JP2011196361A - 水上発電装置 - Google Patents

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安弘 真鍋
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Abstract

【課題】河川水の水流や海流、潮流、潮汐等と波や風のエネルギーを有効に取り入れ発電する水上発電装置を提供する。
【解決手段】水の流れや波、風のある水域の水面上に発電装置の本体10を浮かばせ、河川水の水流や海流、潮流、潮汐等と波によって傾斜面を遡上した水の水位と、発電装置外部の水の水位差によって回転する水車に発電機を連動させ発電する。或いは、これに風力発電装置400とを備え、水流と波と風を有効に利用して複合的に発電する。
【選択図】図1

Description

本発明は水面上に浮かばせた浮体に水車と、発電機および風力発電装置を搭載し、河川水の水流や海流、潮流、潮汐、波力、風力などを利用して発電する水上発電装置の技術分野に関する。
従来から地球温暖化や様々な地球環境破壊などが叫ばれてきたが、これらの問題は近年
になってますます大きくなっている。これらは、化石エネルギー資源の使用による二酸化
炭素排出問題とも密接に関連している。その化石エネルギー資源には、枯渇問題などエネ
ルギー資源そのものの量的問題等がある。これらの問題に対して省エネルギー、省資源が叫ばれる一方で、二酸化炭素排出のないクリーンな自然エネルギーの早期導入、早期実用化が全世界的な課題になっている。
また、原子力発電による電気エネルギーの供給が行われているが、原子力利用に関する
問題としては、原子力発電所などの原子炉の老朽化や地震、天災、人災などに伴って発生
し得る放射能漏れ事故がある。周知のように放射能は生態環境への悪影響が大きく、放射
能漏れ事故が発生したときには、地域住民の生活環境への悪影響が大きく、被害も甚大になる虞がある。
水の流れの比較的緩やかな河口付近の河川水においても、水の流れには比較的大きな水流エネルギーが存在するため、これらを円錐形状浮体などごく簡単な手段を用いて、人間生活に利用することができれば、二酸化炭素削減効果にも大きな効果が得られるため、これを有効に利用する必要がある。
地球表面積の71パーセントが海であり、現在は人の住めないような無人島、例えば尖閣諸島や沖ノ鳥島、竹島、小笠原諸島などの島々への居住を可能にし、釣り場や観光地としての可能性を高めるために、離島における石油などの運搬費とエネルギー資源の節約や観光、水産業などの拡大による島民の生活向上や利便性の向上、或いは国民の広域活動と都市集中型人口の分散化などを図るために、海洋エネルギー資源ならびにその海を有効に利用する必要がある。
海洋には波エネルギーや風力、太陽光、海流、潮汐などの海洋エネルギー資源が多く存在するにもかかわらず、これらを共通した浮体上に総合的に搭載できて、しかも、低落差でも効率よく回転し、発電し、安定電源として有効利用できる装置がいまだ開発されておらず、これを早急に開発し、人間生活に有効に利用することが経済的にも社会的にも必要であり、その開発が望まれている。
海面上に設ける風力発電装置に関しては、海底に固定する海底固定方式ものや、海底からロープで固定するもの、浮体上部に風力発電装置を設ける浮体方式のものなどがある。
これまでの浮体上部に設ける風力発電装置は、海洋上で風力や波エネルギーを受けた場合装置の傾きや上下動があり、風力発電装置が十分に作動できないばかりか破壊される虞もあった。また、この傾きや上下動ならびに破壊を止めようとすると非常に大掛かりな装置となり経済的にも不経済であった。
また、装置を造船所などで製作し、組み立てたものを設置海域まで曳航するにしても、曳航可能な装置の最低必要水深と、造船所などにおけるドック設備の最大水深などの都合もあり、運搬、曳航時にはいろいろな諸条件をクリアーしなくてはならない大きな問題があった。
だからといって、設置海域で浮体に風力発電装置の取り付けや、組立て作業、メンテナンスなど現場海域で大掛かりな現地工事を行う場合には、天候、作業船の調達や足場掛け、現地の工事費用がかさみ非常に不経済なことである。装置はできる限りドックなど陸地の工場で製作し、コンパクトで安価に製造、設置して、メンテナンス、運転コストなど全てをコスト低下に導くことが、発電原価の低下に繋がるため、現地作業を極力減じなくてはならない問題もあった。
また、曳航時において、予期せぬ低気圧の到来や、突風の遭遇においても、簡単に対応できて、装置を安全に守ることのできる構成でなくてはならない問題もあった。
本発明は、このような従来の技術が有する問題点に着目してなされたもので、曳航距離や、海域、気象条件などさまざまな問題点を解決し、同一浮体上に波力および風力発電装置を設けて発電すると共に、発電機と排水弁の制御などで浮体内部のプール内の貯水量制御を行うことにより、台風時などの大波に耐え、装置の振動を極力抑え、安定性を高め、高効率の発電装置を開発することを目的とする。
[1]水面(S)下となる周縁から上向きに中心部に向かって傾斜した傾斜面(3b)を有し、前記中心部に開口(3a)を有する本体(10)と、該本体(10)の前記傾斜面(3b)上に前記中心部から前記傾斜面(3b)上を前記周縁に向かって放射状に立設した、波(W)を収斂するための収斂堤(11)と、前記中心部が水面(S)上に出るように前記傾斜板の下方に設けた浮力室(9)と、前記本体(10)を水面(S)に浮かせ、前記中心部の開口(3a)よりも下方に設けられ、水中側に連通する連通部(15)を有するプール(6)と、前記連通部(15)に配設された水車(16)と、前記本体(10)上部に前記水車(16)に連動する発電機(12)を備えた、水上発電装置において、前記波の動きと、河川水や海流、潮流、潮汐などの水流(WF)に伴って、前記収斂提(11)で挟まれた傾斜面(3b)の上面を遡上し、前記中心部の開口(3a)からプール(6)内に進入する水を利用し、前記プール(6)内に進入した水の水位と本体外部の水の水位の水位差によって前記水車(16)を回転させ、その水車(16)の回転に伴って、前記水車(16)に連動する発電機(12)を回転させて発電する水上発電装置。
[2]水面(S)下となる周縁から上向きに中心部に向かって傾斜した傾斜面(3b)を有し、前記中心部に開口(3a)を有する本体(10)と、該本体(10)の前記傾斜面(3b)上に前記中心部から前記傾斜面(3b)上を前記周縁に向かって放射状に立設した、波(W)を収斂するための収斂堤(11)と、前記中心部が水面(S)上に出るように前記傾斜板の下方に設けた浮力室(9)と、前記本体(10)を水面(S)に浮かせ、前記中心部の開口(3a)よりも下方に設けられ、水中側に連通する連通部(15)を有するプール(6)と、前記連通部(15)に配設された水車(16)と、前記本体(10)上部に前記水車(16)に連動する発電機(12)を備え、前記波の動きと、河川水や海流、潮流、潮汐などの水流(WF)に伴って、前記収斂提(11)で挟まれた傾斜面(3b)の上面を遡上し、前記中心部の開口(3a)からプール(6)内に進入する水を利用し、前記プール(6)内に進入した水の水位と本体外部の水の水位の水位差によって前記水車(16)を回転させ、その水車(16)の回転に伴って、前記水車(16)に連動する発電機(12)を回転させて発電する水上発電装置において、前記発電機(12)の回転を制御することにより、前記水車(16)の回転の制御と、前記開口(3a)からプール(6)内に進入した水の排水量、貯水量を制御し、前記本体(10)の振動、動揺、発電量を制御することを特徴とした水上発電装置。
[3]水面(S)下となる周縁から上向きに中心部に向かって傾斜した傾斜面(3b)を有し、前記中心部に開口(3a)を有する本体(10)と、該本体(10)の前記傾斜面(3b)上に前記中心部から前記傾斜面(3b)上を前記周縁に向かって放射状に立設した、波(W)を収斂するための収斂堤(11)と、前記中心部が水面(S)上に出るように前記傾斜板の下方に設けた浮力室(9)と、前記本体(10)を水面(S)に浮かせ、前記中心部の開口(3a)よりも下方に設けられ、水中側に連通する連通部(15)を有するプール(6)と、前記連通部(15)に配設された水車(16)と、前記本体(10)上部に前記水車(16)に連動する発電機(12)を備えた、水上発電装置において、前記波の動きと、河川水や海流、潮流、潮汐などの水流(WF)に伴って、前記収斂提(11)で挟まれた傾斜面(3b)の上面を遡上し、前記中心部の開口(3a)からプール(6)内に進入する水を利用し、前記プール(6)内に進入した水の水位と本体外部の水の水位の水位差によって前記水車(16)を回転させ、その水車(16)の回転に伴って、前記水車(16)に連動する発電機(12)を回転させて発電するとともに、
前記本体(10)の縦方向の中心線をほぼ鉛直に保つために、錘(40d)を設け、
前記錘(40d)で前記本体(10)の縦方向の中心線をほぼ鉛直に保つとともに、前記錘(40d)が水の抵抗を利用して、本体(10)の上下動を拘束することを特徴とする水上発電装置。
[4]水面(S)下となる周縁から上向きに中心部に向かって傾斜した傾斜面(3b)を有し、前記中心部に開口(3a)を有する本体(10)と、該本体(10)の前記傾斜面(3b)上に前記中心部から前記傾斜面(3b)上を前記周縁に向かって放射状に立設した、波(W)を収斂するための収斂堤(11)と、前記中心部が水面(S)上に出るように前記傾斜板の下方に設けた浮力室(9)と、前記本体(10)を水面(S)に浮かせ、前記中心部の開口(3a)よりも下方に設けられ、水中側に連通する連通部(15)を有するプール(6)と、前記連通部(15)に配設された水車(16)と、前記本体(10)上部に前記水車(16)に連動する発電機(12)を備えた、水上発電装置において、前記波の動きと、河川水や海流、潮流、潮汐などの水流(WF)に伴って、前記収斂提(11)で挟まれた傾斜面(3b)の上面を遡上し、前記中心部の開口(3a)からプール(6)内に進入する水を利用し、前記プール(6)内に進入した水の水位と本体外部の水の水位の水位差によって前記水車(16)を回転させ、その水車(16)の回転に伴って、前記水車(16)に連動する発電機(12)を回転させて発電するとともに、
前記本体(10)の上部に風を受けて回転する風力発電装置(400)と、その風力発電装置(400)を支持する支柱(401)と、前期本体の下部に、風力発電装置(400)を支持する支柱(401)を鉛直に保つための錘(40d)を設け、
前記錘(40d)は風力発電装置(400)を支持する支柱(401)をほぼ鉛直に保つとともに、且つ、水中で水の抵抗を利用して装置の上下動を拘束し、水面上で風を受けて風力発電装置(400)の風車を効率よく回転させ、その回転力で風車に連動する発電機を回転させて発電することを特徴とする水上発電装置。
[5]前記水上発電装置において、前記錘(40d)を用いて、装置本体(10)の縦方向の中心線(21)をほぼ鉛直に保つとともに、前記本体(10)の下部に設けたスカート(5)の下方と、前記錘(40d)のほぼ外周を補助材(22)などで結ぶことを特徴とする[3]項乃至[4]に記載の水上発電装置。
[6]前記水上発電装置において、前記錘(40d)を用いて、装置本体(10)の縦方向の中心線(21)をほぼ鉛直に保つとともに、前記プール(6)の底板(8a)の中心部にノズル穴(8b)を設け、そのノズル穴(8b)の内部に前記錘(40d)を支える支持棒(40)を上下移動可能に挿通し、前記プール(6)の下部で前記錘(40d)の位置が上下に調整できることを特徴とする[3]乃至[5]のいずれか一項に記載の水上発電装置。
[7]前記水上発電装置において、前記錘(40d)を用いて、装置本体(10)の縦方向の中心線(21)をほぼ鉛直に保つとともに、前記プール(6)の底板(8a)の中心部にノズル穴(8b)を設け、そのノズル穴(8b)の内部に前記錘(40d)を支える支持棒(40)を上下移動可能に挿通し、且つ、前記支持棒(40)は多重に挿入、収納できて伸縮可能に設け、前記プール(6)の下部で前記錘(40d)の上下の位置が調整できることを特徴とする[3]乃至[6]のいずれか一項に記載の水上発電装置。
[8]前記水上発電装置において、前記錘(40d)を用いて、装置本体(10)の縦方向の中心線(21)をほぼ鉛直に保つとともに、前記プール(6)の底板(8a)の中心部にノズル穴(8b)を設け、そのノズル穴(8b)の内部に前記錘(40d)を支える支持棒(40)を上下移動可能に挿通し、且つ、前記錘(40d)を支える支持棒(40c)の上部を吊り上げ装置(405)などで吊り上げ可能に設けたことを特徴とする[3]乃至[7]のいずれか一項に記載の水上発電装置。
[9]前記水上発電装置において、前記錘(40d)を用いて、装置本体(10)の縦方向の中心線(21)をほぼ鉛直に保つとともに、該前記錘(40d)は内部に浮力室(40e)を備えたことを特徴とする[3]乃至[8]のいずれか一項に記載の水上発電装置。
[10]前記水上発電装置において、プール(6)内のプール側壁(7)は上部に向かうにつれ先狭まりに傾斜させたことを特徴とする[1]乃至[9]のいずれか一項に記載の水上発電装置。
前記本発明は次のように作用する。
本体(10)に設ける水上発電装置(1)は、海洋や湖沼、河川のような水域で用いる際に、例えば海洋では海底のような水底(SG)に設置した係留装置の係留チェーン(2)により本体(10)を係留して水面(S)上に浮せておく。この本体(10)に寄せて来た波(W)は、収斂堤(11)で区切られた傾斜部(3)の傾斜面(3b)に乗り上がり、本体(10)の中心部に向かって進む。隣り合う収斂堤(11)同士の間隔は中心部に向かって狭くなっているので、波(W)と、河川水の水流や海流、潮流、潮汐などの水流は、中心部に近付くにつれて収斂堤(11)によって収斂されて、波高と水流の山が大きくなる。最も波高や水流の山が大きくなったところで開口(3a)からプール(6)内に落ちる。
プール(6)内に入った水は、傾斜部(3)の傾斜面(3b)を遡上した水位と本体(10)の外部の水の水位との水位差によって、プール(6)の内部に設けた取水口(30)から管を介して連通部(15)に配設した水車(16)を回転させる。
水車(16)は、その下方に、水底(SG)に向けて垂下する放水ホース(13)が設
けられており、水車(16)を回転させた水は、この放水ホース(13)を通して水中に
放水される。この時、放水ホース(13)の放水口は河川水や海流、潮流、潮汐など水流(WF)の中に投入されていることが多いため、放水ホース(13)内の水は周囲の水流(WF)に引き出されるような状態で水が吸引される。すなわち、プール(6)内の水の排水効果が大きい。
開口(3a)からプール(6)内に入った水は、水車(16)を回転させた後、水車(16)の回転力は、水車(16)の上部をほぼ鉛直に設けた回転軸(17)に伝えられ、水面上で変速機(18)などを介して発電機(12)に連動されている。
したがって、前記水車(16)の回転は鉛直に設けた回転軸(17)を介して水面上で発電機(12)に連動され、発電機(12)を回転させて発電される。
また、発電機(12)の回転が、蓄電池の蓄電段数や抵抗値などを変化させることに伴う発生電圧、電流などを変化させた負荷制御により制御すれば、回転数は制御されるため、これに連動する水車(16)の回転数も制御される。水車(16)の回転数が制御されると装置本体(10)の中心部に設けたプール(6)内の水の排水量が制御され、これにともない、プール(6)内の貯水量が制御されることとなる。貯水量の増加によっては、装置の振動や上下動などを防止できることから、風力発電装置(400)の効率上昇につながるばかりでなく、大波時における装置の破壊を防止することができる。
この発電機(12)の回転が、蓄電池の蓄電段数や抵抗値などを変化させることに伴う電圧、電流などを変化させた負荷制御による回転制御は、装置本体(10)内に設けるバラストタンク、ならびにそのバラスト水の出し入れによるものとは別々の制御であるが、場合によっては連携制御にすることもある。
ここで、前記 この水上発電装置(1)に寄せて来た波(W)と、河川水や海流、潮流、潮汐などの水流は、収斂堤(11)で区切られた傾斜部(3)の傾斜面(3b)に乗り上がり、本体(10)の中心部に向かって進む。隣り合う収斂堤(11)同士の間隔は中心部に向かって狭くなっているので、波(W)は、中心部に近付くにつれて収斂堤(11)によって収斂されて、波高が大きくなる。波(W)や水流は、最も波高や水流の勃起部の山が大きくなったところで開口(3a)からプール(6)内に落ちる。
以上の作動原理により水上発電装置(1)の上下動の少ない浮体に、前記風力発電装置を設けることが非常に合理的でありしかも効率よい装置ができる。また、波が装置に進入する際に、先ず傾斜板に当たり斜面上面を遡上することと、収斂提で仕切られた各々の部屋は、それぞれの入射角度が違うために、波圧の分散効果があり、波圧による衝撃力が小さいところにも効率上昇と経済性のメリットがある。
一方水面上では風が吹き本体(10)の上部に設けた風力発電装置(400)のプロペラが回り、これに連動する発電機が回転して発電される。この時に浮体(10)の下部に設けた錘(40d)の作用で装置本体(10)の縦方向の中心線(21)をほぼ鉛直に保つとともに、水の抵抗を利用して上下動を拘束し、風力発電装置(400)を支える支柱(401)をほぼ鉛直にすることで風力発電装置(400)のプロペラが安全に、スムースに回転できて発電効率が上昇するばかりでなく、装置の破壊や故障を防止することができる。
また、装置本体(10)の下方に設けたスカート(5)の下端と錘(40d)を補助材(22)、すなわち鉄骨、ワイヤー、ロープ、チェーンで結ぶことにより、装置の動揺などに対して強度的にも非常に安定性がある。したがって、海の波に対しても水上発電装置(1)が動揺や上下動しにくい浮体であり、風力発電装置(400)の支柱(401)がほぼ鉛直に立ち、傾きにくい装置である。前記水車(16)で発電した電力と、風力発電装置(400)で発電した電力を各々別途に陸上に送電してもよし、或いは変換装置などを介して、系統を一本にまとめ陸上に送電してもよい。
本発明にかかる水上発電装置によれば、水面に浮かんだ本体外部の水位と本体の傾斜面の上端の開口からプール内に進入した水の水位との水位差によって水車を回転させ、その回転力で発電機を駆動して発電すると同時に、前記プール内に水が進入し、多量の水量が貯水されることは、装置の固有振動数、固有周期などに関係し、急激な水上発電装置の振動や上下動を抑え、水上発電装置(1)の上部に設けた風力発電装置の振動ならびに上下動を防止するため、風力発電装置を効率よく作動させることができる。
この際プール内に進入した水の排出においても、ただの排出口から排出するよりも、ここに水車と、発電機を設けることにより、発電機の発生電圧、電流などを変化させて、負荷制御を行うことにより、排水量の制御ができて、水上発電装置(1)の振動や上下動をより一層拘束することができるために、効率よい装置となる。
また、水上発電装置下部に設ける錘を、上下方向に位置と長さの調整が自由にできることで、ドックなど装置の製作工場から、装置の設置海域までの曳航時の風圧などにおける転倒防止に、運転時の安定性、バランスの調整ができるため、安全に曳航、運転することができる。また、水上発電装置下部に設ける錘の内部に浮力室を設けることにより、錘ならびに錘の支持棒の位置の調整、支持棒の伸縮など長さの調整時においても、作業が楽にできる効果がある。
本発明の第1の実施の形態に係る水上発電装置およびその構成を示す縦断面図である。 図1の水上発電装置の本体を示す平面図である。 本発明の発電機回転制御における第一形式の回路図である。 本発明の発電機回転制御における第二形式の回路図である。 本発明の発電機回転制御における第三形式の回路図である。 図1の水上発電装置の中心部に設ける錘を支持する支持棒の構成を説明する説明図である。 水棲生物付着防止のためのプール側壁形状を鉛直にした場合の上昇流の様子を示す説明図である。 水棲生物付着防止のためのプール側壁形状を傾斜させた場合の上昇流の様子を示す説明図である。 発電装置のドック引出し、曳航時の様子を示す説明図である。
以下、図面に基づき本発明の好適な各種実施の形態を説明する。
図1から図9は本発明の実施の形態を示している。
図1は、本発明の実施の形態に係る水上発電装置1の構成を示す図であり、図2は、図1の水上発電装置1の本体を示す平面図であり、図3から図5は発電機の回転制御における実施の形態を示す回路図である。
図6は、図1の装置本体中心部に設ける錘40dならびにその支持棒40の吊り上げ、挿入、収納部の構成の詳細を説明する説明図であり、図7、図8は水棲生物付着防止のための側壁形状を示した図であり、図9は曳航時の様子を示す説明図である。
水上発電装置1は、海や湖沼、河川等の水のある水域に設置して、河川水など水の流れや海洋上の海流、潮流、潮汐、或いは、波や風力などのエネルギーを有効に利用して、本体10の上下動を拘束するとともに、発電や水の鉛直交換、消波などもすることができるものである。以下の説明では、水上発電装置1を海において使用するものとして説明する。
図1に示したように、本発明の水上発電装置1は、本体10が水底SGから係留チェーン2により係留されており、水面S上に浮上している。水面Sに浮上した本体10は、中心部が水面Sよりも上方に突き出すように浮力が調整されている。中心部には後述するように水が入り込む開口3aが形成されている。本体10には、この開口3aよりも上方に風力発電装置400が配設されている。また、本体10は、中心部から下向に傾斜した傾斜面3bを有する板状の傾斜部3を有しており、傾斜部3の下端側周縁は、水面下となるように構成されている。
側壁7は底部8より、上に向かうにつれ、装置中心線に近ずくように先狭まりに傾斜させ、底部8の外周と側壁7の下端部で底板8aとの交点付近に発生させたチタンネットなどによる電子エネルギーや、リング状の管などによる銅イオン水、次亜塩素酸、気泡、上昇流は、直上に上昇できず、傾斜した側壁7の内面を伝いながら上昇するようになっている。
図2は、本発明の水上発電装置1を搭載した浮体の本体10の平面図であるが、図示したように、本体10は、上から見たときに傾斜部3の下端側周縁がほぼ均等な長さの複数の辺からなるほぼ正多角形をなしている。この上から見た形状は、多角形に限らず、円形、楕円形などにしてもよい。
水上発電装置1のほぼ中心部、すなわち、傾斜部3の中心部に形成された前記の開口3aの周縁からは、傾斜面3b上を傾斜部3の下端側周縁に向かってほぼ均等の角度をもって放射状に延びる板状の収斂堤11が立設されている。収斂堤11は、その上端部が開口3a側から傾斜部3の下端側周縁側まで傾斜することなく延びている。
すなわち、傾斜部3が開口3a側から下端側周縁に向かって低くなるに従って、傾斜部3から収斂提11の上端部までの高さが高くなっている。この収斂堤11の内部には、水上発電装置1に浮力を与えるための不図示の浮力室が形成されている。
傾斜部3の傾斜面3b上に立設されている収斂堤11の各々には、傾斜部3の下端側周
縁に近い端部にバランス浮体Bが取り付けられている。このバランス浮体Bは、水上発電装置1に浮力を与えるためのものである。したがって、バランス浮体Bの浮力の大きさによっては前記した収斂堤11の内部の浮力室は、ある程度小さくしてもよい。
バランス浮体Bは、約半分程度が水面S上に出て、残りの約半分は水面S下に没する程
度に設定されている。これにより、設置水域に大波などが発生しても、風力発電装置1全体が転倒することを防止することができる。また、バランス浮体Bは、船などに衝突された場合の緩衝装置の役目も果たしている。
傾斜部3の下端側周縁は屈曲して側壁4を成している。この側壁4は、波浪などによる
動揺性などを改善するための重りを兼ねるものであり、肉厚の厚い鋼板や鋼材等の比較的
しっかりとした、重量の稼げる素材によって作られている。この側壁4は、水上発電装置1全体の合成重心の位置を低くする役目を果たしているので、水上発電装置1全体の安定性を保つことができる。
水上発電装置1の全体に亘って側壁4を囲むようにスカート5が取り付けられている。このスカート5は、格子状に組んだ骨組みと各格子を覆う網目状の金網やプラスチック網から成っており、上下に可動或いは着脱可能なものである。スカート5は、水上発電装置1の運搬時には邪魔にならないように上方に吊り上げたり、取り外したりしておくことができる。
このスカート5は、装置の稼動時には本体10の側壁4から水中に吊り下げておくことにより、波による動揺や振動、傾きなどを抑制して本体10の安定性を向上させることができる。また、スカート5の網目を通過しようとする波を消波できるので、水上発電装置1全体による消波効果等を高めることができる。水上発電装置1による消波の例としては、波の来る側で傾斜部3の傾斜面3bを遡上する波の収斂、波打ち作用、砕波現象などの繰り返しによって成される消波がある。
また、スカート5は網目形状を有しているので、外側で運動している波の水粒子の運動
を水上発電装置1内に進入することを防止し、水粒子の運動が網目を通過することにより、水粒子の運動を変化させと共に、水の流通を良くすることができる。なお、水上発電装置1の姿勢の安定性を向上させるためにスカート5の下方に重り5bを設けてもよい。
このスカート5に囲まれた内側には、本体10の中心部に設けた開口3aの下方に位置
するプール6が配設されている。このプール6は、開口3aの周縁近傍から下方に延びる
プール側壁7と該プール側壁7から続く底部8とによって形成されており、開口3aとほ
ぼ同心に配設されている。しかも側壁7は底部8より、上に向かうにつれ、装置中心線に近ずくように傾斜させ、底部8と側壁7の交点付近に海水中の漁病防止や生物付着防止のためにリング状の管などを用いて銅イオン水、次亜塩素酸、チタンネットなどによる電子エネルギーや気泡などの上昇流は、側壁7の壁面を直上に上昇できず、傾斜した側壁7の内面を伝いながら上昇するようになっている。
また、プール6の底部8は、その中央に向かって低くなるコニカル状などにして、波力および風力発電装置1の下方から来る波の揚圧力を減ずるようにすることが好ましい。
プール6のプール側壁7の外側には、このプール側壁7を囲むように浮力室9が形成さ
れている。この浮力室9は、プール側壁7と傾斜部3の下面(裏面)と底部9aとによっ
て密閉可能な空間として形成されている。この浮力室9には浮力の調整のためのバラスト
水が出入りするため、不図示のノズルや通気配管ならびにポンプ装置、波浪の大小による装置の浮沈コントロール設備などが設けられている。
このように水上発電装置1は、水面S下となる傾斜部3の周縁や側壁4、スカート5、錘5bなどの「錘」と、水面S上に設けられたバランス浮体B、本体10の中心部近くに設けられ、比較的水面S近くに位置する浮力室9や、収斂堤11内でほぼ水面S上に位置するなど浮力を生じるものとの関係から、浮心と重心の位置を算出し、起き上がりこぼしの原理や、やじろべえの原理などを踏まえた上で、水上発電装置1全体が転倒しないように設計されている。
水上発電装置1の本体10の上部に縦方向の中心線21上に設けた、支柱401が本体10の中心部で上方に向かってほぼ鉛直に設置されている。本体10の中心部のプール6の底部8の底板8aに穴8bをあけノズル8cが設けられている。ノズル8cの中に支持棒40が通され、外側から順番に支持棒40aその中に支持棒40bが通され、また、その中に40cが通されている。
また、ノズル8cの上部にはフランジ8d、下部にはフランジ8eが設けられている。
支持棒40cの下部には錘40dが設けられている。錘40dの内部には浮力室40eが設けられ、この浮力室内に水と空気の出し入れで、錘40d内の水と空気の量を変化させることにより、錘40dの上下の位置の調整作業が行いやすく、運転時には鉛直性も保てる。また、浮力室40eは錘の中心に近ずくにつれ、幅広くし、錘の底板40fはドレーンが溜まりやすく、錘の天板40gは空気が溜まりやすくなっている。
また、設計次第によっては錘40dの中の浮力室40eにはコンクリートや鉄スクラップ、鉱石、石材などを入れて質量などの固定錘としてもよい。支持棒40cの頂部には、錘の上下の位置を調整するワイヤーを取り付けるアイプレート40hや、リング環40iなどが設けられ、ワイヤー40mのフック40nが掛けられる構造になっている。
また、支持棒40aの上部にはスリーブ40as、フランジ40af1、下部にはフランジ40afが設けられている。支持棒40bの上部にはスリーブ40bs、下部にはフランジ40bf、支持棒40cの上部にはスリーブ40cs、下部にはフランジ40cfが設けられている。
一方、本体10の上部に縦方向の中心線21上に設けた支柱401の内部中心線上に滑車402とホイスト403を取り付けるビーム404が支柱401の内部に設けられている。このホイスト403のワイヤー405を巻き上げることにより前記錘40dが吊り上げられるものとする。
また、ホイスト403のワイヤー405を緩めることにより、錘40dは降下し、支持棒40c、40b、40aは下方に限界まで延びきることができて錘40dは最下端まで下げることができるものとする。各々の前記スリーブ部ですべり動作ができると同時に各々のフランジ部で、支持棒が一定以上は伸ばせない手段が設けられている。また、スリーブ部やフランジ部にピンや固定金物などを取り付けることにより、支持棒の伸縮を調整でき、長さを固定化することができるものとする。また、これら全ての各々のフランジ部で、一定以上は伸びることが制限され、錘40dは限界以上は下げることができないものとする。
前記本体(10)の縦方向の中心線21上に設けた、支柱401は前記錘40dの上下の位置の調整により鉛直性が保てるものとする。特に曳航時などには曳航海域の海底の状況、水深などを確認しながら徐々に錘40dの上下の位置の微動調整ができるものとする。
プール6の底部8は、その複数個所に海中側まで貫通孔が穿設された連通部15が設け
られている。このプール6の底部8の中央よりほぼ等距離に穿設された連通部15には放水ホース13が取り付けられている。この放水ホース13は垂下して海底近くまで届くか或いは途中で切断しここでプール6内の水が放水できるものとする。
プール6の内側で複数の連通部15のそれぞれには、水車16が配設されている。これら水車16は、それぞれの回転軸がそれぞれの連通部15の中心と同心となるように配設されている。
これら水車16はその回転軸17の上部に変速機18が連結されており、回転伝達手段18の変速機を介して発電機12に連結されている。
発電機12は抵抗12aの値や蓄電池12bの直列、並列接続などの段数を変化させることに伴う電圧、電流などを変化させた負荷制御ならびに発電量のコントロールなどに伴い、発電機12の回転制御などが行えるものとし、この負荷制御の操作により、発電機12に連動する水車16の回転を制御できて貯水プール6内の水の排水量をある程度制御できるものとする。
図7に示すようにプール6のプール側壁7をこれまでのものは鉛直になっており、これだとプールの底部8の外周近くで放水する漁病防止や生物付着防止用のチタンネットなどによる電子エネルギーや、リング管などによる気泡、銅イオン水、次亜塩素酸などの上昇流はそのまま上昇するため、生物付着防止液がプール側壁7に付着することができにくい。
図8に示すようにプール6のプール側壁7をプールの底部8より上方に向かうにつれ先狭まり形状にすることにより、プールの底部8の外周近くで放水する生物付着防止用チタンネットなどによる電子エネルギーや、リング管などにより気泡、銅イオン、次亜塩素酸などの上昇流は、側壁7内の先狭まりになった内面を伝いながら上昇させることができる。
図9に示すように、水深の比較的浅い海底条件による発電装置1のドック引出し、運搬、曳航時の作業には、支持棒40a、40b、40cを挿入し、錘40dを吊り上げて、装置の座高を低くすることにより、比較的簡単に作業を行うことができる。
次に実施の形態の作用を説明する。
水上発電装置1は、水面S上に浮かぶ浮体構造物であると同時に、傾斜部3の傾斜面3bが渚と同様の作用をするため、浮島渚とも浮遊渚とも言えるものであり、波の発生する水域に設置される。水上発電装置1の本体10は、海底のような水底SGから係留装置の係留チェーン2により係留してある。
水上発電装置1の平面形状は、傾斜部3が均等なリング状の多角形をなしているために、波がどの方向から来てもほぼ同様の作動ができ、ほぼ同様の効果が得られる。したがって、水上発電装置1を設置する際に、原理的に特定の設置方向を定める必要はない。
水上発電装置1に寄せて来た波Wや河川水の水流、海流、潮流、潮汐などの水流は、先ず、バランス浮体Bに当たるか直接に傾斜部3の傾斜面3bに乗り上げる。バランス浮体Bは前記したとおり、所定の間隔を保ちながら収斂堤11の延長線上に配置されているので、バランス浮体Bに当たった波Wはバランス浮体Bの両側に分かれて進み、側壁4の上を通過して収斂堤11で仕切られた傾斜部3の傾斜面3bに乗り上げる。
傾斜面3bに乗り上げた波Wや河川水の水流、海流、潮流、潮汐などの水流は、本体10の中心部に向かって進む。隣り合う収斂堤11同士の間隔は中心部に向かって狭くなっているので、波Wは、中心部に近付くにつれて収斂堤11によって絞り上げられるような収斂作用によって収斂されるとともに波高が高くなる。
波は、各々の傾斜部3の傾斜面3b上で収斂、波打ち作用、砕波現象などを繰り返しな
がら最後に傾斜部3の頂点を越波して開口3aからプール6内に落ちる。波の進行方向に
対して正面の傾斜面3bに入った波Wや河川水の水流、海流、潮流、潮汐などの水流と、収斂堤11を境にした隣りの傾斜面3bに入った波Wとでは、入射時に時間差があると同時に波Wの入射角度(屈折角度)が異なることから、越波時に時間差が生じる。
水上発電装置1の作動を一定の時間で区切り、その間の水の流れを見れば、時計の針が回るようにある程度の均等な角速度をもって時計回りの流れと反時計回りの流れとが同時に起こるような現象でプール6内に波が入ることになる。このような現象はある程度の平滑化された入力とみなすこともできる。
これにより、例えば大海にぽっかり浮かんだ小島のように、大海全体としてはある程度
一定の方向に波が進行している場合でも、小島の中に立って小島そのものの波打ち際を見
ればある程度の方向性はあるものの、全周囲からその小島に波が押し寄せてくる。例えば、大海の波の進行方向とは全く逆方向の下手側においても、波はある程度小波にはなっているものの、その下手側からもその小島に対して廻り波、返し波のような現象でその海岸線に打ち寄せてくる。
この現象を本発明の水上発電装置1に利用して、どのような方向からどのような状況で入射してくる波であっても、効率よく収斂堤11で区切られた傾斜部3の傾斜面3b上に、すなわち水上発電装置1内に有効に取り入れ、次々と越波してくる波や河川水の水流、海流、潮流、潮汐などの水流を効率良くプール6内に取り入れることができる。
プール6内に入った水は、傾斜部3の傾斜面3bを遡上した水の水位と本体10の外部
の水の水位との水位差によって、プール6の底部8に設けた連通部15内の水車16を回転させる。水車16を回転させる水は、水車16の上流側に設けたサクションスレーナー30によって水中に含まれる海草類や魚介類、その他、水車16の回転部等に目詰まりするような物が取り除かれる。
水車16の回転部が回転すると、水車16から上方に向けて延設されている回転軸17が回転する。回転軸17の保護管19が設けられているために、水の流れや波浪現象等による水撃から回転軸17の回転を保護することができる。これにより、回転軸17の上部に連結されている回転伝達手段18を介して発電機12が駆動する。発電機12の駆動によって発電された電気は、発電目的の電力源として使用することができる。
水車16の回転部の回転を止めるには、水車16に設けてある開閉弁14を閉状態にすればよい。この各開閉弁14を適宜に開状態または閉状態にしておくことにより、必要に応じて水車16を稼動させることができる。
また、発電機12の回転数を制御する手段として、ブレーキ制御や電圧、電流などを変化させる負荷制御がある。発電機12のブレーキ制御や電圧、電流などを変化させる負荷制御により、発電機12の回転数を制御することは、これに連動する水車16の回転数を制御できる。したがって、水車16の回転数制御はプール6内の排水量制御につながり、プール6内の排水量制御はプール6内の貯水量制御につながる。
この貯水量の制御が波の運動における装置の固有振動数、固有周期などを持って装置事態の振動を制御できる。この振動制御が風力発電装置400の発電効率上昇に繋がる。
図8は水棲生物付着防止において、プール側壁7を上方に向かうにつれ先狭まりに傾斜させることにより、プール6の底部8の外周部付近で、漁病防止や生物付着防止のためにチタンネットなどによる電子エネルギーや、リング管などによる気泡、銅イオン水、次亜塩素酸などを放水すると、この液はプール6内のプール側壁7の内面を伝いながら上昇せざるを得ないために、これらの液が上方に進むにつれ、側壁7の内面に接触する機会が多くなるため、漁病防止や水棲生物の付着防止に繋がる。
つぎに、図9に示すように水上発電装置1のドック引出し、運搬、曳航時の作業においては、支持棒40a、40b、40cを挿入し、錘40dを吊り上げて、装置の座高を低くすることにより、比較的簡単に作業を行うことができる。
また、本発明の実施の形態に係る水上発電装置1の使用は、海水域の他にも汽水域や河川、湖沼等の淡水域で使用することもできる。
B…バランス浮体
S…水面
SG…水底
W…波
WF…水流(河川水の水流や潮流、海流などによる水流)
WFB…抵抗板による水流
1…水上発電装置
1a…浮体
2…係留チェーン
3…傾斜部
3a…開口
3b…傾斜面
4…側壁
5…スカート
5b…錘
6…プール
7…プール側壁
8…プールの底部
8a…底板
8b…ノズル穴
8c…ノズル
8d…フランジ
8e…フランジ
9…浮力室
9a…底部
10…本体
11…収斂堤
12…発電機
12a…抵抗
12b…蓄電池
13…放水ホース
14…開閉弁
15…連通部
16…水車
17…回転軸
18…回転伝達手段
19…保護管
20…リング管
21…本体の縦方向の中心線
22…補助材
29…入口エルボ
30…サクションストレーナー
31…フレキシブルホース
40…支持棒
40a…支持棒
40b…支持棒
40c…支持棒
40as…スリーブ
40af1…フランジ
40af…フランジ
40bs…スリーブ
40bf…フランジ
40cs…スリーブ
40cf…フランジ
40d…錘
40e…浮力室
40f…錘の底板
40g…錘の天板
400…風力発電装置
401…支柱
402…滑車
403…ホイスト
404…ビーム
405…吊り上げ装置

Claims (10)

  1. 水面下となる周縁から上向きに中心部に向かって傾斜した傾斜面を有し、前記中心部に開口を有する本体と、該本体の前記傾斜面上に前記中心部から前記傾斜面上を前記周縁に向かって放射状に立設した、波を収斂するための収斂堤と、前記中心部が水面上に出るように前記傾斜板の下方に設けた浮力室と、前記本体を水面に浮かせ、前記中心部の開口よりも下方に設けられ、水中側に連通する連通部を有するプールと、前記連通部に配設された水車と、前記本体上部に前記水車に連動する発電機を備えた、水上発電装置において、前記波の動きと、河川水や海流、潮流、潮汐などの水流に伴って、前記収斂提で挟まれた傾斜面の上面を遡上し、前記中心部の開口からプール内に進入する水を利用し、前記プール内に進入した水の水位と本体外部の水の水位の水位差によって前記水車を回転させ、その水車の回転に伴って、前記水車に連動する発電機を回転させて発電する水上発電装置。
  2. 水面下となる周縁から上向きに中心部に向かって傾斜した傾斜面を有し、前記中心部に開口を有する本体と、該本体の前記傾斜面上に前記中心部から前記傾斜面上を前記周縁に向かって放射状に立設した、波を収斂するための収斂堤と、前記中心部が水面上に出るように前記傾斜板の下方に設けた浮力室と、前記本体を水面に浮かせ、前記中心部の開口よりも下方に設けられ、水中側に連通する連通部を有するプールと、前記連通部に配設された水車と、前記本体上部に前記水車に連動する発電機を備え、前記波の動きと、河川水や海流、潮流、潮汐などの水流に伴って、前記収斂提で挟まれた傾斜面の上面を遡上し、前記中心部の開口からプール内に進入する水を利用し、前記プール内に進入した水の水位と本体外部の水の水位の水位差によって前記水車を回転させ、その水車の回転に伴って、前記水車に連動する発電機を回転させて発電する水上発電装置において、前記発電機の回転を制御することにより、前記水車の回転の制御と、前記開口からプール内に進入した水の排水量、貯水量を制御し、前記本体の振動、動揺、発電量を制御することを特徴とした水上発電装置。
  3. 水面下となる周縁から上向きに中心部に向かって傾斜した傾斜面を有し、前記中心部に開口を有する本体と、該本体の前記傾斜面上に前記中心部から前記傾斜面上を前記周縁に向かって放射状に立設した、波を収斂するための収斂堤と、前記中心部が水面上に出るように前記傾斜板の下方に設けた浮力室と、前記本体を水面に浮かせ、前記中心部の開口よりも下方に設けられ、水中側に連通する連通部を有するプールと、前記連通部に配設された水車と、前記本体上部に前記水車に連動する発電機を備えた、水上発電装置において、前記波の動きと、河川水や海流、潮流、潮汐などの水流に伴って、前記収斂提で挟まれた傾斜面の上面を遡上し、前記中心部の開口からプール内に進入する水を利用し、前記プール内に進入した水の水位と本体外部の水の水位の水位差によって前記水車を回転させ、その水車の回転に伴って、前記水車に連動する発電機を回転させて発電するとともに、前記本体の縦方向の中心線をほぼ鉛直に保つために、錘を設け、
    前記錘で前記本体の縦方向の中心線をほぼ鉛直に保つとともに、前記錘が水の抵抗を利用して、本体の上下動を拘束することを特徴とする水上発電装置。
  4. 水面下となる周縁から上向きに中心部に向かって傾斜した傾斜面を有し、前記中心部に開口を有する本体と、該本体の前記傾斜面上に前記中心部から前記傾斜面上を前記周縁に向かって放射状に立設した、波を収斂するための収斂堤と、前記中心部が水面上に出るように前記傾斜板の下方に設けた浮力室と、前記本体を水面に浮かせ、前記中心部の開口よりも下方に設けられ、水中側に連通する連通部を有するプールと、前記連通部に配設された水車と、前記本体上部に前記水車に連動する発電機を備えた、水上発電装置において、前記波の動きと、河川水や海流、潮流、潮汐などの水流に伴って、前記収斂提で挟まれた傾斜面の上面を遡上し、前記中心部の開口からプール内に進入する水を利用し、前記プール内に進入した水の水位と本体外部の水の水位の水位差によって前記水車を回転させ、その水車の回転に伴って、前記水車に連動する発電機を回転させて発電するとともに、
    前記本体の上部に風を受けて回転する風力発電装置と、その風力発電装置を支持する支柱と、前期本体の下部に、風力発電装置を支持する支柱を鉛直に保つための錘を設け、
    前記錘は風力発電装置を支持する支柱をほぼ鉛直に保つとともに、且つ、水中で水の抵抗を利用して装置の上下動を拘束し、水面上で風を受けて風力発電装置の風車を効率よく回転させ、その回転力で風車に連動する発電機を回転させて発電することを特徴とする水上発電装置。
  5. 前記水上発電装置において、前記錘を用いて、装置本体の縦方向の中心線をほぼ鉛直に保つとともに、前記本体の下部に設けたスカートの下方と、前記錘のほぼ外周を補助材などで結ぶことを特徴とする請求項3乃至請求項4のいずれか一項に記載の水上発電装置。
  6. 前記水上発電装置において、前記錘を用いて、装置本体の縦方向の中心線をほぼ鉛直に保つとともに、前記プールの底板の中心部にノズル穴を設け、そのノズル穴の内部に前記錘を支える支持棒を上下移動可能に挿通し、前記プールの下部で前記錘の位置が上下に調整できることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか一項に記載の水上発電装置。
  7. 前記水上発電装置において、前記錘を用いて、装置本体の縦方向の中心線をほぼ鉛直に保つとともに、前記プールの底板の中心部にノズル穴を設け、そのノズル穴の内部に前記錘を支える支持棒を上下移動可能に挿通し、且つ、前記支持棒は多重に挿入、収納できて伸縮可能に設け、前記プールの下部で前記錘の上下の位置が調整できることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか一項に記載の水上発電装置。
  8. 前記水上発電装置において、前記錘を用いて、装置本体の縦方向の中心線をほぼ鉛直に保つとともに、前記プールの底板の中心部にノズル穴を設け、そのノズル穴の内部に前記錘を支える支持棒を上下移動可能に挿通し、且つ、前記錘を支える支持棒の上部を吊り上げ装置などで吊り上げ可能に設けたことを特徴とする請求項3乃至請求項7のいずれか一項に記載の水上発電装置。
  9. 前記水上発電装置において、前記錘を用いて、装置本体の縦方向の中心線をほぼ鉛直に保つとともに、該前記錘は内部に浮力室を備えたことを特徴とする請求項3乃至請求項8のいずれか一項に記載の水上発電装置。
  10. 前記水上発電装置において、プール内のプール側壁は上部に向かうにつれ先狭まりに傾斜させたことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の水上発電装置。
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