JP2019161628A - 反射器を備えるアンテナとこのアンテナを備える通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】極めて簡単な構造で電波の反射面を正常な形状にする。【解決手段】反射器を備えるアンテナは、一次放射器3と、一次放射器3から放射される電波を反射して放射する金属製の反射面13を有する可撓性のある反射器1と、反射器1の外周部に脱着自在に連結されるカバー部2と、カバー部2が反射器1に連結されて形成される中空部7に配設される、気体を出し入れできる空気袋8とを備えており、カバー部2が反射器1に連結される状態で、カバー部2と反射器1とで形成される中空部7に空気袋8が配設されて、空気袋8が反射器1とカバー部2とを定位置に配置するようにしている。【選択図】図3

Description

本発明は、反射器を備えるアンテナの改良し、とくに、膨張、収縮できる風船を備えるアンテナとこのアンテナを備える通信装置に関する。
風船を備えるアンテナは開発されている。(特許文献1参照)
このアンテナは、風船膜と、風船膜の周縁外側に位置し風船膜を支持する円環状支持体とを有する宇宙用膨張膜アンテナであって、円環状支持体は、全体形状が相似的に変形し、かつ展開する同期展開トラス構造としている。また、風船膜の電波入射側膜と電波反射側膜との何れか一方又は双方の外表面に誘電体の細線で形成された格子網を接合している。
特開2001−196843号公報
以上のアンテナは、風船膜の表面に電波反射膜を設けており、外周の円環状支持体で展開して電波反射膜を所定の形状とする。この構造のアンテナは、外周縁に連結している円環状支持体を展開して風船膜の電波反射膜を所定の形状に展開している。このアンテナは、円環状支持体の構造が極めて複雑となって、製造コストが高く、また円環状支持体が正常に動作しないと、風船膜に設けた電波反射膜を正常な形状に展開できない欠点がある。
本発明は、以上の欠点を解消することを目的として開発されたもので、極めて簡単な構造で電波の反射面を正常な形状にできるアンテナとそのアンテナを備える通信装置を提供することにある。
本発明の請求項1の反射器を備えるアンテナは、一次放射器3と、一次放射器3から放射される電波を反射して放射する金属製の反射面13を有する可撓性のある反射器1と、反射器1の外周部に脱着自在に連結されるカバー部2と、カバー部2が反射器1に連結されて形成される中空部7に配設される、気体を出し入れできる空気袋8とを備えており、カバー部2が反射器1に連結される状態で、カバー部2と反射器1とで形成される中空部7に空気袋8が配設されて、空気袋8が反射器1とカバー部2とを定位置に配置するようにしている。
本発明の請求項2の反射器を備えるアンテナは、反射器1が、表面に金属層12を設けてなる可撓性シートで、反射器1とカバー部2とで形成される中空部7に配設される空気袋8が、反射器1の内面を押圧して金属層12を所定の曲面形状の反射面13としている。
本発明の請求項3の反射器を備えるアンテナは、カバー部2と反射器1が、ファスナーと引っ掛け具の何れかの脱着連結具27を介して連結されている。
本発明の請求項4の反射器を備えるアンテナは、空気袋8が、気体が充填されて所定の形状に膨張し、気体を排気して収縮される可撓性の気密シートからなる気密袋としている。
本発明の請求項5の反射器を備えるアンテナは、カバー部2が反射器1から分離された状態で、空気袋8が、カバー部2と反射器1から分離されることを特徴とする。
本発明の請求項6の反射器を備えるアンテナは、カバー部2が反射器1から分離された状態で、空気袋8が、反射器1から分離されて、カバー部2に連結されてなることを特徴とする。
本発明の請求項7の反射器を備えるアンテナは、カバー部2が反射器1から分離された状態で、空気袋8が、カバー部2から分離されて、反射器1に連結されてなることを特徴とする。
本発明の請求項8の反射器を備えるアンテナは、さらに、反射器1とカバー部2とに連結される中心ロッド4を備え、中心ロッド4に、一次放射器3を連結している。
本発明の請求項9の反射器を備えるアンテナは、中心ロッド4が、第1の端部4Aに一次放射器3を連結して、第2の端部4Bが脱着自在に反射器1に連結されるようにしており、中心ロッド4が反射器1に連結されて、一次放射器3を定位置に配置するようにしている。
本発明の請求項10の反射器を備えるアンテナは、カバー部2と空気袋8との間に、一次放射器3を配設するアンテナスペース45を設けており、このアンテナスペース45に一次放射器3を配置している。
本発明の請求項11の反射器を備えるアンテナは、中心ロッド4が、第1の端部4Aに一次放射器3を連結して、第1の端部4Aが脱着自在に反射器1に連結されると共に、第2の端部4Bに、一次放射器3から放射される電波を反射器1に向かって反射する副反射鏡5A、5Bを連結しており、中心ロッド4が反射器1に連結されて、一次放射器3と副反射鏡5A,5Bとを定位置に配置している。
本発明の請求項12の反射器を備えるアンテナは、反射器1と空気袋8との間に、一次放射器3を配設するアンテナスペース45を設けて、このアンテナスペース45に一次放射器3を配置し、カバー部2に、一次放射器3から放射される電波を反射器1に向かって反射する副反射鏡5A,5Bを配置している。
本発明の請求項13の反射器を備えるアンテナは、空気袋8が、中心ロッド4を気密状態を保持して貫通させる貫通穴81を有している。
本発明の請求項14の反射器を備えるアンテナは、アンテナスペース45を、空気袋8に気密状態を保持して貫通された貫通穴81、または空気袋8の表面に形成された凹部85としている。
本発明の請求項15の反射器を備えるアンテナは、反射器1の反射面13を回転放物面とするパラボラアンテナとしている。
本発明の請求項16の反射器を備えるアンテナは、カバー部2が、反射器1の外周部に連結される外周カバー部6を備えており、外周カバー部6が、反射器1の外周部に連結される状態で筒状に形成されると共に、表面に電波吸収体62が設けられている。
本発明の請求項17の反射器を備えるアンテナは、反射器1の反射面13を第1の反射面13Aと第2の反射面13Bで構成してなる二重曲面反射鏡アンテナとしている。
本発明の請求項18の反射器を備えるアンテナは、空気袋8に、空気よりも比重の小さい気体が充填されており、空気袋8の浮力で、空中に浮遊させるようにしている。
本発明の請求項19のアンテナを備える通信装置は、複数のアンテナ70と、各々のアンテナ70に位相が異なる送信信号を出力する送信器73とを備えている。アンテナ70は、一次放射器3と、一次放射器3から放射される電波を反射して放射する金属製の反射面13を有する可撓性のある反射器1と、反射器1の外周部に脱着自在に連結されるカバー部2と、カバー部2が反射器1に連結されて形成される中空部7に配設される、気体を出し入れできる空気袋8とを備え、カバー部2が反射器1に連結される状態で、カバー部2と反射器1とで形成される中空部7に空気袋8が配設されて、空気袋8が反射器1とカバー部2とを定位置に配置するようにしている。通信装置は、送信器73から各々のアンテナ70に出力する送信信号の位相を制御して、電波の放射方向をコントロールする。
本発明の請求項20のアンテナを備える通信装置は、複数の一次放射器3を備えるアンテナ70と、各々の一次放射器3に位相が異なる送信信号を出力する送信器73とを備えている。アンテナ70は、異なる位置に配置してなる複数の一次放射器3と、一次放射器3から放射される電波を反射して放射する金属製の反射面13を有する可撓性のある反射器1と、反射器1の外周部に脱着自在に連結されるカバー部2と、カバー部2が反射器1に連結されて形成される中空部7に配設される、気体を出し入れできる空気袋8とを備え、カバー部2が反射器1に連結される状態で、カバー部2と反射器1とで形成される中空部7に空気袋8が配設されて、空気袋8が反射器1とカバー部2とを定位置に配置するようにしている。通信装置は、送信器73から各々の一次放射器3に出力する送信信号の位相を制御して、電波の放射方向をコントロールする。
本発明の請求項1のアンテナは、極めて簡単な構造で電波の反射面を正常な形状にできる特徴がある。それは、以上のアンテナが、金属製の反射面を有する可撓性のある反射器と、反射器の外周部に脱着自在に連結しているカバー部との間に空気袋を配置し、空気袋を膨張して反射器を所定の形状にできるからである。とくに、この構造のアンテナは、空気袋を膨張して反射器の反射面を所定の形状に保形するので、極めて簡単な構造としながら、動作不良などが起こることなく、確実に反射器の反射面を正確な形状にできる特徴がある。また、空気袋を窄ませて運搬し、また持ち運びできるので、コンパクトな形状で便利に運搬できる特徴がある。
本発明の請求項2のアンテナは、反射器を折り畳みできるので、反射器とカバー部とを分離し、反射器を折り畳むことで、極めてコンパクトな状態で持ち運びできる特徴がある。さらに、可撓性シートの反射器を空気袋で正確な形状に保形して使用できるので、アンテナとしての電気特性を良好な状態で使用できる特徴がある。
本発明の請求項3のアンテナは、カバー部と反射器とを、脱着連結具を介して簡単に連結し、また分離することができる。とくに、脱着連結具を、ファスナーと引っ掛け具の何れかとすることで、脱着作業をスムーズにしながら確実に連結できる。
本発明の請求項4のアンテナは、空気袋を可撓性の気密シートからなる気密袋とするので、気体を充填する状態では、確実に所定の形状に膨張させることができ、気体を排気する状態ではコンパクトに収縮させて持ち運びできる。
本発明の請求項5のアンテナは、カバー部と反射器とを分離した状態で、空気袋をカバー部と反射器から分離することができるので、全体を3つのパーツに分解して運搬し、あるいは収納することができる。また、何れかのパーツが破損や劣化した際には、そのパーツのみを交換することで低コストにメンテナンスできる。
本発明の請求項6のアンテナは、カバー部と反射器とを分離した状態で、空気袋がカバー部に連結されている。このため、全体を2つのパーツで構成することで、組み立てや分解の作業を能率よくできる。
本発明の請求項7のアンテナは、カバー部と反射器とを分離した状態で、空気袋が反射器に連結されている。このため、全体を2つのパーツで構成することで、組み立てや分解の作業を能率よくできる。また、このアンテナは、反射器の内面に空気袋を一体的に連結するので、反射器の内面に設けた金属層を空気袋で保護できる特徴がある。さらに、空気袋と反射器が密着しているので、反射面をより正確な曲面形状に形成できる特徴もある。
本発明の請求項8のアンテナは、中心ロッドを介して反射器とカバー部とを所定の間隔に保持しながら一次放射器を正確な位置に配置できる。このため、一次放射器と反射面との相対的な位置ずれを防止して、アンテナとしての電気特性を常に良好な状態として使用できる特徴がある。
本発明の請求項9のアンテナは、中心ロッドを脱着自在に連結するので、中心ロッドで一次放射器を正確な位置に配置しながら、コンパクトに分解して持ち運びできる特徴がある。
本発明の請求項10のアンテナは、カバー部と空気袋との間に設けたアンテナスペースに一次放射器を配置することで、一次放射器を反射器の反射面に対して定位置に配置できる。このアンテナは、一次放射器から放射される電波を反射器の反射面で反射して所定の方向に放射できる。
本発明の請求項11のアンテナは、中心ロッドの第1の端部に一次放射器を配置して反射器に連結し、第2の端部に一次放射器から放射される電波を反射器に向かって反射する副反射鏡を設けることで複反射鏡アンテナを構成することができる。とくに、中心ロッドの第1の端部を反射器に連結して、第2の端部に副反射鏡を配置するので、反射器の反射面に対して副反射鏡を正確な位置に配置できる。また、このアンテナは、中心ロッドを脱着自在に連結するので、コンパクトに分解して持ち運びできる特徴がある。
本発明の請求項12のアンテナは、反射器と空気袋との間に設けたアンテナスペースに一次放射器を配置し、カバー部に一次放射器から放射される電波を反射器に向かって反射する副反射鏡を配置することで複反射鏡アンテナを構成することができる。
本発明の請求項13のアンテナは、空気袋の気密状態を保持しながら、中心ロッドを貫通させる貫通穴を空気袋に設けているので、中心ロッドを空気袋の貫通穴に挿通して確実に定位置に配置できる。とくに、この空気袋は、気密状態を保持する状態で貫通穴を形成するので、この貫通穴の内周面により貫通穴の近傍を補強して、空気袋の両面、すなわち、反射器側の面とカバー部側の面とを所定の間隔に保持しながら所定の外形に膨らませることができる。
本発明の請求項14のアンテナは、空気袋に形成された貫通穴または凹部をアンテナスペースとするので、空気袋に設けた貫通穴または凹部に一次放射器を収納することで、一次放射器を確実に定位置に配置できる。
本発明の請求項15のアンテナは、反射器の反射面を回転放物面とするパラボラアンテナとするので、優れた指向性と利得が得られる特徴がある。
本発明の請求項16のアンテナは、反射器の外周部に連結される状態で筒状に形成される外周カバー部の表面に電波吸収体を備えているので、この電波吸収体によりサイドローブの軽減を容易に行うことができる。
本発明の請求項17のアンテナは、反射器の反射面を第1の反射面と第2の反射面で構成する二重曲面反射鏡アンテナとするので、異なる仰角のビームを放射して所望のビーム断面を形成することができる。
本発明の請求項18のアンテナは、空気袋の浮力を利用して空中に浮かべることで、より遠くまでの電波の送受信が可能になる。
本発明の請求項19の通信装置は、アンテナを極めて簡単な構造で電波の反射面を正常な形状にでき、さらに、送信器から各々のアンテナに出力する送信信号の位相を制御して、電波の放射方向をコントロールできる特徴がある。アンテナが、簡単な構造で反射面を正確な形状にできるのは、金属製の反射面を有する反射器と、反射器の外周部に脱着自在に連結しているカバー部との間に空気袋を配置し、空気袋を膨張して反射器を所定の形状にできるからである。とくに、この構造のアンテナは、空気袋を膨張して反射器の反射面を所定の形状に保形するので、極めて簡単な構造としながら、動作不良などが起こることなく、確実に反射器の反射面を正確な形状にできる特徴がある。また、空気袋を窄ませて運搬し、また持ち運びできるので、コンパクトな形状で便利に運搬できる特徴がある。
本発明の請求項20の通信装置は、アンテナを極めて簡単な構造で電波の反射面を正常な形状にでき、さらに、送信器から各々の一次放射器に出力する送信信号の位相を制御して、電波の放射方向をコントロールできる特徴がある。アンテナが、簡単な構造で反射面を正確な形状にできるのは、金属製の反射面を有する反射器と、反射器の外周部に脱着自在に連結しているカバー部との間に空気袋を配置し、空気袋を膨張して反射器を所定の形状にできるからである。とくに、この構造のアンテナは、空気袋を膨張して反射器の反射面を所定の形状に保形するので、極めて簡単な構造としながら、動作不良などが起こることなく、確実に反射器の反射面を正確な形状にできる特徴がある。また、空気袋を窄ませて運搬し、また持ち運びできるので、コンパクトな形状で便利に運搬できる特徴がある。
本発明の実施形態1に係る反射器を備えるアンテナの斜視図である。 図1に示す反射器を備えるアンテナの垂直断面図である。 図1に示す反射器を備えるアンテナの分解斜視図である。 中心ロッドの拡大横断面図である。 反射器と中心ロッドの連結構造を示す拡大断面図である。 空気袋の一例を示す拡大斜視図である。 本発明の実施形態2に係る反射器を備えるアンテナの垂直断面図である。 本発明の実施形態3に係る反射器を備えるアンテナの垂直断面図である。 本発明の実施形態4に係る反射器を備えるアンテナの垂直断面図である。 本発明の実施形態5に係る反射器を備えるアンテナの垂直断面図である。 本発明の実施形態6に係る反射器を備えるアンテナの垂直断面図である。 本発明の実施形態7に係るアンテナを備える通信装置の概略斜視図である。 本発明の実施形態7に係るアンテナを備える通信装置の概略構成図である。 本発明の実施形態8に係るアンテナを備える通信装置の概略斜視図である。 本発明の実施形態8に係るアンテナを備える通信装置の概略構成図である。 本発明の実施形態9に係るアンテナの概略斜視図である。 本発明の実施形態9に係るアンテナを備える通信装置の概略構成図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明は以下の実施形態の内容に特定するものではない。
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る反射器を備えるアンテナを図1〜図3に示す。これらの図において、図1は反射器を備えるアンテナの斜視図を、図2は図1のアンテナの垂直断面図を、図3はアンテナの分解斜視図をそれぞれ示している。図1〜図3に示す反射器を備えるアンテナは、電波を放射する一次放射器3と、一次放射器3から放射される電波を反射する金属製の反射面13を有する可撓性のある反射器1と、この反射器1の外周部に脱着自在に連結されるカバー部2と、カバー部2が反射器1に連結されて形成される中空部7に配設される、気体を出し入れできる空気袋8とを備えている。このアンテナは、カバー部2が反射器1に連結される状態で、カバー部2と反射器1とで形成される中空部7に空気袋8が配設されて、空気袋8が反射器1とカバー部2とを定位置に配置するようにしている。
さらに、図に示すアンテナは、反射器1とカバー部2とに連結される中心ロッド4を備えており、この中心ロッド4に一次放射器3を連結している。このアンテナは、図1に示すように、反射器1とカバー部2とを外周部で脱着自在に連結して中空状の本体部9を形成できるようにしており、本体部9の内部に形成される中空部7に空気袋8を配置している。このアンテナは、使用する際には本体部9に内蔵された空気袋8に気体を注入して膨らませることにより本体部9を内側から膨らませて、図1のように反射器1の反射面13を所定の湾曲形状に保形する。また、使用しないときには、図3のように、反射器1、カバー部2、中心ロッド4、空気袋8に分解すると共に、空気袋8から気体を抜いて空気袋8をしぼませた後、反射器1、カバー部2、空気袋8をコンパクトに折りたたんで運搬や収納を簡単にできる。
[円形パラボラアンテナ]
図1〜図3に示すアンテナは、反射器1の反射面13を回転放物面とするパラボラアンテナとしている。ただ、本発明のアンテナは、反射器1の反射面13を回転放物面とするパラボラアンテナに限定するものではなく、詳細には後述するが、反射器の反射面が反射方向の異なる二重曲面を有する二重曲面反射鏡アンテナとすることもできる。以下、本発明の実施形態1に係る反射器を備えるアンテナの実施例としてパラボラアンテナについて詳述する。
(反射器1)
反射器1は、一次放射器3から放射される電波を反射する金属製の反射面13を有している。反射器1は、可撓性を有しており、本体部9の内部で膨らむ空気袋8の表面に沿って変形することで、所定の曲面形状に変形できるようにしている。図に示す反射器1は、回転放物面が形成される曲面状のシート11と、この曲面状のシート11の表面に設けられて電波を反射する反射面13を形成する金属層12を備えている。曲面状のシート11は、自由に変形することができる可撓性シートであって、例えば、織布や不織布、プラスチックシート、布、合皮、ゴムシート等を使用する。この曲面状のシート11は、外形を円形状としており、膨張する空気袋8に沿って張った状態で回転放物面が形成される曲面形状に成形されている。また、反射器1のシート11は、外側面を撥水加工することで雨水等が染みこむのを防止できる。
可撓性のシート11の表面には金属層12が設けられている。金属層12は、金属を薄い膜状に形成している。金属層12は、シート11の内面に金属粉や金属粒を塗ったり、スプレーしたりすることで設けることができる。このような金属として、例えば、密度が小さくて軽量にでき、安価なアルミニウムが適している。金属層を形成するアルミニウムは、例えば、アルミ蒸着により設けることができる。この反射器1は、内面に形成された金属層12の表面を回転放物面の反射面13として一次放射器3から放射される電波を反射する。
以上の反射器1は、可撓性のシート11の表面に金属層12を設けて反射面13を形成するが、反射器は、可撓性を有する金属部材を直接使用することもできる。このような反射器として、例えば、金属製の網材を使用することができる。このような金属として密度の小さいアルミニウムが適している。金属製の網材である反射器は、網目の幅を、放射する電波の波長の1/10以下とすることで、電波を反射する反射面とすることができる。反射器として使用する網材は、好ましくは、膨張する空気袋に沿って張設された状態で回転放物面が形成される曲面形状となるように、アルミニウム等の金属線を網組みして製造される。このように、可撓性を有する網材は、分解した状態で折り畳んで、あるいは巻き取ってコンパクトにして運搬や収納を容易にできる。
(カバー部2)
カバー部2は、反射器1の外周部に脱着自在に連結されて、反射器1の反射面側をカバーしている。図に示すカバー部2は、反射器1の開口部側を塞ぐシート21で構成されている。このカバー部2は、自由に変形することができる可撓性シートで、反射器1のシート11と同じもの、すなわち、織布や不織布、プラスチックシート、布、合皮、ゴムシート等が使用できる。カバー部2のシート21には、好ましくは、電波の透過率が高いものを使用する。また、カバー部2のシート11は、外側面を撥水加工することで雨水等が染みこむのを防止できると共に、雨による電波障害などを抑制することができる。さらに、カバー部2のシート21は、光を通しにくくすることで、反射器1に太陽光が直接入射することを防止して太陽光の反射による悪影響を防止できる。さらにまた、カバー部2は、反射器1の反射面13を保護する風よけとなる。
図2のカバー部2は、円形の反射器1の中心と対向する中心部分から外周方向に向かって円錐状に広がる形状に成形されている。このカバー部2は、反射器1の開口部を塞いで反射器1の反射面13を保護するだけでなく、中心部に中心ロッド4を連結し、あるいは一次放射器3を固定することで、反射器1の回転放物面の焦点Fに配置される一次放射器3を正確な位置に保持する働きもある。また、カバー部2の形状を先窄み状の円錐状とすることで、風の抵抗を小さくできる効果もある。
(脱着連結具27)
以上の反射器1とカバー部2は、互いの外周部が脱着自在な脱着連結具27を介して連結されて、内部に中空部7を形成する。図に示すアンテナは、反射器1とカバー部2の外周部を連結する脱着連結具27に線ファスナー27Aを使用している。図3に示す反射器1とカバー部2は、外周縁に沿って線ファスナー28Aの連結片27aを縫い付けている。この線ファスナー27Aは、それぞれの連結片27aに沿ってスライダー27bを移動させて対向する連結片27aを互いに結合させることで、反射器1の外周縁部と、カバー部2の外周縁部を連結する。この構造は、別々に製造された反射器1とカバー部2とを設置現場で簡単に連結させて組み立てできる。また、使用後は、線ファスナー27Aを分離させて、反射器1とカバー部2とを簡単に分解できる。
以上のように、脱着連結具27を線ファスナー27Aとする構造は、簡単かつ速やかに反射器1とカバー部2とを脱着できると共に、強い連結強度を実現できる特徴がある。ただ、脱着連結具27は線ファスナー27Aには限定せず、面ファスナーとすることもできる。面ファスナーである脱着連結具は、反射器1とカバー部2の対向する外周縁部に沿って、一方にループ部を、他方にフック部を設けると共に、対向する外周縁部を互いに積層する状態でループ部とにフック部とを連結する。あるいは、脱着連結具は、反射器1とカバー部2の外周縁部の対向位置に設けた引っ掛け具や連結線材とすることもできる。引っ掛け具や連結線材は、反射器1とカバー部2の対向する外周縁部に所定の間隔で連結されて、互いに結束することでとを簡単に連結できる。本明細書において、引っ掛け具は、ホックやフック、ボタン等の係止構造の連結具を含む広い意味で使用する。
(一次放射器3)
一次放射器3は、電波を反射器1の反射面13に向かって放射する。一次放射器3は、反射器1で反射される電波の位相を一致させるために回転放物面の焦点Fに配置されている。一次放射器3は、電波を放射できる種々のアンテナ構造とすることができる。一次放射器3には、例えば、ホーンアンテナやヘリカルアンテナ、半波長ダイポールアンテナ、八木アンテナ等が使用できる。一次放射器としてホーンアンテナを使用する場合は、中心ロッドを中空のパイプとして導波管に兼用することができる。また、一次放射器3にヘリカルアンテナを使用する場合は、高い指向性がある軸モードで使用する。とくに、中心ロッド4の外側にらせん状のヘリカルアンテナを配置することで、一次放射器をコンパクトにできる。図2に示すアンテナは、一次放射器3を回転放物面の中心から焦点Fまで離した位置に配置するために、反射器1の中心に、軸方向に伸びる中心ロッド4を固定して、この中心ロッド4の先端に一次放射器3を固定している。図2に示すアンテナは、カバー部2と空気袋8との間に一次放射器3を配設するアンテナスペース45を設けており、このアンテナスペース45に一次放射器3を配置している。
(中心ロッド4)
中心ロッド4は、反射器1とカバー部2の中心間に配置されて、反射器1とカバー部2の中心間距離を所定の間隔に保持する。図1と図2のパラボラアンテナは、反射器1の内側面を反射面13とする一枚鏡タイプの円形パラボラアンテナとしている。したがって、このパラボラアンテナは、一次放射器3を反射器1の反射面13から離れた位置(焦点F)に配置する必要がある。このパラボラアンテナは、中心ロッド4の先端に一次放射器3を固定して、回転放物面の焦点Fに配置している。
図2に示す中心ロッド4は、第1の端部4Aに一次放射器3を連結して、第2の端部4Bを脱着自在に反射器1に連結するようにしている。このアンテナは、中心ロッド4が反射器1に連結されて、一次放射器3が定位置に配置される。この構造は、中心ロッド4を介して一次放射器3を正確な位置に配置でき、一次放射器3と反射面1との相対的な位置ずれを防止できる。図に示す中心ロッド4は、第1の端部4Aにおいて、一体的に一次放射器3を連結している。ただ、一次放射器3は、中心ロッド4に対して脱着自在に連結することもできる。図に示す中心ロッド4は、第1の端部4Aに連結される一次放射器3をカバー部2の中心に配置している。図2と図3に示す一次放射器3は、外側の先端面に固定された面ファスナー32を介してカバー部2の中心に脱着自在に連結されてようにしている。
さらに、中心ロッド4は、第2の端部4Bを反射器1の中心に固定することにより、一次放射器3を回転放物面の焦点Fの位置に正確に配置している。このように、中心ロッド4を本体部9の中心軸に配置して両端をカバー部2の中心と反射器1の中心に連結することで、反射器1に対して中心ロッド4を垂直な軸姿勢に保持しながら、カバー部2と反射器1の中心の間隔を一定に保持して、一次放射器3を回転放物面の焦点Fに正確に配置できる。この中心ロッド4は、連結部15を介して反射器1に固定される。
中心ロッド4は、筒状のパイプとすることができ、図4は中心ロッド4の内部の様子である。この図に示す中心ロッド4は、円筒状のパイプとして、内部に同軸ケーブル41aを配線している。このように中心ロッド4の内部に同軸ケーブル41aを通すことにより、コンパクトにすることができ、かつ膨らます際の邪魔にもならない。
(連結部15)
連結部15は、2枚の押さえ板16で反射器1のシート11の中心部分を内側と外側から挟んでいる。この連結部15に中心ロッド4を垂直に貫通させて固定している。この連結部15は、図3に示すように、2枚の押さえ板16を分離して、中心ロッド4を反射器1から取り外せるようにしている。図の中心ロッド4は、押さえ板16が連結される先端部分に雄ネジ4aを切っている。押さえ板16は、反射器1のシート11を挟んだ状態で、雄ネジ4aにナット18がねじ込まれて中心ロッド4に固定される。この構造は、設置現場において、中心ロッド4を反射器1に簡単に連結させて組み立てできる。また、使用後は、ナット18を外して、中心ロッド4と反射器1とを簡単に分解できる。
また、図5は中心ロッド4に配線される同軸ケーブル41aと、アンテナの外部に配線される同軸ケーブル41bの接続部分の様子である。この接続部17は、それぞれの同軸ケーブル41a、41bの先端に固定された接続端子17A、17Bにより構成される。このように、同軸ケーブル41a、41bの接続部17をアンテナの外部に設置することにより、速やかな同軸ケーブル41a、41bの接続を可能にしている。
(空気袋8)
空気袋8は、内部に気体を出し入れできる気密袋としている。この空気袋8は、気体が充填されて所定の形状に膨張し、気体を排気して収縮される可撓性の気密シートで形成されている。空気袋8は、自由に変形でき、かつ密閉できるシート材、例えばプラスチックシートやゴムシートを中空の風船状に成形している。空気袋8は、本体部9の内部に配置されて、気体が注入されると膨れて、本体部9を膨らませて反射器1とカバー部2を最適な形状に広げる。すなわち、反射器1とカバー部2とで形成される中空部7に配設される空気袋8は、所定の形状に膨張する状態で、反射器1の内面を押圧して金属層12を所定の曲面形状として反射面13を形成する。したがって、空気袋8は、膨らんだ状態の本体部9の内側に沿う立体形状に、とくに、反射器1の反射面13を所定の曲面形状に保形する立体形状に成形されている。また、空気袋8は、例えば、内部に壁を設けて、複数の部屋に分けることで、膨らんだ状態での形状を一定の形状に保つことができる。この空気袋8は、本体部9を最適な形状に膨らますことができ、この空気袋8に沿って反射器1の回転放物面をパラボラ状に広げることができる。
図6に示す空気袋8は、その内部に、軸方向に伸びる複数列の壁82を半径方向に設けて、空気袋8の内部を複数の部屋83に分割する例を示している。この空気袋8は、内部に設けた壁82により、空気袋8が膨張した状態における空気袋の外形を所定の立体形状に保持できる。このため、反射器1とカバー部2との間の間隔を所定の間隔に保持でき、空気袋8に表面に沿って反射器1の反射面13を所定の曲面形状に保持することができる。図に示す空気袋8は、気体を注入するための注入口26を備えている。この注入口26は、カバー部2に設けた穴21aを通して本体部9の外部に出される。さらに、図6に示す空気袋8は、注入口26から注入される気体を分割された全ての部屋83に供給できるように、各部屋83の間に形成されたの壁82に連通孔84を開口している。
また、図2及び図6の空気袋8は、気密状態を保持した状態で中心ロッド4を貫通させる貫通穴81を設けている。図の空気袋8は、中心ロッド4を通すことができる大きさの貫通穴81を中心部に設けている。この空気袋8は、全体の形状をドーナツのような輪状としている。輪状の空気袋8は、貫通孔81を形成するために、中心部に筒部80を成形している。この空気袋8は、中心部に一体成形される筒部80により、空気袋8の両面、すなわち、反射器1側の面とカバー部2側の面とを所定の間隔に保持しながら所定の外形に膨らませることができる。ただ、中心ロッドを備えていないアンテナにおいては、必ずしも中心部に貫通穴を設ける必要はない。
以上のアンテナは、図3に示すように、カバー部2が反射器1から分離される状態で、空気袋8がカバー部2と反射器1から分離されるようにしている。このアンテナは、空気袋を窄ませた状態で運搬し、また持ち運びできるので、コンパクトな形状で便利に運搬できる特徴がある。また、反射器1とカバー部2とを分離して折り畳むことで、極めてコンパクトな状態で持ち運びできる特徴がある。さらに、空気袋8と反射器1とカバー部2とを別々にする構造は、空気袋8が破れたり、空気袋8に穴が開いたときには、空気袋8だけを新しいものに交換すればよいので便利である。したがって、損傷したパーツのみを新しい物に交換しながら、長期間にわたって経済的に使用できる。
以上のアンテナは、図3に示すように、反射器1とカバー部2と空気袋8とを別々に分離できる構造としている。ただ、本発明のアンテナは、必ずしも反射器とカバー部と空気袋とを個別に分離できる構造とする必要はない。アンテナは、図示しないが、カバー部と空気袋とを一体的に連結することもできる。このアンテナは、空気袋が連結されたカバー部と、反射器の2つのパーツで本体部を構成する。したがって、このアンテナは、カバー部が反射器から分離された状態で、カバー部に連結された空気袋が反射器から分離される。さらに、アンテナは、反射器と空気袋とを一体的に連結することもできる。このアンテナは、空気袋が連結された反射器と、カバー部の2つのパーツで本体部を構成する。したがって、このアンテナは、カバー部が反射器から分離された状態で、反射器に連結された空気袋がカバー部から分離される。このアンテナは、反射器の内面に空気袋を一体的に連結するので、反射器の内面に設けた金属層を空気袋で保護できる特徴がある。
さらに、本発明のアンテナは空気袋8は、内部に注入する気体をヘリウムや水素等の空気よりも比重の小さい気体とすることで、浮力を持たせることができる。このアンテナは、空気袋8の浮力で、空中に浮遊させることもできる。このアンテナは、空中に浮かべることで、より遠くまでの電波の送受信が可能になる。ただ、空気袋8には、空気を充填することもできる。
以上のパラボラアンテナは、設置現場等において、以下のようにして組み立てられる。
(1)反射器1とカバー部2のシート11、21をあらかじめ広げておく。また、空気袋8に気体をある程度注入して、軽く膨らませる。
(2)空気袋8の貫通穴81に中心ロッド4を挿入する。図3に示す中心ロッド4は、第1の端部4Aに一次放射器3を連結している。
(3)中心ロッド4の第2の端部4Bを反射器1の中心に開口された穴11aに通して、反射器1のシート11を2枚の押さえ板16で両側から挟着する。中心ロッド4にナット18をねじ込んで中心ロッド4を反射器1に固定する。
(4)中心ロッド4の第1の端部4Aであって、反対側の先端に連結された一次放射器3の外側の先端面を、面ファスナー32を介してカバー部2の中心に連結する。また、空気袋8の注入口26をカバー部2の穴21aから外に出す。
(5)反射器1の外周縁部とカバー部2の外周縁部とを脱着連結具27で連結して、本体部9の内部に形成される中空部7に空気袋8を収納する。図に示す脱着連結具27は線ファスナー27Aで、互いの連結片27aを接近させた状態でスライダー27bを移動させて簡単に、しかも確実に連結できる。
(6)空気袋8に注入口26から気体を注入する。空気袋8が完全に膨らんだ状態で、本体部9は最適な形状に膨らんで、反射器1の反射面13である回転放物面が所定のパラボラ状に広がる。
[複反射鏡アンテナ]
さらに、本発明の反射器を備えるアンテナは、2枚の反射鏡を備える複反射鏡アンテナとすることもできる。図7と図8に示すアンテナは、反射器1の中央部に一次放射器3を配置すると共に、この一次放射器3と対向するカバー部2の中央部に、一次放射器3から放射される電波を反射する副反射鏡5A、5Bを備えている。図に示すアンテナは、中心ロッド4を備えており、この中心ロッド4の第1の端部4Aに一次放射器3を連結すると共に、第1の端部4Aを脱着自在に反射器1に連結できるようにし、第2の端部4Bには、一次放射器3から放射される電波を反射器1に向かって反射する副反射鏡5A、5Bを連結している。このアンテナは、中心ロッド4が反射器1に連結される状態で、一次放射器3と副反射鏡5A、5Bとを定位置に配置するようにしている。ここで、本発明の実施形態にかかる複反射鏡アンテナとして、グレゴリアンアンテナとカセグレンアンテナについて説明する。
(実施形態2)
[グレゴリアンアンテナ]
図7に示すアンテナは、グレゴリアンアンテナであって、カバー部2の中心部分に回転楕円面形状に形成された副反射鏡5Aを備えている。このアンテナは、カバー部2を構成するシート21の中心部分を回転楕円面形状に成形している。この中心部分は、例えば、シート21を接着剤等で所定の曲面形状に固めることで、回転楕円面形状の湾曲部24を形成することができる。湾曲部24の内側面には金属層52を設けて副反射鏡5Aとしている。
中心ロッド4は、その先端が副反射鏡5Aの中心に固定されている。図7に示す中心ロッド4は、カバー部2の外側面に配置される保持プレート54を介して副反射鏡5Aの中心に固定されている。図の保持プレート54は、湾曲部24の外側面に沿う回転楕円面形状にプラスチック等で成形している。この保持プレート54は、例えば、中心から突出するネジ部を中心ロッド4の先端面にねじ込んで中心ロッド4に脱着自在に連結される。この状態で、副反射鏡5Aは反射器1の反射面13である主反射鏡に対して正確な位置に配置される。
さらに、このアンテナは、保持プレート54をカバー部2の内側面に配置し、この保持プレート54の内面に金属層52を設けて副反射鏡5Aとすることもできる。この場合、保持プレート54は、カバー部2の中心部分の内側面に面ファスナー等により脱着自在に固定できる。
回転楕円面形状の副反射鏡5Aは、回転放物面の焦点Fの位置に回転楕円面の一方の焦点f1が一致するように配置する。また、この回転楕円面のもう一方の焦点f2に、一次放射器3を配置している。一次放射器3は、副反射鏡5Aに向かって電波を放射できるように配置される。図に示すアンテナは、反射器1と空気袋8との間に、一次放射器3を配設するアンテナスペース45を設けて、このアンテナスペース45に一次放射器3を配置している。図の空気袋8は、中心ロッド4を気密状態を保持して貫通させる貫通穴81を有しており、この貫通穴81をアンテナスペースとして一次放射器3を配置している。一次放射器3から放射される電波は、副反射鏡5Aで反射された後、反射器1の主反射鏡(反射面13)で反射されてアンテナの前面側に同位相で放射される。
このアンテナは、図7に示すように、一次放射器3を回転放物面の中心に配置して、連結部15に直接固定している。この場合、一次放射器3が反射器側の中心にあることで同軸ケーブルなどによる電力損失を軽減することができる。また、中心ロッド4があることにより、一次放射器3と副反射鏡5Aが、決まった一定の距離を確実に保つことができるので、安定した電波伝搬をすることが可能である。
(実施形態3)
[カセグレンアンテナ]
図8に示すアンテナは、カセグレンアンテナであって、カバー部2の中心部分に回転双曲面形状に形成された副反射鏡5Bを備えている。このアンテナは、カバー部2を構成するシート21の中心部分を回転双曲面形状に成形している。この中心部分は、例えば、シート21を接着剤等で所定の曲面形状に固めることで、回転層双曲面形状の湾曲部25を形成することができる。湾曲部25の内側面には金属層52を設けて副反射鏡5Bとしている。
中心ロッド4は、その先端が副反射鏡5Bの中心に固定されている。図8に示す中心ロッド4は、カバー部2の外側面に配置される保持プレート55を介して副反射鏡5Bの中心に固定されている。図の保持プレート55は、湾曲部25の外側面に沿う回転双曲面形状にプラスチック等で成形している。この保持プレート55は、例えば、中心から突出するネジ部を中心ロッド4の先端面にねじ込んで中心ロッド4に脱着自在に連結される。この状態で、副反射鏡5Bは反射器1の反射面13である主反射鏡に対して正確な位置に配置される。
さらに、このアンテナは、保持プレート55をカバー部2の内側面に配置し、この保持プレート55の内面に金属層52を設けて副反射鏡5Bとすることもできる。この場合、保持プレート55は、カバー部2の中心部分の内側面に面ファスナー等により脱着自在に固定できる。
回転双曲面形状の副反射鏡5Bは、回転放物面の焦点Fの位置に回転双曲面の虚焦点f3が一致するように配置する。また、この回転双曲面の実焦点f4に、一次放射器3を配置している。一次放射器3は、副反射鏡5Bに向かって電波を放射できるように配置される。図に示すアンテナは、反射器1と空気袋8との間に、一次放射器3を配設するアンテナスペース45を設けて、このアンテナスペース45に一次放射器3を配置している。図の空気袋8は、中心ロッド4を気密状態を保持して貫通させる貫通穴81を有しており、この貫通穴81をアンテナスペースとして一次放射器3を配置している。一次放射器3から放射される電波は、副反射鏡5Bで反射された後、反射器1の主反射鏡(反射面13)で反射されてアンテナの前面側に同位相で放射される。
このアンテナは、図8に示すように、一次放射器3を回転放物面の中心に配置して、連結部15に直接固定している。この場合、一次放射器3が反射器側の中心にあることで同軸ケーブルなどによる電力損失を軽減することができる。また、中心ロッド4があることにより、一次放射器3と副反射鏡5Bが、決まった一定の距離を確実に保つことができるので、安定した電波伝搬をすることが可能である。
(実施形態4)
[サイドローブ軽減型パラボラアンテナ]
さらに、図9に示すアンテナは、カバー部2が、反射器1の外周部に連結される外周カバー部6を備えている。外周カバー部6は、反射器1の外周部に連結される状態で筒状に形成されると共に、表面に電波吸収体62が設けられている。外周カバー部6は、円筒状に形成されて、反射器1の開口部の前面側に取り付けられている。この外周カバー部6は、自由に変形できる帯状のシート61の両端を連結して筒状に形成したものである。この外周カバー部6は、表面に、電波吸収体62が貼り付けて設けている。これによって、サイドローブの軽減を容易に行うことができる。なお、図9においては、アンテナの内部構造を分かりやすくするために、空気袋8は鎖線で示している。
電波吸収体62は、電波を吸収して反射波を減らす物質であり、導電性電波吸収材料や誘電性電波吸収材料、磁性電波吸収材料等が使用できる。導電性電波吸収材料は、材料内部の抵抗によって電波によって発生する電流を吸収する。このような電波吸収体として導電性繊維の織物が使用できる。誘電性電波吸収材料は、分子の分極反応に起因する誘電損失を利用する。この誘電性電波吸収材料は、カーボン粉などをゴム、発泡ウレタン、発泡スチロールなどの誘電体に混合して見かけ上の誘電損失を大きくしたものを使用する。磁性電波吸収材料は、磁性材料の磁気損失によって電波を吸収するもので、鉄、ニッケル、フェライトを使用して電波を吸収する。図に示す外周カバー部6は、シート61の内面に電波吸収体62として、ゴムシート状のフェライトやカーボンを貼り付けている。ただ、外周カバー部は、シートの表面に電波吸収体を塗布して設けることもできる。
図9に示す外周カバー部6は、一方の開口縁部を、ファスナー等の脱着連結具27を介して反射器1の外周部に連結し、他方の開口縁部を、ファスナー等の脱着連結具27を介して反射器1と対向するカバー部2の円形状のシート21の外周部に連結している。この構造の外周カバー部6も、反射器1やカバー部2のシート21に対して設置現場で簡単に連結させて組み立てできる。また、使用後は、ファスナーを分離させて、外周カバー部6を反射器1から分離し、また外周カバー部6とシート21とを分離してカバー部2を簡単に分解できる。なお、この外周カバー部6は、上記の一枚鏡アンテナ、複反射鏡アンテナのいずれにも適応可能である。
以上の実施形態のアンテナは、反射器1とカバー部2とに連結される中心ロッド4を備えている。この構造のアンテナは、反射器1の中心とカバー部2の中心とを中心ロッド4で連結することにより、一枚鏡タイプのパラボラアンテナにおいては、一次放射器3を反射器1から離れた焦点Fの位置に配置するための部材に兼用でき、さらに、複反射鏡タイプのアンテナにおいては、副反射鏡5A、5Bを反射器1から離れた位置に配置するための部材に兼用できる特徴がある。ただ、本発明のアンテナは、必ずしも中心ロッドを必要とはせず、中心ロッド4を省略することもできる。
(実施形態5)
図10に示すアンテナは、中心ロッドを設けることなく、反射器1とカバー部2とで形成される本体部9の中空部7に配置される空気袋8の両側面に反射器1とカバー部2の内面を密着させることで、反射器1とカバー部2の間隔を所定の間隔に保持している。図に示すアンテナは、カセグレンアンテナであって、カバー部2の中心部分に回転双曲面形状に形成された副反射鏡5Bを備えている。このアンテナは、カバー部2を構成するシート21の中心部分に回転層双曲面形状の湾曲部25を形成し、この湾曲部25の内側面には金属層52を設けて副反射鏡5Bとしている。
このアンテナは、図10に示すように、一次放射器3を回転放物面の中心に配置して、連結部15に直接固定している。また、一次放射器3と空気袋8の相対位置を特定するために、空気袋8は、反射器側の中心部に一次放射器3を収納する凹部85を設けており、この凹部85をアンテナスペース45としている。これにより、空気袋8の反射器側の対向面が反射器1の内面に密着状態で配置されて、反射器1の反射面13が所定の曲面形状に保形されると共に、一次放射器3を空気袋8の定位置に配置できる。
また、空気袋8は、カバー部側の中心部を副反射鏡Bの内形に沿う外形としており、この部分に配置される副反射鏡5Bを定位置に配置できるようにしている。これにより、空気袋8のカバー部側の対向面がカバー部2の内面に密着状態で配置されて、副反射鏡5Bが所定の位置に配置されて、一次放射器3と副反射鏡5Bが所定の位置に配置される。
なお、図10のアンテナは、空気袋8のカバー部側に回転双曲面形状の副反射鏡5Bを配置するカセグレンアンテナの例を示したが、アンテナは、空気袋8のカバー部側に回転楕円面形状の副反射鏡5Aを配置するグレゴリアンアンテナとすることもできる。さらに、中心ロッドを設けないアンテナは、一次放射器3を空気袋8のカバー部側に配置することもできる。この場合も、図10と同様の構造として、すなわち、空気袋のカバー部側の中心部に一次放射器を収納する凹部を設けて、この凹部をアンテナスペースとして一次放射器を定位置に配置することができる。
(実施形態6)
[二重曲面反射鏡アンテナ]
以上の実施形態のアンテナは、反射器1の内面に設ける反射面13を一様な回転放物面としている。ただ、本発明のアンテナは、図11に示すように、反射器1の反射面13を第1の反射面13Aと第2の反射面13Bで構成する二重曲面反射鏡アンテナとすることもできる。図11に示すアンテナは、可撓性のある反射器1の曲面形状を空気袋8の外形に沿って容易に設定できる特徴を生かして、反射器1の上部領域と下部領域とで湾曲面の形状が異なる二重曲面反射鏡を形成している。このアンテナは、反射器1の上部領域の内面に形成される第1の反射面13Aが低仰角ビームを放射し、反射器1の下部領域の内面に形成される第2の反射面13Bが高仰角ビームとを放射できるように反射面の曲面形状を特定している。この反射器1も、前述の反射器と同様に、膨張する空気袋8に沿って張った状態で所定の曲面形状の第1の反射面13Aと第2の反射面13Bが形成されるように曲面状のシート11を成形している。
空気袋8は、反射器側の対向面を、二重曲面を形成する反射器1の内面に沿う外形となるように成形している。この空気袋8は、内部に気体が充填されて膨れた状態で、反射器1の内面を押圧して金属層12を所定の曲面形状の反射面13とする。また、図に示す空気袋8は、カバー部側の下部に、一次放射器3を収納するための凹部85を設けている。この空気袋8は、この凹部85をアンテナスペース45として一次放射器3を定位置に配置している。図に示す一次放射器3は先端部をホーン状として広くしているので、一次放射器3を凹部85に案内した状態で定位置に保持するために、一次放射器3に周囲にリング状のスペーサ86を配置して凹部85に密着状態で挿入できるようにしている。これにより、一次放射器3を反射器1に対して所定の位置に配置できるようにしている。
以上の二重曲面反射鏡アンテナは、一次放射器3から放射される電波を、反射器1の第1の反射面13Aと第2の反射面13Bとで異なる仰角に反射することで、大きさの異なる高仰角ビームと低仰角ビームを形成することができ、これらのビームを合成することで目的のビーム断面を形成することができる。このアンテナによると、例えば、コセカント2乗特性の放射パターンを作り出すことができる。また、この二重曲面反射鏡アンテナは、地上に浮かせた場合、高仰角ビームを地上に向けてもよい。
以上の実施形態に示す反射器を備えるアンテナは、自由に変形することができるシート11、21で構成される反射器1とカバー部2とで中空状の本体部9を成形するが、この本体部9の内部に直接気体を注入するのではない。以上のアンテナは、本体部9の内部に配置される空気袋8に気体を充填することで本体部9を所定形状に膨らませて反射器1を所定の曲面形状に広げて保形する。このため、この本体部9には気密性が求められず、簡単な構造にできる。また、カバー部2は、反射器1と連結することで空気袋8を収納する中空部7を形成するだけでなく、反射器1や一次放射器3をカバーして保護するはたらきもある。
また、以上のアンテナは、反射器1とカバー部2と空気袋8とを分解できる構造とすることで、パーツごとに分解して運搬や収納を簡単にできる。とくに、反射器1とカバー部2とを脱着自在な脱着連結具27で連結することで、設置現場では簡単に組み立てでき、また分解できる。このため、一部のパーツが経時的に劣化し、あるいは損傷した際には、そのパーツのみを交換することで簡単にメンテナンスできる。
[アンテナを備える通信装置]
次に、以上の実施形態のアンテナを使用する通信装置について詳述する。
本発明のアンテナは、全体を軽量としながら高い指向性と利得が得られるものである。このアンテナは、例えば、災害等の非常時において、高い建物の屋上や山の山頂付近に設置することでより遠くまで電波の送受信が可能になる。特に、非常時においては、運搬や設置が容易であるという利点が生かされる。しかしながら、災害現場等においては、必ずしもこのようなアンテナの設置に最適な場所が確保できるとは限らない。このような場合に、重量を軽くして、高い指向性と利得が得られる利点を生かして、このアンテナをバルーンで空中に浮かべることにより、より遠くまでの電波の送受信が可能になる。
(実施形態7)
[空中浮遊の例]
図12と図13に示す通信装置は、複数のアンテナ70と、各々のアンテナ70に位相が異なる送信信号を出力する送信器73とを備えている。図12に示す通信装置は、複数のアンテナ70として、以上に説明した何れかのアンテナを備えている。この通信装置は、複数のアンテナ70を所定の配列で並べると共に、バルーン90を使って空中に浮かべている。これらのアンテナ70は、内部に配置される空気袋8に気体を充填することで反射器1をパラボラ状に広げる構造としているので、各アンテナ70には、気体として空気よりも比重が小さい気体、例えばヘリウムガスや水素ガスを充填することで、それぞれのアンテナ70に浮力を持たせることができる。この場合は、バルーン90を設けることなく全体を浮遊させても良い。ただ、空気袋8には、空気を充填することもできる。この場合は、バルーン90を連結することで浮力を設けて全体を上空に浮遊させることができる。
図12と図13に示す通信装置のアンテナ70は、メインアンテナ71とサブアンテナ72に分かれており、メインアンテナ71は外形を大きく設計して高利得としている。サブアンテナ72は、メインアンテナ71よりも外形を小さくして装置全体の軽量化を図っている。この装置は、4つのメインアンテナ71と4つのサブアンテナ72を備えている。4つのメインアンテナ71は、軸方向が四方を向くように90度ずつの間隔で円状に配置している。4つのサブアンテナ72は、メインアンテナ71の間に位置するように90度ずつの間隔で円状に配置されている。図に示す装置は、4つのメインアンテナ71を基台91に固定すると共に、4つのサブアンテナ72を基台92に固定し、これらの基台91、92が所定の角度となるように、連結部材93で連結している。図に示す装置は、4つのメインアンテナ71の下上方に4つのサブアンテナ72を配置しており、4つのメインアンテナ71が固定された基台91の中心部にバルーン90を連結すると共に、4つのサブアンテナ72が固定された基台92には複数の線材94を連結して地上に固定している。複数の線材94には、ロープやワイヤーが使用できる。アンテナに接続されるケーブルや電線は、この線材94に沿って配線することもできる。この装置は、複数の線材94を介して地上に固定することで、複数のアンテナ70が所定の方向に向くように配置できる。
この通信装置は、図13に示すように、メインアンテナ71とサブアンテナ72の全てを同じ送信機(受信機)73に接続しており、送信器73から各々のアンテナ70に出力する送信信号の位相を制御して、電波の放射方向をコントロールする。この通信装置は、各アンテナ70から入力される給電線の途中に位相器74を挿入すると共に、電力分配器75を通して送信機(受信機)73に接続している。各アンテナ70に供給される電流の位相の調整は、これらの位相器73を電子制御することにより行っている。以上の制御により、指向性を意図的に作り出すことができる。この場合、位相制御を実現するために、各アンテナの半値角θを考えて設計する必要がある。ここで、半値角θは、以下の式で求められる。
θ=(70〜80)×λ/D [度]
λ:波長
D:パラボラアンテナの開口直径
図12と図13に示す通信装置では、8個のアンテナ70の軸方向を8方向に向けて、360度をカバーするようにしている。この場合、半値角θは、45度以上とすることが好ましい。図に示す通信装置は、メインアンテナ71の開口直径をサブアンテナ72の開口直径よりも大きくしているので、メインアンテナ71の半値角θ1をサブアンテナ72の半値角θ2よりも小さくしながら360度をカバーすることもできる。
以上の通信装置は、複数のアンテナ70を空中に浮かべるので、少なからず風の影響を受けることがある。このため、図に示す通信装置は、指向性を安定させるためにセンサー76を設けており、このセンサー76から情報に基づいて位相制御を行うようにしている。図12に示す通信装置は、浮遊する複数のアンテナ70の中心部の近辺にセンサー76を備えている。このセンサー76は、方位及び傾きを検出するセンサーで、複数のアンテナ70の向きや傾きなどを測定し、その情報を制御回路77に送信し、制御回路77が位相器74の位相制御をすることよって安定した送受信を行うようにしている。
さらに、通信装置は、必ずしも360度をカバーする構成にする必要はなく、180度よりも狭い範囲をカバーするように複数のアンテナを並べて、より高い指向性を追求することもできる。すなわち、通信装置は、アンテナの個数を限定するものではなく、求められるカバー範囲と指向性とを考慮してその個数や間隔が最適となるように設計される。
(実施形態8)
図14と図15に示す通信装置は、3個のアンテナ70と、各アンテナ70に位相が異なる送信信号を出力する送信器73とを備えている。図14に示す通信装置は、3個のアンテナ70をほぼ同方向に向ける姿勢で基台95に固定して空中に浮遊させる例を示している。図に示す基台95は、複数のパイプ96を三角錐状に連結することで、軽量化を実現しながら強度を高めている。基台95の上部には所定の浮力を有するバルーン90を連結すると共に、基台95の下部には、複数の線材94を連結して地上に固定している。図に示す基台95は、3本の線材94を介して地上に連結することで、複数のアンテナ70の目標方向が所定の方向を向くようにしている。
3個のアンテナ70は、正面視において、三角形の底辺に沿って2個を、頂点の位置に1個を配置している。3個のアンテナ70は、図15に示すように、平面視において、その放射方向が一点鎖線mで示す目標方向を向く姿勢で配置されたメインアンテナ71と、この両側に配置された2個のサブアンテナ72とからなる。2個のサブアンテナ72は、その放射方向が、メインアンテナ71の一点鎖線mで示す放射方向に対して、それぞれ左右方向に角度αだけ首を振った姿勢で固定している。この通信装置は、例えば、各アンテナ70の半値角θを20度とし、隣接するアンテナ間の首振り角αを5度とする場合、一点鎖線mで示す目標方向に対して左右方向に15度ずつ、全体で30度の範囲に対して高い指向性を実現できる。図示しないが、上下に位置するメインアンテナ71とサブアンテナ72は、仰角にも角度差を設けて、上下方向の放射範囲を調整することができる。
この通信装置は、図15に示すように、メインアンテナ71とサブアンテナ72を同じ送信機(受信機)73に接続しており、送信器73から各々のアンテナ70に出力する送信信号の位相を制御して、電波の放射方向をコントロールする。この通信装置も、各アンテナ70から入力される給電線の途中に位相器74を挿入すると共に、電力分配器75を通して送信機(受信機)73に接続している。各アンテナ70に供給される電流の位相の調整は、これらの位相器73を電子制御することにより行っている。この通信装置は、送信器73から各々のアンテナ70に出力する送信信号の位相を制御して、電波の放射方向をコントロールできる。
また、この通信装置も、指向性を安定させるためにセンサー76を設けており、このセンサー76から情報に基づいて位相制御を行うようにしている。このセンサー76は、方位及び傾きを検出するセンサーで、複数のアンテナ70の向きや傾きなどを測定し、その情報を制御回路77に送信し、制御回路77が位相器74の位相制御をすることよって安定した送受信を行うようにしている。
(実施形態9)
さらに、本発明のアンテナは、図16に示すように、複数の一次放射器3を異なる位置に配置してなるマルチビームアンテナとし、このアンテナを使用して、図17に示す通信装置を構成することもできる。図16に示すアンテナ70は、3個の一次放射器3を備えている。図に示すアンテナ70は、複反射鏡アンテナであって、反射器1と対向するカバー部2の中心部分に回転双曲面形状に形成された副反射鏡5Bを備えるカセグレンアンテナとしている。3個の一次放射器3は、反射器1の中央部の異なる位置に配置されている。このアンテナ70は、各一次放射器3から副反射鏡5Bに向かって放射される電波が副反射鏡5Bで反射された後、反射器1の主反射鏡(反射面13)で反射されてアンテナの前面側に放射される。図のマルチビームアンテナは、カセグレンアンテナとするが、マルチビームアンテナは、グレゴリアンアンテナとすることもでき、あるいは、一つの反射鏡を備えるパラボラアンテナとして、カバー部側の異なる位置に複数の一次放射器を配置することもできる。
図16に示すアンテナは70は、空中に浮かべて使用する状態を示している。このアンテナ70は、内部に配置される空気袋8に気体を充填することで反射器1をパラボラ状に広げるが、空気袋8には充填気体として空気よりも比重が小さい気体、例えばヘリウムガスや水素ガスを充填することで浮力を持たせて空中に浮遊させることができる。この場合は、バルーン90を設けることなく全体を浮遊させることができる。ただ、空気袋8には、空気を充填することもでき、この場合は、図の鎖線で示すように、バルーン90を連結することで浮力を設けて上空に浮遊させることができる。さらに、図に示すアンテナ70は、本体部9の下部の両側を線材94を介して地上に固定している。このように複数の線材94を介して地上に連結することで、アンテナ70が所定の方向に向くように配置できる。
図17に示す通信装置は、アンテナ70に配置された複数の一次放射器3に位相が異なる送信信号を出力する送信器73を備えている。図に示す通信装置は、アンテナに配置された3個の一次放射器3を同じ送信機(受信機)73に接続しており、送信器73から各々の一次放射器3に出力する送信信号の位相を制御して、電波の放射方向をコントロールする。この通信装置は、各一次放射器3から入力される給電線の途中に位相器74を挿入すると共に、電力分配器75を通して送信機(受信機)73に接続している。各一次放射器3に供給される電流の位相の調整は、これらの位相器73を電子制御することにより行っている。この通信装置は、送信器73から各々の一次放射器3に出力する送信信号の位相を制御して、電波の放射方向をコントロールできる。
さらに、図17に示す通信装置は、マルチビームアンテナから出る電波の指向性を計測するためのテスト用受信アンテナ78を備えている。このテスト用受信アンテナ78は、地上に設置されており、好ましくは指向性を有する固定式のアンテナを使用する。この通信装置は、マルチビームアンテナから出る電波の指向性をテスト用受信アンテナ78で計測して、その情報を制御回路77に入力し、制御回路77が位相器73の位相を制御をすることによって、より安定した送受信を行うことができる。
[他の利用の可能性]
さらに、本発明のアンテナは、全体を軽量化しながら高い指向性と利得が得ることができので、以上のアンテナを平面上にいくつも並べてフェーズドアレーアンテナとして利用することもできる。
本発明の反射器を備えるアンテナとアンテナを備える通信装置は、複数のパーツに分解しつつ、各パーツを軽量化することで、運搬や設置を容易にできるので、災害等の有事の際に、災害現場で簡単に組み立てて運用できるアンテナ及び通信装置として有効利用できる。
1…反射器
2…カバー部
3…一次放射器
4…中心ロッド
4A…第1の端部
4B…第2の端部
4a…雄ネジ
5A…副反射鏡
5B…副反射鏡
6…外周カバー部
7…中空部
8…空気袋
9…本体部
11…シート
11a…穴
12…金属層
13…反射面
13A…第1の反射面
13B…第2の反射面
15…連結部
16…押さえ板
17…接続部
17A…接続端子
17B…接続端子
18…ナット
21…シート
21a…穴
24…湾曲部
25…湾曲部
26…注入口
27…脱着連結具
27A…線ファスナー
27a…連結片
27b…スライダー
32…面ファスナー
41a…同軸ケーブル
41b…同軸ケーブル
45…アンテナスペース
52…金属層
54…保持プレート
55…保持プレート
61…シート
62…電波吸収体
70…アンテナ
71…メインアンテナ
72…サブアンテナ
73…送信機
74…位相器
75…電波分配器
76…センサー
77…制御回路
78…テスト用受信アンテナ
80…筒部
81…貫通穴
82…壁
83…部屋
84…連通孔
85…凹部
86…スペーサ
90…バルーン
91…基台
92…基台
93…連結部材
94…線材
95…基台
96…パイプ

Claims (20)

  1. 一次放射器と、
    前記一次放射器から放射される電波を反射して放射する金属製の反射面を有する可撓性のある反射器と、
    前記反射器の外周部に脱着自在に連結されるカバー部と、
    前記カバー部が前記反射器に連結されて形成される中空部に配設される、気体を出し入れできる空気袋とを備え、
    前記カバー部が前記反射器に連結される状態で、前記カバー部と前記反射器とで形成される前記中空部に前記空気袋が配設されて、前記空気袋が前記反射器と前記カバー部とを定位置に配置するようにしてなる反射器を備えるアンテナ。
  2. 請求項1に記載される反射器を備えるアンテナであって、
    前記反射器が、表面に金属層を設けてなる可撓性シートで、
    前記反射器と前記カバー部とで形成される前記中空部に配設される前記空気袋が、前記反射器の内面を押圧して前記金属層を所定の曲面形状の反射面としてなる反射器を備えるアンテナ。
  3. 請求項1または2に記載される反射器を備えるアンテナであって、
    前記カバー部と前記反射器が、ファスナーと引っ掛け具の何れかの脱着連結具を介して連結されてなる反射器を備えるアンテナ。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載される反射器を備えるアンテナであって、
    前記空気袋が、気体が充填されて所定の形状に膨張し、気体を排気して収縮される可撓性の気密シートからなる気密袋であることを特徴とする反射器を備えるアンテナ。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載される反射器を備えるアンテナであって、
    前記カバー部が前記反射器から分離された状態で、前記空気袋が、前記カバー部と前記反射器から分離されることを特徴とする反射器を備えるアンテナ。
  6. 請求項1ないし4のいずれかに記載される反射器を備えるアンテナであって、
    前記カバー部が前記反射器から分離された状態で、前記空気袋が、前記反射器から分離されて、前記カバー部に連結されてなることを特徴とする反射器を備えるアンテナ。
  7. 請求項1ないし4いずれかに記載される反射器を備えるアンテナであって、
    前記カバー部が前記反射器から分離された状態で、前記空気袋が、前記カバー部から分離されて、前記反射器に連結されてなることを特徴とする反射器を備えるアンテナ。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載される反射器を備えるアンテナであって、さらに、
    前記反射器と前記カバー部とに連結される中心ロッドを備え、
    前記中心ロッドに、前記一次放射器を連結してなることを特徴とする反射器を備えるアンテナ。
  9. 請求項8に記載される反射器を備えるアンテナであって、
    前記中心ロッドは、第1の端部に前記一次放射器を連結して、第2の端部が脱着自在に前記反射器に連結されるようにしてなり、
    前記中心ロッドが前記反射器に連結されて、前記一次放射器を定位置に配置するようにしてなる反射器を備えるアンテナ。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載される反射器を備えるアンテナであって、
    前記カバー部と前記空気袋との間に、前記一次放射器を配設するアンテナスペースを設けてなり、
    前記アンテナスペースに前記一次放射器が配置されてなることを特徴とする反射器を備えるアンテナ。
  11. 請求項8に記載される反射器を備えるアンテナであって、
    前記中心ロッドは、第1の端部に前記一次放射器を連結すると共に、前記第1の端部が脱着自在に前記反射器に連結されるようにしてなり、
    さらに、第2の端部に、前記一次放射器から放射される電波を前記反射器に向かって反射する副反射鏡を連結しており、
    前記中心ロッドが前記反射器に連結されて、前記一次放射器と前記副反射鏡とを定位置に配置するようにしてなる反射器を備えるアンテナ。
  12. 請求項1ないし8、及び11のいずれかに記載される反射器を備えるアンテナであって、
    前記反射器と前記空気袋との間に、前記一次放射器を配設するアンテナスペースを設けて、前記アンテナスペースに前記一次放射器が配置されてなり、
    前記カバー部に、前記一次放射器から放射される電波を前記反射器に向かって反射する副反射鏡が配置されてなることを特徴とする反射器を備えるアンテナ。
  13. 請求項8、9、及び11のいずれかに記載される反射器を備えるアンテナであって、
    前記空気袋が、前記中心ロッドを気密状態を保持して貫通させる貫通穴を有することを特徴とする反射器を備えるアンテナ。
  14. 請求項10または12に記載される反射器を備えるアンテナであって、
    前記アンテナスペースが、前記空気袋に気密状態を保持して貫通された貫通穴、または前記空気袋の表面に形成された凹部であることを特徴とする反射器を備えるアンテナ。
  15. 請求項1ないし14のいずれかに記載される反射器を備えるアンテナであって、
    当該アンテナが、前記反射器の反射面を回転放物面としてなるパラボラアンテナであることを特徴とする反射器を備えるアンテナ。
  16. 請求項15に記載される反射器を備えるアンテナであって、
    前記カバー部が、前記反射器の外周部に連結される外周カバー部を備えており、
    前記外周カバー部は、前記反射器の外周部に連結される状態で筒状に形成されると共に、表面に電波吸収体が設けられてなることを特徴とする反射器を備えるアンテナ。
  17. 請求項1ないし14のいずれかに記載される反射器を備えるアンテナであって、
    当該アンテナが、前記反射器の反射面を第1の反射面と第2の反射面で構成してなる二重曲面反射鏡アンテナであることを特徴とする反射器を備えるアンテナ。
  18. 請求項1ないし17のいずれかに記載される反射器を備えるアンテナであって、
    前記空気袋に、空気よりも比重の小さい気体が充填されており、
    前記空気袋の浮力で、空中に浮遊させることを特徴とする反射器を備えるアンテナ。
  19. 複数のアンテナと、
    各々のアンテナに位相が異なる送信信号を出力する送信器とを備える通信装置であって、
    前記アンテナが、
    一次放射器と、
    前記一次放射器から放射される電波を反射して放射する金属製の反射面を有する可撓性のある反射器と、
    前記反射器の外周部に脱着自在に連結されるカバー部と、
    前記カバー部が前記反射器に連結されて形成される中空部に配設される、気体を出し入れできる空気袋とを備え、
    前記カバー部が前記反射器に連結される状態で、前記カバー部と前記反射器とで形成される前記中空部に前記空気袋が配設されて、前記空気袋が前記反射器と前記カバー部とを定位置に配置するようにしてなり、
    前記送信器から各々の前記アンテナに出力する送信信号の位相を制御して、電波の放射方向をコントロールするようにしてなることを特徴とするアンテナを備える通信装置。
  20. 複数の一次放射器を備えるアンテナと、
    各々の一次放射器に位相が異なる送信信号を出力する送信器とを備える通信装置であって、
    前記アンテナが、
    異なる位置に配置してなる複数の一次放射器と、
    前記一次放射器から放射される電波を反射して放射する金属製の反射面を有する可撓性のある反射器と、
    前記反射器の外周部に脱着自在に連結されるカバー部と、
    前記カバー部が前記反射器に連結されて形成される中空部に配設される、気体を出し入れできる空気袋とを備え、
    前記カバー部が前記反射器に連結される状態で、前記カバー部と前記反射器とで形成される前記中空部に前記空気袋が配設されて、前記空気袋が前記反射器と前記カバー部とを定位置に配置するようにしてなり、
    前記送信器から各々の前記一次放射器に出力する送信信号の位相を制御して、電波の放射方向をコントロールするようにしてなることを特徴とするアンテナを備える通信装置。
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