JP2019158366A - X線検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パイプライン内を流動搬送される被検体をX線で検査するX線検査装置において、検査空間を効果的に冷却する。【解決手段】X線検査装置1の検査空間Sに設けられた冷却装置15の管部16a,16bはパイプライン10と平行であり、一端部が冷却気体の供給源に接続され、他端部が閉止され、長手方向に並ぶ複数の孔17を有する。一部の孔にピン18aを挿入することで、その上流側の孔からの風量を増大させてインターロック装置12を効率的に冷却し、また複数の孔からの風量を平均化して検査空間内の冷却を効率化している。【選択図】図2

Description

本発明は、パイプラインの内部を流動搬送される被検体に遮蔽構造の検査空間内でX線を照射して検査を行なうX線検査装置に係り、特に高温の被検体を流動搬送した場合に検査空間内を効果的に冷却することができる冷却装置を備えたX線検査装置に関するものである。
下記特許文献1には、パイプライン内を流動搬送される被検体にX線を照射して異物を検出するX線異物検出装置の発明が開示されている。この発明によれば、パイプライン10は、検出位置Pにおけるパイプライン10の断面形状が、被検体を流動可能とする程度の扁平形状に押し潰された形状とされている。このため、パイプライン内を流動搬送される被検体に向けて照射されるX線の透過距離を均等にでき、且つ短くできるため、被検体に混入している異物を確実に検出することができる。
下記特許文献2には、検査パイプ内を流動搬送される被検体にX線を照射して異物を検出するX線異物検出装置の発明が開示されている。X線照射装置1の筐体4に対し、検査パイプ6を備えたユニット7を、使用位置から非使用位置に外す方向に移動すると、ユニットの作動板10が操作部材9を揺動し、操作板35が強制解離スイッチ8を開いてX線作動回路を遮断する。また、ユニット7の作動ピン12が固定部材11を回動して操作部材9の係合部に係合し、操作部材9によるスイッチ8の操作状態をロックする。ユニットを筐体から外して検査パイプ6を洗浄する間、X線は照射不能の状態にロックされるため、X線漏洩の危険なく、装置内の検査パイプを外部の配管から着脱自在とすることができる。
特開2006−010398号公報 特開2006−010637号公報
上記特許文献1、2に記載されたX線異物検出装置によれば、パイプライン内を流動搬送される被検体に対して、遮蔽された検査空間内でX線を照射して検査を行なう。この種のX線異物検出装置では、近年、被検体の多様化に伴い、高温の流動体を検査する事例が見られるようになっているが、このような事例では、パイプライン内を通過する被検体の熱により検査空間内の温度が上昇するため、検査空間内を冷却する必要が生じる場合があると本願発明者は考えた。
また、特に上記特許文献2に記載されたX線異物検出装置のように、X線の漏洩を防止するインターロック機構が検査空間内に設けられている場合、一般にインターロック機構に使用される部品は信頼性と安全性の観点から当該インターロック機構の周囲にある他の部品よりも許容温度が低く設定されていることから、当該インターロック機構は特に重点的に冷却する必要が生じる場合があると本願発明者は考えた。
しかしながら、パイプライン内を流動搬送される被検体にX線を照射して検査を行なう従来のX線検査装置では、検査空間の内部を効果的に冷却し、また検査空間内に設けられた特定の発熱対象を効果的に冷却できるような冷却装置を備えた装置は見当たらなかった。
本発明は、以上説明した従来の技術において本願発明者が見出した種々の課題に鑑みてなされたものであり、パイプライン内を流動搬送される被検体に対し、遮蔽された検査空間内でX線を照射して検査を行なうX線検査装置において、検査空間を効果的に冷却し、また検査空間内に設けられた特定の部品を効果的に冷却することを目的としている。
請求項1に記載されたX線検査装置は、
パイプライン内を流動搬送される被検体にX線を照射し、前記被検体を透過したX線の透過量に基づいて前記被検体を検査するX線検査装置であって、
一端部が冷却気体の供給源に接続されるとともに他端部は閉止され、長手方向に間隔をおいて形成された複数の孔を有し、前記パイプラインと平行に配置された管部と、
前記孔から前記管部の内部に選択的に配置される調節部材と、
を有する冷却装置を具備することを特徴としている。
請求項2に記載されたX線検査装置は、請求項1に記載のX線検査装置において、
前記孔の少なくとも一部は、前記管部の周方向に関して他の一部とは異なる位置に形成されていることを特徴としている。
請求項3に記載された請求項1又は2に記載のX線検査装置は、
前記孔は円形であることを特徴としている。
請求項4に記載されたX線検査装置は、請求項1又は2に記載のX線検査装置において、
前記孔はねじ孔であることを特徴としている。
請求項1に記載されたX線検査装置によれば、パイプライン内に流動性の被検体を供給して流動搬送し、装置の検査空間内でパイプラインにX線を照射し、被検体を透過したX線の透過量に基づいて被検体を検査することができる。
このようなX線検査装置では、パイプラインを通過する被検体が高温であったり、検査空間内に高温を発生する装置類があると、検査空間が、冷却が必要なレベルの高温雰囲気になる場合がある。そのような場合には、冷却装置の管部に供給源から冷却気体を供給し、管部に形成された複数の孔から検査空間内に冷却気体を噴射して検査空間内の温度を低下させることができる。
このように、長手方向に間隔をおいて複数の孔が形成された管部の一端部から、閉止された他端部に向けて冷却気体を供給すると、管部の内径や孔の内径等の諸条件によっては、各孔から噴射される冷却気体の風量が一定にならず、検査空間内を均一かつ効率的に冷却することが困難となる場合がある。請求項1に記載されたX線検査装置では、そのような場合であっても、管部に形成された複数の孔のうち、状況から必要と認められる孔を選択し、その孔から管部の内部に調節部材を配置するものとした。このように調節部材で管部内の冷却気体の流路を部分的に閉塞したため、調節部材を設けた孔よりも上流側の隣の孔、すなわち管部の一端部側の隣の孔から噴射される冷却気体の風量が増加し、その結果として、複数の孔からそれぞれ噴射される冷却気体の風量は、調節部材を設けない場合に比べて均一化されている。従って、調節部材を設ける孔を適宜に選択すれば、調節部材を設けない複数の孔から検査空間内に吹き出す冷却気体の風量を可及的に均一化し、パイプラインの冷却を効率化し、検査空間の全体について速やかな冷却効果を得ることができる。
特に、冷却装置の管部は、パイプラインと平行に配置されているため、管部の複数の孔をパイプラインと対面する位置に形成すれば、各孔から均一に吹き出す冷却気体をパイプラインの全体に直接吹き付けることができる。また、管部の複数の孔を検査空間の上方に向けるように形成すれば、熱が溜まり易い検査空間の上方に冷却気体を供給することができる。このため、パイプラインが配置された検査空間内を効率的に冷却することができる。
また、検査中に高温になる装置類が検査空間内の特定位置に設けられている場合には、管部に設けられた複数の孔のうち、当該装置の冷却に最も寄与すると考えられる位置にある孔よりも下流側の隣の孔、すなわち管部の他端部側の隣の孔に調節部材を配置する。これにより、当該装置の冷却に最も有効な孔から噴射される冷却気体の風量が増すので、当該装置を特に効果的に冷却することができる。
請求項2に記載されたX線検査装置によれば、検査空間内でパイプラインが設けられた位置とは異なる他の位置に、特に冷却したい部品が存在する場合に、管部の孔の一部を、その部品に冷却気体を吹き付けるのに適した周方向の特定の位置に形成することができる。このような孔の配置とすれば、一部の孔からの冷却気体を部品に直接吹き付けるとともに、その他の孔からの冷却気体はパイプラインの冷却に適した方向に吹き出すようにすることができるため、全体として検査空間内を効果的に冷却することができる。
請求項3に記載されたX線検査装置によれば、管部の孔が円形であり、調節部材としては円柱形のピン等を用いることができるため、孔に対する調節部材の挿入、抜脱が容易である。
請求項4に記載されたX線検査装置によれば、管部の孔がねじ孔であり、調節部材としてはねじを用いることができるため、孔に対する調節部材の挿入の程度を調節することにより、調節部材が管部の内部を閉塞する程度を調節して孔から吹き出す冷却気体の風量を所望の状態に設定することができる。
本発明の実施形態に係るX線検査装置の正面カバーを開放した状態を示す正面図である。 本発明の実施形態に係るX線検査装置の正面カバーを開放した状態を示す要部斜視図である。 本発明の実施形態における冷却装置の基本構造及び作用原理を示す模式的な断面図及び平面図である。 本発明の実施形態における冷却装置の基本構造及び作用原理を示す模式的な断面図及び平面図である。 本発明の実施形態における冷却装置の第1の構造例を示す図であり、分図(a)は平面図、分図(b)は分図(a)のa−a切断線における断面図、分図(c)は分図(b)のc−c切断線における断面図である。 本発明の実施形態における冷却装置の第2の構造例を示す図であり、分図(a)は平面図、分図(b)は分図(a)のa−a切断線における断面図、分図(c)は分図(b)のc−c切断線における断面図である。 本発明の実施形態における冷却装置の第3の構造例を示す図であり、分図(a)は平面図、分図(b)は分図(a)のa−a切断線における断面図、分図(c)は分図(b)のc−c切断線における断面図である。 本発明の実施形態における冷却装置において調節部材を用いない場合の各孔からの風量を示す模式的な断面図及び平面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。
図1は本発明によるX線検査装置1の実施形態を示す全体正面図であり、図2はX線検査装置1において筐体の前面カバーを解放した状態を示す正面から見た斜視図である。まず、図1及び図2を参照してX線検査装置1の基本的構造等を説明し、次に図2及び図3等を参照してX線検査装置1が有する冷却装置の構造と原理を説明し、そして図1及び図2、さらに図5〜図7を参照して、X線検査装置1が有する冷却装置のより具体的な構造及びより具体的な作用効果について説明する。
この実施形態のX線検査装置1は、製造ラインの一部に設けられ、例えばアサリなどの貝類の剥き身、魚のすり身、レトルト食品の具材、具材入りスープなどの各種食品を被検体としてパイプライン内で連続的に流動搬送し、これら被検体に混入している金属、ガラス、殻、骨などの異物を検出する装置である。
上に例示した被検体、すなわちアサリなどの貝類の剥き身、魚のすり身、レトルト食品の具材などは、水や空気などの搬送用流体と共にパイプライン内を流動搬送されるのに対し、具材入りスープなどは、製品自体が流体と固体との混合物であり、それ自身が流動性を有するため、そのままパイプライン内を流動搬送される。
図1に示すように、本実施形態のX線検査装置1は、脚部3で設置面上に支持された箱型の筐体2を有している。筐体2の上部の内部には、図示しないX線照射部が設けられており、下方に向けてX線を照射できるようになっている。筐体2の下部の内部には、X線照射部からのX線が照射される被検物を搬送するための検査空間Sが設けられている。筐体2の下部の前面は、検査空間Sを開放する開口4となっており、開口4は前面カバー5によって覆われている。前面カバー5は図2に示すように下側の軸6を中心として揺動可能になっており、図1及び図2は前面カバー5が手前下方の開放位置に揺動して開口4が開放された状態を示している。
図1及び図2に示すように、検査空間S内には、被検体を所定の搬送方向に流動搬送するための経路であるパイプライン10が配置されている。パイプライン10は断面円形の管であるが、X線が照射される中央部分は偏平形状に加工されており、この中央部分が被検体の検査位置とされている。パイプライン10の両端にはそれぞれX線を遮蔽するための支持板材11が取り付けられており、パイプライン10と2枚の支持板材11,11によって筐体2に着脱自在なパイプユニットが構成されている。前面カバー5を手前に倒して検査空間Sを開放した状態とし、パイプライン10を検査空間S内に持ち込んで筐体2に対して固定すれば、検査空間S内の奥行き方向の略中央の所定位置に、パイプライン10を位置決めすることができる。図2では、左側の支持板材11と筐体2の間に隙間が見えるが、これは内部構造を見易くするために一部の構造の図示を省略しているためであり、実際には、パイプライン10の長手方向に関する筐体2の両側面(左右両側面)には遮蔽板材が固定的に設けられており、前面カバー5を閉じれば、前記支持板材11による遮蔽効果と併せて筐体2内の検査空間Sは外界に対して遮蔽されるようになっている。
図1及び図2に示すように、検査空間S内の上方には、パイプライン10を支持する2つの支持板材11の上縁部と近接した2つの位置に、第1インターロック装置12aと第2インターロック装置12b(インターロック装置12と総称する。)がそれぞれ設けられている。これら2つのインターロック装置12は、X線照射部をON/OFFするためのスイッチを備えており、パイプライン10が筐体2内の所定位置に正規の状態で取り付けられていない場合には、スイッチをOFFとしてX線照射を不能にするための安全装置である。2つのインターロック装置12が設けられているのは、安全基準等の要請であり、この実施形態の技術的範囲を限定するものではない。インターロック装置12は、筐体2と支持板材11に対して各一部分がそれぞれ取り付けられており、前述したパイプユニットを所定位置に取り付ければ、インターロック装置12がONとなって機能し、X線照射部を作動可能とする。パイプユニットを所定位置から取り外せば、筐体2と支持板材11にそれぞれ取り付けられたインターロック装置の各一部分が互いに離れてインターロック装置12がOFFとなって機能を停止するため、X線照射部は作動不能となる。
図示はしないが、本実施形態のX線検査装置1は、前面カバー5に連動する第3のインターロック装置も有しており、パイプユニットが正規の位置に取り付けられて第1及び第2のインターロック装置12のスイッチがONであっても、前面カバー5が閉止されていなければX線照射部は作動しないようになっている。
図示はしないが、検査空間Sの下方の筐体2内には、パイプライン10の検査位置の下方の位置に検出部が設けられている。検出部は、パイプライン10内を流動搬送されて検査位置を通過する被検体を透過したX線を検出するセンサであり、図示しない制御部が、検出部の検出結果から得られるX線の透過量に基づいて被検体を検査する。本実施形態では、流体状の被検体が異物を含むか否かを検査する。
図1及び図2に示すように、本実施形態のX線検査装置1は、検査空間Sの内部を冷却するための冷却装置15を備えている。冷却装置15は、独立した2本のパイプである第1の管部16aと第2の管部16b(管部16と総称する。)を有している。
まず、本実施形態のX線検査装置1に冷却装置15を設けた理由について説明する。
パイプライン10で流動状の被検物を搬送しながら検査するX線検査装置1では、近年、被検体の多様化に伴い、高温の流動体を検査する事例が見られるようになっており、その場合には、パイプライン10内を通過する流動体の熱によって、遮蔽された検査空間S内の温度が上昇し、検査空間S内を冷却する必要が生じる場合が考えられる。高温の流動体の例としては、95度にもなるものがある。また、検査後にパイプライン10に蒸気を通して洗浄する場合もあり、その場合の温度は150度を越える場合もある。
また、本実施形態のX線検査装置1のように、インターロック装置12が検査空間S内に設けられている場合、一般にインターロック機構に使用される部品は信頼性と安全性の観点から当該インターロック機構の周囲にある他の部品よりも許容温度が低く設定されていることから、当該インターロック装置12を重点的に冷却する必要性が生じる。なお、インターロック装置12は例示であり、検査空間S内に設けられた熱を発生する装置類は、インターロック装置12に限らず冷却することが望ましい。
そこで、本願発明者は、以上説明した本実施形態のX線検査装置1に、第1の管部16aと第2の管部16bを有する冷却装置15を設けた。この冷却装置15について詳細に説明する前に、冷却装置15の基本構造と作用原理を、模式図である図3及び図4、さらに比較図である図8を参照して説明する。
図8に示すように、この冷却装置15は、一端部が冷却気体の供給源に接続されるとともに他端部は閉止され、長手方向に間隔をおいて形成された複数の孔17を有する管部16を本体としている。この構成において、一端部から冷却空気を供給すると、管部16の内径や孔17の内径等の諸条件によっては、各孔17から噴射される冷却気体の風量が一定にならず、図8に矢印で示すように、上流から下流に向かうに従って孔17から吹き出す冷却気体の風量が徐々に大きくなっていき、各孔17ごとの風量が一定にならない場合があることを本願発明者は見出した。従って、このような構造の管部16のみによる冷却装置15を実施形態のX線検査装置1の検査空間Sに設けても、検査空間S内を常に均一かつ効率的に冷却することは困難であると考えられる。
そこで、実施形態の冷却装置15では、管部16に形成された複数の孔17のうち、風量を増やしたい孔17を選択し、その孔17よりも下流側に向けて一つ隣の孔17に調節部材を挿入して管部16内に配置し、管部16の内部を部分的に塞ぐこととした。
図3に示すように、冷却気体の供給側である一端部(図中右側)から数えて2個目の孔17に調節部材18を配置すると、図8との比較から分かるように、この孔17よりも上流側に一つ隣の孔17からの風量が増加する。調節部材18を配置した孔17よりも下流側に一つ隣の孔17からの風量は調節部材18がない場合よりもやや少なくなるが、その他の下流側の孔17からの風量は図8と比べて大きな変化はなく、全体として見れば、図3における各孔17からの風量は、図8に示す状態よりも平均化している。
図4に示すように、冷却気体の供給側である一端部から2個目と4個目の2つの孔17に調節部材18を配置すると、図8との比較から分かるように、これらの孔17よりも上流側の一つ隣にある二つの孔17からの風量がそれぞれ増加する。最下流の孔17からの風量は調節部材18がない図8の場合と比べて大きな違いはなく、全体として見れば、図4における各孔17からの風量は、図8に示す状態よりも平均化しており、図3に示す状態よりもさらに均一になっている。
このように調節部材18を取り付けると、調節部材18を設けた孔17よりも上流側の隣の孔17、すなわち管部16の一端部側の隣の孔17から噴射される冷却気体の風量が増加し、複数の孔17からそれぞれ噴射される冷却気体の風量は、調節部材18を設ける前よりも均一化される。従って、実施形態のX線検査装置1において、調節部材18を設ける孔17を適宜に選択すれば、特定の孔17からの風量を増してインターロック装置12を特に冷却することができるとともに、複数の孔17から検査空間S内に吹き出す冷却気体の風量を可及的に均一化し、パイプライン10の冷却が効率的になり、検査空間Sの全体について速やかな冷却効果を得ることができる。
次に、図1及び図2に示す本実施形態のX線検査装置1の説明に戻り、以上説明した原理に基づく冷却装置15のより具体的な構造及びより具体的な作用効果について、図5〜図7を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、冷却装置15は、独立した2本のパイプである第1の管部16aと第2の管部16bを有している。第1の管部16aと第2の管部16bは、検査空間S内の上方において、パイプライン10の真上よりも正面から見て奥側に配置されている。その検査空間S内における高さは、インターロック装置12とほぼ同一である。第1の管部16aと第2の管部16bは同一長さであり、同軸に配置され、パイプライン10と平行である。第1の管部16aと第2の管部16bは、何れも一端部が冷却気体の供給源(図示せず)に接続され、他端部は閉止されており、検査空間Sの内部では他端部同士が間隔をおいて対向している。
本実施形態の冷却装置15において、仮に管部16を長い1本の管で構成したとすると、装置の組み立て時等には、これを検査空間S内に持ち込み、その両端を筐体2に固定する作業を行う必要があるが、このような作業は煩雑であり、相応の労力と時間を要する。しかしながら、実施形態では、独立した第1の管部16aと第2の管部16bで管部16を構成したため、組み立て時には、短い各管部16a,16bを一本ずつ検査空間S内に持ち込み、その一端部のみを筐体2に固定する作業を行えばよく、長い1本の管部の場合に比べて作業は容易である。
なお、冷却気体としては、工場などで容易に入手できるコンプレッサの圧縮空気を利用することができる。すなわち、冷却気体とは、必ずしも冷却用として準備した特別に低温の気体との意味ではなく、冷却対象の温度との関係で冷却に利用しうる温度の気体であればよい。
図5に示すように、管部16の周面には、長手方向に間隔をおいて複数の丸孔17aが形成されている。複数の丸孔17aは、管部16の長手方向(軸方向)については所定間隔で配置されているが、周方向に関する位置は同一ではない。すなわち、一端部側(図5中右側)の2個の丸孔17aと、その他の丸孔17aとは、周方向について90度(または270度)離れている。なお、第1及び第2の管部16a,16bの寸法を例示すると、管部16は、内径9.8mm、外径13.8mm、肉厚2mmであり、丸孔17aは直径が4mmである。
図5に示すように、一端部側にある2個の丸孔17aから下流側に一つ隣にある丸孔17aには、調節部材18としてのピン18aが設けられている。ピン18aは、丸孔17aに隙間無く挿入できる中実の円柱形状であり、長さは管部16の外径よりもやや小さく、丸孔17aに挿入して内周面に突き当てると上端部が管部16の外周面と略同一面になる。先に図3を参照して原理を説明したように、ピン18aを設けない場合に比べ、一端部側にある2個の丸孔17aからの風量は増大している。
図1及び図2に示すように、X線検査装置1においては、第1の管部16aと第2の管部16bは、各一端部側(筐体2の左側面側と右側面側)の各2個の丸孔17aは正面側のインターロック装置12に向けられている。従って、一端部側にある2個の丸孔17aから吹き出す風量が増大した冷却気体は、インターロック装置12に吹き付けられて、これを効率的に冷却することができる。
図1及び図2では視認できないが、図5に示すように、一端部側にある2個の丸孔17a以外の丸孔17aは真上を向いており、その風量は、ピンを設けない場合に比べ、均一化している。パイプライン10に高温の流動体を流して検査空間S内の空気が温められた場合、温かい空気は検査空間S内の上方の位置に溜まり易いので、管部16の多くの丸孔17aから上方へ冷却気体を吹き出すことにより、検査空間S内の空気が攪拌され、検査空間S内を効率よく冷却することができる。
なお、丸いピン18aと丸孔17aの寸法関係が挿抜可能なものであれば、冷却すべき部品の発熱量や位置等が異なるX線検査装置1の機種に対応してピン18aの位置を変えることができる。しかしながら、ピン18aと丸孔17aは、脱落の防止のために圧入又は挿入後の溶接で固定する構造でもよい。
図6は、実施形態における冷却装置15の第2の構造例を示す図である。この構造例では、管部16の孔がねじ孔17bであり、調節部材がねじ18bである。この構造例によれば、ねじ孔17bに対するねじ18bの挿入の程度を調節することにより、ねじ18bが管部16の内部を閉塞する程度を調節することができ、ねじ孔17bから吹き出す冷却気体の風量を所望の状態に設定することができる
図7は、実施形態における冷却装置15の第3の構造例を示す図である。この構造例では、管部16の孔がスリット17cであり、調節部材が板材18cである。この構造例によれば、管部16に対するスリット18cの加工は容易であり、スリット17cの寸法に適合した板材18cを用意することも容易である。
以上説明した実施形態では、冷却装置15の管部16は丸管であったが、中空長手形状の部材であれば、特に形状を限定するものではない。
1…X線検査装置
10…パイプライン
12…インターロック装置
12a…第1インターロック装置
12b…第2インターロック装置
15…冷却装置
16…管部
16a…第1の管部
16b…第2の管部
17…孔
17a…孔としての丸孔
17b…孔としてのねじ孔
17c…孔としてのスリット
18…調節部材
18a…調節部材としてのピン
18b…調節部材としてのねじ
18c…調節部材としての板材
S…検査空間

Claims (4)

  1. パイプライン内を流動搬送される被検体にX線を照射し、前記被検体を透過したX線の透過量に基づいて前記被検体を検査するX線検査装置であって、
    一端部が冷却気体の供給源に接続されるとともに他端部は閉止され、長手方向に間隔をおいて形成された複数の孔を有し、前記パイプラインと平行に配置された管部と、
    前記孔から前記管部の内部に選択的に配置される調節部材と、
    を有する冷却装置を具備することを特徴とするX線検査装置。
  2. 前記孔の少なくとも一部は、前記管部の周方向に関して他の一部とは異なる位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のX線検査装置。
  3. 前記孔は円形であることを特徴とする請求項1又は2に記載のX線検査装置。
  4. 前記孔はねじ孔であることを特徴とする請求項1又は2に記載のX線検査装置。
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