JP2019154340A - ラクチュロース乾燥物、可食組成物、それらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸湿による固結が生じ難いラクチュロース乾燥物およびその製造方法の提供。【解決手段】ラクチュロースと、不溶性食物繊維と、水とを含む原料組成物を乾燥する工程を有する、ラクチュロース乾燥物の製造方法。ラクチュロース100質量部に対して、不溶性食物繊維の含有量が0.5〜105質量部であり、原料組成物の固形分に対してラクチュロースの含有量が1〜99質量%であり、不溶性食物繊維が、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、キチンおよびキトサンから選択される1以上であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明はラクチュロース乾燥物の製造方法、ラクチュロース乾燥物、ラクチュロース乾燥物を含む可食組成物、および可食組成物の製造方法に関する。
ラクチュロースは、D−ガラクトースおよびD−フラクトースの各1分子からなる2糖類である。ラクチュロースは体内でビフィズス菌を増やす効果を発揮し、例えば健康食品の材料として有用である。またラクチュロースの粉末は錠剤の原料としても利用できる。
食品や薬品に用いられる粉末は、吸湿し難いこと(低吸湿性)が好ましいが、オリゴ糖の粉末は一般的に吸湿しやすい性質を有する。粉末が吸湿して固結すると、流動性が低下し取扱い難くなる。
かかる問題に対して、特許文献1では、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖または乳糖果糖オリゴ糖と、水溶性食物繊維であるアカシア食物繊維とを溶媒に溶解し、得られた溶液を噴霧乾燥、真空乾燥又は凍結乾燥して、粉末状で低吸湿性のオリゴ糖製剤を製造する方法が提案されている。
国際公開第2016/052721号
ラクチュロースは、水に対する溶解度が高いために、安定な粉末を得るのが困難であり、通常シロップ状で利用されている。ラクチュロースを結晶化させて粉末にする方法もあるが工程が煩雑である。
本発明者等の知見によれば、低吸湿性のラクチュロース乾燥物を製造しようとして、特許文献1に記載されているように、ラクチュロースと水溶性食物繊維を水に溶解させると、乾燥工程後にべたつきがある飴状になる場合がある。
本発明は、吸湿による固結が生じ難いラクチュロース乾燥物、その製造方法、およびラクチュロース乾燥物を含む可食組成物、その製造方法の提供を目的とする。
[1]ラクチュロースと、不溶性食物繊維と、水とを含む原料組成物を乾燥する工程を有する、ラクチュロース乾燥物の製造方法。
[2]前記ラクチュロース100質量部に対して、前記不溶性食物繊維の含有量が0.5〜105質量部である、[1]の製造方法。
[3]前記原料組成物の固形分に対して、前記ラクチュロースの含有量が1〜99質量%である、[1]または[2]の製造方法。
[4]前記不溶性食物繊維が、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、キチンおよびキトサンからなる群から選択される1以上である、[1]〜[3]のいずれかの製造方法。
[5]前記原料組成物が、前記不溶性食物繊維を1質量%以上含有する不溶性食物繊維含有材料を含む、[1]〜[4]のいずれかの製造方法。
[6]前記不溶性食物繊維含有材料が、燕麦、薄力粉、ふすま粉、おから粉および粉末パルプからなる群から選択される1以上である、[5]の製造方法。
[7]前記乾燥の終了直後の、25℃における水分含有量が15質量%以下である、[1]〜[6]のいずれかの製造方法。
[8]ラクチュロースおよび不溶性食物繊維を含む、ラクチュロース乾燥物。
[9]前記ラクチュロース100質量部に対して、前記不溶性食物繊維の含有量が0.5〜105質量部である、[8]のラクチュロース乾燥物。
[10]前記ラクチュロース乾燥物の固形分に対して、前記ラクチュロースの含有量が1〜99質量%である、[8]または[9]のラクチュロース乾燥物。
[11]前記不溶性食物繊維が、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、キチンおよびキトサンからなる群から選択される1以上である、[8]〜[10]のいずれかのラクチュロース乾燥物。
[12]前記ラクチュロース乾燥物が、前記不溶性食物繊維を1質量%以上含有する不溶性食物繊維含有材料を含有する、[8]〜[11]のいずれかのラクチュロース乾燥物。
[13]前記不溶性食物繊維含有材料が、燕麦、薄力粉、ふすま粉、おから粉および粉末パルプからなる群から選択される1以上である、[12]のラクチュロース乾燥物。
[14]前記[8]〜[13]のいずれか一項に記載のラクチュロース乾燥物を含む可食組成物。
[15]シリアル組成物である、[14]の可食組成物。
[16]前記[8]〜[13]のいずれか一項に記載のラクチュロース乾燥物、ラクチュロース乾燥物以外のその他の可食材料を混合する工程を有する、可食組成物の製造方法。
[17]前記可食組成物がシリアル組成物である、[16]の製造方法。
本発明によれば、吸湿による固結が生じ難いラクチュロース乾燥物を製造できる。
本発明のラクチュロース乾燥物は、可食組成物の材料として好適である。
本発明において、以下の測定方法を用いる。
[水分含有量・固形分]
水分含有量は乾燥減量法により測定する。
固形分の含有量は、式「100%−水分含有量=固形分含有量」により算出する。
水分含有量および固形分の含有量は、例えばCEM社製の水分固形分計「SMART System 5(製品名)」により測定できる。
本発明のラクチュロース乾燥物の製造方法は、ラクチュロースと、不溶性食物繊維と、水とを含む原料組成物を乾燥する工程(以下、乾燥工程ともいう。)を有する。
ラクチュロースは水溶液の形態で用いてもよく、ラクチュロース粉末を用いてもよい。
ラクチュロース水溶液は、乳糖を異性化し、必要に応じて脱色・精製等を行って製造したラクチュロースシロップでもよい。
原料組成物を調製する際に、市販のラクチュロースシロップ、または市販のラクチュロース粉末を使用できる。
一般に、食物繊維は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に大別される。本発明では不溶性食物繊維を用いる。不溶性食物繊維としては、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、キチンおよびキトサンからなる群から選択される1以上が好ましい。
原料組成物を調製する際に、不溶性食物繊維を1質量%以上含む不溶性食物繊維含有材料を使用できる。不溶性食物繊維含有材料に含まれる不溶性食物繊維は1種でもよく、2種以上でもよい。
不溶性食物繊維含有材料としては、燕麦、薄力粉、ふすま粉、おから粉および粉末パルプからなる群から選択される1以上が好ましい。
粉末パルプとして、精製したセルロースの粉末であるセルロースパウダーが好ましい。
不溶性食物繊維含有材料の形状は、ラクチュロースと混合できる形状であればよい。例えば、粉状、粒状、鱗片状、短繊維状が例示できる。
不溶性食物繊維含有材料の大きさの上限は、100gの不溶性食物繊維含有材料の95質量%以上が目開き30mmのふるいを通過する大きさが好ましい。不溶性食物繊維含有材料を2種以上用いる場合は、それぞれの大きさが上記の範囲内であることが好ましい。
原料組成物を調製する工程では、ラクチュロース、不溶性食物繊維、および必要に応じて水を混合する。
ラクチュロース水溶液を用いる場合、原料組成物に含まれる水は、ラクチュロース水溶液由来の水のみであってもよく、さらに水を加えてもよい。ラクチュロース粉末を用いる場合は、原料組成物を調製する際に水を加えることが好ましい。
原料組成物は、例えば、不溶性食物繊維含有材料とラクチュロース水溶液との混合物、不溶性食物繊維含有材料とラクチュロース水溶液と水との混合物、または不溶性食物繊維含有材料とラクチュロース粉末と水との混合物が好ましい。
原料組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、ラクチュロースおよび不溶性食物繊維のいずれにも該当しない他の成分を含んでもよい。
他の成分として、例えば、原料(ラクチュロース水溶液、ラクチュロース粉末または不溶性食物繊維含有材料)由来の成分を含んでよい。乳糖、炭水化物、脂肪、ビタミン、ミネラル等が例示できる。また、他の成分として液体油脂、液体の糖類等の液体材料を含んでもよい。液体油脂は各種の植物油脂(太白胡麻油、グレープシードオイル、ひまわり油、米油など)、動物油脂を特に制限なく使用できる。液体の糖類として、糖蜜、メープルシロップ、蜂蜜が例示できる。
乾燥工程では、原料組成物を乾燥してラクチュロース乾燥物を得る。
乾燥方法としては、焼成、熱風乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥が例示できる。これらを組み合わせてもよい。加熱工程を含む場合、加熱を複数回行ってもよい。乾燥工程の途中または終了後に、必要に応じて粉砕してもよい。
乾燥工程終了直後の、25℃におけるラクチュロース乾燥物の水分含有量は15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。
い。乾燥工程終了直後の水分含有量が前記範囲の上限値以下であると、固結抑制性に優れる。
原料組成物は、乾燥方法に適した性状となるように、固形分の含有量(水分含有量)を調整することが好ましい。乾燥時のエネルギー効率の点では、原料組成物の水分含有量は少ない方が好ましい。
原料組成物中の固形分の含有量は、焼成法で乾燥する場合、例えば30〜95質量%が好ましく、50〜95質量%がより好ましい。
熱風乾燥法で乾燥する場合、例えば50〜95質量%が好ましく、70〜95質量%がより好ましい。
凍結乾燥法で乾燥する場合、原料組成物のガラス転移温度にもよるが、例えば50〜95質量%が好ましく、70〜95質量%がより好ましい。
噴霧乾燥法で乾燥する場合、原料組成物の粘度にもよるが、例えば1〜30質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。
本発明において、乾燥前の原料組成物と、乾燥後の乾燥物とで、固形分の絶対量は同じである。
原料組成物および乾燥物において、ラクチュロース100質量部に対する不溶性食物繊維の含有量は0.5質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましい。不溶性食物繊維の含有量が前記範囲の下限値以上であると低吸湿性に優れ、固結抑制性に優れる。上限値は特に限定されないが、例えば105質量部以下が好ましい。
原料組成物および乾燥物において、固形分に対するラクチュロースの含有量は1〜99質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましい。
特にラクチュロースとしてラクチュロース粉末を用いると、ラクチュロース乾燥物の難吸湿性がより向上し、ラクチュロース水溶液を用いると原料コストの点で有利である。
ラクチュロース粉末を用いる場合、固形分に対するラクチュロースの含有量は1〜99質量%が好ましく、5〜90質量%がより好ましく、10〜70質量%がさらに好ましい。
ラクチュロース水溶液を用いる場合、固形分に対するラクチュロースの含有量は1〜70質量%が好ましく、5〜70質量%がより好ましく、10〜70質量%がさらに好ましい。
ラクチュロース乾燥物中の、ラクチュロースの含有量は、例えばHPLCを用いた分析システムにより測定することができ、不溶性食物繊維の含有量は、例えばプロスキー法(日本食品標準成分表2015年版(七訂)分析マニュアル参照)により測定することができる。
本発明のラクチュロース乾燥物は、ラクチュロースおよび不溶性食物繊維を含む。
ラクチュロース乾燥物の形状および大きさは特に限定されない。形状は、粉末状でもよく、塊状でもよい。
塊状のラクチュロース乾燥物は、原料組成物を乾燥して得られる。または乾燥工程の途中または終了後に粉砕して得られる。塊の大きさは粉砕条件によって調整できる。
粉末状のラクチュロース乾燥物は、塊状のラクチュロース乾燥物を粉砕することによって得られる。粉末の粒子径は粉砕条件によって調整できる。または原料組成物を、噴霧乾燥法等により、粉末状となるように乾燥させることで得られる。粉末の粒子径は乾燥方法と乾燥条件によって調整できる。
本明細書において、100gのうちの95質量%(95g)以上が目開き1mmのふるいを通過する大きさのラクチュロース乾燥物を、粉末状のラクチュロース乾燥物といい、それより大きいものを塊状のラクチュロース乾燥物という。
塊状のラクチュロース乾燥物の大きさの上限は特に限定されないが、例えば最長径が30mm以下であることが好ましく、10mm以下がより好ましい。
ラクチュロース乾燥物の水分含有量は15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。ラクチュロース乾燥物の水分含有量が前記範囲の上限値以下であると、固結抑制性に優れる。
本発明のラクチュロース乾燥物は、固体状のラクチュロースと固体状の不溶性食物繊維とを水を加えずに混合し、必要に応じて乾燥する方法でも製造できる。ラクチュロース乾燥物の固結抑制性により優れる点で、前記原料組成物を乾燥して得られるラクチュロース乾燥物が好ましい。
本発明のラクチュロース乾燥物は、可食組成物の材料として好適である。本発明のラクチュロース乾燥物は吸湿し難く、固結抑制性に優れるため、可食組成物の製造工程における取り扱い性に優れる。
可食組成物は固体でもよく、液体でもよく、ゲル状でもよい。特に固体であると、本発明のラクチュロース乾燥物を用いることによる、可食組成物の吸湿性の抑制効果に優れる点でより好ましい。
可食組成物はラクチュロース乾燥物以外の、その他の可食材料を含むことができる。
可食組成物は、ラクチュロース乾燥物と、その他の可食材料を混合する工程を経て製造できる。その他の可食材料は固体でもよく、液体でもよく、ゲル状でもよい。
可食組成物としては、ラクチュロース乾燥物を含む食品、飼料、薬品が挙げられる。
ラクチュロース乾燥物を含む食品としては、塊状または粉末状のラクチュロース乾燥物とその他の可食材料とを混合して得られる食品(i)、塊状または粉末状のラクチュロース乾燥物とその他の可食材料とを混合し、さらに加工工程(加熱工程、冷却工程、成形工程等の1以上)を経て得られる食品(ii)が挙げられる。
食品(i)の例としては、シリアル組成物(グラノーラ、フレーク等)、プレミックス(ホットケーキミックス等)、ふりかけ、お茶漬け海苔、粉末状ドレッシング、粉末スープ、粉末調味料、インスタント麺食品、香辛料が挙げられる。
食品(ii)の例としては、焼菓子(クッキー、ビスケット等)、和干菓子(煎餅、あられ等)、スナック菓子(ポテトチップス、コーンスナック等)、豆菓子、健康・栄養補助食品(錠剤、カプセル等)、キャンディ、ガム、インスタント麺食品、飲料、ヨーグルト、チーズが挙げられる。
また薬品は、粉末状のラクチュロース乾燥物とその他の可食材料(薬効成分、賦形剤等)とを混合して得られる薬品、およびさらに成形して得られる薬品が好ましい。
例えば、燕麦とラクチュロースを含むラクチュロース乾燥物を、シリアル組成物を構成する粒体の一部または全部として好適に用いることができる。
シリアル組成物に含まれるその他の可食材料として、ナッツ、ドライフルーツ、パフ(穀類を主原料とする混練物、または穀類を加熱し膨化させた粒)、チョコレートが例示できる。
その他の可食材料とラクチュロース乾燥物を混合することでシリアル組成物が得られる。
またはラクチュロース乾燥物をチョコレートでコーティングしてもよい。
本発明におけるシリアル組成物とは、トウモロコシ、米、小麦、大麦等の穀類を加熱調理し、その後乾燥させたものを意味する(ドライシリアルともいう。)。具体例として、麦やとうもろこしなどの粉を練り上げて焼成したフレーク、麦や玄米などの穀物を焼成したグラノーラ等が挙げられる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<原材料>
[ラクチュロース]
ラクチュロースシロップ:森永乳業社製、組成はラクチュロース50質量%、水分31質量%、その他の炭水化物19質量%。
[不溶性食物繊維含有材料]
(1)燕麦:日本食品製造合資社製、製品名「プレミアムピュアオートミール」、不溶性食物繊維の含有量6.2質量%、水分10.0質量%、不溶性食物繊維としてセルロースを含む。
(2)薄力粉:日清製粉社製、製品名「スーパーバイオレット」、不溶性食物繊維の含有量1.3質量%、水分14.0質量%、不溶性食物繊維としてセルロースを含む。
(3)ふすま粉:日清製粉社製、製品名「ブランエース粒状P」、不溶性食物繊維の含有量36質量%、水分2.9質量%、不溶性食物繊維としてセルロースを含む。
(4)おから粉:不溶性食物繊維の含有量42質量%、水分5質量%、不溶性食物繊維としてセルロースを含む。
(5)セルロースパウダー:日本製紙社製、製品名「NPファイバー(W−10MG2)」、セルロースの含有量93質量%以上、水分7質量%以下。
(6)セルロースパウダー:日本製紙社製、製品名「KCフロック(W−100Y)」、セルロースの含有量93質量%以上、水分7質量%以下。
(7)セルロースパウダー:日本製紙社製、製品名「KCフロック(W−50)」、セルロースの含有量93質量%以上、水分7質量%以下。
上記(1)は目開き10mmのふるいを通過する大きさの鱗片状であり、(2)〜(7)は平均粒径20〜500μm程度の粉状である。
[水溶性食物繊維を含む材料(比較例)]
(a)難消化性デキストリン:松谷化学社製、製品名「ファイバーソル(II) デキストリン」、水溶性食物繊維の含有量85〜95質量%、水分5質量%以下。
(b)アカシア食物繊維:アラビックコール(製品名)、三栄薬品貿易社製、水溶性食物繊維の含有量85.5質量%、水分10質量%以下。
(c)アカシア食物繊維:イナゲルアラビアガムA顆粒(製品名)、伊那食品工業社製、水溶性食物繊維の含有量85.6質量%、水分8.5質量%。
(実施例1〜12)
表1の配合で、不溶性食物繊維を含む材料(上記(1)〜(7)のいずれか)とラクチュロースシロップとを混合してペースト状の原料組成物を調製した。
得られた原料組成物を、厚さ2mmの薄板状に延ばし、110℃のオーブン(三幸機械社製、製品名「ニューコンポオーブン TMC−CCC−21」、以下同様。)で90分間焼成する方法で乾燥させ、常温まで放冷し、小型粉砕機(岩谷産業社製、製品名「ミルサー IMF−800DG」、以下同様。)で粉砕して、粉末状のラクチュロース乾燥物を得た。
乾燥工程(焼成および放冷)終了直後の25℃における水分含有量は、いずれの例においても1質量%以下であった。
原料組成物およびラクチュロース乾燥物中の、ラクチュロース100質量部に対する、不溶性食物繊維の含有量を、仕込み比から算出して表に示す。
原料組成物およびラクチュロース乾燥物中の、固形分に対する、ラクチュロースの含有量(単位:質量%)を仕込み比から算出して表に示す。
<評価方法>
[製造性]
乾燥(焼成)して常温まで放冷した際に、べたつきを有する飴状(ガラス状)になった場合を×、乾燥(焼成)後にべたつきが無く粉砕できた場合は◎として表に示す。
[固結抑制性]
粉砕直後のラクチュロース乾燥物15gを、嵌合式の蓋を備えたプラスチック製容器(容量110mL)に収容し、蓋を閉じ、室温(23℃)下で静置した。24時間(1日)ごとに固結の有無を目視で確認した。上記の条件で1日以上固結が生じないものは、保管時の固結抑制性が良好であると判定できる。下記の基準で評価した結果を表に示す。
◎:固結を生じるまでの日数が7日以上。
○:固結を生じるまでの日数が1日以上、7日未満。
×:固結を生じるまでの日数が1日未満(24時間後には既に固結を生じていた)。
[色調]
粉砕直後のラクチュロース乾燥物の外観の色調を目視で観察した。結果を表に示す。
[吸湿状態の経時変化]
実施例2、7、12は、ラクチュロース100質量部に対する不溶性食物繊維の含有量が互いに等しい例である。
実施例2、7、12の、乾燥工程(焼成および放冷)終了直後の25℃における水分含有量を表2に示す。下記の方法で吸湿状態の経時変化を評価した。
実施例2、7、12で製造したラクチュロース乾燥物15gを、容量110mLのカップに収容し、蓋をせず、温度20℃、相対湿度60%の雰囲気中に放置して、1時間後、2時間後の吸湿状態を下記の基準で評価した。上記の条件で2時間以上固結が生じないものは、使用時の固結抑制性が良好であると判定できる。
○:固結がみられず、粉状が保たれている状態。
△:固結がみられるが、スプーンが刺さる程度の固結状態。
×:スプーンが刺さらない固結状態。
(比較例1)
本例は不溶性食物繊維含有材料を使用しない例である。
ラクチュロースシロップを、厚さ2mmの薄板状に延ばし、110℃のオーブンで90分間焼成し、常温まで放冷したところ、べたつきがある飴状になった。
(比較例2〜4)
本例は不溶性食物繊維含有材料の代わりに、水溶性食物繊維を含む材料を使用した例である。
表3の配合で、水溶性食物繊維を含む材料(上記(a)〜(c)のいずれか)とラクチュロースシロップとを混合して原料組成物とした。得られた原料組成物を、厚さ2mmの薄板状に延ばし、110℃のオーブンで90分間焼成し、常温まで放冷したところ、べたつきがある飴状になった。
原料組成物およびラクチュロース乾燥物中の、ラクチュロース100質量部に対する、水溶性食物繊維の含有量を、仕込み比から算出して表に示す。
原料組成物およびラクチュロース乾燥物中の、固形分に対する、ラクチュロースの含有量(単位:質量%)を仕込み比から算出して表に示す。
Figure 2019154340
Figure 2019154340
Figure 2019154340
表1〜3の結果に示されるように、ラクチュロースと不溶性食物繊維と水を含む原料組成物を乾燥させることにより、吸湿による固結が生じ難いラクチュロース乾燥物が得られた。
(製造例1:可食組成物の製造)
前記(1)燕麦の100gと前記(2)薄力粉の30gを混ぜ合わせ、前記ラクチュロースシロップの60gおよび液体油脂(太白胡麻油)の30gを加えて混合して原料組成物を調製した。
原料組成物において、固形分は85.1質量%、固形分に対するラクチュロースは16質量%、固形分に対する他の成分の含有量は84質量%、ラクチュロース100質量部に対する不溶性食物繊維は22質量部である。
得られた原料組成物を、厚さ2mmの薄板状に延ばし、150℃のオーブンで15分間焼成した。オーブンから取り出し、熱いうちに全体を混ぜながら塊状に粉砕し、ナッツ30gを加えて混合し、再び150℃のオーブンで12分間焼成した。オーブンから取り出し、熱いうちにドライフルーツを加えて混合し、常温まで放冷する方法で乾燥工程を行った。こうして、塊状のラクチュロース乾燥物と、ナッツと、ドライフルーツの混合物であるグラノーラを製造した。乾燥工程終了直後のラクチュロース乾燥物の水分含有量は10質量%以下であった。
得られたグラノーラを包装容器に収容し、密閉してグラノーラ製品を製造した。
包装容器に収容する直前のラクチュロース乾燥物の水分含有量、製造日から7日後のグラノーラ製品中のラクチュロース乾燥物の水分含有量は、いずれも10質量%以下であった。

Claims (17)

  1. ラクチュロースと、不溶性食物繊維と、水とを含む原料組成物を乾燥する工程を有する、ラクチュロース乾燥物の製造方法。
  2. 前記ラクチュロース100質量部に対して、前記不溶性食物繊維の含有量が0.5〜105質量部である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記原料組成物の固形分に対して、前記ラクチュロースの含有量が1〜99質量%である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記不溶性食物繊維が、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、キチンおよびキトサンからなる群から選択される1以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記原料組成物が、前記不溶性食物繊維を1質量%以上含有する不溶性食物繊維含有材料を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 前記不溶性食物繊維含有材料が、燕麦、薄力粉、ふすま粉、おから粉および粉末パルプからなる群から選択される1以上である、請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記乾燥の終了直後の、25℃における水分含有量が15質量%以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. ラクチュロースおよび不溶性食物繊維を含む、ラクチュロース乾燥物。
  9. 前記ラクチュロース100質量部に対して、前記不溶性食物繊維の含有量が0.5〜105質量部である、請求項8に記載のラクチュロース乾燥物。
  10. 前記ラクチュロース乾燥物の固形分に対して、前記ラクチュロースの含有量が1〜99質量%である、請求項8または9に記載のラクチュロース乾燥物。
  11. 前記不溶性食物繊維が、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、キチンおよびキトサンからなる群から選択される1以上である、請求項8〜10のいずれか一項に記載のラクチュロース乾燥物。
  12. 前記ラクチュロース乾燥物が、前記不溶性食物繊維を1質量%以上含有する不溶性食物繊維含有材料を含有する、請求項8〜11のいずれか一項に記載のラクチュロース乾燥物。
  13. 前記不溶性食物繊維含有材料が、燕麦、薄力粉、ふすま粉、おから粉および粉末パルプからなる群から選択される1以上である、請求項12に記載のラクチュロース乾燥物。
  14. 請求項8〜13のいずれか一項に記載のラクチュロース乾燥物を含む可食組成物。
  15. シリアル組成物である、請求項14に記載の可食組成物。
  16. 請求項8〜13のいずれか一項に記載のラクチュロース乾燥物と、ラクチュロース乾燥物以外のその他の可食材料を混合する工程を有する、可食組成物の製造方法。
  17. 前記可食組成物がシリアル組成物である、請求項16に記載の製造方法。
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