JP2019167011A - 車両用前照灯装置及び車両用前照灯の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光照射状態の切り替え時における運転者等への違和感をより軽減させる。【解決手段】車高方向及び車幅方向の予め定めた配光領域毎に区分してそれぞれ別個独立に光照射可能な車両用前照灯と、該車両用前照灯の前記配光領域毎に配光制御を行う制御部と、を備え、前記制御部が、前方車両の位置を示す車両検知情報を取得して、該車両検知情報に基づく前記前方車両の位置に応じて前記配光領域に対して光照射範囲及び遮光範囲を設定する照射範囲設定部と、前記照射範囲設定部による設定結果に基づいて、前記光照射範囲については、前記車高方向の下方から上方に向かって順に、段階的に消灯状態から点灯状態に切り替えるように制御する配光制御部と、を有する車両用前照灯装置。【選択図】図1

Description

本発明は、前方車両の位置等に応じて配光制御しつつ光照射を行う車両用前照灯装置及び車両用前照灯の制御方法に関する。
従来、車載カメラによって前方車両(対向車または先行車)を検出し、検出した前方車両の存在する領域には光を照射せずにそれ以外の領域には光を照射することで、前方車両に眩惑を与えることなく、運転者の前方視界を良好に保つ配光可変型の車両用前照灯装置(ADB:Adaptive Driving Beam)が知られている。
このような配光可変型の車両用前照灯装置では、複数のLED2次元配列したアレイ光源を照射領域に応じて複数のセグメント(分割領域)に分割し、セグメント毎に点灯又は消灯の切り替えを行う。そして、車両の走行中においては、所定の時間毎に検出した前方車両の位置に応じて光を照射しない範囲を設定し、この範囲に応じて、各セグメントについて照射又は非照射を決定する。
つまり、各セグメントにおける光照射/非照射は前方車両の状況に応じて時々刻々と変動する。例えば、前方車両が左右いずれかへ移動した場合には、その移動方向に応じて非照射範囲も左右へ移動する。このとき、非照射範囲の変動に伴い、それまで光照射の非対象となっていたセグメントが光照射の対象に切り替わった場合には、そのセグメントは暗い状態から急に明るい状態へと切り替わるため、運転者等に対して違和感を与える場合がある。このような違和感は、前方車両の移動が大きいほど顕著になる。
そこで配光可変型の車両用前照灯装置の例として、特許文献1には、複数のLEDうち、少なくとも1つのLEDの点灯または消灯に要する時間を制御して、LEDの点灯又は消灯を適度に緩やかに変化させることで、光照射/非照射の切り替えの際の運転者等への違和感を緩和する。
特開2017−1620号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示された車両用前照灯制御装置では、LEDの点灯または消灯に要する時間の制御はセグメント毎に行われている。より詳細には、特許文献1に開示された車両用前照灯制御装置では、LEDが車幅方向に一列に配列されていることから、各LEDの点灯または消灯の制御は、すなわち車幅方向の光照射又は非照射を制御するに過ぎず、光照射/非照射の切り替えの際に運転者に与える違和感が充分に軽減されるとは言えない。特に、照射範囲と非照射範囲との境界で、照射/非照射の切り替えが頻繁に行われるような場合には、非照射範囲の端部で点灯/消灯が繰り返されるため、違和感が大きい。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、光照射状態の切り替え時において運転者等への違和感をより軽減させることを目的とする。
本発明の一態様は、車高方向及び車幅方向の予め定めた配光領域毎に区分してそれぞれ別個独立に光照射可能な車両用前照灯と、該車両用前照灯の前記配光領域毎に配光制御を行う制御部と、を備え、前記制御部が、前方車両の位置を示す車両検知情報を取得して、該車両検知情報に基づく前記前方車両の位置に応じて前記配光領域に対して光照射範囲及び遮光範囲を設定する照射範囲設定部と、前記照射範囲設定部による設定結果に基づいて、前記光照射範囲については、前記車高方向の下方から上方に向かって順に、段階的に消灯状態から点灯状態に切り替えるように制御する配光制御部と、を有する車両用前照灯装置を提供する。
また、本発明の他の態様は、車高方向及び車幅方向の予め定めた配光領域毎に区分してそれぞれ別個独立に光照射可能な車両用前照灯の制御方法であって、各前記配光領域を、車高方向に複数の配光領域に区分するステップと、前方車両の位置を示す車両検知情報を取得し、前方車両の位置を示す車両検知情報に基づいて、前記前方車両の位置に応じて、各前記配光領域に対して光照射範囲及び遮光範囲を設定するステップと、前記光照射範囲に対応する前記配光領域については、前記車高方向の下方から上方に向かって順に、段階的に消灯状態から点灯状態に切り替えるように制御するステップと、を有する車両用前照灯の制御方法を提供する。
本発明によれば、複数の配光領域の各々に対して個別に光照射可能な車両用前照灯装置において、配光領域毎に光照射可能とし、かつ、各配光領域の消灯状態から点灯状態への切り替え時には、各配光領域において車高方向下方から上方に向かって順次段階的に点灯させるので、運転者等への違和感を軽減することができることができる。
本発明によれば、光照射状態の切り替え時における運転者等への違和感をより軽減させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る車両用前照灯装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る車両用前照灯装置に適用されるLEDアレイの概略構成を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用前照灯装置における配光制御を説明する概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用前照灯装置における配光制御を説明する概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両用前照灯装置における配光制御の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る車両用前照灯装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用前照灯装置において出射光を走査する例を説明する説明図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る車両用前照灯システムについて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る車両用前照灯システム10は、複数の発光素子を備えた複数のセグメントを有するR側ヘッドランプ(車両用前照灯)20R及びL側ヘッドランプ(車両用前照灯)20Lと、R側ヘッドランプ及びL側ヘッドランプの配光制御を行うECU(制御部)12を含んで構成されている。
R側ヘッドランプ20R及びL側ヘッドランプ20Lは、自車両の前方の右左にそれぞれ配置されており、後述するECU12の配光制御部122から供給された配光制御信号に基づいて、前方車両の位置に応じた配光パターンの照射光を発生させる。R側ヘッドランプ20R及びL側ヘッドランプ20Lは、図2に示すように、複数のLED(発光素子)24が車高方向及び車幅方向に2次元配列されたLEDアレイ21と、LEDアレイ21に含まれる各LEDを駆動させるLED点灯回路22を有している。LEDアレイ21は、配光領域毎に区分して、それぞれ別個独立に光照射可能とした複数のセグメント23を有している。図2の例では、各セグメント23は車幅方向(水平方向)に沿って一列に配列され、各セグメント23は、夫々車高方向に区分された所定数の小領域を有している。
図2の例では、LEDアレイ21は、車高方向に4個、車幅方向(水平方向)にn個のLED24がマトリクス状に2次元配列され、各セグメント23は、車高方向に4つ、及び車幅方向に1つLED24を含んでいる。各セグメント23は車幅方向(水平方向)に沿って一列に配列され、各セグメント23は、夫々車高方向に区分された4つの小領域25A,25B,25C,25Dを有している。つまり、LEDアレイ21における車高方向に配列されたLED一列が一つのセグメントを構成し、各セグメントの小領域には1つのLEDが含まれている。各セグメントに含まれるLEDの数及び、セグメントの小領域の区分数、各小領域に含まれるLEDの数は任意に定めることができる。
LED点灯回路22は、ECU12からの配光制御信号に基づいて駆動され、LEDアレイ21に含まれる各セグメント23、延いては、各セグメントに含まれる小領域25A,25B,25C,25Dに含まれるLED24を駆動させる。
ECU12は、R側ヘッドランプ20R及びL側ヘッドランプ20Lに含まれる複数のセグメント23に対して、セグメント23毎に配光制御を行うものであり、ECU12は、照射範囲設定部121と配光制御部122とを有している。なお、ECU12が有する各部の機能は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えた汎用又は専用のコンピュータシステムにおいて所定の動作プログラムを実行することによって実現することができる。また、ECU12に含まれる各部が実行する動作の一部又は全部を、ASIC(application specific integrated circuit)やFPGA(field-programmable gate array)により実現することもできる。
照射範囲設定部121は、前方車両の位置に対応して選択的に光を照射するために、R側ヘッドランプ20R及びL側ヘッドランプ20Lを搭載した自車両に対して前方を走行する前方車両の位置を示す車両検知情報を取得して、車両検知情報に基づいて前方車両の位置に応じた光照射範囲及び遮光範囲を設定する。具体的には、R側ヘッドランプ20R及びL側ヘッドランプ20Lによって光照射可能な全配光領域のうち、車両検知情報から得られた前方車両の位置を含んだ一定範囲を光の遮光範囲とし、遮光範囲以外の範囲を光照射範囲として設定する。
ここで、車両検知情報には、自車両の位置に対する前方車両の水平方向の位置を示す角度情報や、自車両と前方車両との距離を示す距離情報、前方車両の車種を示す車種情報の少なくとも1の情報が含まれる。車両検知情報は、例えば、自車両の所定位置(例えばダッシュボード上、フロントガラス上部等)に設置されたカメラ等の検知手段(不図示)によって取得した前方空間の画像等から得ることができる。
照射範囲設定部121は、設定された光照射範囲に対応する各セグメント23について、消灯状態から点灯状態に切り替わるセグメント23を、切替対象セグメントとして抽出する。同様に、光照射範囲設定部121によって設定された遮光範囲に対応する各セグメント23について、点灯状態から消灯状態へ切り替わるセグメント23を、切替対象セグメントとして抽出する。
配光制御部122は、照射範囲設定部121によって設定された光照射範囲及び遮光範囲に対応する各セグメントについて、各セグメントを個別に点灯又は消灯させるための配光制御信号を生成し、生成した配光制御信号をR側ヘッドランプ20R及びL側ヘッドランプ20Lへ出力する。
このとき、配光制御部122によって生成される配光制御信号は、以下のような配光パターンを形成する。すなわち、配光制御信号によって形成される配光パターンでは、光照射範囲に対応するセグメントのうち、切替対象セグメントについては、車高方向の下方に位置する小領域から上方に位置する小領域に向かって順に段階的に消灯状態から点灯状態に切り替え、遮光範囲に対応するセグメントのうち切替対象セグメントについては、車高方向の上方に位置する小領域から下方に位置する小領域に向かって順に段階的に点灯状態から消灯状態に切り替える。また、切替対象セグメントに含まれないセグメントについては、それまでの配光状態を継続する。
より具体的に、以下、図3及び図4に示す配光制御を説明する概念図に従って説明する。
本実施形態において、自車両は、夜間等の暗い空間を、前方に走行する前方車両を検知して配光制御を行いながら走行しているものとする。ECU12は、予め定めた時間間隔で車両検知情報を取得し、前方車両の動きに追従して配光制御を行っている。
ECU12が取得した車両検知情報から、前方車両が例えば右に移動したことが検知された場合、光照射範囲が変動する。この変動に起因して、照射範囲設定部121により、遮光範囲から光照射範囲となり、新たに点灯するセグメント、すなわち、消灯状態から点灯状態に切り替えられるセグメントは、車高方向の下方に位置する小領域から上方に位置する小領域に向かって順に段階的に消灯状態から点灯状態に切り替えられる(以下、「階調制御」という)。
図3に示すように、点灯する切替対象セグメントに含まれる小領域のうち、まず最初に点灯が開始される小領域をNとし、それ以降をN+1,N+2,N+3,N+4とする。この時、このような階調制御、すなわち点灯の時間的なタイミングは、Nの点灯開始後、30ms以上200ms未満の経過後にN+1の点灯を開始し、さらに、30ms以上200ms未満の経過後にN+2の点灯を開始する、という順序及び時間で行われる。これをN+4の小領域まで順次行っていく。
このような階調制御において、各小領域が点灯を開始する時間は、以下の条件によって定める。
各条件を
1.車高(縦)方向に区分した全ての小領域が消灯状態から点灯状態になるまでの時間(T)
2.各小領域の点灯開始時間差(D)
3.小領域の数−1(S)
4.最下の小領域から数えた自小領域の順番−1(N)
としたとき、起点となる時間は最も下の配光領域が点灯を開始するタイミングであるとすると、
自小領域の待機時間(起点時間から点灯開始するまでの時間)は、D×N、となり、
自小領域の点灯時間(消灯から全ての小領域が点灯状態に遷移する時間)は、T−(D×S)となる。
図4に示す例では、T=1.2s,D=0.1s,S=3(4つの小領域−1)としている。
したがって、待機時間=0.1s×N
点灯時間=1.2s−(0.1s×3)=0.9s、となる。
なお、照射範囲に対応するセグメントが遮光範囲となり、点灯状態から消灯状態へ切り替える場合にも同様の時間間隔で消灯していくことができる。この場合には、セグメントにおいて、上方の小領域から下方の小領域に向かって順に消灯していくことが好ましい。ただし、車高方向の上方の小領域は前方車両にグレアを与える虞があるため、速やかに消灯状態に切り替えることが好ましく、下方の小領域については、路面や前方車両の下部を照射することで運転者の視界の安全に寄与するために、点灯時間を長くすることが好ましい。
以下、図5に示すフローチャートに従って、車両用前照灯装置における配光制御の流れについて説明する。
ECU12が検知手段から車両検知情報を取得する(ステップS11)と、照射範囲設定部12が、前方車両の位置に基づいて光照射範囲および遮光範囲を設定する。つまり、照射範囲設定部12が、各セグメントを1列目から順(ステップS12)に、当該n列目のセグメントが遮光範囲であるか否かを判定し(ステップS13)、当該セグメントが遮光範囲でないと判定した場合にはステップS14に進み、遮光範囲でないと判定した場合にはステップS15に進む。
ステップS15では、当該セグメントが遮光範囲であるので、当該セグメントが消灯状態であった場合にはそのまま消灯状態を継続し、点灯状態であった場合にはセグメントにおいて車高方向の上方の小領域から下方の小領域に向かって順に点灯状態から消灯状態に切り替えていくような制御信号を生成する。
ステップS14では、当該セグメントは光照射範囲に対応するので、当該セグメントが点灯状態であった場合にはそのまま点灯状態を継続し、消灯状態であった場合にはセグメントにおいて車高方向の下方の小領域から上方の小領域に向かって順に消灯状態から点灯状態に切り替えていくような制御信号を生成する。ここで当該セグメントに対する処理が終了し、次のセグメントn+1についての処理に移行する(ステップS16)。
次のセグメントn+1に対する処理について、上記したステップS13〜ステップS15の処理を行い、これを繰り返すことで、LEDアレイに含まれるすべてのセグメントについて処理、判定を行う。全セグメントについての処理が完了した場合には、全セグメントに対する配光パターンを示す制御信号を、R側ヘッドランプ20R及びL側ヘッドランプ20Lに夫々出力し、光照射範囲及び遮光範囲を更新する。
このように本実施形態によれば、複数のセグメントの各々に対して個別に光照射可能な車両用前照灯装置において、各セグメントを複数の小領域に区分し、小領域毎に光照射可能とし、各小領域の点灯の切り替え時に、車高方向下方から上方に向かって順次段階的に点灯させるので、運転者等への違和感を軽減することができる。
特に、各小領域の点灯の時間間隔を30ms以上200ms未満とすることで、各小領域が滑らかに点灯し、ファイ現象が生じ、運転者等にとってはその視界が極めて自然な光の変化に感じられるため、違和感を与えることがない。
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態に係る車両用前照灯装置について説明する。
上述した第1の実施形態では、R側ヘッドランプ20R及びL側ヘッドランプ20Lとして、マトリクス状に配列された発光素子からなる車両用前照灯を適当する例について説明した。本実施形態においては、R側ヘッドランプ20R及びL側ヘッドランプ20Lとして、例えば半導体レーザを備えた光源部からの出射光を高速に走査して自車両前方へ照射可能なランプユニットを適用した、所謂シームレスADBについて説明する。この場合、半導体レーザの照射光の走査位置において、照射範囲及び遮光範囲の制御を行う。
本実施形態において用いられるR側ヘッドランプ20R及びL側ヘッドランプ20L(車両用前照灯)は、図6に示すように、半導体レーザを備えた光源部30と、走査ミラー32と、走査ミラー32から反射された反射光を波長変換する波長変換部材としての蛍光体プレート33と、反射光を投影して照射光を生成する投影レンズ34と、光源部30のオンオフ及び光出力強度を制御するLD駆動回路31と、走査ミラー32を走査させるミラー駆動回路35を有している。なお、図6においては、R側ヘッドランプ20R及びL側ヘッドランプ20Lのうち、一方のヘッドランプの図示を省略している。
光源部30は、空間的又は時間的にコヒーレントな青色光WLを走査ミラー32に向けて照射する。光源部30は、例えば、半導体レーザと、半導体レーザからの励起光を集光する集光レンズとを備えたものを適用することができる。この他、半導体レーザと紫外線や赤外線を除去するフィルタやダイクロイックミラーなどを備えた構成のものを採用することができる。
走査ミラー32は、光源21からの光WLを反射して反射光RLを生成する。走査ミラー32は、例えばMEMSミラーからなる。MEMSミラーは、所定の振れ角で振動し、反射する光が振れ角に対応する光学的振れ角で高速に振動することによって所定の範囲を照射する。駆動電圧を制御することによって振れ角を変えることで照射範囲を制御することができる。なお、MEMSミラーには、振れ角が一次元的なものと二次元的なものがあるがいずれでもよい。
本実施形態では、図7に示すように、二次元的なものを示している。つまり、図7では、1つのMEMSミラーが設置され、蛍光体プレート33を、車幅方向と車高方向に走査する機構となっている。一次元的なものの場合には、車幅方向に複数のMEMSミラーを配列し、レーザから出射されたレーザ光を各MEMSミラーが車幅方向の一列毎に蛍光体プレート33を走査する機構にしてもよい。
蛍光体プレート33は、例えば入射した光WLに対して蛍光体材料と半透光性を有するアルミナからなる。蛍光体プレート33は、金属やセラミックなどの枠に固定されていてもよい。蛍光体プレート33は、例えば、走査ミラー32と投影レンズ34との間の投影レンズ34の焦点位置に配置され、反射光RLを投影レンズ34に向けて拡散させるように構成されている。
投影レンズ34は、例えばガラス、ポリカーボネート、アクリルなど、入力光WLに対して透光性を有する材料からなる。
半導体光源30から導光されて走査ミラー32に向けて出射した光WLは、走査ミラー32において反射され、投影レンズ34に向けて反射される。
LD駆動回路31は、ECU12からの配光制御信号に従って、光源部30のオンオフ及び光出力強度を制御し、ミラー駆動回路35は、ECU12からの配光制御信号に従って、走査ミラー32を走査させる。これにより、ミラー駆動回路35は、走査ミラー32の回転位置に応じた角度で入射光を反射して反射光を自車両前方で高速に走査させ、車両前方に、配光制御信号に従った配光パターンを形成する。
ECU12は、R側ヘッドランプ20R及びL側ヘッドランプ20Lに定められた照射範囲毎に配光制御を行うよう、生成した配光制御信号をミラー駆動回路35に出力する。ECU12の配光制御部122によって生成される配光制御信号は以下のような配光パターンを形成する。
すなわち、配光制御信号によって形成される配光パターンでは、光照射範囲に対応する照射範囲のうち、消灯状態から点灯状態への切替対象の配光領域については、車高方向の下方に位置する小領域から上方に位置する小領域に向かって順に段階的に消灯状態から点灯状態に切り替える。そして、遮光範囲に対応する配光領域のうち点灯状態から消灯状態への切替対象の配光領域については、車高方向の上方に位置する小領域から下方に位置する小領域に向かって順に段階的に点灯状態から消灯状態に切り替える。また、切替対象に含まれない配光領域については、それまでの配光状態を継続する。
具体的な階調制御の流れは、上述した第1の実施形態と同様であり、図6及び図7を参照して説明する。ここでは一例として、照射領域を第一実施形態のセグメントと同様に車幅方向に複数の配光領域に分けた場合を説明する。なお、本実施形態における配光領域は、図2におけるセグメントを示す「n」に対応する。
車両検知情報から、ステップS13において、n番目の領域が切替対象領域であったとすると、この領域におけるミラーの走査範囲を変更する。例えば、図7に示すようなラスタースキャンの場合、遮光領域から照射領域に変わると((a)から(b)へ)、切替対象領域では、車高方向の下側では車幅方向のスキャン幅を拡大し、さらに(b)から(c)で示すように、スキャン幅を拡大する部分を上側にも広げていく。最終的に、切替対象領域全体がスキャン領域すなわち照射領域となるようにする。
このように本実施形態によれば、複数の配光領域の各々に対して個別に光照射可能な車両用前照灯装置において、各配光領域を複数の小領域に区分し、かつ、各配光領域の点灯の切り替え時に、車高方向下方の小領域から上方の小領域に向かって順次段階的に点灯させるので、運転者等への違和感を軽減させることができる。
12・・・ECU、121・・・照射範囲設定部、122・・・配光制御部、20R・・・R側ヘッドランプ、20L・・・L側ヘッドランプ、21・・・LEDアレイ、22・・・LED点灯回路、23・・・セグメント(照射範囲)、24・・・LED、25A,25B,25C,25D・・・配光領域、30・・・半導体光源、31・・・LD駆動回路、32・・・走査ミラー、33…蛍光体プレート、34・・・投影レンズ、35・・・ミラー駆動回路

Claims (8)

  1. 車高方向及び車幅方向の予め定めた配光領域毎に区分してそれぞれ別個独立に光照射可能な車両用前照灯と、
    該車両用前照灯の前記配光領域毎に配光制御を行う制御部と、を備え、
    前記制御部が、
    前方車両の位置を示す車両検知情報を取得して、該車両検知情報に基づく前記前方車両の位置に応じて前記配光領域に対して光照射範囲及び遮光範囲を設定する照射範囲設定部と、
    前記照射範囲設定部による設定結果に基づいて、前記光照射範囲については、前記車高方向の下方から上方に向かって順に、段階的に消灯状態から点灯状態に切り替えるように制御する配光制御部と、を有する車両用前照灯装置。
  2. 前記配光制御部が、前記遮光範囲に対応する前記配光領域については、前記車高方向の上方から下方に向かって順に、段階的に点灯状態から消灯状態に切り替えるように制御する請求項1記載の車両用前照灯装置。
  3. 前記照射範囲設定部が、前記光照射範囲のうち消灯状態から点灯状態に切り替わる前記配光領域、及び、前記遮光範囲のうち点灯状態から消灯状態へ切り替わる前記配光領域を切替対象の配光領域として抽出し、
    前記配光制御部が、前記切替対象の配光領域に含まれない配光領域については、それまでの配光状態を継続するように制御する請求項1又は請求項2記載の車両用前照灯装置。
  4. 前記車両用前照灯が、
    車高方向及び車幅方向に2次元配列した複数の発光素子を前記配光領域に対応して区分して夫々別個独立に光照射可能とした複数のセグメントを有する発光素子アレイと、
    該発光素子アレイを前記セグメント毎に駆動させる駆動回路と、を備えた請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の車両用前照灯装置。
  5. 前記車両用前照灯が、
    光源と、該光源の出射光を反射する走査ミラーと、
    前記車両検知情報に基づいて、前記走査ミラーを駆動して前記前方車両の位置に応じた配光パターンの照射光を生成させる駆動回路と、を備えた請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の車両用前照灯装置。
  6. 前記配光領域は、車高方向に区分された複数の小領域からなり、
    前記配光制御部が、前記小領域を30ms以上200ms未満の時間間隔で順に消灯状態から点灯状態、又は点灯状態から消灯状態に切り替える請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の車両用前照灯装置。
  7. 前記車両検知情報は、前記車両用前照灯が搭載された自車両の位置に対する前記前方車両の水平方向の位置を示す角度情報、前記自車両と前記前方車両との距離を示す距離情報、及び前記前方車両の車種を示す車種情報の少なくとも1の情報を含む請求項1乃至請求項6の何れか1項記載の車両用前照灯装置。
  8. 車高方向及び車幅方向の予め定めた配光領域毎に区分してそれぞれ別個独立に光照射可能な車両用前照灯の制御方法であって、
    前方車両の位置を示す車両検知情報を取得し、該車両検知情報に基づいて、前記前方車両の位置に応じて、各前記配光領域に対して光照射範囲及び遮光範囲を設定するステップと、
    前記光照射範囲に対応する前記配光領域については、前記車高方向の下方から上方に向かって順に、段階的に消灯状態から点灯状態に切り替えるように制御するステップと、を有する車両用前照灯の制御方法。

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