JP2019152795A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Toshiro TSURUMARU
俊郎 鶴丸
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Abstract

【課題】裸眼時と偏光サングラス着用時で輝度差が大きくなることを抑制しつつ、搭載される車両が右ハンドル車である場合と左ハンドル車である場合で輝度差が大きくなることを抑制することができるヘッドアップディスプレイ装置を提供する。【解決手段】ヘッドアップディスプレイ装置は、光を出射する光源と、光源からの光を受けて偏光方向に直線偏光する表示光を出射する液晶表示パネルと、光の位相が遅れる方向である遅相軸Asを有し、液晶表示パネルを経た表示光に位相差を与える位相差板13cと、位相差板13cを経た表示光が透過する透光性カバー部材と、を備える。表示光の偏光方向に沿う基準軸Aに対する遅相軸Asの角度である遅相軸角度αの絶対値は40度〜50度に設定される。【選択図】図4

Description

本発明は、ヘッドアップディスプレイ装置に関する。
従来から、例えば、特許文献1に開示されるように、フロントガラス等に虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置が知られている。このヘッドアップディスプレイ装置は、発光ダイオードと、発光ダイオードにより照明されることにより表示光を出射する液晶表示パネルと、を備える。
特開2015−222337号公報
一般的に液晶表示パネルを経た表示光は、フロントガラスでの反射率を高めるために、P偏光成分よりもS偏光成分が多くなるように設定されている。ここで、偏光サングラスは、その機能から一般的に、表示光のS偏光成分をカットするように構成されている。そのため、視認者が偏光サングラスを着用した場合には、表示光が偏光サングラスを透過する際に、その表示光の輝度が大きく低下する。従って、視認者が裸眼であるか、偏光サングラスを着用するかよって大きな輝度差が生じることが問題となっていた。
一方、ヘッドアップディスプレイ装置は、右ハンドル車及び左ハンドル車の何れかに搭載される。ヘッドアップディスプレイ装置が右ハンドル車に搭載される場合と、ヘッドアップディスプレイ装置が左ハンドル車に搭載される場合とによって、フロントガラスに対する表示光の入射角等の外部条件が変わり、これにより、同一のヘッドアップディスプレイ装置を搭載した場合であっても、虚像に輝度差が生じるおそれがある。このため、右ハンドル車及び左ハンドル車にそれぞれに適したヘッドアップディスプレイ装置を用意する必要があり、ヘッドアップディスプレイ装置を共通化できない。
以上のように、裸眼時と偏光サングラス着用時で輝度差を小さくしつつ、右ハンドル車と左ハンドル車の間で輝度差を小さくすることが求められていた。
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、裸眼時と偏光サングラス着用時で輝度差が大きくなることを抑制しつつ、搭載される車両が右ハンドル車である場合と左ハンドル車である場合で輝度差が大きくなることを抑制することができるヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のヘッドアップディスプレイ装置は、光を出射する光源と、前記光源からの前記光を受けて偏光方向に直線偏光する表示光を出射する液晶表示パネルと、光の位相が遅れる方向である遅相軸を有し、前記液晶表示パネルを経た前記表示光に位相差を与える位相差板と、前記位相差板を経た前記表示光が透過する透光性カバー部材と、を備え、前記偏光方向に沿う第1基準軸に対する前記遅相軸の角度である遅相軸角度の絶対値は40度〜50度に設定される。
本発明によれば、裸眼時と偏光サングラス着用時で輝度差が大きくなることを抑制しつつ、搭載される車両が右ハンドル車である場合と左ハンドル車である場合で輝度差が大きくなることを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置が搭載された車両の模式図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係るバックライト、液晶表示パネル、光学部材及び透光性カバー部材を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係る位相差板の平面図である。 本発明の一実施形態に係る(a)は透光性カバー部材の側面図であり、(b)は透光性カバー部材の平面図である。 本発明の一実施形態に係る(a)は透光性カバー部材の母材を製造する一対のロールを示す概略図であり、(b)は母材の平面図である。 本発明の一実施形態に係る(a)〜(f)は裸眼時における輝度と圧延方向角度の関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る(a)〜(f)は偏光サングラス着用時における輝度と圧延方向角度の関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る(a)〜(f)は偏光サングラスを回転させた際の色度の分散値と圧延方向角度の関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る(a)は裸眼時における輝度と遅相軸角度の関係を示すグラフであり、(b)は偏光サングラス着用時における輝度と遅相軸角度の関係を示すグラフである。
以下に、本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、ヘッドアップディスプレイ装置10は、例えば、車両200のダッシュボード205における運転席に対向する部位に設置される。車両200は、右ハンドル車及び左ハンドル車の何れであってもよい。すなわち、右ハンドル車及び左ハンドル車の何れの車両200にも共通のヘッドアップディスプレイ装置10が搭載される。ヘッドアップディスプレイ装置10は、車両200が右ハンドル車である場合、運転席に対向するダッシュボード205における右側に位置し、車両200が左ハンドル車である場合、運転席に対向するダッシュボード205における左側に位置する。ヘッドアップディスプレイ装置10は、車両200のフロントガラス201に向けて画像を表す表示光Lを出射する。視認者1(主に車両200の運転者)は、フロントガラス201で反射した表示光Lを受けて、フロントガラス201を通して見える背景に重畳した虚像Vを視認可能となる。
図2に示すように、ヘッドアップディスプレイ装置10は、ケース11と、表示器12と、光学部材13と、折り返しミラー14と、凹面鏡15と、を備える。
ケース11は、非透光性樹脂材料又は金属材料で形成されるとともに、中空の略直方体をなす。ケース11の内部には、ヘッドアップディスプレイ装置10の各構成が収容されている。
ケース11には、そのフロントガラス201に対向する位置にケース11の厚さ方向に貫通した開口部11aが形成されている。
透光性カバー部材11bは、光を透過させる透明な材料、例えばポリカーボネート(PC)により、長方形の板状をなす。透光性カバー部材11bは、ケース11の開口部11aを塞ぐように開口部11aの周縁部に接着されている。透光性カバー部材11bは、車両200の前後方向(図2の左右方向)に沿って湾曲する。透光性カバー部材11bの厚さは、本例では0.39mmに設定されている。
図5(a),(b)に示すように、透光性カバー部材11bは、透光性カバー部材11bが製造される際に圧延される圧延軸D1を有する。圧延方向角度βは、基準軸D2に対する圧延軸D1の角度である。基準軸D2は、車両200の前後方向、言い換えると、ケース11の開口部11aに接着された状態の透光性カバー部材11bが湾曲する方向に設定される。圧延方向角度βは、図2に示す矢印Dから透光性カバー部材11bを平面視したとき、基準軸D2に対して時計回りが正の角度となり、基準軸Aに対して反時計回りが負の角度となる。後述する実験では、圧延方向角度βが可変される。
圧延方向角度βについてより詳細に説明する。
図6(a)に示すように、互いに異なる方向に回転する一対のローラ70a,70bにより溶融したポリカーボネートが圧延される。これにより、シート状の透光性カバー部材11bの母材111bが形成される。母材111bは、巻き取りローラ70cに巻き取られる。
図6(b)に示すように、母材111bは長手方向に沿って圧延軸D1を有する。母材111bから破線で示す透光性カバー部材11bを切り出す向きにより、圧延軸D1に対する基準軸D2の圧延方向角度βが設定される。例えば、透光性カバー部材11bの基準軸D2が母材111bの圧延軸D1に沿うように、透光性カバー部材11bが切り出されることにより、圧延方向角度βは0度となる。
圧延軸D1は、ケース11の開口部11aから透光性カバー部材11bが取り外されたときに透光性カバー部材11bが復元力により撓む撓み方向D1aに相当する。ケース11から取り外された透光性カバー部材11bは、図6(a)に示す巻き取りローラ70cにより母材111bが巻き取られていたため、復元力により撓み方向D1aに沿って撓む。例えば、圧延方向角度βが0度の場合、取り外された透光性カバー部材11bは、撓み方向D1aが基準軸D2に沿うため、復元力により車両200の前後方向に沿って撓む。
図2に示すように、表示器12は、制御部(図示略)による制御のもと、所定の画像を表す表示光Lを出射する。詳しくは、図3に示すように、表示器12は、バックライト12aと、液晶表示パネル12bと、表示器ケース12cと、光学部材13と、を備える。
バックライト12aは、例えば複数のLED(Light Emitting Diode)からなり、液晶表示パネル12bに向けて光を照射する。
液晶表示パネル12bは、例えばTFT(Thin Film Transistor)液晶からなる。液晶表示パネル12bは、バックライト12aからの光を受けて表示光Lを生成し、その表示光Lを光学部材13に向けて照射する。
表示器ケース12cは、遮光性樹脂又は遮光性金属により箱状に形成される。表示器ケース12c内には、バックライト12a、液晶表示パネル12b及び光学部材13が収容される。
光学部材13は、ガラス板13bと、偏光板13aと、位相差板13cと、を備える。
偏光板13aは、基材であるガラス板13bにおける液晶表示パネル12bに対向する第1面13b1に設けられる。偏光板13aは、例えば、ガラス板13bの第1面13b1にオプティカルボンド(オプティカルボンディング)により接着される。偏光板13aは、液晶表示パネル12bを経た表示光Lの偏光方向と同じ方向の透過軸を有する。これにより、偏光板13aは、液晶表示パネル12bを経た表示光Lを吸収させずに透過させつつ、外部から入射する太陽光Lqを吸収する。
位相差板13cは、ガラス板13bにおける偏光板13aと反対側の第2面13b2に設けられる。位相差板13cは、例えば、ガラス板13bの第2面13b2にオプティカルボンド(オプティカルボンディング)により接着されている。位相差板13cは、偏光板13aを経た直線偏光する表示光Lの位相を例えば1/4波長分だけ遅らせる。これにより、位相差板13cを経た表示光Lは円偏光となる。円偏光となる表示光LはP偏光成分とS波偏光成分を含む。これにより、表示光Lが偏光サングラスによりカットされるS偏光成分のみから構成されることを抑制することができる。
図4に示すように、位相差板13cは、光の位相が遅れる方向である遅相軸Asを有する。遅相軸角度αは、基準軸Aに対する遅相軸Asの角度である。基準軸Aは、液晶表示パネル12bを経た表示光Lの偏光方向と同一方向に設定される。本例では、基準軸Aは、長方形の位相差板13cの長手方向、言い換えると、車幅方向に沿う。遅相軸角度αは、位相差板13cを平面から見たとき、すなわち図3に示す矢印Bから見たとき、基準軸Aに対して時計回りが正の角度となり、基準軸Aに対して反時計回りが負の角度となる。後述する実験では、遅相軸角度αが可変される。
(実験結果)
発明者らは、図7(a)〜(f)及び図8(a)〜(f)に示すように、圧延方向角度β及び遅相軸角度αを可変させた場合の輝度を測定する実験を行った。図7(a)〜(f)は視認者1が裸眼で虚像Vを視認した場合の輝度が測定されたグラフであり、図8(a)〜(f)は視認者1が偏光サングラス30を着用した場合の輝度を示すグラフである。遅相軸角度αは、+60度〜−60度の範囲で15度毎にグラフが作成されている。各グラフにおいて、横軸に圧延方向角度βが設定され、縦軸に輝度が設定されている。圧延方向角度βについて0度〜90度の範囲で10度毎における輝度がプロットされている。各グラフにおいては、右ハンドル車(RHD(Right Handle Drive))における輝度は菱形の図形がプロットされ、左ハンドル車(LHD(Left Handle Drive))における輝度は正方形の図形がプロットされる。なお、車両200が右ハンドル車及び左ハンドル車の何れであるかによってフロントガラス201に対する表示光Lの入射角θ(図1参照)等の外部条件が異なる。これにより、虚像Vの表示輝度が変わることが想定される。
発明者らは、実験結果に基づき最適な遅相軸角度αを選択した。
まず、図7の裸眼時のグラフにおいて、右ハンドル車と左ハンドル車の間の輝度差が小さい方から適切な遅相軸角度αを順位付けする。すると、図7(a),(d)に示す遅相軸角度αが±30度にあるときが第1位となり、図7(b),(e)に示す遅相軸角度αが±45度にあるときが第2位となり、図7(c),(f)に示す遅相軸角度αが±60度にあるときが第3位となる。すなわち、裸眼時において、遅相軸角度αの絶対値が60度から30度まで減少するにつれて、右ハンドル車と左ハンドル車の間の輝度差が小さくなる。
次に、図8の偏光サングラス着用時のグラフにおいて、右ハンドル車と左ハンドル車の間で輝度差が小さい方から適切な遅相軸角度αを順位付けする。すると、図8(c),(f)に示す遅相軸角度αが±60度にあるときが第1位となり、図8(b),(e)に示す遅相軸角度αが±45度にあるときが第2位となり、図8(a),(d)に示す遅相軸角度αが±30度にあるときが第3位となる。すなわち、偏光サングラス着用時において、遅相軸角度αの絶対値が60度から30度まで減少するにつれて、右ハンドル車と左ハンドル車の間で輝度差が大きくなる。
上記の考察を表にまとめると以下のようになる。


例えば、遅相軸角度αを±30度に設定した場合、裸眼時の右ハンドル車と左ハンドル車の間の輝度差が小さく好ましいが、偏光サングラス着用時の右ハンドル車と左ハンドル車の間の輝度差が大きくなり好ましくない。
一方、例えば、遅相軸角度αを±60度に設定した場合、偏光サングラス着用時の右ハンドル車と左ハンドル車の間で輝度差が小さく好ましいが、裸眼時の右ハンドル車と左ハンドル車の間の輝度差が大きくなり好ましくない。
遅相軸角度αを±45度に設定した場合、偏光サングラス着用時及び裸眼時の何れの場合も、右ハンドル車と左ハンドル車の間の輝度差を中程度に設定することができる。よって、偏光サングラス着用時であるか裸眼時であるか、ヘッドアップディスプレイ装置10が搭載される車両200が右ハンドル車であるか左ハンドル車であるかに関わらず、遅相軸角度αを±45度に設定することが好ましい。
次に、図10(a),(b)を参照しつつ、±45度を含む遅相軸角度αの最適範囲について考察する。
図10(a)は、裸眼時における遅相軸角度αと輝度の関係を示すグラフであり、図10(b)は、偏光サングラス着用時における遅相軸角度αと輝度の関係を示すグラフである。
まず、+45度を含む遅相軸角度αの最適範囲について説明する。
図10(a)の範囲P1に示すように、遅相軸角度αが50度を超えると、右ハンドル車の輝度が左ハンドル車の輝度に対して大きくなり、右ハンドル車と左ハンドル車の間で輝度差が大きくなる。よって、遅相軸角度αは+50度以下であることが好ましい。
一方、図10(b)の範囲P2に示すように、遅相軸角度αが+40度を下回ると、左ハンドル車の輝度が右ハンドル車の輝度に対して小さくなり、右ハンドル車と左ハンドル車の間で輝度差が大きくなる。よって、遅相軸角度αは+40度以上であることが好ましい。
従って、遅相軸角度αは、好ましくは、40度〜50度、すなわち、45度±5度に設定される。また、遅相軸角度αは、より好ましくは、41.5度〜48.5度、すなわち、45度±3.5度に設定される。また、より好ましくは、遅相軸角度αは+45度に設定される。
次に、−45度を含む遅相軸角度αの最適範囲について説明する。
図10(a)の範囲Paに示すように、遅相軸角度αが−50度を下回ると、左ハンドル車の輝度が右ハンドル車の輝度に対して大きくなり、右ハンドル車と左ハンドル車の間の輝度差が大きくなる。よって、遅相軸角度αは−50度以上であることが好ましい。
一方、図10(b)の範囲Pbに示すように、遅相軸角度αが−40度を上回ると、右ハンドル車の輝度が左ハンドル車の輝度に対して小さくなり、右ハンドル車と左ハンドル車の間の輝度差が大きくなる。よって、遅相軸角度αは−40度以下であることが好ましい。
従って、遅相軸角度αは、好ましくは、−50度〜−40度、すなわち、−45度±5度に設定される。また、遅相軸角度αは、より好ましくは、−48.5度〜−41.5度、すなわち、−45度±3.5度に設定される。また、遅相軸角度αは、より好ましくは、−45度に設定される。
次に、図9(a)〜(f)を参照しつつ、透光性カバー部材11bにおける圧延方向角度βの最適値について考察する。
発明者らは、偏光サングラス30を表示光Lの光軸を中心に合計60度の範囲内で5度ずつ回転させたうえで表示光Lの色度を測定した。偏光サングラス30を回転させることは、偏光サングラス30を着用した視認者1が首を傾けることを想定している。偏光サングラス30を回転させた際に測定された色度について色度図のxの分散値とyの分散値を算出し、算出されたxの分散値とyの分散値の平均値が図9の各グラフの縦軸の分散値としてプロットされる。分散値の平均値は、0度〜90度の範囲で10度毎の圧延方向角度βに対応して算出されたうえでプロットされる。分散値は小さくなるほど色度のバラツキが小さくなるため好ましい。図9(b),(e)に示すように、遅相軸角度αが±45度である場合、圧延方向角度βが0度〜30度のときに、右ハンドル車と左ハンドル車ともに分散値が小さくなる。よって、遅相軸角度αが±45度である場合、圧延方向角度βは、好ましくは0度〜30度に設定され、より好ましくは0度に設定される。
(効果)
以上、説明した一実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)ヘッドアップディスプレイ装置10は、光を出射する光源に相当するバックライト12aと、バックライト12aからの光を受けて偏光方向に直線偏光する表示光Lを出射する液晶表示パネル12bと、光の位相が遅れる方向である遅相軸Asを有し、液晶表示パネル12bを経た表示光Lに位相差を与える位相差板13cと、位相差板13cを経た表示光Lが透過する透光性カバー部材11bと、を備える。表示光Lの偏光方向に沿う基準軸A(第1基準軸)に対する遅相軸Asの角度である遅相軸角度αの絶対値は40度〜50度に設定される。
この構成によれば、位相差板13cの遅相軸角度αの絶対値は40度〜50度に設定されることにより、裸眼時と偏光サングラス着用時で視認者1から見える虚像Vの輝度差が大きくなることを抑制しつつ、ヘッドアップディスプレイ装置10が搭載される車両200が右ハンドル車である場合と左ハンドル車である場合で視認者1から見える虚像Vの輝度差が大きくなることを抑制することができる。よって、ヘッドアップディスプレイ装置10を右ハンドル車と左ハンドル車で共通化することができる。
(2)ヘッドアップディスプレイ装置10は、バックライト12a及び液晶表示パネル12bを収容するとともに透光性カバー部材11bにより塞がれる開口部11aが形成されるケース11を備える。透光性カバー部材11bは、開口部11aを塞ぐようにケース11に接着された状態でヘッドアップディスプレイ装置10が搭載される車両200の前後方向に延びる基準軸D2(第2基準軸)に沿って湾曲して形成されるとともに、ケース11から取り外された透光性カバー部材11bが復元力により圧延軸D1と同一方向である撓み方向D1aに撓む。基準軸D2に対する撓み方向D1aの圧延方向角度βの絶対値は0度〜30度に設定される。
この構成によれば、透光性カバー部材11bの圧延方向角度βの絶対値は0度〜30度に設定されることにより、偏光サングラス30が回転した際の虚像Vの色度のバラツキを抑制することができる。
(3)透光性カバー部材11bはポリカーボネートからなる。ポリカーボネートは、アクリルよりも強度が高い。よって、透光性カバー部材11bは、アクリルで形成される場合に比べて、ポリカーボネートで形成されることにより薄く形成することができる。これにより、虚像Vが二重像として見えることが抑制でき、虚像Vの視認性を高めることができる。
また、ヘッドアップディスプレイ装置10は、液晶表示パネル12bと位相差板13cの間に位置し、偏光方向と同一方向の透過軸を有する偏光板13aを備える。この構成によれば、偏光板13aは、液晶表示パネル12bからの表示光Lを透過させつつ、外部からの太陽光Lqを吸収する。これにより、太陽光Lqが液晶表示パネル12bに到達することが抑制され、太陽光Lqによる発熱を抑制することができる。
(変形例)
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
上記実施形態においては、光学部材13はガラス板13bを備えていたが、ガラス板13bを省略してもよい。この場合、偏光板13a及び位相差板13cは離間して配置されていてもよい。また、光学部材13は偏光板13aを備えていたが、偏光板13aを省略してもよい。
上記実施形態においては、圧延方向角度βは、好ましくは0度〜30度に設定され、より好ましくは0度に設定されていたが、0度〜30度以外の値に設定されていてもよい。
上記実施形態においては、透光性カバー部材11bはポリカーボネートから形成されていたが、これに限らず、アクリル等の透光性材料により形成されてもよい。
上記実施形態においては、ヘッドアップディスプレイ装置10は車載されていたが、車載用に限らず、飛行機、船等の乗り物に搭載されてもよい。
1 視認者
10 ヘッドアップディスプレイ装置
11 ケース
11a 開口部
11b 透光性カバー部材
12 表示器
12a バックライト
12b 液晶表示パネル
12c 表示器ケース
13 光学部材
13a 偏光板
13b ガラス板
13c 位相差板
14 折り返しミラー
15 凹面鏡
30 偏光サングラス
111b 母材
200 車両
201 フロントガラス
α 遅相軸角度
β 圧延方向角度
A,D2 基準軸
D1 圧延軸
D1a 撓み方向
L 表示光
V 虚像
As 遅相軸

Claims (3)

  1. 光を出射する光源と、
    前記光源からの前記光を受けて偏光方向に直線偏光する表示光を出射する液晶表示パネルと、
    光の位相が遅れる方向である遅相軸を有し、前記液晶表示パネルを経た前記表示光に位相差を与える位相差板と、
    前記位相差板を経た前記表示光が透過する透光性カバー部材と、を備え、
    前記偏光方向に沿う第1基準軸に対する前記遅相軸の角度である遅相軸角度の絶対値は40度〜50度に設定される、
    ヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 前記ヘッドアップディスプレイ装置は、
    前記光源及び前記液晶表示パネルを収容するとともに、前記透光性カバー部材により塞がれる開口部が形成されるケースを備え、
    前記透光性カバー部材は、前記開口部を塞ぐように前記ケースに接着された状態で前記ヘッドアップディスプレイ装置が搭載される車両の前後方向に延びる第2基準軸に沿って湾曲して形成されるとともに、前記ケースから取り外されたときに復元力により撓み方向に沿って撓み、
    前記第2基準軸に対する前記撓み方向の角度の絶対値は0度〜30度に設定される、
    請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 前記透光性カバー部材はポリカーボネートからなり、
    前記ヘッドアップディスプレイ装置は、
    前記液晶表示パネルと前記位相差板の間に位置し、前記偏光方向と同一方向の透過軸を有する偏光板を備える、
    請求項1又は2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
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