JP2019165577A - 電気負荷制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素な構成で電線の細径化と同電線の耐久性能の低下抑制との両立を図ることのできる電気負荷制御装置を提供する。【解決手段】この装置は、複数の電気負荷と、それら電気負荷の作動制御を実行する電子制御装置と、複数の電気負荷および制御装置に電力を供給するバッテリと、ワイヤーハーネスとを備える。ワイヤーハーネスは、束ねられた複数の電線とそれら電線の周囲を覆う保護部材とを有して、複数の電気負荷、電子制御装置およびバッテリを接続している。電線温度THを検出する温度センサが保護部材の内部に設けられている。電子制御装置は、電線温度THが所定温度A以上になったときに(S12:YES)、以後において電線温度THを低下させる態様で、複数の電気負荷のうちのいずれかの作動を強制停止させる作動停止制御を実行する(S13)。【選択図】図4
Description
本発明は、複数の電気負荷の作動を制御する電気負荷制御装置に関するものである。
自動車などの車両は、前照灯やワイパーモータ、エアーコンディショナ(電動式のエアーコンプレッサ)、シートヒータなど、複数の電気負荷を有している。また、車両の電気負荷制御装置は、複数の電気負荷に電力を供給するバッテリや、それら電気負荷の作動を制御する電子制御装置、各電気負荷とバッテリと電子制御装置とを接続するワイヤーハーネスなどを有している。
こうした装置では、コスト低減や重量低減のために、ワイヤーハーネス(詳しくは、各電線)の細径化が望まれる。ただし、単に電線を細くすると、同電線の熱容量が小さくなるため、電線の温度上昇による耐久性能の低下を招き易くなってしまう。
特許文献1には、電流センサによって電線を流れる電流を検出し、その電流検出値が所定の閾値以上になったときに電気負荷の駆動を停止することが提案されている。こうした装置によれば、電線の細径化を図りながら、電線温度の上昇に起因する電線の耐久性能の低下が抑えられる。
ここで、車載の電気負荷には、例えば作動(突入電流の発生)と作動停止とを繰り返すワイパーモータなど、短時間のうちに消費電流が大きく変化するものが含まれる。また、車載のワイヤーハーネスの温度は周囲温度や走行風などの影響を受けて変化する。
こうしたことから、電流センサを設けた電気負荷制御装置において電流検出値に基づいてワイヤーハーネスの温度を推定するようにしても、温度推定にかかる制御の制御構造が複雑になるばかりか、電線温度の高い精度での推定を実現することは難しいと云える。そのため、電線温度の推定誤差による影響が許容される分だけワイヤーハーネスを太くする必要が生じてしまい、これが電線の細径化を阻む一因になってしまう。
なお、上述した車両の電気負荷制御装置に限らず、電源装置と電子制御装置と複数の電気負荷とを接続するワイヤーハーネスを有する電気負荷制御装置においては、こうした実情は概ね共通している。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡素な構成で電線の細径化と同電線の耐久性能の低下抑制との両立を図ることのできる電気負荷制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するための電気負荷制御装置は、複数の電気負荷と、前記複数の電気負荷の作動制御を実行する制御装置と、前記複数の電気負荷および前記制御装置に電力を供給する電源装置と、束ねられた複数の電線と前記複数の電線の周囲を覆う保護部材とを有して前記複数の電気負荷および前記制御装置および前記電源装置を繋ぐワイヤーハーネスと、を備える電気負荷制御装置において、前記電線の温度を検出する温度センサが前記保護部材の内部に設けられており、前記制御装置は、前記温度センサによって検出される前記電線の温度が閾値以上になったときに、以後において前記電線の温度を低下させる態様で、前記複数の電気負荷に供給する電流の総量を減少させるものである。
上記構成では、電線の温度(詳しくは、検出値)が閾値以上になったときに、それ以前と比較して複数の電気負荷への供給電流の総量を減少させることによって、電線温度が高くなることが抑えられるようになる。また上記構成では、ワイヤーハーネスの内部に設けられた温度センサによって同ワイヤーハーネス内部の電線の温度が直接検出されるため、ワイヤーハーネス内部の電線を流れる電流に基づいて同電線の温度を推定する構成とは異なり、ワイヤーハーネス内部に温度センサを設けるといった簡素な構成をもって電線の温度を精度良く検出することが可能になる。そして、そうした高い精度で検出された電線の温度が閾値以上になったことをもって、複数の電気負荷に供給する電流の総量を減少させる制御が実行されるため、電線の温度上昇を適正な範囲内で抑えて同電線の耐久性能の低下を抑えることができる。しかも上記構成では、電線温度が高い精度で検出されるため、電線の太さについての余裕代(詳しくは、電線温度の検出誤差によって実際の電線温度が閾値よりも高くなった場合にこれが許容されるようになる余裕代)を小さくすることができ、その分だけ電線の細径化を図ることができる。
このように上記構成によれば、ワイヤーハーネス内部に温度センサを設けるといった簡素な構成で、ワイヤーハーネス内部の電線の細径化と同電線の耐久性能の低下抑制との両立を図ることができる。
上記電気負荷制御装置において、前記複数の電線は、前記電気負荷および前記制御装置の少なくとも一方に前記電源装置から電力を供給する経路の一部をなす電源線を含んでおり、前記温度センサは前記電源線の外面に接触する態様で設けられていることが好ましい。
ワイヤーハーネス内部において束ねられた状態の複数の電線は、電力供給に用いられる電源線や信号伝達に用いられる信号線を含んでいる。そして、それら電線の中でも電源線は電流が多くなり易いために温度が高くなり易い。
上記構成によれば、そうした電源線の外面に接触する態様で温度センサが設けられているため、温度が高くなり易い電源線の温度を精度良く検出することができる。そのため、そうした高い精度で検出された電源線の温度に基づいて、同電源線の温度上昇を適正な範囲内で抑える上で適切なタイミングで、複数の電気負荷に供給する電流の総量を減少させる制御を実行することができる。
上記電気負荷制御装置において、前記制御装置は、前記電線の温度が閾値以上になったときに、前記複数の電気負荷のうちのいずれかの作動を強制停止させるものである。
上記構成によれば、複数の電気負荷に供給される電流の総量を減少させることができる。
上記構成によれば、複数の電気負荷に供給される電流の総量を減少させることができる。
上記電気負荷制御装置において、前記制御装置は、前記複数の電気負荷のうちのいずれかの作動を強制停止させるときに、前記電線の温度が高いときほど強制停止させる前記電気負荷の数を多くするものである。
上記構成によれば、温度センサによって検出される電線の温度に応じて、高い自由度で、複数の電気負荷に供給される電流の総量を減少させることができる。
上記電気負荷制御装置において、前記制御装置は、前記電線の温度が閾値以上になったときに、前記複数の電気負荷のうちのいずれかに供給される電流を減少させるものである。
上記電気負荷制御装置において、前記制御装置は、前記電線の温度が閾値以上になったときに、前記複数の電気負荷のうちのいずれかに供給される電流を減少させるものである。
上記構成によれば、複数の電気負荷に供給される電流の総量を減少させることができる。
上記電気負荷制御装置において、前記複数の電気負荷は車両に搭載されるものである。
上記電気負荷制御装置において、前記複数の電気負荷は車両に搭載されるものである。
車両においてワイヤーハーネスを配置可能なスペースが限られていることや、ワイヤーハーネスの重量増加が車両の燃費性能の低下を招いてしまうことから、車両に設けられるワイヤーハーネス(詳しくは、その電線)には細径化が望まれる。
上記構成によれば、そうした車載のワイヤーハーネスの内部に温度センサを設けるといった簡素な構成で、同ワイヤーハーネス内部の電線の細径化と同電線の耐久性能の低下抑制との両立を図ることができる。
本発明の電気負荷制御装置によれば、簡素な構成で電線の細径化と同電線の耐久性能の低下抑制との両立を図ることができる。
以下、電気負荷制御装置の一実施形態について説明する。
図1および図2に示すように、車両10には、ワイパーを駆動するワイパーモータ11や、ウィンドウウォッシャー液を圧送する電動式のウォッシャーポンプ12、リアウィンドウの結露を除去する熱線式のデフォッガー13、運転席を暖める熱線式のシートヒータ14、エアーコンディショナー用の電動式のコンプレッサ15が設けられている。本実施形態では、これらワイパーモータ11、ウォッシャーポンプ12、デフォッガー13、シートヒータ14、およびコンプレッサ15が電気負荷に相当する。
図1および図2に示すように、車両10には、ワイパーを駆動するワイパーモータ11や、ウィンドウウォッシャー液を圧送する電動式のウォッシャーポンプ12、リアウィンドウの結露を除去する熱線式のデフォッガー13、運転席を暖める熱線式のシートヒータ14、エアーコンディショナー用の電動式のコンプレッサ15が設けられている。本実施形態では、これらワイパーモータ11、ウォッシャーポンプ12、デフォッガー13、シートヒータ14、およびコンプレッサ15が電気負荷に相当する。
図2に示すように、車両10のキャビン内には、上記電気負荷を作動させるべく乗員によって操作される操作スイッチ21〜25が取り付けられている。操作スイッチとしては、具体的には、ワイパー用のワイパースイッチ21や、ウィンドウウォッシャー用のウォッシャースイッチ22、デフォッガー13用のデフォッガースイッチ23、シートヒータ14用のヒータースイッチ24、エアコンディショナー用のエアコンスイッチ25が設けられている。
また車両10には、例えばマイクロコンピュータを中心に構成される電子制御装置16が設けられている。この電子制御装置16には各操作スイッチ21〜25の出力信号が取り込まれている。電子制御装置16は、操作スイッチ21〜25がオン操作されたときにその操作された操作スイッチ21〜25に対応する電気負荷を作動させるといったように、複数の電気負荷の作動制御を実行する。
車両10には、各電気負荷や電子制御装置16に電力を供給する電源装置としてのバッテリ17や、同バッテリ17と複数の電気負荷と電子制御装置16とを繋ぐワイヤーハーネス30が設けられている。
図3に示すように、ワイヤーハーネス30は、束ねられた複数の電線31と、それら電線31の周囲を覆う略円筒状の保護部材32とによって構成されている。なお保護部材32は、コルゲートチューブとその周囲に巻き付けられた粘着テープとによって構成されている。
図2に示すように、複数の電線31は、バッテリ17(詳しくは、その正極)と複数の電気負荷とを各別に接続する電源線33を含んでいる。この電源線33の途中には同電源線33を分岐する分岐部18(具体的には、ジャンクションボックス)が設けられている。電源線33は、詳しくは、バッテリ17と分岐部18とを接続する経路の一部をなす電源線33Mや、分岐部18とワイパーモータ11とを接続する電源線33A、分岐部18とウォッシャーポンプ12とを接続する電源線33B、分岐部18とデフォッガー13とを接続する電源線33C、分岐部18とシートヒータ14とを接続する電源線33D、分岐部18とコンプレッサ15とを接続する電源線33Eを有している。電源線33A〜33Dの途中にはそれぞれリレー34A〜34Dが設けられている。
各電気負荷の作動制御は、電子制御装置16によって、以下のように実行される。
ワイパースイッチ21がオン操作されると、リレー34Aがオン操作されて、ワイパーモータ11が作動するようになる。ウォッシャースイッチ22がオン操作されると、リレー34Bがオン操作されて、ウォッシャーポンプ12が作動するようになる。デフォッガースイッチ23がオン操作されると、リレー34Cがオン操作されて、デフォッガー13が作動するようになる。
ワイパースイッチ21がオン操作されると、リレー34Aがオン操作されて、ワイパーモータ11が作動するようになる。ウォッシャースイッチ22がオン操作されると、リレー34Bがオン操作されて、ウォッシャーポンプ12が作動するようになる。デフォッガースイッチ23がオン操作されると、リレー34Cがオン操作されて、デフォッガー13が作動するようになる。
ヒータースイッチ24がオン位置(Lo位置またはHi位置)に操作されると、リレー34Dがオン操作されて、シートヒータ14が作動するようになる。なお本実施形態では、ヒータースイッチ24がLo位置に操作されたときには、運転席が比較的低い温度になるように、消費電流が少ない作動状態でシートヒータ14が作動するようになっている。一方、ヒータースイッチ24がHi位置に操作されたときには、運転席が比較的高い温度になるように、消費電流が多い作動状態でシートヒータ14が作動するようになっている。
エアコンスイッチ25がオン操作されるとコンプレッサ15が作動するようになる。なお本実施形態では、車室内の操作パネル(図示略)の操作を通じて乗員が設定した目標室内温度と実際の室内温度とを一致させるように、コンプレッサ15の作動制御が実行される。
ここで、車両10では、ワイヤーハーネス30の配置可能なスペースが限られていることや、ワイヤーハーネス30の重量増加が燃費性能の低下を招いてしまうことから、ワイヤーハーネス30(詳しくは、その電線31)を細くすることが望まれている。この点をふまえて本実施形態では、電源線33Mの太さ(詳しくは、その熱容量)についての設計上の余裕代が小さくされており、これによって電源線33Mの細径化が図られている。
ただし、単に電源線33Mを細くすると、その分だけ電源線33Mの熱容量が少なくなって同電源線33Mの温度が高くなり易くなるため、温度上昇によるワイヤーハーネス30(詳しくは、電線31の被覆)の耐久性能の低下を招き易くなってしまう。
そこで本実施形態では、そうしたワイヤーハーネス30の耐久性能の低下を抑えるために、電源線33Mの温度(電線温度TH)を検出するとともに同電線温度THが閾値(所定温度A)以上になったときに、複数の電気負荷のうちのいずれかの作動を強制的に停止させる制御(作動停止制御)を実行するようにしている。これにより、電源線33Mを流れる電流を減少させて同電源線33Mの温度を低下させることが可能になるため、電線温度THを電源線33Mの許容温度よりも低い温度に保つことができるようになる。
本実施形態では、電源線33Mの温度を検出するための温度センサ35が、ワイヤーハーネス30(詳しくは、保護部材32)の内部に、同温度センサ35の検知部分が電源線33Mの外面に接触する態様で配置されている。なお本実施形態では、各種の実験やシミュレーションの結果をもとに電源線33Mの各部位のうち最も温度が高くなる可能性のある部位が予め求められており、同部位に上記検知部分が接触する態様で温度センサ35は配置されている。
図2に示すように、温度センサ35の出力信号は電子制御装置16に取り込まれている。そして電子制御装置16は、この温度センサ35によって検出される電源線33Mの温度(電線温度TH)に基づいて、複数の電気負荷の作動制御を実行する。
以下、こうした温度センサ35を設けることによる作用効果について説明する。
本実施形態では、ワイヤーハーネス30内部に設けられた温度センサ35によって同ワイヤーハーネス30内部の電源線33Mの温度が直接検出される。そのため、ワイヤーハーネス30の周囲温度による影響や、保護部材32内部の他の電線31の温度による影響、保護部材32内部における複数の電線31の配置ばらつきによる影響などといった種々の外乱による影響が反映された状態の電源線33Mの実際の温度を、温度センサ35によって直接検出することができる。したがって、ワイヤーハーネス30内部の電源線33Mを流れる電流に基づいて同電源線33Mの温度を推定する構成とは異なり、ワイヤーハーネス30内部に温度センサ35を設けるといった簡素な構成をもって電源線33Mの温度を精度良く検出することができる。
本実施形態では、ワイヤーハーネス30内部に設けられた温度センサ35によって同ワイヤーハーネス30内部の電源線33Mの温度が直接検出される。そのため、ワイヤーハーネス30の周囲温度による影響や、保護部材32内部の他の電線31の温度による影響、保護部材32内部における複数の電線31の配置ばらつきによる影響などといった種々の外乱による影響が反映された状態の電源線33Mの実際の温度を、温度センサ35によって直接検出することができる。したがって、ワイヤーハーネス30内部の電源線33Mを流れる電流に基づいて同電源線33Mの温度を推定する構成とは異なり、ワイヤーハーネス30内部に温度センサ35を設けるといった簡素な構成をもって電源線33Mの温度を精度良く検出することができる。
ワイヤーハーネス30内部の複数の電線31は、電力供給に用いられる電源線33や信号伝達に用いられる信号線を含んでいる。そして、それら電線31の中でも電源線33は電流が多くなり易いために温度が高くなり易い。また電源線33の中でも5本の電源線33A〜33Eに分岐される前の部分(電源線33M)は、流れる電流が多くなり易く、温度が高くなり易いと云える。本実施形態では、そうした電源線33Mの外面に接触する態様で温度センサ35が設けられているため、ワイヤーハーネス30内部に設けられた電線31の中でも温度が最も高くなる可能性のある電源線33Mの温度(電線温度TH)を精度良く検出することができる。そのため、そうした高い精度で検出された電線温度THに基づいて、同電源線33Mの温度上昇を適正な範囲内で抑える上で適切なタイミングで、作動停止制御を実行することができるようになる。
以下、電線温度THに基づいて作動停止制御を実行する制御(実行制御)について具体的に説明する。
図4は上記実行制御にかかる処理(実行制御処理)の具体的な実行手順を示している。なお同図のフローチャートに示される一連の処理は、所定周期毎の割り込み処理として、電子制御装置16によって実行される処理である。
図4は上記実行制御にかかる処理(実行制御処理)の具体的な実行手順を示している。なお同図のフローチャートに示される一連の処理は、所定周期毎の割り込み処理として、電子制御装置16によって実行される処理である。
図4に示すように、この処理では先ず、実行フラグがオン操作されているか否かが判断される(ステップS11)。この実行フラグは、前記作動停止制御が実行されているときにオン操作される一方で、作動停止制御が実行されていないときにオフ操作されるフラグである。
実行フラグがオフ操作されている場合には(ステップS11:YES)、電線温度THが所定温度A以上であるか否かが判断される(ステップS12)。本実施形態では、所定温度Aとして、電源線33M(詳しくは、その被覆)の耐熱温度(本実施形態では、80℃)よりも低い温度(例えば、摂氏70℃)が予め定められている。
電線温度THが所定温度A以上である場合には(ステップS12:YES)、同電線温度THが高くなってしまっているとして、作動停止制御が実行されるとともに(ステップS13)、実行フラグがオン操作される(ステップS14)。
作動停止制御は、詳しくは、次のように実行される。本実施形態では、作動停止制御における作動停止対象の電気負荷として、デフォッガー13、シートヒータ14、およびコンプレッサ15が定められている。そして、それら電気負荷には、作動停止についての優先度が予め定められている。この優先度は具体的には、シートヒータ14の優先度が最も高く、デフォッガー13の優先度が二番目に高く、コンプレッサ15の優先度が最も低い、といったように定められている。そして、作動停止制御では、対応する操作スイッチ23〜25がオン操作されている電気負荷の中で上記優先度が最も高い電気負荷の作動が強制停止される。例えば、操作スイッチ23〜25が全てオン操作されている場合には、上記優先度の最も高いシートヒータ14の作動が強制停止される(詳しくは、リレー34Dがオフ操作される)。
なお、作動停止制御が実行されていない状態で(ステップS11:YES)、電線温度THが所定温度A未満である場合には(ステップS12:NO)、同電線温度THが十分に低いとして、作動停止制御を実行することなく(ステップS13の処理およびステップS14の処理をジャンプして)、本処理は終了される。
上記作動停止制御が実行されているときには(ステップS11:NO)、電線温度THが所定温度B(例えば、65℃)以下であるか否かが判断される(ステップS15)。なお本実施形態では、所定温度Bとして、上記所定温度Aよりも低い温度が予め定められている。
電線温度THが所定温度Bよりも高い場合には(ステップS15:NO)、電源線33Mの温度が適度に低くなっていないとして、以下の処理が実行されずに(ステップS16の処理およびステップS17の処理をジャンプして)、作動停止制御の実行が継続される。
そして、電線温度THが所定温度B未満になると(ステップS15:YES)、作動停止制御を通じて電源線33Mの温度が適度に低くなったとして、同作動停止制御の実行が停止されるとともに(ステップS16)、実行フラグがオフ操作される(ステップS17)。これにより、以後においては、作動停止制御の実行を通じて作動が強制停止されていた電気負荷の作動が許可される。
以下、こうした実行制御処理を実行することによる作用効果について説明する。
本実施形態では、温度センサ35によって検出される電源線33Mの温度(電線温度TH)が所定温度A以上になったときに、複数の電気負荷のいずれかの作動を強制的に停止させる制御(作動停止制御)の実行が開始される。これにより、作動停止制御の実行開始前と比較して複数の電気負荷に供給される電流の総量(すなわち、電源線33Mを流れる電流)を少なくすることができるため、作動停止制御の実行開始後においては、電源線33Mの温度を低下させて同温度が高くなることを抑えることができる。しかも、そうした作動停止制御の実行は、電線温度THが所定温度Aよりも低い所定温度B以下になるまで継続される。そのため、作動停止制御の実行を通じて電線温度THを適度に低い温度まで低下させることができる。このように本実施形態によれば、作動停止制御の実行を通じて、電源線33Mの温度上昇を適正な範囲内で抑えて、同電源線33Mの耐久性能の低下を抑えることができるようになる。また、そうした作動停止制御を、電気負荷制御装置が有する既存の構成(電子制御装置16、リレー34C,34D)を利用して実行することができる。
本実施形態では、温度センサ35によって検出される電源線33Mの温度(電線温度TH)が所定温度A以上になったときに、複数の電気負荷のいずれかの作動を強制的に停止させる制御(作動停止制御)の実行が開始される。これにより、作動停止制御の実行開始前と比較して複数の電気負荷に供給される電流の総量(すなわち、電源線33Mを流れる電流)を少なくすることができるため、作動停止制御の実行開始後においては、電源線33Mの温度を低下させて同温度が高くなることを抑えることができる。しかも、そうした作動停止制御の実行は、電線温度THが所定温度Aよりも低い所定温度B以下になるまで継続される。そのため、作動停止制御の実行を通じて電線温度THを適度に低い温度まで低下させることができる。このように本実施形態によれば、作動停止制御の実行を通じて、電源線33Mの温度上昇を適正な範囲内で抑えて、同電源線33Mの耐久性能の低下を抑えることができるようになる。また、そうした作動停止制御を、電気負荷制御装置が有する既存の構成(電子制御装置16、リレー34C,34D)を利用して実行することができる。
本実施形態では、作動停止制御の実行が停止されるようになる電源線33Mの温度(所定温度B)として、作動停止制御の実行が開始されるようになる電源線33Mの温度(所定温度A)よりも低い温度が定められている。そのため、電線温度THの上昇に伴う作動停止制御の実行開始(いずれかの電気負荷の作動停止)と、電線温度THの低下に伴う作動停止制御の実行停止(電気負荷の作動再開)とが短い時間間隔で交互に繰り返される現象(いわゆる制御ハンチング)の発生が抑えられるようになる。
また本実施形態では、作動停止制御を実行するにあたり、前述のように温度センサ35によって高い精度で検出された電源線33Mの温度(電線温度TH)が用いられる。そのため、電源線33Mの太さについての余裕代(詳しくは、検出誤差によって実際の電線温度が電線温度THよりも高くなった場合にこれが許容されるようになる余裕代)を小さくすることができ、その分だけ電源線33Mの細径化を図ることができる。
このように本実施形態によれば、ワイヤーハーネス30内部に温度センサ35を設けるといった簡素な構成で、ワイヤーハーネス30内部の電源線33Mの細径化と同電源線33Mの耐久性能の低下抑制との両立を図ることができるようになる。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下に記載する効果が得られる。
(1)ワイヤーハーネス30内部に温度センサ35を設けて、同温度センサ35によって検出された電源線33Mの温度(電線温度TH)が所定温度A以上になったときに、以後において電源線33Mの温度を低下させる態様で、複数の電気負荷のいずれかの作動を強制停止させるようにした。そのため、簡素な構成で、ワイヤーハーネス30内部の電源線33Mの細径化と同電源線33Mの耐久性能の低下抑制との両立を図ることができる。
(1)ワイヤーハーネス30内部に温度センサ35を設けて、同温度センサ35によって検出された電源線33Mの温度(電線温度TH)が所定温度A以上になったときに、以後において電源線33Mの温度を低下させる態様で、複数の電気負荷のいずれかの作動を強制停止させるようにした。そのため、簡素な構成で、ワイヤーハーネス30内部の電源線33Mの細径化と同電源線33Mの耐久性能の低下抑制との両立を図ることができる。
(2)温度センサ35をその検知部分が電源線33Mの外面に接触する態様で設けるようにした。そのため、高い精度で検出された電線温度THに基づいて、同電源線33Mの温度上昇を適正な範囲内で抑える上で適切なタイミングで、作動停止制御を実行することができるようになる。
(3)作動停止制御の実行を通じて複数の電気負荷のいずれかの作動を強制停止させることにより、それら電気負荷に供給される電流の総量を減少させることができる。
<変形例>
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
<変形例>
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・温度センサ35を、その検知部分が電源線33Mの外面から離間した状態でワイヤーハーネス30の保護部材32の内部に設けるようにしてもよい。
・図5に示すように、電線温度THが所定温度A以上であるときには(ステップS21:YES)作動停止制御を実行する一方で(ステップS22)、電線温度THが所定温度A未満であるときには(ステップS21:NO)作動停止制御の実行を停止する(ステップS23)といったように実行制御処理を実行してもよい。
・図5に示すように、電線温度THが所定温度A以上であるときには(ステップS21:YES)作動停止制御を実行する一方で(ステップS22)、電線温度THが所定温度A未満であるときには(ステップS21:NO)作動停止制御の実行を停止する(ステップS23)といったように実行制御処理を実行してもよい。
・作動停止制御において、1つのみの電気負荷の作動を強制停止させることに限らず、2つ以上の電気負荷の作動を強制停止させるようにしてもよい。この場合には、作動停止制御の実行中において、電線温度THが高いときほど強制停止させる電気負荷の数を多くすることができる。例えば電線温度THが所定温度A以上且つ所定温度C(ただし所定温度A<所定温度C)未満であるときには1つの電気負荷を強制停止させるとともに、電線温度THが所定温度C以上であるときには2つの電気負荷を強制停止させるといったように、作動停止制御を実行することができる。こうした構成によれば、温度センサ35によって検出される電線温度THに応じて、高い自由度で、複数の電気負荷に供給される電流の総量を減少させることができる。
・電線温度THが所定温度A以上になったときに、作動停止制御を実行することに代えて、複数の電気負荷のうちのいずれかに供給される電流を減少させる制御(電流減少制御)を実行するようにしてもよい。そうした電流減少制御としては例えば、シートヒータ14の作動状態を前記「Hi位置」に対応する作動状態から前記「Lo位置」に対応する作動状態に切り替える制御や、コンプレッサ15の作動状態を消費電流の多い高負荷状態から消費電流の比較的少ない低負荷状態に切り替える制御を採用することができる。こうした電流減少制御を実行することによっても、複数の電気負荷に供給される電流の総量を減少させることができる。また、電線温度THが所定温度A以上になったときに、作動停止制御と電流減少制御とを合わせて実行することもできる。
・上記実施形態の電気負荷制御装置は、ワイヤーハーネス30における複数の電気負荷に電力を供給する電源線33Mを内包する部分に適用することに限らず、前記電気負荷以外の電気負荷に電力を供給する電源線を内包する部分など、ワイヤーハーネス30における任意の部分に適用することができる。例えば上記実施形態の電気負荷制御装置を、ワイヤーハーネス30の各部位の中でも周囲温度が高い部分に適用することが考えられる。そうした部分としては、例えば駆動源としてエンジンが搭載された車両のワイヤーハーネスにおけるエンジンルーム内で延びる部分を挙げることができる。こうした構成によれば、ワイヤーハーネス内に温度センサを設けるといった簡素な構成で、周囲温度の影響によって温度が高くなり易い部分内の電線の細径化と同電線の耐久性能の低下抑制との両立を図ることができるようになる。
・上記実施形態の電気負荷制御装置は、ワイヤーハーネス30の一箇所のみに適用することに限らず、複数箇所に適用することができる。この場合には、ワイヤーハーネス30における各適用箇所に対して、温度センサを設けるとともに同温度センサによって検出された電線温度に基づく作動停止制御や電流源制御を実行すればよい。
・上記実施形態の電気負荷制御装置は、車両以外の移動体(例えば船舶)に搭載される電気負荷制御装置や、工場内に設置される電気負荷制御装置などにも適用することができる。
10…車両、11…ワイパーモータ、12…ウォッシャーポンプ、13…デフォッガー、14…シートヒータ、15…コンプレッサ、16…電子制御装置、17…バッテリ、18…分岐部、21…ワイパースイッチ、22…ウォッシャースイッチ、23…デフォッガースイッチ、24…ヒータースイッチ、25…エアコンスイッチ、30…ワイヤーハーネス、31…電線、32…保護部材、33,33M,33A,33B,33C,33D,33E…電源線、34A,34B,34C,34D…リレー、35…温度センサ。
Claims (6)
- 複数の電気負荷と、前記複数の電気負荷の作動制御を実行する制御装置と、前記複数の電気負荷および前記制御装置に電力を供給する電源装置と、束ねられた複数の電線と前記複数の電線の周囲を覆う保護部材とを有して前記複数の電気負荷および前記制御装置および前記電源装置を繋ぐワイヤーハーネスと、を備える電気負荷制御装置において、
前記電線の温度を検出する温度センサが前記保護部材の内部に設けられており、
前記制御装置は、前記温度センサによって検出される前記電線の温度が閾値以上になったときに、以後において前記電線の温度を低下させる態様で、前記複数の電気負荷に供給する電流の総量を減少させるものである
ことを特徴とする電気負荷制御装置。 - 前記複数の電線は、前記電気負荷および前記制御装置の少なくとも一方に前記電源装置から電力を供給する経路の一部をなす電源線を含んでおり、
前記温度センサは前記電源線の外面に接触する態様で設けられている
請求項1に記載の電気負荷制御装置。 - 前記制御装置は、前記電線の温度が閾値以上になったときに、前記複数の電気負荷のうちのいずれかの作動を強制停止させるものである
請求項1または2に記載の電気負荷制御装置。 - 前記制御装置は、前記複数の電気負荷のうちのいずれかの作動を強制停止させるときに、前記電線の温度が高いときほど強制停止させる前記電気負荷の数を多くするものである
請求項3に記載の電気負荷制御装置。 - 前記制御装置は、前記電線の温度が閾値以上になったときに、前記複数の電気負荷のうちのいずれかに供給される電流を減少させるものである
請求項1または2に記載の電気負荷制御装置。 - 前記複数の電気負荷は車両に搭載されるものである
請求項1〜5のいずれか一項に記載の電気負荷制御装置。
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