JP2008127249A - 廃棄物スラグを主原料とするマシナブルセラミックス - Google Patents
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Abstract
【課題】産業廃棄物を有効活用途として、セラミックスでありながら木材のように切削可能なマシンナブルセラミックスを提供する
【解決手段】汚泥溶融スラグ、焼却灰スラグなどの廃棄物スラグ100部(重量割合)に対してフライアッシュバルーン50〜300部、ベントナイトなどの粘結剤5〜40部からなる原料を粉砕し、混練し、成形した後、1100℃〜1250℃で焼成して、マシナブルセラミックスを製造する。
【選択図】図1
【解決手段】汚泥溶融スラグ、焼却灰スラグなどの廃棄物スラグ100部(重量割合)に対してフライアッシュバルーン50〜300部、ベントナイトなどの粘結剤5〜40部からなる原料を粉砕し、混練し、成形した後、1100℃〜1250℃で焼成して、マシナブルセラミックスを製造する。
【選択図】図1
Description
この発明は汚泥溶融スラグや焼却灰スラグの有効利用に関すると共に、ドリルや金鋸で容易に切削加工できる新規なマシンナブルセラミックスとその製造方法を提供するものである。
一般にセラミッックスの性質とは、硬くてもろいが、変形しない、ということになっている。しかし、マイカ結晶化ガラスは硬くてもろいセラミックスでありながら、かなのこで切り、ドリルで穴をあけることのできる性質があり、マシンナブルセラミックスと呼ばれている。マイカ結晶化ガラスが切削可能なのは析出している雲母結晶が容易に劈開する性質があるからとされている。しかしながら、マイカ結晶化ガラスは、精選された原料と、高温のガラス溶融、成形工程に加え、厳密な結晶化熱処理工程が必要であり、高価なセラミックスであると同時に、通常のセラミックス程度の密度を持つから、その重量感からも、木材のようには手軽に扱うことができなかった。
作花済夫;セラミックスを知る事典,アグネ(1987)283頁
作花済夫;セラミックスを知る事典,アグネ(1987)283頁
従来、各地の下水処理場やごみ焼却場から発生する下水汚泥やごみはそのまま埋立投棄すると衛生上あるいは悪臭公害上問題があるので、大部分は焼却処分され、焼却灰として埋立投棄されているが、埋立用地確保が難しくなってきているうえに、焼却灰からの重金属の溶出など、その埋立処分に伴う二次公害が大きな社会問題となった。その後、これら焼却灰は減容化と安定化のためにさらに溶融スラグ化されているが、その多くは埋め立て処分に回されている現状があり、有効利用されていない。従って、下水汚泥、一般廃棄物もしくは産業廃棄物を有効活用、即ち、日常に大量使用される陶磁器製品への利用が本発明の解決しようとする課題であり、さらに言えば、セラミックスでありながら木材のように切削可能なマシンナブルセラミックスの提供である。
焼却灰スラグや汚泥溶融スラグを主とする廃棄物スラグを、粘土を使って石炭灰(フライアッシュ)やフライアッシュバルーン等と共に混ぜ込み、成形して焼結させた、いわゆる焼き物をつくることは容易に着想されるところである。しかしながら、この焼成物の強度で見ると、焼成温度1100℃では焼結による結合は弱く、1200℃以上では焼却灰スラグや汚泥溶融スラグ自体が溶融軟化して、焼き物としての形状を保持できなくなるなどの現象が生じるが、いずれにしてもその焼成物の強度は弱く、例えば、人工骨材や陶磁器製品として利用することはできなかった。
本発明者は、焼却灰スラグや汚泥溶融スラグを石炭灰と一定の割合で混合し、高強度人工骨材を製造する方法については既に、特願2006−046516に開示した。特願2006−046516によれば、廃棄物スラグ100部(重量割合)に対して石炭灰5〜40部、粘結剤5〜40部からなる原料を混練し、成形した後、1100℃〜1250℃で焼成する。高強度な陶磁器製品である人工骨材を得るためには、焼却灰スラグや汚泥溶融スラグを石炭灰と一定の割合で混合し、20〜100μmの粒径に微粉砕したのち、造粒し、焼成スケジュールとして例えば、室温から焼成温度の1200℃迄を2時間、更に焼成温度域で2時間保持する。微粉砕した焼却灰スラグや汚泥溶融スラグの表面から灰長石の結晶生成があること、この灰長石が軟化するスラグの粘性を高め、軟化したスラグが石炭灰どうしを結合させるバインダーの役割して、強度のある陶磁器製品ができることなどを発見した。
石炭灰の一種である市販フライアッシュバルーンとは、火力発電所で発生した石炭灰から水より軽い中空のものを分離精製したもので、その化学成分は石炭灰と同じアルミノシリケートガラスであって、平均粒径は100μm程度をしている。
本発明者は先に出願した特願2006−046516において石炭灰の一部もしくは全部をフライアッシュバルーンで代替したところ、フライアッシュバルーンの増加に伴い、特願2006−046516記載の人工骨材に必要とした強度や吸水率には達しないものの、金鋸で切り、ドリルで穴をあけることのできる、いわゆるマシンナブルセラミックスと呼ばれている性質が発現することを発見した。
20〜100μm程度に微粉砕した汚泥溶融スラグの粉末にフライアッシュバルーンを混ぜ、メチールセルローズなどの粘結剤を加えて成形し、1100℃程度に焼成すると、汚泥溶融スラグ成分がフライアッシュバルーンと反応してアノルサイトを生成する。フライアッシュバルーンの割合が増加すると、焼成温度が1200℃になっても焼成物は軟化することがなくなる。スラグマトリックスに介在するアノルサイト結晶の働きによって、汚泥溶融スラグやフライアッシュバルーン単独では期待できない焼結強度が生まれ、マシンナブルかつ必要強度のある焼成物を造ることができる。
表1は焼成温度が1200℃である場合、汚泥溶融スラグとフライアッシュバルーンの混合割合がマシンナブルな性質に及ぼす影響を表したものである。マシンナブルな性質は原料割合の汚泥溶融スラグ量が増すほど高い値を示す。絶乾比重も強度も同じ傾向を示し、汚泥溶融スラグ量が増すほど、比重は大きくなり、マシンナブルな性質は低くなる。吸水率の傾向も比重の傾向と一致している。いずれにしても汚泥溶融スラグの含有量によってマシンナブルな性状が変わることになる。
本発明のマシナブルセラミックスの製造方法について記述する。
20〜100μmの粒径に微粉砕した汚泥溶融スラグ及びフライアッシュバルーンに粘結剤としてベントナイトや有機バインダーを添加し、水を加えて混練後、型に入れて例えば角材様成形物を作る。この成形物を乾燥し、焼成すれば、軽量かつ必要強度のある角材が得られる。
原料は廃棄物スラグ、フライアッシュバルーン及び粘結剤である。廃棄物スラグとは下水汚泥溶融スラグ、一般廃棄物焼却灰溶融スラグなどの比較的CaOの含有量が多い溶融スラグを言う。フライアッシュバルーンは中空な石炭灰であるが、比較的SiO2とAl2O3の含有量が多いものを言いう。また、粘結剤とは廃棄物スラグ及び粘土材の調合粉体を成形するのに必要な粘性を付与するものを言い、ベントナイトなどの粘土及びメチールセルローズなどの有機バインダーが用いられる。製造に際しては廃棄物スラグ原料が縦ミル、ボールミルなど粉砕機で中心径で約30μm程度に混合粉砕されている必要がある。
前記3原料を成形するために、加える水の量は約30%以下で、その量は混合、混練、成形機の特性により決まるが、乾燥工程に要する時間を短縮するためには、できるだけ水分が少ない方がよい。
成形体の焼成窯としては、シャトルキルン、トンネルキルンなどでもよい。焼成スケジュールでは室温から焼成温度迄に8時間を掛け、1000〜1200℃の焼成域で2時間を掛けた。その後放冷し、角材様のセラミックスを得た。この角材状のセラミックスは絶乾比重0.8、吸水率50%、曲げ強度7MPa程度の軽量かつ切削加工の可能なセラミックス製の角材である。
X線回折測定によれば、ガラス状の主原料であるガラス状の廃棄物スラグ、フライアッシュバルーンが、主に灰長石の結晶に変化していることがわかった。
本発明者は上記の事実に基づき本発明を完成した。即ち、フライアッシュバルーン50〜300部、粘結剤1〜10部からなる原料を混練し、成形した後、1100℃〜1250℃で焼成するマシナブルセラミックスの製造方法。
上記の製造法を用いて製造した焼成物のマトリックス層に主として灰長石を析出してなるマシナブルセラミックス。
廃棄物スラグ100部(重量割合)に対して粘土成分が50〜300部に限定される理由は、50部に満たないとフライアッシュバルーンを加える効果が少ない。300部を越えると必要強度あるマシナブルセラミックスが得られない。
廃棄物スラグ100部(重量割合)に対して粘結剤が5〜40部に限定される理由は、5部に満たないと成形が難しく、40部を越えるとマシナブルセラミックスの切削性を低下させる恐れがある。
本発明の上記の説明は角材の製造を主としているが、成形体のサイズ、形状を変えることにより、また、施釉するなどにより、切削加工の可能な土管などの大型形状の窯業製品或いは、軽量な置物などの小物陶器、或いはまたこれ自体をフィラーとして製造することもできるし、この焼成されたマシナブルセラミックスを粉砕することで軽量骨材の製造も可能であることは当然である。
本発明の角材を実際に製造した。中心粒径50μm程度まで微粉砕した下水汚泥スラグ100部(重量合)とフライアッシュバルーン100部及び粘結剤としてのベントナイトとメチルセルロース7部をボールミル混合機に入れ混合し、水を加えて混練して坏土とした。この坏土を圧縮成形機の金型に入れ40X40X500mmの角材状成形体を得た。この角材状成形体を乾燥機で乾燥させた後、シャトルキルンに入れ、1200℃までを8時間、1200℃に2時間保持し、その後放冷した。
このようにして製造した軽量角材は、曲げ強度7MPa、比重0.8、吸水率40%の性状を示し、切削加工が可能なマシナブルセラミックスであった。
この発明は大量の廃棄物スラグを有効に利用するので、それ自体が環境負荷低減に貢献することになるが、切削加工が可能なマシナブルセラミックスであるので、木材の感触はあるが不燃性をひつようとする建材として、風雨やバクテリアによる劣化がないので、屋外で耐久性に優れた天然木材の代替材を提供することができる。
以下、本発明の実施例の形態とその製品の写真を示す。
実際の製造工程では、汚泥溶融スラグ100部(重量割合)に対してフライアッシュバルーン100部、粘結剤としてベントナイトとメチルセルローズベントナイト10部を添加し、水を加えて混練し、加圧成形機を通して40X40X500mmの角材を造る。この角材様成形体を乾燥させた後、焼成窯に入れて、焼成温度域までに8時間をかけ、焼成温度1200℃に2時間保持し、その後焼成品を放冷する。焼成品、即ち曲げ強度8MPaの軽量かつ切削加工の可能なセラミックス製の角材を得た。
Claims (2)
- 廃棄物スラグ100部(重量割合)に対してフライアッシュバルーン50〜300部、粘結剤5〜40部からなる原料を混練し、成形した後、1100℃〜1250℃で焼成するマシナブルセラミックスの製造方法。
- 廃棄物スラグ100部(重量割合)に対してフライアッシュバルーン50〜300部、粘結剤5〜40部からなる原料を混練し、成形した後、1100℃〜1250℃で焼成した焼成物のマトリックス層に主として灰長石を析出したことを特徴とするマシナブルセラミックス
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JP2006315018A JP2008127249A (ja) | 2006-11-22 | 2006-11-22 | 廃棄物スラグを主原料とするマシナブルセラミックス |
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Cited By (2)
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CN104370536A (zh) * | 2014-10-28 | 2015-02-25 | 倪娟形 | 一种用于燃油机缸体内衬的增韧性耐高温特种陶瓷及其制备方法 |
CN108840708A (zh) * | 2016-04-07 | 2018-11-20 | 德化恒瀚艺品有限公司 | 一种利用尾矿资源制作复古陶瓷的生产方法 |
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2006
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