JP2019151527A - 軽量骨材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】原料として石炭灰を用いた軽量骨材の製造において、低コストで軽量骨材の融着を抑制することができる軽量骨材の製造方法を提供する。【解決手段】原料として少なくとも、石炭灰と、鋳物砂を用いて製造された鋳型の粉砕物を60質量%以下の含有率で含む融着防止剤を混合して、軽量骨材用原料を得る原料調製工程と、軽量骨材用原料を造粒して、造粒物を得る造粒工程と、造粒物を加熱して、軽量骨材を得る加熱工程、を含む軽量骨材の製造方法。融着防止剤は、好ましくは珪石粉及び鋳物砂の粉砕物を含むものである。【選択図】なし

Description

本発明は、軽量骨材の製造方法に関する。
産業廃棄物の利用促進等の観点から、火力発電所や石炭焚きボイラー等から発生する石炭灰を原料として用いて軽量骨材を製造することが知られている。
原料として石炭灰を用いた軽量骨材の製造方法として、特許文献1には、炭素分含有量が2〜5重量%の石炭灰を主原料とし、これにバインダーを添加、造粒して得られたペレットを、ロータリーキルンで焼成し、見掛け比重1.5〜2.0、吸水率5%以下の骨材とすることを特徴とする軽量骨材の製造方法が記載されている。
また、特許文献2には、下水汚泥焼却灰に、石炭灰を全体に占める割合が重量比10%乃至80%となるように混合したものを原料とし、該原料を焼成することを特徴とする人工軽量骨材の製造方法が記載されている。
さらに、特許文献3には、結晶質シリカの含有量が40重量%以上の石炭灰に水硬性材料を加えて成形物とした後、該成形物を1100〜1400℃で焼成することを特徴とする、人工軽量骨材の製造方法が記載されている。
特開平6−263495号公報 特開平11−35356号公報 特開2005−225717号公報
原料として石炭灰を用いて軽量骨材を製造する場合、軽量骨材の品質を確保するために、原料を1,200℃以上で加熱する必要がある。しかし、加熱温度が1,200℃以上になると、軽量骨材同士が融着する場合がある。軽量骨材同士の融着が発生すると、軽量骨材の歩留まりが悪化したり、軽量骨材の製造そのものが困難となるという問題がある。
一方、このような軽量骨材同士の融着を抑制するために、石炭灰よりも融点が高い物質(融着防止剤)を添加する場合、このような融着防止剤の材料コストが加わることから、軽量骨材の製造コストが増大するという問題がある。
本発明の目的は、原料として石炭灰を用いた軽量骨材の製造において、低コストで軽量骨材の融着を抑制することができる軽量骨材の製造方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、石炭灰と、鋳型の粉砕物を特定の含有率で含む融着防止剤を混合して軽量骨材用原料を得た後、該原料を造粒して造粒物を得て、次いで、該造粒物を加熱することで軽量骨材を得る方法によれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[4]を提供するものである。
[1] 原料として少なくとも、石炭灰と、鋳物砂を用いて製造された鋳型の粉砕物を60質量%以下の含有率で含む融着防止剤を混合して、軽量骨材用原料を得る原料調製工程と、上記軽量骨材用原料を造粒して、造粒物を得る造粒工程と、上記造粒物を加熱して、軽量骨材を得る加熱工程、を含むことを特徴とする軽量骨材の製造方法。
[2] 上記融着防止剤が、珪石粉及び上記鋳物砂の粉砕物を含む前記[1]に記載の軽量骨材の製造方法。
[3] 上記鋳物砂の粉砕物は、上記珪石粉に比べて、ケイ酸の含有率が10質量%以上小さいものである前記[1]又は[2]に記載の軽量骨材の製造方法。
[4] 上記軽量骨材用原料が、上記石炭灰及び上記鋳物砂の粉砕物に加えて、バインダー及び発泡剤を含む前記[1]〜[3]のいずれかに記載の軽量骨材の製造方法。
本発明の軽量骨材の製造方法によれば、原料として石炭灰を用いた軽量骨材の製造において、低コストで軽量骨材の融着を防止することができる。
また、従来は使用後に埋め立て処分等されていた鋳型を、軽量骨材の材料として有効利用することができる。特に、鋳型中のケイ酸の含有率が小さい場合(例えば、該含有率が70〜80質量%の場合)であっても、この鋳型を本発明で用いることができる。
本発明の軽量骨材の製造方法は、原料として少なくとも、石炭灰と、鋳物砂を用いて製造された鋳型の粉砕物(以下、「鋳型粉砕物」ともいう。)を60質量%以下の含有率で含む融着防止剤を混合して、軽量骨材用原料を得る原料調製工程と、軽量骨材用原料を造粒して、造粒物を得る造粒工程と、造粒物を加熱して、軽量骨材を得る加熱工程を含むものである。以下、各工程について詳細に説明する。
[原料調製工程]
本工程は、原料として少なくとも、石炭灰と、鋳型粉砕物を60質量%以下の含有率で含む融着防止剤を混合して、軽量骨材用原料を得る工程である。
石炭灰の例としては、フライアッシュ及びクリンカアッシュ等が挙げられる。中でも、汎用性の観点から、フライアッシュが好ましい。
フライアッシュの例としては、火力発電所等での微粉炭の燃焼によって生じる石炭灰を電気集塵機等で回収したもの、もしくはそれらを分級または粉砕したもの等が挙げられる。
軽量骨材用原料に含まれる、融着防止剤以外の原料(例えば、石炭灰、バインダー、発泡剤等:以下、「石炭灰含有主原料」ともいう。)中の石炭灰の含有率は、廃棄物利用促進の観点から、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは92質量%以上である。
鋳物砂を用いて製造された鋳型の粉砕物とは、鋳造される金属に所定の形状を与えるための鋳型を、その使用後に粉砕することによって得られる、当該鋳型を構成する鋳物砂の粉砕物を主体とする粉体をいう。
なお、鋳型は、例えば、鋳物砂(鋳物の製造用の鋳型を作るために用いられる砂)に粘結剤(例えば、粘土または熱硬化性樹脂)を加えて、鋳物砂を主体とする鋳型材料(粘結剤でコーティングされた砂)を得た後、この鋳型材料を成形型(例えば、木型)の中に充填して成形することによって得ることができる。
融着防止剤中の鋳型粉砕物の含有率は、60質量%以下、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは35質量%以下、特に好ましくは30質量%以下である。該含有率が60質量%以下であれば、軽量骨材の融着を十分に防止することができる。また、使用済みの鋳型の有効活用を促進し、かつ、融着防止剤にかかるコストをより低減する観点から、該含有率は、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、特に好ましくは8質量%以上である。
鋳型粉砕物のブレーン比表面積は、好ましくは3,000〜6,000cm/g、より好ましくは3,500〜5,500cm/g、特に好ましくは4,000〜5,000cm/gである。該ブレーン比表面積が3,000cm/g以上であれば、軽量骨材の融着をより効果的に抑制することができる。該ブレーン比表面積が6,000cm/g以下であれば、使用済みの鋳型の粉砕にかかる労力をより低減することができる。
融着防止剤に含まれる、鋳型粉砕物以外の原料としては、軽量骨材の融着を防止する観点から、軽量骨材の主原料である石炭灰よりも融点が高いものであればよい。例えば、珪石粉等のケイ酸(SiO)含有物質や、アルミナ粉等のアルミナ(Al)含有物質等が挙げられる。
なお、アルミナ粉としては、例えば、精製アルミナ粉(純度:99.5質量%以上)や、高アルミナ質耐火レンガの粉砕物(純度:99.0質量%以上)等を用いることができる。
中でも、入手の容易性等の観点から、ケイ酸含有物質が好ましい。また、ケイ酸含有物質の中でも珪石粉が好ましい。
融着防止剤に含まれる、鋳型粉砕物以外の原料(例えば、珪石粉)のブレーン比表面積は、好ましくは4,000〜7,000cm/g、より好ましくは4,500〜6,000cm/g、特に好ましくは4,800〜5,500cm/gである。該ブレーン比表面積が4,000cm/g以上であれば、軽量骨材の融着をより効果的に抑制することができる。該ブレーン比表面積が7,000cm/gを超えるものは、入手が困難である。
ケイ酸含有物質(例えば、珪石粉)中のケイ酸の含有率は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは93質量%以上、特に好ましくは95質量%以上である。該含有率が90質量%以上であれば、軽量骨材の融着をより効果的に抑制することができる。
鋳型粉砕物中のケイ酸の含有率は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは73質量%以上、特に好ましくは75質量%以上である。該含有率が70質量%以上であれば、軽量骨材の融着の抑制効果が大きくなるので、鋳型粉砕物の使用量を増大させることができる。
鋳型粉砕物中のケイ酸の含有率は、鋳型中のケイ酸の含有率が小さくても、当該鋳型を本発明で用いることができるという本発明の効果の観点からは、鋳型粉砕物以外のケイ酸含有物質(例えば、珪石粉)中のケイ酸の含有率に比べて、10質量%以上(好ましくは14質量%以上、より好ましくは18質量%以上)小さいものであることが好ましい。この場合、鋳型粉砕物以外のケイ酸含有物質(例えば、珪石粉)中のケイ酸の含有率から、鋳型中のケイ酸の含有率を差し引いた値は、鋳型中のケイ酸の含有率が小さいと、鋳型粉砕物の融着抑制効果が低下するという観点からは、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、特に好ましくは22質量%以下である。
融着防止剤の配合量は、石炭灰含有主原料(軽量骨材用原料中の、融着防止剤以外の原料)100質量部に対して、好ましくは2〜25質量部、より好ましくは5〜20質量部、特に好ましくは10〜18質量部である。該配合量が2質量部以上であれば、軽量骨材の融着をより効果的に抑制することができる。該配合量が25質量部以下であれば、軽量骨材の製造コストをより低減することができる。
軽量骨材用原料は、造粒工程(後述)において該原料を造粒してなる造粒物の強度(例えば、落下強度)を大きくして、該造粒物の保管、輸送および加熱の際に、該造粒物を壊れにくくする観点から、バインダー(結合材)を含んでいてもよい。
バインダーの例としては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントや、高炉セメント、フライアッシュセメント等の混合セメントや、エコセメント等のセメント;石膏、珪酸ソーダ等のセメント以外の無機材料;メチルセルロース等の水溶性高分子材料等が挙げられる。
中でも、入手の容易性や、造粒物の強度をより大きくする観点から、セメント(特に、普通ポルトランドセメント)が好ましい。
石炭灰含有主原料中のバインダーの含有率は、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは2〜10質量%、さらに好ましくは3〜8質量%、特に好ましくは4〜6質量%である。該含有率が1質量%以上であれば、軽量骨材用原料を造粒してなる造粒物の強度をより大きくすることができる。該含有率が20質量%以下であれば、得られる軽量骨材の絶乾密度をより小さくすることができる。また、原料にかかるコストをより低減することができる。
軽量骨材用原料は、該原料を加熱する際の発泡を促進して、より軽量の軽量骨材を得る観点から、発泡剤を含んでいてもよい。
発泡剤の例としては、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si)、炭酸カルシウム(CaCO)、硫酸カルシウム(CaSO)、酸化第一鉄(FeO)、及び酸化第二鉄(Fe)等が挙げられる。中でも、入手の容易性や原料にかかるコスト低減の観点から、炭化ケイ素が好ましい。
石炭灰含有主原料中の発泡剤の含有率は、好ましくは0.01〜2.0質量%、より好ましくは0.05〜1.5質量%、さらに好ましくは0.1〜1.0質量%、特に好ましくは0.2〜0.8質量%である。該含有率が0.01質量%以上であれば、得られる軽量骨材の絶乾密度をより小さくすることができる。該含有率が2.0質量%以下であれば、原料にかかるコストをより低減することができ、かつ、軽量骨材の強度をより大きくすることができる。
石炭灰や鋳型粉砕物等の各原料の混合方法は、特に限定されるものではなく、(a)各原料を一括で混合する方法や、(b)石炭灰とバインダーと発泡剤を予め混合してなる石炭灰含有主原料と、鋳型粉砕物と珪石粉を予め混合してなる融着防止剤を混合する方法等が挙げられる。
[造粒工程]
本工程は、前工程で得られた軽量骨材用原料を造粒して、造粒物を得る工程である。
造粒方法としては、特に限定されるものではなく、パンペレタイザー等の一般的な造粒機を用いて造粒を行なえばよい。
得られる造粒物の粒度は、特に限定されるものではないが、好ましくは1〜15mm、より好ましくは3〜12mm、特に好ましくは4〜10mmである。該粒度が1mm以上であれば、軽量骨材の絶乾密度をより小さくすることができる。該粒度が15mm以下であれば、軽量骨材の融着をより生じにくくすることができる。
なお、「造粒物の粒度」とは、造粒物における最大寸法(例えば、断面がだ円である造粒物においては、長軸の寸法をいう。)をいう。
また、造粒を容易に行う観点から、造粒を行う前に軽量骨材用原料と水を混合してもよい。水の量は、造粒方法に応じて適宜定めればよいが、例えば、軽量骨材用原料100質量部に対して、好ましくは3〜50質量部、より好ましくは5〜30質量部、特に好ましくは8〜15質量部である。該量が3質量部以上であれば、造粒をより容易に行うことができる。該量が50質量部以下であれば、造粒物の強度(例えば、落下強度)がより大きくなり、該粒体の保管、輸送および加熱の際に、該粒体が破壊されにくくなる。
造粒物を得た後、適宜、養生を行ってもよい。
[加熱工程]
本工程は、前工程で得られた造粒物を加熱して、軽量骨材を得る工程である。
加熱手段としては、特に限定されるものではないが、連続的に加熱することができ、得られる軽量骨材の品質の安定性を高める観点から、内燃式または外燃式のロータリーキルンが好ましい。
軽量骨材の加熱(焼成)の際の最高温度は、軽量骨材用原料の成分組成によっても異なるが、例えば、石炭灰、バインダー、発泡剤、鋳型粉砕物、及び珪石粉を用いた場合、好ましくは1,250〜1,350℃である。
軽量骨材用原料の加熱(焼成)時間は、加熱温度や加熱手段によっても異なるが、好ましくは5分間以上、より好ましくは8分間以上である。該時間が5分間以上であれば、得られる軽量骨材の絶乾密度をより小さくすることができる。該時間は、加熱に要するコストが過度に増大することを防ぐ観点からは、好ましくは150分間以下、より好ましくは120分間以下、さらに好ましくは90分間以下、特に好ましくは60分間以下である。
なお、加熱時間とは、加熱を行う際に、加熱における最高温度(例えば、1,300℃)から15℃を減算した温度以上の温度(例えば、1,285℃以上)を維持している時間を意味する。
軽量骨材同士の融着が見られるものの、外力を加えることでこれら軽量骨材を分離することができるような軽量骨材(後述する、融着度3〜4に該当する軽量骨材)については、外力を加えて、軽量骨材同士の間の融着部分を破壊することができる。この場合、融着防止剤中の鋳型粉砕物の含有率が、例えば50質量%以上と大きくても、相互間の融着のない軽量骨材を得ることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[使用材料]
(1)石炭灰;化学成分は表1に示す。
(2)珪石粉;東海工業社製、商品名「伊豆特粉」、密度:2.66g/cm、ブレーン比表面積:5,200cm/g、化学成分は表2に示す。
(3)鋳型粉砕物;鋳物砂を用いて製造された鋳型の粉砕物、密度:2.29g/cm、ブレーン比表面積:4,520cm/g、化学成分は表2に示す。
(4)バインダー;太平洋セメント社製、普通ポルトランドセメント
(5)発泡剤;SiC
Figure 2019151527
Figure 2019151527
[参考例1、実施例1〜3、比較例1〜2]
石炭灰、珪石粉、鋳型粉砕物、バインダー、及び発泡剤を、一括して合成樹脂製の可撓性の袋に投入し、手を用いて、各材料を袋内で混合して、軽量骨材用原料を得た。
融着防止剤以外の材料(石炭灰、バインダー、及び発泡剤)の配合割合は、石炭灰、バインダー、及び発泡剤の合計100質量%中の各材料の割合が表3に示す数値となるように定めた。また、融着防止剤の材料(珪石粉及び鋳型粉砕物)の配合割合は、融着防止剤中の各材料の割合が表3に示す数値となるように定めた。
また、融着防止剤以外の材料(石炭灰、バインダー、及び発泡剤の合計)100質量部に対する融着防止剤の量は、15質量部に定めた。
得られた軽量骨材用原料に、軽量骨材用原料100質量部に対して10質量部となる量の水を添加し、次いで、パンペレタイザーを用いて造粒を行い、粒度が5.6〜8.0mmである造粒物(ペレット)の集合体を得た。得られた造粒物の集合体を、20℃、相対湿度50%以上の条件下で24時間養生した。
養生後の造粒物の集合体を、電気炉を用いて、500℃から1,300℃になるまで、20℃/分で昇温し、1,300℃(最高温度)で10分間加熱して、焼成物を得た後、500℃となるまで5℃/分で降温し、次いで、電気炉から焼成物から取り出して、大気下で冷却を行い、軽量骨材を得た。
得られた軽量骨材の融着の程度(表3中、「融着度」と示す。)を目視によって判断し、以下の1〜6の数値で表した。なお、以下の数値は、数値が大きくなるほど、軽量骨材が融着している領域が大きく、融着の程度が大きいことを示す。
1:軽量骨材同士の融着がない。
2:軽量骨材同士の融着があるが、その領域は非常に小さく、ほとんど力を加えなくても容易に融着を外す(融着した軽量骨材同士を分離する)ことができる。
3:軽量骨材同士の融着があるが、その領域は小さく、わずかに力(人力を意味する。以下、同じ)を加えることで融着を外すことができる。
4:軽量骨材同士の融着があるが、中程度の力を加えることで融着を外すことができる。
5:軽量骨材同士の融着があり、かつ、その領域は大きいが、大きな力を加えることで融着を外すことができる。
6:軽量骨材同士が完全に融着して、一体化しているため、大きな力を加えても融着を外すことができない。
また、軽量骨材の絶乾密度を、「JIS A 1109(細骨材の密度及び吸水率試験方法)」に準拠して測定した。
また、軽量骨材の吸水率を、「JIS A 1109(細骨材の密度及び吸水率試験方法)」に準拠して測定した。
なお、比較例2における軽量骨材の融着度は6であり、軽量骨材同士の融着を外すことができなかったため、絶乾密度及び吸水率の測定は行わなかった。
結果を表3に示す。
Figure 2019151527
表3から、本発明の製造方法によって得られた軽量骨材(実施例1〜3)は、融着度が4以下であることがわかる。
一方、融着防止剤中の鋳型粉砕物の割合が75〜100質量%である比較例1〜2において得られた軽量骨材は、融着度が5〜6であることがわかる。
また、本発明の製造方法によって得られた軽量骨材(実施例1〜3)の絶乾密度(0.44〜0.49g/cm)及び吸水率(53.2〜54.3%)は、参考例1(珪石粉のみからなる融着防止剤を用いたもの)において得られた軽量骨材の絶乾密度(0.49g/cm)及び吸水率(53.4%)と同程度であることがわかる。

Claims (4)

  1. 原料として少なくとも、石炭灰と、鋳物砂を用いて製造された鋳型の粉砕物を60質量%以下の含有率で含む融着防止剤を混合して、軽量骨材用原料を得る原料調製工程と、
    上記軽量骨材用原料を造粒して、造粒物を得る造粒工程と、
    上記造粒物を加熱して、軽量骨材を得る加熱工程、
    を含むことを特徴とする軽量骨材の製造方法。
  2. 上記融着防止剤が、珪石粉及び上記鋳物砂の粉砕物を含む請求項1に記載の軽量骨材の製造方法。
  3. 上記鋳物砂の粉砕物は、上記珪石粉に比べて、ケイ酸の含有率が10質量%以上小さいものである請求項1又は2に記載の軽量骨材の製造方法。
  4. 上記軽量骨材用原料が、上記石炭灰及び上記鋳物砂の粉砕物に加えて、バインダー及び発泡剤を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の軽量骨材の製造方法。
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