2倍になった場合に、流速の3乗の8倍を2で割った値である4倍の回転力を得ることが出来る。その点でも本発明において水路の先に設置する発電機は抗力型の方が適していると思われる。
請求項4に係る仕組みを用いた場合、請求項3に係る仕組みを用いた場合に加え、深度が深い海中においても本発明を用いることができる。特許文献1の幕式水路および特許文献3を用いた幕式水路は、水底から柱を起立させるため、海に設置する場合、水深が50mに届くようになれば、採算が合わなくなるものと思われる。そこで、柱に浮体を設け、水路を水中に浮くようにしておけば、さらに深い深度においても、それほど変わらないコストで水路の設置が可能となる。ただし、水路が流されないようにケーブルで海底に固定する必要があるので、どんな水深でも設置できるものではない。
浮体を海面に浮かせると、波の影響や潮の満ち引きに応じて上下に浮動してしまう。水路全体が同じように上下するなら良いが、高波によって部分的に持ち上げられると、負荷が集中してかかった部分から水路が破損する危険性がある。なので、特許文献4の浮力式海中柱で用いられているような浮体を海中で固定する技術などを用いて浮体及び水路を波や潮の満ち引きで影響されない深度まで沈めておくのがよいと思われる。
発明を実施するための形態を示す斜視図である。 実施例1を示す斜視図である。 実施例1を示す上面図である。 実施例1を示す正面図である。 実施例1を示す横面図である。 実施例2を示す斜視図である。 実施例2を示す横面図である。
本発明を実施するための形態を図1基づいて説明する。水底より起立する4本の柱(2)の列がハの字状に2列配置されている。それぞれの柱(2)の列の上方と下方にそれぞれ桁(5)が設けられており、その柱(2)と桁(5)間に壁用幕(1)が張られている。そして対面する桁(5)同士の間に桁用幕(6)が張られ水路を形成している。最前列の柱(2)には、水流で倒されないように、前方へケーブル(4)が伸ばされ海底に打ち込まれた杭(3)に連結されている。また、水路の側面方向からも柱(2)からケーブル(4)が伸ばされ海底に打ち込まれた杭(3)に連結されているが、側面からの圧力が絶対ないのであれば特に必要ない。なぜならば水路は水流の流入口が流出口より広いので基本的に水路内側からの圧力の方が強くなるからである。柱(2)の数は最低限の構成を示すものであり状況に応じて設置すればよい。
実施例1を図2〜図5を基に説明する。図2は図1の壁用幕(1)およびケーブル(4)と杭(3)を省いた斜視図である。水路下側の桁(5)の取付け位置が、前方は水底面に接しているのに対して後方は柱(2)の3分の1ほど上がった位置に取り付けられている。これによって横方向だけではなく縦方向でも水流の絞り込みができる。また、水底が水流で削られなくなるという利点もある。水底が削られないということは水路からの水流漏れによる発電力の低下や、柱の倒壊の危険性が減るということでもある。
図3は図2の上面図である。水路を形成する柱(2)の列がハの字状に配列されており、それぞれの列で設けられた桁(5)の間に桁用幕(6)が張られている。また、下側の水流の流入口より上側の流出口が狭くなっている。水路の壁を形成する柱(2)の間隔は流出口に近づくほど狭くなっている。これは高くなる水圧に対応するためである。図では直線状に配置されているが、圧力を受け流すためにカーブ状にしてもよいし、桁(5)および桁用幕(6)を増やしてもよい。また、特許文献1のように柱間をケーブルで連結する技術を併用してもよいし、ケーブルではなく桁を用いてもよい。桁を用いて水路の骨格をラーメン構造にすれば、陸上で組み立ててから水中に沈めることもできる。ただし、水路内の水流に対して直交方向にかかる桁は激しい水流が当たるため、流線型にして極力抵抗がかからないようにする必要がある。
図4は図2の正面図である。図5は図2の横面図に水面(8)と水底(7)の表示を加えたものである。下側の桁(5)と桁用幕(6)がせり上がっているのに対して上側の桁(5)と桁用幕(6)は水平である。海に設置する場合、上側の桁(5)に張られた桁用幕(6)は干潮時においても海面下にあることが望ましい。なぜならば、水流の流量が変化するばかりではなく、水面上に出た桁用幕(6)が台風などの強風にさらされる危険性があるからである。仮に水路内の水流が秒速2mだとした場合、風速に換算すると約秒速20mに相当する。台風は秒速40mを超えることもあり、しかもどの方向からも吹くことを前提としなければならないためである。
実施例2を図6および図7を基に説明する。柱(2)に浮体(9)を取り付け、海中に浮かせたもので、図1との大きな違いは柱(2)の上部に浮体(9)が取り付けられていることと、柱(2)の下部が下側の桁(5)までの長さしかないことである。浮体(9)により水路全体を浮かすことができ、柱(2)を水底(7)まで伸ばす必要がなくなる。これにより水深が50mを超えるような場所においても、さほど変わらないコストで当発明の水路を設置することが可能になる。
図7は図6の横面図である。水路を形成する各柱(2)からケーブル(4)が伸ばされ、水底(7)の杭(3)に連結されている。また浮体(9)は水面(8)の下に沈んでいる。必要であれば、浮体(9)もケーブル(4)で水底(7)の杭(3)と連結させてよい。
1 壁用幕
2 柱
3 杭
4 ケーブル
5 桁
6 桁用幕
7 水底
8 水面
9 浮体
本発明は、水路の流出口を流入口より狭くすることで水流の速度を速めた際に生じる水圧に、より耐えうる構造の幕式水路に関するものである。
従来の幕式水路は水路を形成する壁の、柱と柱の間にのみ幕が張られている物であった。
特許第6143315号 特許第6150411号 特許第6172830号 特許第6242033号 特許第6257120号
本発明は、水路の流出口を流入口より狭くすることで生じる水圧による強度などの問題を、解決するための幕式水路を提供するものである。
上記目的を達成するために、幕式水路において請求項1に係るものは、水底より起立する複数以上の柱を桁で連結、および、柱の間に幕を張ることで壁を形成する。そして、その壁を2列設けることで水路を作るが、その水路は水流の流出口を流入口より狭くしたものである。そして、水路内において対面する桁同士の間に幕を設けたものである。
請求項2に係るものは、請求項1に係るものにおいて、桁が水平に設置されていないものである。
請求項3に係るものは、請求項1に係るものにおいて、柱の複数以上の箇所に桁を設け、対面する水路の各桁との間に幕を設けたものである。
請求項4に係るものは、請求項3に係るものにおいて、柱に浮体を設け、浮体の浮力により水路を浮かせたものである。
本発明は、以上説明したように構成されており、以下に記載されるような効果を有する。 請求項1に係る仕組みを用いた場合、桁の間に設けられた幕によって従来の幕式水路より強度を高くすることができる。特許文献1の幕式水路および特許文献3を用いた幕式水路は、増速された水流の水圧に対して、柱に設けられたケーブルによって耐えるものであった。本発明は桁の間に設けられた幕によって増速された水流の水圧に耐えるものであり、ケーブルという点への荷重から、幕による線への荷重分散により構造的強度を上げることができる。ただし本発明はケーブルの使用を否定するものではない。少なくとも幕の端にはケーブル備えておいた方が幕の強度は上がる。また、特許文献1で述べられている柱間のケーブルの設置を併用しても構わないし、部分的に特許文献1や特許文献3を用いてもよい。例えば水圧の低い流入口部分では特許文献3を用い、水圧が高くなってくる流出口近くで特許文献1を用い、流出口直前で最も水圧が高くなる部分に本発明を用いるなどである。水路の幅が数百mもある状態では水路間に幕を張るのは極めて困難であるが、水路の幅が数十m程度であれば、困難のレベルはずっと下がる。また、水圧に対応するために水路の対面の柱同士にケーブルではなく桁を用いても構わない。
その他、太いケーブルを数多く設けるよりも、薄い膜を張った方が、水流の乱れは少なくなる。これは水路の先に発電機を設置する場合、発電力が上がることが期待できる。
請求項2に係る仕組みを用いた場合、請求項1に係る仕組みを用いた場合に加え、より水路による水流の増速具合を上げることができる。特許文献1の幕式水路および特許文献3を用いた幕式水路は、水路の横幅を狭めることで水流を増速させたが、本発明では縦方向の高さを桁と幕を用いて狭めることでさらに水路の水流を増速させることができる。幕の傾斜方向はどちらでもよい。仮に水路間に設けられた幕が1枚だったとした場合、水流の流入口側から見て、水面方向から水底方向に向かって幕を下に傾斜させれば、水路の水底側の流速が早まり、水流の流入口側から見て水低方向から水面方向に向かって幕を上に傾斜させれば、水路の水面側の流速が早まる。ただし、現実問題として水深が深くなれば水圧がより大きくかかるので、発電機の羽根を設置することを考えれば、水路の水面側の流速を増速させた方がよい。さらに水底が水流で削られなくすることもできるので、特許文献1や特許文献3で設けられているような接地板が不要になる。
請求項3に係る仕組みを用いた場合、請求項1に係る仕組みを用いた場合に加え、さらに強度を上げることができ、なおかつ、水路内の水面の上昇を押さえることができる。
水路の流出口を流入口より狭くした場合、水路の流出口の幅が水路の高さに比べて十分大きい場合は大気圧によって水路内の水面の上昇を押さえることができるが、水路の流出口の幅が水路の高さに比べて小さくなりすぎると大気圧だけでは抑えることが出来ず、水路内の水面は水路外より高くなってしまう。水面が高くなるということは、その分、柱を高くしなければならないということだけではない。水路外側に支えとなる水がないので、水路を構成する柱や幕などに、さらなる強度が必要になりコストが高くなってしまう。
柱の複数以上の箇所に桁を設け、対面する水路の各桁との間に幕を設けることで水路内に上下左右を幕で覆われた空間ができあがる。そうすると、水流はその空間を流れることになるので、水路内の水面の上昇を押さえることができる。また、水流が水底面を削るのを防ぐこともできる。また、最上段に張る幕は干潮になった時でも水面に出ないようにしておくと、幕の空間内の水流はほぼ一定となる。そして、最上段の幕より上の部分の壁の幕は不要となり、台風などの強風に対する必要強度が大幅に小さくて済むようになる。
流体の流速が2倍になれば流速の持つエネルギーは流速の3乗の8倍になるので、本発明を発電に用いる場合、水流を早くするために水路の流出口は出来る限り狭くしたい。なぜなら狭くすることによって発電機の羽根が小さくて済むからである。プロペラ型の場合は羽根を回転軸の一点で支えるという構造上の問題から流速が秒速2mを超えると厳しくなってくるが、特許文献2の抗力型発電機の場合、羽根の端をケーブルで連結する構造上、強度は極めて高く、秒速2mをはるかに超える流速でも運用が可能と思われる。また、プロペラ型は羽根の径が2分の1になれば回転力は10分の1になるので径を小さくすることは一概によいと言えない。しかし抗力型の回転力は面積に比例するので、水路の幅が2分の1、羽根の面積も2分の1、水流の速度は2倍になった場合に、流速の3乗の8倍を2で割った値である4倍の回転力を得ることが出来る。その点でも本発明において水路の先に設置する発電機は抗力型の方が適していると思われる。
請求項4に係る仕組みを用いた場合、請求項3に係る仕組みを用いた場合に加え、深度が深い海中においても本発明を用いることができる。特許文献1の幕式水路および特許文献3を用いた幕式水路は、水底から柱を起立させるため、海に設置する場合、水深が50mに届くようになれば、採算が合わなくなるものと思われる。そこで、柱に浮体を設け、水路を水中に浮くようにしておけば、さらに深い深度においても、それほど変わらないコストで水路の設置が可能となる。ただし、水路が流されないようにケーブルで海底に固定する必要があるので、どんな水深でも設置できるものではない。
浮体を海面に浮かせると、波の影響や潮の満ち引きに応じて上下に浮動してしまう。水路全体が同じように上下するなら良いが、高波によって部分的に持ち上げられると、負荷が集中してかかった部分から水路が破損する危険性がある。なので、特許文献4の浮力式海中柱で用いられているような浮体を海中で固定する技術などを用いて浮体及び水路を波や潮の満ち引きで影響されない深度まで沈めておくのがよいと思われる。
発明を実施するための形態を示す斜視図である。 実施例1を示す斜視図である。 実施例1を示す上面図である。 実施例1を示す正面図である。 実施例1を示す横面図である。 実施例2を示す斜視図である。 実施例2を示す横面図である。
本発明を実施するための形態を図1基づいて説明する。水底より起立する4本の柱(2)の列がハの字状に2列配置されている。それぞれの柱(2)の列の上方と下方にそれぞれ桁(5)が設けられており、その柱(2)と桁(5)間に壁用幕(1)が張られている。そして対面する桁(5)同士の間に桁用幕(6)が張られ水路を形成している。最前列の柱(2)には、水流で倒されないように、前方へケーブル(4)が伸ばされ海底に打ち込まれた杭(3)に連結されている。また、水路の側面方向からも柱(2)からケーブル(4)が伸ばされ海底に打ち込まれた杭(3)に連結されているが、側面からの圧力が絶対ないのであれば特に必要ない。なぜならば水路は水流の流入口が流出口より広いので基本的に水路内側からの圧力の方が強くなるからである。柱(2)の数は最低限の構成を示すものであり状況に応じて設置すればよい。
実施例1を図2〜図5を基に説明する。図2は図1の壁用幕(1)およびケーブル(4)と杭(3)を省いた斜視図である。水路下側の桁(5)の取付け位置が、前方は水底面に接しているのに対して後方は柱(2)の3分の1ほど上がった位置に取り付けられている。これによって横方向だけではなく縦方向でも水流の絞り込みができる。また、水底が水流で削られなくなるという利点もある。水底が削られないということは水路からの水流漏れによる発電力の低下や、柱の倒壊の危険性が減るということでもある。
図3は図2の上面図である。水路を形成する柱(2)の列がハの字状に配列されており、それぞれの列で設けられた桁(5)の間に桁用幕(6)が張られている。また、下側の水流の流入口より上側の流出口が狭くなっている。水路の壁を形成する柱(2)の間隔は流出口に近づくほど狭くなっている。これは高くなる水圧に対応するためである。図では直線状に配置されているが、圧力を受け流すためにカーブ状にしてもよいし、桁(5)および桁用幕(6)を増やしてもよい。また、特許文献1のように柱間をケーブルで連結する技術を併用してもよいし、ケーブルではなく桁を用いてもよい。桁を用いて水路の骨格をラーメン構造にすれば、陸上で組み立ててから水中に沈めることもできる。ただし、水路内の水流に対して直交方向にかかる桁は激しい水流が当たるため、流線型にして極力抵抗がかからないようにする必要がある。
図4は図2の正面図である。図5は図2の横面図に水面(8)と水底(7)の表示を加えたものである。下側の桁(5)と桁用幕(6)がせり上がっているのに対して上側の桁(5)と桁用幕(6)は水平である。海に設置する場合、上側の桁(5)に張られた桁用幕(6)は干潮時においても海面下にあることが望ましい。なぜならば、水流の流量が変化するばかりではなく、水面上に出た桁用幕(6)が台風などの強風にさらされる危険性があるからである。仮に水路内の水流が秒速2mだとした場合、風速に換算すると約秒速20mに相当する。台風は秒速40mを超えることもあり、しかもどの方向からも吹くことを前提としなければならないためである。
実施例2を図6および図7を基に説明する。柱(2)に浮体(9)を取り付け、海中に浮かせたもので、図1との大きな違いは柱(2)の上部に浮体(9)が取り付けられていることと、柱(2)の下部が下側の桁(5)までの長さしかないことである。浮体(9)により水路全体を浮かすことができ、柱(2)を水底(7)まで伸ばす必要がなくなる。これにより水深が50mを超えるような場所においても、さほど変わらないコストで当発明の水路を設置することが可能になる。
図7は図6の横面図である。水路を形成する各柱(2)からケーブル(4)が伸ばされ、水底(7)の杭(3)に連結されている。また浮体(9)は水面(8)の下に沈んでいる。必要であれば、浮体(9)もケーブル(4)で水底(7)の杭(3)と連結させてよい。
1 壁用幕
2 柱
3 杭
4 ケーブル
5 桁
6 桁用幕
7 水底
8 水面
9 浮体

Claims (4)

  1. 複数以上の柱を桁で連結、および、柱の間に幕を張ることで壁を形成し、その壁を2列設けることで水路を作り、水流の流出口を流入口より狭くし、水路の対面する桁同士の間に幕を設けた幕式水路。
  2. 桁が水平に設置されていない請求項1の幕式水路。
  3. 柱の複数以上の箇所に桁を設け、対面する水路の各桁との間に幕を設けた請求項1の幕式水路。
  4. 柱に浮体を設け、浮体の浮力により水路を浮かせた請求項3の幕式水路。
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