JP2019151531A - 黒鉛多孔質構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】黒鉛シートを用いて安価で、酸化還元反応触媒機能に優れる黒鉛多孔質構造体を提供することを課題とする。【解決手段】水素吸蔵した黒鉛構造体を加熱して層間分離させた、グラフェン層を有する黒鉛多孔質構造体であって、酸化処理により容易に酸化グラフェンを構成し、高い酸素及び水素発生触媒機能を有する。かかる黒鉛多孔質構造体は電池構成の正極として用いると、負極からの電子の供給により人工光合成の目的とする酸素と水素を発生させる機能を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、層間分離して製造されるグラフェン層又は酸化グラフェン層を含む黒鉛多孔質構造体に関する。
現在、私たちの社会が抱える大きな問題の一つにエネルギー問題がある。特に、水以外に豊富なエネルギー源を持たない日本においては深刻である。原発事故の深刻な被害を受けた日本においては、脱原発が叫ばれ、主として火力発電による安定な電力供給が望まれ、電力需要に合わせて発電量の微調整が行われている。しかしながら、火力発電の化石燃料の燃焼によって地球温暖化の原因とされている二酸化炭素が多量に排出される。加えて、化石燃料は埋蔵量に限りがあり、このまま使い続ければいずれは無くなってしまう。よって、いま、日本だけでなく、世界中で普及している火力発電は複数の課題を有しているといえる。また、他のエネルギー生産法、水力、風力発電もその効率性などが懸念されており、人や環境への負荷が少ない効率的な技術の確立が求められ、そのため、世界中でエネルギー生産技術の開発が進められている。その中でも、最近特に期待が寄せられている技術が人工光合成であり、水資源の豊富な日本を筆頭に各国で人工光合成研究へ多額の研究費が投じられている。
人工光合成とは文字通り天然の光合成を人為的に模倣したエネルギー生産技術で、一つは酸素発生反応(水の酸化反応)(図6A−1)で、もう一つが、酸素発生反応で得られた電子(e-)を使って二酸化炭素から有機物を作る反応(二酸化炭素の還元反応)(図6A−2)である。しかしながら、これらの反応をそっくりそのまま人為的に行うことは技術的に難しい。そこで、少しアプローチを変えて研究が進められており、中でも太陽光の大部分を占める可視光線によって水を分解しクリーンエネルギーである水素ガスを発生させる研究、通称「可視光による水の完全分解反応」の研究が図1Bに示すように行われている。この反応も二つに分けることができ、一つは光合成と同じ酸素発生反応(図6B−1)、もう一つが水素発生反応(水素イオンH+の還元反応)となっている(図6B−2)。
しかしながら、当然のことながら水に光を当てるだけでは、水を分解することはできない。そこで必要となるのが「触媒」であり、両反応において高い活性を有する触媒の開発が水の完全分解の達成につながる。 そのため、可視光による水の完全分解を目指し、単核ルテニウム錯体、単核、及び二核コバルトポリオキソメタレート錯体、並びにコバルトポリフィリン錯体などの高活性酸素発生触媒が創出され、提案される一方(非特許文献1及び2)、水からの水素生成反応を低過電圧で駆動するコバルト及びニッケル触媒を開発し(非特許文献3)、それらを組み合わせて酸素及び水素発生装置が提案されている(図7)。
Chemical Communications 2012、48、239−241 Chemical Communications 2016,52,8018 Nature Commun.2016, 7, 11950
しかしながら、現状の人工光合成を見ると、各種カーボンに主として金属原子または金属錯体をドープして触媒機能を高める点には将来性が認められるものの、触媒材料の量産性に欠け、安価な光合成材料とすることができない。このため、現行の再生エネルギーの要求を担うには現状の炭素触媒は不十分である。また、かかる光合成を図6に示すように進行させるに当たっては、
2HO→2H+Oの分解反応に光エネルギーを利用しなければならず、日照時間に制限のある日本では太陽光発電と同様の問題がある。また、酸素発生側では酸素発生触媒を使って2HO→O+4H+4e
を起こし、水素発生側では水素発生触媒を使い、光エネルギーを利用して
2H+2e→Hを起こさせる必要があって、二種の触媒槽を使う必要があり、設備コスト上の問題ものこる。
そこで、まず、第1に、昼夜を問わず機能発揮させるために、光エネルギーを利用せず、しかも水資源の豊富な日本においては第2に、単一で水分解が行える触媒の提供が希求される。本発明者は植物の光合成の基本に戻り、鋭意研究の結果、黒鉛層は水素を吸蔵すると、層間分離させやすく、グラフェン層が形成され、そのグラフェン層の炭素原子を酸化すると、光エネルギーを受けて水分解が可能であることを見出した。したがって、本発明はグラフェンおよび酸化グラフェン層を含む黒鉛構造体を提供し、昼夜を問わず人工光合成させるシステムに利用することを目的とする。
本発明者は、熱分解黒鉛を酸処理した後、電池正極として用いると、黒鉛内のグラファイト粒子が水素原子を吸蔵するためか、これをバーナー加熱すると、水素離脱により効率よく層間分離が起こり、黒鉛シートが著しく膨化してグラフェン層が形成されることを見出した、さらにこの膨化処理した黒鉛シートは水素脱離によりグラフェン化した炭素粒子は酸化されやすいためか、酸化処理すると、炭素原子に対する酸素元素比率が著しく増加する結果、SEM画像にみられるように、透光性のある酸化グラフェン層が観測されることを見出した。この酸化されたグラフェン層間では「炭素―酸素結合」を含む新たな構造を形成するものと思われ、そのため、かかる膨化した黒鉛多孔質構造体はなぜか水分解触媒機能を有し、電池構成の正極として用い、エネルギー源として負極を用いて電子を供給すると、水分解機能を示すことを見出した。即ち、本発明は、水素吸蔵したグラファイト粒子を含む黒鉛シートを加熱して水素離脱させて層間分離して膨化させた比重0.1から0.5g/cm3の黒鉛多孔質構造体および、かかる黒鉛多孔質構造体を酸化処理した、酸化グラフェン層を含む黒鉛多孔質構造体である。
本発明の黒鉛多孔質構造体は、グラファイト粒子が水素を吸蔵し、この水素の加熱離脱により比重0.1から0.5g/cm3まで層間分離して膨化するので、グラフェン層を形成している(図2)。また、グラファイト粒子の水素離脱によりグラフェン層を形成しているので、グラフェン層のグラフェン粒子は酸化処理により、容易に酸化グラフェンを形成でき(図3)、炭素酸素原子比率をほぼ1対1まで高めることができる(図1)。よって、本発明の酸化グラフェン層を含む多孔質黒鉛構造体は優れた酸素発生及び水素発生触媒機能を有するので、これを正極として電池構成を構成すれば、正極での以下の水分解反応に伴い、発電するとともに水素ガスと酸素ガスを発生させる。詳しくは、正極面の「炭素―酸素結合」構造は負極からの電子の供給を受け、還元されてギ酸を介して水素ガスを発生する一方、生成する二酸化炭素は同じく負極からの電子の供給を受け、還元されてギ酸を介して酸素ガスを発生するCO/CO正極反応を繰り返し、水を分解して発電するとともに水素ガスと酸素ガスを発生するものと思われる。
M(負極)/電解液/酸化グラフェン(正極)
CO+HO→HCOOH+2e-→CO+H
CO+HO+2e-→HCOOH+1/2O↑→CO+H
また、本発明の黒鉛多孔質構造体は単独で、又は粉末化し、酸化チタン、酸化タングステン等の光触媒と混合して用いることにより、光エネルギーを受け、酸素発生に水素発生が伴い、水分解機能を増強することが見出されている。
酸素発生:2HO→O+4H+4e
水素発生:2H+2e→Hを起こさせる
本発明の膨化処理した黒鉛多孔質シートのEDS元素成分表A及び膨化処理した黒鉛多孔質シートを硝酸酸化処理したときのEDS元素成分表Bである。 水電解処理により水素吸蔵した黒鉛シートを膨化処理し、硝酸酸化処理したときの顕微鏡写真である。 食塩水中で水分解発電処理により水素吸蔵した正極黒鉛シートを膨化処理し、硝酸酸化処理したときの顕微鏡写真及び膨化処理した黒鉛多孔質シートを硝酸酸化処理したときのEDS元素成分表である。 膨化処理前の黒鉛シートの顕微ラマンスペクトルを示すグラフである。 膨化処理後の黒鉛多孔質構造体の顕微ラマンスペクトルを示すグラフである。 膨化処理後の黒鉛多孔質構造体を濃硝酸浸漬処理後の顕微ラマンスペクトルを示すグラフである。 本発明の黒鉛多孔質構造体を正極として用いて構成した水分解電池の一例を示す模式図である。 A−1は植物の光合成反応の水の酸化反応,A−2はCOの酸化反応、B−1は人工光合成の酸素発生反応、B−2は水素発生反応を示す概念図である。 人工光合成の酸素発生反応と水素発生反応のシステムを示す概念図である。
(黒鉛多孔質構造体の製造)
(1)黒鉛シートのグラファイト粒子に水素原子を吸蔵させる電気化学的工程と、(2)この黒鉛シートを加熱してグラファイト層を層間分離させて膨化させる工程とを備え、膨化した黒鉛中にグラフェン層を形成する。更に、(3)膨化した黒鉛内のグラフェン層を酸化処理して酸化グラフェン層を形成する工程を含む。
黒鉛シートのグラファイト粒子に水素原子を吸蔵させる工程(1)は、導電性を有する電解液中で電極の一方又は双方の電極として黒鉛シートを用い、電圧を印加して水電解反応させるかあるいは黒鉛シートを正極として用い、負極としてアルミ又は亜鉛等の金属を負極として用い、電池を構成して正極、負極間で発電反応を行わせて電気化学的処理を実施するのが好ましい。黒鉛シートは電解時の水素吸蔵をしやすくするため、黒鉛シート密度にもよるが事前に数時間濃硝酸に浸漬処理しておくのが好ましい。電解又は発電時の電解液は各種電解質を含有する電解液を使用するのが望ましく、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、特にナトリウム塩等の各種電解質を添加して用いるのが好ましい。水素吸蔵とともに黒鉛槽内に採り入れられるアルカリ金属またはアルカリ土類金属がその後の酸化処理により酸化物、特に過酸化物を含み、水に対する分解能を高める機能が見出されている。下記CO/CO2の正極反応に影響を与えると思われる。
←(OH) (H)→
M−CO2 M−COOH M−CO M:金属
(H)→ ←(OH
グラファイト層を層間分離させて膨化させる工程は、黒鉛シートを比重0.1から0.5g/cm3まで層間分離して膨化させるのがよい。黒鉛シートが多くのグラフェン層から構成される多孔質構造を構成するからである。特に、熱分解黒鉛圧延シートを使う場合、比重0.1より小さくなると、膨化後の保形性に乏しく、0.5より大きいと膨化後の層間分離が不十分である。
膨化した黒鉛内のグラフェン層の酸化処理は各種酸化処理を用いることができるが、酸化剤として濃硝酸を用いるのが簡易に処理できるので好ましい。したがって、濃硝酸溶液に数十分から5時間以上浸漬した後乾燥させる処理により行うのがよい。硝酸処理による黒鉛内の黒鉛原子または、グラフェン粒子の酸化状態は電極反応によりCOの一部離脱により減少するが、少量の濃硝酸の追加により酸化状態を回復させ、触媒機能を回復することができることが見出されている。また、本発明の黒鉛多孔質構造体を粉砕して使用する場合は各種酸化物を含むガンマー線放射能を有するラジウム鉱石粉末の混合により触媒機能を長期継続させることができることも見出されている。特に、黒鉛構造体の保形性を高めるため、有機バインダーを使用する場合は、ガンマー線放射能を有するラジウム鉱石粉末はバインダーの硬化剤として機能し、硬化後のバインダー成分の酸素含有量を高める機能があるからである。したがって、正極反応の下で黒鉛多孔質構造体のM−CO結合の安定化を含め、CO離脱に伴う構造安定化は触媒機能の長期持続に必要であり、2電子還元を含め、電子還元を受けることができる有機及び無機化合物の併用が望ましい。
(製造例1)
熱分解黒鉛シート(東洋炭素製圧縮黒鉛シート「Pearma Foil」)を濃硝酸に数時間浸漬して乾燥させて一対の電極として用い、水道水中で蓄電池(12V)を用いて10〜15分間水電解し、水素発生させ、その(―)極を取り出し、バーナーで赤化するまで加熱赤化処理すると、音を立てて水素が脱離し、それとともに黒鉛シートは膨化して、比重0.2g程度の膨化黒鉛多孔質構造体となった。これに濃硝酸を数時間浸漬させて酸化処理すると、酸素原子比率が炭素元素比率とほぼ同程度まで上昇した(図1A及び1B比較)。
(電極の顕微鏡写真)
図2は膨化して酸化処理した膨化黒鉛多孔質構造体の1万倍SEM写真では、膨化後酸化処理した黒鉛構造体は多孔質構造で、内部は三角形状に切り立ち、各層は透光性を示す。よって、グラフェンからなる薄片が集積していると思われる。各グラフェン片間には図1に示す炭素―酸素原子比率から、酸素原子が各炭素原子に結合した構造(炭素―酸素原子比率がほぼ1対1)が示される。その構造の機能としては、正極内での過酸化物―酸化物間の酸化還元反応に対する触媒機能から新たな「炭素―酸素」構造を形成している可能性が示唆される。
(製造例2)
熱分解黒鉛シートA(東洋炭素製圧縮黒鉛シート「Pearma Foil」)を濃硝酸に数時間浸漬して乾燥させて正極として用い、アルミ負極とともに1モル塩化ナトリウム溶液に浸漬して30分程度発電させ、正極から水素発生させた。この正極を取り出し、バーナーで加熱赤化処理して膨化させ、比重0.2g程度の膨化した黒鉛多孔質構造体Bを得る。これに濃硝酸を1夜浸漬させて酸化処理すると、図3に示す元素比率の黒鉛多孔質構造体Cを得た(図3)。得られた多孔質構造体はグラフェン層に層分離し、多くのナトリウム含有量が認められ、グラフェン層の表面及び総末端に多くの過酸化ナトリウムが蓄積しているのが観測される。
上記黒鉛シートA、膨化した黒鉛多孔質構造体B及び膨化後した黒鉛多孔質構造体Cの顕微ラマンスペクトルを測定した。日本分光株式会社製近接場光学顕微分光装置(NFS−230HKG)を用い、
励起波長:532nm、レーザ強度:約6.4mW、スリット幅:直径100μm、アパーチャ:直径4000μm、対物レンズ:×20(分析径約4μm)、露光時間×積算回数:10sec×2回の条件で、図4A,B,Cの顕微ラマンスペクトルを得た。サンプルB及びCは固体上部をはがして測定試料とした。サンプルのDバンドがサンプルAからCへの変化によりスペクトルピークがラマンシフトが1349.99から1356.11cm−1にラマンシフトする現象が見られた。
(水分解電池構成による黒鉛多孔質構造体の機能)
底面積10×20cmの樹脂製容器に板厚2mmのアルミ板を敷き、その上に不織布をセパレータとして敷設し、板厚8mm×縦横10cm×10cmの上記製造例2で製造した比重0.2gの黒鉛多孔質構造体シートを正極として敷設する。この黒鉛多孔質構造体シート間には集電体として導電性カーボンシート(東洋炭素製)を接続する。この電池構成の不織布に1モル食塩水を滴下して発電を開始する。食塩水滴下後数十秒後、1.5Vで4〜5Aの電流が得られ、不織布が乾燥しないように、食塩水を順次定期的に滴下し続けると5時間後やや電流は低下するが発電を継続した。
アルミ板(負極)/電解液/酸化グラフェンを含む黒鉛多孔質構造体(正極)の電池構成では、以下の反応により、少なくとも水素ガスと酸素ガスの発生が認められることにより、正極内の「炭素―酸素結合」構造は負極からの電子の供給を受け、還元されてギ酸を介して水素ガスを発生する一方、生成する二酸化炭素は同じく負極からの電子の供給を受け、還元されてギ酸を介して酸素ガスを発生するCO/CO正極反応を繰り返し、水を分解して発電するとともに水素ガスと酸素ガスを発生するものと思われる。
CO+HO→HCOOH+2e-→CO+H
CO+HO+2e-→HCOOH+1/2O↑→CO+H
電解液は、中性が好ましく、イオン導電率を考慮して最適な例えば塩化ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、過酸化水素、塩化マグネシウム水溶液、海水などが選ばれる。電解液にはこれに限定されずイオン伝導性があれば種々の添加剤を併用することができる。
本発明の黒鉛多孔質構造体によれば、人工光合成に必要な酸素発生機能と水素発生機能を有する触媒機能を有し、電池を構成すれば、負極からの電子の供給を受けて水を分解し、水素及び酸素ガスを発生させると同時に発電を行うことができる。
101 負極
102 電解液
103 正極(空気極)
104 電池槽

Claims (9)

  1. 黒鉛構造体を比重0.1から0.5g/cm3まで層間分離した、グラフェン層を含む多孔質構造を有すること特徴とする黒鉛多孔質構造体。
  2. 請求項1に記載の黒鉛構造体を酸化処理してなる酸化グラフェン層を含むことを特徴とする黒鉛構造体。
  3. 酸化グラフェン層を含み、炭素酸素原子比率を1対およそ0.3以上1.2であることを特徴とする請求項2記載の黒鉛構造体。
  4. 請求項1〜3のいずれかの黒鉛構造体を粉砕してなる黒鉛粉末。
  5. 黒鉛シートのグラファイト粒子に水素原子を吸蔵させる電気化学的処理工程と、この黒鉛シートを加熱してグラファイト粒子に水素原子を離脱させ、グラファイト層を層間分離させて膨化させる工程とを備え、膨化した黒鉛中にグラフェン層を形成することを特徴とする黒鉛多孔質構造体の製造方法。
  6. 更に、膨化した黒鉛内のグラフェン層を酸化処理して酸化グラフェン層を形成する請求項5記載の黒鉛多孔質構造体の製造方法。
  7. 黒鉛シートのグラファイト粒子に水素原子を吸蔵させる工程を、導電性を有する電解液中で電極の一方又は双方を電極として用い、電圧を印加して水電解反応させるかあるいは電池構成の正極として用い、負極との間で発電反応させて行う請求項4記載の製造方法。
  8. グラファイト層を層間分離させて膨化させる工程を、比重0.1から0.5g/cm3まで層間分離して膨化させる請求項5記載の黒鉛構造体の製造方法。
  9. 膨化した黒鉛内のグラフェン層の酸化処理を濃硝酸溶液に5時間以上1昼夜浸漬した後乾燥させる処理により行う請求項7記載の黒鉛構造体の製造方法。
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