JP2019161816A - バッテリ充放電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バッテリ充放電装置につき、抵抗素子についての耐量の低減、体積の縮小、コストの低減を図る。【解決手段】外部のバッテリ22に接続される充放電コネクタ11とDC/ACインバータ13に接続される充放電用コンデンサ14をつなぐ給電ライン15に地絡検出回路16が接続されている。地絡検出回路と充放電用コンデンサとの間で第1のリレー17および兼用抵抗素子18の直列回路が挿入され、直列回路に第2のリレー20が並列接続されている。第1のリレーと兼用抵抗素子との接続点N1と接地部との間に放電用の開閉器21が接続されている。第2のリレーがオンの状態から放電用の開閉器をオンするときには、それに先だって第2のリレーをオフ状態に切り替え、その後に放電用の開閉器をオンにする。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば電気自動車に搭載されたバッテリなど外部のバッテリに対する充放電電力を蓄積可能な充放電用コンデンサを有し、充放電用コンデンサを介してバッテリに充電またはバッテリからの放電電力を外部に供給するバッテリ充放電装置に関する。
図8は従来例のバッテリ充放電装置の構成を示す回路ブロック図である。図8に示すように、電気自動車(以下、単に「車両」という)Bに搭載されている高電圧のバッテリ22は、車体外側面のインレット(電力引込み口)24に対して、開閉機能を有するコンタクタ(電磁接触器)23を介して接続されている。バッテリ充放電装置A′の主要部10から延出された充放電ケーブル12の端部に設けられた充放電コネクタ11は車両Bのインレット24に対して接続分離可能に構成されている。バッテリ充放電装置A′において、外部のDC/ACインバータ13に対して接続されている大容量の充放電用コンデンサ14と充放電コネクタ11とは給電ライン15を介して接続されている。給電ライン15の一部が充放電ケーブル12となっている。給電ライン15は高圧DCラインに構成されている。
給電ライン15において、充放電コネクタ11側の部分に地絡検出回路16が接続されている。地絡検出回路16と充放電用コンデンサ14との間において、給電ライン15には第1のリレー17と突入電流防止用の抵抗素子18aからなる直列回路19aが挿入されている。第1のリレー17は地絡検出回路16側に位置し、突入電流防止用の抵抗素子18aは充放電用コンデンサ14側に位置している。直列回路19aに対して第2のリレー20が並列に接続(バイパス接続)されている。第1のリレー17および突入電流防止用の抵抗素子18aからなる直列回路19aと第2のリレー20とで突入電流防止回路bが構成されている。
突入電流防止回路bにおける突入電流防止用の抵抗素子18aと第2のリレー20との接続点N2と充放電用コンデンサ14との間において、給電ライン15と接地部(GND)との間に放電限流用の抵抗素子18bと放電用の開閉器21からなる放電回路cが接続されている。
次に、上記のように構成された従来のバッテリ充放電装置A′の動作を説明する。
インレット24に充放電コネクタ11を接続した状態でコンタクタ23をオン操作すると、車両Bにおけるバッテリ22がバッテリ充放電装置A′の主要部10における充放電用コンデンサ14に給電ライン15を介して接続された状態となる。このコンタクタ23のオン操作に伴う接続の初期においては、放電回路cにおける放電用の開閉器21はオフ状態にあり、かつ突入電流防止回路bにおける第1のリレー17がオン状態で、第2のリレー20がオフ状態である。したがって、バッテリ22から充放電用コンデンサ14に流れる電流は、突入電流防止回路bの第1のリレー17を介して突入電流防止用の抵抗素子18aを通って流れ、過大な突入電流が給電ライン15に流れることを防止する。その結果、コンタクタ23の過電流による溶着を防止することができる。
コンタクタ23のオン操作からある一定の時間が経過すると、初期電流が安定することになるが、ほぼそのタイミングで第1のリレー17がオフ状態に、第2のリレー20がオン状態に反転する(図8の状態)。これによって、バッテリ22から充放電用コンデンサ14に流れる電流は、突入電流防止用の抵抗素子18aを通ることなく、抵抗値が充分に低く実質的にゼロ抵抗の第2のリレー20のバイパス回路を介した非限流の状態で流れる。
以上により、接続初期には、突入電流防止用の抵抗素子18aでの電力消費は受容することとして突入電流を防止し、突入電流が抑制された後は電力消費を抑えるために電流経路を第2のリレー20の側に切り替えている。
次に、コンタクタ23について溶着診断を行う際の動作を説明する。この動作を図9のタイムチャートに基づいて説明する。
溶着診断を行う際には、それまで図8のようにオフ状態にあった放電用の開閉器21をオン操作して、図10に示すように、給電ライン15に接続されている放電限流用の抵抗素子18bをオン状態になった開閉器21を介して接地部(GND)に接続する。この場合、その直前までは、第2のリレー20はオン状態にあり、第1のリレー17はオフ状態にあり、コンタクタ23はオン状態、放電用の開閉器21はオフ状態になっている(図8参照)。これがタイミングt1までの状態である。
タイミングt1において放電用の開閉器21が図10のようにオン状態に切り替えられ、次いでタイミングt2で図11に示すように、コンタクタ23がオフ状態に切り替えられる。
放電用の開閉器21がオン状態に切り替えられるタイミングt1以降において、充放電用コンデンサ14の電荷は放電限流用の抵抗素子18bおよびオン状態となった放電用の開閉器21を介して接地部(GND)に放電される。溶着診断が完了しコンタクタ23がオフ状態に切り替えられると、充放電コネクタ11の電荷が放電されていることから、車両B側のインレット24から充放電コネクタ11を取り外した後に充放電コネクタ11で感電事故が起こることを防止することができる。
特開2015−107045号公報
上記の溶着診断に際し、オン状態にあるコンタクタ23がオフ状態になるのは、放電用の開閉器21がオン状態になったタイミングt1の後、所定の時間T(約4秒)が経過してからのタイミングt2においてである。すなわち、その所定の時間T(約4秒)の間は、放電用の開閉器21のオン状態とコンタクタ23のオン状態がオーバーラップする。
上記において、放電回路cにおける放電限流用の抵抗素子18bには、充放電用コンデンサ14からの放電電流とバッテリ22からの放電電流とが同時に流れる。したがって、放電限流用の抵抗素子18bには非常に大きな耐量が要求されることが避けがたいものとなる。
大きな耐量が求められる抵抗素子18bは、その体積の大きなものとなってしまう。ひいては、抵抗素子18bを収納するケーシングの体積増大、レイアウトへの悪影響、配置スペースの増大などを招く結果となる。
加えて、充放電用コンデンサ14の放電や充放電コネクタ11の放電のために放電限流用の抵抗素子18bが設けられる一方、突入電流の防止用に抵抗素子18aが設けられており、別個の抵抗素子を要しているという部品点数の多さの課題、コストアップの課題なども生じている。
本発明はこのような事情に鑑みて創作したものであり、バッテリ充放電装置に関して、抵抗素子についての耐量の低減、体積の縮小、部品点数の削減によるコストの低減を図ることを目的としている。
本発明は、次の手段を講じることにより上記の課題を解決する。
本発明によるバッテリ充放電装置は、
外部のバッテリに対して接続可能な充放電コネクタと、
前記バッテリに対する充放電電力を蓄積可能な充放電用コンデンサと、
前記充放電コネクタと前記充放電用コンデンサとをつなぐ給電ラインに接続された地絡検出回路と、
前記地絡検出回路と前記充放電用コンデンサとの間で前記給電ラインに挿入された第1のリレーおよび抵抗素子の直列回路と、
前記直列回路に並列接続された第2のリレーと、
前記充放電用コンデンサの蓄積電荷を放電するために前記直列回路における前記第1のリレーと前記抵抗素子との接続点と接地部との間に接続された放電用の開閉器とを備え、
前記抵抗素子は、前記バッテリから前記充放電用コンデンサに流れる突入電流を防止する機能と、前記充放電用コンデンサから接地部に放電される放電電流を限流する機能を兼用することを特徴とする。
本発明の上記の構成によれば、次のような作用が発揮される。
車両から充放電コネクタを取り外す際に、充放電コネクタでの感電を防止するためには、充放電用コンデンサの電荷を放電しておく必要がある。
この充放電用コンデンサの電荷の放電のために、従来では、突入電流防止用の抵抗素子とは別に用意された専用の放電限流用の抵抗素子と放電用の開閉器との直列回路を備えていた。さらに、従来では、充放電用コンデンサの電荷を放電限流用の抵抗素子によって放電するとともに、充放電コネクタの電荷もオン状態の第2のリレーを介して放電限流用の抵抗素子に流すことにより放電するようにしていた。そしてそのことが原因となって、上記したように、充放電用コンデンサからの放電電流と充放電コネクタからの放電電流とが同時に放電限流用の抵抗素子に流れることとなって、放電限流用の抵抗素子に非常に大きな耐量が要求される事態を招いていた。
これに対して、本発明では、放電電流限流用の抵抗素子を、第1のリレーとともに直列回路を形成する突入電流防止用の抵抗素子で兼用させている。この兼用の機能をもつ抵抗素子が兼用抵抗素子である。この兼用抵抗素子は、通常使用状態においてコンタクタをオン状態に切り替えた初期の段階で突入電流が流れるのを防止する一方、コンタクタの溶着を診断する際に充放電用コンデンサの電荷を放電する役割も担うものである。兼用抵抗素子は突入電流防止用の抵抗素子を放電限流用の抵抗素子として兼用するものであるが、その兼用の構成のためには、放電用の開閉器との直列回路を、第1のリレーと兼用抵抗素子との接続点に接続することとなる。
この場合に、充放電用コンデンサの電荷を放電限流用の抵抗素子で放電させるために放電用の開閉器をオン状態に切り替えるが、充放電コネクタの電荷まで同じ放電限流用の抵抗素子に流すとなれば、その放電限流用の抵抗素子の耐量が過剰に大きなものとなってしまう。そこで、前記放電用の開閉器をオン状態に切り替えるときには、その切り替えに先だって前記第2のリレーをオフ状態に切り替え、その後に前記放電用の開閉器をオン状態に切り替える。すなわち、放電用の開閉器をオン状態に切り替えるのに先立って第2のリレーをオフ状態に切り替えることで充放電コネクタを放電限流用の抵抗素子から切り離しておくように構成する。
なお、充放電コネクタを放電限流用の抵抗素子から切り離すために第2のリレーをオフ状態に切り替えた状態では、充放電コネクタの電荷の放出先は、地絡検出回路に含まれる高抵抗値の地絡検出用の抵抗素子となる。
以上のようにして、充放電用コンデンサの電荷と充放電コネクタの電荷とを放電し、感電防止を図った後に、コンタクタをオフ状態に切り替え、その状態からコンタクタの溶着診断へと進むことになる。
本発明によれば、兼用抵抗素子をもって突入電流防止用の抵抗素子と充放電用コンデンサの電荷の放電限流用の抵抗素子とを兼ねさせているので、部品点数の削減とともに、抵抗素子が占める体積の縮小、コスト低減を促進することができる。
併せて、コンタクタの溶着診断の際には、第2のリレーをオフ状態にして充放電コネクタの電荷は地絡検出回路を利用して放電させることで感電防止を図っている。すなわち、充放電用コンデンサの電荷は兼用抵抗素子に流すが、充放電コネクタの電荷はその兼用抵抗素子には流すことはしないので、兼用の抵抗素子に求められる耐量を低減することができる。この点でも、抵抗素子が占める体積の縮小、コスト低減の促進に有利に作用する。
本発明の実施例におけるバッテリ充放電装置の構成を示す回路図 本発明の実施例におけるバッテリ充放電装置の動作を説明するための電流状態図 本発明の実施例におけるバッテリ充放電装置の動作を説明するための電流状態図 本発明の実施例におけるバッテリ充放電装置の動作を説明するためのタイムチャート 本発明の実施例におけるバッテリ充放電装置の動作を説明するための電流状態図 本発明の実施例におけるバッテリ充放電装置の動作を説明するための電流状態図 本発明の実施例におけるバッテリ充放電装置の動作を説明するための電流状態図 従来例におけるバッテリ充放電装置の構成を示す回路図 従来例におけるバッテリ充放電装置の動作を説明するためのタイムチャート 従来例におけるバッテリ充放電装置の動作を説明するための電流状態図 従来例におけるバッテリ充放電装置の動作を説明するための電流状態図
以下、上記構成の本発明のバッテリ充放電装置につき、その実施の形態を具体的な実施例のレベルで詳しく説明する。
図1は本発明の実施例におけるバッテリ充放電装置の構成を示す回路図である。図1において、Aはバッテリ充放電装置、Bは車両(EV)、10はバッテリ充放電装置Aの主要部、11は充放電コネクタ、12は充放電ケーブル、13はDC/ACインバータ、14は大容量の充放電用コンデンサ、15は給電ライン、16は地絡検出回路、17は第1のリレー、18は突入電流防止兼放電限流用である兼用抵抗素子、19は第1のリレー17と兼用抵抗素子18との直列回路、20は第2のリレー、aは突入電流防止兼放電限流回路、21は放電用の開閉器、車両B側の構成要素として、22は高電圧のバッテリ、23はコンタクタ(電磁接触器)、24はインレットである。
給電ライン15において、充放電コネクタ11側の部分に地絡検出回路16が接続されている。この地絡検出回路16は、正負極間に高抵抗値の地絡検出用の抵抗素子を有し、その中性点は接地部(グラウンドGND)に対して接続されている。
地絡検出回路16と充放電用コンデンサ14との間において、給電ライン15には第1のリレー17と兼用抵抗素子18からなる直列回路19が挿入されている。第1のリレー17は地絡検出回路16側に位置し、兼用抵抗素子18は充放電用コンデンサ14側に位置している。直列回路19に対して第2のリレー20が並列に接続(バイパス接続)されている。第1のリレー17と兼用抵抗素子18との接続点N1と接地部(GND)との間に放電用の開閉器21が接続されている。
以上において、主要な構成についてまとめると次のようになる。充放電コネクタ11は車両Bに搭載のバッテリ22に対して接続可能となっている。充放電コネクタ11とバッテリ22とは、車両Bに搭載のコンタクタ23を介しての接続となっている。充放電コネクタ11と充放電用コンデンサ14とをつなぐ給電ライン15には地絡検出回路16が接続されている。
地絡検出回路16と充放電用コンデンサ14との間で給電ライン15には、第1のリレー17と兼用抵抗素子18の直列回路19が挿入されている。兼用抵抗素子18は、機能的に、従来例における突入電流防止用の抵抗素子18aと放電限流用の抵抗素子18bとを兼用するものに相当している。第1のリレー17と兼用抵抗素子18の直列回路19には第2のリレー20が並列に接続されている。直列回路19における第1のリレー17と兼用抵抗素子18との接続点N1と接地部(GND)との間には放電用の開閉器21が接続されている。第1のリレー17と兼用抵抗素子18との直列回路19と、第2のリレー20と、放電用の開閉器21とで突入電流防止兼放電限流回路aが構成されている。
次に、上記のように構成された本発明実施例のバッテリ充放電装置Aの動作を説明する。
インレット24に充放電コネクタ11を接続した状態でコンタクタ23をオン操作すると、車両Bにおけるバッテリ22がバッテリ充放電装置Aの主要部10における充放電用コンデンサ14に給電ライン15を介して接続された状態となる。このコンタクタ23のオン操作に伴う接続の初期においては、図2に示すように、突入電流防止兼放電限流回路aにおける放電用の開閉器21はオフ状態にあり、かつ第1のリレー17がオン状態で、第2のリレー20がオフ状態である。したがって、充放電用コンデンサ14とバッテリ22との間で流れる電流は、突入電流防止兼放電限流回路aの第1のリレー17を介して兼用抵抗素子18を通って流れる。したがって、過大な突入電流が給電ライン15に流れることを防止する。その結果、コンタクタ23の過電流による溶着を防止することができる。
コンタクタ23のオン操作からある一定の時間が経過すると、初期電流が安定することになるが、ほぼそのタイミングで、図3に示すように、第1のリレー17がオフ状態に、第2のリレー20がオン状態に反転する。これによって、充放電用コンデンサ14とバッテリ22との間で流れる電流は、兼用抵抗素子18を通ることなく、抵抗値が充分に低くて実質的にゼロ抵抗の第2のリレー20のバイパス回路を介した非限流の状態で流れる。
以上により、接続初期には、兼用抵抗素子18での電力消費は受容することとして突入電流を防止し、突入電流が抑制されたあとは電力消費を抑えるために電流経路を第2のリレー20の側に切り替えている。
次に、コンタクタ23について溶着診断を行う際の動作を説明する。この動作を図4のタイムチャートと図5〜図7の動作説明に基づいて説明する。
車両Bから充放電コネクタ11を取り外すに際しては、充放電コネクタ11での感電を防止する必要があり、そのために充放電用コンデンサ14の電荷を放電しておく必要がある。これには、放電用の開閉器21をオン操作する必要があるが、ここでは直ちに放電用の開閉器21をオン操作するのではなく、それに先立って、定常状態でオン状態になっていた第2のリレー20をオフ状態に切り替える。
すなわち、図4のタイミングt0において、図5に示すように、第2のリレー20をオフ操作する。この状態では、第1のリレー17も放電用の開閉器21もオフ状態となっている。コンタクタ23はオン状態にある。
次いで、図4のタイミングt1において、図6に示すように、放電用の開閉器21をオン状態に切り替える。これによって、充放電用コンデンサ14の電荷が兼用抵抗素子18およびオン状態となった開閉器21を介して接地部(GND)へと放電される。第1のリレー17も第2のリレー20もオフ状態に切り替えられているので、充放電用コンデンサ14は充放電コネクタ11からは電気的に分離されている。しかし、万一のこととして第2のリレー20または第1のリレー17が動作不良を起こすと、充放電コネクタ11で感電の可能性が残る。したがって、第2のリレー20をオフ状態に切り替えるとはいえ、放電用の開閉器21を接地して充放電用コンデンサ14から放電を行うことは有意義なことである。
図5の状態から図6の状態にかけての動作をまとめると、充放電用コンデンサ14の放電のために放電用の開閉器21をオン状態に切り替えることに先だって、まず、第2のリレー20をオフ状態に切り替える。次いで、放電用の開閉器21をオン状態に切り替え、兼用抵抗素子18とオン状態に切り替えられた放電用の開閉器21との経路を介して充放電用コンデンサ14を接地部(GND)に対して接続する。しかし、すでにあらかじめ第2のリレー20をオフ状態に切り替えているので、コンタクタ23および充放電コネクタ11を介してバッテリ22から兼用抵抗素子18に電流が流れ込むことはない。つまり、兼用抵抗素子18に対しては、充放電用コンデンサ14の側からとバッテリ22の側からの2つの放電電流が同時に流れ込むことはない。したがって、兼用抵抗素子18について、その耐量を特別に大きく確保する必要性はない。
ところで、車両Bから充放電コネクタ11を取り外す際に、充放電コネクタ11での感電を防止するための対策について、従来例では、図10の状態で充放電コネクタ11の電荷を第2のリレー20、放電限流用の抵抗素子18bおよび放電用の開閉器21の経路で接地部(GND)に放電している。これに対して、本発明実施例では、第2のリレー20をオフ状態に切り替えてしまうので、従来例のような充放電コネクタ11の電荷の兼用抵抗素子18を介しての放電ができないことになる。
しかしながら、給電ライン15には地絡検出回路16が接続されており、その地絡検出回路16には高抵抗値(80kΩ程度)の地絡検出用の抵抗素子が含まれている。本発明実施例では、この高抵抗値の地絡検出用の抵抗素子を有効に利用して充放電コネクタ11の電荷を接地部(GND)に放電することができる。したがって、第2のリレー20をオフ状態に切り替えるにもかかわらず、充放電コネクタ11における感電は良好に防止されることになる。
図7は図6に引き続く動作状態を示しており、コンタクタ23がオフ状態に切り替えられている。これは、図4のタイミングt2に対応している。タイミングt1では放電用の開閉器21がオン状態に切り替えられ、タイミングt2まではコンタクタ23もオン状態にある。タイミングt1からタイミングt2までには所定時間T(4秒程度)のオーバーラップ時間が存在し、従来例ではそのオーバーラップが抵抗素子の必要な耐量を増大化させる原因となっていたが、本発明実施例ではそのオーバーラップにかかわらず、第2のリレー20の事前オフにより、そのような不都合を回避することができる。
よって、実用上、充放電コネクタ11における感電を確実に防止することができるのである。
本発明は、バッテリ充放電装置に関して、抵抗素子についての耐量の低減、体積の縮小、コストの低減を図る技術として有用である。
22 バッテリ
11 充放電コネクタ
13 DC/ACインバータ
14 充放電用コンデンサ
15 給電ライン
16 地絡検出回路
17 第1のリレー
18 兼用抵抗素子
19 直列回路
20 第2のリレー
21 放電用の開閉器

Claims (2)

  1. 外部のバッテリに対して接続可能な充放電コネクタと、
    前記バッテリに対する充放電電力を蓄積可能な充放電用コンデンサと、
    前記充放電コネクタと前記充放電用コンデンサとをつなぐ給電ラインに接続された地絡検出回路と、
    前記地絡検出回路と前記充放電用コンデンサとの間で前記給電ラインに挿入された第1のリレーおよび抵抗素子の直列回路と、
    前記直列回路に並列接続された第2のリレーと、
    前記充放電用コンデンサの蓄積電荷を放電するために前記直列回路における前記第1のリレーと前記抵抗素子との接続点と接地部との間に接続された放電用の開閉器とを備え、
    前記抵抗素子は、前記バッテリから前記充放電用コンデンサに流れる突入電流を防止する機能と、前記充放電用コンデンサから接地部に放電される放電電流を限流する機能を兼用するバッテリ充放電装置。
  2. 前記第1のリレーがオフ状態で前記第2のリレーがオン状態の定常状態から前記放電用の開閉器をオン状態に切り替えるときには、その切り替えに先だって前記第2のリレーをオフ状態に切り替え、その後に前記放電用の開閉器をオン状態に切り替えるように構成されている請求項1に記載のバッテリ充放電装置。
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