JP2019157669A - 遠心圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】フレームサイズを小さく抑える構造を採用しながらも、小流量側の作動域を確保することができる遠心圧縮機を提供する。【解決手段】コンプレッサ3は、インペラ7の周囲に設けられインペラ7から排出されるガスを通過させるディフューザ21と、ディフューザ21の周囲に設けられディフューザ21からのガスを周方向に流動させるスクロール17と、を備えている。そして、スクロール17の入口29の中心29aがディフューザ21の出口27の中心27aよりも径方向内側に位置するように配置されている。【選択図】図3
Description
本発明は、遠心圧縮機に関するものである。
従来、下記特許文献1に記載の遠心圧縮機が知られている。この遠心圧縮機では、インペラから径方向外側にディフューザが延び、ディフューザに接続されたスクロールは、接続部から径方向内側に張り出すように配置されている。この構造のスクロールは、「内巻きスクロール」などと呼ばれる。内巻きスクロールを採用することにより、スクロール全体をインペラの回転軸線に近い範囲内に収めることができ、コンプレッサのフレームサイズを小さく抑えることができる。
内巻きスクロールでは、スクロールの外周部にディフューザが接続されることになる。スクロールの外周部は内周側に比較してガスの周方向の静圧分布の不均一性が高い。従って、ガスの周方向の静圧分布の不均一性がディフューザまで伝播してサージ発生の一因になる場合があり、その結果、小流量側の作動域が狭くなる場合がある。
本発明は、フレームサイズを小さく抑える構造を採用しながらも、小流量側の作動域を確保することができる遠心圧縮機を提供することを目的とする。
本発明の遠心圧縮機は、インペラの周囲に設けられインペラから排出されるガスを通過させるディフューザと、ディフューザの周囲に設けられディフューザからのガスを周方向に流動させるスクロールと、を備え、スクロールの入口の中心がディフューザの出口の中心よりも径方向内側に位置する。
スクロールの入口の径方向内側の端部が、スクロールのうち最も径方向内側の位置に設けられていてもよい。
本発明の遠心圧縮機によれば、フレームサイズを小さく抑える構造を採用しながらも、小流量側の作動域を確保することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る遠心圧縮機の実施形態について詳細に説明する。図1は、過給機1の回転軸線Aを含む断面を取った断面図である。過給機1は、本実施形態に係る遠心圧縮機として、コンプレッサ3を備えている。過給機1は、例えば、船舶や車両の内燃機関に適用されるものである。
図1に示されるように、過給機1は、タービン2とコンプレッサ3とを備えている。タービン2は、タービンハウジング4と、タービンハウジング4に収納されたタービン翼車6と、を備えている。タービンハウジング4は、タービン翼車6の周囲において周方向に延びるスクロール16を有している。コンプレッサ3は、コンプレッサハウジング5と、コンプレッサハウジング5に収納されたコンプレッサ翼車7と、を備えている。コンプレッサハウジング5は、コンプレッサ翼車7の周囲において周方向に延びるスクロール17を有している。
タービン翼車6は回転軸14の一端に設けられており、コンプレッサ翼車7は回転軸14の他端に設けられている。タービンハウジング4とコンプレッサハウジング5との間には、軸受ハウジング13が設けられている。回転軸14は、軸受15を介して軸受ハウジング13に回転可能に支持されており、回転軸14、タービン翼車6及びコンプレッサ翼車7が一体の回転体12として回転軸線A周りに回転する。
タービンハウジング4には、排気ガス流入口8及び排気ガス流出口10が設けられている。内燃機関(図示せず)から排出された排気ガスが、排気ガス流入口8を通じてタービンハウジング4内に流入し、スクロール16を通じてタービン翼車6に流入し、タービン翼車6を回転させる。その後、排気ガスは、排気ガス流出口10を通じてタービンハウジング4外に流出する。
コンプレッサハウジング5には、吸入口9及び吐出口11が設けられている。上記のようにタービン翼車6が回転すると、回転軸14を介してコンプレッサ翼車7が回転する。回転するコンプレッサ翼車7は、吸入口9を通じて外部の空気を吸入する。この空気が、コンプレッサ翼車7及びスクロール17を通過して圧縮され吐出口11から吐出される。吐出口11から吐出された圧縮空気は、前述の内燃機関に供給される。
続いて、図1〜図3を参照しながら、コンプレッサ3について更に詳細に説明する。以下、「上流」、「下流」の語は、コンプレッサ3におけるガスの上流及び下流に対応する。また、単に「径方向」、「周方向」、「軸方向」と言うときには、それぞれ、コンプレッサ翼車7(以下、単に「インペラ7」と呼ぶ)の回転径方向、回転周方向、回転軸方向を意味するものとする。
図2は、軸方向から見たコンプレッサ3の内部を模式的に示す断面図である。図2に示されるように、回転軸線Aを中心とした周方向座標(0〜360°)を設定し、コンプレッサ3の各部位の位置関係の説明に用いる場合がある。例えば、スクロール17の舌部19は、周方向座標45°の位置に配置されている。
図3(a),(b)は、それぞれ、回転軸線Aを含む断面を取ったスクロール17等の断面図であり、180°位置及び360°位置における断面図である。また、図3(c)は、180°位置の断面と360°位置の断面とを比較するために、両者を重ねて表した図である。図3(a)〜(c)においては、上下方向が軸方向であり、右方が径方向内側であり、左方が径方向外側である。
コンプレッサ3は、インペラ7と、インペラ7の径方向外側に設けられたディフューザ21とを備えている。更に、コンプレッサ3は、ディフューザ21の径方向外側に設けられたスクロール17と、ディフューザ21とスクロール17とを繋ぐ接続流路23とを備えている。インペラ7から径方向に排出されるガスは、ディフューザ21で減速され静圧回復されて、ディフューザ出口27を通じて接続流路23に流入する。その後ガスは、接続流路23を流動しスクロール入口29を通じてスクロール17に導入される。スクロール17では、ガスが周方向に流動し吐出口11から排出される。
なお、ディフューザ21は、ガスの流路面積が下流側に行くに従って徐々に拡大する部位であり、ガスの静圧を回復させる部分である。ディフューザ21の下流端面、すなわちディフューザ21と接続流路23との境界面がディフューザ出口27である。ディフューザ出口27は、回転軸線Aを軸とする円柱面をなしている。スクロール17の上流端面、すなわち、接続流路23とスクロール17との境界面がスクロール入口29である。スクロール入口29は、回転軸線Aを軸とする円錐面をなしている。
ディフューザ21及び接続流路23は、回転軸線Aに対して軸対称な形状をなしている。これに対して、スクロール17は、回転軸線Aに対して非軸対称な形状をなしている。従って、ガス流路が回転軸線Aに対して軸対称である部分と非軸対称である部分との境界面がスクロール入口29である。
図3(a),(b)に示されるように、スクロール17は、ディフューザ出口27から見て、径方向内側に大きく張り出すように位置している。すなわち、ディフューザ出口27の位置を基準として、スクロール17の径方向内側への張出し量が、径方向外側への張出し量よりも大きい。例えば、スクロール17の断面の図心がディフューザ出口27の径方向内側に位置してもよい。
また、回転軸線Aを含む断面において、インペラ7からスクロール17までのガスの流路がJ字状をなしている。すなわち、ディフューザ21は径方向外側に向けて直線状をなしており、接続流路23は径方向内側に向けて反転するように湾曲している。そして、径方向内側に向けられた接続流路23の下流端が、スクロール入口29に接続されている。
ディフューザ出口27とスクロール入口29との間には、次のような位置関係がある。図3(a),(b)に示されるように、ディフューザ出口27の軸方向における中心をディフューザ出口中心27aとし、スクロール入口29の軸方向における中心をスクロール入口中心29aとする。スクロール入口中心29aは、ディフューザ出口中心27aよりも、径方向内側に位置している。換言すれば、回転軸線Aからスクロール入口中心29aまでの距離は、回転軸線Aからディフューザ出口中心27aまでの距離よりも短い。
ガスの流れについて回転軸線Aを含む断面内の成分に注目すれば、インペラ7から排出されたガスは、ディフューザ21で径方向外側向きに流れ、接続流路23で反転され径方向内側向きの流れになる。その後、ガスは、径方向内側向きでスクロール入口29からスクロール17内に流入する。スクロール17内では、ガスは、径方向内側に位置する壁面に沿って矢印B(図3(a)参照)の向きに案内されると共に、周方向に流動して吐出口11に向かう。
続いて、以上のようなコンプレッサ3による作用効果について説明する。コンプレッサ3では、スクロール17が、ディフューザ出口27を基準として、径方向内側への張出しを大きくし、径方向外側への張出しを小さくするように配置されている。この配置により、スクロール17の径方向外側への張出しを抑え、スクロール17全体を回転軸線Aに近い範囲内に収めることができ、その結果、コンプレッサ3のフレームサイズを小さく抑えることができる。その一方で、ディフューザ出口27が可能な限り径方向外側に配置され、ディフューザ21はインペラ7から径方向に大きく広がるように配置されるので、ディフューザ21におけるガスの静圧回復が十分に行われる。
図4は、遠心圧縮機のディフューザ出口におけるガスの周方向の静圧分布を示すグラフである。当該グラフの横軸は、インペラの回転軸線を中心とした周方向座標(図2参照)であり、縦軸はディフューザ出口におけるガスの静圧である。
上記のように、スクロールがディフューザ出口から見て径方向内側に張出した構造としては、前述の特許文献1に示される内巻きスクロールの構造が考えられる。しかしながら、当該構造を採用した場合、図4のグラフG1で示されるように、ディフューザ出口におけるガスの周方向の静圧分布が、不均一になる傾向が強い。
これは、スクロールの中で外周側は内周側に比較してガスの周方向の静圧分布の不均一性が高く、スクロール外周側に接続されたディフューザに静圧分布の不均一性が伝播することによるものである。上記のような静圧分布の不均一性は、サージ発生の一因でもあり、小流量側の作動域を小さくする。また、静圧分布の不均一性は、インペラまで伝播してインペラの振動の原因にもなり得る。また、静圧分布の不均一性は、ディフューザの流出角とスクロールの流入角とのマッチングがずれることによる効率低下の原因にもなり得る。
これに対し、コンプレッサ3の構成によれば、ディフューザ21は、接続流路23を介して、比較的内周側に位置するスクロール入口29でスクロール17に接続される。これにより、ディフューザ21は、スクロール17の中でもガスの周方向の静圧分布の不均一性が比較的緩やかな部分に接続されることになる。従って、図4のグラフG2で示されるように、ディフューザ出口27におけるガスの周方向の静圧分布の不均一性が緩和される。その結果、サージの発生が抑えられコンプレッサ3の小流量側の作動域が確保される。また、インペラの振動も低減される。また、ディフューザの流出角とスクロールの流入角とのマッチングのずれが発生しにくくなる。
また、コンプレッサ3では、スクロール17内でもガスの静圧回復が行われるような設計が採用されてもよい。この場合には、スクロール17内の静圧分布の影響により、ディフューザ出口27におけるガスの周方向の静圧分布が不均一になる傾向が強い。これに対して、前述のような、スクロール入口29が比較的内周側に位置する構成によって、静圧分布の不均一性が緩和される。
以上のように、コンプレッサ3によれば、コンプレッサ3のフレームサイズを小さく抑える構造を採用しながらも、サージ発生が抑えられ小流量側の作動域を確保することができる。
本発明は、上述した実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。また、上述した実施形態に記載されている技術的事項を利用して、変形例を構成することも可能である。各実施形態の構成を適宜組み合わせて使用してもよい。
例えば変形例として、図5に示されるように、スクロール入口29の最も径方向内側の端部29bが、スクロール17の最も内周側の位置に配置されるようにしてもよい。すなわち、ディフューザ21が、接続流路23を介して、スクロール17の最も内周側の位置に接続されてもよい。なお、図5の構成においても、スクロール入口中心29aがディフューザ出口中心27aよりも径方向内側に位置するとの位置関係は満足される。この構成では、ディフューザ21が、スクロール17の中でもガスの周方向の静圧分布の不均一性が最も緩和された部分に接続されることになる。従って、ディフューザ出口27におけるガスの周方向の静圧分布の不均一性が更に緩和される。
本発明の遠心圧縮機は、過給機のコンプレッサに限定されず、通常のコンプレッサにも適用可能である。
3 コンプレッサ(遠心圧縮機)、
7 コンプレッサ翼車(インペラ)
17 スクロール
21 ディフューザ
27 ディフューザ出口
27a ディフューザ出口中心
29 スクロール入口
29a スクロール入口中心
29b 端部
7 コンプレッサ翼車(インペラ)
17 スクロール
21 ディフューザ
27 ディフューザ出口
27a ディフューザ出口中心
29 スクロール入口
29a スクロール入口中心
29b 端部
Claims (2)
- インペラの周囲に設けられ前記インペラから排出されるガスを通過させるディフューザと、前記ディフューザの周囲に設けられ前記ディフューザからのガスを周方向に流動させるスクロールと、を備え、
前記スクロールの入口の中心が前記ディフューザの出口の中心よりも径方向内側に位置する、遠心圧縮機。 - 前記スクロールの入口の径方向内側の端部が、前記スクロールのうち最も径方向内側の位置に設けられている、請求項1に記載の遠心圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018041931A JP2019157669A (ja) | 2018-03-08 | 2018-03-08 | 遠心圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018041931A JP2019157669A (ja) | 2018-03-08 | 2018-03-08 | 遠心圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2019157669A true JP2019157669A (ja) | 2019-09-19 |
Family
ID=67994655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018041931A Pending JP2019157669A (ja) | 2018-03-08 | 2018-03-08 | 遠心圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019157669A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112324680A (zh) * | 2020-11-05 | 2021-02-05 | 湖南常通压缩机有限公司 | 一种具有添油装置的离心压缩机 |
-
2018
- 2018-03-08 JP JP2018041931A patent/JP2019157669A/ja active Pending
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CN112324680A (zh) * | 2020-11-05 | 2021-02-05 | 湖南常通压缩机有限公司 | 一种具有添油装置的离心压缩机 |
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