JP2019162031A - 給電装置 - Google Patents

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若林 尚之
Naoyuki Wakabayashi
尚之 若林
英樹 田邊
Hideki Tanabe
英樹 田邊
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Abstract

【課題】給電装置の遠方に加えて、給電装置の近傍においても、不要な電界放射が発生するのを抑制することが可能な給電装置を提供する。【解決手段】この給電装置100は、差動電源部1と、渦巻き状に巻回され、正極内側端21aが、差動電源部1の正側出力端11aに接続されるとともに、正極外側端21bが開放される正極コイル21と、軸線C1を中心線として、正極コイル21に対して略線対称に巻回されるとともに、負極内側端22aが負側出力端11bに接続されるとともに、負極外側端22bが開放される第2コイル22とを備え、正極コイル21および負極コイル22の接地点Aは、正極コイル21の最も外側の巻線21eよりも内側に設けられている。【選択図】図3

Description

この発明は、給電装置に関し、特に、コイルを備える給電装置に関する。
従来、コイルを備える給電装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、第1の1次コイルと第2の1次コイルと差動駆動増幅器とを備える給電装置が開示されている。第1の1次コイルおよび第2の1次コイルは、それぞれ平面状でかつ渦巻き状に巻回されている。また、第1の1次コイルおよび第2の1次コイルは、それぞれ、差動駆動増幅器に接続されているとともに、第1の1次コイルおよび第2の1次コイルの最も外側の巻線よりも外側で接地されるように構成されている。そして、この給電装置は、差動駆動増幅器により、第1の1次コイルおよび第2の1次コイルに互いに異なる極性を有する電界を生じさせて、第1の1次コイルおよび第2の1次コイルに同じ極性の給電用の磁界を生じさせるように構成されている。これにより、特許文献1の給電装置では、遠方から見て、第1の1次コイルおよび第2の1次コイルによる異なる極性を有する電界が互いに打ち消された状態で、給電用の磁界を生じさせることが可能である。
特表2013―513356号公報
しかしながら、上記特許文献1の給電装置では、給電装置の遠方から見て、異なる極性を有する電界が互いに打ち消された状態で、給電用の磁界を生じさせることが可能である一方、上記特許文献1の給電装置では、第1の1次コイルおよび第2の1次コイルは、第1の1次コイルおよび第2の1次コイルの最も外側の巻線よりも外側で接地されるように構成されているため、給電装置の近傍から見た場合、第1の1次コイルおよび第2の1次コイルが生成する電界の分布が、第1の1次コイルおよび第2の1次コイルの巻回中心に対して、非対称になる(対称性が低い)と考えられる。このため、上記特許文献1の給電装置では、給電装置の近傍においては、電界が十分に打ち消されず、不要な電界放射が発生するのを抑制することが困難であるという問題点があると考えられる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、給電装置の遠方に加えて、給電装置の近傍においても、不要な電界放射が発生するのを抑制することが可能な給電装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による給電装置は、2つの出力端から互いに極性が異なる差動信号を出力する差動電源部と、第1端が内側でかつ第2端が外側に配置されるように渦巻き状に巻回され、第1端が、2つの出力端のうちの一方端に接続されるとともに、第2端が開放される第1コイルと、第1コイルの巻回中心を通る軸線を中心線として、第1コイルに対して略線対称に巻回されるとともに、第3端が内側でかつ第4端が外側に配置されるように巻回され、第3端が2つの出力端のうちの他方端に接続されるとともに、第4端が開放される第2コイルとを備える。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による給電装置では、上記のように、第1コイルの外側(最も外側の巻線)に設けられている第2端と、軸線を中心線として第1コイルに対して略線対称に設けられている第2コイルの外側(最も外側の巻線)に設けられている第4端とを開放する。これにより、第1コイルの第2端に第2コイルの第4端が接続されている場合と異なり、第1コイルの第2端と第2コイルの第4端とにおいて、互いに異なる極性の電界が生じるので、外側(最も外側の巻線)の端部である第1コイルの第2端および第2コイルの第4端の近傍においても、不要な電界放射が発生するのを抑制することができる。
上記一の局面による給電装置では、好ましくは、第1コイルの第2端と、第2コイルの第4端とは、軸線の近傍で、かつ、軸線を中心線として略線対称の位置に配置されている。このように構成すれば、第1コイルの第2端の近傍と、第2コイルの第4端の近傍とに生成される電界が、軸線を中心線として略線対称になるので、第1コイルと第2コイルとが生成する電界の分布の対称性を、効果的に高めることができる。
上記一の局面による給電装置では、好ましくは、第1コイルの第2端は、第1コイルの最も外側の巻線に設けられており、第2コイルの第4端は、第2コイルの最も外側の巻線に設けられている。
上記一の局面による給電装置では、好ましくは、第1コイルおよび第2コイルは、複数の層を有する配線基板に設けられている。
この場合、好ましくは、配線基板は、軸線を中心線として略線対称に形成されている電界遮蔽層を含む。このように構成すれば、対称性を有する電界遮蔽層により、第1コイルおよび第2コイルが生成する電界を遮蔽することができるので、より確実に、不要な電界放射が発生するのを抑制することができる。
上記一の局面による給電装置では、好ましくは、2つの出力端は、軸線の一方側に配置されており、第1コイルの第2端および第2コイルの第4端は、軸線の他方側に配置されている。
本発明によれば、上記のように、給電装置の遠方に加えて、給電装置の近傍においても、不要な電界放射が発生するのを抑制することができる。
本発明の第1実施形態による給電装置の全体構成を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態による給電装置の構成を示したブロック図である。 本発明の第1実施形態による給電装置の給電アンテナ部の構成を示した平面図である。 比較例による給電装置の給電アンテナ部の構成を示した図である。 比較例による給電装置の給電アンテナ部の電界の分布を説明するための図である。 本発明の第1実施形態による給電装置の給電アンテナ部の電界の分布を説明するための図である。 本発明の第2実施形態による給電装置の配線基板の第1層の構成を示した平面図である。 本発明の第2実施形態による給電装置の配線基板の第2層の構成を示した平面図である。 本発明の第3実施形態による給電装置の配線基板の第1層の構成を示した平面図である。 本発明の第3実施形態による給電装置の配線基板の第2層の構成を示した平面図である。 本発明の第4実施形態による給電装置の配線基板の構成を示した平面図である。 本発明の第1〜第4実施形態の第1変形例による給電アンテナ部の構成を示した平面図である。 本発明の第4実施形態の第2変形例による配線基板の構成を示した平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態による給電装置100の構成について説明する。図1に示すように、第1実施形態による給電装置100は、給電装置100の近傍に配置された受電装置200に対して、給電装置100と受電装置200との間に配線および接点等を設けずに、磁気共鳴方式を用いて、(非接触給電装置、非接点給電装置またはワイヤレス給電装置として)電力を供給するように構成されている。
(給電装置の全体構成)
図2に示すように、給電装置100には、差動電源部1と、給電アンテナ部2とが設けられている。
差動電源部1は、正極出力端11aと負極出力端11bとを有し、正極出力端11aおよび負極出力端11bから互いに極性が異なる差動信号を出力するように構成されている。なお、正極出力端11aは、特許請求の範囲の「2つの出力端の一方端」の一例である。また、負極出力端11bは、特許請求の範囲の「2つの出力端の他方端」の一例である。
給電アンテナ部2は、正極コイル21と、負極コイル22と、接地部23とを含む。なお、正極コイル21は、特許請求の範囲の「第1コイル」の一例である。また、負極コイル22は、特許請求の範囲の「第2コイル」の一例である。
ここで、第1実施形態では、図3に示すように、正極コイル21は、正極内側端21aが内側でかつ正極外側端21bが外側に配置されるように渦巻き状で、かつ、XY平面に平行な面において略平面状に巻回され、正極内側端21aが、正極出力端11aに接続されるとともに、正極外側端21bが開放されるように構成されている。なお、正極内側端21aは、特許請求の範囲の「第1端」の一例である。また、正極外側端21bは、特許請求の範囲の「第2端」の一例である。
また、第1実施形態では、負極コイル22は、正極コイル21の巻回中心(図3の符号A1)を通るとともに、正極コイル21に略平行(Y軸方向に略平行)に延びる軸線C1を中心線として、正極コイル21に対して略線対称に巻回されるとともに、負極内側端22aが内側でかつ負極外側端22bが外側に配置されるように巻回されている。すなわち、負極コイル22を軸線C1回りに180度回転させた場合、正極コイル21に略一致する。また、負極コイル22は、負極内側端22aが負極出力端11bに接続されるとともに、負極外側端22bが開放されるように構成されている。なお、負極内側端22aは、特許請求の範囲の「第3端」の一例である。また、負極外側端22bは、特許請求の範囲の「第4端」の一例である。
そして、第1実施形態では、正極コイル21および負極コイル22の接地点Aは、正極コイル21および負極コイル22の最も外側の巻線21eおよび22eよりも内側に設けられている。好ましくは、接地点Aは、正極コイル21および負極コイル22の最も内側の巻線21cおよび22cよりも内側に設けられている。
(給電装置の各部の構成)
図2に示すように、差動電源部1は、差動増幅回路11と、電源部12と、発振器13とを含む。
電源部12は、外部商用電源(図示せず)またはバッテリ部(図示せず)から電力を取得するように構成されている。また、電源部12は、取得した電力を、制御部4による指令に基づいた電圧値を有する電力に電力変換するように構成されている。そして、電源部12は、変換した電力を差動増幅回路11に供給するように構成されている。
発振器13は、所定の周波数(たとえば、6.78MHz)の交流信号を生成するように構成されている。そして、発振器13は、生成した交流信号を、差動増幅回路11の入力端11cに入力するように構成されている。
差動増幅回路11は、零電圧スイッチングが可能な、いわゆるE級増幅回路を含む。そして、差動増幅回路11は、電源部12からの電力を用いて、発振器13から入力された交流信号を増幅して、差動信号として、正極出力端11aおよび負極出力端11bから出力するように構成されている。
給電アンテナ部2の正極コイル21および負極コイル22は、図3に示すように、互いに逆巻きに巻回されている。これにより、正極コイル21および負極コイル22は、差動信号(互いに逆の極性を有する電圧)が印加された場合に、同一の回転方向に流れる電流が流れるので、同一の極性を有する磁界(給電磁界)を発生させることが可能である。そして、給電アンテナ部2は、給電磁界を発生させて、電力を受電装置200に供給するように構成されている。この場合、少なくとも遠方から見て、正極コイル21および負極コイル22が生成する電界は、打ち消される。
また、給電装置100には、図2に示すように、整合回路3と、制御部4とが設けられている。
整合回路3は、差動電源部1と給電アンテナ部2との間に設けられている。そして、整合回路3は、たとえば、共振コンデンサ等を含み、差動電源部1のインピーダンスと給電アンテナ部2のインピーダンスとを整合するように構成されている。
制御部4は、給電装置100の各部の動作を制御するように構成されている。たとえば、制御部4は、所望の給電電力を受電装置200に供給するために、電源部12の電圧値を変更する制御を行うように構成されている。
(給電アンテナ部の構成)
図3に示すように、正極コイル21は、たとえば、ワイヤからなり、XY平面上と平行な平面上で、略平面状に巻回されている。具体的には、正極コイル21は、正極内側端21aから、矢印X1方向および矢印Y2方向に向かって、軸線C2を中心線として略線対称に、矩形形状を有するように配線されている。そして、正極コイル21と軸線C1とが交わる部分P1において、正極コイル21は、X方向に交差する外側方向に向かって配線され、部分P1から矢印X2方向および矢印Y1方向に向かって、軸線C2を中心線として略線対称に、矩形形状を有するように配線されている。そして、正極コイル21と軸線C1とが交わる部分P2において、X方向に交差する外側方向に向かって配線され、部分P2から矢印X1方向および矢印Y2方向に向かって、軸線C2を中心線として略線対称に、矩形形状を有するように配線されている。これらを繰り返すことにより、正極コイル21は、軸線C1と軸線C2とが交わる点を巻回中心A1として、渦巻き状に巻回される。
正極コイル21の正極内側端21aと正側出力端11aとの間には、接続線21dが設けられている。接続線21dは、一端が正極内側端21aに接続されているとともに、外側(矢印Y1方向側)に向かって配線されている。そして、接続線21aは、他端が正側出力端11aに接続されている。
ここで、第1実施形態では、正極コイル21は、接地点Aと正極コイル21の最も外側(矢印X1方向側)の巻線21eとを接続する接続線21fを含む。接続線21fは、矢印Z1方向側から見て(平面視において)、接地点Aから軸線C2に沿って配線されており、正極コイル21の巻線21eの中心点であり、かつ、巻線21eと軸線C2との交点に対応する位置である点21gに接続されている。
そして、負極コイル22は、軸線C1を中心線として、正極コイル21に対して略線対称に巻回されている。また、負極コイル22は、正極コイル21に対して逆巻きに巻回されている。ここで、負極コイル22の巻回中心A2は、正極コイル21の巻回中心A1と略同一の位置であり、軸線C1と軸線C2とが交わる点である。そして、正極コイル21と負極コイル22とは、接地点Aにおいて接続されている。
そして、負極コイル22の負極内側端22aと負側出力端11bとの間には、接続線22dが設けられている。接続線22dは、軸線C1を中心線として、正極コイル21の接続線21dと略線対称の位置に配置されている。
また、負極コイル22は、接地点Aと負極コイル22の最も外側(矢印X2方向側)の巻線22eとを接続する接続線22fを含む。接続線22fは、接地点Aから軸線C2に沿って配線されており、負極コイル22の巻線22eの中心点であり、かつ、巻線22eと軸線C2との交点である点22gに接続されている。そして、接続線22fおよび点22gは、それぞれ、軸線C1を中心線として、正極コイル21の接続線21fおよび点21gと略線対称の位置に配置されている。
ここで、第1実施形態では、接地点Aは、正極コイル21および負極コイル22の最も外側の巻線21eおよび22eよりも内側に設けられている。好ましくは、接地点Aは、正極コイル21および負極コイル22の最も内側の巻線21cおよび22cよりも内側に設けられている。また、好ましくは、接地点Aは、正極コイル21の巻回中心A1および負極コイル22の巻回中心A2の近傍に配置されている。さらに好ましくは、接地点Aは、正極コイル21の巻回中心A1および負極コイル22の巻回中心A2に一致する位置に配置されている。なお、図3では、接地点Aが、正極コイル21の巻回中心A1および負極コイル22の巻回中心A2に略一致する位置に配置されている場合を図示している。
また、第1実施形態では、正極コイル21の正極外側端21bと、負極コイル22の負極外側端22bとは、軸線C1の近傍で、かつ、軸線C1を中心線として略線対称の位置に配置されている。具体的には、正極外側端21bは、正極コイル21の最も外側の巻線21eに設けられている。また、負極外側端22bは、負極コイル22の最も外側の巻線22eに設けられている。そして、正極外側端21bと負極外側端22bとは、軸線C1の近傍において、軸線C1を挟んで、互いに対向するように配置されている。そして、正極外側端21bと負極外側端22bとは、他の配線等に接続されず、開放されている。
また、正極外側端21bは、軸線C2に対して、矢印Y2方向側に配置され、正極内側端21aは、軸線C2に対して、矢印Y1方向側に配置されている。また、負極外側端22bは、軸線C2に対して、矢印Y2方向側に配置され、負極内側端22aは、軸線C2に対して、矢印Y1方向側に配置されている。
(受電装置の構成)
次に、図2を参照して、受電装置200の構成について説明する。
受電装置200は、たとえば、スマートフォンからなる。そして、受電装置200には、受電アンテナ部201と、負荷202と、制御部203とが設けられている。
受電アンテナ部201は、共振コンデンサ211および受電コイル212を含み、受電アンテナ部201は、受電コイル212と給電アンテナ部2とを磁界結合することにより、給電装置100から受電するように構成されている。
負荷202は、たとえば、受電装置200の各種機能(たとえば、スマートフォンとしての機能)を発揮するために電力を消費する回路やバッテリ部として構成されている。
制御部203は、受電装置200の各部の動作を制御するように構成されている。
(給電アンテナ部の電界分布の比較)
次に、図4〜図6を参照して、第1実施形態による給電装置100の給電アンテナ部2(正極コイル21と負極コイル22と)が生成する電界の分布と、比較例による給電装置のコイルが生成する電界分布との比較について説明する。
図4は、比較例による給電装置のコイルの構成について、図5は、比較例による給電装置のコイルの外形と電界分布を模式的に示した図である。この給電装置には、正極コイルと負極コイルとが設けられており、軸線C3を中心線として線対称に巻回されている。また、正極コイルと負極コイルとは互いに逆巻きに巻回されている。また、この給電装置では、正極コイルまたは負極コイルの最も外側の巻線に接地点Bが設けられている。接地点Bは、この給電装置の矢印Y1方向側で、かつ、軸線C3上に設けられている。
比較例による給電装置の電界の分布は、図5に示すように、接地点Bを含むX方向に沿った線C4上では、接地点Bを中心点として、点対称に生成される。すなわち、接地点Bから矢印X1に向かって、0から徐々にeとなる一方、接地点Bから矢印X2に向かって、0から徐々に−eとなる。この場合、この部分においては、電界の放射は抑制される。
また、比較例による給電装置の矢印X1方向側の電界の分布は、点対称にはならず、矢印Y1方向側から矢印Y2方向側に向かって、徐々に大きくなるように(eからe+eに変化するように)生成される。この場合、給電装置の近傍では(コイルの電界の分布の影響がある範囲では)、電界が打ち消されず、電界の放射が発生する。
そして、比較例による給電装置の矢印X2方向側の電界の分布は、点対称にはならず、矢印Y1方向側から矢印Y2方向側に向かって、徐々に大きくなるように(−eから−e+eに変化するように)生成される。この場合も、電界が打ち消されておらず、電界の放射が発生する。
したがって、比較例による給電装置では、給電装置の近傍においては、電界が打ち消されず、電界の放射が発生する。
一方、図6に示すように、第1実施形態による給電装置100の電界の分布は、X方向において、接地点Aを中心点として、点対称に生成される。すなわち、接地点Aから矢印X1に向かって、0から徐々にeとなる一方、接地点Aから矢印X2に向かって、0から徐々に−eとなる。この場合、電界の放射は抑制される。
また、第1実施形態による給電装置100の矢印X1方向側の電界の分布は、Y方向において、点21gを中心点として、点対称に生成される。すなわち、点21gから矢印Y1に向かって、eから徐々にe−eとなる一方、点21gから矢印Y2に向かって、eから徐々にe+eとなる。この場合、給電装置100の近傍においても(正極コイル21および負極コイル22の電界の分布の影響がある範囲(たとえば、受電装置200が配置される範囲)においても)、電界の放射は抑制される。
また、第1実施形態による給電装置100の矢印X2方向側の電界の分布は、Y方向において、点22gを中心点として、点対称に生成される。すなわち、点22gから矢印Y1に向かって、−eから徐々に−e−eとなる一方、点22gから矢印Y2に向かって、−eから徐々に−e+eとなる。この場合、給電装置100の近傍においても、電界の放射は抑制される。
したがって、第1実施形態による給電装置100では、給電装置100の近傍においても、電界が打ち消され、電界の放射が抑制される。
そして、第1実施形態による給電装置100の電界の分布は、接地点Aを中心点として、点対称に生成される。これにより、給電装置100の電界分布を平均(合計)した場合に、略0となり、電界の放射は抑制される。
なお、第1実施形態による給電装置100では、正極外側端21bの電界(電位)は、eとなり、負極外側端21bの電界(電位)は、−eとなる。すなわち、正極外側端21bと負極外側端21bとは、互いに極性の異なる電位となる。
[第1実施形態の効果]
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、正極コイル21および負極コイル22の接地点Aを、正極コイル21および負極コイル22の最も外側の巻線21cおよび22cよりも内側に設ける。好ましくは、正極コイル21および負極コイル22の最も内側の巻線21cおよび22cよりも内側に設ける。これにより、正極コイル21と負極コイル22とが生成する電界の分布を、正極コイル21および負極コイル22の最も内側の巻線21cおよび22cよりも内側に設けられている接地点Aを中心に形成することができるので、接地点Aを正極コイル21の最も外側の巻線21eよりも外側に設ける場合に比べて、正極コイル21と負極コイル22とが生成する電界の分布を点対称に近付ける(対称性をより高める)ことができる。その結果、給電装置100の遠方に加えて、給電装置100の近傍においても、不要な電界放射が発生するのを抑制することができる。また、正極コイル21の最も外側の巻線21eに設けられている正極外側端21bと、軸線C1を中心線として正極コイル21に対して略線対称に設けられている負極コイル22の最も外側の巻線22eに設けられている負極外側端22bとを開放する。これにより、正極コイル21の正極外側端21bに負極コイル22の負極外側端22bが接続されている場合と異なり、正極コイル21の正極外側端21bと負極コイル22の負極外側端22bとにおいて、互いに異なる極性の電界(eと−eと)が生じるので、正極外側端21bおよび負極外側端22bの近傍においても、不要な電界放射が発生するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、接地点Aを、正極コイル21の巻回中心A1の近傍に配置する。これにより、正極コイル21と負極コイル22とが生成する電界の分布をより点対称に近付ける(対称性をさらに高める)ことができるので、給電装置100の近傍において、不要な電界放射が発生するのを、より抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、接地点Aを、正極コイル21の巻回中心A1に配置して、正極コイル21と負極コイル22とを、正極コイル21と負極コイル22とが生成する電界の分布が、略点対称となるように設ける。これにより、正極コイル21と負極コイル22とが生成する電界の分布が略点対称になるので、給電装置100の近傍において、不要な電界放射が発生するのを、より一層抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、正極コイル21の正極外側端21bと、負極コイル22の負極外側端22bとを、軸線C1の近傍で、かつ、軸線C1を中心線として略線対称の位置に配置する。これにより、正極コイル21の正極外側端21bの近傍と、負極コイル22の負極外側端22bの近傍とに生成される電界が、軸線C1を中心線として略線対称になるので、正極コイル21と負極コイル22とが生成する電界の分布の対称性を、効果的に高めることができる。
[第2実施形態]
次に、図7および図8を参照して、第2実施形態による給電装置300の構成について説明する。第2実施形態による給電装置300では、正極コイル321、負極コイル322、および、接地部323は、複数の層(2層)を有する配線基板301に設けられている。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
(第2実施形態による給電装置の構成)
図7に示すように、第2実施形態による給電装置300は、給電アンテナ部302を含み、給電アンテナ部302は、配線基板301を含む。
ここで、第2実施形態では、図7および図8に示すように、配線基板301は、複数の層(たとえば、2層)を有する。具体的には、配線基板301は、第1層301aと、第2層301bとを有する。そして、配線基板301は、配線基板301の第1層301aと第2層301bとに、それぞれ、導体によりパターンが形成されることにより、配線パターンが形成されるように構成されている。たとえば、第1層301aと、第2層301bとは、配線基板301の表面側および裏面側として構成されている。なお、第1層301aは、特許請求の範囲の「第1の層」の一例である。また、第2層301bは、特許請求の範囲の「第2の層」の一例である。
そして、第2実施形態では、配線基板301には、正極コイル321、負極コイル322、および、接地部323が設けられている。そして、正極コイル321、負極コイル322および接地部323は、配線基板301の第1層301aおよび第2層301bにわたって、それぞれ設けられている。
具体的には、図7および図8に示すように、配線基板301の第1層301aには、負極コイル322と接地部323とが設けられている。また、配線基板301の第2層301bには、正極コイル321が設けられている。そして、第1層301aおよび第2層301bには、複数(23個)のホール303が設けられている。これにより、配線基板301は、正極コイル321、負極コイル322、および、接地部323が、互いに、同一の層上で交差しないように、ホール303を介して、他方側の層に一部(たとえば、図8の部分P3およびP4など)迂回するように配線パターンが設けられている。
そして、正極コイル321と負極コイル322とは、軸線C5を中心線として、略線対称に巻回されるように、それぞれ、配線基板301に形成されている。
また、正極コイル321と負極コイル322とは、第1実施形態による給電装置100と同様に、接地点A3が、正極コイル321の巻回中心および負極コイル322の巻回中心と略一致する位置(軸線C5と軸線C6との交点)に配置されている。また、正極コイル321と負極コイル322とは、第1実施形態による給電装置100と同様に、正極コイル321と負極コイル322とが生成する電界の分布が、略点対称となるように設けられている。
ここで、第2実施形態では、配線基板301は、正極コイル321と負極コイル322とが、矢印Z1方向側から見て、互いに交差する交差部分304a〜304dと、グラウンドGに接続され、正極コイル321の外側に設けられている接地端子311と、配線基板301の第1層301aおよび第2層301bに設けられ、接地点A3と接地端子311とに接続され、交差部分304a〜304dのうちの交差部分304cおよび304dを、軸線C5を中心線として略線対称に取り囲むように形成されている接続線323aとを含む。
具体的には、第1層301aには、負極コイル322(正極コイル321)の外側で、かつ、矢印Y1方向側の端部の近傍に、接地端子311と、正極端子312と、負極端子313とが設けられている。接地端子311は、グラウンドGに接続されている(接地されている)。正極端子312は、正側出力端11aに接続されている。負極端子313は、負側出力端11bに接続されている。
正極コイル321の正極内側端321aは、正極端子312に接続されている。負極コイル322の負極内側端322aは、負極端子312に接続されている。そして、接地点A3は、接続線323aを介して、接地端子311に接続されている。
また、第1層301aの負極コイル322の軸線C5と交わる部分(交差部分304a〜304d)と、第2層301bの正極コイル321の軸線C5と交わる部分(交差部分304c〜304d)とは、矢印Z1方向側から見て、互いに交差する。そして、接続線323aは、図7に示すように、軸線C5を中心線として、略線対称で、かつ、交差部分304cおよび304dを矩形状を有するように取り囲むように配線されている。
なお、正極コイル321の正極外側端321bおよび負極コイル322の負極外側端322bは共に、第1実施形態による給電装置100の正極外側端21bおよび負極外側端22bと同様に、開放されている。
また、第2実施形態による給電装置300のその他の構成は、第1実施形態における給電装置100と同様である。
[第2実施形態の効果]
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、正極コイル321、負極コイル322、および、接地部323を、複数の層(第1層301aおよび第2層301b)を有する配線基板301に設ける。これにより、複数の層(第1層301aおよび第2層301b)を有する配線基板301の配線パターンとして、正極コイル321、負極コイル322、および、接地部323を形成することができる。この結果、正極コイル321、負極コイル322、および、接地部323を、寸法の誤差(部品ばらつき)が比較的大きく、かつ、比較的厚みが大きい単体のワイヤにより構成する場合と異なり、配線パターンとして形成される正極コイル321および負極コイル322の特性のばらつきが生じるのを抑制することができるとともに、厚みが大きくなるのを抑制することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、正極コイル321および負極コイル322を、配線基板301の第1層301aおよび第2層301bにわたって設ける。また、配線基板301に、正極コイル321と負極コイル322とが、矢印Z1方向側から見て、互いに交差する交差部分304a〜304dと、グラウンドGに接続され、正極コイル321の外側に設けられている接地端子311と、配線基板301の第1層301aおよび第2層301bに設けられ、接地点A3と接地端子311とに接続され、交差部分304a〜304dのうちの交差部分304cおよび304dを、軸線C5を中心線として略線対称に取り囲むように形成されている接続線323aとを設ける。これにより、配線基板301の第1層301aおよび第2層301bに、正極コイル321、負極コイル322、および、接地部323を設けて、正極コイル321の外側に接地端子311を設ける場合でも、接地部323から生じる電界の分布の対称性を高めることができる。その結果、接地部323からの不要な電界放射を抑制しながら、配線基板301が、2つの層(第1層301aおよび第2層301b)よりも多く層を必要としない分、配線基板301の厚みが増大するのを抑制することができる。また、配線基板301に、接地端子311を設けることにより、容易に、接地端子311とグラウンドGとを接続することができる。
また、第2実施形態による給電装置300のその他の効果は、第1実施形態における給電装置100と同様である。
[第3実施形態]
次に、図9および図10を参照して、第3実施形態による給電装置400の構成について説明する。第3実施形態による給電装置400では、正極コイル421および負極コイル422が、同一の層である第2層401bに設けられ、接地部423が第1層401aに設けられている。なお、上記第1実施形態または上記第2実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
(第3実施形態による給電装置の構成)
図9に示すように、第3実施形態による給電装置400は、給電アンテナ部402を含み、給電アンテナ部402は、配線基板401を含む。
配線基板401は、第1層401aと第2層401bとの複数の層(たとえば、2層)を有する。なお、第1層401aは、特許請求の範囲の「コイル層」の一例である。また、第2層401bは、特許請求の範囲の「接地層」の一例である。
ここで、第3実施形態では、配線基板401は、正極コイル421の正極内側端421aおよび正側出力端11aに接続され、正極コイル421の外側に設けられている正極端子412と、負極コイル422の負極内側端422aおよび負側出力端11bに接続され、負極コイル422の外側に設けられている負極端子413と、接地点A4(接地部423)およびグラウンドGに接続され、正極コイル421の外側に設けられている接地端子411とを含む。また、配線基板401は、正極コイル421および負極コイル422が、同一の層である第2層401bに設けられ、接地部423が第1層301aに設けられるように構成されている。なお、正極端子412は、特許請求の範囲の「第1端子」の一例である。また、負極端子413は、特許請求の範囲の「第2端子」の一例である。
具体的には、配線基板401の第1層401aには、接地部423が設けられている。また、配線基板401の第2層401bには、正極コイル421および負極コイル422が設けられている。そして、第1層401aおよび第2層401bには、複数(12個)のホール403が設けられている。これにより、配線基板401の正極コイル421は、負極コイル422と、同一の層上で交差しないように、ホール403を介して、第1層301aの層に一部迂回するように配線パターンが設けられている。
そして、正極コイル421と負極コイル422とは、軸線C7を中心線として、略線対称に巻回されるように、配線基板401の第2層401bに形成されている。
また、正極コイル421と負極コイル422とは、第1実施形態による給電装置100と同様に、接地点A4が、正極コイル421の巻回中心および負極コイル422の巻回中心(軸線C7と軸線C8との交点)と略一致する位置に配置されている。また、正極コイル421と負極コイル422とは、第1実施形態による給電装置100と同様に、正極コイル421と負極コイル422とが生成する電界の分布が、略点対称となるように設けられている。
また、接続線423aは、第2実施形態による接続線323aと同様に、交差部分404a〜404dのうちの交差部分404cおよび404dを、軸線C7を中心線として略線対称に取り囲むように形成されている。
また、第3実施形態による給電装置400のその他の構成は、第1実施形態における給電装置100と同様である。
[第3実施形態の効果]
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、配線基板401に、正極コイル421の正極内側端421aおよび正側出力端11aに接続され、正極コイル421の外側に設けられている正極端子412と、負極コイル422の負極内側端422aおよび負側出力端11bに接続され、負極コイル422の外側に設けられている負極端子413と、接地点A4(接地部423)およびグラウンドGに接続され、正極コイル421の外側に設けられている接地端子411とを設ける。また、配線基板401を、正極コイル421および負極コイル422が、同一の層である第2層401bに設けるとともに、接地部423が第1層301aに設けるように構成する。これにより、正極コイル421または負極コイル422と、接地点A4とが同一の層に設けられている場合に比べて、接地点A4と接地端子411とを接続するための配線423aが、正極コイル421または負極コイル422と、同一の層上で重ならないように、他の層に迂回するために設けられるホールの数が、増大するのを抑制することができる。その結果、ホール403の数が増大することによる配線基板401の製造工数が増大するのを抑制することができる。なお、第2実施形態の給電装置300のように、別々の層に設けられ、接地点A3が正極コイル321および負極コイル322が設けられている層のいずれか一方の層に設けられる場合では、ホール303の数は、23個であり、第3実施形態の給電装置400では、ホール403の数は12個であり、ホールの数の増大が抑制されている。
また、第3実施形態による給電装置400のその他の効果は、第1実施形態における給電装置100と同様である。
[第4実施形態]
次に、図11を参照して、第4実施形態による給電装置500の構成について説明する。第4実施形態による給電装置500には、電界遮蔽層510が設けられている。なお、上記第1〜第3実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
(第4実施形態による給電装置の構成)
図11に示すように、第4実施形態による給電装置500は、給電アンテナ部502を含む。給電アンテナ部502には、配線基板501が設けられている。
ここで、第4実施形態では、配線基板501は、接地点A5に接続され、軸線C9を中心線として略線対称に形成されている電界遮蔽層510(第3層501a)を含む。また、電界遮蔽層510は、軸線C10を中心線としても、略線対称に形成されている。すなわち、電界遮蔽層510は、軸線C9と軸線C10との交点である、接地点A5を中心点として、略点対称に形成されている。
具体的には、図11に示すように、配線基板501には、第1層401aと、第2層401bと、第3層501aとが設けられている。なお、第3層は、第2層の矢印Z2方向側に設けられてもよいし、第1層の矢印Z1方向側に設けられてもよい。第3層は、第1層と第2層との間に設けられてもよい。
そして、電界遮蔽層510は、第3層501aの導体によるパターンとして形成されており、電界を静電遮蔽する機能を有する。そして、配線基板501の接地点A5には、ホール503が設けられており、ホール503は、接地点A5と電界遮蔽層510とを接続するように構成されている。
また、電界遮蔽層510は、矢印Z1方向側から見て、第1層401aに設けられている接続部423と、第2層401bに設けられている正極コイル421および負極コイル422とを、覆うように設けられている。具体的には、電界遮蔽層510は、矩形形状の外形を有する正極コイル421および負極コイル422に合わせて、2つのU字形状を有するように形成されている。
また、第4実施形態による給電装置500のその他の構成は、第1実施形態における給電装置100と同様である。
[第4実施形態の効果]
第4実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第4実施形態では、上記のように、配線基板501に、接地点A5に接続され、軸線C9を中心線として略線対称に形成されている電界遮蔽層510(第3層501a)を設ける。これにより、対称性を有する電界遮蔽層510により、正極コイル421および負負極コイル422が生成する電界を遮蔽することができるので、より確実に、不要な電界放射が発生するのを抑制することができる。
また、第4実施形態による給電装置500のその他の効果は、第1実施形態における給電装置100と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1〜第4実施形態では、受電装置として、スマートフォンを用いる例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、受電装置として、電気自動車などの輸送機器を用いてもよい。この場合、給電装置は、輸送機器のための給電ステーションとして構成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、接地点を、正極コイルおよび負極コイルの最も内側の巻線よりも内側に設けるように構成する例(図3参照)を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、接地点を、正極コイルおよび負極コイルの最も内側の巻線よりも外側で、かつ、正極コイルおよび負極コイルの最も外側の巻線よりも内側に設けてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、接地点を、正極コイルの巻回中心および負極コイルの巻回中心に設ける例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、図12に示す第1変形例の給電アンテナ部602のように、接地点A6を、正極コイル21の巻回中心A1および負極コイル22の巻回中心A2以外の位置に設けてもよい。
ここで、第1変形例による給電アンテナ部602には、図12に示すように、正極コイル21および負極コイル22が設けられている。そして、正極コイル21および負極コイル22の接地点A6は、正極コイル21の最も内側の巻線21cで、かつ、正極コイル21の巻回中心A1および負極コイル22の巻回中心A2よりも、矢印Y1方向側に設けられている。この場合でも、給電アンテナ部602は、比較的高い対称性を有するので、効果的に、正極コイル21および負極コイル22からの電界の放射を抑制することが可能である。
また、上記第4実施形態では、電界遮蔽層を、2つのU字形状を有するように構成する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、図13に示す第2変形例の配線基板701のように、電界遮蔽層710を、櫛歯形状を有するように構成してもよい。
ここで、第2変形例による配線基板701には、図13に示すように、第1層401aと第2層401bと、第3層701aとが設けられている。第3層701aには、電界遮蔽層710が設けられている。電界遮蔽層710は、接地点A7に接続されているとともに、接地点A7を中心点として、点対称を有するように形成されている。そして、電界遮蔽層710は、第1層401aの正極コイル421と、第2層401bの負極コイル422との配線パターンに沿って、櫛歯形状を有するように形成されている。これにより、電界遮蔽層710は、正極コイル421および負極コイル422からの電界の放射を遮蔽するように構成されている。
また、上記第1〜第4実施形態では、正極コイルおよび負極コイルを、矩形形状を有するように構成する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、正極コイルおよび負極コイルを、円形形状を有するように構成してもよい。
また、上記第2〜第4実施形態では、配線基板を、2つの層または3つの層を有するように構成する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、配線基板を、4つ以上の層を有するように構成してもよい。
また、上記第2〜第4実施形態では、配線基板を、平面状(XY平面)に設ける例を示したが、発明はこれに限らない。たとえば、配線基板に、フレキシブル基板を用いて、配線基板を、Z方向に対して変形可能に構成してもよい。すなわち、配線基板に、フレキシブル基板を用いる場合でも、対称性を比較的高くすることが可能である。
1 差動電源部
2、302、402、502、602 給電アンテナ部
11a 正側出力端(出力端)
11b 負側出力端(出力端)
21、321、421 正極コイル(第1コイル)
21a、321a、421a 正極内側端(第1端)
21b、321b、421b 正極外側端(第2端)
22、322、422 負極コイル(第2コイル)
22a、322a、422a 負極内側端(第3端)
22b、322b、422b 負極外側端(第4端)
21c 巻線(最も内側の巻線)
100、300、400、500 給電装置
301、401、501、701 配線基板
301a、401a 第1層(第1の層、接地層)
301b、401b 第2層(第2の層、コイル層)
304a〜304d、404a〜404d 交差部分
311、411 接地端子
312、412 正極端子(第1端子)
313、413 負極端子(第2端子)
323a、423a 接続線
510、710 電界遮蔽層

Claims (6)

  1. 2つの出力端から互いに極性が異なる差動信号を出力する差動電源部と、
    第1端が内側でかつ第2端が外側に配置されるように渦巻き状に巻回され、前記第1端が、前記2つの出力端のうちの一方端に接続されるとともに、前記第2端が開放される第1コイルと、
    前記第1コイルの巻回中心を通る軸線を中心線として、前記第1コイルに対して略線対称に巻回されるとともに、第3端が内側でかつ第4端が外側に配置されるように巻回され、前記第3端が前記2つの出力端のうちの他方端に接続されるとともに、前記第4端が開放される第2コイルとを備える、給電装置。
  2. 前記第1コイルの前記第2端と、前記第2コイルの前記第4端とは、前記軸線の近傍で、かつ、前記軸線を中心線として略線対称の位置に配置されている、請求項1に記載の給電装置。
  3. 前記第1コイルの前記第2端は、前記第1コイルの最も外側の巻線に設けられており、
    前記第2コイルの前記第4端は、前記第2コイルの最も外側の巻線に設けられている、請求項1または2に記載の給電装置。
  4. 前記第1コイルおよび前記第2コイルは、複数の層を有する配線基板に設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の給電装置。
  5. 前記配線基板は、前記軸線を中心線として略線対称に形成されている電界遮蔽層を含む、請求項4に記載の給電装置。
  6. 前記2つの出力端は、前記軸線の一方側に配置されており、
    前記第1コイルの前記第2端および前記第2コイルの前記第4端は、前記軸線の他方側に配置されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の給電装置。
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