JP2016089345A - 漂流物の衝突防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】漂流物の保護対象物への衝突防止を、高強度で巨大な構造を採用することなく、簡易な構成で達成可能な漂流物の衝突防止装置を提供する【解決手段】浸水による漂流物100の保護対象物20に対する衝突を防止する衝突防止装置1は、浸水時の浮力によって浮上可能な浮上体2と、浮上体2が浮上した際に浮上体2を回動可能に支持する支持体(係留索)3と、長さ方向一端側が浮上体2に取り付けられると共に長さ方向他端側が地上に取り付けられ、浮上体2の浮上に伴い展開可能なネット4と、浮上した浮上体2の回動を制限する回動ストッパ(ネット)4とを備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、津波や高潮等の浸水による漂流物が保護すべき施設や機器に衝突することを防止する漂流物の衝突防止装置に関する。
太平洋などの海底で地震が発生した場合、大規模な津波が生じる可能性がある。津波発生時には、津波により流された漂流物が衝突して保護すべき重要な施設や機器が損傷する虞がある。津波発生時の漂流物としては、船舶や流木、車両などがある。また、電柱などの支柱類や建築構造物の一部、貯蔵タンクなども地震時の震動や津波の波力により損傷することで漂流物となる虞がある。
そこで、津波や高潮等による漂流物の保護対象物(施設や機器等)に対する衝突を防止する技術として、例えば、複数の支柱と、支柱間に配置され、緩衝機能・捕捉機能・水の透過機能を有するスクリーンと、スクリーンの海側に位置させた衝撃吸収体とを備え、津波そのものは透過させ、津波による漂流物を捕捉する構造物が提案されている(特許文献1参照)。
特開2007−211559号公報
ところで、津波漂流物の衝突時の衝突力は、漂流物の質量や剛性、衝突速度が大きいほど増大する。ある荷重が衝撃的に作用した際に生じる応力は、理論的には、同じ大きさの荷重が静的に作用した場合と比較して最大2倍となることが知られている。
また、近年、遡上高が最大で40mにおよぶ津波が観測されたことなどを考慮して、想定すべき津波の浸水深が増大している。このような最大浸水深条件において海面付近を漂流する漂流物に対して衝突防止策が必要となる。また、津波の浸水深が深くなると、それに伴い津波の流速が大きくなる場合があり、漂流物の衝突力がさらに増大する。
特許文献1に記載の構造物は、津波漂流物を受け止めて捕捉するものなので、上述のような漂流物の衝突力に耐え得るためには、支持構造部(支柱)を高強度で重厚な構造にする必要がある。この構造物は、漂流物の衝突により損壊してそれ自体が漂流物となって二次被害の要因となることを避けなければならず、そのため、より安全側の設計がなされると、さらに高強度で重厚な構造になる可能性がある。また、この構造物は、上述のような津波の増大する想定浸水深に応じてその高さを高くすると、巨大な構造物になる。巨大な構造物に対して耐震性を求めると、更に高強度、高靭性を有する構造とする必要がある。これらを考慮すると、特許文献1に記載のような構造物の設置は、実際上困難であると考えられる。
本発明は、上記の問題点を解消するためになされたものであり、その目的は、漂流物の保護対象物への衝突防止を、高強度で巨大な構造を採用することなく、簡易な構成で達成可能な漂流物の衝突防止装置を提供することである。
上記課題を解決するため、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、浸水による漂流物の保護対象物に対する衝突を防止する衝突防止装置であって、浸水時の浮力によって浮上可能な浮上体と、前記浮上体が浮上した際に前記浮上体を回動可能に支持する支持体と、長さ方向一端側が前記浮上体に取り付けられると共に長さ方向他端側が地上に取り付けられ、前記浮上体の浮上に伴い展開可能なネットと、浮上した前記浮上体の回動を制限する回動ストッパとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、浸水により浮上する浮上体でネットを展開させ、支持体により回動可能に支持された浮上体の回動を回動ストッパで制限するように構成したので、漂流物の浮上体及びネットへの衝突により浮上体の制限された回動が生じ、漂流物の軌道が変化して漂流物の保護対象物に対する衝突を防止することができる。すなわち、高強度で巨大な構造を採用することなく、簡易な構成で漂流物の保護対象物への衝突を防止することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態を浸水時の状態で示す斜視図である。 図1に示す本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態の収納状態の一例を示す断面図である。 図1に示す本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態の収納状態の他の例を示す断面図である。 図1に示す本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態の作用を示す説明図である。 図1に示す本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態の最大浸水深条件より低い浸水深の津波発生時における状態を示す説明図である。 図1に示す本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態を複数設置する場合の第1の配置例を示す説明図である。 図1に示す本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態を複数設置する場合の第2の配置例を示す説明図である。 本発明の衝突防止装置の第2の実施の形態を浸水時の状態で示す斜視図である。 図6に示す本発明の衝突防止装置の第2の実施の形態の異なる浸水深の津波発生時における状態を示す説明図である。 本発明の衝突防止装置の第3の実施の形態を浸水時の状態で示す斜視図である。 図8に示す本発明の衝突防止装置の第3の実施の形態の作用を示す説明図である。 本発明の衝突防止装置の第4の実施の形態を浸水時の状態で示す斜視図である。 本発明の衝突防止装置の第4の実施の形態の一部を構成する浮上体と回動用支柱の取付構造の一例を示す平面図である。 本発明の衝突防止装置の第4の実施の形態の一部を構成する浮上体の回動状態を示す説明図である。 本発明の衝突防止装置の第4の実施の形態の一部を構成する浮上体と回動用支柱の取付構造の他の例を示す平面図である。 本発明の衝突防止装置の第1乃至4の実施の形態の一部を構成する浮上体の変形例を示す斜視図である。
以下、本発明の衝突防止装置の実施の形態を図面を用いて説明する。なお、本実施の形態は、主に津波による漂流物を対象としたものとして説明するが、高潮等の水位上昇を伴う浸水による漂流物にも対応可能なものである。
[第1の実施の形態]
本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態の構成を図1乃至図2Bを用いて説明する。
図1乃至図2Bは本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態の構成を示すもので、図1は本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態を浸水時の状態で示す斜視図、図2Aは図1に示す本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態の収納状態の一例を示す断面図、図2Bは図1に示す本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態の収納状態の他の例を示す断面図である。図1中、ブロック矢印は想定される津波の流れ方向(想定浸水方向)を示している。
図1において、衝突防止装置1は、津波や高潮等の水位上昇を伴う浸水時の浮力により浮上する浮上体2と、浮上体2を地上に繋ぐ係留索3と、浮上体2の浮上に伴い展開可能なネット4とを備えており、浸水時に浮上した浮上体2及び展開したネット4により漂流物の軌道を変えることで、保護対象物としての施設や機器等に対する漂流物の衝突を防止するものである。
浮上体2は、水よりも十分に密度が小さく、浮力により水中を上昇可能な材料、例えば、発砲スチロールや繊維強化プラスチック(FRP)、木材等で形成されている。強度が低い材料であっても、防水や補強剤などのコーティングを表面に施すことで浮上体2の材料として用いることが可能である。浮上体2は、例えば、長尺の略直方体状に形成されており、漂流物との衝突が想定される平面状の衝突面2aを有している。直方体の形状や大きさは、想定される津波浸水深や対象とする漂流物などに基づいて設置場所ごとに、係留索3及びネット4を浮上させるだけの浮力が発生するように設定される。浮上体2は、後述するように、浸水の際にネット4を水面付近まで展開させると共に、水面(海面)上付近に漂う漂流物との衝突により回動し、その長手方向が漂流物の流れ方向に対して斜め方向に向くことで、漂流物の軌道を変化させるものである。
係留索3は、その一端部が浮上体2、例えば浮上体2の長手方向中央部に取り付けられると共にその他端部が地上に取り付けられており、水面(海面)付近に浮上した浮上体2を回動可能に支持する支持体として機能する。係留索3は、軽量で高強度な素材で形成されており、収納可能である。係留索3として、例えば、硬鋼線やピアノ線で形成されたワイヤロープや、金属製のチェーン等が挙げられる。係留索3は、後述するように漂流物の軌道を変化させる際に強い張力が作用するため、補強することが好ましい。係留索3の全長は、想定される最大の津波浸水深に基づき決定され、ネット4の全長より短くなるように設定される。例えば、最大の津波浸水深と同一になるように設定されている。
ネット4は、漂流物の衝突力の緩衝機能や水の透過機能を有し、水中(海水中)内に漂う漂流物の軌道を変化させるものである。例えば、略矩形状に形成された収納可能な網状体である。ネット4は、長さ方向一端側が浮上体2の長手方向に沿って取り付けられると共に、長さ方向他端側が想定される津波流れ方向に対して略直交する方向Pに沿って地上に取り付けられている。ネット4の幅方向両側端部4aにおける地上側取付部分Ngは、例えば、係留索3の地上側取付部分Rgがそれらの略中間地点になるように配置されている。すなわち、ネット4の地上側取付部分Ngの、想定される津波の流れ方向における位置は、係留索3の地上側取付部分Rgの、想定される津波の流れ方向における位置と同じ又はその近傍になるように設定されている。
ネット4の長さ(全長)は、想定される最大の津波浸水深に基づき決定され、係留索3の全長より長くなるように設定されている。例えば、最大の津波浸水深よりも若干長くなるように設定されている。すなわち、ネット4は、係留索3とネット4の全長の関係、及び係留索3の地上側取付部分Rgとネット4の地上側取付部分Ngとの位置関係により、浮上した浮上体2の回動を制限する回動ストッパとしての機能も有する。
ネット4は、軽量で高強度な素材で形成されている。炭素繊維や合成高分子繊維で形成されることが好ましい。また、ポリエステル等で形成された一般的に使用されているネットも、想定される漂流物によっては使用可能である。ネット4の幅方向両側端部4aは、後述するように漂流物の軌道を変化させる際に大きな張力が作用するので、補強することが好ましい。
係留索3及びネット4は、固定具5を介して地上に固定されている。固定具5は、例えば、アンカーやアイボルトであり、設置場所の施工条件に合わせて選定される。
上記のように構成された衝突防止装置1は、陸上への設置又は収納溝への収納が可能である。例えば、図2Aに示すように、地表に設けた収納溝30には、浮上体2と、畳まれた状態の係留索3及びネット4が格納されている。収納溝30の開口部には、この開口部を閉塞する蓋部31が設置されており、蓋部31により衝突防止装置1を防護している。蓋部31は、水よりも低密度の材料で形成されており、津波等の収納溝30への浸水時には自動的に収納溝30の開口部から開放されるように構成されている。
また、衝突防止装置1は、図2Bに示すように、段差のある収納溝40に収納することも可能である。収納溝40は、地表に最も近い第1の溝部40aと、第1の溝部40aより溝幅が狭く、第1の溝部40aの下側に位置する第2の溝部40bとで構成されている。第1の溝部40aには浮上体2が格納され、第2の溝部40bには係留索3及びネット4が畳まれた状態で格納されている。第1の溝部40aは、その溝高さが浮上体2の高さと略同一となるように形成されており、浮上体2は、その上面が地表と略同一面上に位置するように第1の溝部40aに収納される。このため、浸水がない通常時において、衝突防止装置1が障害となることはない。また、図2Bに示す収納方法においては、図2Aに示すような蓋部が不要であるため、図2Aに示す収納方法より低コストで衝突防止装置1を設置することができる。
次に、本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態の作用を図2A、図3及び図4を用いて説明する。ここでの本実施の形態の作用の説明は、津波の寄せ波を対象とし、保護対象物よりも想定される津波の流れ方向(想定浸水方向)の上流側に衝突防止装置1を設置する場合を想定したものである。
図3は図1に示す本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態の作用を示す説明図、図4は図1に示す本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態の最大浸水深条件より低い浸水深の津波発生時における状態を示す説明図である。図3中、ブロック矢印は津波の流れ方向(浸水方向)を、矢印は浮上体2の回動方向を示している。実線の浮上体2及び漂流物100は衝突時の状態を、二点鎖線の浮上体2及び漂流物100は衝突後の状態を示している。図4中、ブロック矢印は津波の流れ方向(浸水方向)を示している。二点鎖線の衝突防止装置1は最大の想定浸水深H1の津波の場合の状態を、実線の衝突防止装置1は最大の想定浸水深H1より浅い浸水深H2の津波の場合の状態を示している。一点鎖線A1は浸水深の深さに応じた浮上体2の津波の流れ方向における位置の軌跡を示している。なお、図3及び図4において、図1乃至図2Bに示す符号と同符号のものは、同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
例えば、図2Aに示す収納溝30に衝突防止装置1が収納されている場合、津波や高潮などにより水位が上昇して収納溝30が浸水状態になると、蓋部31が外れて、衝突防止装置1の浮上体2が浮力によって上昇していく。このとき、浮上体2の上昇に伴って係留索3及びネット4が展開されていく。その後、衝突防止装置1は、図3の実線で示すように、浮上体2が水面(海面)上に浮上し、かつ、ネット4が水中(海中)に完全に展開された状態となる。この状態において、浮上体2は、その長手方向中央部に係留索3が取り付けられているので、係留索3の浮上体側取付部分Rfを中心に略水面上で回動可能となっている。
図3に示すように漂流物100として木材を想定すると、漂流物100は、水面付近に浮遊した状態で津波の流れ方向に沿って流れてきて浮上体2やネット4の上端部に衝突する。このとき、浮上体2及びネット4には漂流物100の衝突力Fが作用するので、浮上体2に対して係留索3の浮上体側取付部分Rfのまわりのモーメントが発生する。このモーメントにより、浮上体2が矢印方向に回動し(図3中、二点鎖線で示す)、ネット4が回動方向に捩じられる。この浮上体2の回動は、ネット4の幅方向両側端部4aの全長に応じてある範囲内に制限される。つまり、漂流物100との衝突により、浮上体2はその長手方向が漂流物100の流れ方向に対して斜め方向に向き、ネット4は漂流物100の流れ方向に対して斜め方向に展開した状態となる。この浮上体2の制限された回動及びネット4の捩じりにより、漂流物100の衝突力の一部分が浮上体2の長手方向に逸らされ、漂流物100の軌道は、二点鎖線で示すように、浮上体2の回動方向(ネット4の捩じり方向)側に逸らされる。これにより、保護対象物に対する漂流物100の衝突が回避される。このとき、漂流物100の衝突力の他の一部分は係留索3及びネット4により一時的に受け止められ、係留索3及びネット4には漂流物100の衝突力の他の一部分に応じた張力が生じる。
このように、衝突防止装置1は、漂流物100の衝突力の一部分を一時的に受け止めつつ漂流物100の軌道を逸らすものであり、漂流物100の衝突力を完全に受け止めて漂流物100を捕捉する必要はない。したがって、衝突防止装置1は、高強度で巨大な構造を採用することなく、簡易な構成・構造で漂流物100の保護対象物への衝突を防止することができる。
本実施形態においては、係留索3及びネット4の全長を想定される最大の津波浸水深H1と略同じになるように設定している。このため、想定される最大の津波浸水深H1の津波が発生した場合、図4の二点鎖線で示すように、浮上体2は係留索3の地上側取付部分Rgの略鉛直方向の水面上に浮上し、係留索3及びネット4は略鉛直方向に展開される。
一方、想定される最大の津波浸水深H1よりも浅い浸水深H2の津波が発生した場合、浮上体2は、図4の実線で示すように、係留索3の地上側取付部分Rgから津波下流側に距離Laだけ流された海面上に浮上する。このように、浮上体2は、津波浸水深と係留索3の全長との関係に応じた距離分、津波下流側に流される。そのため、漂流物100の軌道を保護対象物への衝突前に変更させるには、漂流物100を警戒する必要がある津波浸水深時に浮上体2が流下する距離よりも、衝突防止装置1を保護対象物から離して設置しておくことが必要となる。
次に、本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態を複数設置する場合の配置例を図5A及び図5Bを用いて説明する。
図5Aは図1に示す本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態を複数設置する場合の第1の配置例を示す説明図、図5Bは図1に示す本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態を複数設置する場合の第2の配置例を示す説明図である。図5A及び図5B中、ブロック矢印は想定される津波の寄せ波の流れ方向を示している。また、二点鎖線の浮上体2は漂流物100との衝突により回動した状態を示している。なお、図5A及び図5Bにおいて、図1乃至図4に示す符号と同符号のものは、同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
保護対象物としての機器20への漂流物100の衝突を確実に防止するために、衝突防止装置1を複数設置することも可能である。例えば、第1の配置例は、図5Aに示すように、衝突防止装置1の幅と機器20の幅が略同等である場合に用いられる。衝突防止装置1は、機器20の想定される寄せ波流れ方向の上流側及び下流側にそれぞれ1基ずつ設置される。上流側及び下流側の衝突防止装置1はそれぞれ、その長手方向が想定される寄せ波の流れ方向に対して直交するように配置される。
このような配置及び構成の衝突防止装置1は、二点鎖線で示すように、漂流物100との衝突により、浮上体2が係留索3の浮上体側取付部分Rfを中心に時計回り又は反時計回りに回動する。このような回動により、漂流物100の軌道が回動方向(図5Aでは斜め上方向又は斜め下方向)にずれる。このため、機器20の幅と衝突防止装置1の幅が略同等である場合に、漂流物100の機器20への衝突を1基の衝突防止装置1のみで確実に回避することができる。また、機器20の寄せ波の流れ方向下流側にも衝突防止装置1を設置しているので、引き波のときの漂流物100の衝突も防止することできる。
第2の配置例は、図5Bに示すように、衝突防止装置1の幅が機器20の幅より小さい場合に用いられる。衝突防止装置1は、機器20の想定される寄せ波の流れ方向の上流側及び下流側にそれぞれ2基ずつ配置される。上流側の2基は、下流側に向かって互いが離隔するように配置されると共に、その上流側先端部が上流側から見て互いに重なるように配置される。一方、下流側の2基は、下流側に向かって互いが接近するように配置されると共に、その下流側先端部が下流側から見て互いに重なるように配置される。
このような配置及び構成の上流側の2基の衝突防止装置1は、二点鎖線で示すように、どちら側に漂流物100が衝突しても、係留索3の浮上体側取付部分Rfを中心にある範囲内で回動する。この回動より漂流物100の軌道が衝突防止装置1の回動方向(図5Bでは斜め上方向又は斜め下方向)にずれるので、機器20の幅が衝突防止装置1の幅より大きい場合であっても、漂流物100の機器20への衝突を回避することができる。また、機器20の寄せ波の流れ方向下流側にも2基の衝突防止装置1が上流側と同様に配置されるので、引き波のときの漂流物100の衝突も防止することできる。
上述したように、本発明の衝突防止装置の第1の実施の形態によれば、浸水により浮上する浮上体2でネット4を展開させ、係留索(支持体)3により回動可能に支持した浮上体2の回動をネット(回動ストッパ)4で制限するように構成することで、漂流物100の浮上体2及びネット4への衝突により浮上体2の制限された回動が生じるので、漂流物100の軌道が変化して漂流物100の機器(保護対象物)20に対する衝突を防止することができる。すなわち、高強度で巨大な構造を採用することなく、簡易な構成で漂流物100の機器(保護対象物)20への衝突を防止することができる。
また、本実施の形態によれば、衝突防止装置1を、浮上体2と係留索3とネット4とで構成したので、設置場所の自由度が高く、設置場所の変更も容易である。さらに、ネット4等の衝突防止装置1の構成要素の一部が損傷した場合でも、容易に交換可能である。また、想定すべき最大の津波浸水深が見直された場合でも、その変更に応じた全長の係留索3及びネット4に交換することで、柔軟に対応できる。すなわち、経済性において有利である。
さらに、本実施の形態によれば、浮上体2の支持体として1本の係留索3を用いているので、簡易な構成で浮上した浮上体2を確実に回動可能とすることができる。
また、本実施の形態によれば、係留索3の地上側取付部分Rgの想定浸水方向における位置をネット4の地上側取付部分Ngの想定浸水方向における位置と略同じになるように設定しているので、係留索3及びネット4を一緒にコンパクトに収納することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の衝突防止装置の第2の実施の形態を図6及び図7を用いて説明する。
図6は本発明の衝突防止装置の第2の実施の形態を浸水時の状態で示す斜視図、図7は図6に示す本発明の衝突防止装置の第2の実施の形態の異なる浸水深の津波発生時における状態を示す説明図である。図6中、ブロック矢印は想定される津波の流れ方向(想定浸水方向)を示している。図7中、ブロック矢印は津波の流れ方向(浸水方向)を示している。また、二点鎖線で示す衝突防止装置1及び衝突防止装置1Aは想定される最大の津波浸水深H1よりも浅い浸水深H2の津波が発生した場合の状態を示している。なお、図6及び図7において、図1乃至図5Bに示す符号と同符号のものは、同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図6に示す本発明の衝突防止装置の第2の実施の形態は、第1の実施の形態が1本の係留索3を浮上体2に取り付けているのに対して(図1参照)、第1の係留索3A及び第2の係留索3Bの計2本の係留索を浮上体2に取り付けたものである。さらに、第1の実施の形態が係留索3の地上側取付部分Rgをネット4の地上側取付部分Ngと略同一線上に配置するものであるに対して(図1参照)、第2の実施の形態は第1の係留索3Aの地上側取付部分RAgをネット4の地上側取付部分Ngより想定される津波の流れ方向上流側に配置すると共に、第2の係留索3Bの地上側取付部分RBgをネット4の地上側取付部分Ngよりも想定される津波の流れ方向下流側に配置するものである。本実施の形態においても、第1の係留索3A又は第2の係留索3Bにより回動可能に支持された浮上体2が漂流物に衝突されて回動することにより、漂流物の軌道を変えるものである。
具体的には、衝突防止装置1Aの第1の係留索3A及び第2の係留索3Bの全長はそれぞれ、例えば、想定される最大の津波浸水深H1の√2倍に設定されている。また、第1及び第2の係留索3A、3Bの地上側取付部分RAg、RBgはそれぞれ、例えば、最大の津波浸水深H1と等しい距離だけ、ネット4の地上側取付部分Ngより想定される津波の流れ方向上流側及び下流側に配置されている。このように構成された衝突防止装置1Aの場合、想定される最大の津波浸水深H1の津波が発生すると、図7の実線で示すように、浮上体2は第1の係留索3Aにより支持されてネット4の地上側取付部分Ngの略鉛直方向に浮上し、ネット4は略鉛直方向に展開される。
本実施形態において、最大の津波浸水深H1よりも浅い浸水深H2の津波が発生した場合、浮上体2は、図7の二点鎖線で示すように、円弧A2と津波浸水深H2との交点の位置に浮上する。すなわち、浮上体2は、ネット4の地上側取付部分Ngの位置から津波の流れ方向下流側へ距離Lbだけ流下する。なお、円弧A2は、第1の係留索3Aの地上側取付部分RAg(ネット4の地上側取付部分Ngから津波上流側に距離H1分離れた位置)を中心とし、第1の係留索3Aの全長(√2×H1)を半径として描かれるものである。
それに対して、比較例としての第1の実施の形態の衝突防止装置1の浮上体2は、図7の二点鎖線で示すように、円弧A1と津波浸水深H2との交点の位置に浮上する。すなわち、浮上体2は、ネット4の地上側取付部分Ngの位置から津波の流れ方向下流側へ距離Laだけ流下する。なお、円弧A1は、ネット4の地上側取付部分Ng(係留索3の地上側取付部分Rgでもある)を中心として、係留索3の全長(H1)を半径として描かれるものである。
このように、本実施の形態においては、想定される最大の津波浸水深H1よりも浅い浸水深の寄せ波の場合、ネット4の地上側取付部分Ngの位置から津波の流れ方向下流側への浮上体2の移動距離Lbが第1の実施の形態の場合の移動距離Laと比較して小さくなる。したがって、衝突防止装置1Aは、第1の実施の形態の構成の場合よりも津波の流れ方向上流側で漂流物の軌道を変化させることができ、漂流物の保護対象物に対する衝突を確実に防止する。
また、本実施の形態においても、図5A及び図5Bに示す第1の実施の形態の場合と同様に、衝突防止装置1Aを複数設置することが可能である。本実施の形態においては、ネット4より想定される津波の流れ方向上流側で地上に固定した第1の係留索3Aと、ネット4より想定される津波の流れ方向下流側で地上に固定した第2の係留索3Bとで浮上体2を支持しているので、想定される最大の津波浸水深H1よりも浅い浸水深が発生した場合の寄せ波及び引き波の両方に対して、浮上体2の上記した流下が制限される。このため、寄せ波及び引き波の両方において、漂流物の保護対象物に対する衝突が確実に防止される。
上述した本発明の衝突防止装置の第2の実施の形態によれば、前述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、ネット4の地上側取付部分Ngよりも想定される津波の流れ方向上流側、すなわち、ネット4の地上側取付部分Ngより保護対象物から離隔する位置で第1の係留索3Aを地上に固定したので、第1の実施の形態の構成の場合よりも津波の流れ方向上流側(保護対象物から離隔した位置)で漂流物の軌道を変化させることができ、漂流物の保護対象物に対する衝突を確実に防止することができる。
さらに、本実施の形態によれば、ネット4より想定浸水方向の上流側で地上に固定した第1の係留索3Aと、ネット4より想定浸水方向の下流側で地上に固定した第2の係留索3Bとの両方を浮上体2に取り付けたので、津波の寄せ波及び引き波に対応することができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の衝突防止装置の第3の実施の形態を図8及び図9を用いて説明する。
図8は本発明の衝突防止装置の第3の実施の形態を浸水時の状態で示す斜視図、図9は図8に示す本発明の衝突防止装置の第3の実施の形態の作用を示す説明図である。図8中、ブロック矢印は想定される津波の流れ方向(想定浸水方向)を示している。図9中、ブロック矢印は津波の流れ方向(浸水方向)を示している。なお、図8及び図9において、図1乃至図7に示す符号と同符号のものは、同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図8に示す本発明の衝突防止装置の第3の実施の形態は、第2の実施の形態の構成に加えて、浮上体2の浮上時に上面となる部分に柵状体8を立設したものである。具体的には、衝突防止装置1Bの柵状体8は、浮上体2におけるネット4の取付面とは反対側の面に並設した複数の支柱9と、支柱9間に設けたスクリーン10とで構成されている。支柱9は、軽量で高強度な材料、例えば繊維強化プラスチック(FRP)で形成されている。支柱7の高さは、想定する漂流物に基づいて設定される。スクリーン10は、例えば、支柱の高さ方向に並列するように支柱間に張られた複数のワイヤロープである。
本実施の形態においては、図9に示すように、浮上した浮上体2の上面に立設された柵状体8が喫水線よりも上部に大きな構造を有する漂流物100、例えば船舶に確実に接触する。このため、柵状体8に衝突した漂流物100の衝突力により浮上体2が回動して、漂流物100の軌道が確実に変化する。
上述した本発明の衝突防止装置の第3の実施の形態によれば、前述した第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、浮上体2における浮上時に上面となる部分に、柵状体8を立設したので、喫水線よりも上部に大きな構造をもつ漂流物100に対しても、保護対象物への衝突を確実に防止することができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の衝突防止装置の第4の実施の形態を図10乃至図13を用いて説明する。
図10は本発明の衝突防止装置の第4の実施の形態を浸水時の状態で示す斜視図、図11は本発明の衝突防止装置の第4の実施の形態の一部を構成する浮上体と回動用支柱の取付構造の一例を示す平面図、図12は本発明の衝突防止装置の第4の実施の形態の一部を構成する浮上体の回動状態を示す説明図、図13は本発明の衝突防止装置の第4の実施の形態の一部を構成する浮上体と回動用支柱の取付構造の他の例を示す平面図である。図10中、ブロック矢印は想定される津波の流れ方向(想定浸水方向)を示している。図12中、矢印は浮上体2の回動方向を示している。二点鎖線の浮上体2は漂流物との衝突前の状態を示している。なお、図10乃至図13において、図1乃至図9に示す符号と同符号のものは、同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図10に示す本発明の衝突防止装置の第4の実施の形態は、第1の実施の形態が浮上した浮上体2を係留索3により回動可能に支持するものであるのに対して(図1参照)、浮上した浮上体2Cを回動用支柱12により回動可能に支持するものである。
具体的には、衝突防止装置1Cの回動用支柱12は、鋼材などの高剛性な材料で製作され、ネット4の幅方向両側端部4aの地上側取付部分Ng間の中間位置で地上に立設されている。回動用支柱12は、例えば図10及び図11に示すように、地上に立設された横断面円形の支柱本体部13と、支柱本体部13の外周面から突出し、支柱本体部13の長手方向に延在する横断面矩形状の突条部14とを備えている。突条部14は、例えば、互いに反対方向に突出するように2つ設けられている。回動用支柱12の全長は、想定される最大の津波浸水深に基づき決定される。
浮上体2Cの長手方向中央部には、回動用支柱12に遊嵌する貫通孔15が形成されている。貫通孔15は、回動用支柱12の支柱本体部13の直径より大きな径を有する孔部15aと、孔部15aの長手方向に沿って設けられ、回動用支柱12の突条部14の幅・高さより溝幅・溝深さが大きい溝部15bとで構成されている。貫通孔15の内壁は、回動用支柱12と接触するので、損傷しないように板材などで補強する。浮上体2Cは、その貫通孔15により回動用支柱12に移動可能かつ回動可能に取り付けられる。また、浮上体2Cは、その貫通孔15の溝部15bと回動用支柱12の突条部14との形状関係により、支柱本体部13を回動中心として制限された角度で回動可能となるように構成されている。
本実施の形態においては、図12に示すように、浮上体2Cに漂流物100が衝突して衝突力が作用すると、浮上体2Cが支柱本体部13を回動中心として矢印方向に回動する。浮上体2Cは、ある範囲まで回動すると、その溝部15bが回動用支柱12の突条部14に当接し、その回動が制限される。すなわち、突条部14は、浮上体2Cの回動を制限する回動ストッパとして機能する。この制限された浮上体2Cの回動により、漂流物100の軌道が変更され、漂流物100の保護対象物に対する衝突が回避される。
なお、本実施の形態においては、支柱本体部13と突条部14とで構成した回動用支柱12に貫通孔15を有する浮上体2Cを取り付けることで、浮上した浮上体2Cの制限された回動を可能にした構成の例を示したが、浮上体がある範囲内で回動可能であれば、回動用支柱や浮上体の構成・構造は任意である。例えば、回動用支柱12の突条部14を支柱本体部13に沿って形成した溝部に代えると共に、浮上体2Cの溝部15bを孔部15aに沿って設けた突条部に代えることで、浮上体2Cの制限された回動を可能にする構成とすることができる。この場合、回動用支柱12の溝部が浮上体2Cの回動を制限する回動ストッパとして機能する。
また、例えば、回動用支柱12Cを、図13に示すように、支柱本体部13と、突条部14と、浮上体2を支柱本体部13に取り付ける取付部材16とで構成することも可能である。取付部材16は、上述した浮上体2Cに形成した貫通孔15と同様な形状の貫通孔19を有する取付本体部17と、取付本体部17に固定され、浮上体2を保持する保持部18とで構成されている。すなわち、取付部材16は、浮上体2を支柱本体部13に沿って移動可能で、かつ、支柱本体部13の周りに回動可能に取り付けるものである。また、回動用支柱12Cの突条部14及び取付部材16が浮上体2の回動を制限する回動ストッパとして機能する。このような構成の場合、浮上体2は、貫通孔を有していないので、貫通孔による強度の低下や回動用支柱との接触による損傷の虞がない。
上述した本発明の衝突防止装置の第4の実施の形態によれば、前述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、浮上した浮上体2C、2を、回動用支柱12、12Cの周りに回動可能となるように回動用支柱12に取り付けているので、想定される最大の津波浸水深よりも浅い浸水深の津波が発生した場合でも、浮上体2C、2が回動用支柱12、12Cから津波の流れ方向下流側に流されることがない。このため、第1及び第2の実施の形態の構成の場合よりも津波の流れ方向上流側で漂流物100の軌道を変化させるので、漂流物100の保護対物に対する衝突をより確実に防止することができる。
[その他の実施の形態]
なお、上述した本発明の衝突防止装置の第1乃至第4の実施の形態においては、浮上体として、略直方体上に形成された浮上体2を用いた例を示したが、浮上体の形状は、ネット4を水中に展開させることができ、漂流物100との衝突により回動可能であれば、任意の形状でよい。
特に、浮上体の衝突面2aを凸曲面に形成すると、漂流物100の浮上体への衝突の際に、衝突力の一部が衝突方向とは異なる方向に向かい易くなる。例えば、図14に示すように、衝突防止装置1Dの浮上体2Dを半円盤状又は半楕円盤状に形成し、浮上体2Dの弧部分の凸曲面を想定される津波の流れ方向側に向けるように配置する。この凸曲面は衝突面2aとなる。ネット4は、その長さ方向一端側が浮上体2Dの弧部分に沿って取り付けられる。この場合、漂流物100の軌道を確実に変化させることができるので、漂流物100の保護対象物に対する衝突をより確実に防止することができる。図14は本発明の衝突防止装置の第1乃至4の実施の形態の一部を構成する浮上体の変形例を示す斜視図である。図14中、ブロック矢印は想定される津波の流れ方向(想定浸水方向)を示している。
また、上述した本実施の形態においては、中実な形状の浮上体2の例を示したが、浮上体として、係留索3及びネット4を浮上させるだけの浮力を確保可能な中空の箱状体や空気で膨らませたバルーンなども可能である。
なお、上述した第1の実施の形態においては、係留索3及びネット4を畳んで収納した例を示したが、係留索3及びネット4をドラム等のロール上に巻いて収納することも可能である。この場合、浸水時に係留索3及びネット4がスムーズに展開されるように、回転抵抗の小さい回転軸を使用する。
また、上述した第3の実施の形態において、第2の実施の形態の構成に加えて柵状体8を更に備えた衝突防止装置1Bの例を示したが、第1及び第4の実施の形態の構成に柵状体8を加えた構成の衝突防止装置も可能である。
なお、本発明は上述した第1乃至第4の実施の形態に限られるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記した実施形態は本発明をわかり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、ある実施形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
1、1A、1B、1C、1D…衝突防止装置、 2、2C、2D…浮上体、
2a…衝突面、 3…係留索(支持体)、 3A…第1の係留索(支持体)、3B…第2の係留索(支持体)、 4…ネット(回動ストッパ)、
12、12C…回動用支柱(支持体)、 14…突条部(回動ストッパ)、
16…取付部材(回動ストッパ)、 8…柵状体、 9…支柱、
10…スクリーン、 20…機器(保護対象物)、 100…漂流物

Claims (8)

  1. 浸水による漂流物の保護対象物に対する衝突を防止する衝突防止装置であって、
    浸水時の浮力によって浮上可能な浮上体と、
    前記浮上体が浮上した際に前記浮上体を回動可能に支持する支持体と、
    長さ方向一端側が前記浮上体に取り付けられると共に長さ方向他端側が地上に取り付けられ、前記浮上体の浮上に伴い展開可能なネットと、
    浮上した前記浮上体の回動を制限する回動ストッパとを備える
    ことを特徴とする衝突防止装置。
  2. 請求項1に記載の漂流物の衝突防止装置において、
    前記支持体は前記浮上体を地上に繋ぐ少なくとも1本の係留索であり、
    前記ネットが前記回動ストッパを兼ねる
    ことを特徴とする衝突防止装置。
  3. 請求項2に記載の衝突防止装置において、
    前記係留索は、その地上側取付部分の想定浸水方向における位置が前記ネットの地上側取付部分の想定浸水方向における位置と同じ又はその近傍に設定される
    ことを特徴とする衝突防止装置。
  4. 請求項2に記載の衝突防止装置において、
    前記係留索は、その地上側取付部分の想定浸水方向における位置が前記ネットの地上側取付部分の想定浸水方向における位置より前記保護対象物から離隔するように設定される
    ことを特徴とする衝突防止装置。
  5. 請求項2に記載の漂流物の衝突防止装置において、
    前記係留索は、前記ネットの地上側取付部分の位置よりも想定浸水方向の上流側で地上に固定された第1の係留索と、前記ネットの地上側取付部分の位置よりも想定浸水方向の下流側で地上に固定された第2の係留索とで構成される
    ことを特徴とする衝突防止装置。
  6. 請求項1に記載の漂流物の衝突防止装置において、
    前記支持体は、地上に立設され、前記浮上体が移動可能かつ回動可能に取り付けられる回動用支柱であり、
    前記回動用支柱は、前記回動ストッパを有する
    ことを特徴とする衝突防止装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の衝突防止装置において、
    前記浮上体上に並設した複数の支柱と前記各支柱の間に設けたスクリーンとで構成された柵状体を更に備える
    ことを特徴とする衝突防止装置。
  8. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の衝突防止装置において、
    前記浮上体は、前記漂流物との衝突が想定される衝突面が凸曲面に形成された
    ことを特徴とする衝突防止装置。
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