JP2019162610A - スラグからセレンを除去する方法および装置並びにスラグの再利用方法および再生スラグの製造方法 - Google Patents

スラグからセレンを除去する方法および装置並びにスラグの再利用方法および再生スラグの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スラグに含まれるセレンを除去し、スラグを健全化することによって、その再利用を推し進めることを目的とするものである。【解決手段】高炉スラグ並びに溶銑脱硫処理で発生する脱硫スラグおよび溶鋼脱硫処理で発生する二次精錬スラグの内から一つ以上を含むスラグを粉砕する粉砕工程と、粉砕された前記スラグを水と混合して固液混合物とする混合工程と、該固液混合物に薬剤を添加して前記スラグに含まれるセレンを液相に移行させる脱セレン工程と、前記スラグと薬剤水溶液とを分離する固液分離工程とを有するスラグからセレンを除去する方法を提供する。【選択図】図3

Description

本発明は、有害なセレンを含有するスラグを処理してセレンを除去する方法及び装置並びにセレン除去後のスラグの再利用方法および再生スラグの製造方法に関するものである。
鋼材品質に対する要求水準の高度化に伴い、鋼中の燐や硫黄、水素等の不純物や、アルミナ等の非金属介在物の含有量を下げることが必要となってきている。製鋼プロセスでは、前述のような不純物等を除去するための精錬処理が行われるが、それぞれの不純物処理の過程で副産物であるスラグが発生する。鉄鋼スラグは、生成過程で1200〜1400℃以上の高温を経るため、有機化合物や水銀、ヒ素、カドミウム等の低沸点の重金属はほとんど含まれず、溶出試験で検出もされない。そのため、JIS規格「JIS A5015:2013(道路用鉄鋼スラグ)」では、環境項目として鉛、六価クロム、セレン、フッ素、ホウ素の5物質を規定している。その溶出量基準は土壌の汚染に係る環境基準(平成3年環境庁告示第46号)(以下、「土壌環境基準」という。)と同等である。
鉄鋼スラグの中には、硫黄を含有するスラグがあるが、これは、鉄鋼製造プロセスにおける製錬工程や精錬工程で、溶銑または溶鋼中の硫黄などの不純物をスラグに移行させて吸収させているためである。例えば、高炉で発生する高炉スラグ、とりわけ高炉で発生する溶融スラグを冷却ヤードで徐冷した高炉徐冷スラグや、脱硫剤を用いて溶銑の脱硫を行なう際に発生する脱硫スラグ、あるいは低硫鋼を製造するために脱炭後の溶鋼に行なう脱硫工程で発生する二次精錬スラグなどは、比較的多くの硫黄を含有している。硫黄を含有する鉄鋼スラグでは、その同族元素であるセレンが含まれ、基準値を超えるセレンが溶出する可能性がある。そこで、特に硫黄を含む鉄鋼スラグのセレン溶出量を、基準値以下にまで抑制する方法が求められている。
スラグ以外では、例えば特許文献1では様々な薬剤を用いてセメント製造工程で発生する塩素バイパスダストからセレンを除去する技術が提案されている。しかしながら、スラグからセレンを除去する技術はこれまで開示されていなかった。
特許第5988018号公報
しかしながら、特許文献1をスラグに適用しようとする場合に、スラグと塩素バイパスダストとでは組成が大きく異なるため、特許文献1のような方法を適用するのは難しい。一方で、鉄鋼業におけるスラグの再利用にはセレンの除去が必要となっているにも拘らず、その方法は確立していない。
本発明は、かかる事情に鑑み鋭意検討の結果なされたもので、スラグ(特に硫黄を含むスラグ)に含まれるセレンを除去することによって、該スラグの再利用を推し進めることを目的とするものである。
本発明は、スラグに含まれるセレンを取り除く方法に関して、スラグに水を加えるとスラグに10〜50質量%程度含まれるカルシウムが水に溶出し、液相のカルシウムイオンを除去することでスラグからのセレン溶出が促進する現象に着目してスラグからセレンを除去することを特徴とする。
以下は、セレンを含むスラグとして溶銑脱硫処理で発生する脱硫スラグを例に説明するが、セレンを含むスラグであれば同様の挙動によりセレンを除去することができる。図1は、粉砕した脱硫スラグに純水を加えて固液混合物とし、この固液混合物に炭酸ナトリウムを一定量ずつ添加し濾過したときの液相中のカルシウム濃度と固相(脱硫スラグ)中のセレン除去率の変化を示したグラフである。図1に示すように、本発明者らは、脱硫スラグ中のセレン除去率とカルシウム濃度には相反する関係、すなわち液相中のカルシウムが減少するほど脱硫スラグからセレンが除去されることを見出した。この現象を解明するために、本発明者らはさらにカルシウムとセレンの挙動を調査した。脱硫スラグ中にはCaOが含まれているため、脱硫スラグを水中に分散するとCaOが溶解してカルシウムイオンとなり、アルカリ性を呈する。この段階では脱硫スラグ中のセレンは液相にわずかな量しか溶出しなかった。この水溶液に炭酸ナトリウムを添加すると、液相のカルシウムイオンが炭酸カルシウムとして沈殿し始め、それと同時に脱硫スラグ中のセレンが液相に溶出し始めることがわかった。カルシウムイオンを沈殿させることにより、脱硫スラグからの脱セレンを進行させることが可能である。この方法を用いることにより、脱硫スラグ中のセレンを約40%程度除去できることがわかった。本発明者らはさらに高いセレン除去率を目指して鋭意検討を重ねた。
図1で、脱硫スラグから液相中に溶出するセレン量が一定に達するまで炭酸ナトリウムを添加した固液混合物を、加熱しながら脱硫スラグからのセレン除去率の変化を調査した。図2に、固液混合物温度に対する脱硫スラグからのセレン除去率の変化を示す。固液混合物温度の上昇とともにセレン除去率は増加し、60℃で約60%、さらに100℃で90%以上のセレンを除去できることがわかった。なお、一旦加熱して常温に戻った固相中のセレン濃度が増えることはなかった。
本発明は上記知見に基づくものであり、特徴は以下の通りである。
[1]スラグを粉砕する粉砕工程と、
粉砕された前記スラグを水と混合して固液混合物とする混合工程と、該固液混合物に薬剤を添加して前記スラグに含まれるセレンを液相に移行させる脱セレン工程と、
前記スラグと薬剤水溶液とを分離する固液分離工程とを有する、スラグからセレンを除去する方法。
[2]前記粉砕工程において粉砕された前記スラグは最大直径で2mm以下の大きさである、[1]に記載のスラグからセレンを除去する方法。
[3]前記混合工程において、混合する水の量が前記スラグの質量の等倍以上である[1]または[2]に記載のスラグからセレンを除去する方法。
[4]前記脱セレン工程において添加する薬剤がアルカリ金属炭酸塩である、[1]乃至[3]のいずれかに記載のスラグからセレンを除去する方法。
[5]前記脱セレン工程において薬剤水溶液を加熱する、[1]乃至[4]のいずれかに記載のスラグからセレンを除去する方法。
[6]前記脱セレン工程において薬剤水溶液の加熱温度が60℃以上である、[5]に記載のスラグからセレンを除去する方法。
[7]前記脱セレン工程において添加する薬剤の制御を前記固液混合物の液相中のカルシウム濃度に基づいて行なう、[1]乃至[6]のいずれかに記載のスラグからセレンを除去する方法。
[8]前記脱セレン工程の後、前記スラグを沈殿槽で沈降させ、次いで水洗してアルカリ金属を取り除く水洗工程を有する、[1]乃至[7]のいずれかに記載のスラグからセレンを除去する方法。
[9]スラグと水を混合し撹拌して固液混合物とする混合槽と、
この混合槽中の固液混合物に薬剤を添加するための薬剤貯留槽と、
薬剤添加終了後の固液混合物を貯留しスラグを沈降させるための沈殿槽と、
を備えるスラグからセレンを除去する装置。
[10]前記薬剤がアルカリ金属炭酸塩である、[9]に記載のスラグからセレンを除去する装置。
[11]更に、混合槽中の液相のカルシウム濃度を測定するためのカルシウム分析装置を備える[9]または[10]に記載のスラグからセレンを除去する装置。
[12]沈降させたスラグを水洗するためのポンプと、固液分離装置をさらに設ける[9]乃至[11]のいずれかに記載のスラグからセレンを除去する装置。
[13]さらに混合槽に固液混合物を加熱するためのヒーターと温度計を設ける[9]乃至[12]のいずれかに記載のスラグからセレンを除去する装置。
[14][1]乃至[8]のいずれかに記載の方法でセレンが除去された前記スラグを原料として、路盤材用途において再利用するスラグの再利用方法。
[15][1]乃至[8]のいずれかに記載の方法でスラグ中のセレンを除去して、該スラグを再利用可能とする再生スラグの製造方法。
本発明のスラグからの脱セレン方法に従ってスラグを処理すれば、該スラグ中のセレンを十分に除去することが可能となるので、鉄鋼製造工程で発生するスラグが環境基準を逸脱する心配なく、スラグを処理することができる。
図1は、濃度の異なる炭酸ナトリウム水溶液に脱硫スラグを分散した時の液相中のカルシウムと脱硫スラグのセレン除去率の変化の一例を表す図である。 図2は、2Mの炭酸ナトリウム水溶液に脱硫スラグを分散した時の固液混合物温度と脱硫スラグからのセレン除去率の変化の一例を表す図である。 図3は、本発明を実施するためのスラグの処理装置の一例を示す図である。
本発明で対象とするスラグは、セレンを含有することによりセレン除去が必要なスラグ(セレン濃度が1質量ppm超のスラグ)であれば特に限定されるものではないが、高炉または溶銑もしくは溶鋼の脱硫工程で発生する硫黄を含むスラグはセレンを含有しやすく、高炉スラグ(とりわけ高炉徐冷スラグ)並びに溶銑脱硫処理で発生する脱硫スラグおよび溶鋼脱硫処理で発生する二次精錬スラグは本発明の対象として効果的である。
図3は本発明の実施形態に係る装置の一例を示す図である。本発明であるスラグからセレンを除去する方法について、図3に基づき説明する。高炉または溶銑もしくは溶鋼の脱硫工程で発生するスラグを粉砕工程で粒状に粉砕した後、スラグホッパ2に貯留され、混合槽1に適量が投入される。粉砕後のスラグの粒子サイズは、液相との反応界面積が大きくなるように、最大直径2mm以下が好ましく、2mm目の篩を通過したスラグを用いればよい。混合槽1はポンプ3と流量計4を介して槽内に注水できる構造となっており、スラグ投入と同時に、あるいは直後にポンプ3と流量計4を介して水が混合槽1に注入され、槽内が撹拌されて、スラグが固液混合物となる。次いで該固液混合物に、薬剤ホッパ5に貯留された薬剤が混合槽1内の固液混合物に少しずつ添加される。
混合槽1に注入する水の量は、スラグの質量の等倍以上とする。注入する水の量がスラグの質量の等倍未満では、スラリーを形成できず脱Seが不十分となるだけでなく、プロセス途中での詰まりなどの原因となる。注入する水の量は、スラグの質量の2倍以上が好ましい。注入する水の量は、スラグ質量の100倍以下が好ましい。スラグの質量の100倍超えでは、スラグからのカルシウムの溶出が増え、Caを沈殿除去しスラグから十分に脱Seさせるために、薬剤の添加量を多くしなければならないためである。
添加する薬剤は、カルシウムを沈殿させることができる薬剤が利用でき、薬剤の種類としては、例えば炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩などが挙げられる。中でも溶解度の低いカルシウム塩を形成できるリン酸塩や炭酸塩が好適で、さらに溶解度が高く取扱いの容易なアルカリ金属炭酸塩が最適である。アルカリ金属炭酸塩としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどがあるが、特に炭酸ナトリウムはソーダ灰として安価に入手できることからより好適である。コストの面からも使用するアルカリ金属炭酸塩の量を低減することが望ましい。そこで、本発明の装置では、カルシウム分析装置6により、液相中のカルシウムイオンの量を測定し、測定結果に応じて添加するアルカリ金属炭酸塩の溶解を調節することでアルカリ金属の混入を最小化することができる。液相のカルシウムイオン量を測定するためのカルシウム分析装置6は、原子吸光法、ICP発光分析法などが利用できる。
カルシウム分析装置6による液相中のカルシウム濃度の分析と、この結果に基づく薬剤の添加を繰り返し行ない、液相中からカルシウムが検出されなくなったら(即ち、カルシウムの検出量が0.01mg/ml以下になったら)、薬剤の添加を終了する。なお、図3では液相中のカルシウム濃度に基づいて添加する薬剤を制御する方法について説明したが、処理開始前のスラグの段階で測定したカルシウム濃度とスラグ量から液相中へ溶出するカルシウム濃度を推定して、薬剤添加量を求めることもできる。この状態の固液混合物を沈殿槽7に送液することもできるが、さらに混合槽1に設けたヒーター11と温度計10で固液混合物(薬剤水溶液)を好ましくは60℃以上、より好ましくは100℃以上に加熱してから該固液混合物を沈殿槽7に送液する。このように固液混合物を加熱することで、セレンの除去率を高めることができる。ヒーター11としては電気加熱方式やマイクロ波加熱方式、バーナー加熱方式などが利用できる。
薬剤添加後のスラリーのpHは、11.0〜13.5であることが好ましい。
以上により、スラグに含まれるセレンを液相に移行させて脱セレンした後の固液混合物は、混合槽1から沈殿槽7に送液し、沈殿槽7で沈降させる。次いで、沈降したスラグにポンプ8を介して洗浄水を注入してアルカリ金属分を水洗してから、固液分離装置9でスラグと薬剤水溶液に固液分離する。固液分離装置9は、プレスフィルターや遠心分離機などが利用できる。以上のようにして、脱硫スラグから実質的にセレンを含まない再利用可能なスラグ(セレン濃度1質量ppm以下)を得ることができる。
再利用先は必ずしも限定されるものではないが、鉄鋼スラグの再利用先として路盤材用などが代表的な用途である。本発明で得られる再生スラグはセレン濃度がセレン溶出量の環境基準0.01mg/L以下を満たすことのできるレベル(セレン濃度1質量ppm以下)まで低減できるので、再利用は一般の鉄鋼スラグと同様の方法で行なうことができる。
以下、実施例として、セレンを含む脱硫スラグをアルカリ金属炭酸塩で脱セレン処理した事例を用いて説明する。
図3の装置を模擬したラボ装置を用いて実験を行なった。セレンを約4質量ppm含有する脱硫スラグ50gに純水500mlを添加した固液混合物を撹拌しながら、薬剤として炭酸ナトリウムを添加した。一度に添加する炭酸ナトリウム量を0.5gとし、添加毎に固液混合物を採取してろ過したうえで、ろ液中のカルシウム濃度を原子吸光法で測定した。カルシウムの濃度を確認しながら炭酸ナトリウムの添加を繰り返すと、4回の添加つまり2gを添加したところでカルシウムの濃度が0.01mg/mlとなったので薬剤添加を完了した。この時のスラグを分析するとセレン濃度は約1質量ppmであった。続いて、固液混合物が100℃に達するまで加温して脱セレン工程での処理を完了した。さらに固液混合物を沈殿槽7に移し、沈降したスラグをプレスフィルター9で水洗してから固液分離した。最終的に回収した脱硫スラグ中のセレン濃度は、0.1質量ppm以下と大幅に低減することができた。
以下、実施例として、セレンを含む脱硫スラグをアルカリ金属炭酸塩で脱セレン処理した事例を用いて説明する。
容器を7つ用意し、セレンを約4質量ppmかつカルシウムを約35質量%含有する脱硫スラグを50g秤量して各容器に入れ、各容器に純水を25ml、50ml、100ml、250ml、500ml、1000ml、5000mlをそれぞれ添加した。容器の内容物を撹拌しながら、薬剤として炭酸ナトリウム10gを添加した。3時間後に撹拌を停止して固液分離し、回収したスラグ中のセレン濃度を分析した。結果を表1に示す。表1に示すように、スラグ量の0.5倍以下の水量の条件ではセレンの除去がやや劣る結果であった。
Figure 2019162610
1 混合槽
2 スラグホッパ
3 ポンプ
4 流量計
5 薬剤ホッパ
6 カルシウム分析装置
7 沈殿槽
8 ポンプ
9 固液分離装置
10 温度計
11 ヒーター
12 処理済スラグ

Claims (15)

  1. スラグを粉砕する粉砕工程と、
    粉砕された前記スラグを水と混合して固液混合物とする混合工程と、該固液混合物に薬剤を添加して前記スラグに含まれるセレンを液相に移行させる脱セレン工程と、
    前記スラグと薬剤水溶液とを分離する固液分離工程とを有する、スラグからセレンを除去する方法。
  2. 前記粉砕工程において粉砕された前記スラグは最大直径で2mm以下の大きさである、請求項1に記載のスラグからセレンを除去する方法。
  3. 前記混合工程において、混合する水の量が前記スラグの質量の等倍以上である請求項1または2に記載のスラグからセレンを除去する方法。
  4. 前記脱セレン工程において添加する薬剤がアルカリ金属炭酸塩である、請求項1乃至3のいずれかに記載のスラグからセレンを除去する方法。
  5. 前記脱セレン工程において薬剤水溶液を加熱する、請求項1乃至4のいずれかに記載のスラグからセレンを除去する方法。
  6. 前記脱セレン工程において薬剤水溶液の加熱温度が60℃以上である、請求項5に記載のスラグからセレンを除去する方法。
  7. 前記脱セレン工程において添加する薬剤の制御を前記固液混合物の液相中のカルシウム濃度に基づいて行なう、請求項1乃至6のいずれかに記載のスラグからセレンを除去する方法。
  8. 前記脱セレン工程の後、前記スラグを沈殿槽で沈降させ、次いで水洗してアルカリ金属を取り除く水洗工程を有する、請求項1乃至7のいずれかに記載のスラグからセレンを除去する方法。
  9. スラグと水を混合し撹拌して固液混合物とする混合槽と、
    この混合槽中の固液混合物に薬剤を添加するための薬剤貯留槽と、
    薬剤添加終了後の固液混合物を貯留しスラグを沈降させるための沈殿槽と、
    を備えるスラグからセレンを除去する装置。
  10. 前記薬剤がアルカリ金属炭酸塩である、請求項9に記載のスラグからセレンを除去する装置。
  11. 更に、混合槽中の液相のカルシウム濃度を測定するためのカルシウム分析装置を備える請求項9または10に記載のスラグからセレンを除去する装置。
  12. 沈降させたスラグを水洗するためのポンプと、固液分離装置をさらに設ける請求項9乃至11のいずれかに記載のスラグからセレンを除去する装置。
  13. さらに混合槽に固液混合物を加熱するためのヒーターと温度計を設ける請求項9乃至12のいずれかに記載のスラグからセレンを除去する装置。
  14. 請求項1乃至8のいずれかに記載の方法でセレンが除去された前記スラグを原料として、路盤材用途において再利用するスラグの再利用方法。
  15. 請求項1乃至8のいずれかに記載の方法でスラグ中のセレンを除去して、該スラグを再利用可能とする再生スラグの製造方法。
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