JP2019163832A - 管継手 - Google Patents

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保昌 柳田
Yasumasa Yanagida
保昌 柳田
薬師神 忠幸
Tadayuki Yakushijin
忠幸 薬師神
浩司 平松
Koji Hiramatsu
浩司 平松
智也 森田
Tomoya Morita
智也 森田
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【課題】 耐振性に優れた管継手を提供すること。【解決手段】 一方の継手部材は、外向きフランジ7を有する円筒状のスリーブ3とされ、雌ねじ部材は、雌ねじとスリーブ3の外向きフランジ7に対向する内向きフランジ8とを内周面に形成しスリーブ3に嵌められるナット5とされる。ナット5の内向きフランジ8のスリーブ3の外向きフランジ7に対向する対向面がテーパ状に形成されるとともに、テーパ状の対向面8aに当接するテーパ面12を外周に有する縮径可能なコレット10が、ナット5の内向きフランジ8とスリーブ3の外向きフランジ7との間に介在されており、ナット5が締め付けられることで、コレット10が縮径してスリーブ3を保持するようになされている。【選択図】 図1

Description

この発明は、管継手に関し、特に、耐振性を向上させた管継手に関する。
管継手として、互いに連通する流体通路を有している1対の継手部材と、1対の継手部材の突合わせ端面の間に介在させられる円環状ガスケットとを備えており、いずれか一方の継手部材に設けられた雄ねじ部材と他方の継手部材に設けられた雌ねじ部材とによって1対の継手部材同士が結合されるものが知られている。
特許文献1には、一方の継手部材は、外向きフランジを有する円筒状のスリーブとされ、雌ねじ部材は、スリーブの外向きフランジに対向する内向きフランジを有し、スリーブに嵌められるナットとされているものが開示されている。
特開2014−84886号公報
上記従来の管継手は、ガスケットを塑性変形させて面シールを行うことで、シール性に優れており、種々の用途で使用されている。例えば、ポンプやコンプレッサ等の振動が大きい条件下で使用されることがあり、この場合には、管継手全体が長期間にわたって繰り返し振動を受けることから、耐振性が求められる。
一方の継手部材は、外向きフランジを有する円筒状のスリーブとされ、雌ねじ部材は、スリーブの外向きフランジに対向する内向きフランジを有し、スリーブに嵌められるナットとされている管継手では、スリーブの外周とナットの内向きフランジの内周との間に微小な隙間が存在しているため、管継手が振動を受けると、その隙間が振幅域となり、長期間にわたって振動が繰り返された場合には、シール性が低下したり、部品が破損したりする可能性がある。
本発明は、係る点に鑑みてなされたものであり、その目的は、継手部材同士を連結する管継手であって、管全体に振動を受けた時でも流体の漏れを生じさせることのない、耐振性に優れた管継手を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明による管継手は、少なくとも一方に流体通路が形成されている1対の継手部材と、前記1対の継手部材の突合わせ端面の間に介在させられる円環状ガスケットと、いずれか一方の継手部材が挿通される雌ねじ部材とを備え、他方の継手部材に形成された雄ねじと前記雌ねじ部材の雌ねじとによって前記1対の継手部材同士が結合される管継手において、前記一方の継手部材は、外向きフランジを有する円筒状のスリーブとされ、前記雌ねじ部材は、雌ねじと前記スリーブの外向きフランジに対向する内向きフランジとを内周面に形成し前記スリーブに嵌められるナットとされ、前記ナットの内向きフランジの前記スリーブの外向きフランジに対向する対向面がテーパ状に形成されるとともに、前記テーパ状の対向面に当接するテーパ面を外周に有する縮径可能なコレットが、前記ナットの内向きフランジと前記スリーブの外向きフランジとの間に介在されており、前記ナットが締め付けられることで、前記コレットが縮径して前記スリーブを保持するようになされていることを特徴とするものである。
この管継手によると、ナットの内向きフランジのスリーブの外向きフランジに対向する面にテーパ面が設けられるとともに、このテーパ面に当接するテーパ面を有し、縮径可能なコレットがナットの内向きフランジとスリーブの外向きフランジの間に介在されていることから、ナットが締め付けられることで、コレットが縮径してスリーブ部材が保持される。これにより、スリーブの外周とナットの内向きフランジの内周との間の隙間が振幅域となることが防止され、管継手全体が長期間にわたって繰り返し振動を受けた場合であっても、シール性が確保され、部品の破損も防止される。
継手同士を結合するねじ手段は種々の構成が可能であり、例えば、第1および第2の継手部材のいずれか一方に雄ねじ部が形成され、継手部材の雄ねじ部にねじ合わされたナットによって、両継手部材が結合されてもよく、第1および第2の継手部材がいずれも雄ねじ部が形成されていないスリーブとされ、別部材とされた雄ねじ部材とナットとによって、両継手部材が結合されてもよい。
前記スリーブの外向きフランジと前記ナットの内向きフランジとの間に、共回りを防止する共回り防止リングが配置されており、前記コレットの反テーパ面側の端面が前記共回りリングに当接していることがある。
このようにすると、ナット締付け時にスリーブが共回りすることが確実に防止される。
前記コレットの反テーパ面側の端面が前記スリーブの外向きフランジに当接しており、前記コレットの少なくとも前記反テーパ面側の端面に、摩擦低減用のコーティングが施されていることがある。
このようにすると、別途の共回りリングを不要として、ナット締付け時にスリーブが共回りすることを防止できる。
前記コレットは、円筒体に端から端まで延びるスリットが設けられるとともに、前記円筒体の一端部の外周にテーパ面が設けられたものとされていることが好ましい。
この発明の管継手によると、振動に対して、スリーブとナットとの間にある隙間に起因する径方向相対移動(振動)が防止されるので、耐振性の向上を図ることができる。
図1は、この発明による管継手の第1実施形態を示す縦断面図である。 図2は、この発明による管継手の第2実施形態を示す縦断面図である。 図3は、この発明で使用されるコレットの1例を示す斜視図である。 図4は、コレットの縮径の変移をナットの締付状態で示す部分拡大図で、(a)は組込完了状態を、(b)は仮締め状態を、(c)は本締め状態を示す。 図5は、この発明による管継手の第3実施形態を示す縦断面図である。
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
図1は、この発明による管継手の第1実施形態を示しており、管継手1は、互いに連通する流体通路2a、3aを有しており、雄ねじ6を形成した第1管状継手部材(以下、雄ねじ部材2という。)および第2管状継手部材(以下、スリーブ3という。)と、雄ねじ部材2の端面(図例右側端面)とスリーブ3の端面(図例左側端面)との間に介在させられる円環状ガスケット4と、スリーブ3側から雄ねじ部材2に螺合されるナット5とを備えている。
雄ねじ部材2は、その外周には、ナット5にねじ合わされる雄ねじ6が設けられている。スリーブ3は、円筒状をなし、その左端部には、外向きフランジ7が設けられている。ナット5の右端部には内向きフランジ8が設けられている。内向きフランジ8の左端面は、左に行くほど径が大きくなるテーパ状の対向面8aとされている。
ガスケット4はニッケル合金製で、必要に応じて銀メッキが施される。ガスケット4の材質として、オーステナイト系ステンレス鋼、銅またはアルミニウム合金などが適宜採用される。
雄ねじ部材2およびスリーブ3の端面には、ガスケット押え用環状突起2b、3bがそれぞれ形成されている。これによって、流体通路2a、3aを流れる流体の漏洩を確実に防止する。
スリーブ3の外向きフランジ7の右面に、共回り防止リング9が配されており、ナット5の内向きフランジ8と共回り防止リング9との間にコレット10が配置されている。
共回り防止用リング9は、環状体に摩擦低減のためのコーティングが施されたもの(スラストワッシャ等)であってもよく、1対の軌道輪間に複数のボールを収容したもの(スラスト玉軸受等)であってもよい。
コレット10は、図3に示すように、円筒体に端から端まで延びるスリット11が設けられたもので、スリット11の幅が狭くなることで縮径可能とされている。円筒体の一端部の外周には、テーパ面12が設けられている。端から端まで延びるスリットに代えて、円筒体の一側に複数のスリットを設けるようにしてもよい。
コレット10は、図1に示すように、テーパ面12がナット5の内向きフランジ8のテーパ状の対向面8aに対向するように配置され、テーパ面12は、右に行くほど径が小さくなるテーパ面12となっている。
共回り防止リング9とコレット10とが嵌められたスリーブ第2管状継手部材3と雄ねじ部材(第1管状継手部材)2とがガスケット4を介して突き合わされ、スリーブ3に嵌められたナット5が雄ねじ部材2の雄ねじ6に締め付けられることで、スリーブ3が雄ねじ部材2に固定される。
締付けにより、雄ねじ部材2のガスケット押え用環状突起2aおよびスリーブ3のガスケット押え用環状突起3aがガスケット4をその両面から強く押圧し、ガスケット4の両面に凹みが生じて流体密の連結が果たされる。同時に、雄ねじ部材2の端面およびスリーブ3の端面のガスケット押え用環状突起2a、3aの無い部分もガスケット4をその両面から押圧し、ガスケット4は、両継手部材(雄ねじ部材2およびスリーブ3)の端面全面で保持される。これにより、優れたシール性が得られる。
コレット10は、ナット5の締付けに伴ってテーパ面12がナット5の内向きフランジ8のテーパ状の対向面8aに押されることで、縮径し、これにより、その内周面全体でスリーブ3を強く保持し、コレット10自体もナット5とスリーブ3との間に固定される。図4は、コレット10の通常状態から縮径状態への変移を示し、図4(a)の状態は組込完了状態で、ナット5が締め付けられていない状態、同図(b)はコレット10のテーパ面12が、フランジ8のテーパ状の対向面8aに当接した状態(仮締め状態)、同図(c)は更にナット5を締め込みコレット10の内周面がスリーブ7の外周面と密接に当接している状態(本締め状態)である。
上記の管継手1において、組立前の状態ではスリーブ3の外周とナット5の内向きフランジ8の内周面との間には、微小な隙間Gが存在する。この隙間Gは、ナット5をスリーブ3に嵌めるために必要なものであるが、管継手1に振動が加わった際には、この隙間Gが振幅域となって、ナット5とスリーブ3とが径方向に相対移動し振動となる。したがって、従来の管継手では、長期間にわたって振動が繰り返された場合には、ガスケット4と雄ねじ部材2およびスリーブ3との間に隙間が生じ、シール性が低下したり、スリーブなどが破損したりする可能性がある。
これに対し、上記の管継手1によると、ナット5の締付けに伴って、ナット5とスリーブ3とがコレット10を介して強く保持され、ナット5とスリーブ3とが径方向に相対移動振動することが防止される。
図2は、この発明による管継手の第2実施形態を示しており、この管継手1は、第1実施形態のものに比べて、共回り防止リング9が省略されており、コレット20の反テーパ面側の端面がスリーブの外向きフランジに当接している。
コレット20の形状は、図3に示したものと同じとされており、円筒体に端から端まで延びるスリット21が設けられたもので、スリット21の幅が狭くなることで縮径可能とされており、円筒体の一端部の外周にテーパ面22が設けられている。
コレット20には、少なくともその左端面に、摩擦低減のためのコーティング例えばフッ素コーティングが施されている。これにより、ナット5の締付けに伴ってコレット20が回転しても、スリーブ3が共回りすることが防止される。
なお、上記の管継手1において、雄ねじ部材2に流体通路2aが形成されているが、これに代えて、外向きフランジが設けられているスリーブと、これとは別体とされて外向きフランジに当接する雄ねじ部材とを使用し、スリーブ同士を突き合わせるとともに、雄ねじ部材とナットとをねじ合わせるようにしてもよい。
図5は、この発明による管継手の第3実施形態を示しており、この管継手1は、第1実施形態のものに比べて、雄ねじ部材2Aが、メクラ栓となっている。メクラ栓は一時的に該当する配管を取り外して使用する場合等に用いられるものである。
以上説明したように、本発明は、ポンプやコンプレッサ等の振動が大きい条件下で使用される管継手の用途に好適に用いることができる。この際、コレットを追加するとともに、ナットを変更することで、既存の管継手を改良して使用することもできる。
1:管継手
2:雄ねじ部材(第1管状継手部材)
2a:流体通路
2A:雄ねじ部材(メクラ栓)
3:スリーブ(第2管状継手部材)
3a:流体通路
4:ガスケット
5:ナット(雌ねじ部材)
7:外向きフランジ
8:内向きフランジ
8a:テーパ状の対向面
9:共回り防止リング
10:コレット
11:スリット
12:テーパ面
20:コレット
21:スリット
22:テーパ面

Claims (4)

  1. 少なくとも一方に流体通路が形成されている1対の継手部材と、前記1対の継手部材の突合わせ端面の間に介在させられる円環状ガスケットと、いずれか一方の継手部材が挿通される雌ねじ部材とを備え、他方の継手部材に形成された雄ねじと前記雌ねじ部材の雌ねじとによって前記1対の継手部材同士が結合される管継手において、
    前記一方の継手部材は、外向きフランジを有する円筒状のスリーブとされ、
    前記雌ねじ部材は、雌ねじと前記スリーブの外向きフランジに対向する内向きフランジとを内周面に形成し前記スリーブに嵌められるナットとされ、
    前記ナットの内向きフランジの前記スリーブの外向きフランジに対向する対向面がテーパ状に形成されるとともに、前記テーパ状の対向面に当接するテーパ面を外周に有する縮径可能なコレットが、前記ナットの内向きフランジと前記スリーブの外向きフランジとの間に介在されており、前記ナットが締め付けられることで、前記コレットが縮径して前記スリーブを保持するようになされていることを特徴とする管継手。
  2. 前記スリーブの外向きフランジと前記ナットの内向きフランジとの間に、共回りを防止する共回り防止リングが配置されており、前記コレットの反テーパ面側の端面が前記共回りリングに当接していることを特徴とする請求項1の管継手。
  3. 前記コレットの反テーパ面側の端面が前記スリーブの外向きフランジに当接しており、前記コレットの少なくとも前記反テーパ面側の端面に、摩擦低減用のコーティングが施されていることを特徴とする請求項1の管継手。
  4. 前記コレットは、円筒体に端から端まで延びるスリットが設けられるとともに、前記円筒体の一端部の外周にテーパ面が設けられたものとされていることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の管継手。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01220792A (ja) * 1988-02-29 1989-09-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 管締結装置
JPH01238791A (ja) * 1988-03-18 1989-09-22 Toto Ltd 管の接続構造
WO2013042575A1 (ja) * 2011-09-22 2013-03-28 東京エレクトロン株式会社 管継手

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