JP2016220287A - 発電機付エンジン駆動ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】排水機場内に複数の補助的設備を設置しないことによるメンテナンスの簡略化、商用電源の停電の有無に関係無くポンプの駆動が必要な時のエンジン始動、商用電源停電時の機場内保守負荷への電力供給の継続、エンジンの燃料消費量の改善、エンジン容量を増やすことなくポンプの一時的な過負荷への対応を可能にする。【解決手段】通常、発電機付エンジン駆動ポンプは、商用電源26から供給される電力を蓄電装置19に充電し、商用電源26が停電状態の場合に、蓄電装置19に充電された電力を機場内保守負荷へ供給する。ポンプ11の駆動が必要となると、蓄電装置19に充電された電力で発電機13を駆動してエンジン12を始動し、発電機13から電力が出力されると、機場内保守負荷へ定周波数の電力を供給する。また、商用電源26が停電でない時に、商用電源26の電力で発電機13を駆動し、エンジン12の駆動を加勢する。【選択図】図1
Description
本発明は、排水機場等に設置される発電機付エンジン駆動ポンプに関する。
川が増水した時、河床が低い川の支流では、水が本流から逆流し、水害が発生するため、支流と本流の合流点に水門と排水機場を設けている。水門を閉めることで逆流を防ぐと共に、排水機場に設置しているポンプ設備を使用して支流から本流へ水を排水し、支流の水位が増すのを防いでいる。
従来の排水機場に設置されるポンプ設備は、停電時でも排水可能なように、ポンプをエンジンで駆動するエンジン駆動ポンプが用いられているが、それに付帯する電気設備(機場内保守負荷)には、別途電源が必要であるため、排水機場の施設内に、ポンプを駆動するエンジンとは別のエンジンで駆動する非常用発電装置と、非常用発電装置が立ち上がるまでの間、機場内保守負荷へ電力供給する無停電電源装置が設置されている。
また、非常用発電装置を設置せずに、1台のエンジンでポンプと発電機を同時に駆動するように構成し、この発電機からポンプの機場内保守負荷に対して電力を供給する発電機付エンジン駆動ポンプが排水機場に設置される場合もある。
このように、従来の排水機場には、商用電源の停電等があってもポンプを始動できるように、その付帯の電気設備である機場内保守負荷へ電力を供給するための、非常用発電装置、無停電電源装置、およびエンジンを始動させるための直流電源装置、始動用電動機、始動用蓄電池設備などの複数の補助的設備が必要となっていた。このため、排水機場内に複数の補助的設備の設置スペースを確保しなければならず、またメンテナンスが煩雑になるという課題があった。
また、従来のポンプ設備は、エンジンによってポンプを駆動することに主眼が置かれており、エンジンの燃費改善に対しては、何ら対応されておらず、更には、1台のエンジンでポンプと発電機を駆動するポンプ設備においては、ポンプの負荷変動に伴って生じる発電機の出力周波数変動に対しても、何ら対応されていない。また、ポンプに一時的な過負荷がかかることが見込まれる場合は、それに備えて予めエンジン容量を増やしておく必要があり、設備費用がかさむ問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、非常用発電装置や無停電電源装置など、複数の補助的設備を設置しないことでメンテナンスを簡略化できると共に、商用電源の停電の有無にかかわらず、ポンプの駆動が必要な時に、エンジンの始動ができ、また、商用電源が停電しても機場内保守負荷へ継続して、しかも、ポンプに負荷変動が生じても安定した電力を供給でき、更には、エンジンの燃料消費量を改善でき、また、エンジン容量を増やすことなく、ポンプの一時的な過負荷への対応ができ、設備費を抑制できる発電機付エンジン駆動ポンプを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、エンジンにより発電機とポンプを駆動し、前記ポンプで排水を行う発電機付エンジン駆動ポンプにおいて、前記発電機の出力側に、交直双方向電力変換をする第1変換装置を介して、蓄電装置と、直交双方向電力変換をする第2変換装置とを接続すると共に、前記第2変換装置の出力側に、スイッチを介して商用電源と機場内保守負荷とを接続し、通常は、前記第2変換装置を充電制御モードに切り替え、前記商用電源から供給される電力を前記蓄電装置に充電し、
前記ポンプの駆動が必要となった時に、前記第1変換装置を電動制御モードに切り替え、前記蓄電装置に蓄積された電力により前記発電機を駆動して前記エンジンを始動させ、
前記エンジンの駆動により前記発電機から電力が出力されると、前記第1変換装置と前記第2変換装置を定周波数制御モードに切り替え、前記発電機から出力される電力を定周波数の電力に変換して、
前記スイッチにより、前記定周波数の電力のみ、あるいは前記定周波数の電力と前記商用電源とからの電力に切り替えて前記機場内保守負荷へ電力を供給することを特徴とする。
前記ポンプの駆動が必要となった時に、前記第1変換装置を電動制御モードに切り替え、前記蓄電装置に蓄積された電力により前記発電機を駆動して前記エンジンを始動させ、
前記エンジンの駆動により前記発電機から電力が出力されると、前記第1変換装置と前記第2変換装置を定周波数制御モードに切り替え、前記発電機から出力される電力を定周波数の電力に変換して、
前記スイッチにより、前記定周波数の電力のみ、あるいは前記定周波数の電力と前記商用電源とからの電力に切り替えて前記機場内保守負荷へ電力を供給することを特徴とする。
更に、本発明は、前記商用電源が停電状態となり、前記発電機から前記機場内保守負荷へ電力が供給されるまでの間、前記第2変換装置を放電制御モードに切り替え、前記蓄電装置に充電された電力を前記機場内保守負荷へ供給することを特徴とする。
更に、本発明は、前記エンジンにより前記ポンプが駆動され、かつ、前記商用電源が停電状態でない時に、前記第1変換装置と前記第2変換装置を前記定周波数制御モードから加勢制御モードに切り替え、前記商用電源から供給される電力により前記発電機を駆動し、前記エンジンを加勢することを特徴とする。
更に、本発明は、前記エンジンにより前記ポンプが駆動され、かつ、前記商用電源が停電状態で、前記エンジンに過負荷がかかった時に、前記第1変換装置を前記定周波数制御モードから加勢制御モードに切り替え、前記蓄電装置に蓄積された電力で前記発電機を駆動し、前記エンジンを加勢すると共に、前記第2変換装置を定周波数制御モードから放電モードに切り替えて前記機場内保守負荷へ前記蓄電装置から電力を供給することを特徴とする。
本発明によれば、排水機場内に複数の補助的設備を設置しないことでメンテナンスを簡略化できると共に、商用電源の停電の有無にかかわらず、ポンプ駆動が必要な時に、エンジンの始動ができ、また、商用電源に停電が生じても機場内保守負荷へ継続して、しかも、ポンプに負荷変動が生じても安定した電力を供給でき、更には、エンジンの燃料消費量を改善でき、また、エンジン容量を増やすことなくポンプの一時的な過負荷への対応ができ、設備費用の抑制が可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態における発電機付エンジン駆動ポンプの構成を示す図である。図1に示す発電機付エンジン駆動ポンプ1は、ポンプ11、エンジン(原動機)12及び発電機13を含むポンプ設備5を備える。ポンプ11は、回転軸がエンジン12の出力軸に直結され、エンジン12により駆動される。また、発電機13は、エンジン12の出力軸に接続され、ポンプ11と共にエンジン12により駆動される。
図1は、本実施形態における発電機付エンジン駆動ポンプの構成を示す図である。図1に示す発電機付エンジン駆動ポンプ1は、ポンプ11、エンジン(原動機)12及び発電機13を含むポンプ設備5を備える。ポンプ11は、回転軸がエンジン12の出力軸に直結され、エンジン12により駆動される。また、発電機13は、エンジン12の出力軸に接続され、ポンプ11と共にエンジン12により駆動される。
ポンプ11は、例えば河川の支流25の水を、バルブ22を介して揚水し、支流25よりも河床が高い本流24にバルブ21を介して排水するために使用される。
なお、発電機付エンジン駆動ポンプ1は、図示せぬ制御装置により各部が制御される。制御装置は、本流24及び支流25に設置された水位計等からの水位を示す信号を入力し、この信号に基づいて発電機付エンジン駆動ポンプ1を制御する。例えば、本流24が大雨などにより増水して、本流24から支流25に逆流する状況が発生した場合、制御装置は、水位計からの信号をもとにその状況を検知し、ポンプ11を駆動させる。ポンプ11は、支流25の水を本流24へ排水することで、支流25の水位を維持する。
発電機13の出力部には、遮断器15を介して、回転機側変換装置(コンバータ)14が接続される。変換装置14(第1変換装置)は、発電機13から出力される交流電力を交直変換する定周波数制御モード、発電機13を駆動する電動制御モード、発電機13を介してエンジン駆動を加勢する加勢制御モードに切り替えられ、各動作モードによる運転制御が可能な回転機側双方向電力変換装置(RSC:ロータサイドコンバータ)で構成している。
第1変換装置14の直流部には、電力エネルギーを蓄える蓄電池やコンデンサ等の蓄電装置19と、負荷側変換装置(コンバータ)16が接続される。
変換装置16(第2変換装置)は、第1変換装置14から出力される直流電力を直交変換する定周波数制御モード、第1変換装置14と協調して発電機13を介してエンジン駆動を加勢する加勢制御モード、蓄電装置19の充電を行う充電モード、蓄電装置19の放電を行う放電モードに切り替えられ、各動作モードによる運転制御が可能な系統側双方向電力変換装置(GSC:グリッドサイドコンバータ)で構成している。第2変換装置16の交流部は、遮断器17を介して、スイッチユニット18と接続される。スイッチユニット18は、第2変換装置16の交流部と商用電源26との接続切り換え、第2変換装置16の交流部と排水機場内の付帯電気設備(制御装置を含む)である負荷(機場内保守負荷)との接続切り換え、及び商用電源26と機場内保守負荷との接続切り換えをする。
スイッチユニット18は、第1スイッチ18aと第2スイッチ18bを含む。第1スイッチ18aの一端は、第2変換装置16の交流部と遮断器17を介して接続される。第2スイッチ18bの一端は、商用電源26と遮断器27を介して接続される。第1スイッチ18aと第2スイッチ18bの他端は、遮断器28を介して機場内保守負荷と接続される。
機場内保守負荷は、遮断器28を介して、発電機付エンジン駆動ポンプ1(スイッチユニット18)と接続され、スイッチユニット18の切り換えによって、商用電源26、蓄電装置19、発電機13の何れか1つ、あるいは2つ以上から電源供給を受けることができる。すなわち、発電機付エンジン駆動ポンプ1は、機場内保守負荷に対する、UPS(Uninterruptible Power Supply)等の無停電電源装置の機能を実現する。
次に、本実施形態における発電機付エンジン駆動ポンプ1の制御について説明する。
平常時では、ポンプ11を駆動する必要がないため、エンジン12が停止されている。このため、発電機13も駆動されない。この平常時において、第2変換装置16(グリッドサイドコンバータ)は、充電制御モードに切り替えられる。第2変換装置16は、スイッチユニット18、遮断器27を介して商用電源26と接続され、商用電源26から電力が供給される。第2変換装置16は、商用電源26からの電力を蓄電装置19に充電する。
平常時では、ポンプ11を駆動する必要がないため、エンジン12が停止されている。このため、発電機13も駆動されない。この平常時において、第2変換装置16(グリッドサイドコンバータ)は、充電制御モードに切り替えられる。第2変換装置16は、スイッチユニット18、遮断器27を介して商用電源26と接続され、商用電源26から電力が供給される。第2変換装置16は、商用電源26からの電力を蓄電装置19に充電する。
この状態で商用電源26に瞬停(瞬時電圧低下)あるいは停電などの電力供給が停止された停電状態が発生すると、第2変換装置16は、放電制御モードに切り替えられる。第2変換装置16は、蓄電装置19に充電された電力を、スイッチユニット18、遮断器28を通じて機場内保守負荷へ供給し、商用電源26の瞬停分、あるいは停電分の電力をカバーして、機場内保守負荷に対する無停電化を図る。
次に、商用電源26の停電とは関係なく、支流25の水位が上昇し、ポンプ11の駆動が必要となると、第1変換装置14(ロータサイドコンバータ)は、電動制御モードに切り替えられる。第1変換装置14は、蓄電装置19に充電された電力を、遮断器15を通じて発電機13に供給して発電機13を駆動する。これにより、エンジン12が始動される。
エンジン12が始動されると、ポンプ11が駆動されて排水が開始されると共に発電機13から電力が出力される。発電機13からの電力出力が検知されると、第1変換装置14は電動制御モードから、第2変換装置16は充電制御モード、あるいは、放電制御モードから、それぞれ定周波数制御モードに切り替えられる。
発電機13から出力される電力は、第1変換装置14と第2変換装置16により定周波数の電力に変換され、スイッチユニット18を通じて機場内保守負荷に供給される。すなわち、発電機13から出力される電力は、第1変換装置14により交直変換され、再度、第2変換装置16により直交変換されることで、機場内保守負荷に必要とされる周波数や電圧に変換される。
これにより、商用電源26が停電していても、蓄電装置19からの電力供給に続き、機場内保守負荷には、発電機13から電力が供給され続け、従来のような非常用発電設備を設けることなく電源の確保ができる。
なお、商用電源が回復し通電した場合、機場内保守負荷には、発電機13から出力される電力を単独で提供するだけでなく、スイッチユニット18を通じて商用電源26からの電力を並行して供給することができる。
発電機13の出力電力は、ポンプ11の負荷変動等によってエンジン12の回転数が変動し、発電機13から出力される電力の電力周波数が変動しても、第1変換装置14と第2変換装置16による定周波数制御によって定周波数の電力に変換される。従って、機場内保守負荷へは定周波数の電力が安定して供給される。
また、エンジン12の回転数を変化させることでポンプ11の出力を制御することができるが、この場合もエンジン12の出力軸に接続された発電機13が発生する電力の周波数や電圧も変動する。しかし、第1変換装置14と第2変換装置16による定周波数制御によって、前述したように、機場内保守負荷に必要とされる周波数や電圧の電力に変換されるため、機場内保守負荷へ安定した電力を給電することができる。
なお、ポンプ11からの揚水が必要でない場合であっても、エンジン12を始動し、発電機13から機場内保守負荷へ電力を供給することも可能である。この場合、バルブ21、22の調整で揚水を止めたり、あるいは、図示していないが、発電機13とポンプ11との間にカップリング設け、ポンプ11の駆動を止めておくことで対応可能である。
このようにして、本実施形態における発電機付エンジン駆動ポンプ1は、ポンプ11と発電機13が1つのエンジン12により駆動されるポンプ設備5、定周波数制御モードで発電機13から発生される電力を交直変換する第1変換装置14、電力エネルギーを蓄積する蓄電装置19、第1変換装置14あるいは蓄電装置19からの電力を定周波数制御モード、あるいは、放電制御モードで直交変換する第2変換装置16、スイッチユニット18とを設けることにより、機場内保守負荷に対して、商用電源26、発電機13及び蓄電装置19の何れか、あるいは2つ以上からの電力を供給することができる。従って、エンジン12の回転数変化に伴う発電機13から出力される電力の変動、商用電源26の停電あるいは瞬時電圧低下などの変動があったとしても、ポンプ11に対する駆動を継続しながら機場内保守負荷(電気設備)に対する安定した電力供給を維持することができる。また、第1変換装置14の制御モードを電動制御モードに切り替え、蓄電装置19の電力で発電機13を駆動しエンジンを始動させたり、第2変換装置16の制御モードを充電制御モードに切り替え、商用電源26の電力で蓄電装置19を充電することができるので、別途、始動用電動機、始動用蓄電池設備を設ける必要がなく、一つの装置で複数の機能を兼ね備えることができる。このように、本発明の発電機付エンジン駆動ポンプ1は、非常用発電装置、無停電電源装置、直流電源装置、始動用電動機、始動用蓄電池設備などの補助的設備の機能を有しており、従来、個々に設置していた補助的設備を不要とすることで、設置スペースの削減や構成の簡素化による省メンテナンスを実現することができる。
図2は、本実施形態における発電機付エンジン駆動ポンプ1aの変形例を示す図である。
図2に示す発電機付エンジン駆動ポンプ1aは、図1に示すエンジン12の回転軸に動力伝達装置30を介して発電機13を設けた構成である。動力伝達装置30は、動力伝達装置(PTO(Power Take-Off)など)あるいは増減速機(減速歯車(RG)など)等により構成され、発電機13をポンプ11の回転軸とは別の軸で回転させる。ポンプ11の回転軸は、エンジン12の出力軸に直結される。発電機13は、動力伝達装置30を介して、エンジン12の回転動力が伝達される。
なお、図2に示す構成において、図1に示す構成と同一部分については同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図2に示す発電機付エンジン駆動ポンプ1aは、図1に示すエンジン12の回転軸に動力伝達装置30を介して発電機13を設けた構成である。動力伝達装置30は、動力伝達装置(PTO(Power Take-Off)など)あるいは増減速機(減速歯車(RG)など)等により構成され、発電機13をポンプ11の回転軸とは別の軸で回転させる。ポンプ11の回転軸は、エンジン12の出力軸に直結される。発電機13は、動力伝達装置30を介して、エンジン12の回転動力が伝達される。
なお、図2に示す構成において、図1に示す構成と同一部分については同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図2に示すように、動力伝達装置30を設けることにより、エンジン12をポンプ11に要求される出力が得られるように駆動し、ポンプ11の制御に合わせて駆動されたエンジン12の回転動力を動力伝達装置30により調整して発電機13に伝達することができる。
これにより、1台のエンジン12によって、ポンプ11を動作させると共に、発電機13を定格回転数等の所望の回転数で駆動させることが可能となる。
図3は、本実施形態における発電機付エンジン駆動ポンプ1bの変形例を示す図である。
図3に示す発電機付エンジン駆動ポンプ1bは、図1に示す発電機付エンジン駆動ポンプ1の発電機13を電動発電機40に替えた構成である。
図3に示す発電機付エンジン駆動ポンプ1bは、図1に示す発電機付エンジン駆動ポンプ1の発電機13を電動発電機40に替えた構成である。
また、第1変換装置14と第2変換装置16のそれぞれの制御モードを加勢制御モードへ切り替えて、第1変換装置14と第2変換装置16を加勢制御モードで制御するように構成している。
なお、図3に示す構成において、図1に示す構成と同一部分については同じ符号を付して詳細な説明を省略する。以下の説明では、図1に示す発電機付エンジン駆動ポンプ1と異なる部分について説明する。また、図2に示す発電機付エンジン駆動ポンプ1aの発電機13を電動発電機40に替えた構成とすることも可能である。
図3に示す発電機付エンジン駆動ポンプ1bは、ポンプ11の始動時やポンプ11の排出量を上げる時など、短時間に大きな駆動力が必要な場合に、電動発電機40を駆動して、エンジン12によるポンプ11への駆動力に加勢する駆動源として機能させることができる。電動発電機40は、エンジン12を加勢させる駆動力(図中A)を発生させることが可能な駆動力を有する。
エンジン12によりポンプ11が駆動されており、かつ、商用電源26が停電していない場合は、第1変換装置14と第2変換装置16は、定周波数制御モードから加勢制御モードに切り替えられる。加勢制御モードでは、商用電源26から供給される電力(図中C)により電動発電機40を駆動する。これにより、電動発電機40がエンジン12の駆動に加勢するため(図中B)、エンジン12の燃費改善を図ることができる。
また、エンジン12でポンプ11が駆動されており、かつ、商用電源26が停電している状態で、エンジン12に一時的に過負荷がかかった時に、その過負荷を検出して定周波数制御モードから第1変換装置14を加勢制御モードに切り替え、電動発電機40を蓄電装置19から供給される電力(図中D)により駆動することもできる。これにより、電動発電機40がエンジン12の駆動に加勢し(図中B)、エンジン12の過負荷軽減をすることができる。
これにより、エンジン12の出力以上のポンプ出力を可能としたり、あるいはエンジン12の駆動力に加勢することにより、ポンプ11として必要な駆動力を確保してエンジン12の燃料消費量(総量)を抑え、低燃費化やエンジン12の小容量小形化を実現したりすることが可能である。
また、ポンプの一時的な過負荷に備えて、それに応じたエンジンの容量を確保する必要もなくなり、設備費用の抑制が図れる。
図4は、本実施形態におけるポンプ設備5を複数設けた発電機付エンジン駆動ポンプ1cの構成を示す図である。
図4に示す発電機付エンジン駆動ポンプ1cは、例えば図1に示す発電機付エンジン駆動ポンプ1のポンプ設備5を、複数台設けた構成である。図4では、3台のポンプ設備5A,5B,5Cを設けた構成例を示している。なお、ポンプ設備5A,5B,5Cの台数は、3台に限定されない。
ポンプ設備5A,5B,5Cは、それぞれに対応する第1変換装置14A,14B,14Cを介して、共通の直流母線に並列接続される。なお、第1変換装置14A,14B,14Cは、図1に示す第1変換装置14と同等の機能を有している。図4に示す構成において、図1に示す構成と同一部分については同じ符号を付して詳細な説明を省略する。また、ポンプ設備5A,5B,5Cは、図2、図3に示すポンプ設備5a,5bを用いることも可能である。
図4に示すように、複数のポンプ設備5A,5B,5Cに対して、単一の第2変換装置16、蓄電装置19、スイッチユニット18を共用することにより、省スペース化を計りながら大容量化への対応や出力増強にともなう改修の簡略化、故障率の低減等を可能とすることができる。
さらに、図4の例において、全体で能力的に必要なポンプ設備5の台数に対して、1台以上の余分なポンプ設備5を設けることにより、発電機付エンジン駆動ポンプ1cに冗長性を持たせることができる。これにより、複数のポンプ設備5の一部に障害が発生した場合であっても、ポンプ出力と電力供給を継続でき信頼性を高めることができる。また、メンテナンス等でのポンプ設備5の停止が必要な場合であっても、同様に供給能力を維持させることが可能となる。
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…発電機付エンジン駆動ポンプ、11…ポンプ、12…エンジン、13…発電機、14…第1変換装置(ロータサイドコンバータ)、15,17,27,28…遮断器、16…第2変換装置(グリッドサイドコンバータ)、18…スイッチユニット、19…蓄電装置、21,22…バルブ、26…商用電源、30…動力伝達装置、40…電動発電機。
Claims (5)
- エンジンにより発電機とポンプを駆動し、前記ポンプで排水を行う発電機付エンジン駆動ポンプにおいて、
前記発電機の出力側に、交直双方向電力変換をする第1変換装置を介して、蓄電装置と、直交双方向電力変換をする第2変換装置とを接続すると共に、
前記第2変換装置の出力側に、スイッチを介して商用電源と機場内保守負荷とを接続し、
通常は、前記第2変換装置を充電制御モードに切り替え、前記商用電源から供給される電力を前記蓄電装置に充電し、
前記ポンプの駆動が必要となった時に、前記第1変換装置を電動制御モードに切り替え、前記蓄電装置に蓄積された電力により前記発電機を駆動して前記エンジンを始動させ、
前記エンジンの駆動により前記発電機から電力が出力されると、前記第1変換装置と前記第2変換装置を定周波数制御モードに切り替え、前記発電機から出力される電力を定周波数の電力に変換して、
前記スイッチにより、前記定周波数の電力のみ、あるいは前記定周波数の電力と前記商用電源とからの電力に切り替えて前記機場内保守負荷へ電力を供給する
ことを特徴とする発電機付エンジン駆動ポンプ。 - 前記商用電源が停電状態となり、前記発電機から前記機場内保守負荷へ電力が供給されるまでの間、前記第2変換装置を放電制御モードに切り替え、前記蓄電装置に充電された電力を前記機場内保守負荷へ供給することを特徴とする請求項1記載の発電機付エンジン駆動ポンプ。
- 前記エンジンにより前記ポンプが駆動され、かつ、前記商用電源が停電状態でない時に、前記第1変換装置と前記第2変換装置を前記定周波数制御モードから加勢制御モードに切り替え、前記商用電源から供給される電力により前記発電機を駆動し、前記エンジンを加勢することを特徴とする請求項1記載の発電機付エンジン駆動ポンプ。
- 前記エンジンにより前記ポンプが駆動され、かつ、前記商用電源が停電状態で、前記エンジンに過負荷がかかった時に、前記第1変換装置を前記定周波数制御モードから加勢制御モードに切り替え、前記蓄電装置に蓄積された電力で前記発電機を駆動し、前記エンジンを加勢すると共に、前記第2変換装置を定周波数制御モードから放電モードに切り替えて前記機場内保守負荷へ前記蓄電装置から電力を供給することを特徴とする請求項1記載の発電機付エンジン駆動ポンプ。
- 前記エンジン、前記発電機、前記ポンプを含むポンプ設備を複数設けると共に、複数の前記ポンプ設備を、それぞれ前記第1変換装置を介して共通の直流母線に並列接続し、前記直流母線に前記蓄電装置及び前記第2変換装置を接続したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の発電機付エンジン駆動ポンプ。
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