JP2019159341A - 顕微鏡、観察方法、及び制御プログラム - Google Patents

顕微鏡、観察方法、及び制御プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2019159341A
JP2019159341A JP2019110675A JP2019110675A JP2019159341A JP 2019159341 A JP2019159341 A JP 2019159341A JP 2019110675 A JP2019110675 A JP 2019110675A JP 2019110675 A JP2019110675 A JP 2019110675A JP 2019159341 A JP2019159341 A JP 2019159341A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
objective lens
optical system
illumination light
incident angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019110675A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6708289B2 (ja
Inventor
千枝子 中田
Chieko Nakata
千枝子 中田
久美子 松爲
Kumiko Matsutame
久美子 松爲
亘 友杉
Wataru Tomosugi
亘 友杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2019110675A priority Critical patent/JP6708289B2/ja
Publication of JP2019159341A publication Critical patent/JP2019159341A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6708289B2 publication Critical patent/JP6708289B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

【課題】試料に対して斜方から照明する顕微鏡において、厚みのある試料の断面画像を良好に取得することが可能な顕微鏡を提供する。【解決手段】顕微鏡(1)は、試料(S)に対して斜方から照明光(L)を照射する照明光学系(4)と、対物レンズ(21)を有する観察光学系(5、30)と、試料を保持するステージ(2)および対物レンズの少なくとも一方を、対物レンズの光軸(21a)と同じ方向に移動させる制御部(9)と、を備える顕微鏡であって、制御部は、ステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、照明光の試料に対する入射角度を変化させる。【選択図】図1

Description

本発明は、顕微鏡、観察方法、及び制御プログラムに関する。
試料に対して斜方から照明する顕微鏡が知られている(例えば特許文献1)。
特開平9−159922号公報
試料に対して斜方から照明する顕微鏡において、厚みのある試料の断面画像を良好に取得することが望まれている。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、照明光の試料に対する入射角度を調整する調整部と、制御部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を制御してステージと対物レンズとの距離を変化させ、調整部を制御して照明光の試料に対する入射角度を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、制御部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、試料を保持するステージと対物レンズとの距離に対応して、照明光の試料に対する入射角度を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、制御部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を制御して試料を保持するステージと対物レンズとの距離を変化させ、照明光の対物レンズの瞳面における入射位置を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、観察光学系において形成された像を撮像する撮像部と、制御部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を制御して試料を保持するステージと対物レンズとの距離を変化させ、撮像部により撮像される画像の輝度値が所定の範囲内になるように照明光の試料に対する入射角度を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、観察光学系において形成された像を撮像する撮像部と、制御部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を制御して試料を保持するステージと対物レンズとの距離を変化させ、撮像部により撮像される画像の輝度値に基づいて、照明光の試料に対する入射角度を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる制御部と、観察光学系において形成された像を撮像する撮像部と、を備える顕微鏡であって、制御部がステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、照明光の試料に対する入射角度が変化可能に構成される、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、を備える顕微鏡において、試料を保持するステージと対物レンズとの距離を変化させ、照明光の試料に対する入射角度を変化させる、観察方法が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、照明光の試料に対する入射角度を調整する調整部とを備える顕微鏡の制御をコンピュータに実行させる制御プログラムであって、制御は、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を制御してステージと対物レンズとの距離を変化させ、調整部を制御して照明光の試料に対する入射角度を変化させる、制御プログラムが提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を、対物レンズの光軸と同じ方向に移動させる制御部と、観察光学系において形成された像を撮像する撮像部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、ステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、照明光の試料に対する入射角度を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料が載置されるステージと、試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を、対物レンズの光軸と同じ方向に移動させる制御部と、対物レンズを介して試料の撮像を行う撮像装置と、対物レンズの光軸方向における観察位置毎の撮像条件を記憶する記憶部と、を備え、撮像条件は、照明光の試料への入射角度に関する情報を含み、制御部は、ステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、撮像条件に基づいて、照明光の試料に対する入射角度を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、を備え、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を、対物レンズの光軸と同じ方向に移動可能な顕微鏡を用いる観察方法であって、ステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、照明光の試料に対する入射角度を変化させることを含む、観察方法が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、を備え、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を、対物レンズの光軸と同じ方向に移動可能な顕微鏡の制御をコンピュータに実行させる制御プログラムであって、制御は、ステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、照明光の試料に対する入射角度を変化させることを含む、制御プログラムが提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、照明光の試料に対する入射角度を調整する調整部と、制御部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、試料と対物レンズとの距離に基づいて、調整部を制御して照明光の試料に対する入射角度を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、観察光学系において形成された像を撮像する撮像部と、制御部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を制御して試料を保持するステージと対物レンズとの距離を変化させ、撮像部により撮像される画像のコントラストに基づいて、照明光の試料に対する入射角度を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、を備える顕微鏡において、照明光の試料に対する入射角度を変化させることにより、試料の観察位置の変化を補正する、観察方法が提供される。
本発明の第1の態様に従えば、試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と対物レンズを有する観察光学系と、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を、対物レンズの光軸と同じ方向に移動させる制御部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、ステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、照明光の試料に対する入射角度を変化させることを特徴とする、顕微鏡が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、試料が載置されるステージと、試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を、対物レンズの光軸と同じ方向に移動させる制御部と、対物レンズを介して試料の撮像を行う撮像装置と、対物レンズの光軸方向における観察位置毎の撮像条件を記憶する記憶部と、を備え、撮像条件は、照明光の試料への入射角度に関する情報を含み、制御部は、ステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、撮像条件に基づいて、照明光の試料に対する入射角度を変化させることを特徴とする、顕微鏡が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、を備え、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を、対物レンズの光軸と同じ方向に移動可能な顕微鏡を用いる観察方法であって、ステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、照明光の試料に対する入射角度を変化させることを含むことを特徴とする、観察方法が提供される。
本発明の第4の態様に従えば、試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、を備え、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を、対物レンズの光軸と同じ方向に移動可能な顕微鏡の制御をコンピュータに実行させる制御プログラムであって、制御は、ステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、照明光の試料に対する入射角度を変化させることを含むことを特徴とする、制御プログラムが提供される。
第1実施形態に係る顕微鏡を示す図である。 角度調整部による照明光の試料に対する入射角度の調整を示す図である。 照明光学系の照野と観察光学系の視野とを示す図である。 第1実施形態に係る算出部が算出する観察位置と入射角度との関係を示す図である。 実施形態に係る観察方法の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る算出部が算出する観察位置と入射角度との関係を示す図である。 第4実施形態に係る顕微鏡1を示す図である。 第4実施形態に係る照明と撮像のシーケンスの一例を示す図である。 画像処理部が生成する画像の例を概念的に示す図である。
[第1実施形態]
第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る顕微鏡1を示す図である。顕微鏡1は、観察対象の試料Sを斜方照明し、試料Sの像を観察可能な顕微鏡である。顕微鏡1は、例えば、試料Sに対する照明光の照射角度を変更可能に構成されている。ここでは、顕微鏡1が蛍光顕微鏡であるものとして説明するが、顕微鏡1は、蛍光顕微鏡以外の顕微鏡でもよい。顕微鏡1は、試料Sの内部を観察可能であり、例えば試料Sの厚み方向の断面を積み重ねた画像(例、Z−stack)を生成可能である。顕微鏡1は、試料Sの厚み方向の1つの断面のみを観察可能なものでもよい。
顕微鏡1は、ステージ2、光源装置3と、照明光学系4と、第1の観察光学系5と、撮像部6と、角度調整部7と、制御装置8とを備える。制御装置8は、顕微鏡1の各部を包括的に制御する制御部9を備える。
ステージ2は、観察対象の試料Sを保持する。ステージ2は、例えば、その上面に試料Sを載置可能である。図1などに示すXYZ直交座標系において、X方向およびY方向は、ステージ2の上面に平行な方向であり、Z方向はステージ2の上面に垂直な方向である。ステージ2は、例えば、X方向、Y方向、Z方向に移動可能な機構を有してもよい。
光源装置3は、光源11、シャッタ12、音響光学素子13、及びレンズ14を備える。光源11は、例えば、レーザダイオード(LD)、発光ダイオード(LED)などの発光素子を含む。顕微鏡1が蛍光観察に用いられる場合、光源11は、試料Sに含まれる蛍光物質を励起させる励起光を含む照明光Lを射出する。シャッタ12は、制御部9により制御され、光源11からの照明光Lを通す状態と、照明光Lを遮る状態とを切り替え可能である。音響光学素子13は、シャッタ12の光出射側に設けられる。音響光学素子13は、例えば音響光学フィルタなどである。音響光学素子13は、制御部9に制御され、照明光Lの光強度を調整可能である。また、音響光学素子13は、制御部9に制御され、照明光Lが音響光学素子13を通る状態(以下、通光状態という)と、音響光学素子13により遮られる状態または強度が低減される状態(以下、遮光状態という)とを切り替え可能である。レンズ14は、例えばカプラであり、音響光学素子13からの照明光Lを導光部材16に集光する。
なお、顕微鏡1は、光源装置3の少なくとも一部を備えなくてもよい。例えば、光源装置3は、ユニット化されており、顕微鏡1に交換可能(取り付け可能、取り外し可能)に設けられていてもよい。例えば、光源装置3は、顕微鏡1による観察時などに、顕微鏡1に取り付けられてもよい。
照明光学系4は、光源装置3からの照明光Lを、試料Sに対して斜方から照射可能である。照明光学系4は、導光部材16、レンズ17、レンズ18、フィルタ19、ダイクロイックミラー20、及び対物レンズ21を備える。図1などにおいて、照明光学系4の光軸を符号4aで表す。
導光部材16は、例えば光ファイバであり、照明光Lをレンズ17へ導く。レンズ17は、例えばコリメータであり、照明光Lを平行光に変換する。レンズ18は、例えば、照明光Lを対物レンズ21の瞳面(後側焦点面)又はその近傍の位置に集光する。ここで、瞳面(後側焦点面)の近傍とは、例えば、瞳面(後側焦点面)から±10mmの範囲内である。フィルタ19は、例えば、試料Sに含まれる蛍光物質を励起させる励起光の波長(以下、励起波長という)を含む波長帯の光が透過する特性を有する。フィルタ19の波長特性は、励起波長以外の波長の光の少なくとも一部が遮られるように設定される。ダイクロイックミラー20は、照明光Lが反射し、試料Sからの光のうち所定の波長帯の光(例、蛍光)が透過する特性を有する。フィルタ19からの光は、ダイクロイックミラー20で反射し、対物レンズ21に入射する。観察時において、試料Sの一部は、対物レンズ21の前側焦点面に配置される。
なお、上述した照明光学系4は一例であり、適宜、変更可能である。例えば、上述した照明光学系4の一部は、省略されてもよいし、光源装置3に含まれてもよい。また、照明光学系4は、光源装置3の少なくとも一部を含んでいてもよい。また、照明光学系4は、開口絞り、視野絞りなどを備えてもよい。また、照明光学系4のうち最も試料Sに近い光学要素は、図1において対物レンズ21であるが、プリズム、ミラーなどでもよい。
第1の観察光学系5は、試料Sからの光により像を形成する。例えば、第1の観察光学系5は、試料Sに含まれる蛍光物質からの蛍光の像を形成する。第1の観察光学系5は、対物レンズ21、ダイクロイックミラー20、フィルタ24、レンズ25、光路切替部材26、レンズ27、及びレンズ28を備える。第1の観察光学系5は、対物レンズ21およびダイクロイックミラー20を照明光学系4と共用している。対物レンズ21の光軸21aは、照明光学系4の光軸4aと同軸であり、第1の観察光学系5の光軸5aと同軸である。図1に示す例では、対物レンズ21の光軸21aは、Z方向である。
試料Sからの蛍光は、対物レンズ21およびダイクロイックミラー20を通ってフィルタ24に入射する。フィルタ24は、試料Sからの光のうち所定の波長帯の光が選択的に透過する特性を有する。この所定の波長帯は、試料Sからの蛍光の波長(以下、蛍光波長という)を含むように設定される。フィルタ24は、例えば、試料Sで反射した照明光、外光、迷光などを遮断する。フィルタ24は、例えば、フィルタ19およびダイクロイックミラー20とユニット化され、このフィルタユニット29は、交換可能に設けられる。フィルタユニット29は、例えば、光源装置3から射出される照明光Lの波長、試料Sから放射される蛍光の波長などに応じて交換可能でもよいし、複数の励起波長、蛍光波長に対応した単一のフィルタユニットを利用したものでもよい。
フィルタ24を通った光は、レンズ25を介して光路切替部材26に入射する。レンズ25から射出された光は、光路切替部材26に入射する。光路切替部材26は、例えばプリズムであり、第1の観察光学系5の光路に挿脱可能に設けられる。光路切替部材26は、例えば、制御部9により制御される駆動部(図示せず)によって、第1の観察光学系5の光路に挿脱される。光路切替部材26は、第1の観察光学系5の光路に挿入された状態において、試料Sからの蛍光を内面反射によって撮像部6へ向かう光路へ導く。試料Sからの蛍光は、光路切替部材26を経由した後、レンズ27およびレンズ28を介して、撮像部6へ入射する。第1の観察光学系5において、対物レンズ21およびレンズ25は、例えば、試料Sの一次像(例、中間像)を形成する。また、第1の観察光学系5において、レンズ27およびレンズ28は、試料Sの二次像(例、最終像)を形成する。
なお、上述した第1の観察光学系5は一例であり、適宜、変更可能である。例えば、上述した第1の観察光学系5の一部は、省略されてもよい。また、第1の観察光学系5は、開口絞り、視野絞りなどを備えてもよい。また、第1の観察光学系5は、照明光学系4と独立に設けられてもよく、例えば、試料Sに対して対物レンズ21の反対側に設けられてもよい。
本実施形態に係る顕微鏡1は、観察範囲の設定などに利用される第2の観察光学系30を備える。第2の観察光学系30は、試料Sから観察者の視点Vpに向かう順に、対物レンズ21、ダイクロイックミラー20、フィルタ24、レンズ25、ミラー31、レンズ32、ミラー33、レンズ34、レンズ35、ミラー36、及びレンズ37を備える。第2の観察光学系30は、対物レンズ21からレンズ25までの構成を第1の観察光学系5と共用している。試料Sからの光は、レンズ25を通った後に、光路切替部材26が第1の観察光学系5の光路から退避した状態において、ミラー31に入射する。ミラー31で反射した光は、レンズ32を介してミラー33に入射し、ミラー33で反射した後に、レンズ34およびレンズ35を介してミラー36に入射する。ミラー36で反射した光は、レンズ37を介して、視点Vpに入射する。第2の観察光学系30は、例えば、レンズ35とレンズ37との間の光路に試料Sの中間像を形成する。レンズ37は、例えば接眼レンズであり、観察者は、中間像を観察することにより観察範囲の設定などを行うことができる。
撮像部6は、第1の観察光学系5が形成した像を撮像する。撮像部6は、撮像素子40および制御部41を備える。撮像素子40は、例えばCMOSイメージセンサであるが、CCDイメージセンサなどでもよい。撮像素子40は、例えば、二次元的に配列された複数の画素を有し、各画素にフォトダイオードなどの光電変換素子が配置された構造である。撮像素子40は、例えば、光電変換素子に蓄積された電荷を、読出回路によって読み出す。撮像素子40は、読み出された電荷をデジタルデータに変換し、画素の位置と階調値とを関連付けたデジタル形式のデータ(例、画像のデータ)を出力する。制御部41は、制御装置8の制御部9から入力される制御信号に基づいて撮像素子40を動作させ、撮像画像のデータを制御装置8に出力する。また、制御部41は、電荷の蓄積期間と電荷の読み出し期間を制御装置8に出力する。
顕微鏡1は、入出力装置42および記憶装置43を備える。入出力装置42は、制御装置8と有線または無線により通信可能に接続される。入出力装置42は、表示装置44(表示部、出力部)および入力装置45(入力部)を備える。表示装置44は、例えば、液晶ディスプレイなどである。表示装置44は、例えば、顕微鏡1の各種設定を示す画像、撮像部6による撮像画像、撮像画像から生成された画像などの各種画像を表示する。制御部9は、表示装置44を制御し、表示装置44に各種画像を表示させる。例えば、制御部9は、画像処理部56が生成した画像のデータを表示装置44に供給し、この画像を表示装置44に表示させる。入力装置45は、例えば、キーボード、マウス、トラックボールなどのユーザが操作可能な入力部である。入力装置45は、例えばユーザから、観察条件、顕微鏡1の各部に対する動作指令などの各種情報の入力を受け付ける。入力装置45は、自装置に入力された情報を制御装置8に供給する。入出力装置42は、上記の構成に限定されず、例えば表示部および入力部が一体化されたタッチパネルなどでもよいし、表示装置44の代わりに他の出力部(例、プリンタ)を備えてもよい。
本実施形態において、顕微鏡1は、照明光学系4の光軸4aの方向において、試料Sにおける観察位置を変更可能である。試料Sにおける観察位置は、対物レンズ21の前側焦点面の位置またはその近傍に設定される。試料Sにおける観察位置は、例えば、対物レンズ21の光軸21a(照明光学系4の光軸4a)の方向において試料Sと対物レンズ21とを相対移動することにより、変更可能である。例えば、試料Sが載置されたステージ2を対物レンズ21の光軸21aの方向に移動させることで、試料Sにおける観察位置を変更可能である。なお、試料Sにおける観察位置の変更は、対物レンズ21を光軸の方向に移動させることにより行ってもよい。つまり、試料Sにおける観察位置の変更は、ステージ2を動かしてもよいし、対物レンズ21を動かしてもよいし、それら両方を動かしてもよい。
角度調整部7は、照明光学系4の光軸4aの方向における試料Sの観察位置に応じて、照明光学系4から照射される照明光Lの角度を調整する。角度調整部7は、例えば、保持部材51および駆動部52を備える。保持部材51は導光部材16の光出射側の端部を保持する。駆動部52は、保持部材51を照明光学系4の光軸4aと垂直の方向に移動させることができる。なお、保持部材51は、対物レンズ21の瞳共役面または、その近傍に設けられている。角度調整部7については、後に図2および図3などを参照してより詳しく説明する。
制御装置8は、顕微鏡1の各部を総括して制御する。制御装置8は、制御部9、算出部55、及び画像処理部56を備える。制御部9は、駆動部52を制御し、駆動部52によって保持部材51を移動させる。これにより、試料Sに対する照明光Lの入射角(例、照明光Lと光軸4aとの角度)が調整される。なお、駆動部52が保持部材51を移動させる代わりに、手動により保持部材51を移動してもよい。
また、制御部9は、例えば、撮像部6の制御部41から供給される電荷の蓄積期間と電荷の読み出し期間を示す信号(撮像タイミングの情報)に基づいて、音響光学素子13に、光源装置3からの光を通す通光状態と、光源装置3からの光を遮る遮光状態とを切り替える制御信号を供給する。音響光学素子13は、この制御信号に基づいて、通光状態と遮光状態とを切り替える。なお、制御部9の代わりに制御部41は、電荷の蓄積期間と電荷の読み出し期間を示す信号(撮像タイミングの情報)に基づいて、音響光学素子13に遮光状態と通光状態とを切り替える制御信号を供給し、音響光学素子13を制御してもよい。
また、制御部9は、撮像部6を制御し、撮像素子40に撮像を実行させる。制御部9は、撮像部6から撮像結果(撮像画像のデータ)を取得する。画像処理部56は、撮像部6の撮像結果を用いて画像処理を行う。例えば、制御部9は、対物レンズ21の光軸21aの方向におけるステージ2の位置を変更することで、試料Sにおける観察位置を変更する。また、制御部9は、各観察位置について撮像素子40に撮像を実行させ、対物レンズ21の光軸21aの方向の複数の観察位置において、撮像画像を取得させる。画像処理部56は、例えば、取得した複数の撮像画像を用いて、試料Sの三次元的な画像を生成可能である。
次に、角度調整部7について説明する。図2は、角度調整部7による照明光Lの試料Sに対する入射角度の調整を示す図である。角度調整部7は、照明光Lの試料Sに対する入射角度を調整する。ここで、照明光Lの試料Sに対する入射角度とは、対物レンズ21の光軸21a(照明光学系4の光軸4a)と、照明光Lが試料Sに対して入射する方向とがなす角(図2のα1、α2等)である。また、照明光Lの試料Sに対する入射角度(図2のα1、α2等)が変化すると、対物レンズ21の光軸(照明光学系4の光軸4a)と試料Sを照明する(通過する)照明光Lとの角度(図2のβ1、β2等)も変化する。ここでは、角度調整部7が照明光Lの試料Sに対する入射角度を小さくする例(α1からα2)を説明するが、大きくしてもよい。
導光部材16の光出射側の端16aには、概ね点光源とみなすことができる光源像が形成される。導光部材16の端16aは、保持部材51によって、対物レンズ21の瞳面PU1と光学に共役な瞳共役面PU2の位置、または瞳共役面PU2の近傍に配置される。ここでは、照明光Lの角度を調整する前において、保持部材51は、瞳共役面PU2上の位置Q1に配置されているものとする。導光部材16から出射した照明光Lは、対物レンズ21の瞳面PU1上の入射位置P1に入射した後、試料Sに対して角度α1で入射する。ここでは、試料Sがカバーガラスなどの透明部材2a上に載置され、透明部材2aがステージ2に支持されている。透明部材2aの下面と対物レンズ21の端面との間の空間は、浸液LQで満たされている。浸液LQの屈折率は、例えば透明部材2aの屈折率とほぼ同じである。試料Sの屈折率と、試料Sが載置されている透明部材2aの屈折率が異なる場合、図2に示すように、照明光Lは、試料Sと透明部材2aとの界面Saで屈折する。ここでは、角度α1で試料Sに入射して試料Sと透明部材2aとの界面Saで屈折した照明光Lと対物レンズ21の光軸21a(照明光学系4の光軸4a)との角度をβ1で表す。
駆動部52は、照明光Lの角度を小さくする際に、導光部材16の端16aを保持した保持部材51を、位置Q1よりも光軸4aに近い位置Q2に移動させる。これにより、対物レンズ21の瞳面PU1上の照明光Lの入射位置は、入射位置P1よりも光軸4aに近い入射位置P2へ変化し、照明光の角度がα1よりも小さいα2へ変化する。ここでは、角度α2で試料Sに入射して界面Saで屈折した照明光Lと光軸4aとの角度をβ2で表す。α2がα1よりも小さいので、β2はβ1よりも小さくなる。
図3は、照明光学系の照野と観察光学系の視野とを示す図である。ここでは、試料Sにおける観察位置は、対物レンズ21の前側焦点面と同じ位置であるものとする。なお、以下、説明の便宜上、対物レンズ21の瞳面PU1上に照明光Lが集光する場合を例示するが、必ずしも対物レンズ21の瞳面PU1上に照明光Lが集光する必要はない。例えば、照明光Lは瞳面PU1上の近傍に集光してもよい。図3(A)において、対物レンズ21の前側焦点面FP1は、試料Sと透明部材2aとの界面Saと同じ位置に設定されている。対物レンズ21の瞳面PU1上の入射位置P1に集光した照明光Lは、平行光となり、試料Sを照明し、試料Sと透明部材2aとの界面Saに照野LF1を形成する。照野LF1は、例えば、対物レンズ21の光軸21a(光軸4a)を中心に形成される。第1の観察光学系5(図1参照)の視野VF(例、試料S上の観察範囲)は、例えば、対物レンズ21の光軸21a(光軸4a)を中心に形成される。照野LFは、例えば、視野VFの全体が収まる領域に形成される。
図3(B)は、図3(A)の状態から例えばステージ2を対物レンズ21に近づけた様子を示している。図3(B)において、対物レンズ21の前側焦点面FP2は、対物レンズ21の光軸21a(光軸4a)の方向において試料Sと透明部材2aとの界面Saから離れた位置(試料Sの内部)に設定されている。対物レンズ21の瞳面PU1上で集光した照明光Lは、平行光となり、前側焦点面FP2上に照野LF2を形成する。試料Sに入射した照明光Lは、試料Sと透明部材2aとの界面Saでの屈折により対物レンズ21の光軸21a(光軸4a)との角度がβ1になっており、試料Sと透明部材2aとの界面Saと前側焦点面FP2とにギャップ(ΔZ)があることから、照野LF2は、照野LF1と比較して+X方向に移動量ΔXだけ移動する。移動量ΔXは、試料Sと透明部材2aとの界面Saと前側焦点面FP2との距離ΔZ、及び角度β1などに依存する量である。距離ΔZが大きくなるほど、あるいは角度β1が大きくなるほど、移動量ΔXが大きくなる。移動量ΔXが大きくなるにつれて、照野LF2と視野VFとの重なり面積が小さくなり、試料Sの像を良好に取得することが難しくなる。そこで、図2に示した角度調整部7は、対物レンズ21の光軸21a(光軸4a)の方向における試料Sの観察位置(対物レンズ21の前側焦点面)に応じて、照明光Lの試料Sに対する入射角度を調整する。
図3(C)において、対物レンズ21の前側焦点面FP2は、図3(B)と同じ位置に設定されている。角度調整部7(図2参照)は、例えば、対物レンズ21の前側焦点面FP2の位置に応じて、対物レンズ21の瞳面PU1上の照明光Lの入射位置(集光位置)を、入射位置P3に調整する。入射位置P3は、図3(B)の入射位置P1よりも対物レンズ21の光軸21a(光軸4a)に近い位置に設定される。入射位置P3において集光した照明光Lは、平行光となって、試料Sに向かう。試料Sに向かう照明光Lの角度α3(照明光Lの試料Sに対する入射角度)は、図3(B)の角度α1よりも小さく、試料Sと透明部材2aとの界面Saで屈折した照明光Lの角度(界面Saで屈折した照明光Lと対物レンズ21の光軸21a(光軸4a)との角度)β3は、図3(B)の角度β1よりも小さい。そのため、照野LF3は、図3(B)の照野LF2と比較して−X方向に移動する。これにより、照野LF3と視野VFとの重なり面積が図3(B)と比較して増加し、試料Sの像を良好に取得することができる。
図2に示した角度調整部7は、例えば、対物レンズ21の光軸21a(光軸4a)の方向における試料Sと透明部材2aとの界面Saから観察位置(対物レンズ21の前側焦点面FP2)までの距離ΔZに応じて、入射位置Pを調整する。例えば、角度調整部7は、対物レンズ21の前側焦点面FP2が試料Sと透明部材2aとの界面Saから離れているほど(ΔZが大きいほど)、照明光Lの入射位置Pを対物レンズ21の光軸21a(光軸4a)に近づく方向に移動させる。つまり、ステージ2を対物レンズ21の光軸21aに沿って対物レンズ21に近づく方向に動かすと、試料Sの深い(ここでは、界面Saからの距離が大きくなる方向に離れた)部分が観察位置となる。この場合、上述したように、照明光Lの試料Sに対する入射角度が一定のままであると、照野と視野との重なり面積が小さくなるため、ステージ2を光軸に沿って動かすとともに、制御部9は、角度調整部7の駆動部52を制御し、駆動部52によって、入射位置Pが対物レンズ21の光軸21a(光軸4a)に近づくように保持部材51を移動させる。また、対物レンズ21を光軸に沿ってステージ2に近づく方向に動かしても同様に、試料Sの深い部分が観察位置となる。この場合にも、同様に、対物レンズ21を光軸に沿って動かすとともに、制御部9は、角度調整部7の駆動部52を制御し、駆動部52によって、入射位置Pが対物レンズ21の光軸21a(光軸4a)に近づくように保持部材51を移動させる。
本実施形態において、図1に示した算出部55は、対物レンズ21の前側焦点面FPの試料Sにおける位置に対して入射位置(例、図3の入射位置P3)の目標値を算出する。制御部9は、算出部55の算出結果に基づいて角度調整部7を制御する。算出部55は、例えば、入力装置45を介して入力された情報に基づいて、瞳面PU1上の照明光Lの入射位置の目標値を算出する。
図4(A)は、本実施形態に係る算出部55が算出する観察位置と入射角度との関係を示す図である。算出部55は、例えばユーザーが指定した観察位置(対物レンズ21の試料Sにおける前側焦点面FPの位置)と照明光Lの入射位置Pとの組を2組以上用いて、他の観察位置に応じた照明光Lの入射位置Pの目標値を算出する。図4(A)において、横軸は、試料Sと透明部材2aとの界面Saを基準(0μm)として試料Sの内部を正とする観察位置(単位はμm)である。図4(A)において、縦軸は、瞳面PU1上の照明光Lの入射位置Pを示す値であり、その単位は任意単位(a.u.)である。ここでは、保持部材51の可動範囲で規格化した例を示す。符号U1は、ユーザが指定した第1観察位置(例、約0μm)に対応する入射位置Pの目標値(約0.897)を示す。符号U2は、ユーザが指定した第2の観察位置(例、約4.5μm)に対応する入射位置P(例、約0.841)の目標値を示す。算出部55は、例えば、プロットU1とプロットU2との間を補間することによって、第1観察位置と第2観察位置との間の第3観察位置に対する入射位置Pの目標値を算出する。具体的には、図4において算出部55は、線形補間を用いて、U3〜U12を線形補間する。また、上記では、ユーザは、U1とU2を指定して、U1とU2との間を補間したが、例えば、ユーザは、U5とU10とを指定して、U1〜U4、U6〜U9およびU11〜U12を算出してもよい。なお、観察位置の数は、観察条件などに応じて適宜設定される。
図4(B)は、本実施形態に係る算出部55の動作の他の例を示す図である。本例において、算出部55は、非線形な補間法によって、瞳面PU1上の照明光Lの入射位置Pを算出する。例えば、算出部55は、プロットU1、U2が端点となり、かつ複数のプロットU1〜U12が下に凸の曲線上に配置されるように、プロットU1、U2の間の区間を補間する。例えば、算出部55は、入射位置の目標値が観察位置の指数を含む関数形で表される補間法(例、γ補間)を用いて、複数のプロットU3〜U12を算出する。なお、算出部55が用いる補間法は、上述の例に限定されず、折れ線状の分布となる補間法などでもよい。制御部9は、対物レンズ21の位置に応じた入射角度に関する情報の複数の算出方法を選択可能に入出力装置42に出力してもよい。例えば、制御部9は、補間法の複数の候補を(例、線形補間、γ補間等)表示装置44に表示させ、ユーザは、入力装置45を操作することにより、用いる補間法を複数の候補から選択可能でもよい。また、算出部55は、入出力装置42から入力された算出方法に基づいて、対物レンズ21の位置に応じた入射角度に関する情報を算出し、制御部9は、算出部55が算出した情報に基づいて、入射角度を変化させてもよい。また、制御部9は、ステージ2の位置に応じた入射角度に関する情報の複数の算出方法を選択可能に入出力装置42に出力し、算出部55は、入出力装置42から入力された算出方法に基づいて、ステージ2の位置に応じた入射角度に関する情報を算出し、制御部9は、算出部55が算出した情報に基づいて、入射角度を変化させてもよい。
なお、上記図4では、横軸は、試料Sと透明部材2aとの界面Saを基準(0μm)として試料Sの内部を正とする観察位置としたが、ステージ2の位置又は対物レンズ21の位置としてもよい。ユーザは、第1観察位置とその入射位置Pの目標値と、第2観察位置とその入射位置Pの目標値とを指定するが、算出部55は、第1観察位置に対応するステージ2の位置(第1ステージ位置)および第2観察位置に対応するステージ2の位置(第2ステージ位置)を取得して、第1ステージ位置とその入射位置Pの目標値、第2ステージ位置とその入射位置Pの目標値とを関連づけてもよい。この場合、算出部55は、ステージ2の位置に応じた入射位置Pの目標値を算出する。このとき、上記図4において、横軸はステージ2の絶対座標位置でもよいし、第1ステージ位置を基準としてもよい。同様に、ユーザは、第1観察位置とその入射位置Pの目標値と、第2観察位置とその入射位置Pの目標値とを指定するが、算出部55は、第1観察位置に対応する対物レンズ21の位置(第1対物レンズ位置)および第2観察位置に対応する対物レンズ21の位置(第2対物レンズ位置)を取得して、第1対物レンズ位置とその入射位置Pの目標値、第2対物レンズ位置とその入射位置Pの目標値とを関連づけてもよい。この場合、算出部55は、対物レンズ21の位置に応じた入射位置Pの目標値を算出する。このとき、上記図4において、横軸は対物レンズ21の絶対座標位置でもよいし、第1対物レンズ位置を基準としてもよい。
制御部9は、算出部55の算出結果に基づいて角度調整部7を制御する。この場合、制御部9は、予め記憶装置43に記憶された入射位置Pに対応する保持部材51の位置を用いて、角度調整部7を制御する。
なお、上記図4では、縦軸は、瞳面PU1上の照明光Lの入射位置Pとしたが、保持部材51の位置としてもよい。この場合、ユーザは、第1観察位置とその保持部材51の位置と、第2観察位置とその保持部材51の位置とを指定し、算出部55は、観察位置に応じた保持部材51の位置を算出する。この場合、入射位置Pに対応する保持部材51の位置を予め記憶装置43記憶しておく必要はない。
なお、制御部9は、対物レンズ21の位置に応じた入射角度に関する情報(以下、第1の参照情報という)に基づいて、入射角度を変化させてもよい。第1の参照情報は、例えば、対物レンズ21の絶対位置情報に関連づけられた入射角度に関する情報でもよい。絶対位置情報は、例えば、予め定められた基準位置に対する対物レンズ21の位置の情報であり、対物レンズ21の光軸21aの方向(Z方向)の座標などである。例えば、基準位置は顕微鏡1の電源を入れた時等に制御部9によって定められるものである。この場合、第1の参照情報として、例えば、対物レンズ21の絶対位置と入射角度との関係を示す関数(例、数式、数値テーブル)を用いることができる。また、第1の参照情報は、対物レンズ21の移動量に関連づけられた入射角度に関する情報でもよい。この場合、第1の参照情報として、例えば、対物レンズ21の移動量と入射角度との関係を示す関数(例、数式、数値テーブル)を用いることができる。また、第1の参照情報は、ステージ2に対する対物レンズ21の相対位置情報に関連づけられた入射角度に関する情報でもよい。この相対位置情報は、例えば、対物レンズ21の光軸21aの方向(Z方向)における、ステージ2の座標と対物レンズ21の座標との差の情報である。この場合、第1の参照情報として、例えば、ステージ2の位置を基準とする対物レンズ21の絶対位置と入射角度との関係を示す関数(例、数式、数値テーブル)を用いることができる。
なお、制御部9は、ステージ2の位置に応じた入射角度に関する情報(以下、第2の参照情報という)に基づいて、入射角度を変化させてもよい。第2の参照情報は、例えば、ステージ2の絶対位置情報に関連づけられた入射角度に関する情報でもよい。絶対位置情報は、例えば、予め定められた基準位置に対するステージ2の位置の情報であり、対物レンズ21の光軸21aの方向(Z方向)におけるステージ2の座標などである。例えば、基準位置は顕微鏡1の電源を入れた時等に制御部9によって定められるものである。この場合、第2の参照情報として、例えば、ステージ2の絶対位置と入射角度との関係を示す関数(例、数式、数値テーブル)を用いることができる。また、第2の参照情報は、ステージ2の移動量に関連づけられた入射角度に関する情報でもよい。この場合、第2の参照情報として、例えば、ステージ2の移動量と入射角度との関係を示す関数(例、数式、数値テーブル)を用いることができる。また、第2の参照情報は、対物レンズ21に対するステージ2の相対位置情報に関連づけられた入射角度に関する情報でもよい。この相対位置情報は、例えば、対物レンズ21の光軸21aの方向(Z方向)における、ステージ2の座標と対物レンズ21の座標との差の情報である。この場合、第2の参照情報として、例えば、対物レンズ21の位置を基準とするステージ2の絶対位置と入射角度との関係を示す関数(例、数式、数値テーブル)を用いることができる。
以下、上述の顕微鏡1の構成に基づき、実施形態に係る観察方法を説明する。図5は、実施形態に係る観察方法の一例を示すフローチャートである。まず、ステップS1で、ユーザは、入力装置45を用いて観察条件を設定する。観察条件は、例えば、第1観察位置(観察位置の下限)およびその際の入射位置、第2観察位置(観察位置の上限)およびその際の入射位置、並びに対物レンズ21の光軸方向における観察位置の数などである。ここで、ユーザは、保持部材51を移動させて入射位置を変更して撮像された複数の画像のコントラスト、光強度等に基づいて、第1観察位置および第2観察位置における最適な入射位置を決定する。上記の観察条件は、例えば、予め記憶部43に記憶されていてもよい。
ステップS2において、算出部55は、観察位置と入射位置の関係を算出する。例えば、算出部55は、観察条件に定められた第1観察位置、第2観察位置、及び対物レンズ21の光軸方向における観察位置の数を用いて、第1観察位置と第2観察位置との間の観察位置を算出する。また、算出部55は、例えば図4に示したように、第1観察位置の場合の入射位置と、第2観察位置の場合の入射位置を用いて、その間の各観察位置における入射位置を算出する。
ステップS3において、顕微鏡1は、例えばユーザの指令により、観察に関する動作を開始する。ステップS4において、制御部41は、ステージ2を制御し、ステージ2を第1観察位置に応じた位置に移動させる。ステップS5において、制御部41は、観察位置と入射角度との関係を用いて、保持部材51を移動させる。ステップS6において、制御部41は、照明光学系4から照明光が試料Sに照射された状態で、第1の観察光学系5が形成した像を撮像部6に撮像させ、画像を取得させる。ステップS7において、制御部41は、全ての観察位置に対して画像の取得が完了したか否かを判定する。制御部41は、ステップS1において観察条件に設定された観察位置の一部が完了していないと判定した場合(ステップS7;No)、ステップS8において、ステージ2を次の観察位置に応じた位置へ移動させ、ステップS5からステップS7の処理を繰り返し行う。また、制御部41は、全ての観察位置に対する画像の取得が完了したと判定した場合(ステップS7;Yes)、一連の処理を終了する。上記では、ステップS2において、算出部55は、観察位置と入射位置の関係を算出したが、観察位置と入射位置の関係は、予め記憶装置43に記憶しておいてもよい。この場合、ステップS2は省略される。
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。本実施形態において、上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略あるいは簡略化する。本実施形態において、顕微鏡1の構成は図1と同様であるが、算出部55の動作が第1実施形態と異なる。
図6は、第2実施形態に係る算出部55が算出する観察位置と入射角度との関係を示す図である。第2実施形態では、第1実施形態と異なり、ユーザは、観察位置(対物レンズ21の試料Sにおける前側焦点面FPの位置)と照明光Lの入射位置Pとの組を指定する必要がなく、算出部55は、予め決められた観察条件に基づいて、観察位置と入射位置Pの目標値との関係を、図6の符号D1に示すように算出する。上記の観察条件は、例えば、試料Sと対物レンズ21との間の屈折率(例:透明部材の屈折率、浸液の屈折率)、試料Sの屈折率、対物レンズの種類、環境の温度、カバーガラス2aの厚さなどを含む。ユーザは、観察位置(対物レンズ21の試料Sにおける前側焦点面FPの位置)と照明光Lの入射位置Pを指定する場合、その観察位置で入射角度Pを変化させ、画像を複数枚取得して、最適な入射位置Pを決定する必要があるが、第2実施形態では、その手間を省くことができる。なお、算出部55は、例えば、収差、エバネッセント場の影響などを考慮して、例えば、試料Sと透明部材2aとの界面Saに近い領域については、図6の符号D2に示すように算出してもよい。
[第3実施形態]
第3実施形態について説明する。本実施形態において、上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略あるいは簡略化する。本実施形態において、顕微鏡1の構成は図1と同様であるが、算出部55の動作が第1実施形態と異なる。
第1実施形態では、ユーザは、観察位置(対物レンズ21の試料Sにおける前側焦点面FPの位置)と照明光Lの入射位置Pとの組(符号U1、U2等)を指定したが、本実施形態では、入射位置Pを指定する必要がない。言い換えると、ユーザは、観察位置(対物レンズ21の試料Sにおける前側焦点面FPの位置)を指定することにより、算出部55は、観察位置と入射位置Pとの関係を算出する。例えば、ユーザにより第1観察位置が指定されると、制御部9は、駆動部52を制御し、保持部材51を移動させ、指定された観察位置において、異なる入射位置Pで照明された試料Sの複数の画像を撮像部6に撮像させる。、算出部55は、入射位置Pを変化させる毎に検出される試料Sからの光に関する情報に基づいて、ユーザにより入力された第1観察位置に対応する入射位置Pの目標値を決定する。例えば、算出部55は、試料Sからの光の強度またはコントラストが最も大きい入射位置Pを、第1観察位置における入射位置Pの目標値とする。算出部55は、同様に、第2観察位置における入射位置Pの目標値を算出する。さらに、算出部55は、第1観察位置および第2観察位置以外の観察位置(例:U3〜U12等)についても同様に、入射位置Pを変化させる毎に検出される試料Sからの光に関する情報に基づいて、入射位置Pの目標値を算出してもよい。この場合、U1とU2からU3〜U12を線形補間する場合に比べ、より精度よく観察位置と入射位置Pとの関係を算出することができる。第1実施形態では、ユーザは、観察位置に対応する入射位置Pの目標値を指定する必要があったが、第3実施形態では、算出部55が、ユーザが指定した観察位置に対応する入射位置Pを算出するため、ユーザの手間を省くことができる。
[第4実施形態]
第4実施形態について説明する。本実施形態において、上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略あるいは簡略化する。図7は、本実施形態に係る顕微鏡1を示す図である。本実施形態に係る顕微鏡は、例えば、STORM、PALM等のSingle-molecule Localization Microscopy法を利用した顕微鏡である。実施形態に係る顕微鏡は、1種類の蛍光物質で標識(ラベル)された試料の蛍光観察、及び2種類以上の蛍光物質で標識された試料の蛍光観察のいずれにも利用できる。また、実施形態に係る顕微鏡は、例えば、2次元の超解像画像を生成するモード、及び3次元の超解像画像を生成するモードを有し、2つのモードを切り替え可能であるが、2つのモードの片方のみを有するものでもよい。本実施形態では、標識に用いられる蛍光色素(例、レポータ色素)が2種類である形態について説明するが、蛍光色素(例、レポータ色素)の数は1種類でもよいし、3種類以上でもよい。
試料は、生きた細胞(ライブセル)を含むものでもよいし、ホルムアルデヒド溶液等の組織固定液を用いて固定された細胞を含むものでもよく、組織等でもよい。蛍光物質は、シアニン(cyanine)染料等の蛍光色素でもよいし、蛍光タンパク質でもよい。蛍光色素は、活性化された状態(以下、活性化状態という)で励起光を受けた場合に蛍光を発するレポータ色素を含む。また、蛍光色素は、活性化光を受けてレポータ色素を活性化状態にするアクティベータ色素を含む場合がある。蛍光色素がアクティベータ色素を含まない場合、レポータ色素は、活性化光を受けて活性化状態になる。蛍光色素は、例えば、2種類のシアニン(cyanine)染料を結合させた染料対(例、Cy3−Cy5染料対(Cy3、Cy5は登録商標)、Cy2−Cy5染料対(Cy2、Cy5は登録商標)、Cy3−Alexa Fluor647染料対(Cy3、Alexa Fluorは登録商標))、1種類の染料(例、Alexa Fluor647(Alexa Fluorは登録商標))である。蛍光タンパク質は、例えばPA−GFP、Dronpaなどである。
本実施形態において、照明光学系4は、蛍光物質(例、レポータ色素)に応じた2種類の波長の励起光を試料Sに照射する。光源装置3は、活性化光源11a、励起光源11b、励起光源11c、シャッタ12a、シャッタ12b、シャッタ12c、ミラー61、ダイクロイックミラー62、及びダイクロイックミラー63を備える。
活性化光源11aは、照明光として、試料Sに含まれる蛍光物質の一部を活性化する活性化光L0を発する。ここでは、蛍光物質がレポータ色素を含み、アクティベータ色素を含まないものとする。蛍光物質のレポータ色素は、活性化光L0が照射されることで、蛍光を発することが可能な活性化状態となる。活性化光L0の波長は、例えば、405nmである。蛍光物質は、レポータ色素およびアクティベータ色素を含むものでもよく、この場合、アクティベータ色素は、活性化光L0を受けた場合にレポータ色素を活性状態にする。なお、蛍光物質は、例えばPA−GFP、Dronpaなどの蛍光タンパク質でもよい。シャッタ12aは、活性化光源11aの光出射側に配置される。シャッタ12aは、制御部9により制御され、活性化光源11aからの活性化光L0を通す状態と、活性化光L0を遮る状態とを切り替え可能である。
励起光源11bは、照明光として、第1波長の第1励起光L1を発する。シャッタ12bは、励起光源11bの光出射側に配置される。シャッタ12bは、制御部9により制御され、励起光源11bからの第1励起光L1を通す状態と、第1励起光L1を遮る状態とを切り替え可能である。励起光源11cは、照明光として、第1波長と異なる第2波長の第2励起光L2を発生する。ここでは、第2波長は、第1波長よりも短波長であるとする。例えば、第1波長は647nmであり、第2波長は561nmである。シャッタ12cは、励起光源11cの光出射側に配置される。シャッタ12cは、制御部9により制御され、励起光源11cからの第2励起光L2を通す状態と、第2励起光L2を遮る状態とを切り替え可能である。
ミラー61は、シャッタ12cの光出射側に配置される。シャッタ12cを通った第2励起光L2は、ミラー61で反射してダイクロイックミラー62に入射する。ダイクロイックミラー62は、シャッタ12bの光出射側に配置される。ダイクロイックミラー62は、第2励起光L2が透過し、第1励起光L1が反射する特性を有する。ダイクロイックミラー62で反射した第1励起光L1、及びダイクロイックミラー62を透過した第2励起光L2は、同じ光路を通ってダイクロイックミラー63に入射する。ダイクロイックミラー63は、シャッタ12aの光出射側に配置される。ダイクロイックミラー63は、第1励起光L1および第2励起光L2が反射する特性を有し、活性化光L0が透過する特性を有する。第1励起光L1および第2励起光L2は、活性化光L0と同じ光路を通って、試料Sに照射される。
角度調整部7は、例えば、照明光の波長に応じて照明光の入射角度を調整してもよい。例えば、活性化光L0に最適な入射角度としてもよいし、第1励起光L1に最適な入射角度としてもよいし、第2励起光L2に最適な入射角度でもよいし、これらのうちの最小角度と最大角度との間の角度を、入射角度としてもよい。第1励起光L1が照射される場合に、第1励起光L1の波長に最適な入射角度になるように設定し、第2励起光L2が照射される場合には、第2励起光L2の波長に最適な入射角度に再設定してもよい。なお、活性化光L0は、必ずしも斜光照明する必要はない。
画像処理部56は、撮像部6の撮像結果を用いて、個々の像の重心位置を求めるなどの画像処理を行う。制御部9は、撮像部6に複数のフレーム期間で撮像させ、画像処理部56は、複数のフレーム期間で得られた撮像結果の少なくとも一部を用いて1枚の画像を生成する。例えば、画像処理部56は、複数の撮像画像のそれぞれについて、各画像に含まれる蛍光の像(点像)の重心位置を算出する。例えば、画像処理部56は、撮像画像において点像に対応する領域の画素値の分布に対してガウシアンフィッティングを行うことにより、重心位置を算出する。画像処理部56は、例えば、蛍光の像の重心位置を輝点で表し、複数の撮像画像に含まれる複数の蛍光の像に応じた複数の輝点の少なくとも一部を用いて(マージして)1枚の画像(例、超解像画像)を生成する。
第1の観察光学系5は、非点収差光学系(例、シリンドリカルレンズ65)を備える。シリンドリカルレンズ65は、試料Sからの蛍光の少なくとも一部に作用し、蛍光の少なくとも一部に対して非点収差を発生させる。すなわち、シリンドリカルレンズ65などの非点収差光学系は、蛍光の少なくとも一部に対して非点収差を発生させて、非点隔差を発生させる。シリンドリカルレンズ65は、試料Sと撮像部6(例、撮像素子40)との間の光路に挿脱可能に設けられる。画像処理部56は、例えば、非点収差を用いて、試料Sの深さ方向(対物レンズ21の光軸21a、すなわち第1の観察光学系5の光軸5a方向)における蛍光物質の位置を算出する。画像処理部56は、例えば、楕円ガウシアンフィッティングを行うことにより、試料Sにおける蛍光物質の位置を算出することができる。なお、図7に示されるように、シリンドリカルレンズ65は、挿脱可能に設けられている。
図8は、本実施形態に係る照明と撮像のシーケンスの一例を示す図である。図9は、画像処理部56が生成する画像の例を概念的に示す図である。なお、以下、図4、図6等に示される観察位置と入射位置Pとの関係は、算出部55により予め算出されているものとして説明する。制御部9は、ステージ2を対物レンズ21の光軸21aに沿って動かして所定の観察位置(図8のZ)に設定する。また、制御部9は、図4、図6等に示される観察位置と入射位置Pとの関係を用いて、角度調整部7の駆動部52を制御し、第1画像生成期間T1において入射位置がP0−1になるように保持部材51を移動させ、第2画像生成期間T2において入射位置がP0−2になるように保持部材51を移動させる。制御部9は、所定の観察位置(図9のZ)において、以下の通り、撮像シーケンスを実行する。
制御部9は、画像生成期間T1において、第1励起光(第1励起光L1)を照射させ、第2励起光(第2励起光L2)を照射させない。また、制御部9は、画像生成期間T1において、活性化光L0も照射させる。また、制御部9は、画像生成期間T1の複数のフレーム期間Tfのそれぞれにおいて、撮像部6に撮像させる(図中の第1撮像処理;ON)。制御部9は、画像生成期間T1の次の画像生成期間T2において、第2励起光を照射させ、第1励起光を照射させない。また、制御部9は、画像生成期間T2において、活性化光L0も照射させる。また、制御部9は、画像生成期間T2の複数のフレーム期間Tfのそれぞれにおいて、撮像部6に撮像させる(図中の第2撮像処理;ON)。活性化光L0の強度は、例えば、蛍光物質に応じて調整される。例えば、活性化光L0の強度は、第2励起光の照射時に、第1励起光の照射時よりも強く設定される。例えば、制御部9は、音響光学素子13を制御し、活性化光の強度を調整する。
画像処理部56は、画像生成期間T1における複数の第1撮像処理により得られる撮像結果(例、撮像画像)の少なくとも一部を用いて、第1の画像Paを生成する。また、画像処理部56は、画像生成期間T2における複数の第2撮像処理により得られる撮像結果(例、撮像画像)の少なくとも一部を用いて、第2の画像Pbを生成する。2種類の蛍光物質(例、レポータ色素)は、試料Sにおいて異なる小器官などに標識されており、第1の画像Paと第2の画像Pbとで異なる小器官などの画像が得られる。画像処理部56は、例えば、第1の画像Paおよび第2の画像Pbを合成して、図9(C)に示すように1枚の画像Ptを生成することができる。
なお、画像処理部56は、第1の画像Paおよび第2の画像Pbを用いずに、1枚の画像Ptを生成してもよい。例えば、画像処理部56は、複数の第1撮像処理により得られる撮像結果の少なくとも一部と、第2撮像処理により得られる撮像結果の少なくとも一部とを用いて、1枚の画像Ptを生成してもよい。また、画像処理部56は、画像Ptを生成しなくてもよい。
次に、制御部9は、ステージ2を対物レンズ21の光軸21aに沿って動かして次の観察位置(図8のZ)に設定する。また、制御部9は、図4、図6等に示される観察位置と入射位置Pとの関係を用いて、角度調整部7の駆動部52を制御し、第1画像生成期間T1において入射位置がP1−1になるように保持部材51を移動させ、第2画像生成期間T2において入射位置がP1−2になるように保持部材51を移動させる。制御部9は、この観察位置においても、上述した撮像シーケンスを実行し、第1の画像Pa、第2の画像Pb、画像Pt1が得られる。このように、図8に示すように、観察位置Z〜Zそれぞれにおいて、第1の画像Pa〜Pa、第2の画像Pb〜Pb画像Pt0〜Pt nが得られる。
例えば、画像処理部56は、図9(A)に示すように、第1の画像Pa0〜Panを用いて、3次元画像画像Paを生成可能である。また、画像処理部56は、図9(B)に示すように、第2の画像Pb0〜Pb nを用いて、3次元画像画像Pbを生成可能である。画像処理部56は、例えば3次元画像画像Paと3次元画像画像Pbとを合成することで、3次元画像(例、図9(C)の3次元画像Pt)を生成可能である。また、画像処理部56は、図9(C)に示すように、第1の画像Pa0および第2の画像Pb0を用いて、画像Pt0を生成可能であり、同様にして画像Pt〜Ptを生成可能である。画像処理部56は、画像Pt〜Ptを用いて3次元画像画像Ptを生成することもできる。なお、第1の画像Pa0〜Panおよび第2の画像Pb0〜Pb nそれぞれは、3次元画像であるが、図7においてシリンドリカルレンズ65を光路から退避させた場合は、2次元画像となる。
本実施形態では、観察位置Z0〜Znそれぞれにおいて、励起光(第1励起光、第2励起光)の試料への入射角度が最適に設定されるため、高精度の画像を得ることができる。
なお、本実施形態では、ステージ2を動作させて、それぞれの観察位置Z0〜Znにおいて、画像生成期間T1および画像生成期間T2を実行したが、それぞれの観察位置Z0〜Znにおいて、画像生成期間T1のみを実行してもよい。この場合、再度、ステージ2を動作させて、それぞれの観察位置Z0〜Znにおいて、画像生成期間T2のみを実行すればよい。
高解像度の画像が生成可能である、STORM、PALM等のSingle-molecule Localization Microscopyにおいて、照明光の試料に対する入射角度ステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、照明光の試料に対する入射角度を変化させることは、特に有用である。照明光の試料に対する入射角度を変化させない場合、解像度が低下してしまう可能性があるが、本実施形態のように、照明光の試料に対する入射角度を適切に変化させることにより、Single-molecule Localization Microscopyにおいて、例えば、蛍光の像に相当する光強度の分布が歪むことを抑制することができる。したがって、例えば蛍光の像の重心位置を高精度に求めることができ、厚みのある試料の断面画像についても高解像度で取得することができる。
[第5実施形態]
第5実施形態について説明する。本実施形態において、上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略あるいは簡略化する。本実施形態において、顕微鏡1の構成は図1と同様であるが、制御部9の動作が第1実施形態と異なる。本実施形態において、制御部9は、ステージ2および対物レンズ21の少なくとも一方を移動させる場合に、異なる複数の入射角度で撮像部6に複数の画像を撮像させる。例えば、制御部9は、ステージ2と対物レンズ21とが第1の相対位置で配置された状態で、1つの入射角度に対して1または2以上の画像を撮像部6に撮像させ、複数の入射角度のそれぞれに対しても1または2以上の画像を撮像部6に撮像させる。制御部9は、入射角度が異なる複数の画像に基づいて、第1の相対位置に対応する入射角度を決定してもよい。例えば、制御部9は、入射角度が異なる複数の画像のうち、輝度値が最も高い画像に対応する入射角度を、第1の相対位置における入射角度として採用してもよい。また、画像処理部56は、入射角度が異なる複数の画像から、画像処理に用いる画像を選択してもよい。例えば、画像処理部56は、入射角度が異なる複数の画像のうち、輝度値が所定の範囲内に収まる画像を選択し、選択した画像のみを用いて画像処理(例、図8に示した第1の画像Paの生成処理)を行ってもよい。
また、制御部9は、ステージ2と対物レンズ21とが第1の相対位置と異なる第2の相対位置で配置された状態で、1つの入射角度に対して1または2以上の画像を撮像部6に撮像させ、複数の入射角度のそれぞれに対しても1または2以上の画像を撮像部6に撮像させてもよい。画像処理部56は、入射角度が異なる複数の画像のうち、輝度値が所定の範囲内に収まる画像を選択し、選択した画像のみを用いて画像処理(例、図8に示した第1の画像Paの生成処理)を行ってもよい。また、制御部9は、第2の相対位置に関しても第1の相対位置と同様に、第2の相対位置に対応する入射角度を決定してもよい。また、算出部55は、第1の相対位置用の入射角度と、第2の相対位置用の入射角度とを用いて、第1の相対位置と第2の相対位置との間の第3の相対位置用の入射角度を算出してもよい。
上述の実施形態において、制御部9は、例えばコンピュータシステムを含む。制御部9は、記憶装置43に記憶されているプログラムを読み出し、このプログラムに従って各種の処理を実行する。このプログラムは、例えば、試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、を備え、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を、対物レンズの光軸と同じ方向に移動可能な顕微鏡の制御をコンピュータに実行させる制御プログラムであって制御は、ステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、照明光の試料に対する入射角度を変化させることを含む。このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供されてもよい。
なお、本発明の技術範囲は、上述の実施形態などで説明した態様に限定されるものではない。上述の実施形態などで説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。また、上述の実施形態などで説明した要件は、適宜組み合わせることができる。また、法令で許容される限りにおいて、上述の実施形態などで引用した全ての文献の開示を援用して本文の記載の一部とする。
1・・・顕微鏡、4・・・照明光学系、4a・・・光軸、5・・・結像光学系、7・・・角度調整部、9・・・制御部、16・・・導光部材、21・・・対物レンズ、45・・・入力装置、52・・・駆動部、55・・・算出部、FP1・・・焦点面、FP2・・・焦点面、L・・・照明光、LF1・・・照野、LF2・・・照野、LF3・・・照野、PU1・・・瞳面、PU2・・・瞳共役面、S・・・試料
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、照明光の試料に対する入射角度を調整する調整部と、制御部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を制御してステージと対物レンズとの距離を変化させ、調整部を制御して照明光の試料に対する入射角度を変化させ、試料の第1の観察位置に対する入射角度に関する情報と、試料の第1の観察位置と異なる第2の観察位置に対する入射角度に関する情報とに基づいて、試料の第1の観察位置および第2の観察位置と異なる第3の観察位置に対する入射角度に関する情報を決定する顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、を備える顕微鏡において、試料を保持するステージと対物レンズとの距離を変化させ、照明光の試料に対する入射角度を変化させ、試料の第1の観察位置に対する入射角度に関する情報と、試料の第1の観察位置と異なる第2の観察位置に対する入射角度に関する情報とに基づいて、試料の第1の観察位置および第2の観察位置と異なる第3の観察位置に対する入射角度に関する情報を決定する観察方法が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、照明光の試料に対する入射角度を調整する調整部とを備える顕微鏡の制御をコンピュータに実行させる制御プログラムであって、制御は、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を制御してステージと対物レンズとの距離を変化させ、調整部を制御して照明光の試料に対する入射角度を変化させ、試料の第1の観察位置に対する入射角度に関する情報と、試料の第1の観察位置と異なる第2の観察位置に対する入射角度に関する情報とに基づいて、試料の第1の観察位置および第2の観察位置と異なる第3の観察位置に対する入射角度に関する情報を決定する制御プログラムが提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、照明光の試料に対する入射角度を調整する調整部と、制御部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を制御してステージと対物レンズとの距離を変化させ、調整部を制御して照明光の試料に対する入射角度を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、制御部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、試料を保持するステージと対物レンズとの距離に対応して、照明光の試料に対する入射角度を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、制御部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を制御して試料を保持するステージと対物レンズとの距離を変化させ、照明光の対物レンズの瞳面における入射位置を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、観察光学系において形成された像を撮像する撮像部と、制御部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を制御して試料を保持するステージと対物レンズとの距離を変化させ、撮像部により撮像される画像の輝度値が所定の範囲内になるように照明光の試料に対する入射角度を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、観察光学系において形成された像を撮像する撮像部と、制御部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を制御して試料を保持するステージと対物レンズとの距離を変化させ、撮像部により撮像される画像の輝度値に基づいて、照明光の試料に対する入射角度を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる制御部と、観察光学系において形成された像を撮像する撮像部と、を備える顕微鏡であって、制御部がステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、照明光の試料に対する入射角度が変化可能に構成される、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、を備える顕微鏡において、試料を保持するステージと対物レンズとの距離を変化させ、照明光の試料に対する入射角度を変化させる、観察方法が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、照明光の試料に対する入射角度を調整する調整部とを備える顕微鏡の制御をコンピュータに実行させる制御プログラムであって、制御は、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を制御してステージと対物レンズとの距離を変化させ、調整部を制御して照明光の試料に対する入射角度を変化させる、制御プログラムが提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を、対物レンズの光軸と同じ方向に移動させる制御部と、観察光学系において形成された像を撮像する撮像部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、ステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、照明光の試料に対する入射角度を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料が載置されるステージと、試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を、対物レンズの光軸と同じ方向に移動させる制御部と、対物レンズを介して試料の撮像を行う撮像装置と、対物レンズの光軸方向における観察位置毎の撮像条件を記憶する記憶部と、を備え、撮像条件は、照明光の試料への入射角度に関する情報を含み、制御部は、ステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、撮像条件に基づいて、照明光の試料に対する入射角度を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、を備え、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を、対物レンズの光軸と同じ方向に移動可能な顕微鏡を用いる観察方法であって、ステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、照明光の試料に対する入射角度を変化させることを含む、観察方法が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、を備え、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を、対物レンズの光軸と同じ方向に移動可能な顕微鏡の制御をコンピュータに実行させる制御プログラムであって、制御は、ステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、照明光の試料に対する入射角度を変化させることを含む、制御プログラムが提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、照明光の試料に対する入射角度を調整する調整部と、制御部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、試料と対物レンズとの距離に基づいて、調整部を制御して照明光の試料に対する入射角度を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、観察光学系において形成された像を撮像する撮像部と、制御部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を制御して試料を保持するステージと対物レンズとの距離を変化させ、撮像部により撮像される画像のコントラストに基づいて、照明光の試料に対する入射角度を変化させる、顕微鏡が提供される。
本発明の態様に従えば、試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、を備える顕微鏡において、照明光の試料に対する入射角度を変化させることにより、試料の観察位置の変化を補正する、観察方法が提供される。
本発明の第1の態様に従えば、試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と対物レンズを有する観察光学系と、試料を保持するステージおよび対物レンズの少なくとも一方を、対物レンズの光軸と同じ方向に移動させる制御部と、を備える顕微鏡であって、制御部は、ステージおよび対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、照明光の試料に対する入射角度を変化させることを特徴とする、顕微鏡が提供される。

Claims (32)

  1. 試料に対して照明光を照射する照明光学系と、
    対物レンズを有する観察光学系と、
    前記照明光の前記試料に対する入射角度を調整する調整部と、
    制御部と、
    を備える顕微鏡であって、
    前記制御部は、
    前記試料を保持するステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を制御して前記ステージと前記対物レンズとの距離を変化させ、
    前記調整部を制御して照明光の前記試料に対する入射角度を変化させる、
    顕微鏡。
  2. 前記制御部は、
    前記ステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を、前記対物レンズの光軸方向に移動させて、前記ステージと前記対物レンズとの距離を変化させる、
    請求項1に記載の顕微鏡
  3. 前記制御部は、
    前記照明光の波長に応じて、前記調整部を制御して前記入射角度を変化させる、
    請求項1又は請求項2に記載の顕微鏡。
  4. 前記制御部は、
    前記ステージと前記対物レンズとの距離が第1の距離となる場合に、前記照明光の前記試料に対する入射角度が第1の角度となるように前記調整部を制御し、
    前記距離が第2の距離となる場合に、前記入射角度が第2の角度となるように前記調整部を制御する、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  5. 前記第1の距離が前記第2の距離よりも小さい場合、前記第1の角度が前記第2の角度より小さい、
    請求項4に記載の顕微鏡。
  6. 前記照明光学系は、前記対物レンズを含み、前記対物レンズを介して、前記照明光を前記試料に入射させる、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  7. 前記調整部は、前記照明光の前記対物レンズの瞳面における入射位置を調整することにより、前記入射角度を変化させる、
    請求項6に記載の顕微鏡。
  8. 前記調整部は、前記入射位置を、前記対物レンズの光軸と直交する面内において変化させる、
    請求項7に記載の顕微鏡
  9. 前記制御部は、
    前記対物レンズの位置に応じた前記入射角度に関する情報に基づいて前記調整部を制御して前記入射角度を変化させる、
    請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  10. 入出力装置を備え、
    前記制御部は、
    前記対物レンズの位置に応じた前記入射角度に関する情報の複数の算出方法を選択可能に前記入出力装置に出力し、
    前記入出力装置から入力された前記算出方法に基づいて、前記対物レンズの位置に応じた前記入射角度に関する情報を算出し、算出した情報に基づいて、前記調整部を制御する、
    請求項9に記載の顕微鏡。
  11. 前記制御部は、
    予め決められた前記対物レンズの第1の位置に対応する第1の入射角度に関する情報と、前記第1の位置とは異なる第2の位置に対応する第2の入射角度に関する情報とに基づいて、前記対物レンズの位置に応じた前記入射角度に関する情報を決定し、前記決定した情報に基づいて、前記調整部を制御する、
    請求項6から請求項10のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  12. 前記制御部は、前記ステージの位置に応じた前記入射角度に関する情報に基づいて、前記調整部を制御して前記照明光の入射角度を変化させる、
    請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  13. 入出力装置を備え、
    前記制御部は、
    前記ステージの位置に応じた前記入射角度に関する情報の複数の算出方法を選択可能に前記入出力装置に出力し、
    前記入出力装置から入力された前記算出方法に基づいて、前記ステージの位置に応じた前記入射角度に関する情報を算出し、算出した情報に基づいて、前記調整部を制御する、
    請求項12に記載の顕微鏡。
  14. 前記制御部は、
    予め決められた前記ステージの第1の位置に対応する第1の入射角度に関する情報と、前記第1の位置とは異なる第2の位置に対応する第2の入射角度に関する情報とに基づいて、前記ステージの位置に応じた前記入射角度に関する情報を決定し、前記決定した情報に基づいて、前記調整部を制御する、
    請求項12又は請求項13に記載の顕微鏡。
  15. 前記観察光学系において形成された像を撮像する撮像部を備え、
    前記制御部は、
    前記第1の距離および前記第2の距離それぞれにおいて、異なる複数の入射角度で前記撮像部に複数の画像を撮像させる、
    請求項4から請求項8のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  16. 前記照明光学系は、前記照明光を導光する導光部材を有し、
    前記調整部は、
    前記導光部材の位置を移動させることにより、前記入射角度を変化させる、
    請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  17. 前記試料に対する入射角度に関する情報は、前記導光部材の位置に関する情報を含む、
    請求項16に記載の顕微鏡。
  18. 前記照明光は、前記試料に含まれる蛍光物質の一部を活性化する活性化光と、前記活性化された蛍光物質の少なくとも一部を励起する励起光とを含み、
    前記制御部は、前記ステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、前記励起光の前記試料に対する入射角度を変化させる、
    請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  19. 試料に対して照明光を照射する照明光学系と、
    対物レンズを有する観察光学系と、
    制御部と、
    を備える顕微鏡であって、
    前記制御部は、
    前記試料を保持するステージと前記対物レンズとの距離に対応して、前記照明光の前記試料に対する入射角度を変化させる、
    顕微鏡。
  20. 試料に対して照明光を照射する照明光学系と、
    対物レンズを有する観察光学系と、
    制御部と、
    を備える顕微鏡であって、
    前記制御部は、
    前記試料を保持するステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を制御して前記試料を保持するステージと前記対物レンズとの距離を変化させ、前記照明光の前記対物レンズの瞳面における入射位置を変化させる、
    顕微鏡。
  21. 試料に対して照明光を照射する照明光学系と、
    対物レンズを有する観察光学系と、
    前記観察光学系において形成された像を撮像する撮像部と、
    制御部と、
    を備える顕微鏡であって、
    前記制御部は、
    前記試料を保持するステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を制御して前記試料を保持するステージと前記対物レンズとの距離を変化させ、前記撮像部により撮像される画像の輝度値が所定の範囲内になるように前記照明光の前記試料に対する入射角度を変化させる、
    顕微鏡。
  22. 試料に対して照明光を照射する照明光学系と、
    対物レンズを有する観察光学系と、
    前記観察光学系において形成された像を撮像する撮像部と、
    制御部と、
    を備える顕微鏡であって、
    前記制御部は、
    前記試料を保持するステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を制御して前記試料を保持するステージと前記対物レンズとの距離を変化させ、前記撮像部により撮像される画像の輝度値に基づいて、前記照明光の前記試料に対する入射角度を変化させる、
    顕微鏡。
  23. 試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、
    対物レンズを有する観察光学系と、
    前記試料を保持するステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を移動させる制御部と、
    前記観察光学系において形成された像を撮像する撮像部と、を備える顕微鏡であって、
    前記制御部が前記ステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、前記照明光の前記試料に対する入射角度が変化可能に構成される、
    顕微鏡。
  24. 試料に対して照明光を照射する照明光学系と、
    対物レンズを有する観察光学系と、
    を備える顕微鏡において、
    前記試料を保持するステージと前記対物レンズとの距離を変化させ、
    前記照明光の前記試料に対する入射角度を変化させる、
    観察方法。
  25. 試料に対して照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、前記照明光の前記試料に対する入射角度を調整する調整部とを備える顕微鏡の制御をコンピュータに実行させる制御プログラムであって、
    前記制御は、前記試料を保持するステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を制御して前記ステージと前記対物レンズとの距離を変化させ、前記調整部を制御して照明光の前記試料に対する入射角度を変化させる、
    制御プログラム。
  26. 試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、
    対物レンズを有する観察光学系と、
    前記試料を保持するステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を、前記対物レンズの光軸と同じ方向に移動させる制御部と、
    前記観察光学系において形成された像を撮像する撮像部と、
    を備える顕微鏡であって、
    前記制御部は、前記ステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、前記照明光の前記試料に対する入射角度を変化させる、
    顕微鏡。
  27. 試料が載置されるステージと、
    試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、
    対物レンズを有する観察光学系と、
    前記試料を保持するステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を、前記対物レンズの光軸と同じ方向に移動させる制御部と、
    前記対物レンズを介して前記試料の撮像を行う撮像装置と、
    前記対物レンズの光軸方向における観察位置毎の撮像条件を記憶する記憶部と、を備え、
    前記撮像条件は、前記照明光の試料への入射角度に関する情報を含み、
    前記制御部は、前記ステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、前記撮像条件に基づいて、前記照明光の前記試料に対する入射角度を変化させる、
    顕微鏡。
  28. 試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、を備え、前記試料を保持するステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を、前記対物レンズの光軸と同じ方向に移動可能な顕微鏡を用いる観察方法であって、
    前記ステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、前記照明光の前記試料に対する入射角度を変化させることを含む、観察方法。
  29. 試料に対して斜方から照明光を照射する照明光学系と、対物レンズを有する観察光学系と、を備え、前記試料を保持するステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を、前記対物レンズの光軸と同じ方向に移動可能な顕微鏡の制御をコンピュータに実行させる制御プログラムであって、
    前記制御は、前記ステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を移動させる場合に、前記照明光の前記試料に対する入射角度を変化させることを含む、
    制御プログラム。
  30. 試料に対して照明光を照射する照明光学系と、
    対物レンズを有する観察光学系と、
    前記照明光の前記試料に対する入射角度を調整する調整部と、
    制御部と、
    を備える顕微鏡であって、
    前記制御部は、
    前記試料と前記対物レンズとの距離に基づいて、前記調整部を制御して照明光の前記試料に対する入射角度を変化させる、
    顕微鏡。
  31. 試料に対して照明光を照射する照明光学系と、
    対物レンズを有する観察光学系と、
    前記観察光学系において形成された像を撮像する撮像部と、
    制御部と、
    を備える顕微鏡であって、
    前記制御部は、
    前記試料を保持するステージおよび前記対物レンズの少なくとも一方を制御して前記試料を保持するステージと前記対物レンズとの距離を変化させ、前記撮像部により撮像される画像のコントラストに基づいて、前記照明光の前記試料に対する入射角度を変化させる、
    顕微鏡。
  32. 試料に対して照明光を照射する照明光学系と、
    対物レンズを有する観察光学系と、
    を備える顕微鏡において、
    前記照明光の前記試料に対する入射角度を変化させることにより、前記試料の観察位置の変化を補正する、
    観察方法。
JP2019110675A 2019-06-13 2019-06-13 顕微鏡、観察方法、及び制御プログラム Active JP6708289B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019110675A JP6708289B2 (ja) 2019-06-13 2019-06-13 顕微鏡、観察方法、及び制御プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019110675A JP6708289B2 (ja) 2019-06-13 2019-06-13 顕微鏡、観察方法、及び制御プログラム

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017552256A Division JP6540823B2 (ja) 2015-11-27 2015-11-27 顕微鏡、観察方法、及び制御プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019159341A true JP2019159341A (ja) 2019-09-19
JP6708289B2 JP6708289B2 (ja) 2020-06-10

Family

ID=67997006

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019110675A Active JP6708289B2 (ja) 2019-06-13 2019-06-13 顕微鏡、観察方法、及び制御プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6708289B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09159922A (ja) * 1995-12-13 1997-06-20 Kagaku Gijutsu Shinko Jigyodan 光照射切り替え方法
JPH1073769A (ja) * 1996-07-15 1998-03-17 Carl Zeiss:Fa 傾斜照明を伴う観察装置
JP2004529383A (ja) * 2001-04-03 2004-09-24 ベルス・メステヒニーク・ゲーエムベーハー 照明装置及び物体の照明のための方法
JP2006189741A (ja) * 2004-02-09 2006-07-20 Olympus Corp 全反射蛍光顕微鏡
JP2009205162A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 Leica Microsystems (Schweiz) Ag 顕微鏡用の照明装置
US20140104680A1 (en) * 2012-10-12 2014-04-17 Spectral Applied Research Inc. Total Internal Reflectance Fluorescence (TIRF) Microscopy Across Multiple Wavelengths Simultaneously

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09159922A (ja) * 1995-12-13 1997-06-20 Kagaku Gijutsu Shinko Jigyodan 光照射切り替え方法
JPH1073769A (ja) * 1996-07-15 1998-03-17 Carl Zeiss:Fa 傾斜照明を伴う観察装置
JP2004529383A (ja) * 2001-04-03 2004-09-24 ベルス・メステヒニーク・ゲーエムベーハー 照明装置及び物体の照明のための方法
JP2006189741A (ja) * 2004-02-09 2006-07-20 Olympus Corp 全反射蛍光顕微鏡
JP2009205162A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 Leica Microsystems (Schweiz) Ag 顕微鏡用の照明装置
US20140104680A1 (en) * 2012-10-12 2014-04-17 Spectral Applied Research Inc. Total Internal Reflectance Fluorescence (TIRF) Microscopy Across Multiple Wavelengths Simultaneously

Also Published As

Publication number Publication date
JP6708289B2 (ja) 2020-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6282706B2 (ja) 物体の2次元または3次元の位置調整のための高解像度顕微鏡および方法
JP5381984B2 (ja) 顕微鏡装置および顕微鏡装置制御プログラム
US20070051869A1 (en) Scanning microscope and method for examining a sample by using scanning microscopy
WO2007037439A1 (ja) 焦点位置決定方法、焦点位置決定装置、微弱光検出装置及び微弱光検出方法
US20210215923A1 (en) Microscope system
US10983327B2 (en) Light sheet microscope
JP6178656B2 (ja) 補償光学素子の設定方法及び顕微鏡
JP6241858B2 (ja) 共焦点顕微鏡
JP6634263B2 (ja) 顕微鏡
US10725278B2 (en) Microscope, observation method, and storage medium
US10823675B2 (en) Microscope, observation method, and a storage medium
US11906431B2 (en) Microscope apparatus
JP6127818B2 (ja) 補償光学素子の設定方法及び顕微鏡
US20180017773A1 (en) Microscope device, observation method, and storage medium
JP6928757B2 (ja) 光学顕微鏡における画像処理のためのシステムおよび方法
JP6708289B2 (ja) 顕微鏡、観察方法、及び制御プログラム
JP4981460B2 (ja) レーザ顕微鏡
JP2006510932A (ja) コヒーレンス顕微鏡
JP5307374B2 (ja) フォーカス調整ユニットおよび光走査型顕微鏡
JP2017058386A (ja) 顕微鏡装置および観察方法
JP2006317798A (ja) 顕微鏡装置
US9696532B2 (en) Scanning laser microscope
JP5307373B2 (ja) 光走査型顕微鏡
JP2008185636A (ja) 全反射顕微鏡
JP2018161081A (ja) 細胞観察装置および細胞観察方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190613

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190613

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200318

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200421

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200504

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6708289

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250