JP2019157788A - ポンプ設備及びポンプ設備の管理方法 - Google Patents

ポンプ設備及びポンプ設備の管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ポンプを駆動させる内燃機関の劣化度を精度よく判定することができるポンプ設備及びポンプ設備の管理方法の提供。【解決手段】液体を揚水する主ポンプ10と、主ポンプ10を駆動させる内燃機関4と、内燃機関4に燃料を供給する燃料供給システム20と、を備えるポンプ設備1であって、主ポンプ10が液体を揚水する水位差に基づいて内燃機関4で消費される燃料の設計燃料消費量を算出すると共に、当該設計燃料消費量と、燃料供給システム20から消費された燃料の実測燃料消費量と、を比較して内燃機関4の劣化度を判定する制御装置100を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ポンプ設備及びポンプ設備の管理方法に関するものである。
下記特許文献1には、内燃機関により駆動するポンプを備えるポンプ設備として、大雨等に湛水防除の目的で稼働するポンプ機場が開示されている。このようなポンプ機場では、洪水時において確実な稼働が必要であり、設備全体の健全性を確認するために、主ポンプ及び補機の管理及び監視が必要不可欠である。特に、主ポンプを駆動させる内燃機関の燃料消費量の増加は、燃料貯油量でまかなえる連続運転時間が短くなってしまい信頼性の低下に繋がってしまうことから、早期に異常を検知し、整備や修繕などにより機能の回復を図る必要がある。従来、このような信頼性の低下に繋がる内燃機関の異常を検知する手法として、下記特許文献2〜5に記載されたものが知られている。
特開2017−36669号公報 特開平10−141163号公報 特開2002−310024号公報 特開昭63−285260号公報 特開平8−202444号公報
ところで、特許文献2〜5に記載された従来の手法では、内燃機関に接続した給油管に燃料積算計を設置し、ポンプの運転時間と燃料消費量を監視するなどして内燃機関の異常の予兆(劣化度)を判定している。しかしながら、ポンプ設備においては、ポンプの吸込吐出水位差によってポンプの運転点(軸動力)が異なるため、非常に大雑把な管理となっており、内燃機関の劣化度を判定する手法としては現実的ではなかった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ポンプを駆動させる内燃機関の劣化度を精度よく判定することができるポンプ設備及びポンプ設備の管理方法の提供を目的とする。
(1)本発明の一態様に係るポンプ設備は、液体を揚水するポンプと、前記ポンプを駆動させる内燃機関と、前記内燃機関に燃料を供給する燃料供給装置と、を備えるポンプ設備であって、前記ポンプが液体を揚水する水位差に基づいて前記内燃機関で消費される前記燃料の設計燃料消費量を算出すると共に、当該設計燃料消費量と、前記燃料供給装置から消費された前記燃料の実測燃料消費量と、を比較して前記内燃機関の劣化度を判定する制御装置を備える。
(2)上記(1)に記載されたポンプ設備であって、前記燃料供給装置は、前記燃料を貯める燃料貯油槽と、前記燃料貯油槽より高い位置に設置され、前記燃料を前記内燃機関に供給する燃料小出槽と、前記燃料貯油槽から前記燃料小出槽に燃料を移送する定容積型の燃料移送ポンプと、前記燃料小出槽の油面レベルを検知する油面検知器と、を備え、前記制御装置は、前記油面検知器の検知結果及び前記燃料移送ポンプの運転時間に基づいて、前記実測燃料消費量を算出してもよい。
(3)上記(2)に記載されたポンプ設備であって、前記燃料供給装置は、前記燃料貯油槽の油面レベルを検知する油面検知器をさらに備え、前記制御装置は、前記燃料貯油槽及び前記燃料小出槽に設けられた前記油面検知器の検知結果から前記燃料の残油量を算出すると共に、当該残油量及び前記設計燃料消費量または前記実測燃料消費量に基づいて、前記ポンプの運転可能時間を算出してもよい。
(4)上記(1)〜(3)に記載されたポンプ設備であって、前記制御装置は、前記ポンプが液体を揚水する水位差から前記内燃機関で消費される前記燃料の消費量を導出する設計燃料消費量データを予め記憶しており、前記ポンプが液体を揚水する水位差及び前記設計燃料消費量データに基づいて、前記設計燃料消費量を算出してもよい。
(5)上記(1)〜(4)に記載されたポンプ設備であって、前記制御装置は、気温及び気圧の少なくともいずれか一方に基づいて、前記設計燃料消費量を補正してもよい。
(6)本発明の一態様に係るポンプ設備の管理方法は、液体を揚水するポンプと、前記ポンプを駆動させる内燃機関と、前記内燃機関に燃料を供給する燃料供給装置と、を備えるポンプ設備の管理方法であって、前記ポンプが液体を揚水する水位差に基づいて前記内燃機関で消費される前記燃料の設計燃料消費量を算出すると共に、当該設計燃料消費量と、前記燃料供給装置から消費された前記燃料の実測燃料消費量と、を比較して前記内燃機関の劣化度を判定する。
上記本発明の態様によれば、ポンプを駆動させる内燃機関の劣化度を精度よく判定することが可能となる。
一実施形態に係るポンプ機場の全体構成図である。 一実施形態に係る主ポンプの吐出量−全揚程曲線(上図)と吐出量−軸動力曲線(下図)とを示す図である。 一実施形態に係る内燃機関の燃料消費量−原動機出力曲線を示す図である。 一実施形態に係る制御装置による制御フローである。
以下、本発明の実施形態のポンプ設備及びポンプ設備の管理方法ついて図面を参照して説明する。以下の説明では、本発明の適用例として、大雨等に湛水防除の目的で稼働するポンプ機場を例示する。
図1は、一実施形態に係るポンプ機場1の全体構成図である。
図1に示すポンプ機場1は、主ポンプ10(ポンプ)と、燃料供給システム20(燃料供給装置)と、を備える。主ポンプ10は、不図示であるがポンプ機場1に複数台設置されている。この主ポンプ10は、燃料供給システム20の燃料移送ポンプ32を含む複数台の補機(例えば、内燃機関の始動用として使用する空気槽と、その空気槽に圧縮空気を供給する図示しないコンプレッサなど)によって駆動する。なお、図1に示す主ポンプ10は、立軸ポンプであるが、横軸ポンプであってもよい。
主ポンプ10は、吸込水槽2に開口する吸込口11aを有し、吐出水槽3に開口する吐出口にはフラップ弁11bが設けられている。吸込水槽2、吐出水槽3には、水面レベルを検知する水面検知器2a,3aが設けられている。ケーシング11には、鉛直方向に延びるポンプ軸12が挿入されている。ポンプ軸12の下端部には、インペラ12aが接続されている。また、ケーシング11のインペラ12aの下流側かつフラップ弁11bの上流側には、吐出弁13が設けられている。
主ポンプ10は、内燃機関4によって駆動する。内燃機関4は、例えば、ディーゼルエンジンなどである。この内燃機関4が設置されるポンプ機場1内には、温度計4b、圧力計4cが設けられている。内燃機関4の駆動軸4aには減速機5が連結され、減速機5には主ポンプ10のポンプ軸12が連結されている。内燃機関4を駆動することによって、減速機5を介してポンプ軸12が回転し、主ポンプ10によって吸込水槽2内の水が揚水されて、その水が吐出水槽3に吐出されるようになっている。
燃料供給システム20は、内燃機関4に燃料を供給するものである。この燃料供給システム20は、燃料を貯める燃料貯油槽21と、燃料貯油槽21より高い位置に設置された燃料小出槽22と、を有する。燃料貯油槽21は、例えば、地下に設置されている。燃料小出槽22は、例えば、地上の所定高さに設置され、燃料貯油槽21から汲み上げた燃料を、内燃機関4に供給する。燃料貯油槽21、燃料小出槽22には、油面レベルを検知する油面検知器21a,22aが設けられている。
燃料貯油槽21と燃料小出槽22との間は、燃料汲み上げ配管30によって接続されている。燃料汲み上げ配管30には、燃料に含まれる異物を除去するストレーナ31、燃料貯油槽21から燃料小出槽22に燃料を移送する燃料移送ポンプ32などが設置されている。燃料移送ポンプ32としては、実揚程(燃料小出槽22の油面レベル)の変動で吐出量が変動しない定容積型のポンプを採用することが好ましい。本実施形態では、燃料移送ポンプ32としてギヤポンプを採用している。
燃料移送ポンプ32は、後述する制御装置100の制御の下、油面検知器22aの検知結果に基づいて駆動する。油面検知器22aは、燃料小出槽22の油面レベルのうち、少なくとも高位レベルHと低位レベルLを検知する。なお、高位レベルH、低位レベルLは、管理者によって設定可能な設定値とするとよい。制御装置100は、油面検知器22aから低位レベルLが検知されたときに燃料移送ポンプ32を始動させ、油面検知器22aから高位レベルHが検知されたときに燃料移送ポンプ32を停止させる。
燃料小出槽22と内燃機関4との間は、給油配管40によって接続されている。内燃機関4は、燃料小出槽22よりも低い位置に設置されており、給油配管40は、燃料小出槽22から内燃機関4に自然流下で燃料を供給することができる。具体的に、給油配管40は、燃料小出槽22の低位レベルL以下の下部側面に接続され、内燃機関4は当該給油配管40の接続位置以下の高さに設置されている。この給油配管40には、燃料に含まれる異物を除去するストレーナ41などが設置されている。
ポンプ機場1は、上述した各構成機器の動作を統括的に制御する制御装置100を備える。制御装置100は、図示しないCPU等の演算部、RAM,ROM,ハードディスクドライブ(HDD),ソリッドステートドライブ(SSD)等の記憶部、各構成機器とデータのやり取りする出入力インターフェース等が、図示しないバスで接続されたものである。出入力インターフェースには、上述した各構成機器以外にも、図示しないディスプレイ等の表示装置、マウス、キーボード等の入力装置が接続されている。
記憶部には、演算部が読み出して実行するためのプログラムが格納されており、制御装置100はそのプログラムに従って、以下説明する内燃機関4の劣化度を判定することができるようになっている。本実施形態の制御装置100は、主ポンプ10が液体を揚水する水位差に基づいて内燃機関4で消費される燃料の設計燃料消費量を算出すると共に、当該設計燃料消費量と、燃料供給システム20から消費された燃料の実測燃料消費量と、を比較して内燃機関4の劣化度を判定する。
図2は、一実施形態に係る主ポンプ10の吐出量−全揚程曲線(上図)と吐出量−軸動力曲線(下図)とを示す図である。図3は、一実施形態に係る内燃機関4の燃料消費量−原動機出力曲線を示す図である。
図2に示すように、主ポンプ10は、運転する水位差(吸込水槽2と吐出水槽3の水位差)で必要とする軸動力(=内燃機関4の出力)が異なる。また、図3に示すように、内燃機関4も、その出力により燃料消費量(=燃料消費率)が異なる。このため、水位差から主ポンプ10の軸動力(運転点)を算出すれば、内燃機関4で消費される(であろう)燃料消費量(設定燃料消費量)を算出することができる。
主ポンプ10の運転時軸動力(図2下図で菱形で示す)は、図2上図に示す吐出量−全揚程曲線(いわゆるQ−Hカーブ)と管路損失抵抗曲線との交点(運転点)の吐出量から、図2下図に示す吐出量−軸動力曲線に基づいて算出することができる。すなわち、主ポンプ10が運転する水位差と、主ポンプ10の管路の損失が分かれば、主ポンプ10の運転点が求まり、軸動力が定まって、図3に示すように、内燃機関4の出力を算出・推定することが可能となる。なお、内燃機関4の出力は、主ポンプ10軸動力(運転点)に減速機5の減速機効率などを換算して算出するとよい。
図2上図に示す主ポンプ10の吐出量−全揚程曲線及び管路損失抵抗曲線、図2下図に示す主ポンプ10の吐出量−軸動力曲線、及び、図3に示す内燃機関4の燃料消費量−原動機出力曲線は、主ポンプ10や内燃機関4の工場での試験記録、もしくは実機場で主ポンプ10を内燃機関4で駆動させたときの試運転記録などの実測データであることが好ましい。なお、設備条件の関係で実測が困難である場合は、同仕様の装置の過去の実績データや、主ポンプ10の形状などから算出した推定データであってもよい。また、管路損失抵抗曲線などは、吐出弁13やフラップ11bの仕様、これらを接続する吐出配管の形状などから算出することができる。これら、主ポンプ10の設計上の燃料消費量(設計燃料消費量)を導出するための設計燃料消費量データは、記憶部に予め記憶されている。
次に、上記のように構成されたポンプ機場1の管理方法、具体的には、内燃機関4の劣化度を判定する制御装置100の制御フローについて詳しく説明する。
図4は、一実施形態に係る制御装置100による制御フローである。
制御装置100は、例えば、吸込水槽2の内水位が規定水位以上となったら、主ポンプ10を運転させる(ステップS1)。この主ポンプ10の運転中に、制御装置100は、燃料移送ポンプ32の運転状態を確認する(ステップS2)と共に、燃料小出槽22の油面レベル(初期レベル)を検知し(ステップS3)、また、吸込水槽2の内水位と吐出水槽3の外水位との差(内外水位差)を算出する(ステップS4)。
次に、制御装置100は、燃料移送ポンプ32の運転時間をカウントする(ステップS5)。また一方で、制御装置100は、ステップS3及びステップS4を経た後に、計測値のサンプリング時間タイマーとしてΔt(1min〜1hour程度)だけカウントする。Δtは、ポンプ機場1の運用条件等により、任意に設定可能な設置値とするとよい。
次に、制御装置100は、燃料移送ポンプ32の吐出量(定容積型なので一定値)に、ステップS5でカウントした運転時間を乗算して、燃料移送ポンプ32による燃料の送油量を算出する(ステップS7)。なお、ステップS5でカウントした運転時間がゼロの場合(例えば、主ポンプ10の運転中に、燃料小出槽22の油面レベルが低位レベルLにならなかった場合)、ステップS7の送油量はゼロとなる。また、制御装置100は、ステップS6においてΔtが経過した後に、燃料小出槽22の油面レベル(運転後レベル)を再び検知する(ステップS8)。
次に、制御装置100は、ステップS7で算出した燃料移送ポンプ32の送油量に、ステップS3,S8で検知した燃料小出槽22の油面レベル差に基づく燃料小出槽22からの送油量を加算して、主ポンプ10の運転によって燃料供給システム20から消費された燃料の燃料消費量(実測燃料消費量)を算出する(ステップS9)。制御装置100は、次のステップS10において、ステップS9で算出した燃料消費量をΔt及び、後述するステップS14で算出した原動機出力で除算し、実測燃料消費率Qpを算出する。この燃料消費率の単位は[kg/kWh]であり、単位時間・単位出力当たりの燃料の消費量を意味する。なお、ステップS10が無く、燃料消費量のまま処理を進めてもよい。
このように実測燃料消費率Qpを算出する一方で、制御装置100は、ステップS11〜ステップS15まで(設計燃料消費率Qmの算出まで)の処理を並列処理する。具体的に、制御装置100は、ステップS6においてΔtが経過した後に、吸込水槽2の内水位と吐出水槽3の外水位との差(内外水位差)を再び算出する(ステップS11)。そして、ステップS4及びステップS11で算出した内外水位差から、Δtの計測時間内における平均の内外水位差を算出する(ステップS12)。
次に、制御装置100は、上述した図2に示す内部データに基づいて、当該平均の内外水位差から主ポンプ10の運転点を求め、軸動力を算出する(ステップS13)。そして、制御装置100は、上述した図3に示す内部データに基づいて、ステップS13で算出した主ポンプ10の軸動力から内燃機関4の出力(設計燃料消費量)を算出する(ステップS14)。そして、制御装置100は、次のステップS15において、ステップS14で算出した単位出力当たりの設計燃料消費量をΔtで除算し、設計燃料消費率Qmを算出する。なお、ステップS15が無く、燃料消費量のまま処理を進めてもよい。
最後に、制御装置100は、ステップS10で算出した実測燃料消費率Qpと、ステップS15で算出した設計燃料消費率Qmとを比較する(ステップS16)。制御装置100は、Qm>Qp+qもしくはQm<Qp−q(なお、qは所定の閾値)であれば、すなわち±qの範囲を逸脱したら(ステップS16が「YES」の場合)、内燃機関4の劣化度が「異常」のレベルにあると判定し、表示装置に「劣化確認」などの表示をさせる(ステップS17)。一方、制御装置100は、実測燃料消費率Qpと設計燃料消費率Qmとの差が±qの範囲であれば(ステップS16が「NO」の場合)、内燃機関4の劣化度が「正常」のレベルにあると判定し、表示装置に「正常状態」などの表示をさせ(ステップS18)、ステップS1に戻り監視を続ける。
なお、上記例では下方閾値(−q)と上方閾値(+q)で同じ絶対値|q|を使用しているが、設備及び機器仕様に基づき、下方閾値と上方閾値で値を変えても良い。内燃機関4が劣化した場合、燃料消費率が悪くなる方向(値が増える方向)になるのが自然であるため、例えば、上方閾値の絶対値を下方閾値の絶対値よりも大きくしても良い。
上述したように、本実施形態によれば、液体を揚水する主ポンプ10と、主ポンプ10を駆動させる内燃機関4と、内燃機関4に燃料を供給する燃料供給システム20と、を備えるポンプ設備1であって、主ポンプ10が液体を揚水する水位差に基づいて内燃機関4で消費される燃料の設計燃料消費率Qmを算出すると共に、当該設計燃料消費率Qmと、燃料供給システム20から消費された燃料の実測燃料消費率Qpと、を比較して内燃機関4の劣化度を判定する制御装置100を備える、という構成を採用する。この構成によれば、実揚程に基づく主ポンプ10の軸動力(運転点)を反映した燃料消費量(設計燃料消費率Qm)の算出が可能になる。このため、設計燃料消費率Qmと実測燃料消費率Qpとの比較によって、内燃機関4の劣化度を精度よく判定することができる。
また、本実施形態では、燃料供給システム20は、燃料を貯める燃料貯油槽21と、燃料貯油槽21より高い位置に設置され、燃料を内燃機関4に供給する燃料小出槽22と、燃料貯油槽21から燃料小出槽22に燃料を移送する定容積型の燃料移送ポンプ32と、燃料小出槽22の油面レベルを検知する油面検知器22aと、を備え、制御装置100は、油面検知器22aの検知結果及び燃料移送ポンプ32の運転時間に基づいて、実測燃料消費率Qpを算出している。このように、燃料移送ポンプ32に実揚程(燃料小出槽22の油面レベル)の変動で吐出量が変動しない定容積型のポンプを採用することで、実測燃料消費率Qpを精度よく算出することができる。このため、内燃機関4の劣化度をより精度よく判定でき、健全度が正常な状態(信頼性の高い状態)で管理、運用することができる。
さらに、本実施形態では、制御装置100は、主ポンプ10が液体を揚水する水位差から内燃機関4で消費される燃料の消費量を導出する設計燃料消費量データ(図2及び図3に示す曲線データなど)を予め記憶しており、主ポンプ10が液体を揚水する水位差及び当該設計燃料消費量データに基づいて、設計燃料消費率Qmを算出している。この設計燃料消費量データを、製造時に工場などで実測した主ポンプ10や内燃機関4の試験記録などのデータとすることで、設計燃料消費率Qmを内燃機関4の初期状態(設計値)と見なすことができる。したがって、実測燃料消費率Qpと設計燃料消費率Qmとの差から、初期状態からの内燃機関4の劣化度を判定することができる。
また、本実施形態においては、制御装置100は、燃料貯油槽21及び燃料小出槽22に設けられた油面検知器21a,22aの検知結果から燃料の残油量(残油総量)を算出すると共に、当該残油量及び設計燃料消費率Qmまたは実測燃料消費率Qpに基づいて、主ポンプ10の運転可能時間を算出し、表示装置などに表示させてもよい。これにより、管理者が主ポンプ10の残運転時間を把握することが可能となり、降雨予想(台風等の降雨予報等)に基づいた事前給油等の処置が行えるようになり、ポンプ機場1の運用性及び信頼性の向上を図ることができる。
また、本実施形態においては、制御装置100は、温度計4b及び圧力計4cで計測した気温及び気圧の少なくともいずれか一方に基づいて、設計燃料消費率Qmを補正してもよい。内燃機関4では、大気圧(気圧)や吸気温度(気温)で機関出力、燃料消費率等が変化することが知られている。このため、図2及び図3と同様に、気温及び気圧の少なくともいずれか一方に基づく内燃機関4のバラツキを反映する曲線(実測データが好ましい)または補正式を予め記憶しておけば、より精度よい内燃機関4の燃料消費量及びその劣化度の判定が可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態を記載し説明してきたが、これらは本発明の例示的なものであり、限定するものとして考慮されるべきではないことを理解すべきである。追加、省略、置換、およびその他の変更は、本発明の範囲から逸脱することなく行うことができる。従って、本発明は、前述の説明によって限定されていると見なされるべきではなく、特許請求の範囲によって制限されている。
1…ポンプ機場(ポンプ設備)、2…吸込水槽、2a…水面検知器、3…吐出水槽、3a…水面検知器、4…内燃機関、4a…駆動軸、4b…温度計、4c…圧力計、5…減速機、10…主ポンプ、11…ケーシング、11a…吸込口、11b…フラップ弁、12…ポンプ軸、12a…インペラ、13…吐出弁、20…燃料供給システム(燃料供給装置)、21…燃料貯油槽、21a…油面検知器、22…燃料小出槽、22a…油面検知器、30…配管、31…ストレーナ、32…燃料移送ポンプ、40…給油配管、41…ストレーナ、100…制御装置、Qm…設計燃料消費率(設計燃料消費量)、Qp…実測燃料消費率(設計燃料消費量)

Claims (6)

  1. 液体を揚水するポンプと、
    前記ポンプを駆動させる内燃機関と、
    前記内燃機関に燃料を供給する燃料供給装置と、を備えるポンプ設備であって、
    前記ポンプが液体を揚水する水位差に基づいて前記内燃機関で消費される前記燃料の設計燃料消費量を算出すると共に、当該設計燃料消費量と、前記燃料供給装置から消費された前記燃料の実測燃料消費量と、を比較して前記内燃機関の劣化度を判定する制御装置を備える、ことを特徴とするポンプ設備。
  2. 前記燃料供給装置は、
    前記燃料を貯める燃料貯油槽と、
    前記燃料貯油槽より高い位置に設置され、前記燃料を前記内燃機関に供給する燃料小出槽と、
    前記燃料貯油槽から前記燃料小出槽に燃料を移送する定容積型の燃料移送ポンプと、
    前記燃料小出槽の油面レベルを検知する油面検知器と、を備え、
    前記制御装置は、前記油面検知器の検知結果及び前記燃料移送ポンプの運転時間に基づいて、前記実測燃料消費量を算出する、ことを特徴とする請求項1に記載のポンプ設備。
  3. 前記燃料供給装置は、前記燃料貯油槽の油面レベルを検知する油面検知器をさらに備え、
    前記制御装置は、前記燃料貯油槽及び前記燃料小出槽に設けられた前記油面検知器の検知結果から前記燃料の残油量を算出すると共に、当該残油量及び前記設計燃料消費量または前記実測燃料消費量に基づいて、前記ポンプの運転可能時間を算出する、ことを特徴とする請求項2に記載のポンプ設備。
  4. 前記制御装置は、
    前記ポンプが液体を揚水する水位差から前記内燃機関で消費される前記燃料の消費量を導出する設計燃料消費量データを予め記憶しており、
    前記ポンプが液体を揚水する水位差及び前記設計燃料消費量データに基づいて、前記設計燃料消費量を算出する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のポンプ設備。
  5. 前記制御装置は、気温及び気圧の少なくともいずれか一方に基づいて、前記設計燃料消費量を補正する、ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポンプ設備。
  6. 液体を揚水するポンプと、
    前記ポンプを駆動させる内燃機関と、
    前記内燃機関に燃料を供給する燃料供給装置と、を備えるポンプ設備の管理方法であって、
    前記ポンプが液体を揚水する水位差に基づいて前記内燃機関で消費される前記燃料の設計燃料消費量を算出すると共に、当該設計燃料消費量と、前記燃料供給装置から消費された前記燃料の実測燃料消費量と、を比較して前記内燃機関の劣化度を判定する、ことを特徴とするポンプ設備の管理方法。
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