JP2019155571A - 締結部材挿入装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】締結部材を挿入する際の作業性が向上するとともに、小型化が可能となる締結部材挿入装置を提供する。【解決手段】ボルト挿入装置Aは、ボルトBを貯留する複数の孔部23を有する貯留手段2と、孔部23にボルトBを供給する供給手段3と、貯留手段2と供給手段3とを相対的にスライド移動可能に支持する基台1とを備える。供給手段3は、複数のボルトBを保持する保持機構3cと、保持機構3cからボルトBを一本ずつ出す切出機構35とを備える。貯留手段2は、ボルトBの保持を解除する保持解除機構2cを備える。貯留手段2と供給手段3とが相対的にスライド移動したときに、保持解除機構2cがボルトBの保持を解除することで当該ボルトBが孔部23に挿入される。【選択図】図1

Description

本発明は、締結部材挿入装置に関するものである。
ボルト等の締結部材を用いて締結対象物を固定する際に、締結対象物に形成された複数の締結孔に締結部材をまとめて挿入できる挿入装置が多数開発されている。
当該挿入装置としては、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1に記載の挿入装置は、ボルトを直立姿勢に保持する複数のボルトガイドを有するボルト保持手段と、複数の突出部を有するボルト繰り出し手段とを備え、突出部によりボルトガイド内のボルトを下向きに押圧してシリンダブロックの締結孔に挿入する、というものである。
また、特許文献2に記載の挿入装置は、ねじを貯留するホッパと、ねじを整列させて保持するシュートと、モータの動力により作動しホッパからシュートにねじを供給するすくい板と、シリンダの動力により回動しシュートに保持されたねじを一本ずつ分離するアームとを備え、分離したねじを部品に自動的に締め付ける、というものである。
特開2008−73835号公報 特開平01−127234号公報
特許文献1には、ボルトガイドにボルトを挿入する方法については何ら開示されていない。このため、人力により一本ずつ挿入、或いは、パーツフィーダー等の動力装置により挿入する方法が通常考えられるが、前者では作業性が悪いという問題があり、後者では挿入装置が大型化するという問題がある。
特許文献2では、すくい板によりホッパからシュートにねじを供給する際に、モータの動力を使用するため、挿入装置が大型化するという問題がある。
本発明は、このような観点から創案されたものであり、締結部材を挿入する際の作業性が向上するとともに、小型化が可能となる締結部材挿入装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、締結対象物に形成された複数の締結孔にそれぞれ締結部材を挿入する締結部材挿入装置であって、前記締結部材を貯留する複数の孔部を有する貯留手段と、前記孔部に前記締結部材を供給する供給手段と、前記貯留手段と前記供給手段とを相対的にスライド移動可能に支持する基台と、を備えている。前記供給手段は、複数の前記締結部材を保持する保持機構と、前記保持機構から前記締結部材を一本ずつ出す切出機構と、を備えている。前記貯留手段は、前記締結部材の保持を解除する保持解除機構を備えている。締結部材挿入装置は、前記貯留手段と前記供給手段とが相対的にスライド移動したときに、前記保持解除機構が前記締結部材の保持を解除することで、当該締結部材が前記孔部に挿入されるように構成されている。
本発明に係る締結部材挿入装置によれば、締結部材を挿入する際の作業性が向上するとともに、小型化が可能となる。
本発明の実施形態に係るボルト挿入装置を左前方から見下ろした斜視図である。 図1に示す状態から貯留手段を相対的にスライド移動したときのボルト挿入装置を示す斜視図である。 貯留本体部材から着脱部材を取り外した状態を示す斜視図である。 保持機構の側面図であって、(a)は閉位置、(b)は開位置を示す。 保持機構の縦断面図であって、(a)は閉位置、(b)は開位置を示す。 保持機構の底面図であって、(a)は閉位置、(b)は開位置を示す。 保持解除機構の斜視図であって、(a)は初期位置、(b)は回動位置を示す。 着脱部材の平面図である。 (a)は着脱部材の初期位置を示す底面図、(b)は(a)のIXb−IXb断面図である。 (a)は着脱部材の開放位置を示す底面図、(b)は(a)のXb−Xb断面図である。 ボルトを孔部に挿入するときの保持機構及び保持解除機構の作用を説明するための斜視図であって、(a)ボルトの落下前の状態、(b)はボルトの落下途中の状態、(c)はボルトの落下後の状態を示す。 貯留手段を初期位置に戻すときの保持機構及び保持解除機構の作用を説明するための斜視図であって、(a)第一当接部材と第二当接部材の当接前の状態、(b)は第一当接部材と第二当接部材の当接中の状態、(c)は第一当接部材と第二当接部材が離間した状態を示す。 本発明の変形例に係るボルト挿入装置を示す概略左側面図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。本実施形態では、締結部材としてボルトを用いる場合を例示する。図中に矢印で示される、「上下」、「前後」、「左右」方向は、作業者から見た方向をそれぞれ示している。
図1に示すように、ボルト挿入装置(締結部材挿入装置)Aは、締結対象物(図示略)に形成された複数の締結孔にボルトBをそれぞれ挿入する装置である。締結対象物としては、シリンダブロック等のエンジン構成部品等を例示することができる。ボルト挿入装置Aは、基台1と、貯留手段2と、供給手段3と、を主に備えている。
<基台>
基台1は、図1及び図2に示すように、貯留手段2をスライド移動可能に支持するとともに、供給手段3を前後方向にスライド移動不能に支持するものである。つまり、基台1は、貯留手段2と供給手段3とを相対的にスライド移動可能に支持する。貯留手段2及び供給手段3は、上下方向及び左右方向には移動不能である。基台1は、前後、左右又は上下に延在する複数のパイプ材や板材を組み合わせて構成されている。基台1は、前後方向に延在する左右一対のガイドレール11,11を備えている。
<貯留手段>
貯留手段2は、ボルトBを一時的に貯留するものである。貯留手段2は、貯留本体部材2aと、着脱部材2bと、を備えている。
貯留本体部材2aの構成は特に制限されないが、本実施形態では平面視矩形の板状部材を上下に2枚重ねて形成されている。貯留本体部材2aの下面の左右両側には、ガイドレール11,11に摺動可能に連結するレール連結部21,21が一対設置されている。レール連結部21は、下向きに開口する略コ字状を呈する。レール連結部21の内面は、ガイドレール11の曲率に合わせた逆U字状に形成されている。貯留本体部材2aは、レール連結部21を介して、基台1に対して前後方向にスライド移動可能である。貯留本体部材2aの中央部には、平面視矩形状の取付孔22が上下に貫通している。
図3に示すように、着脱部材2bは、取付孔22に着脱可能に取り付けられるものであって、平面視矩形状を呈する。着脱部材2bの前後寸法及び左右寸法は、貯留本体部材2aよりも小さく形成されており、着脱時に基台1と干渉しない大きさになっている。着脱部材2bは、複数の孔部23と、複数の保持解除機構2cと、把持部24と、を主に備えている。
孔部23は、ボルトBが挿入される貫通孔であって、上下に貫通している。孔部23の数は特に制限されないが、本実施形態では前後に並んだ4個又は2個の孔部23を左右に4列(合計14個)設けている。詳しくは、最も右列に孔部23を2個設置し、それ以外の列に孔部23を4個ずつ設けている。孔部23は、締結対象物の締結孔(ボルト孔)に対応する位置に設けられている。
保持解除機構2cは、供給手段3によるボルトBの保持を解除する機構である。保持解除機構2cは、各孔部23の左脇に1つずつ設置されている。ボルトBを締結対象物に設置する際には、取付孔22から着脱部材2bを取り外し、当該着脱部材2bを締結対象物上に移設して孔部23からボルトBを落下させる。当該落下機構及び保持解除機構2cについては、後に詳しく説明する。
把持部24は、着脱部材2bの着脱時に作業者が把持する部位であって、着脱部材2bの上面に突設されている。把持部24は、下向きに開口するコ字状を呈する。把持部24の設置位置は特に制限されないが、本実施形態では最も右列の2つの孔部23,23同士の間に設置されている。把持部24の数は本実施形態では1つであるが、複数あってもよい。例えば、把持部24を左右両側に1つずつ(合計2つ)設置すると、作業者が両手を使って着脱部材2bを安定して持つことができる。
<供給手段>
図1に示すように、供給手段3は、貯留手段2の孔部23にボルトBを供給するものである。供給手段3は、左右に間隔を空けて4つ並んでおり、貯留手段2の孔部23の列と対応する位置に1つずつ設置されている。供給手段3は、基台1において貯留手段2よりも高い位置に設置されている。供給手段3は、ボルトBを挿入する前の初期位置において、貯留手段2よりも後方に位置している。供給手段3は、第一案内部材3aと、第二案内部材3bと、保持機構3cと、を備えている。
第一案内部材3aは、作業者がボルトBをセットする供給開始位置であって、セットしたボルトBを保持機構3cに向けて案内するものである。第一案内部材3aは、後方から前方に向かうほど下り傾斜している。第一案内部材3aの構成は特に制限されないが、本実施形態では左右に隙間を空けて配置した一対の丸パイプからなる。第一案内部材3aの隙間は、ボルトBの軸部が入って頭部が入らない程度の大きさに設定されている。ボルトBは、第一案内部材3aに沿って滑り落ちる。
第二案内部材3bは、第一案内部材3aによって案内されたボルトBを保持機構3cに向けてさらに案内するものである。第二案内部材3bは、第一案内部材3aの隙間の延長線上に位置している。第二案内部材3bは、後方から前方に向かうほど下り傾斜している。第二案内部材3bの構成は特に制限されないが、本実施形態では左右に隙間を空けて配置した一対の板材からなる。第二案内部材3bの隙間は、ボルトBの軸部が入って頭部が入らない程度の大きさに設定されている。ボルトBは、第二案内部材3bに沿って滑り落ちる。
保持機構3cは、複数のボルトBを上下に整列させて保持する機構である。保持機構3cは、第二案内部材3bの隙間の延長線上に位置しボルトBを内部に通すための開口を備えている。図4乃至図6に示すように、保持機構3cは、保持本体部材31と、保持開閉部材32と、第一付勢部材33と、第一当接部材34と、を備えている。
保持本体部材31は、上下方向に延びる筒状を呈し、ボルトBを収容保持する部材である。保持本体部材31の形状は特に制限されないが、本実施形態では円筒状を呈する。保持本体部材31は、周壁の一部を下端から上方に所定長だけ貫通して形成された保持開口部31aを備えている。当該保持開口部31aが周壁の一部を半円形状に貫通して形成されているため、周壁において保持開口部31aに隣接する本体先端部31bは、断面視半円形状を呈する。
本体先端部31bの外周面には、逆L字状の第一接続部材36が設置されている。第一接続部材36は、保持本体部材31と一体でも別体でもよい。第一接続部材36の一端は、保持開口部31aに臨む位置に配置されている。第一接続部材36の一端には、揺動ピン38が左右に貫通して取り付けられている。第一接続部材36の他端は、本体先端部31bを挟んで保持開口部31aと反対側であって、一端よりも低い位置に配置されている。第一接続部材36の他端には、円柱状の第一ばね係止部36aが突設されている。
保持開閉部材32は、保持本体部材31に対して揺動可能に連結されており、保持本体部材31の下端開口を開閉可能に覆う部材である。保持開閉部材32は、開閉側部32aと、支持屈曲部32bと、開閉底部32cと、を一体的に備えている。以下の説明では、保持開閉部材32が下端開口を塞いだ位置を「閉位置」と称し、保持開閉部材32が下端開口を開放した位置を「開位置」と称する。
開閉側部32aは、閉位置において保持開口部31aに対応する位置に配置されており、上下方向に延びる半円形状の部位である。開閉側部32aの外周面には、L字状の第二接続部材37が設置されている。第二接続部材37は、保持開閉部材32と一体でも別体でもよい。第二接続部材37の一端は、第一接続部材36の一端と重ねられており、揺動ピン38に軸支されている。これにより、保持開閉部材32は、揺動ピン38を中心として揺動可能である。第二接続部材37の他端は、一端よりも後方かつ低い位置に配置されている。第二接続部材37の中間部及び他端には、円柱状の第二ばね係止部37a及び第三ばね係止部37bがそれぞれ突設されている。開閉側部32aは、閉位置において本体先端部31bの周方向の端部に当接している。これにより、保持開閉部材32の閉方向への所定以上の揺動が規制されている。開閉側部32aは、開位置では本体先端部31bから離間した位置にある。
支持屈曲部32bは、開閉側部32aの上端から外向きに屈曲して延出する半円形状の部位である。支持屈曲部32bは、閉位置において上方に向かうほどボルトBから離間する方向に屈曲している。支持屈曲部32bは、閉位置では保持本体部材31から離間した位置にある。支持屈曲部32bは、開位置において本体先端部31bの周方向の端部に当接している。これにより、保持開閉部材32の開方向への所定以上の揺動が規制されている。
図5(a),(b)に示すように、支持屈曲部32bには、保持本体部材31からボルトBを一本ずつ出す切出機構35が設けられている。切出機構35は、支持屈曲部32bを半径方向に貫通している。切出機構35は、開位置において支持屈曲部32bから保持本体部材31内に向けて突出している。切出機構35の構成は特に制限されないが、ネジを用いると締めたり緩めたりするだけで保持本体部材31内への切出機構35の突出量を簡易に調整可能となるので好ましい。切出機構35は、保持開閉部材32の開閉に連動してボルトBに接近及び離間可能である。切出機構35は、保持開閉部材32の開位置において次のボルトBに当接して係止している。これにより、次のボルトBの落下が制限されている。
開閉底部32cは、開閉側部32aの下端内周面から保持本体部材31に向けて延出し、当該保持本体部材31の下端開口を開閉する部位である。開閉底部32cは、閉位置において開閉側部32aと保持本体部材31との当接面を超えて保持本体部材31内に位置している。開閉底部32cは、保持本体部材31の下端開口を塞いでボルトBの落下を制限するとともに、保持本体部材31の下端開口を開放してボルトBの落下を許容する。開閉底部32cの延出端(ボルトBに臨む端部)には、ボルト径よりも小さな孔状に切り欠かれた切欠部32dが形成されている。切欠部32dは、底面視で保持本体部材31の内周面から離間する円弧状に形成されている。切欠部32dは、閉位置において保持本体部材31の内周面との間で左右に長い楕円状の孔部を形成する。切欠部32dは、開閉底部32cと落下するボルトB(特にボルトBの軸部)との干渉を回避する役割を果たしている。開閉底部32cの内面(底部上面)32eは、開閉側部32aの内周面から延出端に向かうほど縮径するテーパ面になっている。
図4(a),(b)に示すように、第一付勢部材33は、保持開閉部材32を閉位置に向けて付勢する部材である。第一付勢部材33の構成は特に制限されないが、本実施形態ではバネを用いている。第一付勢部材33の一端は、第一ばね係止部36aに係止され、他端は、第二ばね係止部37aに係止されている。第一付勢部材33は、第一ばね係止部36aから後方に延びた後、第三ばね係止部37bで上向きに屈曲されてから第二ばね係止部37aに向けてさらに延びている。第一付勢部材33の取付形状は特に制限されないが、本実施形態ではJ字状を呈する。
第一当接部材34は、保持開閉部材32の下端外周面に設けられた直方体状の部材である。第一当接部材34は、保持開閉部材32及び保持本体部材31の下端よりも下方に張り出している。
次に、図7(a),(b)を参照して、保持解除機構2cについて説明する。
保持解除機構2cは、固定部材25と、回動部材26と、第二付勢部材27と、第二当接部材28と、を備えている。
固定部材25は、貯留手段2上に固定された略直方体状の部材である。固定部材25の上面の前側右隅部には、円柱状の第四バネ係止部25aが上方に突設されている。固定部材25の後端の左側には、他の部位よりも低い段差部25bが形成されている。段差部25bの右隣は、回動しない初期位置において回動部材26の一部を収容する空間となっている。段差部25bには、回動ピンPが上下に貫通して取り付けられている。回動ピンPは、段差部25bの段差底面から上方に突出している。
回動部材26は、固定部材25に対して後方に回動可能であって前方には回動不能に設置された略直方体状の部材である。回動部材26の左端側(一端側)は、下側が所定長だけ切り欠かれており、右端側(他端側)よりも薄肉となっている。回動部材26は、回動しない初期位置において、左端側が段差部25b上に納まっており、右端側が段差部25bに隣接する空間に収容されている。回動部材26の左端は、段差部25bの段差底面上に重ねられており、回動ピンPに軸支されている。回動部材26は、初期位置から回動ピンPを中心として後方のみに回動可能である。回動部材26の初期位置からの前方回動は、段差部25bの段差側面により制限されている。回動部材26の左前側の角部には、回動時に段差部25bの段差側面との接触を回避するためのR形状の面取り加工が施されている。回動部材26の右端の上面には、円柱状の第五ばね係止部26aが上方に突設されている。
第二付勢部材27は、回動部材26を初期位置(前方)に向けて付勢する部材である。第二付勢部材27の構成は特に制限されないが、本実施形態ではバネを用いている。第二付勢部材27は、伸縮方向が前後方向を指向するように設置されている。第二付勢部材27の一端は、第四バネ係止部25aに係止され、他端は、第五ばね係止部26aに係止されている。第二付勢部材27は、第四バネ係止部25aから第五ばね係止部26aに向けて直線状に延びている。
第二当接部材28は、回動部材26の右端の下側に設けられ当該回動部材26の回動に連動して回動する直方体状の部材である。第二当接部材28の上面は、回動部材26の上面よりも下方に位置している。第二当接部材28は、回動しない初期位置において、固定部材25及び回動部材26よりも孔部23側(右側)に位置している。回動部材26及び第二当接部材28の動作は後に詳しく説明する。
次に、図8乃至図10を参照して、着脱部材2bのボルト落下機構について説明する。
着脱部材2bは、ベースプレート29aと、第一スライドプレート29bと、第二スライドプレート29cと、第一ラックギア29dと、第二ラックギア29eと、平歯車29fと、レバー29gと、支持プレート29hと、ストッパプレート29iと、付勢部材29jと、を主に備えている。
ベースプレート29aは、平面視矩形状を呈する。ベースプレート29aには、平面視円形状の第一孔部29kが上下に貫通している。図9(b)に示す第一孔部29kの内周面は、上方から下方に向かうほど先細りのテーパ面になっている。
図9(a),(b)に示すように、第一スライドプレート29bは、ベースプレート29aの下側において、左右方向にスライド自在に設置されている。第一スライドプレート29bは、左右方向に互いに間隔を空けて配置された4枚の第一保持プレート29b1と、第一保持プレート29b1同士を連結する2枚の第一連結プレート29b2と、で構成されている。第一保持プレート29b1は、前後方向に長い矩形状を呈する。左側3つの第一保持プレート29b1の板幅は、前後方向の全長に亘って一定である。最も右側の第一保持プレート29b1の板幅は、前側が幅狭で、後側が幅広に形成されている。図示は省略するが、第一保持プレート29b1において第一連結プレート29b2と重なる部位は、第一連結プレート29b2を通すために切り欠かれている。
第一連結プレート29b2,29b2は、4枚の第一保持プレート29b1を横断するように跨って設置されている。第一連結プレート29b2は、左右方向に長い矩形状を呈する。一方の第一連結プレート29b2は、第一保持プレート29b1の前端同士を連結している。他方の第一連結プレート29b2は、第一保持プレート29b1の後端同士を連結している。
第二スライドプレート29cは、ベースプレート29aの下側において、左右方向にスライド自在に設置されている。第二スライドプレート29cは、左右方向に互いに間隔を空けて配置された4枚の第二保持プレート29c1と、第二保持プレート29c1同士を連結する2枚の第二連結プレート29c2と、で構成されている。第二保持プレート29c1は、前後方向に長い矩形状を呈する。左側3つの第二保持プレート29c1の板幅は、前後方向の全長に亘って一定である。最も右側の第二保持プレート29c1の板幅は、前側が幅広で、後側が幅狭に形成されている。第一保持プレート29b1の下面と第二保持プレート29c1の下面は、同一平面上に位置している。図示は省略するが、第二保持プレート29c1において第二連結プレート29c2と重なる部位は、第二連結プレート29c2を通すために切り欠かれている。
第二連結プレート29c2,29c2は、4枚の第二保持プレート29c1を横断するように跨って設置されている。第二連結プレート29c2は、左右方向に長い矩形状を呈する。一方の第二連結プレート29c2は、第二保持プレート29c1の前端同士を連結している。他方の第二連結プレート29c2は、第二保持プレート29c1の後端同士を連結している。第二連結プレート29c2は、前後方向において第一連結プレート29b2の内側に配置されている。第一連結プレート29b2の下面と第二連結プレート29c2の下面は、同一平面上に位置している。
第一保持プレート29b1と第二保持プレート29c1は、左右方向に交互に配置されている。第一保持プレート29b1と第二保持プレート29c1は、互いに接近及び離間可能に隣り合って設置されている。隣り合う第一保持プレート29b1と第二保持プレート29c1において、互いに対向する端部には、半円状の切欠き29mがそれぞれ形成されている。隣り合う第一保持プレート29b1と第二保持プレート29c1の互いに対向する端部同士が突き合わされると、2つの切欠き29m,29mによって1つの円形状の第二孔部29nが形成される。第二孔部29nの径は、ボルトBを保持する初期位置において、ボルトBの軸径よりも大径でボルトBの頭部径よりも小径に形成されている。これにより、第二孔部29nの上縁部にボルトBの頭部が掛止された状態で保持される。図9(b)に示す第二孔部29nは、上下方向の全長に亘って一定のストレート面になっている。
孔部23は、上下に連通する第一孔部29kと第二孔部29nとで構成されている。図8に示す最も右列の孔部23,23同士を結んだ直線Laは、スライド移動方向である前後方向に対して傾斜している。つまり、孔部23,23は、スライド移動方向と斜交する直線上に並設されている。このような孔部23,23の配列は、本実施形態では最も右側の第一保持プレート29b1と第二保持プレート29c1の板幅を前後で変えることで実現している(図9(a)参照)。それ以外の列の孔部23,23同士を結んだ直線Lbは、スライド移動方向である前後方向に対して平行になっている。つまり、孔部23,23は、スライド移動方向と平行な直線上に並設されている。
図9(a)に示す第一ラックギア29dは、ボルト等によって第一スライドプレート29bの下面に固定されている。第一ラックギア29dの設置位置は特に制限されないが、本実施形態では左から2番目の第一保持プレート29b1の中央辺りに設置されている。第一ラックギア29dは、ギア部を前方に向けて設置されている。
第二ラックギア29eは、ボルト等によって第二スライドプレート29cの下面に固定されている。第二ラックギア29eの設置位置は特に制限されないが、本実施形態では左から2番目の第二保持プレート29c1の中央辺りに設置されている。第一ラックギア29dは、ギア部を後方に向けて設置されている。第一ラックギア29dと第一ラックギア29dは、同じ高さ位置にある。
平歯車29fは、第一ラックギア29dと第二ラックギア29eとにそれぞれ噛合している。平歯車29fは、ベースプレート29aから垂下する軸部材29lに回転自在に設置されている。第一ラックギア29dの直線運動は、平歯車29fを介して、第二ラックギア29eに伝わるようになっている。第一ラックギア29d、第二ラックギア29e及び平歯車29fは、隣り合う第一保持プレート29b1と第二保持プレート29c1を互いに接近及び離間可能に連結する「リンク機構」を構成する。
レバー29gは、隣り合う第一スライドプレート29bと第二スライドプレート29cを互いに離間させて第二孔部29nを開放する操作手段である。レバー29gは、上下方向に延びる円柱状を呈する。図8に示すレバー貫通孔29oの左右方向の長さは、レバー29gの径よりも大きくなっている。これにより、レバー29gが左右方向に移動可能となる。レバー29gの取付位置は、特に制限されないが、図9(a)に示す本実施形態では左から2番目の第一保持プレート29b1の左端から突出する取付部29pに取り付けられている。レバー29gは、第一保持プレート29b1から上方に延びている。レバー29gの上端は、レバー貫通孔29oを通じてベースプレート29aよりも上方に突出している(図3参照)。なお、レバー29gの取付位置は、他の第一保持プレート29b1や第二保持プレート29c1等でもよい。
支持プレート29hは、ベースプレート29aの下面に固定されている。支持プレート29hは、前後方向に長い矩形状を呈する。支持プレート29hの設置位置は特に制限されないが、本実施形態では最も右側の第一保持プレート29b1と右から2番目の第二保持プレート29c1との間に設置されている。支持プレート29hは、第一連結プレート29b2,29b2及び第二連結プレート29c2,29c2をスライド自在に下側から支持している。これにより、支持プレート29hに対して第一スライドプレート29b及び第二スライドプレート29cが左右方向にスライド自在になっている。図示は省略するが、支持プレート29hにおいて第一連結プレート29b2及び第二連結プレート29c2と重なる部位は、第一連結プレート29b2及び第二連結プレート29c2を通すために切り欠かれている。
支持プレート29hには、ボルト等によって把持部24(図8参照)の下端が固定されている。支持プレート29hは、第一スライドプレート29b及び第二スライドプレート29cの所定以上の移動を規制する役割も果たす。支持プレート29hは、ボルトBを保持する初期位置において、両隣りの第一保持プレート29b1と第二保持プレート29c1に対して同寸法の隙間G2,G2を空けて配置されている。当該隙間G2,G2は、第一保持プレート29b1及び第二保持プレート29c1が左右方向に互いに逆向きに移動して支持プレート29hに当接した際に、ボルトBが第二孔部29nから常に落下する程度の十分な寸法に設定されている。
ストッパプレート29iは、最も左側において、ボルト等によってベースプレート29aの下面に固定されている。ストッパプレート29iは、前後方向に長い矩形状を呈する。ストッパプレート29iは、第一スライドプレート29b及び第二スライドプレート29cの所定以上の移動を規制する役割を果たす。ストッパプレート29iは、ボルトBを保持する初期位置において、右隣の第一保持プレート29b1に隙間G1を空けて配置されている。当該隙間G1は、第一保持プレート29b1が左方向に移動して支持プレート29hに当接した際に、ボルトBが第二孔部29nから常に落下する程度の十分な寸法に設定されている。隙間G1と隙間G2は、同寸法に設定されている。
付勢部材29jは、第一スライドプレート29b及び第二スライドプレート29cを初期位置に戻す部材である。付勢部材29jの構成や数は特に制限されないが、本実施形態では1つの圧縮バネを用いている。付勢部材29jは、ストッパプレート29iと最も左側の第一保持プレート29b1との間に介設されている。
図10(a)に示すように、作業者がレバー29gを掴んで付勢部材29jの付勢力に抗して左方向に移動させると、レバー29gと連結する第一スライドプレート29bも左方向に移動する。また、第一スライドプレート29bに固定された第一ラックギア29dも左方向に移動する。第一ラックギア29dの左方向への移動に伴って、第一ラックギア29dと噛合する平歯車29fが底面視で時計周りに回転し、平歯車29fと噛合する第二ラックギア29eが右方向に移動する。また、第二ラックギア29eが固定された第二スライドプレート29cも右方向に移動する。つまり、第一スライドプレート29bと第二スライドプレート29cが左右方向に互いに逆向きに移動する。これにより、図10(a),(b)に示すように隣り合う第一保持プレート29b1と第二保持プレート29c1とが左右方向に互いに離間し、第二孔部29nがボルトBの頭部径よりも大きく開放されるため、ボルトBが第二孔部29nから落下する。
なお、ボルトBの落下時には、一の第一保持プレート29b1がストッパプレート29iに当接することで、第一スライドプレート29bの移動が規制されるとともに、第二スライドプレート29cの移動も間接的に規制されている。また、一の第一保持プレート29b1及び第二保持プレート29c1が支持プレート29hに当接することで、第一スライドプレート29b及び第二スライドプレート29cの移動が規制される。
ボルトBの落下後に作業者がレバー29gの操作を解除すると、付勢部材29jの付勢力により第一スライドプレート29b及び第二スライドプレート29cが初期位置に戻される。このとき、第一スライドプレート29bが右方向に移動し、第一スライドプレート29bに固定された第一ラックギア29dも右方向に移動する。第一ラックギア29dの右方向への移動に伴って、第一ラックギア29dと噛合する平歯車29fが底面視で反時計周りに回転し、平歯車29fと噛合する第二ラックギア29eが左方向に移動する。また、第二ラックギア29eが固定された第二スライドプレート29cも左方向に移動する。つまり、第一スライドプレート29bと第二スライドプレート29cが左右方向に互いに逆向きに移動する。これにより、図9(a),(b)に示すように隣り合う第一保持プレート29b1と第二保持プレート29c1とが左右方向に互いに接近して突き合わされ、ボルトBの頭部径よりも小径の第二孔部29nが形成される。
なお、ストッパプレート29iにより第二スライドプレート29cの移動も間接的に規制されるので、支持プレート29hにより第一スライドプレート29b及び第二スライドプレート29cの移動を規制しなくてもよい。つまり、隙間G2を隙間G1よりも大きく設定してもよい(G2>G1)。本実施形態では、第一スライドプレート29b及び第二スライドプレート29cの移動方向を左右方向に設定したが、例えば、前後方向等の他の方向に設定してもよい。
本実施形態に係るボルト挿入装置Aは、基本的に以上のように構成されるものである。次に、その動作について説明する。
まず、作業者が図1に示す第一案内部材3aにボルトBをセットすると、ボルトBは第一案内部材3a、第二案内部材3bを順次滑り落ちて、保持機構3c内に入る。ボルトBは、保持機構3c内で上下に整列されて収容保持される。
図11(a)は、保持開閉部材32が第一付勢部材33の付勢力により閉位置にある状態を示す。閉位置においては、開閉側部32aは保持本体部材31に当接するとともに、開閉底部32cは保持本体部材31の下端開口を塞いでいる。先頭のボルトBの下端は、開閉底部32cの内面32eに当接している(図5(a)参照)。また、切出機構35は、ボルトBから離間した位置にある。一方、回動部材26は、回動していない初期位置にある。第一当接部材34は、第二当接部材28が通る延長線上に位置している。
次に、作業者が貯留本体部材2aの左右の端部を掴んで、供給手段3に対して貯留手段2を相対的に後方にスライド移動させる(図2参照)。
貯留手段2が所定距離だけスライド移動すると、図11(b)に示すように、第二当接部材28が第一当接部材34に前方から当接して第一付勢部材33の付勢力に抗して保持開閉部材32を開位置に向けて押圧する。このとき、回動部材26の前方回動が段差部25bの段差側面により制限されて、回動部材26と連結する第二当接部材28の前方移動も制限されているため、保持開閉部材32を開位置に向けて揺動させることができる。開位置においては、開閉側部32aは保持本体部材31から離間するとともに、開閉底部32cは保持本体部材31の下端開口を開放する。先頭のボルトBは、保持本体部材31の下端開口から孔部23に向けて落下する。また、切出機構35は、次のボルトBに当接して係止する(図5(b)参照)。
貯留手段2をさらにスライド移動させると、図11(c)に示すように、第二当接部材28と第一当接部材34との当接状態が解除され、第一付勢部材33の付勢力により保持開閉部材32が閉位置に戻される。このとき、切出機構35が次のボルトBから離間するため、当該ボルトBが下方移動するが、開閉底部32cによって保持本体部材31の下端開口が塞がれているため、次のボルトBの落下は制限される。
以上のように貯留手段2を相対的にスライド移動させ、保持解除機構2cが保持機構3cを通過すると、各孔部23にボルトBが挿入されることになる。
全ての孔部23にボルトBを挿入させたら、今度は供給手段3に対して貯留手段2を相対的に前方にスライド移動させる(図1〜2参照)。貯留手段2が所定距離だけスライド移動すると、図12(a),(b)に示すように、第二当接部材28が通る延長線上に第一当接部材34があるため、第二当接部材28が第一当接部材34に後方から当接して、回動部材26が第二付勢部材27の付勢力に抗して後方に回動する。回動部材26の回動に伴って、回動部材26と連結する第二当接部材28も後方に回動する。このとき、開閉側部32aが保持本体部材31に当接して、保持開閉部材32の前方への揺動は制限されているため、回動部材26及び第二当接部材28を回動させることができる。
貯留手段2をさらにスライド移動させると、図12(c)に示すように、第二当接部材28と第一当接部材34との当接状態が解除され、第二付勢部材27の付勢力により回動部材26及び第二当接部材28が初期位置に戻される。
次に、図1に示す初期位置に貯留手段2を戻したら、図3のように取付孔22から着脱部材2bを取り外して、当該着脱部材2bを締結対象物上に移設して孔部23からボルトBを落下させる。ボルトBの落下は、上記説明した手順で行う(図9〜10参照)。これにより、締結対象物に形成された複数の締結孔にボルトBをまとめて挿入することができる。
次に、本実施形態に係るボルト挿入装置Aの作用効果について説明する。
本実施形態によれば、図11(a)〜(c)に示すように、貯留手段2と供給手段3とが相対的にスライド移動したときに、第二当接部材28が第一当接部材34に当接して第一付勢部材33の付勢力に抗して保持開閉部材32を開位置に向けて押圧することで、ボルト(締結部材)Bが孔部23に挿入される。つまり、人力で貯留手段2と供給手段3とを相対的にスライド移動させるだけで、貯留手段2の孔部23にボルトBをまとめて挿入できる。このため、貯留手段2にボルトBを挿入する際の作業性が向上する。また、スライド移動させる推進力と第一付勢部材33の付勢力とにより保持開閉部材32を開閉するとともに、ボルトBを自重により落下させて孔部23に挿入するため、従来技術のようなパーツフィーダーやモータ等の動力は不要となるため、ボルト挿入装置Aの小型化が可能となる。
また、本実施形態によれば、図5(b)に示すように、切出機構35は、保持開閉部材32に設けられ当該保持開閉部材32の開閉に連動してボルトBに接近及び離間可能であるとともに、保持開閉部材32の開位置において次のボルトBを係止する。このため、各孔部23にボルトBを一本ずつ確実に挿入することができる。また、保持開閉部材32の開閉に連動した切出機構35によってボルトBを一本ずつ落下できるため、従来技術のようなシリンダ等の動力は不要となる。これにより、ボルト挿入装置Aの小型化が可能となる。
また、本実施形態によれば、図5(a),(b)に示すように、保持本体部材31は、周壁の一部を下端から上方に所定長だけ貫通して形成された保持開口部31aを備えている。保持開閉部材32は、閉位置において保持開口部31aに配置された開閉側部32aと、開閉側部32aの下端から保持本体部材31に向けて延出し、当該保持本体部材31の下端開口を開閉する開閉底部32cと、開閉底部32cの延出端にボルトBの径よりも小さな孔状に切り欠かれた切欠部32dとを備えている。このため、保持開閉部材32の閉位置では開閉底部32cによりボルトBの落下を制限することができる。一方、保持開閉部材32の開位置では切欠部32dにより開閉底部32cとボルトBとの干渉を抑制でき、ボルトBをスムーズに落下させることができる。
また、本実施形態によれば、図9(a)に示すように、孔部23を構成する第一孔部29kの内周面は、下方に向かうほど先細りのテーパ面になっている。これにより、スライド移動方向と斜交する直線上に複数の孔部23を並設した場合にも、ボルトBがテーパ面に案内されるため、ボルトBを孔部23に確実に挿入することができる。
また、本実施形態によれば、図5(a),(b)に示すように、切出機構35は、開位置において保持開閉部材32から保持本体部材31内に向けて突出しており、突出量を調整可能に構成されている。このため、ボルトBの径を変更した場合でも、切出機構35の突出量を調整するだけで、ボルトBを一本ずつ簡便に落下させることができる。これにより、供給手段3自体の変更が不要であるため、ボルト挿入装置Aの小型化が可能となる。
また、本実施形態によれば、図12(a)〜(c)に示すように、相対的にスライド移動した貯留手段2を戻すときに、第二当接部材28が第一当接部材34に当接して回動する。このため、ボルトBの挿入後に、貯留手段2を初期位置に確実に戻すことができる。
また、本実施形態によれば、図9〜図10に示すように、貯留手段2は、互いに接近及び離間可能に隣り合って設置された第一保持プレート29b1及び第二保持プレート29c1と、隣り合う第一保持プレート29b1及び第二保持プレート29c1において互いに対向する端部にそれぞれ形成され第一保持プレート29b1及び第二保持プレート29c1が突き合わされると1つの第二孔部29nを形成する切欠き29m,29mとを備えている。また、貯留手段2は、第一保持プレート29b1に取り付けられた操作手段であるレバー29gと、隣り合う第一保持プレート29b1及び第二保持プレート29c1を互いに接近及び離間可能に連結するリンク機構(第一ラックギア29d、第二ラックギア29e及び平歯車29f)と、を備えている。レバー29gを操作することで、隣り合う第一保持プレート29b1及び第二保持プレート29c1が互いに離間し、第二孔部29nが開放されてボルトBが第二孔部29nから落下する。これにより、締結対象物に形成された締結孔にボルトBを容易に挿入することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本実施形態では、締結部材としてボルトBを例示したが、例えば、ネジやナット等でもよい。
本実施形態では、保持解除機構2cに回動機構を付設してスライド移動した貯留手段2を初期位置に戻す構成にしたが、回動機構を無くして貯留手段2を上下又は左右にずらして初期位置に戻す構成にしてもよい。これにより、戻すときの第一当接部材34と第二当接部材28との干渉を回避することができる。
また、本実施形態では、供給手段3に対して貯留手段2を相対的にスライド移動させる構成としたが、貯留手段2に対して供給手段3を相対的にスライド移動させる構成にしてもよい。この場合には、供給手段3が前方にスライド移動したときに、第二当接部材28が第一当接部材34に前方から当接して第一付勢部材33の付勢力に抗して保持開閉部材32を開位置に向けて押圧することで、ボルトBが孔部23に挿入される。一方、供給手段3が後方にスライド移動したときに、第二当接部材28が第一当接部材34に後方から当接して、回動部材26及び第二当接部材28が第二付勢部材27の付勢力に抗して後方に回動する。なお、回動機構を無くして供給手段3を上下又は左右にずらして初期位置に戻す構成にしてもよい。
本実施形態では、孔部23を左右に4列設けたが、1列又は4列以外の複数列設けてもよい。この場合には、第一案内部材3a、第二案内部材3b、保持機構3c、保持解除機構2c等の列数や第一保持プレート29b1及び第二保持プレート29c1の枚数等も適宜増減する。
また、図13に示すウェイト6を用いて貯留手段2の後方移動(ボルト挿入時の移動)を自動化してもよい。変形例に係るボルト挿入装置Aは、滑車4と、ワイヤ5と、ウェイト6と、を備えている。滑車4は、基台1の後部において上下方向の中央付近に設置されている。ワイヤ5は、貯留本体部材2aとウェイト6とを互いに連結している。ワイヤ5は、貯留本体部材2aから後方に向けて直線状に延びた後、滑車4により向きを変えられて下方に向けて延びている。ウェイト6は、滑車4よりも下方において、ワイヤ5により吊り下げられている。貯留本体部材2aには、その後方移動を制限するストッパ手段7が付設されている。当該ストッパ手段7を解除すると、ウェイト6の重さにより貯留手段2が供給手段3に対して後方に相対移動する。これにより、貯留手段2にボルトBを挿入する際の作業性が向上する。なお、ウェイト6を用いて貯留手段2の前方移動(ボルト挿入後に貯留手段2を戻す移動)を自動化してもよい。
第一孔部
A ボルト挿入装置(締結部材挿入装置)
B ボルト(締結部材)
1 基台
2 貯留手段
3 供給手段
2c 保持解除機構
23 孔部
28 第二当接部材
29b1 第一保持プレート
29c1 第一保持プレート
29d 第一ラックギア(リンク機構)
29e 第二ラックギア(リンク機構)
29f 平歯車(リンク機構)
29g レバー(操作手段)
29k 第一孔部
29m 切欠き
3c 保持機構
31 保持本体部材
31a 保持開口部
32 保持開閉部材
32a 開閉側部
32c 開閉底部
32d 切欠部
33 第一付勢部材
34 第一当接部材
35 切出機構

Claims (8)

  1. 締結対象物に形成された複数の締結孔にそれぞれ締結部材を挿入する締結部材挿入装置であって、
    前記締結部材を貯留する複数の孔部を有する貯留手段と、
    前記孔部に前記締結部材を供給する供給手段と、
    前記貯留手段と前記供給手段とを相対的にスライド移動可能に支持する基台と、を備えており、
    前記供給手段は、複数の前記締結部材を保持する保持機構と、前記保持機構から前記締結部材を一本ずつ出す切出機構と、を備えており、
    前記貯留手段は、前記締結部材の保持を解除する保持解除機構を備えており、
    前記貯留手段と前記供給手段とが相対的にスライド移動したときに、前記保持解除機構が前記締結部材の保持を解除することで、当該締結部材が前記孔部に挿入されることを特徴とする締結部材挿入装置。
  2. 前記保持機構は、
    上下方向に延びる筒状を呈し、前記締結部材を収容保持する保持本体部材と、
    前記保持本体部材の下端開口を開閉可能に覆う保持開閉部材と、
    前記保持開閉部材を閉位置に向けて付勢する付勢部材と、
    前記保持開閉部材の下端に設けられた第一当接部材と、を備えており、
    前記保持解除機構は、前記第一当接部材に当接する第二当接部材を備えており、
    前記貯留手段と前記供給手段とが相対的にスライド移動したときに、前記第二当接部材が前記第一当接部材に当接して前記付勢部材の付勢力に抗して前記保持開閉部材を開位置に向けて押圧することで、前記締結部材が前記孔部に挿入されることを特徴とする請求項1に記載の締結部材挿入装置。
  3. 前記切出機構は、前記保持開閉部材に設けられ当該保持開閉部材の開閉に連動して前記締結部材に接近及び離間可能であるとともに、前記保持開閉部材の開位置において次の締結部材を係止することを特徴とする請求項2に記載の締結部材挿入装置。
  4. 前記保持本体部材は、周壁の一部を下端から上方に所定長だけ貫通して形成された保持開口部を備えており、
    前記保持開閉部材は、閉位置において前記保持開口部に配置された開閉側部と、前記開閉側部の下端から前記保持本体部材に向けて延出し、当該保持本体部材の下端開口を開閉する開閉底部と、前記開閉底部の延出端に前記締結部材の径よりも小さな孔状に切り欠かれた切欠部と、を備えていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の締結部材挿入装置。
  5. 前記孔部の内周面は、下方に向かうほど先細りのテーパ面になっていることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載の締結部材挿入装置。
  6. 前記切出機構は、開位置において前記保持開閉部材から前記保持本体部材内に向けて突出しており、突出量を調整可能に構成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか一項に記載の締結部材挿入装置。
  7. 相対的にスライド移動した前記貯留手段及び前記供給手段のいずれか一方を戻すときに、前記第二当接部材が前記第一当接部材に当接して回動することを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれか一項に記載の締結部材挿入装置。
  8. 前記貯留手段は、
    互いに接近及び離間可能に隣り合って設置された少なくとも2つの保持プレートと、
    隣り合う前記保持プレートにおいて互いに対向する端部にそれぞれ形成され、隣り合う前記保持プレートが突き合わされると1つの前記孔部を形成する切欠きと、
    少なくとも1つの前記保持プレートに取り付けられた操作手段と、
    隣り合う保持プレートを互いに接近及び離間可能に連結するリンク機構と、を備えており、
    前記操作手段を操作することで、隣り合う保持プレートが互いに離間し、前記孔部が開放されて前記締結部材が前記孔部から落下することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の締結部材挿入装置。
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