JP2019156679A - 炭化珪素単結晶の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェーハ中央部の結晶性の劣化が低減化された炭化珪素単結晶の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】温度測定用の穴を上部に設けた断熱材によって成長容器を囲い、該成長容器内の上部の中心に種結晶基板を配置し、成長容器の下部に炭化珪素原材料を配置し昇華させて種結晶基板上にSiC単結晶を成長させる方法であって、穴の中心位置と種結晶基板の中心位置がずれるように、穴を種結晶基板の中心に対して外周側の位置にずらして設け、種結晶基板として、基底面である{0001}面からオフ角だけ傾斜した主面を有するSiC単結晶基板を用い、種結晶基板の中心と穴の中心を含む断面視において、種結晶基板の基底面の法線ベクトルの主面と平行な成分の方向と、穴の偏芯方向とが同方向になるように種結晶基板を配置してSiC単結晶を成長させるSiC単結晶の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、昇華法によって炭化珪素の単結晶成長を行う炭化珪素単結晶の製造方法に関する。
近年、電気自動車や電気冷暖房器具にインバーター回路が多用されるにいたり、電力ロスが少なく、半導体Si結晶を用いた素子より耐圧を高くとれるという特性から、炭化珪素(以後、SiCと言う場合もある)の半導体結晶が求められている。
SiCなどの融点が高い結晶、液相成長がしにくい結晶の代表的かつ現実的な成長方法として昇華法がある。容器内で2000℃前後ないしそれ以上の高温で固体原材料を昇華させて、対向する種結晶上に結晶成長させる方法である(特許文献1)。
しかしながら、SiCの結晶成長は、昇華させるために高温が必要で、成長装置は高温での温度制御が必要とされる。また、昇華した物質の圧力を安定させるために、容器内の圧力の安定した制御が必要とされる。またSiCの結晶成長は、昇華速度によるものであり、Siのチョクラルスキー法やGaAsなどのLPE製法などと比較して、相対的にかなり成長速度が遅い。したがって、長い時間をかけて成長する。幸いに、昨今の制御機器の発達、コンピュータ、パソコン等の発達で、圧力、温度の調節を長期間安定して行うことが可能である。
SiCの昇華法による成長方法は、具体的には、図7に示すようなSiC成長装置101を用いて行う。成長容器104内に炭化珪素原材料103を入れ、ヒーター108で加熱し、成長容器104内に配置された種結晶基板102に結晶成長させるものである(炭化珪素単結晶102a)。
成長容器104は、真空の石英管内か真空のチャンバー内に配置されて、一度、活性の低いガスで満たされており、その雰囲気は、SiCの昇華速度を上げるために、大気圧より低い。
成長容器104の外側には、断熱材105が配置されている。断熱材105の一部には、温度測定器(パイロメーター)107で温度測定するための穴106が少なくともひとつある。それにより多少の熱が穴からもれる。
この穴は種結晶基板102の中心部に対応する位置にあり、図8に示すように種結晶基板102の面内温度分布は中心部が最も低くなり、単結晶は中心から外側に螺旋状に成長するため貫通転位(螺旋転位)が多く発生する。
成長容器104は、主にカーボン材料からなり、通気性があり、成長容器内外の圧力は等しくなる。
実際には、成長容器の下部に炭化珪素原材料が配置されている。これは固体であり、高温下、減圧下で昇華する。昇華した材料は、対向する(上部に配置されている)種結晶基板上に単結晶として成長する。SiCの場合であれば単結晶というのは、立方晶、六方晶などがあり、更に六方晶の中でも、4H、6Hなどが、代表的なポリタイプとして知られている。
多くの場合は、4H種上には4Hが成長するというように同じタイプの単結晶が成長する(特許文献2)。
上記のようなSiC単結晶の成長方法により得られたSiC単結晶には、中央にファセットが形成され、螺旋転位を駆動力に成長しており、欠陥が多く存在する。繰り返し成長すると、中央部の結晶性の劣化が進行する。
このような結晶性の劣化が存在する基板を用いた素子では、その性能が著しく低下する。例えば、発光ダイオードを製作した場合にリーク電流の増加および光度の低下が起こる。また、高出力素子では、耐圧が保たれないことが報告されている。したがって、SiC単結晶基板を用いた素子の性能を向上させたり、ウェーハ内の歩留りを上げるためには、この中央部の結晶性の劣化を低減することが重要となる。
特開2000−191399号公報 特開2005−239465号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、ウェーハ中央部の結晶性の劣化が低減化された炭化珪素単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、温度測定用の穴を上部に設けた断熱材によって成長容器を囲い、該成長容器内の上部の中心に種結晶基板を配置し、前記成長容器の下部に炭化珪素原材料を配置し、前記炭化珪素原材料を昇華させて前記種結晶基板上に炭化珪素単結晶を成長させる炭化珪素単結晶の製造方法であって、
前記断熱材の温度測定用の穴の中心の位置と前記成長容器内に配置する前記種結晶基板の中心の位置がずれるように、前記温度測定用の穴を、前記成長容器内に配置する前記種結晶基板の中心に対して外周側の位置にずらして設け、
前記種結晶基板として、基底面である{0001}面からオフ角だけ傾斜した主面を有する炭化珪素単結晶基板を用い、
前記成長容器内の前記種結晶基板の中心と前記断熱材の前記温度測定用の穴の中心を含む断面視において、前記種結晶基板の基底面の法線ベクトルの前記種結晶基板の主面と平行な成分の方向と、前記温度測定用の穴の中心の前記種結晶基板の中心に対する偏芯方向とが、同方向になるように前記種結晶基板を前記成長容器内に配置して、前記炭化珪素単結晶を成長させることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法を提供する。
このように温度測定用の穴を偏芯させることで種結晶基板上の最低温度領域を中心からずらしてステップフロー方向のSiC単結晶成長領域を大きくすることでウェーハ中央部の結晶性の劣化が低減化されたSiC単結晶を成長させることができる。
このとき、前記種結晶基板のオフ角を、0.5〜10度とすることができる。
このようなオフ角であれば、ステップフロー成長を効率良く行うことができる。
また、前記断熱材の温度測定用の穴を、該穴の中心が、前記成長容器内に配置する前記種結晶基板の中心から、該種結晶基板の半径の1/3の位置よりも外周側に位置するように設けることができる。
このようにすれば、より確実に、ウェーハ中央部においてステップフロー方向に炭化珪素単結晶を成長させることができ、貫通欠陥が低減化され結晶性の劣化が低減された炭化珪素単結晶を成長させることができる。
以上のように、本発明の炭化珪素単結晶の製造方法であれば、ウェーハ中央部の結晶性の劣化が低減化された炭化珪素単結晶を製造することができる。
本発明の炭化珪素単結晶の製造方法を実施することができるSiC成長装置の一例を示す概略断面図である。 本発明の種結晶基板の位置と温度分布との関係を示すグラフである。 本発明の炭化珪素単結晶の製造方法のフローの一例を示す工程図である。 本発明における種結晶基板の配置の向きを示す説明図である。 実施例におけるウェーハ面内歪み分布を示す測定図である。 比較例におけるウェーハ面内歪み分布を示す測定図である。 従来法で使用するSiC成長装置の一例を示す概略断面図である。 従来のSiC成長装置における種結晶基板の位置と温度分布との関係を示すグラフである。
上記したように、本発明者らがウェーハ中央部の結晶性の劣化を低減させるため検討を重ねた結果、温度測定用の穴を上部に設けた断熱材によって成長容器を囲い、該成長容器内の上部の中心に種結晶基板を配置し、前記成長容器の下部に炭化珪素原材料を配置し、前記炭化珪素原材料を昇華させて前記種結晶基板上に炭化珪素単結晶を成長させる炭化珪素単結晶の製造方法において、
前記断熱材の温度測定用の穴の中心の位置と前記成長容器内に配置する前記種結晶基板の中心の位置がずれるように、前記温度測定用の穴を、前記成長容器内に配置する前記種結晶基板の中心に対して外周側の位置にずらして設け、
前記種結晶基板として、基底面である{0001}面からオフ角だけ傾斜した主面を有する炭化珪素単結晶基板を用い、
前記成長容器内の前記種結晶基板の中心と前記断熱材の前記温度測定用の穴の中心を含む断面視において、前記種結晶基板の基底面の法線ベクトルの前記種結晶基板の主面と平行な成分の方向と、前記温度測定用の穴の中心の前記種結晶基板の中心に対する偏芯方向とが、同方向になるように前記種結晶基板を前記成長容器内に配置して、前記炭化珪素単結晶を成長させることでウェーハ中央部の結晶性の劣化が減少することを見出し、本発明を完成させた。
以下、本発明について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明の炭化珪素単結晶の製造方法を実施することができるSiC成長装置の一例を示す概略断面図である。
図1に示すように、本発明のSiC成長装置1は、種結晶基板2及び炭化珪素原材料(SiC原料ともいう)3を収容する成長容器4と、該成長容器4を囲う断熱材5と、該断熱材5に貫通して設けた温度測定用の穴(以下、単に穴ともいう)6を通して、成長容器4内の温度を測定する温度測定器7と、SiC原料を加熱するヒーター8とを備えている。
成長容器4は、種結晶基板2を配置する成長室9と、SiC原料3を配置する昇華室10とからなり、例えば耐熱性のあるグラファイトで形成される。また、結晶成長の際には、不図示の石英管又はチャンバー内に成長容器4をセットして、真空排気しながらAr等の不活性ガスを供給することにより、不活性ガス雰囲気の減圧下で結晶成長(炭化珪素単結晶2aの成長)を行う。この際にn型であれば窒素を添加しても良い。
ヒーター8は、RH(抵抗加熱)又はRF(高周波)加熱を行うものを用いることができる。また、温度測定器7としては、パイロメーターを用いることで、成長容器4の外部から、断熱材5の温度測定用の穴6を通して、非接触で温度測定を精度良く行うことができる。
ここで、本発明における、SiC成長装置における種結晶基板、断熱材の温度測定用の穴の位置について詳述する。
本発明では、種結晶基板は成長容器内に配置されており、より詳しくは、図1に示すように成長容器内の上部の中心に配置されている。
また、温度測定用の穴は断熱材の上部に設けられている。より詳しくは、図1に示すように穴の中心の位置C2と、成長容器内の成長容器内の上記種結晶基板の中心の位置C1(成長容器上部の中心位置とも言い換えられる)がずれるように、種結晶基板の中心C1に対して外周側の位置にずらして穴が設けられている。
なお、断熱材上部に設けられた断熱材の外側と内側を結ぶ貫通孔である、この温度測定用の穴の中心の位置C2は、ここでは、断熱材の内側(種結晶基板側)の断面における中心位置を指す。
この断熱材の温度測定用の穴の中心位置C2が種結晶基板の中心位置C1ではなく、中心位置C1から、種結晶基板の半径の1/3の位置よりも外周側に位置するように穴が設けることが好ましい。
このように温度測定用の穴の中心位置C2を中心位置C1から外側に配置することで、図2に示すように穴の位置に対応する種結晶基板の箇所が最も低温となり、この最も低温となる位置を種結晶基板の半径の1/3から外側にすることができる。また、この位置が炭化珪素単結晶の成長の起点となる。
以下、昇華法による本発明の炭化珪素単結晶の製造方法について図3の工程図を参照して説明する。
まず、図1のような、温度測定用の穴6の位置がずれているSiC成長装置1を用意する(工程1)。すなわち、温度測定用の穴6の中心位置C2と、後に配置する種結晶基板2の中心の位置C1(成長容器上部の中心位置)がずれるように、穴6を、種結晶基板2の中心位置C1に対して外周側の位置にずらして設けた装置を用意する。
次に、成長容器4内の昇華室10にSiC原料3を収容し(工程2)、種結晶基板2を用意して成長室9の上部の中心位置に配置する(工程3)。ここで、種結晶基板2としては、基底面である{0001}面からオフ角だけ傾斜した主面を有する炭化珪素単結晶基板を用意する。また、このオフ角の大きさは特に限定されないが、例えば0.5〜10度とすることができる。このような種結晶基板2を用いることでステップフロー成長させることができ、さらには種結晶基板2や温度測定用の穴6の配置位置、後に詳述する種結晶基板2の配置向きの関係によって、成長する炭化珪素単結晶2aにおいて、歪みや貫通欠陥を低減化することが可能である。また、上記のような値のオフ角に設定することで、より効率良くステップフロー成長させることができる。
また、このときの種結晶基板2の配置の仕方(配置の向き)について、図4を参照して説明する。図4は、種結晶基板2の配置の向きを説明する図であり、ここでは簡単に、温度測定用の穴6と成長容器4の上部中心に配置した種結晶基板2のみ記載している。なお、図4は種結晶基板の中心C1と温度測定用の穴の中心C2を含む断面図である。また、種結晶基板2として基底面である{0001}面から<11−20>方向に0.5〜10度傾斜した結晶成長面を有する単結晶基板を例に挙げている。
前述したように、種結晶基板自体は基底面からオフ角傾斜した主面を有するものである。したがって、該基底面の法線ベクトルNは種結晶基板2の主面と垂直な方向に対して傾いており、主面と垂直な方向の成分Nvと主面と平行な方向の成分Npとに分けられる。この例では主面と平行な方向の成分Npは左向きである。
ところで、温度測定用の穴の中心の位置C2について考えると、前述したように種結晶基板の穴の中心の位置C1からずれており、このずれの方向をここでは偏芯方向Dと定義する。この例では、偏芯方向Dは左向きである。
本発明においては、図4に示すように、上記のNp(ここでは左向き)とD(ここでは左向き)とが同方向になるように、種結晶基板の向きを調整して配設する。
そして、例えば、アルゴンガスと窒素ガスを流して、1〜20torr(1.3hPa〜2.7×10hPa)の圧力とし、ヒーターで加熱して2000〜2300℃の温度で、種結晶基板2上にSiC単結晶2aを成長させる(工程4)。
このとき、図4に冷却点と記載しているように、種結晶基板2において、温度測定用の穴6の位置に対応する箇所が最も低温となり、該最も低温となる位置が炭化珪素単結晶の成長の起点となる。図4の場合、冷却点よりも右側の範囲の方が、冷却点よりも左側の範囲よりも広くなっており、この広い範囲では、主面に平行な方向において、ステップフロー方向に結晶が成長していくことになる。
そして、このような本発明の製造方法によって、ウェーハ中央部において貫通欠陥が低減化され結晶性の劣化が低減化された良好な炭化珪素単結晶を製造することができる。また、従来法では製造した炭化珪素単結晶の面内で生じていた歪みを抑制することができる。
なお、図1、図4においては、温度測定用の穴の中心位置C2が、種結晶基板の中心位置C1から、種結晶基板2の半径の1/2の位置付近になるように穴6を設けている例を示した。しかしながら、穴は外周側の位置にずれていれば良く、ずれの度合いは特に限定されない。ただし、前述したように穴の中心位置C2が、種結晶基板の中心位置C1から、種結晶基板の半径の1/3の位置よりも外周側に位置するものが好ましく、種結晶基板の半径の1/2の位置よりも外周側に位置するものがより好ましい。このようにすれば、実際に炭化珪素単結晶2aを種結晶基板2上に成長させるときに、より確実に、種結晶基板面内の広い範囲でステップフロー方向に炭化珪素単結晶を成長させることができる。そして、歪みや貫通欠陥がより少ない炭化珪素単結晶をより確実に得ることができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
本発明の炭化珪素単結晶の製造方法により、図1に示すSiC成長装置を用いて、以下の成長条件で直径4インチ(100mm)のSiC単結晶を成長させた。
<条件>
種結晶基板…主面が{0001}面から<11−20>方向に4°傾いた直径4インチ(100mm)のSiC単結晶基板
成長温度…2200℃
圧力…10Torr(1.3×10hPa)
雰囲気…アルゴンガス、窒素ガス
なお、図1に示すように、温度測定用の穴が、種結晶基板の中心から、種結晶基板の半径の1/2の位置に対応する箇所に開けられ、図4に示すように、種結晶基板の基底面の結晶成長方向の法線ベクトルの種結晶基板の主面と平行な成分の方向と穴の偏芯方向が同方向となるように種結晶基板を配置して、結晶成長を行った。
SiC単結晶成長後、マルチワイヤーソーにてウェーハを切り出し、研削、鏡面研磨およびCMP研磨後、光弾性評価により面内歪み分布を調査した結果を図5に示す。
更に、ウェーハ中央部の結晶性を調査した結果を表1に示す。
(比較例)
図7のようなSiC成長装置を用意し、従来の炭化珪素単結晶の製造方法で炭化珪素単結晶を製造した。図7に示すように、温度測定用の穴の中心位置が種結晶基板の中心に一致するように、穴が開けられている装置を用い、主面が{0001}面のSiC単結晶基板を種結晶基板として用いたことを除き、実施例と同じ条件で直径4インチ(100mm)のSiC単結晶を成長させた。
SiC単結晶成長後、マルチワイヤーソーにてウェーハを切り出し、研削、鏡面研磨およびCMP研磨後に、光弾性評価により面内歪み分布を調査した結果を図6に示す。更に、実施例と同様にしてウェーハ中央部の結晶性を調査した結果を表1に示す。
Figure 2019156679
図5、6に示す結果から、実施例は、比較例に比べて、ウェーハの面内中央部及び外周部の歪みが弱まっていることが分かる。
また、表1から、実施例における各座標の半値幅は、比較例よりも顕著に小さい値となり、実施例のウェーハは比較例に比べて平坦な面を有し、結晶性が改善されているのが判る。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1、101…SiC成長装置、 2、102…種結晶基板、
2a、102a…炭化珪素単結晶、 3、103…炭化珪素原材料、
4、104…成長容器、 5、105…断熱材、 6、106…温度測定用の穴、
7、107…温度測定器、 8、108…ヒーター、 9…成長室、 10…昇華室、
C1…種結晶基板の中心の位置、 C2…温度測定用の穴の中心の位置、
N…種結晶基板の基底面の法線ベクトル、
Nv…法線ベクトルの主面と垂直な方向の成分、
Np…法線ベクトルの主面と平行な方向の成分、
D…温度測定用の穴の偏芯方向。
前述したように、種結晶基板自体は基底面からオフ角傾斜した主面を有するものである。したがって、該基底面の法線ベクトルNは種結晶基板2の主面と垂直な方向に対して傾いており、主面と垂直な方向の成分Nvと主面と平行な方向の成分Npとに分けられる。この例では主面と平行な方向の成分Npは左向きである。
ところで、温度測定用の穴の中心の位置C2について考えると、前述したように種結晶基板の中心の位置C1からずれており、このずれの方向をここでは偏芯方向Dと定義する。この例では、偏芯方向Dは左向きである。
本発明においては、図4に示すように、上記のNp(ここでは左向き)とD(ここでは左向き)とが同方向になるように、種結晶基板の向きを調整して配設する。

Claims (3)

  1. 温度測定用の穴を上部に設けた断熱材によって成長容器を囲い、該成長容器内の上部の中心に種結晶基板を配置し、前記成長容器の下部に炭化珪素原材料を配置し、前記炭化珪素原材料を昇華させて前記種結晶基板上に炭化珪素単結晶を成長させる炭化珪素単結晶の製造方法であって、
    前記断熱材の温度測定用の穴の中心の位置と前記成長容器内に配置する前記種結晶基板の中心の位置がずれるように、前記温度測定用の穴を、前記成長容器内に配置する前記種結晶基板の中心に対して外周側の位置にずらして設け、
    前記種結晶基板として、基底面である{0001}面からオフ角だけ傾斜した主面を有する炭化珪素単結晶基板を用い、
    前記成長容器内の前記種結晶基板の中心と前記断熱材の前記温度測定用の穴の中心を含む断面視において、前記種結晶基板の基底面の法線ベクトルの前記種結晶基板の主面と平行な成分の方向と、前記温度測定用の穴の中心の前記種結晶基板の中心に対する偏芯方向とが、同方向になるように前記種結晶基板を前記成長容器内に配置して、前記炭化珪素単結晶を成長させることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。
  2. 前記種結晶基板のオフ角を、0.5〜10度とすることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  3. 前記断熱材の温度測定用の穴を、該穴の中心が、前記成長容器内に配置する前記種結晶基板の中心から、該種結晶基板の半径の1/3の位置よりも外周側に位置するように設けることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
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